Last Update : 2004.10.01

Apple Storeへようこそ






雑記/雑想



Audio系 iPod
関連製品総括

iPod & Audio

ALTEC inMotion Series について

[2004.10.01] ●ALTEC inMotion


ALTEC

かつては、A5やA7で一世を風靡したあの「あるてっく」である。

「The Voice of the Theatre」ともいわれた劇場用スピーカの製造メーカが、今は「iPod」用の製品を製造するというのは隔世の感がある。

パソコン用またはデスクトップ用スピーカとして販売されている各社の製品を一通り聞き比べてみたが、同じ価格帯の製品ではどこのメーカも似たり寄ったりである。

メーカ間の違いより自社の上位グレードや下位グレードの製品(姉妹品であるハズなんだが)と比較するほうが違いがよくわかるという、要するにポリシーの無い鳴り方でこれといった特徴が無いモノが多い。

特に最近の家電メーカの製品は、価格帯により製品ごとに方式や鳴り方も含めて音の傾向が違い、メーカとしての一貫性はまるで無い。

ま、「ALTEC LANSING inMotion」もブランド名だけで当然音は無関係である。もちろんブランドで音が決まるわけでもなし(それならそれで、ある意味ラクなんだが)。

と...いってみたものの、「ALTEC LANSING inMotion」はそういった製品とはちょっと違った「鳴り方」をする。音質ではなく、懐かしい「鳴り方」というのが第一印象だった。

またまた、昔話になるが ALTEC には「604」というスピーカがあって、15インチのウーハ(たぶん515)のド真ん中に中高域用の「802」コンプレッションドライバーを突っ込んだいわゆる同軸構成のユニットだ。中高域用にはラッパが付いており「604-8G」までは格子状のマルチセルラホーン、「604-8H」以降はマンタレイホーンというただのラッパだが、のちにジムラン(JBL)やエレヴォイ(Electro-Voice)もパチッたという噂だからデキは良かったんだろう。

当時同軸ユニットは「タンノイ」にもあったが(どっちが本家かな?*注3)、「タンノイ」のように低域用と高域用のマグネットを共用するセコいシステムではなく完全独立型で、少なくとも「HPD385」ごときでは太刀打ちできないほど強力で、入れる箱に苦労するユニットである。「HPD385」ならばヨークみたいなバスレフ箱やコーナーホーンに入れときゃそれなりには鳴るが、「604」はどんな箱に入れてもなかなかバランスしない、というかどんな箱に入れても「604」は「604」なんである。

その当時、出入りしていた録音スタジオにけったいな箱に入って転がっていたものを「当面使わないから、好きにしていいよ。」みたいなことをいわれ、喜々として持ち帰りいろいろ遊んでみた。聴く音楽にもよるが、音楽を聴くのならハッキリいってタンノイの方が良い。だが音の出方や鳴り方は別の話だ。

(*注3:「タンノイ」にもあったという表現は、こちらが本家だったら大変失礼なのでちょっと調べてみた。それによると、604シリーズデュプレックスは1944年、潜水艦のソナー用のスピーカーユニットとして開発された。タンノイのデュアル・コンセントリック・ユニットは、アルテック社が開発した同軸2ウェイの604にヒントを得、自社製マイクロフォン開発の校正用音源として試作されたのがそもそもの始まりで、タンノイユニットオリジナルモデルは1947年に完成。という情報があるようでやっぱし、あるてっくの勝ちみたい。ちなみに JBL D130 も完成は1947年、James Bullough Lansing(1902〜1949)が45才の時で自殺してしまう2年前だそうです。)

とにかく、こいつはパワフルな鳴り方をした。中高域はカッキーン、低域はボスボスといった感じでけっしてズド〜ンとかボワ〜ンにならない。良くいえばダンピングの効いた、悪くいえば余韻や潤いのない乾いた低音である。それより、ぶっ飛んでくるのだ。スピーカのある場所で自然な音場が展開されるのではなく、音が向こうからこっちに向かってぶっ飛んでくるのだ。

かなりデカイ箱に入れりゃ良かろうとも思ったが、主に当時の経済的な理由からいろいろはためしてみることもできず、結局バイト先でタダでもらってきた(今考えると信じられんことではあるが)「612C」という中古の箱でお茶を濁した。金とヒマがあったらもっぺんチャレンジしてみたいユニットであった。

しかし、こいつのおかげで当時のメインシステムであった「ARDEN」にもの足らなさを感じはじめた。ストリングスやヴォーカルを誠に滑らかに潤いをもって鳴らす「ARDEN」には後ろ髪を引かれたが、ジャズギターやチョッパーベースの迫力の前には非力であったし、当時の悪友の影響もあって聴く音楽の傾向も変わってきていた時期に重なったのが原因かもしれない。

こりゃヤバイなあ、とも思ったが一大決心と借金をしてシステム改革に挑んだ。

たまたま、友人が手放すというスピーカを譲り受け(こんどはタダぢゃないよ)なぜか「ALTEC」ではなく、「JBL D130+2402 & Backload Box」に改変。それに伴いアンプもトランジスタプリメインから真空管セパレートへと変更。最初はパワーアンプのみ真空管モノラル×2という変更であったが、ええいプリもいてまえ、である。

当然、音の入り口であるプレーヤも無事で済むわけがない。必然のようにお手軽な「MMタイプ」から昇圧トランスやヘッドアンプが必要な「MCタイプ」へ、となればトーンアームやプレーヤシステム全体にグレードアップの必要性を感じないでいられるわけがない。「SME」や「Ortofon」と聞いた風なブランド名が飛び交い (*注4)、知らぬ者には昆虫採集にしか見えないカートリッジ群(レコード針ね)を買いあさり、とっかえひっかえしては悩み、音が変わったといっては一喜一憂する毎日。 (楽しかったなあ。

(*注4)当時の定番である。トーンアーム:SME 3009 & 3012R/Ortofon RF309
カートリッジ:Ortofon SPU A & G ...etc.

大きな出費と家族の顰蹙(ヒンシュクと読むらしい)をかって、暗黒面の奈落に落ちていくのであった。...余談である。

iPod Family

で、本題にもどるが、なんだっけか?
あ、そうか「ALTEC LANSING inMotion」だ。

機能的には、バッテリー(単三電池4本)で駆動可能な携帯用スピーカだ。

「iPod」用のドックコネクタを持ち、後面には付属のACアダプタを接続する端子、オーディオ入力および出力端子、純正ドックと同じ形状のユニバーサルコネクタ端子などがある。

グルリンチョと回転させてひらくと片チャンネル当たり2コの計4コのユニットが現れ、「iPod」を席に真ん中に据えるとなかなか格好がよい。

初期モデルの「inMotion」は第三世代の「iPod 30GB」および「iPod 40GB」のサイズに合わせたもので、当然1ミリ程度薄くなった第四世代(現行クリックホイール)モデルも問題なく装着可能であり、背中に当て木なりの工夫をしてやれば各世代の薄型モデルである10, 15, 20GBモデルだって何とかなる。

なんと、「iPod photo」もいけてしまう、iPod 全モデル対応だ。(ただし、初代「inMotion」の話で、「IM3」は未確認。)物事あんまりキッチリ、キッチリでなくいい加減にしておくことも必要だということか?

ALTEC inMotion インターフェイス(後面)

もちろん「iPod mini」でも大きな問題はない。「iPod mini」の場合は純正で付属しているクリップに付けたまま「inMotion」の背面パネルを挟み込むようにすると、他のどのモデルより安定する。

むしろアブナイなのは、「inMotion」に付属のゴム製座布団で乗せるだけの第一世代かも知れない。こちらは、オーディオ出力は頭のヘッドフォン端子以外にはないので、これまた「inMotion」に付属の短いL型ミニプラグケーブルで「inMotion」後面と接続してやれば前につんのめることはないが、底面がゴム製座布団に乗っているだけなのでチト不安定である。

加えて、充電も新しいモデル達がユニバーサルコネクタから行われるのに対し、「FireWire」ケーブルも接続しなくてはならない。もちろん「inMotion」に付属のACアダプタの口金は一般的な丸形であるので、「iPod用ACアダプタ」が必要になる。また、この付属のACアダプタのデザインが悪い。

一昔前の「USB Hub」に付いていた黒いヤツとおんなじで角(ツノね)みたいなプラグ部分は引っ込まない上に、ケーブルは太く重さはさほどでもないが、とても持って歩く気にはならない。

この辺はもう少し考えて欲しいところだな。「inMotion」にセットした「iPod」も充電してくれるACアダプターが付属するのは良いが、欲を言えば純正品でも共用出来るように、6ピン「FireWire」の形状にすれば最初から付属させる必要もなくなる。だって「iPod」ユーザは必ず一個は持っているものだから、そうすればもう少しコストダウン出来たかもしれない。 (供給電力が足りるなら、という条件付きだが...)

ついでに言えば、スピーカ駆動用のバッテリー(単三電池4本)に充電式ニッケル水素電池にも充電してくれるとありがたいが、そこまでは面倒見てくれまい。(電池駆動とAC電源駆動、はたまた電池はニッケル水素とアルカリ電池のどれが一番音が良いか?なんてなコマカイ違いは言わない、のがお約束ね。←マニアは気にする)

それより肝心の音質であるが、冒頭で述べたようにサイズの割に元気に鳴る。アンプの出力はチャンネル当たり2ワット程度なので上限はしれているけど、結構立派に鳴りこなすのである。レンジはあまり欲張らず中低音の鳴りっぷりが良い。 電気屋(オーディオメーカでなく電気屋さんね)が作るこの手の小型のスピーカでありがちなシャカシャカした音ではなく、プンプンといった中低音重視のバランスだな、これは。

だいたい電気屋スピーカは、音を聞かなくてもカタログデータである程度わかってしまう。使用ユニットの直径やダクトの形状、材質、内蔵アンプの最大出力などで、ほぼ9割方は予想がついてしまう。大抵は箱は単なる入れ物で、「ユニット裸ぢゃ使いにくいでしょ、だからきれいな箱にいれときましたよ。」という程度のもので、そのユニットがまんま鳴っているだけだったりすることが多い。

ひとむかし前のパソコン(iMac 以前のマックも含むぞ!)の内蔵スピーカは、起動音やビープ音(エラーなんかの警告音のことね)を発生することが主たる目的で、まさか音楽の演奏をやらされるなど夢にも思っていなかっただろう。

(マックの起動音は昔から音楽的ではあったが、元祖「iMac」でステレオになり、「iMac DV」では起動音がやたらに音質向上しもはや音楽的ではなく完全に音楽になって驚いたもんだ。iSubつけて鳴らした時は感動モノだったし、その後まもなく「iTunes」が発表された。)

小型であってもユニットの背圧をいかに利用するか、で低音の出方が決まる。箱のデザインは重要だが、見た目の良さと音の良さは一致するとは限らない。

悪い例が、某AディオTクニカの「デジタルパワードスピーカーAT-DSP300」であろう。非力なアンプの出力を1100mW+1100mWと大仰にうたってみたところで、しょせん1.1W+1.1Wでしかない。

「タウリン1000mg 配合!!」と声高に宣伝する薬屋と変わらない、セコいやりかただ。

(100ccの液体中、1000mgちゅうことは、たったの1g。比重は良くわからんがどうせ水みたいなもんだから、少なくとも1/100以下ですぜ、だんな。)

べつに、アンプがデカけりゃいいってもんぢゃないが、コイツが最悪なのは低音とか高音とかの問題ではなく、音が出ないのだ。多分1KWのアンプにつないだって結果はおんなじ。音が出ない。囁くような音量から、恐ろしくタッチのわるいボリュームリングを回すと、いかなるジャンルの音楽でも盛大に歪みだす。ユニットが飽和するのである。低音も中音も高音も全てが、はいそこまでっ、ちゅう感じでおしまいになる。

これでは音質以前の問題で、ベッドサイドの子守歌も無理だな。きょうび、百均でも玩具のスピーカは売っているが、アプライドあたりのワゴンセールで500円も出せば、これより大きな音が(それほど歪みなく)出る製品はいくらでもある。

ここまでの暴言を吐かせる一つの原因は、コイツが参考上代¥25,000(デオデオ下中野店店頭価格)を付けているせいも多少ある。お間違えのないように念を押すが、コンマの位置をよおおっく見て欲しい。2千5百円ぢゃないよ、2万5千円にまんごせんえ〜んですよお、だんな。(←しつこい)

冷静に見てもこの後に登場する、「JBL Creature II」なら、値切れば2セット買えるかもしれない価格だ。

もちろん、オーディオには趣味性が大きな要素をもつ。色や形、デザインはかなり重要な要素ではあるが、肝心な音の部分にも最低ラインはあるだろうに。

ネット通販で、音も聴かずに「あら、カワイイ」とか「おっしゃれ〜」とかでスピーカを選ぶ人や、「タカが二万五千円程度でガタガタ言うなよ」とイバる富豪のドラ息子がド壺に嵌るのは一向に構わないが、罪も無い一般人がこのような製品で、某AディオTクニカ恨みを持つようなってもまずかろう。決して悪い製品ばかりではない、探せばヘッドフォンぐらいなら良い製品だってある(ハズ)だ。だだ、良い製品が少ないだけなんだよ、この会社は。(←全然弁護になっていない)

アルテックが「MaxxBass技術」と呼ぶ低域の処理を回路でやっているのかエンクロージャの内部構造でやっているのかはわからないが、外見から判断すると密閉型の様にもみえる。ひょっとしたら片チャン2コあるユニットのうちどちらかは、パッシブラジエターかも知れないがその辺はバラシてみんとなんともいえない。だれか「inMotion」バラシてみた人いる〜?

ALTEC iM3 ALTEC inMotion mini
iM3 & inMotion mini

ただ、新製品である「iM3」が同一スペックであるのに対して、主にサイズの問題からであろうと思われるが、姉妹品の「iMmini」が上下で形状をかえているところを見るとパッシブラジエターではないように思える。

たぶん、ダンパーに堅い材質を使えばバスレフ(箱に穴のあいたヤツね)方式でも低音を出しながら引き締めることは可能だろうが、25ミリ程度のメタルコーンでぷわぷわのウレタンエッジを採用すれば、あんなただの四角い箱では密閉型がいちばん適しているように思う。それが効を奏してシャカシャカにならずダンピングの効いた低音につながったんぢゃないかなあ。

ようするに、下も欲張らないが上もそこそこにというバランスでうまくいっている。どちらかというと真ん中より若干下あたりで勝負する、不快なノイズを出しにくいうまいやり方だと思う。

しかし、当然のことであるがあんまりデカい音はでない。全然出ないわけぢゃないが、各音域が歪むことなくバランスしたままスケールアップするのは、限られているということだ。ここらは、前述の「BOSE MediaMate II」の方がかなりの音量まで耐える。敵はAC-100V駆動の5Wのアンプを持つが、こちらは乾電池駆動の2Wしかない。

価格的には、こちらが上だがこれはあくまでも携帯性(電池駆動)と「iPod専用(ドック付き)」に振ったおかげで、コストアップしたのだろう。だって、「BOSE MediaMate II」はバッグに入れて持ち歩く気にはならんよなぁ、コンセントいるしぃ、付属のACアダプタ死ぬほど重たいしぃ。

それでも、ベッドサイドにおいて「MARILYN MANSON」あたりを限界近くで鳴らしときゃ、とても居眠りなんぞはできない程度には鳴ってくれる。(←音量だけではないような気もするが...)

あ、それとあまり気丈でない方はリンクをクリックする時は覚悟してクリックしてね、この手のサイトはいきなし変なモンが飛び出すかもしれないから。m(_^_)m

似たようなコンセプトでは、ソニーの「SRS-T55」(希望小売価格5,250円)というのがある。もうすでに生産完了になっているので店頭在庫のみということになるが、後継機種でSRS-T57というほぼ同一スペックのものがあるらしい。

これは、バッテリー(単三電池4本)で駆動可能な携帯用スピーカである。総合2Wというアンプを持ち、この筐体にしてはけっこう大きい34mm口径の薄型ネオジウムマグネット採用のユニットを搭載する。「inMotion」シリーズの半分のパワーだが、価格は1/4だ。

白を基調としたデザインにも関わらず、本体から生えた黒いケーブルは無骨な上に、巻き取りの工夫もなされていない。また、電池ボックスのフタは開けにくくかつ閉めにくいし、電源スイッチはチャチな作りで、蝶番部分は手荒く使うとすぐにカパカパになりそうなところなど、ソニーらしい欠点は散見されるが、こいつの最大の美点は音質ではなくその価格と大きさに加えて「iPod」のヘッドフォン端子に接続すれば電池無しでも音はする、というところだろう。

SONY SRS-T55 SONY SRS-T57
SRS-T55 & SRS-T57

この場合は、残念ながら音質はシャカシャカになっちまうが、電源を与えてやると結構パワフル感はよみがえる。別売でACアダプターもあるようだが、そんなものに三千円もかけるよりは、ここは一つ充電式ニッケル水素電池を奢ってやろう。

そうすれば何処へでも持っていけるし、ヘッドフォンがうっとうしくなったらこいつで小音量で鳴らしとけば、昼寝だってできる。電池の持ちもアンプが非力な分だけ「inMotion」よりはいい。

音量調整は出来ないからヘッドフォン端子からの入力ということになるが、どうせ選曲などで「iPod」側でコントロールするんだから、問題はない。

iPod & SRS-T55

折り畳んだ状態では一見するとただの箱にしか見えないが、同社のその他の製品群の不細工なデザインの中ではましな方である。当初はシルバー、ブルー、ピンクの3色があり「iPod mini」発売前でそれほど売れなかったんだろうと思う。

早々にブルーとピンクは店頭から姿を消し、シルバーのみがわずかに残っていただけであったので昨年暮れに一個ゲットした。 これがけっこう「iPod mini - Silver」とマッチする。(現在もトイレで、憩いのひとときのお伴として活躍中)

いまなら、ピンクやブルーも結構引き合いがあろうものだが、自社製ウォークマンの手前、ライバル(^^;)「iPod mini」に合わせた5色セットで再発売というわけにも行かず、後継のSRS-T57では配色を反転し下品になって、シルバーとブルーのみという構成だ。

これから「iPod mini」ピンクやブルーの購入をお考えなら、どこかで旧製品SRS-T55を見つけたらすかさずゲットすることをお勧めする。後継よりは遥かに上品に見え、「iPod mini」にマッチすること請け合いだ。

デカイ会社なんだから、へんなプライドをすてて「純粋に良い」と思うものはどんどん出しゃあいいものを、誠にうまく的を外す会社だなあ、SONYは。

........つづく。

....ということで、ヒトツよろしく。m(_^_)m
Hexagon / Okayama, Japan
(2004年 10月某日)