論文の読み方?カンデサルタンの場合


カンデサルタンは商品名はブロプレスだ。..同じブロプレスでもCASE-Jは、非盲検無作為だった。...しかし、非盲検無作為であり、さらに非劣性試験だったのだが、言える事はメインアウトカムはアムロジピンと同等だったということ。 ところが動画では、話題のメタボに結びつけてサブ解析の肥満群比較をメインデータとして扱っている。

 10月18日号のランセットに、カンデサルタンの論文が載っている(Effect of candesartan on progression and regression of retinopathy in type 2 diabetes (DIRECT-Protect 2): a randomised placebo-controlled trial)。糖尿病性網膜症にARBのカンデサルタンが良さそうだという論文である。勿論、著者らは良いと言っている。なんせ、この研究の資金は、AstraZenecaとTakedaによるもんだしね。カンデサルタンは商品名はブロプレスだ。Conflict of interest も明記している。なになに著者全員は旅費とコンサルタントフィーをスポンサーから貰っている。ふーん、、、いいなあ。

 『Treatment with the angiotensin receptor blocker candesartan over a 4 year trial reduced the primary endpoint of progression of retinopathy by 13% versus placebo in normoalbuminuric, normotensive, or controlled hypertensive patients with type 2 diabetes, although this reduction was not significant.』とある。カンデサルタンは、プラセーボ比べて13パーセントも網膜症の進行を抑えたんだ。でも統計的有意差はない。うん?有意差がないけど抑えた?

 『These results suggest that treatment with candesartan in type 2 diabetic patients with mild to moderate retinopathy could induce improvement of retinopathy.』が結論らしいけど、suggest に couldだ。婉曲表現だなあ。showでもないしcanでもない。

 今後はこのサブ解析で強引に有意差を出してくるかもしれない。例えば、肥満者には効くとかなんとか。でも、このスタディは一応、ダブルブラインド(二重盲検無作為)で行われているので評価はしないといけないだろう。同じブロプレスでもCASE-Jは、非盲検無作為だった。

 研修医向き?の医療系ネットのCareNet に、武田製薬提供でCASE-J紹介の動画がある。国立大の教授がブロプレスのピーアールをしている。なかなかインプレッシブである。しかし、非盲検無作為であり、さらに非劣性試験だったのだが、言える事はメインアウトカムはアムロジピンと同等だったということ(以外にない?)。ところが動画では、話題のメタボに結びつけてサブ解析の肥満群比較をメインデータとして扱っている。こういう宣伝を見た場合は十分注意した方がいいだろう。出演した肥満学の大家教授のConflict of interest はクレジットにも何も出てこない。

 ところで、私は武田製薬に恨みはないよ。(Conflict of interest none)

Posted: 日 - 10月 19, 2008 at 01:11 午前         |


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