2009年7月 カワセミの巣立った日


きょう すあなをあとにした。





とうさんとかあさんが くわえていた ちいさなさかなが
おいしそうだったから すあなのなかから まるくみえていた
そとのけしきのなかに とびだして
このえだのうえまで おいかけて ようやくもらえた さかなをのみこみ
ふりかえったときには もう すあなのばしょは わからなくなっていた



きょうだいたちと おしあってくらしていた あの すあなのきおくは
なつかしさだけをのこして もうきえてしまいつつある
きにすることはない どのみち もうかえることは できないのだから
と なにかが ささやく

さっきまで このえだのうえで となりにとまっていた 
きょうだいの いちわも きゅうに よそよそしいめつきになって
どこかへとんでいった
きっと もういちど どこかであったとしても きょうだいであったことは
おもいだせないのだろう

あかるく しろいそらから すいてきが たくさんふってきて
からだをたたき すべりおちていく 
おさない ときのなごりを あらいながして いけにおちていく

しろい そらのむこうに まるくかがやくものが うかびあがると
からだが あたたかいなにかに かるくおされたように おもえた

とびたつときが きたのだと




Posted: (日) - 7 5, 2009 at 10:23           |


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