書籍紹介販売レビュー

死なさない絶対に!! 生体肝移植を選んだドナーと家族の葛藤

死なさない絶対に!! 生体肝移植を選んだドナーと家族の葛藤

死なさない絶対に!! 生体肝移植を選んだドナーと家族の葛藤

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ドナーの立場から見た生体肝移植

生体肝移植というと、大きく分けて親が胆管閉塞症等の子供に臓器を提供する場合と、成人の親子間や夫婦間で行われる場合とがあります。
この本は後者、すなわち肝硬変となった父親に息子が肝臓を提供した体験を記した本です。

ドナーの目から見た体験記というのはなかなか無いと思うので、これから生体肝移植ドナーとなる可能性のある人にとっては、非常に有意義な本でしょう。

成人間の生体肝移植では、幼い子供に臓器を提供することとは違った様々な問題が生じてきます。提供されるレシピエントは肝臓を本当にもらって良いのかどうか悩み、ドナーは自らの健康体にメスを入れることに悩み、周りの家族も同じように悩みます。家族愛という一言では説明の出来ない、様々な葛藤があります。

この本は、様々な家族の間で交わされる生体肝移植に関する感情の一つの例(それも上手くいっている例)を著しています。

脳死移植 いまこそ考えるべきこと

脳死移植 いまこそ考えるべきこと

脳死移植 いまこそ考えるべきこと

脳死の人 生命学の視点から

脳死の人 生命学の視点から

脳死の人 生命学の視点から

脳死・臓器移植の本当の話

脳死・臓器移植の本当の話

脳死・臓器移植の本当の話

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敬愛する他者へのコメント

本書から二箇所引用したい。小松氏は、次のように書いている。
「「いる」と「いない」との決定的な断絶(---)もしかすると、そのことは脳死状態のステイーブや遷延性植物状態の英夫などにもいえることなのかもしれない。「人間の尊厳」とは、いかなる状態であれ「あなた」と呼べる者がただそこに「いる」ことに思えてならない」(p.403.)

「脳死・臓器移植状態が表面的な知見や思考だけでは及びがたい深淵を有していることは、本書によってお分かりいただけたと思う。となると、出生前診断や再生医療などの数々の先端医療もまた、底知れぬ深みを備えているのではないか。さらには、この事態は先端医療に留まらない。他の科学的問題とされる事柄はもとより、今日のイラク・アラブ問題、朝鮮民主主義人民共和国による日本人拉致、教育基本法や憲法の改定---、数々の政治問題にあっても同様ではあるまいか。このような方向に想像を膨らませていただききたい一念で、私は本書を執筆してきたのである。そして、個々の問題は私たちの生死をめぐる問題として通底しているはずである。「自分の目で見る」、「自分の心で感じる」、「自分の頭で考える」、本書はすべての物事、すなわち、実は死生問題に対して、これらの基本姿勢を貫くことを呼びかけた一書に他ならない」(p.407.「あとがき」)

小松氏の強靭でしなやかな他者への意志は、時を経てもまったく変わることはない。私は、細心の配慮を持って読めば読むほど、そこに込められた驚くべき知見の蓄積と膨大な意志の作業が世界的にも頂点に位置する認識へと結晶しているのを発見する。
小松氏のすべての作業は、魂の奥底からの他者の叫びを聞き取り、それに応えることである。

踏み出しにすべき本

臓器移植の本ではあるが、なにか明確な結論が得られると思ってはいけない。そもそも問題の根源は用語の定義も状態の定義も不明確なまま定められてしまった現行臓器移植法である。筆者はそこに含まれる不明確な概念と、そのあるようで実質存在しない足元に立った議論に言及する。そしてその存在しない足元から発生した臓器移植法が基盤として見なされている現状を読者へ訴える。

本書を読んだ結果として得られるものは「ならどう考えればいいのか」というものだ。現状の問題点は見えてきた、臓器移植法作成に関わった人たちの無根拠・無責任ぶりも見えたきた。それならばどうするのか。筆者が述べるのはそこだ。「自分の目で見る」「自分の心で感じる」「自分の頭で考える」を中心として本書を読むべきだ。その意味で、筆者のこの厚冊を足で踏み潰すべきだ。

まさしく驚愕すべき本当の話。あなたの臓器、命を守る為に必読の書。

臓器移植法が改定されようとしている。一億総ドナー化の方向で、家族の同意のみで、あなたの臓器(血のしたたる、いきのいい)が摘出される。あなた自身が脳死者となったら。あなた自身の臓器摘出の瞬間がいかなる状態でありうるのか?普段のマスコミ情報をかき集めても、何の手がかりも得られない。この本によって、自分の目、自分の心、自分の頭で、この脳死、臓器移植について本質的に考える機会を与えられる。しかも、専門的知見、歴史的経緯等、寸分のすきもない論理構成である。この一冊でこの問題に関してはミニ博士になれる。そして一番言いたいことは、専門的無味乾燥な内容にあらず。引用は幅広く、専門家はもちろん、寺山修司、構図かずお、はたまた福島泰樹、サンテグジュペリまで。著者の血の通う、体温を有する生身の人間としての温かさを随所に感じ、私は、幾たびか涙した。心ある人間ならば、体温のある暖かい、心臓が脈打つ「脳死者」と呼ばれる人間を、合法的に殺すことなど出来ようか。あなたと愛する人の命を守るために、必読の書である。

『犠牲(サクリファイス)』への手紙

『犠牲(サクリファイス)』への手紙

『犠牲(サクリファイス)』への手紙

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衝撃を受けた。

この著者の本はすでに何冊も読みあさり、がん体験者として、
緻密な調査にも関わらず、やはり、外から見た医学、患者像に少なからず落胆をしていた。
しかし、この事実には衝撃を受けた。こうした不幸がいつでも、誰にもある現実の厳しさに驚く。

それにしても、この苦しい自らの体験を生涯最高の筆致で書いたのが、

この本ではないだろうか。彼の客観性といい、文章の切れといい、
これは本著者の最高傑作だと思う。

脳死と臓器移植法

脳死と臓器移植法

脳死と臓器移植法

カスタマーのおすすめ度:

法はヒトが決めた都合。本質じゃない。

本書を読む限り、ドナーカードに移植の意志表示をしたくない。
なによりも法制定に至るまでの過程があまりにも不透明で怖過ぎる。
「人助けだから」「どうせ死んだあとのことだから」

と簡単に考えていると、それこそホラー小説なんぞ足元に及ばない結果になりかねない。単純に人の生死を左右するだけではなく「もう使い物にならないのだから」という価値観で他人に死を与える行為なのだということを認識しなければならないと思う。

移植を待つ立場も書かれているので、その切実さは解かるのだけれど、少なくとも本書から読み取れる「臓器移植法」制定過程は、その切実さと世間の人の良さを盾にとって作られたように取れる。

法は十分時間をかけて設置しました。時間がかかったのでその分現実と乖!離しています。

それでは意味がない。課題を修正しながら育てて行くというベクトルはないのだろうか?なければ怖過ぎると思った。

バイオエシックスの基礎 欧米の「生命倫理」論

バイオエシックスの基礎 欧米の「生命倫理」論

バイオエシックスの基礎 欧米の「生命倫理」論

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葉の根

人工妊娠中絶、安楽死、脳死問題、医療資源の配分など現在の生命倫理学、医療問題の最も基本的な問題を扱った論文集。収められている論文は今日の生命倫理学では古典と呼ばれるものだがそのどれも重要で基礎知識を身につけるには最適。読めば読むほどシリアスになっていくのでその道に進む人にはこれから自分が進む世界がどういうものかをはっきりと認識させてくれる。

生体肝移植 京大チームの挑戦

生体肝移植 京大チームの挑戦

生体肝移植 京大チームの挑戦

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成功も失敗も詰まっている

京大で行なわれた生体肝移植の事例を紹介した内容。
医学的な記述もあるが、どちらかといえば、亡くなった方の没後も含め、手術の前後を追ったヒューマンドキュメンタリーです。
親の肝臓を子に移植する事例が多く書かれているなかで、経過が思わしくなかった人の苦しみ、順調に経過している人の喜びと再発への不安、どちらも泣けます。

移植医療の現状がわかる

脳死移植が進まない日本の現状の中で、生体間移植が如何にして進歩をとげてきたのかが、良く理解できる。
また、それ以上に、親子のドラマ、親の子を思う気持ちがひしひしと伝わってくる。

死は共鳴する 脳死・臓器移植の深みへ

死は共鳴する 脳死・臓器移植の深みへ

死は共鳴する 脳死・臓器移植の深みへ

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我々に突きつけられた問いとしての「自己決定権批判」

「密着的不在」という言葉でかけがえのない他者の他者性を見事に名指した著者の批判がその力をあらわにするのはむしろこれからだろう。とりわけ「新優生主義」、「ネオリベラリズム」といったテーマについて考えるとき、この本から出発して学ぶことは多い。著者の自己決定権批判という論点の射程は、例えば次に述べるような切迫した現代の問題の核心に突き刺さっている。着床前受精卵や胎児細胞の遺伝子診断は、ハンチントン舞踏病などの根治不可能な遺伝性疾患にとどまらず、「一般に重篤な遺伝性の障害を持つことが予測される子ども」の出生を「確実に予防する」ことを事実上の狙いとしている。個人の「自由な選択=自己決定」にもとづいて生殖細胞系列(卵、精子、受精卵および初期胚)を選別=廃棄するという「予防を目的とした予測医療」が社会的合意を持ってしまう可能性があるのだ。つまり、社会的圧力としての「新優生主義」が社会政策の実践を大きく方向づけていく可能性である。我々は、著者の投げかけた批判を受け止め、「個人、カップルの選択=自己決定による遺伝病の診断、治療、予防」というWHO主導でグローバル化しつつある理念を批判的に吟味することを迫られている。

いのちの器 臓器は誰のものか

いのちの器 臓器は誰のものか

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UPDATE:Sunday, July 17, 2005