2004年ゴールデンウィーク、昨年の三浦半島大楠山に続いてのチワ登山企画として、5月2日に山梨県清里の飯盛(めしもり)山(標高1,643m)に登ってきました。

天気にも恵まれ、はるか残雪を頂く八ヶ岳を望みながら無事に2人+1匹で手軽な登山を楽しむことができました。チワワとアウトドアを楽しみたい方の参考にでもなれば幸いです。





飯盛山の所在地は超有名リゾートである清里、よって首都圏からのアクセスは一般的には中央自動車道となるが、ゴールデンウィークにそんな正攻法で行ったら日が暮れてしまう。よって、今回は我々がよく使用する裏ルートである秩父・中津川林道経由で向かうことにした。

最近夜更かしがひどい私は前夜も0100過ぎ就寝、睡眠時間は正味4時間ちょっとである。予想では行きに6時間強、帰りはさすがに中央道or甲州街道経由を予定しているので(中津川林道は夜間通行止め)、渋滞を考えるとその日のうちに帰ってこれるかどうかという行程である。その昔はこの位の事は無茶ともいえないものだったが、体力の衰えも感じつつある昨今、果たして体は持つのか!?ということで、0500過ぎに起床しジャスト0530自宅をスタート。連休だというのにガラ空きの青梅街道を西へ。新青梅街道―箱根ヶ崎で岩蔵街道へ―岩蔵温泉―飯能より国道299号と走り、秩父市街に入ったのが0800過ぎ。ここで右折し、国道140号で大滝―右折して中津川林道に至る。




中津川林道は関東に残された数少ない長距離ダートで、4輪・2輪ともに愛好者は多いが、本日は関東の天気予報が悪かったためか、連休の中日ながら2輪は皆無、4輪も10台はすれ違わなかった。濃霧の中、もうやけくそで前に現れる車をガンガン追い抜いて行く。5〜6台は抜いたろうか、深い谷でも崖下は全く見えず、霧はいつしか小雨に変わっていた(涙)。ダートの始まる「学習の森」を通過したのは0920、県境のサミットである三国峠到着は1030なので、約1時間強の所要時間となる。なお、この林道、例年冬季は通行止めとなるので注意のこと。開通は5月1日のため、今回の通過は開通翌日のことであった。
峠の直前が最悪の天気であったが、どうも峠で一服していると霧の向こう側が覗いて明るくなっているような気がする。ここまで来たら行ってみるしかないので、坂道を下りだしたのだが、いくらもしないうちに霧は晴れ、青空が覗いてきた。やはり「山梨県は晴れ」の予報は当たっていたのである。長野・山梨側は完全舗装されており、勢いに任せて下るのみ。途中あちこちで桜が満開となっていた。もうこの時点で本日の登山は決定!ますます気がはやる。あと30分位か・・・しかし、里(川上村)に降りてからが意外と長い。
途中トイレ休憩に立ち寄った、川上村役場に隣接する林業総合センター「森の交流館」。ここは長野県を代表する河川である千曲川の最上流、塩山より大弛峠・川上牧丘林道を経由し降りてくるルート上に位置し、何度も来ているがいつもここで一服させていただいている。が!今回訪れてびっくりしたことが・・・
なんと!あの幻の名犬、「川上犬」を発見。この犬は国の天然記念物指定にも指定されている、和犬の中でも唯一地方ではなく町村の名を冠する文字通り同村の地犬で、全国にその飼育数300頭余、保存会と少数の愛好家により大切に純血種の飼育が行われている希少種。譲り受けるにも飼い主の適性など厳しい審査があるようだが、なぜか林屋喜久蔵師匠が飼っていることでも知られる(知らネーって!?)。これは最近生まれた子供の「チビ」。熊をも倒す恐ろしい犬だというが、おっかなびっくり近寄ったところ、現代の川上犬はえらく人なつっこいようで尻尾フリフリ近づいてきた。だが、ガラス2枚隔てた廊下越しにふうこを見たところ激しく吠え出すあたり、やはり野生の血か?
川上犬の詳しい解説が掲載されたサイトは

http://www.avis.ne.jp/~genryu/kawakamiken/kawakamiken_main.htm

さすがにGWだけあって駐車場はいっぱい。櫛形の駐車スペースの前に停める。キャパは大体12台ほど。
「森の交流館」を出たのが1120過ぎ、そこから40分ほどで清里に到着。大体予想通りではあったが、ひょっとしたら1100位には着くかな?とも思っていたので、道草で時間を食った分がなければジャスト6時間位の行程である。

野辺山を通って清里に入るが、国道から清里駅前に入る所で左に折れる道がある。ここが飯盛山登山道への道で、看板が出ているので迷うことはないはず。国道から1.5km程、一度谷底に降りて再び登った所が平沢という集落。「飯盛山登山口 最短コース」という標識が出ている三叉路を左折すると、上左の写真のように赤い三角屋根のペンションが見える。ここが登山客も利用OKの駐車場で、1回500円。中に入って車を降り支度でもしていると宿の人がやってくるので、先払いのこと。鉄道利用の場合は清里駅からおおよそ2kmなので30分も見込めばOKだが、ここまでは正直風景はオモロないです。

さてザックを背負って、ふうこに服着せて、ジャスト正午にスタート。駐車場を出たら右折、ペンションを巻き込むように畑の中を行くと100m程で写真のT字路に。ここから山頂までは道標のとおり約2.5km。
上の地点から300m程、数件のペンション脇を通る舗装路が終わった地点に、木の柵のようなゲートのようなものがあり、ここからが山道となる。しばらくは小さな渓流に沿って、鬱蒼とした木立のなかを歩くことになり、斜度は大したことはないが眺望は全くきかず道も石っぽいガレた感じ。
山道の始まりから15分ほど、汗がジワ〜リと出始めた頃、木立は急に開けて明るい広場状の所に出る。ここからしばらくは、道もさらに荒れてきて斜度も急に。雨で土が流れてしまったのかもしれない、V字に切れ込んでいるような所もあり。といってもチワワがひょこひょこ歩けるような道で、荒れているといってもたかが知れている。小さい子連れでも安心して登れる初心者コースではある。ルートは皆が踏みしめたものがいくつかあるので、適宜選んで行くべし。
スタートから1.5km、登山道は車も通れる道に合流し、ちょっとした広場に出る。下の道標からここまでは約35分、時間的にはちょうど半分である。ここは飯盛山本体から続く支稜の頂上で、広場の向こうには小淵沢方面が望める小休憩には絶好のポイント。使用不可寸前で水も出ないらしいが(私はとても近づきたくないが同居人が入ったので確認済み)トイレもある。

実はここ、写真の林道を通って以前アフリカツインで来たことがある。何となくこの山の中のどこかなんだろうな・・・とは思っていたのだが、やはりここだった。というわけで、どうしてもというならここまで車で来る手もある。しかし、当時まさかここにカミさんと犬連れて登りに来るとは思わななんだ。

トイレ広場で登山道は左に90度折れ、ここからぐっと展望も開けて爽快な山登りになる。目指す山頂ははるか彼方・・・左側の尾根伝いに登ってゆくことになる。しかし、すでに距離でいえば1kmちょっと位のはず。眺望の良い尾根ルートのため、登り下りする人が全員見える。
ルートは画面左側からの尾根。後方に見えるのは清里市街、さらにその後ろには八ヶ岳の裾野が広がる。路面は大きい石はなくなってきたが、乾いたグズグズの砂礫で恐ろしく滑りやすい!下りは尻もちをつかないよう注意のこと。登りも油断できない。この辺りもルートは複数あるので、下からどれがいいか良く見極めよう。上に行ってハマることも結構あります。
八ヶ岳連峰を望む。中央下に見えるつづら折れの道が車で通ってきた清里からの道になる。
スタートから1時間5分、山頂直下の広場に到着。これがあの、遠くから見るときれいな円錐をしている山の頂か・・・右は山頂方向から広場を見下ろしたところ。
そしてスタートから約1時間10分、ついに山頂に到着! 後方の奥秩父の山並みもくっきり見える。晴れていれば富士山も見えるとのことだが、本日はそちらの方面にはもやがかかっていて見えなかった。実はこの山頂、本当に人が数人立てるかどうかという狭さで、写真の裏側はほとんど断崖絶壁。同居人もふうこもほとんど固まっています。どちらも早く降りたくてしょうがないらしい。しかしどうですか、この雲一つ無い青空!一番上の三国峠の濃霧と見比べてください。
早々に山頂を降り、広場でレジャーシートを広げて昼食。前夜に同居人が作ったタラコ入りおにぎりと、おかずとして実家から来た肉じゃがを食う。飲み物は350mlのビールを持参。凍らせたお茶のペットボトルとタオルで一緒にぐるぐる巻きにしておいたら、出発後7時間経ってもまだ冷たかった。ふうこのお昼ご飯はグリニーズ。私の長袖シャツの上で喜んで食べてます。

雲一つ無い晴天の下、腹はいっぱいになったし酒は回ったし、もう下界に降りたくない・・・2人+1匹で小一時間ほどダラダラしてしまった。

広場からちょっと寄り道して右側に分かれる道を進む。この道は放牧地に当たってすぐに牧柵で行き止まりになるが、そこから清里登山ルートからは見ることができない野辺山方面が見渡せる。写真は柵越しに見た国立天文台野辺山宇宙電波観測所/野辺山太陽電波観測所。右の大きなアンテナが世界最大級の45m電波望遠鏡、左の小アンテナ群の下が本部棟となる。その後方が野辺山駅周辺の市街。
さて、そろそろ降りますか。ここは広場から100m程下った所で、野辺山方面への道が分岐する。こちらは牧場の中を歩くルートだが、ご覧の通り、距離がそれほど長いわけでもなく、鉄道利用ならば一筆書きルートもよろしいかと思われる。しかしこの看板、頂上側がこんなエ〜カゲンでいいのか!?
帰りはふうこを抱っこして降りようと思っていたのだが、なんだかんだでそのまま歩かせてしまった。このサイズでまだまだ力は有り余っているらしくスタスタ歩く。
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山頂をバックに完全装備の同居人とふうこ。さして標高が高い山ではないが、風が強いので防寒装備はしっかりしたものを持っていきましょう。
下山後、そのまま帰るのも惜しいしどうせ渋滞に巻き込まれるだけなので、清里観光の定番、清泉寮へ。清泉寮はKEEP(Kiyosato Educational Experiment Project)と呼ばれる、牧場をはじめとする理想的なコミュニティ建設運動の一部で、ここの牧場は日本では珍しいジャージー種という牛の単一種飼育を行っている。名物のソフトクリームを食った後、夕方の搾乳が始まった牛舎に行ってみた。朝霧高原で何度も牛を見ているふうこだが・・・ビビリまくりじゃん!


清泉寮から見た飯盛山。中央よりほんの少し左寄りのちょっと突き出た三角形が飯盛山で、右寄りの白い突起が標高2230mの瑞牆山。
その後野辺山のJR最高地点に移動、一通り写真など撮った後、帰るルートを考えつつ、観光客がほとんど立ち寄らない八ヶ岳牧場の方に足を伸ばし、野辺山一帯を見下ろす高台で車を撮影。ダートを延々走ってきたレンジはもう車の中も外もホコリで真っ茶色・・・清里駅前のメインストリートを走るのも気が引ける。小綺麗な観光客が渋滞の車の間を縫って横切るお洒落な通りで、ピカピカに光るX5とすれ違った。ふん、お前ら四駆に乗って高速と幹線国道しか走ったことないだろう。見せてやるわい、本当の四駆の姿。これがランドローバーだ!


清泉寮のパン屋で焼き上がりを待ってホカホカの出来たてをゲット。実はこれを手に入れるために野辺山一帯を回ってきたのである。右は・・・まあ、お約束ですわな。「新名所」ってあなた・・・この店、今もあるんだろうか。



帰りは清里発1800過ぎ、すでに夜間通行止めの中津川林道は通れないし、もとより帰路はおとなしく表街道経由で帰るつもりのため、素直に国道141号を下るが、あっという間に渋滞につかまった。これも想定されていた事態なのですぐに引き返し、裏道の清里須玉線をス〜イスイと下る。あっという間に韮崎まで来たが、この先も中央道に乗ったところでどうせ動かないので国道20号で行くことにする。

本当はどこかで風呂に入りたかったのだが、探してみるとないもんだ・・・やっと甲府バイパスで1軒見つけたが、入浴料が2,500円!違う風呂じゃね〜のかこれ!? というわけで諦めて、腹も減ったのでなぜか甲府駅前へ。しかし、信玄像が見守る甲府の駅前には何もなかった・・・1軒だけ、ほうとう屋チェーンの「小作」に長い列ができており、末尾に加わる。と、背中から声をかけられ、知らないおじさんに「甲府って北口には何もないんですかね?」「あの・・・私も東京から来たもんで」2人で笑ってしまった。向こうも奥さんと子供連れで駅前をさまよっていたのだ。

結局食い終わって店を出たのが2030過ぎ、再びバイパスに戻って走り出すが、まだ渋滞は短くなっていないようだ。覚悟を決めて勝沼―笹子―大月―上野原と来たところで、下道も藤野の手前でついに詰まってしまう。相模湖駅前の交差点までひたすら辛抱である。結局交差点通過まで30分、大垂水からは復調し八王子から中央道に乗り、0000前に無事自宅に帰ってきた。

今回のツアー、費用は下道を通ったこともあり、意外にかからなかった。ガソリン代の約1万円(これは4.6リッターのRVゆえ致し方がない)を筆頭に、あとは行きに日高のコンビニでコーヒー等400円、ペンションの駐車場代500円、清泉寮でソフトクリーム300円、パン700円、ほうとう2,000円、八王子からの高速代500円の4,400円。1万5,000円かかっていないのだ。この金額でこれだけ遊べれば大満足なのではないでしょうか。
山登りの行程としては約5km、高低差は約350mで、ふうこにとっては特に負担になる山ではないが、犬連れ登山の場合、人間のペースより余裕を取って、決して無理のないペース・ルートで登っていただきたい。もちろん全行程リードは必須、常に肉球の状態に留意し、ガレ場や石の上を長く歩いたときは熱を持ちすぎていたり傷ついていないかどうかをチェック、また適宜水分補給を怠りなく。フンは必ず持ち帰ること!

←今回一番のふうこ油断ショット。