きまぐれ観劇日誌
ミス・サイゴン  2004年帝国劇場公演

東宝

'09
'08
'07
'06
〜'05


'06 M.A.
'09 Les Miserables
'07 Les Miserables
'06 Les Miserables
'05 Les Miserables

'08 Miss Sagion
'04 Miss Saigon

四季

その他

2004年11月20日(土) ソワレ

いよいよMy楽だ。千秋楽も近く、発売当日には枚数制限があった日だけに、それなりに人気の高い公演なのかもしれない。もちろん当日券も売り切れていた。
今回気になったのが笹本キムだ。ひととおりのキムを観て、個人的なベストは新妻聖子か笹本玲奈か…なのだが、最後に笹本玲奈を観たかった。歌そのものとしては新妻聖子に軍配があがるかもしれない。しかし笹本玲奈には、何かパワーが感じられた。そしてなぜか、タムが出てきたところで涙が出た。これは今までに無かったことだ。死んだトゥイの手を取るところも涙無しでは見られなかった。
市村エンジニア。タムを確認するシーンではしっかりと笑わせてくれた。こういうアドリブがぜんぜん臭すぎないところがベテランの凄さだ。
坂元クリス。なかなか良かった。今までは、なんかこう、特に前半、独特の声量でさらりとこなしているという雰囲気だったのだが、今回はそんな事も感じることもなく、なかなか暖かみのあるクリスを感じられた。
岡ジョンも良い。2幕、エンジニアとの再会シーンの微妙な雰囲気がなかなか良かった。
石川エレン。存在感というか、いまひとつ「これだ」というものが感じられなかった。ちょっと期待していたのだが、なんだか残念だ。ブイドイの後「ねぇ、いらっしゃいよ」のセリフが、なんか好きになれなかった。
戸井トゥイ。これまた良かった。冷酷さと暖かさが両方感じられる。うーん、確かにこのあたりのバランスが良いとも言えるかもしれないけれど、やっぱりより冷酷さが感じられたほうがいいかな。

カーテンコールではキャストによるウェーブがあったり、いつもとはちょっと違う盛り上がり。おそらくこれが最後になるだろう。楽しませてくれて、泣かせてくれて、ありがとう。

2004年11月12日(金) マチネ

当日券、1階C列12番。今回買ったチケットの中で筧エンジニアだけが無い。ということで筧エンジニア狙い。9:45からの当日券抽選に並んだ。ソワレ(市村エンジニア・松キム)には長い列が出来ていたが、マチネは4人。おかげで一番端ではあるが、当日券でこんな前が買えた。さらに今井ジョンを見るのも初だ。ちなみにクリスは石井一孝の予定が坂元健児に変更。開演前、筧利夫の前説が流れただけで拍手。おや、今回は盛り上がるのかな。
そしてその筧エンジニア。うーん、特にカリスマ性を感じるといった雰囲気でもないし…4人のエンジニアの中でも一番要領が悪くて失敗しやすい雰囲気に感じられた。個人的にはいまひとつかな。「ハイ、ホーチミン」の後のアドリブはちょっと引いてしまった。
今井ジョン、重量感ある声が良い。しっかりとした、落ち着いた雰囲気。「ブイ・ドイ」も見事。なんだけど、ちょっと僕の中にあるジョンとは違うかな。なんだかしっかりしすぎているっていう感じ。でもキムの悪夢のシーン、クリスに言い聞かせるシーンは感動した。
坂元クリス。おぉ、すばらしい声量。良かったんだけど、ホテルで過去を明かすシーンは、もうちょっと熱く演じてほしかったなぁ。
新妻キム。すばらしいですね。小さな体からなんであんなにしっかりとした声が出てくるのだろう。演技も見事。何度も泣いてしまった。
そしてラストに花もゲット。誰が投げたかわからなかったけど。

盛り上がるのかな…と思ったのだが、妙に拍手が少ない。歌が終わった時に拍手が全然無い事もしばしば。そして2幕冒頭の演奏が始まった瞬間に拍手が出たり…。おいおい、違うだろ、拍手のポイントが…。

2004年11月6日(土) ソワレ

1階M列。ちょっと後ろ気味だけどど真ん中。11月なのでキャストの組み合わせも最終段階だ。
橋本エンジニア。若々しい。貫禄というかカリスマ性はあまり感じないけど、これはこれで面白い。ビザが無いところで「あれ?」ってボケるなど、ちょっとドジだけど要領よく切り抜けるって感じかな。
新妻キム。良いです。全然不安な感じがしないし、しっかり泣かせてくれる。伝えるべきメッセージがしっかりと伝わってくるようで、観ていてなんだか嬉しくもなってしまう。
石井クリス、そして岡ジョン。11月になって石井クリスは戻ってきて、岡ジョンも久しぶりだ。このベテラン組が一番かもしれない。岡ジョンの「ブイ・ドイ」はバランスも良く見事だし、クリスを引っ張って行く落ち着いたリーダーシップが感じられる。そして石井クリスも、その感情をしっかりと、決してオーバーになる事なく伝えてくれる。キムの悪夢のシーン、ホテルで過去をエレンに明かすシーン、すごく良かった。これまた観ていて嬉しくなる。
ANZAエレン。うーん、ちょっと弱い。なんだか、せっかく吸い込んだ息が声にならないで漏れてしまっているような感じ。高橋エレンが続いたので他のエレンはどうかと期待していたのに、ちょっと残念。
戸井トゥイ。泉水トゥイ以外のトゥイを観るのは初めてだ。ドラゴンダンスの中で、冷酷なほどに鋭い視線で歌う泉水トゥイに比べるとソフトな感じだ。こういうトゥイもまたいいかもしれない。

もうひとつ残念だったのが、音声の調整がひどかった事。ところどころ、各役者の声の音量が突然大きくなったり小さくなったり、とにかくひどかった。せっかくの声も台無しになってしまう。しっかりしてほしいものだ。

2004年10月31日(日) ソワレ

当日券、1階中列49番(補助席)。この日は山に行く予定だったが行かなかったので劇場に行こうと思い、それだけで当日券を買った。とにかく劇場で夜を過ごしたかった。しかし、今日は10月の最終日、一部キャストの千秋楽だった。
別所エンジニア。最初に観たのが別所エンジニアだった。久しぶりの別所エンジニア。自分でも言ってるけど体が大きいこともあり、チョロチョロと動くような雰囲気ではない、最近観ている市村エンジニアとは全然違う雰囲気を感じた。おまけにアドリブも前回より増えているぞ。バイ、ホーチミンからアメリカ…と来て、メ〜リさんのひつじ…にはちょっと引いてしまった。ちょっとやり過ぎ?
知念キム。高音部がギリギリって感じ。思いっきり演じているという雰囲気が感じられるものの、力が入りすぎているという感じがしなくもない。2幕、ホテルでエレンに訴えるシーンは、何て言っているのか聞き取れなかった。もっと素直に喋ればいいのに、って思えてしまう。
井上クリス。力入れてます。訴えてます。しかし、ちょっと力が入りすぎているかなぁ。キムの悪夢のシーンとか、ホテルでのシーンとか、怒鳴っていて、何て言っているのかよくわからなくなってしまう。すごくもったいない。伝えるべきセリフはしっかり伝えてほしい。
石井ジョン。…2幕でエンジニアと再会したシーン、「お前か」という所で、普通なら再会できた驚きを表現するところ、頭をかかえてがっくりしてしゃがみ込みながら、「またお前かよ〜」と言わんばかりにがっくり。思わず笑ってしまった。アドリブ満載の別所エンジニアに答えているようだ。

カーテンコール。いつもと違う音楽が演奏され、驚くキャスト。別所エンジニア、知念キム、高橋エレン、泉水トゥイが今日で千秋楽という事で、舞台挨拶があった。舞台上では冷酷な顔を見せていた泉水洋平が涙を流していたのが感動的だった。別所哲也は、今日の石井ジョンの「お前か」のリアクションを「新しい発見」と言っていた。そうだったのか。まさに、舞台は、それぞれの役者を通して生きている、そんな感じがした。

だから、ライブの舞台が面白い。

2004年10月23日(土) ソワレ

当日券、1階中列18番(補助席)。今までで最初に観た知念キムと、最後に観た市村エンジニアという組み合わせ。井上クリスと高橋エレンは最近多く観ているので、できれば違うキャストで観たかったが、今日、ミス・サイゴンを観たくなった。
知念キム。ちょっと不安に感じてしまうところがあったけれども、そんな感じがしただけか、しっかり聴かせてくれる。でも、今までに様々なキムを観て感じた個人的な感覚としては、自分で感じているキムとはちょっと雰囲気が違うかな、とは思った。ホテルでの雰囲気は良かったなぁ。でも、ラスト、もうちょっと動きが静かであってほしかったなぁ。
市村エンジニア。どんどんアドリブが増えるのだろうか、余裕が感じられて良いです。タムを初めて見たシーンでは、タムを調べるように見るポイントがどんどん増え、ズボンの中まで見て、つい笑ってしまった。石井ジョン。ほんと、見事です。ブイ・ドイを、とにかく強力に歌う。ちょっと危なかったところがあったけど、パワフルさが勝っていて気にならない。
苦手な井上クリスと高橋エレン。井上クリスは…やっぱりちょっと。熱く演じてくれるところが、まさに演じているように見えてしまう。高橋エレンは…決して悪くはない。ただ僕が聞きたいエレンではないだけだ。

1幕の途中で大きな地震。客席はざわめき、照明は揺れ、気も散乱されてしまう。しかし舞台は何事も無いように続いていた。

2004年10月2日(土) ソワレ

2階3列目。市村エンジニア。今回ぜひ見たかったキャストの一人だ。
さすがベテランという雰囲気。それなりの年齢も感じられるので、いろいろ苦労してきたという雰囲気もある。こってりというか、カリスマ性をしっかりと感じられるエンジニアだ。アドリブも堂々と見せてくれて面白い。
笹本キム。すばらしい。繊細さを見せながらも、しっかりとした歌声を聴かせてくれる。キムの強い意志がストレートに伝わってくるような感じがして、好感が持てた。10代なの? それでこれだけ安定した声を聴かせてくれるとなると、将来が楽しみだ。
井上クリス。ちょっと苦手なのだが、以前ほどの違和感は感じなかった。2幕、バンコクのホテルでのシーンはなかなか熱いものが感じられた。
石井ジョン。見事です。最初に観た時のクリスも良かったが、ジョンではまたひと味ちがう、現実というものをしっかりと認識した雰囲気が伝わってくる。ブイ・ドイでは強い説得力が感じられた。
そしてカーテンコール。さすが市村正親といったところ。妙なダンスで他のキャストを乗せて、そして観客を乗せてくれます。こんなファンサービスはベテランならではのもの。すごく楽しい。

2004年9月26日(日) ソワレ

2階2列目。ようやく別所エンジニア以外のエンジニア、橋本エンジニアだ。
キャストが違うとこんなにも雰囲気が違うか。まぁ、エンジニアというキャラクターが個性を出しやすいキャラクターという事もあるだろう。オープニングのキャバレーのシーンでは、パッと一発当ててパッとこんな仕事をやめちまおう、というノリで要領よく生き抜いてきた、そんな第一印象。その後もアドリブ等で笑わせてくれた。エンジニアを演じていると共に、舞台を楽しんでいるという雰囲気も感じられる。それを観る側もまた楽しい。
キムは松たか子。見事に毎回異なるキャストで、これで全キムを観たことになった。中でも松キムはやはりベテランというイメージが先行してしまう。でも、それも最初だけ。少し見たらすごく普通に観れた。声もしっかり出ているし、安心して歌を聴くことができる。特にタムが出てきた後のパワーは見事だった。
坂本クリス。前回とは違って違和感を感じることなく観ることができた。やっぱり前回はシンバのイメージが先行していたのだろう。それだけにインパクトある役者っていう事か。しっかりした声量で歌ってくれて、拍手せずにいられない。
泉水トゥイ。ドラゴン・ダンスで彼がセンターに立って歌うシーン。なにかに取り憑かれたようにキツい顔で歌う。これがすごく怖い。その狂気がいい。タムを殺そうとする狂気につながっている。
高橋エレン。ちょっときつい。お疲れだろうか、ちょっと無理が感じられた。そして、やっぱり、もう少し優しい声で歌ってほしいと思う。

今回で前半は終了。キム、クリスは全キャストを観る事ができた。後半も楽しみだ。

2004年9月11日(土) マチネ

1階最前列。帝劇で中央ブロック最前列というのは初めてかもしれない。
今回、前半のチケットは東方ナビザーブを利用し、片っ端から申し込んだ。そうしたら5枚当たった。というわけで実はキャストを選んで購入しているわけではない。そして、さて、今日のキャストは誰だろう…というのを、劇場に行ってから確認するという、ちょっと失礼かな。
そんなわけで3度目も別所エンジニアだった。たまたまではあるけれど。アドリブも快調。個人的には○。でも正直なところ、そろそろ他のエンジニアも観てみたいよなぁ。この日の夜が橋本エンジニア。マチネ終演後、楽屋口に入っていく橋本さんを見たが、なかなか良い印象が持てた。次に見るのは橋本エンジニアなので楽しみ。
新妻キム。こちらはエンジニアとは対照的に、毎回異なるキャストだ。新妻キムもなかなか良かった。母親としての強さも感じられるし、弱く歌ってほしい所では絶妙な雰囲気で歌ってくれる。オープニング、ちょっとどうかな…とは思ったけれど、それはそんなシーンだからそう感じたのかもしれない。
井上クリス。個人的にはちょっと苦手だなぁ。よくわからないけど、しっかり声は出ているのだけど、何かが足りないような気がする。なんというか、舞台に訴えるようなパワーがいまひとつ。
高橋エレン、やっぱり、ちょっと、個人的にはいまひとつ。まぁ、声の善し悪しではなく音色の違いというものがあるので、それに対して、僕の頭の中にあるエレンとは違うという事だろう。

最前列ならではの楽しみを味わうことができた。なんとなく拍手が全体的に小さかったような気もするが、最前列だとそんなふうに聞こえるのだろうか…。

2004年9月4日(土) ソワレ

2回目。2階中央最前列。前回見えなかったホーチミン像もばっちり見えるぞ。
別所エンジニア。一度観ているからか、なんだか安心して見られる。こってりとした雰囲気はやっぱり別所哲也らしい雰囲気があってなかなか良い。市村エンジニアだけでない、他のエンジニアもいろいろ観てみたくなる。
笹本キム。笹本玲奈はレ・ミゼラブルのエポニーヌで初めて観たが、笹本らしさという印象はあまり残っていないというのが正直なところ。しかし安定した声を聞かせてくれるし、1幕でのキャバレーでの不安な弱々しい雰囲気、そして母親になってからの強い雰囲気のコントラストがしっかり出ていた。
坂本クリス。うーん、まだ頭の中にシンバのイメージが強いからなのか、どうもキャバレーで知り合った女の子と一緒になるような男という雰囲気ではないのである。まぁ、たぶん先入観によるものだろう。でもなんだか堅い感じはするなぁ。
岡ジョン。おぉ、いいねぇ。力強いテノールという印象があったけど、なかなか味のある低音も良いではないか。今まで聞いた事の無かった声を聞いたという雰囲気。
高橋エレン。まぁ、それなりにエレンの雰囲気は出してくれているのだけれど、ちょっと荒っぽい感じがしなくもない。高橋由美子らしい元気さがある。キムとの違いを歌の雰囲気で味わうことができればと思うのだが…。

で、最後に塩田さんが笑わせてくれた。楽しいぞ。

2004年8月22日(日) マチネ

いよいよミス・サイゴンだ。日本初演時はまだミュージカルに興味を持っていなかったし、当時福岡にいた。なんかすごい作品をやっていて、本田美奈子が主演…という事だけ知っていた。それから12年、ようやくこの作品を見ることができた。言うまでもなくキャメロン・マッキントッシュの作品だ。同じくキャメロン作品のレ・ミゼラブルはもう30回以上観た、一番好きな作品だ。そのキャメロンが作っているということで、期待も大きい。

オープニング。レ・ミゼラブルとは対処的に華やかな場面。あぁ、いかん、レミゼの事は、キャメロンという事は、とりあえず忘れよう。比べたたところで意味は無い。
プリンシパルは別所エンジニア、知念キム、石井クリス、坂本ジョン、石川エレン、泉見トゥイ、杵鞭ジジ。エレンは急遽予定変更で石川ちひろとなったらしい。まぁ、キャストを狙ってこの公演を選んだわけではないし、なにしろ初観劇、どの役がどんな役なのかわからないので、とりあえず、誰でも問題ない。
別所エンジニア。「エンジニア」という名から、技術者的なキャラを想像していたが全然違っていた。なかなかいい雰囲気。しかし、人気の高い市村エンジニアというもの確かに観てみたい、そんなキャラだ…と言ってしまっては別所哲也に失礼かもしれないが、別所哲也らしさをしっかり見せてくれていた。なかなか良い。
知念キム。知念里奈は「ジキル&ハイド」のエマで、素直で聞きやすい歌声に僕は好感を持っていた。今回も不安を感じさせず、弱そうな、そして強そうなキムを歌いきってくれた。聞きやすく、素直な歌声はある意味キムというキャラに似合っているだろう。個人的には○だ。良かったぞ。
石井クリス、坂本ジョン。石井一孝を観るのは久しぶりという気がする。実力派である石井一孝、パワフルな演技に不安な要素は全然ない。坂本ジョンは、やっぱり坂本健児らしさというものが感じられる。その違いが何かと言われると説明しにくいが、石井の熱さ、坂本の堅さといったところか。でもそれは、たぶん僕が坂本健児に対してライオンキングのシンバのイメージが強いところから来るものだろう。もっといろいろ観てみたい。

さて、あと何回観るのかチケットの枚数を数えてないが、今日、僕が入れなかった奥深い世界に入って行きそうで、なかなか楽しみだ。


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