書籍紹介販売レビュー

資本主義のハビトゥス アルジェリアの矛盾

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母系社会の構造 サンゴ礁の島々の民族誌

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まんが アトム博士のユートピア探検 社会主義VS.資本主義

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カーストの民 ヒンドゥーの習俗と儀礼

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世界像革命 家族人類学の挑戦

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カスタマーのおすすめ度:

革命的な発想

革命的な発想をわれわれに提供してくれるトッドの論陣を、石崎氏が見事に展開している。藤原書店の面目躍如たる書籍であろう。マクファーレン、ピーター・ラスレットを読んだ後に、トッドを読むと、大概はその大胆な展開に驚愕するかもしれないが、現在の社会現象、特にイデオロギーとのクロスオーバーは、読者を見事にトッド・ロジックの世界に引き込まずにはおけないだろう。

不可触民 もうひとつのインド

不可触民 もうひとつのインド

不可触民 もうひとつのインド

カスタマーのおすすめ度:

人間が人間を差別することの冷酷さ

現在の地球上で、ここまで厳しい身分制度が残っているのはもうインドだけなのかも知れない。
本書はその身分制度の中でも、アウトカースト(カースト身分制度にすら入っていない人々)の生活と苦悩をつづった書である。

インドにおけるカースト制度が苛烈なのは、法律で縛られているからではなく、インドの人々(その数、10億人!)が、存在そのものを、「当たり前である」と心から感じている生活そのものだからである。
この感情は、何も差別する側だけの優越感ではなく、差別される側にも存在し、それらは「絶望感」や「あきらめ」といった感情になって表出する。

ここまで心に深く植え付けられた文化(文化とは呼びたくないが)を、教育などの後天的なものにより変革することが果たして可能なのか、それは何年かかるのか。
それ以前に彼らは変りたいと思っているのか?

インドに触れるたび、哲学の偉大さと難解さを思い知らされるが、本書もまた、インドを哲学的に考えさせるテーゼを提供してくれる。

良書である。

インドへの思いがさらに強くなった

インドに行けば、自分の中で何かが変わりそう、、
と思い、1ヶ月間インドへ行ってた。

実際は何も変わらなかったけど、
行く前より、ずっとずっとインドに対する気持ちが強くなった。
現地の人と交流することが楽しくて仕方なかった。
こわい思いもしたけど。
その交流の中で、誰がどのカーストで、なんてことは分からなかったけど、
ちらっ、ちらっ、とカーストによる違いみたいなものは見えた。
わたしは日本人だから、
インド人の意識の中に当然のようにはびこるカースト意識は、
頭でわかっていたとしても理解しきれない。
この本を読んで、
カーストによる差別はここまで酷いものなのかと目を覆いたくなった。

だけど、インドに対するわたしの気持ちはますます強くなった。
インドの空気に触れると、生と死の生々しい匂いがする。
あの独特な匂いが懐かしくなり、また体で感じたいと思った。

生身

あなたは、インドと言えばまず何を連想しますか。
白亜に輝くタージ・マハール,スパイス,ガンジス河,牛,目にも鮮やかな色とりどりのサリー・・・。
私たちの日常とはどこかかけ離れた神秘的な何かを内包している、不思議な国。

私たちは一般に、インドの不可解さをとかく神秘性に帰して理解しようとしてしまいがちです。

私自身もインド古典文学の勉強というかたちで一歩踏み込んでインドとかかわりながらも、
どこかそんな視点をもったままでした。
しかし本書はそんな視点を気持ちいいほど覆してくれます。

旅行,映画,文学といった経験を通して知ることのできるインドの根底には、

おそらく今の日本人の感覚からはほぼ断絶した人間観が潜んでおり、人々を強力に支配している。
ここに綴られている数々の不可殖民による被虐待の証言が、実際に生身の人間によって
当たり前のように行われたことだと、すぐに信じられるだろうか?
社会通念に守られる形で、家畜以下の差別と虐待がまるで空気のように存在しているなんて、

今日において信じられるだろうか?

しかしまた同時に、差別する側の彼らと私たちの間にいったい何の違いがあるのだろうかとも考えさえられる。
何かを踏みにじって、踏み台にして、自分が安全であることを確認したい野蛮な衝動は、
私たちの内側にまったく存在していないと言えるだろうか?

生身のインドを垣間見させてくれるし、また含んでいるものが強烈なため、
いろいろ考えるきっかけにもなる、貴重な一冊です。

穢れと規範 賤民差別の歴史的文脈

穢れと規範 賤民差別の歴史的文脈

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エコノミストは信用できるか

エコノミストは信用できるか

エコノミストは信用できるか

カスタマーのおすすめ度:

経済評論家を見る目

エコノミストを論理の一貫性やバブルの予想的中度などの指標でランク付けしていますが、結構著者の好き嫌い度が反映されています。しかしながら、どのエコノミストがどんな学説やら政策やらを信奉しているのかをざらっと見るにはいいかもしれません。よくテレビで見るあの人は最近こう言っているが実は3年前にはこう言っていた、ということが、バブル崩壊、崩壊後の経済対策、財政出動と構造改革、ITバブルという節目節目で検証されています。著者の述べていることの真偽は別として、このような経済評論家(エコノミストというより、経済評論家と言う方がよいかもしれませんね、個人的な感覚ですが)達に専門用語で惑わされないような“見る目”を養うべきだ、ということに関しては多くの方が賛同するのではないでしょうか。

エコノミストは信用できない

主張の一貫性、説得力において、著名なエコノミストはほとんど落第である。アカデミックポストを保有している学者ですら、IT革命はほとんど分析を間違えている☆しかも、間違えた理由を謙虚に自己批判することはほとんどない。公約を選挙が終わると「どうでもいい」とのたまう政治家よりも、エコノミストの言葉には信頼がおけない☆”声の市場”の求める需要に従った言説を組み立て、根拠のない数字を織り交ぜた「〜〜すべき」論を言っていれば世渡りができるのなら、誰でもエコノミストになれるのではないか☆中でも許しがたいのは、日本の経済マスコミの中心的存在である日経新聞である。署名原稿でないのをいいことに、半年前と正反対のことを主張して恥じない。成果主義賃金を肯定し、年功序列終身雇用制をついこのあいだまで批判していたくせに、トヨタが好業績を上げると、今度は「トヨタの強みはブレのない経営だろう」と持ち上げる。全く気楽なものである。

試み自体は十分に評価されるべき

本書では、マスコミによく登場する人気エコノミストの主張を俎上に上げて、その一貫性や整合性を検証して、各人の格付けを行っております。

確かに、主張の一貫性や論理の整合性だけでそのエコノミストの価値を論じるのはどうかと思いますが、取り上げている議論もその切り口も決して奇抜なものではなく、ここでの評価や方法論についても、本書を凌駕する類書が出てくるまでのツナギと明言していますので、その試みは評価されてしかるべきでしょう。ただ、格付けというような定量的な評価については疑問ですし、著者自信が大衆からの需要を意識しているようにも思えますが。
本書の見解を支持するかどうかは別としても、TVとか雑誌などでのエコノミストのご都合主義や場当たり的な状況判断を見抜く為にも、是非とも読んでおきたい一冊です。

不可触民と現代インド

不可触民と現代インド

不可触民と現代インド

カスタマーのおすすめ度:

主観的すぎる。

インタビューを中心に構成されているが、
その裏づけというものを本文の中に示して
おらず、どこまでが真実でどこまでが間違い
なのかの判断が難しい。仏教にやたら肩入れ
している部分もあり、その意味も含め学問的
な本とは言えず、啓蒙書的な色合いが濃い。

個人的に読んでいて、この本に書いてあること
をどこまで信じてしまっていいのだろうかと不安を
覚えてしまう内容であった。

この本に限らず日本にインドに関するきちんとデータを示した
学問的な本がないのは、残念な限りである。
(あの広く、行政が行き届いていない国ではデータなど
取れないのかもしれないが。。)

インドの一面を知るには良い

どなたかのレビューにもある通り、随分と粗い内容の本ではあるが、その分様々なインドの身の上話を聞くような感じで気軽にさっと読める。主張が一方的なのも読んでいればあまりにもあからさまなので、むしろ問題は無いと思う。インド=カースト制、以上の知識が無いに等しい私としては、十分新しい発見があった。教科書問題じゃないけれど、インドの歴史を習う時にガンジーだけ登場してアンベードカルが出てこないのも一方的な話だ。佐々井師の存在も知らなかったので驚きだった。
ただ、最終章の「暗黒時代の再来」は唐突。さすがに、もう少し冷静にお願いします、と言いたくなる。

新しい不可触民の姿

インドには不可触民と呼ばれる人間扱いされない人間の層がある。その比率は全人口の85%に及ぶ。
近年はIT革命や世界のバックオフィスなどと注目されるインドであるが、その社会を知るにはヒンドゥー教とカースト制度、そしてカースト制度により抑圧される大多数の不可触民の実態を知ることは必須である。

30年以上インドを活動の場としてる著者が社会で活躍する様々なタイプの不可触民のリーダー格の人々への取材を通して、不可触民の現状を描こうとしたものである。不可触民もインド独立後は学校や公務員の指定枠を使い次第に活躍の場を広げてきた現状を表現するには最適の題材であろう。ひたすら煮抑圧されているだけの古いイメージの不可触民でなく、自分たちで世界を切り拓く新しい不可触民の姿を描くことを主眼としているため、不可触民の抑圧の現状は後景に退いてしまった感がある。それでも不可触民たちが様々な社会制度を利用しながら少しずつ活躍の場を広げてきた過程を紹介する作業は現代人類社会において大きな意義を有することには変わりない。

インタビューを主体としているため著述に散漫な印象も否めない。話が暗黙の了解で進んでいる部分が多く、読み解くのに苦労する箇所もいくらかあった。さらにそれぞれの章ごとに違ったタイプの不可触民を取り上げているため、全体としての統一感が今ひとつ感じられないなど構成・編集上の課題が多く見受けられる。

グローバル経済と現代奴隷制

グローバル経済と現代奴隷制

グローバル経済と現代奴隷制

カスタマーのおすすめ度:

このままでいいのか、考えさせられる本

現代世界に2700万人もの奴隷がいるというショックな事実を知りました。2003年9月末に原著者が来日され、講演会があり、参加しました。やはり著者のお話はインパクトがありました。講演は英語でしたが、訳者の方が通訳をされ、丁寧に質問もひとつひとつ通訳してくださったので、ベイルズさんのお考えがとてもよく伝わりました。この本の印税は、原著も、数十カ国語に翻訳されているという翻訳のぶんも、すべて、反奴隷制運動に寄付されるそうです。

現代的形態の奴隷制の現状を活写

アメリカの社会学者である著者が、タイ、モーリタニア、ブラジル、パキスタン、インドという5か国の「新奴隷制」(現代的形態の奴隷制)をケーススタディの対象とした本。人間が人間を所有する旧来の奴隷制ではなく、儲けのために人間が「使い捨て」にされていくさまが生き生きと描き出されています。取材困難なモーリタニアに動物学者として潜入するなど、慎重でありながら積極果敢な調査姿勢にも感嘆。

なお、著者は「暴力によって奴隷にされ、搾取という目的のために、自らの意志に反して拘束されている」状態を「奴隷制」と定義し(p.35)、奴隷制は拘置所における懲罰のための労働や貧しすぎて奴隷制以外の選択肢がない状態とは異なり、すべての児童労働を指すわけでもないとして、「奴隷制そのもの!!焦点を絞らなければならない」と指摘しています(p.365)。

悲惨な状態をなんでもかんでも「奴隷(制)」と呼び、そのくせ「奴隷(制)」という言葉の定義すら示さない主張がときどき見受けられますが、それぞれの問題をきちんと峻別し、何が異なって何が共通しているのかを考えなければ有効な解決策は示せないという姿勢は見習うべきでしょう。

グローバル経済と現代奴隷制

テレビのドキュメンタリーのような迫力で、思わず、一日で読んでし
まった。本当の奴隷が東京にも実際に住んでいたり、サッカーボール
が奴隷の子供たちのつくった商品だったり、日本の警察が、拉致事件
と同様、無関心だったり、初めて知ることが多くショックだった。

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UPDATE:Sunday, July 17, 2005