STILL/MOTION


液晶絵画


東京都写真美術館
液晶ディスプレイをキャンバスにした絵画の展覧会を観た。
森村泰昌、千住博、ブライアン・イーノ、ジュリアン・オピーなど
14名の作家の作品を展示。
液晶ディスプレイでの表現となると、
絵画とは全く異なる表現となるのは明らかだったが、
中には非常に面白い表現も在った.

  
千住博のそれは液晶ディスプレイを
四双の屏風に見立てて8枚の巨大なでディスプレイを使い、
山水画風の雪にけむる林を撮ったビデオ。
画面はほとんど動かない。しかし、じっと見続けていると
木々の枝が風に、僅かに揺れる。
そして、突然画面左側から小鳥が2羽横切って行く。
一瞬、あ、ビデオなんだと思わせてくれる。
ほとんど、日本画の屏風を見ている感じ。しかし、ビデオ。
普段描いている水や滝の絵より面白いと思ってしまった。

  
森村泰昌はフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』。
例によって、少女になり切っている。しかし今回のは
成りきるまでのアプローチからの表現付きだ。
何か紙に書かれた文章を声を出して読んでいる(振をしている?)。
最後に画面(カメラ)の方に目線を写し、成りきり完了の瞬間は
思わず笑ってしまった。この場合は、ビデオを見ていて、最後に『絵か』。

 
ジュリアン・オピー のはこれも秀逸。
漫画的に描かれた『イヴニング・ドレスの女』は見ていると、
時々まばたき、時々かすかなほほ笑み、などしてくれる。
向こうから見られている感覚。
こんな絵、リビングに在ってもいい。

高精細なディスプレイがこれら秀逸なる作品を作り出している。
技術あっての新しい表現。これって有り得る。改めて納得。
絵画に時間軸が加えられ、観賞には時間の共有が必須項目に。
見る立場としては、強固な縛りが発生している。
作品との対話も、かなり濃密に成らざるを得ない。

『液晶絵画』は東京都写真美術館 で10月13日まで一般¥1,000




Posted: 金 - 8月 29, 2008 at 08:30 åflå„      


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