2007年8月 熱線の下のオオシオカラトンボ


夏の太陽が真上に昇ると谷戸の底は急速に蒸し暑さを増す。それは単に相対的な湿度の上昇に起因する感覚的なものだけでは無く、日射による絶対的な温度の上昇でもある。肌が焼けていく感覚を、触れられない程に熱くなるカメラのボディやレンズの鏡筒が担保する。



額に吹き出した汗は、湿度の高い大気の中で乾くこと無くじりじりと膨れ上がり、やがて目の中に流れ込む。眼球が塩分の高さに耐えきれずまぶたが閉じた瞬間オオシオカラトンボは飛翔する。目を開け、その撮影しようとしていた瞬間が失われたことを知り、根性無しの眼球に舌打ちする。

オオシオカラトンボよ、君ももきっと陽にあぶられて暑かったのだろう。その大きな目玉はそんなに陽の光を浴びて、煮えはぜることはないのかね。

Posted: (月) - 8 6, 2007 at 10:13           |


©