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[2001.12.01]

といっても、もうひと月近くあれやこれやいぢりまわして、鳴らしてみて、慣らしてみて、成らしてみたわけだ。
この間、いろんなサイトでいろんな評価がアップされてきたようだ。熱狂的な支持を表明するモノ、マイナス評価や売れるもんかという超否定的意見まで、まあいろんなものがあるもんだ。
大方の予想通り、否定的意見の大半はその「価格」であることが多い。
実際、私もこの5月に「Rio800」を¥39,800で購入したばかりで、半年ほどの間にまた「MP3 Player」を購入しなければならない状況は、経済的な圧迫感を考えるとありがたいものではない。
べつに買わないといけない理由はないといえばないが、この手のモノは購入の動機づけは後から適当に付ける。一番重要ななことは「どうしても欲しい」というインパクトだろう。
正直言って、「Rio800」はかなり悩んだ。いや、最初は「Rio500」を見たときで、このころはまだ自分の頭の中で「MP3 Player」自体に対する評価は確立されているわけではなかった。それは、「Rio500」が「スマートメディア」を媒体にしていたせいかも知れない。
「スマートメディア」、「コンパクトフラッシュ」、「メモリスティック」、「SDカード」など、巷にあふれるシリコンメディアはいまだに混沌としている。
当時、一般にいうところの「メモリカード」という媒体は、「デジカメ」がそのシェアを左右していたように思う。その頃から現在まで使用している「デジカメ」は「サイバーショット」であり、「サイバーショット」は外部にメモリカードを持たない "DSC-F1" から使っている。"DSC-F3"を経て "DSC-F55" から「メモリスティック」の利便性に満足し、現在の "DSC-F505V" までその手軽さは捨てがたいものを感じている。
「メモリスティック」の完全パッケージ化された安心感に比べると、「スマートメディア」の持つ「危うさ」には今一つ抵抗を感じないわけにはいかない。
それに加えて、音楽再生装置の機能としての割り切りという観点から見た場合、外部記憶たよる形式はそれ以前から使用している「ミニディク(MD)」を使った再生機で一番に問題になったことが解決できない。ようするに、何枚ものディスクやカードを一緒に持ち歩いてたんびに交換をしなければならない鬱陶しさである。メディアを複数持ち歩く必要性を考えると、「メディアの共通化」に対するメリットよりもデメリットの方が多いという判断も働いた。
ここで言う、「メディアの共通化」はメリットほうがが大きいように思うかも知れないが、音楽用メディアがデジカメに使えることは果たしてそれほど大きなメリットだろうか?
中にあるデータを消去してまで転用しなければならないシチュエーションは、実際にはそれほど多くない。仮に「Rio500」が「メモリスティック」を採用したとしても、デジカメ用なのか音楽用なのか新たな混乱を招くだけで、目的が違えばカタチも違うことが人間の感覚により近いのではないだろうか。
その後、登場した「Rio600」はデザインも洗練され、外部メディアを利用しないという点においてはでは非常にシンプルな使い方が想像され、非常に魅力的であった。しかし「32MB」という容量はあまりにも少なく、もうちっとどうにかならんかという思いから購入は断念した。
そうこうするうちに、あらゆるメーカから雨後の筍ごとくいろいろな機種が発売され閉口した時期でもあったが、そのような製品群が持つ基本的なコンセプトは、やはり外部メディアによる「MDウォークマン」が媒体を変更しただけのモノにしか見えなかった。
もちろん、「RioVolt」のように俄に広まりだした「CD−R/RW」を利用して、MP3ではあるが媒体の大容量化を図れる製品もあったし、「JukeBox」のようないっそハードディスクで折り合いをつけようとする力任せの製品まで、ある意味では発想の貧困な面白みにかける国産製品にはない魅力を持った製品が増えてきたように思った。

そんな時に、デザインも新たに内蔵メモリを増量した「Rio800/128MB」が、満を持して目の前に微笑んだわけである。悩んだ。んんんんん〜ん。どーしよ?んんんんんン〜ん。多分、たっぷりと1ヶ月は悩み続けたと思う。
周りの連中の中にはすでに二世代目の「MP3 Player」をゲットしている者もいるなかで、自分自身としては良く我慢したほうだと今でも思うし、え〜い、いてしまえ。という決断にけっして間違いはなかったように思う。
最初の「Rio800」は本体中央にある円形のボタンのタッチに問題があり、販売店で程なく新品交換していただいたので、現在使用しているものは二台目である。 製品にバンドルされているソフトウェアは「SoundJAM MP」であるが、MP3Player を購入する前から実は「SoundJAM MP」は購入して使っていたので、使用感については全く違和感はなかった。
その後、アップルが「SoundJAM MP」を買い取り「iTunes」として蘇らせたわけだが、しばらくはあまり出来の良くない「iTunes ver1.0」よりも「SoundJAM MP」のほうが慣れのせいもあって、そのまま使用を続けたわけである。
「Rio800」はUSBインターフェイスを持ち、内蔵の128MBのメモリに対して約6〜7分で2時間程度の音楽を転送することが出来る。「SoundJAM MP」にはライブラリという概念はなく、まず始めにプレイリストありというところから全てが始まる。ハードディスク上にファイルとして管理された「MP3データ」がライブラリであり、「iTunes」のようなライブラリからプレイリストを作成するという手順は必要ない。
ただし、「MP3データ」がフォルダなどにキッチリ分類されていないとジャンルやアーティスト別のリストによる凝ったリスト形式をサポートしているわけではなく、あくまでもファインダと連携をとりながら動作することに主眼がおかれている。これはこれで非常にわかりやすいやり方だと思うが、ネット上に豊富にアップされたスキン(画面上のデザインのバリエーション)と視覚効果のための「Visual Plug-ins」以外にはいたってシンプルな構成であった。
私のように、普段からヘッドフォンをかけたまま外出するクセのない者には、ミュージックプレーヤで聴く曲というのはその時期に気に入った曲や昔から良く聞くお気に入り(そばに他人がいるとまたかよ〜と、嫌がられることが多い)を入れておく、という使い方になるのでそれほど容量に関する不満はなかった。転送時間も待てないことはない、早くもなく遅くもなく、ま、こんなもんだろという感じか。
結局、この半年の間に頻繁に曲の入れ替えをしたのは最初の1ヶ月だけで、2ヶ月めからはやっと出来たベストチョイス集が最近まで変更することがなかったので一般的な使用からは大きくはずれているかも知れない。
そーいえばカーステレオの6連装CDなんぞは今乗っている中古車を買ったときにいれた6枚がそのまま一度も入れ替えた覚えもないで、少なくとも1年はそのままである。
(ズボラというのはこういうことだろう。)
この歳になると(どの歳だ?)あまり新しい音楽を積極的に聞くこともなく、CDを購入するのも昔LPレコードでもっていたがレコードプレーヤを始末したときに一緒に始末せざるをえなかったタイトルを徐々に買い直していくことが多い。
ジャズ・フュージョン系はあらかたLPのライブラリにあったものは買い直したが、クラシック系とその他についてはなかなか縁遠くなってしまっていたように思う。そのせいか「MP3データ」にあるタグと呼ばれるデータには最近なら日本語の表記も可能になっているのであるが、「Rio800」の液晶パネルに日本語が文字化けするという事実につい最近まで気づかなかった次第である。(これもズボラな話しだ。)

「Rio800」自体の音質は、付属のヘッドフォンは期待してもしょうがない。手持ちの「SENNHEISER HD500」で聞くかぎり可もなく不可もなく、変にイコライザーで音質を変化させるより、ノーマル状態で聞くのがいちばんいいように思った。
もともと、「SENNHEISER HD500」はパワーを必要とするヘッドフォンだし、その形状から外出するときに掛けて出られるモノではない。「SENNHEISER HD500」に対する評価で、低域がでる割に中高域が弱くバランスが悪いというものを目にするがそれは、ヘッドフォンアンプのパワー不足だ。せめてまともなプリメインのヘッドフォンアンプにつないでみればわかることであるが、本来、携帯用の「MP3 Player」で鳴らしきれるタマではない。
解像度が高く豊かな低音を発する「SENNHEISER HD500」比べると、多少ギスいが「SONY MDR-EX70S」あたりの方が向いているんだろうが、いずれにしても「MP3」の音質についてクオリティを左右する要素として大きいのは、そのデータを作成(エンコード)するときのビットレートであるように思う。
かといって、「MP3 Player」の音質評価を非圧縮の「AIFF」でやるようなバカな真似をするつもりもない。通常は、128kbps、可変ビットレート、音質=高、通常ステレオモード、サンプルレート自動、という設定を使っている。
これだと、だいたい1分1メガバイトというわかりやすい容量になる。128MBの「Rio800」だと約2時間という演奏時間だ。しかし、ジャズ系はコレで不満はないが、クラシック系はちとキツイ。で、最近は「iTunes」のデフォルト設定である160kbpsを使用し、可変ビットレート、音質=高、通常ステレオモード、サンプルレート自動、という設定でエンコードをすることにした。
もともと、圧縮音楽にあまり音質を求めても仕方がないと思っている。手軽に気軽にそこそこのいい音らしきものがなっていれば、雰囲気を損なうようなノイズを出さなければそれで良いではないか。その昔から、JBLやALTECはたまたTANNOYをもってしても、オーディオは所詮、箱庭音楽であると思う。(ハマるといまだにコワイ世界ではあるが...)
拙宅の八畳の部屋にベルリンフィルがフルメンバーで来ても、オスカーピーターソントリオが来ても迷惑な話だし(夢のような申し出ではあるが、それなりのもてなしも出来ないので、たぶん丁重にお断りすると思う。)
そこでフルスケールの楽隊が演奏でも始めようものなら、結果はどうなるかはわかるだろう。やはり、それなりのスケールモデル的にバランスを損なわない程度の縮小やデフォルメが必要になる。ましてや、「原音再生」などどいうまやかしを信じるほどお人良しでもあるまい。
いくら原音であっても、残念ながら居間で娘が弾くモーツアルトには一度も感動したことはない。それが「ヤマハ・クラビノーヴァ」でなく「STEINWAY(スタインウェイ)」や「Boesendorfer(ベーゼンドルファ)」であったとしても、である。
(そんなもん聞いたこともないが...)
音楽の感動を伝えることが出来るのは、音ではなく演奏でありハーモニーであり音場感の作りだす雰囲気であると思うし、なんならカーラヂオから流れる音楽でも、感動の一部ぐらいはは伝わるんぢゃないかな、とも思う。ま、私の自室で許せるのは小人の国のオーケストラみたいなもんだろう。
これは余談だが、そういう意味では、「iMac DV+iSub」という組み合わせは、なかなかリッパな鳴りっぷりであったし、その後に登場した「Sound Stick」よりは低音の出方が堂に入っていた。ところが、最近「Mac OS 9.2.1」になったあたりから、「Sound Stick」の音質が改善されたような気がする。そのかわりにかどうかは定かではないが「iMac DV+iSub」の音質は極端に悪くなった。ポコポコした音になってしまったが、原因はいまだに不明である。
そこに、突然前触れもなく(無いこともなかったが)「iPod」である。
ぬわにい?いまごろになって「MP3 Player」だあ?な〜にそれ? ¥47,800?たっけえなあ。と?が3つも4つも頭の周りで舞ったものである。ふん、いまさら何を考えとんぢゃ。と、すこしムッとした。

ま、アップルのすることだから、いちおう仕事だし、べつにどっちでもいんだけど、まあ仕方がないな。(なにが?)
ここは、ひとつ取り寄せてみるか。と思う一方で、ふん、デザインは悪くないな。ふん、操作感も良さそうだな。ふん、1000曲も入るって?ふん、10分で転送可能だと?と、いちいち「ふん」である。
製品発表から発売までが多少、間があったせいで事前に概略についての調査はたっぷりできた。「ふん」が「ほう」に変わるのもそれほど時間がかからなかったように思う。(2日ぐらいか?)
詳細は、 雑記/雑想("iPod" とは、なんぢゃ?)を参照してもらうとして、実際に使ってみた感想を書く。(毎度長い前フリですまぬ)
まずは、パッケージ。キューブだなこりゃ、真四角。まさか、キューブの復活はコレでオシマイ、というんぢゃあるまいな?
箱から出して、まずは充電。これはFireWireケーブルをマックにつないもいいし、付属の充電器でも可能だ。 いきなり、「iTunes 2」が起動して、やれ名前を入れろだの同期をかけるぞなど、ウルサイので最初は付属の充電器を使用したほうがよかろう。
写真で見たままの非常にシンプルなデザインと操作系である。まず、マニュアルが必要になることもない。適当にいぢっておればわかるというのが特徴といえば特徴である。エラった時のリセットは再生とメニューを同時に10秒(ほんとは5秒ぐらい)というボタンコンビネーションに設定されているらしいが、それ以外は液晶のバックライト点灯のためのメニューボタン2秒というのもある。
インフォメーションのスクロール中に、センターボタンの5秒押しでブロック崩しというご愛嬌もある。 ゲーム音がないのは、ちと寂しいがそのかわりに音楽再生中でもゲームが出来るのは良い。しかし、「iTunes 2」から採用されたクロスフェードが反映されないのは惜しい。ぜひ、将来のバージョンアップでは実現して欲しい機能であると思う。
それと、中央のダイアル(くるくるまわるヤツね)がも少し抵抗があったほうが良いように感じた。動き自体は非常にスムーズであるがちと軽すぎて、回しすぎてしまう。「iTunes 2」の設定については次回以降に、書こうと思う。
「iPod」本体のボディー裏面は、でっかいジッポーをみたいである。各サイトの評価ではこのステンレス面が、やれ指紋が付いて美しくないとか、傷が心配だの言っているようだが、ジッポーライターだと思えば気にもなるまい。ハーッと息を吹きかけてジーンズのひざ辺りでゴシゴシこすって、アメリカンに使えば良いのではないだろうか?
ジッポーなら、さしずめガリッとこすって目立つ傷が入ってからが本当に自分のモノになった気がするのもだが、傷を他人に見せびらかして、「この傷もオレのもんだ」というのはどうだろうか?
でも、落とすと実態はFireWire ハードディスクだから、取り扱いに少しは配慮したほうが良いかも知れない。

持ち歩くときのソフトケースを現在物色中だが、適当なものがまだない。そのうち、いろいろでてくると思うので、今はとりあえず「iPod」の裏面にりゃん面テープでナイロンシートを折り返したものを貼り付けて、コレをファイロファクスのミニからバインダをちぎったものに挟み込んで使っている。サイズ的にはピッタリだが、いまいちデザインがあわないのが難点である。あとは、デスクトップに置いたときに、さまになるスタンド(パームのクレードルみたいなヤツ)があると良いのだが....。
音質については、付属のヘッドフォンは音がどうこういうレベルには無く、低音は締まらない上に、ペンペンした鼻の詰まったような中高音はいただけない。デザインは「iPod」にマッチしているのだが、オマケで付いてくるものとしか思えないし、少なくとも私の耳にはサイズがデカ過ぎるので、そのまま使い続ける気はしなかった。早々に前述の「SENNHEISER HD500」でためしてみたが、やはり内蔵のヘッドフォンアンプでは、パワー不足の感が否めない。

そこで、期待の「B&O "A8"」をためしてみる。予想どおり、低音は締まって多少上品になった。中高音はちとギラつくがこれは「iPod」に限らず「B&O "A8"」の特徴のようなものだろう。
「SONY MDR-EX70S」もためしてみたが、これは音より装着感に賛否両論あると思う。要するに耳栓が気にならなければ「iPod」との相性は悪くない。「Rio800」では圧倒的に「B&O "A8"」の方がブリリアントな雰囲気を下品にならない程度に醸し出していたが、「iPod」で聞くかぎりは「Rio800」で気になったギスい感じも影をひそめる。ただし、ジャズ・フュージョン系の曲には線が細すぎるように思う。シンバルは薄っぺらく、スネアのリムショットもうるさくウソ臭い。クラッシックではそれほど気にならないので、聴く曲によって相性があるのかもしれない。
これは、「Rio800」より「iPod」の方が多少ハデめの音質だからではないかと思う。ちょっとキラびやかな中高音とダブつき気味の低音域をいかにカバーするかが決め手になると思う。「B&O "A8"」の方が耳との距離を調整することによって多少雰囲気を変えることが出来るので、ユーザの聴く曲の傾向によっては適応範囲が広い。
加えて、「BOSE MM-1W」にもつないでみたが、こちらも結果はある程度予想の範囲で、音源が何であってもそれなりにこなしてしまう「BOSE MM-1W」の特徴がそのままにでてくる。ある程度までのボリュームであれば、低域のたっぷりとしたスケール感が損なわれることもないし、ハデめの中高音が少しおとなしくなって好感が持てる。
ただし、このスピーカは量販店の店頭デモ機でよく見かけるよな棚のキワキワにおかれている様な状況では、低域に対するバッフル効果が期待できないので他の製品に比べて低域が不足気味に聞こえるかも知れないが、ぜひご自身のデスクトップにおいて聞いてみて欲しい。非常に量感のある、かといってむやみにダブつくことのない非常にバランスの良い鳴り方をするはずだ。
それほど凝ったオーディオ機器ではないが、実際の使用状況に合わせたチューニングが施されているのである程度はセッティングによって鳴り方も変化するし、当然音源や音楽の傾向に対する相性みたいなものはあることは確かだ。
しかし、「iPod」にしても「BOSE MM-1W」にしてもその音楽性をスポイルするような悪癖はないので、どのような傾向の音楽に対しても、サイズのわりにレベルの高いバランスのとれた鳴り方をしてくれるはずだ。
その音は、決してジャンクスピーカやジャンクプレーヤから発せられるノイズではない。価格に見合う以上の感動は提供してくれる。あとは、その音に対して自身の耳が相性が良いか悪いかだけだ。
....ということで、ヒトツよろしく。m(_^_)m
Hexagon / Okayama, Japan
(2001年 12月某日)