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質問と解答 |
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15.今オゾン層破壊について問題になっているけれど、現にまだフロンを使っているからよくないと思う。フロンに変わる新しい物質は、いつできるのですか。
14.回収された後の冷蔵庫やクーラーは、どこへ運ばれていき、どう処理されているんでしょうか?
12.今後、自動車メーカーはCO2冷媒のエアコンシステムを搭載した車両を販売するのでしょうか?
- 10. R- 22,R-134a の人体のおよぼす毒性・悪影響についてご存知の範囲で結構でございますので、教えて頂けないでしょうか
6. 冷媒をフロンから代替フロンにかえることで、冷凍機の能力はどうかわるのでしょうか。能力が おちたりすることはあるのでしょうか?
4. フロンを使わないで冷蔵庫などと作ることできるのでしょか?
3. フロンは何年くらいかけてオゾン層まで行くんですか???
たしかに,おっしゃるとおりです.
現在,冷蔵庫やカークーラーなどに用いられているフロン(R-134a)は,オゾン層を破壊しないものです.
しかし,エアコンなどに用いられているフロン(R-22)はオゾン層を破壊します.
昨年から家庭用のエアコンにもオゾンを破壊しないフロン(R-410A)を使ったものが発売されるようになっています.
これには,まだ,改良の余地は多いのですが,特定フロン(オゾンを破壊するフロン)からの脱却は確実に進んでいます.
ただ,すべての分野においてフロンに替わる物質を見つけるのはなかなかむずかしく,完全なる移行はまだ,先になるでしょう.とくに,大型の低温の冷凍機などに使えるものはなかなかありません.もちろん,アンモニアを使えば良いのですが,毒性,可燃性など規制も多いのが現状です.
ただ,今後は,現在使われている代替フロンも温暖化係数が高いため,規制の対象になると思われ,自然冷媒などへの移行なども検討する必要がありでしょう.ただ,自然冷媒は,アンモニアやプロパンなどであり,可燃性を持つものも多く,それをどうクリアするかが大きな課題です.
また,ヨーロッパなどで研究が盛んな二酸化炭素を用いたシステムも夏の外気温度の高い日本では,効率低下を招き,それによって,消費エネルギーがふえ,逆にトータルでのCO2排出量が多くなり温暖化の手助けになりかねないなど,ただフロンをやめればいいわけではありません.
しかし,フロンの代替は,必ず必要であり,現状では,エアコン用のR-410Aが一つの解答でしょう.
また,冷蔵庫などには,フロンの充填量が少ないため,可燃性の炭化水素などを用いたものもドイツを中心に販売されております.
ただ,現在広範囲でつかわれているR-22の代替の決め手はなかなかなく,それぞれのシステムで工夫していかなければ,いけません.フロンの代替と言っても,いまある装置に入れ替えれば動くようなものではなく,システム全体を新たに再設計しなければならず,また,そのためには,膨大な基礎データの蓄積が必要です.これは,かなり地道で,なかなか進まない仕事です.(学生時代に,私も,これをやってました)
ですので,いつできるかなどは,まったくわかりません.
ただ,だいぶ,方向性は決まって来てはいます.
基礎研究を離れて,企業での実践的な研究開発に移っているものもあり,数年中には,なにか,でてくるでしょう.
回収された冷蔵庫などは,基本的に回収業者の契約している解体業者に運ばれます.
また,最近では,PL法の兼合いもあってかメーカーでもテレビや洗濯機なども含めてトータルの解体作業をおこなう実験プラントもつくられはじめてます.
特にオゾン層破壊能力の大きいR-12は市場ストックで4000万台,6000トンのフロンが残っており,年間廃棄量は600トンと言われています.
冷蔵庫からフロンを取出すにあたり,フロンは高圧な物質であるので注意が必要でありますが,それと同時にどのフロンが入っているのかを性格に把握しておく必要があります.
そうしないと,再生どころか,破壊が困難になる場合があります.
回収に際しては,回収できたフロンは再利用するか,無害なものにして廃棄処分するかどうかも重要です.
再利用は一見,コスト的にもいいようにみえますが,様々なフロンを混ぜてはいけませんし,回収したフロンには,潤滑油(冷蔵庫などのコンプレッサーを動かすために潤滑油が必要である)や,水分が混入しており,これを再利用可能なレベルまで取り除こうとすると,まだ,新品の特定フロンが生産は中止されましたが大量に出まわっているので,コスト的には,再生フロンはペイしません.
また,今つくられている機器はフロン規制に対応しているものなので,需要自体が小さくなってきているということもあります.
今後は再生量は少なくなっていくので破壊するだけなら回収するだけで良さそうです.
さて,そのフロンの破壊ですが日本では主に8つの方法が用いられており,フロンの破壊実績のあるプラントは全国19箇所あるようです.
そのなかでも,9ヶ所で用いられているロータリーキルン法を簡単に紹介しておきます.
オゾンはもし,均一に分布していれば0.4 ppmですが,大気中には均一に分布しているわけではなく,実際には時間や日射量や地域差などの様々な要因で変化しますが,海面で汚染の無い空気中では,オゾンの濃度は0.03〜0.1
ppmといわれてます.
ただ,汚染のひどい空気では1 ppm程度になる事も報告されています.
CO2の自動車エアコンの冷媒への使用についてですが,確かに欧州を中心として積極的な動きがありますが,まだまだ,流動的な面も多く,私としましてもなかなかつかみきれておりません.
ですから,はっきりとした事は言えない状態ですがご参考までに,今年の6月におこなわれたNatural
Working Fluid's 98で日本とドイツの研究者からの報告がありましたのでそれを紹介したいと思います.
日本からはT. Hirata(Denso)の報告があり,カーエアコンの冷媒にプロパンとCO2を用いた実験から現在使われているHFC134aを基準に性能とTEWI(総合等価温暖化因子,くわしくはHPをみてください)による温暖化の影響を比較している.
そのなかで,プロパンについては......
HFC134aと比較して同一能力でコンプレッサ入力が22%低下するプロパンの充填量は減らす努力の結果200gまで可能になった漏れを防ぐため特殊なエバポレータを開発した,
これによる性能低下は4%で,HFC134aより良い.
CO2については........
ガスクーラを大きくし,コンプレッサ効率をHFC134aより10%向上させたサイクルで性能を測定した.
Internal Heat Exchangerを使用すると能力が11%,COPが12%向上する
ただし,コストが上昇し,吐出温度が上昇する問題がある.TEWIはもっとも小さい
ホース内側のナイロン樹脂への浸透速度がHFC134aの40倍あるため,適した材料の開発が必要である.
これらの結果から,日本のT. Hirata(Denso)の報告では,HFC134aのTEWIはCO2と同等となるため,当面はHFC134aのシステムを改良し,冷媒の回収・再利用を進めるべきで,将来的には,GWP(地球温暖化係数)の低い冷媒に変更すべきと結論付けている.
他方,ドイツのJ.Wertenbach(Daimler-BenzAG)の報告でもHFC134aシステムとCO2システムの性能,冷媒の漏れなどの予測からTEWIをもとに温暖化の影響を比較している.
それによると,CO2システムはHFC134aシステムに比べてフランクフルトでは44%(Optimistic
Scenaio)〜67%(Pessimistic Scenario)マイアミでは25%(Optimistic Scenaio)〜40%(Pessimistic
Scenario)TEWIが小さくなる.
よって,
CO2システムは冷媒漏れによる直接的な温暖化の影響が無いだけでなく,性能も良く間接的な温暖化の影響も小さく,トータルとして温暖化防止にはHFC134aシステムより優れているとしている.
このように,日本とドイツの報告は正反対の結論を得ている.
ただ,ドイツでは環境問題への取り組みは日本の比ではなく,冷蔵庫などからもオゾン層を破壊するフロンはもちろんの事,オゾン層を破壊しないフロン(HFC134aなど)も追放しつつあり,また,欧州は夏でも日本ほどは気温が上がらない地域がほとんどでそれも,CO2には有利にはたらく.
よって,ドイツなどでカーエアコンについてもCO2になるのには,さほど時間がかからないと思われる.
他方,日本ではHFCは環境に優しいという認識も多く,また,夏に高温多湿となる気候はCO2には不利である.
それに,CO2をエアコンに用いた場合には運転圧力が10気圧以上になることになり,高圧ガスの規制にかかる事が考えられ,そこでの問題も考えられます.
よって,日本でのCO2システムの使用開始はまだ,先の事になってしまう事になってしまう気がします.
これは,なかなか難しい問題で諸説があって,その答えもいろいろなんですが一般的な説を紹介しますと,
オゾンはそもそも空気中の酸素が紫外線によって光化学反応を起こすことで出来てますので,赤道上のほうがはるかに紫外線量もおおくて赤道上のほうがはるかにオゾンが多く作られ,極のほうではオゾンの生成量ははるかに少ないのは事実です.
しかし,成層圏には赤道上から極への流れがあります.
これによって,赤道上からオゾンは極にも運ばれており,もともと,極が極端にオゾンが少なかったということはありません.
また,この流れに乗って地球上の微粒子や汚染物質も極に運ばれることになります.
その中には,オゾン層破壊物質も当然含まれているわけで,それだけで,オゾンホールの原因のように思われます.
しかし,同じ条件の北極にはオゾンホールはほとんど出来ず,それだけではオゾンホールの説明にはならないことがわかります.
また,オゾンホールは春先に大きくなります.
これらを説明できる説は次の通りである.
まず,オゾン層破壊の元凶は前回の質問のお答えに書いたように塩素(Cl)です.
ただ,Clは空気中の酸素と結合してClOxになりますが,さらにこれは空気中のメタンCH4,二酸化水素HO2,二酸化窒素NO2などと反応して化学的に不活性なオゾンを破壊しない物質(ClONO2など)に変わっていくものがほとんどです.
よって,辛うじて急速なオゾン層破壊が食い止められているわけです.
しかし,南極では毎年冬になると成層圏にエアロゾル(空気中のホコリ)の雲ができます.
この雲によって,というか,エアロゾルの表面において悪役のClを不活性な状態にしていた硝酸塩素(ClONO2)が分解されてしまう.
そうして,悪役のClはどんどんとまた解放されて逆にClを不活性な状態にするはずのNOxは硝酸HNO3の形でエアロゾル内に閉じこめられてしまう.
そうして,冬の間にこのように解放された塩素は春になると太陽からの紫外線を受けて一気にオゾンの破壊をはじめ,また,困ったことにClの悪事を食い止めるはずのNOxはエアロゾルに閉じこめられて空気中には少なくて,オゾン破壊は進行することになる.
これが,南極特有のオゾンホールの原因と考えられてます.
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