Architecture in Portugal       ポルトガルの建築と街  

 Pousada do Castelo de Alvito

 1998

08-05-2006更新

 
 南にあるSado川の対岸から見る。手前は市庁舎前広場。 

 

城をホテルに転用している。この城は城と言ってもほとんど軍事的な意味を持たず、むしろ邸宅として使われていた。転用後も最上階の窓や天井にその名残を見ることが出来る。

 

 

この建物の歴史

1494年 国王D. João二世の命によりこの城の建設か始まった。建設はAlvitoの男爵Dom Diogo Loboによって進められた。*1

1504年 D.Manuel一世の時代(1495-1521)になって城が完成した。*1

16世紀 国王D.João三世の時代(1521-1557)に主塔が作られた。*1

17世紀初め おそらくこの頃にメインの入口になっているアーチが作られた。*1

17世紀 塔Torre de Fonteにムデハル様式の開口が作られた。アーチの並ぶギャラリーが中庭の主塔側(北西側)に設けられた。*1

20世紀 王家の所有となった。このときまで所有者が変わることは無かった。現在はBragança財団所有である。*1

1993年 Pousadaに転用された。建物や土地は財団からの賃借である。*1

参考文献

*1  CASTELOS E POUSADAS DE PORTUGAL, ENATUR, 1999, p143-161

 

 

既存建物

中庭を囲んだ四角い平面で、主塔とは別に各角に円筒形の塔が付いている。そのうち長円形の平面の南側の塔Torre de Fonteは街の広場Praça da Repúblicaに向かって存在を主張している。また、レンガで細工されたアーチを伴うムデハル様式の窓が特徴的である。主塔は四角形平面で北西の外壁の外に付加されている。中庭の北西側にはアーチで構成されたギャラリーがあり、その上がテラスになっている。各階は中庭南東の外階段で結ばれていた。

南東側にならぶ窓は城壁内にあるとはいえ、城にしては無防備に解放的で、この建物が軍事的な城というよりも邸宅として考えられていたことが分かる。

改修後の状況

転用に当たって外観に大きな変更はなかった。1階がレセプション、ラウンジ、レストラン、バー等の公共的な機能、2階、3階が客室となった。それに伴い、各階の平面には改変が見られた。南側の塔Torre de Fonteの近くに上下階を内部で結ぶ階段とエレベーターが新たに設けられた。2階、3階では客室へのアクセスとして中庭側の壁に沿って廊下が設けられた。3階の南東側の棟ではムデハル様式の窓や高い天井に作られた漆喰細工が今も健在で客室を魅力的にしている。3階の南西側の棟や各棟の2階ではオーソドックスなホテルの客室が並んでいる。1階では中庭に面したギャラリーが内部化され、それに面する部屋と一体的にレストランとなった。

 

 

 

 

 
  西側外観。 南西外観。右が旧教会、左が増築棟
   
  Pousadaのメインエントランス  
 
     
 
  同階段 アーチの向こうがレセプション
 
  中庭。ガラス箱の下に発掘現場がみえる。 中庭の下の遺構
    
    3階廊下/3階客室/2階客室
     

アクセス

リスボンのOriente駅またはSanta Apolonha駅から鉄道利用。Alvito駅(無人)から歩いて30〜45分程度。

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