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感情の三原色
日本文化を考える2人の教授の対談で「日本的感情」の周辺を眺めていく本。著者からの内容紹介にあるように、齋藤氏は「感情の三原色」を提唱する。確かに喜怒哀楽の「喜」と「楽」は区別しがたい。「感情の三原色」とは「哀しみ(液体)」「憧れ(気体)」「張り(固体)」であり、文化的に高次な感情である。人はこれらの感情を生まれつき持つのではなく、生活の中で身につけていく。「哀しみ」の感情を学ばなかった若者は「ムカツキ」「キレる」。さらに対談は日本人の感情のふるさとを探しに行く。それは、季節感にあり、精神世界にあり、歌にあり、リズムにあり、身体感覚にある。
日本語と日本文化を考えるヒントになる本だが、最近の書物にありがちなボリュームのなさが気になる。

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知的刺激にあふれる一冊。
収録されている2つのインタビューの何れからも、言語学者チョムスキーの透徹した知性と理性が伝わってくる。自然言語の本質を解明しようとする遥かな企てにあらためて圧倒され触発される。訳者による序説での明晰な解説の助けを借りてインタビューを読み進めていくと、生成文法理論が擁している根本的な問題意識、理論の展開を後押ししてきた判断、これからの展望、隣接諸分野との関わりが俯瞰でき、爽快感さえ感じる。読後、心地よい興奮が残り、巻末の文献リストをたよりに、知的探索をさらに続けたくなった。

ひとことで言って、お薦めの一冊。
20年の時を隔てて行われた2つのインタヴューを通し、その創始者であるチョムスキー氏自身により語られる生成文法の「現在・過去・未来」。知的興奮をおおいに呼び起こされます。誕生から半世紀近くたつ生成文法はその発展の過程において何が変わり何が変わらなかったかを理解し、現在の生成文法研究のベクトルがどちらを向いているのかを知るのにこれほど適当な本は寡聞にして知りません。また、インタヴューの内容は言語学に限定されることなく周辺諸科学(数学・物理学・生物学・脳科学・経済学など)におよんでおり、言語学に興味をもつ方だけでなく、それらに興味のある方にも是非ご一読をお薦めしたい一冊です。また、訳者(うち一人は2つ目のインタヴューのインタヴュアー)による「序説」は収録されているインタヴューへの適切なイントロとなっているだけでなく、生成文法理論の簡潔・明快な解説として独立に読むにも値します。

言語に興味ある人は、ぜひ一読を。
本書は、言語学者チョムスキーの二つのインタビュー(20年ほど前のものと2002年に行われたもの)を収録しているが、いわば生成文法理論の発展の歴史を、訳者による自然な日本語を通して、体感することができる。展開されている議論は、生成文法理論の技術的な問題から、他の自然科学との関わりまで多岐にわたり、どれも知的好奇心を満たしてくれるものばかりである。さらに訳者による「序説」の存在も忘れてはならない。生成文法理論の基本的な理念・論点が、これほど明確に書かれている日本語の解説は、他に類を見ないのではないだろうか。言語に興味あるものにとって、まさに必読の書と言えよう。

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自由の風が吹くデイヴィドソン
素晴らしい本が現れたものだ。デイヴィドソンは難解で、専門家以外にはその本当の面白さがよく理解できない。彼の論文は、小さな技術的論点の検討から始まりながら、ある時点で突然視界が開けるような爽快感があるのだが、評者はこれまで「メタファー論」を除いてその魅力がよく分らなかった。その欠落感を本書が埋めてくれた。
デイヴィドソンは、「まず人間がいて、そして言語がある」と考える。逆ではない。言語規約説や規範説など一切の「言語=実体説」をぶっとばして、「向かい合って発話を交換している私とあなた」(p91)という根源的場面に定位し、二人のコミュニケーションの道具として言語を捉える。絵は対象と似ていなければ世界を表現できないが、文は、それが「真である」という一点で世界と結びつく。言葉は真でさえあれば、世界と似ていなくてもよいのだ。この自由さにこそ言葉の力の源泉がある。
デイヴィドソンは、T文による「真理条件的意味論」といわれるものを核に、フレーゲの洞察から出発しながら、フレーゲと違って、他者と共有された「意義Sinn」の存在を仮定せずにコミュニケーションを考える。「分かり合いたい!」という二人の欲求さえあれば、後はすべてついてくるのだ。つねに「ぶっつけ本番で、共感、好み、幸運、機知などを頼りに相手の言葉を解釈し合う」(81f)ところに、言語の本来の姿がある。二人がそのつど創り出す「ぶっつけ本番」性という言語観の素晴らしいさ!なるほどデリダとも似ている。

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東京の個性を再発見
かつて「言語生活」(筑摩書房)や「国立劇場園芸場」(国立劇場)に連載された聞書の文字化などをまとめて、一冊の本の形にしたものです。
生きた東京弁の紹介であると共に、消えゆく明治・大正のことばを具体的に理解せしめることを目的として企画されています。
言語学、あるいは方言学的な立場に依拠した本というよりも、むしろ、いわゆる「江戸っ子」と東京の伝統風俗などを話題にした対談を通して、東京弁の特徴を浮き彫りにし、東京弁とはどんなことばとして位置づけられるのかを記録したものです。明治時代を中心とした東京弁の生き生きとした姿がそこに感じられます。
東京のことば=共通語と思っていらっしゃる方に是非読んでみて頂きたい一冊です。

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UPDATE:Sunday, July 17, 2005