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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第6楽章:1996年]
米が武器供与黙認?
【ロサンゼルス5日共同】5日付の米紙ロサンゼルス・タイムズは、クリントン米大統領が1994年、国連の武器禁輸措置や米政府のイラン孤立化政策にもかかわらず、イランからボスニア・ヘルツェゴビナへの武器供与をひそかに認め、米軍が展開を始めた今年1月まで、数千トンに上る小火器、迫撃砲、対戦車兵器などがクロアチアを経て持ち込まれていたと伝えた。(中日新聞 1996/04/06)ジャーナリストのスパイ利用 CIA長官継続を明言 米マスコミ界猛反発
【ワシントン22日関口宏】ドイッチ米中央情報局(CIA)長官は22日、米上院情報委員会で証言し、「極めて限られた状況の下で米国人ジャーナリストを情報活動に利用することも有り得る」と述べ、冷戦以後も新聞記者などをスパイに仕立てあげる可能性を示唆した。
米国人ジャーナリストのスパイ登用については、1977年の規則で限定された条件の下でのみ認められている。ドイッチ長官はこの規則を踏襲する方針を明確にした。同長官は「限られた状況」の例として「米国人がテロリストに人質にされた場合、団体や国家が大量破壊兵器で脅迫を受けた場合」などを挙げた。
このCIAの方針に対して、米マスコミ界は「ジャーナリストをスパイに使うことは絶対に禁止すべきだ」(米AP通信のルイス・ボッカディ社長)と強く反発している。(中日新聞 1996/02/24)「イスラムとテロ結びつける欧米の偏見、是正が必要」 サウジアラビア ハリド王子
テロ阻止と中東和平支援を表明した反テロ首脳会議開催を前に、サウジアラビアのハリド王子(55)は首都リヤドの私邸で「イスラムのテロを、イスラムのせいにするのは誤りだ。根強い誤解だ」と語った。王子は故ファイサル国王の三男で、キング・ファイサル財団事務局長。アラブのノーベル賞と称されるキング・ファイサル賞の授賞式に際し、非イスラム世界が持つ偏見に言及した。(リヤドで、深田実)「テロは世界中で起きている。だが、イスラム教徒によるテロが起きた時、国籍や個人を言わず、イスラム、アラブが行ったと言われる。だが、キリスト教徒、ユダヤ教徒がテロ犯人の時は、個人の責任に帰せられる。宗教ではない。一人の男による犯行となる」
王子はイスラム教とテロの分離をいう。欧米が当然の理屈を曲げていると言いたげだ。アラブ諸国が持つ不公平感と合致している。
首脳会議翌日、サウジ紙、アルヤウムは「イスラエルによる占領地での虐殺は、連続爆弾テロに劣らない」と過去の流血闘争を踏まえて論評し、カタールの新聞は「首脳会議のテロ非難は、パレスチナ人にもイスラエル人にも適用されるべきだ」と伝えた。イスラム原理主義組織ハマスによる連続テロだけへの非難に傾けば、アラブ世界の反発は確実だった。首脳会議の共同声明がハマスにもイスラムにも触れず、一般的なテロ非難にとどまったのはこのためだ。イスラム世界の外部への不公平感は、テロ称賛と結び付きやすい。中東和平はテロを孤立化させる段階に入りつつある。(中日新聞 1996/03/16)生物・化学兵器には核反攻も検討 米国防長官
【ワシントン29日=五十嵐浩司】ペリー米国防長官は28日、米上院外交委員会の公聴会で、米国が生物・化学兵器で攻撃された場合、核兵器を含む「あらゆる範囲で反攻する」と、核の使用も選択肢の1つとして検討することを確認した。米政府は従来、生物・化学兵器などの大量破壊兵器には、通常兵器で対抗する方針を取っていたが、先ごろ、明らかになった内部文書で、核兵器による反攻も認めているとされていた。
同長官は、議員側が核兵器で反攻するどころか、確認を迫ったのに対し、「我々の対応を事前に明らかにはしない」としつつ、反攻の手段として、核・通常兵器のいずれをも検討することを明確にした。(朝日新聞 1996/03/30)地下鉄サリンは90年代で世界最大級のテロ 米国務省報告
【ワシントン30日=村野英一】米国務省は30日、1995年の国際テロについての年次報告書を発表した。テロ事件の死傷者数の統計のうち、東京の地下鉄サリン事件の「死者12人、負傷者約5500人」が突出し、90年代の世界で最大規模のテロ事件だったことが明確になった。
報告書は、地下鉄サリン事件について「テロリストが化学兵器を大量に使用した初めてのケース」と指摘している。国務省のウィルコックス・テロ対策官は「テロリストが大量破壊兵器を使う可能性について、地下鉄サリン事件は今後の警告になった。米国やいくつかの国はこうした事件の防止措置の強化を進めている」と語った。
国際テロによる死者数は94年の314人から95年は165人に減少。しかし、負傷者数は地下鉄サリン事件のため、ほぼ10倍に増えた。テロの発生件数も一昨年より118件増え、440件になった。(朝日新聞 1996/05/01)イスラエルの攻撃は「ホロコースト」 レバノン大統領 改めて非難
【パリ1日=磯松浩滋】米国から帰国途中の30日にパリを訪問したハラウィ・レバノン大統領はシラク仏大統領と会見した後、2週間以上続いたイスラエルによるレバノンへの攻撃を「民族虐殺であり、ナチスによるユダヤ人ホロコーストを想起させる」と報道陣に語った。
ハラウィ大統領は、ユダヤ人がことのほか神経質になる「民族虐殺」の言葉を持ち出すことで、改めてイスラエル側を批判しようとしたとみられる。(朝日新聞 1996/05/01)イスラエル核施設 米が情報公開強硬 スパイ衛星が67年にパチリ
【エルサレム26日=六分一真史】イスラエル南部・ネゲブ砂漠のディモナ核生産施設をとらえた米スパイ衛星による写真が、インターネットで入手可能になった。ディモナ核兵器用プルトニウムの生産工場といわれ、その写真はイスラエルの国家機密に相当するが、米国の情報公開によってあえなく暴露されてしまった。
25日のイディオト・アハロノト紙によると、米スパイ衛星KH−4Aが1960年から72年に撮影した1万7000本のフィルムが、クリントン大統領のゴーサインによって、このほどメリーランド州の国立公文書館で公開された。この中には、67年11月に撮影されたディモナ核施設の写真も含まれている。
イスラエル国防省は写真の公開をやめるよう米国に働き掛けていたが、成功しなかったという。(朝日新聞 1996/06/27)「日本は第4の軍事大国」 米軍縮局報告
【ワシントン5日時事】米軍備管理軍縮局がこのほど公表した世界の軍事費と兵器移転に関する年次報告(1995年版)で、日本の94年の軍事費は458億ドルと、米(2881億ドル)、ロシア(968億ドル)、中国(528億ドル)に次ぐ「世界第4の軍事大国」に位置づけられた。以下、フランス、ドイツ、英国、イタリアの順。
報告によれば、日本の軍事費が4位になったのは3年連続で、89年には世界7位だったが、90年に英国、92年にフランスとドイツを抜いた。防衛庁関係者は「急激な円高や人件費の高騰が原因であり、軍事大国化とは言えない」としている。
報告によると、94年の兵器輸入でも日本は6億5000万ドルで世界第8位。総兵力は23万3000人で24位だが、国民総生産(GNP)比の軍事支出は1%で、138位。
日本は武器輸出三原則で武器の輸出を禁止しているが、報告は94年の日本の兵器輸出額を1000万ドルと記載している。日本の兵器輸出は93年も1000万ドルとされており、防衛庁関係者は「汎用(はんよう)性のある民生品が輸出後に軍用の転用されたのではないか」と推測している。(中日新聞 1996/07/06)核使用「一般的には違法」 国際司法裁が「意見」
自衛での使用は判断回避 核軍縮の義務、明言
【ハーグ(オランダ)8日=吉田文彦】核兵器使用・威嚇が国際法に照らして違法かどうかについて、国連の国際司法裁判所(ICJ、ベジャウィ裁判長)は8日、国連総会への勧告的意見として核兵器使用・威嚇は紛争に関する国際法、人道法の原則に一般的に反するとの判断を言い渡した。ただ、国家の存亡の危機に直面するような極限状況における自衛権としての核兵器使用については「合法か違法かの結論を出せない」と判断を示さなかった。ICJはまた、核兵器保有国による核軍縮交渉で合意する義務があると明言した。核兵器使用について国際的な司法判断が示されたのは初めてで、今後の核軍縮交渉や軍事戦略に大きな影響を与えそうだ。
| 勧告的意見の骨子 |
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8日、ICJが、核兵器使用に関する国連総会と世界保健機関に対して示した見解の骨子は次の通り。 ◇国連の要請に対し ◇WHOの要請に対し |
WHOの要請「門前払い」に
ICJは、言い渡しの理由として、(1)文民を攻撃しない(2)不必要な苦痛を与えない――といった紛争に関する国際法、人道法の規則や原則が核兵器にもあてはまるとした。
だが、核兵器保有国が強く主張した「自衛権としての核兵器使用」については、一般論としては別扱いにし、判断しなかった。
こうした結論の支持、不支持をめぐり、裁判長を含む14人の判事は7対7に割れ、規定によって、裁判長が決めた。反対した7人の中で3人は、自衛を含む、あらゆる核使用は違法との立場だった。
日本の小田滋判事はただ1人、勧告的意見の要請に応じることに反対した。
ICJはこの日、国連総会への言い渡しに先立ち、健康や環境の与える悪影響という点から、「核兵器の使用は国際法上違反か」を問うたWHOの要請について、「健康問題を担当する専門機関であるWHO憲章からみても勧告的意見を求める権限はない」と門前払いした。14人中11人がこれを支持した。
WHO総会は1993年5月、ICJへの勧告的意見を求めることを決定。国連総会は94年12月、「核兵器の使用や核兵器による威嚇は、あらゆる場合に違法かどうか」について勧告的意見を求める決議を採択した。
昨年秋に開かれた口頭陳述に立った22カ国のうちオーストラリアや非同盟諸国など15カ国が、現代の戦争法規の底流を形づくったハーグ陸戦規則(1907年採択)が、「不必要な苦痛」を与える兵器の使用を禁止していることなどから、人体を長期間むしばむ放射線障害をもたらす核兵器の使用を、あらゆる場合に違法とするよう求めた。一方、米国などの核保有国は、(1)政治的問題であり司法判断になじまない(2)もし司法判断する場合は、使用する核兵器の規模や目的などに応じて判断すべきで、すべての核使用を違法とすべきではない――と反論した。中でも米国は自衛権を主張するとともに、「核兵器は、通常兵器がそうであるように、さまざまな方法で使うことができる」とし、文民への被害を小さく抑える「限定核戦争」は違法ではないとの考えを強調していた。解説
国連の国際司法裁判所(ICJ)が8日、核使用・威嚇が一般的には違法としたのは、核使用に「法の支配」を広げようとする点で画期的なことだ。ただし自衛権による核使用を例外的扱いし、法的判断を示さなかった。自衛による限定的な核攻撃が、地球の文明、生命進化にも甚大な影響を与える恐れのある全面核戦争に拡大する恐れは消えていない。ある国がICJの判断に沿って「違法ではない」と考えた限定核攻撃が、とても合法とは言い難い大規模な核戦争に突き進む危険をはらんでいる。
核戦争を局地的に限定できるかどうか。米政府代表団は、昨年秋にICJが開いた口頭陳述で、「核兵器は、通常兵器がそうであると同様に、さまざまな方法で使うことができる。文民に対する被害、攻撃にともなう破壊の規模を大きくも、小さくもできる」と言いきった。
冷戦が終結し、軍事的には米国が圧倒的な力を持つようになった。冷戦時代のような核保有国間の危険は大きく後退したと言えるだろう。だが、今なお核保有国は合わせて2万発を超える核弾頭を所有しており、依然として局地的な核使用が大規模な核戦争につながる可能性がゼロになったとは言い切れない。こうした点に危惧を持つオーストラリアは口頭陳述で、「核攻撃は必ず大規模な核戦争に拡大する」と懸念を示した。だがICJは勧告的意見の中で、この疑問には十分に答えないまま、違法と合法の判断を避けた。
ICJの勧告的意見は、一般論として核兵器使用・威嚇を違法とみたことで、少なくとも、大規模な核戦争の違法化をめざしたとも読める。半面、核抑止を重視して「あらゆる核使用が違法とはいえない」と主張した核保有国と、核廃絶を目指して核使用は絶対違法と主張してきた南太平洋諸国などとのはざまで、「一般的には違法、自衛目的の核使用は判断せず」という玉虫色の意見となった側面もある。
だが、限定的核攻撃と、大規模な核戦争を完全に断ち切れない限り、そうした試みは地球規模の危うさと背中合わせのままだろう。
こうした危うさを減らしていくには、核軍縮が不可欠だ。ICJも、核兵器保有国には誠実に核軍縮を追求する義務があると強調しており、9月調印をめざす包括的核実験禁止条約(CTBT)の最終妥結や、交渉がとどこおっている軍事用核物質生産禁止条約の推進、米ロ間の第2次戦略兵器削減条約(START II)の発効などを核兵器保有国が率先して実施する必要があるだろう。(ハーグ=吉田文彦)(朝日新聞 1996/07/09)「拘束力ない」政府なお静観
核兵器使用・威嚇の違法性をめぐって国際司法裁判所(ICJ)が8日、「国際法上、一般的に違法」としたことについて、日本政府は「内容についてコメントしない。ICJの勧告的意見は、法的拘束力を有しない」(外務省の橋本宏報道官)とのコメントを発表するだけで、一貫して事態を静観した。一般論とは言え「違法」に言及したICJに対して、政府は最後まで被爆国としての存在感を示せなかった。この機会にも核使用の是非について姿勢を示せなかったことで、今後の核軍縮をめぐる日本の国際的な発言力に影響が出るのは必至だ。
政府は8日、「国際法上、違法とは言えないが、同法の人道主義の精神に合致しない」(外務省幹部)とする従来の政府見解を繰り返した。唯一の被爆国として「あれだけの大量破壊兵器を合法とは言えない」という立場と、国際社会の一員として「米国の核抑止力に頼っている以上、違法とは言い切れない」という立場の双方を考慮したものだ。
外務省は「ICJの口頭陳述で、違法を明言した広島、長崎両市とは、早さに違いがあるだけで、究極的に核兵器の廃絶を求める考えに違いはない」として、矛盾点がないことを強調する。しかし、政府は違法性についての判断を避けただけでなく、ICJに勧告的意見を求めた世界保健機関(WHO)と国連総会の決議でも、「核保有国を含む先進国と非同盟諸国の対立を深める懸念がある」(五十嵐広三官房長官=当時)などとして、決議を棄権している。
一方、日本は1994年11月の国連総会第1委員会で「核兵器の究極的廃絶に向けた核軍縮に関する決議」を単独提案。米英仏など核保有国を説得して、国連総会での決議採択にこぎつけた。しかし、今回のICJの判断をめぐる一件で、国連決議でせっかく示した日本の存在感を薄めたのも事実。
政府としては、難航している包括的核実験禁止条約(CTBT)交渉で、条約案の7月末までの採択をめざし、核保有国などへの働きかけを強めようという考えもある。しかし、政府のICJの判断に対するあいまいな態度は、CTBT早期締結に向けた日本の働きかけの迫力をそぐ結果になりかねない。(朝日新聞 1996/07/09)ハイテク兵器は高い買い物 米検査院報告書
【ワシントン9日=ニューヨーク・タイムズ特約】ハイテク兵器は、高価な割に効果が過大に評価されており、「新兵器」が、「旧兵器」よりも成果をあげたとは必ずしもいえない――米国の会計検査院はこんな指摘を盛り込んだ報告書をまとめ、何百億ドルもかけた兵器に頼りがちになっている軍の計画に疑問を示している。
検査院は、国防総省のデータや1991年の湾岸戦争時のパイロットら100人以上からのインタビューをもとに4年がかりで報告書をまとめた。ニューヨーク・タイムズが入手した報告書の要約によると、ハイテク装置があってもパイロットが、戦車とトラックの識別もつかなかったケースもある。また、レーザーや電子透視装置があっても、曇り空や雨などのためによく見通せなかったという。
こうした指摘をもとに、「湾岸戦争で使われた高価な飛行機が、低価格の飛行機よりも効力を発揮したとはいえない」と報告書は結論づけている。(朝日新聞 1996/07/10)1996年8月、国連人権小委員会において「核・化学・生物兵器・気化爆弾・ナパーム弾・クラスター爆弾・劣化ウラン兵器の製造・使用の禁止を求める決議」が賛成15、反対1で採択された。(反対1はアメリカ)
日本のO157食中毒 米情報機関「テロの可能性」
【ワシントン25日共同】米誌USニューズ・アンド・リポート最新号(9月2日号)は、病原性大腸菌O-157による日本の集団食中毒が「個人またはグループにより慎重に計画された」テロの可能性もあるとみて、米情報機関が極秘に調査している、と報じた。
同誌は、生物兵器の専門家は慎重な計画によって食中毒を発生させることは可能とみているとする一方、「O157の食中毒が仮に個人やグループの犯行だったとしても、追跡は難しい」というのが専門家の見方だ、と伝えた。
同誌によると、これまでのところ(テロ)攻撃の明確な証拠は得られておらず、情報機関の調査は「予防のため」に行われ、アトランタにある「疫病管理予防センター」の専門家チームが調査のために日本に派遣された、という。(中日新聞 1996/08/25)人体実験で解決金 米政府、12人に480万ドル
【ワシントン19日朽木直文】米政府は19日、第2次大戦終戦直前から戦後の冷戦下にかけ、同政府が核兵器開発のためひそかに行った人体実験で放射能汚染を受けた12人の被験者に対し、総額480万ドル(約5億4000万円)の解決金を支払うことで和解したと発表した。1人40万ドルで、すでに死亡している11人の被験者には、遺族に支払われる。オレアリ・エネルギー省長官がニューヨークで開かれた米公共保険協会の年次総会の席上明らかにした。
人体実験は、主に米ソが競って原爆などの核兵器を開発した40年代、放射能の人体への影響を調べるため、ニューヨーク州ロチェスターの病院などの患者を対象にプルトニウム、ウランが注射の形で施された。患者には実験の内容は知らされなかった。
今回、和解が成立したのはロチェスターの病院での被験者を中心に12人の訴訟グループ。11人にプルトニウム、1人にウランが注射された。当時、実験に参加した科学者は「死期の迫っている患者など生存10年以内とみられる患者が選ばれた」という。しかし、中には43回の放射能注射を受けながら、85歳まで生存した人もおり「実験と死亡との直接の関係はないと思う」とみる米国人医師もいる。
しかし、訴訟に加わった原告の弁護士は「死亡した患者の骨はチーズのようにぼろぼろだった」と実験の影響を訴えた。
被験者の遺族も極秘の人体実験に「内容を知っていたら、実験を受けはしなかった」と政府の措置を強く非難した。
同様の人体実験は全米で数千人に上るとの指摘もあり、クリントン大統領は昨年、調査委員会を設置して、極秘の人体実験の対象者の調査に乗り出していた。
すでにプルトニウム実験を受けていた1人の和解が昨年成立。このほかに数件、政府との間で和解交渉が進められている。(中日新聞 1996/11/20)
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