電子化は効率化ではない安全のためだ


 そして、オンラインレセプト化で、4000ヶ所弱の診療所は廃業するというアンケート調査もある。 つまりそのコストが無い、そして開設者お医師自身が高齢化していて使いこなす自信がない、と。... 予約もコンピュータオーダリングシステムで管理されていて何時でも何処でものアクセスは不能である。

 日経の社説に『患者第一の医療へ効率化を推し進めよ——医療・介護の再生に向けて』がありました。内容は1)ジェネリックを使え、2)診療報酬明細書の電子化、3)病診連携(診療所と病院の連携強化)による重複診療是正、とある。これで、どれくらいこの『効率化』で医療費が抑制されるか?と言うと、4300億円と言う。しかし、2)の電子化の効率化費用効果は何も記載していない。全体の内容自体はありきたりでチャチですがね、、、

 電子化しても、電子化するための産業が儲かるだけで、単純には医療費効率化には結びつかないだろう(いやむしろますます医療費がかかるはず)。現場から言えば、電子化で仕事はメンドウになる。が、私は電子化は賛成である(電子化賛成のドクターは多い)。なぜなら医療過誤が防げるからである。コストもかかる。維持費もかかる。小回りも効かない。そして時間もかかる。患者も待たせる。しかし、電子化賛成なのは安全のためである。実は電子化してもコストが莫大にかかるだけなのだが(そのせいか日経の社説の試算にも電子化についてはなんら具体的な費用数値はない、まあ日経のことだから電子化関連産業が儲かるのだから費用効果など書かなくてもいいのだろう)。

 そして、オンラインレセプト化で、4000ヶ所弱の診療所は廃業するというアンケート調査もある。つまりそのコストが無い、そして開設者である医師自身が高齢化していて使いこなす自信がない、と。今の流れでいけば、それが当然の淘汰となるのかもしれないが、ますます国民の医療機関へのアクセシビリティ(アクセスしやすさ)が損なわれるだろう。基幹病院へは紹介状や予約なくしては受診できないのが今の世である。予約もコンピュータオーダリングシステムで管理されていて何時でも何処でものアクセスは不能である。だから夜間救急のコンビニ受診が増えるのかもしれない。

 街角の診療所でも、オンライン電子化の世となり、フレキシビリティは無くなるだろう。オンライン電子化とはそんなもんである。が、安全のためには電子化が良いと思う。電子化はコストイーターであるし、融通性は今以上になくなる。でも安全のためには良い。そのコストと不便さを国民が容認する必要があるだろう。


Posted: 土 - 8月 16, 2008 at 10:55 午前         |


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