綾波レイ スク水(コミックス版)

EVAの本放送、第伍話見た時から、いつかはやろうと思ってたんですが。
白水着&赤水着のレイを塗りながらも考えてました。
んでも・・・。
スク水と一言で言っても、コミックス版とTV版で形状違うし。さらに「序」でもタグ位置変わってるしで・・・。

TV版:薄布の前身頃三枚型(いわゆる「新スク水」)。ネームタグは左上。文字は画面ではナシ。ただし、男子の体操服には「2-A」と書いてあるので、個人名ではなく、学級名のタグと予想される。

「序」版:デザインはTV版に準ずる。タグ位置だけセンターに移動。学級名が書かれている。

コミックス版:厚布の前身頃四枚型(いわゆる「旧スク水」)。タグはセンター。ヒカリのバストアップで「洞木」の文字があるので、個人名のネームタグ。メーカータグらしき四角もある。

ん〜。こういう時、私はオリジナルを重視するんですが。コミックスは原作じゃないし。でも、コミックス版が一番細部が分かるし。
どれにすっかなぁ、と思いつつ眺めてた時に、ふっと気が付いたんですよ。
一番面倒なコミックス版スク水、サーフェイサーだけで出来るかも、と。もしそうなら、これは簡単。

ってことで。今回は簡単に出来るスク水ってことで。いつもなら改造といえば取り出すエポパテ使ってません。
まぁ、その分、しわ処理など無視してますが。今回の作業でも、スク水に見えると思います。


(え? だぶったフィギュアの救済じゃないかって? あ〜。ノーコメントw)



目標:簡単作業で旧スク水再現



まずはお湯で暖めて全パーツをバラバラにします。
んで水着のライン決め。脚に鉛筆でラインを書き込みました。




そのラインに沿って、脚の上端をカッターで切り落とします。
私は模型用の、いわゆるメスでやってますが。
パーツを暖めて、引っ張って伸ばしながら切れば、
普通の事務用カッターでも出来ます。



全パーツはこんな具合。




脚の位置を確認しながら、切り出したパーツをボディに付けます。
瞬間接着剤が便利。
ついで、ボディと脚上端部との隙間も瞬着で埋めます。


瞬着の粘度

瞬着には金属用とかいろいろあるんですけど。
普通に売ってるのだと、粘度の差で数種あるはずです。
つまり、垂らしたとこに山になる高粘度タイプと、
水の様に流れて平たくなる低粘度タイプですね。
私が使ってるのだと、アロンアルファーは低粘度。
セメダイン3000Bは高粘度です。他にも各種出てますが。

今回、脚の上部(切り出したとこ)を止めるのは高粘度を使いました。
位置決めのために、脚のパーツをはめ込んだ状態で接着したからです。
脚の方に流れ込んで、取れなくなると困るからですね。
一方、隙間を埋めるには低粘度を使ってます。
理由は低粘度の方が流れ込みがいいので、隙間に勝手に流れるからです。
(この時には脚のパーツは外してます)

瞬着も粘度によって使い分けるといいです。



 
さてヤスリがけです。私は耐水紙ヤスリの400番を愛用。
ボディと脚との隙間、瞬着で埋めた部分を削って段差を埋めます。
で、その時に胸と肋骨部分も削っておきました。

旧スク水は伸縮性の低い繊維でできてるので、最近の水着の様にボディラインに密着しません。
ま、さらし巻いてると思うと早いです。
で、もしその素材で、この状態だと、すっごい巨乳ということに・・・

キニシナーイならパスでもOK。私は気になったのでバスト部分も削ったわけです。




こんな感じになりました。
脚の太さの差を見てください。やすりがけしちゃったので、ボディ側がへっこんでます。
ボディ側にはこれからパテの厚みが付くので、最終的には元に戻りますけどね。
ただ、接合部分だけはちょっと修正しておいた方がリアルです。
布地で押さえられてる表現ですね。



接合部のエッジだけ丸みを付けるように、これも紙ヤスリで削っておきます。



ボディにサーフェイサーを吹きます。
(つまようじをクリップではさんで吹くので、つまようじも見えてます)
あ、写真だと顔ついてますけど、これはサーフェイサーを塗った厚みを見るために付けたもので、
吹き付ける時には外して吹いてますよ、念のため。


サーフェイサー

パテをシンナーで溶いたもの。表面(サーフェイス)処理に多用します。
筆塗りとスプレーのとありますが、今回は簡単なスプレーのを。

サーフェイサーは基本塗料なので、スプレー式のだけでも一杯種類出てます。
色も普通はグレーですが、白とかフィギュア用肌色とかもあります。
入手が簡単なとこではMr.サーフェイサーの500と1000、
タミヤ・スーパーサーフェイサーの三種が有名でしょう。

Mr.サーフェイサー1000:塗膜が薄く、細かい処理に向く
Mr.サーフェイサー500:塗膜が厚く、大まかな処理に向く
タミヤ・スーパーサーフェイサー:金属等にも使え、
表面にざらつきが出やすい。

今回選んだのはタミヤのスーパーサーフェイサーです。
理由は「ざらつき」を利用したかったからです。
詳細は後ほど。


サーフェイサーは厚く吹くと乾くのに非常に時間がかかります。
下手すると一週間かかってもダメ、とか。
それよりは薄く吹き、乾燥してからまた吹く。この繰り返しがお勧め。
乾き待ち時間を計算に入れても、繰り返した方が作業時間が短縮できます。

朝、一回吹いたら放置で外出。帰ってきてからまた吹く。みたいな感じでやるといいでしょう。
焦るとろくな事ありませんよ。

あ、もちろん吹く時には新聞紙の上で、そして換気に注意です。
シンナーまき散らしてるようなもんですからね。




20回くらい吹いたかな、そろそろ厚みがOKになったので、一回完全乾燥させます。
その後で、マスキングテープを張りつけます。



その状態でさらにサーフェイサーを吹き付け。これも何度も何度も。
薄く吹き付けては乾燥。また薄く吹く、を何度も。
(繰り返しますが、吹く時には顔外してるので、念のため)



で、十分に厚みが出たら、マスキングテープをそっと剥がします。
この段差が旧スク水の特徴ですね。

ちなみに。ここ、いつもなら私、エポキシパテで造形しちゃいます。
しわ表現も一気にできますから。
でもそれには結構慣れがいるんですよね・・・。部分的にせよ、造形師の仕事するわけですから。
ってことで。今回は簡単な方法だけでやってます。
エポパテでの造形について興味のある人はこのサイトの対応ページをどぞ。

エポパテの使い方はこちら。実際の原型作成例はこちら

ちなみついでに。旧スク水のこの段差。本物はここから上下に布が分かれてるわけですが。
ここ、ちょっとくらいめくってもボトム部分の上端はもっと上にあるので、
オープンにはなりません。もともと素材が伸びにくいですし。
無理に開いても、そこには裏地があり、お肌は出ませんよ。
残念だったねぇ、Zenセンセ。




段差を修正しつつ、モールドを入れます。
この作業はサーフェイサーを吹いて、一回シンナー分を与えてから行うと、
サーフェイサー部分が柔らかくなるので簡単です。
もちろん、しばらくの乾燥は必要です。触って指紋ついたら泣けますから。



モールドを彫り込むのは針状の物で。この時に針を立てて「ひっかく」のではなく、
寝かせて針の腹を「押しつける」感じでいくと直線を出しやすいです。

ガシャポンの素材は柔らかいですが、針の腹を押しつけたくらいではへこみません。
もし一回へっこんでも、戻っちゃいます。
一方、サーフェイサー(つまりパテ)はかなり柔らかいので、
完全乾燥前なら、押すだけで凹みが付きます。
完全乾燥しちゃうとそうは行かないので、放置時間の調整が必要。
べたつかなくなり、なおかつ爪でへこむ程度がベスト。
脚が付くところ、つまり最終的に隠れる所でちょっと練習してみるといいでしょう。



モールドがついた状態。これでもうスク水に見えますな。

なお。実は頭部も修正する予定だったんですが・・・。
顔を無表情にしたかったんです。
でも、簡単な改造方法が見つからず。エポパテで口元を作り直す以外ないなぁ、と。
今回の趣旨と反するので、頭部は商品のままのに差し替えました。
上の写真では一部髪に修正入れ始めちゃってますが。。。

無計画性の高さが分かるぞ、私;;



さて、次は表面処理。ん〜、この作業は無くってもいいんですけどね。
どうも私、すっべすべの新スク水に対し、旧スク水はざらつきの印象あって。
微妙なざらつき、いわゆる「梨地」(ナシジ)処理をしました。
タミヤのスーパーサーフェイサーは表面がざらつきやすいので、
フィギュアファンには不評なんですけど。そこを逆手にとるわけです。



1の位置にフィギュアがあると、全体にべったりと塗料(今回は溶けたパテね)が付きます。
一方、中央から外れてる、でも噴霧が来る2の位置だと、点々と塗料が飛び散るわけです。
で、タミヤのスーパーサフェイサーは2の位置にフィギュアを置いて吹くと、
表面に細かいざらつきが出やすいんですな。


こんな感じ(分かりやすい様に、先に紺色塗ってからざらつき表現してます)。
この方法で、微妙な凹凸を作ります。
ま、さっきも言いましたけど、これは個人的なイメージの問題なので、
無視してもOK。


で、これが乾いたら全体を紺色で塗ります。

さてお次はスミ入れ。
モールドに影を入れる処理ですな。
ガシャのままなら、ガンダムマーカースミ入れ用という便利グッズがあるんですけど。
リペイントした場合、塗料がはげちゃうのが怖い。
ということで、オーソドックスに、エナメル系塗料でやりました。



写真上、左からタミヤ・エナメル塗料のフラットブラック(つや消し黒)、同用の溶剤(シンナー)。
普通は左にあるような塗料皿に塗料を出して、溶剤でちゃぷちゃぷになるまで薄めて使います。

で、写真上右の黒いのは既にその濃度に溶かし、つや消し剤も足してあるスミ入れ専用の黒。
ま、こういうのを各色お手製で用意してるのはモデラーのサガですな。



左:べたっとモールドに塗った状態。
中:溶剤を付けた筆で、はみ出し部分を伸ばしている状態。
右:ティッシュでぬぐった状態。

という方法でラインに黒を入れていきます。
同時にお腹の段差にも黒を入れて、立体感を強調しておきます。

注意! 紺色をエナメル塗料で塗った場合。
この作業では溶剤を塗るも同然なので、下の紺色もはげちゃいます。
一回水性塗料のつや消しか、半つや消しクリアーを塗って、皮膜を保護しましょう。
紺色が水性、もしくは油性アクリル(Mr.カラー等)なら無問題。



最後にネームタグ。
今回は簡単にパソコンで文字を作り、めっさ縮小して印字しました。
印字する紙はシールになってるヤツ。そのままぺたりと張れるので簡単です。
これだと、「取って付けた感」出るので丁度いいですw





完成!


ボディ部分以外、基本的に商品のままです。
脚や手のパーティングラインは軽く消しておきましたけど(紙ヤスリでね)
でも、これでも十分スク水に見えると思います。

(ん〜、こうやって見ると。メーカータグ、もう一回り小さい方がよかったかも・・・)



お尻のあたりにもスミ入れを薄く伸ばして影を表現できます。
ただし、エナメルの溶剤は乾くと跡が残ることも。
その時にはもう一回エナメル溶剤でぬぐい、しっかりと落としましょう。



今回の目標は、簡単な工作。
いつものぐわるま流は意図的に使わずに、
なるべく簡単な工作を紹介しました。

カッターで切り、瞬着で付け、スプレーで段差作成。
テクは別にいりません。
根気とキャラへの愛情だけあればOK!
是非一度チャレンジを!

塗装データ
スク水:Mr.カラーのインディブルー+ネービーブルーにつや消し剤。
(今回は暗めにしました。新スク水の方が明るい印象があるので、いつか新スク水を作った時に並べることを考慮して意図的に。
・・・。いつか。来るんだろうかw)



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