+++++仮想日記 2009-2008+++++

Etsukoが書いております。あしからず。
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20 Nov.2009+++++ シェリル5歳。+++++

 シェリルが5才になった。
 散歩で小さい犬に出会うといきなり態度がでかくなる。なんてことだ。
悠々とした大型犬が向こうに見えると、道端の草に気を取られてずっと気づかない振りをする。
なんてことだ。
ソファの縄張り争いも静かに続いていて、私の座る位置に寝て、どうだい、とやってみせる。
大人の犬社会を持ち込んできて、我が家の異種文化交流は続いている。

ここ数ヶ月「お手紙運び」がブームなのだ。
作業場で仕事をしているNoeさんに「そろそろですよ」と手紙を書く。
それをくわえてシェリルは飛んでいく。部屋からNoeさんを誘い出すことが出来れば
そのままシェリルの夕ご飯になることを覚えたからだ。
 それは私にも便利な習慣だったのだ。
でもそれで終わらなかったのが異種文化交流の面白いところ。
食後に満腹感がじわじわとやってきて、幸せな気分になって来たシェリルは
お手紙が満足感を運んでくると理解した。たぶん。
それで食後に、自分から手紙を出す様になった。
正確には、手紙らしき紙切れを見繕ってNoeさんに運ぶ様になった。
 プリンター周辺にある私のメモ書きや、紙ゴミの箱から
千切った切れ端を探して渡すのだ。新聞広告や包装紙ではない。
確実に私やNoeさんの手が触れた指紋がついたはずの紙切れだ。
シェリルは嗅覚の手紙を読んでいるのだった。
 あんまり面白いので、えらいねえ、と褒め続けるとエスカレートする。
大きな画用紙を見つけた時には部屋を一回りパレードして見せた。
「こんなにすごい獲物があった」と、高々と鼻を上げて自慢したのだ。
今では食後のお手紙は紙切れから絵具筆
洗濯待ちの靴下と、どんどんん大物になって来ている。

 先月、ペリカン便のおじさんが私の背後を見て
「おや犬がいたのかい」と言った。
少し離れてじっと見つめるシェリルに
「犬だったらワンと言わないとだめだよ」と言った。
それでシェリルは素直にワンと吠えたのだ。
話せばわかる犬なのだシェリルは。
「おや、それだけかい。一声じゃあ番犬にならないよ、ワンワンっていうんだよ」
新しい話し相手にシェリルは嬉しくなってワンワンと2回答えたのだ。
おじさんはちょっと気味が悪い風になって
「聞き分けがいい犬だね」と言って退散したのだった。
それからは黒猫便のお兄さんにも、飛んでいって
ワンワンと挨拶する様になった。
 おじさんの教えをシェリルは守っている。

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7 Mar.2008+++++シェリル 3才。+++++

千葉ワンからやってきたシェリルは3才4ヶ月。子犬を卒業して、縄張り主張に忙しい。
外を通る犬に吠える様になった。ふた声三声くらいだけれど。
散歩のときも先頭に立ちたがる。鼻の差で私が先頭をキープすると、上目使いで虎視眈々。
それで困るのは、散歩の途中で別行動する時だ。
自販機に立ち寄って、「先に行ってて」と言う。これが出来ない。
「コンビニへ行くから、先に帰っていいよ」あるいは、「じゃ、ここで、いってらっしゃい」
よくある光景なのに。そのたびにシェリルは泣き叫ぶ。
群れから離れる子がいる!見逃したら危険だ!
悲鳴を上げて座り込んで動かない。
だからその度に、いちいち説得にかかる。
「お家で合いましょう。あとでね。皆と帰ってね。だいじょうぶよ。」
礼儀とメンツを大事にするのは社会生活の基本なのか。
あなたのことは大事にしていますよ。と、過剰に表現していかなければ動かない社会って
それは飢えた社会だと思う。「はらぺこオオカミ」といつも表現される犬族の
シェリルのまっすぐな目を見つめて、泣かない様に説得しながら
私も飢えているんだ。と、思う。私もこんなふうに説得されたい。
犬と私は同族なのだ。大人になったシェリルと、大人の関係が始まる。


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