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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第69楽章:2006年3月]
ビンラディン容疑者テープ、04年大統領選の助けに─ブッシュ大統領=新聞
【ワシントン28日ロイター】ブッシュ米大統領は、2004年の大統領選で、投票日前に発表されたビンラディン容疑者によるブッシュ大統領への批判ビデオテープが、勝利に役立ったと述べた。
ワシントンのイグザミナー紙が28日、ホワイトハウス詰めのベテラン記者ビル・サモン氏著「ストラテジー」から、大統領のコメントの抜粋を掲載した。
イグザミナー紙によると、ブッシュ大統領は、ビンラディン容疑者による15分のテープについて、選挙陣営内では「多くの論議が行われた」とし、同テープを「敵による、選挙戦への興味深い参入だった」と述べた。
ブッシュ大統領は、テープが「選挙の助けになるか。悪影響を及ぼすか。効果が不明だったことから、さまざまな懸念を引き起こした」としながらも、「助けになると思っていた。ビンラディン容疑者が、私が大統領に当選することを望んでいないということは、私が大統領になることが正しいと、有権者に気づかせる結果になると思った」と述べた。(ロイター通信 2006/03/01)3人に1人が精神ケア イラク帰還米兵
【ワシントン28日共同】イラクから帰還した米兵の約3人に1人が、カウンセリングなど精神面のケアを受けていたことがウォルターリード米陸軍研究所の調査で2月28日までに分かった。1日付の米医師会雑誌に発表される。
帰還兵の約1割が心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、戦闘への参加と密接に関連していた。帰還兵の精神面のケア充実を求める声が強まりそうだ。
調査は2004年4月までに帰還した米陸軍、海軍の兵士らを対象に実施。計約22万人のイラク帰還兵の31%が、帰国後1年以内にカウンセリングをはじめとする精神面のケアを受けていた。
PTSDと診断されたのは約2万2000人。うち約80%は、死傷者が出た現場に立ち会ったり、戦闘に直接参加していた。(共同通信 2006/03/01)復員の1割PTSD イラク米兵
【ニューヨーク=石川保典】イラクに従軍した米兵の約10人に1人が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患っていることがペンタゴンの調査で分かり、1日発行の米医学協会誌に掲載される。
調査によると、2004年4月までにイラクから復員した米兵22万2620人のうち、9.7%にあたる2万1620人がPTSDを罹患(りかん)。抑うつ症なども含めると、19.1%が何らかの精神疾患を患い、この割合はアフガニスタンの11.3%や他地域の8.5%より高かった。
PTSD患者の8割は、イラクで自爆テロなどにより人々が殺傷される現場を目撃したり、戦闘に参加していたという。(東京新聞 2006/03/01)大統領に大災害発生の「警告」と、ハリケーン上陸直前
ワシントン──米南部のルイジアナ州などを昨年8月29日襲い、甚大な被害をもたらした大型ハリケーン「カトリーナ」の上陸直前、ブッシュ大統領や国土安全保障省のチャートフ長官らが連邦緊急事態管理局(FEMA)側からニューオーリンズ市内の堤防が決壊して多大な災害が生まれ、救援が手遅れになる恐れがあるとの説明を受けていたことが1日分かった。AP通信が、FEMAが被害の恐れを大統領に説明するテレビ会議の映像などを入手したとして報じた。
大統領は大きな被害が生まれた後、メディア会見で、堤防決壊などは予想外の事態とする見解を示していたが、実際にはFEMAから「警告」を直前に受けていたことになる。ブッシュ政権の災害対応については批判が既に出ており、今回の事実発覚が新たな論議を呼ぶ可能性もある。
カトリーナ被害への対策では、下院調査委が最近、ブッシュ政権の不手際を指摘する報告書を出している。
同通信によると、FEMAの説明は上陸直前日の28日に実施された。米テキサス州の私邸兼農場で休暇を過ごしていたブッシュ大統領は一切の質問をせず、「我々は十分な準備をしている」と答えていた。
ビデオ映像によると、FEMAのブラウン局長(当時)が、ニューオーリンズの競技場、スーパードームに避難した住民を支援するチームが十分用意されていないことなどに懸念を表明。「災害に襲われる中で、また(二次)災害が起きることを心配している」などとブッシュ大統領に述べていた。
APの報道を受け、ホワイトハウスのダフィー大統領副報道官は、「人々が、1つの説明を受けている大統領を見て、結論を下さないことを期待する」と述べた。(CNN 2006/03/02)米、年間40個の生産体制へ プルトニウム塊で高官証言
米国の核兵器開発・管理を所管する核安全保障局(NNSA)のブルックス局長は1日、下院軍事小委員会で証言し、核爆発を引き起こす核兵器の中枢部分「プルトニウム・ピット(塊)」の生産について、今後6年間で年間30―40個の生産体制を確立する方針を示した。
また証言後、記者団に対し、NNSAが現在進める新型核研究「信頼性のある代替核弾頭(RRW)計画」の結果次第では、新型ピットを量産する生産工場の新設を再検討する考えも表明した。
米国は1990年代末、89年から行っていなかったピット生産の再開に乗りだし、ブッシュ政権下の2002年に試作品が完成した。現在は核開発研究機関のロスアラモス研究所が年間数個を生産する能力を備えているが、今回の証言で中長期的なピットの増産方針が明らかになった。
局長は40年までに退役する現在の核弾頭の総入れ替えを狙ったRRWを「支援」するために、12年末までにロスアラモス研究所に年間30―40個のピット生産体制を整備すると説明。
議会の抵抗で当初の建設計画が頓挫している新型ピット生産工場については「RRWを製造してからの判断になる」と述べ、新型核弾頭研究の結果次第では、さらなる大量増産が必要になる事態も生じることを示唆。年間最大450個のピット生産が可能と指摘されてきた工場新設を「断念したわけではない」と語った。(共同)(産経新聞 2006/03/02)IAEAのイラン対応は政治的動機が背景=アハマディネジャド大統領
【クアラルンプール3日ロイター】イランのアハマディネジャド大統領は3日、国際原子力機関(IAEA)のイランに対する態度には政治的な動機が背景にある、との見方を示した。
IAEA理事会の開催を前に、英独仏の欧州3カ国はこの日、イラン側の交渉責任者との協議を行う。
大統領は訪問先のマレーシアでの講演で「残念なことに多くの国際機関は政治的な組織になってしまっており、大国の影響力により、公正かつ法的に正しい判断ができなくなっている」と述べた。
その上で「IAEAのイランへの対応は政治的動機に基づいている」と非難した。(ロイター通信 2006/03/03)米印首脳会談:インドの核保有に「お墨付き」 米国、説得力欠く二重基準
【ニューデリー笠原敏彦】ブッシュ米大統領とシン・インド首相が2日の首脳会談で合意した民生用核協力協定は、米国がインドの核兵器保有を事実上認知するものだ。米政府は、インドが協力の前提として民生用核施設を国際原子力機関(IAEA)の保障措置(査察)下に置くことを受け入れたことを核拡散防止条約(NPT)体制の強化につながると訴える。しかし、インドの「例外」扱いには米国の核不拡散政策の「二重基準」との批判が強い。
核協力の実施には法改正を含む議会での承認が必要で、その議会は民生用と軍事用の分離案の内容を見守っている段階だ。合意した分離案の中身は公表されていないが、米政府高官はインドの22基の原子炉の「過半数」が民生用リストに入ったと説明している。
しかし、シン首相は会談前に「原子力発電量の65%を民生用施設とする」と説明。兵器用プルトニウムの生産に適した高速増殖炉2基も査察対象から除外されており、米議会が受け入れ可能な中身かどうかは微妙だ。
米シンクタンク「科学国際安全保障研究所」のデービッド・オルブライト所長は「インドが核協力に関心を持つ理由は、民生用と軍事用の核燃料を同時に生産する能力がないからだ。合意はインドの核兵器生産能力を高める」と指摘。インドの輸出管理体制にも疑問を投げかけ、伝統的な友好国のイランなどに技術が拡散することを懸念する。
米国はインドを「先進的な核技術を持った責任ある国家」と評価する。インドを「例外」扱いする合意の妥当性について、米政府高官は「インドを(NPT体制から)孤立させたままにすることと、完全ではなくても国際システムに関与させることのどちらが良いのか」と正当化する。
しかし、NPT体制は、非核保有国が核兵器の保有を放棄することで平和利用の協力で恩恵を受けるというのが屋台骨だ。イランや北朝鮮の核不拡散体制への挑戦が続く中、米国のインドへの「寛大な措置」がこれらの核問題にも否定的な影響を及ぼす懸念は消えない。◇インド、「大国」へ一歩
【イスラマバード西尾英之】「歴史がきょう作られた」。ブッシュ米大統領との共同記者会見に臨んだシン・インド首相はそう語り、民生用核協力合意に満足の意を表した。
インドは核拡散防止条約(NPT)に署名せず、74年と98年に核実験を実施。各国の制裁措置で核の分野では世界的な孤立を強いられてきた。しかし、今回の合意で制裁は事実上解除され、各国からの原発開発技術支援や核燃料輸入に道が開ける。国際社会から事実上の「核保有国」としての認知を受けることにつながり、地域大国から世界の大国への脱皮をめざすインドにとって大きな一歩だ。
核協力をめぐる交渉で米国は、インドの核施設を民生用と軍事用に分けたうえで民生用施設を国際原子力機関(IAEA)の査察下に置くよう求めた。これに対しインド国内では「我が国の安全保障の弱体化につながる」との反発が噴出。交渉は難航した。シン首相もブッシュ大統領訪印直前になって、焦点だった高速増殖炉の査察は認めないとの方針を打ち出した。
この日の合意の詳細は不明だが、米国側が査察対象施設などでインド側の主張を受け入れ、一定の譲歩を示した。中国への警戒感を利用して、欧米各国や日本などと関係強化を図るインドの強気の戦略が実を結んだといえそうだ。(毎日新聞 2006/03/03)「戦犯ブッシュは帰れ」、インド各地で反米デモ
【ニューデリー=林英彰】インド各地で2日、ブッシュ米大統領の訪印や米国の対イラク・イラン政策などに反対するデモが行われた。
ニューデリー中心部の広場では、インド共産党(マルクス主義派)など左派勢力や関連団体メンバー約1万5000人が「戦犯ブッシュは帰れ」「米帝国主義にノー」などと叫び、大統領をイメージした人形を燃やすなどした。国会議事堂では地方政党の議員らが座り込み、「(インドの)独立外交を守れ」などと書かれたプラカードを掲げ、訪問を批判した。
ムンバイでは10万人以上がデモ。ブッシュ大統領が3日に訪問予定の南部ハイデラバードやコルカタ、ジャム・カシミール州などでも抗議行動が行われた。(読売新聞 2006/03/03)「互いの痛み理解不可欠」・自爆テロ映画の監督が会見
パレスチナ人の自爆テロを題材にした、アカデミー賞外国語映画部門ノミネート作「パラダイス・ナウ」のハニ・アブ・アサド監督が3日、ハリウッドで会見し、「互いに双方の心の痛みを理解しない限り、(中東問題は)解決しない」と制作の動機を語った。
2人のパレスチナ人がイスラエルのテルアビブでテロを決行するまでの心の葛藤や苦悩を描いた同作品を巡っては、自爆テロの犠牲になったイスラエル人の遺族が「映画は自爆テロを正当化している」と非難声明を出すなど物議をかもしている。
遺族の訴えについて質問されたパレスチナ人のアサド監督は、「誰にでも表現の自由はある」と冷静に答えた。また「米国内ではいつもは容疑者扱いだが、今日は逆に警護されている」と話し、米社会のイスラム教徒に対する態度を皮肉った。アカデミー賞は5日にハリウッドで発表される。(ロサンゼルス=猪瀬聖)(日本経済新聞 2006/03/04)防空識別圏内を無人機飛行 1時間、南西諸島の上空 米空軍、性能売り込みか
米空軍が先月、長時間の滞空能力を持ち、広域の偵察・監視が可能な米国製の滞空型無人偵察機「グローバルホーク」1機を、南西諸島上空など日本の防空識別圏内で約1時間にわたって「試験飛行」させていたことが4日、分かった。
防衛庁は弾道ミサイル発射情報の早期収集などの目的で、滞空型無人機の2007年度導入を目指しており、米空軍自らが「太平洋圏の有事に対応できる高い性能」(米軍関係者)をデモンストレーションした形。今春にも具体化する機種選定結果に影響を与えそうだ。
政府関係者によると、グローバルホークはオーストラリアを離陸後、グアム、硫黄島上空を経由して南西諸島上空に到達。日本の防空識別圏内を約1時間飛行し、オーストラリアに戻った。この機体は以前、イラクでの実戦に使用されていたという。
米空軍は事前に日本側に飛行計画を提出しており、武器も搭載していなかった。飛行は無事に終了したが、日本国民の無人機の安全性に対する不安感を考慮して、公表を控えてきたという。
防空識別圏は領空侵犯に備えるため領空の外側に設けられた空域で、航空機が事前の連絡なく圏内に入った場合には国籍不明機と判断され、迎撃戦闘機の緊急発進の対象となる。
今回の試験飛行には、グローバルホークの性能を実証することで、米空軍との相互運用性がある同機の購入を勧める狙いがあったとみられる。
防衛庁は米国製の輸入を軸に無人機を導入する予定で、有力機種としては高高度を飛行するグローバルホークのほかに、中高度のプレデターも挙がっている。米空軍は既にグローバルホーク3―6機をグアムに配備することを公表している。<グローバルホーク>
米ノースロップ・グラマン社製。全長約13メートル。主翼幅約35メートルの大型無人偵察ジェット機。最高高度約2万メートルを飛行し、滞空時間は約35時間。高性能のカメラや赤外線センサーなどを搭載し、夜間や悪天候下での目標捕捉が可能で撮影された画像を地上で同時に見ることができる。地上からの操縦のほか、事前にプログラムされた通りに自動操縦も可能。アフガニスタン攻撃やイラク戦争でも使用された。1機約57億円。(東京新聞 2006/03/04)「イラク開戦は神が裁く」と英首相
ロンドン──ブレア英首相は4日放送の民放テレビITV1のインタビューで、イラク開戦決定の是非は神と歴史が裁くと語った。
CNNが入手した発言記録によると、首相はインタビュアーのマイケル・パーキンソン氏に対し、イラク派兵の決定について「神を信仰しているなら、(開戦は)神の決定でもある」と語った。同氏がイラク開戦にあたり神に祈ったのかと詰め寄ると、首相は「そうした捉え方をしてほしくない。人命に影響が及ぶため、開戦決定には良心の呵責(かしゃく)がある。最終的には自分が正しいと思うことを実行するものだ」と述べ、こうした状況を経験する人は少数だと主張した。
ブレア首相がキリスト教の信仰に言及するのは異例。イラクで死亡した英兵の母親はBBCに対し、首相がイラク戦争を宗教で正当化しようとしていると批判した。
また、野党・自由民主党のキャンベル党首は、「開戦は信仰に基いた行動ではない。その正当性と勝算、死傷者数、長期的結果を厳しく分析することが必要だ」と指摘。首相が開戦決定の正当性を確信していた可能性がある一方、軍事行動の目論見には欠陥があったとの認識を示した。(CNN 2006/03/05)イランに国際制裁警告=孤立深めれば「痛み伴う」−米国連大使
【ワシントン5日時事】ボルトン米国連大使は5日、イランが核開発問題で国際的孤立を深めれば、「明確かつ痛みの伴う結果を招く」と述べ、国際制裁を受ける可能性を改めて警告した。また、「行使し得るすべての手段を使う用意をしなければならない」とし、国連安保理の枠組みにとらわれず、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の継続推進などでイランへの圧力を一層強めていく方針を示した。
同大使は、ワシントン市内で開かれた親イスラエル・ロビー団体「米国イスラエル公共問題委員会」(AIPAC)の年次会合で講演した。安保理でのイラン核問題論議を前に、イランに対して断固たる措置を取る決意を表明した形だ。(時事通信 2006/03/06)イラクで収容者虐待続くと 国際人権団体が報告書
ロンドン(CNN) 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは6日、イラクでは今も約1万4000人が米英などのイラク駐留軍の拘束施設に収容され、不当な扱いを受けているとする報告書を発表した。米軍の報道官はこれに対し、「収容者は国際条約やイラクの国内法に沿った扱いを受けている」と反論している。
報告書によると、アムネスティ・インターナショナルは昨年から今年にかけ、ヨルダンとイラクで元収容者や収容者の家族、弁護士らを対象に聞き取り調査を実施。その結果、裁判などの機会を与えられないまま2年以上も拘束されたり、収容所で電気ショックなどによる虐待を受けたりしたケースが数多く見つかった。数カ月間拘束された末、説明や謝罪もなく釈放されたと語る元収容者もいた。収容者の人数については、昨年11月時点の多国籍軍のウェブサイトを参照したという。
アムネスティ・インターナショナル英国支部の責任者、ケイト・アレン氏はAP通信とのインタビューで「アブグレイブ刑務所での教訓が生かされていないことは明らか。米英軍が秘密主義の拘束を改めない限り、虐待は今後も明るみに出ないまま続いていく恐れが強い」と語った。
一方、米軍報道官はAP通信の取材に対し、「収容者には個別に拘束理由を明記した文書を渡し、それぞれのデータは3−4カ月ごとに見直している」と説明。英国防省の報道官も「拘束施設で問題行為があったとの指摘があれば、常に深刻に受け止めてきた」とした上で、「国際団体による施設訪問を歓迎する」と強調した。(CNN 2006/03/06)ユダヤ教正統派が、イスラエルは、即刻崩壊すべきだと主張しています。
反シオニズムを謳うユダヤ人団体は、ユダヤ教正統派が、イスラエルは即刻消滅すべきだと主張していることを明らかにしました。
フランス通信によりますと、このユダヤ人連盟は、声明の中で、「世界中のユダヤ教正統派は、平和と安定を伴った、より良い世界を作るために、シオニズムは消滅すべきだと考えており、イスラム教徒とユダヤ教徒が平和共存できるよう、望んでいる」としました。
また、「イスラエルの政権が存在する限り、恒久平和の実現は不可能である」としています。(IRIBラジオ 2006/03/06)「反戦の母」また逮捕 米国連代表部前で座り込む
イラクで死亡した米兵の母親で米軍のイラクからの撤退を訴えて活動している「反戦の母」シンディ・シーハンさん(48)が6日、ほかの活動家3人とともにニューヨーク市にある米国連代表部前で逮捕された。ニューヨーク市警、AP通信などによると、シーハンさんは同代表部にイラクからの各国軍撤退を求める6万人以上の署名を持参した。しかし、代表部に入らず、入り口前で座り込んで動こうとしなかったため、逮捕されたという。(朝日新聞 2006/03/07)パレスチナ:イスラエルが空爆、少年ら5人死亡──ガザ近郊
【エルサレム樋口直樹】イスラエル軍は6日、パレスチナ自治区ガザ市近郊でイスラム原理主義組織イスラム聖戦のメンバーを乗せた車を空爆した。現地からの情報によると聖戦のメンバー2人のほか、近くにいた8歳と15歳の少年を含む民間人3人の計5人が死亡した。軍当局は、殺害した聖戦のメンバーが、ガザ地区からイスラエル領への無差別ロケット弾攻撃などに関与していたと主張している。
昨年2月にイスラエルとパレスチナ自治政府が停戦に合意して以来、先のパレスチナ評議会(国会)選挙で大勝した別の原理主義組織ハマスがほぼ停戦状態を維持しているのに対し、選挙をボイコットしたイスラム聖戦はイスラエル人を狙った自爆テロを続けている。(毎日新聞 2006/03/07)映画「ミュンヘン」イスラエルで波紋…賛否分かれる
1972年のミュンヘン五輪テロ事件とイスラエルの情報機関モサドの報復作戦を描いたスティーブン・スピルバーグ監督の映画「ミュンヘン」が、イスラエルで公開され、大きな論議を呼んでいる。
テロ犠牲者の遺族は「悲劇を伝える良作」と歓迎する一方、当時のモサド関係者からは「事実と違う」などの批判が続出している。
映画は、パレスチナ・ゲリラ「黒い9月」が五輪イスラエル選手団11人を殺害したのを受け、当時のゴルダ・ メイア同国首相の命令で、モサドが欧州各地でゲリラ指導部を次々と暗殺した史実を基にしている。
同事件で死亡した選手の妻で遺族会会長のイラナ・ロマノさん(60)は「夫役の俳優が射殺される場面では、体が震えた」と映画の感想を話し、「あの惨劇の後、何もなかったかのようにオリンピックが行われたことが耐えられなかった。映画を機に、世界がテロの悲劇に目を向けてくれる」と喜ぶ。
イラナさんは当時、暗殺作戦については知らされなかったが、メイア首相から「国家は犯人を追跡する」との言葉をかけられ、その後、突然「テロリストが1人殺された」という匿名電話があったことから、作戦に気づいたという。
一方、当時のモサド長官ツビ・ザミル氏は地元紙ハアレツのインタビューで、「ゲリラ暗殺は報復ではなく、次のテロ発生を防ぐ目的だった」と発言。映画を「事実とかけ離れた西部劇」とこき下ろした。
また、映画中、2001年の米同時テロで崩壊する世界貿易センタービルの映像が挿入されていることも是非論を呼び、「同時テロとイスラエルを混同するな」など、モサドの元要員らからの投書も相次いだ。(エルサレム 三井美奈)(読売新聞 2006/03/07)「イラン・パイプライン計画、米は反対せず」パキスタン大統領
【ニューデリー=山田剛】パキスタンのムシャラフ大統領は6日、地元記者団に対し、イラン産天然ガスをパキスタン、インドに輸出するパイプライン建設計画について「ブッシュ米大統領からは何の反対表明もなかった」と述べ、計画を予定通り進める考えを示した。
ムシャラフ大統領は「米政府はパキスタンのガス需要を理解している」と指摘。「米国からは圧力をかけられていない」と語った。同大統領は4日にブッシュ大統領と会談した。
ライス米国務長官は昨年、イランに巨額の収入をもたらすパイプライン計画に強い懸念を示した。だが、ブッシュ大統領はパキスタン訪問中の記者会見で「我々が問題にしているのはイランの核開発であり、パイプラインではない」と述べ、計画には反対しない考えを示唆していた。(日本経済新聞 2006/03/07)「戦争の消耗品」になりたくない 米黒人の若者に軍隊離れ
伝統的に軍隊に志願する比率が高いといわれたアフリカ系米国人(黒人)だが、その数が近年、大幅に減少しているという。最大の理由はイラク戦争の影響だ。2005年に陸軍に志願した黒人の数は、1973年に徴兵制から志願制に変わって以来、最大の落ち込みを記録した。このため白人やヒスパニック(中南米系)の比率が逆に増える結果になっている。イラク戦争は混迷を深めており、戦場から無事帰還できる保証はない。黒人高校生の間には「ブッシュ大統領の間違った戦争の消耗品になるのはいやだ」という思いが広がっている。...(ベリタ通信=苅田保)(日刊ベリタ 2006/03/07)18%、チェイニー氏のみじめな支持率
「18%はどんなに低い数字なのか」
5日付の米紙ワシントンポストの記事の見出しだ。18%は先月22日〜26日、CBS放送が実施した世論調査でディック・チェイニー副大統領が得た支持率だ。
同紙は、チェイニー副大統領の支持率18%がどんなに低いものなのかを見せるため、「歴代の汚名人物」たちの支持率を紹介した。
まず、少年に対する性的虐待容疑がかけられていたマイケル・ジャクソンと、1994年に金髪の妻の殺害容疑で全米を震撼させたアメリカフットボール選手のO. J. シンプソンも世論調査をしてみると、それぞれ25%と29%の高感度を保っていた。
脱税容疑で辞任したアグニュー副大統領(ニクソン政権)も辞任する直前(1973年)まで45%の支持率を保っていたと、同紙は皮肉った。
チェイニー副大統領よりも人気のない人物は、女優のパリス・ヒルトンが唯一だった。世界的なホテルチェーンのヒルトングループの相続人で「間抜けな金髪のパーティガール」のイメージで知られるヒルトン氏の高感度は15%。
同紙は、「それでも35%は回答を拒否した」とし、「彼らはチェイニー副大統領の過去の支持者である可能性があり、今後、雰囲気を反転させるのに力になってくれるかもしれない」と書いた。(東亜日報 2006/03/07)イランは核問題で大きな代償を払うことに=米副大統領
【ワシントン7日ロイター】チェイニー米副大統は7日、イランが核兵器を保有することは容認できないとした上で、イランが国際社会に背を向け続ければ「大きな代償」を払うことになると述べた。
親イスラエルのロビー団体、米国イスラエル公共問題委員会(AIPAC)での講演で語った。
イランの核兵器開発を阻止するため、米国はあらゆる選択肢を検討していると改めて表明し、「イラン政権は、現在の姿勢を崩さなければ、国際社会が大きな代償をもたらす用意があることを知るべきだ」と述べた。(ロイター通信 2006/03/08)米政府、90年代にアルカイダ訓練施設など把握=FBI工作員
【アレクサンドリア(米バージニア州)7日ロイター】米連邦捜査局(FBI)工作員の1人が、米政府は1990年代までにアルカイダがどのようにして自爆要員を訓練しているかを認識していながら、「9.11対米同時テロ」の首謀者を事件から約4年前に逮捕し損なっていたと証言した。
同事件で起訴されたザカリアス・ムサウィ被告の公判で述べた。
この工作員によると、米政府は90年代半ばまでにアフガニスタンやその他の国に複数のアルカイダ訓練施設が存在することを把握していたと指摘。そこでは自爆を含むテロ行為の実行方法や、追跡を逃れる方法などについて訓練が行われていたと説明した。
米当局は当時、数人のアルカイダ幹部を追跡しており、96─98年には「中東のどこかで」、同事件の首謀者とされる容疑者を逮捕しようとしたが、密告があったため失敗したという。(ロイター通信 2006/03/08)ドイツ:シュレーダー前政権、秘密文書を米軍に渡す──イラク戦争直前
◇協力の疑い強まる
【ベルリン斎藤義彦】イラク戦争に強硬に反対し、世界の反戦世論をリードしたドイツのシュレーダー前政権が、情報機関員を戦争直前にバグダッドに常駐させ、首都防衛計画などフセイン政権の秘密文書を入手して米軍側に渡すなど、戦争に協力していた疑いが強まっている。6日、独連邦議会で非公開で行われた専門委員会でも疑いは晴れず、議会は4月にも公開の調査委員会を発足させる見通しだ。
この疑惑は先月末、米紙ニューヨーク・タイムズが米軍の機密資料を基に報じた。それによると、独情報機関BNDの職員2人がフセイン政権の首都防衛計画を作戦図なども含めて入手。戦争開始直前の03年2月、当時カタールにあった米中東軍の前線基地で、駐在していた独情報機関員を通して米軍側に渡したとされる。防衛計画は国軍や共和国防衛隊が首都を環状に幾重にも巻いて守るものだった。
これまで独政府は、戦争直前に情報機関員2人がイラクで活動していたことは認めたものの、米軍側に伝えたのは爆撃すべきでない民間の施設の場所などで、「攻撃には協力していない」としてきた。しかし同紙は、防衛計画が米軍にとって「イラク首脳部の考えを知る特別な窓になった」と作戦遂行で重要だった点を指摘している。
同紙の報道について独政府は「誤報」だと全面否定したが、6日に独議会で行われた「情報機関管理専門委員会」では、疑いを晴らす情報は出されなかった模様だ。法律によると、議席の25%以上の賛成があれば公開の調査委員会を発足させることできる。野党各党は「説明不十分」として4月にも同委を発足させることで合意に達した。(毎日新聞 2006/03/08)イスラム法学者機構が米軍非難の声明
【東京8日=齊藤力二朗】米軍がイラクを内部分裂させるために秘密裏にイラク国内で爆破事件や民間人の暗殺を行っていることがイラクなどで報じられてきたが、比較的穏健とされるイスラム法学者機構が米軍による破壊、暗殺工作を強く非難した。6日付のクドゥス・プレスが報じた。
イラク最大のスンナ派権威機関であるイスラム法学者同機構は声明文で、米国当局がフェニックス・プログラムを再度実施しようとしていると非難した。このプログラムはベトナム戦争で米国が採用したもので、ベトナム人を混乱させ恐怖させるために、学校やレストラン、道路、群集、寺院の爆破、また子供、女性、一般人の暗殺を目的とした。
声明は警告する。「このプログラムを米国はイラクの地で実行しようとしている。現在起きていることはこのプログラムの一部に過ぎないため、彼ら計画立案者たちが描く内部対立に引きずり込まれないように注意せよ」
一方、6日付のイラーキ・リーグは「米軍が道路爆弾を仕掛ける」と題してイラク人目撃者の証言を掲載した。
5日の未明バグダード-ワーシト道路上のガソリンスタンドにいた私は、軍用車両ハマーに乗った米軍部隊がやって来て、ガソリンスタンド近くの道路の両側を封鎖し、道路上に爆発物を置いたのを目撃した。彼らはその後に立ち去った。
朝7時45分にこの爆発物がタクシーに爆発し、運転手と乗客3人が負傷した。まもなくイラク国家警備隊と内務省特殊部隊による強制捜査が一帯で始まり、50人近くが拘束された。(日刊ベリタ 2006/03/08)イラク民間人の死者最悪 1年間で1万2000人超
【ロンドン9日共同】イラクで戦闘に巻き込まれるなどして死亡した民間人がこの1年で1万2000人以上に達し、イラクでの大規模戦闘が終結した2003年5月以来の約3年間で最悪を記録したことが明らかになった。英米系の非政府組織(NGO)イラク・ボディー・カウント(IBC)が発表した。
IBCの創始者ジョン・スロボダ氏は「3年に及ぶ(英米軍などによる)占領は、イラク市民の生活を改善するどころか悪化を招き続けている」と批判している。
発表によると、03年5月1日から04年3月19日までの1年足らずの民間人死者数は推定で6331人。同月20日からの1年間は1万1312人、昨年3月20日から今年3月1日までは1万2617人と年々増える一方。
1日平均に換算すると最初の年は20人、2年目が31人、3年目が36人となる。
この1年間の死者のうち、2231人が駐留外国軍やイラク政府を標的とした攻撃で、370人が米軍などの攻撃で巻き添えとなり死亡したという。(共同通信 2006/03/09)イラク邦人殺害:「イラク人殺りくの現実知らせるため」 自供のファハミ被告が動機
【カイロ高橋宗男】イラク内務省特殊部隊に逮捕され、04年10月の香田証生さん(当時24歳)の殺害を自供したフセイン・ファハミ被告(26)は8日、バグダッドの毎日新聞助手の取材に応じ、香田さんら外国人の殺害について「イラク人やイスラム教徒が殺りくされ続けていた現実を世界に知らしめるため実行した」と動機を語った。
ファハミ被告は「世界が騒ぐのは、米国人や日本人のような外国人が殺されるときだけだ。イラク人が毎日、(米軍などに)殺害され続けていることに、なぜ一切興味を示さないのか」と毎日新聞助手に怒りをぶつけた。また、同被告が所属するグループが香田さんの殺害を決定した直後に「処刑役」として呼ばれたと語り、「殺害を後悔していないか」との助手の問いかけには「いいや。言うべきことは何もない」と語った。
同被告によると、香田さんの拉致は同じグループのウィッサム・キリとアイヤッド・キリ(ともに愛称)の2人が実行。同被告のほかグループのリーダー、サーイル・サイヤッドとアブドル・カーディルの計3人が殺害した。カーディルという男はいまだ逃走中という。
一方、イラクのテレビ、アルイラキーヤは8日深夜、同被告が香田さんらの殺害を告白する映像を放映。それによると、同被告のグループは約25人で構成される小規模のグループながら、過激な武装組織「1920年革命旅団」など数多くのグループと連携、香田さんら外国人や米軍、イラク治安機関を標的としていた。
同被告のグループは昨年7月に殺害されたエジプトのシェリフ駐イラク大使の拉致にもかかわっており、少なくとも126人を殺害している。同テレビは被告を「頭蓋(ずがい)を撃ち抜く専門家」とし、同被告は「米国とつるむ者は誰であれ殺害してきた」と語った。(毎日新聞 2006/03/09)サメ操縦し情報収集 米軍「新兵器」実用近づく
【ワシントン7日松川貴】米海軍水中戦争センター(ロードアイランド州ニューポート)がサメを「情報収集兵器」に使う研究を行い、実用に近づいていることが分かった。先月末、ハワイであった米地球物理学連合(AGU)海洋科学学会で研究者が明らかにした。
ニューサイエンス誌などによると、研究は「音をたてずに泳ぎ、鋭い嗅覚(きゅうかく)で獲物を追尾する」サメの能力に着目。神経刺激装置を埋め込んだサメをソナーで操縦し、艦船を追尾したり、潜水艦などの海面下の軍事情報を得る。国防総省の新兵器開発を担当する防衛高等研究計画局の予算で進められている。
小型のツノザメを使った水槽実験は終了し、フロリダ沖で、大型のヨシキリザメを使った海洋実験に移る段階。すでに海軍は、艦船から三百キロ離れたサメに指令を伝達するための音響信号タワーを実験場に設置した。(西日本新聞 2006/03/09)ライス長官:イランは最大の脅威「テロの中央銀行だ」
【ワシントン笠原敏彦】ライス米国務長官は9日、上院歳出委員会の公聴会で証言し、イランの核兵器開発の決意は固いとの見方を示し、同国を米国益への最大の脅威だと位置づけた。イランが核問題を「米国対イラン」の構図にして対米批判を強める中、同長官はイランを「テロの中央銀行」と呼ぶなど、両国の言葉による威嚇合戦はエスカレートしている。
ライス長官は「イランは米国が期待する(民主化された)中東とは正反対の中東を目指している。米国にとってイラン以上に大きな挑戦はない」と語った。その上で、「イランは国際社会に挑戦し、核兵器開発を決意しているようだ」と述べ、事態を「国際社会対イラン」の対立だと訴えた。
イラン核問題は来週から国連安保理で本格審議が始まるが、米国は中露などの反対もある現時点では制裁を求めず、段階的に圧力を強化していきたい意向だ。今回の審議で議長声明を採択し、それでもイランが態度を変更しない場合は、制裁が可能となる決議の採択を目指すとみられる。
ライス長官は制裁について「いくつかの可能なステップがある」と指摘し、一般論として資産凍結やビザ発給制限などに言及。制裁を求める場合も「標的を絞った制裁」から徐々に強化することを示唆した。(毎日新聞 2006/03/10)反テロ法:ブッシュ米大統領が署名し、成立
ブッシュ米大統領は9日、改正愛国者法(反テロ法)に署名し、成立した。同法は米同時多発テロを受けて4年間の時限立法として制定され、期限延長を目指していた。期限切れの16条項中、盗聴や個人情報入手について定めた2条項を4年延長し、残りは恒久化する。捜査対象者に対するプライバシー保護規定も強化した。(毎日新聞 2006/03/10)プルトニウム:英国がイスラエルに提供 1966年
【ロンドン山科武司】英BBCテレビは9日、英国が1966年、核兵器開発につながる恐れがある少量のプルトニウムをイスラエルに提供していたと報じた。
BBCが情報公開法に基づいて入手した機密指定解除の公文書によると、イスラエルが当時のウィルソン英労働党政権にプルトニウム10ミリグラムの提供を要請した。当初、外務、国防両省は「軍事的には意味がある量」で、核兵器開発を加速させる恐れがあるとして提供に反対。
しかし、技術省のユダヤ系英国人が「英国が提供しなくてもイスラエルはどこからか入手する」と主張し、売却することになった。当時のトニー・ベン技術相にも売却は知らされていなかったという。
イスラエルはこれまで核兵器の保有を否定も肯定もしていないが、保有は確実視されており、核拡散防止条約(NPT)にも調印していない。(毎日新聞 2006/03/10)「サメの脳」まで兵器に使う? 行動制御し軍艦追尾
米で動物兵器実用化目前
姿形は似ていてもイルカと異なり、サメは一般に賢くないイメージがある。「サメの脳みそ」という悪口もあるほどだが、米国防総省は、サメの脳を制御して軍艦を追尾させるなど兵器化する研究を進めている。ネズミでも同様の研究が行われており、「脳制御型動物兵器」の実用化は目前まで来ているのだという。
サメの脳制御の研究を行っているのは、米海軍水中戦争センター。国防総省で新兵器開発を担う防御高等研究計画局の予算が振り向けられている。神経刺激装置をサメの脳に埋め込み、その行動を制御する仕組み。サメに着目したのは、優れた嗅覚、聴覚と音を立てずに高速で泳ぐ能力を持つためだという。
ボストン大のジェル・アティーマ教授も国防総省から資金提供を受けてサメの脳制御を研究している。
とはいえ、研究に対し、国内のサメの研究者はかなり懐疑的だ。日本大の谷内透教授(水産学)は「サメの感覚器の機能などはよく分かっていないし、まして脳を制御できるかどうかは分からない」。
米国では訓練したイルカに毒矢を装着して動物兵器として利用していたが、動物愛護を重視する世論もあり、谷内教授は「イルカよりイメージの悪いサメならば、という考えもあったのではないか」とみる。
サメ以外にも動物の脳を操る研究は進んでおり、ラット(ネズミの一種)では、ニューヨーク州立大のジョン・シェーピン教授が成功している。
この「ラットボット」はラットの脳に直接、電極を埋め込んで電気信号を与える。電極は、脳の左右のひげをつかさどる分野と快楽中枢を刺激する分野に取り付けられていて、刺激されたひげの方角に行くと快楽中枢が刺激される仕組みだ。
シェーピン教授は「がれきの下敷きになった人の救助などに使えるだろう」としているが、この研究にも一部、国防総省が資金提供している。
東大大学院情報理工学系研究科の鈴木隆文特任講師は「ラットボットの場合、人間が完全にラットの脳を乗っ取っているわけではない。ラットが移動する際の脳神経の働きを解析して直接、その信号を送っているのではなく、エサのかわりに快楽中枢電気刺激という一種の麻薬を使って、人間の指示通りに行動する訓練を短時間にかつ強力に行った上で、コントロールしている」と指摘。
前出のアティーマ教授は「直接感覚を制御することで、サメに指示を与えたい」としており、さらに進んだ操作方法も今後現れそうだ。
ただ、やはり動物の身体能力や感覚器だけに着目し、脳を人間が操るというのは不気味だ。特に軍事転用や、人間を操る研究にまで進む可能性については、研究者間でも異論が多い。鈴木氏は「麻薬と同様に功罪両面ある技術なので、社会による十分な理解と管理が必要だ」と警告する。(中日新聞 2006/03/10)ブッシュ政権の政治的スキャンダルが明らかになったことを受けアメリカの内務長官が辞任しました。
アメリカの内務長官が、ブッシュ政権の政治的スキャンダルが暴露されたことを受け、辞任しました。
アメリカのノートン内務長官は、前回のアメリカ大統領選挙の時期に、あるロビイストから不正資金を受け取った責任を取って辞意を表明しました。
アメリカに住むロビイストのエイブラモフ氏は、2004年のアメリカの大統領選挙で、ブッシュ大統領がその対立候補であったケリー氏に勝利するために、共和、民主の両党の議員に、不正資金を納めていたことを明らかにしました。
以前、アメリカの政府報道官は、ブッシュ大統領は、エイブラモフ氏とは何の関係もないと強調していましたが、ホワイト・ハウスで撮られた彼らの記念写真やエイブラモフの摘発により、このスキャンダルが明らかになりました。(IRIBラジオ 2006/03/11)英警視総監が電話秘密録音 相手は法務長官、同意得ず
【ロンドン13日共同】ロンドン警視庁のブレア警視総監が昨年9月、ゴールドスミス法務長官と電話で話した際にこっそりと録音していたことが発覚し、問題になっている。英マスコミが12日夜、一斉に伝えた。
タイムズ紙によると会話の内容は、警察が電話を盗聴した記録が裁判の証拠として採用されるかどうかをめぐるものだった。電話を録音する場合は相手の同意を得る必要があるのに総監は何も告げておらず、法務長官は秘密の録音に「非常に怒っている」という。
同紙は警視庁筋の話として、警視総監はこの会話を含め計6本の通話を秘密裏に録音したと報道。昨年7月のロンドン同時テロの直後に、捜査員がブラジル人男性をテロ容疑者と誤認して射殺した事件の独立調査委員会幹部との会話も録音されたという。(共同通信 2006/03/13)ブッシュ米政権、イランの宗教指導者に対する圧力強化へ=WP紙
【ワシントン13日ロイター】ブッシュ米政権はイラン核開発問題に対する国際社会の圧力を高めるため、同国の宗教指導者に対する圧力を高める方針だ。13日付のワシントン・ポスト紙が報じた。
ブッシュ大統領、チェイニー副大統領らと2週間前に会談したスタンフォード大学フーバー研究所の役員らは、同紙に対して、米政府がイランに対する政策を一層強化した印象を受けたと述べた。
役員の1人は「米政府はイラン国民を政権から切り離したい意向のようだ」と語った。
ワシントン・ポストがブッシュ大統領補佐官の話として伝えたところによると、ブッシュ大統領は、個人的にイラン問題により多くの時間を割いているもよう。
同紙によると、米国務省は先週、イラン問題を取り扱う部署を設置し、昨年は2人だったフルタイム職員も10人に増員した。(ロイター通信 2006/03/13)CIA:職員の個人情報、秘密工作員もネットで入手 米紙
【ワシントン和田浩明】米シカゴ・トリビューン紙は12日、同紙がインターネット経由で商用データベースなどを検索した結果、秘密工作員を含む米中央情報局(CIA)の職員2635人の氏名や自宅などの個人情報や、同局の秘密施設の場所が判明したと報じた。同紙はCIAの要請で公表は自粛しているが、CIAの情報管理体制に対する批判が米国で再燃しそうだ。
同紙によると、個人情報が判明した職員には、氏名が公表されている幹部や、機密扱いでない情報分析官約160人も含まれているが、CIAも機密扱いの秘密工作員が含まれていることを認めている。ただ、CIAは機密扱いの人数を明らかにしていない。
情報は、ネット経由で利用できる有料のデータベースや、ネットの無料検索サービスで入手したという。同紙は「関係者に危険を及ぼす可能性がある」と詳細を明らかにしていない。
同紙が氏名などの一部を照会したところ、CIAは事実関係を認めたうえで公表しないよう要請し「対策をとりつつある」と述べたが、「悪者を利することになる」と具体的には説明しなかったという。
職員以外にも「ザ・ファーム(農場)」と呼ばれる訓練施設(バージニア州)など20カ所以上の同局の秘密施設の場所なども判明した。CIA幹部は機密扱いの情報がネットで入手可能となっている理由について「うまい説明はできない」と話しているという。(毎日新聞 2006/03/13)米軍 無差別に民間人拘束
イラクでの違法行為
元英軍兵士が告発
【ロンドン=岡崎衆史】イラクで米兵とともに掃討作戦に当たった英軍エリート部隊の兵士が英紙サンデー・テレグラフ12日付で、罪のないイラク民間人の拘束など米軍の違法行為を告発しました。
米軍の「対テロリスト掃討作戦」が実際にはイラク民間人の無差別な拘束であることを現場から指摘するものです。
告発したのは英陸軍特殊空挺(くうてい)部隊兵士として、イラクで昨年3月までの3カ月間任務に就いたベン・グリフィン氏(28)。同氏は、その後、イラク戦争は道徳的に誤っていると訴えてイラクでの任務を拒否し、昨年6月、軍を離脱しました。
グリフィン氏は、「バグダッドで多くの違法でまったく誤った行為を目撃した」と述べ、米軍と共同作戦を行った際、高齢の農民など武装勢力の一員ではないことが明らかなイラク人を米兵が拘束していたことを挙げ、「米国人は全員拘束策をとっていた」と批判。さらに米軍が、こうした無実の拘束者を、拷問される可能性があるのを知りながらイラク当局やアブグレイブ収容所に引き渡していたことを明らかにしました。
グリフィン氏はまた、「米国人は銃をやたら撃ちたがるとの評判通りだった」とも述べ、米兵によるイラク民間人殺害が日常的に行われていたことも示唆しました。
同氏は、こうした違法行為が行われる背景について、「米国人にとってイラク人は劣等人種だった」と述べ、米兵のほとんどがイラク人を劣った人間として扱っていたことを指摘しました。
グリフィン氏は、さらに、「イラク戦争は道徳的に誤った侵略戦争であり、さらに大事なことに、中東地域を不安定にしている」と強調しました。(しんぶん赤旗 2006/03/14)ref. SAS Soldier Quits Army in Disgust at 'Illegal' American Tactics in Iraq
(Telegraph 2006/03/12)パレスチナ:収監議長ら投降 米英監視団撤退に非難
【エリコ(ヨルダン川西岸)樋口直樹】エリコのパレスチナ自治政府の刑務所がイスラエル軍に包囲された事件で、収監されていたサアダト・パレスチナ解放人民戦線(PFLP)議長らが14日夜、投降した。パレスチナ側は刑務所の監視任務から撤退した米英に非難の矛先を向けており、各地で外国人狙いの拉致事件などが相次いだ。
米英はイスラエル・自治政府間の合意に基づき、01年の閣僚暗殺事件でイスラエルに追われていたサアダト議長らをパレスチナ側の刑務所で監視する任務に就いていた。14日朝にイスラエル軍が刑務所を包囲する直前に監視団が撤退したため、アッバス自治政府議長は事件の責任が監視団にあると非難した。
これに対し米英側は刑務所の管理体制の劣悪さや監視団員らの安全が十分に確保されていない点を自治政府に訴えてきたが、改善されなかったために任務を離れたと主張。「イスラエル軍と事前に打ち合わせ、包囲作戦に合わせて撤退したのではないか」とのパレスチナ側の疑念を否定している。
パレスチナ側は監視団の撤退に激怒。ガザ地区で1万人規模の抗議集会が開かれたほか、武装勢力が同地の英国施設に放火したり、ホテルから外国人を拉致するなどの混乱が続いた。ガザからは多数の外国人が避難している。イスラム原理主義組織ハマスによる自治政府の組閣で緊張が高まった米欧とパレスチナの関係は今回の騒動で一層悪化する恐れがある。
イスラエル軍の作戦については、28日のイスラエル総選挙を前に中道系新党カディマを率いるオルメルト首相代行が右派の追い上げをかわすため強硬策に打って出たとの観測も流れている。刑務所の包囲戦ではパレスチナ人看守や囚人ら3人が死亡、20人以上が負傷した。(毎日新聞 2006/03/15)フセイン元大統領 大量破壊兵器の存在曖昧 イスラエル攻撃恐れ 米報告書
【ワシントン=有元隆志】イラク開戦3周年(イラク時間20日)を控えた13日、米軍が当時のイラク・フセイン政権の内情をまとめた報告書が明らかになった。それによると、イラクには大量破壊兵器(WMD)はなかったものの、フセイン元大統領はイスラエルの攻撃を恐れ、その存在をあいまいにしていたという。また報告書は、元大統領がフランスやロシアが米軍のイラク進攻を防ぐと信じていたことなどを明らかにした。
報告書は米統合部隊軍の特別チームが、イラク側の視点から戦争を分析する目的で、約2年にわたり、拘束されたイラク元高官に対する聴取や数十万に及ぶイラク公文書の調査を通じてまとめた。
報告書の一部が米外交問題評議会(CFR)の発行するフォーリン・アフェアーズ5月号に掲載される。
「ケミカル・アリ」の異名をとるマジド元国防相の証言によると、具体的日時は不明だが、革命指導評議会の席上、フセイン元大統領はイラクにはWMDはないが、そうした宣言をすることはイスラエルの攻撃を促すようなものだとして、公にすることを断固として拒否したという。
2002年後半になって、国連のWMD調査に協力し、WMDが存在しないことを国際社会に訴えようとしたが、「何年もの間、意図的に(WMDの存在を)あいまいにしてきたため、イラクがうそをついていないと(国際社会に)納得させることは難しかった」と報告書は記している。
また、アジズ元副首相によると、元大統領は米国がイラクを攻撃しないだろうし、もし攻撃されても打ち破れると「自信たっぷりだった」という。元大統領はフランスやロシアについて「イラク国内での権益をもち、国際社会での存在感を発揮したいと思っていた」と分析し、両国が米国の侵略を防ぐだろうと確信していた。
米軍の進攻が始まっても、元大統領は戦争は順調に進んでいると信じ込んでいたという。元大統領はイランとの戦争中の1982年、辞任を助言した閣僚の1人を直ちに殺害するなど、耳障りな話は聞きたがらない傾向が年々増し、部下から正確な情報が伝わらなかった。しかも、元大統領はクーデターを恐れ、精鋭部隊である共和国特別防衛隊の司令官に、いとこのバルザン被告を就けるなど、軍の強化よりも体制維持に力点をおいたという。しかし、同被告は戦争中、軍を指揮するどころか、ほとんど隠れていたと、元将軍らは証言している。
そして報告書は、「米国はバグダッドまで進攻しないだろうとの確信から、元大統領は最後の最後まで権力の座にとどまれると思っていた」と、元大統領の「裸の王様」ぶりを指摘している。(産経新聞 2006/03/15)イラク警察が武器やGPS所有の米国人逮捕
【東京15日=齊藤力二朗】比較的穏健なイラク・イスラム法学者機構(イラク最大のスンナ派法学者の団体)が運営するハイア・ネットは14日、同国中部の都市ティクリートで車に武器を積んだ米国籍の男性が治安機関に逮捕された、と報じた。「不和扇動のための見え見えのシリーズ」と皮肉な見出しがつけられ、この男はイラクを宗派対立と分裂状態に陥れ、願わくば3分割実現を狙う英米人によるテロ活動に関係していると示唆している。...(日刊ベリタ 2006/03/15)アーミテージ氏が情報源か CIA工作員名事件
【ニューヨーク15日共同】14日発売の米誌バニティー・フェアは、米中央情報局(CIA)工作員名漏えい事件をめぐり、工作員の身元を政府高官から聞いたと告白した米紙ワシントン・ポストのボブ・ウッドワード編集局次長の情報源は、知日派として知られるアーミテージ前国務副長官とみられるとする同紙元編集幹部ブラドリー氏の見解を伝えた。
ブラドリー氏は、ウォーターゲート事件でウッドワード氏の特ダネ報道を指揮。同誌によると、ブラドリー氏は、情報源を前副長官とみるのは「正しい仮定」と言明。情報源に関して以前から指摘されていた見方を確認した。(共同通信 2006/03/16)米国連大使、イランの核脅威を「9.11」になぞらえ
【国連15日ロイター】ボルトン米国連大使は15日、イランが核開発計画を放棄しようとしない姿勢について、「9.11対米同時テロ」と同様の脅威だとの認識を示した。
同大使はABCニュースの番組「ナイトライン」で「今回は核兵器がが絡んでいるだけで9.11と同様の脅威だ。これは好ましい現実とは言えないが、現実であり、これを直視して対処しなければ、ますますゆゆしき事態となる」と語った。
国連安全保障理事会の常任理事国5カ国は15日、この問題について5度目の協議を行ったが、合意には達しなかった。(ロイター通信 2006/03/16)米軍の攻撃で子ども含む11人死亡 イラク
ロイター通信によると、バグダッドの北約100キロにあるイシャキで15日、イラク駐留米軍が「テロ容疑者拘束」のためとして民家を攻撃し、子ども5人を含む市民11人が死亡した。米軍は「武装勢力との戦闘で市民が巻き添えになった」としているが、イシャキのシャセル町長は「米軍の説明を求めたい」としている。
同通信が伝えた地元警察当局や目撃者の話によると、米兵らが民家の屋根から家の中にいた人々を次々と撃ち、この家で暮らしていた11人が死亡した。米兵らはその後、民家を爆破したという。
地域の遺体安置所には、子ども5人と女性4人、男性2人の射殺体が運び込まれた。
これに対し米軍側は、国際テロ組織アルカイダ系のテロ組織の活動を支援していた男がいるとの情報があったため、民家に向かったと説明。「敵からの銃撃を受けて戦闘になった。容疑者を拘束したが、女性2人と子ども1人が戦闘の巻き添えになり死亡し、家が破壊された」としている。(朝日新聞 2006/03/16)超党派でイラク政策提言・ベーカー元米国務長官らが新組織
【ワシントン15日共同】ベーカー元米国務長官など米政府の元高官や大物元議員らが15日、米国のイラク政策を集中的に検討、検証し、ホワイトハウスや議会に提言する超党派の組織「イラク・スタディー・グループ」を立ち上げたと発表した。
イラク情勢の泥沼化でブッシュ大統領の支持率が低下する中、イラクの現状と米国の政策について「率直な評価」(ベーカー氏)を加えることが目的。ホワイトハウスも協力する意向を示しているという。
グループは共和党の重鎮ベーカー氏と、民主党の大物ハミルトン元下院議員が共同議長を務める。メンバーは10人で、ジュリアーニ前ニューヨーク市長やゲーツ元中央情報局(CIA)長官らが名を連ねている。(日本経済新聞 2006/03/16)「イラクの発電所破壊は米軍の仕業」 関係者が真相を暴露
【東京16日=齊藤力二朗】イラクの首都バグダッドの市民が停電と断水で苦しむ中、米軍は同市内の主要発電所を破壊した上、抵抗勢力の“犯行”としその罪をなすりつけた。イラクやアラブのメディアは米軍報道をそのまま報じているが、15日のイスラム・メモが配電技術課長の証言を引いて真相を伝えた。
イラクとアラブの報道機関は、イラク抵抗勢力が15日朝、バグダッドの発電所が放火され、広範な周辺地域や病院が停電になったと報道したが、バグダッド中央部電気システムの技術課長セイフ・アムリー技師は、「発電所の破壊は抵抗勢力、一般メディアが言う『テロリスト』ではなく、米占領軍兵士の手によって起こされた」と明かした。
アムリー技師は本紙の通信員に「バグダッド中心部、ビスケット工場近くにある発電所が15日、米海兵隊員の激しい砲撃により炎上、蒸気発電機が破壊された。砲撃の前に、この発電所の近くで3人の米兵が狙撃、殺された」と語った。
同技師はさらに次のように話した。「作業員4人が(米兵によって)拘束されたが、残りの作業員と技術者たちは逃げ出せた。占領軍がこの重要な発電所を破壊した理由は、これを警備する任務から逃れるためだったと思う。この発電所は、4日ごとに米軍が交代で警備しなければならなかったのだ。3人の海兵隊員が狙撃で殺害されたことが、発電所を破壊する口実に使われた。その証拠は、事件後に占領軍が現場から姿を消し、『テロリストたちが長距離ロケット弾で発電所を破壊した』と強弁したことだ」
一方、イラクの全てと一部のアラブのメディアは、この事件を、「武装抵抗勢力による犯行」と報じたため、報道内容を正しく精査する必要がある。米軍は自軍に都合のよい記事を書かせるため、多額の報奨金(賄賂)をイラクやアラブのメディアや記者たちに払っていることは米国メディアによって暴露されてきた。(日刊ベリタ 2006/03/16)先制攻撃の必要性確認 米安保戦略 最大脅威はイラン
【ワシントン=小栗康之】ブッシュ米政権は16日、今後の外交・安保政策の指針となる「米国家安全保障戦略」(ブッシュ・ドクトリン)を発表した。前回、2002年9月の同文書の改訂版で、テロリストや敵対国に対する先制攻撃も辞さない方針を戦略の中核として再確認し、核開発問題で米国と対立するイランを最大の脅威と位置づけた。
文書では先制攻撃について「米国は必要があれば、(相手の)攻撃前に武力を行使する可能性を排除しない」と強調。大量破壊兵器で米国が攻撃された場合、多大な被害が出る可能性があり、これを防ぐためには先制攻撃もやむを得ないとの考えを示した。
テロとの戦いについて、かつての冷戦時代と似て、「長い戦い」になるとの見通しを示した。
また、文書では米国が国際社会への民主化拡大政策に積極的に取り組む方針を明記した。圧政国家として北朝鮮、イラン、シリア、キューバ、ミャンマー、ベラルーシ、ジンバブエの7カ国を例示。このうち、北朝鮮とイランについて「(両国から)米国を守るためにあらゆる必要な措置を取る」と両国を強くけん制した。北朝鮮の米通貨偽造にも言及し、厳しく対応する方針を示した。
一方、中国については、国際社会での「ステークホルダー」(利害共有者)として役割を果たすよう求めていく方針を示し、「中国が国民のために正しい選択をするよう求める」と指摘。
また、ロシアに対しても自由の道程を後戻りさせないと表記するなど、前回の文書よりもやや距離を置いた見方を示した。
このほか、同盟国との連携の重要性を指摘。「単独行動もちゅうちょしない」とした前回文書より同盟国との関係を重視する方針を打ち出した。(東京新聞 2006/03/17)講演のライス米長官に「反イラク戦」の大声 豪州訪問
オーストラリアを訪問したライス米国務長官が16日、シドニー市内で大学生らを対象に講演した。この途中、聴衆が反イラク戦争のスローガンを大声で叫び、講演は2度にわたって中断された。長官は「大学の中でも民主主義が機能していることが分かって良かった」と切り返し、拍手を浴びた。
最初の中断は開始3分ほど。男女2人が突然立ち上がり「あなたの手はイラク人の血で汚れている」などと繰り返した。警備担当者に会場外に連れ出されたが、開始15分ごろには別の男性が「あなたは戦犯だ」などと叫んだ。(朝日新聞 2006/03/17)米兵銃撃で市民15人死亡 当初は武装勢力襲撃と発表
【ニューヨーク19日共同】20日発売予定の米誌タイム最新号は、イラク駐留の米海兵隊部隊がバグダッドの北西ハディーサで昨年11月、女性7人と子ども3人を含む民間人15人を銃撃により死亡させていたことが目撃者や地元当局の話などで明らかになったと伝えた。
米海兵隊は当初、15人は武装勢力が米軍側を襲撃した際の爆発などに巻き込まれて死亡したと発表。しかし同誌の指摘を基に調査を始めた米軍の捜査当局は、海兵隊部隊が武装勢力との交戦中に誤って銃撃したとの見方を示したという。
同誌は、事件後に地元学生が撮影したビデオ映像によると犠牲者の多くが寝間着姿のままで、海兵隊の行動に人権団体や地元当局から強い疑問の声が出ていると指摘。
子どもたちが住んでいた家の中には銃弾の跡があったのに外壁にはなく、武装勢力と激しい銃撃戦になったとの主張に疑問が生じる可能性もあると報じた。(共同通信 2006/03/20)3000人の民間死者名を掲載 イラク戦争で英紙
【ロンドン20日共同】20日付の英紙インディペンデントは開戦から3年が経過したイラク戦争を特集し、死亡した民間人3000人の名前を「忘れられた犠牲者」として掲載した。2ページにわたり、1ミリ大の極小の活字で印刷。12のケースについては死亡状況を具体的に書き込み、うち5人は顔写真も載せた。
同紙は、これまでどの公的機関も死者数を正式に確認していないとした上で、掲載した3000人は「最も控えめに見積もった数の10分の1にすぎない」としている。
犠牲者の1人で、イスラム教スンニ派とシーア派の両親の間に生まれた女性ジャーナリストは先月のシーア派聖廟(せいびょう)爆破事件を報じた際、殺害された。同僚は「決してイラク人を宗派で区別しなかった。いつもイラク人という言葉を使った」としのんだ。(共同通信 2006/03/20)イラク開戦3年:世界各地で駐留軍撤退求める反戦デモ
【ニューヨーク支局】イラク戦争開戦から20日で3年を迎えるのに先立ち、18〜19日にかけて、世界各地で駐留軍の撤退などを求める反戦デモが行われた。しかしその規模は全体でも数万人程度にとどまり、イラク戦争への関心の低下が目立ち始めている。
ニューヨーク市中心部のタイムズ・スクエアでは新兵募集事務所の近くで約1000人が抗議活動に参加した。ブロンクスでは大学生らが集会を開き、主催者のジャネット・カセレスさん(21)は「ブロンクス出身の貧しい兵士と貧しいイラク人が戦い、金持ちは兵士にもならず、戦費のため教育費は削られている」と批判した。
またAP通信によると、首都ワシントンではチェイニー副大統領の公邸周辺などで反戦集会が開かれた。ロサンゼルスのハリウッドでは今年のアカデミー賞で3部門を制した映画「クラッシュ」のポール・ハギス監督ら1000人余が米国旗で包んだ空のひつぎを担ぎ、練り歩いた。大型ハリケーンで被害を受けた米南部ルイジアナ州ニューオーリンズでも約200人の復員兵や被災者らが集会を開き、「戦闘に多額の予算がつぎ込まれ、被災者支援が遅れた」と非難した。
このほかロンドン、ローマ、イスタンブールなどの欧州各地や韓国、オーストラリア、日本でも反戦集会などが開かれた。(毎日新聞 2006/03/20)世界の情報衛星丸裸、米科学者らがネットに軌道や高度
安全保障上の理由で、詳しい情報が一切公開されない日本の情報収集衛星2基の軌道や高度などのデータが、海外の天文学者らが開設した複数のウェブサイトに米軍事衛星など世界各国の衛星とともに掲載されていることがわかった。
専門家は、データをもとに偵察対象地域が衛星の動きを把握し、日本の脅威となる活動を隠ぺいすることも可能としており、衛星の運用面で一層の対策が迫られそうだ。
ウェブ上にデータを公開したのは、米国の有力科学者組織「憂慮する科学者同盟(UCS)」と米ハーバード・スミソニアン天体物理センターの科学者ら。UCSは18日、昨年末に開設した世界の衛星約800基の情報を記載したデータベースに、日本の情報収集衛星2基の高度や軌道の傾き、地球を回る周期などの正確なデータを加えた。
天体物理センターの科学者は、宇宙空間に漂う物体の1つとして、北米航空宇宙防衛司令部が、暗号のような特殊な表記で公開している情報を解読。その上で、衛星2基を実際に観測し、その結果をネット上に一般でも読める形で掲載し、一部の観測家に知られていた。
これらの情報は、正しい軌道を反映したものと見られる。偵察対象地域が衛星の動きに合わせ、活動を停止するなどの恐れも指摘される。現在2基の情報収集衛星を増やすなどの対策が求められる。
2003年3月の情報収集衛星打ち上げ直後に米航空宇宙局(NASA)も一時的にデータを公表したが、一部のアマチュア観測家のネットに転載されたため、削除されたことがある。
しかし、これとは別に、UCSの科学者らは「宇宙は公共の物」との信念から、衛星の最新データの掲載を続けているため、ネット上から情報を消し去ることは困難な状況だ。米国の軍事衛星も同様に公表されており、宇宙ごみ(デブリ)に偽装した米軍事衛星の存在が明るみに出たこともある。
2基の運用を担当する内閣衛星情報センターはネット上に軌道情報が公開されたことについて「一切コメントしない」との姿勢を貫いている。(読売新聞 2006/03/20)ブッシュ大統領を一言でいうと「無能」 米世論調査で初めてトップに
【東京20日=広井孝明】米著名世論調査機関「ピュー・リサーチ・センター」が今月15日に発表した最新の世論調査によると、ブッシュ米大統領を一言で表現する言葉として「無能」がトップに輝いた。同センターは昨年2月と7月にも同じ調査をしているが、いずれも「正直」がトップだった。否定的な意味の言葉がトップになったの今回が初めて。20日でイラク戦争開戦から3年を迎えながら、なお続くイラク情勢の混迷、米兵死者数の増加などが大統領に厳しい目を向けさせているとみられる。...(日刊ベリタ 2006/03/20)ベラルーシ大統領が、「ブッシュ大統領は世界最大のテロリストだ」と述べました。
AP通信がミンスクから伝えたところによりますと、ベラルーシのルカシェンコ大統領が、19日日曜、同国の大統領選挙での投票で、アメリカのブッシュ大統領を世界最大のテロリストであるとしました。
また、「アメリカは世界各国の体制を崩壊させようとしている」としました。
ベラルーシでは、19日、大統領選挙が行われ、ルカシェンコ氏が82.6%の得票率により、勝利しました。アメリカとヨーロッパは、この選挙で、ルカシェンコの対立候補を支持しています。(IRIBラジオ 2006/03/20)イスラエル防衛で武力行使も=イラン核問題の外交解決目指す−米大統領
【ワシントン20日時事】ブッシュ米大統領は20日、イランの核問題の外交解決を目指す意向を強調する一方、同国の脅威からイスラエルを守るために軍事力の行使も辞さないと改めて警告した。オハイオ州クリーブランドで演説後、質疑に応じた。
ホワイトハウスが先に改訂した包括的戦略文書「国家安全保障戦略」は、先制攻撃の選択肢を堅持する方針を改めて強調した。大統領のこの日の発言は、イラン核問題の外交解決に期待を示しながらも、同国の脅威に対処するためには、武力行使もあり得るとの考えを表明したものだ。(時事通信 2006/03/21)70回超の警告、上司無視 米テロでFBI工作員証言
【ワシントン21日共同】2001年9月の米中枢同時テロの共謀罪などにより米国で起訴されたモロッコ系フランス人、ザカリアス・ムサウイ被告に対する公判で20日、同時テロ前から同被告の取り調べを担当していた連邦捜査局(FBI)工作員が証言。同被告が航空機乗っ取りを企てている疑いがあることなどをテロ前、複数の上司に計70回以上も警告したが、無視されたことを明らかにした。21日付の米紙ワシントン・ポストが伝えた。
同時テロを検証した独立調査委員会は最終報告書で、中央情報局(CIA)とFBIが有力情報を部内でとどめるなどして同時テロを防ぐ機会を10回も逸していた失態を指摘したが、今回の工作員の直接証言は情報当局のずさんな実態をあらためて浮き彫りにした。(共同通信 2006/03/21)9.11警告、上司は無視 現役FBI捜査官が証言
【ワシントン=松川貴】米バージニア州アレクサンドリア連邦地裁で開かれている国際テロ組織アルカイダのザカリアス・ムサウイ被告(37)に対する公判で、同被告を逮捕した連邦捜査局(FBI)のハリー・サミット捜査官が20日、ハイジャックテロの可能性を上申したが無視された、と証言した。逮捕は2001年の9.11テロの3週間以上前で、同被告の捜査が十分に行われていれば、阻止できた可能性があったことになる。
サミット捜査官は、9.11テロの3週間以上前の8月16日に、飛行操縦学校で、不審な行動が目立ったムサウイ被告を入国管理法違反容疑で逮捕した。
同捜査官の証言などによると、同被告は小型操縦免許さえないのに、ジャンボジェット機の基本的操縦法を習得するため、模擬操縦の授業を受講したいと、学校に要望していた。
サミット捜査官は逮捕から2日後に、上司に対して「テロ行為をたくらんでいる」と報告。さらに、テロ容疑で、パソコンなど所持品への捜査令状を要求したが、拒否されたという。
FBI当局の怠慢を告発する報告は出ているが、現役の捜査官が公判で、事実関係について証言するのは初めて。検察側は、ムサウイ被告が正直にテロ計画について供述していれば、9.11は防げたとして、死刑判決を求めている。(中日新聞 2006/03/22)英総選挙での秘密融資疑惑で窮地に ブレア首相
ブレア英首相が昨年5月の総選挙の際、与党労働党の有力支持者らから党に大口融資をしてもらった見返りに、この支持者らを上院(貴族院)議員に推薦していた疑惑が浮上した。首相側は疑惑を全面否定しているが、同党の支持率は落ち、党の全国執行委員会は21日、融資の透明性を高める新たな規定を設ける意向を表明した。
労働党によると、実業家ら計12人から融資を受け、総額は1400万ポンド(約28億7000万円)にのぼる。このうち4人が、ブレア首相と側近議員により上院議員に推薦されていた。この4人は辞退するなどして結局、上院議員にはならなかったが、一連の融資は、党の活動資金を管理する経理局長も、プレスコット副首相やブラウン財務相ら政権中枢も知らされていなかったとされる。首相主導の「秘密選挙資金」ではないかとの見方も出ている。
英国では01年、ブレア政権の働きかけで、政党本部への「寄付」については5000ポンド以上、支部の場合は1000ポンド以上について公表する義務を課す新たな法律が施行された。だが、政党への融資を規制する法律はなく、公表義務はない。
ブレア首相は今回の融資を選挙資金に使ったことを認めながらも、「法律違反はない」と強気だ。しかし19日付のYouGov社の世論調査によると、労働党の支持率は35%となり、最大野党の保守党より3ポイント下回った。
上院は世襲貴族や英国国教会のカンタベリー大主教ら宗教指導者のほか、首相の推薦を受ける「一代貴族」で構成される。この推薦をめぐり金銭などを受け取ることは1925年に施行された法律で禁止されたが、BBCによると、適用されたのは過去に1例しかない。このため、ロンドン警視庁は21日、今回の融資疑惑に関し3件の告発を受けたとして捜査に着手したが、真相究明が進むかどうかは不透明な情勢だ。(朝日新聞 2006/03/22)米ミサイル防衛:机上演習「ウォーゲーム」公開 北朝鮮の「暴発」想定
【ワシントン及川正也】米国防総省ミサイル防衛局は20日、実戦を想定したコンピューターによるミサイル防衛の机上演習「ウォーゲーム」を報道陣に公開した。北朝鮮をモデルにした第三国から東京などを標的に発射された弾道ミサイルを、イージス艦や米本土基地からミサイルで迎撃する画像やデータがパソコン上に映し出される仕組み。
毎日新聞など約10人の報道陣は大統領や太平洋軍司令部などの役を割り当てられ、記者も日本海に展開する米海軍第7艦隊旗艦ブルーリッジの「RADC(地域防空司令官)」役を担当、ゲームに参加した。
「パトリオットA(韓国駐留)からRADC。迎撃した」「了解」「太平洋軍司令部よりRADC。敵はミサイルを撃ち尽くした」──。
約30分の演習では、コンピューター画面に敵のミサイルや迎撃ミサイルの軌道、着弾や迎撃までの時間などが刻々と映し出され、実際の指揮・命令系統に従って指示や報告が繰り返された。迎撃が成功すると「命中」と表示された。
日本海に浮かぶ架空の島国「ミッドランド」が日韓と埋蔵石油や漁業権をめぐって争い、中距離弾道ミサイルや大陸間弾道弾(ICBM)を発射したとのシナリオ。標的は東京、横浜、大阪、京都や韓国の都市。米国の介入を封じる目的でハワイや米西海岸も標的となり、日本各地や韓国から地対空ミサイル・パトリオット、日本海の米イージス艦レーク・エリーからSM3ミサイルなどで迎撃した。
事前入力されているとはいえ、結果も出た。日韓には計42基のミサイルが発射され、うち41基の迎撃に成功した。日本は飛来する11基をすべて撃破した。米本土に発射されたICBM7基はアラスカ州などの基地から発射された迎撃ミサイルですべて撃ち落とされた。
ミサイル防衛局担当者は「あくまでシミュレーション」というが、北朝鮮の暴発を想定しているのは明らかだ。同局によると、実際にコンピューターで地域や米本土を統合して管理する「発射制御システム」は07年末までに構築される予定という。(毎日新聞 2006/03/22)米英が国連査察「利用」 ブリクス氏、イラク開戦で
【ストックホルム23日共同】開戦から3年になるイラク戦争直前まで国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)委員長としてイラクで大量破壊兵器査察に当たったハンス・ブリクス氏(77)は22日、イラク開戦の議会承認を得るために査察が「米英に利用された」と指摘、同戦争の根拠にあらためて強い疑問を投げ掛けた。ストックホルムで共同通信のインタビューに語った。
さらに、開戦理由の重点を未発見の大量破壊兵器から、フセイン元大統領の追放やイラク民主化へと移しているブッシュ米大統領らに対して強い不信感をあらわにした。
ブリクス氏はイラク戦争について「国連憲章違反で違法だったことは疑いない」と強調。大量破壊兵器が未発見に終わり、イラクの「差し迫った脅威」がなかったことが明らかとなり、自衛のための先制攻撃を正当化する理由がなくなったと言明。その上で「フセイン元大統領の追放やイラク民主化という理由だけでは米英の議会は開戦を承認しなかっただろう」と述べた。
また、国際原子力機関(IAEA)事務局長を務めた同氏はイランが平和目的と主張する核開発問題にも言及。「イランの説明に疑問点はあるが、何もないことの証明が非常に難しいことはイラクの経験から知っているはず」と述べ、イランが核兵器開発をしていないとの主張を続けても欧米は納得しないだろうとの見方を示した。
ブッシュ政権の先制攻撃戦略については、情報の精度に関するまやかしがイラク戦争などで「暴かれた」と強調、その危険性を訴えた。(共同通信 2006/03/23)米国防長官が辞任を拒否
【ワシントン23日】ラムズフェルド米国防長官は23日、記者団に対し、辞任を求める声が各方面から出ていることについて、「辞任するつもりはない」と語った。同長官は「私は一生懸命、仕事をしている。毎日、目が覚めたら、国のために奉仕している兵士など素晴らしい人たちのために何ができるか考えている」と強調した。
ラムズフェルド長官への辞任要求は、3年に及んでいるブッシュ政権のイラク戦争に対する国民の支持が低下し、イラクが全面的な内戦に突入する不安が新たに出てくるにつれて、軍関係者、言論界などでも強まっていた。同長官は、こうした要求は5年以上前から出ており、政治色の濃いものだと述べ、政治にはかかわるなという大統領の助言通りにしたいとの意向を表明した。
ブッシュ大統領は今週のホワイトハウスでの会見で、ラムズフェルド氏への信頼を再確認し、同長官がアフガニスタンとイラクの2つの戦争を遂行しただけでなく、米軍の変革でも実績を上げていると評価している。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/03/24)大量破壊兵器による攻撃抑止=イラン・北朝鮮想定の戦略文書−米統参本部
【ワシントン24日時事】米統合参謀本部は24日、戦略文書「大量破壊兵器と戦うための国家軍事戦略」を発表し、大量破壊兵器を保有する「過激主義的な敵」による対米攻撃抑止を最重要目標とする方針を打ち出した。具体的な国名には言及していないものの、イランや北朝鮮を念頭に置いているとみられる。(時事通信 2006/03/25)核先制使用ありうる
米統参本部が戦略文書
米統合参謀本部は24日、「大量破壊兵器とたたかう国家軍事戦略」と題された戦略文書を発表しました。大量破壊兵器の脅威に対処するために核兵器を先制使用することもありうることを明らかにしています。
今回の文書は、ホワイトハウスが16日に発表した「米国の国家安全保障戦略」などの各論の1つ。大量破壊兵器とたたかう「8つの任務」として、(1)攻勢作戦(2)廃絶作戦(3)阻止作戦(4)能動的防衛(ミサイル防衛など)(5)受動的防衛(6)結末管理(7)安全保障協力・パートナー活動(8)脅威削減協力―を挙げています。
このうち「攻勢作戦」では、「大量破壊兵器の脅威や使用を抑止、打破するため」に「核兵器」が「含まれる場合がある」と述べ、核先制攻撃がありうることを認めています。
また、「一部の標的を打破するには特殊な能力が必要だ」とし、「地下深くにある強化された標的を打破する能力」や、「付帯的影響なしに化学・生物兵器を打破あるいは無効にする能力」などを例示しています。これらは、核兵器の使用を念頭に置いたものとみられます。
「廃絶作戦」は、「攻勢作戦では民間人や米軍・同盟軍に受け入れがたいリスクが及ぶ」場合に実施されるもの。「兵器、素材、運搬手段の無害化や破壊」を意味するとされています。
文書は、大量破壊兵器とのたたかいで同盟国やパートナーの動員を重視しています。(坂口明)(しんぶん赤旗 2006/03/26)「決議なしでも開戦」 1カ月半前に米大統領
【ニューヨーク27日共同】27日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、イラク戦争開戦より1カ月半余り前の2003年1月31日、ブッシュ米大統領がブレア英首相との首脳会談で、国連安全保障理事会で武力行使容認決議案が採択されなくても開戦する決意を伝えていたと報じた。
会談で大統領は、開戦予定日として3月10日を指定、フセイン大統領(当時)暗殺計画に言及したという。
会談に出席していた、ブレア英首相の当時の外交政策顧問デービッド・マニング氏の覚書内容として伝えた。覚書の概要はこれまでも一部で報じられていたが、詳細に伝えられたのは初めて。(共同通信 2006/03/28)インドとの原子力協力は二重基準で…米国務次官が本音
【ワシントン=貞広貴志】米国務省のニコラス・バーンズ次官(政務担当)は27日、ワシントンの外交問題評議会で行った講演で、米国が核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドと原子力協力を進める方針を打ち出したことについて、「我々がインドに当てはめようとしているのは、イランや北朝鮮とは別の二重基準」「友邦を別扱いできるのは幸運だ」などと述べた。
NPTをはじめとした国際法体系より、個別国との関係を重視するブッシュ流外交の本音を珍しく公言したものだ。
バーンズ次官はインドを特別扱いした理由として<1>民主・平和国家である<2>第三国に核技術を提供していない──点を挙げ た。今回の合意が、インドの核兵器開発には影響を及ぼせないなど欠点を持つことを認めつつ、長所と短所を比べれば「差し引きでプラ
ス」という現実的な計算が働いたことも明らかにした。
インドの核保有を事実上容認することでNPT体制の弱体化を招くという批判については、「深刻に受けとめる」としながら、「現行の仕組みは既に機能していない」「NPTは、重大な弱みを持つ」などとNPTへの疑念に言及した。(読売新聞 2006/03/28)9.11テーマの映画公開へ 「ユナイテッド93」
【ニューヨーク29日共同】2001年9月の米中枢同時テロで米ペンシルベニア州に墜落したユナイテッド航空93便を題材にした映画「ユナイテッド93」が制作され、ニューヨークで来月開かれる「トライベッカ映画祭」で初公開されることになった。映画祭関係者が29日、ロイター通信に語った。
93便は乗客が「レッツ・ロール(さあ、みんなやろうぜ)」と呼び掛けてテロ犯と格闘したことで知られ、遺族が出した追悼本が全米で話題になった。作品は英国出身のポール・グリーングラス氏が監督、テロ犯と乗客やパイロットとのやりとりを生々しく再現した。
同映画祭は、同時テロで打撃を受けたマンハッタン南部の復興のため02年から開催。事件から4年以上がたち、記憶の風化も懸念されることからテロを題材にした作品の上映が決まった。(共同通信 2006/03/30)生体情報付きID導入へ 英上院可決、10年から
【ロンドン29日共同】英上院は29日、住民の生体識別(バイオメトリクス)情報を含むIDカード法案を一部修正し可決、2010年からパスポート取得者を対象に導入される見通しとなった。
生体情報まで含んだIDカードの発行は珍しい。英政府は同法案をテロや犯罪対策強化の柱の一つと位置付けており、米国をはじめ他の先進諸国にも影響を与えそうだ。
英政府は08年から国民がパスポートを取得・更新する際、顔の形や眼球の虹彩、指紋などの生体情報を氏名や住所、写真などとともにデータベースに登録。ICチップに個人情報を記録したカードの発行を10年から始める。(共同通信 2006/03/30)米大物ロビイストに禁固刑 捜査継続、政権に打撃
【ワシントン29日共同】米フロリダ州マイアミの連邦地裁は29日、カジノ買収に絡む詐欺や脱税などの罪で起訴されていた共和党系の大物ロビイスト、ジャック・エーブラモフ被告(47)に禁固5年10月の判決を言い渡した。米メディアが報じた。
複数のブッシュ政権元高官が同被告との関係を取りざたされ、大統領本人も同被告と一緒に写った写真が2月にニューヨーク・タイムズ紙に掲載されるなど、一連の疑惑は中間選挙を11月に控える与党共和党への打撃となっている。
捜査協力に応じていたエーブラモフ被告は、別の事件で起訴された共和党のディレイ前下院院内総務と親しい関係にあり、複数の共和党議員の汚職疑惑に関与。判事は疑惑捜査を続ける捜査当局への被告の協力を継続するため、最低90日間、収監を延期することを決めた。(共同通信 2006/03/30)イラク米軍の誤射、8週間で死亡30件
米軍準機関紙「星条旗」(中東版)はこのほど、イラクで米軍検問所に近づいた市民が誤射される事件が日常茶飯事として起きている現状を数字をあげて紹介した。こうした事件が反米武装勢力に人々が加わる理由を作っていると駐留米軍上層部も認識しており、誤射を減らすことが課題になっている、と報じた。
同紙は、3月中旬までの8週間で、イラク全土で、検問所や車列に近づいた住民を脅威と認識して対応、誤射につながりかねなかったケースが600件以上に上ったと報じた。うち30件以上でイラク人が死亡、負傷者は60件以上にのぼったという。ただし、過去3年間でこの種の事件がどの程度起きたのかは不明だとしている。
この記事の中で、駐留米軍ナンバー2のカレリ中将は、「こうした(誤射)行為のたびに、我々に対して銃撃を加え爆弾を作って仕掛けるような人々を増やすことになっている」と述べている。
ただ、同中将は、爆発物を満載した車が接近してきたのを射撃して助かった例なども踏まえ、「交戦規則を変えようというのではない」とも発言。不用意に近づいてくる車にレーザー光線を当てて注意を喚起する装備の導入など、技術面での対応が進められていると紹介した。◇ 米軍の検問所や米軍車列は、イラク市民の恐怖と憎悪の対象だ。米軍は長い間「安全を確保するため、やむを得ない措置」としてきた。
検問所には常設と臨時の2種類がある。臨時検問所の設置はイラク治安機関にさえ事前には知らされず、知らずに近づいてしまう住民が多い。
29日朝、バグダッドの高速道路の入り口で突然始まった臨時検問では、気づかずにそのまま近づいた車が銃撃されるのを朝日新聞バグダッド支局助手が目撃した。車は大破、乗っていたイラク人数人が負傷したようだったという。こうした誤射について米軍のデータが明らかになるのは極めて珍しい。(朝日新聞 2006/03/30)同時テロ発生時の肉声開示 NY、犠牲者遺族に
【ニューヨーク30日共同】「100人ほどいる。(救出を)急いでください」−。2001年9月11日の米中枢同時テロ発生時にニューヨークの世界貿易センタービルから警察や消防に通報した犠牲者少なくとも27人の肉声の録音が、このほど約4年半ぶりに遺族に開示され、米メディアが30日、その内容を伝えた。
報じられたのは、当時、ビル106階のレストランで会議中だったクリストファー・ハンリーさんと交換手の会話。ニューヨーク市が開示した。
1機目の旅客機がビルに激突して4分後の通報で「火と煙だ。階段を下りられない」と状況を説明。動かないように求める交換手に「分かった」と落ち着いた様子で答えたという。
一方で、実際は94−99階に旅客機が激突していたが「105階あたりで爆発があったみたいだ」と述べており、衝撃の激しさを物語った。(共同通信 2006/03/31)「差し迫った脅威でない」イラン核でIAEA局長
【カイロ31日共同】国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は30日、カタールの首都ドーハの会議に出席し、イランの核問題について「差し迫った脅威ではない」と述べ、制裁措置は時期尚早との考えを示した。
イランへの制裁を急ぐ欧米の動きに対して慎重な対応を促す狙いがあるとみられる。
ロイター通信によると、事務局長は「制裁は良くない考えだ。われわれは差し迫った脅威に直面しているわけではない」と語った。
また「ウラン濃縮を行ったからといってイランを罰する権利は誰にもない。まだ核物資が核兵器に転用されたわけではない」とし、「軍事的解決を図る状況にはない」と強調した。(共同通信 2006/03/31)
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