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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第77楽章:2006年11月]
米連邦議会下院議員、「テロリスト」に間違われ搭乗拒否
カリフォルニア州サンタアナ──民主党のロレッタ・サンチェス連邦議会下院議員(カリフォルニア州選出)が、同姓同名のテロリストと間違われ、米ユナイテッド航空への搭乗を一時拒否された、との事実を明らかにした。同議員の名前が、米同時多発テロ後に打ち出された「搭乗禁止リスト」に載っていたことが原因だった。
同議員によると、秘書が10月下旬、アイダホ州ボイシからコロラド州デンバー経由でオハイオ州シンシナティ行きの片道切符を手配しようとしたところ、インターネットや空港で搭乗券を発行してもらうことができなかったという。
同航空のカウンターで手続きするよう言われた同議員は、自分の名前が「搭乗禁止リスト」にあるとして、航空会社職員から身分証明書の提示を求められた。生年月日によって、リスト上の人物とは別人と確認した後、航空機に搭乗することができたという。
米運輸安全局(TSA)は、治安維持の理由で、同議員と同じ名前が「搭乗禁止リスト」にあるかどうかは明らかにできないとしているが、名前を混同する事例もあると認めた。また、リスト上の名前と酷似した人物を調査するのは航空会社の責任としている。
サンチェス議員の地元は、2万4000人のアラブ系アメリカ人が居住するオレンジ郡を含む第47選挙区。現在、5期目。「搭乗禁止リスト」に反対の立場を取り、同リストに掲載された選挙区の有権者数人の名前を削除するよう働き掛けている。(CNN 2006/11/02)Googleが秘密裏に米国政府の検閲に協力?元CIA職員の発言が波紋を呼ぶ
【テクノバーン】米インターネット大手のグーグル(Google)が極秘裏に米国政府の諜報活動に協力していると元CIA職員がラジオ番組で発言。この発言が米国のインターネットコミュニティーの間で大きな波紋を呼んでいる。
この発言を行ったのは米中央情報局(CIA)の元エージェントのロバート・スティール氏。米国内で放送されているラジオ番組「アレックス・ジョーンズ・ショウ」でスティール氏は「グーグルは米国政府の諜報活動に関与するという致命的な失敗を犯している」とした上で「これは大きな誤りで直ぐに政府との関わりを絶つべきた」と発言した。
グーグルが年初にネット検索の履歴情報を米司法省に提出することを断ったことに関しても「茶番劇に過ぎない」と一笑に付した。
今のところグーグルが米国の諜報活動に協力しているという確固たる証拠はないが、米国内で安全保障問題のニューズレターを発行している一部専門紙が情報機関の職員の発言として「企業名は公表できないが、カリフォルニア州マウンテンビューにある会社の協力の元でその会社の検索エンジンの利用者履歴を国家安全保障の目的で監視している」と報道じたこともあり、状況は火に油を注ぐ形となってきている。
グーグルと米国政府の関係に関して識者からは「グーグルアース(GoogleEarth)は元々は米キーホール(KeyHole)が企業や政府向けに提供していたサービスがベースとなっている。グーグルがキーホール社の事業を買収した以上、キーホール社が持っていた政府機関との関わりもそのまま継承されたと考えてもおかしくない」と語る。
同時に同じ人物は「グーグルがグーグルアースの商用サービスの一環として政府とつながりを持っているということと、グーグルがCIAやNSAと関連しているというのはまったく別問題」とも説明を加えた。
グーグルは創業以来「Don't be evil(不道徳なことはしない=悪魔には魂を売り渡さない)」というポリシーの元で独自のサービスを提供してきた。
しかし、グーグルは中国に進出した際、中国市場への進出と引き換えに中国政府からの求めに応じて特定のキーワードの検索対象から外す「検閲」を検索エンジンに加えるなどグーグルの姿勢には近年になり変化が生じてきたとする見方もでてきている。
グーグルの創業者のサージイ・ブリン氏は中国進出が行われる前に行われた米プレイボーイ誌(2004年9月号)に掲載されたインタビュー記事で「(もし、完全な検索結果と中国市場への進出のどちらかを選べと言われればどうするかという質問に対して)それは難しい質問だ。『魂を悪魔に売り渡さない』というポリシーは何が悪魔なのかという議論に突き当たる。ひとつだけ言えることは人々が良い決断をするためには良い情報が必要だということだ。グーグルは人々のために良いツールでなければならない。もし、極端な選択が迫られることがあれば、グーグルは人々の命を救う方を選ぶだろう」と答えていた。
ブリン氏の考えだと中国人が良い決断をするためには「天安門事件」とかに関連する情報は不要ということになりそうだ。
このプレイボーイ誌のインタビュー記事、最後は「果たしてグーグルはいつまで理念を保つことができるだろうか」というコトバで締めくくられていた。(Technobahn 2006/11/02)ref. Former Intelligence Agent Says Google In Bed With CIA
(Prison Planet.com 2006/10/31)ブッシュは世界平和の脅威 金総書記より危険と英調査
ブッシュ大統領は北朝鮮の金正日総書記やイランのアハマディネジャド大統領より危険−。3日付の英紙ガーディアンは、世界の指導者で誰が平和への脅威かなどを英国民に尋ねた世論調査結果を掲載、ブッシュ氏はかつて自分が「悪の枢軸」と呼んだ国の指導者より、危険視されるようになったとした。
調査結果によると、75%がブッシュ氏について危険と回答。金総書記は69%、アハマディネジャド大統領は62%だった。最も危険とされたのは国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者で、87%に上った。
同紙のほか、イスラエル、カナダ、メキシコの有力紙も連携し、それぞれの国で同様の調査を実施。イスラエルを除く3カ国では、イラク戦争を正当化できないとする意見が圧倒的多数を占めた。親米のイスラエルでも米国の政策を支持する比率が減った。(共同)(U.S. FrontLine 2006/11/03)米国:軍事法廷法の違憲認定を求める──グアンタナモ収容者の弁護士
【ワシントン和田浩明】米海軍グアンタナモ基地(キューバ)に収容中のテロ容疑者らの弁護士は1日、先月成立した軍事法廷法は不当な拘束からの救済請求権を認めていないとして、違憲認定を求める書面をワシントンの連邦高裁に提出した。AP通信などが報じた。
同法は対テロ戦争で拘束された者が米国内の通常の法廷で拘束の適法性を問うことを原則的に禁止し、伝聞情報や捜査令状なしで入手した証拠の法廷での採用を認めている。また、戦時捕虜の保護を定めたジュネーブ条約の解釈・適用権限を大統領に認めている。(毎日新聞 2006/11/03)米空軍、ネットで戦う「サイバースペース司令部」設置へ
ワシントン(ロイター) 米空軍のマイケル・ウィン長官が2日、インターネットなどサイバースペースを専門とした新しい司令部を創設する、と述べた。米第8空軍のルイジアナ州バークスデール基地に司令本部を置き、サイバーテロなど、サイバースペースでの攻防を担う。産業界との会議上で明らかにした。
米国はすでに、中国などからサイバー攻撃を受けたと主張しており、国を守るためにも、サイバー空間の戦略的、戦術的な防衛が必要だとしている。
司令官には、第8空軍のロバート・エルダー中将を任命し、司令部創設の予算は2008年10月から始まる2009年度予算に計上するとしている。
ウィン長官は、「テロリストはGPSや衛星通信を使い、インターネットで資金を調達し、米国のサーバーを攻撃している」「サイバー空間にある様々なデータを適切に守る、新しい手段が必要だ」と述べた。
新しい司令部は、空軍宇宙軍団や航空戦闘軍団と同等の権限を持ち、大統領の命令により、金融ネットワークの停止も可能となる。(CNN 2006/11/04)米、不測の事態に備えて北朝鮮攻撃計画の立案を加速=ワシントン・タイムズ紙
【ワシントン3日】米紙ワシントン・タイムズは3日付で、米国防総省が北朝鮮の核施設に対する攻撃計画の立案を加速させており、アジア地域の米核戦力の増強を図っていると報じた。
同紙は国防総省の当局者の話として、計画には寧辺の核燃料再処理施設に対する特殊部隊を使った奇襲や、巡航ミサイル「トマホーク」による攻撃などが含まれていると伝えている。当局者は同紙に、「核攻撃のほかに、現在、いくつかの選択肢がある。計画は加速されている」と語っている。
同紙は、北朝鮮が10月9日に行った核実験および北朝鮮の核計画に対して中国と韓国が反対姿勢を強めていることによって、計画促進に新たに弾みがついたと指摘している。
別の国防総省当局者は同紙に対して、米国は最近、日本と韓国に対して、北朝鮮の抑止のために核兵器を使うこともあり得ることを確認したと語った。同当局者は、韓国を守るために、必要とあれば、核の抑止力を含めあらゆるレベルの武力に訴えると述べた。
これに対して国防総省スポークスマンは、軍は常に不測の事態に備えてさまざまな計画を想定しているとした上で、記事は同省内の北朝鮮に対するアプローチを誤って分析していると語った。同スポークスマンは、ブッシュ大統領は北朝鮮問題を6カ国協議によって平和的、外交的に解決する姿勢を明確にしていると述べた。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/04)イスラエル軍の武装勢力掃討続く、「人間の盾」も射殺
【カイロ=森安健】イスラエル軍は3日、ガザ地区で武装勢力の掃討作戦を続け、同日だけでパレスチナ人17人が死亡した。武装勢力が潜伏していたイスラム教礼拝所モスクを守るため「人間の盾」になろうとした女性2人も銃撃で死亡。イスラエル軍の攻撃による死者数は3日間で35人に上った。
「人間の盾」になろうとした女性が死亡したのはガザ北部のモスク。2日夜にイスラム原理主義組織ハマス系の戦闘員らが立てこもったため、イスラエル軍が直ちに包囲し、モスクの外壁などを壊し始めた。ハマスのラジオが女性に「人間の盾」になるよう呼びかけたところ、女性ら数百人が早朝のモスクに集まった。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は声明を発表し「国際社会の介入が必要だ」と表明。ハマス政権のハニヤ首相は「(ガザ北部の)ベイトハヌーンの(イスラエル軍による)占領に対し抗議を主導した女性らに敬意を表する。国連のアナン事務総長はパレスチナ人の殺りくを止めるべきだ」と強調した。(日本経済新聞 2006/11/04)クラスター爆弾は恐怖と訴え ベイルートで被害者の集会
【ベイルート5日共同】イスラエル軍がレバノン南部などで使用したクラスター(集束)爆弾の被害に関する集会が4日、ベイルートで開かれ、足などを失った被害者らが同爆弾の恐ろしさを展示した不発弾や、人形を使った寸劇で訴えた。
主催のレバノン軍関連組織の関係者によると、集会には6000人以上が参加。クラスター爆弾はひとつの爆弾の中に収納された多数の子爆弾が空中で飛散するため、その多くが不発弾として残り、危険性を知らずに触れた子供たちが死傷する例も多く、人権団体などが使用禁止を求めている。
イスラエル軍とレバノンのイスラム民兵組織ヒズボラの戦闘が終了した後の9月16日、南部ティールの自宅前の畑で作業中、子爆弾を踏み右足を失ったハッサン・バラケットさん(21)は「つらい経験だが、クラスター爆弾の恐ろしさをすべての人に伝えなければならない」と訴えた。
国際人権団体が最近発表した調査報告書によると、過去30年間に20以上の国・地域で同爆弾の被害に遭った人の98%が非戦闘員で、被害者の約4分の1は子供だったという。(共同通信 2006/11/05)クラスター爆弾:不発弾爆発、死傷者98%が民間人 地雷よりひどい──NGO調査
【ジュネーブ澤田克己】戦争や紛争で使用されたクラスター(集束)爆弾の不発弾による爆発事故での死傷者の98%が民間人であることが、ベルギーの非政府組織(NGO)「ハンディキャップ・インターナショナル」による国際調査で明らかになった。
調査は、イラクやレバノンなど24カ国で行われた。クラスター爆弾の不発弾が原因と断定できた死傷者は約1万1000人で、性別・年齢などが分かる約6300人のうち民間人は98%。ほとんどが民家の周囲や建物の中、田畑といった場所で被害にあっている。軍人や除去作業従事者は、死傷者の2%だけだった。
調査によると、ベトナムやラオスではベトナム戦争中に米軍が使ったクラスター爆弾の不発弾被害が現在も続いている。ベトナムでは今も、推定で毎年400〜600人が死傷。今年夏にイスラエル軍が激しい攻撃を加えたレバノンでは、クラスター爆弾の不発弾による死傷者が毎日平均2人強になっている。
2日にジュネーブで会見した同団体は「確認されたのは実際の死傷者の一部だけだ」と指摘。また、調査関係者は「レバノンで使われた70年代製のクラスター爆弾は不発率が最高で80%に達しており、高くても20%台というメーカーの推定値より大幅に高い。クラスター爆弾の被害は、地雷よりもひどい」と語り、クラスター爆弾を規制する国際的枠組み作りの重要性を訴えた。<クラスター爆弾> クラスターは英語でぶどうの「房」の意味で、数個から200個以上の子爆弾を含む。投下されると子爆弾が最大400メートルの範囲に飛び散る。子爆弾が不発弾となって地上に残ると、子供が拾った時に暴発するなど、2次被害をもたらす。(毎日新聞 2006/11/05)
イスラエル軍:12歳パレスチナ人少女を誤射
【エルサレム前田英司】パレスチナ自治区・ガザ地区北部のベイトハヌーンで4日夜、12歳のパレスチナ人少女がイスラエル軍に狙撃されて死亡した。イスラエル軍は銃撃が武装勢力メンバーを狙ったものだったと説明、誤って少女を殺害したことに遺憾の意を表明した。イスラエル軍はベイトハヌーンがイスラエル領へのミサイル発射拠点になっているとして1日以降、掃討作戦を展開しており、ロイター通信によると、これまでにパレスチナ人46人が死亡した。
イスラエルのオルメルト首相は5日の閣議で「(パレスチナ側からの)ミサイル攻撃阻止のため必要な措置を取り続ける」と述べ、さらに作戦を継続する方針を強調した。一方、パレスチナ武装勢力の民衆抵抗委員会は4日、イスラエル軍が48時間以内に攻撃を中止しなければイスラエル領内での自爆テロ攻撃を再開すると警告した。(毎日新聞 2006/11/05)「国防長官は辞任を」米国防専門紙グループが共通社説
米軍の陸海空軍、海兵隊という4軍種ごとの関係者を対象にした「アーミー(陸軍)・タイムズ」など、4つの週刊紙でつくる国防専門紙グループが4日、各紙の電子版サイトに、ラムズフェルド国防長官の辞任を求める共同社説を掲載した。
7日投開票の中間選挙を前に、イラクの失態の責任者として長官を更迭するようブッシュ政権に求める声は、野党民主党だけでなく与党共和党の候補者からも相次いでいる。軍関係者が読者のほとんどを占める専門紙からの辞任要求で、圧力はさらに高まりそうだ。
社説は、イラクでの作戦立案、遂行に対し、現役の将官たちからも不平が出つつあることに留意した上で、ブッシュ大統領が1日にラムズフェルド長官の続投を明言したことを「これは過ちだ」と批判。長官はすでに「制服組の指導者、兵士たち、議会、そして一般大衆の間で信頼感を失った。彼の戦略は失敗し、指導力に限界が出ている」と指摘した。
その上で「これは中間選挙とは関係ない。どちらの党が勝つにせよ、痛い事実と向き合うべき時が来た。ラムズフェルドは去らなければならない」と結んでいる。
4紙ともUSAトゥデーを発行しているガネット社の関連会社の経営で、紙面では6日付で掲載される。(朝日新聞 2006/11/05)パレスチナで“未知の兵器”被害
今月1日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの新たな侵攻が始まり、同地区は緊迫度を増している。同軍は、レバノン攻撃では濃縮ウランを含む兵器を使用したとされる。一方ガザでも今年6月からの侵攻以降、被害者に「不可思議な兵器被害」が出ている。現地情勢をウオッチし続けるジャーナリスト大月啓介さん(33)のルポをお届けする。ガザ北部にあるガザ市。私は地区最大のシファ病院を訪ねた。ガザの医師を困惑させているという、イスラエル軍の「未知の兵器」による犠牲者への不可解な症状を取材するためだった。1階のICU(集中治療室)に足を踏み入れ、その光景に息をのんだ。
体中に穴が開き、骨をのぞかせ、息も絶え絶えの少年。小学校3年生のサアド・ガンディール君(9つ)だ。ガザ中部の「マガジ難民キャンプ」で空爆を受け運ばれてきた。このほかにも体を焼かれ、人工呼吸器につながれた人々。自分が脚を失ったことも知らずに横たわり、眠り続ける人々。静かなICUに、患者に取り付けられたモニターの無機質な音が響いていた。
彼らの症状は、ガザの経験豊富な医師たちにとっても、まったく未知のものだった。ヒッシャーム医師は説明する。「患者の体は、ひどく焼けただれ、切り刻まれ、そして骨に達するまでにひどく焼けている」「患者の体に何十、何百という小さな穴が開いている。レントゲンに写らない破片の入り口で、内部は焼かれ、深い穴が開いている。この物質が何であるのか? われわれにはわかりません」
特に顕著なのが、下肢を鋭利な刃物でされたように切断された犠牲者が多いことだ。内臓が損傷しているが、その傷をもたらした破片が見当たらない、という奇妙な症状も見られる。さらに、容体が安定していても突如絶命する犠牲者もいる。このような例に至っては、医師には全く打つ手はない。しかしガザには、この未知の兵器を特定できる施設はなく、医師の誰もがこの不可解な症状にただ困惑し、憔悴(しょうすい)していた。
ガザの保健省では記者会見が開かれた。バーセム・ナイーム保健相はこの窮状を記者団に訴え、未知の兵器に関する調査を国際社会に強く要求した。調査に着手したといわれる世界保健機関(WHO)の現地オフィスはこうコメントした。「これは極めて複雑かつ政治的な問題。確たる証拠なしにわれわれはどんな声明も出せない。まだ詳細な調査結果はなく、今後の長いプロセスを経る必要がある」■銅、アルミなど体内から検出
こうした未知の兵器による爆撃が始まったのは今年6月ごろから。その約3カ月後、イタリアのテレビ局が、この兵器の調査結果を報道した。この記者チームはガザの被害者の体内から摘出された粉末をイタリアに持ち帰り、その分析をパルマ大学の医師に依頼していた。医師は報告書の中で、その粉末からは、通常ではあり得ないタングステン、銅、アルミニウムなどが検出され、米軍が開発したDIME(Dense Inert Metal Explosive「高密度不活性金属爆薬」)と呼ばれる兵器の可能性があると示唆した。
DIMEは、着弾時の殺傷範囲を狭くとどめ、周囲の民間人の「巻き添え被害」を減らすことを目的に2年前にアメリカで実験に成功した兵器。その開発の背景には、アフガニスタン、イラクでの度重なる民間人の犠牲への批判の高まりがあるといわれる。
通常の砲弾や爆弾は、鉄などの固い金属の外皮で覆われ、爆発時にその破片が飛散し殺傷力を高める構造だ。それに対し、DIMEは、爆発時には簡単に分解する炭素繊維を外皮としている。それにより殺傷範囲は通常弾より狭いものとなるのだが、問題はその中身だ。
爆薬と一緒に充填(じゅうてん)されているタングステン粉は、空気抵抗により広範囲には飛散しないものの、爆発時も金属形態を保ったまま極小の破片として人体を貫く。同時に、爆発によって帯びた高熱によって肉体組織を焼くことになる。
つまりDIMEは通常の爆弾と比べ「より狭い範囲に対して」「高い殺傷力」を及ぼす兵器といえる。
この兵器の支持者は「(巻き添え被害を減らすため)人口過密な場所での使用にパーフェクト」と語ったという。
その「パーフェクトさ」は、ガザの現場で、私が抱いたある疑問に対しての、1つの回答かもしれない。■20人の集まり死傷者は5人
ガザ中部の難民キャンプでのこと。約20人が集まり、通りの脇に腰をかけ、くつろいでいた。そして「人口過密な」彼らの真っただ中に、イスラエル軍の無人戦闘機からミサイルが撃ち込まれた。2人が命を落とし、3人が重傷を負った。この過密状態で死傷者が「5人のみ」という点を奇異に感じたが、仮にそれがDIMEだとすれば、この兵器の支持者が主張する「有効性」が実証されたといえるのかもしれない。
しかし、ひとつの大きな疑問が残る。そもそも、「その人々の中に狙うべき『標的』などいたのだろうか」。彼らは、武装活動とは無縁の人々であった。同じキャンプで14歳の少女ファドアさんとその母親ハサーンさん(37)も犠牲になっている。母娘は夕方に庭先で涼むのが日課だったが、そこをやはり無人偵察・攻撃機からのミサイルが襲った。攻撃の対象となった2人は、見渡しのよい庭の真ん中にいた。イスラエル軍の高性能偵察機は2人を識別できていたはずだ。■「通常兵器しか使っていない」
標的とされた母娘は、「テロリスト」だったのだろうか?
イスラエルの報道官は、DIMEの使用に関する私の質問に対し、それを否定し、「われわれは『通常の兵器』しか使用していない」と繰り返した。開発されて間もないDIMEは今まで“公式”には実戦使用された記録はなく、「違法」な兵器とはされていない。
しかし、前出のバーセム保健相は、記者会見でこうも訴えた。「忘れないでください。その兵器が何であろうと、民間人を、女性を子供を殺傷すること自体が、明らかな国際法違反なのです」
庭先でくつろぐ母娘の上に、突如ミサイルが降ってくる。その時、その兵器の「性質」も「名称」も、もはや重要なことではない。2人は命を絶たれたのだ。 その母娘の命を奪ったその兵器が仮に、「民間人の巻き添え被害を減らすために」開発された「より人道的な」兵器だったとしたら、何という不条理だろうか。しかし、このような不条理は、ガザでは日常の出来事なのだ。ガザの人々は、何度も私に語った。「われわれは、新兵器の実験台にされている」
6月に新たなガザへの侵攻が始まってから、300人以上が命を落とした。大きな監獄・ガザで、忘れられ、傷つけられ、殺されゆく人々がいる。彼らの声を、世界は聴くことができるだろうか。<デスクメモ> ガザ周辺も朝夕はジャンパーが必要なくらい秋めいてきたという。サアド君は転院を繰り返し、今は自宅で治療を続けているそうだ。北朝鮮も核実験前はさかんに住民に注意を喚起していたが、被爆などの被害は出ていないだろうか。どこの国でも「不可思議な兵器」の犠牲になるのはいつも一般市民だ。(蒲)
おおつき・けいすけ 東京都中野区出身。早稲田大学商学部卒業。テレビ番組制作会社日本電波ニュース社に入社しアフガニスタン、パキスタンの紛争地域を取材。現在、中東を拠点に活動する。(東京新聞 2006/11/05)
スクールバスの近くにミサイル、16歳少年死亡 ガザ
パレスチナ自治区ガザ北部で攻撃を続けるイスラエル軍は6日、スクールバスの近くを空からミサイルで攻撃し、16歳の少年1人が死亡、教師を含む4人が重軽傷を負った。ロイター通信によると、イスラエル軍報道官はイスラエル領へのロケット弾攻撃に関与したパレスチナ人を狙った、としている。1日からの攻撃で、50人を超すパレスチナ人が死亡している。
また、北部で同日、女性の自爆攻撃があり、イスラエル兵1人が軽いけがをした。過激派「イスラム聖戦」が犯行声明を出した。(朝日新聞 2006/11/06)クラスター爆弾の使用禁止を訴え=国際赤十字
【ジュネーブ6日】赤十字国際委員会(ICRC)は6日、世界各国に対し、子爆弾を大量に飛散させるクラスター(集束)爆弾について、多数の民間人が犠牲になったり、障害を負ったりしているとして即時使用禁止を呼び掛けた。クラスター爆弾は不発弾が大量に出るとされている。
また、ICRC当局者は、人口密集地帯にある軍事的な標的に対するクラスター爆弾の使用禁止を訴えた。同当局者は、貯蔵しているクラスター爆弾を廃棄するとともに、他国に移転しないよう求めた。クラスター爆弾の使用禁止は、7日に始まる特定通常兵器再検討会議で正式に提案されるという。
クラスター爆弾は、最大650個の子爆弾を収納し、飛散する。非政府機関(NGO)によれば、95―98%のクラスター爆弾は信頼性がなく、10―40%の子爆弾が不発弾になるという。
クラスター爆弾は、パラシュートで投下されることが多く、風向きなどの気象条件に左右され、標的から大きく外れて落下することも少なくない。 この結果、子爆弾の不発弾が数年にわたって民間人を傷つける結果になっている。
ICRCは、レバノン紛争でイスラエル軍はかつてないほどに大量のクラスター爆弾を使用したようだと指摘。NGOによれば、イスラエル軍は400万発のクラスター爆弾を使い、最大160万発が爆発しなかった。8月の停戦以降、クラスター爆弾の不発弾で少なくとも20人が死亡、120人が負傷したという。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/07)米軍兵士数百人がイラク撤退の請願書
【ワシントン6日】7日投票の米中間選挙でイラク問題が焦点となる中、数百人の米兵士がイラクからの撤退を求める請願書に署名し、来年1月に議会に対して正式に提出することが明らかになった。
請願書は、「軍に入って国家に奉仕するのを誇りとする愛国的な米国人として、議会の指導者たちに、イラク駐留のすべての米軍部隊と基地の速やかな撤収を支持することを促す。イラクにとどまってもうまく行かず、また、その価値もない」と述べている。
請願キャンペーンのサイトによると、請願運動はバージニア州ノーフォーク地域を中心とする現役兵士や退役軍人らによって進められた。同サイトは、多数の現役兵士や予備役らがイラク戦争に懸念を抱き、イラクからの米軍の撤退を支持しているとしている。
バージニアの地元紙は、キャンペーンの中心人物は、ノーフォークを母港とする空母セオドラ・ルーズベルトに乗り組む海軍軍人だと報じている。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/07)中間選挙、一部でトラブル 電子投票機「細工」主張も
米中間選挙では、各地で電子投票機や票の読み取り機の導入などが進んだが、一部の投票所ではトラブルも伝えられている。
ニューヨーク・タイムズ紙などによると、電子投票機について「投票しようとした候補と違う候補に票が入った」という申し立てが、フロリダ州などで投票監視グループに寄せられた。ニュージャージー州では、一部の機械で「民主党候補の名前だけがライトアップされていた」という指摘があり、意図的な細工の可能性があると共和党が主張しているという。民主、共和陣営とも多数の弁護士を待機させており、司法省も22州に850人の監視要員を配置している。(朝日新聞 2006/11/08)イスラエル軍が民家を砲撃、18人死亡=パレスチナ・ガザ地区
【ベイトハヌーン(ガザ地区)8日】イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ北部のベイトハヌーンの民家に砲撃を加え、女性や子供を含むパレスチナ人18人が死亡した。パレスチナ自治政府のアッバス議長は、和平の望みを打ち砕くものだとイスラエルを非難した。
パレスチナ保健省や病院関係者によると、民家の列の中に撃ち込まれた砲弾で、18人が死亡し、約40人が負傷した。死者のうち8人は子供で、5人が女性だったという。住民の1人は「私は逃げる途中で、2発目の砲弾が民家に命中するのを見た。街路に逃げ出した人たちにも砲弾が1発落ちてきた」と語った。
また、近くの難民キャンプでも2人が、ヨルダン川西岸のジェニンでも5人がイスラエル軍の攻撃で死亡した。
イスラエルは民間人に多数の死傷者が出たことを謝罪し、負傷者への治療などを申し出たが、パレスチナ強硬派のハマスなどは報復の自爆テロを呼び掛けている。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/09)ラムズフェルド国防長官を更迭=イラク政策修正へ−中間選挙敗北で米大統領
【ワシントン8日時事】ブッシュ米大統領は8日、ホワイトハウスで記者会見し、ラムズフェルド国防長官(74)の辞任を発表、後任にロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官(63)を指名した。イラク政策が最大の争点となった7日の中間選挙で野党・民主党が12年ぶりに下院多数派となるなど大きく躍進、与党・共和党が敗北を喫したのを受け、大統領はラムズフェルド氏の更迭に踏み切った。
イラクの治安回復のめどが立たず、米兵の犠牲者が2800人を超える中、米国内では14万人を上回る駐留軍の撤退を求める声が強まっており、ブッシュ政権はイラク政策の軌道修正を迫られることになった。(ロイター通信 2006/11/09)米国防長官更迭:新任のゲーツ氏はこんな人
【ワシントン大治朋子】新国防長官に指名されたロバート・ゲーツ元米中央情報局(CIA)長官は43年9月、カンザス州生まれ。66年にCIAに入局し、仕事の傍ら米ジョージタウン大で博士号(旧ソ連研究)を取得した。旧ソ連研究の第一人者とされ86年、CIA次官に就任。その後、大統領副補佐官(国家安全保障担当)を経て、(ブッシュ大統領の父)ブッシュ元大統領政権時代の91年、当時の国家安全保障担当大統領補佐官、スコウクロフト氏の信頼を得てCIA長官に就任した。
湾岸戦争(91年)ではCIA長官として作戦に関与し、92年には同長官として初めて訪韓。米議会で「北朝鮮の核開発阻止には国際原子力機関(IAEA)の核査察だけでは不十分」として「抜き打ち査察」を提案した。
クリントン大統領が就任した93年、CIAを退官。02年からテキサス州のテキサスA&M大学長として務める傍ら、共和党のベーカー元国務長官と民主党のハミルトン元下院議員が率いる超党派の「イラク検討グループ」に参加し、イラクを訪れ同国指導者らと会談し現地調査も行っている。
CIA時代に民主党を含む6代の大統領に仕えたほか、同グループ参加で民主党とのパイプも持つ。ブッシュ大統領とは家族ぐるみの付き合いという。(毎日新聞 2006/11/09)イスラエル:軍の誤爆認める…パレスチナ市民18人死亡
イスラエルのオルメルト首相は9日、ガザ地区北部ベイトハヌーンでパレスチナ市民18人が死亡した8日のイスラエル軍の砲撃について、「技術的なミスがあった」と軍の誤爆を正式に認めた。ベイトハヌーンでは9日、犠牲者を弔う葬列に数千人が集まり、空に向けて銃を撃ちながらイスラエルに対する怒りをあらわにした。(毎日新聞 2006/11/10)イスラエル機がフランス部隊「挑発」 あわや交戦
レバノン南部に展開する国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)のフランス軍部隊にイスラエル軍戦闘機が攻撃態勢を取り、交戦寸前になっていたことがわかった。ドストブラジ仏外相は9日、駐仏イスラエル大使を呼んでレバノン上空の飛行をやめるよう要求した。イスラエルによる「敵対飛行」は他の部隊に対しても繰り返されており、国連部隊を巻き込んだ挑発行為に国際社会から非難が高まりそうだ。
アリオマリ仏国防相が9日、下院などで説明した「一触即発の事態」はこうだ。
10月31日午前、イスラエル軍のF15戦闘機4機がブルーラインと呼ばれる撤退ラインを侵犯したのを、デイルキファに駐留する仏部隊が察知。低空飛行で部隊に接近した4機は、ミサイル発射や爆撃時に特有の降下と上昇を2度行った。仏部隊も自衛のため対空ミサイルの発射態勢を取ったという。
「通常の交戦規定なら上官の許可なく反撃可能だった。現場の兵士の冷静な判断が重大な事態に発展するのを防いだ」と国防相は説明した。
ドストブラジ外相はイスラエルのシェク大使を外務省に呼び「重大な懸念」を表明。レバノン領空の飛行をやめるよう求めた。大使はAFP通信に「(レバノンのイスラム教シーア派武装組織)ヒズボラの武器密輸の監視のための飛行だった。攻撃的なものではなく、仏部隊が誤解したのではないか」と語った。
だが、イスラエルによる「挑発」は今回が初めてではない。レバノン沖を航行中の独軍艦船や仏軍のフリゲート艦に対してもイスラエル機が発進した。9日にもナクラのUNIFIL拠点の上空をイスラエル機12機が飛行。UNIFILの主力部隊である仏側には「戦闘状態を誘発し、停戦の無効化をねらった挑発行動」という不信感が募っていた。
仏政府や軍内部には派遣前から、イスラエルとヒズボラの双方から挑発の標的になりかねない、として消極論が強かった。だが、部隊の主軸を期待する国際社会の圧力を受け、8月下旬に2000人の派遣を決定。現在は総勢9500人のUNIFILのうち仏から1650人が参加している。(朝日新聞 2006/11/10)イラク人の犠牲者は推定15万人と保健相、開戦以降で
バグダッド──イラクのシェンマリ保健相は9日、2003年3月から始まったイラク戦争後、これまで死亡したイラク人は推定15万人に達する、との試算を発表した。イラクの団体などが明らかにしていた数字の3倍にも当たる水準。イラク政府は、公式数字をまとめていない。
保健相は、訪問先のオーストリア・ウィーンで記者団に語った。AP通信によると、15万人の根拠として、死体安置所や病院へ連日、運び込まれる推定の死体100人を基準に計算した、と説明した。
同時に、イラクのイスラム教少数派スンニ派の武装組織や犯罪組織の活動がイラク人の犠牲を生んでいると非難した。
イスラム教シーア派政党のイスラム革命最高評議会(SCIRI)のメンバーは保健相の発言を受け、15万人には民間人、警官、拉致、殺害された犠牲者らが含まれると指摘。保健相の数字は、保健省が管理する死体安置所での統計が根拠になっていると述べた。
英医学誌ランセットは今年10月、イラクでの軍事作戦などに巻き込まれて死亡したイラク人は約65万5000人と発表、論議を招いた。遺体の数ではなく、遺族らとのインタビューを基にした数字で、ブッシュ米大統領は信用出来ないと反論していた。
保健相自身もこの数字について「誇張過ぎ」と否定している。(CNN 2006/11/10)マンデラ、ゲイツ氏がトップ=ブッシュ大統領は最低ランク−尊敬できる人物調査
【オタワ10日】カナダ誌マクリーンズが行った世界で最も尊敬すべき人物のアンケート調査で、前南アフリカ共和国大統領のネルソン・マンデラ氏≪写真≫とマイクロソフトのビル・ゲイツ会長が1、2位に選ばれたのに対して、ブッシュ米大統領はイランや北朝鮮の指導者とともに、最低ランクにとどまった。
事前に選ばれた19人の指導者に対して、世界20カ国の5800人に聞いたアンケート調査によると、マンデラ、ゲイツ両氏に次いで上位を占めたのは、人気ロックバンド「U2」のボーカリストで慈善活動に力を注いでいるボノ氏、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世、クリントン前米大統領、アナン国連事務総長。
これに対して、ブッシュ大統領は最低ランクに近く、同大統領より下位は、わずかにアハマディネジャド・イラン大統領、北朝鮮の金正日総書記、イスラム教シーア派武装組織ヒズボラの指導者ナスララ師だけだった。
調査の責任者は、政治家よりも人道活動家の方が上位にくるのはある種当然の結果だが、ブッシュ大統領の評価が、同大統領が世界中に反対するよう呼び掛けている指導者たちと同程度の低さというのは特筆ものだと指摘している。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/11)パレスチナ:ガザ誤爆 民家に砲弾、次々と 数万人、イスラエルへ抗議の葬列
◇18人死亡
パレスチナ自治区・ガザ地区北部のベイトハヌーンで8日あったイスラエル軍の砲撃で死亡したパレスチナ市民18人のうち、13人は同じ住宅に住む一家だった。イスラエル政府は9日、誤爆を認めて遺憾の意を表明したが、遺族らの怒りは収まらない。ベイトハヌーンでは同日、葬列に数万人が集まり、イスラエルへの抗議を繰り返した。【ベイトハヌーン(ガザ地区北部)で前田英司】「なぜ、この家が狙われなければならないのか」。イスラエル軍の砲弾が直撃した4階建ての集合住宅の前で8日、ムハンマドさん(27)が肩を落とした。
同日午前5時半ごろ、爆音とすさまじい揺れでムハンマドさんはたたき起こされた。数分後、救助に駆けつけた近所の人々に2発目が命中した。「その後は次々と砲弾が飛んできた」
イスラエル軍は、少なくとも7発が住宅地に着弾したとの調査結果を公表した。しかしムハンマドさんは「十数発は間違いなく当たった」と語る。住宅の外壁は崩れ、大破した部屋の床にはぽっかりと穴が開いた。ムハンマドさんの母親やいとこら13人がここで亡くなった。1歳のメイシンちゃん、3歳のマラムちゃんの姉妹もいた。
ムハンマドさんによると、イスラエル軍は1日からのベイトハヌーン侵攻で、この住宅の一部を占拠して作戦に用いていた。イスラエル兵は部屋の壁に穴を開け、そこからパレスチナ武装勢力を狙撃していたという。「我々が一般市民だと十分分かっていたはずだ」。ムハンマドさんは怒りを隠さなかった。
国際社会から孤立するガザでは医薬品が不足している。負傷者の応急処置に追われる救急病院のマディハ婦長は「毎日のように負傷者が運ばれてきて、時には点滴さえできない」と訴えた。イスラエル政府は負傷者を治療する用意があると表明したが、付き添った家族の1人は「誰がそんな申し出を受けられるか」と吐き捨てた。
9日行われた葬式で、ベイトハヌーンの住民は犠牲者の遺体をパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハのシンボルである黄色の旗でくるんで、銃を空中に撃ち放ちながら街を練り歩いた。(毎日新聞 2006/11/11)イスラエルがイラクへの浸透を強化 対イラン諜報活動とイラク復興事業への参加めざす
【東京11日=齊藤力二朗】イラク戦争で米国の混迷が深刻化し、出口戦略が焦点になっている中、米国の強力な支援を受けるイスラエルは懸命にイラクの軍事、治安、経済分野への浸透を強化している。ヨルダン人政治観察者、イマード・ディーク氏は7日付バスラ・ネットに、イラク戦争はイスラエルのための戦争でもあったことを指摘し、イスラエルの浸透工作がイラクの将来を脅かしているとする評論を掲載した。...(日刊ベリタ 2006/11/11)イスラエル砲撃への国連非難決議案 米拒否権行使で否決
国連安全保障理事会は11日、イスラエル軍による砲撃で8日にパレスチナ自治区ガザで子供7人を含む市民多数が死亡した事件を非難する決議案を採決したが、常任理事国の米国による拒否権行使で否決された。採決では賛成が10カ国になり、成立に必要な多数を得て
いた。日本と英国、デンマーク、スロバキアの4カ国は棄権した。
安保理での拒否権行使は259回目だが、05年以降では、7月に同様にイスラエルのパレスチナ自治区攻撃を非難する決議案がやはり米国の拒否権行使で葬られて以来2回目。
米国のボルトン国連大使は採決に先立ち「イスラエルに対する偏見に満ちている」と決議案を批判。決議案に賛成したフランスのドラサブリエール国連大使は記者団に「決議案はバランスが取れていたのに、採択されず残念だ」と述べて、米国を批判した。(朝日新聞 2006/11/13)イスラエルの軍幹部らがイラク分割を提唱
イスラエルの長年の野望であるイラク分割をイスラエルの軍幹部や研究家らが公然と呼び掛けている。13日付のアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)がドイツ通信から引いて報じた。...(齊藤力二朗)(日刊ベリタ 2006/11/13)ラムズフェルド氏の起訴要請、戦争犯罪で公民権団体ら
ベルリン──米国などの公民権活動家は14日、グアンタナモ米海軍基地やイラクの刑務所での虐待容疑事件に関連し、ラムズフェルド前米国防長官ら12人を戦争犯罪の罪で起訴することをドイツの検察当局に求めた。
発生場所にかかわらず、世界の戦争犯罪、関係者の追及、捜査を可能にしているドイツの法規に基づいている。ラムズフェルド氏に対しては、拷問を黙認した疑いがあると主張している。今回の要請に関係する米国の憲法擁護団体は、拷問を命じた人間などは「安全地帯」に逃げ込めないことを示すための措置としている。
虐待事件が発覚したバグダッド近郊のアブグレイブ旧刑務所、グアンタナモ基地に拘束され、拷問を受けたとするイラク人、サウジアラビア人計12人を代表して起訴を求めた。グアンタナモに関しては、米議会での聴聞会記録なども添付している。イラクの刑務所管理を担当していた元米軍幹部を証人としても申請している。
ラムズフェルド長官の追及では、辞任で政治的圧力を受けず、責任を明らかに出来る好機と主張している。起訴の対象者としてはこのほか、イラク駐留米軍のサンチェス元司令官、米中央情報局(CIA)のテネット元長官などが含まれている。
ただ、米憲法擁護団体などは、今回の要請で長官が独刑務所に投獄されることはほとんど想定しておらず、イラクでの拷問事件の意味を改めて問い直すことに重点を置くとも指摘している。(CNN 2006/11/14)ラムズフェルド氏らを戦争犯罪で告訴=人権・弁護士団体―独
【ベルリン14日】米仏独の人権団体や弁護士団体が14日、対テロ戦争の名目で戦争犯罪を犯し、捕虜に対する虐待を許可したなどとして、先に国防長官を更迭されたラムズフェルド氏ら米関係者をドイツ・カールスルーエの連邦検察庁に告訴した。
人権団体などはイラク・アブグレイブ刑務所の元収容者やキューバ・グアンタナモ米軍基地の被拘束者の代理として告訴した。告訴されたのはラムズフェルド氏のほか、ゴンザレス司法長官、テネット元中央情報局(CIA)長官ら。
ドイツではラムズフェルド氏に対する告訴が2年前にもあったが、検察庁は立件を見送っている。告訴に加わったドイツの弁護士は、今度はうまくいくと確信していると語る一方、「仮に失敗に終わっても、フランスやスペインで同様の手続きを取る」と強調した。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/14)米イスラエル首脳会談:「イラン核阻止」確認
【ワシントン笠原敏彦】ブッシュ米大統領は13日、イスラエルのオルメルト首相とホワイトハウスで会談し、イランの核問題や停滞するパレスチナ和平への対応を協議した。会談後、両首脳はイランに核兵器開発を許さない立場を確認し、開発を阻止するうえで国際社会が協調することの重要性を強調した。
両首脳は2人だけで主にイランの核問題を論議した。ブッシュ大統領は「イランに核の野望を放棄させるために、他の国々とどのような協調が可能なのかを話し合った」「(核開発を続けるなら)国際社会は協調してイランを孤立させることから始めるべきだ」などと語った。
オルメルト首相も「イスラエルの存在を脅かすイラン政府の狂信的言動と過激主義を我々は決して許容しない」と述べた。(毎日新聞 2006/11/14)ゲーツ氏に情報操作批判も 早期の議会承認は不透明
【ワシントン14日共同】イラク情勢泥沼化の責任を取る格好で解任されることになったラムズフェルド米国防長官の後任に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官は過去に「情報をねじ曲げた」との批判がくすぶっており、早期に議会承認が得られるか不透明だ。
来月初めにも始まる予定の指名承認公聴会では、中間選挙の勝利で勢いに乗る民主党はゲーツ氏のイラク政策や国防長官としての適格性に関し、厳しく追及する構えだ。
ゲーツ氏は、レーガン政権当時の1987年にイラン・ニカラグア秘密工作事件に関与していたのではないかと議会側の反対が高まり、CIA長官指名を辞退した。91年に再び長官に指名され、上院の公聴会が難航の末、就任した苦い経験がある。この際は元同僚らがレーガン政権当時の対ソ強硬路線に沿ってソ連に関する報告を書き直したとされる情報操作疑惑を追及した。
ゲーツ氏は8日にホワイトハウスの指名会見で「(承認されれば)私が仕える7人目の大統領になる」と説明。ブッシュ大統領も11日の演説でこのうち2人は民主党の大統領だったとわざわざ言及、党派を超えた人事だとアピールした。
肝心の民主党側だが、来年1月に上院軍事委員長となる見通しのレビン議員は、過去にゲーツ氏のCIA長官承認に反対した経緯がある。同氏は13日の会見で「15年前に反対したからといって(今回も)反対するつもりはない」と一応、秘密工作事件にはこだわらない姿勢を示した。
ただ、ゲーツ氏の情報操作疑惑は依然、くすぶっている。レビン氏はシュルツ元国務長官が回顧録で同様の指摘をしていると述べ、「(本当なら)問題だ」と公聴会で取り上げる可能性を示唆した。(東京新聞 2006/11/14)米大統領、イランに武力行使の可能性も=駐米イスラエル大使
【エルサレム15日ロイター】イスラエルのアヤロン駐米大使は、イラン核問題について、外交努力が失敗に終わった場合、ブッシュ米大統領はイランに対する武力行使をためらわないだろうとの見解を示した。15日付のマーリブ紙に掲載されたインタビューで語った。
同大使は「わたしはブッシュ大統領をよく知っている。他の選択肢がなければ行くところまで行くだろう」と述べた。
同大使は、ブッシュ大統領が当面は外交努力を続けていくとしたうえで、外交努力が失敗すれば制裁を通じてイランを孤立させる道を選ぶことになるだろうと指摘した。
そのうえで、こうした戦術も失敗することになれば、大統領はイランに対し武力行使に出る可能性があると述べた。(ロイター通信 2006/11/15)イラン大統領は「ペルシャ版のヒトラー」=イスラエル副首相
【エルサレム16日】イスラエルのペレス副首相は16日、最大の宿敵と位置づけるイランのアハマディネジャド大統領はペルシャ版のヒトラーだと酷評した。
ペレス副首相はイスラエル放送に対し、アハマディネジャド大統領は神経症患者のようであり、世界を遠ざけたと述べた。イスラエルは、ユダヤ人国家を地図から抹消し、ナチスによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を否定する発言を行ったアハマディネジャド大統領の核開発計画を警戒し、イランを最大の敵と位置づけている。
同副首相はまた、イランがもくろんでいる核の脅威は世界的なものであり、イスラエルはイランに戦争を仕掛けるべきではないと述べた。
ブッシュ米大統領とオルメルト・イスラエル首相の13日の会談では、イラン問題が主要議題となった。オルメルト首相は14日、滞在先のロサンゼルスで、もしイランが核兵器の製造に成功すれば、これまでどの国も体験したことのないような不安定な時代に入ることになると警告した。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/16)スパイの現実、映画とは大違い=MI6要員、ラジオで暴露−英
【ロンドン15日時事】英対外情報部(MI6)のスパイの活躍を描く映画007シリーズ「カジノ・ロワイヤル」のプレミア試写会が行われたばかりの英国で、本物のMI6要員2人が15日、ラジオ番組で「スパイの現実は映画と全く懸け離れている」と暴露した。
英メディアが収録内容を伝えたところによると、出演したのはMI6所属の男女。現役スパイが公の場で話すのは初めてという。2人は、映画のジェームズ・ボンドが次から次へと敵を殺すが、「実際のスパイは殺人を許可されていない」と主張。さらに、危険なことばかりで、魅力的なことはないと打ち明けた。
ただし、しばしば映画の中でスパイの「7つ道具」をボンドに手渡しているような「発明チーム」は実在するという。ロンドンで14日に行われた試写会は、ボンド役の俳優ダニエル・クレイグさんのほかエリザベス女王も姿を見せ、盛大に行われた。(時事通信 2006/11/16)イスラエル非難決議、国連人権理が採択 ガザ砲撃巡り
国連人権理事会は15日、特別会合を開き、イスラエル軍の砲撃により、パレスチナ自治区ガザで子どもを含む多くの市民が死亡した事件について人権侵害だと非難する決議を賛成多数で採択した。理事会は近く、攻撃があったガザ北部のベイトハヌーンに事実関係の調査団を派遣する。
決議は「イスラエルの意図的なパレスチナ市民の殺害は甚大な人権法、国際人道法の違反にあたる」としたうえで、「組織的なイスラエルの人権侵害に対し、それをすぐに終わらせるため国際社会の緊急の行動を求める」などとした。
出席理事国46カ国中、賛成32、反対8、棄権6。欧州諸国や日本は「批判がイスラエルに偏り過ぎている」としてさらなる議論を求めたが、採決に持ち込まれた。欧州連合(EU)の理事国は棄権したフランスを除き反対。日本は棄権した。
イスラエル軍のガザ攻撃をめぐっては、国連安全保障理事会が11日に非難決議案を採決したが、常任理事国の米国の拒否権行使で否決された。
人権理事会は理事国のなかにイスラム諸国会議機構(OIC)加盟国が多く、これまでも2回の特別会合でイスラエル非難決議を採択している。(朝日新聞 2006/11/16)MI6の本物スパイ会見 「007」封切りに合わせ…勧誘狙う
【ロンドン=蔭山実】海外での諜報活動を任務とする英対外情報部(MI6)の要員が15日、1909年の創設以来初めて英メディアに登場、話題を呼んでいる。MI6が人材の多様化を目指して要員の一般公募に踏み切って半年余。MI6のスパイ、ジェームズ・ボンドが活躍するアクション映画「007」シリーズ最新作の英国内封切り(16日)に合わせて、若者を諜報員として勧誘する狙いのようだ。
15日のBBCラジオ番組に出演したMI6の現役スパイ2人は身元は明かさず、「職員A」「職員B」とだけ名乗り、音声も変更された。この会見模様を放送したBBCテレビも、顔を隠したシルエット映像を流した。
「職員A」は「たえず外に出て情報源を探している。必要な情報を提供してくれる人物を特定して、われわれに協力する気になった段階から、関係を構築していくのが仕事だ」と語り、それが国家にとって重要な任務であることを強調した。
明らかにされたところによると、MI6トップの長官は、初代のカミング長官の頭文字を取って「C」と呼ばれる習わしで、ボンドの上司「M」やボンドが持つ「殺しのライセンス」は架空だという。ただ、ハイテクの秘密兵器の開発に携わる「Q」に相当する人物は実在しているという。
MI6は100年近い歴史を持ちながら、1994年までは組織の存在すら公式には認められておらず、長官名も公表されていなかった。同じ諜報機関でも、長官が常に公の場に現れ報道官もいる米中央情報局(CIA)とは違う徹底した秘密主義が取られてきた。要員も、オックスフォー、ケンブリッジなど名門大学の出身者を中心に同窓会網などを利用して勧誘するだけだった。
冷戦終結に伴い、任務も変わって人材難も深刻化、開かれた組織への変革を迫られ始め、組織の存在も長官名も公表されるようになる。昨年10月のウェブサイト開設はさらなる転機となった。
「職員A」は「伝統的な職員採用の手法も変わりつつある。今や、情報の世界で働く興味があれば、いつでも可能だ」と話し、自らが勧誘されて組織に入った時代とは事情は一変したとした。
実際の仕事は映画の世界とは異なるとはいえ、「職員B」は「アクションや冒険の場面も多い。テントの中で(中東地域の)部族の指導者と話をしていたかと思うと、24時間後には違う国で財界の大物と会っているかもしれない」と、ボンド並みの仕事ぶりを語った。(産経新聞 2006/11/17)「米も拒否権使えない」国連総会でイスラエル非難決議
国連総会は17日、今月8日にイスラエル軍の砲撃でパレスチナ自治区ガザで子ども7人を含む市民多数が死亡した事件を非難する決議を、賛成156、反対7、棄権6の賛成多数で採択した。11日の安全保障理事会で米国が拒否権を行使し否決された決議案と同じ趣旨で、アラブ諸国唯一の安保理国カタールが中心になって提案した。
安保理決議とは異なり、総会決議に加盟国に対する法的な拘束力はない。総会への提案は「米国も総会では拒否権を使えない」(アラブ諸国の国連大使)と、いわば安保理否決の「意趣返し」の形。ただ、決議は事務総長に対し、事実関係調査のための使節派遣と30日以内の総会への報告を求めており、この点は実行される見通しだ。
11日の安保理の採決で棄権した日本と英国、デンマーク、スロバキアの4カ国は、総会では賛成に回った。安保理決議案でイスラエルの軍事行動を「非難する」となっていた文言は「深く憂慮する」と和らげられた。(朝日新聞 2006/11/18)イスラエル:超精密「ハチ兵器」開発中 武装勢力対策に
【エルサレム前田英司】ハチほどの大きさの超精密兵器が音もなく敵に近づき、写真を撮影。前線本部に送り、通信を妨害して殺害する──。イスラエルが武装勢力対策としてナノテクノロジー(超微細技術)を駆使したこのような極小兵器の研究開発を進めている。17日付のイスラエル紙イディオト・アハロノトが伝えた。近未来映画のワンシーンのようだが、3年以内に試作品の製造が可能な兵器もあるという。
同紙によると、開発中の新型兵器の1つが「人造スズメバチ」と呼ばれる極小の無人機。部隊が入り込めない狭い路地を飛行して写真を撮影し、通信を妨害しながら建物の陰に潜む武装勢力の殺害を図る。ほかにも▽自爆テロ犯の接近を察知するセンサー▽弾丸、さく裂弾から身を守る防護服▽装着すると力が増大してドアを破壊したり、重い障害物を取り除けるグローブなどを研究開発中という。
今夏のレバノン南部でのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラとの戦闘で、レバノン側は市民を中心に1200人以上が死亡したが、イスラエル側もヒズボラのロケット弾攻撃などで兵士ら約160人が死亡した。ガザ地区でも北部のパレスチナ武装勢力によるロケット弾攻撃への対応に苦慮している。
ノーベル平和賞受賞者のペレス副首相が特に開発に熱心で、オルメルト首相の了解を得て15人の専門家らよる開発チームが作業を進めている。ペレス副首相は「先の紛争が極小兵器の必要性を証明した。自爆テロ犯を1億ドル(約118億円)の軍用機で攻撃しても意味はない」と話している。(毎日新聞 2006/11/18)クラスター爆弾を民間居住地で使用 内部調査で明らかに イスラエル軍
【エルサレム20日共同】イスラエル軍がことし夏のレバノンの民兵組織ヒズボラとの戦闘で、ハルツ参謀総長の命令に反し、クラスター(集束)爆弾を民間人居住地域で使用していたことが、軍の内部調査で20日までに判明した。イスラエルの各メディアが報じた。
イスラエルが民間人の居住地域でクラスター爆弾を使ったとの疑いは国際人権団体などが当時から指摘していたが、イスラエルはこれまで「国際法にのっとって使用している」などとして事実上、否定していた。
イスラエル紙ハーレツ(電子版)によると、ハルツ参謀総長は民間人の居住地域へのクラスター爆弾による砲撃を禁止していたにもかかわらず、一部の砲兵部隊が従わなかった。参謀総長は、命令がなぜ無視されたのかなど、さらに詳しい調査を指示した。
ロイター通信によると、イスラエルとヒズボラの戦闘終結後もクラスター爆弾の被害で民間人ら20人以上が死亡した。(共同通信 2006/11/20)ブッシュ大統領訪問のインドネシアで数千人が反米デモ
【ボゴール(インドネシア)=佐藤浅伸】ブッシュ米大統領とユドヨノ・インドネシア大統領の会談が行われたジャカルタ南郊のボゴールで20日、イスラム急進派、大学生ら数千人が朝から街頭に繰り出し、「ブッシュは戦争犯罪人」「裁判にかけろ」などとシュプレヒコールを上げた。
警察と国軍は計1万人以上を動員し、会談場所のボゴール宮殿を中心に警備を強化。デモ隊の中に自爆テロ犯が潜入したとの未確認情報が流れるなど、終日、緊張が続いた。ジャワ島東部の都市スラバヤでは約70人の学生が米系ファストフード店「マクドナルド」に押しかけ、警官隊と衝突するなど各地で混乱が起きた。(読売新聞 2006/11/20)イラク政策誤った米 対テロ戦30年続く
【ロンドン=岡安大助】英国のシンクタンク「オックスフォード・リサーチ・グループ」は20日、中東情勢について米国がイラク政策を根本的に見直さない限り、「対テロ戦争」は今後30年以上続く恐れがあると警告する報告書を発表した。
報告書を作成したのはブラッドフォード大学のポール・ロジャース教授。米軍がイラクから撤退すれば「石油の豊かな重要地域で、聖戦主義者の制限なき活動を許す」とする一方、駐留を続ければ「米軍が過激主義者を引きつける“磁石”となる」と指摘し、「米国はジレンマに陥っている」との見方を示した。
また、アラブ世界へ米軍が大量動員されたことが、国際テロ組織アルカイダなどの過激組織にテロの口実を与えたと分析。イラクのフセイン政権を力で打倒したことが「根本的な誤りだった」とし、「長い戦争」へ突入するのを避けるため、現行の中東政策を見直すようブッシュ米政権に求めている。(東京新聞 2006/11/20)イランに強力な制裁を=核開発疑惑でイスラエル外相
【ロンドン20日】イスラエルのリブニ外相は20日、ロンドン市内の英国際戦略研究所(IISS)で講演し、核開発を進めるイランに対して、国際社会は強力な制裁を科すなど強硬姿勢を示すときだとの認識を表明した。
同外相は講演の中で、国際社会の間ではイランが世界的な脅威を与えるという共通認識が存在したが、イランのウラン濃縮活動の凍結拒否に対して国際社会はあいまいな態度を取っており、間違ったメッセージを送っていると批判した。石油の価格よりも西側社会の価値を守るため、このようなあいまいな立場を捨て去り、イランに強力な制裁を科す必要があると訴えた。
さらにリブニ外相は、イランの脅威が増大する結果、中東地域の他の国々も核能力の獲得に乗り出す可能性があると警告。また、国際社会が断固とした措置を取らなければ、中東地域の国々の中には、地域の「無頼漢」であるイランの庇護を得ようとするだろうと述べた。 〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/21)2007年中にイランに武力行使=米専門家の間で観測強まる
【ワシントン21日】イランの核兵器開発疑惑をめぐり、ブッシュ米政権が外交によるイラン核問題の解決を断念し、2007年中に同国への武力行使に踏み切るとの観測がワシントンの専門家の間で強まっている。
米シンクタンク、グローバル・セキュリティーのジョン・パイク代表はAFP通信に対し、ブッシュ大統領はイラン攻撃を実行すると思うと述べた。来年夏にイランの核開発施設を爆撃するだろうと指摘した。ただ、大量破壊兵器開発能力を破壊する限定的な軍事行動となり、米軍部隊によるイランへの地上進攻は検討されていないとの見方を示した。
一方、調査報道で知られるセイモア・ハーシュ記者は、チェイニー副大統領の率いるホワイトハウス強硬派は米議会の承認なしにイランを攻撃する考えだと言明。同記者は米誌ニューヨーカーに執筆した記事の中で、副大統領はこのほど、イランに関する会議を開き、軍事オプションを放棄することはあり得ないと強調したと報じた。
米シンクタンク「アメリカン・プログレス」の核不拡散専門家、ジョセフ・シリンシオーネ氏は、ブッシュ政権はイラン攻撃の用意があるとの見解を表明。同氏は、「(イラン攻撃は)現実的ではないが、このことは攻撃を実行に移さないことを意味しない」と語った。共和党が敗北した中間選挙を受け、イラン攻撃の可能性は小さくなったが、依然として十分あり得る状況だという。
シリンシオーネ氏は、ブッシュ政権の幹部は、イランの体制を排除する必要があると考えていると指摘。核開発がイラン攻撃の1つの理由ではあるが、根底には中東の体制を根本的に転換させるために軍事力を行使できるという考えが存在するという。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/22)イスラエルの対外諜報機関モサドがイラクで暗殺作戦を指揮 米軍も干渉不能
18日付のイラクのニュース・サイト、アル・モハッレルは、イスラエルの対外諜報機関、モサドの要員がバグダード空港の米軍基地内に駐留、米、イラクの合同軍に指令を出し、暗殺作戦を指揮していると報じた。同サイトによると、空港基地に勤務するイラクの軍事筋は、空港内には米・イラク合同軍宿営地、イラク国家警備隊司令部とともに、モサドの中枢組織が設置され、将校や、軍人及び民間人で構成される専門集団が配属されていると明かした。...(斉藤力二朗)(日刊ベリタ 2006/11/22)米国が反イランのクルド人組織と接触=PKK
【カンディル山中(イラク北部)23日】トルコからの分離・独立を求めるクルド労働者党(PKK)の幹部ジェミル・バユック氏は22日夜、イラン国境に近いイラク北部の司令部でAFP通信の単独インタビューに応じ、米政府がイランと対立する「クルドの自由な生活党(PJAK)」と接触していることを明らかにした。ただ、PJAK側は積極的には協力していないという。
調査報道で知られる米国のセイモア・ハーシュ記者は最近、米誌ニューヨーカーで、米政府はイラン政府を不安定化させるため、PJAKを支援していると報じていた。バユック氏は、「実際に米当局はPJAKと接触を持っている」と言明。ただ、米国がPJAKを支援しているというのは間違いであり、PJAKはこれまでのところ、クルドの民衆とPKKだけの支援を受けて闘争を続けていると述べた。
PJAKは、イラク北部のカンディル山中を拠点に3000人前後のゲリラを抱えていると伝えられている。PJAKは1990年代後半に設立され、イラン治安部隊との戦闘を繰り返しており、2005年には120人を殺害したと報じられた。また、PJAKはイラン国内に何万人という活動家が存在すると主張、クルド人のアイデンティティーや民主主義、女性の権利の促進を目的としているという。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/11/23)CIA不当拘束疑惑:「EU側、実態を認識」 欧州議会報告書、「共謀性」強く批判
【リガ福原直樹】米中央情報局(CIA)によるテロ容疑者の不当拘束問題で、欧州側が過去、米国から詳細な情報を入手しながら事実を隠していたことが、28日まとまった欧州議会の調査報告書で分かった。欧州連合(EU)幹部や各国首脳はこれまで米国からの情報提供を否定してきたが、報告書は欧州側の「共謀性」を強く批判。欧州で起きた拘束事件の詳細も分析しており、今後の米国の対テロ戦略にも影響を与えそうだ。
毎日新聞が入手した報告書(24ページ)によると、欧州議会の調査委員会は、昨年12月の米・EU非公式外相会議や米国とEUの定期事務レベル会議などの議事録から、これらの会議で欧州側が不当拘束の実態や、米国が欧州に設置した容疑者の秘密収容施設について知識を得ていたと指摘した。
その上で同委は、今春の証人喚問でEUのソラナ共通外交・安保上級代表やデブリーズ・テロ対策代表ら幹部が、不当拘束について「情報がない」と証言したことを事実に反すると批判。さらに欧州各国で起きた約20人に対する不当拘束事件を分析し、▽イタリア、ドイツ、英国などの政府・情報機関が米国と連絡をとっていた▽ドイツや英国が、容疑者が収容されたグアンタナモ米軍基地(キューバ)などで尋問を行った──などと指摘、米国と欧州側の「共謀性」を指摘した。
秘密収容所については目撃証言などから、ポーランド北部・シマヌイ付近の同国情報士官訓練所にあった可能性を指摘。CIAによる容疑者拘束を「違法で、(取り調べでは)拷問が行われた」と批判し、EU各国に調査の継続を求めた。同委は今回の報告書で調査を終える。
欧州では米国が01年の同時多発テロ事件以降、テロ容疑者を欧州で不法に拉致して第三国に移送し、虐待のうえ情報を得たり、欧州に容疑者収容の秘密施設を作ったとされる問題が発覚。欧州議会が調査していた。 (毎日新聞 2006/11/30)
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