Architecture in Portugal       ポルトガルの建築と街  

 Paisagem Cultural de Sintra

 文化的景観、世界遺産
19-06-2006更新
 
ムーア人の城跡Castelo dos Mourosから王宮Palácioをみる。
   
王宮正面   二つの円錐は厨房の煙突/マヌエル様式の装飾が施された窓/王宮の裏手

リスボンから西へ約30km、シントラ山脈の豊かな緑のなかに旧王宮やペナ旧、貴族の建物、ムーア人の城跡などが佇む。かつては王室の避暑地であった。1995年にはこの街の景観が世界遺産に指定された。

イスラム勢力による支配が8世紀以来続いていたが、1147年にAfonso一世によってレコンキスタが完了すると、シイトラはそれ以来、1910年に共和制が始まるまでポルトガル王家の領地となった。

 

 

王宮は国王D.Dinis(1261-1325)がイスラム教徒の残した建物を改造して形作った。さらに国王D.joão一世(1357-1433)の時代に大きな増築が行われた。厨房の大きな円錐形の煙突もこのときに作られた。大航海時代の国王D.Manuel一世(1469-1521)の時代にはマヌエル様式の建物が増築された。

内部にはマヌエル様式の他に14世紀に作られたアラブ風の部屋や16世紀や18世紀のアズレージョが施された部屋など、いずれも華やかである。また、厨房の煙突は室内で見るとその大きさと高さに驚かされる。

 
緑に抱かれた街   王宮のポーチから街を見る 王宮近くの通り
   
ムーア人の泉Fonte dos Mouros   ムーア人の城跡Castelo dos Mouros
 
山の頂上に聳えるペナ宮Palácio Pena   ペナ宮のアプローチ 大西洋まで見渡せるテラス

シントラの街を見下ろす山の頂上にはムーア人(イスラム)の城跡がある。ここから隣の山の頂上に聳えるペナ宮が見える。また、この山の麓、鉄道駅と街を繋ぐ道の途中にムーア人の泉がある。アラブ風のアーチとタイルの装飾が美しい。水は今でも飲めるらしい。ペットボトルに水を汲んで行く人を短時間に何人か見かけた。

ペナ宮は1838年にD.Fernando二世が廃墟となっていた修道院を買い取り、改修して宮殿としたものである。設計者は地質学者で植物学者でものあったドイツ人von Eschwege 。アラブやゴシック、マヌエル様式など複数の様式に自然崇拝を思わせる独特な装飾が組み合わされた建築は異様な雰囲気を作り出している。その後、ここの主人となった王妃D. Améliaも改造を加えた。1910年に共和制が発足し、D. Améliaが亡命すると、ペナ宮は閉鎖された。その後、1912年に博物館として公開されるようになった。

 

参考文献

Ferro, Inês,Guia PALÁCIO NACIONAL DE SINTRA(Lisboa:IPPAR, 2004) (日本語版有り)

Carneiro, José,Guia PALÁCIO NACIONAL DA PENA(Lisboa:IPPAR, 2001) (日本語版有り)

   
  アプローチの門1/アプローチの門2/その詳細
   
    半魚人?半葡萄人/テラスにあるフォリー

 

   

 

アクセス

リスボンのSete Rios駅から鉄道利用Sintra駅下車。リスボンのRossio駅は2006年6月現在工事で閉鎖中。

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