例えば2丁目で警官に職質されたら・・・コミュニティの安全と住みやすい社会(ACADEMIA
その2)
2丁目のコミュニティスペース「akta」
の名企画ACADEMIAの第二回は、弁護士さんをお呼びしての「自分を守る法律知識」というテーマ。
「最近のゲイっ子たちが日々暮らす上で直面する可能性のある事例」を挙げて、その問題と対応策を考えていこうというものだった。(今回のエントリーは「sexual health」とはちょっとズレるかもしれないがご容赦願いたい) ゲストの森野嘉郎さんは、かつてあの「府中青年の家事件」 の裁判にも関わったというゲイフレンドリーな弁護士さん。 さっそく具体的な事例を元にお話が始まった。 【事例1】 「HIV陽性者だということを、ゲイの人がよく利用する掲示板に実名入りで書かれてしまった。 【事例2】 ハッテン場で、よくわからない薬物を使用されて、前後不覚の状態になってしまい、不特定多数の人と性行為をしてしまったようだ。 【事例3】 ラッシュを持っているときに、警官に職務質問されて、そのまま警察署まで連行されてしまった。 まず【事例1】では、その書き込まれた内容が事実であろうとなかろうと、ケースによっては名誉毀損 やプライバシー侵害にあたるということだった。要は、本人がおおっぴらにしたくない事を、不特定多数に向けて暴露されてしまうことは、その人にとって社会的損失になりうるので、法的に対処出来る場合があるということ。 ただし、「犯人」を特定できるかどうかとか、一旦インターネットの掲示板に書かれたものはコピーペーストされてバラ撒かれるので、元を削除したところで後の祭りだとか、いろいろ問題もある。やっぱりこういうコトされたら泣き寝入りしないでプロバイダや掲示板の管理者に連絡をしよう。 【事例2】は、強制わいせつや準強制わいせつ (「強制」は暴力や脅しで、「準強制」は体の自由を奪ったり意識を無くさせたりして(またはその状態になっているのをいいことに)、相手の意志とは関係なくHして自分の性的満足を得ようとすること)が適用される場合があるということだった。(ちなみに、男同士の場合「強姦」「準強姦」というのは無いそうだ。なぜなら、「姦淫」=男性器を女性器に入れることなので。法的にはちんこを何cm入れたら・・・みたいな細かい事まで決まっているとか。) その薬が覚せい剤やゴメオだった場合は、使った人はモチロン罰せられるだろう。そうでなくてもヤッタ人が一番悪いのだ。 ただ、やられた本人が、「何の薬かは知らないけど、興味あるから使って!」と頼んでいて結果ヘロヘロになっちゃったり、ハッテン場が真っ暗過ぎて何されるか分からなかったり色々なケースが考えらる。やっぱり、真っ暗なハッテン場(屋内でも屋外でも)に無防備な状態で居たりするのは良くないのだ。ハッテン場側も、「違法行為禁止」の張り紙をするとか、見回りするとか、非常ブザーを付けるとか、怪しい人の入店をチェックするとかの安全策を講じてもらいたいが、結局自分の身は自分で守らなきゃ。いくら後になってから犯人を法律で罰したところで、例えばそれが原因でHIVに感染しちゃったりしたら取り返しがつかない。 【事例3】がここ最近もっとも注目されているケースだろうか。実際に、何度も職質された事のある人が会場にも居たし、ラッシュ所持で警察まで行って尿検査されたって人が先日某バーに居た。 警察の職務質問や所持品検査は「任意捜査」 なので法律上断ることは出来るそうだが、実際にはホトンド有無を言わさない状況で迫られ断ることが出来ないようだ。断ろうとして、たまたま手で振り払った事で公務執行妨害 と言われたらもっと厄介。後々、「あれは令状も無いのに強制的に行った違法捜査です」なんて裁判で言おうにも証拠がないし、警察も必ずシラバックレルはずだ。例えば二丁目で度を超した職質や取り調べをやっているようなら、みんなで警官を囲んでケータイでムービー撮ってあげよう。 しかし、今の時点では(そしてこれから先もおそらくは)ラッシュを持っていたり使ったりしただけでは罪にはならない(販売などがダメ)。警察官がエラソウに感じ悪く「ちょっと持ち物見せてくれる?」とか「警察まで来てくれるかな?」などと言ってきたとしても、やましく無ければ堂々と応じてあげた方がいいだろう。かなりシャクだけど。 (ただし、ラッシュもあんまり沢山持っていると売買目的だと思われて、薬事法違反で引っかかる事もあるようだ。) 一番安心なのはラッシュを持って外を出歩かないことだろう。家でコッソリ使う分には安心だからだ。警察も、片っ端から家のドアをノックして探したりはしない。 全体を通して思ったことは、法律っていうのはやっぱり形式的だったり実際のケースにそぐわなかったりするものなんだなぁと。何かトラブルに巻き込まれた場合には、多少拠り所になってくれるだろうけど、最終的には前もって自己防衛するのがベストだなと。それにプラスして、ゲイっ子たちが安全で安心できるセックスライフと日常生活を送れるようにゲイコミュニティとして何か頑張っていく必要があるんだなということ。掲示板の管理しかり、ハッテン場の安全対策や情報発信しかり、理不尽な公権力の行使への対抗しかり。 森野さんは締めにスバラシイ事をおっしゃっていました。 『ゲイにとって安心で住みやすい社会というのは、すなわちノンケにとっても安心で住みやすい社会だということです』 「ゲイ」という部分は「社会的弱者」「社会的少数派」と言い換えられるだろう。「府中青年の家事件」のころから比べると、社会や司法や警察も少しはゲイに対して優しくなってきているそうだが、まだまだそうでは無い部分も多い。 正しい知識と節度ある行動でトラブルを避け、それでも何かあった場合には、友達やコミュニティ、そして法律とその専門家の協力を得よう。 「ACADEMIA」第一回レポート:ゴメ紀の終焉とその後 Posted: 日 - 3 月 26, 2006 at 04:42 午後 |
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Total entries in this category: Published On: 5 月 07, 2008 09:11 午後 |
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