物書きの恐ろしさ


 三年前、東京カレー番長みずのじんすけ、という名刺を渡された。
「このひとは、本当にうまそうに食べてくれるなあ。きっとカレーが大好きなんだろうな。」
そう思っていたからその名前には驚かなかった。「えらくまっとうな人だな」という印象を持った。そしてそれは今も変わっていない。「熱くてナンボの人生だ」と信じる私にとって、熱くて、直感力のある、彼といると楽しいが、恐ろしくもある。
 また彼の紹介で来る人たちもみんな同じように真っ当だ。ストレートに本質に迫ろうという気迫があって気持ちがいい。取材拒否の当店だが、数人のキーパーソンからの話は聞く。何故なら真っ当な人は、筋の通った話をするから。今回の取材に訪れた記者も、本当に良い人だった。ありがたい事である。人との出会いを求めて店を始めた私は、神に感謝している。
 店を出す。客人に食物を供する。とは感覚を共有する喜びを求めての行為である。同じ物を共に喜んで受け入れられる。今の私は、三年前は思いも及ばなかった、神様カレーなんだね。

 うちのチキンカレーが表紙を飾っているのは、恥ずかしいなあ。
ついでがあったら、本屋で見て下さい。ちょっと家賃が高いです。




おすすめホームページ:
東京カレー番長 文春のページ