祝クルーグマンのノーベル賞受賞!!


クルーグマンの書籍は面白いのでほとんど読んでいますし、ニューヨークタイムスのコラムもいつも見ていますが、ノーベル賞とは素晴らしい。... 同じノーベル賞受賞のミルトン・フリードマン(故人)の批判でも有名ですが、クルーグマンのスタンスは良い意味でのリベラルそのものです。... しかし、小さな政府や規制緩和では今のサブプライムローンバブル破綻を乗り切れず、クルーグマンのスタンスが時流に合っているわけで、彼のノーベル賞受賞は当然なんでしょう。...ノーベル学者にも了解不能の世界ができあがるようですが、まずはともあれクルーグマンのノーベル賞は喜ばしい。

 クルーグマンがノーベル賞をとりました。勿論、経済学賞です。クルーグマンの書籍は面白いのでほとんど読んでいますし、ニューヨークタイムスのコラムもいつも見ていますが、ノーベル賞とは素晴らしい。彼は大学のレッキとした硬派の経済学者でありながら、新聞コラムを担当するように、積極的にマスコミに発言する異色の経済学者です。そしてブッシュ批判でも有名です。マスコミに積極的に発言するため、一部には硬派の経済学者とは見られない風潮もあったんですが、これで面目躍如です。日本にはハイエクやフリードマンの信奉者も多く(レーガ丿ミック派)、反クルーグマンのエセ学者も多いようです。

 同じノーベル賞受賞のミルトン・フリードマン(故人)への仮借ない批判で有名ですが、クルーグマンのスタンスは良い意味でのリベラルそのものです。もともと経済学者のスタンスとは、リベラルか非リベラルのどちらかでしかないような気がします。非リベラルには、保守もあれば、古典的なレッセ・フェールも新自由主義も、新古典派も、、。しかし、小さな政府や規制緩和では今のサブプライムローンバブル破綻を乗り切れず、クルーグマンのスタンスが時流に合っているわけで、彼のノーベル賞受賞は当然なんでしょう。ちなみに日本ではノーベル賞受賞と受身的な表現ですが、英語ではwinで勝ち取るという感じ Paul Krugman Wins the Nobel Prize in Economics です。

  Mr. Krugman received the award for his work on international trade and economic geography. とあるので、主に国際貿易論で受賞したようですが、彼の理論で印象的だったのは、なぜある地域が特定の産業で発展するか?というもの。簡単に言えば、初めはサモナイ偶然である種の産業は始まり、それが核となってどんどんすそ野が広がるという理論です。これを読むと、日本の道路特定財源が(少なくとも産業新興には)何の役にも立たないことがよくわかります。道路が出来たので産業新興が起こるのではなく、産業新興(あるは振興)するので、必然としてその地域への道路が整備される。

 クルーグマンの本に、日本が公共投資してもなぜもっと経済発展しないか?という疑問があって、道路などの公共投資があって経済が発展しないのが不思議であるとコメントしてありました。その疑問は当たり前で、産業振興に必要とされる道路が作られるのではなく、熊が走るために北海道の高速道路が出来たり、東国原の宮崎の来もしない観光客や誘致もされない幻の産業のために道路が出来るわけで、クルーグマンには理解不能の日本の実情がある。

 皮肉な事に田舎に立派な道路が出来ると、ますますその田舎は通過点として(周囲から)無視され、田舎の貴重な労働力は整備された道路でどんどん都市部に逃げ出す。ノーベル学者にも了解不能の世界ができあがるようですが、まずはともあれクルーグマンのノーベル賞は喜ばしい。今、彼はthe welfare stateという講義を持っているようですが、彼は若いので今後はあのアマルティア・センの厚生経済学を越す理論を提示してもらいたいです。


Posted: 月 - 10月 13, 2008 at 10:33 午後         |


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