体温:37.5℃以上の体温は接種延期です.

予防接種の効果:
季節性インフルエンザ罹患を直接予防する効果は少ない. 
直接予防効果は2040%(文献によっては50%)です.                      
                    
小児科学会 主張・提言

最大の効果は,合併症の予防です.高齢者では肺炎,心不全,脱水の発症を予防し,入院の危険を1/31/2に,死亡の危険を1/5に低減させると言われています.
小児では中耳炎,肺炎,脱水の発症率を
50%以下にできます.また,当院の昨年のデータでは,予防接種していると季節性インフルエンザAにかかったとき最高体温が約1度低いという効果もありました.
なお,季節性インフルエンザAの脳症をどこまで予防できるかはデータがありません.しかし,罹患しなければ脳症にはなりませんから,20
30%であっても罹患しないことが重要と考えられています.
罹ってしまっても「薬を飲めば」と思うかもしれませんが,薬の効果は発熱期間を
1日短縮するだけ.昨年のデータによると小児では合併症の予防効果や入院抑制効果についてはタミフルの使用の有無で差がないと報告されています.もちろん脳症を予防できると言うデータもありません.
さらに昨年の季節性インフルエンザAについて日本全国の衛生研究所で行われた検討の結果,全国平均でタミフル耐性99.6%,シンメトレル耐性
90%以上と報告されました.ここで耐性とは薬が効かないウイルスと言う事です.
B型インフルエンザでも同様です.

予防接種の効果は接種後約2
4週から現れ,その後約5か月持続すると言われています.

接種回数は
13歳未満では2回,13歳以上では1回もしくは2回が日本では標準です.
成人でも希望があれば2回接種を行ってもかまいませんが,その効果は僅かで費用対効果などの点からは1回で十分と考えられます.

副反応:通常,接種局所反応(発赤・疼痛・熱感),翌日や翌々日の微熱など(通常
38℃未満).生命に関わる副反応は1/100 起こっているとされますが,予防接種との関連は明らかとは言えません.

現在の罹患疾患:免疫抑制状態(免疫抑制剤,ステロイドなどの内服,悪性新生物など)の場合,注意が必要ですが,成人では一般的な基準が作られていません.

当日の体調と最近の急性疾患:体調が優れない時には延期してください.軽いかぜや
1−2日程度の発熱性疾患の後は12週間程度経っていれば接種可能です.
明かに重症感のある,疾患らしい急性疾患(点滴をするような)は治癒後一か月程度経っていることが接種の目安となります.

けいれん性疾患:一般的に最終けいれん後,
3か月以上発作がなければ接種して良いとされています.

心臓病,腎臓病,肝臓病,血液疾患など:これらの多くは高リスク疾患とされ,「積極的に接種すべき」とされていますが,接種時点での体調,疾患コントロール状態,さらに主治医の意見を確認してください.

卵アレルギーの有る方は禁忌です.つまり受けられません.

生ワクチン接種後は1か月以上,不活化ワクチン(インフルエンザワクチンも含む)接種後1週間以上あけることになっています.

妊娠中の方:国際的には妊娠
14週(2nd trimester≒妊娠5か月以降)ならば接種可能とされています.
しかし日本では未だ一般的ではないので,産科主治医に確認を得た上で接種することをお勧めします.

さらに詳しく知りたい方は
国立感染症研究所のHPもご覧ください.