ビフィズス菌、インフルエンザ予防に効く?
ビフィズス菌を多めに取る高齢者は、免疫機能が高まり、インフルエンザウイルスに感染しにくいという研究結果を、森永乳業栄養科学研究所(神奈川県座間市)がまとめた。今年3月に開かれる日本農芸化学会大会で発表する。
茨城県内の介護老人保健施設に入所している高齢者27人(平均年齢86歳)に2004年11月から毎日、ビフィズス菌の一種「BB536」を1000億個含む粉末(2グラム)を飲んでもらった。インフルエンザ流行のピークが過ぎる昨年3月末まで飲み続けたグループ(13人)には、飲む前に比べて、白血球の殺菌機能が高まる傾向が見られ、インフルエンザ発症者がいなかった。一方、1か月半で飲むのをやめたグループでは、14人中5人が発症した。
光岡知足(ともたり)・東大名誉教授(微生物生態学)は「免疫力の下がった高齢者にとって、インフルエンザにかかりにくくなる効果が期待できる。ただ即効性はないので、流行の1か月以上前から飲み続けることが望ましい」と話している。(読売新聞 2006/01/04)漬物の乳酸菌で健康飲料 カゴメが大人向けに発売
カゴメは5日、京都の伝統的な漬物から発見した植物性乳酸菌の一種である「ラブレ菌」を使った健康飲料を国内で初めて発売すると発表した。健康志向の大人向け商品としている。
乳酸菌は免疫力を高めるとされていることなどから、各社とも関連商品を投入し、乳酸菌飲料市場は1000億円規模。カゴメは初年度100億円の売り上げを目指す。
同社によると、「ラブレ菌」は、ルイ・パストゥール医学研究センター(京都市)の岸田綱太郎博士が発見。腸内で生き抜く力が動物性乳酸菌より強く、ウイルスやがん細胞の増殖を抑制する効果があるタンパク質、インターフェロンをつくり出す力を高める効果があるという。
商品名は「植物性乳酸菌 ラブレ」。2月14日から順次、全国のコンビニなどで発売する。80−130ミリリットルの3種類で、130ミリリットルが1本105円(税別)。ニンジンエキスなどにラブレ菌を加え、リンゴなどで味付けしたさっぱり味。(共同通信 2006/01/05)ホタテ貝殻 水虫薬に
ホタテの貝殻を原料にした水虫の薬を、旧三厩村生まれの社長が経営する会社が開発した。幼い頃に貝殻を薬代わりにしていた社長の体験と水虫持ちの社員の発見が、新薬に結びついた。「厄介者」扱いだった貝殻の有効利用につながりそうだと期待されている。日本に先がけて1月下旬から、米国で販売される。
商品は「MOIYA(モイヤ)」。日本語の「もーいや」から命名した。ホタテの貝殻を粉末にして液状にした薬で、患部に直接浸して使う。米国で昨秋、市販薬として承認された。同国で1月下旬から1本9ドル50セント(約1000円)で販売する。
開発したのは、横浜市にある従業員64人の雑貨製造会社「チャフローズコーポレーション」。自然界で分解するスポンジなどを製品化してきた。高校卒業まで青森県で暮らした笹谷広治社長(70)が、「MOIYA」開発の中心になった。
笹谷社長は、小さい頃、ごみ同然に扱われ、野積みされているホタテ貝殻を見て「何かに利用できないか」と考えていたそうだ。風邪や腹痛の際、薬代わりにホタテの貝殻を鍋にしたスープを飲んでいた。「貝殻のカルシウムがしみ出ていたのだと思う」
94年に会社を設立した直後から、貝殻を使った商品開発を始めた。まず、壁を商品化した。貝殻の粉末に接着剤と水を混ぜただけの製品で、「有害物質を含まず、シックハウスにならない」と、評判になった。
その壁から「MOIYA」が生まれた。壁の生産を担当していた水虫持ちの社員が、作業の間は足がかゆくなくなるのに気づいた。社長が「貝殻の何かが、水虫菌に効果がある」と考えた。
ホタテ貝殻の有効利用の研究をしていた八戸工大の小山信次教授(材料科学)を知り、協力を打診した。99年から協同で研究を進めた結果、貝殻に抗菌や有害な化学物質の軽減、防虫などの機能があることを突き止めた。特殊な方法を使い、貝殻を千度以上の高温で焼いて肌に付けると、水虫菌の繁殖を抑え、除菌する効果があることも分かった。笹谷社長は「海の底で、病原菌から貝柱を守っている力が証明された」。水虫持ちの患者を対象にした実験では、7割以上の人に効果があったという。
商品開発のめどが立ち、販売に向けて動き出すと、市販薬の治験や販売など日本の厳しい規制の壁にぶつかった。「時間も費用もかかりすぎる」。笹谷社長は、靴を履いて生活する時間が長く、世界で最も水虫人口が多いと言われる米国に、狙いを変えた。日本に比べ、規制も緩かった。
米国では、薬局のほか、米国の大手スーパー、ウォルマートやインターネットなどで販売する予定だ。来年1月まで、陸奥湾で採れたホタテ加工業者から約3.5トンの貝殻を仕入れ、500万本の薬を作る予定。
日本でも、5人に1人が水虫といわれている。同社は将来、日本での販売も検討している。笹谷社長は「人体に無害で、多機能。ホタテの貝殻はまさに宝」と話す。今後、貝殻を使った虫歯や、院内感染予防薬の開発も進めていくと話す。(朝日新聞 2006/01/10)愛煙家の味方? トマトジュース
たばこを長年吸い続けた状態にしたマウスに、飲み水にトマトジュースを半分混ぜて与えると、肺胞が壊れて息切れが起きる肺気腫(しゅ)の発症を防ぐ効果があることを、順天堂大医学部とカゴメ総合研究所の共同研究チームが9日までに確認した。研究成果は米生理学会の専門誌に発表される。
トマトに含まれる赤い色素リコピンの抗酸化作用が原因と考えられ、研究チームは今後、肺気腫や慢性気管支炎の患者にも効果があるか調べる方針。
トマトの効能をめぐっては、米食品医薬品局(FDA)が昨年、男性の前立腺がんの発症率を低下させる効果があるとの表示を一部のトマト食品に認めている。
順天堂大の瀬山邦明講師らが、老化が非常に早い系統のマウスにたばこの煙を1日30分間、週5日で8週間吸わせると、肺気腫になった。次にトマトジュースを飲み水に半分混ぜて与えながら同じ実験をすると、肺の細胞死が減り、血管形成が促進されて、発症を完全に防げることを確認した。(東京新聞 2006/01/10)食後の血糖値、酢で抑制 ミツカンが研究発表 糖尿病予防など期待
【愛知県】ミツカングループ本社(愛知県半田市)は10日、食酢が食後の血糖値上昇を抑える効果を人体で確認したとの研究結果を発表した。血糖値上昇の抑制は、糖尿病など糖脂質代謝に関連した病気の予防につながる。食酢は高血圧予防や血中コレステロール値低下に効果があるとのデータもあり、健康への貢献があらためて裏付けられたとして、今後の商品開発に生かす方針だ。
同社中央研究所と昭和女子大(東京)が、2002年から共同研究していた。同大の女子学生12人が被験者となり、白米茶わん1杯(約30グラム)と食酢15ミリリットル(大さじ1杯程度)を同時に摂取し、食後の血糖値上昇を白米だけの食事と比較した。
その結果、食酢を摂取した場合は、白米だけの食事に比べて30分後の血糖値が平均10%程度低かった。白米とワカメのあえ物の組み合わせでも、ワカメを酢あえした場合には同様の抑制効果がみられた。
食酢が血糖値上昇を抑える理由は、主要成分である酢酸が、白米などの炭水化物と混合すると胃の中での滞留時間が長くなり、消化吸収を緩やかにするためとみられている。
この効果は動物実験で実証されているが、ミツカンは人体でも同様の現象が起きていると推測する。今回の研究結果は近く、日本臨床栄養学会が発行する雑誌に掲載する。(中日新聞 2006/01/14)心臓病予防、やはり魚に効果 厚労省研究班調査で裏づけ
魚を多く食べる人はあまり食べない人に比べて心筋梗塞(こうそく)になるリスクが6割前後低いことが、約4万人を対象にした厚生労働省研究班の調査で分かった。魚の心臓病予防効果は欧米の研究などで指摘されてきたが、日本人で大きな効果があることが大規模調査によって初めて裏付けられた。17日付の米医学誌サーキュレーションに発表される。
研究をまとめたのは磯博康・大阪大教授(公衆衛生学)ら。岩手、秋田、長野、沖縄の4県で成人住民約4万人の協力を得て、食事アンケートをし、90年以降11年間の発症を追跡調査した。
心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患になるリスクは、魚を食べる量が最も少ない人たち(1日20グラム程度)に比べて、最も多い人たち(1日180グラム程度)は37%低かった。診断確実な心筋梗塞に限れば、56%も下回った。
魚に心臓病予防効果があるのは、油成分のエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が血栓を作りにくくし、動脈硬化を防ぐ働きがあるためとされている。EPAやDHAはイワシやサバなどの青魚に多い。たとえば、マイワシ100グラムに含まれるEPAとDHAは計2.5グラム程度だ。
食べた魚の種類からEPAとDHAの合計摂取量を計算したところ、摂取量が最も少ない人たち(1日0.3グラム程度)に比べ、最も多い人たち(1日2.1グラム程度)は虚血性心疾患のリスクが42%、診断確実な心筋梗塞で65%低く、効果がはっきり出た。
磯教授は「日本人でも魚をよく食べる人のリスク低下がはっきりした」と話している。(朝日新聞 2006/01/17)成人T細胞白血病、発症メカニズム明らかに…京大
成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルス「HTLV―1」が、白血病細胞を増殖させる際、ウイルスが持つ「HBZ」という遺伝子が働いていることを、京都大ウイルス研究所の松岡雅雄教授らのグループが突き止め、17日付の米国科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。
HTLV―1による発がんのメカニズムを明らかにした成果で、松岡教授は「治療法開発につなげたい」としている。
白血病細胞の増殖にはこれまで、HTLV―1が持つ「tax」という遺伝子の関与が考えられていたが、松岡教授らは、ATLを発症したすべての白血病細胞でHBZが働いていることを発見。実験でHBZの働きを止めると、細胞の増殖を抑えられたという。
HTLV―1は授乳や輸血、性交渉に伴い、免疫をつかさどるリンパ球「T細胞」に感染。20〜80年の潜伏期間を経て、感染者の5%程度が白血病を発症し、ほぼ1年で死亡する。日本では九州・沖縄を中心に約100万人の感染者がいる。
ウイルスは1981年に日沼頼夫・京都大名誉教授が発見したが、発がんのメカニズムは不明だった。(読売新聞 2006/01/17)妊娠時のビタミンD摂取で生まれる子の骨が丈夫に
妊娠時に、ビタミンDが多い食品を良く食べ、サプリメントのビタミンDをよく飲んだ母親からまれた子どもは、後々までも骨が丈夫で、強く、がっちりした体格であることがわかった、と英国の研究者が報告した。
これまでの研究では、体格が良く、栄養状態が良く、良く運動をする女性から生まれた子どもは、骨が丈夫で、後年、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)など、骨の病気にかかるリスクが小さいと言われていた。
この研究では、まず、198人の9歳の子どもの骨量、骨密度を測定した。
これらの子どもたちの母親は、妊娠時に、別の目的で、食事の習慣や内容について、調べてあった。そこで、母親が妊娠時に、どれくらいビタミンDを摂取していたか、その推定量などを割出した。その結果、母親の約半数は、妊娠時にビタミンDの摂取が基準値より低かったことがわかった。
そのデ−タを突き合わせると、ビタミンDが不足していた母親から生まれた子どもは、不足していなかった母親から生まれた子どもよりも、明らかに、カルシウムなど、骨を構成しているミネラル分が少なく、また骨密度が低かった。(日経ヘルス 2006/01/17)カレー粉成分にがん抑制作用
米ニュージャージー州立大学の研究グループは、カレー粉に含まれるターメリックと、カリフラワーなどの野菜に含まれるPEITCという化合物に前立腺がんの増殖を抑える作用があることを発見した。動物実験で確認した。前立腺がんは全米の男性のがん死亡者数の2位を占める。放射線治療や化学療法と同時にターメリックやPEITCを摂取すれば、がん治療成績が上がるのではないかとみている。
米国に比べ、ターメリックや野菜の摂取量が多いインドで前立腺がん患者が少ないことに着目した。人の前立腺がんの細胞を移植したマウスにターメリックとPEITCを注射したところ、がん細胞の増殖を抑える効果があったという。(日経産業新聞 2006/01/18)心臓病予防「大豆に効果なし」 米の民間団体が研究結果
心臓病や脳卒中の減少を目指す民間団体「米心臓協会(AHA)」の栄養委員会は、大豆たんぱく質や大豆の苦み成分イソフラボンを多くとっても、悪玉コレステロール(LDL)を減らすことは期待できないとする声明を24日付の会報で発表した。これまでは悪玉コレステロールを減らし心臓病を予防できるとされ、米食品医薬品局(FDA)は豆腐などに「コレステロール低下につながる」との表示を認めてきた。
委員会は大豆たんぱく質について調べた最近の22件の研究を検討。多く摂取してもLDLは3%しか減少せず、善玉コレステロールや血圧には影響がないと結論づけた。大豆たんぱく質のサプリメントを多く摂取しても、心臓病予防効果は得られないとしている。
イソフラボンについては従来、更年期のほてり、乳がん、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などに効果があるとされ、女性向けのサプリメントなどが出回っている。委員会はこれらの効果や安全性についても、確認できなかったとした。
同委員会は00年に大豆たんぱく質を低コレステロール食品として推薦した経緯がある。今回の研究を主導したハーバード大のフランク・サックス教授は「大豆食品が健康的だという点に異存はない。ただ、不正確な研究を基に、心臓病予防などに効果があるとされていた点について見直した」と話している。(朝日新聞 2006/01/28)県立広島大が「水素10倍」整水に成功、がんにも効果
水の中に従来技術の10倍の水素を溶かすことに、県立広島大生命科学科の三羽信比古教授らのチームが成功した。
水に溶けた水素は、老化などを引き起こす活性酸素を消去する能力があり、研究チームは、実際にこの水が、がん細胞の増殖を抑える効果も確認したという。研究成果は3月に仙台市で開かれる日本薬学会で発表する。
普通の水には水素はほとんど含まれない。水を電気分解して水素が含まれる水を作る整水器は市販されているが、高濃度の水素を含む水は作れなかった。三羽教授らは水素を吸着する活性炭フィルターを圧縮するなどの工夫で、水素が従来の3〜10倍多く溶けた水を作ることに成功した。
研究チームは、人間の舌がんの細胞に、通常の水と水素の多い水を与えてそれぞれ培養した。通常の水では、がん細胞は増殖を続けたが、水素の多い水では、がん細胞が壊れ、増殖が約3分の1に抑制されることがわかった。三羽教授は「今後、動物実験で口腔(こうくう)がんへの抑制効果を確認したい」と話している。(読売新聞 2006/01/29)大きな騒音や高い音にさらされていると、脳内に腫瘍ができる
いつも騒音や高い音にさらされていると、頭蓋骨の内側に、聴神経腫(ちょうしんけいしゅ)と呼ばれる良性の腫瘍ができて、これがさまざまな障害を引き起こすという研究が発表された。
研究を行ったのは、米オハイオ州立大の博士過程の学生コーリン・エドワ−ズ氏で、雑誌「米疫学ジャーナル」(American Journal of
Epidemiology)のオンライン版で発表された。
研究者たちは、スゥエーデンで登録されている390万人の腫瘍患者の中から、聴神経腫の患者146人を集めて、いつも高音にさらされていないかどうか、について詳しく尋ねた。具体的には、市街地の交通騒音に相当する80デ シベル以上の音をいつも耳にしていたかどうかを聞いた。
そして、正常な人564人と比較した。
その結果、全般的に、高い騒音にさらされている人ほど、聴神経腫ができやすいことがわかったという。
その程度は、いつも建設現場の近くにいる人の場合は、ほとんど騒音にさらされていない静かな環境で暮らしている人と比較すると、聴神経腫ができる割合は 1.7倍だった。(日経ヘルス 2006/01/30)胃がん検診、“予防”に効果大
受診者の死亡率 非受診者の半分
胃がん検診の受診者は受診しなかった人に比べ、胃がんで死亡する割合がほぼ半分になることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。
検診が、がんの早期発見・治療につながるだけでなく、食生活の改善など生活習慣を見直す機会となり、死亡率低下に結びついたと見られる。
調査は1990年から2003年まで、岩手、秋田、長野、沖縄4県の40〜59歳の男女約4万人を対象に行われた。調査開始時の過去1年以内に胃がん検診を受けたかどうかと、その後のがん発症などをアンケートで調べた。本人が亡くなった場合は、家族に回答してもらった。
検診を受けた人は36%。全体で636人が胃がんにかかり、うち179人が胃がんで死亡した。検診を受けた人の胃がん死亡率は、受けなかった人に比べ、48%低かった。
検診の受診者は、受けていない人に比べ、胃がん以外のがんで死亡する割合、心臓病などがん以外の病気で亡くなる割合もそれぞれ21%、29%低かった。
研究班は「受診者はもともと健康意識の高い人が多い。受診によって塩分の高い食品やたばこを控えるなど、がん予防の効果もあったのではないか」と分析している。(読売新聞 2006/01/30)花粉症に「つくしエキス」効果? 日大がアメ開発
日本大学が、スギ花粉症には「つくしエキス」が効果的として、エキスを混ぜたアメを開発した。3年間で100人以上の試食調査を経て商品化し、徳島県の製薬会社が今春発売する。しかし、つくしエキスがなぜ症状を抑えるのかは、日大の研究機関でも突き止められていない。
新商品の名前は「つくし飴(あめ)」(20粒入り1箱2000円)で、漢方薬などの製薬会社「池田薬草」(徳島県池田町)が発売する。技術は日大が開発し、特許も申請中だ。
きっかけは日大文理学部の島方洸一学部長(62)が趣味にしている山菜採り。自身が重度の花粉症だった島方氏が98年春、採ってきたつくしを調理して食べたところ、症状がピタリと止まったという。00年に薬学部が研究に乗り出し、抽出したエキスに抗アレルギー物質があることは確認した。ただ、この物質と即効性との因果関係は分からない、という。
日大は、池田薬草と協力してエキスを注入したアメの試作品を製造。03年から05年まで大学関係者らに試食してもらった。その結果、全体の約6割の人に症状の改善がみられた。多くがなめた直後に効果が表れ、15分から数時間持続した。花粉症が治った人もいた。
池田薬草と商品開発を進めた日大産官学連携知財センター(NUBIC)は「すぐ症状を止めたい人にお勧め」と胸を張る。ただ、悩みは販路のなさで、販売代理店を募集しているという。(朝日新聞 2006/02/06)がん抑制の水生成 県立広島大教授
県立広島大の三羽信比古教授=細胞死制御工学=と、電力設備メーカー高岳製作所(東京)の共同研究チームが、体内の活性酸素の削減が期待される水素分子を多く含んだ水の生成に成功した。がん細胞の増殖を抑える効果も確認。3月に仙台市である日本薬学会で発表する。
水を電気分解したときに発生する水素を、圧縮した活性炭フィルターに吸着させるなどし、1リットル中の溶存水素が、従来の電気分解型整水器の3―10倍に当たる0.9―1.5ミリグラムまで高まった。水素は、普通の水にはほとんど含まれていない。
シャーレに分離した舌がん細胞の増殖を生成した水中で調べると、細胞膜が変質し細胞が死んでいた。同条件で比較した純水では、1つのがん細胞が3日後に8個まで増殖した。
三羽教授たちは、毎日飲む水で舌がんを防げないかと、研究を始めた。水に溶けた水素は密封状態で約1カ月維持。口に含んだ場合も、10秒程度は初期濃度の90%以上を維持した。三羽教授は「溶存水素を理論上、水に溶ける限界まで高め、細胞核の中に多い活性酸素を除去できた」と話している。(衣川圭)▽非常に有益
蔭山勝弘・大阪物療専門学校学術部次長=腫瘍(しゅよう)学=の話 がん発生抑制や転移を抑えることができれば非常に有益。実験室レベルから、早く臨床試験に進んでほしい。(中国新聞 2006/02/09)体内時計の遺伝子、朝の作動が重要…理研チームが発表
ほぼ24時間周期のリズムを刻んでいる哺乳(ほにゅう)類の「体内時計」は、異なる時間に働く16個の時計遺伝子によって制御されているが、朝に働く遺伝子のオン・オフ(活性・停止)が正常に作動しないと、周期リズムが消滅してしまうことを、理化学研究所などの研究チームが突き止めた。
睡眠障害などの治療薬開発につながる成果で、12日付の専門誌「ネイチャー・ジェネティクス」電子版に発表された。
16個の時計遺伝子のうち9個は、朝の時間帯に働く。同研究所発生・再生科学総合研究センターの上田泰己チームリーダーらはこれまでの動物実験で、「朝型」遺伝子を働かなくすると、昼や夜に働く時計遺伝子にも影響し、細胞全体の周期リズムが消えてしまうことを確認している。
今回、同センターと米スクリプス研究所は、朝型の時計遺伝子が常に働いている状態にして影響を調べた。
その結果、この場合も細胞の周期リズムが消えることが判明。研究チームは、朝型の時計遺伝子の「オン」「オフ」の正常な切り替えが、細胞の周期リズムを保つうえで非常に重要であると結論付けた。
体内時計の複雑な仕組みの解明は、睡眠障害の診断や治療薬開発などにつながると期待されている。(読売新聞 2006/02/13)野菜とフルーツをたっぷりで、脳卒中になりにくい
野菜とフルーツを日常よく食べている人は、脳卒中になる割合が小さいことが、大人数を長期間の調べた結果わかった。医学誌「ランセット」2006年1月28日号で報告された。
この調査は、これまでに発表された、食事と脳卒中発症との関係を調べた8編の研究論文を再検討してまとめたもので、対象となった人は、合わせて25万7551人に上り調査期間は平均13年間に及んだ。
この間に、脳卒中を起こした人は4917人だった。調査開始の前に、対象者の食事内容についても詳しく調べられており、そのなかの野菜とフルーツの消費量についてのデータを中心に、日ごろの食事と脳卒中との関連を調べてみた。
その結果、野菜とフルーツをまあまあよく食べる人はあまり食べない人より、脳卒中を起こした割合が11%小さかった。毎日ふんだんに野菜とフルーツを食べている人では、その割合が26%も小さかった。(日経ヘルス 2006/02/13)乳酸菌でアトピー改善 マウス実験、かゆみ抑制
オハヨー乳業(岡山市)は16日、「L−55乳酸菌」にかゆみの抑制を含めたアトピー性皮膚炎の改善作用があることをマウス実験で確かめたと発表した。
岡山大との共同研究。アトピー性皮膚炎に似た症状を起こす体質のマウスに発症を促す薬を塗り実験。1日に1回、蒸留水、L−55を1ミリグラム、10ミリグラム与える3グループに分け比較した。
2カ月後の時点で、マウスが後ろ足で皮膚炎の部分を引っかいた回数を数えると、乳酸菌を与えたグループはいずれも蒸留水グループの約半分で、皮膚炎の状態も抑えられた。
この乳酸菌は同社が2000年に分離、ヨーグルト製品に使っている。研究結果は3月に京都で開かれる日本農芸化学会で発表する。(共同通信 2006/02/16)カルシウムとビタミンDで老人の腰骨骨折を予防
サプリメント(補助栄養食品)に関する、かつてない大がかりな調査研究で、カルシウムとビタミンDの組合せで、高齢女性が腰骨を骨折する割合が約3割減少し、予防効果があることがわかった。2006年2月16日発売の医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」で発表された。
研究は米連邦政府の肝いりで行われている全米規模の「女性健康イニシアチブ」(Women Health Initiative )と言う名前の調査の一環で、50歳以上79歳までの女性、3万6282人を対象に行われた。
被験者を2グループに分け、1グループには、毎日1000mgのカルシウムと400国際単位のビタミンDを与えた、残り半数には偽薬を与えた。
こうして約7年経過後に、調べたところ、被験者全員の腰骨の骨密度はカルシウム・ビタミンD組は1%アップし、腰骨骨折のリスクは12%減っていた。(日経ヘルス 2006/02/21)がん治療:がん細胞だけ殺す治療法、千葉大グループが発見
千葉大大学院医学研究院先端応用外科学の落合武徳教授らの研究グループが21日、がん細胞のみを効果的に死滅させる新しい治療方法を発見したと発表した。がんの最新治療情報を掲載する米国の科学雑誌「キャンサーリサーチ」今月1日号に発表した。
落合教授らによると、がん細胞には「シーミック遺伝子」と呼ばれる原因遺伝子があり、この遺伝子の働きにブレーキをかける「ファー遺伝子」をがん細胞に加えることで、がん細胞だけを殺すことが可能になるという。【山縣章子】(毎日新聞 2006/02/22)配偶者なし、冬が危険 脳血管・心疾患の死亡統計
夫や妻がいない人の冬が最も危ない−。厚生労働省が24日に発表した脳血管疾患と心疾患で死亡した人の統計から、こんな傾向が浮かび上がった。厚労省は「配偶者がいないと食生活が不規則になったり、ストレスが重くなったりするのが影響しているのではないか」と分析している。
厚労省によると、2004年の全死亡数約103万人のうち心筋梗塞(こうそく)や心不全などの心疾患は約16万人。脳梗塞(こうそく)や脳内出血などの脳血管疾患は約13万人。2疾患は循環器系疾患で、合計するとがんの32万人に匹敵する。
月別でみると、2疾患とも1月が最も多く、冬に集中。6月から9月の各月は1月の61−73%にとどまっている。冬は血管の収縮が激しい上、病状悪化の引き金になる風邪をひきやすいためで、がんに比べて季節の影響を受けている。(共同通信 2006/02/24)レッドグレープフルーツにすぐれた血中脂質降下作用
グレープフルーツの中でも、果肉が深い赤色をした、ルビー種と呼ばれる種類に、すぐれた血液中の脂質の降下作用があることを、イスラエルの科学者が明らかにした。
エルサレムのヘブリュー大学薬学部シェラ・ゴリンスタイン博士が行ったもので、2006年3月22日付けの雑誌「農業と食品化学」に掲載される。
研究者たちは、心臓バイパス手術を受けた72人の患者(39歳から72歳)を3つのグループに分けた。患者はいずれも標準的なコレステロール降下剤であるスタチン(statin)系の薬剤が効かなくなっていた。どのグル−プにも、同じ内容の食事を与えたが、果物だけが違っていた。
第1のグループには、毎日レッドグレープフルーツを1個、第2のグループには、ホワイトグレープフルーツを1個食べさせ、第3のグループには、グレープフルーツを全く食べさせなかった。
1カ月後に調べたところ、心拍数や血圧に違いはなかったが、体内の抗酸化活動に関しては、レッドグレープフルーツかホワイトグレープフルーツを食べさせた患者では増強していた。また、レッドグレープフルーツを食べた患者だけは、血液中のトリグリセリド(中性脂肪)の値が、他のグループより低下しており、脂質の低下作用が強いことがわかった。(日経ヘルス 2006/02/24)ストレスホルモン減少、森林浴「お薦めの森」認定へ
自然豊かな森林の中を歩くと、リラックス効果が本当に体に表れることを、独立行政法人森林総合研究所や日本医科大学の研究チームが科学的に裏付けた。
ストレスホルモンの減少など、身体の生理学的データが改善していた。森林総研などでは、調査した10か所の森林でリラックス効果の高さを個別に評価し、お薦めの森として認定する。
森林総研の宮崎良文・生理活性チーム長らは、男子学生12人を2班に分け、国内の森林浴発祥の地とされる長野県上松町のヒノキ林など森林10か所と都市部で、それぞれ歩行や休息をしてもらった。翌日は森林と都市部で班を入れ替え、心拍や唾液(だえき)、血圧などを比較した。
10か所中5か所で、リラックス度の指標となる副交感神経の働きが高まり、ストレスを示すホルモン「コルチゾール」の唾液中濃度も5か所で減少。そのほか血圧も5か所で下がるなど、総合的にみて、10か所すべてで森林浴の効果が確認できた。
一方、日本医大の李卿講師らは、37〜55歳の会社員12人に、長野県飯山市の森林に3日間滞在してもらい、血液中の免疫細胞(NK細胞)を調べた。その結果、森林浴の後には、細胞数自体が多くなるとともに、抗がん作用を持つとされるたんぱく質も増え、免疫力も5割アップすることがわかった。
宮崎チーム長は「鳥や虫の種類が多く、規模が大きく樹種も豊かな森林ほどリラックス効果が大きい傾向があった」と話している。◆リラックス効果が裏付けられた森◆
▽岩手県岩泉町・早坂高原▽山形県小国町・温身平(ぬくみだいら)▽長野県上松町・赤沢自然休養林▽長野県飯山市・心のふるさと▽長野県信濃町・癒やしの森▽長野県南箕輪村・経ヶ岳▽長野県佐久市・癒やしの森▽山口市・東大寺再建のふるさと▽高知県津野町・天狗高原自然休養林▽宮崎県日之影町・自然の恵みが人を呼ぶ里(読売新聞 2006/02/28)カレー、ワインが効く 脳の病気パーキンソン病
金大・山田教授ら確認 原因タンパク分解
カレーやワインに含まれる成分にパーキンソン病の原因タンパクを分解する作用があることを、金大大学院医学系研究科の山田正仁教授(神経内科学)と小野賢二郎助手らの研究グループが確認し、特許を出願した。高齢者に多い脳の難病パーキンソン病の治療には、これまで対症療法しかなかったが、金大グループの研究成果により、病気の根本を絶つ治療薬の開発に光が見えてきた。
パーキンソン病はシヌクレインと呼ばれる糸状のタンパク質が脳内に蓄積するのが原因とされ、金大グループはシヌクレインを分解させる物質を探索。香辛料のウコンに含まれるクルクミン、ワインに含まれるポリフェノールの一種のタンニン酸やミリセチン、ハー ブのローズマリーに含まれるローズマリー酸を、試験管の中でシヌクレインと混ぜたところ、6時間後には分解されてほとんど見られなくなった。
震えや小刻みな歩行などの症状が特徴のパーキンソン病は、日本人の1000人に1人、65歳以上の高齢者では500人に1人がかかるとされる。シヌクレインの蓄積で神経細胞が死滅し、ドーパミンという物質が不足するため、運動能力が低下していく。薬でドーパミンを補充する治療が効果的だが、病気の原因に迫る治療法はなかった。
金大グループはこれまで、クルクミンなどの物質がアルツハイマー病の原因タンパクを分解する作用も確認している。山田教授は「いずれも食品中に含まれる天然物質なので副作用が少ないとみられ、臨床応用への壁が低い」と話し、新薬の開発だけでなく、カレー やワインの予防効果にも注目している。(北國新聞 2006/02/28)緑茶飲んで認知症防げ!=カテキンが神経細胞修復−高齢者1000人調査・東北大
1日2杯の緑茶で認知症予防を−。記憶力などの著しい低下を招く認知症について、緑茶に多く含まれるカテキンが高い予防効果を持つ可能性があることが4日、東北大大学院医学系研究科の栗山進一講師(公衆衛生学)の研究チームの調査で分かった。
認知症などの認知障害は、脳の神経細胞の損傷が一因とされる。カテキンが神経細胞の損傷を防いだり、修復効果を持つのは、マウスを使った実験で判明しているが、人間でも効果が裏付けられたの初めてという。
栗山講師らは2002年7〜8月、仙台市内の70〜96歳の男女1003人を対象に、生活習慣や認知能力などを面接調査。緑茶の摂取量を基に全体を「週3杯以下」(16.9%)、「週4〜6杯または1日1杯」(10.8%)、「1日2杯以上」(72.3%)の3グループに分類した。
認知障害の度合いに関しては、簡単な図形を描かせたり、単語を覚えてもらうテストの成績を基に判定。緑茶摂取量との関連を調べる際には、糖尿病や高血圧、飲酒、喫煙などの要因が反映しないように調整した。
その結果、「週3杯以下」のグループが認知障害に陥っていた比率を「1.0」とした場合、「週4〜6杯」は0.62で、「1日2杯以上」は0.46と半分以下だった。
さらに「1日2杯以上」を「1日2、3杯」「同4杯以上」に分けて比較したが、目立った差はなかった。(時事通信 2006/03/04)腰痛には「はり」がいい──イギリスで報告
腰痛の「治療法」ではり治療が通常の物理的療法に優ることを調べた試験が英国で行われ、このほど「BMJ(英医師会報)」のオンライン版で発表された。
腰痛持ちの中年の男女129人を2グループに分けて。1グループに、はりを、他のグループに骨盤牽引、背骨の矯正、温熱と電気による刺激、エクササイズという5種類の物理的治療法を1カ月にわたって施した。
試験の結果、いずれのグループでも痛みがある程度軽減されたが、痛みの程度を24段階のスケールで測定して比較したところ、はりのグループが、ほかの物理的治療法を受けたグループより、改善度が平均して4ポイント上回った。(日経ヘルス 2006/03/06)がん、アレルギー 牛乳成分で予防 信大教授ら確認
牛乳に多く含まれる「免疫グロブリンG(IgG)」と呼ばれるタンパク質の一種が、がんやアレルギー予防に役立つ可能性のあることが信州大農学部(長野県南箕輪村)の大谷元教授の研究グループの実験で分かった。IgGを多く含む出産直後の牛の初乳の多くは廃棄物として扱われてきたが、がんやアレルギー予防の食材としての活用が期待される。
実験では牛乳から取り出したIgG入りのえさを与えたマウスと、IgGを含まないえさを与えたマウスを比較。混ぜたえさのマウスはウイルスやがん細胞を攻撃する免疫細胞が1.2〜2倍多くなった。がん細胞を殺傷する機能を持つ脾臓(ひぞう)細胞も活性化された。一方、アレルギーや花粉症の原因とされる抗体の生成は20〜30%抑えられた。
初乳は出産後数日間の牛乳で、通常の牛乳の100倍以上のIgGを含む。しかし、タンパク質や脂肪が多すぎて商品として牛乳の規格に合わなく、販売できずに多くは捨てられている。
大谷教授は「アレルギーの原因という悪いイメージのある牛乳も使い方によっては予防に役立つ」と話している。(中日新聞 2006/03/08)コーヒー功罪、遺伝子で差 心筋梗塞の危険高める?
遺伝子のわずかな違いによって体内でのカフェイン分解が遅い人は、1日2杯(1杯250cc)以上のコーヒーを飲むと心筋梗塞(こうそく)の危険が高まる恐れがあるとする論文をカナダ・トロント大などの研究チームが8日付米医師会雑誌に発表した。
分解が速いタイプの人は逆に1日1―3杯飲む方が1杯未満の人に比べ、心筋梗塞の危険が少なかった。研究チームは「将来は遺伝子タイプ別の食事指導が必要になりそうだ」としている。
調査対象は中米コスタリカで1994―2004年に急性心筋梗塞を起こした患者約2000人(平均年齢58歳)と、健康な約2000人。
カフェイン分解にかかわる肝臓の酵素CYP1A2の遺伝子を調べると、患者グループでも健康な人のグループも半数強が分解が遅いタイプだった。
分解が遅い人では、コーヒーを1日2―3杯飲む人の心筋梗塞の危険度は1杯未満の人に比べ36%、4杯以上だと64%、それぞれ高かった。50歳未満の人に限って分析すると、4杯以上飲む人は危険度が約4倍も高まった。(共同)(産経新聞 2006/03/08)サケの軟骨で腸疾患に効果 弘前大医学部のグループ
サケの鼻の軟骨に含まれる糖タンパク質「プロテオグリカン」が、厚生労働省が難病に指定している特定疾患「潰瘍(かいよう)性大腸炎」などの炎症性腸疾患に効果があることを、弘前大医学部外科学第2講座の吉原秀一助教授らの研究グループが17日までに、マウスの実験で突き止めた。
大腸の粘膜などにかいようができる炎症性腸疾患は原因が解明されておらず、治療法も確立されていない。厚労省によると、国内に計
約10万人の患者がいるという。
プロテオグリカンはコラーゲンと同様に軟骨の主成分の1つ。免疫機能などを調節する働きがあると考えられ研究が進められてきた。牛の軟骨などから製造されていたが、抽出が難しく値段も1ミリグラム3万円以上と高価で、研究や実用化への壁となっていた。(共同通信 2006/03/17)リンゴ成分、中性脂肪を抑制 アサヒビールが商品化検討
リンゴの抽出成分「リンゴポリフェノール」が、血液中の中性脂肪が増えるのを抑える効果があることを、アサヒビールが人への臨床試験で初めて確認した。これまでは動物実験でしか確認されていなかった。25日から京都女子大学(京都市)などで開かれる日本農芸化学会大会で発表する。
リンゴポリフェノールには、小腸で脂質を分解する酵素「リパーゼ」が活性化するのを抑える効果がある。小腸で吸収されない脂質は、そのまま体外に排泄(はいせつ)される。
臨床試験では、約600ミリグラムのリンゴポリフェノール(リンゴ3個分)を摂取してから食事をすると、摂取しない場合に比べ、血液中の中性脂肪が約20%減る効果が確認された。
単純比較はできないが、ウーロン茶ポリフェノールと同程度の効果と見られる。同社は肥満や高脂血症の予防に役立つとみて、サプリメントなどへの商品化を進める考えだ。(共同通信 2006/03/22)酵母+抗酸化ミネラル 放射線から生体守る
被ばく時の治療薬開発に期待 放医研グループなど発見
パンやビール製造に使う酵母に亜鉛や銅などの抗酸化ミネラルを含ませると、放射線による生体への障害を防ぐ効果があることが、放射線医学総合研究所(千葉市)と鍵谷勤京都大名誉教授の研究グループのマウスを使った実験で分かった。がんの放射線治療などで被ばくした際の治療薬開発などにつながる可能性がある。5月に津市で開く日本フリーラジカル学会で発表する。
同研究所放射線安全研究センターの伊古田暢夫氏らは、致死量に相当する7.5グレイのエックス線をマウスに照射、亜鉛、銅、セレンを含ませた酵母を与えたグループと、与えないグループとの間で生存率を比べた。その結果、与えない方の照射後30日の生存率が7%だったのに対し、亜鉛酵母、銅酵母を与えたマウスは80%以上の高い生存率を示した。酵母を照射前に与えても、照射後に与えても効果があった。
仕組みは不明だが、研究グループでは、放射線照射で発生する有害な活性酸素を酵母が除去するためとみている。
鍵谷名誉教授は「放射線障害を防ぐ物質は他にもあるが、照射後でも効果がある物質は少ない」と話している。(中日新聞 2006/03/25)ハーブに含有の「ハルミン」 骨の破壊ストップ
骨粗しょう症薬期待 中部大のグループ発見
ハーブの一種であるパッションフラワーなどに含まれる化合物「ハルミン」に、骨粗しょう症の原因となる破骨細胞の機能を抑えると同時に、骨を作る骨芽細胞の働きを促進する効果のあることを、中部大(愛知県春日井市)健康食品科学寄付研究部門のグループが突き止めた。28日から仙台市で始まる日本薬学会で発表する。骨粗しょう症の治療や予防薬につながる有望な物質になると期待される。
研究グループは永井和夫教授や禹済泰(ウ・ゼテ)教授、米沢貴之助手ら。
破骨細胞は、単核の細胞が多数融合して多核細胞となって、骨を破壊する機能を持つ。破骨細胞の培養実験で、ハルミンを全く加えないで培養すると、1平方センチあたり約1000個の多核細胞が確認されたが、ハルミンを一定量添加すると、多核細胞はほとんど形成されなかった。
さらに、骨片の上に破骨細胞を置いて培養実験したところ、ハルミンを加えていない骨は、破壊されて多数の穴があいたが、ハルミンを一定量加えると、ほとんど穴があかなかった。また、骨芽細胞にハルミンを添加すると、骨芽細胞の数が増加し、骨を作る力が増強された。
禹教授は「ハルミンがどうしてこのような効果を発揮するのか、メカニズムは分かっていない。今後、メカニズムの解明と動物レベルでの実験を進め、薬や健康食品の開発につなげたい」としている。<骨粗しょう症> 骨破壊が骨形成を上回り、骨密度が減少し、骨折を引き起こしやすい状態。閉経後の女性に多く、60代女性の約半数に発生しているとされる。日本の骨粗しょう症の人は約1000万人。(中日新聞 2006/03/28)
ビタミンC不足で老化促進 都の研究員ら解明
ビタミンCが不足すると老化が進みやすくなることを、東京都老人総合研究所の石神昭人・主任研究員と東京医科歯科大大学院の下門顕太郎教授らの研究グループがマウスの実験で明らかにした。人の老化のメカニズムの解明につながることが期待できるという。米科学アカデミー紀要(電子版)で4日に発表する。
マウスなどは人と違い、体内でビタミンCを合成できる。グループは、ビタミンCを合成できないマウスを遺伝子操作でつくり、ビタミンCが少ないえさで飼育した。死亡で半数になる速さを比べたところ、通常のマウスは24カ月かかったが、操作したマウスは6カ月で半数となった。死因は老衰で、4倍の速さで老化が進行したことになる。
さらに、ビタミンCを全く含まないえさでこのマウスを飼育すると、人がビタミンCの欠乏でかかる壊血病の症状が現れて、約半年後にはすべてが死んだ。
日本ビタミン学会ビタミンC研究委員会委員長の村田晃・佐賀大名誉教授は「ビタミンCの老化防止作用について、動物実験で科学的な根拠が出たのは初めてではないか。ビタミンCが不足すると老化が進むと言われてきたが、それを裏付けるデータで、より確実になってきた」と話している。(朝日新聞 2006/04/03)ビタミンC:老化予防に有効 不足のマウス老い4倍加速
ビタミンCが不足したマウスは通常のマウスに比べ、4倍以上老化が速く進むことを東京医科歯科大と東京都老人総合研究所などの研究チームが突き止めた。研究チームは「ビタミンCが、老化の予防に有効である可能性が高まった」と結論付けている。4日付の米科学アカデミー紀要の電子版に発表した。
研究チームは、老化が進むと減る特定のたんぱく質を解析した結果、ビタミンCを合成する酵素と同一であることが分かった。このたんぱく質を持たないマウスを遺伝子操作で作り、正常なマウスと同時に飼育したところ、6カ月たつと、正常なマウスはすべて生きていたが、たんぱく質を持たないマウスは半数が老衰で死んだ。
臓器や血中のビタミンC量を比べたところ、たんぱく質を持たないマウスは正常なマウスの10分の1だった。研究チームは「マウスは体内でビタミンCを合成するため、たんぱく質を持たないマウスは、ビタミンC合成ができず、老化が急速に進んだようだ」と話す。
ヒトは、このたんぱく質があっても体内でビタミンCを作ることはできない。今回の実験結果は直接、ヒトでもビタミンCが老化予防に有効と示すものではないが、たんぱく質を持たないマウスをヒトの老化に関する研究に活用することができるという。【永山悦子】(毎日新聞 2006/04/04)パーキンソン病、ピーマン・納豆が含む物質に効果
手足がふるえたり、歩きづらくなったりする難病パーキンソン病の原因とされるたんぱく質に、ピロロキノリンキノン(PQQ)という物質を与えると、このたんぱく質の凝集、蓄積が抑えられることを東京農工大の早出(そうで)広司教授(生命工学)らが見つけ、11日発表した。今後、細胞レベルで抑制効果を確かめるなどし、将来は新薬の開発につなげたいという。
パーキンソン病は1000人に1人程度の割合で発症し、脳内でドーパミンという神経伝達物質をつくる細胞が壊れる病気だ。たんぱく質のαシヌクレインが凝集し、この細胞に蓄積することが主な原因とされる。
早出教授らは蓄積を防ぐことが発症予防につながると考え、効果のある物質を探索。ピーマンや納豆などに含まれるPQQを、試験管内のαシヌクレインに投与すると、凝集が通常の10分の1以下に抑えられた。水野美邦・順天堂大教授(脳神経内科)の話 αシヌクレインの凝集を抑制できた結果は関心が持てる。今後、動物実験で効果が確認できれば、期待は大きい。(朝日新聞 2006/04/12)
癒やし効果を確認できた森林10カ所 林野庁が公表
林野庁は18日、森林が心身を癒やす効果が科学的な実験で確認できたという全国の10カ所を公表した。同庁がこうした認定をするのは初めて。「癒やしの効果が科学的に確認できた」とお墨付きを与え、地域活性化のため森林を利用しようとする地元自治体を支援する狙いがある。
「癒やし効果」には、森林浴で血圧や脈拍数が下がることなどがある。10カ所中6カ所は森林全域で効果が期待できる「森林セラピー基地」とした。長野県の上松町、飯山市、信濃町と、山形県小国町、山口市、宮崎県日之影町を認定した。
4カ所は森林の中を通る歩道に癒やし効果が確認できたため、「セラピーロード」として、岩手県岩泉町、長野県の南箕輪村と佐久市、高知県津野町を認定した。
全国27カ所の候補地のうち、05年度に10カ所を調べ、すべてで効果が認められたという。残りの17カ所も順次、調べる。(朝日新聞 2006/04/18)朝鮮ニンジンが乳ガン患者に好影響
古くから、中国や朝鮮で親しまれているジンセン(朝鮮ニンジン)と乳ガンとの関係を調べた研究が行われ、患者の健康状態や予後にジンセンが好影響を与えていることがわかった。この研究は、雑誌「米疫学ジャ−ナル」(American Journal of Epidemioloy)の2006年4月1日号に掲載された。
研究者たちは1455人の乳ガン患者のデータを分析した。
いずれの患者も、通常のガン治療(術、化学療法、放射線)を受けていた。また、サプリメントのジンセンをなんらかの形で使っていた人もいた。
その割合は、乳ガンと診断される前からジンセンを飲んでいた人が27%、診断後ジンセンを使っていた人は63%にのぼった。
その後、5年間の経過を調べると、診断前からジンセンを飲んでいた人では再発やガン死の割合が30%小さかった。(日経ヘルス 2006/04/18)緑茶・コーヒーに糖尿病予防効果 全国1万7000人調査
緑茶やコーヒーを多く飲む人は糖尿病になりにくい──。こんな結果が全国約1万7000人の追跡調査からわかった。コーヒーの糖尿病予防効果は欧米などの研究で指摘されていたが、今回、緑茶の効果も明らかになった。大阪大の磯博康教授(公衆衛生学)らが、18日付の米国内科学会の専門誌で発表した。
文部科学省の研究費による大規模調査に協力した40〜65歳の男女で、糖尿病やがん、心臓病になっていなかった1万7413人を調べた。5年間に、このうち444人が糖尿病を発症した。
緑茶を1日6杯以上飲む人は週1杯未満の人に比べて糖尿病の発症リスクが33%減っていた。コーヒーを1日3杯以上飲む人も、週1杯未満の人に比べ42%減だった。
さらに身長と体重から肥満と判定される人でも、コーヒーや緑茶などによるカフェイン摂取量が多い人は、発症リスクが大きく減っていた。
研究グループによると、緑茶やコーヒーなどが含む抗酸化物質には、糖尿病につながるインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい状態)を改善する効果が知られている。また、カフェインにも脂肪燃焼を促すなどの効果があるという。(朝日新聞 2006/04/20)カテキンがDNAと結合 がん予防の仕組みか
緑茶に含まれるカテキンがDNAと結合することを確かめたと、徳島文理大の藤木博太教授(生化学)と葛原隆助教授(同)が27日、発表した。
カテキンはがん予防効果があるとされるが、結合することでDNAを損傷から保護し、がん予防につながっている可能性もあるとみて、今後確かめたいとしている。
藤木教授らは、DNAとカテキンを混ぜて構造を調べ、カテキン分子1−3個が結合したDNA断片があるのを確認した。
カテキンは体内で、さまざまな効果をもたらす酵素などのタンパク質に結合し、その作用を変えることが知られていた。(共同通信 2006/04/27)オメガ3、オメガ6脂肪酸が前立腺ガンを防ぐ
不飽和脂肪酸のオメガ3タイプとオメガ6タイプがともに前立腺がんの予防に役に 立っていることがわかった、と英国の雑誌「がんジャーナル」(British Journal of Cancer)が伝えた。
ともに、必須脂肪酸といわれ、食べ物から摂取する必要があり、体ではつくれない。研究は、英マンチェスターのパターソン研究所の研究者が行ったもので、オメガ3脂肪酸は前立腺ガンの細胞の拡散をブロックする効果があることを見つけたという。(日経ヘルス 2006/04/28)コレステロールや中性脂肪、納豆が効果的 住民を調査
血中のコレステロールや中性脂肪が多い人には納豆が効果的──血圧、脂質、血糖、肥満のいずれかの指標が高い47〜81歳の男女52人に約1カ月間、朝食に30グラムの納豆を日常的に食べてもらい、コレステロール値、血糖値、血圧、尿酸値などを測ったところ、高コレステロール群では平均7.7%、高中性脂肪群では平均12.9%、血中濃度が低下した。国立循環器病センターの北風政史・臨床研究開発部長らの調査でわかった。
この調査は、生活習慣病予防に対する納豆の効果を検証しようと、同センターと佐賀県有田町などが共同で同町の住民を対象に実施した。
その結果、もともと総コレステロール値が高かった25人は1デシリットルあたり平均250ミリグラムだった血中濃度が、4週間後には約231ミリグラムに改善。中性脂肪値が高かった10人も約195ミリグラムから約170ミリグラムに低下した。一方、それぞれに異常がなかった正常群では、納豆を食べてもほとんど数値に変化がなかった。
北風部長は、「統計的にも信頼性のある調査結果。納豆を継続して食べれば高脂血症の改善効果が期待できる」としている。(朝日新聞 2006/05/02)熱帯果物マンゴスチン すべてのがんに抑制効果
岐阜の研究所解明 副作用ほとんどなし
東南アジア原産の果物「マンゴスチン」の果皮に、がん抑制効果があることを、財団法人・岐阜県国際バイオ研究所が発見した。研究所の健康有用物質研究部(赤尾幸博部長)では、成分の抽出法や、適正な摂取量などの研究を進めており、健康食品などに活用する道を探っている。
マンゴスチンの果皮は、現地では炎症や傷の治療薬として知られる。果皮に含まれる「キサントン」という成分には、抗菌や抗カビなどの作用がある。キサントンは、老化やがんの要因とされる活性酸素を除去する働きを持つ「ポリフェノール」の一種で、赤尾部長はこの成分に着目し、約3年前から、がんに対する効果を調べてきた。
培養したヒトのがん細胞に、果皮から抽出した成分を加えたところ、がん細胞は18〜24時間で減り始め、48時間後には6〜7割が死滅。大腸がんや前立腺がん、白血病など、すべてのがん細胞を抑える効果があることが確認できたという。抗がん剤のように、正常な細胞を壊してしまう副作用もほとんどなかった。
赤尾部長は「正しく摂取することができれば、がんの発症や増殖を抑えることができるのではないか」と話している。がん予防に詳しい森秀樹・岐阜大副学長(病理学)の話 「マンゴスチンを利用するのはユニークな研究だ。合成物質に比べて副作用は少ないだろう。治療だけでなく、がん予防にも期待できる」
<マンゴスチン> オトギリソウ科の植物で、タイやマレーシアなど熱帯アジアの各地で栽培されている。硬く厚い果皮に覆われた果実は、栄養価が高く、「熱帯果物の女王」と呼ばれている。(読売新聞 2006/05/05)
3抗体併用で“大型がん”消滅、順大が動物実験で成功
免疫の働きを強める3種類のたんぱく質を組み合わせた「カクテル免疫療法」で、大型の固形がんを高率で消滅させることに、順天堂大医学部の奥村康教授(免疫学)らのチームが成功した。
マウスの実験だが、人間への応用も期待できる成果で、8日付の専門誌「ネイチャー・メディシン」電子版に発表する。
奥村教授らは、がん細胞に結合すると、これを自滅させる「アンチDR5抗体」と呼ばれるたんぱく質を人工的に作成した。ただ、この抗体は一部のがん細胞にしか結合できないため、単独では効果が小さい。
このため、体内にもともとある免疫細胞が、がん細胞を見つけやすくする「アンチCD40抗体」と、免疫細胞の攻撃能力を高める「アンチCD137抗体」を併用したところ、強力な抗がん作用を発揮させることが分かった。
マウスを使った実験では、5ミリ・メートル角の乳がんや腎臓がんが、10匹中7匹で消滅した。人間だと、握り拳大のがんが消滅したことに匹敵するという。奥村教授は「がん細胞を移植したマウスを治療したのでなく、『自家がん』と呼ばれる自然に近いがんを消滅させた点で、意義は大きい。これらの抗体の作用は人間でも同じと考えられるため有望だ」と話している。(読売新聞 2006/05/08)緑茶効果、米FDA認めず 伊藤園の表示許可申請
緑茶飲料メーカー大手「伊藤園」(東京)と同社の米国現地法人が、緑茶成分カテキンによる心血管疾患のリスク減少効果について、商品への表示許可を米食品医薬品局(FDA)に申請、「信頼できる科学的根拠はない」として棄却されたことが11日、分かった。
伊藤園によると、米国で販売する緑茶飲料に「カテキンを含む緑茶を毎日150ミリリットル以上摂取すれば心血管疾患のリスク要因が減少する。FDAも根拠を支持できるとしている」と表示することを求め、動物実験や人を対象にした研究論文など計105件の資料とともに昨年6月、申請した。(共同通信 2006/05/11)「ごま」かしなき効果 セサミノール 大腸がん抑制
名大、岐大の教授ら確認
ごまに含まれる成分で抗酸化作用を持つ「セサミノール」が、大腸がんを抑制する効果を持つことを、名古屋大生命農学研究科の大澤俊彦教授と岐阜大医学研究科の森秀樹教授らの研究チームが発見、がん専門の国際学術誌「キャンサーレターズ」電子版に発表した。
研究チームは、あらかじめ発がん物質を投与したラットを、セサミノールを含む餌を与えたグループと、含まない餌を与えたグループに分けて、正常な細胞群が、がんに変わっていく過程の細胞群である「前がん病変」の大腸での発生状況を調べた。
病変の1つACFは、セサミノールを500ppm含む餌を与えると、1匹当たりの大腸での平均発生個数が84から41に減った。同じく病変の1つBCACの発生をみる指数も、大腸粘膜1平方センチ当たり1.71から0.53に下がった。
大腸がん発生と相関関係があるとみられるタンパク質遺伝子の発現状況を比べると、セサミノールを含まない餌を食べたグループのタンパク質の発現レベルが約6だったものが、500ppmを与えたグループは1以下まで大きく減少した。
大澤教授は「セサミノールには動脈硬化を抑制する作用があることも分かっており、ごまは意味のある健康食品のひとつといえる」と話している。(中日新聞 2006/05/13)膵臓がんに効果あり 立山の藤木病院 4療法併用で治療
立山町の藤木病院(藤木龍輔院長)は手術ができない末期膵臓(すいぞう)がん患者に対し、温熱、高気圧酸素療法、抗がん剤と薬剤で血流を改善する補助療法の4つを組み合わせることで治療の相乗効果を上げている。ほかの臓器に比べて低酸素状態にある膵臓の特性を考慮した方法。過去2年で余命半年から1年と診断された約30例のうち、4つが完全に併用できた患者5人はいずれも存命している。
藤木病院は、2004年に局所に高周波をあてて41−42度に加温し、がん細胞を死滅させる効果があるハイパーサーミア装置を導入した。切除不能ながんの患者に使用し、各療法との併用で成果を挙げている。
がんの治療では通常、血管新生抑制療法が用いられるが、藤木院長は「低酸素ストレスがもたらす遺伝子変化が、膵臓がんの増殖と転移につながる」という海外の医学論文に着目、高気圧酸素による治療を取り入れた。
濃度100%の酸素を体内に取り入れることができる高気圧酸素治療装置を13年前に導入し、脳梗塞(こうそく)などで血行障害のある患者に使っていたが、膵臓がん患者にも使用した。さらには、血流改善の薬を併用することで膵臓に供給される酸素量を高めた。
藤木院長によると、これらの補完療法を化学療法と併用することでより抗がん剤の効果が高まり、増殖停止につながっているとしている。成果を挙げているのは50代から70代の患者5人で、「4つの療法を完全に実施できた場合、延命の効果が出る」と話している。
藤木院長は20日に富山市の富山国際会議場で開かれる市民公開講座「がんと闘うハイパーサーミア・超音波」(富山新聞社後援)で治療成果について紹介する。講座の参加は無料。申し込み、問い合わせは富大大学院医学薬学研究部放射線基礎医学教室、=076(434)7266=まで。(富山新聞 2006/05/17)「和食はヘルシー」実証 東北大、ネズミで実験
健康にいいのは洋食より日本食──。半ば常識になっている通説を科学的に立証しようと、東北大の宮澤陽夫(てるお)教授(食品学)らがネズミで実験をした。その結果、日本食を食べたネズミの方が、コレステロールや脂肪を分解する遺伝子が活性化し、健康的であることが確認できた。
実験ではまず、日米の国民栄養調査を基に、最近の両国の代表的な1週間のメニュー各21食分を選んだ。日本食はさしみや雑炊、オムライスなどで、米国食はハンバーガーやフライドチキンなどだ。栄養士に実際に調理してもらった食事を凍結乾燥。粉末にして混ぜた後、それぞれ8匹のネズミに3週間食べさせた。
ネズミの肝臓で計1万種類の遺伝子の働きを比べたところ、日本食のネズミではコレステロールや脂肪を分解する複数の遺伝子が、米国食の1.5倍以上に活性化していた。効率よく分解が進んだと見られる。実験後に肝臓内にたまったコレステロール量は、米国食の方が1割以上多かった。
研究では欧米化がそれほど進んでいなかった60年代の日本食と最近の日本食も比べたが、60年代の食事の方が健康によいようだとの結果も出た。
和食の方が健康にいいらしいことは、多くの疫学研究などが示しているが、具体的理由は必ずしもはっきりしていない。宮澤さんは「日本食有利説を科学的に確かめたかった。我々団塊世代が育った洋食化していない食事の方が、今の日本の食事よりも健康的なことも分かった」と言う。
国立健康・栄養研究所の梅垣敬三研究員は「日本食の良さを生物の体の仕組みまで掘り下げて調べており、面白い。人間の健康にもいい、と確かめる糸口になる」と評価する。(朝日新聞 2006/05/24)カルピス:乳酸菌の一種、アトピー症状の緩和効果を確認
大手飲料メーカーのカルピスは29日、乳酸菌の一種「ラクトバチルス・アシドフィルスL−92株」に、アトピー性皮膚炎の症状を緩和する効果を確認したと発表した。試験した患者の9割が炎症やかゆみが減ったという。30日から東京都内で開かれる日本アレルギー学会で発表する。
同社の「健康・機能性食品開発研究所」と、愛知学泉大の鳥居新平教授らが共同研究した。昨年1年間で、アトピー性皮膚炎の子供20人(4〜15歳)に毎日、菌で作った発酵乳をそれぞれ8週間飲ませて、症状の変化を調べた。【藤沢宏幸】(毎日新聞 2006/05/29)偏った食生活、喫煙と同じくらい健康に悪影響
【アムステルダム29日ロイター】オランダの国立公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)が29日公表した報告書によると、魚、果物、野菜をほとんど食べないことは喫煙と同じくらい健康に悪いという。
欧州食品安全機関(EFSA)が食品と食生活のリスク分析に使用するという同報告書は「現在オランダでは、深刻な病気や死亡の原因となっている食習慣のうち、最大のものが魚、果物、野菜の摂取不足だ」と指摘。
また「何年もの闘病生活を強いられるリスクまで考慮に入れると、不健康な食生活は喫煙と同じくらい健康に大きな害を及ぼす」と強調している。
同報告書によると、人口1600万人のオランダでは、約75%が十分に果物や野菜を摂取していない。
また、不健康な食生活が糖尿病や心疾患、がんを引き起こすことで毎年約1万3000人が死亡。一方で肥満による心臓病やがん患者の死亡は、年間7000人となっている。(ロイター通信 2006/05/30)ホヤにアルツハイマー予防効果の「プラズマローゲン」
海に生息するホヤなどに含まれる脂質の「プラズマローゲン」がアルツハイマー病を防ぐ効果を持つ可能性が高いことが、東北大大学院農学研究科の宮沢陽夫教授(食品学)らの研究でわかった。動物実験で証明できたことから、来年にも錠剤の健康食品として発売する。
ひどい物忘れなどを引き起こすアルツハイマー病は、脳の神経細胞が死ぬことが原因と考えられている。これまで、患者の脳内ではプラズマローゲンが通常より3割程度減少していることがわかっていたが、その働きは明らかにされていなかった。
宮沢教授らは、細胞の培養実験の結果、プラズマローゲンに神経細胞死を防ぐ効果があることを突き止めた。さらにアルツハイマー病を発症させたラットにプラズマローゲンを食べさせ、迷路を経て餌にたどり着かせる実験をしたところ、記憶・学習能力の低下を防ぐことができた。
プラズマローゲンは牛の脳にも含まれるが、BSE(牛海綿状脳症)感染の恐れがある。そこで手に入りやすい海産物を調べ、ホヤやカキ、ウニなどに含まれていることを発見。とりわけ、ホヤの場合は廃棄する内臓への含有率が約0.1%と高く、有効活用できるという。
宮沢教授らは昨年8月、ベンチャー企業を設立。ホヤからプラズマローゲンを抽出する方法も開発している。また、4〜5年をかけて患者への効果を確かめ、医薬品などの開発に結びつけたいとしている。
宮沢教授は「ホヤは宮城、岩手両県の三陸沿岸が産地。先進各国では高齢化が進んでおり、日本だけでなく世界で需要が高まれば、東北の新しい産業に結びつく可能性がある」と話している。(読売新聞 2006/06/01)ディーゼル排ガス:胎児に影響、自閉症発症の可能性
ディーゼル自動車の排ガスを妊娠中のマウスに吸わせると、生まれた子供の小脳にある神経細胞「プルキンエ細胞」が消失して少なくなることが、栃木臨床病理研究所と東京理科大のグループによる研究で分かった。自閉症では小脳にプルキンエ細胞の減少が見られるとの報告もある。ディーゼル排ガスが自閉症の発症につながる可能性を示す初めての研究として注目を集めそうだ。16日にカナダのモントリオールで開かれる国際小児神経学会で発表する。
研究グループは、妊娠中のマウスに、大都市の重汚染地域の2倍の濃度に相当する1立方メートル当たり0.3ミリグラムの濃度のディーゼル排ガスを、1日12時間、約3週間浴びせた後に生まれた子マウスと、きれいな空気の下で生まれた子マウスの小脳をそれぞれ20匹ずつ調べた。
その結果、細胞を自ら殺す「アポトーシス」と呼ばれる状態になったプルキンエ細胞の割合は、ディーゼル排ガスを浴びた親マウスから生まれた子マウスが57.5%だったのに対し、きれいな空気の下で生まれた子マウスは2.4%だった。また、雄は雌に比べ、この割合が高かった。人間の自閉症発症率は男性が女性より高い傾向がある。
さらに、プルキンエ細胞の数も、排ガスを浴びたマウスから生まれた子マウスに比べ、きれいな空気下で生まれた子マウスは約1.7倍と多かった。
菅又昌雄・栃木臨床病理研究所長は「プルキンエ細胞の消失などは、精神神経疾患につながる可能性がある。ヒトはマウスに比べ胎盤にある“フィルター”の数が少ないため、ディーゼル排ガスの影響を受けやすいと考えられる。現在、防御方法を研究中だ」と話している。【河内敏康】▽橋本俊顕・鳴門教育大教授(小児神経学)の話 最近約10年間で先進国では自閉症が増えているとみられており、海外の研究報告では生まれる前の要因が強く疑われている。その研究報告と今回の研究は一致しており、候補の1つを特定できた点で高く評価できる。今後は、ディーゼル排ガスで動物に自閉症の行動特徴が起こるのか調べる必要がある。
<自閉症> 言葉の発達の遅れや対人関係を築きにくいなどの特徴がある一方、特定の分野で大変優れた能力を発揮する人がいる。脳の機能障害があるとされるが、はっきりした原因は分かっていない。典型的な自閉症は日本に約36万人、広汎性発達障害なども含めると約120万人いると推定されている。(毎日新聞 2006/06/04)
ミルクチョコで記憶力がアップ? 米研究者ら
ニューヨーク(ロイター) ミルクチョコレートには脳の機能を高め、記憶力を向上させるなどの効果がある──。甘い物好きにはうれしい研究結果を、米ウィーリング・ジェスイット大の研究者らがこのほど発表した。
チームでは研究の参加者に、コンピューターによる検査を実施。記憶力や反応の速さ、注意力の持続性、問題解決能力などのテストを、4回にわたって繰り返した。参加者は、3回のテストでははそれぞれ15分前にミルクチョコレート、ダークチョコレート、カカオに代わる健康食品として知られるイナゴマメを食べ、1回は何も食べずに臨んだ。
その結果、ミルクチョコを食べた後のテストでは、言語、視覚の記憶を示すスコアがかなり高くなることが判明。また、反応の速さはミルクチョコ、ダークチョコを食べた場合に向上することが分かったという。
チームを率いるブライアン・ローデンブッシュ博士がロイター通信に語ったところによると、チョコレートにはカフェインをはじめ、テオブロミン、フェネチルアミンなど、覚せい効果のある成分が含まれることが知られている。「われわれの研究では、実際にチョコレートを食べることによって注意力や集中力などに効果が現れ、頭の働きがよくなることが立証された」と、同博士は話している。(CNN 2006/06/05)米誌、妊婦のツナ缶摂取に警告=高い濃度の水銀含有を指摘
【ワシントン6日ロイター】米誌コンシューマー・リポートは5日発売号で、人体に有害な量の水銀を含んでいる恐れがあるとして、妊娠中の女性に対して缶詰のツナ(ライトツナ)の摂取を控えるよう報じた。
それによると、米FDA(連邦食品医薬品局)が調査したツナ缶のうち、全体の6%からビンナガマグロと同量の水銀、また、一部にはその2倍の量が検出されたとしている。FDAによると、高い濃度の水銀は血液中に流れると神経に障害を引き起こす可能性があるとしており、FDAは2004年3月以降、妊娠中の女性に対し、ビンナガマグロを週に170グラム以上、食べないよう警告している。
しかし、今回の調査では、FDAはツナ缶のライトツナに含まれる水銀の平均含有量は、妊婦による摂取を控えるべき基準値の10分の1以下の0.12ppmだったとしている。
同誌の記事に対し、タフツ・ニューイングランド医療センターのジョシュア・コーエン博士は、胎児への水銀の影響は「1日だけの摂取量ではなく、数週間にわたって摂取された平均量による」と指摘、ツナ缶業界は、同誌の報道は小さな問題を大げさに取り上げており、他の多くの調査結果と一致していないと反論している。(ロイター通信 2006/06/06)胃がん リンパ節広く取る手術 「標準手術と差なし」
進行胃がんの治療で、胃の周囲のリンパ節を広く切り取る「拡大手術」と、一定範囲の切除にとどめる標準的な手術(D2郭清)では、治療効果にほとんど差がないという調査結果を、日本の国立がんセンターなどがまとめた。アトランタで6日まで開かれた米臨床腫瘍(しゅよう)学会で発表した。
報告した同センター中央病院の笹子三津留・副院長は「リンパ節を多くとったことで、患者の状態を悪化させている可能性もあるのではないか。標準治療はD2郭清と考えるべきだ」と話した。
同センター中央病院など全国の24医療機関が共同で調べた。がんの進行度(4段階)が2〜4の進行胃がん患者で、95〜01年に拡大手術をした260人と、D2郭清をした263人について、治療効果を比べた。その結果、3年生存率はともに76%。5年生存率は拡大手術が70%、標準的な手術は69%で、ほとんど差はなく、「延命上の利点はない」(笹子副院長)としている。
日本胃癌(がん)学会の治療ガイドラインは、進行度2〜3の患者については基本的に「胃の3分の2以上の切除とD2郭清」を標準治療とし、拡大手術の実施は、がんの転移が進んだ進行度4の患者などに限っている。(朝日新聞 2006/06/07)ニンジン煮れば→ベータカロチン摂取「生」の1.6倍
ニンジンは、ゆでて食べると、色素「ベータカロチン」の体内への吸収率が高まることが、伊藤園中央研究所などの研究でわかった。
ベータカロチンは紫外線から肌を守る効果があるとされ、これからの季節、有効な調理法といえそうだ。
研究グループでは、24〜41歳の男性8人を対象に、生のニンジンとゆでたニンジンをそれぞれ200グラム食べてもらい、ベータカロチンの血中濃度を調べた。その結果、ゆでたニンジンだと、生の場合に比べ摂取後6時間で平均1.4倍、8時間で1.6倍に達していた。
また、ゆでたニンジンを基に作った野菜果汁を飲んで、肌の状態を調べた別の実験では、摂取後8週間で、13人の対象者全員のシミの面積が減少することが確認された。
提坂裕子・同研究所副所長は「ニンジンは、油で調理してもベータカロチンの吸収率は上がるが、油の取りすぎはいけない。ゆでて食べることを、積極的に考えてほしい」と話している。(読売新聞 2006/06/09)ビールに前立腺がん予防効果 1日17本飲めば 米大学
米オレゴン州立大学の研究チームは、ビールの風味や苦味を生み出す原料ホップに含まれる化学物質「キサントフモール」に、前立腺がんの予防効果があるとの研究成果を発表した。
同チームは約10年前にキサントフモールの研究に先鞭(せんべん)をつけ、健康にもたらす効果を調べてきた。これまでに活性酸素の抑制作用などを確認したが、最近の実験で、前立腺がんにつながる悪性腫瘍(しゅよう)の成長を抑える公算が大きいことも分かった。
ただ、研究チームの1人、エミリー・ホー助教授は「(実験で効果があったのと)同量のキサントフモールを摂取するには、1日17本以上のビールを飲む必要がある」と指摘。アルコール依存症や肝硬変といった副作用を考えると、ビールを通じた摂取は非現実的だが、キサントフモールを抽出した錠剤や効果を強化したビールが開発される可能性はあるという。(時事)(朝日新聞 2006/06/13)毎日1時間音楽を聴くと痛みが和らぐ──実験で立証
音楽を聴くと、慢性の痛みを緩和させることができるという実験結果が報告された。
実験したのは、クリーブランド・クリニックの上級看護学者、サンドラ・シデレッキ博士らで、NIH(国立衛生研究所)から研究資金を得て行われた。
雑誌「高等看護学」(Journal of Advanced Nuersing)2006年5月号で発表されたこの報告によると、研究者たちは、まず背中、首、関節に痛みがあって、医師から、標準的な鎮痛療法を受 けている患者60人(26歳から64歳)を集めて、こんな実験を行った。
まず患者を3つのグループに分けた。
第1のグループには、1日1時間テープで音楽を聴かせた。曲は全部で5曲あって、すべて、研究者が選んだ。
そのうちの1曲を、毎日聴かせて、1週間続けた。
第2のグループにも、毎日1時間、1週間音楽を聞かせたが、曲は全部患者自身が選んだ曲ばかりだった。
第3のグループには、音楽は聴かせずに、痛みを抑える標準療法を続けた。
痛みの程度は、良く使われる2つの標準的な「痛み評価質問表」にしたがった。
その結果、音楽を聴いた2つのグループの患者は、音楽を聴く前よりも、痛みが20%ほど軽減した。
これに対して、音楽を聴かなかったグループでは、1週間経過後、痛みは、やや(2%)強くなっていた。(日経ヘルス 2006/06/13)地球温暖化で花粉が増えアレルギーがひどくなる
国際科学誌「ネーチャー」に、炭酸ガスの濃度が高まると、毎年アレルギーで苦しむ人たちの悩みの種であるブタクサの花粉の発生が早まり、かつ花粉の量が増えることがわかったとハーバード大学の研究者たちが、報告している。
研究者たちは、人工的に気温などを調節できる温室を使って実験したところ、気温の上昇とともに、炭酸ガスの濃度がぐんぐん上がり、その中のブタクサの花粉生産が早まり、さらに花粉を発生する時期が長くなり、花粉の総量もぐんと増えたことを確認した。(日経ヘルス 2006/06/14)コーヒーに肝硬変予防の効果と 米研究
シカゴ(ロイター) 毎日コーヒーを飲むと、アルコール性の肝硬変になる危険性が低くなるとの調査結果を、米国の研究者らがこのほど発表した。ただ、予防効果が表れる仕組みは明らかになっていない。
米健康保険大手カイザー・パーマネンテの医療研究所(カリフォルニアー州オークランド)のチームが、加入者12万5580人のデータを分析した。内科医学専門誌に発表された結果によると、コーヒーを1日1杯飲むことにより、アルコール性肝硬変を発症する確率は22%低下することが分かった。さらにコーヒーの摂取量が増えると、発症率はそれだけ下がっていたという。
同様の傾向はこれまでの研究でも報告され、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインが作用しているとの説が有力視されてきた。しかし、研究チームが紅茶について小規模な調査を実施したところ、予防効果はみられなかった。チームでは「コーヒーにはカフェイン以外にも、体に作用するさまざまな成分が含まれている」と指摘。「また、ミルクや砂糖などを加えて飲むことが多く、これが影響を及ぼしている可能性もある」としている。
研究の結果を受けて、飲酒による肝臓への負担を軽くしようと、コーヒーの摂取量を増やしたり、カクテルにコーヒーを加えてみたりする人が増えそうだ。しかし研究チームでは、「コーヒーに予防効果があるとはいっても、アルコール性肝硬変を防ぐ最大の手段は酒の量を減らし、できれば禁酒することだ」と強調している。(CNN 2006/06/18)市販の魚に新種汚染物質 摂南大が確認
毒性が強く世界的な環境汚染が問題になったポリ塩化ビフェニール(PCB)と似た新種の臭素系汚染物質が、市販の魚の中に蓄積していることを摂南大薬学部の太田壮一助教授らのグループが世界で初めて確認した。
ダイオキシン類対策特別措置法の毒性評価対象になっているコプラナーPCBという物質と構造や毒性が類似。その汚染は食品経由での人体への影響評価の際に考慮すべきレベルに達している可能性があるという。
20日から仙台市で開かれる環境化学討論会で発表する。
この物質は、コプラナーPCBに含まれる塩素の一部が臭素に置き換わった物質で「塩素・臭素化ビフェニール(PXB)」と呼ばれる。
あるスーパーで市販されていたサバ、イワシ、天然ハマチ、養殖ハマチについて、4種類のPXB濃度を分析。すべてのサンプルから4種類のPXBが検出された。
毒性が最も強いダイオキシンの毒性に換算して評価した暫定の毒性換算値(TEQ)は、脂肪1グラム当たりサバが平均14ピコグラム(1ピコは1兆分の1)、イワシが同3ピコグラム、天然ハマチが同21ピコグラム、養殖ハマチが同19ピコグラム。この4種類だけで、コプラナーPCB12種類の総濃度に匹敵する濃度だった。
太田助教授は「PXBの毒性も考慮すれば、国が定めるダイオキシン類の耐容1日摂取量(体重1キロ当たり4ピコグラム)をオーバーする可能性が出てくる。環境中に広く存在していることも考えられるので、食品や環境汚染の実態解明や発生源の解明が急務だ」と話している。■食生活に影響も
森田昌敏・国立環境研究所特別客員研究員の話 臭素が入ったコプラナーPCBがこれほど高濃度で食品の中に入っていることに非常に驚いた。世界に先駆けた貴重な発見だ。これが事実だとすれば、新たな食品汚染物質として重要なものとなるだろう。現在は評価されていないこの物質の毒性を考慮したら、通常の食生活でも国の耐容1日摂取量をオーバーするケースが多くなる恐れがあると考えられるので、今後、きちんとした対応が必要になるだろう。
<コプラナーPCB> 電気製品に広く使われた有機塩素化合物、ポリ塩化ビフェニール(PCB)のうち、ダイオキシンに化学構造が似た種類の総称。免疫を低下させ、奇形を誘発するなどダイオキシンと似た強い毒性があるとされ、ダイオキシン類対策特別措置法で規制対象となっている。食物摂取により人体に蓄積されると考えられており、母乳からの検出が報告された例がある。(中日新聞 2006/06/20)
粗しょう症:治療に道 ビタミンKがコラーゲン増──埼玉医大
野菜や納豆に多く含まれるビタミンKに、骨を構成するたんぱく質のコラーゲンを増やす働きがあることを、井上聡・埼玉医大ゲノム医学研究センター教授らの研究チームが突き止めた。骨粗しょう症の治療につながる成果で、米生化学学会誌に掲載された。
研究チームは骨を作り出すヒトの骨芽細胞にビタミンKを投与し、その反応を調べた。その結果、骨のコラーゲンを増やす働きを持つ「tsukushi」と呼ばれる遺伝子の働きが活発になることが分かった。
ビタミンKには、緑黄色野菜に豊富に含まれるK1と納豆や乳製品などに比較的多いK2があり、大量に摂取しても毒性はないとされる。ただ、血液を固めるたんぱく質の働きを助ける作用があるため、血を固まりにくくする血栓症の薬を服用している人は摂取に注意が必要だという。
井上教授は「骨を建物に例えれば、コラーゲンは鉄骨、カルシウムはコンクリート。骨粗しょう症治療では、コラーゲンも増やすことが重要で、新しい薬剤の開発につながる成果だと思う」と話している。【大場あい】(毎日新聞 2006/06/26)発酵食品「テンペ」に生活習慣病予防効果!
インドネシアの伝統食で、日本でも普及し始めた発酵食品「テンペ」に糖尿病や動脈硬化など生活習慣病を予防する効果のあることが、岡山大医歯薬学総合研究科の松浦栄次助教授らの研究で分かった。
こうした効果に注目し、新たな商品開発に乗り出す企業なども現れている。
テンペは、ハイビスカスなどの葉の表面に付着したテンペ菌を、煮た大豆に混ぜて発酵させた食品。クリに似た風味で、インドネシアでは揚げ物や炊き込みご飯の食材に用いられている。
松浦助教授らは、男女56人に大豆テンペを50グラムずつ4週間食べさせ、摂取前後の血液を比較したところ、すべての人で糖尿病に近付いた程度を示す物質が減少し、テンペの摂取をやめた後も効果は2週間続いた。
悪玉コレステロール代謝物も男性で平均3.3から0.5に、女性で同2.9から0.7に低下した。松浦助教授は「大豆イソフラボンの効果は男性だけだが、テンペは女性にも有効」と話す。
大手スーパー「イトーヨーカ堂」を傘下に持つ「セブン&アイ・ホールディングス」は、約120店舗で販売している。リピーターも多く、「口コミで需要が広がっている」(広報センター)という。茨城県常陸太田市の納豆製造会社「くめ・クオリティ・プロダクツ」では、板状に加工し、真空パックに詰めた商品を考案した。(読売新聞 2006/07/02)好きな音楽でホルモン安定 高齢者に効果、予防に利用
好きな音楽を歌ったり聴いたりすると、高齢者の性ホルモンの量が安定する効果があるとの研究結果を福井一奈良教育大教授(音楽生理学)らが13日までにまとめた。
性ホルモンの減少は、認知機能の低下やアルツハイマー病の発病率が高まる要因とされており、福井教授らは予防につながる音楽療法を考案したいとしている。
奈良市老人福祉センターのコーラスグループに参加している人の協力を得て実験した。
事前に参加者の好きな曲を調べ、「みかんの花咲く丘」「憧れのハワイ航路」など昔の流行歌を合唱したり、生演奏を鑑賞。童謡に合わせてお手玉を使って体を動かしたりし、月1回、2時間活動。唾液(だえき)中の男性ホルモンと女性ホルモンの量の変化を調べた。
服用している薬などの影響が少ない64−83歳の女性36人では、ホルモン量が多い人は減少、少ない人は逆に増加し、一定量に収束する傾向があった。心理テストでも、抑うつや不安が緩和していた。(共同通信 2006/07/14)食物繊維少ないと危険 大腸がんリスク2.3倍
穀物や野菜などに含まれる食物繊維は、1日10グラムを超えて取っても大腸がんの予防効果に差は出ないが、摂取量が少ないと発症の危険性は2.3倍に高まるとの調査結果を、厚生労働省研究班が20日発表した。
同様の結果は欧米でも出ており、適度な摂取が健康維持に大切との見方を裏付けた。厚労省は生活習慣病予防などの観点から大人で15−20グラムの目標を掲げているが、大腸がん予防だけなら10グラムで足りるかもしれないことを示した形だ。
大谷哲也群馬大助手(公衆衛生学)ら研究班は、新潟県、大阪府など9地域で、40−69歳の男女約10万人を1990年から最大12年間追跡。95年以降に大腸がんを発症した522人で、食生活との関連を詳しく調べた。
食物繊維の平均摂取量は1日15グラム程度だった。女性では、1日平均6.9グラムと少ないグループは、同20グラムのグループに比べ、発症の危険性は2.3倍高かった。男性でも同様の傾向がみられた。
また、男女ともに同10グラムを超えると危険性に大差はなくなり、多く取ったからといって予防効果が高まるわけではないことも分かった。
大谷助手によると、食物100グラム中の食物繊維は、ご飯で0.22グラム、みそ汁0.32グラム、納豆6.7グラム、ニンジン2.7グラム、キャベツ1.8グラム、リンゴ1.5グラム。(共同通信 2006/07/20)カボチャに高血圧改善の効果
カボチャを食べると、高血圧を改善する効果が得られることが、弘前大学医学部付属脳神経血管病態研究施設の早狩誠・助教授らのラットを使った動物実験で分かった。カボチャが血圧上昇に関連した酵素活性を、強く阻害することを確認したもので、ヒトに必要なカボチャ摂取量は、1日50グラム程度とみられる。早狩助教授は「身の回りにある食材の効能で、簡単に健康づくりにつながる。有効成分を特定し、健康食品への活用も目指したい」と話している。
研究は同施設の上野伸哉教授と、生化学第2講座の土田成紀教授との共同で行い、高血圧を発症している実験用ラットに1日当たり、生カボチャ7.5グラムを含んだ餌25グラムを与えた。
実験開始3日目で最高血圧が、カボチャを与えない対照群の200に対し、175ほどに下がった。1カ月近く食べさせたが、こうした効果は持続された。
早狩助教授は県警刑事部鑑識課の犯罪科学研究室研究員や、八戸赤十字病院薬剤師を経て、1982年に弘大助手となった。長年、血圧を上昇させる生体物質「アンジオテンシン2」を作り出す変換酵素(ACE)の研究に従事し、98年ごろから、この酵素活性を阻害する食材を探した。
これまでサンマやアジ、イワシ、イカ、ホタテなど魚介類のほか、大豆、モヤシ、ニンニク、ショウガなどの抽出液で実験してきた。カボチャの活性阻害は、血圧降下を目的とした市販の特定保健飲料に匹敵し、生でなく、加熱したものでもほぼ同じ効果があった。(東奥日報 2006/07/26)ぼけ防止にはカレー?=シンガポール大が研究−英科学誌
【ロンドン2日時事】日本でも人気のあるカレーが、高齢者の認識力低下の防止に役立っている可能性のあることが、シンガポール大学の研究でこのほど明らかになった。研究結果は3日発売の英科学誌ニュー・サイエンティストに掲載される。
同大の研究チームは、60〜93歳のアルツハイマー病を患っていない1010人のアジア人を対象に調査を行った。それによると、半年に1回以上カレーを食べている人は、ほとんど、またはまったく食べない人よりも認識力テストの成績が良かった。(時事通信 2006/08/03)末期肝臓がん患者に独自の「2段階治療」成功 神戸大
神戸大病院は11日、末期の肝臓がん患者に対し、外科手術と化学療法を組み合わせた独自の「2段階治療」に成功した、と発表した。一時は余命数カ月と診断された患者は、日常生活ができるまでに回復。執刀した肝臓・移植外科の具英成教授は「世界でも成功例のない難しい治療」としている。(浅野広明)患者は52歳の米国人男性。6月に肝臓がんと診断されたが、ハーバード大病院で「米国に治療できる病院はない」といわれ、神戸大病院に望みをかけた。
同病院の治療は、大きながんのある部位を切除した上で、残りの肝臓に集中的な化学療法を行う「2段階治療」。化学療法では、抗がん剤をカテーテルで肝臓に注入した後、肝静脈から血液を抜き取り、余分な抗がん剤を除去して全身に戻す独自の技術を確立。通常の約10倍の抗がん剤が肝臓に注入できるという。
男性の腫瘍(しゅよう)は、肝臓の広範囲に広がり、肝臓に栄養分を運ぶ門脈の奥の方までふさいでいた。
手術は7月4日に行い、肝臓の7割強や、門脈の腫瘍を取り除いた。同30日には化学療法を実施。予後は良好で、男性は9月にも米国に帰国する予定という。
同大では1992年以降、肝臓がん患者に対し、2段階治療を42例行い、1年生存率は77%。具教授は「他の病院なら手術をあきらめるケース。これまででも一番ハードな手術だった」と振り返った。(神戸新聞 2006/08/12)1杯のコーヒーで心臓発作4倍?コロコロ変わる是非論
一方では「体に良い」説も…
1杯のコーヒーで、心臓発作が4倍に−。英紙がショッキングな研究結果を報じた。一方で、これまでに、適量のコーヒーは、高血圧や糖尿病、肝臓がんの抑制効果があるとの学説もあり、コロコロ変わるコーヒーの是非論が話題を呼びそうだ。【心臓に悪い?】
16日付の英大衆紙デーリー・エクスプレスが報じた専門家の研究結果によると、心臓病の疑いがあって普段コーヒーを飲み慣れない人が飲むと、心臓発作に襲われる可能性が4倍になるという。また、毎日飲む人にとっても、1杯のコーヒーは発作のリスクを60%引き上げるとしている。
米国のハーバード大学公衆衛生学部とブラウン大学は、中米のコスタリカに住む心臓発作の経験者503人を対象に調査を実施。コーヒーを飲んだ時間や回数と発作の関係を調べた。コーヒーに含まれるカフェインが血圧を押し上げるとみられ、両大学は「1日に1〜3杯のコーヒーを飲みかつ発作を起こしやすい人は、すぐにやめるべきだ」と結論付けた。【反論もゾクゾク】
一方、コーヒーを1日5杯以上飲んでも心臓発作の危険は上がらないとする報告や、1日に1−3杯飲むと逆に心臓病や発作のリスクを抑えるとの研究結果もある。
昨年6月にはオランダの研究者がコーヒーに関する欧米や日本で行われた15件の疫学研究を総合評価した。
それによると、1日0〜2杯コーヒーを飲む人と比べて、糖尿病リスクは、4〜6杯飲む人で28%、6〜7杯飲めば35%減ることが報告されている。
また、「肝臓がん抑制効果」については、昨年に厚生労働省研究班が発表したデータもある。
40−69歳の男女約9万人を約10年間、追跡調査し、コーヒーの量と肝臓がんの発病率を分析した結果、ほとんど飲まない人の発病率を「1」とすると、毎日1〜2杯飲む人は「0.52」、3〜4杯飲む人は「0.48」と約半分に。さらに、5杯以上飲む人は「0.24」と4分の1までリスクが下がっている。【成分の是非】
コーヒーが「悪」とする説は、カフェインによる刺激を問題にしているが、効果を期待する学説の根拠は何か。
医療ジャーナリストがこう解説する。
「コーヒーに含まれるポリフェノールの一種、クロロゲン酸の効果が研究者の間で注目されている。ラットによる実験では、血圧を下げる可能性が確認されており、ヒトでも血管を拡張させることが期待されている」
もっとも、「効くとしても、個人差があるし、くわしいメカニズムは解明されていない。心臓に持病がある人は、飲みすぎない方が無難」(同)としている。(ZAKZAK 2006/08/17)とろろ昆布、中性脂肪の上昇を抑制
昆布を薄く削った「とろろ昆布」に血中の中性脂肪値の上昇を抑える作用がある──。加工食品中堅のフジッコ(神戸市)が、東京海洋大大学院の矢澤一良教授との共同研究で、こんな効果がわかったと公表した。29日に開かれる日本食品科学工学会で発表する。
薄く削る際に昆布の細胞が細かく切断されることで、中性脂肪値の上昇を抑えるとされる水溶性食物繊維が体内に取り入れやすい状態になるためだという。
研究では「蒸留水」「昆布の粉末」「とろろ昆布」をそれぞれ与えたラットの血中の中性脂肪の総量を比較。その結果、「蒸留水」に比べて「昆布の粉末」は半分、「とろろ昆布」は3分の1にまで中性脂肪値の上昇が抑えられたという。同社は「昆布が健康にいいことは知られているが、薄く削ったとろろ昆布ではさらに効果が大きいことがわかった。他の効果も調べていきたい」としている。(朝日新聞 2006/08/21)1日3杯の紅茶が健康増進=がん予防に効果、骨も丈夫に−英研究者
【ロンドン24日時事】BBCなど英メディアは24日、1日に3、4杯の紅茶を飲むと健康になるという専門家の研究結果を報じた。心臓発作やがんの予防につながるほか、虫歯にならず骨も強くなるという。
報道によると、研究結果をまとめたのは、ロンドン大学キングズ・カレッジの研究者キャリー・ラクストン氏。紅茶は、果物や野菜が持つ良質な抗酸化栄養素を含み、3杯の紅茶にはりんご1個の約8倍の酸化防止効果があるという。(時事通信 2006/08/25)ビール1杯で顔真っ赤→食道ガン“危険度”8倍以上
ビール1杯で顔が赤くなる人は、普通に酒が飲める人と比べ、食道がんになるリスクが少なくとも8倍以上にのぼることが、国立病院機構大阪医療センター(大阪市中央区)の辻仲利政・外科科長らの研究グループの調査で明らかになった。
飲酒時に顔が赤くなる「フラッシング反応」は、アルコールから代謝されたアセトアルデヒドが原因。アセトアルデヒドを分解、無毒化するアルデヒド脱水素酵素の正常型をもつ日本人は半数程度で、完全に解毒できない欠損型をもつ人との間で差が生まれる。
辻仲科長は平成14年、国立療養所久里浜病院(当時)などの医師らと、東京と大阪の食道がん、頭頸部がん患者約400人、健常者約1400人を調査。その結果、正常型の人が少量飲酒した場合に比べ、8.84倍もの食道がんの発生リスクがあり、さらに1日3合以上飲酒すると、実に114倍ものリスクがあることが判明した。
辻仲科長が、経験から指摘する「食道がんにかかる典型的な例」は、営業職などに配属され、酒が弱いのに、接待など付き合いで無理に飲むようになり、次第に普通に飲めるようになるケースという。(産経新聞 2006/08/26)スダチの搾りかすに血糖値抑制効果、徳島大教授ら発表
徳島県特産のスダチの皮などの搾りかすに、血糖値の上昇を抑える効果のあることが、徳島大薬学部の高石喜久教授(59)(生薬学)、土屋浩一郎助教授(40)(薬理学)らの研究でわかり、30日発表した。
クエン酸が豊富な果実は、糖尿病の症状改善にも役立ちそうだ。
スダチは同県内で、ポン酢などに加工されているが、搾りかすは年間約2000トンにのぼり、産業廃棄物として処分されている。高石教授らは有効利用ができないか、4年前から徳島市農協などと共同研究し、成分を調べるうち、糖尿病に効果がある可能性が分かった。
血糖値が高い慢性糖尿病のラット15匹を使って実験。搾りかすを粉末にして1年間与えた7匹のうち、6匹はほぼ正常の血糖値で、死んだのは1匹だけ。ところが、与えなかった8匹のうち4匹は死に、残り4匹も症状が改善しなかった。
粉末に含まれるスダチ特有の「スダチチン」など19種類の有機化合物の中に、血糖値を下げるインシュリンの働きを助けるものがあるとみられ、徳島大は同農協などとその効能についての特許を出願した。高石教授は「人への効果が確かめられると、サプリメントなどの原料として使うことが期待できる」と話す。(読売新聞 2006/08/30)長寿にミトコンドリアDNAが影響? 日本人の8割G型
日本人に長寿者が多いのは、食事などの生活環境に恵まれているだけでなく、DNAにも秘密が隠されている可能性が出てきた。100歳以上の大半の高齢者のDNAに見られる特徴的な塩基の配列が、アルツハイマー病などの病気にかかりにくい環境をつくっていることがわかったからだ。
理化学研究所の研究グループは、ミトコンドリアのDNAに注目し、その特定の場所にある1個の塩基が、グアニン(G型)かアデニン(A型)かを比較した。ミトコンドリアは細胞質内の小器官で、エネルギーを生産する機能を持つ。
研究の結果、日本人は欧米人に比べてG型が多く、しかも日本人の100歳以上の高齢者のなんと8割はG型だった。G型の場合、アルツハイマー病などにつながる神経細胞の壊死(えし)が起こりにくい環境をつくることも明らかになったという。
加藤忠史・チームリーダーは「長寿に関係しているDNAは1000程度あると予想され、そのうちのひとつといえるでしょう」と話す。長寿にかかわるDNAの全容がわかれば、健康な生活を続けるためのさまざまなヒントが得られるに違いない。(坂口至徳)(産経新聞 2006/09/02)ピロリ菌感染歴、胃がんリスク10倍 厚労省調査
人の胃にすみ着く細菌ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)に感染したことがある人は、全く感染したことがない人に比べ、胃がんになるリスクが10倍に跳ね上がることが、全国4万人余を対象にした厚生労働省研究班の大規模疫学調査でわかった。ピロリ菌と胃がん発症との因果関係が一段と濃厚になってきた。28日から横浜市である日本癌(がん)学会で報告する。
90〜95年に全国10地点で40〜69歳の男性約1万5300人、女性約2万6700人に血液を提供してもらい、経過を追ったところ、04年までに512人が胃がんになった。保存血液でピロリ菌感染を調べ、胃がんにならなかった人と比べた。
その結果、採血時にピロリ菌陽性の人たちの胃がん発症リスクは、陰性の人たちの5.1倍った。
菌の感染で胃炎が進むと、胃の中の環境が変わり、ピロリ菌がすみにくくなる。こうした場合は陰性に含まれてしまうため、研究班が他の指標も併用して採血時までの感染歴の有無で比べると、感染歴のある人たちが胃がんになるリスクは、感染歴のない人たちの10.2倍に達した。
ただ、ピロリ菌感染歴があっても、胃がんを発症するのはごく一部とみられる。研究班によると、抗生物質でピロリ菌を除菌しても胃がんを防げるかどうか、現段階でははっきりしていないという。除菌は現在、胃や十二指腸潰瘍(かいよう)に限って公的保険が適用されている。
研究班の笹月静・国立がんセンター予防研究部室長は「除菌も選択肢の1つだが、現時点では喫煙や塩分の高い食事など、がんの危険を高める生活習慣を改めることがより大切だ」としている。(朝日新聞 2006/09/04)緑茶「長生き効果」、研究チーム確認 がんでは差なし
緑茶に「長生き効果」があることを東北大の栗山進一助教授(公衆衛生学)らのチームが確かめ、13日発行の米医師会雑誌(JAMA)に発表した。約4万人を7〜11年にわたって追跡調査した結果、日ごろ緑茶をたくさん飲んでいる人は、そうでない人に比べて死亡率が低かった。脳卒中などの血管障害を防いでいるという。
宮城県内約5万2000人(40〜79歳)の健康調査のデータ(94年)を利用。がんや心臓病、脳卒中でない4万530人を追跡し、全体的な死亡率(95〜05年)と病気ごとの死亡率(95〜01年)について、緑茶を飲む量と関係があるかどうかを統計的に分析した。
1日に5杯以上の緑茶を飲む人の死亡率は、1杯未満の人に比べて16%(男12%、女23%)ほど低かった。特に脳卒中では、緑茶好きの人の死亡率が37%(男35%、女42%)も低かった。がんでは、目立った差は確認できなかった。
緑茶の病気予防効果の有無については見方がわかれている。死亡率との関係を裏付ける大規模な調査は珍しい。
栗山助教授は「緑茶が血圧やコレステロールを抑えて血管系の病気を防いでいるのだろう」と話している。(朝日新聞 2006/09/13)コーヒー飲んで健康に=さまざまな病気を予防−コーヒー科学協会
【モンペリエ(フランス)13日】コーヒーには心臓や胃に悪い、がんの原因になるなど、一般的に悪いイメージがあるが、当地で開かれた国際コーヒー科学協会の会議で、実際はそうではなく、パーキンソン病や糖尿病などの病気にかかりにくくなる効果があることなどが報告された。
コーヒーと健康の関係を専門に研究しているフランス人専門家は、長い間、研究は主にコーヒーに含まれるカフェインだけを対象としたもので、極めて複雑な成分からなるコーヒーの研究としては単純すぎたと指摘し、コーヒーには、DNAに損傷を与える、いわゆるフリーラジカル(遊離基)を捕らえる働きをもち、細胞の損傷を防ぐ強力な抗酸化剤でもあるクロロゲン酸やメラノイドが含まれていると語った。
またイタリアの研究家は、コーヒーは肝硬変にかかる危険性を最高で80%まで少なくすると述べ、ストックホルムの専門家は、コーヒーを飲むことによってパーキンソン病が予防できるという疫学的証明があると報告した。
ヘルシンキ大学の糖尿病専門家は、食事習慣や運動不足が関係する2型糖尿病にかかる危険性は、毎日5、6杯のコーヒーを飲むことによって半減すると語った。さらに、ウィーン医科大学の専門家は、コーヒーは特にがんなどの一連の重大な病気の原因となるDNAの酸化の防止に、果物や野菜よりも一層効果があると指摘した。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/09/14)ビタミンDが膵臓がんの発症予防に効果
ビタミンDの摂取により、膵臓がんのリスクが半減されることが明らかになった。これは、米Northwestern大学と米Harvard大学の研究によるもので、Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention誌9月号に掲載された。
今回の研究は、ビタミンDによる膵臓がんの予防効果を大規模な疫学調査で検討したほぼ初めての研究だという。40歳から75歳の4万6771人の男性と、38歳から65歳の7万5427人の女性のデータを解析した。
その結果、米国で推奨されているビタミンDの摂取量(400IU/日)を摂取している場合、膵臓がんのリスクが43%下がることが明らかになった。これは、ビタミンDの摂取が150IU/日以下の場合、膵臓がんのリスクが22%下がるのみであることに比べて、有意な数字だ。また、400IU/日以上を過剰摂取しても、リスクは変わらなかった。
これまでの研究で、膵臓がんのリスク因子は、喫煙以外には明らかになっていなかった。ただし、近年の実験で、ビタミンDががん細胞の増殖をおさえる効果があることが明らかになっている。加えて、ビタミンDには、前立腺がんの予防効果があることが他の研究で示されている。また、日照時間が長い地域では、前立腺がん、乳がん、大腸がんの患者数が少なく、死亡率も低いことが知られている。ビタミンDは、紫外線を浴びることで体内で合成されることが分かっている。(小板橋 律子)(日経BP 2006/09/14)「COPD」の主因・ビタミンC不足と喫煙!
東京都老人総合研究所と順天堂大学医学部の研究チームは、高齢者に多い肺の病気、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症の主因がビタミンC不足であることを突き止めた。喫煙によって症状が加速することも証明した。患者数が急増しているCOPDの治療薬の開発や予防法を探る成果として注目を集めそうだ。
老人研の石神昭人主任研究員と順天堂大の瀬山邦明助教授のチームは、「SMP30」というビタミンCを合成するたんぱく質を作れないよう遺伝子操作したマウスに、タバコを吸わせた。このマウスの肺を解剖して調べたところ、タバコを吸わせないマウスに比べ3倍早い2ヶ月でCOPDになることが分かった。
ビタミンCに不足が老化を加速させることが分かってきた。今回のビタミンCを作らないマウスでも早期に肺胞が大きくなるという老化現象を確認した。さらに喫煙させることで、肺胞の破壊が起こり、一気にCOPDに進行するという。これまでビタミンCや喫煙と、COPD発症の因果関係は科学的に解明されていなかった。石神主任研究員は「ビタミンCの摂取や喫煙がCOPDの予防につながる可能性が高い」と話す。
COPDは別名「タバコ病」といわれ、高齢者に多い。初期は息苦しさが目立つだけだが、進行すると呼吸困難になって死に至る。世界では死因の第4位と高く、日本の患者数は21万人程度という。日本では近年40歳ぐらいから発症するケースが増えており、潜在的な患者数は500万人を超えると考えられている。一連の成果は米国胸部疾患学会詩に掲載された。(日経産業新聞 2006/09/14)中皮腫をウイルスで破壊、がん細胞だけ標的・岡山大など実験
アスベスト(石綿)が原因のがん、中皮腫の細胞を移植したマウスにがん細胞だけを破壊するウイルスを投与し中皮腫が減少したとの実験結果を、岡山大病院遺伝子・細胞治療センターの藤原俊義助教授と関連のベンチャー企業オンコリスバイオファーマの渡辺雄一研究員らがまとめた。
28日から横浜市で開かれる日本癌学会で発表する。
藤原助教授らは、風邪の原因になるアデノウイルスに遺伝子の一部を組み込み、がん細胞に感染したときだけ増殖の“スイッチ”が入るよう改良。ウイルスが増えてがん細胞を破壊するようにした。
マウスの胸に、ヒトの胸膜中皮腫細胞を移植し、このウイルスを28日目に投与した。中皮腫は平均約150ミリグラムになっていたが、43日目に約50ミリグラムに減少。投与しなかったマウスは約200ミリグラムに増えた。
中皮腫を移植した翌日にウイルスを投与すると、細胞は増殖しなかった。
藤原助教授は「抗がん剤と違い、正常な細胞には影響がない。副作用が少ないことも期待できる」と話している。(共同通信 2006/09/17)食べるワクチン動物で効果 アルツハイマー病
アルツハイマー病の原因物質とされるタンパク質「ベータアミロイド」の遺伝子をピーマンに組み込み、その葉を食べさせることで脳に蓄積したベータアミロイドを約半分に減らすことに、東京大の石浦章一教授(分子認知科学)らが23日までに、マウスで成功した。
葉の中にできたベータアミロイドが腸から吸収されることで、体内の抗体が増える仕組み。ベータアミロイドを直接注射する人間の臨床試験では髄膜炎が出た例があるが、今回のものは経口ワクチンで、副作用は出なかったという。
人間で安全性と効果が確かめられれば「食べるワクチン」開発につながる可能性がある。(共同通信 2006/09/23)オリゴ糖で免疫増強 アレルギー原因物質抑制
砂糖と乳糖から作ったオリゴ糖が病原菌に対する抵抗力を高める一方、アレルギーの原因物質を抑えるとのマウス実験結果を林原生物化学研究所(岡山市)がまとめ25日、発表した。
同研究所は、このオリゴ糖の主成分ラクトスクロースを餌に5%混ぜてマウスに与え飼育。4週間後にふんを調べると、体を防御するのに重要な役割を果たすIgAという抗体が、ほかのオリゴ糖を与えたマウスの約7.3倍あった。
途中でアレルギー症状を起こす卵白アルブミン(卵の白身の成分)を与え、アレルギーの原因となるIgE抗体の量を5週間後に調べると、ラクトスクロースを与えないマウスの約6割に抑えられていた。(共同通信 2006/09/25)がん発症メカニズムで新説「最初にたんぱく質損傷」
がんは遺伝子の変異が積み重なって起きるとされるが、それ以前に、たんぱく質が損傷することで、細胞が「がん」特有の性質を持つとする新たな説を、渡辺正己・京都大学原子炉実験所教授らがまとめた。
28日から横浜市で始まる日本癌(がん)学会で発表する。
がん細胞は死なずに無限に増殖する。がんの原因を遺伝子の変異と考えた場合、変異の頻度と、細胞が“不死化”する頻度は比例するはずだ。しかし両者は一致しない場合が多い。渡辺教授らも以前、ハムスターの細胞に放射線を当てたが、不死化する頻度は、遺伝子変異の頻度より500〜1000倍も高かった。
渡辺教授らは、遺伝子以外の、放射線で傷ついた部分に謎を解くかぎがあると考え、放射線照射後の細胞を詳しく調べた。その結果、染色体を安定させる役割を担うたんぱく質や、細胞分裂で染色体の動きを誘導するたんぱく質に多くの異常が見つかった。染色体数も増えており、不死化する頻度は遺伝子変異の頻度の1000倍以上だった。
たんぱく質を傷つけるのは、放射線など様々な要因で細胞内にできる有害物質「ラジカル」とされる。渡辺教授らは、寿命の長いタイプのラジカルを培養細胞から化学的に除去。すると細胞が不死化する頻度が減り、関連が示唆された。
渡辺教授は「がんの大半は、染色体にかかわるたんぱく質が傷つき、染色体が異常化して細胞分裂が正常に行えない細胞から生まれると考えた方が矛盾がない」と話している。酒井一夫・放射線医学総合研究所放射線防護研究センター長の話 「遺伝子の変異ががんの原因というのは確かだが、それだけで説明できない部分もあり興味深い説だ」(読売新聞 2006/09/25)
糖尿病にかかるとがんリスク3割増 厚労省研究班調査
糖尿病にかかっていると、がんを発症する危険が2〜3割高まるとする結果を、厚生労働省の研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)が約10万人を対象に調べた研究からまとめた。米国の内科学専門誌で26日に発表する。
90年から94年にかけて、40〜69歳の男性約4万7000人、女性約5万1000人にアンケートし、糖尿病の有無や生活習慣などを聞いた。その後の経過を03年まで追跡すると、男性で3907人、女性2555人が何らかのがんにかかっていた。
糖尿病になっていた人ががんを発症するリスクを糖尿病でない人と比べると、がん全体では男性で27%、女性でも21%上回っていた。男性では、糖尿病の人はそうでない人と比べて肝臓がんで2.24倍、腎臓がんで1.92倍、膵臓(すいぞう)がんで1.85倍とリスクが高まっていた。女性では肝臓がんで1.94倍、胃がんで1.61倍だった。
一般的な糖尿病では、病気が進む過程でインスリンが過剰分泌状態になる。この状態だと、細胞の増殖が刺激され、がんにつながりやすいことが実験で知られている。ただ、肝臓がんを招く慢性肝炎などを抱えていることが、逆に、糖尿病の危険を高めている可能性も考えられるという。
津金さんは「糖尿病につながる肥満や運動不足、喫煙といった生活習慣を改めることが、がんの予防にも役立つ」と話している。(朝日新聞 2006/09/26)母乳やヨーグルト、大腸ポリープ抑制効果
たんぱく質「ラクトフェリン」
母乳やヨーグルトなどに含まれるたんぱく質「ラクトフェリン」に、大きくなるとがん化する可能性がある大腸ポリープ(腺腫(せんしゅ))を縮小させる効果があることが、国立がんセンターがん予防・検診研究センターの神津隆弘室長らの調査で分かった。28日から横浜市で始まる日本癌(がん)学会で発表する。
ラクトフェリンは、人間の母乳、特に初乳に多く含まれる。牛乳などにも含まれるが、量が少なく熱に弱い欠点がある。
今回の研究では、牛乳から分離、精製したラクトフェリンの錠剤を使用。同センター中央病院で、すぐには内視鏡切除の必要がない直径5ミリ以下の腺腫が見つかった104人に協力を求め、1日3グラム、あるいは1.5グラムを摂取する群と、ラクトフェリンを含まない偽薬を摂取する群の計3群に分けて、1年後に腺腫の変化を比較した。
その結果、偽薬の群では直径が平均6%増大したのに対し、1.5グラム摂取群では2.1%の増大にとどまり、3グラム摂取群では4.9%の縮小が認められた。
また、3グラム摂取群では、血中のラクトフェリン濃度が高く保たれ、免疫細胞の一種であるNK細胞が活性化することも分かった。
神津室長は「腺腫を縮小させる食品成分が見つかったのは初めて。ラクトフェリンの摂取で、腺腫の増大が抑制できるのであれば、大腸がんの予防効果も期待できる」と話す。(読売新聞 2006/09/26)前立腺がん細胞にザクロが劇的効果 名古屋市立大研究
果物のザクロに、前立腺がんの細胞を死滅させる成分が含まれていることが、名古屋市立大の朝元誠人・助教授らの研究で分かった。横浜市で開催中の日本癌(がん)学会で28日発表した。
朝元助教授らは、人間の初期の前立腺がん細胞を培養し、濃度5%のザクロ果汁の溶液に入れて影響を調べた。すると、わずか30分で激しい反応を起こし、がん細胞が死滅した。前立腺がんにこれほど強く作用する天然物質は例がないという。他のがん細胞には効果がなかった。
また、前立腺がんのラットに、5%濃度のザクロジュースを飲ませたところ、がん縮小効果がみられた。ザクロの何の成分が効いているかは不明。
朝元助教授は「普通の食品に、こんな作用があるのは珍しい。成分が分かれば、前立腺がんの予防や治療への応用が期待できる」と話している。(読売新聞 2006/09/29)カルシウムで大腸がん予防=日光浴びないと効果減−1700人対象に疫学調査
カルシウムやビタミンDの摂取量が多い人ほど大腸がんになりにくいことが、古野純典九州大教授(予防医学)らによる約1700人を対象とした疫学調査で分かった。カルシウムなどの発がん抑制機能は動物実験などで知られているが、日本での大規模な疫学調査は初めて。横浜市で開かれている日本がん学会で29日発表した。
調査は2000〜03年に実施。福岡市と近郊の病院に入院する大腸がん患者840人と、一般住民から抽出した833人を対象に、面談方式で詳細な食事内容や生活習慣などを聞き取り、大腸がんとの関連を調べた。
食事から算出したカルシウム摂取量で5つの群に分類。最少摂取群と比べ、最も多い群は32%、2番目に多い群は14%、大腸がんのリスクが低かった。
ただし、仕事内容や屋外スポーツなどで日光を浴びる時間が多い群と少ない群に分けると、少ない群ではこの傾向が見られなかった。日光に当たらないと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが体内で作られないためと考えられる。(時事通信 2006/09/29)大腸ポリープ:和食で発生率が2〜3割減少 学会で発表
肉をなるべく魚に替え植物油の摂取量を減らし、旧来の和食を食べるよう指導を受けた人は、そうでない人に比べ、大腸ポリープの発生率が2〜3割程度減ることが、名古屋市立大の徳留信寛(とくどめしんかん)教授(公衆衛生学)らの研究で分かった。食事改善の効果が出るには2年程度かかり、徳留教授は「継続した取り組みが大切」と訴えている。横浜市で開催中の日本癌(がん)学会で28日に発表した。
徳留教授らは96年から04年までに、同大で大腸ポリープを切除された50代から70代までの男女計206人を、くじで2つに分けた。片方の104人には、肉はなるべく魚に替える、てんぷらなどの揚げ物を避けるなどの指導を3カ月おきに繰り返した。残りの102人には食事の脂肪を減らすよう一般的な指導をした。
最初の指導から2年後に検査すると、一般的指導のグループでは検査を受けた74人中27人(36%)にポリープが再発していたが、魚を多く食べるなどの指導を受けたグループでは91人中26人(29%)にとどまった。検査を受けなかった人も含めて推計すると、魚食などでポリープが2〜3割減らせたとの結論が出た。
ポリープを調べると、一般的指導の方が、悪性度が高くがんに近いポリープの割合が高かった。ただ、1年後の検査ではポリープの率に差がなかった。大腸がんの多くはポリープからできるため、徳留教授は「適度な運動と食事改善で、大腸がんを半減できるのではないか」と話している。【高木昭午】(毎日新聞 2006/09/29)マリフアナにアルツハイマー病抑止効果=米研究者
【ワシントン5日ロイター】米研究チームは、マリフアナがアルツハイマー病の進行を食い止めるのに有効との研究結果を発表した。
カリフォルニア州スクリップス研究所の研究チームによると、マリフアナに含まれる「デルタ9テトラヒドロカンナビノール(THC)」と呼ばれる成分に、アルツハイマー病に伴う神経伝達物質アセチルコリンの損傷を抑制する効果があり、市販の薬と比べても高い効果が確認されたという。
研究チームが医学誌「分子薬剤学(Molecular Pharmaceutics)」で発表した研究結果によると、THCは、アルツハイマー病患者の記憶と認知力の阻害要因となるタンパク質の塊をブロックするのにも効果があるという。チームでは、この研究結果が今後アルツハイマー病の治療に役立つものと期待している。
老年性認知症の一種であるアルツハイマー病患者は物忘れや判断力の低下、言語障害などが主な症状で、遺伝性があると考えられているが原因はわかっていない。マリフアナは緑内障の治療のほか、がんやエイズの治療の一環として使われるが、多くの国では娯楽目的での所持や使用を禁じている。(ロイター通信 2006/10/06)肺がん、家族も高リスク 遺伝や喫煙など影響か
両親、きょうだいが肺がんにかかったことがある人は、そうでない人に比べ肺がんになる危険性が約2倍との調査結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)が10日発表した。
遺伝的要因に加え、喫煙や食事など共通の生活習慣が背景にあるとみられる。研究班は「お茶の間での受動喫煙も一因ではないか」として、家族に患者がいる人は検診を受けるよう勧めている。
研究班は、長崎県など9地域の約10万人を1990年から最大14年間追跡。期間中に肺がんを発症した791人を調べたところ、両親や兄弟、姉妹に肺がん患者がいる人は、いない人より1.95倍、肺がんを発症しやすい傾向がみられた。
男女別では男性1.69倍、女性2.65倍と、女性の方がより影響が強かった。がんの種類別では、喫煙との関連が深い扁平上皮がんが起こりやすくなっていた。(共同通信 2006/10/10)魚肉に認知症予防効果 カルノシンが神経を保護
九州保健福祉大 川原教授ら発見
脳梗塞(こうそく)などで血液の流れが止まり神経細胞が急速に死滅して起きる脳血管性認知症で、ウナギやカツオ、マグロなど魚肉に多く含まれる成分「カルノシン」が神経細胞を保護し認知症予防に効果があることを、九州保健福祉大(宮崎県延岡市)薬学部の川原正博教授(45)=分析学=の研究グループが発見した。川原教授は「認知症予防の医薬品や健康食品としての利用が期待される」として、14日から米国アトランタで開かれる北米神経科学会で発表する。
脳血管性認知症は、アルツハイマー病と並ぶ認知症の一種で、脳の血流が停止した虚血時に、神経細胞の死滅を促進させる亜鉛が脳内に大量に放出され、細胞が死ぬことで発症する。
同グループは、亜鉛から神経細胞を保護すれば発症を防ぐことができると予測し、同県産の魚介類や果実の抽出液を調査。ウナギの抽出液に多く含まれるカルノシンが、亜鉛から神経細胞を保護する働きがあったことを突き止めた。(1)亜鉛無投与(2)亜鉛を投与(3)ウナギ抽出液と亜鉛を投与−の3タイプに分けた神経細胞の24時間後の培養状態を比較したところ、(2)はほとんどの細胞が丸く縮まり死滅したが、(3)は(1)に近い状態だった。
カルノシンは、カツオやマグロなどの回遊魚にも豊富に含まれる。熱にも強く、もともと人体にも存在するため「サプリメント(錠剤)で服用しても副作用の恐れはほとんどないと予想される」(川原教授)という。
脳血管性認知症予防・治療薬として特許を申請中で、川原教授は「魚の煮汁や、かつお節製造の際の廃棄物を生かした環境的にも良い医薬資源になる」と話した。
京都薬科大薬学部の桜井弘教授(代謝分析学)は「非常におもしろい研究。今後、細胞の中でカルノシンが亜鉛と結合しているか否かの証明や動物をモデルにした実験が必要」とみている。(西日本新聞 2006/10/12)免疫力高める乳酸菌発見…熊本県立大と大塚製薬
ウイルスや細菌などの病原体が、口や鼻から感染するのを防ぐ機能を高める新しい乳酸菌を発見したと、熊本県立大と大塚製薬の共同研究グループが14日、札幌市で開かれた日本消化器関連学会で発表した。
かぜやインフルエンザなどの予防対策に利用が期待される。
南久則・同大教授らの研究グループは、様々な乳酸菌をマウスに飲ませて、気道などの粘膜上で病原体の感染を防ぐ免疫物質の分泌量を調べた。その結果、ある種の発酵茶から採取した乳酸菌を飲ませると、IgAという免疫たんぱく質の分泌量が、飲ませなかったマウスよりも約6倍増えた。その乳酸菌を、健康な20歳代の被験者7人に21日間飲ませて、唾液(だえき)に分泌されるIgAの量を調べたところ、摂取前よりも明らかに分泌量が増えていた。
南教授は「乳酸菌の摂取で、人の唾液中の免疫たんぱく質の増加が確認されたのは初めて。免疫力が低下した高齢者の感染症対策に期待できるのではないか」と話している。(読売新聞 2006/10/15)フィセチン:大量含有のイチゴで記憶力向上!? 武蔵野大など動物で確認
野菜や果物に広く含まれるフラボノイドの一種「フィセチン」を摂取すると、記憶力が向上することを、武蔵野大(西東京市)と米ソーク研究所の共同チームが動物実験で確認し、16日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。フィセチンはイチゴに多く含まれているが、「人への効果はこれから調べる」としている。【元村有希子】記憶をつかさどるのは、大脳の奥にある「海馬」だ。海馬に入ってきた情報は「長期増強」という仕組みで記憶として定着する。武蔵野大薬学研究所の赤石樹泰助手と阿部和穂教授は、認知症に効果のある物質を探す過程で、フラボノイドの一種フィセチンに注目した。フラボノイドは強い抗酸化作用があり、老化防止への効果が知られるポリフェノールの代表的な物質。
ラットの海馬を取り出して生きた状態に保ち、フィセチンの水溶液を細胞にかけると、長期増強を担う分子が活性化した。次に生きたマウスを使って実験した。2個の物体を健康なマウスに記憶させ、24時間後、2個のうち1個を別のものにすり替えて再び見せる。前日、物体を見せる前にフィセチンの水溶液を飲ませたマウスは、すり替えた物体にだけ興味を示した。しかし、この水溶液を飲まなかったマウスは、どちらの物体にも均一に興味を示し、前日に見たことを忘れていた。(毎日新聞 2006/10/18)がん細胞自殺の仕組み解明 山形大、新治療の可能性も
山形大医学部がんセンターの北中千史教授(腫瘍(しゅよう)分子医科学)は24日、がん細胞の代謝と自殺(アポトーシス)に関する仕組みを解明したと発表した。がん細胞の代謝メカニズムを利用することで難治性がんの治療につながる可能性もあるという。研究は米医学誌に発表された。
北中教授によると、正常な細胞は酸素を利用してエネルギーを作り出すが、がん細胞は酸素を利用できる状態でも利用しないことが分かっていた。しかし、がん細胞がなぜ酸素を利用した場合の20分の1しかエネルギーを作れない方法をとるのかは謎とされていた。
北中教授の研究チームは、がん細胞を酸素と酸素以外のものを使って代謝させた場合を比較。酸素を利用しない場合、細胞内にある細胞の自殺を引き起こす分子が働かなくなっていることを発見した。(毎日新聞 2006/10/24)野菜は脳の若さ保つ〜高齢者に効果大と米研究者
高齢者は野菜を食べることで脳の年齢を若く保つことができ、認知力の低下を防げるとの研究結果が、科学誌ニューロロジーの最新号に掲載された。
AP通信によると、シカゴにあるラッシュ大学医療センターのマーサ・クレア・モリス助教授らは、シカゴ在住の65歳以上の男女1946人(約60%は黒人)を対象に6年間、食生活を調査した。その結果、毎日2食分以上の野菜を取っていた人は、そうでない人に比べ脳年齢が5歳以上若かった。
野菜1食分は、カットした物なら2分の1カップ、生で食べる葉野菜なら1カップとして計算。また食生活の記録と並行して、6年間で3回、認知力検査を実施した。検査には短期および長期の記憶力測定が含まれ、記号や数字を瞬間的に見せるテストも行われた。
全体では加齢につれて得点は徐々に下がったものの、1日2食分以上の野菜を食べていた人たちは、そうでない人たちよりも認知力の低下度が約40%も低かった。これは5年分の若さに相当する。
脳年齢の保持に最も効果があると考えられるのは、ホウレンソウ、キャベツ類などの緑黄色野菜だった。モリス助教授らは、緑黄色野菜は、体内で作られ細胞を傷付ける化学物質に強いビタミンEなどの抗酸化剤を豊富に含むからではないかと推測している。
今回の調査では、果物に認知力の低下を遅らせる効果は見られなかった。野菜は一般に果物よりビタミンEが豊富で、ドレッシングなどの油分と一緒に食べられることが多いため、体内にビタミンEその他抗酸化物質が吸収されやすいのではないかと、研究者は分析している。(U.S. FrontLine 2006/10/27)モズクにがん抑制効果 フコイダンが転移を阻止
モズクの主成分フコイダンにがん細胞の転移を阻止する効果があることが分かった。29日に横浜で開催された第65回「日本癌(がん)学会学術総会」で、シーズ(浦添市、前田すえこ社長)と共同研究を進めていた岡山理科大臨床生命科学科の浜田博喜教授らが学術論文で発表した。31日、県庁で会見した前田社長は「まだ基礎実験の段階だが、がんを抑える代替医療として世界に発信できるのではないか」と話した。研究はシーズが持つフコイダンを低分子化する技術を使って浜田教授らが進めていた。がん細胞は自ら血管を作り出し(血管新生)、正常な血管とつながることで栄養を取り入れ、転移する。
浜田教授によると、5000に低分子化されたフコイダンががん細胞の血管新生を阻止し、結果がん細胞は死滅するという。浜田教授は「フコイダンを構成するフコースはメチル基という分子構造を含み、その部分が阻害に影響しているのではないか」と分析した。
実験は鶏卵を使って行われ、フコイダンを投与した2日後、頭部に当たる部分の血管新生が止まったという。血管新生を阻止する抗がん剤としては、米国の製薬会社「ジェネンティック社」が開発した「アバスティン」が大腸がんに効果があるとして、2004年に米食品医薬品局(FDA)の認可を得、日本でも今年認可された。前田社長は「今後は抗がん剤としての可能性を探りながら、健康食品として商品化を目指したい」と述べた。
シーズと岡山理科大は共同で研究を進めていた「沖縄生物資源からの配糖体とオリゴ糖包接体の開発」が、県実施の2004年度産学官共同研究推進事業に採択されている。(琉球新報 2006/11/01)高カロリーによる寿命短縮防止=ブドウ成分、マウスで効果−国際チーム
ブドウや赤ワインなどに含まれるポリフェノール類の「レスベラトロール」を、脂肪分が多い餌に加えてマウスに与えると、高カロリーによる体重増加や寿命短縮を防ぐ効果があったと、米ハーバード大などの国際研究チームが2日、英科学誌ネイチャーの電子版に発表した。人間でも効果が確認されれば、肥満に悩む人に朗報となりそうだ。(時事通信 2006/11/02)砂糖取りすぎは高リスク 膵臓がん、8万人調査で
【ワシントン8日共同】ソフトドリンクなど砂糖をたくさん含む飲み物や食べ物を多く取る人は、そうでない人より膵臓(すいぞう)がんを発症する危険性が最大約90%高いとする調査結果を、スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究チームが米医学誌に8日発表した。
研究によると、糖尿病やがんにかかったことのない45歳以上の男女約8万人を対象に食習慣を調べた。このうち、131人が8年後までに膵臓がんを発症。発症要因を分析したところ、砂糖の摂取量が危険要因であることが分かった。
例えば「砂糖を添加したソフトドリンク」を1日2回以上飲む人は飲まない人に比べて約90%、「砂糖を入れたコーヒーや紅茶」を1日に5回以上飲む人は飲まない人に比べ約70%、「クリームの付いたフルーツ」を1日に1回以上食べる人は食べない人に比べて約50%、発症の危険性が高かった。
膵臓がんは治療が困難で死亡率が高い。研究チームは「血糖値を調整するインスリンを分泌する膵臓のがんと、砂糖の取りすぎによる高血糖とに関連があるのかもしれない」と指摘している。(共同通信 2006/11/09)白骨温泉ツアーで癒やし効果実証 松本市調査
【長野県】松本市の白骨温泉を主舞台に市が開催した2泊3日の健康づくりツアー(9月27−29日)で、参加者の精神状態が概して改善したことが市の調査で分かった。市は「ツアー効果が客観的に裏付けられた」(健康づくり課)とみている。
出発前と最終日に全参加者34人を対象に「POMS」(Profile Of Mood States)と呼ばれる気分検査をし▽不安感▽抑うつ感▽敵意▽躍動感▽意欲▽当惑−の6項目を比較検証した。
4項目以上で改善したのは29人(85.2%)で、うち11人は全項目で効果がみられた。6項目のうち敵意の改善率が最も高かった。
ツアーは市が「中高年心と体の健康づくり市民ツアー」と銘打ち、将来を見据えた観光誘客策の一環として企画した。
菅谷昭市長は「今後の展開次第で都会からの観光客も増えるのではないか」と評価。さらに、宿泊施設の食事について「豪勢でなく質素なメニューを考えるのが、お客さんを呼ぶ1つのポイントになるのでは」と持論を披歴した。(赤川肇)(中日新聞 2006/11/09)中華料理の食材「髪菜」 インフルエンザウイルスを抑制
中華料理に使われる藍藻(らんそう)の一種、髪菜(ファーツァイ)に含まれる多糖類に、インフルエンザウイルスの増殖を防ぎ、免疫抗体を作る力を高める働きがあることが、林利光・富山大大学院医学薬学研究部教授と、岐阜市のバイオベンチャー「マイクロアルジェコーポレーション」の共同研究で分かった。12日に富山大で開かれる日本薬学会北陸支部例会で発表する。
この多糖類は「ノストフラン」。林教授によると、ウイルスが細胞内に侵入するのを妨げ、増殖を抑える。
マウスを使った実験では、インフルエンザウイルスのみを投与してノストフランを与えなかった場合の死亡率(投与から28日後)が100%だったのに対し、ウイルスとノストフランを同時投与した場合の死亡率(同)は40%に低下した。ウイルス接種時とその24時間後、48時間後の計3回ノストフランを投与した場合は10%に激減した。
また、この実験で生き残ったマウスを再びウイルスに感染させたところ、1回目のウイルス接種時に抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」を同時投与したマウスの14日後の死亡率が40%だったのに対し、ノストフランを同時投与したマウスの死亡率は0%だった。
林教授は「ノストフランは、免疫力の弱った状況でも抗体を作る力を高めることが確認できた」として、高齢者にも有効と指摘。「タミフルは抗体をあまり作らないので、耐性ウイルスが懸念される。ノストフランを併用することでタミフルの弱点を補完できる」と話している。<髪菜> 中国に分布し、日本には繁殖していない。黒い髪の毛のような形状が名前の由来とされる。薬膳料理の食材で、日本にも髪菜を使った料理を出す中華料理店がある。(中日新聞 2006/11/10)
たばこも酒も習慣、食道がんリスク10倍 東北大調査
喫煙するのに加えてほぼ毎日飲酒する男性は、どちらの習慣もない人たちと比べて食道がんになるリスクが9〜11倍あることが、宮城県の約2万7000人を対象にした東北大の石川敦庸(あつのぶ)医師(公衆衛生学)らの調査でわかった。たばこの関与が特に大きく、患者の約7割は喫煙しなければ、がんにかかるのを避けられた計算になるという。
84年に約9000人、90年に約1万8000人のいずれも40歳以上の男性に食生活などを尋ね、それぞれ9年間と7年7カ月間追跡したところ、78人が食道がんになっていた。
そこで喫煙や飲酒、緑茶を飲む習慣が食道がんのリスクとどうかかわるかを調べた。たばこを吸う人のリスクは吸わない人と比べて5倍、ほぼ毎日飲酒する人のリスクはほとんど飲まない人と比べて2.7倍あった。
緑茶を1日5杯以上飲む人は飲まない人と比べて1.7倍リスクがあった。理由ははっきりしないが、研究チームは「緑茶を熱い状態で飲む人が多かったのかも知れない」と推測する。熱い飲食物は、食道がんの危険を高めるとされている。
こうした個別の解析とは別に、「たばこを吸わず、お酒も緑茶もほとんど飲まない」人たちのリスクを1として計算すると、喫煙と飲酒の習慣がある人ではリスクが9.2、さらに1日3杯以上の緑茶を飲む習慣も加わると11.1になった。
食道がんと診断されるのは年に1万5000人ほどとされ、8割以上を男性が占める。今回の調査をまとめた栗山進一・東北大助教授は「食道がんは生活習慣で予防できる代表的ながん。禁煙が何より大事で、酒を飲みながらのたばこは最悪です」としている。(朝日新聞 2006/11/19)チョコの心臓病予防効果を確認と 血小板に作用
ワシントン(ロイター) チョコレートの健康効果が相次いで指摘されるなか、米ジョンズホプキンス大の研究者らが新たに、チョコに血栓を防ぐ作用があることが確認されたと発表した。アスピリンによる同様の効果を調べる研究の中で、偶然得られた結果だという。
鎮痛解熱剤として知られるアスピリンは最近、血小板が血液を凝固させる働きを抑え、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞の原因となる血栓の形成を予防する効果が注目されている。同大医学部のダイアン・ベッカー氏らは、この効果を詳しく調べるため、家族に心臓病歴のある1200人を対象に研究を実施していた。
チームでは対象者に、アスピリン服用中の運動や食生活を細かく指示。血小板の働きに影響する可能性のあるたばこ、カフェイン入りの飲み物、ワインやグレープフルーツジュース、チョコレートを避けるよう言い渡した。ところが、中には「チョコレートだけはやめられない」という「チョコ愛好者」がいた。対象者のうち139人は、期間中もチョコレートを食べ続けたという。「食べるとなったら一度にチョコアイス、チョコチップクッキーと、大量に食べてしまう人もいた。検査前の24時間だけはチョコを避けるよう指示してみたが、それさえ守れない愛好者もいた」と、ベッカー氏は振り返る。
チームはチョコを断つことができなかったグループについて、アスピリンの効果を分析することを断念。しかし、採取した血液をプラスチック製の人工血管に流す実験を試みたところ、チョコを食べなかった対象者に比べ、血栓ができにくいとの結果が得られた。また尿検査でも、血小板の作用を示す物質が少なくなっていることが分かった。ベッカー氏によれば、「アスピリンに比べてわずかではあるが、チョコには確かに血栓予防作用がある」という。
チームでは今後、この作用に焦点を当てた研究を進める構え。一般の人々を対象に、食べたチョコの量と心筋梗塞などの発生率を、数年間にわたって追跡する方法を検討している。(CNN 2006/11/19)更年期症状に効く乳酸菌を発見 食品に応用へ
食べ物による更年期症状改善の主役は、大豆イソフラボンから腸内細菌がつくる「エクオール」と見られるようになってきたが、大塚製薬はエクオールをつくる乳酸菌を発見、体内から取り出すことに成功したと発表した。日本人の半数はこうした菌を腸内に持たないといわれ、大豆を食べても効果がなかった人には朗報だ。食品にも応用可能なエクオール産生菌を取り出したのは世界初。
エクオールは、女性ホルモンと似た構造を持った物質。大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが腸内で分解されてでき、更年期症状の改善や乳がんの予防などに役立つ可能性がある。
ただ、日本人の約5割、欧米人の約7割は産生菌を持たず、大豆イソフラボンを食べてもエクオールにまで分解できない。共同研究をした渡邊昌・国立健康・栄養研究所理事長は、「食品に応用できれば、分解ができない人だけでなく、アレルギーで大豆が食べられない人もエクオールを摂取できるようになるかもしれない」と話す。(朝日新聞 2006/11/20)牛乳成分「ラクトフェリン」に放射線障害防ぐ効果
牛乳や人間の母乳に含まれる「ラクトフェリン」という成分に、放射線を浴びた際に起きる放射線障害を防ぐ効果があることを、放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)や石巻専修大(宮城県石巻市)などの研究チームが、マウスを使った実験で突き止めた。骨髄破壊に代表される放射線障害の予防や治療薬としての利用が期待できるという。
研究チームは、ラクトフェリンの効果を確認するため、50匹のマウスを25匹ずつの2群に分け、一方にだけラクトフェリンを0.1%含む飼料を1か月与えた。その上で、50匹すべてに半数が死に至る量のX線を照射したところ、ラクトフェリンを与えられなかった群は照射後30日での生存率が62%だったのに対し、与えられた群は85%が生存していた。
さらに、ラクトフェリンを与えなかった別のマウスに同量のX線を浴びせた上で、その直後にラクトフェリン4ミリ・グラムを含む食塩水(0.3ミリ・リットル)を腹部に注射する“緊急治療実験”を行ったところ、30日後の生存率は一気に90%まで伸びることが確認された。ラクトフェリンには、がんなどの原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用があるとされており、研究チームはこれが放射線障害を防ぐ際にも重要な働きをしているとみている。
放医研の西村義一・基盤技術センター長は「ラクトフェリンは安価で、被曝(ひばく)後に投与しても有効なことから、原子力産業の従事者などの危険低減に役立つだろう」と話している。(読売新聞 2006/11/28)青柿:血中のコレステロール減少効果 岐阜県生物工学研
岐阜県生物工学研究所(平正博所長)は28日、同県美濃加茂市の食品加工会社「八尋産業」(大矢正昭社長)との共同研究で、未成熟柿(青柿)の粉末に血中のコレステロールを減少させる効果があることが分かった、と発表した。高脂血症やメタボリックシンドロームの改善に有効とみられ、県は機能性食品や薬品としての実用化に向けて研究を進める。
同研究所によると、共同研究で同県の特産品である柿の約3分の2が未成熟の段階で摘果されることに着目。高脂肪・高カロリーの餌に、乾燥させた青柿の粉末を10%混ぜて、マウスに14週間摂取させる実験を行った。
その結果、粉末入りの餌を食べたマウスは、血中のコレステロールから胆汁酸を合成する肝機能が促進された。さらに、通常は90%が小腸を通じて肝臓に再吸収される胆汁酸の体外への排出量も約4倍に増加。結果として、肝臓が血中からより多くのコレステロールを吸収し、血中のコレステロールが減少した。マウスの健康状態に異状はなかった。
青柿のどの成分が肝機能を促進したのかは不明。また、収穫時期によって効能が異なる可能性もあるため、今後も詳しい研究を続けていく。
岐阜県は甘柿の出荷量が全国2位(05年度)。実用化されれば、これまで摘果により大量に廃棄されていた未成熟柿を活用でき、柿農家の新たな副収入源としても期待される。【秋山信一】(毎日新聞 2006/11/29)睡眠時間:7時間台…精神状態最も健康的 日大チーム調査
日本大の研究チームは28日、睡眠時間が7時間台の人の精神状態が最も健康的で、それより長くても短くてもうつ状態が強くなるとの調査結果を発表した。
調査は、00年の厚生労働省の保健福祉動向調査に合わせて実施し、20歳以上の男女約2万5000人のデータを解析した。うつと睡眠の関係を調べる調査としては、国内外で最大規模という。
睡眠時間ごとのうつ状態の割合を比較したところ、「7時間以上8時間未満」の人のうち、「うつ状態」の人は23.5%で最も低かった。5時間未満の人では47.9%、10時間以上の人では50.2%に達した。
うつ病と不眠の関係が深いことは知られているが、従来は早朝に目覚める「中途覚醒(かくせい)」の症状が中心と考えられてきた。しかし、今回の調査結果では、うつ状態の人のうち、早朝に目覚める人は36.7%で、寝つきの悪い人の47.4%を下回った。
一方、睡眠前に酒を飲む「寝酒」を週1回以上行っている人ほど不眠を訴える傾向が高いことも分かった。寝酒をする男性のうち、夜間や早朝の中途覚醒を訴える人は半数以上に上り、「寝つきをよくするため」と酒を飲むことが、かえって不眠を引き起こしている可能性も明らかになった。
研究チームの兼板佳孝・同大講師(睡眠疫学)は「精神衛生の点から、睡眠時間が長くても短くても好ましくない傾向が明らかになった。うつ病治療でのきめ細かい睡眠習慣の指導が重要であることが分かった」と話している。【永山悦子】(毎日新聞 2006/11/29)林原生物化学研、へその緒血液でがんや免疫抑制・細胞発見
林原生物化学研究所(岡山市)は4日、ヒトのへその緒の血液から新たな免疫抑制細胞を発見したと発表した。白血球中のリンパ球の1種で、がん細胞を攻撃するとともに過剰な免疫反応を抑える機能を持つ。がん治療で副作用を軽減したり、臓器移植の拒絶反応の抑制につながったりする可能性がある。
新細胞は「HOZOT(ホゾティ)」と名付けた。大きさ約100分の1ミリメートルで、リンパ球のうち免疫反応を抑える「制御性T細胞」と呼ばれる細胞の1種。へその緒の血液を、マウスの臓器構成細胞と混ぜることで培養に成功した。過剰免疫を抑える効果に加え、がん細胞を殺す機能と炎症抑制物質を多く作り出す機能も持つことが分かった。
新細胞とがん細胞を4対1で混ぜる試験をしたところ、大腸がん細胞の約91%、皮膚がん細胞の約33%を撃滅したという。(日本経済新聞 2006/12/04)がんに「みかんの力」、ジュース開発 京都府立医科大の研究グループ
がん予防に効果があるとされる成分を高めたみかんジュースを、京都府立医科大の西野輔翼教授(腫瘍(しゅよう)生化学)らの研究グループが開発した。肝臓がんになる可能性が高い肝硬変患者の1年後の発がん率は通常6−9%なのに対し、ジュースを毎日飲んだ患者は1年半の間、発病しない状態が続いているという。西野教授は「長期間調査する必要があるが、驚くべき結果だ」と話している。
みかんのオレンジ色の色素に含まれるβ−クリプトキサンチンは、がん抑制遺伝子の発現を促進し、動物実験で皮膚がんや大腸がんに効果があることが知られている。さらに、みかんに含まれる糖質ミオ・イノシトールも同様に肝臓がんの抑制効果があることが分かっている。
西野教授らは、愛媛県の飲料会社と共同で、1缶(190ミリリットル)あたり、β−クリプトキサンチン量を通常の1.5倍の3ミリグラムに増やしたうえ、ミオ・イノシトールも通常の4倍の1グラムに増量したみかんジュースを開発した。
C型肝炎ウイルス性肝硬変の患者30人に2005年2月から、肝臓がん予防用のサプリメントとともにジュースを1日1本飲んでもらった。1年後の発がん率は、ジュースもサプリメントも飲んでいないと約9%、サプリメントだけなら約3%なのに対し、ジュースを併用した患者は発病しなかった。1年半後には、それぞれ発がん率は上昇するが、ジュースを飲んでいる患者は発病しない状態が続いているという。(京都新聞 2006/12/05)化学療法は脳細胞も殺す〜がん治療の副作用、最新調査が確認
がん治療で一般的な化学療法は、患者の脳の構造を変化させ、物忘れやけいれん、視力低下、場合によっては認知症も引き起こす恐れがあることが、ロチェスター大学医学研究所(ニューヨーク市)の調査で明らかになった。
USAトゥデイによると、調査結果は医学誌ジャーナル・オブ・バイオロジー最新号に掲載された。化学療法を受けたがん患者の80%以上は、記憶力や集中力に支障をきたすことが判明し、薬の投与量がそれほど多くない化学療法にも脳細胞を殺す作用があるという。ロチェスター研究所のマーク・ノーブル教授は「がん治療薬はがん細胞以上に健康な細胞を損傷させる」と指摘する。
ノーブル教授らが、ラットおよび採取した人間の細胞に一般的ながん治療薬「シスプラチン」「シタラビン」「カルムスチン」を加えたところ、がん細胞の40〜80%が死滅したが、健康な脳細胞も70〜100%と高い割合で死滅した。薬の添加をやめた後も、健康な細胞の一部は数週間にわたって死滅し続けたという。がん治療薬が、急速に増殖する細胞(がん細胞)だけでなく、神経細胞を保護して神経信号を伝達する脳細胞をも破壊することが確認されたことになる。
別の研究からも、化学療法は脳の働きに影響を及ぼすことが判明している。医学誌「キャンサー」1月号に掲載される調査報告書によると、乳がん患者の脳は化学療法を受けると一時的に収縮するという。またカリフォルニア大学ロサンゼルス校が10月に発表した小規模の調査結果は、化学療法を受けた女性の前頭葉の働きに変化が起きたと報告している。(U.S. FrontLine 2006/12/08)ヘルシーリポート:ラクトフェリン効果 大腸がん予防に期待
人や動物の母乳、唾液(だえき)、涙などに含まれるたんぱく質のラクトフェリンが、大腸ポリープの成長を抑制することが分かった。これは大腸がんの予防につながる可能性があることを示す。11月下旬に東京都千代田区の東京国際フォーラムで開かれた第2回ラクトフェリンフォーラムで、ラクトフェリンに関する数多くの研究が発表された。そのいくつかを報告する。【小島正美】◆多様な働き
ラクトフェリンは母乳に含まれることで知られる糖たんぱく質。特に初乳に多く含まれ、生まれたばかりの乳児がラクトフェリンを摂取することで細菌に負けない体になったり、免疫機能が強くなったりするといわれている。唾液や涙などにも含まれ、細菌感染を防ぐ働きもある。
このほか善玉の腸内細菌を増やしたり、殺菌作用を示すなどさまざまな機能を示すのがラクトフェリンの特徴だ。
こうした中で注目されるのが大腸がんの予防効果の可能性だ。ラットやマウスにラクトフェリンを与えた実験では、すでに津田洋幸・名古屋市立大学大学院医学研究科教授(生体機能分子医学)と国立がんセンター研究所がん予防基礎研究プロジェクトの飯郷正明室長らの研究で、ラクトフェリンが大腸がんの発生やがんの転移などを抑制することを確かめている。◆ポリープ縮小
では人間の場合も有効なのか。国立がんセンターがん予防検診研究センター(東京都中央区)の神津隆弘・検診データ集積管理室長らは01年から今年にかけ、直径5ミリ以下のポリープ(腺腫(せんしゅ))をもつ104人(40〜75歳)を対象に、牛乳由来のラクトフェリンを摂取してもらい、ポリープの成長が抑えられるかどうかを調べた。
104人を(1)ラクトフェリンを1日あたり3グラム摂取する(2)ラクトフェリンを1日あたり1.5グラムを摂取する(3)プラセボ(ラクトフェリンを含まず、他の2剤と全く同じ形、風味に作られた偽薬)の3つのグループに分け、それぞれを1年間摂取してもらい、摂取前後のポリープの成長または縮小具合を調べる方法(ランダム化二重盲検比較試験)で行った。
5ミリ以下のポリープはがんである可能性がきわめて小さいため、一般的には経過観察となる。摂取前に内視鏡で対象となるポリープの直径を測定し、近くに印をつけておき、1年後に再度、直径を測定してポリープの大きさの変化を確認するという緻密(ちみつ)な研究だ。◆NK細胞も活性化
その結果、プラセボ群ではポリープが平均で6%(平均直径0.24ミリ)大きくなったのに対し、ラクトフェリン3グラム摂取群は4.9%縮小(同マイナス0.2ミリ)した。ラクトフェリン1.5グラム摂取群では2.1%(同0.08ミリ)の増大にとどまっていた。
免疫機能の指標となるNK(ナチュラルキラー)細胞の活性もラクトフェリン3グラム摂取群では上がっていた。
また、血液中に含まれるヒトラクトフェリンの濃度がラクトフェリン3グラム摂取群ではプラセボ群に比べて上昇していた。神津さんは「統計学的にみて、1日3グラムのラクトフェリン摂取がポリープを縮小させることが分かった」と話す。◇安全性も問題なし
ラクトフェリンはサプリメント(錠剤)や一部ヨーグルトに配合されている。牛乳にも含まれているが、高温で殺菌された市販の牛乳では活性がなくなっており、牛乳を飲んでも効果は期待できない。
津田さんは「ラクトフェリンは乳児が母乳から大量に摂取しているほどだから、安全性において問題はほとんどない。ラクトフェリンでポリープが消えてなくなるわけではないが、大きくなるのを抑えるので大腸がんの予防になるのでは」と話す。
大腸がんの患者は年間約10万人で、死亡者は約3万9000人(03年)。大腸がん防止には運動や禁煙、肥満解消、魚の摂取といった生活スタイルに注意することが大切だ。神津さんは「基本はがん検診。40歳を過ぎたら、定期的に受けることをお勧めする」と検診の大切さも指摘する。◆放射線障害
フォーラムでは放射線の障害を防ぐ研究報告も注目を集めた。
放射線医学総合研究所(千葉市)と石巻専修大学(宮城県石巻市)の研究によると、半数が死ぬ致死線量のエックス線をマウスに照射した場合、事前にラクトフェリンを混ぜたえさを与えられたマウスの生存率(85%)は、与えないマウス(62%)に比べて高いという結果が出た。
オゾン層の破壊で地表に降り注ぐ放射線量は増えている。同研究は放射線を浴びる量の多い職場での健康維持にも役立つ可能性を示す。◆C型肝炎
ラクトフェリンは抗ウイルス作用をもつ。東邦大学医学部の研究によると、C型肝炎患者にラクフェリンを摂取してもらう試験で肝機能が維持されることが分かった。
90人のC型肝炎患者に牛ラクトフェリンを摂取してもらう試験を行った三重大学医学部の研究では、脂質の過酸化を抑えることが分かり、肝臓の発がん予防につながる可能性が示唆された。
このほか、ラットの実験(徳島文理大学)で骨の分解が進むのを抑えることが明らかになった。これは骨粗しょう症の予防につながる研究だ。
口臭の防止や歯周病の予防につながる研究報告もあった。(毎日新聞 2006/12/16)オリーブ油が発癌(がん)物質から体を守る
毎日スプーン数杯のオリーブ油を摂取することにより、癌(がん)細胞の成長を促進するフリーラジカル(遊離活性基=細胞を傷害し、癌の原因ともいわれる)の過剰な生成を食い止められる可能性があるという。
ヨーロッパ人男性182人を対象とした研究で、1日に25ml(小さじ5杯)のオリーブ油を摂取する人は、体内でフリーラジカルを生成する物質が少ないことが判明したと英BBCニュースが報じた。
オリーブ油にはLDL(悪玉)コレステロール値を低下させるモノ(単)不飽和脂肪のほか、フェノール類と呼ばれる抗酸化物質も含まれている。フェノール類には、体内のフリーラジカルの蓄積を遅らせる作用があることが最近の研究で判明している。今回の研究では、試験期間中にオリーブ油を摂取した人では、フリーラジカルに13%の減少がみられたという。
英国の癌(がん)研究機関Cancer Research UKのAnthea Martin博士は、「この研究はオリーブ油によって癌の発症を招くDNA損傷が軽減される可能性を示すものだが、効果を裏付けるにはさらに長期の研究が必要だ」とコメントしている。(日本経済新聞/HealthDayNews 2006/12/23)オリーブ油、がん予防に有効か=毎日少量で細胞の酸化抑制
【ロンドン27日時事】毎日少量のオリーブオイルを取れば、がんを患う危険性が少なくなるとの調査結果をデンマーク大学病院の研究グループが明らかにした。27日付の英紙デーリー・エクスプレスなどが報じた。
それによると同グループは、欧州5カ国の20歳から60歳までの健康な男性182人に対し、1日当たり25ミリリットルのオリーブオイルを2週間にわたって摂取させた。その後、細胞酸化の度合いを示す物質の量を調べたところ、摂取前よりも13%も少なくなっていることが判明した。(時事通信 2006/12/27)
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