TAP DANCIN’91

1991年6月14日(金)〜16日(日) 5回公演

 

東京芸術劇場 小ホール2

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カンパニーの代表、加藤邦保の15年に渡る活動を初めて集大成させた『TAPDANCIN91』。第一部は彼の元に集まった若いダンサーたちと繰り広げられるステージ。第二部は俳優、小川真司さんを迎えた『私の愛したヘレン』(作・脚本/原陽子)タップダンスストーリー。

 

出演/青木知枝、保戸塚千春、末政康代、石黒ゆかり、高橋典子、久保田たまみ、佐藤勝、川村隆英、小田茂、石森茂昭、濱永健太、稲辺ちえ子、加藤邦保、小川真司(特別出演)

 

STAFF/構成・振付・演出/加藤邦保、演出協力/小川真司、林清人(無名塾)、作・脚本/原陽子、振付・振付助手/みすみゆきこ、照明/りん英子、音響/杉沢守男、舞台監督/田中伸幸、宣伝美術/長谷川光宏、大金岳彦、写真撮影/石川妙子、企画制作/JAM TAP DANCE COMPANY

 

<第一部>

CHICAGO/WOMENSアカペラ/MENSアカペラ/STEP NO.1/BALLET TAP/ROUT66/THAT CAT IS HIGT/LULUS BACK IN TOWN/STEALIN APPLES/円舞曲 嬰ハ短調/ステッキタップ/ROYAL GARDEN BLUES/CUTE/CRAZY RHYTHM/SWING SWING SWING/

 

<第二部>

『私が愛したヘレン』作・演出/原陽子

CAST/ジョン:加藤邦保、ヘレン:青木知枝、ある男、演出家:小川真司、アンサンブル:カンパニー

 

(ミュージックナンバー)

OVERTURE/オーディション/THE BULE MOON/IDAHO/INDIANA/ピエロの踊り/NOT NOW ,I LL TELL YOU WHEN/THEKID RED BFROM BANK/雑踏のタップ/DANCING IN THE DARK/フィナーレ〜IT DONT MEAN A SWING~TAKE THE A TRAIN/グランドフィナーレ

 

(登場人物)

ジョン/作家、43才、かつてはダンサーを目指していたが、その夢は破れ、今は作家として5年前に文学新人賞を受賞した。売れっ子シナリオライターでもある。

ヘレン/ミュージカルスター40才、20年前、あるオーディションで主役に抜擢され、一躍スターとなる。しかし40才を過ぎてミュージカル女優として壁に突き当たっている。

 

(ある男台詞より)

いつも鳶色の瞳を輝かせ長いまつげが目の下に影をつくっている。ヘレンは少しうつむき加減に僕を見つめるのがくせだった。

レッスンのあと公園の噴水の前で毎晩のようにステップを踏んだ。二人とも皿洗いのバイトをしてくたくただったけれど、いつかはブロードウェイの舞台に立つことを夢見ながら、足が棒みたいになっていることなんか忘れていた。彼女は不器用でなかなかステップを覚えなかった。でもタップシューズを履くとまるであの赤い靴を履いたバレリーナみたいにすごく魅力的だった。そんな彼女がいつかは僕の前から離れていくような漠然とした思いが、僕を不安にしていた。

そしてその思いが現実となったあの日、あのオーディションの日、二人で一生懸命働いてやっと、やっと買ったタップシューズをはいて・・・踊った。ヘレンは僕に真っ先にオーディションに合格したことを知らせてくれた。あの光輝いた笑顔は僕には眩しすぎた。

『おめでとう、ヘレン。僕は・・、君を・・・』、

『あのねジョン、今、演出家のスティーブンが待っているの。あの有名な演出家のスティーブンがよ。ほんとに夢みたい』

そう言いながら彼女はもう僕に背中を向けていた。

 

僕は言えなかった。君が好きだと。その日を境に公園の噴水の前で彼女とステップを踏むことはなかった。

それからの彼女はいつもスポットライトの中にいた。いつかは僕もあのスポットライトの中に入りたいと思い続けながら、いつまでも、いつまでもステップを踏んだ。

 

ヘレン、君はスポットライトの中で、僕の前でいつもそうだったように、少しO脚ぎみの足をまっすぐに揃えて立っていた。

そう、それがわたし達が心から愛した・・・、そう、それが私の愛したヘレン。

 

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小川真司のモノローグ     加藤邦保のピエロ 

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DANCING IN THE DARK(ジョンとヘレン)

写真/石川妙子

 

 

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