Last Update : 2005.10.16

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BOSE Companion Series について

[2005.08.10] ●BOSE Companion 2 & 3 plus Media Mate II and SoundDock


BOSE Companion 2 & BOSE Companion 3 plus Media Mate II

[BOSE Companion 2]

2005年6月時点では、まだ「Apple Store」および「Bose Export」の専売品になっているようだが、いずれ「MediaMate II」の在庫が捌けた時点で一般流通にのるものと思われる。

仕様スペックは、「MediaMate II」とほぼ同等で、2系統の入力をバランスさせるボリュームが省かれたぐらいで大きな変更はない。しかし、デザインは同社のコンパニオンシリーズで共通のソリッドなシルバーメタリックで、「MediaMate」のシリーズと印象がかなり異なる。

フロントパネルにあったバスレフポートは背面に回され非常にすっきりした。外見上操作できるのは右側ユニットにあるボリュームコントロールだけで、その下にはヘッドフォンジャックがあるが、左側ユニットには何も無い。電源スイッチさえ無い。

音質の評価は、いずれまたの機会に。取りあえず今回は、「Companion 3」から、ということで...
  したが、やっと比較試聴できたので追記。

2005年10月追記:[BOSE Companion 2]

ボリュームコントロールは「Media Mate II」と同様に、あまり急激に音量が上がるタイプではなく緩やかにアップする好ましいものだ。

音の傾向としては良くも悪くも、バスレフポートが後ろにあるという影響が出ているように思える。「Media Mate II」にくらべるともう少し大きい音量まで、破綻なく再生できるようになったのは良い影響だろう。

しかし、ある程度以下の小音量では、モコモコとした抜けの悪い中低音が気になる。固さというか、中低域のアタックにちょっと芯が足りないのだ。ユニットの背圧を背面のダクトからなんとなくボワッとだしてしまうので、ピアノが曇りがちだ。このあたりは、「Media Mate II」のほうがだんぜんクリアで美しい。

逆に、ボーカルは非常に魅力的に聴かせる。音像定位よりも雰囲気を重視した、ホールの響きのような広がりを持って鳴らす。結果的に、あまりリスニングポジションは選ばないのでリラックスして音楽を楽しむには最適かもしれない。

現在試聴しているポジションは1m前後で背面は開放状態である。ようするに、スピーカに向かって正面の壁までは2m以上の距離がある。背面が開放状態でさえあれば、リスニングポジションは2mでも5mでも大きな差はない。

サウンドチェック

問題は、一般的なデスックトップ機のモニタの左右に配置するような場合である。デスクが壁際に設置されていると、スピーカの背面にはあまり空間がとれない。

このような条件では、「Companion 2」はどうしても低域がこもりがちになるので、できれば周囲が開放的な場所、それも背面にかなり空間がとれるセッティングが望ましい。

「Media Mate II」だと、バスレフダクトの開口部はフロントにあるのであまり背面の影響は受けない。音像定位や中域の明快さという点では「Media Mate II」に軍配が上がるが、響きや音場の奥行感では「Companion 2」の方が良い。

「Media Mate II」との比較では、音量的なキャパはかなり上がっているが、設置場所を選ぶようになってしまったのが残念だ。

「Media Mate II」は初代の「Media Mate」の頃からだとそろそろ10年近くなるが、よほど基本設計が良かったんだろう。以前にも「MM-1」という後継機種と思われた製品が発表されたが、結果的に「Media Mate」が価格改定され「Media Mate II」となって生き残ってしまった。「MM-1」もスペイシャス・エンハンサー回路など、新たな試みがあって面白いと思ったものだが、「Media Mate II」に比べると若干中域が薄かったように思う。

今回の「Companion 2」も「Media Mate II」に対する挑戦者として見ると、圧勝というにはいまひとつの感がある。設置場所を選ぶことや、最大音量以外のトータルバランスにおいて「Media Mate II」を完全に超えるところまではいってない。

「Media Mate II」と比較して使用ユニットは似たようなものだし、アンプの出力の差も誤差の範囲程度だ。エンクロージャ(箱のことね)をデカくすりゃ簡単なんだが、サイズを大きく変えずに、主に内部構造でバージョンアップをねらったんだろうが、ちょっと欲張り過ぎたように感じる。

そういう意味では後述の「Companion 3」は、欲が足りない。あの魅力的な重低音に見合うクリアな中高域ユニットがぜひ欲しい。「Companion 2」のようなコンパクトなエンクロージャで、低域の箱鳴りをうまく利用するは難しいだろうと思うが、いっそ「Companion 3」をサテライトとして使ってみたら、良い結果が得られそうな気がしてならない。

「Companion シリーズ」は、2と3をうまく組み合わせた製品ができれば、もっとよくなるんぢゃないかと思う。

[BOSE Companion 3]

国内での販売が始まってしばらくたつが、なかなか試聴できる機会が無かった。ひとつには、その方式(3D)から以前の「MM-2」の悪い印象もあって手が引っ込んでしまったことと、写真で見た印象がソリッド過ぎて、あまり良い感じがしなかった。

たまたま、近所の家電量販店が店頭デモを始めたので、早速自分のiPodを(こっそりと)持ち込んで試聴してみた。なにせ、店頭デモ機で試聴できる音源はジャンルが限られる(ほぼJ-Popsオンリー)。自分が聞く音楽で試聴してみたいというのは、当然の心理であろうから店員の方も見て見ぬふりをしてくれた。

デモ用の楽曲でも広い店内で、その他の雑音の中でもひときわ目立つ(耳立つ)低音を再生していたが、ちょっとブーミーな印象があった。背面を見ると低音の量を調節できるボリュームがあり、プラス側に目一杯ふられていたので取りあえず勝手にセンター位置に戻して試聴して見た。

ふむ、ちょっと中域に力がないがセッティング次第で何とかなるだろう。かなり近距離で聴いても高音部が気になることはないので、これはイケるかもしれんな。やっぱし、静かなところで聴いてみないとPAP回路やアクティブEQの効果が実感できまい。

...てなことを考えながら、ハッと気づいたら商品タグを持ってレジに並んでいるのであった。

自室に持ち帰り、いろいろと設置方法やら試聴距離を変えてみるが、結局ベースモジュールはテーブルの下に台をかまして設置、マイクロキューブは左右1.5m程の距離をとり若干外側を向くような位置に落ち着いた。

BOSE Controler

コントロールポッドと呼ばれる付属のコントローラは上面がミューティング用のタッチセンサーになっていて、触れると消音になる。その側面に黒いリングがありボリュームになっているのだが、少し軽く回り過ぎてケーブルが触れた程度でも音量が変化してしまう。

回した感じは非常にスムーズで安っぽさはないが、もうすこし抵抗感があっても良かろうと思う。いっそ、タッチセンサー部分とボリュームリングの部分が逆であったら良かったのにと思う。

ボリュームはフルに回すと150度程度の角度を持つが、上がり方が割と急激で実用範囲は最初の45度位しかないので少々使いづらい。また、ボリュームを最小にしても消音にはならない。タッチセンサーに触れてミューティングにせよということらしい。

似たような方式の「MM-2」では、ボリューム等のコントロールはすべてベースモジュール側にあったので設置場所が限られていたが、このコントロールポッドにはボリュームに加えて入出力用のミニジャックもあるので、ケーブル長(約2m)までは離すことができるのは、大きな改善である。

手持ちの楽曲のなかで録音の古いものと、比較的新しいものを混在で聴いてみたがいずれも大きな破綻なく鳴らし分けた。90年代のフュージョン系では、打ち込みのベースがやたらに響くのでベースモジュール背面の「Bass調節つまみ」を10時ぐらいの位置に絞ってみた。

それでも、ピアノジャズ系のアコースティックベースの量感が不足するようなことはないので、すべてこの位置で問題はなかろうと思う。プログレ系の大仰な(壮大な)低域の広がりを十分に再現できるし、オーケストラの通奏低音もリアリティがある。カタログによると、ベースモジュールには13cmウーファーが入っているらしいが、とてもそんな小さなユニットとは思えない豊かな低音を再生する。

かなり音量を絞って、コントロールポッドの最小位置で試聴してみるが、それでも低域の量感不足になることは無い。決して全域でバランスが良いわけではないが、うまく試聴環境あったポイントを見つけると、けっこうクセになる魅力を持っていると思う。

試聴した楽曲のなかに「Huong Thanh : Dragonfly (2001)」というアルバムがある。 4曲目の「What the Bird Says」の1:50あたりからの低域の広がりや、2:30以降のベースラインの再現には、「多少不自然」といわれても病みつきになりそうな重低音を披露する。

BOSE WestBorough

比較試聴のために以前から使用している、「BOSE PLS-1310 & 505WB」の組合わせと切り替えてみたが低域の量感に限って言えばなんら遜色はない。

欲をいえば中域のパワー感で若干負けるぐらいで、50mm径のマイクロキューブのユニットが、後述の「Companion 2」や「MediaMate II」で使用されている57mm径のフルレンジドライバーであったら(または、箱のサイズを少し大きくすれば)、バランスしたのではないかと思ってしまう。

このへんは、中音域に魅力を持たせるイコライザ設定を探って見るのも良いだろうが、せっかく豊かな低音部を持たせるのなら、それに見合う中高域も欲しい。

メーカでは、「Companion 3」をミドルフィールドリスニングに、「Companion 2」をニアフィールドリスニングに最適とうたっているが、どうも逆のような気がする。

「Companion 3」は、ニアフィールドでも違和感のない音場の広がりを再現するが、「MediaMate II」や「Companion 2」の音場は比較的狭い。「MediaMate II」に関しては、その分定位は良いのだが、近接でBGM的に聴く場合はちとしつこい。

「Companion 2」は、左右のユニットの外側にも音場を広げる工夫(MM-1にあったようなサラウンド機能)がなされているように聴こえる。どうもこいつが災いして定位感を損ねているんぢゃないかなあ。

左右のユニット間の距離があまりとれない設定を想定してのことと思うが、ニアフィールドリスニングに最適というなら、もう少し奥行方向に余裕を持たせるシカケがあっても良いのではないかと思う。回路技術のことはまったくわからんが、坊主...いやボーズならそれぐらいのことはできるだろう。(←勝手な想像)

どうせ定位しないなら、と左右のユニットを思いっきり離して(といっても2mぐらいか)外向きに振って若干ヴォリュームを上げてみる。この状態が一番魅力的に鳴るようだ。

もちろん「Companion 3」はセッティング次第で、部屋中に音場を展開するような聴き方もできるので、ちょっとした店舗のようなスペースでも利用できるだろう。ポイントは、出過ぎる低音をいかにコントロールするかにあるが、出ないものをムリに出そうとするより遥かに楽である。

で、ボーズファミリ全般に対する結果である。


音像定位では、
「MediaMate II」・・「Companion 2」・・「Companion 3」

ニアフィールドリスニングでは、
「Companion 3」・・「MediaMate II」「Companion 2」

音量と低域の量感では、
「Companion 3」・・・・・「Companion 2」「MediaMate II」

楽器のリアリティでは、
「MediaMate II」「Companion 2」・「Companion 3」

ヴォーカルの魅力では、
「Companion 2」「MediaMate II」「Companion 3」


といった、ひじょうに微妙な順番になる。(中点の数も計算に入れてね)

ついでに、(←失礼)「SoundDock」も短時間ではあるが、比較試聴の機会があったので追記しておく。

(BOSE「SoundDock」:製品発表によせて)にも修正文で書いたが、実際に手元において見るとなかなか魅力的な製品ではある。外見は写真で見るよりはコンパクトであるが、なかなか存在感のあるデザインだ。

写真で見た時は、「たいした機能も無いのに、ふんぞり返ったエラそうなデザインだなあ」と、否定的な視点から見たので実物より大きく見えたのだろう。

リビングなどにさり気なく置いて「iPod」 を聴くには、煩雑なケーブル接続などが必要ないので快適であろう。でも、それなら電源は内蔵しとけよな、と思うが...。(ちなみに下の写真中の3台の「iPod」は右下の電源のデカさを強調するために並べて見ただけでけっして付属品ではないので、念のため。)

Sounddock Set

「iPod」を置いたとき、突然ボリュームが上がらないようにジワッと上がってくる逆ミューティング回路など、こまかい工夫は散見されるが、前回大きな音で聴いていたら同じ音量まで上げてしまう(記憶している)ので注意が必要だ。

以前の製品の様に、「iPod」を外したら一度リセットされ「だいたいこんなもんだろう」的な音量になるほうがよかったんぢゃないかなあ。ま、確かに毎回ボリュームをセットし直すのも面倒なものだが..。

付属のリモコンはシンプルで、カードタイプのリモコンにありがちなペコペコしたものではない。ゴム製とおぼしき大きめのボタンが配置され、わりとタッチは良い。「iPod」の各機種に合わせたアダプタも2種類でカバーされる。残念ながら10月初旬の時点では、iPod nano 用はまだ無いが使えないことは無い(←アップルはやるなと言っている)

しかし、どうしても背面にすき間ができるので第3世代の「iPod」以外では、本体の操作はコネクタ部分がグキッといきそうで、結構気を使う。

音質の傾向は予想通り、「MediaMate II」の延長線上にある。

いや、延長線というには語弊があるな。基本的な鳴り方が同傾向といったほうが良いかもしれない。

ハッキリ言って、音は「MediaMate II」のほうが良い。高域のモヤモヤ感はこのメーカの「お家芸」のようなもので仕方ないが、低域の解像度不足は前述の「Companion 2」の悪いところをそのまま持ち込んだようでもある。

BOSEのスピーカ全般に対する評価として、定位感のないモヤモヤした高域に不満を耳にすることがある。

常に音に対峙して集中的に聴くスタジオモニタのような特性を求めるなら、ハッキリいって「BOSE」は向かない。ここのメーカの基本的なポリシーは、音楽を楽しむことと聴く場所を選ばないことだからだ。

ここでの評価基準も、あくまでも音楽を楽しむことが第一目的であり、録音状態のチェックが目的で音楽CDを購入している人たちには、他メーカの製品群にもっと向いたものがある。

ただし、2万円程度で購入できるまともなスタジオモニタはまず存在しないし、まともなスタジオモニタはパワーアンプ内蔵などであるわけがないので、アンプの質まで考慮しないと良い結果を得られないという覚悟もしておいたほうが良い。

気軽な「BGM」的な鳴り方には、耳を刺す刺激的な高音はあまり出ないほうがよいが、低音に対するバランスという点では明らかに不足している。

その形式上、左右のユニット間の距離は固定だし、セッティング上の工夫も限られので、あまりやりたくはないが「iPod」側で若干高域に強調感を持たせるイコライザを選んだほうが、スッキリと鳴るかもしれない。

主な用途として、カッコよく「iPod」 を鳴らしたい、面倒な配線はしたくない、ボーズが大好きだ、私は裕福なほうだ、という要望や条件を2つ以上満たす人には向いていると思う。

ま、「Companion 2」もいいけど、「MediaMate II」の基本デザインはそのままに、内部ユニットやパワーアンプに改良を加えて、「MediaMate III」を売り出してはくれまいか。

もちろん、カラーラインナップには「iPod」の基本色であるホワイトを忘れずにね。

....ということで、ヒトツよろしく。m(_^_)m
Hexagon / Okayama, Japan
(2005年 8月某日)