展覧会巡り日記 2002 in London / Art in the UK
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14 August グループ展に参加するために、ロンドンから南東の方角に列車で1時間程のところにあるタンブリッジ・ウェルズ(Tunbridge Wells)という所にきています。私自身名前を聞くのも初めての場所ですが、駅前を中心に想像以上に活気のある、ロンドンへの通勤圏/郊外の住宅地といった機能を持つ町です。17世紀には病気の治療のため鉱泉を求めて多くの人でにぎわったそうです。ちなみに鉄分とミネラルをを多く含んだ水質で、口に含むとやや錆っぽい。今回はここからさらにバスで15分のフラント(Frant)という丘の上の小さな村(Villedge)に宿を取りました。宿は古い民家を改装した家族経営のB&Bで、私が着いた水曜日には他に宿泊客もいませんでした。ここまで来ると周りも本当に静かです。近くのパブで、ハーフパイントのギネスとチキン・クラブサンドイッチをつまみ、8時間の時差を含んだ長い一日を終えました。 |
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15 August シリアル、オレンジジュース、ベーコンエッグ(卵2つ)、トマト、マッシュルーム、トーストした薄い食パン、もちろんミルクティー。イングリッシュ・ブレックファースト。 |
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16 August 私とJaneさんとVicの三人でメンバー26人分の作品の設置。これが2時過ぎまでかかり、さらに自分の作品の撮影をして3時半。一度宿に戻り、着替えを済ませオープニングへ。さすがにロンドンから遠いので、オープニングの賑やかさはいつもほどではありませんでしたが、作品もまずまず好評で少しほっとしました。 |
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17 August (その1)今日はまだタンブリッジ・ウェルズに滞在中なのですが1時間かけてロンドンに。キャノンストリート駅からテムズ川を渡った所にあるシェイクスピア・グローブ劇場は、1599年当時の劇場を忠実に再建したオープンエアーの円形劇場で、パフォーマンスの無い午前中には、30分のガイド付きツアーで建物内部を見学することができます。舞台のすぐ前は立ち見席で、それを囲むように木造三階建ての屋根付きのギャラリーがあり、屋根は茅葺き。こうしてみると不思議なことに日本の寺院建築を思い起こさせるたたずまいなのです。 |
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(その2)時間は正午を少し回ったところ。今回の滞在中の一番の目玉は、何と言ってもTate Modernで開催されている『マチス/ピカソ展』なのです。会期は残すところあと1日。だからこそ展示の疲れをよそに今日わざわざロンドンに出てきたわけです。チケットを求める長蛇の列を期待していましたが、見たところ「まあ何とか許せる範囲の混雑具合」と思って列の最後尾についたところ、なんと「ただいま17:45の分のチケットを販売しています」との張り紙。これにははっきり言ってショックを受けました。結局1時間後に私が手にした入場券は6時間後の夜6時45分の回(右写真を参照)。実は更なる驚き。連日朝10時から夜10時まで開館(これだけでも充分驚きなのですが)に加え、最終日を明日に控えた今日はオールナイト、つまり明日の夜まで「36時間ぶっ通し」で開館するという前代未聞の展覧会だったのです。 |
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(その3) 空いてしまった時間は有効に使わなければと、まずはロンドンの東部Mile EndにあるMatts Galleryへ。ドイツの作家『Till Exit』(9月1日まで)の展覧会へ。何だか学校の教室を思わせるような陰鬱な空気。ギャラリーの広い空間を、ガラスのはまった大きな木の引き戸のようなもので3つに区切り、手前を4つの電球、奥に鉄の台とテレビモニター、プロジェクターを使ったインスタレーション、右側に細く廊下状の空間があり蛍光灯が連なる。(詳しくは展覧会巡り日記の方へ描くつもりです) |
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(その4)6時半にTateにもどるとすでに会場前には入場を待つ人の列。しばらく待ってようやく入場。会場内はすいているとはいえないものの、観賞には差し支えが無い程度の混み具合でしょうか。例えば日本の雪舟展のことなどを思い返すと、観客に敬意を持った対応といえるでしょう。さて、20世紀の巨人マチス/ピカソという展覧会のテーマは主催する側が相当の覚悟をもっているはずです。展示はテーマごとにピカソとマチスを隣同士に配し、まさに正面からこのテーマに取り組んでいる様子がうかがわれます。特にキュレーター側の作品を「見る力(」つまり文献、資料を机上で組立る以上に作品を丹念に見ることによってのみ出来うる)を充分に堪能できる展覧会だということは是非とも記しておきたいと思います。ニューヨーク、パリにも巡回しますからどこかでご覧になる機会があればと思います。会場を出ると、チケットは夜中の1時15分の回の分を売っていました(右)。 |
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18 August (その1)昨日の『マチス/ピカソ展』の様子はニュースでも大きく報じられています。今日はタンブリッジ・ウェルズからロンドンのホテルに移動。イギリス人は半分あきらめていますが日曜は列車の運行状態が悪いのです。20分の遅れはまあ許せるととしても、「信号が赤のまま変わらないので次の信号までゆっくりと進みます」という車内放送を聞くとかなり焦ります。何とかロンドンに(でも終着駅の手前で降ろされましたが)。そこから重い荷物に絶えられずタクシーでアールズ・コートのホテルへ。20ポンド20ペンス也。 |
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(その2)今年で108回を迎えるBBCプロムス(プロムナード・コンサート)は毎年ロイヤル・アルバート・ホールで行われる音楽の祭典で、7月から9月にかけて実に73ものコンサートが開かれます。カジュアルに純粋に音楽を楽しもうというこの音楽会は、立ち見席がなんと4ポンド(800円)。私はホールの一番上の回の端っこで一番安いイス席(6ポンド、1200円)を予約しました。天上が非常に高く残響が多く必ずしもよい音響とは言えないホールですが、音楽を楽しもうとする観客と、観客を楽しませようとする演奏家との関係は実にすがすがしいものだと思いました。今日はBBC交響楽団の演奏で、ラヴェル、サラサーテ、プロコフィエフなど親しみやすい構成で、素人の私も2時間半にわたるコンサートを満喫しました。 |
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19 August (その1)ロンドンでの最終日。再びTateへ行き常設展示を見ました。ところで、アメリカ(日本でもそうかもしれません)などでは、教育普及プログラムとして子供たちのためにワークシート(どのように美術作品にアプローチするかのガイドのようなもの)を置くことが多いらしいのですが、イギリスではそういうものは無いようです。小学生以上であれば自分自身で作品と向き合うことが出来るという考えで、Tate Moderndeでは教師の美術館に来る前の準備ために、展示作品や20世紀美術の背景、生徒へのアプローチの仕方などについてまとめたTracher's Packというのを売っています。 |
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(その2)今日もプロムスへ。オーストラリア・チェンバー・オーケストラの演奏で、今日は客席も何だかオーストラリア人密度が高いようです。客の入り具合も日曜日の昨日よりもむしろ多いぐらい。曲目も昨日よりも現代に近い構成で、演奏家の衣装もタイトできれいです。 以上が今回のイギリス・ロンドン日記です。 |
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The London Group 2002 in Tunbridge Wells の展示
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