グルジア紛争は前兆、、しかし何の?
しかし、一番目のグローバリゼーションがはかなく消滅したように、今の第二のグローバリゼーションも終るだろうと、、、その前兆がグルジア紛争だとクルーグマンは危惧している.. 米国やヨーロッパは中東からだけの石油依存体制を変える為に、中央アジアからの石油確保にグルジアに石油パイプラインを通したが、皮肉なことに中東よりも中央アジアからの石油確保そのものが危険で不安定なものとなった。
グルジアのパイプラインはロシアのエネルギー支配を迂回するロシアにとっては不快極まりない存在なのだ。
その昔、有名なNorman
Angellの本に『大いなる幻想』があるが、その中で彼は、戦争とは時代遅れの行為となり、現在の産業の時代においては、戦争勝利者においても戦争によって得るものは少ないのである(だから戦争で決めるのは大いなる幻想だと述べたのだろうが)、と論じた。
グルジア紛争で、経済学者のポール・クルーグマンが炯眼をもって鳴るというべきことを述べている。この紛争の経済的な影響は些細なことだが、この戦争は前兆だろうと述べている。なんの前兆か?と言えば『the
second great age of globalization may share the fate of the
first.』と。 クルーグマンは言う。今のグローバリゼーションは最初のものではない。二番目のものだと。では一番目のグローバリゼーションは何時か?それは第一次世界大戦前で、英国を中心とするものだった。当時、ロンドンでは電話一本で世界中の植民地も含めて、色々な国々の物産品がオーダーできたのだ。しかし、一番目のグローバリゼーションがはかなく消滅したように、今の第二のグローバリゼーションも終るだろうと、、、その前兆がグルジア紛争だとクルーグマンは危惧している。 当時、あの経済学者のJohn
Maynard
Keynesですら、このような経済グローバリゼーションは、軍国主義や帝国主義、ブロック経済などがあっても、止まらず発展すると楽観していた。しかし、現実は異なり、その後の30年あまりに幾度かの戦争と革命を経て第二次世界大戦が終ったときには、完全にグローバリゼーションは瓦解していた。 その後、60年を経てやっと今のグローバリゼーションが始まった。クルーグマンは言う、またグローバリゼーションは瓦解するのか?と言えば、その可能性はある、と。なぜなら、今の食糧問題を見ればわかる。ついこの前までは、自国の食糧を自国で賄うなんて時代遅れとされていたが、今や保護貿易、制限貿易が当たり前になり、飢える国は危機的でさえある。 グルジア紛争は紛争としての規模自体は米国にとって些細なものであるが、この紛争の意味示すものは、Pax
Americanaの終焉である。ヨーロッパは危険なほどロシアの天然ガスに依存している。そして中国は米国を越すほどの製造業の国である。もし中国が台湾にその完全な主権を主張すればどうなるか?中国が強引に覇権を握ろうとして世界の工場としての経済制裁カードを切れば世界経済は忽ち分断されてしまう。 米国やヨーロッパは中東からだけの石油依存体制を変える為に、中央アジアからの石油確保にグルジアに石油パイプラインを通したが、皮肉なことに中東よりも中央アジアからの石油確保そのものが危険で不安定なものとなった。グルジアのパイプラインはロシアのエネルギー支配を迂回するロシアにとっては不快極まりない存在なのだ。 その昔、有名なNorman
Angellの本に『大いなる幻想』があるが、その中で彼は、戦争とは時代遅れの行為となり、現在の産業の時代においては、戦争勝利者においても戦争によって得るものは少ないのである(だから戦争で決めるのは大いなる幻想だと述べたのだろうが)、と論じた。Angellの主張は正しかったが、戦争はその後もずっとどこかで起きている。戦争に経済合理性はなくても、経済合理性が戦争を抑止するというのも『大いなる幻想』ではないか。世界の各国が賢明なる判断をしなければ、グローバリゼーションは我々の想像以上にフラジャイルなものなのだ。 グルジア紛争を新しい冷戦の始まりとする向きもある。米国のニュースショーでは、第一次世界大戦勃発のきっかけとなったサラエボも当時は、今の南オセチアと同様に無名だったという物騒な議論もされている。グルジア紛争はクルーグマンの言うように前兆なんだろうか?しかし何の前兆なんだろう?
Posted: 土
- 8月 16, 2008 at 07:40 午後
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