
朝から晴れ渡った晴海埠頭、久しぶりに早起きしてレンジ号で出かけました。現場着0930、バースには平成14年度遠洋練習公開を控えた練習艦「かしま」TV3508、護衛艦「まつゆき」DD130、元護衛艦で現在は練習艦籍の「しまゆき」TV3513(旧DD133)、またアジアツアー中のアイルランド海軍コルベット"ニーヴ"L.E.Niamh P52の4隻が停泊しており、華やかかつマニアックな雰囲気が漂います。今日は「しらせ」歓迎の海上自衛隊東京音楽隊も来ており、事情を知らない一般の方々も何が始まるのかと興味津々・・・後方に見えるのは「かしま」。

レインボーブリッジの向こう側からオレンジ色の船体が姿を現しました。すでにタグが取りついていますが、一応自力航行をしているようです。しかしその歩みの遅いのなんの!なかなか近づいてきません。レインボーブリッジの中心部高さは52.4m、国際航路の大型客船が入港することを考慮して高さを設定しているためマストの上にはまだまだ余裕があります。
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| 音楽隊が位置に着いて演奏を開始しました。今日の演奏曲は(聞いた範囲では)「箱根八里の半次郎」、曲名忘れましたが浜崎あゆみのツーカーCF使用曲とポップ(?)な選曲でした。 | ||||||
| 船客待合所前に停泊している"ニーヴの前までやっとやってきました。この写真は船客待合所デッキ3階から撮ったもので、しらせの背後に見えるのは臨海副都心。特徴的な球形展望台を持つフジテレビ社屋がよくわかります。 | ||||||
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| いよいよ接岸です。すでに艦橋の上部はじめ右舷側には入港を待つ乗組員がすずなりとなっています。このような大型船は接岸に際してはタグが微調整を行って少しずつ近づけて行くので、ここまで来たら船の方でやることはあまりありません。 | ||||
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| 「おかえりなさい しらせ」の手作り横断幕を持つ出迎えの人々 | |||||
| 接岸完了!舷側のラッタルが降ろされるところです。毎年秋に日本を出航し春に帰ってくる南極観測船ですが、2001-2002シーズンは2001年11月14日晴海を出航、12月24日昭和基地に到着し第43次南極地域観測隊約60名を送り届け、1年間の任務を終えた第42次隊を入れ替わりに乗せて2月10日同基地を出航しました。昨シーズンまでは観測隊も日本まで「しらせ」に乗って帰ってきたのですが、本年より途中寄港地のシドニーで降りて先に飛行機で帰るようになったとのことです。確かに船に最後まで付き合う必要はないわけで研究員のワークロード軽減にはこれがベストの行程でしょう。従って、本日帰投したのはすべて海上自衛隊の乗組員約170名となります。お客様の観測隊はいませんが、「しらせ」と乗組員は数々の観測機材や物資を無事に輸送するという重責を担っています。 | |||||
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| 「しらせ」乗員の出迎えおよび訓辞に訪れた海上自衛隊のトップ、石川 亨海上幕僚長。後部のヘリ甲板に乗組員一同整列し観閲を受けます。海上幕僚長を上から見下ろす機会というのはなかなかないので、緊張してしまいました。 | ||||
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| 軍隊の階級にはその地位を示すマークがありますが、特に高い位については米軍などでは少将(准将)以上の位を★の数で表しており、座乗する艦船、搭乗する飛行機などに掲出し司令官が乗っているのが一目でわかるようになっています。大将はフォースター、つまり星が4つとなりますが(元帥は5つ星となりますが現在では元帥という位は事実上存在しません)、自衛隊では日本らしく桜の花で表します。左は「しらせ」のマストに揚がった4つ桜。海上自衛隊最高位の指揮官が座乗していることを示しています。この旗は幕僚長が乗艦した瞬間に掲げ、退艦した瞬間に降ろすことになっており、一瞬でも遅れることは許されません。中は幕僚長専用車。おそらく市ヶ谷から来たのでしょう。運転手が四六時中フサフサハタキでなでていました(夜の銀座とかでよく見る光景です)。クラウンですが内外ともにリムジンという感じはせずいかにも質実剛健といった感じ。上から見下ろすなんて、世が世ならこんなことやったらタダじゃ済まないんでしょうなあ・・・車にももちろん4つ桜が。 | |||||

幕僚長退艦。サイドパイプ(ピヨ〜ッという音のする海軍独特の笛)の音色が流れる中、副官を従えさっそうと車に乗り込みお帰りになりました。乗艦から約15分。これで緊張するひとときは終わり、一同やれやれという感じ。乗組員は乗艦してきた出迎えの家族と帰り支度にかかります。半年の長旅だけに荷物も多く、埠頭では普段開放していない埠頭の広場を駐車場として車で迎えに来る家族に便宜を図っています。
| 長期の航海を終えガランとしたブリッジ。ただでさえ広い砕氷艦の全幅28mのほぼいっぱいを使用しており、自衛隊のフネといえ護衛艦などでは望むべくもない広々としたスペースです。従って、一見すると民間船のように見えます。 | ||||||
| 自衛艦らしからぬ設備の最たるものがブリッジにあるお茶スペース。コーヒーメーカーとポット、インスタントコーヒーや茶筒、マグカップが置いてあります。護衛艦には望むべくもない「贅沢な」装備です。 | ||||||

午後からは搭載物資を降ろす作業が始まります。小は筆記具から大はご覧のように飛行機まであらゆるグッズが出てきますが、このため甲板の前後に装備されているクレーンが大活躍!恒例の行事だけあってキャンピングテーブル・椅子を持ち込んで皆でワイワイやりながら見物しているグループも見られます。降ろされてきたのは独特の形態で一目でわかる極限使用状況御用達、ピラタスPC-6ターボポーター。主翼・尾翼は輸送用に外されていますがプロペラはついたままです。飛行機は調布飛行場が定置飛行場となっていますので、この後トラックで調布まで送られることになります。
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| これは何でしょう?軽飛行機は詳しくないので機種がわからないのですが・・・ちなみにカウリング後ろの肌色のシート部、四角い紙の送付票(?)には「セスナ」と記入してありました。ホントにセスナ!? | ||||||
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| こりゃまたクラシカルなトラックですこと・・・送付票には「廃車」と記入がありました。 | ||||||
来ました!南極と言えばこれ!の雪上車です。四角四面のおよそスマートでないこの車両は、観測隊が数種保有する中で最も大型のSM100S形雪上車。高度4,000m、気温零下60度の環境でも所定の性能を発揮する優れものです。大型の物資は上記飛行機2機と車両が3〜4台ありましたが、中でもこれが一番大型でトレーラーに載せられて運ばれていきました。
| 並行して後部では小型の物資、乗組員の私物も搬出が始まります。パレットに載せられて続々と降ろされる段ボールを手ぐすね引いて待ちかまえるのはク○○コヤ○トの出店。伝票には遠く佐世保などの送り先も多く見られます。内容は衣類が多いですが、なぜか「クール宅急便」ののぼりが・・・ | |||
南極地域観測隊専用の段ボール箱。いいですね〜この洒落っ気!誰がデザインするのでしょうか。現場は何がなんだかわからないほどごった返していますので、多分1つや2つはもらえるのではないかと思いますが、これを見て2003年4月にゲットを目論んでいる方はあまりしつこくしないようにして下さいね。
たくさんの箱を見ていると、内容物に「氷」が多いことに気がつきました。標本ならコンテナか何かに入れてあると思うし、何より数が多過ぎる・・・と、そこでなぜ「クール宅急便」の受付が別に設けられているのか気がつきました。そう、これは乗組員のお土産だったのです。甲子園の砂みたいなもんですが、甲子園と同じく、この箱の体積分だけ南極の氷は減って温帯の海に還元されていることになります。
観測隊の皆様、乗組員の皆様、大変お疲れさまでした。次回は第44次観測隊を乗せて2002年11月中旬出航です。