アンソロジーノート
- アンソロジーノートの紹介
- アンソロジーノートの活用方法
アンソロジーノートの紹介
アンソロジーノートとは、詞華集のことである。
私は授業の導入時に、その日の季節や行事に対応した「詩、短歌、俳句、名言」を黒板に紹介することにしている。私が黒板に作品を書き、それを子どもたちが書き写す。一年間で80作品程度紹介することができる。
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なんでこんなことを考えたのか。遡ること20年近くも前のことである。
教科書で詩歌の単元を扱うときいつも気になっていたことがある。それは、短歌なら短歌でまとめて教えてしまうので、7月に授業をしつつも春や秋や冬の短歌を教えなければならなくなってしまうのだ。中学生にその季節ではないときに、その季節の作品を扱うのはイメージを喚起させつつ鑑賞させるのは難しいなあと言う実感があったのだ。できるならば、その季節やその行事に応じた作品をその時機に紹介したいと思うようになっていた。
そんなときに思い出したのが、高校の恩師、増田先生の日本史の授業である。先生は、授業開始の最初の5〜10分を使って、日本史の授業ではなかなか扱う時間がとれない「第二次世界大戦」の部分を、授業の日の日付にあった第二次世界大戦の出来事を説明してくださった。
一年間かけて少しずつ積み重ねる授業をしてくださったのだ。この方法を国語の詩歌の授業で使おうと思ったのだ。
幸いにして私には学生時代から書き集めた、私自身が気に入った詩歌を集めた「詞華集」が大学ノートで10冊程度あった。この中から適宜紹介するようにしたのだ。
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現在はノートからの検索は行っていない。ファイルメーカープロにデータを入力して、その時に紹介したい季節やテーマごとにキーワードを入力して作品を探している。マックを選んだのは、これをやりかったからと言っても良い。
下記の例であれば、本文のエリアに「五月」を入力しても良いし、季節のエリアに「春」を入力してもこの作品が出る。また、季節に「春」を入れ、作者に「萩原朔太郎」を入れると、春で萩原朔太郎の作品を絞って提示することもできる。とても便利である。
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アンソロジーノートの活用方法
- 作品の暗記
『声に出して読みたい日本語』ではないが、青年期前半に美しい日本語、気に入った日本語を体に埋め込んでおくことはとても大切だと思う。「花の色は移りにけりな徒に我が身世に振る眺めせしまに」の短歌は、小学生でも暗記することはできる。内容を理解することもできるだろう。しかし、この短歌そのものの味わいは、自らの身が衰えて歯が抜けてきたり、白髪が増えてきたり、皺が出てきたりしたときに実感を持って納得することができるのであろう。その時にこの短歌が体に入っているかいないかで、その人の人生の豊かさに影響があるのではないかと思うのである。
私も中学一年生の時に、恩師の西本先生に『万葉集』や『古今集』から30首程度覚えさせられた経験がある。その当時は大変であり、なんでこんな短歌覚えなければならないのかとも思ったが、世紀の篩を経て残った作品は今でもきちんと私の心で響く。覚えさせられたことを今はとても感謝する。
そんなことから、私は定期考査の度に定期考査までに教えた作品の中から覚えさせて、定期考査で必ず出す問題として書かせる。三年間で十五の作品を覚えることになる。これだけ覚えていればかなり人生は豊になるのではないだろうか。
- 硬筆の書写
中学一年では、毎週一時間書写の時間が確保されているが、二年、三年では授業で扱わなければならないが、毎週のようには確保されていない。そこでこの時間を書写の時間として考えることができる。私は手書き文字の場合5種類程度フォントを持っているが、この時間ではかなり丁寧に書くようにしている。今の子どもたちは活字には慣れているが、連綿で書かれた手書きの文字などはなかなか接することがない。毎時間少しずつ硬筆の書写としてこの時間を活用することは、子どもたちの書いた文字を見る限りでは、かなり効果があると考える。
- イラストを描く
言葉を書き写している時間ではあるが、中には文字ではなくて絵で表すことが上手い生徒もいる。そういう生徒には、作品の脇にその作品に応じた絵を描くことを勧めている。文字の世界を自分なりに絵の世界に変換させるのである。これは文章にイラストを入れる表現をするときに、ここで慣らしておくと有効ではないかと思う。
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