| BACK | HOME | NEXT |
アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第52楽章:2004年10月]
サマラ掃討で100人超殺害 子供ら20人以上も犠牲に
【バグダッド1日共同】イラク駐留米軍は1日、イラク治安部隊とともに同日未明に中部サマラで行った掃討作戦で、武装勢力109人を殺害し、市内をほぼ制圧したと表明した。ロイター通信が報じた。暫定政府は37人を拘束したと発表した。
地元の病院には47遺体が運ばれた。うち23人は女性と子供、年配の男性で、非戦闘員の市民とみられる。道路には負傷者や遺体が残されているといい、全体の死傷者数は不明。米兵も1人が死亡、4人が負傷した。
ダウード国務相は1日夜、「イラク全土でこれらの犯罪者を一掃するのに努力を惜しまない」と述べ、来年1月の国民議会選挙を前に、サマラだけでなく、武装勢力が実質的に支配する中部ファルージャなども奪回すると表明。戦闘は今後、各地で激化する見通しだ。
空爆や市街戦の末、米軍は武器や弾薬を積んだボートや武装勢力の迫撃砲、車両を破壊したとしている。市内は停電、断水し、数千人の住民が避難。武装勢力が移動できないよう市内への道路が封鎖された。病院も医薬品などが足りず、対応能力を超えているという。
AP通信によると、米軍は拉致されていたトルコ人の建設会社職員を作戦中に解放したと表明。市内では夜間外出禁止令が出された。
また、同通信が病院の医師の話として伝えたところによると、米軍は1日にサドルシティーを空爆するなどし、イラク人12人が死亡、11人が負傷した。米軍は空爆を確認していないという。(共同通信 2004/10/01)米国、査証免除国からの渡航者に指紋採取と写真撮影を開始
【ニューヨーク30日ロイター】米国は30日、国境警備強化の一環として、短期滞在用査証(ビザ)免除国である27カ国からの渡航者に対し、空港で指紋採取と写真撮影を開始した。
渡航者は入国管理手続きの前に、人差し指の指紋採取のため2回のスキャンを受け、写真を撮影される。
この措置の対象国には英国、フランス、ドイツなど欧州諸国のほか、オーストラリア、日本、ニュージーランド、シンガポール、ブルネイなども含まれる。
既に1月から、ビザの必要な諸国からの渡航者に対しては適用されていた。
ただ、カナダ人と、頻繁に入国し、短期間「国境地帯」に滞在するため国境通過証の発行を受けたメキシコ人渡航者、および14歳以下と79歳以上の渡航者は適用外となっている。(ロイター通信 2004/10/01)ジョン・レノンに関するFBI資料、地裁が公示命令
ロサンゼルス(AP)米ロサンゼルス連邦地裁は1日までに、連邦捜査局(FBI)に対し、同局が1980年に死亡した元ビートルズのジョン・レノンに関して収集した内部資料を、カリフォルニア大学のジョナサン・ウィーナー歴史学教授に公示するよう命じる判決を下した。
ウィーナー教授は1983年、レノンに関する本「Come Together: John Lennon in His Time」(84年発表)を執筆するに当たり、情報公開法に乗っ取って、FBIの内部書類の公示を求めて法に訴えた。
教授は1997年、内部書類のうち248ページ分を受け取り、「Gimme Some Truth: The John Lennon FBI Files」を著したが、今回残り10ページ分の資料がすべて公示されることになったことで、長年の裁判に終止符が打たれることになった。
これらの資料は、レノンが反戦を唱えるデモに関与していた1970年代はじめに収集、作成されたもので、97年に公示された部分には、レノンが1972年の共和党全国大会にデモを計画していたの運動グループに、寄付したことなどが記されていた。
今回公示されることになった10ページ分には、英国などの外国政府が極秘で収集した情報も含まれているという。 (CNN 2004/10/01)米軍がファルージャを夜間爆撃、子供含む20人死傷
【カイロ=岡本道郎】イラク駐留米軍は1日夜、中部ファルージャを空爆、病院関係者によると、少なくとも子供や女性を含む7人が死亡、13人が負傷した。
米軍は、ヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者一派の「テロ拠点」を精密誘導爆弾で攻撃したとしているが、がれきから子供が全身泥だらけで救出される様子がテレビなどで放映されるなど民間人に大きな被害が出ており、反米感情にさらに油を注ぐ結果となっている。
一方、AP通信によると、武装勢力支配の排除を狙い、1日に米軍・イラク軍計約5000人が掃討作戦を開始した中部サマッラでは、米軍が市内の7割を制圧したが、なお抵抗が続いているという。(読売新聞 2004/10/02)米軍が子供を盾に使用と批判 ネット紙が報道
【東京1日=齊籐力二朗】9月30日にイラクの首都バグダッドで自動車による連続自爆テロがに起き、子供を含む多数のイラク人が犠牲になったが、同日付のネット紙、イスラム・メモは、その遠因は米軍が最近採用した子供を盾に使う作戦にあるとすると報じた。...(日刊ベリタ 2004/10/02)イスラエル:シャロン首相 ガザ地区の占領地拡大を表明
【エルサレム樋口直樹】イスラエルのシャロン首相は3日、ガザ地区からのロケット弾攻撃を防ぐため、同地区北部での占領地をさらに拡大する方針を明らかにした。イスラエル軍放送によると首相はまた、「(自らが提唱する)ガザ地区撤退計画は実行される。すべての命令は、撤退時に(武装勢力の)砲火にさらされないためのものだ」と語り、ガザ撤退の断行を確認した。
イスラエル軍は3日、ガザ北部に加え、南部ハンユニスなどへも侵攻。地元からの情報では、戦車砲や武装ヘリのミサイル攻撃により、同日だけで民間人を含むパレスチナ人7人が死亡した。死傷者はさらに増える見通しだ。(毎日新聞 2004/10/03)「民間衛星も攻撃」──米軍の宇宙軍事戦略
(WIRED NEWS 2004/10/04)ファルージャで子供ら9人死亡 米軍攻撃で
【バグダッド4日共同】イラク駐留米軍が4日未明、中部ファルージャで行った攻撃で、病院によると、子供や女性ら9人が死亡、14人が負傷した。(共同通信 2004/10/04)「多くの市民殺された」 米軍奪回のサマラ 病院に子供遺体次々
【バグダッド=共同】米軍とイラク治安部隊が武装勢力からの支配奪還に「成功」した中部サマラでは3日、2日間にわたった戦闘におびえた多くの住民が停電の町を逃げ出そうとしながらも、行き場を失っていた。
ロイター通信などによると、米軍などは市周辺の道路を封鎖し、車の通行を厳しく制限。死亡した人々の埋葬に向かう車さえ止められた。住民は立ち往生し、一部は白旗を上げて川を船で脱出しようと試みているという。
現地入りしたナキーブ内相には3日、地元代表から道路封鎖の解除を求める陳情が相次いだ。
市内の病院には70遺体が搬送されたが、うち23人は子供、18人は女性だったという。20キロ歩いて市内を脱出し、バグダッドで3日に記者会見した男性は「たくさんの市民が殺された」と証言。多くの住民が砂漠に逃げたが、水や食料、医薬品がないと訴えた。
赤新月社は、500世帯以上が市北方に避難したとしており、道路沿いに治療と寝泊まり用のテントを設置した。
中部ファルージャも含めて、多数の市民が巻き添えになった米軍の空爆への批判も噴出。ヤワル大統領は「集団的懲罰だ」と非難した。(中日新聞 2004/10/04)イラク北部のクルド人地区「イスラエル、工作員配置」 周辺国の諜報活動
【カイロ=嶋田昭浩】エジプト人民議会のフェキ外交委員長は3日、本紙の取材に「イスラエルはイラク北部で、イランとシリアに対するスパイ活動をしている」との見方を示した。イラク北部のクルド人地区で、イスラエルの工作員が情報収集などにあたっている、との米メディアなどの報道を肯定した。
また、AFP通信によると、イラン外務省のアセフィ報道官も同日、工作員の活動について直接の確認はできないとしながら、「われわれも耳にしている。イラク当局者が注意を払うよう望む」と発言した。
イラクの人口の約2割を占めるクルド人は同国北部で優勢で、昨年のイラク戦争では米軍と協力して旧フセイン政権側と戦った。また、クルド人はイラクの隣国シリア、トルコ、イランにも数多く居住している。
今年になって、米誌などは、米主導によるイラクの治安回復を否定的にみたイスラエルが、自国の安全保障のためにイラクのクルド勢力と関係を強化し、周辺国の情報を収集するとともに同勢力の特殊部隊の訓練を引き受けていると報道した。
クルド勢力は、イラクの暫定憲法の制定などをめぐってイラク国内のアラブ勢力と対立している上、周辺のシリア、トルコなどにはクルド人の独立の動きに警戒感が強く、報道はイラク内外に波紋を広げた。
イラク暫定政府のアラウィ首相は同国内のイスラエル工作員の存在を否定しているが、フェキ委員長は、イラク戦争に伴いイスラエルがイラク国内に多数の工作員を配備する機会を得たと指摘。裏付けとなる具体的証拠の提示は拒否したが、「信頼できる多くの調査報告などに出ている内容だ」と強調した。(中日新聞 2004/10/04)トルコ人ら2人を殺害=「イスラエルのスパイ」と自白−イラク武装勢力
【バグダッド4日AFP=時事】AFP通信は4日、イラクの武装勢力のものとされるビデオテープをバグダッドで入手、武装勢力はこの中で、トルコ人とイラク系イタリア人を「処刑」したと主張した。
ビデオは2日付で、2人はカメラに向かい、トルコとイスラエル、イランの情報当局のためにスパイ活動を行っていたと「告白」。イラクのトルクメン人で、イタリア国籍のアヤド・アンワル・ワリ氏(44)とされる男性は、イラク戦争後に同国に戻り、ロシア人科学者が開発したとされる謎の放射性物質「レッドマーキュリー」やウランの購入を目指すイスラエルの情報当局と接触していたと語った。(時事通信 2004/10/05)国連とイスラエル非難合戦 「ロケット弾運搬」で調査
イスラム原理主義組織ハマスのメンバーが国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の救急車をロケット弾運搬に使っているとイスラエル政府が非難、ハンセンUNRWA事務局長が「言い掛かり」と真っ向から反論し、論争となっている。アナン国連事務総長が事実関係の調査に乗り出し、5日には国連の調査団を現地に派遣し関係者から事情を聴く。
イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザへの大規模侵攻作戦を始めた後の1日夜、国連がハマスに「協力している証拠」としてビデオをメディアに公開、イスラエルのテレビなどで放映させた。
ビデオは無人偵察機が撮影した白黒映像。屋根に国連車両を示す「UN」と書かれた救急車型の車の後部ドアを開き、男性が細長い物体を投げ入れる場面が写っている。軍はこの物体について、ハマスがイスラエル攻撃に使うロケット弾と断定した。
これに対し、ハンセン事務局長はUNRWA職員に対する事情聴取を行った結果、軍がロケット弾と主張する物体は畳んだ担架だったことが判明したと反論。4日、声明を発表し「軍の悪意ある反国連宣伝」に対する政府の謝罪を要求した。
イスラエルとUNRWAは長年にわたり険悪な関係にある。イスラエルは以前からハンセン事務局長を「反イスラエル的」と批判していた。(共同)(産経新聞 2004/10/05)イ軍がガザでパレスチナ幹部、13歳少女ら7人を殺す
【ジャバリヤ(パレスチナ・ガザ地区)5日】パレスチナのガザ地区北部に侵攻しているイスラエル軍は5日、難民キャンプの外でパレスチナの強硬派組織「イスラム聖戦」の軍事部門アルクッズ旅団のガザ地区のリーダー、バシル・アル・ディブシュ氏(40)の乗った車に攻撃をかけ、ディブシュ氏と仲間1人を殺した。また13歳の少女を含め、この日パレスチナ人合計7人がイスラエル軍に殺された。
少女はラファの町で殺された。イスラエル軍はガザ地区との境界のイスラエル支配地にある監視塔から少女に向け発砲した。ラファの病院によると、少女は20発の弾丸を受けていた。しかしイスラエル軍筋は、少女が立ち入り制限区域に入り、爆発物のような物を仕掛けたので発砲したと主張している。9月28日のイスラエル軍装甲部隊のガザ侵攻以来死亡したパレスチナ人はこの日で82人に達した。
一方、5日の国連安全保障理事会で米国は、イスラエル軍のガザ撤退を求めたアラブ諸国提出の決議案に拒否権を行使した。〔AFP=時事〕 (時事通信 2004/10/06)米国、ガザ攻撃中止求める国連決議案に拒否権
【国連5日ロイター】米国は5日、イスラエルにガザ地区攻撃の即時中止を求める国連安全保障理事会の決議案に、拒否権を発動した。一連の攻撃で、パレスチナ人68人が死亡している。
この日の採決では、理事国15カ国中11カ国が、賛成票を投じた。英国、ドイツ、ルーマニアは棄権した。
過去59年間に米国が拒否権を発動した回数は今回を含め80回。このうち29回が、イスラエル・パレスチナ問題に関するもの。前回は3月25日、イスラエルによるハマス指導者ヤシン師暗殺に対する非難決議に対して発動された。(ロイター通信 2004/10/06)ジョン・レノン殺害犯、また仮釈放認められず
(CNN)1980年にビートルズの元メンバー、ジョン・レノンさん(享年40歳)を射殺した罪で服役中のマーク・チャップマン受刑者(49)の仮釈放申請に対し、ニューヨーク州の司法当局は5日、殺害時に「きわめて悪質な意図があった」として申請を退けた。
同受刑者の仮釈放申請が却下されるのは、2000年、02年に続き3度目。次の申請は06年10月の予定。
州保護観察局は声明で、「チャップマン受刑者は、ジョン・レノンさんに複数回にわたって銃弾を撃ち込んだ。非常に悪意のこもった意図がうかがえた」と説明した。
29分間にわたる仮釈放審問で、同受刑者はレノンさんを殺害した理由として「注目されたかったから」と証言していた。
仮釈放申請に対し、レノンさんの妻オノ・ヨーコさんは、申請の却下を求める文書を当局に提出した。オノさんの弁護士によると、文面は02年に提出したものと同じで、「(もし仮釈放されたら)私や2人の息子だけでなく、ジョンのような、世の中にはっきり意見を述べる著名人がこれからずっと、命の危険にさらされかねない」とあり、レノンさんの事件は「私の人生を変え、2人の息子にショックを与え、世界中に深い悲しみと恐怖を広げた」との内容だという。
また、6000人以上がインターネットを介し、釈放反対の嘆願書に署名した。一部では、釈放された場合、チャップマン受刑者に危害を加えると警告する声もあったという。
同受刑者は1980年12月8日、ニューヨークでレノンさんが帰宅してきたところをマンション前の路上で射殺した。この事件で受刑者は20年から無期の禁固刑を受け、これまで同州バッファローにある矯正施設に24年間服役した。
受刑者は独房生活を送っているが、1日の大半は家事をしたり、図書館で過ごしているという。
レノンさんは生きていれば今月9日に64歳の誕生日を迎える。ビートルズの元メンバーで健在なのは、ポール・マッカートニーさんとリンゴ・スターさんの2人。(CNN 2004/10/06)イスラエル、国連職員13人を拘束
【カイロ=金沢浩明】イスラエル軍は5日、国連職員13人を拘束していることを明らかにした。テロ行為に関与していたとし、近く告発するという。イスラエルは国連の車がパレスチナ武装勢力のロケット弾攻撃に使用されたと非難し、国連側が強く反論している。職員の拘束はさらに激しい論議を巻き起こしそうだ。
軍参謀本部のジブ将軍によると、職員は全員が現地採用のパレスチナ人。名前や拘束の日時、場所には触れなかった。
イスラエルは先週末、ガザ地区で細長い物体を抱えた3人組が国連の救急車に乗り込む空撮ビデオを公開し、ロケット弾の運搬に国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が協力していると非難。国連側は抱えているのは担架だと反論していた。ジブ将軍は担架の可能性もあるとした上で、「負傷者もいない場所に国連の救急車があること自体不審であり、UNRWA職員は明らかにテロ行為のため車を利用していた」と主張した。(日本経済新聞 2004/10/06)Conspiracy Theories Flourish on the Internet
Conspiracy Theories Flourish on the Internet
(Washington Post 2004/10/07)大量破壊兵器はなかった 米政府が公式認定
【ワシントン6日共同】イラクで大量破壊兵器を捜索していた米中央情報局(CIA)主導の調査団のドルファー団長は6日、昨年3月のイラク戦争開戦時に、同国にはいかなる大量破壊兵器も存在しなかったと結論づける最終的な報告書を議会に提出した。
ブッシュ政権は、フセイン・イラク元大統領が大量破壊兵器を保有していることを最大の理由に、イラク戦争に踏み切ったが、この日の報告書がイラクに核、化学、生物兵器のいずれもなかったことを公式に認定、戦争の大義は完全に崩壊した。アナン国連事務総長から「違法」と指弾されたイラク戦争の正当性があらためて厳しく問われるのは必至だ。 大統領選の対立候補、民主党のケリー上院議員が報告書を盾に「イラク戦争は誤りだった」と攻勢を強めるのは間違いなく、11月2日の投票日まで1カ月を切った選挙戦で、再選を目指すブッシュ大統領は厳しい立場に追い込まれそうだ。(共同通信 2004/10/07)パレスチナ人死亡者、77人に イスラエルのガザ侵攻
パレスチナ自治区ガザ──パレスチナ側のロケット弾発射阻止を名目に、ガザ北部で大規模侵攻作戦を8日前から続けるイスラエル軍は7日、15歳の10代のパレスチナ人住民2人を殺害、パレスチナ病院筋などによると、攻撃開始後に死亡したパレスチナ人はこれで計77人となった。ロイター通信が伝えた。
パレスチナの医師によると、2人は学校へ向かう際に、攻撃を受け死亡。イスラエル軍当局者は、2人はロケット弾「カッサム」を発射しようとしたため、空中からミサイル弾で殺害したと、説明が食い違っている。
7日も衝突は続き、パレスチナ強硬派組織「ハマス」の戦闘員がカッサムを2発、イスラエルの町へ発射、うち1発が家屋を直撃した模様。死傷者などは出ていないとしている。(CNN 2004/10/07)イラクで幼児死亡率が悪化=旧政権の圧政、経済制裁が影響−ユニセフ
【ジュネーブ8日時事】国連児童基金(ユニセフ)は8日、5歳未満の幼児の死亡に関するリポートを発表した。それによると、1990年から2002年までイラクでは幼児死亡率が平均で毎年7.6%ずつ上昇するなど、悪化の割合では国連加盟国で最悪で、旧フセイン政権の圧政と同国に対する経済制裁が、子供に深刻な影響を与えていたことが浮き彫りになった。
ユニセフでは「イラクでは90年以前は幼児死亡率は大幅に改善していただけに、反動も大きかった」としている。(時事通信 2004/10/08)大量破壊兵器:元調査団長 米政権の主張「正確ではない」
【ワシントン和田浩明】米主導のイラク大量破壊兵器調査チームのデビッド・ケイ元団長は7日、旧フセイン政権が「差し迫った脅威」だとしてイラク戦争を正当化したブッシュ政権の主張は「正確ではない」と明言した。米NBCテレビで語った。
同チームは6日、「大量破壊兵器再保有の意図はあったが、備蓄も生産・開発計画もなし」とする最終報告書を公表した。ケイ氏は「意図はあっても(実現)能力はなかった。それでは差し迫った脅威とは言えない」と語った。また、イラクでの大量破壊兵器情報収集の失敗で、米国に対する世界の信頼が失われたとも指摘。「情報機関改革が行われるまで、誰も我々を信じない」と批判した。(毎日新聞 2004/10/08)イラク:米軍が空爆、子供ら11人死亡──ファルージャ
【バグダッド小倉孝保】イラク駐留米軍は8日未明、中部ファルージャで空爆を行い、ロイター通信によると、少なくとも11人が死亡、17人の負傷者が出た。同通信は地元医師の話として、結婚式後の会場が攻撃を受け、死傷者には女性や子供が含まれていると伝えた。米軍は、国際テロ組織アルカイダ幹部とされるザルカウィ氏のグループを標的に空爆を実施したと発表した。(毎日新聞 2004/10/08)イラク旧政権、米企業にも利権?=非公開リストに具体名−NYタイムズ
【ニューヨーク9日時事】9日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、イラクで大量破壊兵器を捜索した米調査団の報告書の非公開部分に、フセイン旧政権が石油販売権を割り当てた外国企業・個人のリストが含まれ、米石油企業4社と3個人の名前が上がっていると報じた。
リストは旧政権が管理していた。1996年から2003年までの間に、当時のシェブロン、モービル、テキサコ、ベイオイルの4社とヒューストンの石油業者オスカー・ワイアット氏ら3人が、計1億1100万バレルの石油販売権を受け取ったと記録されている。うちワイアット氏の販売権は7400万バレル分に上り、2300万ドルの利益を得た可能性があるという。
こうした取引は、国連の石油・食料交換計画の規定に基づき、承認を受けていれば違法ではなく、企業はいずれも合法取引だったと主張している。ただ、ニューヨークの連邦大陪審がこれら企業を召喚しているほか、財務省も調査しているという。(時事通信 2004/10/09)イラク国防相がイスラエルに軍事支援要請へ 両国の関係正常化と引き換えに、とヨルダン紙
【東京9日=齊藤力二朗】抵抗勢力の攻勢で苦境に立たされるイラク暫定政府は、イスラエルとの関係正常化と引き換えに、同国に軍事支援を要請する動きを見せている、と5日付のヨルダンのアッサビール紙が報じた。一方、これを阻止するため、イスラム勢力各派は連携を強めているという。...(日刊ベリタ 2004/10/09)サマラ炎上 「掃討」という名の一般市民の大量虐殺―「リバーベンドの日記」
(日刊ベリタ 2004/10/10)参照:バグダード・バーニング by リバーベンド
(リバーベンド・プロジェクト)砲弾が家屋直撃、2人死亡 ガザ、イスラエル軍攻撃で
【エルサレム9日共同】パレスチナ自治区ガザ地区北部のジャバリヤ難民キャンプ付近で9日夜、イスラエル軍戦車の砲弾が家屋を直撃、中にいたパレスチナ人2人が死亡した。
パレスチナ筋によると、家屋には今年3月、イスラエル中部アシュドッドで10人が犠牲となった自爆テロの犯人の家族が住んでいた。イスラエル軍は、武装グループからの攻撃に応戦した際、誤って家屋を直撃しただけだとしている。
軍はパレスチナ過激派によるイスラエル領やガザ地区内のユダヤ人入植地に対するロケット弾攻撃を阻止するため、9月末から同地区北部に侵攻。パレスチナ側の死者はこれまでに約90人に上った。(共同通信 2004/10/10)ブッシュ氏、小型無線機で助言受ける? TV討論で疑惑
9月末に行われた米大統領選の第1回政策討論会で、ブッシュ大統領の上着の背中に長方形の「ふくらみ」が見つかり、話題になっていると、9日付のワシントン・ポストとニューヨーク・タイムズ両紙が伝えた。
テレビ映像では、ブッシュ大統領の背中の真ん中あたりにふくらみが見えたという。インターネット上ではその後、このふくらみが無線受信機で、耳に隠したイヤホンで助言を受けていたのではないかとのうわさが流れた。助言をしていたのは選挙参謀のカール・ローブ大統領顧問ではないかとしている。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、ブッシュ陣営は「上着の下には何もない。しわか何かではないか」と答えた。
インターネット上にはこの話題を専門に扱うウェブサイトも登場。今月8日の第2回討論会では、背中に丸いふくらみが見られたと指摘している。(朝日新聞 2004/10/10)米兵発砲、イラク人負傷 サマワの幹線道路
【サマワ10日共同】イラク南部サマワの陸上自衛隊宿営地に近い幹線道路で10日、イラク人家族3人の乗った小型貨物自動車に、車列を組んで移動中だった米兵が発砲、イラク人主婦(35)が右足に銃弾を受けて病院に運ばれた。地元病院当局者が明らかにした。
イラク人3人は同市中心部から自宅に戻る途中。米軍車列の最後尾から2台目につけていたが、米軍車列との距離が縮まった際に米兵が発砲したという。
運転していた男性は、どうして発砲されたのかは分からないと話している。(共同通信 2004/10/11)イラクの地雷2500万個以上、除去に16年も
【カイロ=柳沢亨之】イラク国内に敷設されたままの地雷が、これまでの推定数の2―3倍に上る2500万個以上であることが、本紙が入手したイラク暫定政府計画省の地雷除去当局の報告書で明らかになった。除去には少なくとも16年かかるという。
過去20年以上、戦火の下にあったイラクの地雷問題の深刻さが改めて示された形だ。
地雷の大半は、イラン・イラク戦争(1980―88)中、対イラン国境地帯に敷設されたもの。民間活動団体(NGO)の「地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)」は、同国の地雷敷設数を「800万から1200万個」と推定していた。(読売新聞 2004/10/11)ネオコンが米国務省の乗っ取り画策と警告 ブッシュ政権実現なら軍事独走の懸念
【ロサンゼルス10日=戸田邦信】米国の外交政策を統括する米国務省の高官が、覇権主義的な性格を持つネオコン(新保守主義派)によって、国務省が乗っ取られつつある、と警鐘を鳴らしている。国務省は、国際協調派のパウエル国務長官の下、ネオコンが独走するのを防ぐ最後の砦だった。しかし、そのパウエル氏は、既に今回の任期限りで辞任する意向を固めている。これに乗じてネオコンは、ブッシュ大統領が11月の選挙で再選されることを想定し、次期政権下では、パウエル氏が去った後の国務省を思うままに支配する考えという。...(日刊ベリタ 2004/10/11)「米侵攻は利権目的」 イラク人医師サーリヒさんが講演
【宜野湾】広島大学で研修中のイラク人小児科医師フサム・サーリヒさん(35)の講演会「今、イラクで何が起きているのか-劣化ウラン弾による被害の実態」(主催・フサムさんの話を聞く会)が9日、宜野湾市社会福祉センターで開かれた。サーリヒさんは「劣化ウランが原因でがんなどの発病率が急増し、多くの子どもたちが亡くなっている。米国の侵略でイラクがどういう被害に遭っているか知ってほしい」と訴えた。
サーリヒさんは湾岸戦争後にがんなどの発病率が急増したと説明。腫瘍(しゅよう)で頭がはれあがった子や、手足の短い子などの写真を紹介し「イラクの人口の5割は子どもだ。栄養不良や病気などで、毎日180人、月5000人余が死んでいる」と話した。
また、米軍攻撃で一面焼け野原となったバグダッド市内の写真を示し、「米軍がイラクで唯一攻撃しなかった建物は、石油省だった。これが戦争の本当の目的を表している」と戦争がイラク人解放ではなく、利権目的だったと主張した。
サーリヒさんは8日に来沖し、名護市辺野古や宜野湾市の嘉数高台などを訪れた。在沖米軍基地について「軍事基地は沖縄を保護しない。沖縄の人はイラク人と同じ気持ちを持っていると思う。この不公平な軍事占領を追い出せるよう頑張ってほしい」と訴えた。(琉球新報 2004/10/11)米拘束のアルカイダ11人が「行方不明」 人権団体
ニューヨーク──国際人権団体ヒューマンライツ・ウォッチ(本部ニューヨーク)は11日、米当局が国際テロ組織アルカイダの関係者として拘束した容疑者のうち、少なくとも11人が「行方不明」になったと報告書を発表した。報告によると、行方不明者が虐待されている可能性が強いと警告している。
ヒューマンライツ・ウォッチによると、行方不明になっているのは同時多発テロの首謀者とされるハリド・シェイク・モハメド容疑者や、オサマ・ビンラディン氏の側近とされるアブ・ズバイダ容疑者ら11人。容疑者らはおそらく米国外で拘束され、赤十字国際委員会など第三者機関との接触が全く認められず、場合によっては拘束の事実そのものを米政府が認めようとしていないという。
ヒューマンライツ・ウォッチは、拘束した容疑者の居場所を公表せず、拘束の事実すら認めない米政府は、ジュネーブ条約をはじめとする様々な国際法に違反していると強く批判している。
米中央情報機関(CIA)報道官は、報告書の内容を見ていないとしてコメントを控えた。
今回の報告書をまとめるにあたり、ヒューマンライツ・ウォッチは行方不明の拘束者11人について独自に直接調査したわけではなく、複数のマスコミ報道に登場した政府関係者の匿名発言などをもとにしたと断っている。(CNN 2004/10/12)「チャットルームの監視システム」研究を推進する米政府
(WIRED NEWS 2004/10/13)英外相“45分情報”撤回 ブレア政権へ強まる批判
【ロンドン13日共同】英国のストロー外相が12日の議会演説で、イラクの大量破壊兵器に関する2002年9月の政府報告書のうち「イラク軍は45分以内に生物・化学兵器を配備できる」とした部分を取り下げると表明した。英情報機関の独自情報としてクローズアップされた対イラク開戦の根拠が崩壊し、英各紙が一斉に政府を批判するなど波紋を広げている。
「45分情報」はブレア首相が開戦の大義としたほか、英政府が「人目を引くように報告書に挿入した」との情報操作疑惑が浮上するなど特に注目を集めてきた。イラクで大量破壊兵器を捜索した米調査団が開戦時に「大量破壊兵器は存在しなかった」と結論付けたことを受け、英政府も誤りを正式に認めた形だ。(共同通信 2004/10/13)イスラエルがガザ北部で攻撃、対ロケット弾レーダー設置へ
【ガザ/エルサレム13日ロイター】イスラエル軍が13日、ガザ地区北部での戦闘で、イスラム原理主義組織ハマスのメンバー宅をミサイル攻撃し、メンバー1人が死亡した。パレスチナの医療関係者が明らかにした。
他のメンバー3人も負傷した。夜明け前にイスラエル軍戦車が同地区に侵攻し、戦闘が始まった。パレスチナ武装勢力によるロケット弾攻撃の阻止に向けたガザ地区北部でのイスラエルの軍事作戦は、9月末から開始されている。2週間に及ぶ軍事作戦でパレスチナ人93人が死亡、うち53人が武装勢力で、ほかは一般市民。
また、パレスチナ武装勢力のロケット弾攻撃にさらされているイスラエルの町では、ロケット弾の発射を捕捉するレーダー・システムが設置されることになった。3週間のテストを経て、実戦配備される。
ロケット弾の発射を感知し、25秒間警報が鳴るという。(ロイター通信 2004/10/13)10歳少女、教室で撃たれる パレスチナ
パレスチナ自治区ガザ(CNN)パレスチナ病院関係者らによると12日、ガザ南部ハンユニス難民キャンプの学校で10歳の少女が撃たれ、重体となった。パレスチナ筋は、少女は教室に座っていたところで、イスラエル軍の発砲にあたったようだと話している。
病院関係者らによると、ガディル・マトマルちゃんは国連が運営する学校の教室にいたところ、いきなり胸や腹部に銃弾を受けた。
イスラエル軍は、自軍に砲弾が撃ち込まれたため、発砲のあった方向に向けて銃撃をしたと認め、ガディルちゃんの負傷との関連を調べている。
ガザ南部では先週も、ラファで13歳のパレスチナ人少女がイスラエル兵に撃たれて死亡しており、イスラエル軍が事実関係を調査している。軍は当初、少女がかばんを手に兵士らに向かって走ったので、自爆テロかと警戒した兵士たちが正当防衛で発砲したと説明。その後、少女が20発以上も撃たれていることが判明し、兵士らが自分たちの上官が少女に数十発も立て続けに撃ち込んだと証言するなど、事態の異常性が発覚し、問題となっている。(CNN 2004/10/13)イスラエル:軍、「国連救急車に武器」撤回──ガザ地区空撮ビデオ、誤解認める声明
【ラファ(ガザ地区南部)樋口直樹】イスラエル軍は12日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の救急車がロケット弾の運搬に悪用されていることを示す証拠だと主張してきた空撮ビデオが、実は折り畳まれた担架を映したものだったことを認める異例の声明を出した。ビデオ映像を巡り両者が真っ向から対立し、国連が現地調査団を派遣する騒ぎに発展していただけに、軍当局の信用度を著しく傷付けることになった。
イスラエル軍は今月1日、ガザ地区の上空から撮影したビデオ映像をインターネット上で公開。これには2人がUNRWAの救急車の荷台に細長い物体を積み込む様子が映し出されていた。軍側はこの物体がパレスチナ武装勢力の通称「カッサム・ロケット」(手製ロケット弾)だと主張。UNRWA非難のキャンペーンを展開した。背景には、多数の現地職員を抱え、パレスチナ側に同情的とされるUNRWAへの不信感がある。
これに対しUNRWAのハンセン事務局長は、全関係職員からの聞き取り調査やビデオの解析などをもとに、問題の物体が患者を運ぶための担架を折り畳んだものだったと反論。ビデオはUNRWAを中傷するための「悪意に満ちた宣伝」だとして、イスラエル外務省に謝罪を求めた。
一方、ビデオ公開直前には、ロケット弾攻撃阻止を目的としたガザ北部へのイスラエル軍の大規模侵攻で、パレスチナ人32人とイスラエル人3人が死亡していた。このため、パレスチナ側には、ビデオ公開は軍事侵攻に対する国際社会からの非難をかわすのが目的だった、との見方もある。(毎日新聞 2004/10/13)イラク:治安部隊、モスク7カ所を攻撃 スンニ派の聖職者拘束、警官ら4人死亡
【アンマン山科武司】AP通信によると、イラク治安部隊は12日、駐留米軍の支援を受けて、中部ラマディでモスク(イスラム教礼拝所)計7カ所を攻撃し、イスラム教スンニ派の聖職者を拘束した。地元医師によると、警察官3人とイラク民間人1人が死亡した。
駐留米軍は、最近数週間にわたってラマディのモスクが武装勢力の支援に使われていたと主張。これに対し、地元聖職者は「この荒々しい振る舞いはとても容認できない」と強く反発している。
また、駐留米軍は12日未明、中部ファルージャのレストランと廃屋を空爆した。地元病院によると、少なくともイラク人5人が死亡、2人が負傷した。AP通信などが伝えた。
米軍は国際テロ組織アルカイダ幹部のザルカウィ氏率いる武装勢力を「精密攻撃」したと発表した。地元病院によると、レストランでは警備員2人が死亡したが、営業中ではなかったという。(毎日新聞 2004/10/13)「華氏911」大統領選前日にTV放映!
マイケル・ムーア監督の問題作「華氏911」が、選挙の前日にあたる11月1日に全米でTV放映されることになりそうだ。アメリカ最大の有料チャンネル“イン・デマンド”がペイ・パー・ビュー方式での放映を企画中で、放映時には、本編とセレブリティたちのインタビュー番組をセットにした、「マイケル・ムーア 選挙直前スペシャル」という3時間の特別番組になるという。料金は9.95ドル(約1100円)、午後8時から11時に放映される予定。
本作は、現在も全米128館で公開中で、これまでに1億1900万ドル(約130億円)の興収をあげている。さらに、先週火曜日にはDVDとビデオも発売され、初日だけで200万枚を売り上げた。1週間で300万枚を超える勢いで、ドキュメンタリー映画としては異例のセールスとなっている。(eiga.com 2004/10/13)人体埋め込み型の医療用チップを承認、米FDA
ワシントン──米食品医薬品局(FDA)は13日、人の体内に埋め込む医療用チップを承認した。チップに記録されているシリアル・ナンバーを利用し、コンピューターのデータベースから血液型や治療歴などの情報を引き出すことが出来る。緊急時に素早い対応が可能になる半面、プライバシーの侵害を懸念する指摘も出ている。
承認の対象は、米アプライド・ディジタル・ソリューションズ(ADS、本社:フロリダ州)が開発した「ベリチップ」で、大きさは米粒ほど。注射器で体内に埋め込むが、全体の処置が終わるまで20分もかからず、傷跡も残らない。チップに記録されるのはシリアル・ナンバーのみで、患者のアレルギーや投薬履歴などの医療情報は、シリアル・ナンバーを利用してデータベースから引き出す仕組みになっている。
ベリチップはメキシコで既に利用されており、医療目的で1000人以上の患者に埋め込まれているほか、検察当局の職員ら200人が、機密文書を保管する警備が厳しい部屋の出入り時に、個人認証用として使用している。
医療に関するプライバシー問題に取り組む、米ヘルス・プライバシー・プロジェクトのエミリー・スチュワート氏は、「こういった機器は、医療内容の改善に役立ち、大きな利益がある半面、導入当初にプライバシー保護を確立していなければ、患者にとって深刻な影響を与える」と懸念している。(CNN 2004/10/14)参照:FDA、人体埋め込みチップの医療目的での使用を承認
(WIRED NEWS 2004/10/14)ガザ南部で2人死亡 イスラエル軍による空爆
【エルサレム14日共同】イスラエル紙ハーレツ(電子版)によると、ガザ地区南部のパレスチナ自治区ラファの難民キャンプで14日、イスラエル軍による空爆で市民2人が死亡した。
イスラエル軍は、コメントしていない。同軍は、9月末から同地区北部に侵攻中で、多数の死傷者が出ている。(共同通信 2004/10/14)パレスチナ少女にとどめの乱射 イスラエル兵が内部告発
通学の途中だった13歳のパレスチナ人少女が今月5日、イスラエル兵に撃たれて死んだ。パレスチナ自治区では珍しくない事件だが、イスラエルでスキャンダルに発展している。兵士が少女を誤射したうえに、司令官が少女に歩み寄ってライフルでとどめの乱射を加えたことが内部告発で明るみに出たためだ。
事件はガザ南端のラファ近くで起きた。イマーン・アルハムスさんは朝6時ごろ、昼食のサンドイッチを手に、母のフワイダさん(40)にキスして家を出た。数百メートル離れた学校に歩いて向かう途中、イスラエル軍の監視所に詰めていた兵士が見つけ、銃撃した。
軍は監視所の周囲300メートルを立ち入り禁止区域としており、少女はなぜかそこに入り込み、監視所から約70メートルのところまで近づいたらしい。軍は当初、誤射を認めつつも、少女の落ち度を主張していた。
風向きが変わったのは8日。イスラエルの最大紙イディオト・アハロノトに、「部隊司令官が少女にとどめを刺した」という兵士の告発が載った。
それによると、監視所からの銃撃があった後、倒れた少女に司令官の大尉が近づき、頭と腹に1発ずつ、さらに至近距離からライフルの弾倉が空になるまで銃撃を続けた。複数の兵士が同様の証言をし、少女の体からは約20発の銃弾が見つかった。
報道を受けて軍は11日、大尉に対する捜査を始めるとともに司令官の職を解任、「事態の深刻さを認識している」との声明を出したが、大尉本人は告発内容を否定しているという。イスラエルの全メディアは連日、軍の対応を大きく報道。国会外交防衛委員会は12日、ヤアロン参謀長を召喚してこの問題を取り上げ、左派議員が「軍のモラルは崩壊寸前だ」と厳しく批判した。
遺族のもとには軍から何の連絡もないという。父のサミールさん(50)は言った。「娘は戦士でも過激派でもない。イスラエルのシャロン(首相)にただ一言、『なぜなんだ』と問いたい」
イスラエルはパレスチナでの軍事作戦を「テロとの戦い」と銘打っている。だが、この少女が事件当時に持っていたのは、教科書の入ったリュックだけだった。(朝日新聞 2004/10/14)米軍、イラク進攻前線では…IT“不発” 有力シンクタンクまとめ
【ワシントン=近藤豊和】米軍は昨年のイラク進攻で最先端の情報技術(IT)を駆使し、効率的な部隊展開を行ったとされたが、実際には、前線で十分にIT機能を活用することができなかった−。そうした米軍の実態を詳述した機密扱いの報告書が、米国防総省の委託で有力シンクタンク「ランド研究所」によってまとめられていたことが分かった。
報告書は、国防総省が推進するトランスフォーメーション(軍の変革)が、現実の戦場では、期待通りの成果を上げていないことを指摘しており、同省も大きな検討課題を与えられた形となった。
マサチューセッツ工科大が発行する専門誌「テクノロジー・レビュー」最新号で、デビット・タルボット氏は、ランド研究所の報告書を入手して「いかに、イラクで技術は失敗したか」という論文を発表した。
同論文では例えば次のような事実が紹介されている。昨年4月2日に、バグダッドから南方約30キロのユーフラテス川の橋梁(きようりよう)に進んだ米陸軍第3師団の部隊約1000人の前線指揮官の証言によると、同橋梁に着いた時点でカタールとクウェートの司令部から対面するイラク軍の状況の情報が全く入らなくなった。
3日未明になって、5000−1万人のイラク軍将兵と約30両の戦車などが配置されていることが目視され、米軍側は当初なすすべもなく、イラク軍の猛攻に遭遇したという。
イラクでの米軍の軍事行動では、偵察衛星や無人偵察機、通信傍受によって司令部が把握した戦場情報を前線のパソコンで全米軍将兵がネットワークの中で共有し、機能的な軍展開が予定されていた。
しかし論文は、司令部と前線兵士らの間には「デジタル・ディバイド(情報格差)」が存在したことを指摘。例えば、戦車や装甲車内では、走行中はコンピューターによる情報受信ができず、いったん進攻を止めて、情報収集をせざるをえず、その間にイラク軍が迫ってきたケースもあった。
また、通信帯域幅やソフトウエアの問題で、コンピューターが情報をダウンロードするのに、長時間が必要になったり、一度、前線のコンピューターがシステムダウンすると、10−12時間もコンピューターが使用不能になることも度々あり、「情報の空白」が生まれたという。
こうした経験から、米陸軍前線指揮官の1人は、「最先端のITは、イラクの前線の戦闘ではほとんど役に立たず、日ごろの戦闘訓練や性能の良い火器、軍用機による空からの攻撃支援が最も有効」と、従来の戦術の重要さを再認識するよう強調している。(産経新聞 2004/10/14)「被害受けたイラク市民に補償を」 ノルウェー市民団体が米紙に反戦広告
【サクラメント(カリフォルニア州)13日=田中祥子】ノルウェー市民や平和運動家たちの団体「彼にノーと言おう(Tellhimno)」は、12日付の米ワシントンポストに、米国のイラク戦争を批判する全面広告をブッシュ大統領あての公開状の形で載せた。国民の大多数がイラク戦争に反対していると、米国大統領と国民に向けて海外の市民グループが自発的に米国の主要紙に反戦広告を載せるのは珍しい。...(日刊ベリタ 2004/10/14)テロ組織援助の証拠に沈黙 調査団報告書で米政権
【ニューヨーク14日共同】米誌ニューズウィーク(電子版)は14日、イラクの大量破壊兵器を捜索した米調査団の報告書がフセイン元大統領によるテロ組織援助の証拠を示したのに、ブッシュ政権はほとんど沈黙を守っていると報じた。
それによると、援助を受けたのは米国務省がテロ組織と指定しているイランの反体制組織ムジャヒディン・ハルク(MKO)。MKOは2001年の米中枢同時テロとも国際テロ組織アルカイダとも無関係で、過去にアシュクロフト司法長官や共和有力議員らがMKOを支持した経緯がある。
報告書は、フセイン政権が国連管理下の「石油・食料交換計画」に基づいて石油販売権を与えた外国の友好的な企業や組織として、MKOを含む13件の秘密リストを示していた。(共同通信 2004/10/15)イラク:サマワの放置戦車に放射能 劣化ウラン弾の影響か
14日付のイラク紙アルマシリクは、陸上自衛隊が駐留する南部サマワで、イラク戦争で損傷したまま放置されていた戦車などから、専門調査団が低い放射能を検出したと報じた。
住民の健康に被害を及ぼす可能性があり、調査後、多国籍軍が除去作業を行うという。
サマワでは、日本の市民団体などの調査で、兵器の残骸(ざんがい)から通常レベルの約300倍の放射線量が測定されており、米軍が使った劣化ウラン弾の影響が指摘されている。(バグダッド共同)(毎日新聞 2004/10/15)給油輸送任務を「危険」と拒否、イラク駐留米兵19人
ワシントン──米陸軍は15日、イラクに駐留する兵站(へいたん)支援担当の予備役の米兵19人が今月13日、攻撃が多発する地域への給油輸送任務を危険として「拒否」し、調査していることを明らかにした。十分な警護や装備がなく、輸送用車両の整備も劣悪で、使うのは危険とも主張していたという。
19人は、陸軍の第343補給中隊所属で、イラク従軍は9カ月に及んでいる。バグダッド北部のタジへ、イラク南東部のタリルから水、食料、燃料を運ぶ任務を与えられたが、13日朝の集合時間に姿を見せなかった。
軍規違反の疑いで調べているが、陸軍は「特殊な出来事」と指摘、イラク駐留米軍内で規律の緩みが起きていないことを強調している。
任務は、中隊の別の班によって実行されたという。
陸軍は、この事件に絡み、逮捕者、拘束者は出ていないと主張しているが、19人のうちの1人の妻は、「夫は任務を拒否した後、拘束されている」と証言している。
武装勢力の攻撃が頻発するイラクでは、米軍の補給車両も度々標的になっている。(CNN 2004/10/16)米軍ファルージャ波状攻撃 バグダッドで市民10人死亡
イラク駐留米軍は14日午後から15日未明にかけて、イラク国家警備隊と合同で抵抗活動の続くイラク中部ファルージャを波状攻撃した。「ラマダン(断食月)中に武装勢力の攻撃が増える」とみた米軍が先手を打った形だが、バグダッド南部では15日、自動車爆弾が爆発し、市民10人が死亡した。
ロイター通信によると、ファルージャに対する米軍の攻撃で5人が死亡、11人がけがをした。また、イラク暫定政府と停戦交渉をしてきた住民代表が15日、攻撃を逃れるため家族とともにファルージャを出ようとしたところ、米軍に拘束されたという。
住民らはアラウィ首相が「テロリストのザルカウィ氏を引き渡さなければ攻撃せざるを得ない」と発言したことに「いない人間は渡しようがない」と反発。14日に停戦交渉を打ち切っていた。
一方、バグダッド南部で起きた自動車爆弾の爆発は、警察署の近くで起きた。米軍によると、通りがかりの市民10人が死亡、警官も4人がけがをしたという。(朝日新聞 2004/10/16)イスラエル軍のガザ北部軍事作戦、民間人40人死亡
【ジャバリヤ難民キャンプ(ガザ地区北部)=安川純】イスラエル軍は15日夜、先月28日から行っていたガザ地区北部での軍事作戦を終了した。イスラム原理主義組織ハマス鎮圧を目的とする18日間に及ぶ軍事作戦で、パレスチナ人100人以上が死亡、うち40人以上が民間人だった。
今月7日には、スポーツクラブのグラウンドで遊んでいた12歳の少年が命を落とした。体内からは金属棒やミサイルの破片が数多く見つかった。「家族ですら本人とわからなかった」。現場付近にある病院の院長が言う。(読売新聞 2004/10/16)「華氏911」に待った…大統領選前日のTV放映中止
【ニューヨーク=小山守生】米大統領選前日の11月1日に予定されていたドキュメンタリー映画「華氏911」の全米テレビ放映が、突如中止になった。放送会社イン・デマンド社とマイケル・ムーア監督が15日明らかにした。
ムーア監督やAP通信によると、監督側とイン・デマンド社は9月上旬に映画放映の契約を締結、準備を進めてきた。しかし、今月中旬になって同社は、「法律上の問題があるため」として放映中止を通告した。
これに対し、ムーア監督は15日夜、NBCテレビのトーク番組で「有力者から圧力を受けて、契約を破った」と批判、同社への法的措置も辞さない構えだ。
華氏911は、米同時テロやイラク戦争でのブッシュ米政権の対応を痛烈に批判し、世界中で大ヒット。大統領選前日、全米の一般家庭で流れた場合の投票への影響が注目されていた。(読売新聞 2004/10/16)反ユダヤ主義監視法に署名=米大統領
【サンライズ(米フロリダ州)16日】ブッシュ米大統領は16日、国務省に対し、世界の反ユダヤ主義を監視し、各国でのユダヤ人の扱いの善し悪しの程度を毎年評価することを義務づける法案に署名、成立させたとことを明らかにした。
大統領は遊説に訪れたフロリダ州で「わが国は監視を続ける。昔からの反ユダヤ主義の衝動が現代の世界で居所を見いだすことがないようにする」と語った。
同州のユダヤ系人口はイスラエルとニューヨークに次ぎ世界で3番目に大きい。同州は11月の大統領選で勝敗のカギを握る州とされる。
国務省は、反ユダヤ主義については人権と宗教的自由に関する毎年の報告書に既に盛り込まれているとし、この法は不必要だと反対していた。
米国のユダヤ系住民は伝統的に民主党を支持してきた。しかし、ブッシュ陣営は、同政権のイスラエルに対する強力な支持とユダヤ系住民に対する並はずれた支援により、フロリダ州のユダヤ票の過半数を確保できるのではないかと期待している。〔AFP=時事〕(時事通信 2004/10/17)パレスチナ住民、イスラエル軍撤退の住居跡で途方に暮れる
【ジャバリア難民キャンプ(ガザ地区)16日ロイター】大規模侵攻作戦を終えたイスラエル軍が撤退したガザ地区のジャバリア難民キャンプでは16日、パレスチナ住民は破壊された住居跡で途方に暮れている。
ラマダン(断食月)の始まりに際して、イスラエル軍は人口の密集したガザ地区からの撤退を決めたが、モファズ国防相はロケット弾攻撃阻止のための戦闘は停止しない意向を示した。
医療関係者によると、17日間の掃討作戦で100人以上のパレスチナ人が死亡した。(ロイター通信 2004/10/17)イラク駐留米軍がファルージャ空爆、3人死亡
【バグダッド16日ロイター】イラク駐留米軍は16日夜、中部ファルージャの反米武装勢力拠点を空爆した。
市の病院関係者は、幼児1人を含む3人が米軍の空爆で死亡したことを確認した。(ロイター通信 2004/10/17)イスラエル軍:逃げる少女に背後から銃弾 ガザ地区
イスラエル軍占領下のガザ地区南部で今月5日、通学中の13歳のパレスチナ人少女が兵士に射殺された。小柄な体に撃ち込まれた銃弾は少なくとも15発。「視界不良の中でテロリストと誤認した」との軍側のお決まりの説明をそのまま受け入れることはできなかった。私にも11歳の娘がいる。殺された少女の無念さを思い、現場に入った。【ガザ地区南部ラファで樋口直樹】ガザ地区最南端のエジプト国境に接する町ラファ。第3次中東戦争(67年)などで故郷を追われた難民が肩を寄せ合うテルスルタン地区で、事件は起きた。5日午前6時45分ごろ、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の小学校に通うイーマーン・アルハムスさんは、学校から400メートルほど離れた荒れ地を1人で歩いていた時、近くのイスラエル軍陣地から銃撃された。
「当時は濃霧のため視界が悪く、同時にパレスチナ人居住区方向から銃撃されたため、テロリストの爆弾攻撃と判断、射殺した」。事件直後、イスラエル放送は軍当局筋の話としてこう伝えた。
だが、証言は食い違う。近くのブロック製造工場から事件を目撃したゾアロブさんは「(当時)霧はなく、視界は良かった」と断言する。かつて宅地や農耕地だった一帯はイスラエル軍のブルドーザーで破壊され、遮へい物はない。軍の陣地は小高い丘の上にある。
ゾアロブさんによると、最初の銃撃は軍陣地の監視塔付近からだった。イーマーンさんの足元への銃弾で砂煙が上がると、少女は手にしたカバンを捨てて走り始めた。途中で足を撃たれ、よろめきながら数十メートル逃げたが、ついに小さなくぼ地に倒れ込み、二度と立ち上がらなかったという。
非情な仕打ちは続いた。少女を追った兵士5人のうち1人が、少女が倒れているくぼ地に向け数メートルの至近距離から自動小銃を連射した。「あの子は既に死亡していた。彼らは死体に銃弾を浴びせたことになる」と、遺体を検視したアルハムス医師。頭や胸、手足など15カ所以上撃たれていた。医師は、皮肉にもイーマーンさんの親類だった。
少女はなぜか通学路から外れ、立ち入り禁止区域を歩いていた。しかし、青と白の縦じまの学校の制服を着ていた。逃げる少女に追い打ちをした行為は、常軌を逸しているとしか思えない。
事件後、内部告発により、倒れた少女を銃撃したのは中隊長で、部下の制止を振り切っての行為だったことが判明。イスラエル国内からも非難の声がわき上がり、軍当局も調査に乗り出した。
「なぜ娘が殺されなければならなかったのか教えてほしい」。少女の父サミールさんは、泣きはらした目で私にこう訴えかけた。無抵抗な子どもが殺され、その真相も十分に明らかにされない。そんな戦場の狂気の中で、私は確かに少女の無念の声を聞いた気がした。◆教室まで銃撃
「小学校の教室でパレスチナ人の少女が撃たれた。重体だ」。ガザ地区南部のテルスルタン地区で少女射殺事件を取材していた12日、車で約30分の距離にある町ハンユニスから一報が飛び込んだ。病院に駆けつけると、11歳のガディール・アブムハイマルさんは緊急手術の最中だった。脇腹から入った1発の弾丸は内臓に致命傷を与え、出血が止まらない。「来い。現実を見るんだ」。血まみれの看護師の手で手術室へ連れ込まれた私は、あまりにむごたらしい光景を直視することができなかった。
少女は同日午前10時45分ごろ、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する小学校の教室で授業中、座っていて撃たれたという。常識では考えられない。だが、事件の約1時間後に同校を訪れた私は、少女が撃たれた状況を実体験することになる。取材中に再び、学校が激しい銃撃にさらされたのだ。
「机の下へ。さあ早く」。教室では教師の指示に従い、子どもたちが2人掛けの木製の机の下に潜っていた。乾いた掃射音が高く低く、校舎に響き渡る。銃撃は断続的に約15分間続いた。すさまじい銃撃音にけおされ、私も腰が砕けるように教室の床にへたり込んだ。
校長が指さす先に目を凝らすと、500メートルほど離れた場所にユダヤ人入植地を囲む巨大な防御フェンスが見えた。銃弾はイスラエル軍の監視塔から飛んでくるという。こんな時、軍当局は必ず「テロリストへの反撃」を銃撃の理由に挙げる。だが、学校の周辺で武装勢力が発砲しているのかどうかは確認しようもない。1つだけはっきりしているのは、無実の子どもたちが学校で殺されかかっていることだ。
「いくら危険でも、子どもたちが学ぶべき場所はほかにないのです」。銃声がやむと、教室では授業が再開された。校舎の壁に描かれた平和の象徴であるハトの絵に、大きな弾痕が刻まれていた。ガディールさんは事件翌日、死亡した。
パレスチナの地で繰り返されてきた暴力は、イスラエルの占領に武力で抵抗する武装勢力と、イスラエル軍の過剰な反撃によって増幅されている。イスラエル軍部隊も、130万人のパレスチナ人がひしめき合うガザ地区の中では、小さな勢力でしかない。武装ヘリからのミサイル攻撃などは、現地住民の憎悪に取り囲まれた兵士らの恐怖の裏返しでもある。
「腹を出して1回転しろ」。ガザ地区中部の検問所でイスラエル兵に命令され、ズボンを下ろしたことがある。爆弾を隠し持っていないか確認するためだ。順番を待つ200人ほどのパレスチナ人。だが、より恐怖を感じているのは近くで銃を構える兵士の方だった。徴兵制のイスラエルでは、高校を卒業したばかりの若者が最前線へ送り出される。そばかす顔の兵士らの銃口は、小さく震えていた。
ガザでの取材は、交通の自由を奪われた現地住民の困難と忍耐を体験する場でもある。南部のハンユニスから北部のガザ市まで車で1時間の距離を進むために、何日も待たされることがある。「治安上の理由」でイスラエル軍が度々、交通の要衝を封鎖するからだ。
今回の取材の帰路では、最初の検問を通過するのに2日間待たされ、2つ目の検問所は車での通行が許可されず、真夜中にラクダが引く荷車に身を預けた。イスラエル側への最後の検問所の手前には戦車が陣取り、特別な許可を得た者しか通行できない。丘の上の戦車を見上げながら許可を待つ私に、ベドウィン(アラブの遊牧民)の白装束を着た近くの村の老人が、甘いシャイ(紅茶)をいれてくれた。
戦車の前をタクシーで通り過ぎるとき、耳元ですさまじい機銃音が鳴り響いた。両耳を押さえて車の中に倒れ込む。何かの手違いで自分たちが撃たれているのかと思い、横たわったまま軍当局へ電話する。「ベドウィン村の方で怪しい動きがあった」という。顔を上げると、さっき茶をごちそうになった村の中で、土煙があがっていた。
「あなたは帰るべき安全な場所がある。私たちにはそれがない」。パレスチナ人運転手の一言が胸に突き刺さり、重い足で最後の検問所を渡った。■ことば=パレスチナ紛争
イスラエルとその占領地(ヨルダン川西岸とガザ地区)の総称である「パレスチナ」の地をめぐるユダヤ、アラブ両民族の争い。世界各地で迫害されてきたユダヤ人が48年にイスラエルを建国。故郷を追われたアラブ人(パレスチナ人)との間で激しい戦いが繰り広げられてきた。93年のパレスチナ暫定自治合意(オスロ合意)によって占領地に自治政府が誕生したが、00年9月に衝突が再燃。この4年間で約3000人のパレスチナ人と約1000人のイスラエル人が死亡している。(毎日新聞 2004/10/17)イスラエル軍「倫理上問題なし」 パレスチナ少女銃殺事件
ガザ自治区のラファで今月5日、13歳のパレスチナ人少女がイスラエル兵に撃たれ死亡した事件を調べていたイスラエル軍は16日、少女を銃撃した部隊の行動に「倫理上の問題はなかった」とする調査結果を発表した。部隊司令官の大尉が少女に歩み寄ってとどめを刺したと部下の兵士が告発していたが、ヤアロン参謀長は「地面に向けて撃っただけ」とする大尉の主張を採用した。
調査結果によると、軍監視所にいた部隊が立ち入り禁止区域内でリュックを背負った不審人物を発見、銃撃した。大尉らが監視所を離れ、地上で不審人物をさらに銃撃したが、相手が少女だと分かったのはその後だったとしている。その後、大尉はどこからか銃撃を受けたため、地面に向けて発砲しながら後退し、監視所に戻ったという。
しかし、少女が約20発もの銃弾を受けていたとされる点について具体的な説明がないうえ、銃撃に対して地面への発砲で応戦したとする大尉の説明が、軍の交戦規則に照らして不自然だと指摘する声も野党国会議員から出ている。
今回の調査は部隊が所属する南方軍による「内部調査」であり、並行して進められている軍警察による刑事捜査は継続中だ。軍はこの大尉が部下との関係に問題があり、司令官としての資質に欠けるとの理由で、解任を正式決定した。(朝日新聞 2004/10/17)イラク撤退訴えロンドンで5万人デモ・人質家族も支持
【ロンドン17日共同】イラクからの米英軍の撤退などを訴える国際的な大規模反戦デモが17日、ロンドン中心部で行われた。主催の市民団体によると、イタリア、スペイン、ポルトガルなど欧州を中心に最大5万人が参加とみている。ブッシュ米大統領が訪英した昨年11月の約10万人デモ以来の規模となった。
デモは、英国の市民団体やイスラム教組織などが主催し、イラクで人質となり殺害された英国人ケネス・ビグリー氏(62)の家族も支持を表明。カラフルな衣装に身を包んだ参加者らは「ブッシュとブレアこそがテロリストだ」などとブッシュ大統領とブレア英首相の退陣を訴え、笛や太鼓を鳴り響かせながら行進した。
参加者の1人で、ロンドン近郊に住むティム・シェラーさん(46)は「イラクから英部隊が既に撤退しているべき時期だと英国人は感じている。ブッシュの言いなりになっているブレアにも怒りを感じる」と語気を強めた。(日本経済新聞 2004/10/17)キューバのグアンタナモ基地でも虐待 勤務経験者らが証言と米紙
米紙ニューヨーク・タイムズは17日、テロ組織に関係しているなどとしてキューバのグアンタナモ米海軍基地に拘束されている容疑者らが長期にわたり、尋問の際などに日常的に虐待されていたと報じた。同基地で勤務経験のある軍人や情報機関員らが証言したという。
同紙によると、拘束されていた人の一部が虐待を経験したり目撃したと証言していたが、同基地で働いていた関係者が詳しく明らかにしたのは初めて。
イラクの旧アブグレイブ刑務所での米軍による拘束者虐待が明るみに出た際、グアンタナモでの尋問手法がイラクに持ち込まれたと伝えられた経緯があり、同紙は、今回の証言がこれを裏付ける材料にもなるとしている。
同紙によると、取り調べに非協力的な拘束者を下着姿でいすに座らせ、手足を床のボルトに固定した上、閃光(せんこう)を浴びせ、近くに置いたスピーカーで大音響のロックやラップ音楽を聞かせ、最も強く冷房をかけるという手法が頻繁に行われた。断続的に14時間続くこともあったという。
眠っている拘束者を起こして尋問し、別室に移し、よく眠ったところをまた起こして尋問、また別の部屋に帰すといったことを5、6回も繰り返して睡眠を妨害するやり方も定着。これらは、アブグレイブでの虐待が今年春に暴露されると、突然停止された。
グアンタナモでは大半の拘束者が訴追手続きを受けず、弁護士との接見など法的保護も受けられないまま長期間外部と隔絶されているとして、人権擁護団体が問題にしている。(共同)(産経新聞 2004/10/17)イラク米軍によるファルージャ攻撃などで7人死亡
【ファルージャ(イラク)17日ロイター】イラク駐留米軍は17日、ファルージャの反米勢力拠点を空爆した。米軍は、同勢力がザルカウィ氏率いる外国人武装組織を匿っているとしている。
目撃者によると、戦闘は夕暮れに米軍が前線拠点から撤退するまで続いた。この戦闘で、子供1人を含む民間人4人が死亡、子供と女性を含む12人が負傷した。
一方バグダッドでは、サドルシティーの武器集積場が迫撃砲で攻撃され、イラク人国家警備隊員2人と民間人1人が死亡した。病院関係者によると、9人が、この攻撃またはその後の混乱で負傷。攻撃はアラウィ首相が武器集積場を視察する直前に行われた。
さらに16日夜には、バグダッド南方で、ヨルダンで行われた訓練から帰還途中のイラク人警官9人が武装集団に射殺された。
警察報道官は、「生存者はなく、犯人らは逃走した」と述べた。(ロイター通信 2004/10/18)イラク米軍の装備不足、前司令官が不満述べる 米紙報道
18日付ワシントン・ポスト紙は、昨年6月までイラク駐留米軍を率いていたサンチェス前司令官が昨年冬、米軍の備品が不足し、戦闘能力に支障が出ていると国防総省に報告していたと報じた。米軍の装備には万全を期しているとするブッシュ陣営の主張と食い違う内容で、米大統領選の論戦にも影響を及ぼすものとみられる。
同紙が入手した公文書によると、前司令官は「戦車やヘリコプターの修理用部品の不足が深刻な問題を引き起こしている」と述べ、調達には通常の3倍の平均約40日もかかっていると指摘。昨年12月4日付の書簡では、3万6000人分の防弾衣服の改良部品の到着が月に2度も延期されたと不満を述べていた。
米陸軍高官は同紙に対し、前司令官が指摘した懸念の大半はすでに解決したが、引き続き状況を注視していると語った。
駐留米軍の装備をめぐっては、イラク駐留の予備役の米兵19人が、危険地帯なのに十分な護衛や装備を与えられていないとして輸送任務命令を拒否したことが明るみに出たばかり。暫定占領当局(CPA)元代表ブレマー氏も占領当初、兵力が不足していたとの認識を示している。(朝日新聞 2004/10/18)ガザでの家屋破壊は国際法違反=イスラエル軍を批判−人権団体
【エルサレム18日時事】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは18日、対エジプト国境に位置するガザ地区南部でのイスラエル軍によるパレスチナ人の家屋破壊行為は、明らかな国際法違反に当たるとの報告を発表した。
同軍は、ガザ地区南部からエジプトに掘られた武器密輸用の地下トンネルを理由に大規模な軍事作戦を繰り返し、4年間で2500軒以上の民家を破壊。報告はこれについて、治安上の脅威を及ぼすかどうかにかかわらず実施されており、長期的な管理を容易にするため「緩衝地帯」を拡大するのが狙いだと指摘した。(時事通信 2004/10/19)「華氏911」を無料レンタル=ムーア監督、大統領選への影響狙う
【ニューヨーク18日時事】ブッシュ米大統領を批判したドキュメンタリー映画「華氏911」のマイケル・ムーア監督は18日、この作品のDVDを26日から米国内の一部ビデオ店で無料レンタルすると発表した。賛同したビデオ店がコスト負担で貸し出す。監督はこの措置について「大統領選挙前に、1人でも多くの米国人に作品を見てもらうため」とコメントしている。
無料レンタルに賛同したウィスコンシン州のレンタルビデオ店オーナー、リサ・ブレナンさんは「(テレビネットワーク大手)シンクレア・ブロードキャスティング・グループが民主党候補のケリー氏を批判したドキュメンタリーを放映することへの対抗措置でもある。大統領選を前に、国民は情報を与えられるべきだと考えた」と話した。
このDVDは今月5日に発売され、販売数は推定で約150万枚に上っている。(時事通信 2004/10/19)北朝鮮人権法案:ブッシュ米大統領が署名し、法案成立
【ワシントン中島哲夫】ブッシュ米大統領は18日、日本人拉致問題を含む北朝鮮の人権状況が改善されない限り人道支援以外の援助を規制する「北朝鮮人権法案」に署名した。今月4日に米議会を通過した同法案はこれで成立し、北朝鮮は改めて強く反発するものと見られる。
大統領は署名後に声明を発表し、同法は北朝鮮における人権と自由の促進を意図したものだと評価した。しかし同時に、担当特使の任命と役割を定めた条項が、北朝鮮当局者との人権問題協議など「外国政府、国際機関との直接交渉」を目指していると指摘し、この部分については大統領の外交権限によって運用する方針を表明した。
これは北朝鮮が核問題での難局打開のために米国との直接交渉を狙っており、乗じられることを恐れての留保と見られる。特使は任命しても北朝鮮との直接協議はしないといった展開がありうる。
同法案の米議会通過後、北朝鮮は「我々の体制転覆」を狙ったものだと強く非難した。大統領の署名にも猛反発するのは確実で、仮にブッシュ大統領が再選された場合、6カ国協議への参加を拒否し続ける口実にする可能性もある。
しかしブッシュ政権としては、(1)既に同協議が中断状態にあり、現時点での北朝鮮の反発をさほど重視する必要がない(2)大統領選に向けて北朝鮮に厳しい姿勢をアピールでき、米朝直接交渉を主張する民主党候補ケリー上院議員への批判材料にも活用できる──といった判断から、このタイミングでの署名になった模様だ。(毎日新聞 2004/10/19)ベトナム戦争:住民虐殺を暴いた米地方紙「ザ・ブレード」 隠ぺいは許さない
ベトナム戦争中の1967年、ベトナム中部で米陸軍の特殊部隊「タイガーフォース」による大規模な虐殺事件があり、数百人の民間人が殺害されていたことが、米紙の調査報道で明らかにされた。隠ぺいされていた戦争犯罪を8カ月にわたる地道な取材で暴き出したのは、オハイオ州トレドの地方紙「ザ・ブレード」で、04年のピュリツァー賞(調査報道部門)を受賞した。一方で、イラク派兵が続く米国でこのスクープは「非愛国的」とも受け取られ、新聞社には抗議が殺到した。記者たちは何を考え、どう行動したのか。【トレド(米オハイオ州)國枝すみれ】◇「非愛国的」との抗議にも動じず
イラク開戦目前の03年初め、ワシントン近郊で陸軍犯罪捜査部(CID)の元高官が病死した。メディア嫌いで知られた人物だったが、ただ1人親しかったブレード紙のマイク・ウッド記者に古い書類が詰まった箱を残した。中身は、元高官が自宅で秘密裏に保管していた陸軍の犯罪記録だった。◆玉ネギをむくように
同僚のマイク・セラー記者は少しずつ文書を調べ始め、膨大な文書に交じる22ページのファイルに目を留めた。タイガーフォースの兵士の名前と犯した罪だけが簡潔に記された一覧表だった。
調査報道には記者4人が投入された。情報公開法を使ってCIDから1000以上の文書を入手し、米国とベトナムで100人以上にインタビューを重ね、証言を集めた。
8カ月間の取材活動について、取材班のジョー・マー記者(32)は「玉ネギをむいているようだった。核心に近づくため一枚一枚、皮をはいでいった」と振り返る。
突破口はタイガーフォースに所属していた元兵士への直接取材だった。ハロルド・フィッシャー元衛生兵は「村に行って手当たり次第に殺した。理由は必要なかった」と告白した。ウィリアム・ドイル元3等軍曹は「唯一、後悔していることは、もっと大勢殺さなかったことだ」と言い放った。
ベトナム中部の町クアンガイ一帯で7カ月間にわたって繰り広げられた残虐行為は捕虜の虐殺に始まり、住民の虐殺、拷問、放火、レイプへと拡大していった。元3等軍曹は「4、5人の仲間だけで、誰も監視する人間がいないのだから、何でもできた」と明かした。
一方、ベトナムで現地取材したセラー記者らに、70歳の女性は「ガチョウを背負って帰ってくるはずだった伯父が殺された。遺体は銃撃で穴だらけだった」と証言した。日時も殺害状況も元米兵の証言と一致した。◆誰も起訴されず
取材班はこの犯罪が闇に埋もれた理由の調査にも取り掛かる。CIDによる捜査は71〜75年まで4年半続き、18人について殺人、暴行、虐待などを犯したと認定したが、誰も起訴していない。中心的人物のジェームス・ホーキンス元中尉は取材に応じ、75年11月に国防総省に呼び出された際、陸軍少将(01年に死亡)から捜査終結を示唆する発言を聞いた、と証言した。
取材班はニクソン政権とフォード政権の幹部と国防長官らに報告が上がっていたことまで突き止めたが、隠ぺいの最終責任者を割り出すことはできなかった。
73年、米軍のベトナム撤退。74年、ウォーターゲート事件でニクソン大統領が辞任。75年、サイゴン陥落。マー記者は「時代は激変していた。もうスキャンダルは十分、傷を癒やそう、という機運が高まっていたのだろう」と推測する。◆イラクの米兵にこそ
03年10月、連載が始まると、数百の電話やメールが殺到した。半分は「イラクで戦っている時になぜ軍の恥部を暴くのか」「ベトナム帰還兵のほおをひっぱたくような記事だ」などの抗議だった。
ブレード紙は社説で答えた。「もし、陸軍がこの犯罪を厳しく調べていれば、(翌68年のソンミ村)ミライ地区の住民大量虐殺事件は起きなかっただろう。暗い秘密に光を当てなければ、我々は国民への責任を放棄したことになる」。編集主幹も「戦争犯罪が起きたことを知りながら、記事を書かなければ、新聞社も隠ぺいに加担したことになる」と記事で主張した。
元兵士の中には、加害者意識に苦しみ、不眠症、アルコール依存症に陥った人もいる。マー記者は「イラクにいる米兵にこそ読んでもらいたい。戦場では誰もが敵に見える。恐れ、怒りなどから民間人を射殺する状況が起きるのだと知ってほしい」と訴えている。………………………………………………………………………………………………………
◇「タイガーフォース」住民虐殺事件
ブレード紙が報じた米陸軍特殊部隊「タイガーフォース」による住民虐殺事件の概要は次の通り。(03年10月19〜22日の特集記事から抜粋)◇ ◇ タイガーフォースによるクアンガイ近郊での戦争犯罪は1967年5月、ベトナム人捕虜の虐殺から始まった。部隊は捕虜を拷問にかけたうえ、「自由にしてやるから走れ」と命令し、後ろから射殺した。この処刑方法はその後、数カ月間続けられた。捕虜ののどを切り裂いたり、頭皮をはいだりすることもあった。
6月、虐殺は一般市民にも及ぶようになった。兵士らは老人を虐殺し、遺体に手りゅう弾を持たせてべトコン(南ベトナム解放民族戦線メンバー)の遺体のように見せかけた。2等兵がテニスシューズを奪うため15歳の少年を射殺し、遺体から耳を切り取ってカバンの飾りにした。部隊の全員がベトナム人の遺体から切り取った耳で作った首飾りをしていた時期もあった。
7月、ジェームス・ホーキンス中尉は、ガチョウを入れたかごを抱えて歩いていた68歳の大工の顔を撃ち抜いた。また、耕作中の農民10人への射撃を部下に命じ、4人を殺害させた。残虐行為を止めようとした兵士は違う部隊に移動させられた。8月、部隊は女性や子どもが避難していた地下ごう3つに手りゅう弾を投げ込んだ。2人の兵士が13歳の少女をレイプした後で殺害した。11月には2等兵が幼児の首を切り落とした。
別の兵士は新しく手に入れた38口径の銃の性能を試すため、老人を射殺した。
陸軍犯罪捜査部は、少なくとも81人の殺害を確認した。リオン・コーシー元衛生兵は、部隊は1カ月で120人を殺害したこともあると証言した。元兵士やベトナム人の証言から、虐殺された住民は数百人に及ぶとみられる。………………………………………………………………………………………………………
◇ザ・ブレード(The Blade)
オハイオ州トレドで1835年に設立された日刊紙。発行部数は14万部。ウェブサイトは、http://www.toledoblade.com◇タイガーフォース
米陸軍第101空てい師団所属の偵察小隊。1965年、ゲリラ戦に対応するため設立された。通常約45人で編成され、ベトナムでは偵察から掃討作戦までさまざまな活動に従事した。◇ソンミ村住民大量虐殺事件
1968年3月、ベトナム中部のソンミ村ミライ地区で米陸軍兵士約100人が住民約500人を無差別に虐殺した事件。ベトナムでの米軍の戦争犯罪の象徴的な事件とされる。(毎日新聞 2004/10/19)イスラエルがイラク駐留米軍の必須兵器を生産
【東京20日=齊藤力二朗】イスラエルが米軍やクルド人たちを訓練し、軍事顧問を派遣するだけでなく、イラクで米軍が最も必要としている兵器を生産することが決まった、とロンドンで発行するアシャルク・アルアウサト紙が19日、報じた。...(日刊ベリタ 2004/10/20)米軍機がファルージャを攻撃、6人家族が死亡
【ファルージャ(イラク)20日ロイター】米軍機が20日、イラクのファルージャで、ザルカウィ氏率いる武装勢力を攻撃した。これにより、6人家族が死亡した。
ロイター通信の目撃者によると、瓦礫のなかから男性1人と女性1人、および少年と少女それぞれ2人ずつが発見された。
ただ、米軍はザルカウィ氏の戦闘員の拠点を4回攻撃したとして、6人家族の殺害を否定。声明のなかで、「情報当局は、ザルカウィ氏支持派がメディアにうその情報を流したことを示唆している」と説明した。
ロイター・テレビは、6人家族の父親の遺体を運び出す男性らが、「アッラーのほかに神なし」と唱和する場面を放送した。(ロイター通信 2004/10/21)イラク人収容者虐待の米兵、軍の組織的関与を示唆
【カイロ=柳沢亨之】イラクからの報道によると、バグダッド郊外アブグレイブ刑務所のイラク人収容者への虐待などの罪に問われた米陸軍憲兵、アイバン・フレデリック2等軍曹(38)に対する軍法会議が20日、バグダッドの米軍駐屯地内で開かれた。
同2等軍曹は罪状を認めた上で、虐待は広く許容されていたなどと述べ、米軍の組織的関与を示唆した。21日に判決が下される見通し。
同2等軍曹は、収容者を裸にして重ねる「人間ピラミッド」などの虐待行為をしていたことを証言。その上で、米情報機関要員が憲兵に対し、犬を使った脅迫や、睡眠を取らせないことなどを指示していたと述べた。
一方、同2等軍曹に殴打され、ひわいな行為を強要されたイラク人男性も証人として出廷。「私は泣き叫んだ。自殺しようと思った」と述べた後、証言台に伏せたまま話を続けられなくなる場面もあったという。(読売新聞 2004/10/21)鯨、イルカには訴訟の権利なし 米連邦高裁
米海軍による音波探知機(ソナー)使用は海洋生物に悪影響を与えるとして、動物保護活動家が鯨とイルカを原告として、軍と米政府にソナー使用中止を求めた訴訟で米サンフランシスコ連邦高裁は20日、鯨やイルカには訴訟の権利はないとして訴えを退けた。
ロイター通信などによると、同高裁は動物による環境保護の訴えに一定の理解を示しながらも「訴訟を起こす権利は確立されていない」と判断した。
原告である鯨とイルカの代理人を務める保護活動家は、米潜水艦などが使う低周波ソナーは、鯨やイルカが持っている音響器官を狂わせており、米国の動物保護法に違反すると主張していた。
米国では動物が原告となった訴訟がいくつか起きており、最近では沖縄の環境保護団体が、普天間飛行場の代替施設予定地、辺野古沖に生息する天然記念物ジュゴンを原告団に含め、米政府に計画見直しを求める訴訟をサンフランシスコで起こした。(共同)(産経新聞 2004/10/21)米国防次官が情報誇張 民主議員が独自調査
【ワシントン21日共同】米上院軍事委員会のレビン上院議員(民主党)は21日、大量破壊兵器の脅威に加え、ブッシュ政権がイラク戦争の理由に挙げた旧フセイン政権と国際テロ組織アルカイダの結び付きは、ファイス国防次官(政策担当)によって誇張されたとする独自の調査報告を発表した。
レビン氏は「次官の情報は中央情報局(CIA)など情報機関の裏付けもなかった。信頼できない情報がブッシュ大統領らに提供された」と批判。国防総省は「調査は客観性が全くない」と真っ向から反論している。
報告によると、イラクとアルカイダの結び付きを示すため、米中枢同時テロ実行犯のモハメド・アッタ容疑者とイラクの情報工作員がテロ前にプラハで接触していたとする目撃情報など確証のない情報をファイス次官がホワイトハウスに伝えた。(共同通信 2004/10/22)イラク:ファルージャ郊外で米軍が空から攻撃 8人死亡
【カイロ小倉孝保】イラク中部ファルージャ郊外で22日、駐留米軍が空から武装勢力の隠れ家を攻撃し、イラク人8人が死亡した。AP通信が、米軍や病院関係者の話として伝えた。
また、ロイター通信によると、ファルージャ近郊で同日、駐留米軍の戦車が、車を攻撃し、乗っていたイラク人の少女2人が死亡、ほかの子供や女性ら4人が負傷した。(毎日新聞 2004/10/22)ガザ侵攻で子ども27人死亡 9月末から10月中旬で
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は22日、ジュネーブで記者団に対し、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ北部に侵攻した9月28日から今月15日までの大規模作戦によるパレスチナ人の死者数が、確認されただけで107人に達したことを明らかにした。そのうち27人は18歳以下で、UNRWAが運営する学校の生徒9人が含まれるという。負傷者は431人。
同学校の教員2人も死亡した。難民キャンプなど人口密集地帯に、ヘリコプターや戦車から激しい攻撃を加えたため、市民にも多数の犠牲者が出た。イスラエル側の死者は5人だったという。
00年9月に始まる第2次インティファーダ(対イスラエル抵抗闘争)では、ガザ地区だけでこれまでに約1800人の死者が出ているが、10月の死者数は既に同地区の月間記録を上回っている。作戦規模も、同地区では最大だった。(朝日新聞 2004/10/23)イラク:親米派のクルド人指導者が米国を厳しく批判
【カイロ小倉孝保】21日付のエジプト政府系紙「アルアハラム」によると、イラクのクルド人組織「クルド愛国同盟(PUK)」のタラバニ議長は「米国の間違いと、イラク人に対して行ったばかげた行為が混乱を引き起こした」と米国を厳しく批判した。同議長は親米派として知られるだけに、今回の批判は親米派の間でも米国の政策への不満が生まれていることを示している。
同紙とのインタビューで同議長は「米兵はイラク人を靴で踏みつけ、銃で殴った。アブグレイブ刑務所では拷問があった。これを、どうして受け入れられようか」とも語り、現在の混乱の原因が米軍にあるとした。
また、議長は昨年3月のイラク戦争開戦直前に、ラムズフェルド米国防長官と秘密会談を行った際、「戦争は2、3週間で終わるが、フセイン政権が崩壊した2日後から本当の混乱が始まる。その場合、イラク軍に治安の責任を負わすべきだ」と忠告したが、長官には聞き入れられなかった、と不満をにじませた。
タラバニ議長はフセイン政権打倒で主導的役割を果たした1人。最も米国との関係が深いイラク人政治家の1人とみられ、フセイン政権崩壊後、統治評議会のメンバーとして暫定政府設立にも加わり、現在も大きな影響力を持っている。(毎日新聞 2004/10/23)米小型核研究、歯止めなし 議会への事前報告義務撤廃
【ワシントン24日共同】先に米議会を通過した2005会計年度国防権限法(国防予算)案の審議で、爆発力5キロトン以下の新型小型核の研究に使える予算の執行に歯止めをかけるため、上院側が政府に求めた「研究活動に関する議会への事前報告義務」が、下院共和党の反対で撤廃されていたことが24日分かった。複数の議会筋が明らかにした。
新型核開発を制限する措置がなくなり、議会の監視機能が骨抜きにされた形。下院共和党は昨年、小型核の研究・開発を禁じた条項廃止を中心になって推進した経緯があり、11月2日の大統領選でブッシュ大統領が再選されれば、新型核関連予算が国民の目の届かないところで執行される恐れも出てきた。(共同通信 2004/10/24)ファルージャ空爆5人死亡 イラク駐留米軍
【バグダッド24日共同】イラク駐留米軍は24日、中部ファルージャを空爆、病院などによると民間人5人が死亡した。ロイター通信が伝えた。米軍などはイラクでの多くのテロや攻撃の黒幕とされるザルカウィ氏の拘束と同氏の組織壊滅のため、軍事作戦を連日実施している。
一方、中東の衛星テレビなどによると、駐留米軍とイラク国家保安隊は同日、反米指導者サドル師支持者が大半を占めるバグダッドのサドルシティーで武器不法所持の一斉取り締まりを始めた。(共同通信 2004/10/24)イラク:中部サマラ近郊で交戦 巻き添えの少女ら2人死亡
イラク中部のサマラ近郊で23日夜、米軍と武装勢力が交戦し、ロイター通信はイラク人の女性(17)と少年(11)の計2人が巻き添えになって死亡したと伝えた。一方、AP通信によると、サマラ北部で同日、イラク国家防衛隊の車が走行中に地雷が爆発、隊員2人が死亡、6人が負傷した。(毎日新聞 2004/10/24)テロ容疑で外国人150人余を訴追 イラク
イラクでテロを実行したとして拘束された外国人150〜160人が、すでに裁判にかけられていることがわかった。イラク暫定政府のハッサン司法相が24日、AFP通信に明らかにした。それによるとエジプト、イラン、ヨルダン、レバノン、シリア、イエメン、モロッコの各国人で、外国人が訴追されていることがわかったのは初めて。
同通信によると、判決は近いうちに下されるといい、同司法相は「有罪なら死刑になる可能性がある」と言明した。
イラク戦争後に発足した米英暫定占領当局の下で、いったん死刑が廃止された。しかし主権移譲後の今年8月、暫定政府は、治安対策上必要だとして死刑の復活を宣言していた。(朝日新聞 2004/10/25)パレスチナ:イスラエル軍が空爆、少年ら14人死亡──ガザ南部ハンユニス
【エルサレム樋口直樹】ロイター通信によると、ガザ地区南部のパレスチナ自治区ハンユニスで25日、イスラエル軍の空爆などでパレスチナ人14人が死亡、70人以上が負傷した。死者には11歳の少年も含まれているという。イスラエル兵2人も重傷。イスラエル軍は24日夜、戦車を伴ってハンユニスへ侵攻していた。(毎日新聞 2004/10/26)米大統領選:「反ブッシュ」サイト立ち上げ 大統領の親族
【ワシントン和田浩明】「どうか、ウチの親せきには投票しないでください」──。11月2日の大統領選で再選を狙うブッシュ大統領の遠縁の親族だという人たちが、「反ブッシュ」のウェブサイトを立ち上げた。「現政権下で米国が苦しむ病を癒やす手助けをしたい」と動機を説明、民主党候補のケリー上院議員の支持を呼びかけている。
メッセージを寄せているのは、ブッシュ大統領の祖父プレスコット・ブッシュ氏の妹のマリーさんの孫だという7人。
ニューヨーク州のサミュエル・プレスコット・ブッシュ・ハウスさんは「ブッシュ大統領は自分を愛国者だというが、対テロ戦争の中心だったアフガニスタンから、テロとの関係が確認されていないイラクに米軍を振り向けたのは理解できない」などと主張。マサチューセッツ州のシーラ・ハウスさんは「ブッシュ政権がさらに4年も続くのは、米国にとって非常に有害だ」と断言している。シーラさんはAP通信に「裏切りだとは思わない。政治への関心を高めたかった」と話している。
同サイトの各ページには「血は石油よりも薄い」とのスローガンも掲示され、かつて石油関連事業に携わり、現在も石油業界の利益を擁護していると非難されることの多いブッシュ大統領を皮肉っている。(毎日新聞 2004/10/26)ref. Bush Relatives for Kerry カーター元米大統領:「ブッシュ大統領は米国同時多発テロを利用」──英紙で批判
【ロンドン共同】カーター元米大統領は英紙ガーディアンとのインタビューで、ブッシュ米大統領が「米同時多発テロを巧みに利用し、自らをテロの脅威と戦う英雄的な米軍最高司令官として、多くの米国人に意識させた」と厳しく批判した。25日付の同紙が報じた。
カーター氏は、ブッシュ大統領が、この“切り札”を何度も使い、これまで非常に成功してきたが、その方法も有効ではなくなりつつあるとの見方を示した。
また、ブッシュ大統領の「間違った行動」を指摘することは、米国では非愛国的とも見なされるようになったと嘆いた。イラク戦争については「誤った主張に基づく、まったく正当化できない試み」として、ブッシュ大統領らを強く非難した。
カーター氏は、ブッシュ大統領の中東和平や核不拡散への取り組みについても「努力不足」などと批判した。(毎日新聞 2004/10/26)エミネム新曲で「ファック、ブッシュ」
米カリスマ・ラッパーのエミネム(32)が、今度はブッシュ大統領再選阻止を訴える新曲「モッシュ」を緊急発表することが25日、分かった。28日(日本時間29日)にエミネムがニューヨークで会見し、打倒ブッシュを訴える。
新曲のタイトルは、ライブで客同士がぶつかり合うさまを指し、マイケル・ムーア監督の「アホでマヌケなアメリカ白人」に影響されてつくった作品という。歌詞も「地獄を見せろ、あいつらに思い知らせてやるんだ。思いっ切り、たたきのめせ。ファック、ブッシュ。あいつらが部隊を国に帰すまで」と過激だ。
エミネムは若者はもちろん、幅広い層に圧倒的な影響力を持つだけに、ブッシュ陣営にとって痛手になることは確実。11月15日発売のアルバム「アンコール」に、急きょ同曲を盛り込むことも決定した。(日刊スポーツ 2004/10/26)偽証容疑で司令官逮捕=パレスチナ少女機銃掃射−イスラエル
【エルサレム26日時事】イスラエル軍事警察当局は26日夜、死亡した13歳のパレスチナ人少女に機銃掃射を加えたとされる同軍司令官を偽証の疑いで逮捕した。
事件はガザ地区南部で5日に起きたもので、少女の頭部などに約20発の銃弾が撃ち込まれた。軍兵士の目撃証言によれば、司令官は明らかに少女と分かる人物に発砲し、さらに倒れこんだところを機銃掃射した。
軍当局は、倫理的な問題は見当たらなかったとの内部調査結果を発表していたが、軍事警察の調べで、司令官の説明に偽証の疑いがあることが判明したという。(時事通信 2004/10/27)顔と指紋の記録を義務化=電子パスポート導入でEU
【ブリュッセル26日時事】欧州連合(EU)は26日、ルクセンブルクで閣僚理事会を開き、加盟国が導入する電子パスポートに、顔と指紋に関するデジタル情報を記録するよう義務付けることで基本合意した。
当初は、顔に限り義務化する方針だったが、独仏などが厳しい措置を要求したため、指紋も対象となった。(時事通信 2004/10/27)武器輸出3原則見直し「強く支持」 米ミサイル防衛局長
米国防総省のオベリング・ミサイル防衛局長(空軍中将)は26日、日米ミサイル防衛(MD)協力に伴う日本の武器輸出3原則見直しについて「強く支持する。(日米が)開発に投資した成果を完全に活用できるからだ」と述べた。ワシントン市内での講演後、記者団に語った。
オベリング局長は、日本の取り組みについて「同盟国の中でも先導的なパートナーだ。防衛予算の中でMD分野に多くの金額を充てている」と高く評価。日米が進めている共同技術研究に関しては「今冬か来春にもいい方向で報告の成果を得られる」との見通しを示した。
武器輸出3原則は、外国への武器輸出を原則として認めない日本政府方針で、米国への武器技術供与だけを例外としている。MD協力が技術研究から開発・配備の段階に入ることから、日本政府は見直しを検討することを表明している。(朝日新聞 2004/10/27)米高官、小型核兵器の研究奨励メモ 「好機逃すな」
米国で小型核の研究が10年ぶりに解禁された昨年末、核政策を管轄しているエネルギー省の高官が、核兵器の研究と開発を担う国立研究所長3人に、研究を奨励するメモを送付していたことが分かった。米国の市民団体が入手した。小型核の研究解禁について「好機を逃してはならない」と強調し、ブッシュ政権の小型核に対する積極姿勢を裏付ける内容だ。
ブッシュ政権は、テロ組織や「ならず者国家」の大量破壊兵器に対抗するとの名目で、「使える核」として小型核兵器の研究を進めている。
米国では、94会計年度の国防歳出権限法(国防予算)のスプラット・ファース条項により、高性能火薬換算で5キロトン未満の小型核の研究・開発が禁止されてきた。昨年、議会がこの条項を見直し、開発は引き続き禁じるが、研究は認めることになった。11月末に大統領が署名した04年度国防予算には、研究費として600万ドル(約6億4000万円)が計上された。
問題のメモは、核軍縮を求める米国の市民団体ロスアラモス研究グループ(ニューメキシコ州)が政府関係者から入手した。「04年度国防予算の件」と題し、予算が成立した直後の12月5日付。エネルギー省・国家核安全保障局のブルックス局長(現エネルギー次官兼任)が、ロスアラモス、ローレンス・リバモア、サンディアの各国立研究所長にあてた。
小型核の研究・開発を禁じた同条項を「米国の核兵器の研究と開発を萎縮(いしゅく)させてきた」と批判し、ブッシュ政権が同条項の解除を目指してきたと説明。研究の禁止条項が削除されたことについて「抑止力や新たな脅威への対応力を強めるため、自由に探求することが可能になった」と歓迎している。
また、小型核の必要性を提言した核戦略見直し報告(02年)を引き合いに出し「同報告の実現を目指す努力をしても構わないと議会が認めた。この機会を逃してはならない」と、小型核の研究を積極的に進めるよう、現場を督励する表現で結ばれている。
エネルギー省・国家核安全保障局は「メモは各研究所長に法律が変わったことを通達しただけだ。小型核は新兵器ではなく、何年も前から米国の備蓄核に含まれている。我々はいかなる新型核兵器の研究や開発、実験もしていない」と話している。(朝日新聞 2004/10/27)イラク駐留米軍がファルージャを空爆、2人死亡
【バグダッド28日ロイター】イラク駐留米軍が、27日から28日にかけてファルージャの武装勢力拠点を空爆した。爆撃で損壊した家屋の家主は記者団に対し、この爆撃で兄弟2人が死亡したと述べた。
米軍はこのところ、アルカイダとの関係が指摘されるザルカウィ氏の武装組織が潜伏しているとして、同市内の標的への攻撃を続けている。
一方、バグダッドでは28日朝、パトロール中の米軍兵士1人とイラク人市民1人が自動車爆弾による攻撃で死亡した。(ロイター通信 2004/10/28)アムネスティ、対テロ戦争で拷問など防止していないと米国非難
【ロンドン27日ロイター】国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは27日、米国は2001年9月11日の対米同時テロ以後「対テロ戦争」に踏み切って以来、拷問や非人道行為を防止していない、との報告を発表した。
アムネスティは、ブッシュ大統領とケリー民主党大統領候補に対し、11月2日の大統領選で当選した場合には、この問題に正面から取り組み迅速に行動するよう求めた。
報告は、ブッシュ大統領の対米同時テロへの対応を批判し、「拷問、残虐、退廃を招く結果となった」と指摘。
そのうえで「国家の安全保障と”軍時上の必要”の名の下に、基本的人権を犯すという、これまで何度も繰り返されてきた轍を踏んだ。米政府が採用した戦争の精神は、戦争法の順守と矛盾しており、その課程で基本的人権の原則を放棄した」と強く非難した。(ロイター通信 2004/10/28)映画ファンが選ぶ「今年の悪役」──ブッシュ米大統領
ロンドン(AP) 英国の映画専門誌「トータル・フィルム」による「今年の映画の悪役」投票で、反戦を訴えたマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「華氏911」の「メーンキャスト」であるブッシュ大統領が選ばれた。同誌が27日発表した。
投票には映画ファン約1万人が参加。ブッシュ大統領は、「スパイダーマン2」のドクター・オクトパス(アルフレッド・モリーナ)、「テキサス・チェーンソー」の殺人鬼レザーフェイス、「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のゴラム、「キル・ビル Vol. 2」のエル・ドライバー(ダリル・ハンナ)ら悪役を押さえ、1位となった。
同誌の編集者マット・ミュラーさんは、みんなが少し皮肉ったため、こういう結果になったのかもしれないとしながらも、「『華氏911』のブッシュ大統領は本当に怖い」と話している。(CNN 2004/10/28)ザルカウィ像に謎 イラク邦人人質事件
イラクでの新たな日本人人質事件で、人質となった香田証生さんの映像をウェブサイトに流したヨルダン人アブムサブ・ザルカウィ氏の組織は、今月17日、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン氏への「忠誠」を誓う声明を発表したばかり。外国人人質殺害なども相次ぎ認めているが、あまりにも肥大するザルカウィ氏の残虐なイメージに、情報操作の疑いを抱く地元識者らも少なくない。(カイロ・嶋田昭浩)■膨らむ残虐イメージ
26日深夜、存在が明らかになった香田さんの映像は、米ハリウッド映画の冒頭に似通った手法で「イラクの聖戦アルカイダ組織メディア部門製作」などの字幕が映し出される。
「まるで欧米の映画かゲームのよう。イスラム教徒がつくったとは思えない」と、映像をインターネットから取り出して見たエジプト人は言う。
「西欧近代」を批判しながら、通信分野などでそのハイテクを駆使し、さまざまなメッセージを発信しているのがアルカイダの1つの特徴。ザルカウィ氏の組織も相通じるものがある。
同氏が、中東から欧州にかけて広がる大規模なテロ組織網の“結び目”にいることも、早くから指摘されてきた。
昨年11月末、イタリアとドイツで、北アフリカ出身の男3人がパスポート偽造の疑いなどで逮捕された。関連の捜査の中で、欧州各国から自爆テロ要員など戦闘員をイラクへ送り込むネットワークの実態が徐々に解明され、こうした徴募網のカギを握る人物としてザルカウィ氏へのマークが強まった。
イタリア、ドイツ、フランス、スペインなどからイラクへ送り込まれた若者は数百人規模ともみられるが、徴募網はもともと、2001年秋の米軍などによるアフガニスタン攻撃の際、アフガン、パキスタンなどからアルカイダ関連の戦闘員の逃走を助ける地下組織網として構築されたという。
イラク近隣諸国の捜査当局者も、本紙の取材にザルカウィ氏の徴募活動の一端を認めている。■地元識者『他国が情報操作』
しかし、バグダッド大のサルマン・ジョマイリ教授は「ザルカウィ・グループがアルカイダに忠誠を誓ったというニュースは、少々変だ」といぶかる。「グループに、より恐ろしいイメージを植え付ける『心理戦』の一部だろう。イラク各地での米軍の攻撃に口実を与えるのだから」と同教授。
さらに「これまでに流れた数多くの声明のすべてが、実際に攻撃を実行したグループによるものとは限らない」として、外国諜報(ちょうほう)機関の関与を指摘する。
「多くの当局者らは、ザルカウィ・グループの犯行とされる攻撃が、イランの諜報機関によって計画された、と言っている。米国をイラクにかかりきりにさせ、その矛先がイランに向かないようにするためだそうだ」と教授は語る。
ヨルダン当局者も昨年12月、本紙の取材に「ザルカウィは最近イラン国内で拘束されたが、その後なぜか釈放された」と語り、同氏とイラン当局との関係に疑いの目を向けていた。
イスラム教シーア派を国教とするイランが、スンニ派に属すザルカウィ氏を利用することで、スンニ派のイメージをおとしめようとする狙いもささやかれているという。
一方、カイロのアルアハラム政治戦略研究センターのディアー・ラシュワン研究員は、米国などの関与を疑う。
「ザルカウィの声明には矛盾がある。例えば、イスラム教徒を拉致しその首を切断するというのは、イスラム教に対する彼自身の理解によっても正当化されるものではない。“ザルカウィ現象”は多くの役者によって創造されており、おそらく米国もかかわっているだろう」と。■ザルカウィ氏組織の犯行とされる最近の事件■
5月11日 米国人男性の首を切り落とす映像をウェブサイトで公表
5月17日 バグダッドで自爆テロ、イラク統治評議会のサリム議長ら少なくとも9人死亡
6月21日 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラが放送したビデオで韓国人男性1人の殺害警告、男性は22日遺体で発見
6月24日 イラク北部モスルなどで連続爆弾テロ、75人前後死亡
8月1日 バグダッドやモスルの6つのキリスト教会で自動車爆弾テロ、十数人死亡
8月2日 人質のトルコ人男性1人を殺害する模様を撮影したビデオをウェブサイトで公表
9月14日 バグダッド中心部の警察署付近でテロ、約50人死亡
9月16日 バグダッドの住宅から米国人2人と英国人1人を拉致、10月8日までに全員殺害
9月30日 バグダッド南部で連続爆弾テロ、約50人死亡
10月14日 バグダッド中心部の米軍規制区域「グリーンゾーン」で自爆テロ、米国人ら5人死亡
10月25日 バグダッド中心部でオーストラリア軍を狙った自動車爆弾テロ、イラク人3人死亡
10月26日 日本人男性1人を拘束したとする映像をウェブサイト上に掲載。日本政府に自衛隊の撤退を要求〔時事〕(東京新聞 2004/10/28)ブッシュ公式サイトが国外からのアクセスを拒否
(WIRED NEWS 2004/10/29)ガザ地区で戦闘、子供含むパレスチナ人3人死亡
【ガザ地区28日ロイター】目撃者とイスラエル軍によると、ガザ地区で28日、イスラエル軍の銃撃で子供2人を含むパレスチナ3人が死亡。一方、ユダヤ人入植地では、イスラム過激派の迫撃砲でイスラエル兵1人が死亡した。
目撃者は、難民キャンプの外に展開していたイスラエル軍が、登校途中の10歳のパレスチナ人少女を射殺したと証言。これに対しイスラエル軍は、迫撃砲に応戦したもので、少女の死亡については調査を行っている、としている。(ロイター通信 2004/10/29)イラク民間人の死者は約10万人に、米研究者らが試算
ロンドン──昨年3月の米軍侵攻以来、イラク民間人の死亡率は急激に上昇し、死者数は計10万人近くに上ったとの研究結果がこのほど発表された。米国とイラクの研究者が調査をまとめ、医学誌ランセットの電子版で報告した。
過去1年半にイラクで死亡した民間人の数について公的な統計はないが、民間団体などの推定では1−3万人とされてきた。今回の研究では、米国のジョンズ・ホプキンス大とコロンビア大、イラクのムスタンシリヤ大による共同チームが、9月にイラク国内の約1000世帯で聞き取り調査を実施。02年1月から米軍侵攻までの時期と、侵攻後の期間を対象に、家族の出生や死亡の状況を尋ねた。
その結果、米軍侵攻後の民間人の死亡率は侵攻前の2.5倍に増えたことが判明。米軍と武装勢力との戦闘が続く中部ファルージャでの死亡率が特に高くなっていたため、これを除外した率も算出したが、それでも1.5倍に上った。これを死者数に換算すると、9万8000人以上になるという。
また、侵攻前の主な死因は心臓病や脳卒中、慢性疾患などだったのに対し、侵攻後は病死以外の暴力による死が58倍に跳ね上がった。その多くは、米軍の空爆で死亡した女性や子どもが占めているという。
チームを率いたジョンズ・ホプキンス大のレス・ロバーツ氏は、「私は反戦を主張してきたが、科学的な数字は立場の違いを超えたもの」と説明する。またランセットの編集者、リチャード・ホートン氏はこの結果を受け、「公衆衛生学の見地から、イラク侵攻は政治的、軍事的ミスだったことが明らかになった」と述べた。
研究の調査対象となった世帯の数は限られているが、これは専門家の間で信頼性が認められている方法で、90年代後半、コソボ紛争による死者を推定する際にも使われたという。ただ一部の研究者からは、調査がイラクの中でも危険な場所にかたよっていた可能性があるとの指摘も出ている。(CNN 2004/10/29)米軍少佐、「不明の爆発物は開戦後に回収」
(CNN)イラクの首都バグダッド近郊にある軍事施設から核兵器の起爆剤になる強力な爆薬HMXやRDXなど約380トンがなくなっていた問題で、米陸軍のピアゾン少佐は29日、米国防総省で記者会見を開き、自分の指揮部隊が昨年4月に問題のアルカカア軍事施設でプラスチック爆弾など200〜250トンを発見し、回収して破壊したことを明らかにした。米国防総省はこれまで、所在不明な爆発物はイラク戦争開戦前に旧フセイン政権が移動させたようだとの見解を示していた。
ピアソン少佐は会見で、米軍がバグダッド南のアルカカア軍事施設に到達した10日後の4月13日、自分たちの部隊が同施設で爆薬TNT(トリニトロトルエン)やプラスチック爆弾、起爆コード、白色蛍光弾など計約250トン分を回収し、破壊処理したと説明。
「国際原子力機関(IAEA)の封印には気づかなかった。それを意識して探そうとしていなかった」とピアソン少佐は話した。
国防総省のディリタ報道官は、ピアソン少佐の部隊が回収した爆発物に、イラク戦争開戦前までIAEAの監視下にあり、その後所在不明となったRDXが含まれていたかどうか、確認できないと認めた。
IAEAは25日、核爆弾の起爆剤に使われる爆薬などIAEA監視下にあった爆薬約340トンがイラク戦争後、米軍による警備体制の不備から所在不明になったと国連安保理に報告した。
国防総省高官はこれまで、行方不明になった爆薬は旧フセイン政権が開戦前に移動させたと説明していたが、4月半ばにその一部を米軍が発見し処理したとする今回の会見内容は、それと矛盾することになる。
さらに、昨年4月当時、第101空挺師団に同行取材していたミネソタ州ミネアポリスのテレビ局クルーが撮影した映像がこのほど浮上し、国防総省のコメントに疑問を投げかけている。ミネアポリスのKSTPテレビは、ピアソン少佐の部隊が爆弾250トンを回収したという4月13日のさらに5日後に、アルカカア施設を訪れて撮影。
当時の撮影に参加していたステイリー氏は、アルカカア施設に入った空挺師団の部隊は、何か封印を破って倉庫に入り、粉末状の爆薬が入ったタルをいくつも見つけたという。
CNNが、このKSTPテレビの映像を元国連核兵器査察官のデビッド・ケイ氏に見てもらったところ、ケイ氏は米兵らが破った封や、IAEAが使っていたもので、タルに入った爆薬は、「HMXかRDXのどちらかだ」と断定し、IAEAが所在不明と報告したものの一部だと述べた。
イラクで所在不明となった爆薬について、米民主党大統領候補のケリー上院議員は、ブッシュ政権の管理能力不足が原因だと強く批判。これに対してブッシュ陣営は、爆薬は開戦前にフセイン政権が移動したもので、事実関係を正確に把握しないまま結論を急ぐケリー氏は軽率だと逆襲していた。(CNN 2004/10/31)
![]()
![]()
| BACK | HOME | NEXT |