プリウスには走行エネルギーを回収するため、モーターを発電機として利用して発電しながら減速する回生ブレーキを使っています。アクセルを離しただけ時には、この回生ブレーキが弱くかかることにより、普通の自動車のエンジンブレーキに似せて減速させています。この時発電した電気はバッテリーに充電されます。Bレンジにするとさらに回生が強くかかり、多くの電力を回収します。アクセルの踏み具合でこの回生ブレーキの効きも変えることができます。ほんの少し1cmくらいアクセルを踏むと、ほぼ回生なしのニュートラル走行ができます。
またブレーキペダルを踏んだ時には、この回生ブレーキと、普通の摩擦ブレーキを併用して減速します。この割合を決めるのはコンピューターで、普通の自動車と同じようなフィーリングで止まるように速度によってその配分を変え、しかも最大限にエネルギーが回収されるように巧みな制御がなされています。これは新型プリウス(NHW20)ではさらに効果的に、しかもより大電流で回収されるようになりました。
ブレーキペダルを踏んでの減速では、アクセルを離した時にかかる弱い回生ブレーキよりも多くの電力を発電します。実際インバータから聞こえる音も大きくなります。ただし、プリウスは前輪駆動で、回生ブレーキは前輪でしか効かず、後輪のブレーキ分は摩擦ブレーキなので、多少もったいないです。一番効率がいいのはアクセルオフの弱い回生で、ゆっくり充電するのがよさそうです(後ろに車が付いていないときに限りますが)。
回生ブレーキで回収された電力量はエネルギーモニターに星マークで表示されます。星1つで50 Whです。50 Whという電力量は、だいたい電子レンジを3分間動かす電力です。テレビだと20分くらいでしょうか。

*NHW11の初期のタイプで、アクセルの違和感のクレームでコンピュータ交換した後では、ブレーキランプのonで回生を始めるプログラムに変更になったようです(Mediaさんから教わりました)



検証:5分計がスタートした(グラフがずれた)瞬間から発進、エンジン走行で65km/hまで加速、次にアクセルオフだけで時速10kmまで減速、再びエンジン走行で加速。これを3回繰り返して5分経過した。平地でおこない(しかし雨)、ブレーキペダルは一度も踏んでいない。(*)以前の記述は大間違いでした。すいません。4年近く間違って思い込んでいました。「しかし、この数値はアクセルを離したときに発生する疑似エンジンブレーキ、すなわち弱い回生力による発電量を入れてありません。ブレーキペダルを踏まなければ、いくら減速してもこの星印は出ないことは皆さん経験済みだと思います。」という記述は、間違いで、おもいっきりアクセルオフだけの回生量も表示されました。また120 Wh/一回の減速と書いたのも間違いでした(1/2忘れてるし)。
結果:50Wh回収されました。
計算してみよう:1回の減速で失われる運動エネルギーは205 kJ (=57 Wh)。その中には発電に回される分も含まれるが、走行抵抗も含まれている。めんどくさいからざっと計算しちゃって、時速30kmで5分間走行したのと同等とすると、5分で2.5 km進む。その時の走行抵抗は220 Nくらい。5分のうち半分は加速してる時間だとして、残り半分が減速区間。ですから5分間に走行抵抗に費やされるエネルギーは 220 N x 2500 m x 1/2 = 280 kJ (うへ〜)。205 x 3 - 280 = 330 kJ = ~90 Wh。とすると、充電効率が75%とすると67.5 Wh。お、それらしい数値になってきた。
意外や意外、ゆるい回生でゆるゆる減速していると、その1/3は走行抵抗で失われてしまう。