南伸坊さんの皿、焼けた



 久々、ワークスタジオからです。
かねてより、イガタが、生地と焼成の依頼を受けていた、南伸坊さんの絵付けの皿が、やっと焼き上がりました。
さすが、プロですね。
筆が、軽快です。
この絵柄は、南伸坊著「仙人の壺」(新潮文庫)のカバーにもなってます。

 まずは、ご自身の本のあとがきから。
壺中の天というコトバがあります。
別世界・仙境を意味する・・・出典が要約されているので、「広辞苑」から引いてみましょう。
こーちゅうーのーてん[壺中の天][後漢書]
(後漢の費長房が市の役員をした時、市中で薬売りの老人が店頭に壺をかけておき、店をしまうとその壺に入るのを見た。老人に頼み一緒に壺の中へ入ると、立派な建物があり美酒佳肴がずらりと並んでいたので、ともに飲んで出て来たという故事に基づく)
小さな壺の口を通り抜けると・・・そこはアナザー・ワールドなのだった。
入るはずのない大きなものが、小さな壺に際限もなく入ってしまう・・・

そして伸坊さんは、この壺とはつまり頭蓋骨のことじゃなかったかと、フト思いついたそうです。
ぽかんとする話・・・読んだあとにポンとそこら放っぽたらかしにされるような気分・・・
(「仙人の壺」表紙の帯とまえがきより)

中国の1500年以上も昔の奇妙なお話が、漫画とエッセイでつづられている、まさしくぽかんとした本でした。
各ストーリーの登場人物の、なで肩・柳腰に、伸坊さんの視点、力まない・余分な力を使わないコトの運びようを感じます。

 その辺のところなんだよね、絶対に。
未熟者・・・勉強になりました。
さて、この皿の仙人はどちらあたりを見据えているんでしょうか?

Posted: 2005-09-22 at 00:21