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日米同盟が画策する北コリア先制攻撃

核には核を




2003年2月13日(REUTERS)

日本で報じられることのなかった
石破茂防衛庁長官の「北コリア先制攻撃」発言


Japan Says Would Strike N.Korea if Attack Imminent

Thu February 13, 2003 09:56 AM ET
By Teruaki Ueno

TOKYO (Reuters) - Japan would launch a military strike against North Korea if it had firm evidence that the Stalinist state was ready to attack with ballistic missiles, Japanese Defense Minister Shigeru Ishiba said Thursday.

"It is too late if (a missile) flies toward Japan," Ishiba told Reuters in an interview.

"Our nation will use military force as a self-defense measure if (North Korea) starts to resort to arms against Japan," he said, adding that Japan could regard the process of injecting fuel into a missile as the start of military attack if it determined that the missile was pointed at Japan.

Ishiba said that Japan would only attack North Korea as a clearly defensive measure. "We differentiate this from the concept of a 'pre-emptive strike'," he said.

Japan's postwar constitution bans war as a means to settle international disputes, but that has been interpreted to mean the nation's military must be restricted to self-defense.

Known as a hawkish defense expert, Ishiba, 46, also said Japan ought to develop a missile defense system with the United States, since it lacks the capability to defend itself from missile attacks from North Korea.

"To develop and deploy (a missile defense system) is one of the major options. Our nation should pursue this," he said.

While Japan has refrained from voicing strong support for the U.S. national missile defense system (NMD), it is jointly studying with Washington a theater missile defense (TMD) system, a variant of the NMD, aimed at shielding U.S. troops in Asia and its allies. Tokyo decided to study the system after North Korea launched a ballistic missile that passed over Japan in August 1998.

But China has voiced strong opposition to a regional missile system, partly out of fears that it would be extended to include Taiwan, which it views as a renegade province.


MISSILE THREAT FROM N.KOREA

Ishiba's remarks come as tensions run high over North Korea's suspected nuclear weapons program and Pyongyang's insistence that it is free to launch ballistic missiles.

In 1993, North Korea upset Japan by test-firing a medium-range Rodong-1 missile into the Sea of Japan.

And in August 1998, North Korea launched a three-stage Taepodong-1 missile over Japan, demonstrating that major population areas including Tokyo were within the estimated 600 mile range of the missile.

U.S. officials said Wednesday that Pyongyang had a three-stage Taepodong-2 missile that could reach the West Coast of the United States, but that the missile had not been tested.

Washington also says North Korea probably has one or two nuclear weapons, but Ishiba declined comment on whether Japan had any independent confirmation of that assertion.

"There is no reason for us to rule out the possibility that North Korea has nuclear weapons," Ishiba said.

He also said an unspecified number of Rodong missiles with ranges of 750 miles were deployed in North Korea.

"This is nothing but a threat to our country," said Ishiba, who visited Pyongyang in 1992 when the reclusive Stalinist state marked the 80th birthday of its "Great Leader," the late Kim Il-sung. Defense experts have said North Korea began to develop and produce ballistic missiles in the early 1980s, when it reverse-engineered a Soviet Scud-B missile with a range of 190 miles for a one-ton payload.

In the 1990s, Pyongyang began developing the Rodong-1 ballistic missile, and then the Rodong-2, they say.

The Rodong 1 is based on the Soviet Scud design used by Iraq in the Gulf War, and the Rodong 2 is a similar version with a range of about 900 miles.

Defense experts also believe North Korea has been developing missiles such as the Taepodong 1 and 2, with ranges of up to 6,000 km(3,750 miles).


EYES ON MILITARY BUILDUP

Ishiba, who took over the defense portfolio last September, said that in the longer term, Japan could boost its military strength in order to reduce dependence on the United States for its defense.

"There is nothing like a free ride in the post-Cold War era," he said.

Japan had to rely on U.S. data at the time of the 1998 missile launch but plans to send up four of its own spy satellites in the next couple of years, beginning this March.

Tokyo and Washington boosted their military alliance in 1998 to its highest level since the end of World War II, setting off fears in China that the pact was designed to protect Taiwan in the event of Chinese military action against the island.

Ishiba also said the government would press for enactment by Japan's Parliament of so-called "crisis legislation," which would broaden the ability of the military to act in the case of a direct attack on Japan and could limit the rights of citizens in certain circumstances.

"This is the legislation designed to prevent war... We must prepare so we will not be exposed to attacks," he said.

Such legal changes are highly contentious in Japan given memories of the suppression of civil rights before and during World War II.

Japan's efforts to strengthen its ability to defend itself have been prompted in large part by potential threat from North Korea, although China's military buildup is also a factor.



【関連記事】

「核兵器開発なら北朝鮮は消滅も」 米大統領が警告
【ワシントン9日=共同】クリントン米大統領は9日夜放映の米NBCテレビとの会見で「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核兵器を開発したり使用したりすれば、米国は直ちに圧倒的戦力で報復し、北朝鮮という国がなくなることになるだろう」と、強い調子で警告した。
大統領は、北朝鮮は米国が報復攻撃を確実に実行することを知っているはずだとし、米国の安全保障上の決意を北朝鮮に改めて明確に示し核不拡散条約(NPT)に引き戻すと延べた。
NBCはまた、米情報機関の推定として、北朝鮮が1−5個の核兵器を造るのに十分なプルトニウムを保有していると報じた。
クリントン大統領は、韓国訪問に向かう前に東京でインタビューに応じた。(中日新聞 1993/07/10)

朝鮮半島に紛争発生なら自衛隊を派遣も 韓国紙に小沢氏表明
【ソウル23日時事】新生党の小沢一郎幹事は23日付の朝鮮日報とのインタビューで、朝鮮半島で紛争が発生した場合の自衛隊派遣の可能性について「韓国が賛成することを前提に、国連の一部として行動することはできる。国連の一員として日本も協力しなければならないと考える」と述べ、国連軍の一部として自衛隊が参加することはあり得るとの見解を表明した。(中日新聞 1993/09/24)

韓国侵攻は米への攻撃 米大統領が北朝鮮に警告
【アメリカ総局7日】クリントン米大統領は7日、米NBCテレビの番組「ミート・ザ・プレス」に出演。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑に関して、「北朝鮮の核開発を許してはならない」と強い懸念を表明し、北朝鮮が韓国に侵攻した場合は、米国への攻撃とみなすと警告した。
大統領は、「韓国には駐留米軍がいる。北朝鮮も韓国への攻撃が米国に対する攻撃となることを理解しているはずだ」と述べた。
また、米国が北朝鮮の核開発疑惑のある施設に先制攻撃をかける可能性については、「いま特定の選択肢についていうべきではない」と述べるにとどまった。(中日新聞 1993/11/08)

朝鮮戦争 米が生物・化学戦準備 兵器の備蓄 日本に想定 機密文書明るみ 
1950年6月に始まった朝鮮戦争の時期に、米国が細菌、毒ガス兵器を使った生物・化学(BC)戦の準備を具体的に進めていたことを裏付ける米国防総省の最高機密文書のコピーを、常石敬一・神奈川大教授(科学史)が、13日までにワシントンの米国立公文書館から人手した。文書は(1)開戦後、空軍参謀総長が「報復のみに使用する」というBC兵器に関する従来の政策を、放棄するよう提案した(2)米国内で陸軍が神経ガス工場の建設や、ペスト菌の野外実験をした(3)BC兵器の備蓄場として池子(神奈川)や呉(広島)が想定されていた──などの新事実を明らかにしている。
朝鮮戦争では当時、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)側が、細菌戦を実行したと米国を非難したが、真相は不明になっている。研究者らは、「実行に向けた米国の意図を示す貴重な資料」と指摘している。
文書は「統合参謀本部(JCS)1837」など計600ページを超え、75年からは機密解除になり、細菌戦研究をしている常石教授が請求、入手した。
参謀本部の機関決定をまとめた「1837」によると、BC兵器の研究が具体化するのは48年後半で、使用については「(敵の攻撃に対する)報復手段としてのみ」認め「防御」が前提だった。
だが、開戦直後の50年6月30日付「特別委員会報告書」では、国防長官の諮問機関である同委員会が「『報復のみ』という政策は米国の安全保障に有害」と提言、BC兵器の攻撃能力の重要性を訴え、これまでの政策放棄を主張した。
また、バンデンバーグ空軍参謀総長も統合参謀本部への52年7月3日付文書で「報復のみ」の政策放棄を提案。統合参謀本部も同意して政策変更を促した。これは戦局の行き詰まりを背後に、方針を転換する意図をうかがわせている。だが、その後の過程は、触れられていない。
コリンズ陸軍参謀総長のメモ(52年2月25日付)などによると、陸軍がそのころ、神経ガス工場の建設をロッキー山脈で開始したほか、ユタ州でペスト菌などの野外実験を本格化したという。
東京駐在のクラーク国連軍司令官がワシントンの陸軍省へ送った52年10月15日付交信では「化学兵器の備蓄場は日本が望ましい」として、米軍弾薬庫があった池子や呉の地名を挙げて、極東地域への化学兵器の輸送を促している。

戦場での試験を切望
常石敬一・神奈川大教授の話 朝鮮戦争での生物戦の実行を考える際、これまで不明だった点の1つは米側の意志や意図だった。この資料は、米軍が生物・化学(BC)兵器を全兵器体系の中に位置付けるため、戦場での試験(トライアル)を切望していたことを明確に示している。空軍参謀総長の提案も、当時生物戦を理由に北側に捕らえられた兵士の多くが空軍パイロットだったことと関連して興味深い。

『BC戦免責』裏付け
占領史に詳しい粟屋憲太郎・立教大教授(日本近現代史)の話 日本に化学兵器を運ぼうとしていたというのは全く新しい事実で、私にとっても大きな驚きだ。東京裁判で米国は日本軍のBC戦を免責しているが、それは自分たちもBC兵器を使用したかったからではないか。今回の資料はそういった事実を裏付けたといえる。

朝鮮戦争
1950年6月25日にぼっ発、朝鮮半島全域を舞台とした戦争。北緯38度線で韓国軍と対じしていた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)人民軍が南下して始まったとされる。開戦直後に米国は軍事介入を決定、国連にも働き掛け、安全保障理事会で国連軍の派遣を決議した。50年10月には、中国人民義勇軍が北朝鮮を支援して参戦。53年7月27日に休戦協定が調印された。
52年2月、北朝鮮側が米軍機による細菌戦の実行を非難。写真資料などでその非人道性を国際世論に訴えたが、北朝鮮が第3機関による調査団の派遣を拒否して、真相は確認されなかった。(中日新聞 1993/11/14)

北朝鮮 核兵器は保有せず 韓国大統領が見解示す
【ソウル28日城内康伸】韓国の金泳三大統領は28日、青瓦台(大統領府)担当記者との懇談会で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核兵器開発疑惑について、「開発に強い執念を持っているが、現在保有しているとはいえない」と述べた。米国紙の一部は最近、北朝鮮が既に核爆弾を保有している可能性があると伝えたが、金大統領は否定的な見解を示した。
また金大統領は同問題をめぐる北朝鮮の態度に変化の兆しがみえると指摘。北朝鮮がニューヨークで続いている米朝間の実務協議で、解決に向けた前向きの姿勢をみせていることを示唆した。
さらに「来年には南北関係の重要な契機が訪れるだろう」と展望。中断している韓国と北朝鮮との対話が再開される可能性が高いことを示唆したとみられる。
金大統領はこのような見通しの理由について、「わが国は正確な情報を持っている」と強調、米国と緊密な情報交換と協議を行っていることを説明した。(中日新聞 1993/12/29)

北朝鮮のミサイル「命中精度は低い」 米の軍縮団体報告
【ワシントン26日=時事】米国の軍縮推進団体「憂慮する科学者連盟」は26日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が開発を進めている「労働」ミサイルについて、信頼性に欠けるほか、命中精度も低く、軍事的にどれだけ意味のある兵器であるかは疑問だとする報告を公表した。(朝日新聞 1994/01/27)

韓国の防衛で米軍が新方針 北朝鮮侵攻に反攻
【板門店5日=ニューヨーク・タイムズ特約】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が韓国に侵攻した場合の防衛計画について、米軍は、北朝鮮軍を退けるにとどまらず、平壌制圧と金日成政権打倒を目的として激しい反攻をかける──との新方針に転じたことを、米政府筋が明らかにした。
方針の見直しは、北朝鮮が核関連施設への査察を拒否しているのに加え、軍事境界線付近に通常兵器と部隊を増強している情勢を受け、在韓米軍のラック司令官らが進めた。クリントン大統領、アスピン国防長官(当時)らも朝鮮半島政策の一環として議論したという。(朝日新聞 1994/02/07)

「北朝鮮が南進したなら反撃し平壌を占領」 米韓新戦略
【ソウル24日=清田治史】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が本格的な南進に出た場合、韓国軍は米軍とこれを阻止するとともに一気に北進し、平壌を占領、国土統一を目指すとの新戦略を米韓両軍の間で立てていたことが24日、明らかになった。92年に決定済みの戦略がこの日公表された背景には、核問題を巡る緊張で北朝鮮の「暴発」をあらかじめけん制しておこう、との狙いがあるものとみられる。
24日に韓国の新聞、聯合通信などがいっせいに報道した。「新作戦計画5027」と名付けられたこの新戦略は、北朝鮮軍の進攻を首都ソウルの北方で阻止すると同時に、空軍力などで北朝鮮内の主要戦闘力をたたく。その上で北進に転じ、大規模な上陸作戦などもあわせて平壌を占領、最終的に全土を統一する、というものだ。
70年代半ばには「不可避の場合、首都を放棄し、米本土などからの増援を待って段階的に反撃し、休戦ライン以北へと敵を撃退していく」との戦略が立てられた。その後は防衛ラインもソウル北方へと変更されたが、92年に米韓両軍部間で、統一までをにらんだ新戦略が採用された。(朝日新聞 1994/03/25)

「現状まるで朝鮮戦争前夜」 北朝鮮国営通信が報道
【RP】5日の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)国営朝鮮中央通信(KCNA)は朝鮮半島情勢について論評を伝え、米韓合同演習「チームスピリット94」実施、韓国へのパトリオット・ミサイル配備が報じられていることなどに触れ「事実は(現在の)朝鮮半島情勢が朝鮮戦争前夜に似ていることを物語っている」と指摘した。
同論評は(1)米国と韓国は1950年6月25日に朝鮮戦争がぼっ発する前の3年半の間に、部隊を急速に増強し、北朝鮮を「威嚇」した(2)当時、米大統領特使として韓国を訪問したダレス氏が38度線を視察、その場で「北侵計画」を承認し、これを基準に米国は北朝鮮への「侵略」を行った──などと、朝鮮戦争前の状況を紹介し、現在と対比させた。(中日新聞 1994/04/06)

「仮に核開発しても日本けん制のため」 北朝鮮の駐印大使
【ソウル6日=前川恵司】韓国の聯合通信によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の車奉周駐インド大使は6日、ニューデリーで同通信記者と会見、「日本の核武装はもはや秘密でない」と述べたうえで、「われわれはこれに備える必要がある。仮に核兵器を開発しても、同民族が暮らす朝鮮半島や太平洋を越えた米国に対して使うだろうか。第一義的には日本をけん制するため」と報じた。
日本と米韓の共同歩調が強まる中で、その離反を狙った発言とみられる。(朝日新聞 1994/04/07)

半年後も核開発継続なら米、対「北」攻撃も 国務長官表明
【ワシントン10日共同】クリストファー米国務長官は10日、米NBCテレビとの番組で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発問題について、半年後に北朝鮮が核開発を継続していることが分かれば軍事行動の可能性を否定しない、と述べた。
長官は先制攻撃はないのかとの質問に「長期的にはあらゆる可能性を否定しない。北朝鮮が核開発を続けていることが分かれば別の行動をとることになる」と強調した。(中日新聞 1994/04/11)

北朝鮮「核」に対処 議会調査局報告書
自壊待ちや施設攻撃案 米 6つのシナリオ 制裁なら日本混乱
【ワシントン3日今里義和】米議会調査局は3日までに、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑への対応策として、北朝鮮政権の崩壊を待ち続ける慎重策から攻撃的な核施設破壊案まで6つの選択肢を報告書にまとめた。

報告書では、北朝鮮の軍事行動を阻止するために必要な費用は日韓両国にも負担を求めるとしており、その一方で日本が「経済制裁には不承不承で米政権が制裁を追求するうえで障害になっている」と批判的な目を向けている。
報告書が指示した選択肢は(1)北朝鮮政権の自壊を待つ(2)米朝関係正常化を交渉材料として包括的に解決する(3)国連安保理で経済制裁を決議する(4)地域内の軍事的抑止力を強化する(5)北朝鮮の核施設を攻撃する(6)在韓米軍の撤退と引き換えに核開発放棄を迫る──の6つ。米国にとって衝撃度の小さい方から順に記載している。
このうち包括的解決は、先月末ごろまで米政府が目指していた案。北朝鮮との高官協議で経済、政治的関係の正常化を話し合う用意を示すほか、米韓合同軍事演習(チーム・スピリット)の中止など、安全保障面でも一定の譲歩を与える構想だった。
経済制裁案は、外交努力が不調に終わった場合「最も可能性が高い措置」とされ、報告が想定した通り3日午後、緊急開催の国連安保理非公式協議で検討される。報告書は日本の態度は「不本意ながら支持」と予測しているが、中国は不支持と想定している。
さらに経済制裁が決議された場合、日本は「国内が政治的危機」になると見通し、安保理決議の枠外で制裁が行われたり、軍事行動が自衛隊を巻き込んだ形になる場合は、日本は「憲法上の重大局面」になると観測している。
また中国が安保理決議に拒否権を発動せずに棄権しても、制裁に参加しなければ効果が薄まると強調。北朝鮮が制裁を乗り切って自信をつければ対決色がさらに強まり、最悪の場合には軍事的報復を招きかねないともみている。
軍事的増強案は、経済制裁に報復する北朝鮮の軍事行動を抑止するため、北東アジアや北東太平洋の地域で(1)韓国に戦術核を再配備する(2)第7艦隊艦艇に核兵器を再搭載するといった対策を検討するもの。必要となる費用の多くは、日韓両国にも負担を求める。
核施設攻撃案は「最後の手段」として想定される選択肢。空爆だけでなく特殊部隊を北朝鮮内に潜入させ、原子炉の破壊などによる放射能汚染を避ける発電施設などを標的にするケースが例示されている。
在韓米軍の撤退は、北朝鮮が望む最大の譲歩を与える案だが、国連安保理がまひ状態に陥り、さらに米国内の世論が「国益がない」という認識に至るなど、米政府が厳しい環境に囲まれた場合にのみ考えられるとしている。
議会調査局の報告は上下両院の議員らに強い影響力があり、報告の選択肢は米政府が既に検討しているものとみられる。(中日新聞 1994/06/04)

米軍が空自基地調査 朝鮮半島有事想定 後方支援も要請か
核開発疑惑が持たれている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への制裁論議が高まりつつあるが、米軍が最新鋭戦闘機の使用可能な航空自衛隊基地の調査を進めていることが16日明らかになった。朝鮮半島有事を想定しての調査とみられ、既に千歳、三沢、松島、小松の4カ所を適地として選定したもよう。朝鮮半島有事の際、米本土から戦力増強のため飛来する米空軍戦闘飛行隊の臨時基地に充てるとみられ、その場合、航空自衛隊が米軍から後方支援を要請される可能性もある。集団的自衛権の行使につながる問題だけに論議を呼ぶのは必至とみられる。
防衛庁筋によると、極東有事の際、米軍が日本への派遣を想定しているのはF16戦闘攻撃機を主力とする戦闘飛行隊。AWACS(早期警戒管制機)や空中給油機もセットになっている。
その際、米軍から空自に給油、銃弾の補給など後方支援を要請される可能性がある。現行法の範囲内では難しいものの、政府部内で検討中とされる物品役務融通協定(ACSA)の緊急時限立法化が実現すれば、自衛隊が米軍の戦闘行動を後方支援する場面も出てきそうだ。

候補に上った程度
畠山蕃・防衛事務次官の話 米軍が航空自衛隊の基地を調査しているのは知っていたが、将来、起こりうる事態に備えて幅広く検討していると理解している。仮にいくつかの空自基地が合格したとしても、候補リストに上ったという程度だと思う。(中日新聞 1994/06/17)

北朝鮮に核兵器ない ロシア原子力相
【モスクワ17日陸口潤】ロシアのミハイロフ原子力相は17日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核疑惑について「北朝鮮は少量のプルトニウムを製造しているだろうが、核兵器をつくる能力があるかどうかは疑問だ。現在、北朝鮮に核兵器はないと思う」と語った。
タス通信が伝えたもので、ミハイロフ原子力相はプルトニウムを持つことと核兵器をつくることの間の技術的理由を挙げた。(中日新聞 1994/06/18)

韓国、米CNNに抗議
【ソウル17日共同】韓国政府は17日、韓国で15日に実施された民間防衛訓練の報道などに関連、朝鮮半島危機説などをあおっているとして米CNNテレビに正式に抗議した。
広報庁はCNNソウル支局に対し「15日に実施された定例の民間防衛訓練をあたかも韓国が本格的な戦争準備をしているかのごとく、わい曲報道するなど朝鮮半島危機説を誇張し、あおっている」と抗議した。(中日新聞 1994/06/18)

朝鮮戦争 開戦前に中ソが承認 聯合通信伝える
【ソウル20日石原俊洋】1950年6月25日にぼっ発した朝鮮戦争で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金日成主席が開戦前に、ソ連のスターリン首相や中国の毛沢東主席の承認を受けていたことが明確になった、と聯合通信が20日伝えた。韓国の金泳三大統領が今月初めの訪ロでエリツィン大統領から伝達された約200件の文書資料の分析で、中国軍の戦争介入も金主席の要請だったとする。
聯合通信はこれら分析結果を単独入手。それによると、50年5月14日、スターリン首相が電報で金主席ら北朝鮮指導者に「国際情勢の変化から(朝鮮半島の)統一に着手する提唱に同意」した。同じ日時に毛主席が北朝鮮援助を表明した文書も存在し、3首脳が事前に綿密な計画を立てて戦争に臨んだ決定的資料だとしている。
当時平壌駐在の旧ソ連大使らの記録文書などから、開戦時期は、ソ連軍側7月開戦を主張したが、金主席は「7月は梅雨入りなので、6月末が適切」とし、天候予測から変更されたことが分かるという。
一方、同年9月15日の国連軍による仁川上陸作戦の成功で優勢だった北朝鮮側がソウルを奪還されると、金主席が直筆でスターリンあての緊急援助要請を送っていたことも判明。書簡では戦況を悲観してソ連軍の出動を求め「それが不可能なら中国などで国際義勇軍を組織して支援を」としており、中国介入につながったと紹介している。(中日新聞 1994/06/21)

北朝鮮、ドイツ型統一に徹底抵抗 対米合意後も核開発やめない 米政府分析
【ワシントン5日共同】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の閉鎖的政治体制は今後10年存続する可能性があり、新たな指導者となった金正日書記は韓国が北朝鮮を吸収して南北朝鮮を統一するという「ドイツ型再統一」を拒否するため徹底的に抵抗する、と米国防情報局(DIA)が分析していることが5日明らかになった。
国防総省の情報機関であるDIAはまた、たとえ核開発問題で米国と合意しても、北朝鮮は譲歩を引き出す手段として核を利用し、「政権存続を保証する最後の切り札」として核開発を継続するとの見解を示しており、ジュネーブで調印した米朝の枠組み合意は、クリントン大統領がDIAの「警告」を抑えて政治解決を図ったことを示している。
クラッパーDIA局長はこの中で、金日成主席の死去に伴う金正日書記の政権継承問題について「書記は父親に比べ軍部からの信頼が薄く、クーデターの可能性は否定できない」としつつも「革命第1世代の長老の権益を守る限り自身の任期は全うできるだろう」と述べている。
朝鮮半島統一については「金日成主席はドイツ式の再統一によって吸収されることを深く懸念していた」と指摘、「このため金正日書記はこうした展開をあらゆる手段で防ぐ責任を負っている」と分析した。(中日新聞 1994/12/07)

朝鮮戦争の初期 米が北朝鮮軍に原爆投下を計画 米秘密文書公開
【ソウル13日共同】ワシントン発聯合通信が13日報じたところによると、朝鮮戦争(1950−53年)初期の50年、米極東軍司令部(当時)が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)軍に致命的打撃を与えるため、韓国内の北朝鮮軍占領地域への原爆投下を検討していたことが、12日公開された米国防総省の秘密文書で明らかになった。
「朝鮮半島内での戦術的原爆の使用」というこの文書は、米ジョンズホプキンズ大の専門家チームが作成、50年12月22日に同軍司令官に提出した。
専門家チームは、50年11月25日に北朝鮮軍が占領していた韓国中部の都市、大田一帯に原爆を投下したと想定。北朝鮮軍2万人中1万5000人に壊滅的打撃を与えることができると、その効果を強調している。
しかし実際には、この当時、北朝鮮軍は9月の米軍仁川上陸などで38度線より後退しており、専門家チームは大田が占領されていた7−8月ごろの状況を基に想定したとみられる。(中日新聞 1994/12/14)

朝鮮戦争休戦後 対中核攻撃 米国が検討 「侵略」を想定、秘密文書で明らかに
【ワシントン13日=五十嵐浩司】朝鮮休戦協定調印から間もない1954年、米軍の統合参謀本部が、中国の「共産主義勢力が朝鮮半島で侵略を再開した場合」、中国に対し核兵器の使用を検討していたことが、このほど解禁された米国防総省の秘密文書で明らかになった。文書では、旧仏領インドシナ(ベトナム、ラオス、カンボジア)に中国が「侵略」した場合も、同様の措置を取るよう求めており、開戦当初、劣勢に立たされた朝鮮戦争への「反省」から、米軍が当時、先制攻撃を真剣に検討していたことを示している。
文書は、54年4月17日付で統合参謀本部のカーンズ准将から「合同戦略立案委員会」に示されたメモで、「朝鮮半島における軍事行動の可能性の分析」と題されている。11月にクリントン大統領が解禁を命じた第2次大戦、ベトナム戦争時の秘密文書約4400万ページに含まれており、ワシントンの国立公文書館が「秘密文書の一例」として報道陣に配った。
メモに含まれる中国による「侵略」への対応草案では、「核兵器と通常兵器を併用し、朝鮮半島の軍事目標と、半島での軍事行動を直接支援する旧満州、中国の軍事目標に用いる」と規定している。
また、これらの原則は「中国の共産主義者が、インドシナに対し明白な侵略を行った際にも適用される」と規定している。(朝日新聞 1994/12/15)

「北朝鮮への軍事行動検討した」 昨年の査察拒否で米側明かす
【ワシントン5日=五十嵐浩司】米国防総省高官は5日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する黒鉛減速炉閉鎖の代替エネルギー提供問題で、米朝枠組み合意が規定した今月21日の期限までに、重油5万トンを供与できるとの見通しを示した。また同高官は、昨年6月に北朝鮮が燃料棒交換への査察を拒否し、国際社会が制裁に向かっていた時点で、「我々は軍事行動の真の可能性に直面していた」と語り、昨秋のクウェート出兵を除けば戦争に「最も近づいていた」と語った。
この日ワシントンで講演したペリー国防長官は、この「危機」発言について、制裁決定に備え韓国への米軍増派を同時進行で検討していたが、北朝鮮を抑えるには十分ではないとみていた。しかし、北朝鮮が核開発を続けて「核爆弾4、5個分のプルトニウムを製造されるよりは、(不十分ながらも抑止の)危険性を選んだ」と語った。結局、カーター外交で危機は回避された。(朝日新聞 1995/01/06)

有事の出撃 在日米軍に「相当な自由」 
沖縄返還交渉時 政府が保証与える 米文書で判明
【ワシントン30日時事】朝鮮半島などの有事の際、米軍が在日米軍基地から戦闘行動に出撃するのは日米両国の事前協議の対象と見るが、その事前協議で日本政府は米軍の行動の自由を大幅に認めるという「保証」を沖縄返還交渉の過程で米側に与えていたことが1969年の米国務省機密文書で明らかになった。
この文書は69年11月13日付で当時のジョンソン国務次官がニクソン大統領と議会指導者の討議用にまとめた「沖縄問題の討議の要点」。沖縄返還交渉で焦点の1つとなった極東有事における米軍の基地自由使用について「日本政府は、韓国および台湾防衛のための沖縄米軍基地使用に閲し、相当な行動の自由を期待してよいと保証してきた」と述べている。
同文書はまた「この了解により、米国が現在持っている沖縄での法的な行動の自由は若干制限されるが、日本本土の米軍基地に関しては現状より前進となる」と書き、日本側の保証が沖縄だけでなく在日米軍基地すべてに適用されることを明らかにしている。
日本政府が「相当な行動の自由」を保証したとすれば、事前協議で米軍の直接発進に「ノー」と言う事態はほとんど想定されない。事前協議では「イエス」も「ノー」もあり得るというのが日本政府の公式見解だが、米政府にはニュアンスの違う説明をしていたことになる。
朝鮮半島の有事における日本本土の米軍基地からの発進に関しては、60年に締結された現行の日米安保条約の交渉過程で、米側が国連軍として行動する場合は事前協議の対象外と主張し、日本政府の抵抗に遭ったことが2年前に解禁された米国務省文書に記載されている。69年の沖縄返還交渉で、米国は事前協議のいわば形がい化に成功したと言える。
沖縄返還交渉時の米文書は、民間研究機関の「ナショナル・セキュリティー・アーカイブ」が情報公開法により入手した。(中日新聞 1996/08/31)

アイゼンハワー元大統領『有事には核攻撃』
1950年代に指針、米文書で判明
【ワシントン5日時事】東西冷戦が激化していた1950年代末、当時のアイゼンハワー米大統領が核戦略をめぐる国家安全保障会議(NSC)の討議で、東アジアで中国軍の台湾攻撃があった場合と第2次朝鮮戦争が起きた揚合には、限定的な核攻撃を実施するとの戦略指針を示していたことが、国務省がこのほど解禁した58−60年のNSC議事録で明らかになった。またこの議事録から、58年の時点で既に沖縄に米軍の核兵器が配備されていたことも判明した。
50年代末はソ連の核戦力増強を受け、米国が大量報復戦略から限定核戦争の概念を採用する方向に移行し始めた時で、NSCでは地域的な核使用について激しい議論が展開されたが、アイゼンハワー大統領は59年7月2日の会議で、「中国の共産主義者が台湾攻撃を決断するなら、われわれは核兵器で台湾を支援する」と言明した。
同大統領は同9日の会議でも、「中国の共産主義者が(金門、馬祖など)沿岸の小さな島々を攻撃しても核攻撃は必要ないが、台湾への総攻撃は全面戦争につながる。6億の人口を持つ巨大な中国に核兵器を使わずに攻撃を加えるのは意味がない」と述べた。前年の58年には、金門島をめぐる台湾海峡危機が発生している。
また、朝鮮半島情勢について同大統領は同2日の会議で、「朝鮮でわれわれが攻撃を受けたら、米国は核兵器を使用する」と表明。60年10月6日の会議でも、「敵側が朝鮮戦争の休戦を拒否した場合の核兵器使用方針が53年にNSCで決定された」ことを想起した上で、第2次朝鮮戦争がぼっ発すれば、敵側の空軍基地に対する限定核攻撃が必要になるとの認識を示した。(中日新聞 1997/01/07)

「日本上陸、北朝鮮は困難」 ゲリラ攻撃を警戒
5年前の防衛庁極秘資料分析
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による核開発疑惑が浮上した1993(平成5)年、防衛庁統合幕僚会議が北朝鮮の軍事力について「日本への着上陸作戦能力はない」と分析していたことが12日、中日新聞が入手した極秘資料から明らかになった。ただ、弾道ミサイルやゲリラ攻撃の可能性は否定しておらず、西日本にある重要施設名を具体的に挙げて警備の必要性を強調。米軍基地も「同盟国として防護すべき立場にある」と明言している。
この内部資料は、北朝鮮による核開発疑惑が朝鮮半島有事に発展する恐れがあるとみた自衛隊制服組トップの統幕がまとめた。防衛庁の「機密文書」とされる「K半島事態対処計画」のたたき台とみられ、米軍支援、シーレーン防衛、沿岸・重要施設警備のあり方を検討する中で、北朝鮮の軍事力を分析している。
それによると、北朝鮮が日本への攻撃を意図した場合、潜水艦、小型艦艇、漁船を利用した「ゲリラ攻撃の能力はある」としながらも、韓国と対抗する状況下では日本に陸上兵力を送り込むことは「困難」であり、航空機、艦艇の能力からも「着上陸作戦能力はない」と推測している。
その一方で、起こり得るゲリラ攻撃にも言及。(1)一個軽歩兵旅団程度の特殊作戦部隊による主要港湾、水中固定機器(潜水艦探知に使用)の破壊(2)潜水艦約10隻のほか少数の小型艦艇による港湾内外の機雷敷設、船舶攻撃(3)軽爆撃機約65機と戦闘機125機による船舶や重要施設の攻撃−は可能性があると分析。弾道ミサイル「スカッドC」による九州北部、中国地方への攻撃も想定している。
ゲリラ攻撃に対する警備対象は、陸海空自衛隊の駐屯地や基地、米軍基地といった軍事施設のほか、各県庁、関門トンネル、下関港、福岡空港などの民間施設で、警察、海上保安庁、自治体との連携の必要性を強調。
しかし、有事法制が存在しないことから武器使用や沿岸監視のための土地の借り上げが円滑に進まない恐れがあり、米軍基地は「同盟国の軍事組織として防護すべきだ」としながらも、警備のための規定・権限がなく、警察に頼らざるを得ないことを法制上・運用上の問題点に挙げている。(中日新聞 1997/09/13)

「米は侵略戦争計画」 北朝鮮人民軍が異例声明
【ソウル2日山本勇二】2日の朝鮮中央放送によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人民軍総参謀部スポークスマンは同日、米国が「第2の朝鮮侵略戦争計画」を進めていると非難する声明を発表した。
北朝鮮の核疑惑地下施設を議題とする、米朝高官の第2次協議が4日から米ニューヨークで始まるため、声明は協議で米側の譲歩を引き出すことを狙ったけん制とみられる。ただ北朝鮮は弾道ミサイル・テポドンの新たな発射実験を準備中との情報があり、米朝協議が物別れに終わった場合は自国防衛を理由にミサイル実験も辞さないと威嚇する意味もある。
人民軍が、米朝関係について声明を発表するのは極めて異例。声明によると、北朝鮮は最近、米国の「5027作戦計画」という、5段階で北朝鮮を制圧する計画を入手したとし、もし戦争が起きた場合は「作戦を主導する米軍だけでなく、盾となる南朝鮮(韓国)当局と後方基地を提供する日本もわれわれの打撃目標となる」と警告した。
声明は北朝鮮の地下核施設疑惑に触れ、米政府が地下施設に対する査察が実現されなければ、米朝基本合意(北朝鮮の核問題に関する枠組み合意)を見直すと示唆していることを激しく非難した。
声明の内容を分析すると(1)北朝鮮軍が米朝協議の結果を注視している(2)協議が不調に終わり、米国が対朝融和から強硬策に転ずる動きをみせれば、北朝鮮は軍事的な動きを強める(3)韓国と日本にも言及しているのは、両国を射程に入れたミサイル実験の可能性を示唆した──とみられる。
核疑惑やミサイル開発をカードにして、米国がこれを阻止したいなら「補償金」を要求するという、「瀬戸際戦術」をさらに強めている。
米朝協議は4、5日がニューヨーク、7、8の両日がワシントンで行われるが、米側は北朝鮮・金昌里にある地下施設の査察を重ねて要求する。北朝鮮が1994年のジュネーブ米朝合意以来、凍結してきた核開発を再開する動きをみせていることで、協議が不調なら、クリントン米政権としても食糧支援などこれまでの対朝融和政策を変える可能性もある。
また、米朝協議と並行して、北朝鮮政策の再検討を担当するペリー政策調整官(前国防長官)が6日から韓国、日本、中国を歴訪して意見調整をする。米朝関係を軸とする朝鮮半島情勢は転機を迎えている。(中日新聞 1998/12/03)

朝鮮有事の米軍後方支援 自衛隊だけで大半「可能」
指針たたき台に防衛庁が93年に研究
1993(平成5)年、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑に関連して、朝鮮半島有事への危機感を強めた防衛庁・統合幕僚会議が「自衛隊による在日米軍への後方支援」の具体的項目を研究し、まとめていたことが13日、中日新聞が入手した極秘資料から明らかになった。国会で審議中の新しい「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」関連法実は自治体や民間の協力を挙げているが、この研究によると輸送、整備、補給など後方支援の大部分は本格的な「日米物品役務相互提供協定(有事ACSA)」の締結などによって自衛隊だけでも可能としている。現在、防衛庁はガイドラインの「周辺事態」で想定される後方支援の具体的項目を明らかにしていないが、この時の研究がたたき台とみられる。
極秘資料は、予想される米軍からの支援要求項目を日米の秘密研究「有事相互支援(CMS)研究」に準拠し、施設、輸送、整備、補給、衛生、各種サービスなど12項目に分類、さらに48項目に細分化し、項目ごとに(1)能力と制度を有する(2)能力は有するが制度は有さない(3)能力も制度も有さない−の3通りに分けている。
各項目をみると「施設」では、朝鮮半島への出撃をにらんだ中継宿営地域や補給品保管地域、駐車場、宿舎、食堂、事務所、弾薬貯蔵所など施設の大部分は日米地位協定に基づき、共同使用化することで自衛隊基地内に設置可能と断定。
しかし「輸送」に必要なバスやトラックは「民間車両が適当」とし、また食糧や衛生補給品は「米軍が独目に調達すべきだ」と主張。港湾岸壁の使用や港湾での保管は、海上自衛隊基地の利用を前提にしても「米軍が依頼する量は相当量になると予想されるので民間倉庫の借り上げが適当」と民間協力の必要性を挙げている。
検討項目のうち、自衛隊が能力、制度とも無理なのは周波数の新規割り当て(郵政省所管)、仮埋葬地の提供(都道府県知事所管)などに限られ、その数は極めて少ない。このため資料は「予想要求項目の実施には(有事)ACSA締結と関連法の整備で支援が可能なものがほとんどである」と結論付けている。(中日新聞 1999/02/14)

日米密約示す米公文書発見 朝鮮有事は事前協議対象外
1960年の日米安保条約改定の際、朝鮮半島有事は事前協議の対象外とする日米間の密約があったことを裏付ける文書が、米国立公文書館で見つかった。64年に出された米国務省の内部文書で、朝鮮有事の例外扱いがわかると日本が混乱することを米側が認識していた様子も克明につづられている。事前協議の形がい化や「密約」疑惑は、新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法案をめぐる集中審議でも指摘されたが、日本政府は「朝鮮有事でも事前協議は必要。密約もない」と否定している。
見つかったのは、米国務省内部の政策企画文書「日本の将来」(64年3月23日付)を起草した1人だったロバート・フィアリー極東局東アジア副部長代行が、同省の法律顧問に送った64年4月20日付の内部文書。琉球大学の我部政明教授(国際関係論)が今月、入手した。
文書の中で、フィアリー氏は「60年の日米安保条約改定の時、日米で交わされた秘密了解に私もかかわった。朝鮮有事で時間がない場合、在日米軍の使用には日米で『取り決め』があるが、『日本の将来』をつくる際はわざと削った。秘密裏の協議であっても両国間では有効だからだ」と述べ、朝鮮有事は事前協議の対象外とする秘密了解があったことを明らかにしている。
また、事前協議なしに在日米軍が出撃した場合、「日本との協議は緊急事態が終わった後に必要で、選択の自由がないことは日本側もわかっている。ただ、例外措置が知られると、日本で深刻な結果を招く」とつづっている。
「日本の将来」は、対日政策の基本方針を決めるため、国務省が国防、財務、商務の各省の意見を採り入れてつくった内部文書。
我部教授は「60年の安保改定時の記録は、非公開になっている。その後、日米が解釈を改めていないなら、米側が今も朝鮮半島有事では、事前協議の必要がないと認識している可能性は大きい」と話している。(朝日新聞 1999/05/22)

朝鮮半島有事 日米事前協議抜きの在日米軍出撃を密約
1960年の日米安保条約改定時に、朝鮮半島有事の際には在日米軍の行動について日米間の事前協議の対象としないことを日本側が極秘に認めていたことを示唆する米政府の内部文書が5日までに見つかった。
米国家安全保障会議(NSC)が70年安保改定をめぐる対日政策の検討の中で作成した研究メモ(69年4月28日付)の付属文書で、琉球大の我部政明教授が米国立公文書館で入手した。
「日米安保条約の背景」と題された同付属文書は、日米間の事前協議制度について、「在韓国連軍への武力攻撃が起きた場合、米国は事前協議なしで、国連の指揮下にある米軍を日本から出撃させることを、日本は秘密合意によって認めた」と記している。
問題となっている「秘密合意」は、60年安保改定時に日米間で極秘に合意されたのではないかとする見方が、以前から日米関係の研究者の間で指摘されている。
この文書について政府は「事前協議は朝鮮半島有事も例外ではない。米政府の内部文書についてはコメントできない」(外務省筋)としている。
我部教授は「『秘密合意』については、日本側が実際にどう反応したのかを示す文書がこれまでに見つかっておらず、正式な日米間の合意なのか、米側の一方的な認識なのか、日米間の文書に残さない形での合意なのかがはっきりしない。しかし、合意の存在を示す文書はこのほかにもいくつか見つかっており、やはり存在していたのではないか」と話している。(読売新聞 1999/06/06)

94年の核開発疑惑 米の北朝鮮空襲を阻止 韓国前大統領が秘話
韓国の金泳三前大統領は同国の有力紙、中央日報とのインタビューで、94年に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発を巡って緊張が高まった際の秘話などを公開。米国は北朝鮮を空襲する方針だったが、韓国側の強力な反対で戦争を防いだことなどを明らかにした。
13日付の同紙によると、金前大統領は当時の状況について、米国が大使館職員と軍人家族を撤収させようとするなど「戦争の直前までいった」と指摘。クリントン米大統領に直通電話を通じ戦争で予想される被害の大きさを説明し「自分が大統領である以上、我々の軍は1人も動かさない」と攻撃に反対したことを明らかにした。
金前大統領は来年4月の総選挙に向けた対応について「自分がどのようにするかはそのうち明らかにする」と影響力を行使する考えをにじませる一方「新党をつくる考えはない」と言明した。(ソウル=伊集院敦)(日本経済新聞 1999/07/14)

米国で世論調査−北朝鮮に攻撃されたら−
「日本を守る」 賛46% 否43%
【ワシントン25日共同】日本が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に攻撃された場合、米軍が同盟国として日本を守ることに賛成する米国人は46%で、反対の43%とそう大差がないことが25日までに、米ヘンリー・ルース財団の最新の世論調査で分かった。
韓国が北朝鮮に攻撃された場合についても同様に賛成48%、反対43%と分かれている。
一方、日本がロシアに攻撃された場合では、日本を守ることへの賛成は51%で反対は38%。中国に攻撃された場合は賛成52%、反対38%だった。
ルース財団は北朝鮮の場合に反対が多い理由について米国には多くの戦死者を出した「朝鮮戦争の記憶があるため」と分析している。
ただ、韓国が北朝鮮に攻撃を受けたとの想定の質問は1980年にも行っており、その際は賛成32%、反対52%と反対が大きく上回っていた。
在日米軍基地に関する意見では「現状維持」が前回85年の64%から60%に減り、「削減または完全撤退」が同27%から32%に増えた。
調査は米国人1200人を対象に今年6月に行われた。ルース財団は米タイム社の元社主にちなんだ財団。(中日新聞 1999/10/26)

朝鮮有事でゲリラ対策 統幕が極秘研究
北朝鮮核疑惑表面化の93年
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑が表面化した1993(平成5)年、防衛庁統合幕僚会議(統幕)が北朝鮮によるゲリラ攻撃を想定し、朝鮮半島に近い山口県と長崎県対馬を対象に「沿岸・重要防護対象の警備」を極秘に研究していたことが6日、明らかになった。平時のゲリラ対処を前提に法制上、運用上の不備を指摘し「領域警備」や「有事法制」の必要性を訴えている。
研究資料や関係者によると、統幕は93年当時、北朝鮮の核拡散防止条約(NPT)脱退表明を受け、朝鮮半島有事が起こる直前の情勢緊迫時、日本に対するゲリラ攻撃が発生すると想定。防衛出動、治安出動や待機命令が発動されない平時にどんなゲリラ対処ができるか自衛隊の行動を研究した。
それによると、ゲリラやコマンドウ(正規軍の特殊部隊)の攻撃対象を自衛隊や米軍施設、民間重要施設と見込み、航空攻撃も予想した。
これに対し、陸上自衛隊は山口県内で第17連隊(山口市)を中心に萩、豊浦、下関の沿岸を監視し、陣地を設けて着上陸侵攻対処を準備する。
さらに警察と連携して民間施設や米軍岩国基地や同祖生通信所を警備。海上自衛隊は海上保安庁とともに沿岸防備を実施し、航空自衛隊は航空偵察を強化する。
対馬でも同様の態勢をとり、日本侵攻が迫れば「ゲリラやコマンドウを撃破撃退し、着上陸侵攻を阻止する」としている。自衛隊に平時の出動権限がないことから情勢緊迫時は「訓練」名目で出動する。
実施上の問題点として、研究は全般、作戦、情報、兵たん(補給)、人事、通信、広報、予算の8項目について分析。最初に「有事法制の検討が不十分で適用の規定もない」ことを指摘している。
さらに「海上保安庁、警察、消防と一体となって対処する場合、指揮関係が不明」「敵性分子を逮捕する権限がなく、武器使用に難がある」「土地借り上げの実効性も疑問」「自衛隊の通信能力は極めて限定されている」などを疑問点として列挙。結論として「潜入阻止に関する権限の付与」が必要とし、「国としての決断」を迫っている。
研究は作戦行動を円滑化するため私権を制限する「有事法制」や平時の自衛隊出動や武器使用を認める「領域警備」に言及しているが、制服組の有事法制研究は63年の「三矢研究」で初めて表面化して以来のことだ。「三矢研究」は、朝鮮半島有事を想定し日米防衛体制を研究課題とし、65年、国会で追及された。(中日新聞 1999/01/07)

「朝鮮」統一に備えた戦略の必要性指摘…米国防委
【ワシントン19日=林路郎】コーエン米国防長官の諮問機関で、今後25年の米国の国家安全保障戦略のあり方を検討している「国防委員会」は19日、第2回報告書「国家戦略を求めて」を発表、「米国は、朝鮮半島統一のシナリオに備えた計画を策定すべきだ」との見方を示した。
報告書は「韓国」「北朝鮮」という国名を一切使わず、「朝鮮」が統一された場合の東アジア安保を想定。一定の米軍を朝鮮半島に駐留させることで地域の安定を図り、同時に朝鮮半島の非核化を維持すべきだと提言した。
東アジアについては、「中国の国力増大と共に、米中の競争が激化する可能性がある」と言及。中国との建設的関係構築の一方で、台湾問題の平和的解決の重要性を指摘。さらに、「日本との間で対等な戦略的パートナーシップと、より自由な貿易協定の締結を目指すべきだ」と述べた。
また、米国本土や同盟国に対する大量破壊兵器による攻撃に対する防御を、最も優先度の高い問題と位置づけ、「全米ミサイル防衛(NMD)と戦域ミサイル防衛(TMD)を配備すべきだ」と提唱した。
報告書は、中国が核戦力を増強している実態について触れ、第2次戦略兵器削減条約(START2)以後の核軍縮戦略を構築するためには、核戦力の規模・能力を評価する新たな基準を設けることが必要だと訴えている。同委員会は来年2月までに最終報告書をまとめる方針。(読売新聞 2000/04/20)

日米安保密約の全容判明 60年改定時 国務省文書に明記
核積み寄港 事前協議対象外 朝鮮有事の出撃も
1960年の日米安保条約改定の際に日米両政府が結んだ秘密合意の全容が、米国の研究機関が入手した米国務省文書から明らかになった。秘密合意は、核兵器を積んだ米艦船が日本に寄港したり、朝鮮半島有事で米軍が日本国内の基地から出撃したりする場合には、日本との事前協議は必要ないとの内容を明記している。事前協議方式は安保改定の柱で、日本の主体的な判断を保証しているはずだが、肝心のところで骨抜きになっていたことを意味する。秘密合意は、これまでも故ライシャワー駐日大使ら元米当局者の証言や関連の米外交文書から存在が指摘されたが、日本政府は一貫して否定してきた。しかし、条約交渉を担当した国務省のファイルから合意内容そのものを含む文書が出たことで、密約の存在は動かせなくなった。

この文書は、米国立公文書館で機密解除された国務省北東アジア部のファイル「議会用説明資料集(コングレッショナル・ブリーフィング・ブック)」の中にあった。ワシントンで情報公開に取り組んでいる民間研究機関ナショナル・セキュリティー・アーカイブ(NSA)が昨年秋に入手したが、その直後に「安全保障」上の理由で再び非公開となった。米政府が60年6月、上院に安保条約の批准を求めた際、ハーター国務長官用の説明資料としてつくったとみられる。
このうち秘密合意の内容を示すのは、密約の全体像を記した「日米安保条約に関連して結ばれた非公開合意の要約」、日米の交渉結果をまとめた「討議記録」、米国の立場から論点を整理した「日米安保における事前協議方式の解説」の3点だ。
「討議記録」は、新たに導入される事前協議方式について、「米軍機の日本飛来、米海軍艦艇の日本領海並びに港湾への進入に関する現行の手続きに影響を与えるものと解釈されない」と記載。核搭載の有無を問わず改定前の旧安保条約下で行われていた艦船の寄港などを協議の対象から外した。
この合意に基づき日米は63年、事前協議の対象となる「核の持ち込み」は核兵器の陸揚げ・貯蔵に限るという解釈を確認した。佐藤栄作首相が67年に「持たず」「つくらず」「持ち込ませず」の非核3原則を表明したが、密約に変更はなかった。国是となった非核3原則のうち、3番目の「持ち込ませず」は当初から空洞化していたことになる。
「事前協議方式の解説」は、朝鮮半島有事への対応として、安保条約発効後に開かれる第1回日米安保協議委員会で藤山愛一郎外相が「在韓国連軍が武力攻撃を受けた場合には、戦闘作戦行動のために在日米軍基地の使用を認める」と発言すると明記。朝鮮半島についての密約は、外相の発言として議事録に盛り込まれる段取りになった。
いずれの場合も、討議記録や議事録という形で密約が残されており、外交交渉で通常取り交わされる交換公文の書式をとっていない。だが、藤山外相とマッカーサー駐日大使がイニシャルで署名しており、政府間の合意として拘束力があることには変わりはない。発覚しても「密約の存在」を否定できるように日本側がこういう形式を求めたという舞台裏が、沖縄返還関連の別の米外交文書の中で明かされている。
事前協議は、旧安保条約にあった不平等性を攻めるため、日本側の要求で60年改定時に安保に付随する交換公文として設けられた。米軍の配置・装備の重要な変更や、日本から出撃する米軍の戦闘作戦行動について米国が事前に日本と協議する仕組みだ。日本政府はこれにより米側に異議を申し立てる「対等性」が確保されたとしていた。
しかし、米国は表向き、日本の主張する事前協議方式を受け入れながらも、密約で核搭載艦の寄港や朝鮮半島への出撃の自由を確保していた。密約の全体像が明るみに出たことで、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)で想定する「周辺有事」の際の日本のかかわり方や非核政策の位置づけなど、外交・安全保障について論議の見直しを求める声が出そうだ。

密約は一切存在しない

藤崎一郎外務省北米局長の話 日米安保に密約は一切存在しない。これが日本政府の一貫した立場である。こういう文書のひとつひとつについて米政府に問い合わせたり、政府が調査したりすることはない。(朝日新聞 2000/08/30)

【安保条約に関連して結ばれた非公開合意の要約】

1 事前協議−討議記録(秘)
交換公文の形になった事前協議をより正確に定義する秘密の解釈である。その趣旨は、米国が事前協議の義務を負う「配置」とは、核兵器と大型ミサイルの日本への持ちこみに限定する。また、同じく事前協議の義務を負う「行動」とは、日本から日本外に対して行われる戦闘作戦行動に限定する。

2 事前協議−安全保障協議委員会議事録(極秘)
この秘密の取り決めにより、日本は米国に対して、朝鮮半島で共産主義勢力が再び攻撃をしかけた際には米軍が在日米軍基地からただちに反撃することにあらかじめ同意を与える。

3 行政協定第26条に基づく共同合同委員会の合意−議事録(取り扱い注意)(略)

4 米軍基地の権利と請求権の放棄−義事録(取り扱い注意)(略)

5 相互防衛援助協定(非機密)(略)

【日米安保条約・討議記録(秘)】(東京、1959年)

1 条約第6条の実施に関する交換公文草案のための参照として、以下のとおり実施する。
 「米軍の日本への配置における重要な変更、装備における重要な変更並びに日本から行われる戦闘作戦行動(前記の条約第5条の規定に基づいて行われるものを除く)のための基地として日本国内の施設および区域の使用は、日本政府との事前協議の主題とする」

2 同公文は検討され理解されたものとして以下の諸点を作成した。
 a 「装備における重要な変更」とは、中・長距離ミサイルならびにそれらの基地を含めて核兵器の日本への持ちこみを意味すると理解されるが、例えば、核兵器を積まない短距離ミサイルを含む核以外の兵器の持ち込みはそれに該当しない。
 b 「戦闘作戦行動」とは、「日本から日本以外の地域に行われる戦闘作戦行動を意味する。
 c 「事前協議」は、重要な配置の変更を除き、米軍の日本への配置、ならびに装備における変更、また米軍機の日本飛来、米海軍艦艇の日本領海ならびに港湾への進入に関する現行の手続きに影響を与えるものと解釈されない。
 d 交換公文において、米軍の部隊ならびに装備の日本からの移動に際して「事前協議」を必要とするとは解釈されない。

【事前協議の解説】(米外交文書)

1 日本との協議が必要な項目(秘)
 A 日本から日本国外の地域に行われる戦闘作戦行動
 B 日本への核兵器の持ちこみ
 C 日本への中・長距離ミサイルの持ちこみ
 D 日本における中・長距離ミサイルを含む核兵器基地の建設
 E 米軍の日本への配置における重要な変更
2 事前協議に関する大統領の保証(非機密)
 (1960年1月19日のアイゼンハワー米大統領と岸信介首相との共同コミュニケから抜粋)
 「大統領は首相に対し、日米安保条約の下における事前協議にかかる事項については米国政府は日本国政府の意思に反して行動する意図のないことを保証した」
3 日本との協議が必要とされない項目
 A 兵たん・補給のための日本国内の基地の使用(非機密)
 B 日本から米国または極東の他の地域への米軍及び装備の移動(非機密)
 C 米国の艦船及び航空機の日本国内の港、基地への立ち寄り。装備の内容は問わない(秘)
 D 核以外の兵器の日本への持ちこみ。核弾頭を積まない短距離ミサイルも含む(秘)
4 すでに終了した事前協議の取り決め(極秘)
 新安保条約が効力を発した後に行われる最初の日米安保協議委員会で、藤山外相は日本政府の見解として次のように述べる。「在韓国連軍に対する攻撃によって生起する緊急事態において、国連統一司令部の下で在日米軍が戦闘作戦行動を緊急にとる必要がある際には、在韓国連軍が休戦協定に違反する武力攻撃を撃退できるように、例外的な対応として日本の米軍基地を利用してもよい」

対人地雷を122万個貯蔵 米軍が朝鮮有事に備え
【ジュネーブ6日共同】対人地雷全面禁止条約の推進で1997年ノーベル平和賞を受賞した地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)は7日付で「2000年地雷モニター報告」を発表、米軍が朝鮮半島有事に備え、韓国などに計122万個の対人地雷を保有していると批判した。このうち約15万個は日本国内での貯蔵と推定されている。
また、条約に調印した138カ国のうち、日本やドイツなど5カ国が米軍の対人地雷貯蔵を認めていると指摘。「外国軍の地雷」であることを理由に、条約で定めた締約国の定期報告に記載していないとして透明性の向上を求めた。
報告は11日からジュネーブで始まる条約の第2回締約国会議で採択される。
報告によると、アジア太平洋地域では調査対象となった39カ国のうち、中国やインドなどの「地雷大国」を含む21カ国が条約に調印していない。このため「未調印国が最も多い地域」として、国際社会の取り組み強化を求めた。
日本については、在日米軍が保有する対人地雷に関し不透明性を指摘する一方、自衛隊が1999年末時点で保有していた対人地雷99万8866個の廃棄は順調に進んでいると分析。地雷犠牲者への支援も積極的だと評価した。
世界的にみると、条約の批准国が101に達し、99年から2000年にかけては目立った対人地雷の輸出がなかったと指摘。しかし世界には2億5000万個の対人地雷が残っているとして、調印・批准国をさらに増やす必要性を強調した。
1100ページに上る報告は、ICBLを中心とする世界各地の地雷廃絶活動に携わる非政府組織(NGO)がまとめた。(共同通信 2000/09/07)

北朝鮮と中国が最大の懸念 米国防総省の報告書が指摘
米国防総省は10日、核、生物・化学兵器や弾道ミサイル開発の報告書を発表し、「北東アジアでは朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と中国が最大の懸念だ」と指摘した。コーエン長官は、報告書を引用しつつ、北朝鮮、イラン、イラクの「脅威」を強調し、米本土ミサイル防衛(NMD)の必要性を唱えた。NMD配備を掲げるブッシュ次期大統領は、政権発足を目前に、NMD開発の根拠を得た形だ。エネルギー省の諮問委員会も同日、「ロシアの核物質管理が新政権の最も緊急な課題となる」との報告書をまとめ、大幅な予算増を提言した。
国防総省の報告書「拡散の脅威と対応」は、クリントン政権末期に和解ムードが高まった北朝鮮について、「南北朝鮮の首脳会談や米朝の高官会談にもかかわらず、強力な軍事力維持の方針を堅持しており、大量破壊兵器やミサイルの開発計画は安保戦略の核心であり続けるだろう」と述べ、「外貨の獲得手段として中東や南アジアにミサイル技術を輸出している主要国のひとつ」と強調した。
中国については、100発以上の核弾頭を保有し、核ミサイル戦力の大型化、精度の向上を進めている▽2015年までに米国を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)を数十基に増やす▽NMDに対抗して核兵器の近代化を速 める可能性が強い、と指摘した。
また、国際テロの黒幕として、米国が行方を追うオサマ・ビン・ラディン氏のイスラム過激派組織が、大量破壊兵器の獲得に関心を示している、と述べ、「経済の衰退、犯罪組織の強大化、兵器の研究機関の警備のゆるみ、核物質の輸出管理の甘さ」などが顕著になっているロシアが最も狙われやすい、と警告した。
4万発以上の核兵器、1000トン以上の高濃縮ウラン、150トン以上の兵器用プルトニウムがあるロシアについては、ベーカー元上院議員とカトラー元大統領顧問が共同議長を務めるエネルギー省の諮問委員会が、10日の報告書で、「核物質が盗まれ、テロリストや敵対国家の手に渡る危険が切迫している」と訴えた。委員会はブッシュ次期政権に対し、向こう8年から10年間で、核物質の管理強化予算として300億ドルを投じるべきだ、と提言した。(朝日新聞 2001/01/11)

「米の次なる標的は北朝鮮の可能性」 米紙が報道
米紙ニューヨークタイムズは25日、イラクとともに朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が米国の次のテロ報復戦の標的になる可能性があると報道した。
同紙は、テロ戦争の初期段階から攻撃対象国リストのトップはイラクとなっているが、最近、核兵器と生物兵器の開発を進めていたとされる全体主義国家の北朝鮮がテロ報復攻撃の対象となる可能性が出てきていると伝えた。
特に、先週ジュネーブで開かれた生物兵器禁止条約(BWC)の会議で、ボルトン米国務省次官が、生物兵器開発の恐れのある国としてイラクと北朝鮮をまず挙げ、その次にイランとリビア、シリアを挙げたことは注目すべきだと指摘した。
一方パウエル米国務長官は25日、ワシントンポストとのインタビューで「我々はイラクとテロリストに隠れ処を提供している他の国を鋭く注視している」とし「こうしたテロを庇護する行為を中断するため、どのような措置が最も適切かを検討している」と話した。
こうしたなか、米時事週刊誌『ニューズウイーク』は最新号(26日付)で「現在アフガニスタンに焦点を合わせている米国主導の対テロ戦争で、次の目標になり得る場所は、ソマリアとフィリピンにあるテロ容疑者の施設だ」と報道した。(中央日報 2001/11/26)

イラクと北朝鮮に査察要求 米、拒否の場合は攻撃示唆
【ワシントン26日共同=近沢守康】ブッシュ米大統領は26日、イラクと朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対し、核・生物・化学兵器など大量破壊兵器の開発疑惑を調べる査察の受け入れを要求した。特にフセイン・イラク大統領を名指しで批判し、テロ支援国としてイラクが将来の攻撃対象になる可能性を強く示唆した。
大量破壊兵器開発を理由に軍事攻撃の可能性に言及したのは初めて。
ブッシュ大統領はパウエル国務長官をロシア、トルコに派遣し対イラク戦略を協議する方針で、「対テロ戦争」でアフガニスタンでの軍事作戦終了後を見据えた米政府の動きが表面化し始めた。
ブッシュ大統領はホワイトハウスで記者団に対し「国家へのテロに使用される大量破壊兵器を開発した者は責任を問われるべきだ」と強調。「テロリストを保護する者はテロリストと同罪」との米政府の対テロ基本政策「ブッシュ・ドクトリン」に基づき、テロ支援国家も攻撃対象に含まれるとの認識を示した。
その上で「サダム・フセインは、大量破壊兵器を開発していないことを示したいなら査察を受け入れるべきだ」とフセイン大統領を名指し、イラクのテロ支援が証明されれば、攻撃対象とすることをためらわないとの姿勢を鮮明にした。
北朝鮮についても「テロリストの武器入手阻止は重要だ」と述べ、大量破壊兵器開発に関する査察受け入れを要求した。(共同通信 2001/11/27)

米で防衛長官「大規模テロにも防衛出動」
【ワシントン9日=吉田清久】訪米中の中谷防衛長官は9日夜(日本時間10日昼)、ワシントン市内で同行記者団と懇談し、他国から武力攻撃を受けた場合に備えた有事法制に関連し、「飛行機がハイジャックされてビルに飛び込むような場合は明らかに有事で、防衛出動の発令事項だ。特定国でない国際テロ集団の攻撃に対し、どう対応するか検討しなくてはいけない」と述べた。これは、大規模なテロ攻撃に対しても防衛出動を発令し、有事法制の対象とする考えを示したものだ。
有事法制は<1>防衛庁所管(第1分類)<2>他省庁所管(第2分類)<3>住民の保護・避難など所管官庁が不明確なもの(第3分類)−−に区分され、内閣官房が中心となって検討を進めているが、このうち第3分類の作業が遅れている。中谷長官は記者団に対し、まずは第1、第2分類をセットにして1月召集の通常国会に提出、成立を目指す考えを示した。
また中谷長官は、1月に訪露し、2月以降も中国、韓国、オーストラリアを訪ね、東アジアを中心とした安全保障対話を積極的に進める考えを明らかにした。(読売新聞 2001/12/10)

米、小型核兵器使用を画策
北朝鮮の朝鮮中央放送は、米国国防部の報告書を引用し、米国が他国に対して小型核兵器の使用を画策していると非難した。
中央放送はさる19日に公開された、米国防総省報告に関する米国ワシントンの現地報道をふまえて、米国防総省官僚と核関連部門科学者が、地下施設物を攻撃できる小型核兵器の使用に関する研究を本格的に行っている、と23日に伝えた。
中央放送はつづけて「米国のこのような行為は、核狂信者としての正体をそのまま現わしたものだ」と主張した。(ソウル=連合ニュース カン・ジンオク記者)(North Korea TODAY 2001/12/24)

北朝鮮の党機関誌「米はねつ造の名手」
【ソウル支局8日】8日のラヂオプレス(BP)によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の労働党機関誌・労働新聞は1日付の論評で、米同時多発テロへのウサマ・ビンラディン氏の関与を証明するとして米政府が発表したビデオテープに関連し、「世界が知っている米国とは、ねつ造とウソの宣伝の名手だ」として、信ぴょう性に疑念を示した。北朝鮮の核疑惑やミサイル脅威論も「すべてウソだ」と断じた。(朝日新聞 2002/01/09)

北朝鮮に対する軍事行動を警告…米国防長官
【ワシントン30日=林路郎】ラムズフェルド米国防長官は30日の会見で、ブッシュ大統領が一般教書演説で示唆した北朝鮮に対する軍事行動の可能性について、「世界が我々に決断を迫り、大統領が決断すれば、米国は懸案を解決する態勢に入る」と北朝鮮に強い警告を発した。マイヤーズ統合参謀本部議長はこれに関連し、アフガニスタンでも大量使用された精密誘導兵器の増産を米軍が発注したことも明らかにした。 (読売新聞 2002/01/31)

米大統領:北朝鮮・イラン・イラクを「悪の枢軸」呼ばわり
【ワシントン布施広】ブッシュ米大統領は31日、世界各国が米国と連携して、大量破壊兵器の開発国に厳しく対処することを求め、名指しは避けながらも朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とイラン、イラクに対する事実上の国際包囲網を築くよう訴えた。また、ライス大統領補佐官はこの日、北朝鮮を「弾道ミサイルの商人」と呼び、強い調子で批判した。大統領は29日の一般教書演説で、この3国を「悪の枢軸」と表現、国際社会には大きな波紋が広がっている。
この日、フロリダ、ジョージア両州を遊説した大統領は、テロの脅威に関連して大量破壊兵器の開発国に言及、「世界各国は米国と連携する必要がある。これらの兵器は米国だけでなく他の国々にも向けられる可能性があるからだ」と述べた。
また大量破壊兵器を開発し、テロ組織と支援・協力関係にある国や、自由や人権を尊重する米国の価値観と相容れない国は「米国の監視リストに入れる」と述べ、軍事行動の対象とすることを示唆。一般教書演説で「悪の枢軸」3国に警告した意味について「米国や同盟国を脅さない方がいいということだ」と説明した。
一方、ライス大統領補佐官は講演で、北朝鮮を「買い手の邪悪な意図を意に介さない、世界一の弾道ミサイルの商人」と呼び、「米国は北朝鮮をより良い方向に導く指針を示したのに、北朝鮮から真剣な返答はない」と批判した。また、ロシアに対し、これら3国との関係を変えるため努力するよう要望した。
さらにイランについては「大量破壊兵器の取得を積極的に企てている」と指摘、この点を改めない限り「イランが善意を示しても正しく伝わらない」と注文を付けた。(毎日新聞 2002/02/01)

米大統領演説は「宣戦布告」 北朝鮮が非難声明
韓国ソウル(AP)北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のスポークスマンは31日、ブッシュ米大統領が一般教書演説で北朝鮮をイラン、イラクとともに「悪の枢軸」として名指しで非難したことについて、「事実上の宣戦布告である」とする非難声明を発表した。朝鮮中央通信が同日、29日にあった米大統領演説に対しての北朝鮮側の初めての反応として報じた。
声明は厳しい調子で、米ブッシュ政権を非難。「われわれは米国の動向を厳しく注視しているが、対話や交渉姿勢を装った仮面を外して、戦争の瀬戸際まで状況を推し進めた」と不信感をあらわにした。
日本や韓国では、安全保障の専門家らが「演説は北東アジアに暗雲を広げた」などとして、米大統領演説が南北朝鮮関係を中心に地域の緊張を高める結果になったと懸念している。
ブッシュ大統領は2月17日から21日にかけて東京とソウルを訪問する予定で、両国首脳との会談では、北朝鮮を中心にした地域の安保問題が主要議題になるとみられる。(CNN 2002/02/01)

「先制攻撃辞さず」「手加減はしない」 米官僚『悪の枢軸』に警告次々
【アメリカ総局3日】米国の外交、安保を担当する閣僚や補佐官が2、3の両日、テロを容認したり大量破壊兵器を開発する国家に対して、先制攻撃も辞さないなどの強い発言をした。
ブッシュ大統領が一般教書演説で、イラン、イラク、北朝鮮の3カ国を「悪の枢軸」と名指しで批判したことについて、ライス大統領補佐官(安全保障問題担当)は3日、FOXテレビの番組に出演し、「ブッシュ政権は手加減はしない」と強調、大量破壊兵器の査察などを受け入れなければ強い措置を取る可能性があることを示唆して警告した。
パウエル国務長官は3日、米CBSテレビ番組で「米政府は先制攻撃の権利を留保する」と述べ、イラクなど「悪の枢軸」などに対する先制攻撃も辞さない姿勢を示した。
またウルフォウィッツ国防副長官は2日、ドイツ・ミュンヘンで開催中の安全保障国際会議で、テロ容認国家に関して「攻撃は最大の防御である」と述べ、先制攻撃もあり得ると示唆した。
ブッシュ大統領の「悪の枢軸」発言には当該国が強く反発しただけでなく、ロシアや中国、さらには米国内からも批判が出ているが、閣僚らの発言は米政権内では外交政策の不一致はないと強調したものとみられる。(中日新聞 2002/02/04)

北朝鮮が米を“悪の帝国”として非難、一般教書に対抗
【ソウル8日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、ブッシュ米大統領が一般教書演説のなかで、北朝鮮などを“悪の枢軸”と名指ししたことに対抗し、米国を“悪の帝国”と表現して非難した。
北朝鮮の国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が、8日に伝えたもの。
KCNAは、米大統領が来年度の防衛予算増額を要求していることについて、軍事力強化を狙ったものだとしたうえで、それを正当化するために北朝鮮などからの脅威を言い訳として利用している、と主張した。
またKCNAは、米国がすでに大量破壊兵器の保有量で世界トップとなっており、さらなる保有を目指している、と指摘。「“悪の帝国”である米国が世界平和と安定に大いなる脅威となっている」と非難した。(ロイター通信 2002/02/08)

「ブッシュこそならず者」 北朝鮮メディアが非難
ラヂオプレス(RP)などによると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌放送は19日、ブッシュ米大統領の「悪の枢軸」発言を論評し、「ブッシュこそ、世界に2人といないならず者、悪の頭目だ」と強く非難した。北朝鮮は、米朝関係の改善が自身の体制維持に死活的に重要だとの認識を持ちつつも、相互の舌戦の応酬で、対話再開の糸口をつかめないままだ。
同放送は「朝米関係が(緊張)緩和の軌道を脱して最悪の状態に至ったのは、ブッシュの特性であるならず者気質のため」と断じ、昨年9月の同時多発テロも「ブッシュ政権の過度の強権と単独(行動)主義の必然的な産物だ」強調した。
朝鮮中央放送はまた、韓国内で起きているブッシュ訪韓反対集会などの模様を論評抜きで報じている。(朝日新聞 2002/02/19)

北朝鮮は『悪』と指摘 米大統領 『最も危険な政権』
【ソウル20日金井辰樹】訪韓中のブッシュ大統領は20日午後、韓国の金大中大統領とともに朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)国境に最も近い京義線の都羅山駅を訪問、「武装が進む間に、子供たちが飢えることがあってはいけない。最も危険な政権が、最も危険な武器で武装することを許してはならない」と述べ、北朝鮮の金正日政権を強い口調でけん制した。
さらにブッシュ大統領は「いかなる国も自国民を囚人とする監獄になってはならない」と述べ、人権抑圧政策を批判。金大統領は「北朝鮮は、われわれの申し出を受け、対話を受け入れるべきだ」と述べ、協議の即時開始を促した。
ブッシュ大統領はこれに先立ち、板門店近くの在韓米軍基地を訪問。北朝鮮のことを「『悪』であるのは言うまでもない」と述べた。ブッシュ大統領は一般教書演説で北朝鮮を、イラク、イランとともに「悪の枢軸」と呼んだが、北朝鮮一国をとらえて悪と表現するのはこれが初めて。(東京新聞 2002/02/20)

北朝鮮が非難 米大統領発言は「悪らつな中傷」
【ソウル22日城内康伸】朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の外務省スポークスマンは22日、ブッシュ米大統領が日本、韓国、中国を歴訪中に行った金正日総書記と北朝鮮に関する発言について「悪らつな中傷、冒とく」と非難、「米国がわが国制度を認めようとせず、侵攻の口実を探すためだけに提唱している対話は必要ない」と米朝対話を拒否した。ブッシュ大統領の東アジア歴訪に関する北朝鮮の反応は初めて。
半面、平壌放送は同日海外在住同胞を対象にした番組で「北南関係は不信と対立から和解と協力に転換されなければならない」と韓国との対話の必要性を強調した。一連の反応を見ると、北朝鮮は米国との対決姿勢を強める一方、南北対話再開に前向きに応じる可能性が大きい。
スポークスマンは「わが人民が選択した制度を力で変更させようと妄想するブッシュのような輩(やから)と付き合うつもりはない」と断言した。(東京新聞 2002/02/23)

「本当の悪の枢軸は日・米・イスラエル」 北朝鮮紙が批判
【北京5日共同】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の内閣などの機関紙「民主朝鮮」(2月28日付)は、ブッシュ米大統領がイラク、イラン、北朝鮮を「悪の枢軸」と決め付けたことを非難し、「本当の悪の枢軸は米国、イスラエル、日本である」と主張した。
同紙論評は、米国はアフガニスタンでの戦争が終わろうとしており、反テロ戦争を拡大する名目がなくなったため「悪の枢軸」の主張を行っていると批判。また、イスラエルのパレスチナに対する攻撃を非難し、日本についても、米国を背に軍国主義海外侵略の道を歩んでいると非難した。
論評は「米国、イスラエル、日本の侵略と戦争策動のために、世界は今日のように騒がしく複雑で、いつ戦争が起こるか分からない危険な事態がなくならない」と主張した。(中日新聞 2002/03/06)

米核使用計画:イラク、北朝鮮など7カ国対象 米紙報道
9日付の米紙ロサンゼルス・タイムズは、ブッシュ政権が国防総省に対し、イラク、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)など少なくとも7カ国を対象に、非常時の場合の核兵器の使用計画策定と、より小型の核兵器を開発するよう命じていたと報じた。
同紙が、入手した国防総省の機密文書を基に伝えた。
それによると、同政権が核兵器使用の対象に挙げたのはこのほかに中国とロシア、イラン、リビア、シリア。
文書は、核の使用が想定されるケースとして(1)非核兵器による攻撃をしのげる目標(2)核や生物・化学兵器による攻撃への報復(3)予想を超える軍事上の展開―の3種類を明記した。
国防総省の報道官は同紙が入手した文書が機密扱いになっていることを理由にコメントを拒否している。
同紙の報道が事実ならば、ブッシュ大統領が「悪の枢軸」と名指ししたイラン、イラク、北朝鮮ばかりか、関係改善が進んでいる中国やロシアなどからも反発を招くのは必至だ。
機密文書によると、アラブとイスラエルの衝突や、中国と台湾の戦争、北朝鮮による韓国への武力行使がそれぞれ起きた場合にも核兵器の使用が想定されており、戦場の状況に応じて使える小型核兵器の開発を国防総省は指示されている。
機密文書はラムズフェルド国防長官が署名し、戦略軍が核戦争計画の準備のために活用。また議会には今年1月8日に提出された。(ロサンゼルス共同)(毎日新聞 2002/03/09)

生物化学兵器対策で先制核も、米核戦略見直し 米紙報道
10日付のニューヨーク・タイムズは、国防総省が機密文書「核戦略の見直し計画」(NPR)の中で、生物化学兵器の貯蔵施設を標的にした核攻撃シナリオを策定するよう求めていると報じた。同計画をめぐる9日付ロサンゼルス・タイムズは、ブッシュ政権がロシアや中国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、イラクなど少なくとも7カ国を核攻撃対象にしたシナリオ策定の検討を軍部に指示したと報道。これらの報道などと総合すると、イラクなど「ならずもの国家」の同兵器の脅威に対し、先制核攻撃も辞さないブッシュ政権の姿勢が浮かび上がる。
報道をめぐり、イランのラフサンジャニ前大統領やロシア議会有力者が米国を批判するなど国際的な波紋も広がった。
56ページの機密文書を入手したとするニューヨーク・タイムズによると、同文書はイラクや北朝鮮など5カ国について、(1)テロ支援国(2)大量破壊兵器開発の活発化(3)長年の対米敵対関係という特徴を指摘。その上で、大量破壊兵器の中でも生物化学兵器を貯蔵する地下施設への攻撃を想定、小型の戦術核爆弾の開発を提言しているという。
地中深い地下施設の詳細を探知することは容易ではなく、特殊部隊がその任務につくべきだとまで明記しているという。
米国は核不拡散条約(NPT)加盟の非核国に対し、核保有国と結託して対米攻撃を仕かけない限り、核兵器を使用しない方針を掲げている。
だが、文書で名指しされた国は核疑惑が絶えないものの、いずれもNPT加盟国。また、米国は、核使用は「最後の手段」で、核報復を想定していると冷戦時代から強調してきた経緯もある。
今回、先制攻撃のシナリオづくりをここまで明確に打ち出したとすれば、核使用の敷居を相当に低くすることになり、NPTの精神に反する。
米軍備管理協会のキンボール事務局長は「核依存を下げるという政権側の説明とは裏腹 に、核使用の可能性を増大している」と批判する。核問題専門家のアーキン氏は「考えられないことを点描する秘密計画」という論評を10日付のロサンゼルス・タイムズに掲載した。
国防総省は一連の報道について声明を出し、「誤解を招く情報にはコメントしない」としたうえで、同政権は「大量破壊兵器の脅威を抑えるため、以前にも増して広範な選択肢を考案中」と説明している。(朝日新聞 2002/03/10)

韓国・イラン 米国を批判
【ソウル10日=箱田哲也】ブッシュ米政権が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などを対象に核攻撃のシナリオ策定を指示したとの米紙報道に対し、韓国の与党新千年民主党と野党ハンナラ党のスポークスマンは10日、「韓(朝鮮)半島だけでなく、いずれの国に対する核兵器使用にも反対する」などと批判する声明を出した。
【テヘラン10日=平田篤央】イランのラフサンジャニ前大統領は10日、米紙報道について、「他国を脅迫によって従わせようとする政策を続けていることを証明した」と米国を批判した。(朝日新聞 2002/03/11)

北朝鮮、米核使用計画に対抗へ=朝鮮中央通信社
【ソウル13日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、米政府が、北朝鮮など7カ国を対象に緊急時の核兵器使用を想定した計画の策定を命じたとの米紙報道を受けて、この計画に対し、強力な対抗措置をとる方針を示した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)は、米国が核兵器で北朝鮮を攻撃すれば、それは「大きな誤り」になるだろう、と指摘。
さらに、「朝鮮民主主義人民共和国は、ブッシュ政権が核攻撃の対象7カ国に朝鮮民主主義人民共和国を含めたことに対し、受動的な傍観者とはならず、強力な対抗措置をとる」と伝えた。(ロイター通信 2002/03/13)

米政府、韓国に「イージス・システム」を売却する方針
【ワシントン18日ロイター】米政府は、同国の防衛大手ロッキード・マーティンが製造したハイテク防空システムである「イージス・システム」3基を韓国政府に売却する方針。売却額は推定12億ドル。米国防総省が明らかにしたもの。
同省によると、韓国政府は、複数の航空機を同時に追跡・攻撃できるイージス・システムの導入を求めていた。韓国政府は、購入したイージス・システムを海軍の駆逐艦に搭載する計画。
イージス・システムの売却は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の反発を招くとみられているが、米国防総省当局者は、ロイター通信に対し、北朝鮮のミサイル開発に対する脅威は増しており、イージス・システムは、アジアの同盟国の自衛に役立つ、との認識を示した。(ロイター通信 2002/03/18)

中国、北朝鮮を警戒 CIA長官が脅威を列挙
【ワシントン19日共同】米中央情報局(CIA)のテネット長官は19日、上院軍事委員会の公聴会で、米国の安全保障に対する現在と近い将来の脅威を列挙、中国の軍拡・装備近代化や朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル開発が米国や日本の安全保障への脅威となる恐れがあると証言した。
長官は2015年までに北朝鮮、イラン、イラクの大陸間弾道ミサイル(ICBM)の脅威に直面する可能性が高いとあらためて指摘したほか、中国や北朝鮮のミサイル関連技術輸出を大量破壊兵器拡散の懸念と結び付けて強調した。
さらに、中国が対テロ戦争での協力で対米政策を軟化させたとしながらも、テロ掃討の日米協力が日本の再軍備につながるとの不信感を日米に対して抱いているとして「中国の基本認識は変わっていない」と警戒をあらわにした。
またウサマ・ビンラディン氏、そのテロ組織アルカイダとイラクのフセイン政権が接触した事実を指摘、「サウジアラビア王族や米国への双方の敵対心から、共同の戦術的(テロ)作戦を起こす可能性がある」と述べてイラクとアルカイダの結び付きに強い懸念を表明。生物・化学兵器の拡散やサイバーテロへの警戒も呼び掛けた。(共同通信 2002/03/19)

「悪の枢軸」に米武器密輸
【ワシントン20日共同】20日付の米紙USAトゥデーは、ブッシュ大統領が「悪の枢軸」と呼ぶイラン、イラク、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の3カ国に、米国の密輸業者らが数百万ドル相当の武器やハイテク機器を違法輸出していると報じた。
同紙が1995年以来起きた40件近い連邦法違反ケースを調査した結果、米国内の密輸業者らがこれら3カ国にF14戦闘機や空対空ミサイル「フェニックス」の部品、集束爆弾に使われる金属ジルコニウムなどを輸出、または輸出しようとしていた。これとは別に旧米軍ヘリコプター34機(計1200万ドル相当)を密輸しようとしたケースもあったという。
同紙によると、こうした武器密輸には国際的な貿易業者や米ビジネスマンのほか、米退役軍人らが関与している。(共同通信 2002/03/20)

『悪の枢軸に立ち向かえ』 米大統領、講演で
【ワシントン17日金井辰樹】ブッシュ大統領は17日、バージニア州で行った講演で「一部の政権が生物、化学、核兵器、を開発し、テロ組織とのつながりを強めて『悪の枢軸』を構成している。世界は彼らに立ち向かわなければならない」と述べた。国際社会に対し、米国が「悪の枢軸」として批判するイラク、イラン、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への圧力を強めるよう強く求めたものだ。
さらに大統領は「大量破壊兵器への脅威に対しては、場所により違った方法、違った戦略で戦う。世界で最も危険な兵器で武装してわれわれを脅かすことは許さない」と決意を述べた。(中日新聞 2002/04/18)

米大統領が先制攻撃を表明 対テロ戦で戦略転換
ブッシュ米大統領は1日の演説で、テロとの戦いでは、冷戦時代に適用した「封じ込め・抑止の政策」が不適切と強調、「敵の計画を崩壊させ、脅威が現れる前に対峙(たいじ)する」と言明するなど、先制攻撃が必要との方針を示した。
名指しこそしなかったものの、大量破壊兵器を開発する外国の政権をあらためて批判したことから、イラクへの先制攻撃も辞さない姿勢をこれまで以上に踏み込んで表明したとも受け止められている。
大統領演説について2日付の米主要各紙は、先制攻撃を控えるという基本方針の転換で、テロを支持・支援する国もテロリスト同様に敵対視するブッシュ・ドクトリンを「明確に再定義した」(ニューヨーク・タイムズ紙)と論評した。
また、ロサンゼルス・タイムズ紙はイラクのほか、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)も「間違いなく」大統領の念頭にあると報じた。
米軍は旧日本軍の真珠湾攻撃を経験しながらも、奇襲や先制攻撃を控える考え方が伝統的だった。
大統領は、先のロシア、欧州訪問で冷戦時代の戦争概念が名実共に「時代遅れになった」と指摘、「国土、国民を持たないテロリストには意味がない」と従来の抑止・封じ込め戦略からの脱却を明言した。
大統領はさらに「米国の大義」として(1)テロリストや独裁者から平和を守る(2)大国間の協調関係で平和を維持する―などを訴えた。
また「米国と日本、全欧州が自由という価値観を共有している」と強調。米国が対テロ戦争を核として新たな世界秩序形成を主導する姿勢を見せた。
大統領はニューヨーク州にあるウェストポイント陸軍士官学校の卒業式で演説した。(共同通信 2002/06/03)

米大統領が「攻撃は最大の防御」と高校で演説
ブッシュ米大統領は11日、ミズーリ州カンザスシティーの高校での演説で「攻撃は最大の防御」と語り、対テロ戦で先制攻撃も辞さない決意を明らかにした。ブッシュ政権が「封じ込めと抑止」政策から、核を使った先制攻撃や奇襲も視野に入れた新戦略への転換を検討していると伝えられるなか、大統領がみずからの言葉で「攻撃」の重要性を強調した。
大統領は演説で、「敵はとても手ごわく、悪賢く、決意も固い」と語ったうえで、「国土を守る最良の道は攻め続けることだ。その一方、守りをしっかり固める必要もある」と述べた。(朝日新聞 2002/06/12)

北朝鮮空軍機の半数飛べません、老朽化で ロシア見解
【モスクワ27日共同】ロシア軍事技術協力委員会の当局者は27日、タス通信に、北朝鮮の空軍機の約半数が飛行不能の状態に陥っているとの見方を明らかにした。
同委員会はロシア製兵器の輸出交渉を通じて北朝鮮軍の実態を把握。当局者は、旧ソ連崩壊以降、ロシアから北朝鮮への武器輸出は「最低の水準」にとどまっており、北朝鮮軍は装備の老朽化が著しいと指摘した。
特に空軍は500以上の作戦機のうち、新鋭機はミグ29戦闘機、スホイ25戦闘機などわずか5.4%にすぎないと述べた。(共同通信 2002/08/27)

テロ国家に先制攻撃、米大統領が新安保戦略
【ワシントン20日=永田和男】ブッシュ米大統領は20日、同政権では初めての「米国家安全保障戦略」を発表した。同文書では、米国と世界が直面する最大の脅威は、大量破壊兵器の保有を企てる国際テロ組織や「ならず者国家」であると規定。
冷戦時代に策定された相互確証破壊戦略などの「抑止戦略」では、現在の脅威に対処できないとして、「先制攻撃」を含む対テロ戦略を米安保戦略の中核に据えた。
さらに、「米国の力を凌駕(りょうが)しようとする敵国を思いとどまらせるため」、圧倒的な軍事力の優位を維持する決意も示している。文書はブッシュ戦略を初めて体系化したもので、半世紀にわたる戦略概念を抜本的に転換するブッシュ・ドクトリンと言える。
同文書では、対テロ戦で先制攻撃が必要となる理由について、〈1〉「ならず者国家」は、自国民を危機にさらすことをいとわない〈2〉「ならず者国家」は大量破壊兵器を「最後の手段」でなく、兵器の選択肢の一つとしか考えない〈3〉テロリストは破壊が目的で国家を持たない―として、報復の脅しによって敵国の攻撃を思いとどまらせる「抑止」は機能しないと分析、「我々は、敵が最初に攻撃してくるのを待つことはできない」としている。
米国は国際社会との協調行動を目指すが、「必要であれば、単独で行動することもちゅうちょしない」としている。
一方、テロの温床となる貧困の問題に関しても、国内改革を行った国に重点援助をする新援助戦略を展開。「10年間で、世界の最貧国経済の規模を2倍にさせる」目標を設定した。
中国に関しては「建設的な関係を求める」としたが、まだ国の根本的性格が定まっていないとして、今後の展開次第では米国の脅威となる危険性も示唆している。日本に関しては「共通の利益と価値、防衛・外交協力を通じ、地域と地球規模の問題で指導的役割を高めていく存在」とした。
ブッシュ大統領は、対イラク攻撃で「先制攻撃」も辞さないと述べて反発を受けており、文書は世界に向けてその正当性を説明する目的もある。
国家安全保障戦略は、大統領が毎年議会に提出を義務づけられている。(読売新聞 2002/09/21)

米国防省 北朝鮮への先制攻撃立案か
【ワシントン30日共同】30日付の米誌USニューズ・アンド・ワールド・リポート(電子版)は、ラムズフェルド国防長官の側近がこの夏、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の大量破壊兵器開発を阻止するため、同国の施設などを先制攻撃するとのシナリオを立案、同長官に説明していたと報じた。
米国に敵対する国家やテロ組織に対する単独の先制攻撃を認めるとの新政策「ブッシュ・ドクトリン」を先取りしたもの。だが同誌によると、このシナリオの存在を知ったパウエル国務長官やファーゴ米太平洋軍司令官らの反対で、日の目を見ずに葬り去られたという。
同誌は、ブッシュ・ドクトリンが実際に実行に移されるかは不透明だとしながらも、同ドクトリンの適用が、イラク一国にとどまらないことを示すものだとしている。(共同通信 2002/09/30)

朝鮮半島縦貫パイプライン構想が浮上
【モスクワ5日時事】ロシア極東のサハリン(樺太)沖で開発が進む天然ガスを朝鮮半島を縦断して韓国南部の釜山まで運ぶパイプライン建設構想が浮上している。北朝鮮が米国との対話再開や日本との国交正常化交渉に向けた対外柔軟路線に転換したのを受け、現実味が増してきたとの見方が強まっている。
同構想は、モスクワで4日まで開催された日本、米国、ロシア、中国、韓国、北朝鮮の6カ国による官民合同の「北東アジア協力対話(NEACD)」で、朝倉堅五・元三菱総合研究所主席研究員が報告した。
パイプラインは全長約3200キロで、総工費は約50億ドル(約6000億円)と巨額に上る見通し。サハリン北東沖の開発鉱区「サハリン1」で数年後に生産が本格化する天然ガスを運ぶ。想定ルートはサハリン北部ノグリキからロシア本土ラザレフを結び、ハバロフスク、ウラジオストクを経由。朝鮮半島を縦断して釜山に至る。将来的に海底パイプラインで九州北部に延伸することも可能だ。
サハリン1の開発に参加する米石油大手エクソンモービル社は既にハバロフスク地方などロシア側に同構想を打診。ロシア・イルクーツク近郊から中国経由で天然ガス輸入を検討していた韓国では、ロシアの天然ガス購入のコンソーシアム(企業連合)が設立されており、サハリンからのパイプライン構想に強い関心を示しているという。
一方、サハリン沖からは海底に敷設するガスパイプラインを通じて直接日本と結ぶ構想も検討されている。構想を打ち出している石油資源開発などが出資する日本サハリンパイプライン(本社東京)は8月、パイプライン建設が「商業的に成立する」との事業化調査結果を発表した。しかし、国内のパイプラン網が既にできている韓国が販路開拓では優位との見方もあり、朝鮮半島縦貫パイプライン構想と競合する形になりそうだ。(時事通信 2002/10/06)

北朝鮮とイラクの核に疑問 ロシア原子力相
【モスクワ21日共同】ロシアのルミャンツェフ原子力相は21日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とイラクの核開発能力に疑問を投げ掛け、両国が核兵器を保有している可能性は低いとの見方を示した。ラジオ局「モスクワのこだま」の質問に答えた。
原子力相は北朝鮮との関係について「科学技術分野で協力協定があるが、この10年間は機能していない」と述べ、ロシアからの核技術流出の可能性を否定した。
また、イラクが大量破壊兵器査察に応じる姿勢を示していることを評価し、早期査察の必要性を強調。ロシア原子力省が査察に技術面で協力する用意があると述べた。(共同通信 2002/10/21)

米大統領は“政治的な知能障害児”=朝鮮中央通信
【ソウル22日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の外務省は、ブッシュ米大統領を北朝鮮征服に熱心な“政治的な知能障害児”と呼び、大統領による北朝鮮との対話の呼び掛けを断固拒否する姿勢を示した。
これは、米大統領の訪韓に対する北朝鮮の反応としては初めてのもの。同省は声明のなかで、米大統領は北朝鮮の体制変更を要求し、金正日書記を侮辱した、と述べている。
朝鮮中央通信社(KCNA)が報じた同声明は、ブッシュ大統領が力とドルの力で他国を征服する欲望に駆られている、としたうえで、「ブッシュ大統領は、基本的な理性を欠いた、もしくは政治的に知能障害児だ」と非難している。(ロイター通信 2002/10/22)

北のウラン濃縮に疑問 米発表は誤りとロ次官
【モスクワ31日共同】インタファクス通信によると、ロシアのロシュコフ外務次官は31日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核開発を認めたとの米国発表は誤りで、北朝鮮が実際にウラン濃縮を進めているかどうかは「はっきりしない」との見解を示した。
北朝鮮と密接な関係を維持するロシアは、北朝鮮の核開発計画が北朝鮮と米国、日本、韓国との関係改善を妨げていることを懸念。北朝鮮と各国との対話環境改善の糸口を探っているとみられる。
米国は10月中旬、ボルトン国務次官をモスクワに派遣し、北朝鮮が米国のケリー国務次官補に核開発を認めた経緯など詳細を説明した。
しかし、ロシュコフ次官によると、その後ロシアが北朝鮮から受けた説明では、北朝鮮はウラン濃縮を米国に公式に認めておらず「北朝鮮は核開発を認めてもいないし否定もしていない」というのが真相に近いという。
次官は、こうした「あいまいな状態」は関係国の疑念を招き、朝鮮半島情勢にとって「非常に危険」と指摘。さらに事実の解明が必要で、ロシアは核拡散防止の原則から北朝鮮に核開発停止の確認を求める立場を示した。(共同通信 2002/10/31)

石原知事、テレビで「北朝鮮とは戦争したっていい」
東京都の石原慎太郎知事は10日に出演した民放テレビの報道番組で、日本人拉致被害者の家族の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)からの呼び寄せ問題について、「(拉致被害者の)子供を1人でも迫害したり、病気と称して殺したりなんかしたら、指弾の対象になる。そういう国と日本は堂々と戦争したっていい」などと述べた。
石原氏は、北朝鮮との外交交渉について「相手の立場は逼迫(ひっぱく)している。それを見越して、日本国民の総意を背景に、思い切った交渉をすべきだ」。
その上で、北朝鮮に残っている家族を呼び寄せるとの日本政府の方針を、北朝鮮側が受け入れない場合の対応については「日本が逆に居直られた時、子供たちを取り戻すために、積極的な手段をとっていいかというのは、憲法の拘束もへちまもない。超法規的に行動を起こしたことで(国民は)政府を逆に信頼する」と語った。(朝日新聞 2002/11/10)

北朝鮮、韓国軍が挑発行為を行っていると非難
【ソウル12日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国営朝鮮中央通信社(KCNA)は、韓国の軍隊が戦艦を北朝鮮の海域に送り込むとともに両国の国境付近で戦車などの軍用車両を用いた演習を実施し、挑発行為を行っている、と報じた。
KCNAは、韓国の軍隊が今月、直近ではきょう、戦車を含む多種多様な軍用車両を両国を分断している非武装地帯(DMZ)に移動させた、と伝えた。
さらに同通信社は、韓国の海軍がきょう、戦艦を北朝鮮の領海に派遣した、と述べた上で、韓国に対してその行為によってもたらされる結果について“熟慮する”よう警告している。
現在のところ、韓国国防省のコメントは得られていない。(ロイター通信 2002/11/12)

「ブッシュ米大統領の最終目標は金正日体制の崩壊」
キャンベル元米国防次官補代理(現戦略国際問題研究所副所長)は11日、ブッシュ政権の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する最終政策目標は「金正日(キム・ジョンイル)体制の崩壊」だという見解を明らかにした。
キャンベル氏はこの日、東京で朝日新聞などと行った会見で「ブッシュ政権は(北朝鮮政策についての)決定をイラク攻撃準備のため先送りしている」とし、このように述べた。
また「ブッシュ政権の政策目標は、イラク問題がある程度整理された後、北朝鮮問題に焦点が移されるだろう」とし、「その場合の最終目標はイラク政策と同様、改革ではなく(北朝鮮体制の)崩壊となるだろう」と付け加えた。(中央日報 2002/11/13)

北朝鮮、都知事は「戦争狂信者」
【朝鮮通信=共同】朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の政府機関紙「民主朝鮮」は16日、石原慎太郎東京都知事が10日のテレビ番組で拉致被害者問題に関連し「(北朝鮮と)日本は堂々と戦争したっていい」と発言したことについて「(知事は)現代に実在する戦争狂信者だ」と非難した。
同紙は「(知事の)思考方式と言動は、17世紀の文学作品の主人公ドンキホーテをほうふつとさせる」とした。(共同通信 2002/11/16)

「米との協力 危険な反逆」 北朝鮮、韓国を非難
【ソウル=山口真典】北朝鮮の平壌放送は15日、KEDO理事会が重油提供の凍結を決めたことに関して、韓国政府の姿勢を「米国と協力するのは朝鮮半島に核戦争を呼び起こす危険な反逆行為だ」と強く非難した。
韓国のニュース専門テレビ局YTNが伝えた。「南北関係が発展するごとに、米国は対北敵対視政策を強め、韓国の右翼勢力をけしかけてきた」とも分析した。(日本経済新聞 2002/11/16)

北朝鮮、世界から孤立化させられているとして米国を非難
【ソウル17日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、同国の核開発計画についてうそを広めることで同国を世界から孤立化させているとして、米国を非難した。
国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が報じた労働党機関紙「労働新聞」の記事は、「米国は、北朝鮮が核不拡散条約(NPT)と米朝枠組み合意に違反している、という真っ赤なうそを広めている」としている。
同記事は、「このうそは、北朝鮮の国際的な威厳と権威を傷つけ、北朝鮮を世界的に孤立させようとするものだ。また北朝鮮を核の脅威にさらしている米国の犯罪的な体質をごまかし、国内外の注目をそらす企みだ」としている。(ロイター通信 2002/11/17)

北、核保有の発言が「未来形」から「過去形」に
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核兵器を保有したことを認めたかを巡り、論議が浮上している。
問題の発端は17日、北朝鮮の平壌(ピョンヤン)放送が米国の核脅威に対処し、「核兵器を含む強力な軍事的対応手段を有することになった」と主張したことから始まった。
核兵器の保有と関連し、平壌放送のこのような表現は、先月25日、北朝鮮の外務省スポークスマンが言及した「核兵器よりもさらに強力なものも有するようになった」という“当為性”の表現とは異なる意味を持つ。
即ち、外務省スポークスマンの発言は、「現在持っている」と「今後有するようになる」という2つの意味を含んでいるが、平壌放送の報道は、現在持っているという意味として解釈される。
しかし、このような表現の前後の文章を見れば、核兵器の保有事実を100%認めたものとしては解釈しにくい部分もある。平壌放送は「米国によってわれわれの生存権が脅かされている状況で、じっとしてはいられない」、「米国の核脅威の策動強化が、われわれをそのような道に押し出している」などという表現を使っている。これは、「米国が核兵器を保有せざるを得ない状態にしている」という意味としても解釈されるためだ。
ならば、平壌放送はなぜこのように前後の意味が少しずつ異なる表現を使ったのだろうか。政府当局者たちは「北朝鮮は核問題と関連し、常に自認も否認もしない状態で、曖昧な立場を維持してきた」とし、「これは米国など交渉相手を混乱に陥らせるためのもので、平壌放送もそのようなレベルで理解すべき」と述べた。
当局者たちは「北朝鮮が核兵器の保有事実を認めようとしたならば、外務省や原子力総局など、当該機関の公式声明などを通して行ったはず」と述べた。金仁(キム・イン)記者(朝鮮日報 2002/11/18)

北朝鮮、核兵器保有めぐるラジオ放送で異例の修正
【ソウル18日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、核兵器の保有を初めて正式に認めたものと受け取れる先週末のラジオ放送について、異例の修正を行った。
平壌放送は17日の放送で、同国は「米国の帝国主義者らによる核の脅威に対抗するため、核兵器など破壊力の高い兵器を保有するに至った」と伝えた。
しかし、朝鮮中央放送は18日の放送で「われわれは主権保護と生存のため、核兵器を含む強力な軍事力を保有する権利を有している」と表現を改めた。(ロイター通信 2002/11/18)

金総書記は大嫌い ブッシュ大統領米紙記者の新著で語る
19日付のワシントン・ポスト紙は、ウォーターゲート事件のスクープで知られるボブ・ウッドワード同紙編集局次長の新著「ブッシュの戦争」の中で、ブッシュ米大統領が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記を「大嫌いだ」と言い切ったと伝えた。
8月の夏休み中にテキサス州の私邸で同次長のインタビューに応じた大統領は、金総書記について「あの男は人々を飢えさせている。はらわたが煮えくり返る」と、本音を語った。また、「(金正日体制が崩壊すれば)北朝鮮の人々に膨大な負担がかかるから、(打倒を)急ぐ必要はない、という人々がいるが、私はそう思わない」と述べた。
新著はアフガニスタンやイラク、北朝鮮などをめぐる外交問題について大統領本人や側近、高官ら「100人以上」への取材をまとめたものという。(朝日新聞 2002/11/19)

「原則的な立場」と説明 北朝鮮「核兵器持つ権利ある」
【北京28日共同】韓国の通信社、聯合ニュースがモニターした朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮中央テレビは27日、時事解説番組で、ケリー米国務次官補に北朝鮮側が述べた内容について「米国が核合意に違反し、われわれに核戦争を強要する条件下では、われわれも核兵器を持つことのできる権利がある、という原則的な立場を明らかにしたものだ」と説明した。
北朝鮮外務省は10月25日のスポークスマン談話で、北朝鮮側はケリー次官補に「自主権と生存権を守るためには核兵器はもちろん、それ以上のものも持つことになっている」と言明したとしていた。
同テレビは「ブッシュ政権はそれをもって平壌が核兵器を開発していると騒いでいるが、こうしたでっち上げは通じない」と強調した。(共同通信 2002/11/28)

米国、大量破壊兵器攻撃に対し核兵器を使用する用意=戦略報告
【ワシントン10日ロイター】米国は、イラクなどの国から大量破壊兵器による攻撃を受けた場合、必要ならば核兵器を使用する用意がある、と表明した。核・生物化学兵器に対する米政府の戦略報告で明らかにした。
6ページで構成された今回の戦略報告は、1993年以来初めて更新されたもの。必要な場合には核兵器使用への道も開いておくという、米国政府が長年示してきた立場を強調する内容となっている。
同戦略報告は、“圧倒的な力”の脅威で攻撃を抑止することが、大量破壊兵器から米国と同盟国を防衛する本質的な要素、としている。
同戦略報告は、「米国と海外の米軍、米国の同盟国・友好国が大量破壊兵器の攻撃を受けた場合、米国は、すべての選択肢を含む圧倒的な力で対応する権利を、引き続き留保するものだ」としている。(ロイター通信 2002/12/10)

北朝鮮が「反米白書」発表
7日の朝鮮中央通信によると、北朝鮮の祖国平和統一院は6日「ブッシュ米政権は無分別な反共和国(北朝鮮)核騒動で、歴史的な南北共同宣言以降、好ましく発展している朝鮮半島情勢を威嚇している」と、米国の対北朝鮮政策を非難する長文の「反米白書」を発表した。
白書は「米国は南北共同宣言を否定し、その履行を妨害、わが国を『悪の枢軸』と名指しして、核開発問題で対決と戦争策動を強化している」と非難。さらに「軽水炉提供の遅延や重油提供凍結などの『対北経済封鎖・窒息作戦』を展開している」と批判した。(共同通信 2002/12/07)

ミサイル防衛網は「北朝鮮の抑止効果」
ラムズフェルド米国防長官は17日、2004年から配置される米国のミサイル防衛網(MD)について、米国の軍事能力を立証し、核開発を試みる朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などの国家に、抑止力として働くだろうと強調した。
同長官は定例ブリーフィングで「ミサイル防衛網は、北朝鮮のような国家へのメッセージなのか」との質問に「そう思っている」と答えた。そして「他国は、米国の能力がどのようなものかをよく知っているはずであり、それは、米国が持っている能力ほどの抑止力になるはずだ」と述べた。
同長官はまた、ミサイル防衛網はまだ初期開発段階にあるが、時間が経つほど改良される「進化的プログラムになるだろう」との見方を示した。
ブッシュ米大統領はこの日、外国からの弾道ミサイルの攻撃から米国を防衛する、いわゆるミサイル防衛(MD)体制を配置し始めるよう、軍部に正式に命じた。行政府関係者らは、このシステムが2004年から実戦に使われるようになると話している。
ブッシュ大統領は声明で「わたしが就任したとき、わたしは米国の国家安保戦略と防御能力を21世紀の脅威に合わせて変化させると約束した」としたうえで「今日、われわれが友人と友邦はもちろん、米国を保護するミサイル防衛体制を配置し始めることにより、わたしはこの脅威に対処する1つの重要な措置を発表したことになった」と説明した。ワシントン=金ジン(キム・ジン)特派員(中央日報 2002/12/18)

北朝鮮、核戦争ぼっ発なら米国を「容赦なく処罰」
【ソウル24日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のキム・イルチョル人民武力相は、核戦争がぼっ発した場合、北朝鮮軍は、米国を「容赦なく処罰」する、と述べた。
朝鮮中央通信(KCNA)が伝えたもの。
同相は、「(北朝鮮軍は)現在の深刻な状況下で、帝国主義者、階級の敵と最後まで戦う」とし、「米国のタカ派は、わが国が『核計画』を進めていると根拠なく主張するほどごう慢であり、わが国に対する敵視政策を極めて危険な段階にまで推し進めている」と述べた。
同相はさらに、「彼らが、核戦争を引き起こした場合は、無敵の司令官である金正日総書記の指導する軍と人民が立ち上がり、原子爆弾よりも強力な真の団結の力で、米国帝国主義の侵略者に断固たる容赦ない処罰を加える」と述べた。(ロイター通信 2002/12/24)

米は日本の核武装支持を 北朝鮮政策で対中圧力
【ワシントン3日共同】米紙ワシントン・ポストのコラムニスト、チャールズ・クラウトハマー氏は3日付の同紙コラムで、北朝鮮の核開発阻止に消極的な中国の態度を変えさせるためには、米政府は日本の核武装支持を表明すべきだと論評した。
「ジャパンカード」と題するコラムは、米国がこれから取ろうとしている北朝鮮孤立化策について、中国と韓国が乗り気でないことが成功に向けた大きな問題点と指摘した。特に中国については、北朝鮮に対しプルトニウム抽出に必要な化学物質を輸出したと伝えられるなど、米国の方針に従うつもりは全くないと批判。
一方、北朝鮮の核ミサイルの射程内にある日本は「いつまでも脅威にさらされることは望んでいない」と分析。「中国が北朝鮮を揺さぶるわれわれの行動に参加しないつもりなら、米国は日本の核武装を支持すると中国に率直に伝えるべきだ」と主張した。(共同通信 2003/01/03)

日韓核武装で北朝鮮に対抗 米シンクタンクが論文
【ワシントン7日共同】米有力シンクタンク、ケイトー研究所のテッド・カーペンター副所長(米安全保障政策)は6日、北朝鮮の核武装を阻止する対抗措置として、米国は日本と韓国が核武装することを容認すべきだとの論文を発表した。
日本の核武装を認めるべきだとの声は米国では極めて少数だが、北朝鮮の核開発問題を契機に東アジアの核問題への関心が高まっており、論文は核武装容認派の立場を示した見解といえる。
論文は北朝鮮の核開発を阻止する政策の選択肢として(1)米朝枠組み合意と同様、北朝鮮に物質的利益を供与(2)核施設を先制攻撃(3)経済制裁で圧力強化―の3つがあるが、いずれも実効性がないと説明。
その上で論文は北朝鮮が10年以内に米本土を核ミサイルで攻撃できる可能性を指摘し「アジアの同盟国のために米国の都市を攻撃の恐れにさらすのは危険すぎる」と強調。「理想的選択でない」としつつも、日韓の核武装の可能性を示すことで、北朝鮮に核開発を放棄させる必要性があると述べている。
特に世界第2の経済大国、日本が「自国の死活的な国益を損なう安全保障問題の解決を他国に委ねているのは哀れ」と指摘した。(共同通信 2003/01/07)

北、「核兵器ない」と主張
ラヂオプレスが伝えた10日の平壌放送によると、北朝鮮社会科学院の太炯哲院長は同日、核拡散防止条約(NPT)脱退宣言に関する談話を発表し「わが方には1つの核兵器もなく、それをつくる意思も必要もない」と述べた。
太院長は談話で「われわれ科学者は、国の最高利益を守るための措置として、やむなくNPTを脱退するという政府の声明を全面的に支持し、歓迎する」と強調した。(共同)(産経新聞 2003/01/11)

北朝鮮核問題:パイプラインでガス供給計画 韓国、米に提案
【ソウル澤田克己】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発問題で韓国が、サハリンのガス田から朝鮮半島を縦断して九州へ抜ける国際パイプラインを民間主導で建設し、北朝鮮が核開発などを完全に放棄する見返りに天然ガスを供給するという解決策を米国に提案していたことが分かった。米国も前向きに検討を始めているという。韓国政府筋が17日、明らかにした。
同案は(1)北朝鮮が核開発を完全に放棄し、将来の核開発に対する監視を受け入れる(2)米国は日韓中露と協力して民間主導のパイプライン建設を支援する(3)米朝枠組み合意(94年)に基づく軽水炉建設は中止し、パイプライン沿いに複数の小型ガス火力発電所を建設する(4)パイプライン完成後、北朝鮮は自国領土の通過料を受け取る──というもの。エネルギー問題の専門家によると、通過料を現物支給すれば、北朝鮮は数十万キロワット規模の発電所を稼働させるガスを受け取ることができる。パイプラインの建設期間は、工事が順調に進めば3年程度だという。
サハリンのガスを日韓に供給するパイプライン構想は80年代からあったが、北朝鮮通過は政治的に難しいとして、新潟への海上ルートや、いったん中国へ抜けてから黄海経由で韓国へ入るルートが検討されていた。ガスの採掘権は、米国のエクソン・モービルや日本のサハリン石油ガス開発などが握っている。
米国はこれまで、枠組み合意に基づく北朝鮮への重油供給に年間約8000万ドルを支出していたが、民間事業を日韓などと支援する形になれば財政負担を減らせる。さらにガスの供与は、輸入者である日韓が「通過料の現物支給」として行うため、北朝鮮と妥協したという批判も避けられる。
北朝鮮には、永続的なエネルギー支援を受けられるメリットが大きい。北朝鮮は金正日(キムジョンイル)体制の安全を保障することを求めていたが、日米などの企業の資産であるパイプラインを国内に持つことで「米国から攻撃されない」という実質的な保障を得ることもできる。
ブッシュ米大統領は14日、北朝鮮が核開発などを放棄すれば、エネルギー支援など「大胆なイニシアチブ」を検討すると語っており、パウエル国務長官も「新たな取り決め」の必要性に言及していた。ただ、米国は核開発だけでなく、ミサイルの開発・輸出もやめるよう求めることが予想される。(毎日新聞 2003/01/18)

「金総書記の首を取れ」
ブッシュ大統領とチェイニー副大統領は(北朝鮮の金正日総書記の)首を皿の上にのせて持って来いと言っている−。
米誌ニューヨーカー最新号は、最近ホワイトハウスの会議に出席した情報当局者の話として、ブッシュ米政権は表向きの対北朝鮮対話姿勢とは裏腹に、本音では金正日氏をヒトラーに匹敵するとみなし、イラク問題解決後に攻撃を辞さない覚悟で計画を練っていると伝えた。
「総書記の首」発言について、パウエル国務長官はテレビ番組で「北朝鮮絡みの会議にはすべて出ているが、何のことか見当もつかない」と否定した。
また同誌によると、米中央情報局(CIA)は昨年7月の極秘文書、国家情報評価(NIE)で、1997年以降パキスタンが北朝鮮からのミサイル供給の代償としてウラン濃縮の核製造技術を提供していた経緯の詳細を大統領に報告。
報告を受け、ケリー国務次官補が昨年10月に訪朝。北朝鮮側に新たな核兵器開発疑惑の「証拠」を突きつけたが、CIA文書の「北朝鮮は米朝枠組み合意を破棄することはない」との予測に反し北朝鮮が反発、米政府の対応が迷走したという。(共同)(産経新聞 2003/01/23)

米特使に「核開発否定」 北朝鮮外務省高官
【ソウル24日共同】在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙「朝鮮新報」(23日付)によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)外務省のオ・ソンチョル局長は同紙とのインタビューで、ケリー米国務次官補が昨年10月訪朝した際に北朝鮮は核開発を否定しており、核開発を認めたことはないと明らかにした。米側はこの際に姜錫柱第一外務次官が核開発を認めたとしている。同局長はまた、米国が大統領書簡などで不可侵の約束を検討していることについて「現在の事態の本質を見る時、大統領保証書簡のような文書などで問題は解決できない」と言明した。(共同通信 2003/01/24)

北朝鮮に先制攻撃やむなし 日本照準ミサイルに燃料注入した場合
石破茂防衛庁長官(45)は24日午前の衆院予算委員会で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の弾道ミサイル「ノドン」を念頭に「東京を火の海にしてやるという表明があり、それを実現するために燃料注入を始めた、準備行為に及んだということになれば(武力攻撃の)着手ということになる」との見解を示した。川口順子外相(62)も「ほかに手段がないなら自衛の範囲」と“先制攻撃やむなし”との考えを明らかにした。

現実は米軍頼み

いずれも、民主党・末松義規議員が「北朝鮮がミサイルに燃料を注入した場合、米国に先制攻撃を要請できるのか」と質問したのに答えた。石破長官は「(ミサイルが発射されてから日本に着弾するまで)最も短くて十数分だ」としたうえで、日本攻撃の意思表明と準備行為があれば基地攻撃は可能との認識を示した。
しかし、同時に「日米安保条約ではわが国は盾で、攻撃は米国だ」と述べ、現実的には米軍に頼らざるを得ないことも強調した。実際、自衛隊には作戦行動を前提とした航続距離2000キロを超えるような攻撃機はなく、防衛庁幹部も「自衛隊に他国のミサイル基地を攻撃する能力はない」としている。
両大臣が発言内で指したミサイルとは主に、北朝鮮が約100基保有しているとされるノドンのこと。射程1300キロで日本全土がすっぽりと入る。燃料注入が行われた場合、液体燃料の温度差で、上空に展開している偵察衛星がキャッチできるという。
福田康夫官房長官も昨年5月、燃料注入などの準備行為を「攻撃」とみなし、自衛隊による「自衛行為」が可能との考えを述べているが、拉致問題や核開発問題で微妙な時期の防衛庁長官の国会答弁だけに、北朝鮮当局を刺激する可能性もある。(読売新聞 2003/01/24)

米が核使用の可能性を明記 極秘文書を米紙報道
米紙ワシントン・タイムズ(電子版)は31日、生物・化学兵器など大量破壊兵器による攻撃に対抗するため、米政府が核兵器使用の可能性を明記している極秘文書の存在が明らかになったと報じた。これまで米政府は核兵器使用の可能性を間接的に示しており、同紙は「核使用を意図的にあいまいにしておく方針からの明らかな転換」としている。同紙によると、極秘文書は昨年9月14日付で、ブッシュ大統領が署名した国家安全保障大統領令(NSPD)17号。この中で「米国は大量破壊兵器の使用に対し、潜在的には核兵器も含む圧倒的な軍事力を使用する権利を持つ」と核兵器使用を例示しているという。(ロイター通信 2003/01/31)

米大統領「生化兵器には核報復」の指令に署名 米紙報道
31日付米紙ワシントン・タイムズは、ブッシュ米大統領が、米国や海外の米軍、友好国、同盟国が生物・化学兵器で攻撃された場合、「核兵器を含む圧倒的な軍事力」で報復することを認める「国家安全保障大統領指令」に昨年9月の段階で署名していたと報じた。
ブッシュ政権は昨年12月11日に「大量破壊兵器に対する国家戦略」文書を発表し、生物・化学兵器攻撃に対して「あらゆる選択肢を含む圧倒的軍事力」で報復する権利を持つと規定、核報復を示唆していた。同紙によると、この文書は大統領指令に基づくもので、指令で明確に「核兵器」に言及していたことを示すものだとしている。
また核兵器について、同指令は、大量破壊兵器やミサイルに対する「抑止の主力」になるとしたうえで、通常兵力は、核抑止を補完するものと位置づけている。
米歴代政権は、核の先制使用についてあいまいにする方が抑止に有効との戦略をとってきた。同指令は、この戦略を改め、生物・化学兵器攻撃に対しては、核を先制使用する選択肢を「戦略文書」以上に明確に示したものといえる。(朝日新聞 2003/02/01)

北朝鮮核開発:01年秋に把握も、テロの影響で無対応 米国
【ワシントン中島哲夫】1日付の米紙ワシントン・ポストは、ブッシュ政権が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の濃縮ウラン開発計画について01年11月に報告を受けたものの、2カ月前の同時多発テロの影響で何ら対応せず、その後はイラクとのからみで公表を避け続けたと報じた。同計画の存在を知ったのは「02年夏」だとしてきた同政権の説明が虚偽だったとすれば、ブッシュ大統領の支持率にも影響する可能性がある。
同紙によれば、報告したのは、核兵器研究もしているローレンス・リバモア国立研究所。各種情報から「北朝鮮は核兵器製造に使えるウラン濃縮施設の建設を始めた」との結論を下し、報告書はブッシュ政権幹部に直接手渡された。
しかし、米国は同時テロを受けたアフガニスタン攻撃の最中で、この報告には誰も注目せず、ブッシュ大統領が北朝鮮をイラク、イランと並べて「悪の枢軸」と指弾した昨年1月の一般教書演説でもウラン濃縮計画には言及しなかった。
この計画は米中央情報局(CIA)などによる昨年6月の「国家情報評価」でひそかに認知されたが、ブッシュ政権は同10月初め、ケリー国務次官補が訪朝して北朝鮮側を問い詰めるまで直接的な対応をしなかった。
また、訪朝結果が公表されたのは、ブッシュ大統領に対イラク武力行使の権限を認めた上下両院合同決議に大統領が署名した直後だった。
同紙はこのように経過を報じ、断定は避けたものの、北朝鮮の核問題が浮上すれば、イラク攻撃に世論の支持を得ようという作戦に支障が出るため情報隠しをしたとの見方を強く示唆した。
同紙はまた、北朝鮮にウラン濃縮技術を提供したのはパキスタンだと指摘。米国が同時テロの直後、アフガン攻撃への協力の見返りにパキスタン制裁を解除し、同国政府は北朝鮮に関する新たな情報を米国に提供するとともに、北朝鮮への核技術提供を中断する措置をとったと伝えている。(毎日新聞 2003/02/01)

衝突初日の死傷者100万人=米軍準機関紙が有事シナリオ
【ソウル11日時事】米軍準機関紙スターズ・アンド・ストライプス(電子版)は11日までに、在韓米軍関係者らの話を引用し、核問題をめぐり対立が高まる米国と北朝鮮が軍事衝突した場合、北朝鮮の大砲やミサイルで24時間以内にソウルで100万人の死傷者が出るとの有事シナリオを掲載した。(時事通信 2003/02/11)

「核兵器使用排除せず」対イラク 米国防長官が表明
【ワシントン13日豊田洋一】ブッシュ米大統領は13日、フロリダ州のメイポート海軍基地で演説し、イラクのフセイン政権打倒に向け「米国は全力を挙げて戦う。米軍は勇敢であり、準備ができている。われわれは勝利する」と述べ、あらゆる軍事力を投入する考えを強調。ラムズフェルド国防長官は同日、米上院軍事委員会の公聴会で証言し、イラクが大量破壊兵器を使用した場合、米軍による核兵器使用の可能性を排除しないことを明らかにした。
国防長官は「われわれの政策は歴史的に、攻撃を受けた場合、核兵器使用の可能性を排除していない。(イラクについても)さまざまな(攻撃の)選択肢を除外していない」と指摘した。
同時に、国防長官は対イラク攻撃は通常兵器だけで対応できるとの見通しを示し、「われわれは朝鮮戦争、ベトナム戦争、対テロ戦争を戦ってきたが、(広島、長崎に原爆を投下した)1945年以降、核兵器は使用していない」と述べた。
一方、大統領は「国連安全保障理事会は(イラクに大量破壊兵器の武装解除を求めた)自らの決議に力を与えるか否かを、決めることができる」と述べ、武力行使を容認する決議案の早期採択の必要性を強調した。(中日新聞 2003/02/14)

テロとの戦い、単独先制攻撃も=対イラク戦視野に新戦略文書−米
【ワシントン14日時事】ホワイトハウスは14日、「テロとの戦い」に関する新たな国家戦略文書を発表した。それによると、対テロ戦では他国と協調して対処する考えを示しつつも、米国へのテロ防止のためには、単独での先制攻撃も辞さない見解を示している。(時事通信 2003/02/15)

米国の偵察機が北朝鮮の領空に侵入=KCNA
【ソウル25日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、米国の偵察機が24日に同国の領空に侵入したことを明らかにした。また、これとは別に3日間連続で領空侵犯したこともあった、という。
国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が伝えた。
KCNAによると、米国の偵察機「RC−135」が、燃料補給機とともに朝鮮半島の東海岸上空を飛行し、北朝鮮の領空に侵入したという。
KCNAは、「米帝国主義者らが、スパイ活動のために不法に偵察機RC−135を我が国に侵入させた」と伝えている。(ロイター通信 2003/02/25)

朝鮮半島にパイプライン ロ中韓が予備調査開始
【モスクワ26日共同】ロシア、中国、韓国の各政府と韓国ガス公社などが、ロシア東シベリアのコビクタから朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などを経由して韓国西部の平沢に至るガスパイプラインの事業化へ向け、合同予備調査にこのほど着手し、7月までに報告をまとめることで合意したことが分かった。複数の外交筋が明らかにした。
北朝鮮の核開発問題の行方が不透明で、計画実現を危ぶむ見方もあるが、関係3カ国は「北朝鮮を北東アジア経済圏に取り込む戦略的計画」(韓国政府高官)と長期的に取り組む構えだ。
調査は(1)コビクタ−モンゴル−上海−平沢(2)コビクタ−中国北東部−北朝鮮−平沢の2ルートが対象。平沢にはアジア有数のLNG基地があり、日韓や台湾への輸出拠点に想定している。このほか、ロシア政府内部ではコビクタから極東ナホトカまでのルートも検討されている。
コビクタ開発は、採算性やロシアの財政難から足踏み状態にあった。だが、朝鮮半島の緊張緩和に向けた韓国の積極姿勢や、日本が1月の小泉純一郎首相のロシア訪問を機にシベリア、極東のエネルギー開発に本格的に参入する姿勢を打ち出し、推進の機運が生じた。
ロシア政府筋によると、プーチン政権は北朝鮮でのガスパイプライン沿いに発電所や化学工場を建設する構想をもっている。しかし北朝鮮はパイプラインの現地調査への協力について明確に回答しておらず、調査報告が遅れる可能性もある。(共同通信 2003/02/26)

米「同盟国攻撃なら報復」と北朝鮮に警告
【ワシントン=秋田浩之】米政府は26日、北朝鮮による原子炉の再稼働を確認したうえで、外交解決を目指すものの、軍事的な対応策も排除しない方針を表明した。アーミテージ国務副長官も北朝鮮が挑発行為を加速する可能性にふれ「同盟国にミサイル攻撃すれば、米国への攻撃とみなして対抗措置をとる」と言明、北朝鮮に強く警告した。
ホワイトハウス当局者は再稼働について「北朝鮮が一段と国際社会から孤立する」としたうえで「米国は外交による平和解決を探るが、あらゆる選択肢を検討している」と強調。米側の抑制した対応にも限度があるとの立場をにじませた。
これに関連し、アーミテージ副長官は民主党の伊藤英成副代表らとの会談で「北朝鮮はもっと挑発するかもしれない」と指摘。北朝鮮が核保有宣言などの挑発行為に出た場合には、(1)東アジアにおける米軍の対応能力を高める(2)日本などの支援を得て、国連安保理で対処方法を話し合う──ことなども検討する考えを明らかにした。(日本経済新聞 2003/02/27)

「北朝鮮の核施設爆撃──米国、秘密作戦樹立中」 NYT紙
米国のニューヨークタイムズ紙は28日、米国国防部が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の寧辺(ニョンビョン)核施設に対するクルーズ巡航ミサイル精密攻撃、大規模爆撃など多様な軍事攻撃計画を秘密裏に打ち立てていると報道した。
同紙のアジア専門家のニコラス・クリストファー氏は「秘密の恐るべき計画」という見出しのコラムで「戦術核兵器を動員し、北朝鮮の長射程砲の要塞を無力化する案も計画の1つとして論議されている」と米政権官僚らの話を引用し、明らかにした。
コラムはまた「ホワイトハウスが北朝鮮と外交的努力を傾ける意思がないため、ブッシュ大統領がこの夏、第2の韓国戦争(1950〜1952)を呼ぶ危険をかえりみず、攻撃命令を下す可能性が高くなっている」と主張した。
これと関連し、ジェームスリリー前駐韓米大使は「現在国務省が韓半島政策を主管している」とし「軍事攻撃案はほとんど存在しない」と軍事計画の存在を否認した。(ニューヨーク=沈相福(シム・サンボック)記者)(中央日報 2003/02/28)

米国は核戦争の準備を押し進めている=朝鮮中央通信
【ソウル2日ロイター】朝鮮中央通信(KCNA)は2日、米国が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して、核戦争の全面的な準備を押し進めていると非難し、戦争は破滅をもたらすと警告した。
KCNAは、朝鮮労働党機関紙である労働新聞の記事を引用し、米国防総省が最近、日韓両国と朝鮮半島周辺に、大規模な米空軍部隊を展開するよう命じたと伝えた。
そのうえで、在韓米空軍司令部が部隊に“準戦闘態勢の足場”を築いたとしている。
労働新聞は「米帝国主義者が朝鮮半島に戦争の火を付ければ、核戦争になる」と述べ、「その結果、南北朝鮮人民、アジア人民、世界の人民は、核戦争の惨禍に見舞われるだろう」と非難した。
同紙はまた、米国の核兵器製造工場が、北朝鮮の地下施設を破壊する兵器を開発・製造しているとの見方を示した。(ロイター通信 2003/03/03)

北朝鮮ミサイル発射、「自衛隊は災害派遣で出動」
石破茂防衛庁長官は3日午前、衆院予算委員会での外交問題に関する集中審議で、北朝鮮の弾道ミサイルが日本に向けて発射された場合の自衛隊の対応について「基本的には、いかにして被害を最小限にするかに限定せざるを得ず、たぶん災害派遣になる」と述べ、発射実験の場合には、自衛隊を防衛出動ではなく、災害派遣で出動させる考えを明らかにした。
小泉純一郎首相は北朝鮮情勢について「国際社会から孤立し、焦燥感があると思う。冷静、慎重に対応しながら関係国と緊密に連携し、北朝鮮に国際協調への転換を働き掛けていく」と強調。イラク問題への対応では「イラクが査察に全面的に協力すれば、戦争は起こらない。国際協調体制と日米同盟を両立させるように全力を尽くしていく」と表明した。川口順子外相はイラクへの首相特使派遣を決めた理由について「新しい決議案が出て、最後の外交努力を加える時だ。リスクはあるし、結果は必ずしも保証できないが、最後の翻意を促すことが大事だ」と指摘した。自民党の池田行彦、民主党の伊藤英成、首藤信彦各氏への答弁。(日本経済新聞 2003/03/03)

米大統領「北朝鮮も軍事手段で」
ブッシュ米大統領は3日、米紙ボルティモア・サンなど国内主要14紙と会見し、北朝鮮の核問題への対応について「外交努力がうまくいかなければ、軍事的にやらざるを得ないだろう」と述べ、軍事による事態解決に初めて明確に言及した。大統領はこれまで「外交的解決」を強調する一方、「あらゆる選択肢がある」という表現で軍事手段をとる可能性も示唆してきたが、「軍事的に」という言葉を使ったのは初めて。
共同電によると、北朝鮮による使用済み核燃料再処理施設の再稼働準備のほか、韓国の大統領就任式を前にしたミサイル発射、北朝鮮戦闘機による米偵察機への異常接近など相次ぐ「挑発的行為」に対してブッシュ政権がいら立っていることを示しており、強い警告を発した形だ。さらに米国民が北朝鮮の脅威に敏感になっている点について質問され「まず、ミサイル防衛システム開発を急ごう」と答えた。(スポニチ 2003/03/05)

北朝鮮ミサイル:「日本に着弾した場合は防衛出動」 防衛庁
防衛庁首脳は6日、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合の対応について「弾頭に実弾が搭載されていて、日本の領土に着弾した場合は(自衛隊の)防衛出動になる」との見解を明らかにした。
北朝鮮の弾道ミサイルをめぐっては、石破茂防衛庁長官が3日の衆院予算委員会で、着弾時の初動は自衛隊の災害派遣で対応する考えを明らかにしている。首脳の発言は、実弾が搭載されていれば、北朝鮮が日本を攻撃する意図は明白で、防衛出動の要件を満たすとの判断を示したもの。石破長官の答弁から一歩踏み込んだ。(毎日新聞 2003/03/06)

ミサイル防衛、「決定する時期」 参院決算委で石破長官
石破防衛庁長官は10日の参院決算委員会で、北朝鮮のミサイル発射実験に関連して、日米が共同で技術研究を進めているミサイル防衛(MD)について「安全保障会議の議を経て決定する時期だろうと思っている」と述べ、導入に向けた本格的な議論を進めるべきだ、との考えを示した。
ミサイル防衛については、開発・配備への移行は別途判断するというのが従来の政府方針。石破氏は昨年12月、米国のラムズフェルド国防長官と会談した際にも「将来の開発・配備」に言及したが、その後、「検討するとは言っていない。今までの政府のラインと変わらない」などと釈明していた。
決算委で、石破氏は「現実問題として米国で配備されるようになったこと、冷戦時代は米ソしか持っていなかった弾道ミサイルを45、46カ国も持っていることをどのように考えるか。政府として大きな責任を有している」と述べ、大量破壊兵器の拡散が進んでいることなどを踏まえた対応が必要と強調した。
また、小泉首相は日本全土を射程内とする北朝鮮の弾道ミサイルについて「日本への攻撃とみなした場合、米国は自国への攻撃とみなすとはっきり言っている。これが大きな抑止力になっている。それを間違えるような馬鹿なことは北朝鮮はしないと思う」と述べ、日本へ向けて発射される可能性は低いとの認識を示した。いずれも江本孟紀氏(民主)の質問に答えた。(朝日新聞 2003/03/11)

米国防長官がABBの北朝鮮取引に関与・スイス紙
【チューリヒ=磯山友幸】ラムズフェルド米国防長官が長官就任前に、スイスのエンジニアリング大手ABBによる北朝鮮取引に関与していたとスイスの主要各紙が報じた。同氏は1990年から2001年2月までABBの社外取締役を務めていた。
ABBは2000年初め、北朝鮮の原子力発電所向けに約2億ドルで部品やサービスの供給契約を結んだ。北朝鮮との取引は、核兵器開発の放棄と引きかえに2基の原子炉建設を認めた1994年の米朝合意を受けて始まったとしている。
ABBはラムズフェルド氏が在任時に、ほとんどの取締役会に出席していたという。ただ「取締役会の個別事案についてはコメントできない」としており、北朝鮮との取引にどの程度関与したかは不明だ。(日本経済新聞 2003/03/12)

米が北朝鮮核施設爆撃を打診=先月中旬、韓国に−ネット報道
【ソウル13日時事】韓国のインターネット上のメディア「オー・マイ・ニュース」は13日、米政府高官が2月中旬、韓国の盧武鉉政権で閣僚に就任したさる人物に対し、北朝鮮の寧辺にある核施設への奇襲爆撃を打診していたと報じた。韓国側の人物は、北朝鮮の反撃でソウルなどに甚大な被害が予想されることから、「問題外だ」と返答したという。(時事通信 2003/03/13)

「核施設の爆撃提案」は誤報=盧韓国大統領
【ソウル14日時事】韓国の盧武鉉大統領は14日の閣議で、北朝鮮の寧辺にある核施設への奇襲爆撃を米政府が韓国側に提案したとの報道について「あり得ない話。深刻な誤報だ」と強い不快感を示した。青瓦台(大統領官邸)スポークスマンが明らかにした。(時事通信 2003/03/14)

北朝鮮監視強化を伝達 駐米大使、国防長官と会談
【ワシントン18日共同】加藤良三駐米大使が17日夕(日本時間18日朝)、ラムズフェルド米国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官と国防総省で極秘に会談、対朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の監視強化などイラク開戦に備えた日本政府の対処案の概要を説明、対イラク攻撃を全面支持する日本の方針を伝えていたことが分かった。複数の日米関係筋が18日、明らかにした。
加藤大使は同盟重視の姿勢を強調する狙いから、小泉純一郎首相による18日午後の支持表明に先立ち国防総省高官に日本の方針を伝達したことになる。北朝鮮が対イラク攻撃に乗じて弾道ミサイル発射の準備などの動きを活発化させることを日米は警戒しており、日本の役割を説明することで、今後の対北朝鮮政策での日米連携を確認する狙いもあったとみられる。(共同通信 2003/03/19)

「日本は再武装を」 石原都知事が米紙に
【ワシントン24日共同】石原慎太郎東京都知事は、24日付の米紙ワシントン・ポストとの単独会見で、北朝鮮の軍事的脅威に対抗するため、日本は軍備を強化すべきだとの見解を示した。
石原知事は北朝鮮問題について「日本は明日にでも(通常戦力の)強化を表明するべきだ。日本は自国の領空、領海を守らなければならない。そのために日本は再武装(英語ではリアームと表現)しなければならない」などと述べた。さらに北朝鮮への違法送金の即時停止も必要とした。
国政復帰の可能性について石原知事は、自分が首相になることは日本や東京のためになるとしながらも、現時点では首相になることは考えていないと言明。しかし日本の政治が混乱するなどした場合、「その可能性は排除できない」と述べ、将来首相就任を目指すことに含みを持たせた。(共同通信 2003/03/24)

北朝鮮に「リベンジ(報復)」=石原知事が拉致事件で米紙に語る
【ワシントン24日時事】「なぜ日本政府は拉致事件をテロと見なさないのか」−。石原慎太郎東京都知事は24日付の米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、北朝鮮による日本人拉致事件について「わたしはそれをテロだと考える」との見解を明らかにした上で、北朝鮮に何をすべきかとの質問に対し、英語で「リベンジ(報復)だ」と答えた。(時事通信 2003/03/24)

米、対「北」先制攻撃も=石破防衛庁長官が可能性指摘
石破茂防衛庁長官は24日午後の参院予算委員会で、北朝鮮の核問題に関し、「国際社会全体の問題として国連の場で議論されるべきものだが、米国が『もう待っていられない』と先制的に(武力行使を)やるかどうか分からない」と述べ、北朝鮮の対応次第で米国が将来、武力行使に踏み切る可能性も排除できないとの見方を示した。平野貞夫氏(自由)への答弁。(時事通信 2003/03/24)

北朝鮮ミサイル:攻撃の「兆候」で防衛出動 法改正も検討
防衛庁は23日、日本の領土にミサイルが撃ち込まれた場合を想定し、相手の攻撃意図が明白な場合は、ミサイル発射の兆候がある段階でも防衛出動を発令する方向で検討に入った。北朝鮮による弾道ミサイル発射を念頭に置いた措置。自衛隊法を改正し防衛出動前でも迎撃ミサイル発射ができるようにすることも併せて検討する。
自衛隊法は76条で、外部から武力攻撃のおそれがある場合、首相が防衛出動を命じることができると規定している。政府はこれまで、ミサイル着弾に災害派遣で対処する方針を示してきたが、今後は、相手国の動向や燃料注入などの動きを見極め、日本を攻撃する意図が明らかだと判断すれば発射前から防衛出動を発令するよう、自衛隊法の運用を検討する。
また、日本を標的にした北朝鮮の弾道ミサイル・ノドンは発射から10分以内に日本に到達するため、防衛出動前でも(1)対領空侵犯措置の一環として迎撃できる規定を自衛隊法に追加する(2)迎撃ミサイル発射の権限をあらかじめ与えるよう自衛隊法を改正する──などの案が浮上している。
ただし、自衛隊が現在保有する地対空誘導弾パトリオット(PAC2)では「ノドンの迎撃は難しい」(防衛庁幹部)ため、同庁は将来のミサイル防衛システム導入に向けた検討も急ぐ。
この問題に関連して小泉純一郎首相は23日、神奈川県横須賀市の防衛大学校の卒業式で「現在の組織や装備をテロや弾道ミサイルなどの新たな脅威にも対応しうるよう見直し、効率化を図る必要がある」と述べた。【鬼木浩文】(毎日新聞 2003/03/24)

日本がミサイル基地攻撃「検討に値する」 防衛長官
石破防衛長官は27日午前の衆院安全保障委員会で、弾道ミサイル発射基地への攻撃について、「今は相手への打撃力を全面的に米国にゆだねている。日本が全部(自国で)やることはできるはずもないが、検討に値することだと思っている」と述べた。
北朝鮮が「瀬戸際外交」の一環として弾道ミサイルを発射する可能性があるとされる中で、ミサイル基地を攻撃するために自衛隊の装備体系の見直しが可能かどうか、検討する考えを示したものと見られる。(読売新聞 2003/03/27)

米国、イラク戦争の後は北朝鮮を攻撃へ=労働党機関紙
【ソウル28日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、今月の米韓軍事演習について、“核戦争を試す”もので、米国がイラク戦争を終えた後に、北朝鮮を攻撃する準備を行っている、と非難した。
労働党機関誌「労働新聞」は、「米帝国主義者がイラク侵攻に成功すれば、朝鮮半島に対しても侵略に乗り出すことが明白になってきている。または、イラク占領後に、朝鮮民主主義人民共和国の侵略を掲げて、“反テロリスト戦争”を場を朝鮮半島に移すであろう」と述べている。(ロイター通信 2003/03/28)

「偵察衛星」、北朝鮮念頭に 福田官房長官認める
福田官房長官は、情報収集衛星の打ち上げに先立つ28日午前の記者会見で「わが国独自の情報を自分の手で入手することができる。情報収集衛星は各国も実施していて、わが国は若干遅れている。早急に情報収集体制を整える」と述べた。
福田氏は、衛星が収集する安全保障情報の対象として北朝鮮が念頭にあることを認めたうえで「動きがあればどこの国も対象になる。安全保障上の問題と同時に災害の状況把握、気象、農作物の収穫情報、様々な情報が短期間で入手できる」などと語った。
日本の衛星打ち上げに対し北朝鮮が不快感を示していることについては「他国を攻撃しようとか侵略しようとかいう目的で情報収集しようということではない。自国の安全だけを考えているから、そうした懸念は全くない」と述べた。(朝日新聞 2003/03/28)

3月に朝鮮半島で米国によるスパイ飛行が増加=北朝鮮
【ソウル1日ロイター】韓国の通信社、聯合ニュース によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、米国が3月、対イラク戦争後の攻撃の前兆として朝鮮半島でのスパイ飛行を増やした、と述べた。
聯合ニュースは、北朝鮮のラジオの平壌放送が、米国は3月に朝鮮半島で先月より40回多い220回のスパイ飛行を行ったと述べた、と報じた。
聯合ニュースによると、平壌放送は、「(スパイ飛行増加は)米国の帝国主義者らがイラク戦争後に、かれらの侵略の矛先をわれわれに向けることを明らかに示している」としている。(ロイター通信 2003/04/01)

北朝鮮との戦争も=国連総長顧問
【ロンドン3日時事】訪英中のストロング国連事務総長顧問は3日、ロンドンで記者会見し、北朝鮮情勢について「戦争は不必要だが、そうなる可能性はある」との見方を明らかにした。同顧問はこの中で、「戦争はしばしば、信頼関係の崩壊や相手の真意を読み切れないことから起きる」とし、今後の展開次第では戦争になる可能性も否定できないと警告した。(時事通信 2003/04/04)

在韓米軍の家族ら、岩国に避難訓練 朝鮮半島有事想定
在韓米軍が3月下旬、朝鮮半島有事を想定して韓国に住む米国の民間人を米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)に避難させる訓練をしていたことが4日、分かった。同日付の基地機関誌「トリイ・テラー」が伝えた。
同誌によると、訓練名は「勇敢な海峡」。3月28〜31日の間、ソウルの北約40キロにある在韓米軍のキャンプ・ケーシーから米兵の家族ら132人が参加。C130輸送機や高速輸送船に分乗し、岩国基地に到着した。基地では、米ドルを円に両替したり、食料や医療などの支援を受ける手続きをしたりした。
同誌は担当者の話として「岩国基地は安全な港という設定。自然災害や政治不安に際し、非戦闘員の退避に対応できる能力があるかどうか見極めるのが目的だ」と伝えている。
同様の訓練は99年3月、福岡空港を経由して長崎県の米海軍佐世保基地に約120人の民間人を避難させたほか、東京の横田、沖縄の嘉手納などの米軍基地でも行われている。(朝日新聞 2003/04/05)

北朝鮮、「米国は対北朝鮮の軍事テロを望んでいる」
【ソウル8日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、米国が北朝鮮の核開発問題を理由に軍事テロを行う意思を持っている、との認識を示した。
朝鮮中央通信社(KCNA)が、労働党機関紙「労働新聞」に掲載された論説の内容として報じた。
同紙は「米国の指導者らは、北朝鮮を根拠なく“テロ支援国家”“ならず者国家”と決めつけ、北朝鮮に対する軍事テロの実行を強く望んでいる」と非難。
そのうえで同紙は、米国について「“泥棒を捕まえろ”と叫んでいる泥棒を彷彿とさせる」と述べている。(ロイター通信 2003/04/08)

石破氏 先制攻撃とは言ってない
石破茂防衛庁長官は11日の記者会見で、敵基地を攻撃できる能力を保有する可能性に言及した自らの発言などに北朝鮮が反発していることについて「先制攻撃ということは私は一度も申し上げたことはないし、今までの政府の立場から言ってもそれは明らかだ」と強調した。石破氏は核拡散防止条約(NPT)体制の堅持の観点から「この問題は平和的に解決されるべきだ」との考えを示した。(共同通信 2003/04/11)

米副大統領 先制攻撃「安保に有効」 北への武力行使も示唆
【ワシントン=樫山幸夫】チェイニー米副大統領は9日、ニューオーリンズで開かれた全米新聞編集者協会の会合での講演で、イラク戦争の大勢が決したことを踏まえて、この戦争がもたらした意義などについて見解を明らかにした。
副大統領はこのなかで、「無法国家」やテロリストに対して積極的な攻撃に出ることの有効性を強調、今後もそれを米国の安全保障政策の基本とすべきだとの考えを示した。また、今回の戦争にかかわらず、米国は北朝鮮と対峙(たいじ)する力を維持していることを強調、場合によっては武力攻撃の可能性があることを示唆した。
チェイニー副大統領はブッシュ米政権内にあって、脅威に対する“先制攻撃”論を持論とし、一昨年9月の米中枢同時テロ直後の早い時期にイラクへの攻撃をブッシュ大統領に進言していたといわれる。
今回のイラク攻撃成功で、その存在は政権内でいっそう重みを増し、9日の発言は、今後のブッシュ政権の政策にとっての1つの指針となるともみられている。(産経新聞 2003/04/11)

クリントン前大統領「ブッシュ大統領、北朝鮮への侵攻を準備」
米国インターネットニュース速報企業のニュース・マックス・ドットコム(NewsMax.com)が9日、クリントン前米国大統領が先週、ブッシュ大統領が北朝鮮への侵攻を準備していると非難したと報じた。
同社によると、クリントン前大統領は今月3日、フロリダ大で行った演説で「ブッシュ政権は、北朝鮮に侵攻する可能性について、諸国の支援を模索している」と非難した。
クリントン前大統領は、ブッシュ政権が危機解決のために、あまりにも性急に軍事力に頼っているとし「ブッシュ政権は、国内外で軍事力を最大化し、これによって自らが望む政権交代を強要している」と非難したという。(中央日報 2003/04/11)

ref. Clinton's Bizarre Claim: Bush Plotting to Invade North Korea
(NewsMax.com 2003/04/09)

北朝鮮への軍事行動も排除せず=新保守派のパール元米国防次官補
【ワシントン16日時事】ブッシュ米政権を支える新保守派(通称ネオコン)の重鎮として知られるリチャード・パール元米国防次官補は15日、ワシントンの保守系シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ研究所」(AEI)で記者団に対し、北朝鮮が核開発を推進すれば、軍事行動も選択肢として排除しない考えを示した。
パール氏は、仮に米国などが核問題で北朝鮮と対話する場合、「北朝鮮が脅しをかけて要求を通そうとしても、受け入れられないことを、米国だけでなく、中国、ロシア、日本、韓国も一緒に示すことが望ましい」と述べ、周辺国が結束し、共同で行動すべきだと強調した。(時事通信 2003/04/16)

金総書記ら追放目指す、米国防長官の機密メモ 米紙報道
21日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、ラムズフェルド米国防長官がブッシュ政権の主要メンバーに対し、中国と連携して、北朝鮮の金正日総書記ら指導部の追放を目指すべきだと提案する機密メモを配布したと報じた。
ブッシュ政権は、北朝鮮の核問題については外交による解決を求める立場を再三表明しており、23日から北京で開催される米中朝の3者協議での進展を期待している。北朝鮮の「政権転覆」が政権の検討課題に上ったのは初めて。イラクの政権転覆に成功したことを受け、北朝鮮に対しても強硬策で臨むべきだとする政権内タカ派の意見が強まる可能性も出てきた。
メモは国務省中心の対話路線に反対する政権内のメンバーによって起草された。ラムズフェルド氏は、指導部追放の方法について、軍事ではなく外交的圧力によるべきだとの考えを示しているという。ただ、メモはチェイニー副大統領らを含む政権高官の議論のために用意されたもので、長官の見解ではない可能性もあるという。政権内にも難民流入などを恐れる中国が同意する可能性は極めて低いとして提言を疑問視する意見もある。米国防総省のクラーク報道官は同紙に対し、「国防長官は大統領の北朝鮮に対する外交戦略を完全に支持している」と述べ、現段階で政策転換を求めるものではないと説明した。(朝日新聞 2003/04/21)

米国、北朝鮮が核燃料再処理した場合の爆撃計画作成=豪紙
【キャンベラ22日ロイター】22日付の豪紙オーストラリアンは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が使用済み核燃料棒の再処理を行った場合、米国防総省が北朝鮮の核施設を爆撃する計画を作成した、と伝えた。
同紙のエディター、グレッグ・シェリダン氏は、米国の考えに通じた豪政府筋によるとして、北朝鮮が核爆弾を製造するため、使用済み核燃料棒の再処理を行った場合、米国は北朝鮮の核施設がある寧辺を爆撃する計画を作成した、とした。
同氏は、この計画には、南北国境を見下ろす北朝鮮の高地にある砲撃拠点に対する攻撃も絡んでいる、としている。この北朝鮮の砲撃拠点は、韓国の首都ソウルとその近郊に駐留している1万7000人の米軍兵力にとって脅威となっている。
この報道について、ダウナー豪外相は、豪ラジオに対して、「恐らく本当の記事の一つだろうが、米国は、あらゆる異なった軍事的な選択について緊急プランを持っているだろう」と語った。(ロイター通信 2003/04/22)

北朝鮮、様々な点で国際的安定を脅かしている=在韓米軍司令官
【ソウル22日ロイター】在韓米軍のラポルテ司令官は、22日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)について、様々な点において国際的安定を脅かしている、とした上で、同国は、「平和の道に生えるトゲである」と語った。
市民団体の集会で述べた。同司令官は、脅威の具体例として、崩壊寸前にある国内経済や現在も続いているとされる核兵器の開発、さらにミサイル技術の拡散や大規模な通常兵力などを挙げた。(ロイター通信 2003/04/22)

日本周辺 米先制攻撃でも適用可能 防衛庁長官 有事法制で答弁
衆院有事法制特別委員会は24日午後、野党側が武力攻撃事態法案など有事法制関連3法案の質疑を行い本格審議に入った。石破茂防衛庁長官は、米国が日本の周辺国を先制攻撃して緊張が高まった場合、同法案の「武力攻撃事態」や「武力攻撃予測事態」を適用することもあり得るとの見解を示した。
共産党の木島日出夫氏は米国のイラク攻撃を踏まえ「米国の先制的な武力行使が周辺国で開始され、相手国がわが国に対しても攻撃の意図を表明したり、推測される状況となった」との想定で、武力攻撃事態や武力攻撃予測事態が適用される可能性をただした。
石破長官は「適用されることもあると思う。前提がそう(米国による先制攻撃)だったから、発動できないとか発動するとか、そういう議論をするつもりはない」と答えた。
有事法制関連3法案は、日本に対する武力攻撃に至らない段階の「有事」の定義があいまいで、その判断は政府の裁量にゆだねられることが大きいと指摘されている。(中日新聞 2003/04/25)

北朝鮮を「選択的封鎖」 米が検討と英紙
【ロンドン27日共同】27日付の英紙サンデー・テレグラフによると、米国防総省は北朝鮮からほかの「ならず者国家」やテロ組織に核兵器が渡るのを阻止するため、北朝鮮からの船舶を「選択的に」臨検し、封鎖する計画を検討している。
全面封鎖では北朝鮮側が戦争行為とみなし、緊張が高まることが懸念されるため、情報によって核兵器や核物質の積載が疑われる船舶だけを対象に、太平洋地域に展開している米艦船が任務に当たることになる。同様の戦略は1963年のキューバ危機の際にも取られたという。
米軍は昨年12月、スペイン海軍とともにイエメン沖でスカッド・ミサイルを積んだ北朝鮮貨物船を臨検したことがある。(共同通信 2003/04/27)

3国協議で北の「核保有発言なかった」 中国外務省
中国外務省の劉建超(リウ・チエンチャオ)副報道局長は29日、北京で開かれた米朝中3国協議で北朝鮮が核兵器の保有を認めたと伝えられることについて、「会談のなかで(北)朝鮮側はそのような表明はしていない」と述べた。米国の報道によると、北朝鮮の核兵器保有は、北朝鮮代表の李根(リ・グン)・外務省米州副局長が米国代表のケリー国務次官補に直接話したとされる。(朝日新聞 2003/04/29)

北朝鮮の核保有に否定的=実験隠せない−中国国務委員
【北京30日時事】土井たか子社民党党首の訪中に同行した保坂展人衆院議員は30日、北京で記者会見し、中国の唐国務委員が29日に土井党首と会談した際、北朝鮮は今のところ、核兵器を保有していないとの見方を示したことを明らかにした。
唐国務委員はこの席で、北朝鮮が核兵器を持っているかどうかについて、同国からの説明は「一度もない」のではっきりしないとしながらも、「既に核兵器開発に成功しているとすれば、(核)実験をしているはずだ。現在の科学技術の水準からいって、実験を隠すのは無理ではないか」と述べ、北朝鮮の核保有説に疑問を呈した。(時事通信 2003/04/30)

米、日本に対北朝鮮で海上封鎖や臨検協力期待
【ワシントン30日共同】米国防総省当局者は30日、北朝鮮が核開発をエスカレートさせた場合、海上封鎖や臨検などの強制措置を検討していることを明らかにし、その際の日本の協力に強い期待感を示した。米軍事筋は「当面は外交の時期なので、強制措置がすぐに行動に移されることは考えにくい」としているが、ブッシュ政権はこれまでも海上封鎖などの強硬策を示唆しており、日本もこうした事態に備えた対応を早急に迫られそうだ。
国防総省当局者は「日本も(北朝鮮の)工作船問題を抱えており、連携した活動が必要かもしれない」と述べた。日本の協力に関しては具体的に言及しなかった。海上封鎖が実施された場合、日本の対応は、周辺事態としての船舶検査活動や国際法上の臨検のほか、自衛隊の海上警備行動、周辺事態法に基づく米艦船への補給などの後方支援も想定される。
船舶検査は国連安全保障理事会決議に基づく経済制裁の実効性を確保するため、商船などの積み荷や目的地を調べるが、強制力は伴わない。安保理決議がない場合は相手国の同意が必要となる。(日本経済新聞 2003/04/30)

日本の偵察衛星、“秘密軌道”が丸見え!
フィンランドのアマチュア天文家が公表

日本政府が北朝鮮の偵察などを目的に打ち上げた情報収集衛星を撮影することに、フィンランドのアマチュア天文家が2日までに成功した。
政府は「衛星の位置を知られると、見られたくないものは隠される」として、軌道は厳重な秘密扱い。しかし、世界のアマチュアらは毎晩のように同衛星を観測しており「北朝鮮にとっても軌道を知るのは簡単」と指摘している。
撮影に成功したのは、フィンランドのペテリ・カンカロさん(26)。夜空を高速で横切る情報収集衛星の光跡を、くっきりとらえた。
カンカロさんやカナダのテッド・モルツァンさん(50)の観測によると、2基の情報収集衛星はほぼ同じコースを飛行。毎日午前11時20分−午後1時20分ごろと、午後10時半−午前0時半ごろの2回、平壌を見下ろせる上空を通過している。この時間帯に北朝鮮が屋外の活動を控えれば、日本に探知されるのを防げる、という。
モルツァンさんらは観測した各国の衛星の軌道を計算、インターネットで公表している。今の季節、情報収集衛星が夜間に光って見えやすいのは、日本では北海道より北の地方。北朝鮮の北端からも見える。
アマチュアらが軌道を公表していることに、衛星を運用する内閣衛星情報センターの担当者は「日本の利益に反する」と渋い顔。公表された軌道が正しいかどうか「コメントしない」という。
だが、モルツァンさんは「宇宙は誰の所有物でもない。軌道は正確」と反論している。情報収集衛星の軌道は、米航空宇宙局(NASA)も3月末の打ち上げから2週間ほど公開していた。

情報収集衛星
1998年の北朝鮮の弾道ミサイルテポドン発射をきっかけに導入が決まった日本初の事実上の偵察衛星。光学衛星と合成開口レーダー衛星各1基の組み合わせ。今年3月28日、H2Aロケットで打ち上げられた。光学衛星は地上の1メートルの物体を見分ける能力がある。レーダー衛星は夜間や雲があっても地上の撮影が可能。地球周回軌道を飛行する物体を監視している米軍は、2基の情報収集衛星をIGS1A、同1Bと名付けている。(ZAKZAK 2003/05/02)

ブッシュ大統領、再び「先制攻撃論」
ブッシュ米国大統領は3日(現地時間)「米国は、今後も敵の攻撃の前に敵を追いつめて倒す作戦を展開する」とし、テロ・大量破壊兵器といった米国の安保を脅かす相手に対する先制攻撃論を繰り返し明言した。
ブッシュ大統領はこの日、毎週定例のラジオ演説で「イラク戦争は終了したが、テロとの戦争は続くだろう」とし、予防的側面から先制攻撃を行う必要性を力説した。さらに「また、致命的な大量破壊兵器の拡散を防ぐ問題は、依然として深刻だ」とし、北朝鮮の核問題について間接的に言及した。 しかし核問題の解決についてブッシュ大統領は、ジョン・ハワード豪州首相との首脳会談で「対話によって解決を目指す」とし、従来の立場を再確認した。 一方、現在イラクで行われている大量破壊兵器の確認作業については「現在数百カ所で生物・化学兵器を追跡している。証拠を捜し出すのは時間の問題だ」と自信を見せた。
しかし英紙フィナンシャルタイムズは3日、匿名の米政府高官の話を引用し「米国はイラクで、ウランやプルトニウムだけでなく、大量の生化学物質を捜し出す作業が困難になりつつある」と報じている。
同紙は「これにより米国は、(イラクで証拠を結局捜し出せなかった場合)敵対国が大量破壊兵器を保有していなくとも、これを開発する能力と意志さえあれば軍事的行動が可能だという『事前予防』論理を前面に打ち立て、これを今後政策化する可能性が高い」と分析した。(中央日報 2003/05/04)

対北先制攻撃は大統領判断 米国防長官が述べる
【ワシントン4日共同】ラムズフェルド米国防長官は4日、米CNNテレビのインタビューで、北朝鮮が核兵器製造を続けた場合の先制攻撃の可能性についての質問に「非常に深刻な問題だ。ブッシュ大統領に(判断を)任せる」と述べた。
長官は「予測はしない」としながらも、1994年の朝鮮半島危機で武力行使が真剣に検討された経緯を説明。国防当局として有事に備えた準備を進めることを示唆した上で、最終判断は大統領が下すとの見解を示した。(共同通信 2003/05/05)

米国防長官:北朝鮮への軍事作戦計画認める 攻撃からの反撃用
【ワシントン中島哲夫】ラムズフェルド米国防長官は4日、北朝鮮の脅威に対する軍事計画の存否について、「それは国防総省の義務だ」「大統領と国防長官は、米国民の安全保障に努めている」などと述べ、作戦計画があることを事実上認めた。米FOXテレビの番組で語った。
ただし、在韓米軍は北朝鮮から軍事攻撃があった場合に反撃し、北朝鮮を制圧する作戦計画を更新しながら維持している。長官の発言はこの計画を意味し、米軍からの新たな攻撃計画ではないとみられる。
長官は北朝鮮の核問題をめぐる94年の危機の際、クリントン前政権が軍事攻撃を計画していたことも認めた。(毎日新聞 2003/05/05)

防衛庁が北朝鮮基地攻撃を研究 93年の「ノドン」試射で
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が弾道ミサイル「ノドン」を試射した1993年、防衛庁が北朝鮮の発射基地を攻撃可能か研究し「限定的ながら対処可能」との見解が部内で示されていたことが分かった。だが、自衛隊に大きな犠牲が出るのは必至で、「能力的に無理」との結論になった。関係者は「敵基地攻撃をめぐる具体的な研究だった」としている。
ノドンは93年5月、北朝鮮東岸から発射され、日本海に落下した。射程は当時、1000キロとみられ、ほぼ日本列島全域を射程圏に収めることから危機感を持った防衛庁が基地攻撃の可否を検討した。
複数の関係者によると、かかわったのは防衛局のごく少数で、制服組も参加した。政府は弾道ミサイルなどの攻撃を受けた場合、発射基地をたたくのは自衛権の範囲との見解を56年に示しており、防衛出動命令が出されたことを前提に研究会が開かれた。航空自衛隊に爆撃機はなく、戦闘機を使った攻撃方法を追究。空自からF1支援戦闘機とF4EJ改戦闘機に500ポンド爆弾か、地上攻撃用に改造した空対艦ミサイルを搭載することで限定的な攻撃が可能との見解が示された。
だが(1)F1支援戦闘機は航続距離が短く、攻撃後、操縦士が日本海で緊急脱出するしかない(2)F4EJ改戦闘機にしても航続距離を考えると石川・小松基地しか使えない(3)敵レーダーをかく乱する電子戦機がない−など、戦闘機と操縦士を失う可能性が極めて高く、武器を開発する技術研究本部は「出撃すれば特攻になる」との見方だった。
米国の協力を得るには、犠牲を払ってでも攻撃に踏み切る覚悟がいるとの意見もあったが、研究会では「基地攻撃は困難」と結論づけて文書化し、研究を終了した。以後、具体的な敵基地攻撃の検討は行われていないという。
石破茂防衛庁長官は3月27日、衆院安全保障委員会で敵基地攻撃について「検討に値する」と述べ、自衛隊の装備体系を見直す可能性に言及した。この後、小泉純一郎首相は「政府としては考えていない」と否定したが、政府見解の「敵基地攻撃は可能」との答弁は撤回されていない。

<敵基地攻撃> 1956年2月の衆院内閣委で船田防衛庁長官が鳩山首相の答弁書を代読した。「我が国土に対し、誘導弾等による攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とは考えられない。他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは法理的には自衛の範囲に含まれ可能」としている。(中日新聞 2003/05/08)

核問題解決には武力以外道なし CIA元長官
米中央情報局(CIA)のジェームズ・ウルジー元長官は9日、東京・霞が関の日本国際問題研究所で講演し、核開発疑惑が持たれる北朝鮮に対して、武力行使以外に解決の道はないとの見方を示した。
元長官は、北朝鮮からミサイルやヘロインなどの薬物などが密輸出されていたことを指摘した上で「(核開発を黙認すれば)プルトニウムがテロ集団に渡ることも想定され、世界的な脅威となる」と発言。「核開発が本格化すれば1、2カ月で数個の弾頭を手にする。早期の対応が必要」と強調した。(中日新聞 2003/05/10)

『北の核ミサイル5−7年先』 ロシア下院国防委議長
イラク戦争が終わり、もう1つの危機である北朝鮮の核問題が国際舞台の焦点になってきた。ロシア連邦議会下院国防委員会議長のアンドレイ・ニコラエフ氏(陸軍大将)に展望を聞いた。

北朝鮮は核装置を持っているが、核兵器保有に至るには遠い道のりが必要だ。核装置から核弾頭をつくるには、核反応実験や弾頭のコンパクト化などが不可欠だからだ。
最も難しいのは、破壊力を損なわずに核弾頭をできるだけコンパクトに仕上げること。核兵器を目標地点に移動させる運搬手段の問題もある。
北朝鮮は現在、射程4000キロのミサイルを保有しているが、核装置をミサイルに搭載するのは容易ではない。非常に高度な科学技術力が不可欠であり、その国の技術水準が高度に発展しているが何よりも前提になる。
ロシアの核専門家によれば、北朝鮮がこれらの問題を解決するには5年から7年が必要という。
北朝鮮の核問題は(武力行使ではなく)政治的に解決されなければならない。そのためのステップとして、米国と北朝鮮のほか、日本、韓国、中国、ロシアの4カ国が▽防衛▽安全保障▽外交−のそれぞれの部門で、「2+4」方式による協議を行うのが望ましい。(談)(このインタビューはロシア・ノーボスチ通信の協力で行われた)(中日新聞 2003/05/10)

「米、金正日にフセイン式標的攻撃を検討」
ニューヨークタイムズ紙は11日(現地時間)、米国国防部が金正日(キム・ジョンイル)国防委員長ら北朝鮮指導部を狙ったフセイン式「標的攻撃」案を検討していると報道した。
同紙は国防部閣僚の話を引用し「米国がイラク戦争当時、サダム・フセイン大統領の潜伏推定地に加えたのと同じ指導部の精密打撃能力を確保することにより、北朝鮮を抑止できるとみている」と伝えた。 米国防総省が検討中のこの案には金正日国防委員長の所在に対する正確な情報とともに精密誘導武器を動員した即刻攻撃能力確保が含まれていると新聞は報道した。
ニューヨークタイムズは国防部のこのような案は駐韓米軍の再配置または縮小以後にも北朝鮮指導部を標的攻撃できる能力を揃えた場合、対北朝鮮抑止力はむしろ強化されるという論理を前面に押し出すとみられると分析している。
一方、在韓米軍問題と関連し、新聞は「盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領とブッシュ大統領は、15日に行う韓米首脳会談で韓国軍と在韓米軍の指揮体系および在韓米軍再配置問題を議論する」とし「会談の結果、短期的に北朝鮮人民軍の軍事的動向を事前に探知するための対北朝鮮偵察および情報獲得能力が強化されるだろう」と報道した。
同紙はまた「イラクでみせた米国の最先端軍事力を勘案すると、今より少ない米軍を韓半島に駐屯させても対北朝鮮抑止力を確保することができるだろう」と指摘し「長期的には相当数の在韓米軍が撤収可能」としている。(中央日報 2003/05/12)

対北朝鮮戦争のシナリオは?
ワシントン(CNN) 米政府は、韓国防衛を主眼とする対北朝鮮戦争のシナリオを練ってきた。関係者の間では「OP-PLAN 50-27」と呼ばれる作戦だ。毎年、米韓軍事演習を重ねてきたが、想定されている結果は対イラク戦争と同じ米連合軍の勝利。しかし、イラク戦と異なり、大きな代償も予想されている。
米陸軍のラポルト大将は「北朝鮮が韓国に攻撃をしかけたとしても、負けるだけだ」と強気の姿勢を見せる。北朝鮮軍の7割は平壌の南の非武装地帯に集まっているからだという。
しかし、96年から99年にかけて韓国に駐留したティレリ元陸軍大将は、「北朝鮮は短距離・中距離ミサイルを持ち、大量破壊兵器さえある。また、100万を超すといわれる地上軍がいる」と警告する。国防総省によると、北朝鮮が保持するミサイルのうち、800発は韓国と日本を射程内に置いているという。ティレリ元陸軍大将は「北朝鮮は化学兵器も保持しているだろう。戦争になれば彼らはあらゆる手段を使ってくるはずだ」と警戒する。
ある試算によると、北朝鮮軍は1時間内に約30万発の砲弾をソウル市内に降り注ぐことができるといわれている。国防総省の予測では、対北朝鮮戦争では、双方に100万人以上の犠牲が出るとされ、米軍の犠牲者は5万人とされている。
94年の朝鮮半島危機当時、危機の回避に努めたアシュトン・カーター元国防次官補は「戦争になればソウルを守るのが目的になる。非武装地帯周辺での消耗戦になるだろう」と予想している。北朝鮮の金正日総書記は核兵器保持を主張している。カーター氏は「北朝鮮は破壊をもたらす力を持っている。しかし、彼らもまた全滅するだろう」と警告している。(CNN 2003/05/13)

米「対北先制攻撃論、排除はしない」
ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題を解決するための選択肢として、米国の先制攻撃をはじめとする「全ての可能性は依然として開かれている」と述べたと、ワシントンタイムス紙が13日報じた。
同紙は、「ブッシュ政権は大量破壊兵器の開発を試みているいわゆるならず者国家に対する先制攻撃論を、北朝鮮には適用しないようにして欲しいとした盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の要求を拒否した」と報道した。
また、「ライス補佐官は、盧大統領がワシントンタイムス紙との会見で明らかにしたこの要求を事実上拒否し、米国は北朝鮮の核問題解決と関連し、全ての選択肢を残しておくとした」と伝えた。
ただ、ホワイトハウス当局は、北朝鮮問題を平和的・外交的に解決するという意向を鮮明しており、ブッシュ大統領は多国間枠組みの中での解決を再三強調したと同紙は伝えた。(朝鮮日報 2003/05/14)

「戦争行為を合法化」 北朝鮮、有事法案を批判
【北京17日共同】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の外務省スポークスマンは17日、日本の有事関連法案の衆院通過について談話を出し「日本が戦争行為を合法化しようとしている」とした上で「核問題で複雑な朝鮮半島情勢をさらに激化させ、軍事的な緊張を高めるだけだ」と批判した。同法案の衆院通過後、初めての公式反応。
談話は「互いの安全を脅かす行動は取らない」とした昨年9月の日朝平壌宣言に絡めては批判していないが「われわれを主要敵とみなす」法案だと警戒感を強めており、こう着している日朝交渉再開に向けた対話環境は一層、悪化する可能性がある。
さらに談話は、同法案の衆院通過で自衛隊は「専守防衛から完全に脱皮した」と指摘。「日本の軍国化の動きは、われわれが自衛的国防力を強めるのが正当なことを証明している」と述べ「われわれを主たる標的とする限り、これに対処し必要な万端の措置をより強力に講じることになる」と警告した。(共同通信 2003/05/17)

軍事攻撃には戦争で対応=北朝鮮
【ソウル17日時事】17日の韓国メディアによると、北朝鮮の朝鮮中央放送は16日、米政府高官が同国への軍事攻撃の可能性を排除しないとの発言を行っていることについて「いかなる圧力もわれわれには決して通じない。軍事的攻撃には戦争で応じるのが、われわれの一貫した対応方法だ」との論評を報じた。(時事通信 2003/05/17)

日本の衛星、笑いの種と北朝鮮
【北京・共同】北朝鮮の朝鮮中央通信は19日、海外での報道を引用しながら、日本が3月に打ち上げた情報収集衛星が、各国の天文マニアの間で「監視の対象」になっており、軌道まで公開されてしまい「笑いの種となっている」と報じた。同衛星については、フィンランドのアマチュア天文家が撮影に成功したほか、軌道もインターネットで公表された。(時事通信 2003/05/19)

米外交評「対北」転換迫る 「直接対話失敗なら海上封鎖を」
【ワシントン=樫山幸夫】米国の外交政策に強い影響力をもつ外交評議会が19日、ブッシュ政権に対して対北朝鮮政策の転換を求める提言をとりまとめた。北朝鮮との暫定取り決めをめざし、その交渉が失敗した場合は、制裁、海上封鎖など強い手段をとることなどが柱になっている。
提言は、ブッシュ政権がめざす北朝鮮の多国間協議構想について、時間がかかり、この間に北朝鮮の核再処理が完了する恐れがある−などと指摘。むしろ、北朝鮮と米国との直接対話によって、(1)北朝鮮は核開発を停止し、国連の査察チームの復帰を認める(2)米国は、北朝鮮への武力不行使を宣言、重油供給を再開する−などの暫定取り決めをめざすべきだとしている。
そのうえで提言は、もし暫定取り決めの交渉が失敗に終わった場合、米国は日韓など同盟国と協力して北朝鮮に対して日本からの送金停止を含む経済制裁、ミサイル輸出、武器、麻薬、偽造紙幣の密輸を封じるために海上封鎖など強い手段をとるべきだと主張している。
ブッシュ政権は、北朝鮮の核開発問題については、日本、韓国、中国、ロシアなどを含めた多国間対話によって解決する方針を打ち出しており、先月、北京でとりあえず米国、北朝鮮、中国による3カ国協議という形で対話がスタートした。しかし、北朝鮮
がこの席で、核兵器の保有を認め、威嚇的な態度に出たことなどから進展をみずに終わり、次回開催のめどはたっていない。
外交評議会は、米国内の学者、メディア、実業界などの国際問題専門家らで組織されており、今回の提言はレーニー元駐韓大使らが中心になってとりまとめられた。(産経新聞 2003/05/20)

米が北朝鮮の地質調査 限定空爆想定、準備か
【北京20日共同】米国防総省が昨年末から今年初めにかけ、北朝鮮の地質構造を把握するための調査団を日本と韓国に派遣し、資料収集に着手していたことが、20日分かった。複数の日本政府関係者が明らかにした。
調査団は日韓の関係者に、派遣目的を「北朝鮮の鉱物資源の調査」と説明。北朝鮮が昨年10月の米朝高官協議で認めたとされるウラン濃縮による核開発計画との関連を示唆したが、核問題解決に向け軍事的選択肢を排除していない米国が地下に重要な軍事施設を備えている北朝鮮への限定的な空爆を想定、地質調査を開始した可能性もある。
関係者によると、日韓に派遣された調査団は定期的な軍事、防衛交流の一環ではなく、国防総省の地質学専門家を中心に5人前後で構成された。日本では国立公文書館などで、植民地支配時代に朝鮮総督府が行った鉱物探査資料までさかのぼって調査、韓国でも国防省などで関連資料を収集したという。
北朝鮮は1962年に故金日成主席が提示した「全国土の要さい化」など4大軍事路線に沿って、重要な軍事施設は攻撃や監視を避けるため地下に設置。沖縄を除く日本が射程に入る中距離弾道ミサイル「ノドン」も大半は地下に格納されているとみられる。(中日新聞 2003/05/21)

米軍、戦車など韓国沖に配備=最新型パトリオットも−朝鮮日報
【ソウル27日時事】韓国紙・朝鮮日報は27日、米軍関係者の話として、米軍が百数十両の戦車・装甲車を大型貨物船に積み、韓国沖に配置するなど、在韓軍の大幅な戦力増強策を推進していると報じた。同関係者は「朝鮮半島有事などの際、迅速で強力な対応を取るためで、最近、韓国国防省に通報し、両国で協議中」と述べた。
戦車・装甲車のほか、各種車両、補給品、弾薬などを4万〜6万トン級の大型輸送船3〜4隻に分けて積み、有事の際に補給する。また、北朝鮮のスカッド・ミサイルなどに備え、現在48基ある地対空パトリオット・ミサイルに加え、改良型の「PAC3」16基を今年末ごろに配備する計画という。(時事通信 2003/05/27)

北朝鮮を「深刻な脅威」と名指し=ミサイル防衛加速を指示−米大統領
27日付の米紙ワシントン・タイムズ(電子版)は、ブッシュ米大統領が北朝鮮を米国と同盟国に対する深刻な脅威であると名指しした上で、ミサイル防衛システムの配備を急ぐよう指示する大統領指令を出していたと報じた。
「国家安全保障大統領指令第23号」と題するこの指令書は、ブッシュ大統領が昨年12月に署名。その概要は公表されていたが、北朝鮮を脅威と明記した部分は公開されていなかった。(時事通信 2003/05/27)

「日本を先制攻撃しない」 北朝鮮亡命技師一問一答
北朝鮮でミサイル開発に携わった亡命技師との一問一答は次の通り。(ワシントン・沢木範久)

──ミサイル部品の90%は日本製というが。
私はミサイルを目標へ誘導するシステムの開発を担当した。部品は(1)気温80度(2)零下42度(3)流水−に各8時間さらし、1メートル落下させる耐久試験を課していた。電子部品はすべて日本製で、1万メガヘルツを超える周波数のオシロスコープも密輸入していた。

──日本と北朝鮮を結ぶ万景峰号をどうして知ったか。
通常、輸入部品は第2経済委員会を通じて工場に運ばれてきた。1994年ごろ、入荷が遅れ、港へ行って船を待った。
その時、入港した船が万景峰号という名で、部品は約3カ月ごとに輸入されると聞いた。数千種の部品が運ばれてきたが、誘導システムに不可欠なある部品だけは、万景峰号で運べなかった。それが何かは、言えない。

──ミサイルの標的は日本か。
米軍事基地がある日本は、明白に標的の1つだ。もともと、北朝鮮は敗戦国である日本を脅威とみていなかった。対日戦は飛行機による沖縄攻撃を想定し、パイロットが脱出後、海上を漂流できるよう、ゴムボートなどを持たせていた。60年代に日米韓の軍事同盟色が濃くなり、上層部はミサイル開発を急ぐようになった。ただ、北朝鮮は自らの戦力を認識しており、日本を先制攻撃することはない。

──ノドン1号が93年に日本海に試射された。
試射でなく、船舶の航行に危険な環礁の破壊が目的だった。レーダーではひとつに写ったはずだが、実際は2発の同時発射だった。事前警告を出したので、日本の艦船が着弾地点を知り、破片を回収したと聞いている。

──今回の訪米は。
北朝鮮問題を解決する唯一の方法は、金正日体制を平和裏に崩壊させることだと訴えている。米国や日本が協力して亡命者を受け入れる姿勢を明確にすれば、亡命を促進できる。北朝鮮では約10万人が大量破壊兵器やミサイル開発に従事しているが、その5%、5000人が亡命すれぼ、体制は崩壊するだろう。

──日本に言いたいことは。
日本は長らく北朝鮮に無関心だった。その場しのぎではない長期的視野に立った政策が必要だ。日本の安全保障を確立したいなら、重要情報を持つ亡命者を確保せねばならない。そのためには法的地位と生活支援面の整備が必要だ。亡命問題を非政府組織(NGO)や人権活動家に任せているだけではだめだ。

──あなたの亡命理由は。残した家族の安全は。
政治的問題があったとしか言えない。30歳代の2人の息子がいるが、心配していない。私の工場には1万5000人の従業員がいたが、10人の管理職を含む数百人が姿を消している。当局はいちいち行方を追えない。(中日新聞 2003/05/28)

先制攻撃戦略の維持強調=米副大統領、イラン念頭に警告か
【ワシントン31日時事】チェイニー米副大統領は31日、ニューヨーク州ウェストポイントの陸軍士官学校卒業式での訓示で、脅威に対する先制攻撃を容認したブッシュ政権の国家安全保障戦略に触れ、「この戦略の重大さに疑問を持つ人物がいるなら、アフガニスタンのタリバン政権やイラクのフセイン政権がどういう運命をたどったかを振り返るよう促したい」と述べた。
対テロ戦争で今後も同戦略に基づく強硬な対応を辞さない方針を示したもので、具体的な国名は名指ししなかったものの、核開発やテロ組織アルカイダへの支援が懸念されるイランを念頭に置いた警告とみられる。(時事通信 2003/06/01)

韓国政府、北朝鮮の核兵器保有を確認できない=韓国大統領
【ソウル2日ロイター】韓国の盧武鉉・大統領は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による核の保有は容認できないが、これまでのところ、韓国政府は、北朝鮮の核兵器保有を確認できない、との認識を示した。
会見で述べた。
同大統領は、「韓国の情報機関が、確たる、決定的な証拠をつかんでいないとの公式見解に、変更はない」とし、「核兵器を保有しているとの北朝鮮側の発表に基づいて決定を下すことには、非常に慎重にならなければならない」と述べた。(ロイター通信 2003/06/02)

偵察衛星、能力に疑問符 試験運用で「分解能」半分以下
3月に打ち上げられた情報収集衛星の偵察能力が、計画上のレベルを下回っていることが、政府関係者の話でわかった。衛星に積まれた光学センサー(望遠鏡)は地上の1メートル大の物体を区別する能力(分解能)を備えるはずだったが、5月末に始まった試験では、2〜3メートル大のものがようやく区別できる程度にとどまっているという。
情報収集衛星は、現在、政府の委託を受けた宇宙開発事業団(NASDA)などが、光学衛星と、曇天や夜間でも観測できる合成開口レーダーを積むレーダー衛星の2機を試験運用している。
5月末からは画像撮影を開始。日本国内の様々な目標物を撮影して地上局で受信、運用元の内閣衛星情報センター(東京・新宿)で写り具合などを確認している。
計画上は、世界中の任意の場所を1日1回以上撮影でき、光学センサーは白黒なら一辺が1メートル四方の物体を区別できることになっている。
ところが、政府関係者によると、実際に受信した画像では「はっきり区別できるのは一辺が2〜3メートル四方の物体がやっと」という。たくさんの車両が等間隔で駐車している場所を撮影した際、何台あるかは確認できたが、同じような大きさの場合、バスかトラックかなどの車種や形状までは区別できなかったという。
センサーそのものの不具合なのか、衛星の運用方法の問題かなど、同センターで原因を調べている。
防衛庁などは現在、米国の商業衛星「イコノス」の画像を購入しており、その分解能は約1メートル。情報収集衛星の能力はそれを下回る可能性が出てきた。このため同センターでは、姿勢制御による補正などが可能かどうか検討を始めた。
例えば、北朝鮮の弾道ミサイルの発射状況を衛星で確認する場合、液体燃料を積んだタンクローリーや移動式発射装置などを同じような大きさの他の車両と区別する必要があるが、「今の能力では厳しいかもしれない」(政府関係者)と話している。(朝日新聞 2003/06/07)

北朝鮮核施設、先制攻撃排除せず−−前米国防政策委員長が言及
【ワシントン佐藤千矢子】米国防総省の諮問機関・国防政策委員会のリチャード・パール前委員長(現・委員)は11日、ワシントン市内で講演し、北朝鮮の核兵器開発計画への対応について、「サージカル・ストライク(特定目標だけに対する正確で迅速な空爆)を排除できない。必要なら米国単独で行う準備を常に整えておくべきだ」と述べ、米国が北朝鮮・寧辺(ニョンビョン)の核施設破壊だけを狙った先制的な局部攻撃を行う可能性を排除しないとの考えを表明した。
パール氏は「米国が中国、ロシア、韓国、日本を含む連合を効果的に結集し、北朝鮮を孤立させて核兵器開発計画を放棄させられるかを見なければならない。それが望ましい対処法だ」と述べ、国際的包囲網を構築して北朝鮮に外交的に核兵器開発計画の放棄を迫る現在のブッシュ政権の方針を支持した。
そのうえでイラン・イラク戦争中の81年6月、イスラエルがイラクのオシラク原子炉を完成直前に空爆で破壊したことを指摘して、米国が北朝鮮の核施設を同様に空爆で破壊する選択肢があり得るとの見解を示した。
パール氏は、新保守主義(ネオ・コンサーバティブ)の中心人物でイラク戦争の計画立案者と言われる。ブッシュ政権の外交・安全保障政策に大きな影響力を持っていると見られている。(毎日新聞 2003/06/12)

沖縄海兵隊2日で到着可能 米副長官、朝鮮半島有事で
【ワシントン19日共同】ウルフォウィッツ米国防副長官は18日、米下院軍事委員会で証言し、朝鮮半島有事の際に在沖縄の米海兵隊は2日で現地に到着することが可能だとして、戦争に備えた即応態勢が既に組まれていることを明らかにした。
副長官はさらに、北朝鮮が韓国か日本に軍事攻撃を仕掛けた場合を想定、米国と同盟国は「イラク、アフガニスタンで示したような飛躍的に進歩を遂げた攻撃能力」を含めた「あらゆる軍事力を保持している」と述べ、あらためて北朝鮮の「軍事冒険主義」をけん制した。
副長官によると、既に沖縄海兵隊は先月、オーストラリアから借り上げた高速輸送船など民間船舶を使って韓国への即応展開訓練を実施。
こうした展開には以前は10日かかっていたのが大幅に短縮され、副長官は「沖縄の海兵隊の存在は過去とまったく違うものになった」とし、有事即応兵力としての重要性が高まっていることを強調した。(共同通信 2003/06/19)

北朝鮮の「封鎖」を計画=日米などの動きを警戒−中国党紙
【北京20日時事】米国が北朝鮮に核開発計画の完全放棄を求める議長声明案を国連安保理常任理事国に提示したことに関連して、中国共産党機関紙・人民日報(電子版)は20日、日米などが北朝鮮に対する「陸海空立体封鎖」を計画しているとし、警戒感を示した。(時事通信 2003/06/20)

「ノドン」の核搭載、技術的に困難=弾頭小型化はまだ−韓国専門家が指摘
【ソウル22日時事】韓国の政府系研究機関である統一研究院の全星勲・専任研究員(41)はこのほど、時事通信のインタビューに応
じ、北朝鮮が弾道ミサイル「ノドン」の弾頭に核を装着する可能性について、「技術的にみて、広島や長崎に投下された原爆(と同程度の破壊力を持つ核)はノドンに搭載できない」と指摘。現時点で北朝鮮は弾頭の小型化に成功しておらず、ノドンへの核搭載は困難との認識を示した。(時事通信 2003/06/22)

WP紙「米、対北朝鮮バンカー破壊核弾開発」
ワシントンポスト紙は23日、米国が韓国の非武装地帯(DMZ)北朝鮮側地下施設に隠されているとされる北朝鮮の野砲を破壊するため、核弾頭を装着した「核バンカー破壊爆弾(nuclear bunker buster)」開発を検討していると報道した。
同紙は、この武器が開発された場合、南北間軍事的均衡が破られることがあるとし「ブッシュ政権は5月、議会に北朝鮮の地下要塞を破壊するため、核バンカー破壊爆弾の開発を許可することを要請した」と伝えた。万一、議会がこれを許可する場合、問題の爆弾を開発、配置するのに約4年を要するということだ。
一方、韓半島エネルギー開発機構(KEDO)が主導する対北朝鮮軽水炉事業が、部品供給が行われないことから、8月から停止される公算が大きくなってきたと読売新聞が23日、報道している。 軽水炉事業に参加している米国企業が、北朝鮮と損害賠償議定書が締結されない状態である点を挙げ、配水タンクなど軽水炉本工事に必要な部品を供給することができない」と主張していることによるものである。(中央日報 2003/06/23)

在韓米軍の後方移転、戦争への準備行為=北朝鮮紙
【ソウル27日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の労働党機関誌「労働新聞」は、米韓両国による在韓米軍の後方移転計画について、戦争への準備行為である、と報じた。
米国と韓国は今月5日、韓国と北朝鮮との軍事境界線付近に駐屯する米陸軍部隊の後方移転計画を明らかにしている。
同紙は、両国の計画について、「看過でない危険な軍事行動」であると指摘。その上で、米国は地上戦ではなく空爆に重点を置いたハイテク技術による戦争を行おうとしている、と指摘した。(ロイター通信 2003/06/27)

安保理協議は戦争前奏曲 北朝鮮の朝鮮中央通信
【北京28日共同】北朝鮮の朝鮮中央通信は28日、「国連安全保障理事会で朝鮮半島の核問題を取り上げようとすること自体、戦争の前奏曲と見なし、該当する対策を取ることになろう」と対抗措置があり得ることを示唆する論評を発表した。
また北朝鮮が核拡散防止条約(NPT)から脱退したのは、米国の核による脅威から自主権と生存権を守るための「合法的な権利の行使だった」とあらためて主張した。(共同通信 2003/06/30)

米国が封鎖や制裁を実施すれば即座に報復=北朝鮮軍
【ソウル1日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮人民軍は米国に対し、米軍が海上封鎖や空域封鎖、もしくは制裁措置を実施すれば、「即座に強烈な報復」を受けることになる、と警告した。
朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。
朝鮮人民軍は、この警告を朝鮮半島を分断する非武装地帯(DMZ)の板門店を通じて発表した。
韓国の民営通信社、聯合ニュースによると、警告は、「我々を鎮圧しようとする米国の政策が、戦争がすぐにでもぼっ発するかもしれない緊張状態を朝鮮半島にもたらした」としている。(ロイター通信 2003/07/01)

元日経記者が内調、公安庁告発 「北朝鮮側に情報漏えい」
スパイ容疑で北朝鮮に2年2カ月間拘束され、昨年帰国した元日本経済新聞記者の杉島岑さん(64)=千葉市=が9日、内閣情報調査室と公安調査庁の氏名不詳の職員について「提供した情報を北朝鮮側に漏えいした」として国家公務員法違反(秘密を守る義務)容疑で、告発状を東京地検に郵送した。
告発状によると、杉島さんは1999年12月、平壌で拘束された。北朝鮮の調査官は、杉島さんが公安調査庁の担当官から「よど号」事件に関する調査依頼を受けたことや、以前の訪朝時に撮影して担当官に渡したビデオテープの本数や内容を知っていたという。
また弾道ミサイル、テポドンなどに関する北朝鮮側要人の発言を内閣情報調査室に提供したことも、北朝鮮側は把握していたという。(共同通信 2003/07/09)

北朝鮮核開発:実験に証拠なし 元米国務省担当官が否定見解
韓国の情報機関である国家情報院が、最近、北朝鮮が過去に約70回の起爆実験を行い、核兵器の小型化・軽量化の研究行っているなどと明らかにしたことについて、米国の戦略国際問題研究所のジョエル・ウィット氏は毎日新聞の取材に答え「北朝鮮が起爆実験などをしたという明確な証拠はない」と否定的な見方を示した。
国家情報院は今月9日、北朝鮮・寧辺の北西約40キロの「ヨンドクトン」で、北朝鮮が起爆実験を約70回繰り返したと明かした。また、寧辺の核再処理施設の使用済み核燃料棒約8000本のうち少量を再処理したと推定していることを明らかにした。さらに、米国の消息筋などが北朝鮮が核実験を実施した可能性を指摘するなど、北朝鮮の核兵器開発をめぐる緊張が高まっている。
こうした情報について、ウィット氏は「(国家情報院の発表には)いつ北朝鮮が起爆実験をしたのかという明確な証拠がない」と批判。また、核爆弾を使った一般的な核実験について「必要なのはトンネルを掘って空間を作って装置を入れる程度なので、技術的に難しいものではない」と説明した。
そのうえで「北朝鮮が実験の準備をする段階で、米国の偵察衛星がその動きを察知するので(北朝鮮が実験をしたなら)米国がその証拠を示すことは可能だと思う」と述べ、米国が最近、北朝鮮の核実験について新たな情報を確認した可能性は小さいとの見方も示した。
ウィット氏は米国務省で15年間、北東アジアや核軍備管理問題を担当。94年に結ばれた米朝枠組み合意の調整担当官を務めた。99年には国務省専門家チームを率いて、当時、核疑惑が指摘された北朝鮮の金倉里(クムチャンリ)の地下施設を訪れた。【西岡省二】(毎日新聞 2003/07/11)

米と北朝鮮、「戦争の危機」 元米国防長官、米紙に語る
ペリー元米国防長官は15日付の米紙ワシントン・ポストに掲載された記事の中で、米国と北朝鮮が戦争に突入する危険性が高まっていると語った。また、北朝鮮が核実験や核弾頭の輸出を強行することへの懸念も表明。「半年前、正しいことをすれば(北朝鮮の核問題は)処理できたが、私たちは正しいことをしなかった」と述べ、ブッシュ米政権の対応を厳しく批判した。
同紙の取材にペリー氏は、米政府高官や盧武鉉(ノ・ムヒョン)・韓国大統領、中国政府高官らと会談して、こうした結論に達したと説明。「時間切れは目前だ。危機は深刻化している」と語った。
また、ブッシュ政権が核やミサイル技術の拡散を防ぐために船舶の臨検などの強化を目指していることについては「挑発的なだけで効果的ではない」と批判。その理由として「バスケットボールより小さいプルトニウムを運ぶのに船舶は必要ない」と語った。(朝日新聞 2003/07/15)

米大統領が「北朝鮮は非民主的で危険な体制」と発言
【ワシントン=永田和男】外交筋によると、ブッシュ米大統領は15日、シュピドラ・チェコ首相と会談した際、北朝鮮の金正日政権について、「北朝鮮では民衆が苦しんでいる。非民主的で危険な体制だ」と批判した。
大統領はさらに、「われわれは北朝鮮における民主主義と自由の拡大に関与している」と述べ、将来的に体制変更を目指す考えを強くにじませたが、「解決策を見つけるにはきわめて長期に渡る忍耐強い努力が必要」とも話し、ねばり強く北朝鮮にはたらきかけていく考えを示した。
また、当面の核開発問題については、「状況は危険である」とした上で、日韓も交えた多国間の枠組みでの解決策模索を続ける考えを改めて表明した。(読売新聞 2003/07/16)

韓国国防相「北の技術でノドンに核搭載不能」
【ソウル=浅野好春】韓国のチョ・ヨンギル国防相は22日、国会の国防委員会で証言し、日本列島を射程内に収める北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」(射程1300キロ)について、「現在の北の技術では、核(弾頭)を搭載することは不可能」と述べた。
聯合ニュースによると、チョ国防相は北朝鮮の核弾頭小型化レベルを説明した中で、「(6月下旬の)訪米中、情報機関から説明を受けたが、米側は、小型化に相当の時間がかかると判断していると受け止めた」と述べた。開発中と言われる長距離ミサイル・テポドン2号に関しては、「エンジン実験の失敗で(開発に)成功していない」との見方を示した。
チョ国防相は、寧辺の核関連施設での使用済み燃料棒再処理については、「韓米の情報機関は、再処理は始めたものの、まだ完了していないと見ている」とし、「技術的に見れば、8000本を再処理するには最低でも7、8か月かかると判断する」と指摘した。さらに、米紙が最近報じたプルトニウム抽出のための「第2の再処理施設」が存在する可能性は、「韓米情報機関が追跡しているが、関連情報は集まっていない」と述べつつ、「引き続き追跡すべき問題と考える」と今後も注視する考えを表明した。(読売新聞 2003/07/22)

米ロ共同で北朝鮮に先制攻撃も=核使用を警戒−ロシア太平洋艦隊高官
【モスクワ31日時事】ロシア太平洋艦隊の高官は31日付のイズベスチヤ紙に対し、「北朝鮮が核ミサイルの発射準備を行った場合、先制攻撃を行うことが不可欠になる」と述べ、ロシア軍が米軍と共同で北朝鮮の核使用を阻止する用意のあることを明らかにした。
同高官は、朝鮮半島での核使用はロシア極東地域にも打撃を与えると指摘。太平洋艦隊のミサイル巡洋艦「ワリャーグ」の巡航ミサイルが、核使用の初期段階で北朝鮮の発射施設を容易に破壊できると語った。同高官は「個人的意見」としているが、ロシア軍幹部が米ロ共同で北朝鮮の核使用を実力阻止する可能性に言及したのは初めて。(時事通信 2003/07/31)

対北反撃の余地堅持を 日本が米政府に要求 核開発抑止
【ワシントン30日豊田洋一】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核開発計画の放棄に当たって米国に要求している不可侵の保証に関し、日本政府が米政府に、北朝鮮に対する軍事力行使の選択肢を堅持するよう外交ルートを通じて求めていたことが30日明らかになった。外交筋が明らかにした。米国が北朝鮮に対する軍事力行使の可能性を完全に排除した場合、北朝鮮が日本への軍事行動に出ても日米安全保障条約に基づいて米軍が行動できなくなるとの判断からで、核兵器や弾道ミサイル開発を進める北朝鮮による軍事的挑発を抑止する狙いがある。
ただ、米国による軍事力行使の可能性をはっきりとした形で残した場合、北朝鮮側が「敵対的行動」と強く反発するのは必至で、近く開催される見通しが強まっている多国間協議の場で、米側が北朝鮮不可侵にどう言及するか、関係国との大詰めの調整が続いている。
米軍による軍事力行使を警戒する北朝鮮は、核開発放棄に当たって、米朝不可侵条約締結を通じた金正日体制の存続保証などを要求。
これに対し、米国は、米朝不可侵条約締結や体制保証は拒否するものの、ブッシュ大統領らは北朝鮮を侵略する意図はないことを繰り返し表明。北朝鮮が核開発放棄を受け入れれば、(1)北朝鮮を敵視しない(2)北朝鮮を侵略しない(3)金正日制の変更を目的としない──との3原則を、何らかの形で文書化することに応じる意向だ。
外交筋によると、米政府は日本政府の意向を了解しており、不可侵などを文書化するに当たっては、北朝鮮が日韓両国など同盟国を攻撃した場合に備え、米軍による反撃の選択肢を残す方針だという。(中日新聞 2003/07/31)

「日本が先制攻撃用の空母導入を準備中」
日本海上自衛隊が第2次世界大戦後初めて、北朝鮮など隣接国家のミサイル攻撃に先立って先制攻撃を行える空母の建造を準備していると、英日刊紙タイムズが8日報じた。
同紙は日本の軍事分析家の話として、日本海上自衛隊が「駆逐艦」という婉曲な表現のもと、海上自衛隊ヘリコプターを輸送できる超大型軍艦2隻を建造する準備をしている、と明らかにした。この軍艦は名目上は駆逐艦だが、英空母で使われる「短距離離着陸ジェット機」を搭載するよう改造できる軍艦だと、同紙は伝えた。
万一この軍艦が垂直離着陸機を搭載できるよう改造された場合、日本海上自衛隊は北朝鮮のミサイル攻撃など隣接国の脅威に対応して、先制攻撃を行える能力を備えることになると、同紙は報道した。
日本の海上自衛隊が2004年と2005年に発注すると予想される2隻の軍艦は、少なくとも12機の航空機を搭載できる。(中央日報 2003/08/10)

「日本が朝鮮半島狙う」「軍事大国化」 韓国誌が警告
【ソウル20日藤井通彦】韓国の大手週刊誌「週刊朝鮮」今週号は「日本が韓(朝鮮)半島を狙っている」と題し、日本の軍事大国化に焦点を当てた9ページの特集記事を掲載した。
特集は、イラク特措法成立や憲法改正、自衛隊の新型装備導入などの動きから日本の「右傾化」や「軍事力強化」を指摘。安倍晋三官房副長官ら日本の「ネオコン(新保守)」の存在に、故岸信介元首相以来の「保守本流」の復活を見ている。また、靖国神社参拝を繰り返す小泉純一郎首相を右傾化の象徴に見立て、総裁選で再選された場合、「小学生の靖国神社参拝が義務化されてもおかしくない」と決めつけた。
肝心の「なぜ日本が朝鮮半島を狙うか」については(1)拉致や核問題で北朝鮮を敵視する雰囲気がある(2)韓国内の反米感情から米韓同盟が揺らぐ中、日米安保を基に日本が韓国を敵視する―との結論。ただ21世紀という時代に同じ自由主義の価値観を持つ経済発展国家間で、一方が一方を攻撃・支配対象にする必然性には触れていない。
末尾では「(そうならないための)対案」として北朝鮮の核問題解決と米韓同盟の強化が提唱されているが、結局これらの政策の必要性を言うために「日本の脅威」が利用された印象だ。
週刊朝鮮は韓国最大の日刊紙、朝鮮日報が発行。発行部数は約10万部。(西日本新聞 2003/08/21)

「朝鮮人虐殺、国の虚偽情報が誘発」 日弁連が調査結果
日本弁護士連合会(本林徹会長)は25日、関東大震災時に「暴動が起きた」などの「虚偽事実」を国が流したことが朝鮮人虐殺を誘発したとする調査結果をまとめ、日本政府がその責任を認めて謝罪するよう求める勧告書を小泉首相あてに提出した。大震災と集団虐殺事件から、来月1日で80年になる。勧告書をまとめた梓沢和幸・調査委員長は「根源にあった民族差別はいまだ日本社会に根深く存在している」と話している。
虐殺を目撃した文戊仙(ムン・ムソン)さん(95)=横浜市在住=からの人権救済申し立てに基づき、日弁連の人権擁護委員会が4年間にわたり関係者からの事情聴取や東京都公文書館、防衛庁史料編纂(へんさん)所などの資料を調べてきた。
勧告書によると、1923(大正12)年9月1日におきた大震災直後から、在日朝鮮人らが放火や井戸への毒物投入をしているなどのうわさが流れ、軍、警察、自警団などが各地で朝鮮人や中国人を検問した。同3日に東京都江東区大島で3人の兵士が約200人に銃を発砲するなどして殺したのをはじめ、関東全域で数千人を殺害した。
埼玉県では政府から得た情報をもとに同2日、「暴行をなしたる不逞(ふてい)鮮人多数が本県に入り来るや」などの通達を各町村に伝達、自警団の結成を要請。内務省警保局は3日朝、放火や暴動のうわさを「鮮人暴動」「来襲」などと確定的事実として全国に打電。遭難信号や応援依頼の送信をくり返し、取り締まりを訴えた。
ところが、警視庁の当時の文書(大正大震火災誌)は、そうした情報を「流言蜚(飛)語」として、うわさが時々刻々変化していく様子を記録していた。軍の文書(横須賀鎮守府参謀長あて)も「真相を確かむるを得ず避難者や青年団より誇大な情報」と書いていた。
勧告書は「国が虚偽を伝搬」と認定。これまでなされなかった真相調査の実施を求めている。(朝日新聞 2003/08/25)

北朝鮮、核兵器保有せず=中ロ両国政府が判断
【北京28日時事】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議でロシアの首席代表を務めるロシュコフ外務次官は28日、北京の大使館で時事通信など一部日本人記者団とのインタビューに応じ、北朝鮮は核兵器をまだ保有していないとの見方を示した。また、中国筋は、同国政府も同様の判断を下していると述べた。
北朝鮮が核兵器を保有しているかどうかについて、ロシュコフ次官は「明確な情報はない」としながらも、自国の専門家の分析として、「何らかの核装置は既にあるが、核兵器ではない」と語った。(時事通信 2003/08/29)

北朝鮮の核は脅威でない=前平壌駐在英代理大使
【ロンドン6日時事】英国のホーア前駐北朝鮮臨時代理大使は6日、時事通信に対し、北朝鮮の核兵器開発は脅威にならないと指摘し、ブッシュ米政権の対北朝鮮強硬政策が朝鮮半島の緊張を高めたと批判した。
昨年10月まで約1年半平壌に駐在して定年退官したホーア氏は、北朝鮮が仮に核兵器を持っているとしても、使えば米国の報復を招いて自殺行為になるので、使用することはできないと語った。また、北朝鮮のように経済が破たんしている国が米国の脅威になるとは思えないと述べた。(時事通信 2003/09/07)

防衛庁長官「北朝鮮、発射準備なら基地攻撃も」
【ロンドン15日共同】15日付の英紙インディペンデントによると、石破茂防衛庁長官は同紙との会見で「北朝鮮から日本に向けたミサイルが発射準備のため垂直に立ち上げられたら、日本は攻撃が始まったとみなしてミサイル発射基地を攻撃する権利を有する」と述べた。長官は「日本の憲法は私の立場を許容している」と語った。
長官は「クリントン前米大統領の北朝鮮政策は、同国が(1994年の米朝枠組み合意の)約束を守り、(近い将来に)崩壊するとした2点に欠陥があった。北朝鮮は約束を守らず、崩壊もせず、今われわれはその結果に直面している」とクリントン政権の政策を批判した。(日本経済新聞 2003/09/16)

対決あおると石破長官非難 平壌放送
【北京17日共同】ラヂオプレスによると、北朝鮮の平壌放送は17日、石破茂防衛庁長官が英紙との会見で北朝鮮のミサイル基地攻撃の可能性に言及したと非難し「対決と戦争をあおり、日朝平壌宣言の基本精神を蹂躙(じゅうりん)している」と報じた。
同放送はさらに「日本がわが国を威嚇するような政策を続けるなら、われわれも平壌宣言を履行することが困難になる」と警告した。
石破長官は15日付の英紙インディペンデントで「北朝鮮から日本に向けたミサイルが発射準備のため垂直に立ち上げられたら、日本は発射基地を攻撃する権利を有する」と述べた。(共同通信 2003/09/18)

北朝鮮は核兵器保有せず 「威嚇」とロシア軍首脳
【モスクワ8日共同】ロシア軍首脳は8日、モスクワで共同通信などに対し、北朝鮮の核問題について「北朝鮮は核開発を進めているが、現段階では、なお核兵器を保有していない」と言明、北朝鮮が「核保有」を表明したのは「(米国などへの)威嚇にすぎない」との見方を示した。
しかし、判断に至った根拠については明らかにしなかった。
ロシアでは既に民生用の原子力開発を担当する原子力省が、北朝鮮は技術的に核兵器を保有するに至っていないとの見解を示している。核兵器を管轄するロシア軍もこうした見解を裏付けた形だ。
首脳は、ロシアの安全保障に深刻な脅威が迫った場合「(相手からの攻撃の前に)予防的な先制攻撃を加える」可能性を排除しないことを強調したが、具体的にどのようなケースで先制攻撃をするかについては言及を避けた。(共同通信 2003/10/08)

北朝鮮はクーデターで崩壊 米国防長官が示唆
【ワシントン18日共同】ロイター通信によると、ラムズフェルド米国防長官は18日、北朝鮮の金正日体制がゆくゆくはクーデターによって崩壊するとの見方を示唆した。日韓訪問を終え、ワシントンに向かう専用機内で記者団に語った。
長官は同日、在韓米軍基地でも「子どもたちはやせ衰えているのに邪悪な体制が兵器に金をつぎ込んでいる」と金正日体制を批判しており、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の開催準備が本格化する中、北朝鮮を刺激しそうだ。
長官は、金正日体制がクーデターに対して脆弱(ぜいじゃく)かと問われ、「あまりに楽観的かもしれないが、持論がある」と切り出し、「抑圧は機能する。人々に多大な恐怖を植え付け、体制を数10年にわたって維持できる。われわれはそれを見てきた」と北朝鮮の独裁体制に言及。さらに「人生においては何事も永遠ではない。ある時点で事件が起きる可能性がある」と政変を示唆した。(共同通信 2003/11/19)

「米、北の韓国侵略時に必要なら核兵器使用」
米国は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の韓国侵略に対し、韓国を防衛するはずで、必要な場合、核兵器(nuclear arms)を使うと、ラムズフェルド米国防長官が言明したと、ワシントン・タイムズ紙が18日報じた。
保守性向の同紙は、ラムズフェルド長官が韓国との安保会談後に発表した声明で、韓国に対する米国の防衛公約は韓国のための「『核の傘』の継続的供給」を含むと述べたと伝えた。
同長官はまた、韓国のイラク派兵と関連、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と面談した場で、米国は米戦闘兵の保護や兵站支援の要らない「『独自に活動可能な(self-sufficient)』兵力なイラクに派遣するよう要請したと、陪席していた米国防部の高位関係者が伝えた。(朝鮮日報 2003/11/19)

在韓米軍がハイテク強化 有事への対応力を維持
【ロサンゼルス21日共同】21日付米紙ロサンゼルス・タイムズは、韓国に駐留する米軍が最近、バンカーバスターなどハイテク兵器の導入を強化していると報じた。在韓米軍の兵力を削減しても、北朝鮮有事の際の対応力を維持するのが目的。
バンカーバスターは、地下に建設された軍事施設を破壊するレーザー誘導の特殊爆弾で、約30メートルの深さまで攻撃対象にできる。このため米軍は、韓国と北朝鮮の間の非武装地帯でトンネルを建設している北朝鮮軍への攻撃に有効だとしている。
米陸軍が2001年に導入した最新鋭の戦闘装甲車「ストライカー」も今年夏から配備。軽量で高速移動が可能なため、起伏の多い非武装地帯周辺での作戦に活用できる。今年のイラク戦争でも使用された新型無人偵察機「シャドー200」も稼働中で、有事への「素早く柔軟な対応」(米軍筋)を可能にしている。(共同通信 2003/12/22)

制裁は宣戦布告と再警告 北朝鮮の党機関紙
【北京9日共同】北朝鮮の朝鮮中央通信によると、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は9日、日本の自民党などが外為法改正などを通じ、北朝鮮への送金停止や北朝鮮船舶の入港制限を検討していることを非難。「わが国はどのような制裁、封じ込めも宣戦布告とみなし、それに対し相応の自衛的措置を取るということを、繰り返し表明してきた」と警告した。
同紙はまた、日本の制裁法案検討は「日朝平壌宣言に背く卑劣な行為で、時代錯誤的な妄想だ」とも指摘、「わが軍隊と人民は、100年の宿敵である日本と、あえて対決しなくてはならないという覚悟を強く固めている」と述べた。(共同通信 2004/01/09)

北、経済制裁なら2年で体制崩壊 米の研究所報告
ワシントンのシンクタンク「国際経済研究所」が12日、北朝鮮に経済制裁を行った場合、金正日総書記体制の崩壊の可能性が1年間で現在の10倍に高まり、1年間のうちに体制転換が実現するとの研究報告を発表した。
マーカス・ノランド上級研究員がまとめた報告書「金正日後の朝鮮」は、2002年8月に始まった北朝鮮での経済改革が、これまでになかったレベルで北朝鮮の国民全体に影響を与えていると分析。
急激なインフレで「社会的不平等の悪化」が深刻化している状況に加え、核問題を理由とした経済制裁発動で外貨が獲得できなくなることなどで軍部などエリート層にも動揺が拡大、最終的には体制崩壊につながるとしている。
上級研究員は報告書発表に当たり「明治維新がよい前例」と述べ「経済改革がトップダウンで進んでいる」と指摘。経済改革に伴い「先軍政治」の思想強化が行われ、軍部や起業家の地位が向上しているとしている。
体制崩壊後に韓国との統一に向かう場合、韓国側に6000億ドル(約64兆円)の経済負担が生じるとも分析。韓国政府に対し、関与政策を続けながらも、崩壊に備えてマクロ経済改革や財源の確保に取り組むよう勧告した。(共同)(産経新聞 2004/01/13)

グアム島に爆撃機常駐 米、朝鮮半島有事で検討
【ワシントン13日共同】米国防総省は、朝鮮半島や台湾周辺での有事に備えるため、米領グアム島のアンダーセン空軍基地に爆撃機や戦闘機などを常駐させる方向で本格検討に入った。米太平洋空軍のベガート司令官が13日、明らかにした。
ラムズフェルド国防長官は昨年11月の日韓訪問の際、アンダーセン空軍基地を視察、太平洋上の戦略拠点として同基地の機能を強化する考えを示していた。爆撃機や戦闘機の常駐化は、長官が進める在外米軍再編の一環であり、日本や韓国にも影響を及ぼしそうだ。
同基地では冷戦終結後、戦闘機など主力機のほとんどが撤収。1991年の湾岸戦争の際には一時的な出撃基地となったが、通常は給油基地として使用されている。
ベガート司令官によると、米空軍は同基地にB2ステルス爆撃機のほか、来年から運用される超音速ステルス戦闘機FA22ラプター、無人偵察機グローバルホークや空中給油機などの配備を検討している。(共同通信 2004/01/14)

北朝鮮への先制攻撃は選択外=核保有前提に政策立案を−英戦略研究所
【ロンドン21日時事】英国際戦略研究所は21日、北朝鮮の軍事力に関する報告書を発表し、米軍による北朝鮮への先制攻撃は昨年のイラク戦争よりずっと多くの死傷者を米韓側に出すと述べ、北朝鮮の金正日政権を武力で打倒することは「魅力的な選択肢でない」との分析を示した。
「北朝鮮の兵器計画」と題する報告書は、北朝鮮が核兵器を保有していないと決めてかかることは賢明でないとして、北朝鮮の核兵器保有を想定して北朝鮮政策を立案する必要を指摘した。また、北朝鮮は化学兵器を恐らく保有しているし、生物兵器の研究も行っていると述べた。
しかし、北朝鮮の核施設を破壊するための限定的な攻撃であっても、全面的な戦争に発展する可能性があり採用しにくいと報告書は分析。核問題を解決するには、南北朝鮮と日米中ロによる6カ国協議および2国間接触を継続して、話し合いを少しずつ進展させることが重要だとしている。(時事通信 2004/01/21)

日本防衛の米軍への攻撃は「有事」…政府見解
政府は25日、日本有事に関し、日本への直接攻撃がない段階でも、日本を守るために活動している米軍が攻撃されれば日本への攻撃の着手と判断し、反撃することは憲法上可能とする政府見解を固めた。
具体的には、日本防衛のため日本周辺の公海で活動している米軍艦船などが攻撃された場合に、武力攻撃事態法に基づく「武力攻撃事態」と認定できるようになる。
この見解は、今国会に提出予定の米軍活動支援法案(仮称)など有事関連法案の審議の中で、小泉首相や石破防衛長官らが明らかにする。それによると、米軍への攻撃が日本への攻撃に移ることが明白であるなどの前提があれば、日本の領域外にいる米軍への攻撃を日本に対する武力攻撃事態と認め、自衛権を行使することは個別的自衛権の範囲内とする。
政府が従来、自衛権の発動要件としている「わが国に対する急迫不正の侵害」という事態について、〈1〉必ずしも領土、領空、領海内への攻撃に限らない〈2〉日本の艦船などに限らず日本を守る米軍への攻撃も含む──と整理している点が特徴だ。
政府は、自衛権発動のための法的手続きである武力攻撃事態の認定について、「国際情勢、相手国の意図、軍事的行動等を総合的に勘案して判断される」として個別のケースは示していない。ただ、日本を守るために活動している米軍への攻撃の際の自衛隊による反撃は、日本の領域内はもちろん、日本周辺の公海など領域外でも「自衛の範囲内」というのが、従来の政府の見解だ。
この政府見解の代表的なものとして、1983年3月の谷川和穂防衛長官(当時)による国会答弁がある。しかし、谷川長官答弁は「日本が侵略された場合」としているだけで、昨年6月に成立した武力攻撃事態法で「武力攻撃事態」に即した場合に、具体的にどのようなケースが個別的自衛権の範囲内なのか、あいまいな部分が残っている。
今国会では、自衛隊とともに敵の排除にあたる米軍の行動を円滑化させることを目的とした米軍活動支援法案の審議があるため、「武力攻撃事態法や米軍活動支援法案を踏まえて、83年の谷川長官答弁を整理した方がよい」(政府筋)と判断し、内閣法制局を中心に検討を進めていた。(読売新聞 2004/01/26)

「北が侵攻」2週間内に撃退 日米図上演習
今年1月下旬から行われた自衛隊と米軍の図上演習の概要が11日、明らかになった。北朝鮮を想定した「某国」による日本への先制攻撃を自衛隊と米軍が共同で反撃し、攻撃を受けてから2週間以内に、某国軍を殲滅(せんめつ)する内容となっている。核開発計画を廃棄しない北朝鮮は北東アジアの不安定要因となっており、日米両国が北朝鮮の武力行使を警戒した準備を入念に進めていることがうかがえる。
演習は「日米共同方面隊指揮所演習」で、1月21日から2月1日までの12日間、東京都練馬区の朝霞駐屯地で行われた。日米双方で計3900人が参加する過去最大の規模。
参加したのは日本側は陸自東部方面隊の2500人、米側は在日米陸軍司令部(神奈川県座間市)、第9戦域支援コマンド(同)、第3海兵師団(沖縄県)のほか、米本土から陸軍第1軍団(ワシントン州)、陸軍参謀長直属の「戦域指揮訓練計画」(BCTP)の1400人。
日米軍事関係者によると、演習のシナリオは大きく分けて5段階で、「某国軍内部で大規模な部隊再編が行われ、将校の異動とそれに伴う不穏な動きを同盟国が把握した」という想定で開始。
次いで、「某国の軍事行動に備えて在ハワイ米軍が在日米軍支援のために増派する」と進み、第3段階では、某国軍がミサイルの発射準備に着手。特殊部隊が日本海沿岸の原子力発電所など重要施設に攻撃を仕掛けるとの情報や日本への攻撃準備を支援する正規軍の動きを日米双方が確認する−という展開だ。
この後、第4段階で「某国軍が日本本土へ攻撃を開始した」との想定で米軍が日米安保条約を発動、迎え撃つ陸自を米陸軍と海兵隊が支援する内容だ。最終的には兵器の能力と補給・輸送に劣る敵を各所で撃破、2週間以内に殲滅した−という段階で演習を終えたという。
演習では名指しを避けているものの想定しているのが北朝鮮であることは明白。今回の訓練が過去最大規模となったのは、米情報当局などによる最近の北東アジア情勢を踏まえ、「北朝鮮の経済が末期的状況に陥り、国内情勢がより不安定化し不穏な動きが出る可能性が高い」(関係者)との情勢分析が背景にあるようだ。

【日米共同方面隊指揮所演習】「YS−45」(ヤマサクラ45)と呼ばれる自衛隊と米軍によるコンピューターを駆使した最新版の図上演習。昭和56年から始まり、毎年ほぼ2回、日米両国でそれぞれ実施。実際の演習は某国軍と日米側に分かれ、事前のシナリオに沿ってコンピューターを使って模擬戦闘を行う。方面隊以下の指揮活動能力の向上を図るのが目的で、航空機や車両など部隊は動かない。(産経新聞 2004/03/12)

「北、核兵器保有せず」 中国の軍関係者指摘「技術的に問題」
【北京=野口東秀】中国の北朝鮮関係専門家ばかり約100人を集めて11、12の両日、北京市内の中国社会科学院で研究会が開かれた。そのなかで人民解放軍研究員が北朝鮮の核兵器開発問題について、「核兵器は保有していない。技術的に問題がある。(濃縮ウランによる核兵器開発のための)遠心分離機は欧州から輸入したが成功は難しい」と指摘していたことが明らかになった。
研究会は北朝鮮問題の研究成果を討論する「第1回朝鮮半島問題研究委員会」で、次回の第3回6カ国協議を前に北朝鮮問題を総括することなどが目的。同委員会筋によると、6カ国協議をめぐり「中国の役割は限界に達している」との考えが出された一方、解放軍関係者が「(さまざまな)研究者、専門家の判断でも北朝鮮は核兵器を保有していないようだ」と指摘したという。
ほかの研究員からは「米国も北朝鮮が核兵器を保有しているとは判断していない」とし、現在の6カ国協議も開発阻止のためだとする発言があった。第2回6カ国協議については、「共同文書が出せず、成果はなかった」とする発言があり、次回協議に関しても「北朝鮮が利にならないと判断すれば開催自体に不安が残る」「少なくとも米大統領選の前に核問題が解決することはない」との意見が出された。
北朝鮮の体制をめぐっては、「1990年代と比較し経済はやや回復しつつあり、内部的にも強固で体制が崩れることは短期的にはない」とする一方、「民衆は国からの配給に頼らなくなりつつある」「市場経済に適応しようとする者とできない者とに分かれている」などの分析があったという。(産経新聞 2004/03/14)

米海軍、イージス艦を日本海に常駐配備 北朝鮮対策で
米海軍のイングランド長官は22日、ワシントンで講演し、ブッシュ政権が推進するミサイル防衛の一環として、広範囲のレーダー探索能力のあるイージス艦を9月末までに日本海に配備する方針を明らかにした。北朝鮮による弾道ミサイルの発射探知や追尾などが目的と見られ、北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の展開にも影響を与えそうだ。
日本海には海上自衛隊のイージス艦も配備されているが、米海軍が海上配備型の迎撃システムの配備先を公表するのは極めて異例だ。北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合に備える姿勢を明確にすることで、北朝鮮がミサイル発射実験などをしないよう牽制(けんせい)する狙いもあると見られる。
長官は講演の中でミサイル防衛について「米国とその同盟国の繁栄のために必要な、安全で安定した環境を提供してくれる」と必要性を強調。「ミサイル防衛の運用能力を高めよとの大統領令により、長距離探知のためにミサイル駆逐艦(イージス艦)を日本海に配備する」と表明した。
その狙いについては「日本海で目標となる(ミサイルの)データを瞬時に司令部まで伝えることが可能になる」と語り、ミサイル防衛システムの実戦配備の一環であることを明言した。
さらに長官は、04年の初期配備に続き、第2段階として05年には短中距離の弾道ミサイルを対象とする海上配備型のスタンダードミサイル3(SM3)を予備的に搭載するイージス艦の配備を開始。第3段階として06年にはSM3を搭載するイージス艦10隻などを配備すると説明した。これらの派遣先については「世界各地で弾道ミサイルの脅威に対抗するため」と述べるにとどめ、明らかにしなかった。

〈ミサイル防衛とイージス艦〉 米政府は、弾道ミサイルをレーダーなどで発見・識別し、地上や海上から発射した誘導ミサイルで破壊するミサイル防衛構想を進めている。強力なレーダー能力を持つイージス艦は、ミサイル探知で大きな役割を果たす。また、迎撃ミサイル「SM3」を搭載するシステムの開発が進んでおり、昨年12月に迎撃実験に成功。日本は同月、SM3システムと陸上配備型の「PAC3」システムを導入することを決めた。(朝日新聞 2004/03/23)

防衛庁:敵基地攻撃を提唱 シンクタンクが戦略概観報告書
防衛庁のシンクタンク、防衛研究所は24日、年次報告書「東アジア戦略概観2004」を発表した。北朝鮮による弾道ミサイル攻撃を想定したうえで、敵基地への攻撃能力を保持する重要性を指摘している。専守防衛に徹してきた防衛政策の質的転換を政府に促す狙いがあるとみられる。
概観は、大量破壊兵器や弾道ミサイルの攻撃に対して、日本が依存してきた「米国の報復的抑止力」が万能ではないと指摘。相手国が弾道ミサイル攻撃に着手した場合には、日本に被害が発生していなくても「法理上、武力を行使して相手国のミサイル基地を破壊することができる」と結論づけている。
さらに「重層的な対抗手段を講じておくことが望ましい」として、ミサイル防衛(MD)システムを補完するため「相手のミサイル基地を攻撃する能力を備えることが有用」と強調したうえで、保有の是非について「政治レベルで議論することは意義がある」と提唱している。
日本の敵基地攻撃については、1956年に「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするとは考えられない」との政府答弁があり、政府は「自衛の範囲」内での攻撃を排除していない。だが、これまで自衛隊は敵基地攻撃を行う装備を与えられていない。【宮下正己】(毎日新聞 2004/03/24)

在日米軍が最重要拠点、韓国に米政府説明 軍再編計画
在外米軍の世界的な再編計画を進めている米政府が各地の米軍基地を4ランクに分類し、東アジアでは在日米軍を最重要拠点、在韓米軍を第2ランクの拠点とする考えを韓国政府に伝えていたことが、20日までに明らかになった。
韓国政府関係者などによると、米側は2月にソウルで韓国側に対し、在外米軍を重要な順に(1)戦力展開拠点(2)主要作戦基地(3)前方展開基地(4)安保協力対象地の4つに分類する計画を説明。在日米軍を戦力展開拠点、在韓米軍を第1.5段階か第2段階(主要作戦基地)にするとの構想を示したという。
戦力展開拠点は日本のほかグアム、英国などとされ、韓国メディアは米軍の東アジアでの戦略中枢は日本になり、在韓米軍は在日米軍を支援する側面が強まると伝えた。
北朝鮮と対峙(たいじ)してきた在韓米軍のイラク派遣とその後の実質削減方針について、韓国では「安保上の空白」を懸念する声が広がっている。(朝日新聞 2004/05/20)

自衛隊創設時から極秘に日米作戦計画 首相に報告せず
自衛隊創設直後から、ソ連による日本侵攻を想定した「日米共同作戦計画」が、自衛隊と在日米軍の間で毎年作られていた。最高度の秘である「機密」指定で、存在そのものも秘密にされてきた。朝日新聞の取材に対し、複数の元自衛隊幹部が初めて証言した。
また、それを裏付ける米太平洋軍司令部の秘密指定が解除された報告書も見つかった。日本政府はこれまで、共同作戦計画づくりは78年の日米政府間合意である「日米防衛協力のための指針(旧ガイドライン)」にもとづいて始まったと説明してきたが、それが完全に覆された。
この計画は、旧ガイドラインの策定が始まるまで、自衛隊の最高指揮官である首相にも報告されず、正式な「政治の承認」のないままに行われていた。政治問題化を恐れて防衛庁が内密に処理していた。自衛隊の文民統制(シビリアンコントロール)の根幹を揺るがす問題で、政治責任の欠如は、イラク多国籍軍をめぐる国会審議・承認の回避など、現在にも尾を引いている。
証言したのは、50年代から70年代にかけて、統合幕僚会議や陸上幕僚監部でそれぞれ共同作戦計画づくりを直接担当した中村龍平・元統幕議長、源川幸夫・元東部方面総監、松村劭(つとむ)・元富士学校機甲科副部長ら。その内容は、琉球大の我部政明教授が入手した米太平洋軍司令部の73年版年次報告書と一致した。
計画の正式名称は、日本語で「共同統合作戦計画」。英語では「Coordinated Joint Outline Emergency Plan」(CJOEP)。日本語版と英語版の2通りが作られた。日本語版はA4判で数千ページ。十数部しか作成されず、防衛庁内の金庫に厳重に保管されたという。
計画は毎年改定され、統合幕僚会議議長と在日米軍司令官が署名した。防衛庁内局の防衛局長を通じ、防衛庁長官に報告される形になっていた。
「共同統合作戦計画」のシナリオは、ソ連軍が北海道に上陸侵攻。自衛隊がまず独力で対処し、米軍の来援を待つ。米軍の来援部隊は、陸軍が3個師団プラス1〜2個旅団、海軍がおよそ3個空母機動部隊、空軍が十数個飛行隊。数次に分かれて、1週間から2カ月かけて日本に展開することになっていた。
陸海空自衛隊はこの共同作戦計画を前提に、毎年度の日本防衛計画である「年度防衛警備計画」(年防)を策定してきた。
一方、米側は、こうしたソ連軍による直接の日本侵攻よりも、朝鮮半島有事が日本に波及する事態の可能性が大きいと見て、その検討を優先するよう強く求めた。だが、日本側は「集団的自衛権の問題に踏み込む恐れがある」と主張し、具体的な検討には至らなかったという。
共同作戦の指揮権については、日米双方とも「統一指揮が望ましい」という点では一致したが、どちらも相手の指揮下に入ることを望まず、この点は作戦計画に明記されなかった。
日米の制服間による計画づくりは米側の主導により、日米安保条約(旧安保条約)が結ばれた翌年の52年から始まった。自衛隊の前身である保安隊の時代だった。54年に自衛隊が誕生し、翌55年に最初の計画が陸上幕僚監部と在日米陸軍司令部によって完成。57年から陸海空を統合する形で、統合幕僚会議と在日米軍司令部の間で作られるようになった。
日米ともに政府レベルでの承認は正式に行われなかった。米側は政府承認を求めたが、日本側が「難しい」と拒否したためだ。米太平洋軍司令部の報告書には「極めて微妙な政治問題であるため、自衛隊の担当者は政府の承認を得ることに消極的だった」とある。
しかし、70年代に入って、米政府は世界規模で各国との共同作戦計画の見直しを行い、日本との作戦計画の政治的位置づけのあいまいさに着目。政府承認を強く求めた。この結果、75年に坂田道太防衛庁長官とシュレジンジャー米国防長官の間で、「作戦協力」の協議開始で合意。78年に計画作りの指針である旧ガイドラインが出来た。

◇      ◇

〈旧ガイドラインと日米共同作戦計画〉 日米両政府が78年、日本が武力攻撃を受けた際などの防衛協力や任務の分担などを明確にした指針。これにもとづいて、改めて「共同作戦計画」の研究が日米制服間で始まり、84年に北海道侵攻を想定した作戦計画「5051」、95年に中東などの有事波及を想定した同「5053」が完成。いずれも防衛庁から首相に報告された。
旧ガイドライン以前に共同作戦計画が作られていたのではないかという疑惑は、65年と75年の衆院予算委員会で、岡田春夫議員(社会党)が64年ごろの防衛庁文書と見られる共同作戦計画「フライングドラゴン」の関連文書を示して追及した。防衛庁側は「共同作戦計画はない」「幕僚レベルの研究はしている」などと否定していた。(朝日新聞 2004/07/01)

憲法9条は日米同盟の妨げ=常任理入りには軍事力展開を−米国務副長官
【ワシントン21日時事】アーミテージ米国務副長官は21日、訪米中の中川秀直自民党国対委員長と国務省で会談し、日本の憲法改正問題について「日本国民自身が決めること」としながらも、個人的な見解として「憲法9条は日米同盟関係の妨げの1つになっている」と述べ、日米同盟強化のためには9条改正が望ましいとの考えを示唆した。
また、「われわれは日本の国連安保理常任理事国入りを強く支持している」とする一方、「常任理事国は国際的利益のために軍事力を展開しなければならない役割がある。それができないと常任理事国入りは難しい」と語った。会談後、中川氏が記者団に明らかにした。(時事通信 2004/07/22)

電磁パルス攻撃の恐れ 米、北朝鮮の開発懸念
【ワシントン23日共同】北朝鮮などが核爆弾を使ってあらゆる電子システムを破壊する「電磁パルス(EMP)兵器」を開発する恐れがあるとの報告書を、米政府の「EMP攻撃調査委員会」が22日、米下院軍事委員会に提出した。
EMP兵器は上空で核爆発を起こして発生する電磁パルスを用いて電子システムを破壊する仕組み。小型核爆弾で広範囲に壊滅的な被害を与えることができ、コンピューターなどのネットワークや情報システムなど都市機能を完全にまひさせるとされる。
報告書は、北朝鮮やイランが「開発可能で、抑止は困難」と結論付け、「北朝鮮など国家だけでなく、テロリストも使用する可能性がある」と警告している。(共同通信 2004/07/23)

米国務長官:日本国内世論の反応を見ながら改憲圧力を強化
【ワシントン佐藤千矢子】パウエル米国務長官は12日、毎日新聞など日本の報道機関との会見で、憲法9条改正が、日本が国連安全保障理事会の常任理事国に入るための重要な要素になるとの認識を示した。アーミテージ国務副長官が7月下旬に中川秀直・自民党国会対策委員長に同趣旨の発言をしているが、米政府高官が公の会見で、常任理事国入りに絡めて9条改正について考慮を促すのは極めて異例だ。ブッシュ政権が日本国内世論の反応を見ながら、改憲圧力を徐々に強めようとしていることが鮮明になった。
パウエル長官は会見で「日本が世界の舞台で十分な役割を果たし、安保理の常任メンバーとしての義務を負うのなら、憲法9条はそれに照らして吟味されなければならないだろう」と述べた。
常任理事国となって国際社会で相応の役割を果たしたければ、紛争解決などのために軍事力を展開しなければならない場面も出てくるだろうが、現行の憲法9条のままで可能なのか、9条が制約にならないか、改正を考えねばならないのではないか──という意味だ。「内政干渉」批判を浴びかねないことを考慮して、改憲という言葉は直接、使っていないが、「吟味」の表現に、改憲への強い期待感が込められている。
そこには、日本が軍事的な国際貢献をできるようにし、日米同盟をさらに強化するとともに、常任理事国に親米国家・日本を加えることで米国の国連外交を有利に展開したいとの米政府の本音が反映されている。
先のアーミテージ副長官の同趣旨の発言はその後、日本国内の反発を呼び、約1週間後に岡田克也民主党代表との会談で、副長官自ら発言を撤回する場面もあった。にもかかわらずパウエル長官が再びこうした見解を表明したのは、米政府が日本国内のある程度の反発を織り込み、時に鎮静化をはかりながらも、憲法9条改正を積極的に後押ししようとの計算を働かせているためと見られる。(毎日新聞 2004/08/13)

米国が核戦争起こせば「東京が火の海に」・北朝鮮紙
北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」は23日、「日本が米国の対朝鮮(北朝鮮)・対アジア軍事戦略の最重要拠点」と題する論説を掲載した。「米国が核戦争を起こせば、在日米軍基地は日本の生存を脅かす巨大な時限爆弾と化し、日本を核戦争の火の海にする導火線になることは避けられない」と警告した。北朝鮮が運営するホームページ「わが民族同士」などが伝えた。
日本人拉致事件をめぐる北京での日朝実務者協議の開幕を25日に控えているだけに「火の海」発言が波紋を広げる可能性もあるが、拉致事件の真相解明に向けて北朝鮮への強硬姿勢を崩さない日本側との駆け引きの一環とみられる。
北朝鮮は1994年3月、北朝鮮の核問題をめぐる南北実務代表者協議が決裂した際も首席代表が韓国側に「戦争が起きればソウルは火の海になってしまうぞ」という言葉を投げかけた例がある。(日本経済新聞 2004/09/23)

米軍再編:太平洋の空母配備強化 半島有事に在日軍派遣
【ワシントン和田浩明】ファーゴ米太平洋軍司令官は23日、米上院軍事委員会の公聴会で証言し、太平洋地域に新たな空母戦闘群を配備する計画を提案したことを明らかにした。実現すれば、神奈川県の横須賀基地を事実上の母港とする空母キティホークを中心とした戦闘群とともに、アジア太平洋地域で2群編成となり、海軍力が強化される。
同司令官はまた、在日米軍の再配置に関して「総数を減らすため、日本政府と緊密に協力している」と削減方針を明言。前方展開能力を維持しながら、沖縄の負担軽減に配慮する考えを示した。
一方、在韓米軍のレオン・ラポート司令官は同公聴会での証言で朝鮮半島有事の際には「日本やハワイ、グアムの米軍基地からの増派や、他地域からの戦略的派遣も可能だ」と述べ、在日米軍の派遣を想定していることを明らかにした。
在韓米軍は1万2500人の削減が予定されており、公聴会では、リーバーマン上院議員(民主党)らが「北朝鮮の敵対行動があった場合、削減は問題にならないか」と重ねて質問した。同席したラムズフェルド国防長官は「兵員数だけが能力の物差しではない。わが国の韓国防衛能力は向上している」と述べた。(毎日新聞 2004/09/24)

「米ネオコン、金総書記追放をブッシュ大統領に圧力」
米国政権内のネオコン(Neocon/新保守主義者)らは北朝鮮の政権交代に向け、ブッシュ大統領により強圧的な政策を駆使するよう圧力を加えていると国際通信社であるIPSが23日報じた。
IPSは「米国内のタカ派、北朝鮮の政権交代を推進」という見出しの記事で、北朝鮮核問題の解決に進展がない場合、第2期ブッシュ政権が直ちに強力な措置を取ることになるだろうと報じた。
ネオコンの代弁紙である「ウィークリースタンダード」の編集長兼ネオコンシンクタンクである「アメリカ新世紀プロジェクト(PNAC)」の所長、ウィリアム・クリストール氏はこれと関連し、今月22日、ワシントン政界のリーダーらと報道関係者らに「北朝鮮の政権交代に向けて」という声明をファックスで配布した。
同氏はこの声明で、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)のニコラス・エバーシュタット先任研究員が書いた「北朝鮮政権を崩壊させるための戦略」、北朝鮮体制崩壊を仮想した外交戦略とシミュレーションの必要性を申し立てた日本自民党の安倍晋三幹事長代理の発言などを言及しながら、ブッシュ大統領第2期の最大先決課題中1つは北朝鮮政権問題と強調した。
韓半島専門家であるAEIのエバーシュタット先任研究員は「ウィークリースタンダード」最新号(11月29日付け)に掲載した「専制政権を崩壊させよ」と題した論文を通じて、金正日(キム・ジョンイル)総書記を追い出すための6つの戦略を提示した。
同研究員は北朝鮮に対し、核の放棄を説得する努力は徒労だとし、第1期ブッシュ政権の対北朝鮮政策は「内部の軋轢によって麻痺」していたと批判した。また、北朝鮮核問題はすなわち北朝鮮政権の問題とし、北朝鮮で今よりまともな政権が発足しない限り、米国はこれからさらに深刻な危機に直面するだろうと警告した。
エバーシュタット先任研究員は韓国が「逃げる同盟(runaway ally)」だという点と大学院課程の「平和学」図書リストによって統治される国だという点を認識しなければならないと強調した。
また、韓国政府内の柔和派を包容しようとするのではなく、彼らの頭の上で韓国国民と直接話し合いながら窮極的に同盟を回復してくれることのできる韓国内の政治集団を建設、養成しなければならないと力説した。
エバーシュタット先任研究員のこのおもな構想と戦略は米国務省副長官の起用が囁かれる不拡散問題担当のボルトン国務次官のそれと同じものであると伝えられている。ユン・ヒヨン記者(朝鮮日報 2004/11/23)

北朝鮮ウラン濃縮は歪曲 米が脅威誇張と専門家
【ワシントン10日共同】米国の朝鮮半島問題専門家セリグ・ハリソン氏が米外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」最新号に、北朝鮮のウラン濃縮による核開発は「イラク(の大量破壊兵器)同様、ブッシュ政権が情報を歪曲(わいきょく)し、脅威を誇張したものだ」と、ウラン濃縮に強い疑問を示す論文を発表していることが10日、分かった。
ウラン濃縮を否定する北朝鮮側の主張を裏付けるような内容のため、国務省のエアリー副報道官は同日の会見で「明確で有無を言わせぬ証拠がある。論文は間違い」と、北朝鮮のウラン濃縮は疑いようがないとの米政府の見解を強調した。(共同通信 2004/12/11)

朝鮮半島有事の日米共同作戦判明 工作員の侵入想定
自衛隊と米軍が朝鮮半島有事を想定し、「5055」というコードネームを付けた共同作戦計画を策定、調印していたことが明らかになった。朝鮮半島で戦う米軍への支援と同時に、数百人規模の武装工作員の日本への侵入を想定し、その場合には自衛隊が単独で対処する。10日に閣議決定された新「防衛計画の大綱」も、この作戦計画を前提にしている。ただ、朝鮮半島情勢の急変に備えて早く作成することを優先させたため、警察など関係機関との調整が不十分なままの内容となっている。
「5055」は、97年の「日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」を受け、自衛隊の統合幕僚会議事務局長や在日米軍副司令官がメンバーの共同計画検討委員会(BPC)で作成した。新ガイドラインでは共同作戦計画に加え、警察の運用などが対象となる相互協力計画の検討が盛られているが、「5055」に一本化することになり、02年に調印された。
「5055」は、9.11同時多発テロ後初めて、日米の制服組が調印した計画だ。その構成は(1)攻撃を受けて遭難した米軍人の捜索・救難など米軍への直接的な支援(2)米軍が出撃や補給をする拠点となる基地や港湾などの安全を確保する──などからなっている。
想定されている1つのケースに、北朝鮮の武装工作員ら数百人による上陸がある。陸上自衛隊は警護対象として、米軍基地や日本海沿いの原発など重要施設135カ所をリストアップした。
海上自衛隊は原発などの沖合に護衛艦や哨戒機などを待機させ、工作船などを警戒する。また、浮遊機雷の掃海などで朝鮮半島と九州北部とを結ぶ輸送ルートを確保する。航空自衛隊は早期警戒管制機での情報収集や、C130輸送機などで朝鮮半島からの避難民の輸送支援をする。
「5055」策定をめぐる会合では、自衛隊は数千人の武装工作員の侵攻を想定した。だが、米軍は「こちらの分析では、多くても数百人」と主張。日本側が歩み寄り、基本的に自衛隊単独で対処することになった。
これをきっかけに、自衛隊は侵略対処の重点を、ゲリラや武装工作員に移した。年ごとに改定される防衛計画でも、今年度から、北海道にある20余りの連隊のうちの半数が首都圏防護のために移動し、重要施設を警護する計画が盛られた。「武装工作員の首都圏侵入」に対応するためだ。
新防衛計画の大綱策定をめぐり、最大の焦点となったのが陸自の定数削減だった。財務省は4万人削減を主張したが、陸自が強硬に反対した。「5055」で想定されているゲリラ・工作員対処が、「最も人手のかかる作戦」(陸自幹部)という理由が大きかった。
防衛庁は定数問題の折衝のなかで、96年に韓国で起きた北朝鮮工作員ら二十数人による侵入事件で、韓国軍が最大6万人を動員して対処に約50日間かかった例を挙げた。新大綱には、工作員などが侵入した地域にすみやかに部隊を派遣する「中央即応集団」も新設された。
一方、「5055」が02年に調印されたのは、「朝鮮半島情勢が急変する可能性は常にある」(米軍関係者)との懸念があった。結果として国内の関係省庁や自治体との調整作業は積み残しとなった。
陸自は02年から各道府県警と治安出動を前提とした図上演習を行っている。だが、米軍基地や他の重要施設の警護で、どこを優先し、どう任務を分担するという協議は遅れている。米軍支援も、港湾や空港の警備など警察や国土交通省などが管轄する分野は空白で、「穴だらけの計画」(防衛庁幹部)となっており、日米間で改定を続けることになっている。
新大綱で、陸自の定数は5000人削減されたが、現在の実数と比べれば、やや上回る水準だ。新大綱で示された自衛隊の姿は、マンパワーでみる限り現状維持に近い。
冷戦後に欧米の軍は、大規模な削減努力を続けてきた。日本とは安全保障環境が異なるとはいえ、90〜03年の間、自衛隊の2%減に対し、欧米の軍は30〜51%も減らしている。
冷戦時代からの規模にこだわる自衛隊。それを主張する理由の1つに「5055」がある。(朝日新聞 2004/12/12)

衛星利用で有事サイレン 政府、ミサイル攻撃に即応
政府は19日までに、日本が外国から武力攻撃を受けた場合の国民の保護策を定めた国民保護法に基づき、弾道ミサイル攻撃を察知した際、通信衛星を利用して市町村の防災無線を直接起動、住民避難のサイレンを鳴らす有事即応システムの開発に来年度から着手することを決めた。総務省消防庁が「国民保護即時サイレン調査検討事業」として、来年度予算に調査費を計上する。
政府は14日に、国民保護法の運用マニュアルとなる「基本指針要旨」を公表、有事の際のサイレン使用を盛り込んだ。
即応システムでは、米国の軍事衛星などを通じて政府がミサイル攻撃を察知した場合、有事を認定し対策本部を設置。内閣官房、消防庁が衛星を通じて攻撃目標や弾頭の種類などを内容とした警報を発令すると、即座に自治体の防災無線が起動、サイレンが鳴り、都道府県から市町村へ警報内容を自動的にファクスで流すことも可能となる。
地震や津波への対応で、地方自治体に地震波の到達時間などを流すため気象庁が整備を進めている早期警報システム「ナウキャスト」を参考に、同じ通信衛星「スーパーバード」を使う考えだ。
北朝鮮の弾道ミサイルが日本に向けて発射された場合、到達には十分もかからない。政府関係者は「まず、堅固な施設や地下街への避難が重要。一刻の猶予も許されない状況では、緊急通報に有効なシステムのひとつだ」としている。(共同通信 2004/12/19)

「北核解決に向け韓日の核武装許可すべき」
米国が北朝鮮の核問題を解決するには、韓国と日本の核兵器開発を認めるべきだとゲート研究所のテッド・カーペンター(Carpenter)外交・安保政策研究担当副所長が主張した。
カーペンター副所長は最近は発行された「韓国の謎:頭を抱える米国の南北関係」と題した本で、韓日の核開発により、北朝鮮が核開発への意志を再検討する可能性があると述べている。
同副所長はこうした方策を進めても、北朝鮮が核開発を放棄しない可能性もあるが、とはいえ、北東アジアにおける新しい核の勢力均衡が登場し、北朝鮮の核独占に代わることができると主張した。
同副所長は、北朝鮮に賄賂を与えて核を放棄するよう働きかける方法は再びだまされる可能性が高く、先制攻撃は韓半島の戦争につながりかねないので、負担が多き過ぎるとし、新しい経済制裁策も効果を上げるとはいえないので、韓日の核開発は今のところ最善策になりうると主張した。
韓日の核開発は、北朝鮮が核で持って韓日を脅かすことができない上、かえって核を保有した韓日と立ち向かわなければならないという負担を与え、北朝鮮を核放棄に導くという。同副所長は米国が韓日に対し、これ以上安保問題において米国を頼りにしてはならないという点を通告し、自ら核を開発するかどうか決定させねばばならないとしている。
また、北朝鮮が核を放棄していない状況では在韓米軍は“核の人質”になるとし、米軍がこうした危険に晒される必要はないと主張した。
同副所長はテキサス大学で米国外交史研究で博士号を取得し、現在はワシントンの公共政策研究機関のゲート研究所で活動している。
ワシントン=姜仁仙(カン・インソン)特派員(朝鮮日報 2004/12/24)

北朝鮮潜水艦の衛星写真 米団体公開、老朽化を指摘
【ワシントン5日共同】核廃絶などを訴える米国の環境保護団体、天然資源保護協会(NRDC)は5日、北朝鮮の潜水艦やミグ戦闘機などを鮮明にとらえた商業衛星の写真多数を公開。いずれも老朽化や管理不備が目立ち、「北朝鮮の通常兵力は脅威ではない」と結論付けた。
黄海に面した北朝鮮西部の海軍基地には、旧ソ連製のロメオ級潜水艦3隻と、サンオ級沿岸潜水艦6隻が停泊していた(2004年4月4日撮影)。多くの基地に潜水艦を隠すための洞穴が備わっていることも衛星写真から確認できるという。
また西部の空軍基地では、空軍の主力をなすミグ機20機が整然と並んでいた。(03年11月22日撮影)。しかし大半は駐機したまま、動いた形跡がないという。NRDCは全土の空軍基地計20カ所に、地下格納庫が備えられていることを確認したとしている。(共同通信 2005/01/06)

有事手引07年度に全戸配布 避難や救急方法を周知
政府は9日までに、日本が弾道ミサイルやテロ攻撃を受ける有事の際の避難・救急方法、連絡先などをイラスト付きで説明した手引書を作成し、2007年度中に全世帯に配布する方針を固めた。大規模で広範囲にわたる避難や救助が予想される武力攻撃を受けた場合に住民保護をスムーズに進めるには、具体的な対応策を事前に分かりやすく周知することが必要と判断した。大地震や水害など自然災害への対処方針も盛り込む。
都道府県は05年度、市町村は06年度にそれぞれ国民保護法に基づき、武力攻撃を受けた際の避難や救助などを定めた「国民保護計画」を策定。手引書配布はこれを踏まえた措置。
これまで同様の手引を国民に配布しているシンガポールに総務省消防庁の幹部らを派遣したほか、湾岸戦争でイラクのミサイル攻撃を受けたイスラエルの手引書を参考にするなど研究を重ねており、1部50ページ程度にまとめる考えだ。
ただ、自治体ごとにミサイル攻撃の避難先として堅固な施設や地下街があるか、原子力施設を抱えテロの標的になりやすいか、など具体的な対処内容が異なる。このため、国が作成する手引を基に、自治体が地域の実情に沿った内容を書き加えることも検討している。(共同通信 2005/01/09)

「北朝鮮崩壊で中国に吸収」 米元特使講演に韓国与党ビックリ
【ソウル=久保田るり子】米ブッシュ政権の朝鮮半島平和担当特使を務めたブルッキングス研究所のチャールズ・プリチャード客員研究員が訪韓し、与党ウリ党系シンクタンクでの講演で「北朝鮮は一瞬のうちに崩壊し2つのコリアではなく中国に吸収される可能性が高い」など“北朝鮮崩壊論”を展開し、南北融和を掲げる与党をあわてさせた。おりしも南北関係が年初から雲行きがおかしく、韓国政府は対北問題にいつになく神経質になっている。
プリチャード氏は、政策研究院で講演したなかで、「(北朝鮮にある)開城工業団地関連の電力供給や鉄路、道路建設など、平壌に利益をもたらす韓国の政策にブッシュ政権が今後、制限を加える可能性がある」と指摘。さらに、北朝鮮の金正日政権が国内改革により軟着陸を実現し得るとの見方を否定し、政権崩壊の結果、実質的に中国に吸収される可能性に言及した。
その根拠としてプリチャード氏は、北朝鮮が現在、中国に燃料などを依存しており「吸収は、きわめて自然に行われるだろう」との見方を示した。
また、記者会見でプリチャード氏は、南北統一問題について「統一の出発点は金正日総書記の退陣であり、退陣後は現在とは異なる体制が北朝鮮にできるはずだ」などと述べた。
一期目のブッシュ政権で対北朝鮮政策の担当者だっただけに、プリチャード氏の発言は注目を集めたが、対北配慮、対北協力路線の与党側は渋い顔だ。一方、プリチャード氏があえて崩壊論を展開したのは、「(具体的な兆候など)根拠があるのでは」「意図的なのか」などの推測も広がった。 開城工業団地事業で韓国政府は、支援の一環として、開城地区に2万トンの練炭を供給する計画だったが、今月10日北朝鮮側が事実上、これを拒否。11日に予定されていた開城工団病院の開院式も実現せず、通信供給に関する交渉も延期されている。「一時的に状況を悪化させたうえで、さらに要求を高める北朝鮮方式だ」(北朝鮮専門家)との見方もあるが、韓国側は困惑の度を深めている。(産経新聞 2005/01/17)

北朝鮮、自衛目的の核兵器を製造したと表明=KCNA
【東京10日ロイター】北朝鮮は、自衛目的のため核兵器を製造したと発表した。朝鮮中央通信社(KCNA)が伝えた。
北朝鮮外務省は、声明の中で、核問題をめぐる6カ国協議への参加を見合わせる意向を示すとともに、「われわれは、すでに核兵器不拡散条約(NPT)から脱退するという断固とした行動を取り、われわれを孤立させようとするブッシュ政権に対抗するため、自衛目的の核兵器を製造した」と述べた。(ロイター通信 2005/02/10)

米政府当局者「北朝鮮、核実験の兆候なし」・米紙
【ニューヨーク11日共同】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は10日、複数の米政府当局者の話として、核保有を公式に宣言した北朝鮮の衛星写真を精査した結果、現時点で北朝鮮が核実験の準備を進めている証拠は一切見つかっていないと報じた。
同当局者によると、米情報機関はこの数年にわたり、北朝鮮が核兵器を保有しているとの仮定に立って情報収集を進めており、衛星写真の精査に複数の係官が当たったという。
同紙は、政府当局者の間では核保有宣言の重要性を否定する向きが強いものの、北朝鮮を不安定化させるために貿易やカネの流れを断ち切るよう求める声も一部で強まりそうだと伝えた。(日本経済新聞 2005/02/11)

「北核施設先制攻撃の暗号は『Conplan 8022』」
米国の軍事分析家ビル・アーキンが3000にも上る作戦暗号を米国防部と中央情報局(CIA)の関連プログラムの説明とともに公開したとMSNBCインターネット版が10日、報じた。
アーキンが最近「コードネーム」という題で発刊した本で公開された暗号名には、北朝鮮やシリア、イランの核施設とその他の危険物に対する極秘先制攻撃計画を意味する「Conplan 8022」も含まれていた。
また、「West Wing」とは、イラク侵攻に利用された後、現在中東の対テロ秘密作戦に利用されているヨルダンの2つの空軍基地を差し、「Oplan 4305」はイスラエル緊急防御計画を意味する。
米陸軍の元情報分析家で国際環境団体グリーンピースの研究員を務めた経験のあるアーキンは、「国家安保にまつわる情報が一般大衆に全く公開されておらず、重要な情報を保護するためというよりは政治的な理由でトップシークレットとして扱われている」とし、政府に対して抗議する意味でこれらの暗号を公開した。
また、「それはつまらない秘密であり、官僚主義的な秘密」とし、「これは国家安保ではない」とした。
これに対し米国防部は今のところ何の反応もみせていないが、最近文書の機密分類に参加した元CIA要員ビル・マクネアは「アーキンは国家安保を脅かしている」と非難した。(朝鮮日報 2005/02/11)

米は北朝鮮の収入源断つ計画=NYタイムズ報道
【ワシントン14日】米ニューヨーク・タイムズ紙は14日、米国が北朝鮮に対する締め付けを強化し、北朝鮮の残り少ない収入の道を断つ戦略を準備していると報じた。同紙によると、この動きは同盟諸国も参加する広範なものに進展する可能性があるという。
ニューヨーク・タイムズによれば、米国は北朝鮮の金融取引を追跡し凍結する努力を強化し、北朝鮮政府の資金源となっている通貨偽造、麻薬取引、ミサイルその他兵器技術の売却などをやめさせる計画。
ホワイトハウスのマクレラン報道官は同報道について確認も否定もせず、「米国は北朝鮮の不法活動従事に関し同盟諸国と引き続き協議する。北朝鮮が違法、不正な活動を続けるのを許すわけにいかない」と述べた。〔AFP=時事〕(時事通信 2005/02/15)

「ミサイル搭載技術はない」 北朝鮮核で韓国情報機関
韓国の情報機関、国家情報院は15日、国会の非公開会合で「核兵器を造った」とする北朝鮮の外務省声明について報告した。同国の核能力について「飛行機に積んで投下可能な(広島、長崎型の)核兵器1、2個を開発できたかも知れないが、ミサイルに搭載して発射するのに必要な(核弾頭の)小型化の技術は依然、持っていない」との見方を示した。韓国政府筋が明らかにした。
核保有を公式表明した意図については「核交渉で米国から安全の保証を得ようとする瀬戸際戦術の一環で、国民に核保有国であることを強調し、米国の圧力に耐えていることを誇示する意図のようだ」と分析した。(朝日新聞 2005/02/16)

2正面作戦は可能 北朝鮮有事で米統参議長
【ワシントン16日共同】マイヤーズ米統合参謀本部議長は16日の下院軍事委員会で、イラクに米軍が大規模駐留したままでの、北朝鮮やイランでの有事発生時の対応について「朝鮮半島での有事にも対処できる」と述べ、中東と東アジアでほぼ同時に軍事作戦を進める「2正面作戦」は可能との認識を示した。
2001年に国防総省がまとめた「4年ごとの国防戦略見直し(QDR)」で2正面作戦の事実上の放棄が盛り込まれていたが、北朝鮮の「核保有宣言」を受け、十分な軍事力をアピールして北朝鮮をけん制する狙いがあるとみられる。
マイヤーズ議長は「地球規模の核拡散の脅威、特に北朝鮮とイランの活動に焦点を当てなければいけない」と警戒を強める考えを強調。朝鮮半島有事では複数の作戦計画があるとし、予備役部隊動員のため、太平洋地域に戦略空輸機を移動させることを例に挙げた。
さらに同議長は「2つの紛争が起きれば事態は深刻だが、われわれはそれに対処する任務を負っている」と強調した。(共同通信 2005/02/17)

北朝鮮、濃縮ウラン製造できず=テポドン2号はエンジン開発中−韓国機関
【ソウル24日時事】通信社・聯合ニュースによると、韓国の情報機関、国家情報院は24日、国会で行った北朝鮮の核・ミサイル開発実態に関する報告で、北朝鮮は「まだ高濃縮ウランを製造・保有することはできない」との判断を示した。国際社会の監視で主要設備が持ち込めず、濃縮工場の建設には至っていないと分析している。
一方、米国のアラスカ半島に到達する推定射程6000キロの弾道ミサイル「テポドン2号」については「現在ロケットエンジンを開発中」とみていることを明らかにし、直ちに発射実験を行える状況ではないとの見方を示した。(時事通信 2005/02/24)

米大統領、金総書記を「暴君」と非難・記者会見で
「金正日は危険な人物だ」──ブッシュ米大統領は28日の記者会見で、北朝鮮の金正日総書記をこう非難し、「暴君」とも呼んだ。北朝鮮を6カ国協議に引き出すため、最近は同総書記を刺激する発言を控えていたが、改めて嫌悪感をあらわにした格好だ。
大統領は金正日総書記について「彼は国民を飢えさせ、巨大な強制収容所を設けている」と酷評した。
大統領はかつて金正日総書記に言及する際に「ミスター」を付けたこともあるが、北朝鮮へのいら立ちを反映してか、この日の会見では終始、呼び捨てだった。(ワシントン=秋田浩之)(日本経済新聞 2005/04/29)

米軍文書、先制核使用の選択肢明記 北朝鮮やテロ組織に対抗
「ならず者国家」やテロ組織が大量破壊兵器を使い、米国や日本などの同盟国を攻撃する危険が迫った場合に、在日米軍を傘下に置く太平洋軍など各地域統合軍の司令官が、ブッシュ大統領に戦術核兵器の使用許可を要請できるとの方針を統合参謀本部が策定、先制核攻撃の選択肢を温存していることが1日、最新の米軍文書などから明らかになった。
北朝鮮やイランなどによる生物・化学兵器攻撃の脅威への対抗策。実際の核使用には大統領の承認が必要だが、米軍が朝鮮半島など東アジアや中東での有事を念頭に「限定核戦争」のシナリオを堅持している実態をあらためて示した。
多くの非核保有国は米国に核兵器の先制不使用を公約、条約化するよう求めているが、方針はこれを真っ向から拒否する内容だけに、2日からの核拡散防止条約(NPT)再検討会議にも暗い影を落としそうだ。
文書は、米軍制服組の最高機関である統合参謀本部の命令に基づき、3月15日付で作成された「統合核作戦のためのドクトリン」(草案)。2002年に一部が公表された米核戦略「核体制の見直し」を下敷きに、地域統合軍などの司令官向けにまとめた「運用指針」となっている。
米軍は冷戦後の1991年、アジア、欧州配備の地上戦術核や空母、潜水艦搭載の戦術核を撤去したが、文書は既に米本土に戻した海上型戦術核について「有事に備え、配備可能な状態にしてある」と明記。現在も横須賀や佐世保、沖縄に寄港している攻撃型原潜に核弾頭「W80」を再搭載できる状態になっていることも判明した。
また地域統合軍司令官が核使用許可を要請できる事例として(1)敵が米国や同盟国に大量破壊兵器を使用したり、使用を企てている(2)敵の生物兵器攻撃が迫り、核兵器だけが安全に生物兵器を破壊できる(3)大量破壊兵器を貯蔵した地下拠点を攻撃する−などを挙げた。
統合参謀本部当局者は「文書は草案段階」としながらも「陸海空軍が横断的に作戦を遂行するために用意された」と言明した。(共同)(産経新聞 2005/05/01)

米軍、北朝鮮の核実験阻止へ空爆計画立案・NBC報道
【ワシントン6日共同】米NBCテレビは6日、北朝鮮が準備していると伝えられる核実験を阻止するため、米軍が実験場など核施設への「先制空爆」を行う緊急作戦計画を既に立案していると報じた。
NBCによると、国防総省は昨年9月以来、グアムとインド洋のディエゴガルシアに駐留するレーダーに捕捉されにくいB2ステルス爆撃機と、F15戦闘機を「警戒態勢」に置き、核施設「除去」の緊急作戦計画が発動されれば、いつでも北朝鮮空爆を実施できる状態にしている。
しかし、韓国などは軍事作戦に強く反対している。米軍は、北朝鮮が核実験を行った場合には、北朝鮮有事に備えた「作戦計画5029」について、実験直後に北朝鮮攻撃を可能にする内容に更新することを求めているが、韓国側が激しく抵抗しているという。(日本経済新聞 2005/05/07)

北有事の共同作戦 韓国、米に廃棄要求 盧政権「核施設攻撃」を懸念
【ソウル=久保田るり子】北朝鮮でのクーデター発生など有事に備える米韓共同軍事作戦である「作戦計画5029」をめぐり、両国の不協和音が高まっている。北朝鮮の核施設攻撃も含まれる可能性の高い作戦の統制権が米軍にあることを韓国側が懸念し、韓国の「主権侵害」を主張して作戦の廃棄を求めているからだ。米韓両軍の作戦計画に政府が介入するのは異例のことだが、北朝鮮の核問題が緊張の度を強める重要な時期に作戦が宙に浮いた形になっている。
「作戦計画5029」は、1996−97年の状況から北朝鮮崩壊への対応が緊急と判断した米政府が韓国の金大中政権に提起した「概念計画(CON−PLAN)5029」を完成させたもので、朝鮮半島有事の5つのシナリオからなる。
韓国メディアなどによると、5つのシナリオとは▽北朝鮮でのクーデター発生や、住民武装蜂起などの内戦状態▽北朝鮮政権が核・生物化学兵器、ミサイルなどへの統制力を失った状態▽北朝鮮住民の大量脱北▽政治的理由などで北朝鮮内で韓国人が人質になった場合▽洪水、地震などの大規模自然災害への人道的支援−で、これらの緊急事態における米韓両軍の具体的対応を示しているとされる。
内戦状態については不介入が原則だが、核・化学兵器など大量破壊兵器への統制力喪失のケースは「有事」とみなし、両軍の特殊部隊の投入を想定している。米韓は相互防衛条約上、有事の作戦統制権が米軍にあるが、盧武鉉政権は「北の緊急事態」を「非戦時状態」と主張し、この場合の米軍による作戦統制権に異論を唱えている。
また、在韓米軍は1994年の第一次核危機で米クリントン政権が作成した対北核施設攻撃計画「5026」を持っているため、韓国としては両作戦が連動すれば核施設への攻撃が可能とみている。北朝鮮の核開発や核保有宣言、さらに核実験の可能性など情勢が緊迫しているだけに、こうした攻撃計画との連動に韓国は警戒感を強めているもようだ。
「5029」は2003年の米韓安保協議会(SCM)で両軍事首脳部が合意した。だが、2005年1月、韓国政府の外交安保最高意思決定機関である国家安全保障会議(NSC)が「韓国の主権侵害にかかわる政治的な内容を含むため、軍事作戦としては適切でない」として、韓国国防省に作戦中断だけでなく事実上の破棄を目指す方針を命じた。
国防省は米韓連合司令部側に韓国政府の立場を伝えたが、米軍側は「韓国側の意図が不明」と不快感を表明しているとされる。米韓両軍の合意に基づいているだけに、正式な中断や破棄の決定には米側の同意が必要であり、今秋のSCMで再協議される見通しとなっている。(産経新聞 2005/05/08)

北朝鮮ミサイル:米領土着弾で迎撃決定まで7分 米司令官
【ワシントン及川正也】米戦略軍のカートライト司令官は11日、上院歳出委員会の国防小委員会で証言し、北朝鮮の長距離弾道ミサイルが発射された場合、「約7分以内」にミサイル迎撃決定を下さなければならないと試算していることを明らかにした。アラスカ州やハワイ州など北朝鮮に最も距離的に近い米国領土への着弾を想定したシナリオという。
米国のミサイル防衛システムを総合調整している戦略軍とミサイル防衛局は、迎撃決定まで極めて短時間しかないことから、大統領や国防長官の協議を経ずに独自の判断で迎撃発射決定できるようラムズフェルド国防長官と協議している。
カートライト司令官によると、ミサイル発射後「3〜4分」でミサイルの種類、着弾予測方向などを識別。ミサイルがアラスカやハワイを狙っている場合、「その後、3〜5分」以内に迎撃決定する必要がある。同司令官は「(発射確認から迎撃決定まで)約7分程度。極めて限定された時間で大統領、国防長官、地域軍司令官と協議するのは困難だ」と述べた。(毎日新聞 2005/05/13)

北の核実験準備の情報ない=韓国諜報機関トップが証言
【ソウル13日】韓国の諜報機関、国家情報院の高泳グ院長は13日、国会の情報委員会で、北朝鮮が北東部・咸鏡北道の吉州付近で地下核実験の準備を進めているという憶測が流れていることについて、そうした兆候を示す情報はないと証言した。
委員会に参加した議員によれば、高院長は、「米韓両国は北朝鮮が1990年代末から、目的不明の坑道を掘削しているらしい吉州を監視し続けてきた。だが、核実験準備とみられる兆候は察知していない」と指摘。「吉州で核実験が行われる可能性があるとする一部メディアの報道を確認できる具体的な情報は得ていない」と語った。
北朝鮮は11日、使用済み核燃料棒8000本を実験用原子炉から取り出したと発表するなど、このところ核兵器開発の加速をほのめかすような挑発的姿勢を見せている。これに対して、シーファー駐日米大使は同日、北朝鮮が核実験に向けた「何らかの準備的措置を取っていると思う」などと発言していた。〔AFP=時事〕(時事通信 2005/05/13)

「北朝鮮の核兵器は粗雑」 国防相会議でロシア説明
韓国の聯合ニュースによると、韓国軍消息筋は13日、先月の韓国とロシアの国防相会談でロシア側から「北朝鮮が核兵器を開発した場合、非常に粗雑な水準の可能性が高いとみている」との説明を受けたと明らかにした。
ロシア軍関係者は「われわれが過去に北朝鮮に原子力開発技術を伝えたことがあったが、核兵器開発に必要な技術は移転していない」と述べたという。
ロシアは旧ソ連時代の1950年代後半、北朝鮮と原子力に関する協定を締結し、65年に研究用原子炉を提供。北朝鮮は寧辺に実験用黒鉛減速炉などを建設、核開発を本格化させた。(共同)(産経新聞 2005/05/13)

北のウラン型核開発黙認=枠組み合意破棄に値せず−クリントン前政権が判断
【ワシントン15日時事】クリントン前米政権が北朝鮮によるウラン濃縮型核開発疑惑を察知し監視していたものの、プルトニウム利用の核開発凍結を定めた米朝枠組み合意の破棄には値しないと判断、事実上黙認していたことが15日までに分かった。1998年から2000年まで、同政権のホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長を務めたケネス・リバーソル氏が語った。(時事通信 2005/05/16)

北朝鮮が核兵器実験を計画している証拠はない=中国高官
【北京24日ロイター】中国外務省の高官は、北朝鮮による核実験を示唆する証拠はない、と述べた。また、今後6週間が6カ国協議再開にとって非常に重要、との見解を示した。
外務省の沈国放・次官補がロイター通信に語った。
同次官補は、「北朝鮮が核実験を行うとの報道をいくつか目にしたが、それを裏付ける明確な証拠はない」と述べた。
北朝鮮は2月に核兵器保有を宣言、今月には核燃料棒の取り出し完了を明らかにしており、同国による核実験実施の懸念は増している。
北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議は、約1年開催されていない。ただ同次官補は、これから6週間が非常に重要との見解を示し、「5月と6月は非常に重要な期間だと考えている」と述べた。(ロイター通信 2005/05/24)

金総書記は「無責任な指導者」=米副大統領が批判
【ワシントン29日】チェイニー米副大統領は、30日に放映される米CNNテレビのトーク番組「ラリー・キング・ライブ」に出演し、北朝鮮の金正日労働党総書記を「国民のことを何も考えない無責任な指導者」と呼び、核保有国になろうとする同国の野心に警告を発した。
副大統領の発言は、北朝鮮を6カ国協議に復帰させるための外交圧力の一環として、金総書記批判のトーンを強めたものとみられる。北朝鮮は米国が敵視政策を取っていることを理由に、昨年9月に開催される予定だった6カ国協議への出席を拒否、中断状態が続いている。
今月初めに北朝鮮から帰国したロシアの訪問団は、ブッシュ米大統領が金総書記を「暴君」と名指したことに対して北朝鮮が謝罪を求めていることを明らかにした。
しかし、チェイニー副大統領は「金正日は世界で最も無責任な指導者の一人だ。彼は国民のことを何一つ考えていないが、権勢を誇り、核保有国なりたがっているのは明白だ」と指摘、米政府が北朝鮮に対する立場を軟化させないことを鮮明にした。
また同副大統領は「北朝鮮が核保有国になったとしても、商業や産業分野で外の世界と正常な関係を持つことはできない」と警告。北朝鮮が6カ国協議に復帰するよう中国がもっと影響力を行使すべきだとの考えを示した。〔AFP=時事〕(時事通信 2005/05/30)

核施設空爆なら日本も被害 軍が予測依頼と報道
【ソウル7日共同】韓国の朝鮮日報は7日、韓国軍当局が1998年から99年ごろ、北朝鮮寧辺にある核施設を空爆などで破壊した場合の被害予想を専門機関に依頼していたことが明らかになったと報じた。最悪の場合、朝鮮半島はもちろん日本や中国も被害を受けるという。
同紙は軍当局が依頼した専門機関の名称などは明らかにしていない。
このシミュレーションは寧辺の実験用黒鉛減速炉(5000キロワット)と研究用実験炉(8000キロワット)が空爆などで破壊された場合の被害を想定した。
その結果、寧辺核施設から半径10−50キロの範囲では2カ月以内に80%から100%の人が死亡し、半径30キロから80キロでは20%程度の人しか生き残ることができないと予想した。
日本が含まれる400キロから1400キロの範囲でも、放射線量は一般の人の年間許容量を大幅に上回る。半径700キロの地域が5年後まで放射能汚染の被害を受ける可能性があるとした。(共同通信 2005/06/07)

北朝鮮、核兵器を全く保有していない可能性=外交筋
【北京28日ロイター】ロシアのインタファクス通信は28日、外交筋からの情報として、北朝鮮が現時点ではまだ、十分に機能する核兵器を全く保有していないと報じた。
この報道は、北朝鮮の核問題解決を目指す6カ国協議が北京で開かれているさなかに伝えられた。
インタファクスは、情報源の外交筋が北京での交渉に近い筋としている。同外交筋は、北朝鮮政府が今年2月に核保有を宣言した後、中国政府に対し、起爆装置を開発したと通知したと述べた。
この作業の終了後に、北朝鮮は別の核兵器保有を発表。同外交筋は「核兵器の全部品の製造が技術的には可能になったためだ」と話した。
インタファクスによると、外交筋は、北朝鮮政府が6カ国協議で望ましい結果が得られると思っている限り、核兵器の大量生産・備蓄に高額の資金を使うことはないと考えている。
米情報機関の報告では、北朝鮮が少なくとも2基、多ければ9基の核爆弾を作るに十分なプルトニウムを備蓄しているとされている。
ラポーテ駐韓米軍司令官は同日、北朝鮮の核保有宣言が真実か否かは司令官にさえ分からないと認めた上で、「北朝鮮が核兵器を保有しているかどうかは北朝鮮でないと正確には答えられない」と述べた。(ロイター通信 2005/07/29)

米国防総省:核兵器の先制使用認める運用策案まとめる
【ワシントン及川正也】米国防総省は、大量破壊兵器による攻撃を阻止するため、核兵器の先制使用を認めるよう核兵器使用の基本政策を見直す報告書草案をまとめた。10日、米ワシントン・ポスト紙(電子版)やロイター通信が報じた。拡散する大量破壊兵器を警戒しテロ攻撃に対し先制攻撃を辞さないブッシュ政権の方針に沿ったもので、同省幹部は同通信に軍高官が近く報告書に署名する方針だと語った。
同通信などがインターネット上で入手した3月15日付の報告書「統合核兵器運用政策」によると、戦闘司令官は米国や多国籍軍、同盟国軍などを標的とする核や生物兵器などの大量破壊兵器攻撃が明白になった場合、大統領に核兵器の先制使用承認を求めることができるとしている。
クリントン大統領時代の95年に作成された核兵器使用に関する基本政策では、核兵器の先制使用については言及されていない。ブッシュ大統領は02年に先制攻撃政策を公表しており、今回の草案は核兵器使用についてもこの政策を反映させるものとなっている。
報告書は、大量破壊兵器の攻撃を受ける対象に日本など同盟国を含めている。これは、北東アジア有事で米国の核先制使用の可能性があることを示したもので、日本の防衛体制や米軍と自衛隊の役割分担にも影響を与えそうだ。
また、報告書では大量破壊兵器攻撃の意思や能力を示す国に対する先制使用についても検討。これには核保有や核実験の意思を宣言している北朝鮮などが含まれる可能性がある。(毎日新聞 2005/09/12)

在韓米軍基地に87年ごろ核兵器・韓国議員が文書入手
【ソウル=峯岸博】韓国与党「開かれた我が党」(ウリ党)の崔星(チェ・ソン)議員は26日、韓国北部の春川市にある在韓米軍基地に1987年ごろ核兵器が配備されていたことを示す米国防総省の文書を入手したと明らかにした。
91年、当時の盧泰愚(ノ・テウ)大統領は「韓国には今は1つの核兵器も存在しない」と宣言し、91年以前の核兵器配備を示唆した。だが、崔議員室の説明によると、公式文書で在韓米軍の核兵器配備やその具体的な場所が確認されたのは初めてという。
米国の情報公開法に基づいて入手したという今回の文書は87年9月22日付の作成で、核兵器の輸送、保管、発射など具体的な作戦手続きを明記している。同議員は韓国メディアに、在韓米軍の核兵器は92年発効の南北非核化共同宣言によってすべて朝鮮半島の外に移されたとみられると説明した。
同議員室によると、87年当時の韓国全土の米軍核兵器配置図も入手しており、現在、韓国国防省と内容を確認中だ。(日本経済新聞 2005/09/26)

「米、韓国16ヵ所に核配備」 1958ー91年まで 与党ウリ党議員が証言
【ソウル=山本勇二】韓国の与党ウリ党の崔星(チェ・ソン)議員は9日、会見し、在韓米軍が1958年から91年まで、韓国の16ヵ所に核兵器を配備していたと主張した。91年のブッシュ米大統領の決定により、核兵器はすべて米本土に移送されたという。
韓国の通信社、聯合ニュースによると、崔議員は最近、米国の情報公開法によって公開された国務省、国防総省の資料を分析。特に「在韓米軍の核輸送および配置の現況(1958−91)」という資料を通じ、ソウル市竜山や京畿道烏山、江原道春川などの米軍基地と施設16ヵ所に核兵器が配備、または配置されていたと推定される内容を確認した。特に全羅北道群山の米空軍基地には77年まで地対地ミサイルなど453基の核兵器があったという。
91年に当時の盧泰愚(ノ・テウ)大統領が「現在、韓国国内には核兵器はない」と述べて、国内配備の核兵器がすべて撤去されたと示唆、以後、歴代政権も核の存在を否定している。(中日新聞 2005/10/10)

「米中日ロ、5年内に対北軍事介入」 米博士が主張
昨年、米国の未来軍事戦略を盛り込んだ著書『ペンタゴンの新しい地図』で話題を集めたバーネット(Barnett)氏が、最近、その続編である『行動の青写真(Blueprint for Action)』を出版した。
バーネット氏はロシア専門家で、ハーバード大学の博士であり海軍戦争大学教授出身で、2001年の9.11テロ以後、しばらく米国防省の軍事再編局諮問官を務めている。
同氏は先月発刊されたこの本で、「向こう5年内に、米中日ロの4強が共同で北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記を除去し、北朝鮮問題を解決するだろう」と主張した。
また、「完全に退化して百害あって一利なしの、冷戦の尾骨に過ぎない」北朝鮮問題を解決するため米国が動員する国際連合軍として、中国、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、ロシアを挙げ、「中国は台湾に対する防衛公約を撤回することで動員することができるだろう。日本は米国と中国が1つのチームを組めば、一緒に行動するはず」と主張した。
また、オーストラリアとニュージーランドはアジア安保においての役目を尊重するレベルから招き、ロシアはすべてが終わった後、ガス管を韓半島を経て日本までつなぐ役割として招かれるとした。
著者のバーネット氏は9.11テロ以後、米国の積極的な軍事介入の必要性を主張した『ペンタゴンの新しい地図』で、すでに多くの論議を巻き起こした人物。
ワシントンポスト紙は先月、「バーネット氏は極めて非現実的な主張が多く、“夢想的戦略家”と呼ばれているが、同時に、米国の軍事力の未来を置いて米軍首脳部及び高官らと多くの討論に出席した独特な人物」と紹介した。(朝鮮日報 2005/11/08)

訪韓中の米大統領が演説「暴君はいつか打倒される」
【烏山(韓国)=貞広貴志】訪韓中のブッシュ米大統領は19日、ソウル南郊の烏山米軍基地で演説し、「暴君や暴君気取りの連中は、自由な人々は弱く退廃していると言うが、いつか自由な人々によって打ち負かされる」と述べた。
国名の特定は避けつつも北朝鮮に「自由」をもたらす決意を表明したものだ。
同基地は、南北朝鮮を隔てる非武装地帯から80キロ・メートル足らずにある。大統領は、米国が朝鮮戦争以来果たしてきた役割を強調し、「(米軍の)働きと犠牲によって、韓国は今や自由の標識灯となり、世界で最も武装された境界線の向こうをも照らしている。光は、暗黒に包まれた国に届いている」と宣言。「いつの日か(南北)すべての朝鮮の人々が自由の祝福を享受するだろう」と述べた。
一方、イラク情勢に関して米国内で高まる米軍の早期撤退論を「破滅の処方せん」と批判、「テロとの戦いに完全勝利するまで我々は戦い続ける」と述べた。
また、来月予定される国民議会選挙などに触れながら、「残忍な独裁者の支配下に置かれた日々から驚くべき進展を遂げた」とこれまでの成果を強調した。(読売新聞 2005/11/19)

アメリカは、日本と韓国を、自国の核基地に変えています。
北朝鮮のロドン新聞が、「アメリカは、日本と韓国を、地域における自国の核基地に変えている」と報じました。
ロドン新聞は、13日火曜、横須賀基地への米軍の原子力空母配備について触れ、「日本と韓国がアメリカの核基地と化していることは、北朝鮮にとって、新たな脅威となっている」としています。
さらに、「アメリカは、北朝鮮に対する先制攻撃というシナリオを実現するために、1990年から、地域における核配備を始めている」と伝えています。(IRIBラジオ 2005/12/13)

米韓軍は北朝鮮軍を撃退できる=米統合参謀本部副議長
【ソウル3日ロイター】米国のペース統合参謀本部副議長は、米韓の軍は北朝鮮軍を屈服させることができるとの見方を示した。
現在韓国では、約30万人の駐留米軍が69万人の韓国軍と協力している。
一方北朝鮮は、数百万人規模の軍を持ち、その大半が南北国境の非武装地帯付近に駐屯している。
副議長は記者団に「われわれには完全に、北朝鮮からのあらゆる攻撃を阻止する能力があり、それを維持していく」と語った。
また、潜在的な敵がどのように軍事力を行使しようとしているかに加え、軍の能力も注視していると述べた。(ロイター通信 2006/02/03)

米ミサイル防衛:机上演習「ウォーゲーム」公開 北朝鮮の「暴発」想定
【ワシントン及川正也】米国防総省ミサイル防衛局は20日、実戦を想定したコンピューターによるミサイル防衛の机上演習「ウォーゲーム」を報道陣に公開した。北朝鮮をモデルにした第三国から東京などを標的に発射された弾道ミサイルを、イージス艦や米本土基地からミサイルで迎撃する画像やデータがパソコン上に映し出される仕組み。
毎日新聞など約10人の報道陣は大統領や太平洋軍司令部などの役を割り当てられ、記者も日本海に展開する米海軍第7艦隊旗艦ブルーリッジの「RADC(地域防空司令官)」役を担当、ゲームに参加した。
「パトリオットA(韓国駐留)からRADC。迎撃した」「了解」「太平洋軍司令部よりRADC。敵はミサイルを撃ち尽くした」──。
約30分の演習では、コンピューター画面に敵のミサイルや迎撃ミサイルの軌道、着弾や迎撃までの時間などが刻々と映し出され、実際の指揮・命令系統に従って指示や報告が繰り返された。迎撃が成功すると「命中」と表示された。
日本海に浮かぶ架空の島国「ミッドランド」が日韓と埋蔵石油や漁業権をめぐって争い、中距離弾道ミサイルや大陸間弾道弾(ICBM)を発射したとのシナリオ。標的は東京、横浜、大阪、京都や韓国の都市。米国の介入を封じる目的でハワイや米西海岸も標的となり、日本各地や韓国から地対空ミサイル・パトリオット、日本海の米イージス艦レーク・エリーからSM3ミサイルなどで迎撃した。
事前入力されているとはいえ、結果も出た。日韓には計42基のミサイルが発射され、うち41基の迎撃に成功した。日本は飛来する11基をすべて撃破した。米本土に発射されたICBM7基はアラスカ州などの基地から発射された迎撃ミサイルですべて撃ち落とされた。
ミサイル防衛局担当者は「あくまでシミュレーション」というが、北朝鮮の暴発を想定しているのは明らかだ。同局によると、実際にコンピューターで地域や米本土を統合して管理する「発射制御システム」は07年末までに構築される予定という。(毎日新聞 2006/03/22)

大量破壊兵器による攻撃抑止=イラン・北朝鮮想定の戦略文書−米統参本部
【ワシントン24日時事】米統合参謀本部は24日、戦略文書「大量破壊兵器と戦うための国家軍事戦略」を発表し、大量破壊兵器を保有する「過激主義的な敵」による対米攻撃抑止を最重要目標とする方針を打ち出した。具体的な国名には言及していないものの、イランや北朝鮮を念頭に置いているとみられる。(時事通信 2006/03/25)

北朝鮮崩壊時に特殊部隊派遣を検討・韓国メディア報道
【ソウル=峯岸博】韓国メディアは12日、北朝鮮の金正日政権崩壊など朝鮮半島有事の際、在韓国連軍司令部が特殊部隊を北朝鮮に派遣する案を検討していると報じた。同部隊は反乱軍鎮圧や住民への人道支援活動、北朝鮮内の情報収集などを担うとしている。
複数の韓国紙によると、在韓国連軍司令部は9日から3日間、国連軍に参加する13カ国の軍や民間の専門家ら約200人を招いた会議をソウルの米軍基地で開催。戦争抑止、北朝鮮政権崩壊、南北の武力衝突の3つのシナリオに対応した特殊部隊の運用を協議した。
参加国の部隊が朝鮮半島に投入される事態に備え、韓国文化への理解を深める学習も実施したという。東亜日報は、米韓両軍の特殊部隊が朝鮮半島の有事に備えた共同訓練を5年にわたって続けてきたとの在韓米軍高官の話を紹介した。(日本経済新聞 2006/05/12)

朝鮮新報「テポドン騒動は米の自作自演劇」
【ソウル=池田元博】在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙・朝鮮新報(電子版)は21日、「テポドン騒動は米国の自作自演劇」と題する平壌発の記事を掲載し、「テポドン2号というのは虚構による誤った世論の誘導だ」と指摘した。(日本経済新聞 2006/06/21)

北朝鮮への先制攻撃主張 ペリー元長官、米紙に寄稿
【ワシントン22日共同】ペリー元米国防長官は22日付の米紙ワシントン・ポストに寄稿し、北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射準備をさらに進める事態になれば、先制攻撃を加えミサイルを破壊する意思を直ちに表明するようブッシュ政権に求める考えを示した。
クリントン前政権で国防長官や対北朝鮮政策の調整官を務めたペリー氏の強硬策主張は、北朝鮮を刺激し、米政権内や日中韓など関係国にも波紋を広げそうだ。
カーター元国防次官補との共同寄稿で、同氏は攻撃方法として、潜水艦からの巡航ミサイルに言及。発火しやすい燃料を満載したテポドンに損傷を与えれば誘爆が起きるとし、被害は発射台周辺に限られると予測した。
北朝鮮の「天敵」は日米とし、ミサイル開発の目的は核弾頭運搬にあると指摘。6カ国協議は崩壊したと主張した。(共同通信 2006/06/22)

北朝鮮のミサイル開発能力は初歩的=チェイニー米副大統領
【ワシントン22日ロイター】チェイニー米副大統領は22日、北朝鮮が米国まで到達する可能性のある長距離弾道ミサイルの発射準備を進めている恐れがあるものの、北朝鮮のミサイル能力は「かなり初歩的」という認識を示した。
公表されたCNNのインタビュー内容によると、副大統領は北朝鮮がミサイルの射程距離を伸ばしたようだと述べたものの、開発内容は依然高度なものではないとして、北朝鮮のミサイル開発の脅威を重要視しない姿勢を見せた。ただ、米政府は事態を注意深く監視していると話した。(ロイター通信 2006/06/23)

北朝鮮への先制攻撃支持を表明 ワシントン・ポスト紙社説
【ワシントン6日共同】6日付の米紙ワシントン・ポストは社説で、北朝鮮のミサイル基地への先制攻撃を条件付きで支持する見解を表明した。
社説は、北朝鮮のミサイル発射によって、ブッシュ政権は中国と韓国に対し、北朝鮮に寛容な政策を見直すよう強く求めることが可能になったと指摘。「中韓が北朝鮮の大量破壊兵器開発を本気で止めたいと思っているなら、今こそそれを示す時だ」と強調した。
その上で「両国が行動する気がないなら、ブッシュ政権はさらなるミサイル発射を防ぐ手段を考慮すべきだ」として、ペリー元国防長官らが先月22日付の同紙への寄稿で提唱した先制攻撃論に言及。「(寄稿時は)時期尚早(の議論)と考えたが、外交が失敗し続けた場合、将来の選択肢としなければならない」と、中韓両国の対北朝鮮政策に変化がなければ、先制攻撃もやむを得ないとの立場を打ち出した。(日本経済新聞 2006/07/06)

露宇宙庁長官「北のミサイル技術は初歩の段階」
インタファクス通信によると、ロシア宇宙庁のペルミノフ長官は6日、北朝鮮のミサイル発射に関連し「発射の結果から判断すると、北朝鮮のミサイル技術は全然完成されていない」と述べた。長官は「ミサイル発射の際も、飛行中もかなり多くのミスがあった。北朝鮮のミサイル技術は初歩の段階にある」と指摘した。(共同)(産経新聞 2006/07/07)

敵基地攻撃能力の検討を・防衛庁長官
額賀福志郎防衛庁長官は9日、記者団に対し、北朝鮮の弾道ミサイル連続発射を踏まえ、現在自衛隊が保有していない発射基地などへの敵基地攻撃能力について「独立国家として、一定の枠組みの中で、最低限のものを持つという考え方は当然だ」と述べ、憲法の範囲内で可能な装備を検討すべきだとの考えを示した。
ただ「自民党、与党内での合意が必要だ」とも述べ、当面は自民、公明両党内の議論の進展を待つ意向を明らかにした。
これに関連し麻生太郎外相は同日のNHK番組で「(核が)ミサイルにくっついて日本に向けられているのであれば、被害を受けるまで何もしないわけにいかない」と述べ、一定の条件の下で北朝鮮のミサイル基地攻撃は自衛権行使の範囲内との見解を示した。
額賀氏は同日のフジテレビ番組で敵基地攻撃に関し「敵国が確実に日本を狙って攻撃的手段を持ち、ピストルの引き金に手をかけたようなときは、日本を守るため(攻撃の)判断が許されると解釈される」と述べた。〔共同〕(日本経済新聞 2006/07/09)

官房長官:自衛隊の敵基地攻撃能力、議論を深める必要ある
安倍晋三官房長官は10日午前の記者会見で、北朝鮮のミサイル発射問題を受け、額賀福志郎防衛庁長官が9日「独立国家として最低限のものを持つ考え方は当然だ」と、自衛隊の敵基地攻撃能力向上を検討する必要性に言及したことについて、「能力を持つべきか、日米間で盾と矛の役割分担はあるが、こうした議論を深めていく必要がある。党で議論していただくこともあるかも知れない」と共感を示した。
また、政府が過去に国会で、「他に手段がないと認められる場合、敵基地をたたくことも自衛権の範囲と考える」と答弁していることも紹介した。(日本経済新聞 2006/07/10)

日本の敵地攻撃論、米でも強い関心=「憲法改正に言及」と米報道官
【ワシントン10日時事】北朝鮮への軍事的対応を念頭に、安倍晋三官房長官ら日本政府高官の間で敵基地攻撃能力の保有を検討すべきだとの意見が強まっていることが10日、米国でも大きく取り上げられた。スノー米大統領報道官は定例記者会見で、「わたしの理解では、安倍氏は(攻撃を行うなら)憲法改正を求めねばならず、憲法の枠外での行動は考えていないと言ったのだ」と述べるとともに、「日本の懸念は理にかなっている」と強調した。(時事通信 2006/07/11)

北の挑発行為続けば、日本が核武装? 米紙社説
【ワシントン 有元隆志】北朝鮮が核や弾道ミサイルの開発をやめず、国際社会も手をこまぬくようだと、核武装も含め日本の軍事力増強は避けられない−。13日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルがこんな社説を掲げた。
社説は、国連安全保障理事会に提出された日本などによる北朝鮮制裁決議案に中国が拒否権行使を明言したり、韓国が日本国内の敵基地攻撃論を非難したりするのは、「日本に軍事力増強の必要性を認識させるだけだ」と警告した。
さらに「われわれは現状維持を望むが、北朝鮮の挑発的な行為は不安定な状況をつくりだしている」と指摘。「日本は米の核の傘の下にいる利益を理解している」と分析しながらも、「国家主義的な感情が高まれば、(核保有の)抑制は難しいこともありうる」との見方を示した。(産経新聞 2006/07/14)

新攻撃態勢、年内整備へ 米、北朝鮮封じ込め強化
【ワシントン19日共同】米国の核戦力を統括する戦略軍(司令部ネブラスカ州)傘下の統合司令部が「ならず者国家」などへの新たな反撃態勢「グローバル・ストライク(地球規模の攻撃力)」構築のため、年末までに、核と通常戦力を一体運用した攻撃を実施できる作戦遂行能力を整える見通しであることが19日、分かった。戦略軍当局者が共同通信に語った。
北朝鮮やイランなどに対する抑止力増強を狙って、核搭載の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)や巡航ミサイルなど最新の通常戦力の組み合わせによって、敵の軍事拠点や大量破壊兵器貯蔵庫などを数時間以内に撃破する戦略攻撃態勢が整うことを意味する。(共同通信 2006/07/19)

北朝鮮が核実験を計画している証拠ない=韓国大統領
【ヘルシンキ7日ロイター】韓国の盧武鉉大統領は7日、韓国は北朝鮮が核実験を計画していることを示すいかなる証拠も持っていないと述べた。
アジア欧州会合(ASEM)首脳会合に先立ち、当地で記者会見し、北朝鮮が7月に実施したミサイル実験について「恐らくこのミサイル問題を最初に考えるべきだ。北朝鮮は発射実験をしたが、技術的には米国に到達するほど十分なものではない」と述べ、「これでは意味をなさない。恐らくミサイルは物理的な攻撃を目的としたものではなく、政治的な目的を持つものだ」との認識を示した。
またメディアがミサイルについて物理的な脅威になり得ると絶えず報道しているとし、このような報道がミサイル問題の対応を困難にしていると指摘した。
その上で、韓国は北朝鮮が核実験を実施したか、あるいは実施する計画があることを示す証拠を持っていないと述べた。
米国と中国が北朝鮮に対し核実験について警告する可能性について質問された際、「そのような仮定的状況について話をすることは、南北朝鮮関係を悪化させる恐れがある。そのため、そのような質問に回答するのは難しい」と述べた。(ロイター通信 2006/09/08)

北朝鮮軍幹部が核実験否定発言…訪朝の米専門家
【ワシントン=坂元隆】北朝鮮を訪問した米朝鮮専門家セリグ・ハリソン氏は28日、ワシントンで記者会見し、北朝鮮が核実験に踏み切る可能性について軍幹部が否定的な発言をしていたことを明らかにした。
ハリソン氏によると、核実験について、朝鮮人民軍板門店代表部代表の李賛福(リチャンボク)氏は、ハリソン氏に「我が国は小国で米国やロシアのように大気中で核実験するのは不可能だ。地下でするにしても放射能漏れなどのおそれがある。政府でも軍でも核実験について聞いたことがない」と話したという。(読売新聞 2006/09/29)

日本が核兵器計画着手も=北核実験の悪影響警告−米下院報告書
【ワシントン3日時事】米下院情報特別委員会は3日、北朝鮮の軍事的能力やその影響を分析した報告書を公表、同国が核実験に踏み切った場合、「日本、台湾、そして恐らく韓国を独自の核兵器計画に駆り立てる可能性があり、地域安全保障に深刻な影響を与えかねない」と警告した。
北朝鮮の核兵器保有が北東アジア地域の核軍拡を招きかねないとの分析は珍しくないが、米議会の報告書が日本の独自核計画着手の可能性に具体的に言及するのは異例。(時事通信 2006/10/04)

米国は北朝鮮の核武装を容認しない=ヒル米国務次官補
【ワシントン4日ロイター】6カ国協議の米国首席代表であるヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は、米政府が北朝鮮の核武装を容認することはないと警告した。(ロイター通信 2006/10/05)

米情報機関、北の核実験に疑い=「典型的爆発ではない」
米紙ワシントン・タイムズ(電子版)は10日、北朝鮮が実施を発表した核実験に関する観測データの「暫定的分析」に基づき、米情報機関は核爆発ではないとの疑いを持っていると報じた。
同紙によれば、情報機関に通じた米当局者は地震に関する各種データの初期分析を踏まえ、「連鎖的な核分裂反応を引き起こすために使われた高性能爆発物は爆発したが、そのデータから、典型的な核爆発とは言えない」と指摘。「われわれはなおデータを精査中だ。新たなデータが届けばもっとはっきりしたことが分かると思う」と述べた。(時事通信 2006/10/10)

自衛隊機採取のチリ、核実験の放射性物質検出されず
北朝鮮の核実験に関連し、文部科学省は10日、日本上空で自衛隊機が採取した大気中のちりからは、核実験で生じる放射性物質は検出されなかったと発表した。
九州、中部地方、北海道の上空3000メートルで採取したちりを、日本分析センター(千葉市)の精密測定器で分析した。同省によると、各都道府県が測定した大気中の放射線量にも、目立った変化はない。
ただ、地下核実験で放射性物質が漏れた場合でも、気流に乗って日本に届くまでに、かなりの時間を要する場合がある。このため、同省では当面、自衛隊機や各都道府県による放射性物質の観測を、1日1回の頻度で続ける方針。(読売新聞 2006/10/10)

政府・自民、北の核実験に懐疑論=外務省首脳「怪しいと思う」
北朝鮮が実施したと発表した核実験について、観測された地震は核実験によるものではないとの見方が10日、政府・自民党内に浮上した。外務省首脳は同日夜、「(核実験に伴い空気中に放出される)放射性物質は初日に一番出るはずなのに、全く出ていない。今後出るとも限らない。最初から怪しいと思っている」と述べた。
また、自民党の国防族幹部も同日、「(核実験ではない可能性が)濃厚になってきている」と語った。同幹部は、日本や米国などが進めている分析作業に少なくともあと2〜3日はかかるとの見通しも示した。(時事通信 2006/10/11)

米政府、北朝鮮の核開発能力を疑問視
【ワシントン10日ロイター】米ホワイトハウスは10日、北朝鮮の核開発力を疑問視し、核実験実施の発表を重視しない姿勢を示した。
スノー大統領報道官は記者団に対し、核実験が実際に行われたかどうか判断するのに時間がかかると述べた。その上で、2年前に国際査察団を退去させたばかりだと指摘し、その後の期間での核兵器開発は難しいとの見解を示唆した。報道官はまた、米政府が外交による解決を目指すことを繰り返し、軍事的手段に言及することを控えた。
政府関係者は、北朝鮮が通常の爆発物を使用して核実験を印象づけようと試みた可能性は低いと指摘。ある当局者は匿名を条件に「情報機関内では、核実験だったが、うまくいかなかったと推測されている」と述べた。
地震測定データによると、北朝鮮の地下での爆発は比較的小規模だったとみられている。(ロイター通信 2006/10/11)

北朝鮮の核実験に疑問符、失敗か核以外の爆発の可能性=仏国防相
【パリ11日ロイター】フランスのミシェル・アリヨマリ国防相は11日、北朝鮮が地下核実験を実施したと発表したことについて、爆発が原因とみられる揺れが比較的小さいことを考えると、失敗に終わったか、あるいは核以外の爆発だったとの見方を示した。
北朝鮮が9日に成功裏に実施したと発表した地下核実験は、周辺地域にマグニチュード4.2の振動をもたらしたが、いまのところ核爆発と判定したのはロシアのみにとどまっている。
アリヨマリ国防相は、ラジオ局とのインタビューで「われわれは、明らかに限定的な爆発だったと検知した」としたうえで「威力の弱さを考えると、非常に大規模だが従来型の爆発だったか、あるいは核爆発だったか判定するのは難しい。核爆発だとしたら失敗だっただろう」と述べた。ただ、そうだといって事態の深刻さが薄れるわけではない、としている。(ロイター通信 2006/10/11)

日韓の放射能測定に異常なし 核実験の「確証」得られず
北朝鮮の核実験発表で、何らかの爆発によるとみられる地震波は観測されたものの、核反応の「確証」となる放射性物質(放射能)測定の異常は12日現在、日本と韓国の観測では検出されていない。このため、両国政府は実際に核爆発が起きたかどうかの判断には慎重な姿勢だ。
日本の文部科学省は12日、全国の都道府県などが行っている緊急放射能調査の最新結果を発表した。環境中の放射性物質から出る放射線量測定に異常はなく、大気中や雨などの降下物からも、放射能は見つからなかった。航空自衛隊のジェット練習機が北海道や本州東部、九州の上空で採取した大気からも、放射能は見つかっていない。
韓国の科学技術省も同日、核実験発表直後の9日正午から測定を続けている国内の放射線レベルが平常値と同じ水準であるとし、「核実験に伴う影響はいまだに見られず、実施されたかどうかは判断が難しい」との見解を明らかにした。
日本の外務省軍備管理軍縮課によると、包括的核実験禁止条約(CTBT)に基づく国際監視システムの放射性物質の観測データは、各地の観測所から集めるのに数日かかるため、日本など締約国に配信される日は決まっていないという。
同条約は未発効で、事務局は核実験の有無の判断はしない。同課は「データを受け取った各国が、自国のデータや周辺状況を加味して判断する。日本では官邸が最終判断することになるだろう」としている。
日本の気象庁は11日、北朝鮮北部で9日に観測された震動波形について「自然地震ではない可能性がある」と発表。波形の特徴は核実験など「人工的な地震の波形に似ている」との見方を示している。(朝日新聞 2006/10/12)

北朝鮮核実験、米大統領「ミサイル防衛協力を強化」
【ワシントン=貞広貴志】ブッシュ米大統領は11日、ホワイトハウスで記者会見し、北朝鮮の核実験実施発表に対し、「平壌の政権に対し、確実に深刻な影響を与えねばならない」と述べ、国連安保理決議などを通じ、強硬な制裁措置を取る方針を明確にした。
国連決議に盛り込むべき具体的措置として、<1>核・ミサイル関連技術の輸出禁止<2>核・ミサイル開発支援につながる金融取引の停止──を挙げた。
大統領はまた、「北朝鮮の挑発」に対抗するため、日本など地域の同盟国と弾道ミサイルに対抗する「ミサイル防衛協力を強化する」と述べた。大統領は、6か国協議の枠組みや国連安保理を通じた外交解決の必要性を繰り返し強調しつつ、「すべての選択肢を留保する」と述べ、軍事的措置も視野に入れていることを示唆した。
ブッシュ大統領は、国際社会の警告を無視した北朝鮮を、核兵器廃棄に追い込むため、「外交上のムチ」が必要と述べた。(読売新聞 2006/10/12)

北の科学力、脱北研究者ら分析 「実戦レベルにない」
【ソウル=久保田るり子】「北朝鮮はプルトニウム型核爆弾の製造に必要な100万分の1秒単位の測定装置や高速カメラを禁輸措置などのため入手できていない」「北朝鮮の実力は韓国の1970年代レベル」。こんな分析が、北朝鮮を最近脱出した核科学者と朴正熙政権時に韓国の秘密核開発に従事した研究者(複数)にインタビューした韓国の著名ジャーナリスト趙甲済氏の証言で11日、明らかになった。
趙氏によると、北朝鮮の核科学者の話では、北朝鮮は高速測定装置や高速カメラがないため、核爆弾の設計段階に大きな問題を抱えているという。韓国の研究者は核実験発表について「実戦に使える核爆弾ではない」と断定、「実験は成功とはいえず、失敗ともいえない中間だ」と分析したという。
北朝鮮の核科学者は趙氏に「金正日総書記には、核爆弾を弾道ミサイルに搭載可能な500キロまで小型化したと報告されたが、実際には設計不備であるため爆発が成功するかどうかも不明だ。今回の実験で科学者たちは報告書通り爆発するかどうかかなり悩んだだろう」と述べたという。
今回の実験はTNT火薬500トン程度の爆発と推定されており核爆弾にしては規模が小さいことから「本当に核爆弾なのか」との疑惑も出ているが、朴政権時の研究者たちは「(核反応による)爆発は一部だけだった」と分析している。70年代の韓国は朴元大統領が核兵器計画を推進、爆弾設計チームとプルトニウム入手チームが活動したが、米国の圧力により核計画を放棄した経緯がある。
趙氏は「北朝鮮が本当に核の能力を保持していれば2度目の実験を行うだろう。だが、実験ができないなら、核能力の脆弱(ぜいじゃく)性をさらけ出すと同時に国際社会の制裁を受けるという、彼らからみれば“最悪のシナリオ”となるわけだが、その可能性は高いと思う」と述べた。(産経新聞 2006/10/12)

北朝鮮の大気サンプル、放射性物質検出されず=米当局者
【ワシントン13日ロイター】米情報機関の当局者はロイターに対し、北朝鮮の近くで米機が採取した大気サンプルの初期検査で放射性物質が検出されなかったことを明らかにした。ただ米政府には北朝鮮が核実験を実施しなかったと断定する用意はできていないとも述べた。
同当局者は「初期検査からは何も検出されなかった」とし、その後も分析を進めているが「一次結果と異なるとは思えない」と話した。
ただ当局者は、北朝鮮が核実験を行わなかった、または実験が失敗だったと情報機関専門家が表明するには至っていないとしている。(ロイター通信 2006/10/14)

北朝鮮核実験:放射性物質「出ず」 CTBTOが観測結果報告
核実験全面禁止条約機関(CTBTO)準備委員会は13日、ウィーンで、条約に署名した各国を集めて特別会合を開き、地震波など、北朝鮮の核実験監視のための各種の観測データを議論した。核爆発の確認に重要な判断材料となる放射性物質は、「これまで検出されていない」との観測結果が報告された。一方、核実験が原因となった可能性がある地震のマグニチュード(M)を従来のM4.0(誤差M0.3)から、M4.1(同M0.1)と評価し直した。
日本では、全国36府県などが行った12日午前9時までの観測で、大気中で放射性物質は検出されていない。しかし、CTBTOの観測は精度が高く、自治体の観測では分からない微量元素も検出できるため、データが注目されていた。
日本政府は「現時点では放射性物質が出ていないということで、核実験ではなかったとの判断はまだできない」としており、今後も観測データの収集などを続ける。【ウィーン会川晴之、高木昭午】(毎日新聞 2006/10/14)

北朝鮮が核実験実施したか不明=IAEA事務局次長
【ウィーン16日ロイター】国際原子力機関(IAEA)は16日、北朝鮮での地下爆発が核実験だったか否かは分からない、との見方を示した。
IAEAのハイノネン事務局次長は、国際安全保障についての会合中に開かれた記者会見で「現時点で北朝鮮がどの程度の原料を爆発に使用したかは、北朝鮮以外誰にも分からない」と述べた。
同事務局次長は「核爆発の可能性」に言及し「爆発があった可能性のある場所を特定した」としながらも、特定した場所についてそれ以上の詳細には触れなかった。
IAEA査察団が再び北朝鮮入りして調査することが、事実確認の唯一の手段だと話した。(ロイター通信 2006/10/17)

米軍:北朝鮮と戦闘でも「勝利する能力」 参謀本部議長
【ワシントン和田浩明】ペース米統合参謀本部議長は24日、米国防総省で記者会見し、仮に北朝鮮と戦闘になっても米軍には勝利する能力があると強調、「イラク対応で手いっぱい」との見方を退けた。一方で、イラクなどに精密誘導兵器を優先的に配備しているため、別の地域での新たな戦争は「非戦闘員の損害が出やすい第2次大戦型になる」との見通しを示した。
核実験実施(9日)後の北朝鮮の軍部隊の動きについてペース議長は「変化のない状態だ」と明らかにした。北朝鮮のもたらす脅威の程度は「指導者の意図を知り得ないので分からない」と述べた。だが、北朝鮮有事への対処能力は米軍には十分あると主張、「(ペルシャ)湾岸地域に20万人展開していても、米軍は州兵・予備役も含め200万人以上いる。潜在的な敵はこれを忘れるべきでない」と語った。
一方、精密誘導兵器や情報収集のための装備がイラクに優先配備されているため他地域の戦闘では手薄になり、非誘導弾を使うことになると説明。「力ずくの、きれいでない戦いをすることになるが、(米軍の軍事的優勢という)結果には疑いはない」と語った。(毎日新聞 2006/10/25)

「北朝鮮は5年以内に崩壊」97年にCIAが予測
【ワシントン=坂元隆】米中央情報局(CIA)の専門家会合が1997年の時点で「北朝鮮が5年以内に崩壊する可能性が高い」との予測をまとめていたことが26日、CIA解禁文書で明らかになった。
90年代中ごろ、北朝鮮は厳しい食糧不足に見舞われ、早期崩壊の見方も広がっていたが、米政府がその可能性を真剣に受け止めていたことを示している。
文書は、民間団体「国家安全保障アーカイブ」の求めに応じ、公開された。97年末に政府内外の専門家が集まり、北朝鮮の現況を政治、経済、外交などの面から分析している。
北朝鮮が、農業、工業の両面で経済難に陥っているのに金正日政権に抜本的改革に乗り出す兆しが見えないことや、韓国、中国、日本などの周辺国が全面的に支援する意思を持っていないことなどを指摘。「(集まった)専門家の多数は、現在の問題を抱えた状況のままで5年以上持続できるかどうか疑っている」と結論づけている。(読売新聞 2006/10/27)

米、不測の事態に備えて北朝鮮攻撃計画の立案を加速=ワシントン・タイムズ紙
【ワシントン3日】米紙ワシントン・タイムズは3日付で、米国防総省が北朝鮮の核施設に対する攻撃計画の立案を加速させており、アジア地域の米核戦力の増強を図っていると報じた。
同紙は国防総省の当局者の話として、計画には寧辺の核燃料再処理施設に対する特殊部隊を使った奇襲や、巡航ミサイル「トマホーク」による攻撃などが含まれていると伝えている。当局者は同紙に、「核攻撃のほかに、現在、いくつかの選択肢がある。計画は加速されている」と語っている。
同紙は、北朝鮮が10月9日に行った核実験および北朝鮮の核計画に対して中国と韓国が反対姿勢を強めていることによって、計画促進に新たに弾みがついたと指摘している。
別の国防総省当局者は同紙に対して、米国は最近、日本と韓国に対して、北朝鮮の抑止のために核兵器を使うこともあり得ることを確認したと語った。同当局者は、韓国を守るために、必要とあれば、核の抑止力を含めあらゆるレベルの武力に訴えると述べた。
これに対して国防総省スポークスマンは、軍は常に不測の事態に備えてさまざまな計画を想定しているとした上で、記事は同省内の北朝鮮に対するアプローチを誤って分析していると語った。同スポークスマンは、ブッシュ大統領は北朝鮮問題を6カ国協議によって平和的、外交的に解決する姿勢を明確にしていると述べた。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/04)

ゲーツ新国防長官、94年に「北朝鮮空爆論」
■上院軍事委で「考え変えた」
【ワシントン=有元隆志】次期国防長官に指名されたロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官に対する5日の上院軍事委員会での質疑で、ゲーツ氏が北朝鮮の核施設の破壊を主張していたことが取り上げられ、同氏が「考えを変えた」と、外交による問題解決を強調する場面があった。
レビン上院議員(民主党)は、ゲーツ氏が北朝鮮の核開発危機が起きた1994年に書いた論文を取り上げた。同議員によると、前年にCIA長官を退任したゲーツ氏は、段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。
同議員が「北朝鮮の核施設を攻撃すべきか」とただすと、ゲーツ氏は「北朝鮮への対処に関する考えを変えた。現時点で、最善策は外交であることは明白だ」と述べた。そのうえで、ここ数週間の「中国や日本の対応に感銘を受けた」と述べ、特に10月の北朝鮮の核実験に対し、中国が国連の対北朝鮮制裁決議に賛成するなど「強い対応」をとったことを前向きな動きとして挙げた。(産経新聞 2006/12/07)

日米、有事計画を具体化 朝鮮半島問題想定
日米両政府が、朝鮮半島有事とそれが日本有事に発展する場合を想定し、港湾・空域の使用や後方支援活動などの詳細部分を詰めた「共同作戦計画」づくりを昨年12月から始めたことが3日、明らかになった。複数の日本政府関係者が明らかにした。北朝鮮の核実験やミサイル発射実験などで朝鮮半島情勢が緊迫化していることを踏まえ、07年秋の完成を目指す。
昨年12月、自衛隊の統合幕僚副長や在日米軍副司令官ら、日米の制服組を中心とした共同計画検討委員会(BPC)が作業を始めた。日米両政府は02年に「5055」というコードネームをつけた「概念計画」に署名しているが、協力項目ごとに方針や必要な施設数などが書かれている程度という。今回の作業は、これを実施可能な「共同作戦計画」に格上げするものだ。
作業は、朝鮮半島で有事が発生した場合を想定。総論部分では、日本への直接攻撃に至らない周辺事態や、日本有事にあたる武力攻撃事態などへの対応を、「情勢」「作戦任務」「実施」「補給」「指揮統制」などに分けて具体的に設定する。
日本有事と周辺事態については、97年の「日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」で、共同作戦計画と相互協力計画を別々に準備することで合意していた。ただ、半島有事と日本有事が並行して発生する場合も想定できるため、「5055」は両計画を一緒に盛り込んだ形態を採った。
周辺事態では、遭難した米軍人の捜索・救難や、米軍が出撃や補給をする拠点となる基地や港湾などの提供、警護などの具体的項目ごとに、警察や地方自治体、民間の協力も含めた計画をつくる。港湾の提供なら、「深度」「荷役能力」などを算出した後に具体的な使用港湾を、医療であれば、「提供する病院名」「ベッド数」「必要な医薬品類」に至るまで、詳細に詰める。
また、日本への武力攻撃事態では、主に北朝鮮による弾道ミサイル攻撃を想定。自衛隊と米軍の役割分担を、ミサイル防衛や敵基地攻撃などを想定した図上演習などを交えて具体化する。
米側は日本の港湾や空港使用、医療支援など、周辺事態法が定める対米協力項目の充実を、日本側は日本有事に際した日米の役割・任務分担の明確化を、重視している。
「07年秋の完成」は米国側の強い要望といい、「06年10月の北朝鮮核実験などで、不測の事態に備えたい思惑が米国内で強まったのではないか」(政府関係者)という見方が出ている。(朝日新聞 2007/01/04)

すべての選択肢を念頭に=朝鮮半島有事の対日協力計画−米報道官
【ワシントン5日時事】スノー米大統領報道官は5日の記者会見で、日米両国政府が朝鮮半島有事を想定した協力計画の検討を進めていることを大筋で確認するとともに、「国内的、国際的にすべての選択肢を念頭に置き、それに備えようという、政府として通常の準備の一環だ」と語った。(時事通信 2007/01/06)

北朝鮮・核問題:ウラン濃縮能力、CIAの分析に米研究所が疑義
【ワシントン和田浩明】核兵器級高濃縮ウランの生産施設を北朝鮮が建設中との米中央情報局(CIA)の02年の分析は信頼性に問題があり、当該施設は存在しない可能性があるとの見解を米シンクタンクの科学・国際安全保障研究所(ISIS)が23日公表した。ウラン濃縮に関する情報不足は米国務省幹部も認めており、6カ国協議で合意された初期段階措置の履行過程で問題化しそうだ。
同研究所のオルブライト所長によると、CIAによる分析の根拠は、北朝鮮がウランの遠心分離機に使用可能なアルミニウム管数1000本をドイツとロシアから輸入しようと図り、一部は実際に入手したとの情報だった。しかし、ウラン濃縮に必要な設備や技術を入手したのかどうかは情報が不足しており、元米政府高官もCIAの分析を「問題がある」と批判した。
また、今年1月には別の高官が、北朝鮮がウラン濃縮設備の入手を図った証拠はここ2〜3年間は存在しないと語ったという。
CIAは02年11月「北朝鮮は2年前に遠心分離機を使ったウラン濃縮計画を開始した」と指摘。原爆2個分かそれ以上のウランを毎年生産できる施設を建設中だと述べた。
オルブライト氏は核拡散問題の専門家で国際原子力機関(IAEA)の元査察官。今月初旬に訪朝し北朝鮮の核計画担当者らと会談した。
北朝鮮の高濃縮ウラン計画に関する情報不足は6カ国協議の米首席代表であるヒル国務次官補も認めている。国務省のマコーマック報道官は23日の定例会見で、高濃縮ウラン計画の存在は02年10月にケリー国務次官補(当時)が証拠を示した際に北朝鮮側が認めたものだと強調。一方、北朝鮮がその直後から否定し続けていることも確認した。(毎日新聞 2007/02/24)

北朝鮮を核保有国と認めず 実験は失敗とCIA長官
韓国紙、中央日報は28日、韓国国防関係者の話として、ソウルを訪問中のヘイデン中央情報局(CIA)長官が韓国軍首脳らに、昨年10月の北朝鮮の核実験は失敗で、核保有国とは認めないとの考えを伝えていたと報じた。
ヘイデン長官は金章洙国防相らと27日に会談した。長官は、イラク戦争の際、大量破壊兵器の専門家だけで情報分析を行ったために分析に失敗したとし、北朝鮮に対しては同国の文化をよく知る韓国の専門家との情報交換が必須だと、米韓協調の重要性を強調したという。(共同通信 2007/03/28)

ウラン濃縮計画は「仮説」 北朝鮮次官発言で米長官
【ワシントン27日共同】マコネル米国家情報長官は27日の上院軍事委員会公聴会で、北朝鮮の姜錫柱第1外務次官が2002年10月、訪朝したケリー国務次官補(当時)にウラン濃縮計画を認めたとされることについて「(姜氏は)交渉の場を求めており、(計画が存在するとの)仮説を提示した」と証言した。
米国務省は同月、北朝鮮側がケリー氏らに対し、ウラン濃縮計画を認めたと発表したが、解釈の余地を含む発言だったことになる。
長官は「(姜氏が計画を)認めたと解釈した人もいたし、必ずしも認めたわけではないと考える人もいた」と述べ、米政府内に発言の解釈をめぐる「混乱」があったと認めた。ただ「高濃縮ウラン計画の存在には大きな自信を持っている」と述べた。(共同通信 2008/02/28)

朝鮮有事の密約文発見 在日米軍基地使用に事前協議不要
朝鮮半島有事の際、米国が在日米軍基地を日本側と事前協議せずに使用できることを記した日米間の密約「朝鮮有事議事録」の公文書が米ミシガン大学フォード大統領図書館で見つかった。関連する米公文書から同密約の存在は確実視されていたが、全文が明らかになったのは初めて。日本政府は密約の存在を一貫して否定している。
藤山愛一郎外相(当時)とマッカーサー駐日米大使(同)との間で署名された60年6月23日付の議事録。ニクソン政権末期の74年、朝鮮有事の際の在日米軍基地使用に関する米政権内の議論を記したメモランダム(覚書)に添付する形で保存されていた。フォード政権への引き継ぎ資料とみられる。秘密扱いだったが、05年3月に機密指定を解除された。名古屋大大学院の春名幹男教授(国際報道論)が今年2月末に大統領図書館で入手した。
議事録は、当日に開かれた日米安保協議委員会準備会合で両氏が述べた声明を2ページにわたって記録。藤山氏は「在韓国連軍部隊に対する攻撃によって生じる緊急事態における例外的措置」について「岸首相(当時)から権限を与えられた」としたうえで「直ちに着手することが必要とされるような軍事作戦のため、日本における施設及び地域を使用してもよい」との「日本政府の見解」を述べ、両氏が署名した形になっている。
74年のメモランダムは、同議事録の内容を「朝鮮有事の際、日本政府との事前協議なしに在日米軍が軍事作戦に着手することを容認するもの」と説明したうえで議事録全文を添付。同議事録の延長を日本側から取り付けるべきか、検討している。
藤山氏とマッカーサー氏は同議事録に署名した60年6月23日に東京都内の外相公邸で新安保条約の批准書を交換。同日、岸首相は辞意を表明した。春名教授は「岸首相の辞意表明直前に、まさに駆け込みで密約を結んだのだろう」と分析している。密約の全文は今月発売の月刊「文芸春秋」に掲載される。(塚本和人)

<事前協議> 日米両政府は60年1月、日米安保条約改定の際の交換公文で、在日米軍の配置や装備の重要な変更や、日本からの戦闘作戦行動の基地としての施設・区域の使用は、日米で事前協議を行うことを申し合わせた。ただ、事前協議はこれまで一度も行われたことはない。(朝日新聞 2008/06/04)

敵基地攻撃、法的に可能=能力保有には言及せず−麻生首相
麻生太郎首相は26日夕、北朝鮮のミサイル発射基地への先制攻撃を想定した敵基地攻撃能力について「一定の枠組みを決めた上で、法理上は攻撃できるということは昭和30年代からの話だ」と述べ、法的には可能との認識を示した。ただ、能力を保有すべきかどうかには言及しなかった。首相官邸で記者団に答えた。
自民党内には、北朝鮮の核実験を受け、攻撃能力の検討を促す声が出ているが、首相の発言はこうした動きを後押しすることになりそうだ。(時事通信 2009/05/26)

攻撃的ミサイル防衛を 中谷元防衛庁長官
自民党の中谷元・元防衛庁長官は26日、同党の会合で、北朝鮮の核実験を非難し「北の核の小型化が実現すると(核を搭載した)ミサイルが我が国本土に着弾することになる。安全保障上の現実的な脅威だ」と指摘した。その上で、「待ち受け型だけでなく、アクティブ(攻撃的な)ミサイル防衛も考えるべきだ。(ミサイルを発射する)敵基地攻撃を検討しなければいけない」と述べた。
中谷氏は会合後、記者団に、「イージス艦に巡航ミサイルを搭載して(弾道ミサイル発射を)阻止するのは憲法の範囲内だ。座して死を待つようなことではいけない」と語った。(産経新聞 2009/05/26)

北朝鮮核実験:「希ガス」確認されず CTBTO監視網
【ウィーン中尾卓司】北朝鮮が先月25日に実施した2回目の地下核実験に絡み、核実験全面禁止条約機関(CTBTO、本部ウィーン)の国際監視網で、核実験確認の決め手となる放射性ガス(希ガス)が確認されていないことが分かった。CTBTO当局者が毎日新聞に明らかにした。希ガス「キセノン133」などの寿命は短く、「今後検知されることは絶望的」(外交筋)となった。
希ガスは、地下の岩盤のわずかなすき間も通過する性質から、最も確実に地下核実験の実施を検証できるとされている。しかし、世界に22カ所の観測地点を持つ国際監視網でこれまで検知されなかった。CTBTOはその理由として、実験場の地下トンネルの岩盤が巨大な爆発エネルギーで崩壊し、希ガスが密閉された可能性もあるとの見方を示した。地震波の特徴から「人工の爆発」との判断に変わりはない。
北朝鮮による前回06年10月の核実験では、約2週間後にカナダ北西部イエローナイフ観測所で希ガスが観測された。(毎日新聞 2009/06/22)

米軍、地下60m攻撃可能に 北朝鮮念頭の新型弾導入
【ワシントン共同】米国防総省が地下約60メートルにある軍事施設を攻撃できる超大型の特殊貫通弾(バンカーバスター)を来年夏にも空軍に導入する計画を進めていることが分かった。ロイター通信が3日までに報じた。北朝鮮やイランの地下核関連施設を念頭に置いているとみられ、実現すれば米軍が保有する最大級の通常爆弾となる。米ボーイング社が開発中のものは全長約6メートル、重さ約13.6トン。(共同通信 2009/08/04)

超大型貫通爆弾の早期製造要請=対北朝鮮・イラン圧力か−米国防総省
【ワシントン時事】米国防総省は6日までに、「バンカー・バスター」と呼ばれる従来の地下貫通型爆弾の10倍の威力を持つ超大型爆弾の製造を急ぐための費用を予算に盛り込むよう議会に要請したことを明らかにした。
貫通弾は地中深くにある敵の頑丈な構造物を攻撃する際に使われる。同省は製造を急ぐ理由を明らかにしなかったが、北朝鮮やイランは地下で核兵器開発を進めているとされ、両国に圧力を掛ける狙いがあるとみられる。
同省は2004年にボーイング社とともに開発に着手。予算が認められれば来年7月までに実戦配備できるとしている。(時事通信 2009/08/06)

北朝鮮「核には核で立ち向かう」 軍部が米韓に警告
【北京共同】北朝鮮の朝鮮人民軍板門店代表部は15日付で、米韓連合軍司令部が指揮所演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を17日から実施するのに先立ち、「わが国を標的にした核戦争演習」と非難、「われわれを核で脅せば核で、ミサイルで脅せばミサイルで立ち向かう」と警告する報道官談話を伝えた。朝鮮中央通信が16日伝えた。
談話はさらに、米韓が「制裁を実行に移し対決をあおるなら、報復と全面戦争で対応する」のが「わが軍隊の立場だ」と指摘。「われわれは万端の態勢にあり、(警告は)決して空言ではない」と表明した。(共同通信 2009/08/16)

核・内戦も想定?米韓、北朝鮮有事に備え作戦計画
【ソウル=前田泰広】韓国の聯合ニュースは1日、韓国と米国が最近、北朝鮮の緊急事態に備えた軍の「作戦計画5029」を完成したと報じた。
韓国政府消息筋が明らかにした。
緊急事態を5〜6の類型に分類。核やミサイルなど大量破壊兵器の外部への流出、政権交代やクーデターなどによる内戦などが想定されていると見られる。
同消息筋によると、緊急事態に備えた対策は「概念計画」にとどまっていたが、 李明博(イミョンバク)政権発足後、米韓の軍当局が作戦計画に発展させる作業をしてきたという。(読売新聞 2009/11/01)

朝鮮半島有事密約も文書で確認 外務省有識者委
安全保障に絡む日米間の4密約に関する外務省有識者委員会(座長・北岡伸一東大教授)は29日までに、従来の省内調査では確証が得られずにいた朝鮮半島有事の際の核持ち込み容認をはじめ3密約の存在を関連文書発見などにより確認した。
残る沖縄返還時の原状回復費肩代わりに関する密約については、旧大蔵省関係者へも対象を拡大し聞き取り調査する方針。検証作業は来年1月中の報告書作成を目指し急ピッチで進んでいる。
有識者委は11月27日の初会合以降、外務省チームによる調査報告書の精査と同時に密約の存在を認めた元幹部らからの聞き取りを実施。この過程で朝鮮半島有事の際に米軍が事前協議を経ずに在日米軍基地を使用できるとの密約について、根拠となる当時の藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日米大使の会談議事録を確認した。
米軍の核兵器搭載艦船の領海通過や寄港を日米安保条約の事前協議の対象外とする密約は、外務省チームが見つけた草案とみられる文書を、有識者委も密約の存在を示す証拠と断定した。米側で公開されている安保条約改定時の藤山、マッカーサー両氏間の「秘密議事録」と同様の内容。両氏の署名はなかった。

<朝鮮半島有事の密約> 朝鮮半島有事に、米軍が在韓国連軍指揮下に入る場合、日米安全保障条約上の「事前協議」を経ずに在日米軍基地を使用できるとした秘密合意。昨年、春名幹男(はるな・みきお)・名古屋大学大学院教授が、全容を記した1960年6月23日付の日米安全保障協議委員会準備会合の秘密議事録をフォード米大統領図書館で発見した。その中で藤山愛一郎(ふじやま・あいいちろう)外相はマッカーサー駐日大使に対し、朝鮮有事における「例外的措置」として、「在韓国連軍部隊が停戦協定に違反した武力攻撃を撃退することができるよう、在日米軍部隊が国連軍司令部の下で直ちに着手することが必要とされるような軍事戦闘作戦のために、日本にある施設・区域を使用してもよい」との見解を伝えている。(共同通信 2009/12/29)

北の核使用には先制攻撃=韓国国防相
【ソウル時事】聯合ニュースによると、韓国の金泰栄国防相は20日、ソウル市内で開かれた講演で、「(北朝鮮の核攻撃の兆候を)感知し、明らかな攻撃意思があれば、直ちに打撃を加えなければならない」と述べ、北朝鮮の核兵器使用が迫った場合は先制攻撃を行う考えを示した。金国防相は先制攻撃について「合法性について議論があるが、核攻撃の場合は許容できる」と指摘した。
韓国は昨年に修正された国防改革基本計画で、有事の際に北朝鮮による核やミサイル攻撃の兆候が把握されれば、先制攻撃する方針を示している。(時事通信 2010/01/20)

ニクソン政権、対北核攻撃を検討 69年の偵察機撃墜で
【ワシントン共同】1969年4月に米軍偵察機が日本海上で北朝鮮に撃墜された事件を受け、当時のニクソン米政権が戦術核を使って北朝鮮を攻撃する作戦を検討していたことが23日、分かった。米シンクタンク「国家安全保障公文書館」が入手した公文書を発表した。
同作戦は暗号名「フリーダム・ドロップ」と呼ばれ、当時のニクソン大統領やキッシンジャー大統領補佐官らが、北朝鮮空軍の無力化を目的として検討。北朝鮮の軍司令部や飛行場などの軍事施設に対して、核爆弾を投下するか、核ミサイルを発射するなどの方法で核攻撃する作戦を計画していた。
一方、この作戦を実行した場合、朝鮮半島でさらなる大規模な戦争を引き起こす懸念が示された。また、最大で数千人の民間人の犠牲者が出る可能性も指摘されていた。(共同通信 2010/06/24)

米が日本に空港や港の調査要求 朝鮮半島有事にらみ
朝鮮半島有事の際、日本の民間空港や港湾施設の自由使用を確保するため、米政府が2008年、日本政府に実地調査を行うよう要求したが、日本側は及び腰だったことを示す米外交公電が15日、内部告発サイト、ウィキリークスで公表された。日米防衛協力のための指針は「周辺事態」が発生した際、米軍が日本の民間空港・港湾を使用できるとしている。規定に基づき、有事の態勢づくりを急ぎたい米側と、慎重な日本との温度差が浮き彫りになった。(共同通信 2011/06/15)

米海軍:民間6港湾を重要視 秋田・新潟など、朝鮮有事を想定
朝鮮半島有事などを想定し、米海軍が日本国内で少なくとも民間6港湾を重要港湾と位置づけていることが、複数の日米軍事関係者への取材で分かった。本州の日本海側と九州に集中しており、有事の際に補給や出撃の拠点として利用されるとみられる。6港湾には米軍艦が定期的に入港しており、米海軍は目的を「友好親善」などと説明しているが、関係者は「港湾調査と地ならしが主な目的」と話している。
6港湾は、秋田▽新潟▽下関(山口)▽博多(福岡)▽長崎▽鹿児島。米海軍が重視する民間港湾が明らかになったのは初めて。
6港湾によって入港頻度は違うが、博多と鹿児島は10年以上前からほぼ毎年、下関は03年から、新潟が04年、長崎は06年から毎年のように入港するなど活発化している。水深や地形を調べ使い勝手をみているほか、実績作りの意味があるという。
活発化した背景には、北朝鮮による軍事的な挑発行動や中国海軍の海洋進出があり、主に日本海側は朝鮮半島、鹿児島は中国、博多や長崎は両方をにらんでいるという。【鈴木美穂、仙石恭】(毎日新聞 2012/01/05)



【関連サイト】

The two faces of Rumsfeld (Guardian)

US grants N Korea nuclear funds (BBC News)

Rummy's North Korea Connection (FORTUNE)

Rumsfeld was on ABB board during deal with North Korea (Swissinfo)

Bush Gives N. Korea Two Reactors Capable Of Bomb-Making (Moscow Times)



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