書籍紹介販売レビュー

ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで

ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで

ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで

カスタマーのおすすめ度:

理論は見事、内容は素晴らしいが、科学に対する楽観主義がいただけない

〜不確定性原理以降の世の中で、「我々は宇宙の意志を知るだろう」と楽観的に言い放つあたりが、学者としては見事でもそれまで、この人には哲学が無いなあと感じてしまう部分。理性万能主義は過去の遺物であるばかりか、時に危険な代物ですらある。過去の有名な学者の例を挙げよう。アインシュタインが広島を最初に知った時、「オー・ヴェー」と驚いたとされる〜〜。ミヒャエル・エンデに言わせると「皿を落として割った時に言う言葉」なのだそうな。軽妙なエッセイでファンも多いファインマンは、自分も加わったマンハッタン計画の歴史的意義についてまるで無頓着であったらしい。なまじ懐疑的なばかりに研究職を辞した自分は強く思うのである。世界有数の叡智たるものがこんな事では困ると。〜

一般向けとしてはやや難しい?

宇宙の始まりと終わりについてが最終的な主題。ブラックホールに
ついても「局所的終わり」として詳しく扱われています。

一応お約束として(?)天動説からスタートし一般向けの体裁をと
っていますが、素粒子論や量子論が出てくるあたりから少々怪しくな
ります。これらの概念についてあまりページを割いていないため、な
じみの無い人にはイメージするのが難しいでしょう。ことに量子論的
揺らぎから粒子が生成するという点や時間に虚数を持ち込む意義の
説明が「さらり」と書かれているあたりは一般向けとしてみれば不親
切。また「数式」がほとんど出てこないのは良いとしても、「数字」
が非常に少ないのはむしろイメージを膨らませるためにはマイナス。

宇宙論にそこそこなじみのある人が、ホーキング教授の特別講
義を聴講する、というスタンスがよろしいかと。

今世界で一番賢い男?

あの「ブラック・ホール」の発見者、アインシュタインの後継者的宇宙物理学者である作者が、現在では一般人にまったく理解できない範囲まで遠ざかってしまった宇宙学を簡単に掻い摘んで説明。ちなみにスター・ウォーズの作者であるジョージ・ルーカスはこの本の大ファン。でも、やはり物理のお話なので、まるで大学で宇宙学の初歩授業を受けているような気もしないでもない。

カラー版 ハッブル望遠鏡が見た宇宙

カラー版 ハッブル望遠鏡が見た宇宙

カラー版 ハッブル望遠鏡が見た宇宙

カスタマーのおすすめ度:

神秘的で美しい最深宇宙像

ぼんやりとした映像しかとれない既存の地上望遠鏡とは一線を画するハッブル宇宙望遠鏡。その最深宇宙像は鮮明で新鮮。本書の100枚以上の写真はSFではなく現実のもの。宇宙誕生の謎に迫っている。最深宇宙像の中で最遠の銀河の候補、宇宙誕生から6億年の銀河の写真は宝石箱をひっくり返したように美しい。ブルガリのカタログなんて比じゃない。7000光年かなたのへび座のワシ星雲、にょきっと突き出すきのこ群のようだ。一度見たら忘れることができないほど神秘的。ここで星が誕生する。800光年かなたの惑星状星雲のアクーグラス星雲も非常に不思議な形状。重なる二つの赤いリングの真ん中に水晶のような水色の瞳が輝く。これは星の死直前の姿だ。
光の放出が桁外れで今まで捉えることができなかった様々なクエーサーの写真もとてもきれい。
分厚い図鑑だと開けるのがおっくうになるが、岩波新書の片手サイズで手軽にぱらぱら宇宙の映像を楽しめるのが魅力。宇宙の誕生、星の誕生から死、ブラックホールなど理論や理屈を長々と読むのは難しく感じる人でも十分楽しめるだろう。

宇宙観測の新時代へ

とにかく写真が美しい。細部までくっきりと、カラフルに映し出されている。想像もしなかったような宇宙の「かたち」の見事な記録である。
1990年に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡は、大気による歪みを気にしないですむ、まさに天文学者の夢の望遠鏡であった。太陽系、銀河、そして深宇宙まで。より鮮明で解像度の高い写真は、天文学に飛躍的な進歩をもたらした。
本書は豊富な写真を利用しつつ、サイエンスライターの野本氏が、それぞれの写真によって何が明らかになったのか、丁寧に説明してくれる造りとなっている。
すでに3冊目までシリーズが進んでいるが、とりあえず、本書から入るべきだろう。

宇宙天文学は人類のロマンが残る最後の分野か

宇宙の起源とその進化を考えることは、ガリレオ以来の科学者のみならず、科学に関心を有するすべてもののロマンを掻き立てて来た。しかし地上から見る宇宙かなたの星星や星雲は、地球を取り巻く大気による光の散乱で、どんなに大きな望遠鏡を用いても、細部の詳細は不明のままであった。その殻を打ち破り、信じられないほどの細部や、今まで見ることが出来なかった遠い星や暗い星までを我々の目の前に示してくれたのが、宇宙空間に打ち上げられたハッブル望遠鏡の威力であった。しかし最初に打ち上げたハッブル望遠鏡はピンぼけの映像しか送ってこず、これを何回にも渡る改善ミッションによって現在の高分解能を可能にした。本書に記載された数千光年のかなたにある数々の驚くべき形をした星雲の写真を見ていると、宇宙の起源と進化に関する限り、ハッブルはより多くの解決よりも、はるかに多くの疑問を提示している。宇宙のロマンが当分尽きそうもないのは嬉しいことである。

カラー版 続・ハッブル望遠鏡が見た宇宙

カラー版 続・ハッブル望遠鏡が見た宇宙

カラー版 続・ハッブル望遠鏡が見た宇宙

カスタマーのおすすめ度:

宇宙の星雲が有する多様性と造形美に感嘆

好評であった「ハッブル望遠鏡が見た宇宙」の続編。前書において、宇宙の多様性とその造形美を美しいカラー写真で示してくれたが、本書では本格的な望遠鏡の修理と改善が行われた後に得られた太陽系の惑星および宇宙に点在する星雲の写真を集めている。一層鮮明となった写真により、太陽系惑星および星雲の多様性とその美しさが明瞭に示されており、それらの創造された過程、深化と衰亡の歴史、また具体的な内部状況について想像力が強く刺激される。悠久の時の流れの中で、地球上の争いや悩みが如何に矮小であるか、ヒトの一生のみならず国家の盛衰さえも宇宙的な時間軸ではほんの一瞬にすぎないことを改めて認識させてくれる良書である。

最新宇宙論と天文学を楽しむ本 太陽系の謎からインフレーション理論まで

最新宇宙論と天文学を楽しむ本 太陽系の謎からインフレーション理論まで

最新宇宙論と天文学を楽しむ本 太陽系の謎からインフレーション理論まで

カスタマーのおすすめ度:

佐藤勝彦先生

この教授の宇宙論は1冊買えばいいという気がする。
ワクワク感がないからつまらない。

手っ取り早く宇宙について知りたいのであれば薦めます

わかりやすい文章で天文学と宇宙論について広く浅く説明されている.おそらく中高生でも読めるように配慮されているのだろう.宇宙についてちょっと興味がある人には適している.はっきりいってしまえば,物足りない.天文学と宇宙論について,歴史的経緯をふまえて,たんたんと説明しているだけ.この本を読んだ後に,もっともっと詳しい本を読まないとダメ.この本では宇宙が持つ不思議な魅力を説明しきれていない.

宇宙についての興味は尽きない

夜空を見上げることの少なかった私ですが、この本を読んで夜空を見上げ宇宙について考えるようになりました。

君について行こう〈下〉女房と宇宙飛行士たち

君について行こう〈下〉女房と宇宙飛行士たち

君について行こう〈下〉女房と宇宙飛行士たち

カスタマーのおすすめ度:

下巻は退屈でした

宇宙飛行士の訓練内容、訓練に臨む彼らの日常生活を、世間の誤解を排除しながら紹介したい、という意図は良くわかります。
しかしいかんせんつまらない。
宇宙飛行士仲間は全員いいヤツで、宇宙飛行には膨大な手順が必要だということが、もう良いよ、というくらい延々具体的に述べられます。

日本を引っ張る有能な病理医である万起男ちゃんも、作家としては素人なのね、ああ女性蔑視の根は深いのね、という楽しみ方はできましたが。

天女も悩んだのね

宇宙飛行士というのは頭もからだも完璧な人で、らくらく宇宙に飛んで行ったというイメージがありました。本当に雲の上の存在。でも、この本を読むと、向井千秋さんが医師として悩んだこと、宇宙をめざしてとてつもない努力をしたことが、克明にわかります。また、男の意地を持つ向井万起男さんが夫婦のかかわり合いの中でいかに変化したか、赤裸裸かつ楽しく描写されているのが興味深いです。

宇宙にかける夢の大きさ

夢を目指す仲間達、その努力を達成するために見守ってくれる夫に恵まれ、そんな奥さんの人柄を感じる。
転職もいとわず、毎日のトレーニングを続ける努力にも感心した。
「我が道をいく」王道のような人だ。

大江戸テクノロジー事情

大江戸テクノロジー事情

大江戸テクノロジー事情

カスタマーのおすすめ度:

ちょっと姿勢が気にかかる

一連の大江戸ものと共通する内容が多い。
もっとテクノロジーの紹介に徹してもいいのに。
何とかして欧米や社会主義国、そしてそれらの崇拝者をおとしめようとするところが気になる。
テクノロジー紹介よりも、江戸否定者攻撃が目立ってしまっている。

大江戸シリーズでは1,2の秀作

石川さんの大江戸シリーズのほとんどを買って、読んでみたが、最初に読んだこのテクノロジーがとても楽しい。江戸の庶民が驚くような発明をしていく、それも無名の職人たちが遊び感覚で作ってしまうところに、何かその時代の粋を感じてしまう。特に感心したのが、暦、和時計、錦絵などがお互いに密接に関係しながら、技術が発展しているところや、戦国時代が終わって、使い道の無くなった黒色火薬の利用として花火が発展したところなど、私たちの祖先にこれだけの知恵があるのかと驚くばかりである。
石川さんもこのシリーズを書きいて数作目になり、軽い感じの文章になっていて大変読みやすく、江戸時代を知るにはおすすめの本です。いくつかのお話はお酒を飲んだ席でのしゃれた会話にも使えそうです。

コペルニクス革命 科学思想史序説

コペルニクス革命 科学思想史序説

コペルニクス革命 科学思想史序説

カスタマーのおすすめ度:

内容は有益です・・・

著者自身の後の科学論への関心を仮に抜きにしても、
古代・中世・近世初頭の天文学のテクニカルな議論に
分け入って明瞭な解説を加えるなど、情報量の濃さで
役に立つ本だと思った

ただ、訳がところどころアヤシイ気がするので、原書を
手元において必要に応じて見ながら読む方が安心かもしれない。

例えばp.306、コペルニクスへの教会からの反対に関して、
まずカトリック教会からの批判を取り上げてから、
「プロテスタントの公式的反対の厳格さは、実際には、
カトリックのそれよりもはるかに理解が容易である。
すなわちプロテスタントの反対は、教派間での聖霊についての
より基本的な論争とかかわりがあるようだ」と述べる
一節があるが、ここの「教派間での聖霊についてのより
基本的な論争」の原文はa more fundamental controversy
which arouse in the split between the Churchesで、これは
「教会の分裂において生じたより基本的な論争」ということだと思う
(平たくいえばコペルニクスはカトリックだというだけで
すでにプロテスタントの側には叩く理由があったのだから
批判がより辛辣になるのも当然だ、ということでしょう)。
これは明らかにsplitをspiritと勘違いしたまま無理に
意味を通そうとしていて、ちょっと不安になる。
揚げ足かもしれないけど、指摘してみます

パラダイム論はどうして生まれたか

「パラダイム論」で有名なクーンがハーバードで行った講議の内容を纏めたもので、『科学革命の構造』を出す前の、彼の処女作です。古代の宇宙論の解説に始まって、コペルニクス革命が生じるに至った経緯を、諸々の宇宙理論に内在する諸要素の変化から解き明かしています。
&nbsp&nbsp通常の科学史の記述の様に、単に「これこれの変化が起こった」で済ますのではなく、「これこれの変化の背後にはこれこれの前提の変化があった」と云う様に、変化の「理由」の部分に焦点が合わさっています。それぞれの専門概念は丁寧に解説されているので、予備知識がなくとも大丈夫、きちんと論旨を追って行けば高校生にも理解出来る筈です。

&nbsp&nbspパラダイム論は、そもそも科学の歴史をこうした風に通覧する際に生じる違和感を脱出する為に考え出されたと云う単純な事実は、ポパーやラカトシュとの論争と通じて屡々軽視されてしまったことですが、科学史と云うものを考え直し始めた際の初心が何処にあったのか、と云うことを確認する上で、本書は実に恰好の一冊です。
&nbsp&nbspこれから科学哲学を学ぼうと云う方や、或いは一人歩きを始めてしまったパラダイム論が重箱の隅をつつく様な事態に陥っているのではないか、と感じ始めた方にオススメです。

宇宙の不思議 宇宙物理学からの発想

宇宙の不思議 宇宙物理学からの発想

宇宙の不思議 宇宙物理学からの発想

カスタマーのおすすめ度:

24時間の中の0.1秒

難しい物理学の話をとても優しくかみ砕いて教えてくれます。
たとえ話がとても美しく優しい、著者の人柄が文体から伝わってくるようです。
当たり前のことがとても素晴らしいことで何気ない一日に大きな発見があるということを教えてくれました。
とってもちっぽけな人間だけどとてもかけがえのない存在なんだなと。
とっても優しい本です。

見果てぬ時空

見果てぬ時空

見果てぬ時空

カスタマーのおすすめ度:

元素から宇宙まで

物理化学では元素を論じ、生化学では人間に必須のビタミン類を扱う。「負の毒物」ではビタミンが欠けるとおこる死病の脚気や壊血病の歴史を語る。ものを知らない自分はこの本を読んで何故、英国水兵がライミーと呼ばれるかを初めて知ったのであった。いつものごとく解りやすく、知的好奇心を昂らされずにはいられない、魅惑の科学エッセイ集第13弾!

君について行こう〈上〉女房は宇宙をめざす

君について行こう〈上〉女房は宇宙をめざす

君について行こう〈上〉女房は宇宙をめざす

カスタマーのおすすめ度:

奇想天外な面白エッセイ

これほど面白いエッセイはなかなかない。向井千秋氏は日本初の女性宇宙飛行士だ。著者である夫、万起男氏のエッセイは他人とはひと味違うあったかエピソード満載。千秋さんが多忙な心臓外科医なのに英会話教室で試験勉強を頑張ったこと。自転車に乗る夫と走って体を鍛えたこと。努力しても跳べない宇宙飛行士として終わるんじゃないか、と時には弱気になってしまったこと。彼女の不安を察知しながら応援する万起男氏から深い愛情が感じられる。しかし最後に彼女は宇宙を飛んだ。天才だったからではなく努力によって。だから本書は誰でも努力を重ねれば可能性があると伝えているように思う。ただ本書の魅力はサクセスストーリーでなく、向井家の奇想天外なずっこけエピソード。例えば「明るい孤児一人旅」体質の妻は連絡なしに米NASAに突然行ってしまったり、千秋さんの百貨店商品券の使い道は地下食料品売り場のごちそうまとめ買い、旅先でベッドが一つだとベッドは夫、床は妻が寝るなどなど。向井家の秘密は読んでのお楽しみ。男女を問わず中学生から大人まで幅広い人に愉しんでもらえるだろう。

ルポのかたちをしたラブレター

タイトルから想像するような、フェミニズムを気取ったイケ好かない本でも、タレント本でもなく、宇宙飛行士が飛行するまでの生活を題材とした良質なルポルタージュです。実際の宇宙飛行士は、想像していた通りの部分もあれば、想像とは違う部分もありました。彼らはアメリカの数少ない良心だと思います。

本文にはご夫婦の間に流れる深い愛情が見てとれ、宇宙に旅立つ「千秋ちゃん」に向けた、万起男さんからの長いラブレターにも思えます。私はこのご夫婦が大好きです。

ユニークで魅力的な夫婦の在り方

元心臓外科医で宇宙飛行士になろうとしている妻、病理医の夫。この夫婦は滅茶苦茶面白い!こんな人たち、こんな生き方が今の日本にもあるんだなあ、と感心させられてしまう。

見た目も(失礼!)中身も非常にユニークで魅力的。読みながら幸福な気分で笑うことができ、心が豊かになる気がする一冊。

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UPDATE:Sunday, July 17, 2005