2009年5月〜6月 ハナオチバタケ?
激しい雨が過ぎ去った午後。歩道の足跡がすべて洗い流された倉久保の谷戸に、私以外訪れるものは無い。ホトトギスと、去年あたりから見かけるようになったガビチョウが狂ったように鳴いている。曇り空。暗い森の中、盛んに耳元を昆虫の羽音が通り過ぎていくが、何かはよくわからない。皮膚に不快な粘液を感じ、顔を蜘蛛の巣に突っ込んだことを知る。
森中の木材腐朽菌が一斉に活動して独特の臭気を漂わせている。落ち葉や枯れ枝の分解していく音が聞こえるようだ。2週間前に声を聴き、姿を見かけさえしたサンコウチョウの気配はない。どうやら旅の途中に立ち寄っただけで、繁殖する気ははなから無かったのだろう。なじみのシジュウカラの群れが騒いでいる。草丈がのびコジュケイはさらに見つけにくくなった。雨を受けて重くなり、歩道に倒れかかる木々の葉や草むらから、水分が衣服に移る。エゴの花、ウツギの花、ハナバチが渡っていく。歩を進めるたびカワトンボが飛び上がる。黒みを増すクワの実。熟したウグイスカグラの実を齧る。クサヨシに見慣れないカミキリムシがしがみついている。谷戸の池にはカワセミ。ウシガエルのつぶやき。さらに暗くなっていく森。休日も終わりに近い。
Posted: (日) - 5 24, 2009 at 11:17
|