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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第54楽章:2004年12月]
イラク人虐待で米長官告発 独検察に米人権団体
【ベルリン30日共同】米人権団体「憲法擁護センター」は11月30日、イラクの旧アブグレイブ刑務所で起きたイラク人虐待事件の責任があるとして、ラムズフェルド米国防長官ら10人を人権侵害などの容疑でドイツ連邦検察庁に告発したと発表した。
ベルリンで記者会見した同センターのマイケル・ラトナー会長によると、虐待事件をめぐる米軍や米司法当局の捜査が不完全なため、戦争犯罪と人権侵害については発生場所や容疑者の国籍を問わず訴追手続きが可能なドイツで訴えた。
告発されたのは国防長官のほか、当時のテネット米中央情報局(CIA)長官やサンチェス司令官ら。(共同通信 2004/12/01)オタワで1000人が反米デモ、「ブッシュは戦犯」と抗議
【オタワ30日共同】ブッシュ米大統領とマーティン・カナダ首相の首脳会談が行われた同国首都オタワの国会議事堂周辺で11月30日、ブッシュ政権の単独行動主義的な外交政策に反発する市民ら約1000人が抗議デモを行い、一部は警官隊とにらみ合いになった。
米中枢同時テロの際には、ニューヨークの空港や港湾などに入れず立ち往生した3万人以上の人々を一時的に受け入れるなど、米国との結束ぶりを世界に誇示したカナダだったが、イラク戦争を機に「反ブッシュ」「嫌米」感情が噴出。今も多くの市民が戦争の正当性に疑問を抱いており、両国関係はぎくしゃくした状態が続いている。
初のカナダ公式訪問により関係改善を目指した大統領に対し、デモ隊は「ブッシュは戦犯」「戦争反対」と書かれたプラカードなどを掲げて抗議。国会議事堂周辺の市中心部が一時立ち入り禁止となるなど、首脳会談に合わせて厳戒態勢が敷かれた。(日本経済新聞 2004/12/01)「政府による社会運動の監視」を懸念:ACLUが情報公開請求
(WIRED NEWS 2004/12/03)米国連大使:ダンフォース氏が辞任──就任5カ月で
【ニューヨーク高橋弘司】複数の欧米メディアは2日、ダンフォース米国連大使が辞任したと報じた。同大使は7月1日に就任したばかり。一時は、パウエル国務長官の後任候補に名が挙がったほどブッシュ大統領の信頼が厚かった。
理由は不明だが、ダンフォース氏は先月、大学での講演で「政策に関する声明が国務省の官僚にチェックされることに慣れていない」などと述べ、国連大使としての独立した立場を尊重されず、頻繁に国務省などとの調整を強いられることへの不満を示唆していた。(毎日新聞 2004/12/03)米陸軍、マシンガンを装備したロボット「Talon」を2005年導入へ
米陸軍は来年、ロボットにマシンガンを持たせ、人間がそれをコントロールできるようにする計画だ。
米陸軍は来年3月、Foster-Miller社製ロボット「Talon」の展開を始める計画だ。このロボットには、マシンガン「M240」または「M249」が装備される予定であると、Foster-Millerの広報担当は述べる。Talonにはこのほかにも、ロケットランチャーの装備が可能である。米軍は、2003年より武装版Talonのテストを続けている。
戦場で人間を危険な目に遭わせないために、ロボット車両に銃を装備させるのは、技術進化の流れのなかでは自然なことだと、同社では説明する。今回のTalonやiRobot社のPackBotを含むいくつかのロボットは、戦闘中にアフガニスタンのトラボラの洞窟内部における写真撮影のような監視任務遂行に利用されていた。他のロボットは、爆弾や地雷を処理する「ディストラプター」と呼ばれる破壊銃を装備していた。
マシンガンを装備したロボット車両のおかげで、兵士は安全な場所から敵を攻撃することが可能になる。
多くのロボットとは異なり、マシンガンを装備したTalonは自己制御を行わない。人間が無線またはファイバーネットワーク経由で指令を送ることによって初めて銃が制御されるようになっている。
「移動、監視、射撃の動作は、必ず人間が指示する」とFoster-Miller広報は述べている。「ラボの人間は自動操縦が好きだが、実際に使う側はロボットを常に支配下に置いておきたいと思うだろう」
Talonの重量は約80ポンド(約36キログラム)で、時速5.2マイル(約8.4km)のスピードで約20マイル(約32キロメートル)のバッテリ走行が可能である。ロボットが動作する「ウェイクアップ」モードでは、1回のバッテリ充電で約1週間稼働することができる。Talonは、ボスニアでの手榴弾除去のほか、世界貿易センタービルの瓦礫撤去にも利用された。Foster-Millerでは、さまざまな米軍機関より6500万ドル以上の受注を受けている。(CNET News 2004/12/03)「えせ民主主義の独裁」 ロシア大統領が米国批判
【モスクワ4日共同】インドを訪問しているロシアのプーチン大統領は3日、「独裁外交」や「えせ民主主義の化粧をした独裁主義」は、大量破壊兵器拡散や国際テロなどの問題を解決しないどころか「かえって複雑にするだけ」と述べ、名指しは避けたものの米ブッシュ政権の外交政策を感情的に批判した。ニューデリーでの講演で語った。
米ロ首脳は最近、イラクやウクライナ情勢などをめぐりさや当てを展開。特にウクライナでは、ロシアが支援する与党が劣勢で、大統領はいら立ちを強めている。
大統領はさらに「神が創造した多極的な近代世界を、軍国的な一極支配に組み替える試みは極めて危険だ」と批判した。(共同通信 2004/12/04)パトリオットに「欠陥」 英軍機墜落事件で米教授指摘
イラク戦争中に、米陸軍のパトリオット迎撃ミサイルが誤って英空軍機を撃墜した事故の原因を調べた米国の科学者が「パトリオットのシステムの欠陥と、運用上の不備が重なって起きた」との結論を出した。パトリオットは日本でも自衛隊が保有し、改良してミサイル防衛(MD)の一環として重要な役割を担わせることになっている。その能力に専門家から疑問符がついた形だ。
調査したのはマサチューセッツ工科大学のセオドア・ポストル教授(物理学・安全保障論)。
03年3月23日、クウェート上空で英戦闘機を米陸軍パトリオット(PAC2)が撃墜。同年7月の米軍報告書は「英機の敵味方識別システム(IFF)の誤作動が原因」としていた。
しかし同教授は、米中央軍が今年6月公開した事故報告書の添付データを解析し、「報告書の結論部分とは食い違う全体像」が分かったという。
同教授によると、英機は確かに識別信号を出していなかったが、正常な信号を出した僚機と2機編隊を組み「安全回廊」に指定された空路を飛行していた。米軍の防空システム上も「友軍機」と認識されていた。
ところが、ミサイルを発射した中隊は、装備発送の遅れから、防空システムに接続するデータリンクを欠いていた。
また事故の直前、この中隊の射撃管制盤には、英機とは離れた別の地点に飛来中のミサイルがあるとの表示が出ていた。実際は何も飛んでおらず、電波干渉などでシステムが誤作動して出る「ゴースト」だった。
この「ミサイル」を迎撃しようとしてパトリオットが発射された。データリンクを欠いていたため、近くに飛来した英機を友軍機と判断して攻撃を中止することもできずに起きた「複合要因」の事故だと同教授は推察する。
英機撃墜の10日後、同じ大隊の指揮下にあって先進型のパトリオットPAC3が配備された別の中隊も、米海軍機を誤って撃墜した。こちらの事故は、調査結果がまだ公表されていない。
この中隊に従軍した米地方テレビ局の取材班は、事故以前の別の日に、PAC3の管制盤にミサイルのゴーストが何度も表示されたのを見たと証言している。
ポストル教授は「これらの事故は、パトリオットシステムにゴースト表示の欠陥がある上、いったんミサイルがゴーストに向けて発射されると、近くを飛行する友軍機を攻撃してしまう問題点を抱えていることを示している」と話している。(朝日新聞 2004/12/04)イラク:米海軍特殊部隊も捕虜虐待か ネットに証拠写真
【ロサンゼルス國枝すみれ】AP通信は3日、米海軍特殊部隊(シール)隊員たちが袋をかぶせたイラク人拘束者を踏みつけるなどした写真約40枚がインターネット上で公表され、米海軍が虐待の疑いがあるとみて捜査を開始したと報じた。写真の一部はブッシュ大統領によるイラク戦争の大規模戦闘終結宣言直後の03年5月に撮影されており、イラクのアブグレイブ刑務所での収容者虐待事件(03年10〜12月)以前から、米軍の拘束者虐待があった可能性が強まった。
写真はイラクから帰還したカリフォルニア州コロナードの海軍基地に属する兵士の妻がインターネットに一時公開した。兵士の妻はAP通信に対し、夫は写真に写っていないと語った。写真を公開した理由は伝えられていない。
写真には、袋をかぶせられたり、トラックの荷台で踏みつけられる拘束者、血まみれのイラク人らしき男性を大勢で取り囲む米兵たちが確認できる。海軍特殊部隊の入れ墨をした兵士の姿もあった。
AP通信は、こうした行為は「戦地での土産」として捕虜を写真撮影することを禁じたジュネーブ条約違反の可能性もあると指摘。海軍の内規でも諜報(ちょうほう)などの目的以外に捕虜の写真を撮影することを禁じている。
アブグレイブ刑務所の収容者虐待事件は、今年1月から陸軍が内部調査を実施。その後、関与した兵士が軍法会議で禁固刑などを言い渡された。(毎日新聞 2004/12/04)ロスチャイルド一族 仏左派系紙筆頭株主に
【パリ=山口昌子】ロッシルド(ロスチャイルド)一族のエドアール・ロッシルド氏(46)が、フランス左翼系新聞の代表格「リベラシオン」の筆頭株主になったことが話題を呼んでいる。
リベラシオン紙は1973年に哲学者、ジャンポール・サルトルの協力を得て、セルジュ・ジュリイ現社長が創設。左派支持の若者層を中心に人気があるが、経営状態は良好ではない。
ロッシルド氏はこのほど、2000万ユーロ(約27億6000万円)で株式の37%を買収して筆頭株主となった。ジュリイ社長が2日、社員に説明したロッシルド氏との合意内容によると、社長が2012年まで留任して、株式の33.34%を社員の持ち株会社SCPLと関連会社が所有することで、筆頭株主の“独裁”を防止できるという。(産経新聞 2004/12/04)証拠写真はネットから発見──米軍によるイラク人虐待疑惑
(WIRED NEWS 2004/12/06-07)殺傷能力を備えた軍用ロボット車両、イラクに配備へ(上)
殺傷能力を備えた軍用ロボット車両、イラクに配備へ(下)
(WIRED NEWS 2004/12/06-07)イラク:医療状況、開戦前より悪化 10万人が死亡──英のNPO報告
【ロンドン山科武司】医療NPO(非営利組織)「MEDACT」(本部・ロンドン)は6日までに、「イラクの医療状況は03年の開戦前より悪化し、推定10万人の市民が死亡した」とする報告書を発表。犠牲者の実態を調べる独立機関と緊急医療システムを設置するよう英政府に訴えた。
報告書によると、イラク全土で計1522あった公私立病院のうち12%が戦争で破壊され、7%が略奪に遭った。暫定政府は復旧の努力を続けているが、依然多数の病院で衛生設備が整わず、医薬品も不足している。医師も足りず10万人あたり47人。看護師不足はさらに深刻で総人口2600万人に対しわずかに16万人余りしかいない。
住民の4人に1人は援助の食糧で生活しており、00年時点よりも多数の子供が栄養不足に陥っている。以前は流行していなかった下痢やチフスもまん延しているという。
報告書はヨルダンに出国したイラク人医療関係者やNGO関係者らからの聞き取りや各専門機関の調査報告書をもとにまとめられた。(毎日新聞 2004/12/06)フロリダ州のブッシュ票問題、さらに紛糾
(WIRED NEWS 2004/12/08)ミスター・ビーン、新法は言論の自由侵害と非難
【ロンドン6日ロイター】英人気コメディー「ミスター・ビーン」で知られる俳優ローワン・アトキンソン(49)は6日、英議会で成立する見通しの反テロ法案に宗教的憎悪の扇動を禁じる条項があることに対し、言論とユーモアの自由を侵害すると非難した。
宗教が皮肉を飛ばす対象として、実質的に不可侵の領域となってしまうとの懸念を表明した。
自身の作品だけでなく、1979年に「反キリスト教的」と批判された「モンティパイソン/ライフ・オブ・ブライアン」のような映画なども訴追の対象になってしまうとしている。
アトキンソンは、アーティストやエンターテイナーにとって言論の自由は守らなければならないとし、宗教や宗教指導者を鋭く風刺することを禁止する法律を受け入れてはならない、と強調した。
英国の現行法では、肌の色や人種、民族的出自による差別を禁じているが、宗教はこの限りではない。法案に反対する人たちは、新法が必ずしも必要でないと主張している。
アトキンソンは声明を発表し、人種差別行為と宗教上の信仰を風刺する行為の間には明らかに違いがあると表明。この違いが自由な言論が成り立つ理由の1つだとしている。
新法は英国の宗教団体の過半数が支持。特に米同時テロ以降、ややもすれば攻撃の対象となりがちな国内のイスラム教徒180万人は歓迎している。(ロイター通信 2004/12/07)世界貿易センター攻撃は別個の2件、保険金は倍額=陪審評決
【ニューヨーク6日ロイター】2001年9月11日の米同時多発テロ事件で、事件直前に世界貿易センタービルのリース権を保有していたニューヨークの不動産業者が攻撃は2回あったして、保険会社に2倍の保険金支払いを求めていた裁判で、マンハッタン地区連邦地裁の陪審は7日、原告の主張を認める評決を下した。
この不動産業者はラリー・シルバースタイン氏。同氏の契約保険金額は35億ドルだが、その2倍の70億ドルの支払いを求めていた。しかし、最終的にこの裁判に勝っても、他の裁判もあり、同氏が受け取ることができる金額は全体で50億ドルを下回るとみられている。(ロイター通信 2004/12/07)イラク:米兵8人が駐留延長で提訴 ”約束違う”と
【ワシントン和田浩明】イラクでの駐留期間の延長は入隊時の契約に反するなどとして、米兵8人が6日、ラムズフェルド国防長官などを相手取り即時除隊を求める訴訟をワシントンの米連邦地裁に起こした。
米軍には兵役が満期になっても除隊を認めない「ストップ・ロス」制度がある。戦時中などの除隊による兵力低下を防ぐためだが、「志願制が大原則なのに、裏口徴兵制度に等しい」との批判もある。国防総省は来年1月のイラク移行国民議会選挙のため、約1万人の駐留期間延長を決めており、今後類似の訴訟が起こる可能性もある。
原告は、アーカンソー州兵部隊所属の技術兵、デビッド・クオールス氏(35)ら。同氏は昨年7月、1年間の契約で入隊、イラクに派遣されたが、満期になっても除隊が認められなかった。他の7人はニューヨーク州やニュージャージー州などの出身だが、プライバシー保護のため匿名での提訴となった。
ストップ・ロス制度をめぐっては、今年8月にカリフォルニア州の予備役兵士が憲法違反だとして初めて訴訟を起こした。同制度の適用対象は、4万人前後とされる。(毎日新聞 2004/12/07)イラク情勢の早期好転望めずと、CIA現地責任者が報告
(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズは7日、米中央情報局(CIA)のイラク現地責任者が1年間の任務を踏まえた同国の将来に関する分析報告をブッシュ政権に最近送り、治安維持など情勢の速やかな好転は当面、望めないとする悲観的な見方を示した、と報じた。
先月送られた分析報告は、機密扱いとなっている。政府高官が同紙に明らかにした。CIA現地代表の分析は、ブッシュ政権が米国民に対して示している見方より、政治、経済、治安の面ですべて後退しているという。
政府高官によると、分析報告は「異例の率直さ」で記述されており、イラク暫定政府が統治能力や経済再建で著しい改善を国民に見せなければ、治安はさらに悪化する、などと予測している。
現地責任者はまだ、イラクで任務を続けており、氏名は伏せられている。
ホワイトハウスやCIAの報道官は、この報道について、機密文書や諜報(ちょうほう)の問題には言及出来ないとして、論評を避けている。(CNN 2004/12/08)米特殊部隊がイラク人虐待と米国自由人権協会発表
米国自由人権協会(ACLU、本部・ニューヨーク)は7日、イラクの旧アブグレイブ刑務所でのイラク人虐待が発覚して間もない今年6月に、米軍の特殊部隊員がバグダッドで拘束したイラク人を虐待し、それを目撃した国防情報局(DIA)の職員を口止めしようとしたことなどが情報公開法に基づく請求で判明した、と発表した。
ACLUによると、6月25日付でジャコビーDIA局長がケンボーン国防次官(情報担当)に書簡を送り、その中で▽目撃したDIA職員が特殊部隊に車のキーを取り上げられ、電子メールの内容を監視すると通告されたうえ、米国に戻ってから口外しないよう命じられた▽特殊部隊の士官がイラク人を治療が必要なほど殴ったうえで、治療内容を記録せず、負傷部分の写真も押収した──などの事例を報告した。
また、拘束されたイラク人に対する効果的な取り調べ方法をめぐり、国防総省と連邦捜査局(FBI)との間で対立があったなどとも伝えていた。ACLUは「組織的な拘束者虐待があったことを裏付けるものだ。政府はさらに多くの文書の公開を渋っているようだ」と米政府の対応を批判した。(朝日新聞 2004/12/08)イラク:米特殊部隊も拘束者虐待 目撃者に隠ぺい工作
【ワシントン和田浩明】米軍特殊部隊員が拘束者をバグダッドの拘置施設で虐待し、現場を目撃した米国防情報局(DIA)の尋問担当者が口外しないよう脅されたと報告していたことが、7日公表された同局の内部文書で分かった。報告は6月下旬付で、イラク・アブグレイブ刑務所での米兵による収容者虐待事件(昨年10月〜12月)が表面化してから約2カ月後。ブッシュ政権幹部らが徹底調査や再発防止を約束してからも、虐待行為が続いていた可能性が高まった。
イラク人拘束者の虐待を巡っては、米海軍特殊部隊がアブグレイブ刑務所の虐待事件前の昨年5月にイラク人拘束者を踏みつけるなどした写真がインターネット上で公表され、米海軍が捜査を開始したばかり。
問題の文書は米民間人権擁護機関の全米市民自由連合(ACLU)などが情報公開法を通じ入手した。6月25日付でジャコビーDIA長官がカンボーン国防次官(情報担当)にあてた「情報メモ」によると、情報収集担当の特殊部隊「タスク・フォース(TF)6−26」の複数の隊員が、バグダッドの拘置施設で拘束者の顔面を殴るのをDIAの尋問担当官が目撃した。また、多数の拘束者が火傷や打撲傷を負っているのも確認した。
担当官は負傷者の写真を撮影し上官に見せると、取り上げられた上、許可を得ずに施設外に出ることを禁じられた。さらに、「米国本土の誰とも話すな」と命じられ、電子メールも監視されていると告げられた。
同メモは事件の発生日時は明記していないが、尋問担当官が別の上官に報告した後は「即座に」DIA上層部に伝達されたと説明している。
また、この担当官がまとめたとみられる6月10日付の別のメモによると、虐待の発生は今年5月11日。尋問中にTF6−26部隊の隊員4〜5人が部屋に入ってきて、被拘束者を殴り始めた。
一方、ACLUが入手した米連邦捜査局(FBI)の内部文書によると、対テロ戦争で拘束された「敵の戦闘員」の米軍による尋問方法が厳し過ぎるとして、米海軍グアンタナモ基地(キューバ)での尋問に関与したFBI担当者らが異議を唱えていたことも分かった。
FBI関係者らが今年5月に電子メールなどで、同基地の尋問担当ミラー少将の方針を「FBIとして反対し、有効性について疑問も示してきた」と断言している。(毎日新聞 2004/12/08)米連邦地裁陪審、「NY世界貿易センタービル事件は2件」と評決
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)2001年9月11日の米同時テロで世界貿易センター(WTC)ビル2棟にそれぞれ航空機が突入した事件について、マンハッタンの連邦地裁の陪審は6日、「保険事故としては2件の事故だった」との判断を下した。この結果、WTCのリース権を持つラリー・シルバースタイン氏は保険会社9社から最大で総額22億ドルの保険金を受け取ることになる。
同氏はWTCのリース物件に35億ドルの保険をかけており、同時テロを2件の保険事故と認定するよう求めていた。これが認められれば、保険金は総額70億ドルになる。今回の評決で、同氏の保険関連問題にすべて法的な決着がついたことになる。
今回の評決の対象となるのは、保険会社9社との契約で、保険金額は11億ドル。同氏は今年に入り、保険会社13社を相手取った一審で敗訴していた。
今回の2審で陪審は、WTCにかかわる保険会社24社のうち9社の保険について、テロは保険事故として1件と2件のいずれととらえるべきか判断するよう求められた。判事は、複雑な事件にもかかわらず評決に至ったことについて陪審に謝辞を述べた。
シルバースタイン氏とWTC跡地再開発の担当当局は、保険金支払いにかかわらず、今後10年間で1000万平方フィートのオフィスや慰霊の施設などからなる新たな複合施設を建設することを約束している。
今回の評決の対象となった保険会社は、独アリアンツ(NYSE:AZ)傘下のアリアンツ・インシュランスのほか、トラベラーズ・インデムニティ、インダストリアル・リスク・インシュラーズ、ロイヤル・インデムニティ、東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)、ツイン・シティ・ファイヤー・インシュランス、ティッグ・インシュランス、ウェストフィールドWTC、チューリッヒ・アメリカン・インシュランス。
保険会社側の弁護士は「ハイジャックされた航空機は誘導ミサイルのようだった。保険金の支払いは、テロリストが使用した武器の数が1つであったか、2つだったか、10だったか100だったかということに基づいて決めるべきではない」と主張した。
一方、シルバースタイン氏の弁護士は「テロが2件の事件だったと判断できる判例がある」と述べた。カリフォルニア州での裁判は、1人の放火犯が狭い範囲で4件の放火をした事件について、それぞれ別の4件の事件だったとの判断を下している。(日本経済新聞 2004/12/08)イラク駐留米軍 国防長官を批判
【ワシントン=沢木範久】ラムズフェルド米国防長官は8日、激励のために訪れたクウェートの米軍基地で、イラク駐留軍が置かれた劣悪な環境をめぐって米兵から厳しい批判を受けた。
兵士約2000人との直接対話に臨んだ長官に対し、近くイラクに派遣される技術兵は、装甲車の不足を指摘。「兵士がなぜごみ捨て場で、さびついた金属や被弾済みの強化ガラスをあさり、車両に取り付けなくてはいけないのか」と訴え、盛んな拍手を浴びた。
これに対し、長官は「世界中の装甲を戦車に付けても、爆破される時はある」「理想の軍隊でなく、今ある軍隊で戦うしかない」などと、イラク戦争以来、おなじみの強弁でかわそうとした。
しかし、その後も兵士からは「州兵は正規兵より悪い装備を渡されている」「駐留任期の延長をいつまで続けるのか」と、苦情が殺到した。
長官は「差別がないよう努力をしている」「(駐留延長は)戦時の兵士には人生の現実だ」などと必死に防戦したが「落ち着いてくれ。私は老人だ」と苦笑する一幕もあった。駐留米軍の泥沼状態があらためて浮き彫りにされた形だ。
全米のテレビは、軍には異例の「上官批判」の模様を繰り返し放送。民主党のドッド上院議員は「現状で戦えとは、とんでもない発言」と、長官に抗議の書簡を送った。(中日新聞 2004/12/09)取材源秘匿に「司法介入」 実刑相次ぎ米メディア反発
【ニューヨーク10日共同】特ダネの取材源開示を米司法当局に求められながら秘匿を続けた記者に対し9日、最大6カ月間の自宅監禁を命じる判決が言い渡されるなど、裁判所が取材源秘匿に厳しい判断を下す例が米国で相次いだ。メディア側から「当局が秘密にしたいニュースの取材を(司法が介入して)妨害するもの」と批判の声が強まっている。
自宅監禁をロードアイランド州の連邦地裁から同日命じられたのは、NBCテレビ系列のWJARテレビのジム・タリカニ記者(55)。
記者は2001年、同州プロビデンス市長(当時)の収賄行為を連邦捜査局(FBI)が隠し撮りしたビデオを入手し放映。司法当局から取材源を明らかにするよう求められたが拒否した。(共同通信 2004/12/10)イラクなどの米軍トラック、未装甲が大多数と下院軍事委
(CNN) 米下院軍事委員会は9日、イラクで使用する軍用トラック、兵員輸送車両などの「装甲」度合いに関する調査結果を発表、イラク、アフガニスタンやクウェートで使用する中型トラックの4814台のうち、甲鉄板などを施しているのはわずか10%に過ぎないと述べた。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が伝えた。
大型軍用トラックの割合は、4314台のうちの15%となっている。
ラムズフェルド長官は8日、クウェートの米軍基地で兵士約2300人との対話集会に出席、この場で、兵士から装甲などの装備不足の指摘を受けたが、軍事委の報告はこれを裏付ける形ともなった。米軍幹部は、対話集会での不満を受け、装甲での善処を約束している。
また、兵員輸送などに使う特殊武装車両は、イラク、アフガン、クウェートに計1万9854台あるが、装甲されているのは四分の三以上。しかし、最も頑丈な装甲が施された同車両では、米国防総省の希望数8105台のうち、5910台しか届いていないという。(CNN 2004/12/10)レーザー光線で航空操縦士狙うテロを警告、FBI
ワシントン──米連邦捜査局(FBI)と国土安全保障省は10日までに、テロリストが着陸態勢に入っている旅客機の操縦士の目に「レーザー光線」を当てて、盲目状態に一時陥らせ、機体の墜落を狙う恐れがあるとして、全米の捜査機関などに緊急通知を出した。AP通信が報じた。
テロ組織が、レーザーを武器として用いることを考えている証拠があるともしている。ただ、国際テロ組織アルカイダなどが米国内でレーザーを使うことを示唆する特定の情報はないという。
FBIなどは、旅客機が自動着陸装置を使用せず、手動で着陸態勢に入った場合、正副操縦士がレーザー光線で狙われれば、墜落する危険性があると指摘している。
米国のユタ州ソルトレークシティーでは今年9月、空港から9キロ離れた空域で着陸進入を試みていた米デルタ航空機の操縦士が、目にレーザー光線のようなものによる痛みを訴える騒ぎがあった。同機は無事に着陸していた。(CNN 2004/12/10)イラクで虚偽報告強要…元工作員、CIAを提訴
【ワシントン=笹沢教一】イラク戦争開戦前に、イラクが大量破壊兵器を保有しているとの虚偽情報を報告するよう上司から圧力をかけられ、拒否したところ解雇されたとして、米中央情報局(CIA)の元秘密工作員がCIAに対し、地位保全と損害賠償を求める訴えを連邦地裁に起こした。
9日付のワシントン・ポスト紙が報じた。
同紙によると、提訴したのは中東出身の男性元工作員(23)。2002年にイラクの大量破壊兵器保有を否定する情報を上司に報告したところ、「内容に不適切な点がある」と厳しく批判され、改変を求められた。だが、これを拒否すると、任務を外されるなどした後、今年8月に解雇された。さらに、元工作員がスパイとして使っていた女性との性的関係や、公金横領など不当な嫌疑までかけられ、精神的苦痛を受けたとも主張している。
これに対しCIAスポークスマンは「幹部が虚偽の報告を強制することはありえない」と否定している。
イラク戦争の重大な開戦理由となった大量破壊兵器の情報について、元職員による法廷闘争に発展したのは今回が初めて。(読売新聞 2004/12/10)イラク攻撃は侵略の罪 弁護士らが戦犯民衆法廷
米英のイラク攻撃や日本の自衛隊派遣は違法だとして、弁護士や学者らのグループが11日、東京都内で市民による「イラク国際戦犯民衆法廷」を開いた。
「法廷」はメンバーを裁判官や検察官に分けて行われた。検察側は小泉純一郎首相のほかブッシュ米大統領、ブレア英首相、アロヨ・フィリピン大統領の4人を「起訴」。「イラクに対する先制攻撃、占領や自衛隊の派遣は、国際法上正当な理由がなく、侵略の罪に当たる」と主張した。
証人となった元国連イラク人道調整官のデニス・ハリデーさん(63)は「ブッシュ大統領はフセイン大統領に武装解除を要求したが、実際には大きな武力を持っていないことを知っていたはず。(大量破壊兵器があるとの主張は)侵略を正当化するためのうそだった」と批判した。(共同通信 2004/12/11)北朝鮮ウラン濃縮は歪曲 米が脅威誇張と専門家
【ワシントン10日共同】米国の朝鮮半島問題専門家セリグ・ハリソン氏が米外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」最新号に、北朝鮮のウラン濃縮による核開発は「イラク(の大量破壊兵器)同様、ブッシュ政権が情報を歪曲(わいきょく)し、脅威を誇張したものだ」と、ウラン濃縮に強い疑問を示す論文を発表していることが10日、分かった。
ウラン濃縮を否定する北朝鮮側の主張を裏付けるような内容のため、国務省のエアリー副報道官は同日の会見で「明確で有無を言わせぬ証拠がある。論文は間違い」と、北朝鮮のウラン濃縮は疑いようがないとの米政府の見解を強調した。(共同通信 2004/12/11)冬の時代続く情報公開=開示文書も一転「黒塗り」−米
【ワシントン11日時事】ブッシュ米政権下で、情報公開法の利用者に冬の時代が続いている。公開件数が年々減っているだけでなく、以前はオープンだった資料も一転して非開示となるなど、政権の姿勢はかたくな。背景には2001年の同時テロ以降の情報管理強化路線があるが、研究者たちは「民主主義の原則に反する」と非難の声を上げている。(時事通信 2004/12/11)ジャーナリスト54人殉職、過去10年で最悪
【ニューヨーク10日ロイター】米非営利団体ジャーナリスト保護委員会(CPJ)は10日、今年殉職したジャーナリストが54人に上り、アルジェリアの内戦などで51人が殺害された1995年以来最悪だったと発表した。
国別に見ると、死者数が最も多かったのはイラクの23人。フィリピンが8人で後を追っている。
イラクで戦闘に巻き込まれて死亡したジャーナリストもいるが、大半は報道内容に対する報復攻撃で殺害されており、フィリピンでは死者全員がこうした事例に当てはまる。
CPJの調査開始以来、死者数が最多だった年は、ルワンダやアルジェリア、ボスニア・ヘルツェゴビナなどで66人が殺害された94年。(ロイター通信 2004/12/11)朝鮮半島有事の日米共同作戦判明 工作員の侵入想定
自衛隊と米軍が朝鮮半島有事を想定し、「5055」というコードネームを付けた共同作戦計画を策定、調印していたことが明らかになった。朝鮮半島で戦う米軍への支援と同時に、数百人規模の武装工作員の日本への侵入を想定し、その場合には自衛隊が単独で対処する。10日に閣議決定された新「防衛計画の大綱」も、この作戦計画を前提にしている。ただ、朝鮮半島情勢の急変に備えて早く作成することを優先させたため、警察など関係機関との調整が不十分なままの内容となっている。
「5055」は、97年の「日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」を受け、自衛隊の統合幕僚会議事務局長や在日米軍副司令官がメンバーの共同計画検討委員会(BPC)で作成した。新ガイドラインでは共同作戦計画に加え、警察の運用などが対象となる相互協力計画の検討が盛られているが、「5055」に一本化することになり、02年に調印された。
「5055」は、9.11同時多発テロ後初めて、日米の制服組が調印した計画だ。その構成は(1)攻撃を受けて遭難した米軍人の捜索・救難など米軍への直接的な支援(2)米軍が出撃や補給をする拠点となる基地や港湾などの安全を確保する──などからなっている。
想定されている1つのケースに、北朝鮮の武装工作員ら数百人による上陸がある。陸上自衛隊は警護対象として、米軍基地や日本海沿いの原発など重要施設135カ所をリストアップした。
海上自衛隊は原発などの沖合に護衛艦や哨戒機などを待機させ、工作船などを警戒する。また、浮遊機雷の掃海などで朝鮮半島と九州北部とを結ぶ輸送ルートを確保する。航空自衛隊は早期警戒管制機での情報収集や、C130輸送機などで朝鮮半島からの避難民の輸送支援をする。
「5055」策定をめぐる会合では、自衛隊は数千人の武装工作員の侵攻を想定した。だが、米軍は「こちらの分析では、多くても数百人」と主張。日本側が歩み寄り、基本的に自衛隊単独で対処することになった。
これをきっかけに、自衛隊は侵略対処の重点を、ゲリラや武装工作員に移した。年ごとに改定される防衛計画でも、今年度から、北海道にある20余りの連隊のうちの半数が首都圏防護のために移動し、重要施設を警護する計画が盛られた。「武装工作員の首都圏侵入」に対応するためだ。
新防衛計画の大綱策定をめぐり、最大の焦点となったのが陸自の定数削減だった。財務省は4万人削減を主張したが、陸自が強硬に反対した。「5055」で想定されているゲリラ・工作員対処が、「最も人手のかかる作戦」(陸自幹部)という理由が大きかった。
防衛庁は定数問題の折衝のなかで、96年に韓国で起きた北朝鮮工作員ら二十数人による侵入事件で、韓国軍が最大6万人を動員して対処に約50日間かかった例を挙げた。新大綱には、工作員などが侵入した地域にすみやかに部隊を派遣する「中央即応集団」も新設された。
一方、「5055」が02年に調印されたのは、「朝鮮半島情勢が急変する可能性は常にある」(米軍関係者)との懸念があった。結果として国内の関係省庁や自治体との調整作業は積み残しとなった。
陸自は02年から各道府県警と治安出動を前提とした図上演習を行っている。だが、米軍基地や他の重要施設の警護で、どこを優先し、どう任務を分担するという協議は遅れている。米軍支援も、港湾や空港の警備など警察や国土交通省などが管轄する分野は空白で、「穴だらけの計画」(防衛庁幹部)となっており、日米間で改定を続けることになっている。
新大綱で、陸自の定数は5000人削減されたが、現在の実数と比べれば、やや上回る水準だ。新大綱で示された自衛隊の姿は、マンパワーでみる限り現状維持に近い。
冷戦後に欧米の軍は、大規模な削減努力を続けてきた。日本とは安全保障環境が異なるとはいえ、90〜03年の間、自衛隊の2%減に対し、欧米の軍は30〜51%も減らしている。
冷戦時代からの規模にこだわる自衛隊。それを主張する理由の1つに「5055」がある。(朝日新聞 2004/12/12)米がIAEA事務局長の電話盗聴と報道 イラン核問題
米政府が、国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長とイラン外交官との電話内容を盗聴していた、と12日付の米紙ワシントン・ポストが米政府当局者の話として報じた。米政府はイランの核開発問題をめぐるIAEAの対応が手ぬるいとして、国連安全保障理事会への付託を求めており、会話の内容次第ではエルバラダイ氏の更迭を目指していたという。
米政府は、イランやイラクの大量破壊兵器疑惑の対応で米国と距離を置く同氏に不満を抱いているとされ、イラン側への有利な計らいなどがあれば、責任を追及する構えだったとみられる。会話内容に問題点は見あたらず、米側の試みは失敗に終わったという。
97年から事務局長を務めるエルバラダイ氏は、来年秋以降の3期目も続投の意向を示している。同氏の任期について、パウエル国務長官は今年9月、「2期満了がふさわしい」と退任を促した。エルバラダイ氏はイラク戦争の開戦前、旧フセイン政権による大量破壊兵器保有を裏付ける決定的な証拠はない、と米国の主張に反論。米政府は同兵器の発見を断念し、結果的に同氏の主張通りとなった。(朝日新聞 2004/12/13)イラク:米軍が拘束中の旧フセイン政権幹部がハンスト
【カイロ支局】米軍が拘束しているイラクの旧フセイン政権の複数の幹部が、11日から食事を拒否していることがわかった。フセイン元大統領はこの中には含まれておらず、12日の食事をすべて食べたという。ロイター通信が駐留米軍当局者の話として報じた。
食事を拒否しているとされるのは、元大統領を除く旧政権の高官11人のうち、アジズ元副首相、ラマダン元副大統領ら数人。米軍の拘置担当者によると飲み物や軽食は取っているとされる。
米軍は目的などを調査中としているが、アジズ元副首相の弁護士は、元副大統領の弁護士から聞いた話として、「弁護士との接見が制限されるなどの違法な拘束に抗議するためだ」と述べた。フセイン元大統領が米軍に発見、拘束されたのは昨年の12月13日で、丸1年のタイミングを狙ったアピールとの見方が出ている。
一方、フセイン元大統領の弁護団も12日、拘束1周年を前に「当初から違法な拘束だった」として、元大統領の即時釈放 を求める声明を発表した。(毎日新聞 2004/12/13)「死の商人」に便宜供与 イラク物資輸送で米軍
13日発売の米誌ニューズウィークは「死の商人」と呼ばれ、米政府が国際犯罪人として取引を禁じているロシアの武器密売業者ビクトル・ボウト氏の関連会社が、米国防総省から基地使用の便宜供与を受けてイラクへの物資輸送を請け負っていたと報じた。
同誌によると、ボウト氏の関連企業とみられるテキサスのチャーター機会社は今年8月まで、米軍基地での給油を受けられる契約を国防総省と結び、イラクに輸送機を飛ばしていた。同省当局者はボウト氏との関係を知らなかったとし、同社輸送機が今年だけで米軍基地に142回着陸したことを認めた。
ボウト氏は旧ソ連軍人で、1990年代に国連などの禁輸措置に違反してアフガニスタンの旧タリバン政権やリベリアなどアフリカの独裁政権、反政府武装勢力に武器を売っていた。(共同)(U.S. FrontLine 2004/12/13)「電子投票機の集計結果を操作するコードを作成」と告発(上)
「電子投票機の集計結果を操作するコードを作成」と告発(下)
(WIRED NEWS 2004/12/14-15)米軍虐待で計8人死亡 アフガニスタン
【ワシントン13日共同】アフガニスタンで米兵などによる虐待を受け、死亡した収容者は2002年8月から今年9月まで計8人に上ることが13日、米陸軍捜査当局の話で明らかになった。ロイター通信が報じた。
国際人権監視団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(本部ニューヨーク)は「捜査があまりに遅く、虐待しても免れるとの雰囲気が米兵の間にまん延している」と批判している。
米国防総省や陸軍は死因など本格的な捜査を既に開始しており、このうち02年12月に2人が死亡した事件に絡み、米兵28人の訴追を今年10月に勧告している。(共同通信 2004/12/14)国際人権団体、アフガンの捕虜不審死で米国防長官に公開質問
【カブール13日ロイター】国際人権擁護団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは13日、アフガニスタン駐留米軍に拘留されている捕虜らの不審な死亡事例が増えている一方、米政府が説明責任を怠っているため、現地では罰は問われないとの雰囲気が醸成されている、と指摘した。
同団体アジア支部長のブラッド・アダムズ氏は「アフガン駐留米軍の犯罪を究明する時である」と訴えた。
ラムズフェルド米国防長官に宛てた公開質問状によると、誤認逮捕されたアフガン兵士らが米軍兵士から殴る蹴るの暴行に加え、虐待や拷問を受け、死亡した事例などがあるという。(ロイター通信 2004/12/14)ダマスカスでの車爆破、モサドの仕業=シリア内相
【ダマスカス13日ロイター】ダマスカスで13日、パレスチナ人所有の自動車が爆破され、3人が負傷する事件が起きたが、シリアのカナーン内相は国内テレビに対し、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスのメンバー殺害を狙ったイスラエル情報機関モサドの仕業であると非難した。この車の所有者は難を逃れた。
ダマスカス市内では、9月にも同様な事件が起きており、ハマス幹部が死亡した。
前日、エジプトとの国境に近いガザ地区でイスラエル軍の監視所が爆破され、イスラエル兵5人が死亡する事件が起きている。(ロイター通信 2004/12/14)10万人が精神治療必要も イラク帰還米兵で専門家
【ニューヨーク16日共同】米紙ニューヨーク・タイムズは16日、イラクに派遣された米兵の多数がストレスによって精神に重大な障害を受けており、一部専門家は治療を必要とする帰還兵が最終的には10万人を超える恐れもあると予測していると報じた。帰還兵擁護団体や軍医らが明らかにしたという。
同紙によると、陸軍の調査では、イラク派遣兵の6人に1人がうつ病、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの症状を訴えている。一部専門家は、こうした障害が最終的にはベトナム帰還兵に見られたのと同じ3人に1人の比率に上昇する可能性があるとみている。
同紙によると、これまでイラク、アフガンに派遣された米兵は計約100万人。特にイラクに派遣された米兵は、武装勢力に対する接近戦を強いられている。
精神科医らによると、最近のファルージャ掃討作戦のように、どこに敵が潜み、どこに爆弾が仕掛けられているか分からない状況では、兵士は異常に興奮した精神状態となり、長期的に情緒的な傷痕が残るという。
イラクへの派遣期間も不明確となっており、イラクでの任務が再三延長されることは、兵士にとって大きな精神的苦痛になるという。(共同通信 2004/12/16)米人権擁護機関:米兵のイラク人虐待、一覧を公表
【ロサンゼルス國枝すみれ】米民間人権擁護機関の全米市民自由連合(ACLU)は14日、海軍犯罪捜査部などから情報公開法で入手した米兵のイラク人への虐待事件の一覧を公表した。今回公開された事件にはアブグレイブ刑務所の虐待事件も含まれているが、多くは新たに判明した。
公表された事件のなかには海兵隊員が、(1)イラク人拘束者の肩に電圧機につなげた電線を当てて、「ダンス」をさせた(04年4月)(2)浅い穴の前にイラク少年をひざまずかせて近くでピストルで発射、処刑のまねごとをした(03年6月)(3)イラク人拘束者の手にアルコールをかけてから火を付け、やけどを負わせた(03年8月)──などが含まれている。
また、「我々の資源を無駄に使うな」と命令され、「けがをしたイラク人を治療したら殺す」と脅された海軍衛生下士官や、「(イラク人への虐待を口外しないよう)仲間同士のプレッシャーがあった」と訴えた衛生下士官のケースも報告されている。
AP通信によれば、ACLUが公開した文書は約1万点。ワシントン・ポスト紙によると、このうち明白な証拠がある虐待事件は10件で、関与した海兵隊員24人のうち11人が軍法会議で有罪判決を受けた。(毎日新聞 2004/12/16)ミサイル防衛:MD実験が失敗 米国防総省
【ワシントン和田浩明】米国防総省ミサイル防衛局は15日、地上配備型ミサイル防衛(MD)システムの弾道ミサイル迎撃実験を行ったが、迎撃ミサイルが発射できず失敗に終わったと発表した。原因は不明。ブッシュ政権は今年中に同システムを稼働させる予定だったが、今回の失敗で導入が遅れる可能性も出てきた。
今回行われたのは、実際に使用される発射台やレーダーなどを使った2年ぶりの実験。同局によると、米東部時間15日未明、アラスカ州から模擬弾頭を搭載した標的ミサイルを発射。太平洋中西部のマーシャル諸島から16分後に迎撃する予定だったが、「未知の異常」により設備が自動停止、迎撃ミサイルが発射できなかった。同局は「原因解明のため発射前データを調査する」と説明している。
地上配備型ミサイルは、アラスカ州フォート・グリーリー基地で6基、カリフォルニア州バンデンバーグ基地で1基が配置を完了している。MDシステムの過去の迎撃実験での成功率は6割。昨年6月、日本も導入予定の海上配備型迎撃ミサイルの実験も失敗している。反対派は「現実的な環境での実験を行わず巨額の費用を投入して配備を急ぐのは問題」などと指摘している。(毎日新聞 2004/12/16)米政府、非常時に国内でのGPS運用停止も
【ワシントン=吉田透】米ホワイトハウスは15日、米国内で新たな大規模テロなど非常事態が発生した際に、カーナビゲーションシステムなどに幅広く利用されている全地球測位システム(GPS)を米国内で一時的に利用できなくする方針を明らかにした。AP通信などが伝えた。
非常時に米国内での使用を不能にするのは、テロリストがミサイル誘導などに利用するのを防ぐのが狙いだ。ただしGPSの運用を停止すれば民間の経済活動にも大きな影響が出るため、発動は国家的な非常事態だけにするという。
GPSは米政府が開発、配備した地球上での現在位置を調べるための軍用システム。軌道上を周回するGPS衛星から送られてくる電波信号を受信して位置を特定でき、現在は軍用だけでなく旅客機、船舶、カーナビや携帯電話など民生用に幅広く利用されている。
GPSは1990年から2000年まで、敵国やテロリストなどに悪用されるのを防ぐため、民生用GPSの精度を落とす操作が行われていた。(日本経済新聞 2004/12/16)参照:米政府、「国家的危機」時にGPSを遮断する計画を検討
(WIRED NEWS 2004/12/17)集団虐殺の隠ぺいチームを編成 米諜報機関がファルージャで
米軍による厳重な報道管制が敷かれているイラクのファルージャで、米軍が集団虐殺など犯罪行為を隠ぺいする工作を進めている。米軍は現在まで政治、報道関係者がファルージャに入ることを全面禁止している。15日付のヨルダンの週刊誌アッサビールが報じた。...(日刊ベリタ 2004/12/17)9/11事件は陰謀だという億万長者、1000万円の懸賞金をかける
【ニューヨーク16日ロイター】ジミー・ウォルターは2001年9月11日に起こった米国への攻撃が“内部の者による犯行”であるという陰謀説を唱え、すでに300万ドル(約3億円)も費やしてきた。そして、彼の説が間違っていると証明出来たものに賞金を与えると言う。
大富豪であり活動家であるウォルター氏は、政府が何か隠ぺいしていると確信していて、政府の言っているような方法で世界貿易センタービルに衝突したと証明出来た工学科の学生に10万ドル(約1000万円)を賞金として提供すると発表した。「もちろん、我々は誰も証明できないことを願っている」と57歳のウォルター氏は電話インタビューで語った。住宅建設で財をなした父の1100万ドル(約11億円)の財産を相続している。
工学のエキスパートである識者が、学生からの提出書類を審査をするという。
来月、ウォルター氏は大学生・高校生を対象になぜニューヨークの世界貿易センタービルが崩壊したかの別説を求めるコンテストを全国で開催する。このコンテストでは、最優秀賞は1万ドル(約100万円)で、次点の100人には1000ドル(約10万円)が与えられる。勝者は来年の6月に選ばれる予定だ。
ハイジャック犯が世界貿易センターの2つのビルに2機の民間航空機で激突し、ビルは崩壊した。この攻撃でニューヨークでは2,749名の死者がでた。
様々な公式調査が行われたが、どの結果もウォルター氏の説にはあてはまらない。9/11委員会の広報にコメントを求めたが、電話で返事はなかった。
ウォルター氏はビルに火薬が仕掛けられていたために、あのように崩壊したと主張し、米国国防省の建物に生じた損傷に関する公式説明にも異論を唱えている。
「我々は全て証明できるんだ」とウォルター氏はビデオテープや目撃者の証言のことを挙げている。
「サウジアラビアから来て飛行学校も合格できなかったような奴らに、アメリカがカッターナイフ一本で打ち負かされたとでも言うのか」と言って、9/11委員会の公式な報告書を「こんな“事実”なんてまったく信用しない」と却下している。
ウォルター氏は自分の主張の支援を強化するために、ニューヨークタイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーカー、ニューズウィークに全面広告を出し、他の新聞にも広告を出し、テレビには30秒のCMを流すなどして、何億円も費やしてきた。
また、ゾグビー社が行った66パーセントのニューヨーク市民が9/11委員会の再開を望んでいるという昨夏の世論調査の結果をウォルター氏は指摘している。彼は、純資産の30%をこの陰謀説のために費やした。「私は、我々の民主主義をぶち壊した真の意味での裏切り者と戦う愛国者。人に思い違いの妄想者だと言われると本当に頭にくる」と話している。[日本語訳・D姐](ロイター通信 2004/12/17)イラク人虐待写真で報復、キューバの米利益代表部前に看板
ハバナ──キューバ政府は16日、首都ハバナの米国利益代表部前の路上に、イラク駐留米軍兵士がイラク人を虐待する写真と、ナチスドイツの紋章だったかぎ十字を組み合わせた大きな看板を立てた。夜間に立てたもので、かぎ十字のそばには「ファシスト」の言葉も入れられている。AP通信が報じた。
両国は現在、米利益代表部が施設の庭にクリスマスツリーを飾り、「75」と書いた丸い看板も添えた問題で対立している。「75」の数字は、キューバが昨年1年間に逮捕した反体制派の人数を皮肉っている。
キューバ政府は、この看板を除去するよう要求しているが、米利益代表部は応ぜず、キューバは報復を警告していた。(CNN 2004/12/18)米で情報機関改革法が成立、国家情報長官ポスト新設
【ワシントン=寺田正臣】ブッシュ米大統領は17日午前(日本時間同深夜)、米国の情報機関の大幅な建て直しを狙った情報機関改革法案に署名、同法は成立した。
中央情報局(CIA)や国防情報局(DIA)など現在の15の情報機関を統轄する国家情報長官ポストの新設などが柱で、ブッシュ政権は同法の下で同時テロやイラク戦争などで露呈した米情報機関の機能低下への本格的な改善に乗り出すことになる。
改革法は1947年のCIA創設以来、情報機関の最大の改編。大統領は近く新長官を指名する。
同法は7月の「米同時テロに関する独立調査委員会」最終報告を受けて法案が作成されたもので、<1>国家情報長官ポストを新設し人事、予算面での権限を同長官に集中する<2>国家テロ対策センター設置<3>国境警備の1万人増強などを明記している。
同法をめぐっては各情報機関に大きな影響力を維持してきた国防総省が当初、指揮権問題などを理由に共和党の一部議員とともに難色を示したが、最終的には大統領やチェイニー副大統領の働きかけで法案は今月上旬、議会を通過した。(読売新聞 2004/12/18)イラク支援、あまりに危険…国境なき医師団仏事務局長
国際的な民間活動団体(NGO)「国境なき医師団」(MSF)フランス支部のピエール・サリニヨン事務局長(38)は17日、都内で読売新聞と会見し、「現在のイラクは人道支援活動を行うにはあまりに危険だ」と述べ、人道活動を取り巻く環境悪化の原因は、連合国が人道活動を戦争遂行の大義名分に「悪用」しているためだとして米国などを批判した。
MSFは11月、「深刻な危険」を理由にイラクから全面撤退した。事務局長は、イラク駐留米軍が自らも人道援助を行っているなどと主張し戦争と人道活動を混同しているため、「武装勢力が、外国の占領軍と人道団体とを一体視し、人道団体も襲撃するようになった」と指摘。責任は、米国だけではなく自衛隊を派遣している日本にもあると強調した。国連や米国はイラク復興にはNGOなどの協力も必要だとしているが、紛争地帯での活躍が知られるMSFさえ撤退したことは、今後のイラク復興に民間団体がかかわることの難しさを浮かび上がらせている。
サリニヨン事務局長はMSFのイラクや北朝鮮などでの活動を統括する立場にある。(読売新聞 2004/12/18)パレスチナ:イスラエル軍がガザ地区侵攻 市民ら9人死亡
【エルサレム支局】ロイター通信によると、イスラエル軍は17日、武装勢力の掃討を目的に戦車などでパレスチナ・ガザ地区南部のハンユニスを攻撃し、18日までに少なくともパレスチナ人9人が死亡、30人が負傷した。同地区からは、イスラエル軍を狙ったロケット弾などによる攻撃が増えているとされる。
病院関係者によると、死亡した9人の中には少なくとも一般市民2人が含まれているという。
また、同じガザ地区南部のラファで17日、崩壊したトンネルの下敷きになっていたパレスチナ人6人が救出された。エジプトとの国境沿いのラファでは、パレスチナの武装勢力が武器を密輸するためのトンネルを数多く掘っているという。(毎日新聞 2004/12/18)盗聴はプライバシー侵害=米国の盗聴報道でIAEA事務局長
【ドバイ19日ロイター】国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は19日、米国によるいかなる電話盗聴もプライバシーの侵害になると言明する一方、隠しだてするようなことはないと述べた。
事務局長は、アルアラビーヤとのテレビインタビューでイラン当局者との電話を米国が盗聴していたとの報道にコメントを求められ、「不幸にもそれが事実なら、個人の自由とプライバシー権になる。さらに重要なことは、国際組織が独立した活動を行う権利に対する侵害となる」と語った。
その上で、事務局長は、「しかし、盗聴したいならすればよい。隠しだてするようなことは何もない」とも述べた。
米ワシントン・ポスト(WP)紙は今月初め、事務局長の辞任材料となり得る証拠をつかむため、米当局者らが事務局長とイラン当局者らの電話を盗聴していたと報じた。(ロイター通信 2004/12/20)米国防長官:米兵遺族への弔意の手紙、自筆で署名せず
【ワシントン佐藤千矢子】イラクやアフガニスタンで戦死した米兵の遺族に送られる弔意の手紙に記されたラムズフェルド米国防長官の署名が手書きでなく印刷だったことが明らかになり、ラムズフェルド長官は17日、「今後はすべての手紙に署名する」との声明を発表した。
手書きでなかったと指摘したのは、米軍の準機関紙スターズ・アンド・ストライプス。長官は「迅速に家族に届くように考えて自筆で署名してこなかった」と釈明した。長官は2期目のブッシュ政権での留任が決まったばかりだが、遺族からは、長官としての資質を問う声も上がっている。(毎日新聞 2004/12/20)米国防長官、共和党からも不信感
【ワシントン=森安健】留任が決まったラムズフェルド米国防長官への風当たりが与党・共和党からも強まってきた。ヘーゲル上院議員は19日、CBSテレビの番組で「(イラク戦争に向けて)米軍に十分な準備をさせなかったのは許し難い」と同長官を非難。さらにロット前上院院内総務といった同党主流派の大物議員まで不信感を表明する事態となっている。
ヘーゲル議員は「国防総省の文民指導部はフセイン政権崩壊後のイラクを過小評価し、困難や危険を抑えめに説明した」と指摘。ラムズフェルド長官の進退問題については「ブッシュ大統領が決めることだが、私は長官を信任できない」と語った。ロット前上院院内総務も先週地元ミシシッピの集会で「ラムズフェルド長官は制服組の話に耳を傾けていない気がする」としたうえで「来年には交代してほしい」と表明した。中道のマケイン、ヘーゲル両議員といった政権批判の「常連」と違い、共和党主流派のロット氏も批判の輪に加わったことで、不満の根深さが浮き彫りになった。(日本経済新聞 2004/12/20)イラク米兵に原因不明肺炎
【ワシントン21日共同】ウォルター・リード米陸軍医療センターは21日、イラクや周辺に展開している米兵の間で非常にまれな原因不明の肺炎が増え、これまでに2人が死亡していることを明らかにした。米医師会雑誌で報告した。
この肺炎は急性好酸球性肺炎と呼ばれるもので、ステロイド剤で治療できるが、呼吸不全が急激に進行する場合があるのが特徴。
昨年3月から今年3月までにイラクや周辺に派遣された約18万3000人の米兵(19―47歳)の中で18人が発病し、うち2人が死亡した。発病率は10万人当たり9.1人で、通常に比べて多いという。
共通の原因は不明だが、発病者全員が喫煙者で、その約8割は最近吸い始めたばかりだった。また1人を除き全員がかなりの量の砂やほこりにさらされていたという。(共同通信 2004/12/22)アルカイダとイラク無関係 CIA、開戦前に結論
米政権、情報操作か 元上級顧問明かす
【ワシントン21日共同=太田昌克】米中央情報局(CIA)のマイケル・ショイアー元上級顧問は21日までに共同通信に対し、2003年3月の対イラク開戦の約2カ月前にCIAが「国際テロ組織アルカイダとフセイン政権に(協力)関係はない」との結論に達していたことを明らかにした。
ブッシュ大統領ら政権首脳は両者の関係を繰り返し強調、パウエル国務長官は開戦直前の03年2月、国連で両者の協力関係を指摘し開戦の必要性を訴えた。しかし、この時点でCIA専門家が「無関係」と断定していたことが初めて具体的に判明。大量破壊兵器同様、イラクとテロの関係を開戦の「大義」に掲げたブッシュ政権による情報操作の疑いが強まった。
ショイアー氏は先月12日に辞職するまでアルカイダを率いるウサマ・ビンラディン容疑者の動向を分析する専門部局トップも一時務めたテロ専門家。同氏はブッシュ大統領が再選されたことで「アルカイダによる米国内でのテロ攻撃は近い」と警告した。
同氏によると、国防総省が旧フセイン政権とアルカイダの協力関係を指摘したため、同氏らCIAの専門家が02年末から約3週間、過去10年間の関連機密文書など6万ページを精査、分析した。その結果、03年1月、両者に協力関係が存在しないことが明確になり、当時のテネットCIA長官にも報告された。
また、イラクで日本人などの拉致・殺害を続けるザルカウィ容疑者について「(開戦前の)03年2―3月に空から攻撃、殺害する好機があった」と言及。猛毒リシンなどの開発実験を行っていたイラク北部クルマのキャンプに滞在していることをCIAが開戦前に探知、殺害可能と分析したという。しかし、開戦にあたって欧州との連合形成に影響を与えることを米政権上層部が懸念、攻撃に踏み切らなかったとしている。ショイアー氏の発言要旨
【ワシントン21日共同】ショイアー米中央情報局(CIA)元上級顧問の発言要旨は次の通り。
一、(2003年3月の)イラク開戦直前、(国際テロ組織)アルカイダとフセイン元大統領に関する機密情報を精査した。国防総省が両者に関係があると分析したためだ。
一、02年12月から03年1月までの約3週間に約10年分の約2万点、計6万ページの情報に当たったが、ウサマ・ビンラディン容疑者とフセイン政権には協力関係がなかった。
一、この結果は(当時の)テネット長官にも伝えられた。だから、パウエル国務長官が03年2月に国連で「つながりがある」と発言したことには、多くの人が驚いたと思う。
一、ザルカウィ容疑者はアフガニスタンでテロリストを養成した後、1999年にイラクに移り組織を形成、イラク戦争で連合軍と戦った。
一、開戦直前の03年2―3月、同容疑者がリシンや炭疽(たんそ)菌の基礎実験を行ってきたイラク北部クルマのキャンプに滞在していることが分かった。空から攻撃し、殺害する好機だった。
一、しかし欧州連合(EU)の反応を考え、米政府は攻撃しないことにした。殺しておくべきだった。ビンラディン容疑者も殺害・拘束の機会があったが、国際世論を恐れてしなかった。
一、ブッシュ大統領はアルカイダの指導部の3分の2を殺害したと言うが、これは米中枢同時テロ時点を基にした数字で信用できない。現時点でアルカイダの規模は分かっていない。アフガニスタン攻撃やイラク戦争で戦闘員は増大した。
一、イラク戦争がイスラム社会を疎外し、米政策への憎しみを劇的に高めた。長期的にみればアルカイダに、より多くの資金、戦闘員、共感をもたらした。7―8年間の対アルカイダ戦の進展を台無しにした。
一、アルカイダは米国の中東政策に対して戦っているのであって、米国の生活様式や社会に反対しているわけではない。対米憎悪を増幅させているのは/(1)/無制限なイスラエル支援/(2)/サウジアラビア、エジプトなど警察国家への支援/(3)/聖なる地のイラクやアラビア半島、エルサレムの占領/(4)/石油支配─だ。
一、米大統領選前にビンラディン容疑者はビデオで「同じ政策を堅持する者を選ばないでほしい。もしそうなれば戦争、流血は激化する」とのメッセージを伝えた。アルカイダによる米国内でのテロ攻撃は近い。(共同通信 2004/12/22)イラク駐留米軍、イラク人収容者虐待を隠蔽=人権団体
【ワシントン21日ロイター】人権擁護団体が入手した米軍の資料で イラク駐留米軍の拘束下で体に複数の傷を負って死亡したイラク人収容者について、米軍司令官が検視解剖を回避していたことが21日分かった。資料を公表した全米市民自由連合(ACLU)は、虐待隠しの可能性があると指摘している。
資料は、ACLUが情報自由法に基づいて入手し、他の資料とともに公表したもの。
それによると、2003年12月イラク・モスル近郊で米軍管理下の刑務所でイラク人収容者の死亡について詳述。資料では、当時の司令官が、イラク人収容者らの死亡について、軍の調査を阻止していたことが示されている。
ACLUはこれまでにも、収容者虐待をめぐりブッシュ政権を厳しく非難している。
米国はイラクのほか、アフガニスタンやキューバのグアンタナモ基地での収容者の扱いについても、内外から非難を受けている。(ロイター通信 2004/12/22)グアンタナモ米海軍基地:「虐待を目撃」FBI捜査官が指摘──米団体が文書公表
【ワシントン和田浩明】グアンタナモ米海軍基地(キューバ)やイラクで米軍関係者が拘束者を虐待したり、米連邦捜査局(FBI)関係者だと身分を偽って尋問した様子を同局の捜査員が目撃していたことが明らかになり、マクレラン米報道官は21日の会見で、「虐待が起きたのなら、徹底調査と処罰を期待する」と語り、国防総省が対処中だとの認識を示した。
全米市民自由連合(ACLU)が20日に公表したFBIの内部文書によると、虐待はグアンタナモやイラクのアブグレイブ刑務所でFBI捜査員が目撃したもの。グアンタナモでは、対テロ戦争で拘束された「敵の戦闘員」を食事や水も与えず放置したり、犬をけしかけたりしていたという。(毎日新聞 2004/12/22)サルで浮かび上がるブッシュ像、巨大スクリーンに登場
【ニューヨーク=勝田誠】「ブッシュ・モンキーズ」という問題作の絵画が、ニューヨーク・マンハッタンの巨大スクリーンに登場した。
ブッシュ(かんぼく)の周辺に潜む何十頭ものサルがブッシュ大統領の顔を浮かび上がらせる図柄で、大統領への不満を表現したクリス・サビド氏の政治批判の作品だ。
ネット・オークションで競りに掛けられ、売上金の相当部分をイラク駐留米兵の身を守る防護服の購入に充てる。駐留兵に多くの友人を持つサビド氏が、米兵の装備が貧弱として、政権批判の意味を込めて行っている競りで、23日現在の競り値は「13000ドル(約135万円)」だという。(読売新聞 2004/12/24)ref. Bush Monkeys イスラエル、機密暴露の元原子力技師バヌヌ氏を拘束
【エルサレム=佐藤秀憲】イスラエル警察当局は24日、イスラエルの核開発に関する機密情報を暴露して国家反逆罪などで約18年服役、今年4月に出所した元原子力技師モルデハイ・バヌヌ氏を、エルサレム郊外の検問所で拘束した。
バヌヌ氏はクリスマスのミサに出席するため、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムに向かう途中だった。
機密情報の漏えいを警戒するイスラエル当局は、バヌヌ氏に対し、イスラエル本土を離れることや外国人との接触などを禁じている。(読売新聞 2004/12/25)米政府武器輸出「日本向け」は世界2位
【ワシントン=笹沢教一】米政府の有償軍事援助(FMS)による日本政府への武器輸出額が、昨年、アジアで1位、納入額ベースで世界2位となった。
国防安全保障協力局の統計で明らかになった。米軍基地再編など、アジアにおける米軍事力配置の見直しが進む中、韓国や台湾への輸出が減少、増加傾向を続ける日本が首位に立つ結果となった。
統計によると、日本は昨年、納入額で13億ドル(約1350億円)、契約額で8億ドル(約830億円)に達し、ともにアジア1位。納入額ベースではギリシャに次ぎ2位、契約額ではポーランド、エジプトに次いで3位と、ともに順位を上げた。
FMSは、軍用機やミサイルの装備品など、商業ルートで売却できない機密性の高い物品が対象。日本向けにはこれまで、早期警戒機や地対空誘導弾などの重要部品が契約されている。
96―99年の合計では、日本は納入・契約ともアジア3位だった。2000年以降はアジア2位だった。世界で見ても、これまではイスラエルやサウジアラビアが上位にいた。米政権の交代や朝鮮半島情勢、イラク戦争などの要因による、日本の位置付けの変化を反映した結果と見られている。(読売新聞 2004/12/25)米無人機スキャンイーグル、ネバダ州でデモ飛行
【ネバダ27日ロイター】航空機大手ボーイング社とインシチュ・グループが共同で開発製造した無人機スキャンイーグルの写真が27日公開された。
米ネバダ州インディアンスプリングスで18日、デモ飛行が行われた際のもの。
スキャンイーグルはインシチュ社の小型ロボット機をもとに、ボーイング社のシステム・インテグレーション技術や通信技術などを導入し、低コストと長距離飛行を実現したもの。
ボーイング社は今年6月、米海兵隊から、イラク派遣部隊向けに、スキャンイーグル2機と専用装備を受注した。海兵隊はスキャンイーグル機を偵察に導入する予定。(ロイター通信 2004/12/28)元米司法長官もメンバーに フセイン元大統領弁護団
【ワシントン28日共同】イラク特別法廷で戦争犯罪に問われているフセイン元大統領の弁護団に、ラムゼー・クラーク元米司法長官が加わる見通しになった。元長官が代表を務めるニューヨークの人権団体「国際行動センター」の広報担当者が28日、明らかにした。
クラーク氏は1967年から69年まで、民主党のジョンソン政権下で司法長官を務めた後、人権活動家としてベトナム反戦運動などを展開。91年の湾岸戦争以来、米国のイラク政策に強く反対し、イラク戦争では米国内の反戦デモを組織した。
旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で裁かれているミロシェビッチ元大統領の弁護団にも名を連ねている。(共同通信 2004/12/29)CIA高官また辞任へ 人事刷新は新段階と米紙
【ニューヨーク29日共同】米紙ニューヨーク・タイムズは29日、米中央情報局(CIA)の情報分析部門責任者であるジャーミ・ミシク副長官が辞任に追い込まれ、9月のゴス長官就任以来の人事刷新が新たな段階に入ったと報じた。元情報当局者らが明らかにしたという。
それによると、ミシク副長官はクリスマス前にゴス長官の人事の意向を伝えられ、28日、部下らに対して2月に退任する計画を明らかにした。元当局者は「辞任は本人の(自発的な)決意ではない」と述べた。タイムズが入手した部下らへのメッセージの写しは、すべての情報機関の長は「自分のチームを欲する」と述べている。
ゴス長官就任以来、これまでにナンバー2、3を含め少なくとも5人の上級幹部が退任、秘密作戦部門の幹部らも次々に辞めた。
同紙によると、情報分析部門幹部の異動は初めて。同部門は世界の出来事に関して情勢判断を下し、毎朝大統領に提出する機密情報資料を作成している。(共同通信 2004/12/29)イスラエル軍:ガザ侵攻、少年ら5人殺害
イスラエル軍は30日、ガザ地区南部ハンユニスに侵攻、空爆などで17歳の少年を含むパレスチナ人5人を殺害した。ロイター通信によると、5人のうち3人はイスラム原理主義組織ハマスのメンバーらだったが、残る2人は民間人だった。(毎日新聞 2004/12/30)核廃絶:米が約束死文化 国際合意ほご狙う
核保有5カ国が核兵器廃絶への「明確な約束」をうたい、2000年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で採択された核軍縮措置をブッシュ米政権が「歴史上の文書」とみなし、5月にニューヨークで5年ぶりに開かれるNPT再検討会議で死文化させる狙いであることが分かった。
NPTは核保有国の軍縮義務と引き換えに、非保有国の核兵器獲得を禁じており、核軍縮措置は条約を支える大黒柱。核超大国がほごにすれば、北朝鮮など核疑惑国に条約軽視の口実を与え、核拡散に拍車が掛かる恐れが強い。発足35年のNPT体制は重大な岐路を迎えた。05年は広島、長崎への原爆投下60年の節目で、被爆国日本の立場も問われそうだ。
再検討会議の交渉に詳しい米政府当局者や議会筋が12月31日までに明らかにした。
米政府当局者は2000年の再検討会議で合意した、核廃絶への明確な約束を盛り込んだ13項目からなる核軍縮措置について「核不拡散をめぐる情勢は劇的に変化した」と述べ、縛られないとの認識を表明。「法的拘束力のある指針とみなさない」と言明した。
その上で「過去の文書」を踏襲せず「(中枢同時テロなど)過去5年間の出来事を反映した新文書を探究すべきだ」と強調。北朝鮮のNPT脱退宣言や「核の闇市場」発覚を受け、非保有国の不拡散義務の強化を優先させる方針を示した。
議会筋も「NPT第6条(保有国の核軍縮義務)は冷戦下の米ソ軍拡競争を踏まえた規定。5月の会議で(米政府は13項目の軍縮措置を前提とするつもりはなく)もはや争点にならない」と強調した。
クリントン前政権の米国を含む核保有5カ国は2000年の会議で、非保有国側の強い要求に折れる形で、13項目の措置に同意。しかし、ブッシュ政権は大量破壊兵器やテロの脅威の対抗手段として核戦力を重視、小型核など「使える核」の開発を模索する安全保障戦略を打ち出した。
米歴代政権の軍縮政策に関与したグレアム元大統領特別代表(大使)は「ブッシュ政権は核廃絶への『明確な約束』との表現に賛成しないよう交渉団に指示するだろう」と語った。こうした米国の姿勢に非保有国側が巻き返しを強めることも予想される。(ワシントン共同)(毎日新聞 2004/12/31)
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