新型インフルエンザの備え?


 ところで今騒がれている(最近また中国で散発的に発生している)鳥インフルエンザによる重症化や死亡例であるが、これはH5N1型。... 1976年に豚型インフルエンザが米国に発生してこれがH1N1だった。 米国政府はただちにこの豚型インフルエンザのワクチンを接種して、4000万人の米国民の接種をしたころに、このワクチンは副作用が多いということで中止となった.. 新型インフルエンザの恐怖を描いたNHKスペシャルのプロデューサーが『リスクを冒して敢えて厳しい状況を想定した』と。

 本格的なインフルエンザシーズンで本日の外来でもA型が結構居ました。そしてワクチンをしていないものが多かった。意地悪な私はワクチンをしてないでインフルエンザになったらタミフルなど抗ウィルス薬は割高にしても良いような気がする。集団免疫という考えから言えば、ワクチン接種は自分のためでもあるし、(流行を防ぐという)社会のためでもある。ワクチンを接種をしないのは自己責任かもしれないが、その地域のインフルエンザ流行に寄与しているわけだ。ワクチン未接種でインフルエンザに罹患したらワクチン接種分くらいの割高料金でもいいような感じ。その割り増し分は、次年度のワクチン生産や研究費に回すとか、、、、

 ところで今騒がれている(最近また中国で散発的に発生している)鳥インフルエンザによる重症化や死亡例であるが、これはH5N1型。人から人への感染は家族内などの濃厚接触 でしか発生していない。だからいたずらに恐ろしく受け取る必要はない。もともとH5N1でパンデミックが生じるかどうかわからない。このH5N1タイプのパンデミックは生じないという話しもある。要するにわからない。

 スペイン風邪はH1N1だった(H5N1ではない)。H1N1の悪夢はあるのか?1976年に豚型インフルエンザが米国に発生してこれがH1N1だった。米国政府はただちにこの豚型インフルエンザのワクチンを接種して、4000万人の米国民の接種をしたころに、このワクチンは副作用が多いというので中止となった。結局、パンデミックは起らず、ワクチン健康被害訴訟だけが残った という出来事に終った。何が悪かったのか?簡単に言えば冷静な分析と冷徹な判断力に欠けていた。しかし、これは当事者となれば難しい。マスコミが煽り、国民がパニックにかられ、時の政府が政治的判断で見切り発車すれば、どんなことになるのか?あるいはやったことの結果を検証するシステムを作らないで、やればどうなるか?

 新型インフルエンザの恐怖を描いたNHKスペシャルのプロデューサーが『リスクを冒して敢えて厳しい状況を想定した』と。なぜなら関心を持ってもらうためと。これはマスコミ報道人の特有の論法である。しかし、これはやらせ、嘘の類いとそれほど変わりない。番組の作り方にもよるが、想定は想定でちゃんと事実を事実として伝えるのが本来だろう。『狼が来た』を連呼すれば、やがて関心は冷えて、さらには無関心になる。あるいはパニックにかられてどっと医療機関に発熱患者がやってきて、その医療機関で二次感染をおこしてさらにパンデミックが増大するとか、、、

 冷静な議論よりも、センセーショナルでパニック映画の題材になるネタのほうが受けが良い。それは報道人でもそうだし、政治家でもそうだろう。そしてそういう恐怖を期待する恐怖心を人間は持っている。今の新型インフルエンザの報道の仕方には疑問が残る。

Posted: 月 - 1月 26, 2009 at 05:09 午後         |


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