.

はじめのページ

フロンについて

脱!フロン

質問と解答

用語集

Link

E-mail

.

Q&A(No.1〜10)

14.回収された後の冷蔵庫やクーラーは、どこへ運ばれていき、どう処理されているんでしょうか?

13.一般生活圏におけるオゾン濃度はどれくらいですか?

12.今後、自動車メーカーはCO2冷媒のエアコンシステムを搭載した車両を販売するのでしょうか?

11.なぜ南極にオゾンホールが出来るか?

10. R- 22,R-134a の人体のおよぼす毒性・悪影響についてご存知の範囲で結構でございますので、教えて頂けないでしょうか

9. フロン113というフロンがあるらしいのですが...

8. このままだとどうなるんですか

7. オゾン層破壊に対する自分なりの意見をきかせてください

6. 冷媒をフロンから代替フロンにかえることで、冷凍機の能力はどうかわるのでしょうか。能力が おちたりすることはあるのでしょうか?

5. オゾン層は,どのようにして出来たか?

4. フロンを使わないで冷蔵庫などと作ることできるのでしょか?

3. フロンは何年くらいかけてオゾン層まで行くんですか???

2. オゾン層は一度減ったら戻らないのでしょうか?破壊と生成のバランスとして考えるべきでは無いかと思うのですが・・・

1. オゾン殺菌装置のオゾンは人体には影響内のですか?


10. R-22,R-134a の人体のおよぼす毒性・悪影響についてご存知の範囲で結構でございますので、教えて頂けないでしょうか


フロンの毒性についてですが,HCFCとHFCの安全データシートというものがあって,
PAFT(Program for Alternative Fluorocarbon Toxicity Testing)と
AFEAS(Alternative Fluorocarbon Environmental Acceptability Study)いう
国際組織の発表の一部をまとめたものがありまして,それによると,以下のとおりです.

試験項目 R-22 R-134a
急性毒性 ラット ALC 4hr : 220,000ppm ラット LC50 4hr : >500,000ppm
心臓感作性 限界濃度(犬) 50,000ppm 75,000ppm
遺伝毒性
Ames試験/染色体異常
小核試験/優性致死試験
. 陰性
亜急性毒性(吸入) . ラット90日 NOEL 50,000ppm
催奇形成(ラット)
    (うさぎ)

6-15日 50,000ppmで陰性
300,000ppm暴露で異常なし
40,000ppm暴露で異常なし
代謝試験 . 0.5%以下
慢性毒性(発ガン性/吸入) マウス50,000ppmで陰性 ラット2年間 NOEL 10,000ppm
許容濃度 ACGIH TLV TWA 1000ppm AIHA WEEL 8hr-TWA 1000ppm


NOEL:無作用濃度(No Observable Effect Level)
AIHA:米国産業衛生協会
WEEL:作業環境曝露限界濃度
8hr-TWA:8時間労働の時間加重平均の曝露限界温度


私のところでは,今のところこれしかわかりませんが,AFEASとPAFTの資料には,もっと詳しく載っているのかもしれません.

くわしくは,こちらをご覧いただくとよいと思います.1995年9月にAFEAS/PAFT ブローシャ がでているようです.

上へ


9.フロン113というフロンがあるらしいのですが...

R-113は,ターボ式の冷凍機の冷媒として比較的低容量の小型のビルや映画館などの空調,大規模な冷房の補助装置としてつかわれ(60〜100冷凍トンくらい),大型のレシプロ式の冷凍装置などにも一部使われています.
(大型のターボ式冷凍機1000冷凍トンクラスにはR-114が使われることが多い)
* 1冷凍トンは3320 kcal/h (in Japan)

また,冷凍空調以外では,フッ素樹脂材料や溶剤,洗浄剤などにも用いられてきた.
(スプレーのエアロゾルには,R-114,R-11,R-12が多かったつまり,常温,大気圧で液体で存在するR-113は液体としての用途に用いられ,常温,大気圧で気体として存在すべきスプレーの用途には用いられない)

くわしく,R-113の性質を見ると,
分子式は,CCl2F-CClF2(1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン)
分子量は,187.376
沸点は,320.7 K
融点が,238.15 K
臨界温度が,487.5 K
臨界圧力が,3.411 MPa
臨界密度が,570 kg/m3
標準状態(25℃,1 atm)で,
密度 1564 kg/m3
比熱 0.942 kJ/kg.K
粘性係数 621 μPa.s
動粘性係数 mm2/s
熱伝導率 73.3 mW/m.K
プラントル数 7.97
水に対する溶解度0.017 kg/100kg

また,環境負荷として毒性は,6段階(6=無毒)で4〜5
 別の評価で,A1(数字が大きくなると可燃性がある,AとBでは,Bのほうが毒性が大きい)

オゾン層破壊係数(CFC-11基準)で,0.8
温室効果係数(CFC-12基準)で,0.3〜0.8
地球温暖化係数(CO2基準)で,5000(20,100年),2300(500年)

もちろん,規制対象のフロンです.

R-113は,沸点が常温より高く,これはほかの冷媒と比較しても沸点が高いのが特徴です.
沸点が常温よりも高いため,フロンの中では,きわめて圧力の低い物質です.
よって,R-113については,供給時も,ボンベではなくドラム缶につめられているわけです.

1995年をもってCFC系特定フロンの生産が行うことが出来なくなりそれ以降の出荷の実績はないわけですので,ちょっと古いデータで恐縮ですが,1995年の出荷実績を見ますと,

冷媒用    13トン
エアロゾル用 0
発泡用 48トン
洗浄用 11654トン
その他 52トン

合計 11767トン

ちなみに,この年の全体のCFCフロン出荷量は25468トンで,R-113は,46.2%をしめていました.
これは,洗浄剤としてのR-113への根強い人気から洗浄剤としての最後の駆け込み生産だったと考えられます.

上へ


8. このままだとどうなるんですか

まず,知っておかなくてはならないのは,地上で放出されたフロンがオゾン層に到達するまでかなりの時間がかかるということ,
そして,フロンが放出されてから分解されるまでフロンの種類にもよりますが20年から100年以上というかなりの時間がかかるということです.

つまり,いま,オゾン層で悪さをしているのはすくなくても10年とか20年以上前に放出されたフロンなんですよね.
ということは,自動車や家のクーラーがかなり普及してくる前のフロンが悪さをしてるんですよ.
いまは,規制も始まってますが,規制が始まる直前に放出されたフロンはまだ,オゾン層を破壊していないものがほとんどでしょう.
オゾン層破壊の影響は遅れてやってくるので,たとえ,明日からオゾン層を破壊するフロンの放出を全て止めることができたとしても,オゾン層破壊はかなり長いこと続くことになります.
実際は,すべての放出を止めることは不可能に近いので,まだまだ,もっとオゾン層は破壊されてしまうでしょう.

ですから,オゾン層を破壊するフロンの新たな使用の規制と,回収を急がなければ,後の時代に,おおきなツケを残しかねません.
もちろん,規制は進んでいます.
もし,最近冷蔵庫を買ったならば,「特定フロン規制対応」のステッカーが張ってあるでしょうし,スプレーには,もうかなり前から,フロンは使っていません.
自動車もオゾンセーフティーエアコンを使っています.
また,クリーニングでも,フロンを使わないようにという動きがあるようです.

よって,「このまま」フロンに対する規制が順調に進んでまた,いらなくなった機器からきちんとフロンを回収できるようにすれば,
まだ,しばらくは規制前のフロンの影響でオゾン層の破壊がすすむでしょうが,いずれは,破壊はおさまってオゾン層も徐々に,回復してくるでしょう.
ちなみに,オゾンは常にできたり,壊れたりして一定の量となっているので,壊される量が少なくなってくれば,自然にオゾンは増えてくるはずです.

ただ,もし,これからオゾン層をこわすフロンに対する規制をきちんと守れなくなったり,フロンの回収が進まなくなったりしたら,
その時は,さほどの影響が出なくても,何年かしたら,大変な事態になってしまうでしょう.
オゾン層が薄くなってしまうと,そこで,吸収してくれていた太陽からの紫外線が今よりも,もっと多く地上に降り注ぎます.
紫外線は,御存じのように,日焼けの原因ですよね.
今のように日焼けくらいならいいのですが,これがひどくなると,皮膚ガンになりかねず,現に,オーストラリアなどでは,皮膚がンが増えているという報告があります.
(オーストラリアは,南極に近いため,オゾン層が薄いといわれてる)また,紫外線の影響で,白内障などの目の障害が増える可能性も指摘されています.
みなさんも,いまから紫外線には気をつけましょうね.

また,人体への直接の影響ではなくて,もっと深刻なのは植物への影響でしょう.
植物は太陽の光を受けて光合成をしているのですが,紫外線がふえるとかなりの影響が心配され,大豆やトウモロコシなどの大切な食料となるものにも葉っぱが少なくなったり,光合成の速度は遅くなったり,成長速度が遅くなるなどの影響がでる可能性があることが実験でわかってきています.
そうなると,人類は食料危機に直面し,また,地球上の生態系のバランスが,大きく乱れてくる可能性があります.

その様な事態にならないためにも,すぐにも,対策をはじめなくてはなりません.

上へ


7.オゾン層破壊に対する自分なりの意見をきかせてください

オゾン層破壊は,人類の犯した重大なあやまちだという事は,確かです.
このことは,大いに反省しなければいけません.

ただ,フロンが開発された時点では,このような事態は,予想もできませんでした.

フロンが開発される以前は,冷蔵,冷凍には,アンモニアや,プロパンなどの 毒性や可燃性などの危険性を持った物質が使われていたので,漏れなどにより,事故も多かったようです.

ですから,危険性のないものが望まれていてフロンが開発されたのです.
フロンは,人体には無害で燃える危険もなくまさに,それまでからみると「夢の流体」だったのです.

最近でこそ,空調機器からの漏れは少なくなりましたが,昔は結構あったので,もしフロンが開発されていなかったら家庭用のクーラーが実用化されるのは,だいぶ後になっていたでしょう.

よって,それがよい事か,悪いことかは別にしてフロンが人類の現代の快適で楽な文明生活を支えてきたことは事実です.
オゾン層問題だけではなく,すべての環境問題にいえることですが,環境破壊を止めるには,原始生活に戻るのが,一番です.
しかし,現実にはそれは無理ですが,そこまでではないにしても,一旦 楽な生活になってしまうと人間はなかなか元には戻れません.
たとえば,我慢すればいいからと言って自動車のクーラーを禁止できますか?冷蔵庫なしで,生活できますか?
もちろん,1週間くらいなら何とかなるでしょうが,長続きはしないでしょう.
やはり,環境保護は無理しては長続きしないと思います.

よって,オゾン層を守るには,フロンに変わるものを開発していかなくてはいけません.

現状では,代替フロン(オゾン層を破壊しないフロン)を使うのが現実的です.
ただ,この物質も温暖化には大きく寄与するので減らしていく必要があります.
また,フロンがオゾン層を破壊するということがその現象が大きくなるまで分からなかったように,人工的な物質は潜在的な危険性を持っている可能性があり,将来,「オゾン層破壊とは違った環境破壊が起こった!」って言うことにもなりかねません.
この解決には,プロパンやアンモニアなどの自然界に存在する物質を使用するのが一番です.
ただ,これは,燃えたり,毒性があったりして,やや問題があり,日本ではなかなか具体化しません.
しかし,ヨーロッパでは冷蔵庫などで市販されていて,危険性も,以前よりも漏れを防ぐ技術は進んでおり充填量もたいしたことないので危険性は少ないはずなのに法規制があったりして,難しいのが現状です.
もう,オゾン層破壊は待ったなしなのでこういう法律は弾力的に運用してほしいものです.

ただし,フロンがあまりに性能が良かったこともあってフロンに変わるべきものはフロンに比べてエネルギー(電気)を余計に使うことになることが多い.
電気を余計に使えば,それだけCO2が多く発生して,それで,環境問題を引き起こします.
オゾン層の破壊を食い止めても,地球が温暖化しては,何の意味もありません.

また,もちろん,何よりも大切なのは捨てる機械からのフロンの回収で,これをきちんとやれば,オゾン層破壊の問題のかなりの部分の解決につながりますが現状では,まだまだです.
これこそ,「政治」でどうにかしなければいけないのに,いまの政治と行政はあまりにもやる気がないか,考えが甘いか,一部の利益しか考えないか,することがのろい!
はやく,回収システムを確立してほしいです.ただ,これは個人レベルでも少しは何とかなることです.
まず,なるべく捨てない.長く使う.で,捨てるときは,きちんと回収する業者か,自治体の収集に頼む.

環境問題は,ひとりひとりのきちんとした認識と行動が大切なんです.
「わかんなーい!」とか,「かんけいねー!」では,地球人として許されません.

ただ,ここで大き> です.日本はまだまだですが,処理する方法はあります.ただ,フロンを作るのに,かなりのエネルギーを使い,また,分解するのにエネルギーを使うってのは本当に地球にやさしいのだろうか?
エネルギーを使えば,石油は枯渇し,温暖化は進むでしょう.
オゾン層は守れても,そうなったら本末転倒.
まったく漏れなければフロンはオゾン層を破壊しません.
それだったら,今あるフロンは漏れを極力防いだ機器でしばらく使っていったほうがいいのではないでしょうか.
それのほうは,省エネです.
また,オゾン層をほんの少ししか破壊しないフロンも同じ理由で,制限付きで使っていったほうがトータルでは,環境保護になると思います.
ダメとなったら,すべてダメっていうのはナンセンスです.

まとめると,長期的には,自然界にあるガスを使うようにすべきだが当面は,代替フロンでつなぐしかない.
また,オゾンを破壊するフロンも制限付きであるものはしばらく使ったほうが,省エネになりトータルでは,地球にやさしいのかもしれない.
漏れを完全に防げる機器が開発できれば なお,理想的! 

また,フロンの回収は完全にすべきである.とにかく,待ったなしです.

環境問題は,政治,科学,経済が複雑に絡み合ってます.科学を専攻する人も政治や経済の視点も忘れず,広い視野を持たなければいけません.

そして何よりも大切なのは,全ての人が,環境問題について関心ときちんとした知識を持って,自らで考えて,行動することです.

上へ


6. 冷媒をフロンから代替フロンにかえることで、冷凍機の能力はどうかわるのでしょうか。能力が おちたりすることはあるのでしょうか?

準備中

上へ


5. オゾン層は,どのようにして出来たか?

オゾン層が出来たメカニズムは,地球誕生からの46億年の地球の歴史そのものです.

くわしい地球誕生の歴史は,その専門家に任せるとしてここでは簡単に説明します.

地球の誕生と水の発生は,次のように考えられています.

まず,太陽の周りをまわる原子星雲のちりが次第に集まり,無数の小さな惑星ができ,それが衝突を繰り返し大きくなっていく.
この衝突のエネルギーによって非常に高温になる.
そうすると,高温によって水などを含む成分が揮発し,水蒸気や二酸化炭素がほとんどをしめる原始大気が形成された.

そうすると,今,温暖化が問題になっているように二酸化炭素は保温効果が高い気体で,水蒸気も同様に高い保温効果をもっているので
原始の地球の温度は1800℃くらいにまで,上がったと考えられている.
この高温で岩石が溶けだしマグマとなり,大気中の水蒸気を吸込んだり放出したりを繰り返して,やがて大気は約100気圧になった.
(今の地球上で海面と同じ高さでの大気の圧力が,1気圧)

地球がやがて冷えてくると,雨が降り出し,大気中の水蒸気は水になって,海となった.また,大気中に残った二酸化炭素もやがて海に吸込まれた.
海ではその二酸化炭素を取り込む生物(有孔虫など)によって,炭酸カルシウムなどの岩石となって海底に沈殿していく.
このように徐々に二酸化炭素も大気から減っていく.

26億年前の時点では,酸素濃度は現在の1/1000以下であったと推定されている.
つぎに,さきほどの二酸化炭素を取り込む生物が酸素を作り出す役割をしはじめた.
その結果,二酸化炭素を主成分とする大気は次第に変化し始めた.

6億年くらい前になると,酸素は現在の1/100程度まで増加し,現在の植物とどうように光合成をおこなうことにより,酸素濃度が急激に上昇し始め,
4億年くらい前になると酸素は現在の1/10程度にまで増加した.酸素が増えてくると太陽からの紫外線の働きによりオゾンが生成され始めた.
(酸素からオゾンが生成されるメカニズムは,Q&Aの2. 「オゾン層は一度減ったら戻らないのでしょうか?破壊と生成のバランスとして考えるべきでは無いかと思うのですが・・・」をご覧ください)

大気中にオゾンが増え始めると太陽からの紫外線が吸収され始めていままで,紫外線が強くて,紫外線が遮られる海の中にしかすめなかった生物が陸上に住めるようになった.
3億8千年前には森林が出現し,3億6千年前にはセキツイ動物が陸上にあらわれ,酸素濃度も現在に近くなった.


というように,オゾンは酸素から生成されるので,酸素の増加とともに増えてきた.
その,酸素からオゾンを生成するには太陽からの紫外線が必要なので現在では,その紫外線がオゾン自身によってほとんど吸収されているのでオゾンの生成は,ほとんど成層圏のオゾン層で行われていて,対流圏では,オゾンはごく少量です.
よって,紫外線が多く到達し,酸素も少しあるところということで成層圏にオゾン濃度の高い場所が存在するようになるんです.

ただ,濃いといっても,最高でも空気分子100万個に対してオゾン分子は数個と言ったレベルです.
しかも,オゾン層での空気の密度は地表の20分の1程度である.
もし,この成層圏のオゾンを地表の圧力のもとで一様な層で敷き詰めたとしたらその厚さは,たった3mmくらいにしかなりません.

このような,本当にうすいオゾンによって紫外線は遮られているんです.

上へ


4. フロンを使わないで冷蔵庫などと作ることできるのでしょか?

作れます.
基本的には,流体が 液体と気体の共存した状態から,蒸発させると周りの熱を奪うということを利用して冷やしているわけですから,たいていの流体ならいいことになります.
ただ,それぞれの物質で,性質が違うので効率良くできるものとそうでないものが,もちろんあります.
フロンの登場する以前には,50種類くらいの物質がいろいろと試され失敗も多かったようだが,実際に運転されていました.
 その多くは,フロンの登場によって,使われなくなりましたがアンモニアなどは,大型の冷蔵設備などに現在でも用いられています.

そこに,最近になってフロンによるオゾン層破壊や地球温暖化問題がクローズアップされてきて,オゾン層を破壊する塩素を含むフロンの使用をやめることになりました.
そこで,塩素を含まないフロン(代替フロン)の使用が始まっているわけですが,これも,地球温暖化には大きく影響する可能性があり,
また,人間が人工的に作り出したものであり,まだ知られていない未知の危険があるかもしれません.
もちろん,冷媒がまったく漏れなく,また,完全に回収・再使用できれば,現状でも良いわけですが,そうはなかなかできません.

そこで,フロン登場以前に使っていたように自然界に存在する物質を利用していこうとする動きがあります.

そのなかでも,アンモニア,プロパンやブタンなどの炭化水素,二酸化炭素などが,有望です.
アンモニア(NH3)は,今でも大型冷凍設備などには,用いられており冷媒としては,非常に優れています.
ただ,その毒性,可燃性から,小型の設備には用いられず,また,特に日本では地震対策のこともあり法規制が厳しく
アンモニアを使ったシステムの導入はなかなか難しいのが現状です.
ただ,アンモニアは万が一漏れたとしても,人間がアンモニアの刺激臭を感じ始める程度の濃度では,人体への影響はなく,水に溶けやすいので,暴露対策は比較的容易です.
最近では,長野オリンピックの会場(写真,ビッグハット)に用いられたりと,徐々に,広まってきており,今後大型の設備には,使用例が,増えると考えます.

プロパン(C3H8)やブタン(C4H10)などの炭化水素も優れた特性ですが,唯一の欠点は,可燃性があるということです.
ただ,冷蔵庫などは充填量も少なく(50 g以下),危険性は少ないと思われます.
(もし,これが危険なら,家庭用のプロパンガスのボンベも危険である.)
実際,ヨーロッパなどでは炭化水素を用いた家庭用冷蔵庫が広く市販されています.

二酸化炭素(CO2)は,毒性,可燃性はまったく無く,その点では,理想的ですが,最初に述べた液体と気体の共存する状態を31℃以上でつくることはできません.
そのため,外気温が高いところでの運転は困難になりますが,海水の利用できる船舶の冷凍庫や気温の低い地域ではおおいに利用できる可能性があります.
ただ,運転圧力が高くなるので,高圧取扱いの問題が起こります.
また,その他にも,特徴が多くうまくやれば非常に優れたシステムになる可能性をもっています.

その他には,水蒸気や空気なども冷媒として使える可能性があります.

また,少し変わったものとして
水素吸蔵合金を利用した冷凍システム(MH冷凍システム)があります.
これは,水素自動車などでも用いられる水素吸蔵合金(MH合金)の,「水素を吸収すると発熱し,水素を放出すると吸熱する」という性質を,冷凍に用いたものです.
これについては,くわしくは「地球環境を守るためにはどうする?(MH冷凍システム)」をご覧ください.

ただし,たとえフロンを使わない機器を作れたとしても,
今までより電気を使うようになっては,仕方ありません.
そこのバランスをよく考えた上で,開発していかなければなりません.

上へ


3. フロンは何年くらいかけてオゾン層まで行くんですか???

フロンは何年くらいかけて,オゾン層まで行くかというといろいろな説もありますが,

対流圏(地表〜10 km)では,1 km上がるごとに6.5 ℃下がるといわれるくらい上と下の温度の差が激しいです.
温度の差があるので,対流(空気の動き)がおこり
また,赤道から北極南極への空気の流れもあり,
対流圏で大気が平均化されるのに1,2年といわれています.
問題の成層圏のオゾン層へですが,いろいろなケースがあり一概には言えませんがフロンの寿命が長いため,放出からオゾン層を破壊に至るまで数十年から100年くらいといわれています.

また,赤道から北極,南極への空気に流れの影響のため,オゾンもフロンもその他の物質も北極,南極へたまりやすくなり
オゾン層が特別薄いところ(オゾンホール)ができやすくなるといわれています.

こんな感じしか書けませんが
時間がかかるということは,最近になって放出されたフロンはまだ,オゾン層にたいして悪さをしていないわけです.
フロンが大量に使われ始めたのはそんな昔じゃないから今オゾン層を破壊しているフロンの量以上にこれから,どんどんオゾン層にフロンが到達するのかもしれません.
怖いですねえ.
こういうことは,オゾン層破壊問題だけでなく,環境問題すべてに言えることですが,
気づいたときには,事態が悪化していることが多いのです.
人類の後々の世代に大きなツケを残しかねないことをまだ,他にもたくさんしているのかもしれません.
とくに,最近話題の環境ホルモンなどはどうなることやら・・・・

上へ


2. オゾン層は一度減ったら戻らないのでしょうか?破壊と生成のバランスとして考えるべきでは無いかと思うのですが・・・

ご質問の「破壊されたオゾン層は回復するか?」について 私のわかる範囲でお答え致します.
オゾンは,その90〜95%が成層圏にあって,ご指摘の通り,オゾン(O3)は酸素(O2)に太陽光(紫外線)が作用し(光化学反応),発生しています.
具体的には,以下のような反応をします.


O2 -> 紫外線 -> 2O
O + O
2 -> 紫外線 -> O3
O
3 -> 紫外線 -> O2 + O
以上のように,光化学反応をすることにより,動的に(生成と分解によって)バランスをとっています.
一方,対流圏から5〜10年程度かけてゆっくり成層圏達したフロンは強い太陽からの紫外線によって光分解され,フロン中の塩素(Cl)を放出します.
この塩素が,オゾンとどのように結び付くかを以下に示します.


Cl + O3 -> ClO + O2
ClO + O -> Cl + O2
O3 + O -> 2O2
というように,結び付きます.ClOは一酸化塩素です.
塩素とオゾンが結び付くと一酸化塩素と酸素になります(1行目)
その一酸化塩素と酸素原子は,塩素と酸素になります(2行目)
また,オゾン自体は非常に不安定なものなので 酸素原子と結合して酸素になりたがります.(3行目)
ここで注目すべきは,塩素が1行目の行程でオゾンを破壊した後,2行目の反応をすることにより,もう一度塩素に戻ることです.
これは,何度も1つの塩素原子がオゾンと反応を行うことを意味します.
オゾン自体はもともと不安定な物質なので,3行目のようにフロン(塩素)がなくても自然に破壊されます.
ただ,それはまた,紫外線の光化学反応によって また,生成されるので,今まではバランスがとれていました.
ただ,ここで,塩素によって何度もオゾンと反応してしまうようになると その,オゾン生成のメカニズムでは追い付かなくなります.
それが,オゾン層破壊という結果になってしまったのです.
フロンが成層圏に達するまでにはかなりの時間がかかります.
1990年代に放出されたフロンはまだその多くは成層圏に達していないでしょう.
ということは,今もし,フロンの放出をやめたからといって,
すぐに,オゾン層破壊が止まるわけではありません.
だからこそ,いますぐ,塩素を含むフロンの放出を食い止めなければ,
のちのち,大きな問題を引き起こす可能性が強いのです.

上へ


1. オゾン殺菌装置のオゾンは人体には影響内のですか?

ご質問の,オゾン殺菌装置からのオゾンの危険性ですが,
わたくしは,専門は冷凍・空調機器関係なので
大きく,専門から外れますが,わかる範囲でお答えします.


吉村英敏著「毒性学」(講談社)によると,



光化学オキシダントの大部分はO3と考えられるが,水に溶けにくいので肺の深部まではいり,肺胞毛細血管障害をおこしやすい.
0.1 ppmで鼻や咽喉の刺激を感じ,0.6〜0.8 ppmで肺の拡散能が低下し,気道抵抗が増加する.
5〜10 ppmの暴露で頭痛,疲労感,呼吸困難をきたし,1時間以上で肺浮腫がおこる.
動物実験では慢性暴露で肺線維化が観察されている.
障害の機構は細胞のSH基の酸化や膜成分のリン脂質などの酸化によるものと推定されている.
なお60〜70 %の高濃度O2の吸入も肺浮腫や,肺の拡張不全で呼吸困難をきたす.
未熟児に40 %以上のO2を持続的に吸入させると後水晶体線維増殖症をおこし,約10 %は失明することも注意すべきことであろう.


ということです.

わたしも,専門外なので医学的なことはよくわかりませんが,
0.1 ppm程度で,人間がオゾンの存在を感知でき,
0.6 ppm程度で,人体への影響が出始め,
5 ppmを越えると危険なようです.
(ちなみに,ppmは100万分の1)

オゾンというものは,空気中の酸素から電気反応などにより発生させてますが,非常に不安定なもで,大気中の物質や,太陽光などと反応して酸素に戻ってしまいます.
また,大気中にも微量ながら存在し,特に都市部では,増加しているようです.
その,大気中のオゾンなどが光化学スモッグの原因と考えられてます.
また,雷などの強い電気によっても発生し,雷や光化学スモッグのときに,鼻を突く刺激臭や,目がしばしばしたりするのは,オゾンの影響です.

よって,ごく少量なら,人体には全く影響はなく,また,仮にオゾンにふれたとしても,人間が刺激臭などで感知でき,その程度では人体に大きな影響を及ぼさないようです.
ただ,よほど大型のオゾン発生装置でも使わない限り,大量のオゾンが暴露することはないでしょう.

上へ

.

はじめのページ

フロンについて

脱!フロン

質問と解答

用語集

Link

E-mail

.