TX/NM drive in Winter
El Paso~Big Bend NP~Guadalupe NP~White Sands MN~Hueco Tanks SP
<2004年1月:冬のテキサス&ニューメキシコ ; ビッグベンド国立公園〜
グァダルーペマウンテンズ国立公園〜ホワイトサンズ国有記念物〜ヒューコタンクス州立歴史公園>
旅行行程表<Itinerary>
Jan.25
Sun. 1月25日(日)
走行距離:351.9Miles エルパソ→グァダルーペ国立公園→カールスバッド→ホワイトサンズ国有記念物→アラモゴード
前日の疲れ(雨の中トレイルを走ったりしたし)も手伝ってか、2度寝のため目覚めがすっかり遅くなってしまった。目論見通りハイウェイ沿いのモーテルも反対側は静かだったのが裏目に出たか・・・。朝食にレセプションに置いてあるマフィンとコーヒーを少し多めに調達して9:30に出発した。
エルパソ市内を北上し、東へと向かうUS62/180へと出る。都市部でガソリンが安い内に給油($1.47/ガロン、5ドル分)することにした。(実は前日に夕飯の買い出しがてらモーテルに程近いWALMARTで給油したのだが、何故か分からないが満タンにはならなかった。値段は$1.399と格安だったのだが・・・)
エルパソ市外れ近くでMR Sand Duneなるものを発見。久しく砂丘を目にしていなかったのでちょっと気にかかったがここは素通りした。やがてエルパソ市を出て国境警備の検問を通過すると乾燥した草原をひた走ることになる。出発時点ではイマイチだった空模様は徐々に陽射しが差し込むようになってきた。走行スピードが似通った1台の車と抜きつ抜かれつをくり返し先へと進む。(私は通常スピードリミットの5〜8MPH上乗せで走るのだが、車の少ないこの辺りでは大概追い抜き専門だった。この抜きつ抜かれつをくり返した車はスピードが不安定で嫌な感じだったが、果てしなく続く直線道に出た所でスピードをあげて去っていったので少しホッとした。)

更に進み、地平線に向かって走行していると前方に砂埃地帯を発見する(左の写真、遠くの反対車線の車が霞んでいる・・・拡大あり!)。高速で走行中のため分からなかったが、外は結構風が強いようで、砂漠地帯では砂を巻き上げて空気が霞んでいたのだ。実際に砂埃地帯に差し掛かると対向車線の少し先から徐々に車が現れた(右の写真:対向車線のトレーラーが霞んで見える)。
更に進んで、ようやく目的地のグァダルーペの雄大な山が見えてくる頃、なんと天候がまたしても良く無い方向へ。今回は本当に天候に泣かされっぱなしだ。せっかくの雄大な山並が雲に霞んでいる(下の写真)。動きの早い雲が晴れるのを待ってシャッターチャンスを伺いながら15分程車を停めるのだが結局諦め国立公園へと進入した。
グァダルーペ・マウンテンズ国立公園(Guadalupe
Mountains National Park),TX
11:30に国立公園を示す標識を通過した。公園内(外れの方だけど)をUS62/180が通過するここは特に入園ゲートは無いのだ(その割に公園入り口を示す標識は2つあったが・・・)。US62/180から外れビジターセンターへと続くローカル道路を進み、その先の駐車場で車を停めた。外に出ると無茶苦茶寒い!風もあり尋常では無い寒さだ!これは堪らんとビジターセンターに駆け込んだ。レンジャーの男性に気温を訪ねると『40度台だが、風があるから実際には更に10度くらいは寒いだろう』との答え。(因に華氏30度は摂氏0℃を割る!)そんな寒さでも家族連れの子供は半ズボンだった。さすがに外にはほとんどいなかったが。

グァダルーペ写真: 上段 雲に霞んだ山々(拡大あり) 山頂のアップ 国立公園ゲート1 下段 国立公園ゲート2 ビジターセンター付近のトレイル トレイルから見た風景(拡大あり)

暖かいと踏んで目的地としたテキサスだったが、さすがにここグァダルーペマウンテンズは、マウンテンズと言うだけあって標高が高く気温も低かった。良く無いことに上空の雲を運ぶ強風が体感気温を更に下げていた。
一旦シェビー(車)に戻り、トレイルを歩くかどうか悩む。せっかく来たし、前回は特に歩かずに立ち去った為今回は少しでもトレイルを歩くことを目的としていた。最終的にあらゆる衣類を総動員して(上の写真:日本を発った際に着ていたコートを着込んで、ニュージーランドで買った帽子で顔を覆って、手袋も忘れずに)強行することに。駐車場で隣に車を停めたお兄ちゃんと目が合った際、「寒いから沢山着ないと」などと言い残し出発した。・・・がしかし、強風の吹き抜ける中寒さは相当なもので手袋をした手はすぐにかじかみ・・・30分で断念する。
シェビーに戻り暖をとる。ここはレストランも無く、昼食に朝多めに調達したマフィンと残り物のビーフジャーキーをかじりながらこの後の予定を練った。
『この際、ホワイトサンズの夕日に照準を当てることにしよう!』そうと決まれば早速出発だ。2000年9月に訪れて以降、どこかのホームページで見かけた砂丘の上の風紋が夕日のオレンジと影の黒のコントラストをなす写真が忘れられず、それと同じ光景を見たかったのだ。(前回はまだ陽が高い時間に到着し、疲れもあり夕日の時間には既にホワイトサンズを後にしたのだ。その分クラッシックカーの大軍に出くわすという思わぬ収穫もあったのだが。2000年9月Part2参照)
12:10に出発し、長く緩い下り坂のUS62/180を北東へと向かった。左手にグァダルーペの山が連なっているのを拝みつつ進み、「あの小山の中に大きな洞窟郡があるのか」と思い馳せた。30分程でカールスバッドケイバーンズ国立公園への玄関口となるWhites
Cityを通過した。3年半前に洞窟探検とコウモリの飛翔は堪能しているので後ろ髪を引かれつつも今回はパスだ。
更に先カールスバッドの町(国立公園と同名だけど、場所は結構離れてます)で遅めの昼食とした。(やはりきちんと食べたいと思ったもので)昼食は(おそらく既に日本から撤退した)バーガーキングで最近サービスを始めたらしい「Savory
Musterd
Buggets」を食した。低カロリーで野菜が豊富なそのバゲッツは結構いけるものだった。20分程の小休止で夕日のホワイトサンズへ向かい足早に立ち去った。
カールスバッドの町を抜けると片側2車線でがらがらに空いているUS285を北上する。アーテシアで給油後US82に乗り換え進路を西へとった。(右の写真、アーテーシアの町) 因にこのままUS285を北上するとUFO墜落で有名なロズウェルだが、ここも前回訪れたので見送った。
アーテーシアから先はほとんど町も無く、FMラジオを聞きながらの単独走行が続く。追い抜き専門の私でもなかなか前の車に追い付かずにいると、バックミラーに青の小型車の影を捕らえた。見る見る近付くその車は遂にシェビーを捕らえると軽やかに抜いていった。抜かれる際に見ると女性ドライバーだった。少しスピードをあげ徐々に差を開かれながらも暫くついていくがそのうち諦めたのだった。
Cloudcroft(クラウドクロフト)

前方にかかる曇り空に不安をいただきながらもどうにかサンセット前には着きそうだと思い出した頃、登り坂に差し掛かかる。さらにカーブが多くなってくると徐々に前を走行する車に追い付き(先ほどの青の小型車はさすがにもう見当たらないが)5台の車が連なる頃には大分標高が高くなってきた。カーブが多いこの辺りでは流石に抜くことができないのでついていくことにした。
・・・そのうち周りの景色が一変する。降ったばかりの雪で一面銀世界へと変わった(左右の写真)。路面は積もってこそいないがシャーベット状に解けた雪で薄く覆われている。前の車に近付くと、跳ね飛ばされた泥のシャーベットがワイパー無しでは前が見えない程にフロントガラスに飛んでくる。更に登っていくと子供が沢山いる小さなスキー場まで現れる始末だ。
ここはクラウドクロフトと言う小さな町で、この辺りでは小規模なスキーリゾート地のようだった。やがて頂上に到着し、道は下りに差し掛かった。この先は延々と車が渋滞している。どの車も泥で真っ黒で、除雪された道をノロノロと連なっている。幸いにも雪の装備無しで通過できることが唯一有り難かったが、まだ大分先のホワイトサンズにサンセット前に到着できるか少し不安になる。いつしか、先に追い抜いていった件の青の小型車がシェビーの後ろに付いていた。(山頂のガソリンスタンドで追い抜いたようだ)
カーブの多い山道を下り、辺りの雪化粧もすっかり無くなった頃、ようやく車の流れがスムーズになってきた。やがて片側2車線になり遂にはUS70にぶつかり、US82は終わりとなった。US70に乗り換えると、周りはクラウドクロフトからやって来た汚れた車とUS70から来た綺麗な車がごちゃ混ぜになる。バイパスを走行しながらスピードを上げてアラモゴードを通過、ホワイトサンズへと急いだ。
ホワイトサンズ国有記念物(White
Sands National Monument),NM
午後4時半前にUS70沿いのビジターセンターに到着した。多少期待していたサンセットトレイルは既に出発時間を過ぎていたが、心配したサンセットには間に合った。しかし、ここでも強風が吹き荒れ厚い雲が上空を覆っている。残念だが夕焼けにオレンジ色に染まる砂丘はちょっと期待できそうにない。それでも園内に向かうのが人の常だ。ゲートで入園料(6日間で3ドル/パーソン)を支払い、(2度目の訪問なので)2つ目となるガイドマップをもらい真っ白な砂丘の中に黒く浮かび上がったアスファルトのドライブルートを進む。取急ぎ一番奥まで行き、帰り道にそれぞれのポイントに寄ることにした。
ホワイトサンズ写真:左から・・・ 道路にはみ出た砂 夕暮れ前の斜陽(拡大あり) 砂の丘
園内のドライブルートは、やがて真っ白な砂丘を踏みならしただけの道路となる。奥まで到着したところでシェビーを降りカメラと三脚を抱え砂丘に足を踏み入れた。厚い雲に覆われて強風に吹かれる肌寒い砂丘は、さながら吹雪いている雪原のような錯角に陥る。ハードコンタクトレンズの私にはかなり辛いシチュエーションだ。砂の上をさまよい、良さそうなシャッターポイントを行き来しながら雲の間から夕日が出るのを待った。しばし風に吹かれて待ち続けたが、いい加減限界がきた。コンタクトレンズに容赦なく入る砂粒に涙でボロボロになった私は堪らずシェビーに戻ってレンズを外した。どうせ誰も見ていないから涙が出ようが気にはならないがとにかく痛い。
暫く(車で)走って次のポイントを決める。再び砂丘を登り夕日が出るのを待ったが、今度はなんと三脚が動かなくなってしまった。砂粒がつまって脚が伸びなくなり、果てはネジ巻きも動かなくなってしまった。踏んだり蹴ったりだ。
・・・1時間程粘るも思い描いた光景とはいかず仕方なく帰ることにした。『明日は日の出とともに訪れて、朝日に影をなす風紋を見てやる』と誓うばかりだ。ビジターセンターに寄り明日の開園時間を調べアラモゴードへ引き返した。
この日の宿はホワイトサンズ側から町に入ってすぐに目についたMotel6にした。目についた理由はいたって簡単、その安さ「29.99ドル!」だ。チェックインの後部屋に入ると、値段が安い分設備が簡素(ティッシュ、ドライヤー、コンチネンタルブレックファースト無しで部屋のつくりも安い=壁が薄い)であることが分かったが、まだ新しいし(少なくとも3年半前には無かった)まあこんなものだろう。
日が暮れすっかり暗くなった町へとくり出し、AppleBee's(レストラン)へ行くが、既に一杯だった。(実はこのレストランは前日のエルパソでも一杯で諦めたのだった。ちょっと悔しい。) 改めて他のレストランを捜すが、めぼしいものが無く、WalMartで翌朝の朝食を買い、結局夕飯にはバーガーキングで「Santa Fe Buggets」のミールを購入した。(昼に食べたバーガーキングのヘルシーシリーズだ!)宿に戻りビールとセロリスティック(これもWalmartで購入!付属のドレッシングはなんとピーナツバターだ!・・・セロリとピーナツバターの組み合わせは、私はちょっとダメだった)と共にバゲッツを食べ、だらだらと映画等を見て就寝した。
Jan.26
Mon. 1月26日(月)
走行距離:184Miles アラモゴード→ホワイトサンズ国有記念物→ヒューコタンクス州立公園→エルパソ
この朝、気合いが入っている為5:30に起きた。ただし低血圧の私は暫くダラダラしないと脳が起きないのだ。暫くぼんやりテレビを見る。天気は良好だ。6時過ぎにフロントへコーヒーを貰いに出向くと、なんと7時までフロントはクローズだった。(こんな所にも格安モーテルの落とし穴が!)仕方なく再び7時にコーヒーを取りに行き、Walmartで買っておいたデニッシュと一緒に朝食とした。
8:05にモーテルを出発し、再びホワイトサンズへ。多少遅くはなったがそれでもまだかなり早い方だ。朝の道路は空いているし、冷たく澄んだ空気が心地よい(右の写真)。 意外にもエアフォース(空軍)は早くも飛行演習を行っているらしく、数機の戦闘機が着陸体制に入るのが見えた。(ホワイトサンズのすぐ横にはエアフォースの基地がある)
ホワイトサンズ国有記念物(White
Sands National Monument),NM
8:20ホワイトサンズに到着、ビジターセンターはスキップしてまっすぐ公園ゲートへと向かう。昨日の入園料支払いレシートを見せると、返ってきた言葉はこうだ。『今日はミサイル演習があるので9:15にはゲートから出てくれ』合わせてその旨が書かれた小さな黄緑色の紙(右の写真:拡大あり)を差し出した。
なんと言うことだ!とことんついて無い! 仕方が無いので残り1時間弱を有効に使うべく先を急いだ。(どうせほとんど観光客は居ないだろうからと、制限速度はお構い無しにスピードを上げる・・・良い子は真似しないでね) 徐々に高くなってきている陽射しに対し、なるべく影が出来そうなポイントを捜してまわった。(以下それぞれお気に入りの写真の数々)
砂丘を歩くと、昨日のどんよりとした強風の天候とはうって変わって雲一つない快晴のもと清清しい。真っ青な空と真っ白な砂丘が何より美しい。(因に、写真で気付いたのだが赤のジャケットがまたよく映える!)三脚が使えなくなった為低いアングルからの写真となったが、風紋の写真はかえってそれが良かったようだ。
駆け足で園内を巡って9:10にゲートに戻り、ビジターセンター(上、一番最後の写真)でしばし寛いだ。(予想通り、園内には私以外は一組の老夫婦だけしか居なかった。)因にミサイル演習の際も公園の入り口に位置するビジターセンターはオープンしている。丁度その頃やってきた若者グループは園内に入れず足留めを食らって嘆いていた。
本来、ここホワイトサンズで午前中一杯を過ごすつもりだったが、予想外に早い出発となった。さすがにミサイル演習の終わる午後1時まで時間を潰すのは勿体無いと言うわけだ。次の目的地にはとりあえず本日の宿泊地エルパソへと戻ることにした。そこまで行けばメキシコへちょっとだけ足を踏み入れるか、はたまた昨日の雪辱を果たしにグァダルーペまで行くか、少し気になっている州立公園もあるし・・・選択肢は結構ある!
初めて走るUS54をエルパソへ向け南に向かう為、一旦アラモゴードへ戻る。正面には遠く上側だけ白く化粧した山並の姿(左の写真)が目に入った。前日の雪山(クラウドクロフト)越えを振り返りつつ「あそこから来たのか」としみじみ実感したのだった。
アラモゴードでこの旅何度目かの給油(タンクが小さい為なのか、給油回数が多い気がする)を行い、同時に汚れたままだった愛車シェビーの泥を落とした。(洗車に出すわけでは無く自分で勝手にブラシで磨くのだが、濡れている内は綺麗になったと思うのだが乾くとそのまま水あかが残ったりする)
10時前に出発、どこまでも真直ぐなUS54をひた走る。暫くは道路の両側が空軍基地エリアだ。反対車線には結構お馴染みになった検問ゲートがあった。(やはりここ数年で警備が大分強化されているようだ。国境周辺はもとより、軍事施設近くも検問が出来ている。)暫くバックミラー越しに雪山を見られたが、やがてこれも見えなくなり砂漠の中を突き進んだ。
州境を越え1日弱のニューメキシコ州滞在から再びテキサス州へと戻ってきた。ドライブ初日にバンホーンで購入して以来ずっと世話になっている(実際の所、前日通過したアーテシアを過ぎて以降はニューメキシコ州内の町の名前は載っていなかったのだが・・・)テキサス州地図を頼りにエルパソがすぐ近くであることを見当する。(実は既にエルパソに入っていたのだが良く分からなかった)暫く走り既にエルパソ市内であることを認識するとUS54から逸れてみた。どこにいるのか分からぬまま走り、たまたま見つけた高架となっているハイウェイに再び乗ってみた。なぜ高架なのか、ハイウェイを抜けずっと平行に走っていたし、それ程外れたつもりは無かったがなぜ(自分のいた道路と)垂直に走っているのか・・・少し違和感があったのだが、やがて道路が大きく右にカーブを反るとUS54では無いことが明確となった。どうやらLOOP375(地図からそう判断した)を走っているようだ。この道はエルパソの中心部へは向かわずグァダルーペ方面へ向かうUS62/180へとバイパスしている。そのうち標識も出てLOOP375を確信した。
走りながらその先の予定を考える。南に向かっていないしメキシコ入国は消える。US62/180に出るのだから天気の良いこの日再びグァダルーペへ行く手もあるが、やはりちょっと遠いかなとも思う。結局前々日にエルパソに泊まった際にモーテルのガイドブックで目をつけておいたヒューコタンク州立公園辺りが手軽だと判断する。

やがてUS62/180に出て、東へと向かい前日気になったMr.Sand
Duneへと足を運んでみた。ここはUS62/180沿いにあるセメント工場のような建物の裏に広がっていた。道路沿いの標識はちょっと怪しい。元の黄色の字の上に黒色でMR.SAND
DUNESと書き直してある。若干ピンク掛かっている砂は結構綺麗だ。以前コーラルピンクサンドデューンでスタックしている私(トラブル編参照!)は未舗装の砂の上を慎重に走るが道路部分は固まっておりスリップの心配は無かった。誰も居ない砂丘を見渡し、しばし沈黙を体感した後出発した。
US62/180を更に東に進みHueco Tancksの標識に従い脇道に逸れた。前方に岩山があるのは分かるのだが、意外にちょっと遠い気がした。やがて岩の小山の前で「ヒューコ・タンクス・ステート・ヒストリカル・サイト」の標識(下の写真:右)にぶつかった。タンク(岩の小山:下の写真)を迂回し更に進むと公園入り口へと辿り着いた。時刻は11時半過ぎだ。
ヒューコタンクス州立歴史公園(Hueco
Tanks State Histrical Park),TX

ほとんど何の事前知識も無く訪れてはみたが、「タンクと呼ばれる岩がある程度だろう」と思っていた。所がどっこい意外と広いエリアの予感がする。停車用の駐車場にシェビーを止めエントランスの小屋へ行ってみる。
決して大きく無い小屋に入り、受付を済ませようと話し掛けると『入場登録が必要』だと言う。別の若者グループのやや大袈裟な重装備をおかしいなと思いつつも分かっていなかったのだが、実はここはテキサスはおろかアメリカでも結構有名なロッククライミングエリアだと言う。(クライマーの装備を備えている為、私以外の訪問者は必然的に重装備だ)ロッククライミングが許されている代わりに入園者の登録を義務づけているのだった。
登録には4ドル(一度登録すると以後の入場は一生涯無償となる)を支払い、15分間の公園説明ビデオを観る必要がある。ビデオを見るとなんとここは歴史的にも貴重なエリアであることも判明した。園内の所々に原始時代の壁画が残されており、西部開拓時代には砂漠の中のオアシスとしても使用されたのだと言う。公園名の「タンク」は乾燥したこの地帯に稀に降る雨を岩山が溜めておく作用があることから由来しているのだ。ビデオは園内の歴史的遺産”壁画”の保存には特に注意を促しており、公園の3/4はガイド同伴でないと立ち入りが禁止されている事を紹介していた。
ビデオで学習した後、園内の立ち入り可能地域のトレイル地図(ここをクリックすると地図が出ます)を貰ってシェビーに戻ると作戦タイムとともにお昼御飯とした。朝食の残りのパンとコーヒーだ。3つの小山(北山=North Mountain、西山=West Mountain、東山=East Mountain・・・名字じゃ無いよ!)で構成されるこの公園は予感通りなかなかどうして結構でかい。壁画のある場所は地図内にお面(?)マークがついている。これを頼りに一通りまわることで目処をつけた。

ヒューコタンク写真: 上段 North Mountain 山頂から(拡大あり) トレイルルートを示す青リボン 下段 岩の隙間から 壁画の保存を訴える 壁画(馬?)と落書き 変わった鳥!
北山ハイク(NORTH
MONTAIN HIKE)
事前予約が必要なガイドツアーではない私は実質北山だけしか立ち入れない。駐車場から出発しまずは近場の壁画へと向かった。大きな岩の裂け目が丁度屋根になった空間に絵があるようだ。しかし残念ながらアクセスの良さからか後世の人々による無数の落書きが上書きされどれが本来の壁画なのか分からなかった。落書きを嗜める看板も出ていた。(北山エリアの壁画はほとんどどれも、良く見分けのつかない状態だった。)
次に北山に登ってみた。北山だけでも結構な広さだ。道なき道を青いリボンに従って登っていった。所々でロッククライミングの練習を行っているのに出くわす。高さ5メートル程の一枚岩にマットを敷き詰め、素手で攻めていた。山頂付近からは遠くの山並が見渡せた。結構高そうである。駐車場の車が小さく見える。青いリボンに従ってひたすら歩くといつしか道を失い。仕方なく元来た道へと戻る。
山を下り、その後も周囲の壁画エリアをまわった。心無い後世の人々によりそのほとんどは落書きがなされていたのだが、いくつかは識別できたと思う。ビデオでも紹介していたのだが、デジカメの発達した現在では、デジタル画像処理による絵の特定が行われていると言う。(私もちょっとやってみた。次の写真)因に貴重な壁画はガイドツアーしか立ち入れないエリアではまだ綺麗に保存されている。オフィシャルホームページでいくつか紹介しているので御参考あれ。
デジタル加工→
トレイル中、もう一つ気がついたのがやけに大きな羽音をたてて飛ぶ鳩程の大きさの鳥だった。飛び立つ時の音は静かなこのエリアにバタバタとこだまする。やがて集団で歩く様を目撃するとハトそっくりのその鳥には冠がついているのが判明した。当初草むらが動いているのかと思ったが、集団で歩き回っているのだ。私が近付くと早足で岩影に隠れる。はぐれた一羽を追い掛けると観念したように大きな羽音をたて飛び立った。どうやらあまり飛ぶのは得意ではないようだ。飛ばない分退化した羽を、バタバタさせて(逃げる為に)短距離だけ移動するかのようだった。
実に丸々2時間以上にわたり歩き回り、結構疲れたところでハイキングを終了した。
時刻は2時半をまわっており、エルパソに戻ることにする。翌日の早朝のフライトに備え空港近くのモーテルを捜すのだが・・・。生憎空港の近くは高級ホテルばかりでめぼしいモーテルが見つからない。結局、初日に泊まったInt.10沿いのBestWesternにチェックインした。ハイウェイから遠い部屋を手配してもらい、一安心だ。因に値段は事前予約していた初日より安かった。
夕飯には3度目の正直でAppleBee'sにした。「夕食には早めの5時前」に訪れ見事すぐにテーブルにつけたのだ。最後の夜をステーキと大盛りのデザートで締めくくった。食後モーテルに戻るとすっかり暗くなったエルパソ市の夜景が綺麗だった。

エピローグ<Epilogue>
今までアメリカの国立公園巡りでは比較的天候に恵まれてきたが、今回は天候に左右されることが多かった。地平線の上に広がる空は常に青色ばかりとは限らないと実感すると共に、天候のダイナミックな移り変わりに改めて自然の力に感服したのだった。快晴とどんよりとした曇り空、雨に雪まで経験して又一つ楽しい思い出に刻まれたと思う。
2度目となるエルパソも大分印象が変わった。メキシコ国境の街として結構大きいと再認識すると共にやはりヒスパニック系の人々が多いなと感じた。(行きの飛行機でデンバーからエルパソへ向かう際、隣に座った女性に『エルパソに帰るの?』と聞かれたっけ。そんな私はメキシカン顔!)
初の訪問となるビッグベンドは期待を裏切らない場所だったし、2度目のホワイトサンズは相変わらず私のすきな場所の一つだ。ヒューコタンクでは意外な新しい発見を出来た。
さて次回はどこへ行こう。