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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第49楽章:2004年7月]
「フセイン銃殺が目的」 国際弁護団の仏弁護士が批判
【パリ30日共同】フセイン元イラク大統領の国際弁護団の1人、フランスのエマニュエル・リュドー弁護士は30日、フランス公共ラジオで「イラク特別法廷の目的はフセイン元大統領をできるだけ早く銃殺することだ。有罪判決が用意されている」などと指摘し、同法廷を「復讐(ふくしゅう)の法廷だ」と批判した。
リュドー弁護士はまた、特別法廷は「違法な戦争に続き、違法な政府によって設置された」とし、「特別法廷の違法性について争う」と述べた。
同弁護士は「イラクの刑事訴訟法は石器時代のものだ」と主張。「元大統領は国際法の保護を受けられなくなる。赤十字国際委員会が拘束中のフセイン(元大統領)の処遇を監視する権利も、家族が面会する権利もなくなる」と批判した。(共同通信 2004/07/01)フセイン元大統領「裁判は茶番、犯罪者はブッシュだ」
【バーレーン=岐部秀光】イラクの旧政権幹部による犯罪を裁く特別法廷は1日、フセイン元大統領を含む12人に対する訴追手続きを開始した。法廷には元大統領が出廷。判事はクルド人虐殺など7項目の罪状を列挙したが、元大統領は裁判の正当性を否定、確認文書への署名も拒否した。
1日の元大統領に対する司法手続きは、バグダッド国際空港近くの米軍基地内に設けられた法廷で、約30分間で終了した。法廷で発言する元大統領の映像が米CNNテレビやカタールのアラビア語衛星テレビ、アルジャズィーラを通じて公開された。元大統領の映像が伝えられたのは昨年12月の拘束以来初めて。グレーのスーツ姿の元大統領は、判事を指さして声を荒らげた。
元大統領は自身を「選挙によって選ばれたイラクの大統領だ」と名乗り、イラクに駐留する米軍などの多国籍軍を「占領軍」だと批判した。1990年のクウェート侵攻についても「イラク人を守るためだった」と正当化しようと試みた。「裁判は茶番だ。本当の犯罪者はブッシュ(米大統領)だ」とも述べた。(日本経済新聞 2004/07/01)在韓米軍兵などに生物兵器ワクチン・米国防総省
米国防総省は30日、アジアと中東に展開する米軍部隊を生物兵器による攻撃から守るため、炭疽(たんそ)菌と天然痘のワクチンを支給すると発表した。在韓米軍や、北アフリカからアフガニスタンまでを含めた中央軍司令部指揮下の米兵が全員対象になるという。北朝鮮の大量破壊兵器開発の動きをけん制する狙いもある。
これまでも中東地域などに駐留する米部隊の一部にはワクチンを支給していた。生物兵器の脅威が増大しているとの認識から、防御能力を高めることにした。ただ、今回の支給拡大については、ワクチンの在庫が増えたことが理由であり、米軍への特定の攻撃計画が判明したからではないとも説明した。同省高官は「米兵を(ワクチンで)守ることによって、敵国による生物兵器への抑止力を生み出すことができる」と指摘している。(ワシントン=秋田浩之)(日本経済新聞 2004/07/01)自衛隊創設時から極秘に日米作戦計画 首相に報告せず
自衛隊創設直後から、ソ連による日本侵攻を想定した「日米共同作戦計画」が、自衛隊と在日米軍の間で毎年作られていた。最高度の秘である「機密」指定で、存在そのものも秘密にされてきた。朝日新聞の取材に対し、複数の元自衛隊幹部が初めて証言した。
また、それを裏付ける米太平洋軍司令部の秘密指定が解除された報告書も見つかった。日本政府はこれまで、共同作戦計画づくりは78年の日米政府間合意である「日米防衛協力のための指針(旧ガイドライン)」にもとづいて始まったと説明してきたが、それが完全に覆された。
この計画は、旧ガイドラインの策定が始まるまで、自衛隊の最高指揮官である首相にも報告されず、正式な「政治の承認」のないままに行われていた。政治問題化を恐れて防衛庁が内密に処理していた。自衛隊の文民統制(シビリアンコントロール)の根幹を揺るがす問題で、政治責任の欠如は、イラク多国籍軍をめぐる国会審議・承認の回避など、現在にも尾を引いている。
証言したのは、50年代から70年代にかけて、統合幕僚会議や陸上幕僚監部でそれぞれ共同作戦計画づくりを直接担当した中村龍平・元統幕議長、源川幸夫・元東部方面総監、松村劭(つとむ)・元富士学校機甲科副部長ら。その内容は、琉球大の我部政明教授が入手した米太平洋軍司令部の73年版年次報告書と一致した。
計画の正式名称は、日本語で「共同統合作戦計画」。英語では「Coordinated Joint Outline Emergency Plan」(CJOEP)。日本語版と英語版の2通りが作られた。日本語版はA4判で数千ページ。十数部しか作成されず、防衛庁内の金庫に厳重に保管されたという。
計画は毎年改定され、統合幕僚会議議長と在日米軍司令官が署名した。防衛庁内局の防衛局長を通じ、防衛庁長官に報告される形になっていた。
「共同統合作戦計画」のシナリオは、ソ連軍が北海道に上陸侵攻。自衛隊がまず独力で対処し、米軍の来援を待つ。米軍の来援部隊は、陸軍が3個師団プラス1〜2個旅団、海軍がおよそ3個空母機動部隊、空軍が十数個飛行隊。数次に分かれて、1週間から2カ月かけて日本に展開することになっていた。
陸海空自衛隊はこの共同作戦計画を前提に、毎年度の日本防衛計画である「年度防衛警備計画」(年防)を策定してきた。
一方、米側は、こうしたソ連軍による直接の日本侵攻よりも、朝鮮半島有事が日本に波及する事態の可能性が大きいと見て、その検討を優先するよう強く求めた。だが、日本側は「集団的自衛権の問題に踏み込む恐れがある」と主張し、具体的な検討には至らなかったという。
共同作戦の指揮権については、日米双方とも「統一指揮が望ましい」という点では一致したが、どちらも相手の指揮下に入ることを望まず、この点は作戦計画に明記されなかった。
日米の制服間による計画づくりは米側の主導により、日米安保条約(旧安保条約)が結ばれた翌年の52年から始まった。自衛隊の前身である保安隊の時代だった。54年に自衛隊が誕生し、翌55年に最初の計画が陸上幕僚監部と在日米陸軍司令部によって完成。57年から陸海空を統合する形で、統合幕僚会議と在日米軍司令部の間で作られるようになった。
日米ともに政府レベルでの承認は正式に行われなかった。米側は政府承認を求めたが、日本側が「難しい」と拒否したためだ。米太平洋軍司令部の報告書には「極めて微妙な政治問題であるため、自衛隊の担当者は政府の承認を得ることに消極的だった」とある。
しかし、70年代に入って、米政府は世界規模で各国との共同作戦計画の見直しを行い、日本との作戦計画の政治的位置づけのあいまいさに着目。政府承認を強く求めた。この結果、75年に坂田道太防衛庁長官とシュレジンジャー米国防長官の間で、「作戦協力」の協議開始で合意。78年に計画作りの指針である旧ガイドラインが出来た。◇ ◇ 〈旧ガイドラインと日米共同作戦計画〉 日米両政府が78年、日本が武力攻撃を受けた際などの防衛協力や任務の分担などを明確にした指針。これにもとづいて、改めて「共同作戦計画」の研究が日米制服間で始まり、84年に北海道侵攻を想定した作戦計画「5051」、95年に中東などの有事波及を想定した同「5053」が完成。いずれも防衛庁から首相に報告された。
旧ガイドライン以前に共同作戦計画が作られていたのではないかという疑惑は、65年と75年の衆院予算委員会で、岡田春夫議員(社会党)が64年ごろの防衛庁文書と見られる共同作戦計画「フライングドラゴン」の関連文書を示して追及した。防衛庁側は「共同作戦計画はない」「幕僚レベルの研究はしている」などと否定していた。(朝日新聞 2004/07/01)米軍新兵3分の1に逮捕歴 虐待事件と関連、と報道
【ロサンゼルス2日共同】1日付米紙ロサンゼルス・タイムズは、米軍が委託した外部調査機関などの報告に基づき、米軍新兵のうち推計で約3分の1に逮捕歴があると報じた。同紙はイラク人虐待問題との関連を指摘、「適性に問題がある人物が採用されている場合もある」としている。
同紙は過去約10年間に実施された6回の調査報告を調べた。1995年の調査データでは、兵士の4分の1に入隊後の暴力事件や器物損壊の疑いがあり、98年の調査は新兵の3分の1に逮捕歴があると推計した。
イラクで虐待事件が起きたのは昨年秋とされるが、同年9月の「軍人による破壊行為の減少に向けて」と題した調査は「一部兵士は最も深刻な事態を引き起こす恐れがある」と警鐘を鳴らしていた。
同紙は虐待事件の首謀者格とされるチャールズ・グレーナー技術兵を挙げ、離婚した妻への暴力や、同技術兵の米国内の職場である刑務所で起きた服役囚虐待問題が見逃されていたと指摘した。
軍側はこうした問題を認識していたが、入隊希望者の減少を恐れ長年事態を放置していたとみられ、90年代後半には新兵の犯罪歴調査の簡素化を議会に求めていた。(共同通信 2004/07/02)イラク駐留米兵、5人に1人が精神的問題抱える
(CNN)イラクに派遣された米軍兵士のうち5人に1人近くは、戦場での経験が原因とみられる心的外傷後ストレス障害(PTSD)などに悩んでいる──。こんな調査結果が、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表された。まだ戦闘が続いている時期に、兵士たちの精神状態を調べた研究は、これが初めてとされる。
調査の対象となったのは、イラクかアフガニスタンへ派遣された陸軍、海兵隊の兵士6201人。それぞれ派遣前と任務期間中、帰還後の3回、匿名でアンケートに答えた。その結果、イラクから帰還した兵士の17%、アフガニスタンからの帰還では11%が、PTSDや重いうつ、不安症状を抱えていることが明らかになった。さらに、PTSDとみられる兵士のうち、専門家などに相談したのは40%以下に満たないことも分かったという。
戦場での兵士たちの経験は強烈だ。イラク帰還兵のうち90%は銃で狙い撃ちされたことがあり、遺体を扱ったことのある者も約半数。敵を殺害したり、負傷者や死者を目撃したりした者も多数に上ることが判明した。
米軍には兵士たちの精神状態を定期的にチェックする制度があるが、実際には「臆病者と言われる」「キャリアに傷が付く」などの理由で、問題を隠そうとする兵士が多いという。(CNN 2004/07/02)パレスチナ:ガザ各地で戦闘、9歳児含む6人死亡
【エルサレム樋口直樹】イスラエルの撤退計画を受け状況が不安定化しているガザ地区で1日、9歳児を含むパレスチナ人6人がイスラエル軍との戦闘や巻き添えで死亡した。同軍は武装勢力による無差別ロケット砲攻撃を阻止するため、同地区北部に大規模な部隊を駐留させる一方、南部で武器密輸トンネルの摘発を続けている。
パレスチナ側によると、南部ラファ難民キャンプで同日、友達とサッカーをしていた9歳児がイスラエル軍戦車に銃撃され、死亡した。同軍は当時、エジプト国境沿いの密輸用地下トンネルを探索中、武装勢力と銃撃戦になった。また、北部ベイトハヌーンでは、イスラエル軍武装ヘリによる空爆で武装勢力のメンバーら7人が負傷した。
さらに、イスラエル紙ハーレツによると、中部のユダヤ人入植地ネツァリム近くで、イスラエル軍陣地を攻撃しようとした武装勢力が同軍の待ち伏せ攻撃に遭い、5人が射殺された。(毎日新聞 2004/07/02)利益の6割寄付せよ 華氏911で嫌がらせか
【ニューヨーク2日共同】ブッシュ政権を痛烈に批判し全米でヒット中の映画「華氏911」の配給を拒否した米娯楽大手ウォルト・ディズニーが、作品を製作した傘下企業の創業者兄弟らに、興行利益の約6割を慈善団体に寄付することを求めていると2日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた。
関係者は「兄弟の振る舞いを罰するため、もうけを減らそうとした」と指摘、ディズニー側の嫌がらせとの見方を示している。
ディズニーは華氏911を製作した「ミラマックス」の親会社で、この映画の配給を拒否。このため、ミラマックス創業者のワインスタイン兄弟が私財を投じて映画の諸権利を買い取り、米国での公開にこぎ着けた。
この交渉の中で、ディズニー側は映画興行による純益のうち兄弟の取り分を約4割に制限し、残りは寄付するよう要求。早期の公開を目指していた兄弟は不利な条件をのんだという。(共同通信 2004/07/03)イラク人虐待:女性の元収容者 尋問の非道さと悔しさ証言
【バグダッド小倉孝保】バグダッドのアブグレイブ刑務所などに3カ月間、拘留されていたイラク人女性のミサール・カードムさん(55)が3日、毎日新聞に対し、拘留中は米軍医に衣類の一部をはさみで切られたり、足でけられるなど、虐待、拷問されたと証言した。無実と分かり釈放されたが、「人間としての尊厳を傷つけられた悔しさは消えない」と語った。女性の元収容者が外国メディアに証言したのは極めて珍しい。
証言によると、2月26日午前2時半ごろ、米兵21人がバグダッド中心部の自宅アパートに玄関を壊して入り、理由も告げずミサールさんと二男ワシーンさん(38)に手錠をして頭からずきんをかぶせて連行した。二男だけ翌日、釈放された。
ミサールさんはその後、武器密売人と関係があるのではと追及され、「知らない」というと、首を抱えられ石の上を素足で引きずられた。また、懐中電灯の光を瞳に当てられ「しっかり考えろ」と尋問された。
1週間の取り調べの後、アブグレイブ刑務所に移され、米軍医による健康診断の際、女医を求めたが拒否された。「アラブ社会では男性の前で衣類は脱げない」と言うと、はさみで袖を切られたため、自分で衣類を脱いだ。さらに拷問中の女性の叫び声とみられる録音テープを夜中に放送され脅された。
5月23日に釈放されたが、押収された700万ディナール(約54万円)が戻ってこず、米軍と交渉を続けているという。
ミサールさんは「手錠であざができた手をマッサージしてくれた女性米兵もいたが、多くは初めから私を疑い、説明を聞いてもらえなかった」と話している。(毎日新聞 2004/07/03)イラクにイスラエル人尋問官? アブグレイブ元責任者
(CNN)米兵によるイラク人虐待が明るみに出たアブグレイブ刑務所など、イラク国内の拘束施設の責任者だったカーピンスキー准将(停職処分中)は3日、BBCラジオに対し、バグダッドの取り調べ施設で、身元不明のイスラエル人が秘密裏に尋問官として活動していたと話した。イスラエル政府は、准将の話を全面否定している。イスラエルは正式には米軍など連合当局のイラク占領に協力していない。
カーピンスキー准将は、退役予定の米陸軍大将を案内してバグダッドにある秘密の尋問施設を昨年訪れた際、イスラエル人の尋問官を見かけたとBBCに話した。
「その人物は明らかに中東出身で、ここで何をしているのかと聞くと、『取り調べとかを少し』と答えた。『アラビア語を話しますが、アラブ人ではありません。イスラエル出身です』と言うので、なにかの冗談かと思い、苦笑しかけた」とカーピンスキー准将は言う。
「確かにイスラエル人に見えた。その男はそれ以上、何をしているのか詳しくは話さなかったが、(施設での)作業に協力していて、ほかにも各地から様々な人間がそこに派遣されていると言っていた」と准将は話した。
これに対してイスラエルの首相府は、カーピンスキー准将の話を「全面的に否定する」とコメントを発表。「報道は何の根拠もないものだ」と強く批判している。
BBCは、イスラエル最高裁が同国の情報機関に対し、尋問において「一定の暴力」を行使することを容認していると指摘。さらに、アブグレイブでの虐待を報じた米ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏もBBCに対し、イスラエル情報機関の工作員がイラク国内で活動しているようだと話している。ハーシュ氏は消息筋からの情報として、イスラエル情報機関は、対イスラエル作戦を専門としたイラク情報機関について、情報を得ようとしているとBBCに話した。(CNN 2004/07/04)「特別法廷は違法」 フセイン元大統領弁護団長が会見
イラクの特別法廷で訴追手続きが始まったフセイン元大統領の弁護団のムハンマド・ラシュダン弁護団長が4日夜(日本時間5日未明)、アンマンで朝日新聞記者と会見し、「特別法廷は占領下で設置され、違法だ」と主張し、裁判でも法廷そのものの法的正当性を問う方針を示した。クウェート侵攻など元大統領に示された7つの犯罪の容疑については「真実ではない」と全面的に否定した。
ラシュダン氏は、テレビで流れた特別法廷での元大統領の映像について、「6カ月間、拘束され、虐待されていたとの情報があるにもかかわらず、まるで大統領が裁判官を審判しているようにさえ見え、非常に強いと感じた。精神的にも全く問題ないようだ」と語った。
弁護団は昨年12月に元大統領が米軍に拘束された後、サジダ夫人と3人の娘に任命されて組織され、現在総勢約30人。
ラシュダン氏は特別法廷の違法性について「占領下で行政、司法、立法の三権を独占した暫定占領当局が下した決定に基づいて設立された。これは国際法に違反する」と語った。
弁護団は、(1)米国が行ったイラク戦争自体が国際法違反で、それに続く占領も違法(2)占領下で占領当局が多くのイラクの法律を勝手に改正したことはジュネーブ条約違反──などの点を挙げてまず、占領の違法性を主張し、それに基づいて特別法廷の違法性も論じる戦略のようだ。
またフセイン元大統領の7つの容疑について「真実ではないという十分な情報がある」としたが、詳細は語らなかった。ただし、法廷の違法性を訴えるだけでなく、具体的に容疑を否定する法廷闘争を行うかどうかについては「フセイン氏と面会して、その意思に基づいて決める」と語った。
ラシュダン氏はまだイラク入りができない。「暫定政府から入国許可が出ていない」としており、具体的な日程は決まっていないという。元大統領との面会については「昨年12月から米国政府に求めてきたが、認められなかった」と語った。
一方で弁護団は法廷で米国の戦争責任を問う姿勢を示した。「湾岸戦争時のブッシュ父大統領とイラク戦争を起こしたブッシュ現大統領は、イラク国民に劣化ウラン弾を使用し、さらに特にイラク戦争では偽りの大量破壊兵器疑惑をでっち上げて戦争を起こした。これらの事実を法廷で明らかにする」と語った。(朝日新聞 2004/07/05)パレスチナ人少年と過激派、イスラエル軍の攻撃で死亡
【ガザ5日ロイター】ガザ地区南部ネベデカリムのユダヤ人入植地付近で5日、イスラエル人1人が迫撃砲で負傷し、14歳のパレスチナ人少年がイスラエル軍に銃撃されて死亡した。パレスチナ人当局者と医療関係者らが明らかにした。
パレスチナ自治政府のアラファト議長とつながりを持つ過激派「アルアクサ殉教者旅団」は、ユダヤ人入植地を狙った攻撃について犯行声明を出した。
パレスチナ治安当局者によると、死亡した少年は、過激派が迫撃砲でユダヤ人入植地を攻撃した後、ハンユニス難民キャンプの路上に立っていたところを射殺された。
イスラエル側の消息筋は、ユダヤ人入植地に対する攻撃を受けて、イスラエル兵らが発砲したとしている。負傷者が出たかは不明。
迫撃砲攻撃ではイスラエル人入植者1人が軽傷を負い、病院に搬送されたという。
一方、ヨルダン川西岸ジェニンでは銃撃戦があり、パレスチナ人過激派1人が死亡、1人が負傷した。
医療関係者は死亡した過激派の身元について、アルアクサ殉教者旅団のメンバーである25歳の男性と説明している。(ロイター通信 2004/07/06)米軍機がファルージャで住宅をミサイル攻撃、民間人5人死亡
【ファルージャ(イラク)5日ロイター】イラクのファルージャの住民によると、米軍機が5日、ファルージャ北西部の住宅をミサイルで攻撃。その住宅に住んでいた家族5人が死亡した。
米軍はこのところファルージャで、アルカイダとつながりがあるとされるアブムサブ・ザルカウィ氏の隠れ家とみなした標的に対し、空爆を繰り返している。
今回の住宅攻撃に関する報道について、現時点で米軍のコメントは得られていない。(ロイター通信 2004/07/06)米兵が検問所で車両に発砲、子供が死亡
イラク駐留米軍によると、バグダッド西部の検問所で5日午後10時半(日本時間6日午前3時半)ごろ、米兵が車両に発砲し、乗っていたイラク人一家のうち子供1人が死亡、もう1人の子供も負傷した。運転していた父親と母親にけがはなく、父親は警察の調べを受けたという。
米軍は6日に発表した声明で「運転手が制止の合図に従わず、ライトを消して進行してきたため発砲した」としている。
一方、西部アンバル州では5日、戦闘があり、米兵3人が死亡した。同州には米軍が空爆を繰り返しているファルージャが含まれているが、場所など詳しいことは明らかにされていない。(朝日新聞 2004/07/06)イラク:駐留米軍がファルージャ空爆 民間人多数が死傷
【バグダッド小倉孝保】イラク駐留米軍は5日、中部ファルージャを空爆した。AP通信は、病院関係者の話として、少なくとも10人が死亡したと伝えた。米軍は同日、イラク暫定政府との共同作戦で国際テロ組織アルカイダの幹部とされるアブムサブ・ザルカウィ氏率いる組織の隠れ家を攻撃したと発表したが、民間人に多くの死傷者が出ている模様で市民は強く反発している。
ザルカウィ氏の組織を狙ったファルージャ空爆は6月中旬以降、これで5回目。米軍は爆弾6発を投下して住宅を攻撃、現場には深さ10メートルの穴が空いた。がれきの中には、子供服の切れ端なども見られるという。
暫定政府のアラウィ首相は空爆直後、無実のイラク人市民の命を奪うテロリストを根絶するためだと空爆を肯定する声明を発表した。声明は、イラクの治安機関がザルカウィ氏の隠れ家の位置に関する情報を米軍に提供したとしている。
ザルカウィ氏は、イラクで拉致された米国人や韓国人が首を切断され殺害された事件や各地での自爆テロなどの首謀者と見られている。(毎日新聞 2004/07/06)米国:CIA、イラクの兵器開発断念情報を隠匿
【ワシントン和田浩明】6日付米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「米中央情報局(CIA)がイラク戦争前に、旧フセイン政権が大量破壊兵器の開発を断念したとの情報を得ていながら、ブッシュ大統領に報告しなかった」との米上院特別情報委員会の調査結果を報じた。同委は、「CIAがイラクの大量破壊兵器の脅威を誇張した」と結論付けており、今週にも報告書を公表するという。
テネットCIA長官は開戦前、イラクの大量破壊兵器保有は「スラム・ダンク(確実)だ」とブッシュ大統領に強調したとされている。報道が事実なら、イラク開戦の「大義」の1つに関し、CIAが情報を操作したとの疑惑が再燃しそうだ。テネット長官は11日に辞任する予定だが、批判が高まることも予想される。
同紙によると、「開発断念」の情報は、00年以降にCIAが始めたイラク人科学者の親族の聴取で判明した。しかし、CIAが政府部内用にまとめたイラクの大量破壊兵器に関する報告書には、言及されることはなかった。CIAの広報担当者は「親族からの情報はあやふやで、説得力がなかった。言及しなかったのはそのためだ」と説明しているという。
テネット長官は最近、特別情報委の事情聴取を受けたが、ブッシュ大統領にイラクの大量破壊兵器保有は「確実だ」と述べたかどうかは、確認を拒んだという。
米国は開戦の03年3月以来、イラクでの大量破壊兵器の捜索を続けているが、1年以上たった今も発見に至っていない。(毎日新聞 2004/07/06)米民主党大統領候補ケリー氏、親イスラエル鮮明に
米民主党の大統領候補、ケリー上院議員の対イスラエル政策をまとめた内部文書が5日明らかになった。「まともな相手がいない現段階でパレスチナ側と交渉する必要はない」などと極端ともいえる親イスラエル姿勢を鮮明にしている。接戦が続く大統領選でユダヤ票獲得のため一歩踏み込んだ形だが、アラブ諸国の反発は必至だ。
日本経済新聞が入手した文書はケリー陣営が米ユダヤ人団体に提示した。一般には公表していない。文書は親イスラエル色を強めてきたブッシュ大統領と同様、シャロン首相が進めるガザ地区からの撤退と、ヨルダン川西岸の一部入植地の維持を認めることを確約。和平交渉の最大の懸案の1つであるエルサレムの地位に関しても「イスラエルの争う余地のない首都」と断言し、現在テルアビブにある米大使館を移すことも提唱した。さらにブッシュ政権が難色を示すパレスチナ人居住区との分離壁について「自己防衛のため合法的な行為」と明確に支持した。(ワシントン=森安健)(日本経済新聞 2004/07/06)米副大統領、イラクとアルカイダの関係で新情報持ってなかった=調査委
【ワシントン6日ロイター】イラクとアルカイダとの間で協力的な関係はなかったと報告した米同時多発テロ調査委員会は6日、双方の関係を主張していたチェイニー副大統領は委員会が知り得た情報以外は持っていなかった、との結論に達したことを明らかにした。
副大統領は、アルカイダの指導者ビンラディン氏のテロネットワークと、イラクのフセイン元大統領との間には長期的な関係があると主張していたが、委員会は、副大統領が行った公の場での発言を調査した結果、この結論に達したとしている。
委員会は声明で「9.11事件に先立つアルカイダとイラクの関係について、副大統領が見ていた同じ情報に当委員会はアクセスしたと認識している」と指摘した。
副大統領の事務所は、委員会の声明に対して、現時点ではコメントを出していない。(ロイター通信 2004/07/07)華氏911:製作意図はブッシュ大統領の再選阻止
【ニューヨーク高橋弘司】米同時多発テロ(01年9月)前後のブッシュ大統領の対応を痛烈に批判し、全米で大きな話題を呼んでいるドキュメンタリー映画「華氏911」を撮ったマイケル・ムーア監督が6日、ニューヨークで外国人記者との会見を行い、製作意図について、11月の大統領選でブッシュ大統領の再選を阻止するためだと改めて強調した。また、映画の中でイラクで先に武装勢力の人質になった日本人の映像が取り上げられていることについて監督は、自衛隊派遣などイラクをめぐる対米追従外交を批判する狙いがあることを明らかにした。日本公開は来月の予定。
ムーア監督は、イラク武装勢力の人質になった日本人がのどにナイフを突きつけられ、脅される映像を盛り込んだ意図について、「小泉純一郎首相は日本国民の意思に反したことを行った。あの映像は小泉首相が日本にもたらした恥を思い出してもらう狙いだ。戦後、五十数年、真の平和を擁護してきた日本にとって、このような形で(軍事的貢献に)巻き込まれることは恥ずべきことだ」と指摘した。(毎日新聞 2004/07/07)『華氏911』のマイケル・ムーア監督会見
イラク日本人人質事件『小泉首相がもたらした恥』
【ニューヨーク=寺本政司】ブッシュ政権やイラク戦争を痛烈に批判した米ドキュメンタリー映画「華氏911」のマイケル・ムーア監督は6日、ニューヨーク市内で、本紙など海外メディアと記者会見した。同監督は「(イラクでの)日本人人質事件は小泉(純一郎)首相が日本にもたらした恥だ」と述べ、米国のイラク政策に追随した日本政府を非難した。
フリーライターの今井紀明さんら日本人3人が4月、イラクの武装グループに拉致=その後解放=され、銃を突きつけられる生々しい映像も映画に使用し、戦争の泥沼化を表現する。本紙がこの場面について質問した。
ムーア監督は「日本が受けた恥について触れたものだ」と指摘。その理由として「日本は広島、長崎に原爆を投下されて以来、戦後50年以上にわたってあらゆる武力を放棄し、平和を提唱してきた国だったのに、日本人がああいう形で(戦争に)巻き込まれたからだ」と説明した。
自衛隊派遣など米国に追随する日本政府の姿勢が、「日本にとっては本当に悲しい日」を招いたと批判した。
また「日本人の多数がイラク戦争に反対しているのであれば」とした上で、「自由で民主的な社会に必要なことを次の選挙でやらなければいけない」と述べ、参議院選挙などで“ノー”の意思表示をするよう求めた。
「華氏911」は先月25日に米国とカナダで一斉公開され、興行収入は先週末で6000万ドル(約65億4000万円)と米ドキュメンタリーの過去最高記録を更新中。今年5月の仏カンヌ映画祭で最高賞のパル厶ドール賞を受賞した。日本公開は8月下旬の予定。(東京新聞 2004/07/07)仏でも「華氏911」公開 「ブッシュ間抜け」国会議員ら感想
【パリ=久原穏】「市民の目を覚まさせる画期的な作品」「映画の良しあしは別として、ブッシュ(米大統領)はやはり間抜け」−。8日付のフランス紙ル・パリジャンは、仏国内で7日に封切られたマイケル・ムーア監督の米ドキュメンタリー映画「華氏911」に対する仏国会議員の感想を特集した。
今年のカンヌ映画祭で最高賞のパルムドールを獲得した作品自体には評価が分かれたものの、米仏対立の余波か、ブッシュ大統領の資質を疑問視する点では一致した。
野党の社会党のモンブール議員は「傑作だ。イラク戦争が石油利権と結びついて起きたことが分かる。米国人の苦しみも分かる」と絶賛。野党だけに「フランスのマイケル・ムーアも探したい」と付け足した。
同党のウション議員は「無能な人がリードする米国の姿が非常によく分かる。ただ、戦争前のイラクを楽園のように描くのは間違いで、サダム・フセイン(元イラク大統領)のことを忘れてはいけない」と指摘した。(中日新聞 2004/07/09)黒人団体での演説拒否=米大統領
【ワシントン9日時事】マクレラン米大統領報道官は9日、記者団に対し、全米屈指の公民権運動支援団体である全米黒人地位向上協会(NAACP)指導者によるブッシュ大統領への「敵対的な政治発言」を理由に、大統領がNAACPでの演説を拒否していることを明らかにした。(時事通信 2004/07/10)多国籍軍死者1000人超す イラク民間人の犠牲10倍以上か
米CNN(電子版)は9日、昨年3月のイラク戦争開戦以来、米英軍など多国籍軍の死者が計1000人を超えたと報じた。バグダッドなどで8日までの2日間に米兵ら3人が死亡し、戦闘・事故すべてを含む同日までの死者は計1002人になったという。同報道によると、うち米兵の死者は881人にのぼる。
一方、英米の研究者らでつくる非政府組織(NGO)「イラク・ボディーカウント」も9日、多国籍軍の死者が1000人になったと発表。この間のイラクの民間人の死者数については、報道を基に1万1000〜1万3000人と推計している。(朝日新聞 2004/07/10)米上院特別委:「イラク大量破壊兵器情報は誤りだった」
【ワシントン和田浩明】米上院情報特別委員会は9日、イラク戦争前の米政府による情報収集・評価に関する報告書を公表した。この中で、開戦の根拠になった、フセイン政権が生物・化学兵器を保有し、核兵器を開発中との分析は、「根拠となる情報は収集されておらず、誤りだった」と断言。米中央情報局(CIA)に対しては「政府内での特異な立場を悪用し、重要情報を抱え込むなどした」と厳しく批判した。
イラク戦争の「大義」だった大量破壊兵器は米主導の捜索でも発見されておらず、今回の報告書で、改めて存在に深刻な疑問が投げかけられた。
報告書は、国際テロ組織「アルカイダ」をフセイン政権が支援したとのブッシュ政権の主張は「証拠は存在しない」と明確に否定した。
ブッシュ政権の圧力で開戦に正当性を与える分析を情報機関が行ったかについては、「証拠はない」と結論。テネットCIA長官については、大量破壊兵器の脅威を強調する見方を政権幹部に押し付けたと厳しく批判した。
分析の誤りの背景について、報告書は「大量破壊兵器保有の推定に組織全体として疑念を抱かず、あいまいな情報で断定するに至った」と説明。大量破壊兵器の国連査察団が退去した98年以降、CIAがイラク国内の人的情報源を失ったなど、情報収集能力の不足も指摘した。
報告書を公表したロバーツ同委委員長(共和党)は「情報機関は政策決定者に十分な情報を提供しなかった。開戦決断の根拠情報には欠陥があった」と明言。ロックフェラー副委員長(民主党)も「現在の情報が当時あれば、開戦を承認しなかった」と述べた。◇情報収集・評価に関する報告書要旨
【北米総局】米上院情報特別委員会が9日発表したイラク戦争前の米政府による情報収集・評価に関する報告書の要旨は次の通り。一、イラクの大量破壊兵器計画に関して02年10月に米国の全情報当局がまとめた国家情報評価(NIE)の重要な判断は、その大半が誇張されたか、生の情報による裏づけを欠いていた。
一、NIEにある「イラクは核兵器計画を再編成している。化学・生物兵器を保有している」などの表現は感情移入に基づいており、含まれるべき内容ではなかった。
一、米情報当局はNIEの背後にある不確実性を、行政、立法部門の政策決定者に正確かつ十分に説明しなかった。
一、米情報当局は集団思考の弊害により、情報収集、分析、監督の各担当者がイラクの大量破壊兵器計画は進行中であり拡大していると思い込んだ。あいまいな証拠が決定的な証拠だと判定された。
一、この集団思考は同盟国や国連にも広がり、地球的規模の情報過誤となった。
一、イラクの大量破壊兵器に関する人的な情報収集において、重大な不足があった。98年に国連査察官が出国した後、米中央情報局(CIA)はイラク国内で情報を収集する人的資源を持たなかった。
一、CIAは有力な立場を誤用し、イラク戦争前の同兵器に関する国家的分析に害を与えた。情報を抱え込み、他の情報機関との共有を妨げた例も多かった。
一、情報当局の間違った表現や誇張が、政治や圧力の結果だという証拠は発見できなかった。(毎日新聞 2004/07/10)米イラク戦争報告書:大統領の責任に一切踏み込まず
米上院情報特別委員会が9日公表したイラク戦争に関する報告書は、この戦争が大量破壊兵器開発やテロ組織との関連をめぐる「誤った情報」に基づくものだったことを初めて公式に認定した。しかし、米中央情報局(CIA)の「失態」を指摘するだけで、情報を受け取った政権中枢の対応には一切踏み込んでいない。(毎日新聞 2004/07/10)米大統領:うっかりミスで軍歴疑惑の記録を破棄 米紙報道
【ワシントン佐藤千矢子】9日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、ブッシュ米大統領の軍歴疑惑に関連して、30年以上前のブッシュ氏を含む州兵の給与支払い記録を収めたマイクロフィルムが「うっかりミス」から破棄された、と国防総省が明らかにしたと報じた。先月22日にAP通信が同省と空軍を相手取ってニューヨーク連邦地裁に大統領の全軍歴記録の開示を求める訴えを起こしたばかりで、記録破棄は本当にミスだったのかと新たな疑惑を招いている。
大統領の軍歴疑惑を半年近く調べてきた同紙に対し、国防総省の情報公開室長が先月25日付の書簡で明らかにした。それによると同省の防衛財務会計部門が96〜97年、デンバーに保管されていたマイクロフィルムの修復作業をしていた際、72年7〜9月の部分を含む記録が破棄されたと説明している。バックアップ用のコピーを探したが、見つからなかったという。
ブッシュ大統領は、テキサス州兵時代に72年5月から約1年間、アラバマ州に移り州兵訓練を受けたが、この期間中の大統領を記憶している者がおらず、無許可離隊をしていたのではないかとの疑惑が指摘されている。(毎日新聞 2004/07/10)国際司法裁判所:イスラエル分離壁は国際法違反
【ブリュッセル福原直樹】イスラエルがヨルダン川西岸などに建設中のパレスチナ側との分離壁について、国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)は9日、「国際法違反で取り壊すべきだ」と勧告し、地元パレスチナ人への補償や、国連による事態の収拾を求めた。勧告に法的拘束力はないが、今後国連の場でイスラエル非難が強まるのは確実で、同裁判所の判断は中東和平プロセスにも影響を与えそうだ。
勧告は、「テロから国民を守るため建設する」というイスラエルの主張に対し、「国民を守る場合は、国際法に従った方法で行うべきだ」と指摘。分離壁は▽移動や労働の自由▽財産権▽健康で文化的な生活基準──などの侵害で、国際人権規約などの国際法規定に違反していると述べた。
その上で、勧告は分離壁の取り壊しと、壁建設で土地などを奪われたパレスチナ人への補償を要請。国連総会と同安保理に対し、「分離壁がもたらした違法状況の収拾策を決めるべきだ」として、今後、国連の場でも補償問題などを話し合うよう求めた。
審理はパレスチナ自治政府の要請で、昨年12月の国連総会決議に基づき開始。審理でパレスチナ側は「壁は非人道的であり、国際法違反で、地元経済にも悪影響を及ぼす」と主張し、壁の撤去などを求めた。イスラム諸国も「分離壁は中東和平プロセスに深刻な影響を与える」と批判した。
一方、イスラエルは「当事者が交渉すべき政治問題で、審理の対象外だ」主張し、米欧諸国も「中東和平の障害になる」と審理を批判した。だが勧告は「イスラエルは壁建設で没収された土地や果樹園、オリーブの木を住民に返すべきだ」と強い調子で述べ、パレスチナ側の主張を全面的に支持した。判事15人のうち反対したのは米国出身の判事1人だけだった。(毎日新聞 2004/07/10)イスラエル分離壁 パレスチナ人たちの生活基盤も分断
ヨルダン川西岸中部のパレスチナ人の村マスハ。村の隣に進出してきたユダヤ人入植地との境にあるハーニ・アーメルさん(47)の家は昨年春、入植地を取り囲むように建設された分離壁によって、村から切り離されてしまった。目の前には巨大なコンクリート壁。背後には敵意むき出しのユダヤ人入植者。一家の過酷な境遇は、分離壁によって生活基盤を分断されてきたパレスチナ人たちの生活ぶりを象徴している。【マスハで樋口直樹】村側から、分離壁の向こうのアーメルさん宅に電話すると、長男ニダールさん(21)が壁門の隣にある小さな通用口のカギを開けてくれた。鉄製の頑丈な門扉を潜ると、高さ8メートルほどの壁と入植地に挟まれたネコの額ほどの土地に、古い平屋建ての家が1軒だけ立っていた。
「壁の外側(入植地側)に取り残されてからは村人はおろか、親類たちの足も遠のいてしまって……」。妻ムニーラさん(40)は玄関前にそそり立つ分離壁を仰ぎ見ながらこう話した。通用口のカギを開ければ村との行き来は基本的に可能だが、巡回中のイスラエル兵に訪問客が出くわすと面倒なことになる。身分証の提示を求められ、訪問の理由を問われ、持ち物をチェックされることになるからだ。
出入りの自由も100%保証されているわけではない。イスラエル軍が通用口付近の鉄さくを閉めれば、家族でも家から出ることも戻ることもできなくなる。「何度か家に帰れなかったことがある。すぐそこに自分の家があるのに……。こんなのバカげている」。ニダールさんはこう嘆く。
今月3日には、入植地から飛んできた石で窓ガラスが割れた。壁をたたく石の音に幼い子どもたちが驚き、泣き叫んだ。入植者の嫌がらせは今に始まったことではない。
「イスラエル政府は、私たちをここから追い出そうとしている」とムニーラさんは言う。分離壁の建設後、農業を営む夫はわずか2キロ先の農地へ行くために、20キロ以上の山道を3時間近くかけて通うはめになった。「でも、ここは私たちパレスチナ人の土地。たとえ200万ドルの補償金を積まれても立ち退きはしない」。母の言葉に息子たちが力強くうなずいた。=◇= イスラエルの計画によると、ヨルダン川西岸で建設が進む分離壁の総延長は約700キロで、これまでに約200キロが完成。05年末までの完成を目指している。全体の約9割は監視カメラや電子センサーなどを伴う金網型のフェンスだが、パレスチナ人居住地に接近した場所などには高さ8メートルほどのコンクリート製の壁が建設されている。
イスラエルは分離壁建設の目的を「西岸からのテロリストの侵入阻止」と主張し、将来的な和平交渉の進展次第で移動や撤去も可能と説明している。一方、パレスチナ側は南アフリカでのかつての人種隔離政策にちなんで「アパルトヘイト・ウオール(壁)」と呼ぶなど、建設に強く反対している。(毎日新聞 2004/07/10)イスラエル、分離壁の国連安保理決議で米国に支援要請
【エルサレム10日ロイター】イスラエルのシャローム外相は10日、同国がヨルダン川西岸に建設中の分離フェンスは違法とする国際司法裁判所の判断に沿った決議を国連安保理が採択することを阻止するよう米国政府に要請したことを明らかにした。
シャローム外相はイスラエルラジオとのインタビューで、「この問題は、パレスチナが国連総会で過半数を獲得する見通しのため、国連安保理で協議されるだろう」と述べ、国連安保理では拒否権が行使される可能性は十分にあるとの見方を示した。(ロイター通信 2004/07/11)イスラエル・パレスチナ女性が合同で分離壁反対デモ
【エルサレム=金沢浩明】イスラエルが建設中の分離壁について、エルサレム郊外のアラムで10日、イスラエルとパレスチナの女性が合同で「壁反対デモ」を行った。国際司法裁判所が国際法違反との判断を下したことを受けた運動。敵対する勢力の女性が連携行動を起こすのは珍しい。
デモは地元の女性団体などが企画、約60人が「壁を倒そう」などと書いたプラカードを掲げて参加した。地元出身のパレスチナ人、ファティマ・アルトゥースさん(43)は「国際司法裁の判断は最近10年間で最良のニュース。イスラエルの人と一緒に運動を続ける」とこぶしを振り上げた。
イスラエル人の人権活動家アンジェラ・ゴッドフレイさん(53)は「政府は建設続行の姿勢を崩さないが、住民の生活が悪化すればテロが起きる危険が逆に高まる」と顔を曇らせていた。(日本経済新聞 2004/07/11)イスラエル軍侵攻で1人死亡=ガザ
【エルサレム12日時事】パレスチナ自治区ガザ市からの報道によると、戦車などから成るイスラエル軍部隊が12日未明、ガザ地区南部のハンユニスに侵攻、住んでいた小屋が破壊された70代のパレスチナ人男性が、がれきの下敷きになって死亡した。男性は身体に障害があったという。(時事通信 2004/07/12)イラク脅威を誇張 国民向け報告でもと米紙
【ワシントン12日共同】12日付の米ワシントン・ポスト紙は、米政府内の機密文書「国家情報評価」を基に中央情報局(CIA)が作成しイラク戦争前の2002年10月に公表した、イラクの大量破壊兵器に関する国民向け報告書の随所で、断定的な表現に変更されるなどの誇張、歪曲(わいきょく)があったと報じた。
米上院情報特別委員会が9日に発表したイラクの大量破壊兵器に関する報告書から明らかになったという。同委員会は国家情報評価の内容が誇張されていたと批判したが、国民向けの報告も誇張されていたことが裏付けられたことになる。
同紙によると「イラクが大量破壊兵器の開発を継続していると判断する」との国家情報評価の記述が、国民向け報告書では「判断する」が省かれていた。他の大量破壊兵器の脅威に関する記述でも「評価する」との表現が削除されていた。(共同通信 2004/07/12)米政府、テロ攻撃時の大統領選延期の可能性を検討
【ニューヨーク=河野博子】12日発売の米誌ニューズウィーク最新号は、秋の大統領選の前日または投票日に米国がテロ攻撃に見舞われた場合、投票を延期することが可能かどうか、米政府部内での検討が始まっている、と報じた。
国土安全省はすでに司法省に「テロ発生の場合、選挙延期にはどのような法的手続きが必要か」と照会。選挙支援委員会委員長は、「連邦政府には、大統領選を延期する権限がない」としたうえで、リッジ国土安全省長官に必要な措置をとるよう求めた。選挙最終日もしくは投票日にテロ攻撃があった場合、同省が延期を求めることができる、とする緊急立法を連邦議会で成立させる──などが検討されているという。
リッジ長官は8日、テロ組織アル・カーイダが米国内での大規模テロ計画を進めている情報があると発表した。米政府の対テロ部門では、3月のスペイン・マドリードでの列車爆破テロの3日後に行われた総選挙で与党が敗北し親米政権が崩壊したことや、アル・カーイダ関係者間の会話傍受から、テロ計画のねらいは、大統領選の妨害にある、と分析している。(読売新聞 2004/07/12)米、3000発で中ソを攻撃 60年代全面戦争を想定
【ワシントン13日共同】冷戦期の1960年代に米軍がソ連や中国との全面核戦争を想定した最初のシナリオ「単一統合作戦計画(SIOP)−62」の概要が13日までに、機密指定を解除された米公文書から明らかになった。最大3200発の核でソ連や中国、東欧諸国にある1000個の標的を攻撃することが計画されており、全面核戦争の恐怖を見せつける内容となっている。
SIOPは改訂され今も存在するが、これまで旧版についても、詳細な内容は分かっていなかった。米シンクタンク「国家安全保障公文書館」が情報公開法に基づき、SIOP−62について記述した一連の公文書を入手した。
公文書によると、SIOP−62はほかに(1)「報復用」と「先制攻撃用」の2種類の核攻撃の選択肢を用意(2)軍事拠点以外に130以上の都市、産業基盤を標的に設定−を柱としている。(共同通信 2004/07/13)「イラクに利用可能な兵器なし」=開戦前、ブレア首相が認識−英前外相
【ロンドン12日時事】ブレア英首相と英情報機関トップの双方がイラク戦開戦前、「イラクは利用可能な大量破壊兵器を保有していない」との認識を示していたことが、近く出版されるクック前外相の回顧録で明らかになった。
12日付の英紙ガーディアンが同書の抜粋を掲載した。それによると、クック氏は開戦前の2003年2月、イラクの兵器開発能力について統合情報委員会(JIC)のスカーレット長官と協議。その際、「(戦闘状態になった場合)イラクが化学兵器などで英軍を攻撃してこないと判断しているのはなぜか」と質問したところ、同長官は「イラクは国連の査察を逃れるため兵器を解体・分散して隠匿しており、攻撃を受けている状態で兵器配備を完了させるのは困難」と答えた。(時事通信 2004/07/13)米国最大の人権団体、ブッシュ再選阻止を呼びかけ
(CNN)米国で最も古く最大規模の人権団体「全米有色人地位向上協会(NAACP)」(本部ボルティモア)のボンド委員長は11日、フィラデルフィアで開かれた95回年次総会で、ブッシュ大統領の再選阻止を呼びかけた。またそのためには、少数派(マイノリティ)がこぞって民主党に投票しなくてはならないと訴えた。ブッシュ大統領は70年来の慣例に反し、この総会を欠席している。
ボンド委員長は年次総会の基調講演で、ブッシュ政権の政策をほぼ全面的に批判。民主党候補となるケリー氏を当選させるため、NAACPメンバーが知り合いなどに投票所へ行くよう働きかける必要があると呼びかけた。
ボンド委員長は、共和党が選挙のたびに「人種問題を卑怯に使い」「米国文化の暗い裏側に存在する、民主主義と平等を拒絶するアメリカ人に働きかけ」「人種的中立を唱えながら実は、人種差別や分断を実践している」と非難。
「この国の黒人の多くは、自分たちの怒りを行動に変え、この国の政権変更に協力したいと思っている」という委員長は「しかしまず、彼らに行動するよう働きかけなければならない。有権者として登録させ、組織的にまとめて、動員しなくてはならない」と述べた。
米国では1930年代以来、大統領選の年に候補者がNAACP総会で演説するのは慣例となっており、ブッシュ大統領も2000年大統領選の時は、候補者として出席し演説している。しかし今年は、「日程の調整がつかない」ことを理由に、大統領は総会に欠席した。民主党の大統領候補となるケリー氏は、15日に同総会での演説が予定されている。
NAACP幹部はブッシュ大統領の欠席に強く反発。一方で、ホワイトハウスのマクレラン大統領報道官は9日の会見で、「NAACP首脳陣はここ数年、大統領を敵対視するような発言を重ねている」と暗にNAACPを批判。ブッシュ大統領自身も、NAACP幹部との関係は「ないに等しい」と発言するなど、冷淡な関係にあることを認めている。(CNN 2004/07/13)建築家が9000万円求め提訴 米テロ跡地復興で“内紛”
【ニューヨーク13日共同】米中枢同時テロ跡地に建設される「フリーダムタワー(自由の塔)」の基本設計を担当した建築家ダニエル・リベスキンド氏は13日、設計をめぐり十分な報酬が支払われていないとして、開発業者側に約84万3000ドル(約9100万円)を求める訴えをニューヨーク州地裁に起こした。AP通信が報じた。
タワーの設計では、同氏の案を基本にしつつ、開発業者ラリー・シルバースタイン氏が選んだ設計業者が手直しを加えている。リベスキンド氏は、この業者と設計手直しの共同作業を行ったと主張。自分の取り分は手直し費用のうち25%に当たる約84万3000ドルと独自に試算した。
シルバースタイン氏側は、跡地復興を統括している「南部マンハッタン再開発公社」がリベスキンド氏側に多額の手数料を支払い済みだと反発している。(共同通信 2004/07/14)テロ容疑者をこっそり拘束 国際赤十字が米を批判
ジュネーブ──テロリスト容疑者を世界中で密かに拘束しているとして、赤十字国際委員会(ICRC)が13日、米国を批判した。
ICRCは「米国がグアンタナモ(キューバ)やアフガニスタン、イラクで拘束している人々には我々も接触できている。しかし、これら以外の場所で拘束しているのに我々に通知せず、そのため我々が接触できていない人々がいると思われる」と分析。戦争捕虜などとして拘束された人々にICRCは接触できると定めたジュネーブ条約に違反している、と非難している。
ICRCによると、米連邦捜査局(FBI)のウェブサイトや報道などで拘束が伝えられながら、現在の居場所などについてまったく説明のない人々がいるという。ICRCは、こうした人物らについて米国に説明を求めているが、これまでに満足できるような回答を得ていないという。
こうした批判に対し米国は、フセイン元イラク大統領を含め何千人もの収容者への接触を許可しているとし、ICRCへの協力姿勢を強調している。(CNN 2004/07/14)英の独立調査委、大量破壊兵器問題で情報機関を批判
英がイラク戦争を正当化する根拠とした大量破壊兵器が見つからない問題で、英国の独立調査委員会(委員長・バトラー元内閣府長官)が14日、報告書を公表した。開戦前、イラクは配備可能な生物・化学兵器を持っていなかったと指摘したうえ、これらを大量に保有しているとした英情報機関の情報は「深刻な欠陥があり、疑わしい」と批判した。
これを受けてブレア英首相は同日午後、議会で「イラク攻撃に踏み切った時点で、旧フセイン政権は配備可能な生物・化学兵器を所有していなかったことが明らかになりつつある。それを認めざるを得ない」と述べた。米上院情報特別委員会も先週、イラクに関する米中央情報局(CIA)の情報収集活動の大半を誤りと結論づける報告書を発表しており、イラク戦争の中心になった米英両国で、武力行使の正当性に対する信頼が揺らぐことになった。
報告書は「政府による意図的な情報の歪曲(わいきょく)はなかった」としながらも、ブレア首相が議会でイラクの大量破壊兵器の脅威を訴えた際、「確実な情報に基づいているかのような印象を与えた」と指摘。政府による情報の不適切な分析、利用を指摘した。
英政府は開戦半年前の02年9月末、イラクが大量破壊兵器の開発、保有を続けていると断定する文書を公表。この中で「イラク軍は命令を受けて45分以内に、こうした兵器を使用できる」などと主張した。ブレア首相は序文で、「イラクの脅威は深刻で差し迫っている」と強調した。
バトラー報告は「45分の脅威」は戦場で使われる兵器を指しており、ミサイルに載せて遠方を攻撃できるかのような誤解を与える形で政府文書に含めるべきではなかったと主張した。また、イラクが移動式の生物兵器製造施設を保有しているとの情報や、核開発に利用する目的でアルミ管を入手したとする情報も「実態を伴っていなかった」と断定した。
また報告は、政府がイラクの脅威を訴える目的でこの文書を起草させるなど、国外での情報収集を担当するMI6などの情報機関を過度に利用した過ちを指摘。首相が、側近と情報機関の幹部だけに頼って情報の使い方を決めていった過程を反省したうえ、今後、情報機関から一定の距離を置き、情報収集活動の中立性を保障するよう提言した。
バトラー委員会は与党・労働党議員や軍のOBら5人で構成する。野党の保守党と自由民主党は「政府が対イラク開戦を決定した経緯を解明する機能がない」などと批判し、組織としては参加を取りやめた。
イラクの大量破壊兵器をめぐっては、英国防省顧問のケリー博士が自殺した事件の真相究明を目的に、独立司法調査委員会(ハットン委員会)が今年1月末に報告書をまとめた。内容は政府の主張を大筋で認め、ケリー氏の自殺に対するブレア首相や英政府の責任を否定した。「45分の脅威」を強調した政府文書に関して、英BBCが情報操作による「誇張」と伝えたことについては、誤報と結論づけた。この結果、BBCは会長らトップ2人が辞任に追い込まれた。(朝日新聞 2004/07/14)開戦時に生物化学兵器なかった…英首相、公式に認める
【ロンドン=飯塚恵子】ブレア英首相は14日、イラク大量破壊兵器情報に関する英調査委員会の報告を受けて下院で演説し、「我々が攻撃した時点で、(元大統領)サダム・フセインが配備可能な生物化学兵器を備蓄していなかったことが一段と明らかになった」と述べ、イラク戦争開戦時に、大量破壊兵器が存在しなかったことを公式に認めた。
首相は「善良な信念から生まれた過ちであり、すべての責任を負うが、フセイン政権を打倒したことが間違いだったとは言えない」と述べ、イラク戦争の正当性を改めて強調した。(読売新聞 2004/07/14)「華氏911」パリでも初登場1位
ブッシュ米大統領を痛烈に批判するマイケル・ムーア監督の映画「華氏911」がフランスでも大ヒットとなっている。
仏パリジャン紙によると、7―11日の公開最初の5日間に全仏で48万1841人の観客動員を記録。パリと周辺部では約16万8000人と2位の「シュレック2」(3週目)を1万人強上回り初登場で1位だった。上映スクリーン数も全仏で第1週の214から第2週に入る14日以降は434に倍増する。
パリ市内では「リバティー・バウンド」「ル・モンド・スロン・ブッシュ(ブッシュによる世界)」といったブッシュ大統領を批判的に描くドキュメンタリー映画が同時に公開され、いずれも人気を集めている。(パリ=奥村茂三郎)(日本経済新聞 2004/07/14)ウーピー・ゴールドバーグ、ブッシュ批判で広告降板
(CNN)ダイエット食品会社のスリム・ファストは14日、広告に起用していた米女優ウーピー・ゴールドバーグさんが8日、大統領選の民主党候補が内定しているジョン・ケリー上院議員の政治資金募集のイベントで、ブッシュ大統領の名前をもじったわいせつな発言を示すなど不適切な行動があったとして、コマーシャルから降板させる、と発表した。
イベントでは、ゴールドバーグさん以外の他の著名人らも、ブッシュ大統領をけなすような発言を見せたが、ゴールドバーグさんの発言が特に論議の対象となり、複数の団体や共和党支持者などが、スリム・ファスト社が何らかの処置を打ち出さなければ、同社製品の購買を拒否するなどと警告していた。
同社のテリー・オルセン副社長は声明で、「スリム・ファスト社は、ウーピー・ゴールドバーグさんの個人的見解が、社の価値観と合致しないことを、皆さんがが理解してくれると確信している」と指摘。
その上で、「ゴールドバーグさんの発言にはがっかりしており、顧客の感情を害したことを残念に思う。ゴールドバーグさんを起用した広告は今後放送しない」と続けている。
ゴールドバーグさんも、広報担当を通して声明を発表。スリム・ファスト社の立場は理解出来るとしながら、「イベントに居合わせず、自分で目撃しなかったにもかかわらず、メディアの報道だけで反応した人々が、私の『行為』を判断するのは悲しい」とも反論。
「私はこれまで20年間にわたり、レーガンからカーター、クリントンからブッシュに至るすべての大統領をネタにしてきた」とも強調。「共和党の再選委員会が、私の財をつぶすために費やした力を、経済(再建など)に関しても同じように注いでくれることを願うだけ」と皮肉った。(CNN 2004/07/15)国連、イスラエル軍が援助活動の輸送車に銃撃と非難
【ガザ14日ロイター】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のハンセン事務局長は14日、ガザで同機関の輸送車に向けてイスラエル軍が故意に銃撃したとして非難した。
イスラエル軍関係者は、輸送車への銃撃は故意ではなく、イスラエル軍に発砲した武装パレスチナ人がいたためと説明している。
同事務局長は、2週間前にも封鎖されたガザ地区でイスラエル軍が、同機関の輸送車に向けて銃撃した、と述べている。
銃撃による負傷者は出ていない。(ロイター通信 2004/07/15)NZ、イスラエルと外交関係制限
【シドニー=野沢康二】ニュージーランドのクラーク首相は15日、イスラエル情報機関に関係する人物が旅券の不正取得を企てたとして、イスラエルとの外交関係を制限すると発表した。8月に予定していたカツァブ大統領の訪問を拒否する。
首相らの説明ではイスラエル人1人が3月、ニュージーランドで他人になりすまして旅券を申請した。本人は逃亡したが、その後関係する2人が逮捕され、オークランド高等裁判所が15日に実刑判決を下した。首相は「イスラエル情報機関がこの件に関与し、ニュージーランドの主権と国際法を犯した」と批判。今年後半の外相会談も中止し、イスラエル新大使の認証を当面見送ると述べた。(日本経済新聞 2004/07/15)仮出所中の性犯罪者を監視するGPSシステム
(WIRED NEWS 2004/07/16)存在感増すイスラエル アテネ五輪警備で総動員
【エルサレム16日共同】開幕まで1カ月を切ったアテネ五輪のテロ警備でイスラエルの存在感が増している。2008年に北京五輪を開催する中国関係者もアテネでイスラエルの警備状況を視察したとされ、イスラエルは実績をアピールしようと、軍、特務機関などが総動員態勢で臨んでいる。
1972年のミュンヘン五輪では、イスラエルの選手宿舎をパレスチナ過激派が襲撃。強行救出作戦の失敗もあって、選手、役員11人が殺害された苦い経験がある。
アテネ五輪で、中東情勢の混乱により米国と並んでテロの標的になりやすいとみられているイスラエルは、最大規模の警備要員を選手村、会場に派遣する。
イスラエルの軍関係者、対外特務機関モサドなどは約1年前、ギリシャ側に主にテロ情報の伝達について協力を打診した。ともに地中海沿いの国家であることから、不審船の発見、追跡などで海軍の船舶も出動するという。(共同通信 2004/07/16)米、五輪中に軍事介入も ギリシャは反発
【アテネ16日共同】16日付のギリシャ各紙によると、米国防総省の報道官は14日、アテネ五輪期間中に米国人が危険にさらされた場合、米軍が一方的に軍事介入する可能性を示唆した。
報道によると、報道官の発言の後、国防総省側は北大西洋条約機構(NATO)とギリシャの協力枠組みを通じて活動すると表明し、発言をトーンダウンさせた。
ただブルガラキス公安相が「ギリシャ当局が五輪の治安維持に全責任を持っていることは明確だ」と不快感を示すなど、ギリシャ国内からは反発が出ている。
報道官は「われわれは常に世界中で国益を擁護し、米国民を守るために行動する」とも強調したという。
米軍はNATOの協力に基づいて300−500人の対テロ部隊を五輪期間中、アテネ周辺に配備する予定。(共同通信 2004/07/16)ブッシュ攻撃のゴールドバーグさん、CMから降板
【ニューヨーク=勝田誠】女性で初めてアカデミー賞授賞式の司会を務めたことでも知られるハリウッドの黒人喜劇役者ウーピー・ゴールドバーグさん(54)が米民主党の集会でブッシュ大統領らに毒づく下品なジョークを連発、これが原因でテレビCMからの降板が決まった。
大統領選が近づく中、周囲も過熱してきたようだ。
発端は民主党が8日、ニューヨークで開いた選挙資金集めのパーティー。正副大統領候補になるケリー、エドワーズ両上院議員を始め、メリル・ストリープさんやポール・ニューマンさんなど有名人が居並ぶ中、ゴールドバーグさんが登壇。ブッシュ大統領やチェイニー副大統領を毒々しいジョークでこき下ろし、会場の笑いを誘った。パーティーは大成功で民主党はこの晩、750万ドル(約8億2500万円)を集めた。
これに対し、共和党は謝罪を要求。さらに食品メーカーのスリム・ファスト・フーズ社は14日、「彼女の言動は当社の意向や価値観を反映していない」として、ゴールドバーグさんを起用したダイエット食品CMの放映中止を発表した。
当のゴールドバーグさんは「(同社が)商売を守ろうとするのは分かるが、私にも芸術家として、アメリカ人として行うべきことがある」と一歩も引かない構えだ。(読売新聞 2004/07/16)ブッシュ再選ならイラン転覆=米政府高官−英紙
【ロンドン17日時事】17日付の英紙タイムズは、今秋の米大統領選挙でブッシュ大統領が再選された場合、米国がイランの政権転覆を図ることになるだろうとする米政府高官の見方を伝えた。ただ、米国が直接軍事行動を起こすわけではなく、政権に対するイラン国民の反乱を助長する方策を取る見込みという。(時事通信 2004/07/17)04米大統領選:ブッシュ氏、黒人団体と対立 「批判された」と大会欠席
【ワシントン和田浩明】11月の米大統領選を前に、ブッシュ米大統領と、米国有数の反人種差別団体である全米黒人地位向上協会(NAACP、会員数約40万人)の対立が深まっている。慣例に反し同協会全国大会への出席を拒んできたブッシュ氏が「協会指導部による(大統領)批判」が理由と公言し、協会も「フセイン政権並みの非民主的姿勢だ」と反発している。
対立の表面化を受け、民主党の大統領候補に確定しているケリー上院議員は12日、「私が大統領になれば協会(指導部)と会う」と遊説先のボストンで発言した。
NAACPは伝統的に民主党支持だが、その組織力などに配慮し、歴代大統領は党派にかかわらず大会で演説してきた。ブッシュ氏も前回大統領選が行われた00年には出席し、支援を求めていた。
しかし同協会がブッシュ批判を強め両者の関係は疎遠に。ブッシュ氏は毎年の招待を「スケジュールが合わない」との理由で断り、10日からの今年の大会への出席も見合わせていた。そんな中、ブッシュ氏は9日、米ペンシルベニア州で「NAACP指導部と私の間に関係はほとんどない。彼らの私への批判によるものだ」と記者に公言。同協会のウフメ会長も「バグダッドの前政権に近い」とやり返した。(毎日新聞 2004/07/17)五輪米大統領使節団、「ブッシュ一家」が前面に
ブッシュ米大統領は15日、アテネ五輪に父のジョージ・ブッシュ元大統領を団長とする大統領使節団を派遣すると発表した。
ホワイトハウスによると、使節団はブッシュ大統領の母バーバラさんと双子の娘ジェナさん、バーバラさん、女子テニスの元名選手クリス・エバートさんら8人で構成。「ブッシュ一家」が前面に出る形となっている。(ワシントン支局)(読売新聞 2004/07/17)3万ポンド爆弾開発を計画 米空軍
【ワシントン=近藤豊和】米空軍は16日、現行最大となる新型の通常貫通爆弾(MOP)=3万ポンド爆弾=の開発計画を明らかにした。ロイター通信が同日、報じた。
これまで現存する米軍保有の通常爆弾で最大だったのは、大型燃料気化爆弾(MOAB)で、2万1000ポンド爆弾だったが、MOPはこれを上回り、核兵器に次ぐ破壊力を有する新型爆弾となる。開発初期に総額約1150万ドルが投入される見込みで、2006年に1回目の実験を目指している。
MOPは、地下の軍事施設などにも地表から貫通して到達する性能が特徴だ。通常、戦闘機に搭載される爆弾は500−2000ポンド。3万ポンドのMOPはケタ違いの破壊力を持つことになる。米軍が過去に保有した最大の通常爆弾は、東西冷戦期に開発された4万4000ポンド爆弾だが、実際に使用されたことはなかった。(産経新聞 2004/07/17)イラク戦争:死亡米兵の45%は貧しい小さな町の若者
【ロサンゼルス國枝すみれ】イラク戦争の開始(昨年3月)から今月15日までに死亡した米兵の約45%が、人口4万人以下の小さな町の出身者であることが、米メディアや毎日新聞の調査で分かった。これらの町の総人口が米国全体に占める割合は27%に過ぎず、大都市から離れて経済的に恵まれない小さな町ほど戦争のしわ寄せを受ける実態が明らかになった。
国防総省によると、この期間にイラクで死亡した米兵は893人。このうち、(1)人口4万人以下(2)人口10万人以上の都市から少なくとも40キロ離れている──という条件に当てはまる「小さな町」の出身者を抽出したところ、398人(45%)を占めた。
調査はミズーリ州セントルイスのポスト・ディスパッチ紙の今年5月の報道をベースに、毎日新聞がその後の死者数を加え国防総省統計や人口統計を参考に最新のデータを計算した。
例えば、人口370万のロサンゼルス市の死者が5人なのに対し、人口2万2000人のアリゾナ州キングマンで2人、人口518人のイリノイ州ハモンドでも1人が死んでいる。犠牲者数が多いのは、カリフォルニア(107人)、テキサス(78人)、ペンシルベニア(47人)、フロリダ(40人)などの大規模州だが、人口比で計算した場合、バーモント、ノースダコタ、ワイオミング、サウスダコタと、小規模で平均給与水準が全米平均を下回る各州がトップ4となる。
米経済をリードするIT(情報技術)産業や金融業と無縁の農村部や小さな町では、若者の就職口は限られており、大学進学の学費援助や海外勤務のチャンスを求めて軍に入隊するケースも多い。米国では高校3年に在籍中から入隊が可能だが、結果的に経済的に恵まれない小さな町が多くの兵士の供給元になり、戦死という最悪の形でしわ寄せを被ることになる。(毎日新聞 2004/07/18)米ケリー候補、CIA工作員倍増 「先制攻撃」容認
【ワシントン=沢木範久】米民主党の大統領候補、ケリー上院議員は16日、情報機関の改革構想を発表。閣僚級の「国家情報長官」を新設し、中央情報局(CIA)の秘密工作員を倍増すると述べた。
イラク戦争に先立つ大量破壊兵器情報の誇張や、米中枢同時テロを防げなかったことによるCIA批判の高まりを踏まえた措置。
ケリー議員は、ブッシュ大統領が依然、イラク戦争は正しかったとしていることについて「大量破壊兵器が見つからなかった責任を取っていない」と批判した。
「国家情報長官」は、CIAや国防情報局(DIA)などの各種の情報機関を統括し、連携を図るポスト。議会で創設を求める声が出ている。
ケリー議員はまた、ブッシュ政権が掲げる「先制攻撃」戦略について、容認姿勢を示した。記者団から、大統領として、敵から攻められる前に攻撃する覚悟があるかと聞かれ「敵の所在を把握し、十分な情報があれば、もちろんだ」と述べた。
安全保障面でブッシュ大統領より弱いとの見方を打ち消す狙いで「どの国にも米国の行動に拒否権を与えない」とも述べた。(中日新聞 2004/07/18)ファルージャで米軍空爆、14人死亡 民家破壊、女性や子ども犠牲
【バグダッド=ムハンマド・ファトナン通信員】AP通信などによると、イラク駐留米軍は18日朝、首都バグダッド西方のファルージャの空爆を実施。民家が破壊され、女性や子どもを含むイラク人14人が死亡した。駐留米軍は、空爆の事実を確認したが、詳細を明らかにしていない。
地元の治安部隊幹部が「ジェット戦闘機の飛行音が聞こえ、その後、民家から4回の爆発音が聞こえた」と語ったと伝えた。
米軍は最近2カ月で数回、ファルージャの建物を空爆。国際テロ組織アルカイダと関係が指摘され、イラクでのテロなどを繰り返しているといわれるヨルダン人、アブムサブ・ザルカウィ氏の武装グループの隠れ家を標的にした、としてきた。
同氏の組織は、イラクで拉致した米国、韓国、ブルガリア人の人質をそれぞれ殺害したと主張。17日のバグダッド西部でのハッサン法相暗殺未遂事件でも、ザルカウィ氏が率いる「一神教聖戦団」の軍事部門を名乗るグループが、犯行を認める声明を出していた。(中日新聞 2004/07/19)イスラエル:首相が在仏ユダヤ人に即時脱出呼びかけ
【パリ福島良典】イスラエルのシャロン首相は18日、エルサレムで開かれた集会で「フランスで凶暴な反ユダヤ主義が広まっている。ユダヤ人はただちにイスラエルに移住を」と在仏ユダヤ人に仏からの即時脱出を呼びかけた。仏政府は「受け入れられない発言」(外務省報道官)と反発、両国間の外交問題に発展しそうな雲行きだ。
フランスは欧州最大規模のイスラム教徒人口(約500万人)とユダヤ人人口(約60万人)を抱えている。このため中東情勢の悪化が国内の社会不安につながりやすく、在仏ユダヤ人団体幹部は「パレスチナとイスラエルの衝突が激化した3年前ごろから反ユダヤ主義が台頭してきた」と主張している。
特に今春以降、ユダヤ人墓地の墓石にナチス・ドイツのカギ十字が落書きされるなどの事件が続発。仏内務省によると、昨年発生した反ユダヤ主義的な行為や脅迫は593件だったが、今年は6月末時点ですでに510件に達している。
シャロン首相は「仏政府は対策を取っている」と認めながらも「仏は人口の約10%がイスラム教徒で、その結果、反イスラエル感情・宣伝に基づく新しい形の反ユダヤ主義が生まれている」と指摘し、「在仏の兄弟たち」に出国を促した。
仏外務省はイスラエル政府に発言の真意について説明を要求し、在仏ユダヤ人団体も「受け入れられない方法で火に油を注ぐやり口」と同首相を批判。仏メディアは「欧州連合(EU)中で最もパレスチナ寄りとみなす仏の影響力を弱めるのが首相の政治的な狙い。パレスチナ人の人口増加に対抗するため、在仏ユダヤ人の移住に目をつけているのだ」(仏紙フィガロ)と分析している。(毎日新聞 2004/07/19)フランス政府、シャロン首相の訪仏拒否 差別発言で
パリ(CNN)イスラエルのシャロン首相がユダヤ系フランス人に対し、「フランス国内にはすさまじいユダヤ人差別がある」からとイスラエル移住を促した問題で、フランスのシラク大統領は報道官を通じ、シラク首相が発言の真意を説明するまでは、首相の訪仏は歓迎できないとコメントを発表した。
大統領報道官は、「フランス政府が求めている説明が得られるまで、イスラエル首相の訪仏が具体的に検討されることはない」と談話を発表した。
仏政府関係者によると、政府はシャロン首相をパリに招待はしていたが、具体的な予定はまだ組んでいなかったという。
シャロン首相は18日、世界各地のユダヤ人はイスラエルに移住すべきだと従来の主張を展開した上で、フランス国内では特にユダヤ人差別と反ユダヤの暴力事件が相次いでいるため、フランス在住のユダヤ人は「早急に移住する必要がある」と発言した。
フランス外務省はこれにただちに猛反発。「全く受け入れられない」と首相発言を強く批判し、正式に説明を求めた。
イスラエルのパリ大使館はAP通信に対し、シャロン首相の発言は誤解されていると説明。大使館のレバ公使は、ユダヤ人がユダヤ人らしく生活するには、イスラエル移住が好ましいとする、シャロン首相のかねてからの持説を改めて展開したまでだと、話している。
人口6000万人のフランスは、北アフリカ出身などのイスラム系住民500万人とユダヤ系住民60万人を擁する。パレスチナとイスラエルの対立が激化した2000年秋以降、双方の対立による事件が相次いでいる。フランス内務省によると、今年前半の6カ月間で、ユダヤ人墓地の墓石にナチスドイツのカギ十字を落書きするなど、ユダヤ人を標的にした攻撃や脅迫行為は510件あり、前年1年間の593年に比べ、大幅な増加傾向を見せている。(CNN 2004/07/20)L・ロンシュタット、ムーア監督称賛の歌でショー降板
ロサンゼルス(ロイター)ネバダ州ラスベガスにあるカジノホテル「アラジン」で先週末、ブッシュ政権批判で知られるマイケル・ムーア監督と同監督の映画「華氏911」に捧げる歌を歌ったとして、米歌手リンダ・ロンシュタットさんがショーから降板させられていたことが分かった。同ホテルの広報担当が19日述べた。
ロンシュタットさんは17日夜のショーに出演、ムーア監督のために「デスペラード」を歌った。観客の何人かは憤慨し、飲み物を故意にこぼしたり、ポスターを破るなどしたほか、返金を求める声も上がった。
集まった観客4500人のうち、約4分の1がコンサートの終了を待たずに席を立ったという。
ロンシュタットさんはこのコンサートの前、ラスベガス・レビュー・ジャーナル紙のインタビューで「カジノでのショーは今回で最後にしたい」と発言。「十分嫌がらせをすれば、もう二度と私を雇わないでしょ」と述べていた。
「アラジン」が出した声明によれば、ロンシュタットさんはコンサート終了後すぐに護衛付きでホテルを離れた。ホテル側は、ロンシュタットさんには「もう来て欲しくない」と述べ、「我々は、お客を喜ばせるためにロンシュタットさんを雇ったのであって、政治観を公表してもらうためではない」と非難した。(CNN 2004/07/20)「華氏911」称賛、後悔せず=歌手のロンシュタットさん
【ロサンゼルス21日時事】米ネバダ州ラスベガスのカジノホテルで17日行われたコンサートでブッシュ政権批判のドキュメンタリー映画「華氏911」と監督のマイケル・ムーア氏を称賛し、ホテルを強制退去させられた歌手のリンダ・ロンシュタットさんは、21日付のロサンゼルス・タイムズ紙との電話インタビューで、後悔していないことを明らかにした。(時事通信 2004/07/21)「華氏911」、ブッシュ米大統領の牧場近くで上映へ
【ダラス20日ロイター】ブッシュ米大統領とイラク戦争を批判したマイケル・ムーア監督の映画「華氏911」が来月14日、大統領所有の牧場から10キロほどしか離れていないテキサス州中部クロフォードで、地元平和団体により特別上映される。
人口約700人のクロフォードには映画館がないため、小屋の壁面を利用しての野外上映となる。
同作品はこれまでのところ、牧場から約50キロ圏内で上映されたことがない。
団体関係者によると、ムーア監督はこうした事情を知り、作品提供を快諾した。
関係者は、ブッシュ政権の閣僚や大統領の家族の来場も大歓迎だとしている。(ロイター通信 2004/07/21)イラン、対米同時テロ関与説は「でっちあげの空想」
【テヘラン20日ロイター】イランは20日、2001年の対米同時多発テロに同国が関与していたとする米国の見方について、「でっちあげの空想」と一蹴した。
ブッシュ米大統領は19日、イランが同時テロで役割を果たしたかについて「突っ込んだ事実検証を行っている」と述べている。
イラン外務省の報道官は国営イラン通信に対し、「イランが直接または間接に対米同時テロに関与したとする主張は、でっちあげの空想だ」と語った。
同報道官は、「国境を越えて違法に入国する者がいてもおかしくはない。おかしいのは、そうした人々にビザを発給し、居住許可をし、飛行訓練などを施した国がこうした主張をしていることだ」と指摘した。(ロイター通信 2004/07/21)米大統領:演説で平和愛好の姿勢を演出
【ワシントン和田浩明】「平和な大統領になりたい」──。ブッシュ米大統領は20日、11月の大統領選での激戦区の1つである米中部アイオワ州で演説し、「テロとの戦争」やイラク戦争に踏み切ったものの、平和を求める気持ちも強いと述べた。
これまで自らを「戦時大統領」と位置付け、国家安全保障分野での「強い指導力」を強調する発言が目立ったブッシュ大統領だが、イラクで米兵の死傷が続き、米国民の懸念が深まる中、「平和愛好」の姿勢も演出した格好だ。
大統領は「米国に宣戦布告をしたのは敵の方だし、誰も戦時の大統領にはなりたくない」と述べ、自政権下での軍事行動は、あくまで必要に迫られてのものだと説明。「(再選され)2期目が終わった時点で、世界がより平和になったと評価されたい」と語った。(毎日新聞 2004/07/21)国連総会、「分離フェンス」撤去求める決議を採択
【ニューヨーク=勝田誠】国連総会は20日夜、イスラエルによる占領地ヨルダン川西岸での「分離フェンス」撤去などをイスラエルに求める決議を賛成多数で採択した。
投票の結果は、日本など150か国の賛成に対し、イスラエル、米国、オーストラリアなど6か国が反対。棄権はカナダなど10か国だった。
採択された決議は、<1>フェンス撤去などを求める国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)の勧告的意見に従うようイスラエルに要求<2>違法状態を終わらせるための追加措置の検討<3>分離フェンス建設で生じた人的、物質的被害の把握を国連事務総長に求める──などを柱とする。
安全保障理事会の決議と異なり、総会決議には法的拘束力はない。しかし、決議を提出したアラブ陣営は、国際司法裁判所の役割強化を図る欧州連合(EU)諸国と共闘した結果、より広範な国際社会の圧力を示し、「イスラエルと米国の孤立」(欧州外交筋)を際立たせることに成功したと言える。
国連総会は、全加盟国が意見発表した16日の緊急総会など、長時間の議論を経て、ようやく決議の採決にこぎ着けた。しかし、「イスラエルの無法行為」(アル・キドワ代表)を糾弾したオブザーバー参加のパレスチナ側に対し、イスラエルはパレスチナ主導のテロ行為への自衛権を主張。イスラエルは決議採択後も「一方的で完全に非生産的な決議を採択した」(ギラーマン大使)として国連を非難した。 (読売新聞 2004/07/21)イスラエル首相顧問「分離壁建設は続行」
【カイロ=松尾博文】イスラエルのラナン・ギシン首相顧問は21日、国連総会がイスラエルによるヨルダン川西岸での分離壁の建設中止と解体を求める決議を採択したことについて、「建設は続行する。自衛権を放棄することはない」と述べた。
シャロン首相の側近であるギシン氏は、決議採択を「多数決による専制政治だ」と指摘。「ユダヤ人国家への反感が支配する国連の決議には驚かない」と述べて国連の姿勢を強い調子で批判した。総会決議案は今月上旬に国際司法裁判所が、分離壁建設は国際法違反だとの判断を下したことを受けてパレスチナなどが提出、圧倒的多数で可決された。総会決議には拘束力はないが、イスラエルは国際司法裁の勧告にも従わない方針を表明しており、国際社会の反発が一段と強まりそうだ。(日本経済新聞 2004/07/21)イラクの“爆薬”クルド問題 イスラエルが水面下で介入!?
暫定政府の樹立で安定化へ動き始めたかにみえるイラク情勢だが、実は大きな「爆薬」を抱えている。北部のクルド人問題だ。特にアラブ、イランが警戒するイスラエルとの「共闘」が報じられ、地域にはただならぬ緊張が漂う。イラク情勢は難しく、クルドなんてピンとこない、というのが日本人の平均的な感覚かもしれない。だが、イラク戦争の本質にこの問題は直結しかねない。(田原拓治)■『軍と情報機関、居住区で民兵訓練』と米誌
1991年春。湾岸戦争の終盤、反フセイン政権を掲げて決起したものの、敗走するクルド人たちを取材するため、隣国シリアを訪ねた。その合間、同国のパレスチナ難民に会った。
「なぜ、クルド人に同情するんだ。彼らはイスラエルとつるんでるんだぜ」
クルド人には2つのイメージがある。国を持てない不幸な民。日本ではこれが強い。もう1つは「イスラエルと結ぶ裏切り者」。これはアラブで支配的だ。クルド人、イスラエルともアラブ人と対立する位置にあり、この地域では珍しくない「敵の敵は味方」の論理が両者を結び付ける。
その現実が先月、米誌の報道で再浮上した。アブグレイブ刑務所の虐待報道で注目された米誌「ニューヨーカー」の記事で、筆者も同じユダヤ系米国人のシーモア・ハーシュ記者だ。
「イスラエルの軍と情報機関はイラク北部のクルド人居住区に潜入、クルド人民兵に訓練を施している。当面の目標は米軍ができない作戦、すなわちイラク全土に潜行し、秘密情報を収集し、反政府勢力の頭目たちを暗殺することだ」
「クルド地区での拠点化でイラクばかりか(反イスラエルの隣国でクルド人居住区を抱える)シリア、イランにもイスラエルの目と耳は大きく広がった」
記事には「訓練水準はミスラタヴィム並み」という記述があった。「ミスラタヴィム」とはヘブライ語で「アラブ人になること」。イスラエルに建国前からある秘密特殊部隊の名称でもあり、アラブ人を装い、非公然活動に従事した。
実は昨年7月、前触れがあった。エジプトの半国営、中東通信(MENA)が「イラク北部アルビルを支配するKDP(クルド民主党、クルド勢力の最大組織)のバルザーニ議長がイスラエルに訓練目的で軍司令官を派遣するよう要請した」と伝えていた。
真相は公には明らかにならないだろう。当然ながらKDP、イスラエルとも即座にハーシュ記者の報道を否定した。
だが、トルコ紙「ビルグン」のメフメット・イソット記者は本紙の問いに「記事は間違いない。トルコ政府も情報をつかんでいた。そもそも、バルザーニ家とユダヤ教聖職者の関係は100年以上に及ぶ」と指摘する。
トルコは親米、親イスラエル路線だが、クルド人問題は国内最大の懸案。自治権すら認めず、徹底弾圧してきた。イスラエル閣僚が今月上旬、トルコ訪問を計画したが、イソット記者の言葉を裏付けるように同国のエルドアン首相は「スケジュール問題」を理由に会談を異例にも断った。■内戦の火種周辺国に引火も
どうして「イスラエル−クルド人」同盟が“火薬庫”になるのだろうか。
「反イスラエル」を掲げるイラン、シリアは明らかだ。国内のクルド人居住区に自由に出入りされれば、足元をすくわれかねず、みすみす看過できない。
トルコは前述の通りだ。イラク系クルド人の活性化は自国のクルド勢力を鼓舞しかねない。それゆえ、トルコ政府は米国がイラク戦争開戦前、巨額の経済援助と引き換えに国境付近での米軍部隊の展開などを求めた際も、あえて蹴(け)った。
何より、イラク国内では内戦機運が高まる。宗派を問わず、アラブ人の大勢は「反イスラエル」。アブグレイブ刑務所にイスラエルからの尋問官がいた、と同刑務所責任者カーピンスキー准将による証言(イスラエルは否定)でその警戒心を強め、親イスラエル右派のネオコン系団体「中東メディア調査研究所(MEMRI)」のバグダッド事務所開設でその念を深めた。
一方、クルド勢力は3月に制定されたイラク基本法で「連邦制」など自己主張を織り込むことに成功したが、主権移譲にまつわる国連決議1546ではこの部分が削られ、不満を膨らましている。国内最大7万5000人もの民兵の能力向上を求める根拠はあるのだ。■安定めざす米政権と利害対立
最も困惑するのは米国だろう。11月の大統領選を前にブッシュ政権はイラクの泥沼から何とかはい出ようとしてきた。だが、内戦の導火線に火が付けば、この間の努力は水泡に帰してしまう。無論、日本の自衛隊など吹き飛びかねない。
アジア経済研究所の酒井啓子参事は「トルコのクルドまで含めたクルド独立の動きが近々あるとは考えにくい」と前置きしたうえで現状をこう懸念する。
「イラクには現在、イスラム主義、部族勢力、アラブ民族主義、そしてクルド勢力の4大勢力がある。その勢力バランスが崩れかねない。クルド・イスラエル問題は隠された爆薬だ」
すでに不審な兆候が出始めている。ことし3月、シリア北部ではクルド人が反政府行動を展開。少なくとも25人が死亡し、2000人が拘束された。シリア当局はイスラエルの関与を指摘する。トルコでも最大の反政府勢力、旧PKK(クルド労働者党)が5年ぶりに戦闘再開を宣言した。■ネオコン戦略不気味に光る
しかし、もう1つ大きな疑問が浮かぶ。米国を窮地に追い込む動きをイスラエルのシャロン政権が採るだろうか。ここで同政権と緊密なネオコンのシンクタンク「先端政治戦略研究所」が96年に発表した「完全な断絶」が再び不気味な光を放つ。イラク戦争のシナリオといわれた報告書だ。
「(イスラエルは中東和平を説く)米国との関係を根底から見直さねばならない。重要なのはイスラエルの『力による和平』という哲学を共有させることだ」
クルド勢力へのテコ入れも、イスラエル右派が目指す中東における「力による和平」の一環とみれば、不自然ではない。国際政治に詳しい同志社大客員研究員の松永泰行氏はこう語る。
「クルド地区はイスラエルにとって戦略上、足場として極めて有効だ。ネオコンはイラク戦争で場面ごとの反省はしているが、ブッシュ政権内で淘汰(とうた)されてはいない。『完全な断絶』はいまだ現在進行形だ」(東京新聞 2004/07/21)ブッシュ氏は「悪の帝王」 ベネズエラ大統領
【リオデジャネイロ22日共同】ベネズエラのチャベス大統領は21日、8月に予定されるチャベス氏の罷免の可否を問う国民投票で、米政府が反チャベス派を支援しているとして、ブッシュ米大統領を他国に干渉する「悪の帝王だ」と批判した。
米政府は国民投票でベネズエラ政府が国際監視団を受け入れるなど「透明性」を確保すべきだと表明している。しかしチャベス大統領は2000年の米大統領選での開票トラブルを引き合いに出し「不正な選挙で当選した米大統領に『透明性』を求める資格があるのか」とこき下ろした。
左派のチャベス大統領は日ごろから、米政府が反チャベス派と手を組んで政権転覆を企てていると非難している。(共同通信 2004/07/22)イラクへの武器輸出許可=米大統領
【ワシントン21日時事】ホワイトハウスは21日、ブッシュ大統領がイラクへの武器輸出を許可することを決めたと発表した。イラク暫定政府の治安維持能力向上が目的。(時事通信 2004/07/22)デルガド、米愛国歌斉唱せず無言の戦争抗議 大リーグ
大リーグ、ブルージェイズのカルロス・デルガド一塁手(32)=プエルトリコ出身=が米国のイラク戦争に無言の抗議を続けている。試合の合間に流される愛国歌「ゴッド・ブレス・アメリカ」に対し、他選手や観客と違い、起立・脱帽せず、ベンチ内にとどまっているという。21日付のニューヨーク・タイムズ紙が報じた。
同紙上で、デルガドは「僕は戦争に反対し、平和を求める。あくまでも個人的な感情で、注目されたいわけではない」などと語っている。出身地の米自治領プエルトリコは昨春まで60年以上にわたり、米海軍の演習場になっていて、米軍への反感が抗議行動の土壌にある。一方、大リーグのセリグ・コミッショナーも「国に対する尊敬と個人の意見の両方があり、微妙な問題だ」と関心を寄せているという。
01年9月11日の同時多発テロ以来、愛国心を高める動きはスポーツの現場にも持ち込まれ、例えばヤンキースタジアムでは毎試合、7回表終了時に「ゴッド・ブレス・アメリカ」が流される。ただ、対応は球場ごとに違い、週末や日曜だけのところもある。ブルージェイズの本拠、トロント(カナダ)のスカイドームでは今季、「適切とは思えない」(広報担当)として演奏をやめている。(朝日新聞 2004/07/22)米軍特殊部隊:アテネ五輪に派遣 米紙報道
【ワシントン中島哲夫】21日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、北大西洋条約機構(NATO)からの派遣という形式で米軍特殊部隊400人が8月のアテネ五輪に投入されると報じた。ラムズフェルド米国防長官は、NATOと加盟国であるギリシャが協議を進めていることを認めた。同紙は米英とイスラエルが武器を所持した警備要員をアテネに派遣する見通しだと伝えている。
同紙によると、ギリシャ憲法は同国内で外国の要員が武器を所持することを禁じているが、ラムズフェルド長官は「NATOの立場から適切に対応している」と述べ、ギリシャがNATOの一員であることを背景に法的問題は回避できるという判断を示唆した。また「我々はNATO加盟国だ」と述べて米軍部隊の活用を暗に認めた。
一方、米軍などの投入が五輪の慣例を逸脱しギリシャの主権を侵害する側面もあることから、ギリシャ国民の反米感情を刺激する可能性もある。同紙は「反発を防ぐために関連の合意事項は公式発表されないだろう」と指摘している。
米国は同国要人と選手の警護要員100人や米連邦捜査局(FBI)の人質救出チーム、捜査要員も派遣することでギリシャ側と合意し、いずれも武装するという。
また72年のミュンヘン五輪で選手団がテロの犠牲になったイスラエルは五輪の慣例を破って武装警護員を投入し始め、00年のシドニー五輪では豪政府の要請を無視して武器を持ち込んだ。今回は20人以上の武装要員を派遣する。
さらに、イラク戦争で米国と共同歩調をとった英国も武装要員の派遣を強く申し入れている。日本やドイツ、イタリアなど約20カ国は、警備要員は派遣するものの武装はさせないという。(毎日新聞 2004/07/22)米大統領:生物化学兵器への防御強化法に署名
【ワシントン和田浩明】ブッシュ米大統領は21日、生物・化学兵器を使った攻撃への防御体制を強化する「プロジェクト・バイオシールド」法に署名した。今後10年間に56億ドル(約6150億円)を投じ、天然痘や炭疽(たんそ)病のワクチンの確保や毒ガスの解毒剤の開発などを促進する。
同法の成立により、ワクチン開発などへの連邦補助金の支出までの期間は、現行の2年前後から半年に短縮される。また、米食品医薬品局には、テロ発生時などに新治療薬の緊急認可を行う権限も与えられる。(毎日新聞 2004/07/22)ブッシュ大統領、バイオテロ対策を促進する法案に署名
(WIRED NEWS 2004/07/23)「政府の不正を暴く文書」を提供するP2Pサイト
(WIRED NEWS 2004/07/23)アテネで数千人が反五輪デモ 監視カメラ導入などに抗議
夏の五輪に反対するデモが22日夕、アテネ中心部の国会議事堂前で開かれ、労働者や学生ら数千人が「オリンピックをやめさせよう」などと書いた横断幕を掲げて行進した。一部の参加者が投石したのに対して警察が催涙弾を発射し、現場は混乱した。
デモ隊は、ギリシャ政府が警備面で北大西洋条約機構(NATO)に支援を依頼していることや、米軍が独自に展開する計画があることに「占領だ」などと反対の声を上げた。
また、政府が「テロ対策」を名目に導入を進めている監視カメラについて「街が監獄になる」と抗議。「金メダル級の抑圧だ」と風刺した横断幕も見られた。五輪会場の建設工事で労働者が死亡したことをめぐっても、過密日程や労働条件の改善を求めた。
ギリシャでは、五輪が生地のアテネに戻ることを喜ぶ一方で、商業主義の行き過ぎや厳重な警備に批判も多い。
同日未明には、文化省の庁舎に火炎瓶が投げ込まれ、地元警察は五輪に反対する若者グループの犯行とみている。(朝日新聞 2004/07/23)イスラエル:シャロン首相、分離壁撤去支持のEUを非難
【エルサレム樋口直樹】ヨルダン川西岸で分離壁を建設しているイスラエルのシャロン首相は22日、同国を訪問した欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安保上級代表と会談した。首相はEUが分離壁の撤去を求める国連決議案に賛成したことを非難した。
ソラナ氏は会見で「自国領内にフェンス(分離壁)を建設する権利は尊重するが、占領地内での(建設)ルートが国際法に矛盾しないとは言えない」と主張。一方、シャロン首相は、国連決議について「パレスチナ人のテロに青信号(容認)を示すものだ」と批判し、中東和平交渉でのEUとの協調関係は困難になる、との見方を示した。(毎日新聞 2004/07/23)同時テロ最終報告:乗客は操縦室突入できず 墜落の93便
【ワシントン中島哲夫】米同時多発テロの際、ペンシルベニア州に墜落したユナイテッド航空93便では「乗客が乗っ取り犯らと格闘した」というイメージが独り歩きしているが、実際には操縦室に突入できなかったことが、独立調査委の最終報告書でほぼ確実になった。しかし報告書は、乗客らの決死の努力のおかげでホワイトハウスまたは米連邦議会ビルへの激突が阻止されたという評価は変えていない。
報告書によると、ジアド・ジャラヒ容疑者ら4人が機内で乗っ取りのための行動に出たのは高度約1万メートルを飛行中の01年9月11日午前9時28分。操縦室の録音に記録されたパイロットが抵抗する声などは米メディアが既に報じ、乗客が犯人グループ制圧に向かった模様は家族らとの電話で判明している。
この後の経過はやはり音声記録や飛行記録で分かった。乗客らが操縦室への「突撃」を始めたのは同57分。ドア越しの衝撃音が録音されていた。
操縦役のジャラヒ容疑者は仲間にドアを守るよう頼むとともに機体を上下左右に激しく傾け、乗客の行動を妨げようとした。何かがぶつかる音や叫び声、コップや皿が割れる音がした。
10時3秒、ジャラヒ容疑者は水平飛行に戻し、5秒後に「終わりにする(墜落させる)か?」と仲間に提案、答えは「まだだ。やつらが入ってくる時にしよう」だった。
ドアを破ろうとする乗客の突撃は続き、「操縦室の中だ。入れなければみんな死ぬぞ」という声も聞こえた。ジャラヒ容疑者は「アラーは偉大なり」と祈った後、仲間に「落とすか?」と尋ねた。今度の答えは「よし、落とそう」だった。
10時2分23秒、「落とせ! 落とせ!」の声とともに機体は右に旋回しながら急降下を始め、誰かが「アラーは偉大なり!」と繰り返し叫んだ。時速900キロ以上の猛スピードで地表に激突するまでドアを破ろうとする音は続いていたと、報告書は記している。(毎日新聞 2004/07/23)邦人関与の毛主席暗殺計画=外交文書で公開−中国
【北京24日時事】新中国誕生翌年の1950年の国慶節(10月1日)に、米特務機関が毛沢東主席ら国家指導者が並ぶ天安門楼上を目掛けて迫撃砲で攻撃する「暗殺計画」を企て、この計画に日本人も深く関与していたことが、中国外務省の公開した外交文書で分かった。国営新華社通信が中国紙・法制晩報の報道として伝えた。
この日本人は「山口隆一」氏。日本の元スパイで、46年に米特務機関情報員になったという。暗殺計画は50年1月に着手され、山口氏は同年5〜7月、天安門広場周辺で測量調査を行った上で、9月には天安門の見取り図を作成し、楼上への攻撃指示目標を定めた。計画にはイタリア人らも加わった。
しかし、北京市公安局は9月末、山口氏が東京に送った手紙を入手し、暗殺計画が発覚。秘密捜査の結果、あて先は東京の米軍司令部で、手紙には「すべてが計画通りに進んでいる」などと記されていた。
山口氏らは一斉に逮捕され、家宅捜索では天安門の見取り図、迫撃砲、短銃、手りゅう弾、毒薬などが押収された。山口氏とイタリア人は51年8月、処刑された。外務省の公開した今回の暗殺計画については既に中国国内で報道されている。(時事通信 2004/07/24)米軍がファルージャで空爆、子ども含む5人が負傷
【バグダッド23日ロイター】イラク駐留米軍は23日、首都バグダッド西50キロの都市ファルージャで空爆を行った。ヨルダン生まれの武装組織の指導者ザルカウィ氏に関与しているとみられる反政府グループへの一連の攻撃では最新のもの。
米軍は、掃討作戦での死者の有無には言及しなかったが、地元住民によると、子ども2人を含む少なくとも5人が負傷したという。(ロイター通信 2004/07/24)米、アラスカの基地に迎撃ミサイルを初配備
米国防総省は23日、長距離弾道ミサイルを使った米本土攻撃に対抗する地上配備型の迎撃ミサイル1基をアラスカ州フォートグリーリー基地に初めて配備したと発表した。北朝鮮やイラン、テロ組織などによる攻撃の可能性を念頭に進められているブッシュ政権によるミサイル防衛(MD)計画がさらに一歩進展した形だ。
ミサイル防衛局(MDA)によると、このミサイルは弾道ミサイルを、飛来する中間(ミッドコース)段階(大気圏内)で迎撃する。22日に配備されたが、レーダーやセンサー、指揮命令系統、通信関係などの接続は完了しておらず、ミサイル防衛システムとしてはまだ機能していないという。
同基地には年内にさらに5基が配備されるほか、05年中に10基が追加配備される予定で、こうした追加配備にあわせて本格運用を始める。ミサイル防衛計画は実用性に疑念も出ているが、国防総省当局者は「実験を繰り返し、精度を高めていく」と強調した。
米政府は北朝鮮のミサイル開発について「米西海岸に到達可能なミサイルを現時点で保有している」(米中央情報局)と説明している。アラスカに優先配備したのは、核兵器を搭載できるテポドン2などによる攻撃の可能性を排除していないためとみられる。(朝日新聞 2004/07/24)米農務省幹部、業界関係者が占める・NGOが批判
米農務省(USDA)の幹部ポストの多くを農業ビジネス関連の大手企業や有力業界団体の出身者が占め、同省の政策を左右していると告発するリポートが発表された。
「会社USDA」と題するリポートは、小規模農家なども参加する非政府組織(NGO)「農業ビジネス説明責任イニシアチブ(AAI)」が作成を委託、23日に公表した。
リポートによると、ベネマン農務長官は就任前にバイオベンチャー、カルジーンの社外取締役を務め、ムーア首席補佐官は米最大の畜産業界団体、全米肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)の元理事、ハリソン首席報道官もNCBAの元広報担当理事だった。モズレー副長官やペン次官ら他の幹部も農業ビジネスに関与していた。(日本経済新聞 2004/07/24)米大統領軍歴疑惑 給与証明見つかる
国防総省発表 勤務実態は不明
【ワシントン=豊田洋一】米国防総省は23日、先に消失したと発表していたブッシュ大統領のアラバマ州兵時代の給与支払いを証明する資料が見つかったとして公表した。記録の存在する場所を不注意で取り違えたためとしている。
ただ、資料には勤務記録は含まれておらず、給与支払い証明だけでは、大統領が無断で部隊を離脱し、父親の知人の選挙活動をしていたと指摘されている軍歴疑惑は、解消されていないという。
公表されたのは1972年7月から9月の間、大統領がアラバマ州兵に所属していた当時の給与支払いに関する資料。大統領の軍歴疑惑を解明する資料の1つとされていたが、国防総省は今月9日、96年に行われたマイクロフィルムの保存作業の際、誤って消失したと説明していた。
26日に開幕する民主党大会で大統領候補に正式指名されるケリー上院議員は、志願しベトナム戦争に従軍、勇敢な戦闘行為や仲間の救助で数々の勲章を受章した「ベトナム戦争の英雄」。
これに対し、テキサス州兵入りした後、アラバマ州兵に移ったブッシュ大統領は、勤務実態がなかったとの疑惑が取りざたされ、そもそも州兵になったのは、ベトナム戦争への徴兵を逃れるためだと指摘されている。
政権奪還を目指す民主党陣営は、大統領選でこうした軍歴の違いを際だたせる選挙戦術で、大統領側は「訓練には十分、参加しており、その証拠に名誉除隊している」(報道官)などと、防戦に躍起になっている。(中日新聞 2004/07/25)ガザ撤退反対で「人間の鎖」=入植地からエルサレムに13万人−イスラエル
【エルサレム25日時事】イスラエルのシャロン首相が計画するパレスチナ・ガザ地区からの撤退に反対する約13万人が25日夕、ガザ地区のユダヤ人入植地からエルサレムまでの約90キロにわたって「人間の鎖」をつくった。ガザ撤退に対する最大のデモとなり、参加者は「反対運動の象徴的なスタートだ」と勢いづいていた。(時事通信 2004/07/26)イスラエル最高裁、核開発暴露技師の出国禁止を容認
【エルサレム=佐藤秀憲】イスラエル最高裁は26日、同国の核開発に関する機密を暴露し、国家反逆罪などで18年間服役後、4月に出所した元原子力技師モルデハイ・バヌヌ氏に対し、政府が課している外国人との接触や出国などを禁じる措置を容認する決定を下した。
海外への移住を希望しているバヌヌ氏が、政府の措置を不服として訴えていた。最高裁は、バヌヌ氏が未公表の機密を保有している可能性があり、安全保障上、制限はやむをないとする政府の主張を支持した。バヌヌ氏は「イスラエルに真の民主主義は存在しない」と決定を批判した。(読売新聞 2004/07/26)露軍需産業“イラク特需” 周辺国が国防予算増、割安な戦闘機に注目
【モスクワ=内藤泰朗】米国主導のイラク戦争の影響で、ロシアを代表する戦闘機メーカーのミグなど同国軍需産業が好景気を迎えている。一方的な勝負を目の当たりにしたイラクの周辺諸国が国防予算を増やし、割安なロシア製戦闘機に注目したためとみられる。スホイ戦闘機への吸収合併話も取りざたされたミグは、年内にもさらに2、3の契約を結ぶとしており、「ブランド」復活に向けて鼻息が荒い。
ロシアの日刊紙、ブレーミャ・ノボスチェイによると、ミグ社は21日、米国がテロ支援国に指定する北アフリカのスーダンに、真新しいミグ29戦闘機2機を輸送機に乗せて送り出し、全部で12機の納入を終えた。契約総額はしめて2億ドル(約220億円)余に上るとみられている。
29番目のミグ保有国となったスーダンのアラク駐ロシア大使は同日、「他国の簡単な標的にならないようにするための予防的措置だ」とミグ29購入目的を説明、暗に米国や米国製戦闘機を保有する隣のエジプトを牽制(けんせい)した。
ミグ社はすでに契約を結んだ200機分の組み立てについて、複数工場で2、3交代制を導入してフル操業で急ぐほか、同じく北アフリカのアルジェリアや東南アジア、中南米の諸国と契約締結に向けて交渉を進め、「近い将来、契約総額が20億ドル(約2200億円)規模になる」と踏む。
スーダンへのミグ29納入は、契約が2001年に結ばれており、昨年のイラク戦争とは直接は関係がないとみられる。
しかし、国営ロシア通信のビクトル・リトフキン軍事評論員は「イラクにみられる米国の拡張主義は、米国と少なからず問題を持つ国々の防衛意識を高め、これらの国々はイラク戦争後、より多くの国防予算を割き始めた」と指摘、ロシアの軍需産業にとり大きなビジネス機会がやってきているとの見方を示した。
そのうえで、「イエメンやスーダン、アルジェリアなど豊かではない国々は、小型で割安のミグを、インドや中国など国防予算が大きい国はミグに加え大型で高価なスホイを選ぶという傾向が表れている」と語った。(産経新聞 2004/07/26)ブッシュ米大統領、自転車でまた転倒
【ワシントン26日時事】ブキャン米大統領副報道官は26日、ブッシュ大統領がテキサス州の牧場でマウンテンバイクに乗っていた際、転んでひざを擦りむいたと述べた。大統領は医者を呼ぶよう求めなかったという。
大統領は今年5月にも牧場でマウンテンバイクに乗っていて転倒し、あごや唇、鼻、右手と両ひざに軽い擦り傷を負ったばかり。(時事通信 2004/07/27)ムーア監督、米大統領を上映に招待
ブッシュ米大統領を痛烈に批判し、ヒット中の映画「華氏911」のマイケル・ムーア監督が26日、大統領をテキサス州での上映に招待すると自身のホームページで発表した。
監督によると、「華氏911」は今月28日、大統領の私邸がある同州クロフォードで特別試写会が始まる予定で「夏休みは映画を見る絶好の機会」と招待した。
「(テキサス名物の)ステーキのように、じゅうじゅう音を立てる“真実”を提供できるし、映画の一番の笑い所を演じる役者として、監督から感謝の辞を受けることができるでしょう」と熱心に誘っている。
映画興行の調査会社ニールセンEDIなどによると「華氏911」は全米公開後、25日までの1カ月で約1億340万ドル(約113億7000万円)の興行成績を上げ、記録映画としては史上初めて1億ドルの大台を突破した。(日刊スポーツ 2004/07/27)アテネにパトリオット配備 五輪警備、侵入機は撃墜
【アテネ28日共同】AP通信によると、ギリシャ当局は28日までにアテネ五輪警備のため、選手村に近いタトイ軍用空港など計6カ所に多数の米国製地対空誘導弾パトリオットを配備したことを明らかにした。
ギリシャ空軍当局者によると、五輪期間中、アテネ上空に飛行禁止空域を設定。パトリオット配備は同空域に侵入してきた不審な航空機を撃ち落とすのが目的で、ハイジャック機が選手村などへの突入を狙って侵入してきた場合には撃墜することも想定しているという。
パトリオットは7月1日からアテネ周辺の3カ所、同国北部テッサロニキの2カ所、エーゲ海のスキロス島に配備された。五輪閉幕後の10月5日まで維持される。ロシアとフランスの防空システムも稼働させるという。(共同通信 2004/07/28)アブグレイブの虐待被害者、尋問担当の民間業者を訴え
ワシントン(CNN)イラクの旧アブグレイブ刑務所で米兵や米軍の民間請負業者に虐待されたとするイラク人たちの弁護団が27日、虐待を行った尋問官らが所属した民間業者2社を相手取り、ワシントンの連邦地裁に訴えを起こした。
イラク虐待被害者の会(ITVG)の弁護団は、イラク人5人の代理として、米軍から尋問業務を請け負っていたCACIインターナショナルとタイタン・コーポレーションの2社を訴えた。損害賠償の請求については、今のところ言及していない。
訴えによると、拘束され虐待された原告5人はテロリストや過激派ではなく、聖職者とビジネスマン、タクシー運転手、主婦ら。5人とも法的手続きに拠ることなく拘束され、罪状も明示されないまま起訴されずに釈放された。
訴えは、この5人に対して、2社の職員が尋問と称して(1)殺人未遂(2)腕や手首で吊るした状態で殴打(3)裸にされ冬の屋外に放置された(4)うずくまった状態で縛られ、大音量の音楽を長時間聴かされた(5)長期間にわたり食事や水を与えられなかった(6)放尿された(7)全裸など辱められた状態で写真を撮られた(8)他の収容者が強姦など性的虐待を受ける様子を目撃させられた(9)家族が暴行される姿を無理矢理見させられた──などの行為を繰り返したとしている。
ITVGのエドモンド弁護士は、「依頼人のひとりは、尋問官が頭に銃を向けてきたと話している。依頼人の頭に銃を押しつけ、何度かひきがねを引き、尋問官が求めていることを言わなければ、首を切ると脅したと話している」と述べた。
エドモンド弁護士はさらに、虐待事件が多発していたとされる時期にイラク内の収容施設責任者だったカーピンスキー准将(現在、停職処分中)について、「依頼人のひとりは、自分が虐待されていた時、たまたま頭にかぶせられた袋が外れていたので、現場にカーピンスキー准将がいて、一部始終を見て笑っている姿をはっきり目撃したと話している」と語った。カーピンスキー准将はこれまで、刑務所内での虐待について何も知らなかったと話している。
CNNは准将に繰り返し、取材を申し込んでいるが、返事を得られていない。
提訴されたCACIインターナショナルは、「訴えの内容を全面否定する。うその証言や意図的な事実わい曲を元にした、悪意と欺まんに満ちた悪質な訴えだ」と強く反発するコメントを発表した。(CNN 2004/07/28)違法拘束と米大統領告訴へ・グアンタナモ基地収監で
【パリ28日共同】27日のスペインからの報道によると、国際テロ組織アルカイダのメンバーとして約2年間キューバのグアンタナモ米海軍基地に収監された後、今年2月にスペインに送還されたスペイン人が「違法に拘束された」として、今年9月にもブッシュ米大統領を刑事告訴するとともに、損害賠償訴訟を起こす方針を固めた。
ハメド・アブドラハマン氏で、2001年10月にアフガニスタンで米軍に拘束され、02年2月から同基地に収監された。送還後、テロ容疑でスペイン判事の審問を受けたが、7月半ばに保護観察処分で釈放された。
同氏の弁護士によると、告訴や訴訟の場所はスペインか米国、または国際戦犯法廷になるかは未定だが「2年もの長期間、判事にも弁護士にも会えずに拘束されたのは違法だ」としている。(日本経済新聞 2004/07/28)カストロ議長、米大統領にマジギレ 「セックス助長」に反発
【ニューヨーク=長戸雅子】キューバからの報道によると、同国のカストロ国家評議会議長は革命記念日の26日夜、「キューバはセックスツアーの観光地」とのブッシュ米大統領の発言を「言語道断」と切り捨てた。
27日付のキューバの共産党機関紙が報じたもので、カストロ議長は「言葉を失うほどのひどい中傷だ」と反発。ブッシュ大統領を「無知なアルコール依存症患者」と呼び、「キューバからの攻撃に注意するよう警告する」とした。
ブッシュ大統領は今月16日の記者会見で「キューバはセックスツアーの観光地のひとつになっており、共産主義政権がこれを後押ししている」などと発言していた。(産経新聞 2004/07/28)フロリダで投票データ消失 選挙の混乱再現に危機感
【ワシントン29日共同】4年前の米大統領選でパンチカードに穴を開ける投票方式が多くの疑問票を生み、大きな混乱を招いたフロリダ州で、前回選挙を教訓に新たに導入した最新式のコンピューター投票システムから投票データが消えるトラブルがあった。
選挙制度を監視している地元の市民団体が突き止めた内容を28日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報道。大統領選を約3カ月後に控え、同団体は「今、行動を起こさなければ手遅れになる」と、混乱の再現に危機感を強めている。
同州が新規に導入したのはコンピューター画面に指で触れて候補者を選ぶシステム。ところが、前回の大統領選で大規模な再集計を行ったマイアミ・デイド郡のコンピューターから2年前の知事予備選のデータがほぼ全量、消失していることが分かった。
原因は昨年に起きた2系統のシステム障害とみられる。(共同通信 2004/07/29)「華氏911」ブッシュ氏地元で上映 反応さまざま
テキサス州クロフォード(ロイター)マイケル・ムーア監督の映画「華氏911」が28日夜、ブッシュ大統領の私邸があるテキサス州クロフォードで上映され、大スクリーンが設置された野外会場には、数百人の観客が詰め掛けた。
ボストンの民主党大会会場にいるムーア監督は、土壇場で出席をとりやめた。主催者には「自分自身と大統領の対立ではなく、映画の内容そのものが話題の中心になってほしいから」と説明したという。
米同時多発テロやイラク戦争でのブッシュ大統領の動向をこきおろす内容に、観客席からはブーイングと拍手が同時に起こるなど、反応は様々だった。
上映会は平和学関係のセミナーなどを催す施設「クロフォード平和の家」で行われた。入場料は8ドル。売り上げは同施設の運営基金となる。上映会を主催した地元平和団体のジョン・ウォルフ代表は、ムーア監督が突然のキャンセルで欠席したものの「僕たちはこうして集まることができた」とあいさつした。観客には地元住民よりも、近隣からの人々や留学生らが多かったという。
会場近くではブッシュ大統領支持者が多数集まり、上映反対の抗議行動を展開し、ムーア支持者と対立する場面もあった。
クロフォードはもともと民主党支持者の多い、人口705人の小さな町。にも関わらず、上映反対に多くの共和党支持者が集まったことについて、地元警察は「殆どがクロフォード以外から来た人々だろう」と話した。(CNN 2004/07/29)華氏911:「プロパガンダ映画だ」豪首相が批判
【シドニー田中洋之】オーストラリアのハワード首相は29日、豪州で同日封切られたマイケル・ムーア監督の新作「華氏911」について、「プロパガンダ映画だ」と批判した。
「華氏911」は米同時多発テロをめぐるブッシュ米大統領への批判で話題を呼んでいるが、首相は「大統領への憎しみを持つ人物が企画した偏ったドキュメンタリー。絶対に客観的な歴史ではない」とこきおろした。多発テロ発生時にワシントンにいたハワード首相は「テロとの戦い」で対米協調を鮮明にしており、盟友関係にあるブッシュ大統領を“擁護”したものとみられる。
ただ首相は実際に映画を観賞しておらず、「機会があれば見る」と述べた。(毎日新聞 2004/07/29)スピルバーグ監督が映画化 ミュンヘン五輪のテロ事件
【ロサンゼルス=岡田敏一】アテネ五輪を間近に控えて五輪ムードに沸くなか、1972年のミュンヘン五輪で起きた悲惨なテロ事件を題材にした映画が米ハリウッドで製作されることが決まった。メガホンをとるのは、ハリウッドを代表する巨匠のひとり、スティーブン・スピルバーグ監督(56)。公開は2006年の予定で、同監督が放つ久々の社会派大作になる。
米メディアによると、映画の仮題は「復讐(ふくしゅう)」を意味する「Vengeance(ベンジェンス)」。同監督らが94年に創設した大手「ドリームワークス」が製作を手掛ける。
映画は、1972年9月、ミュンヘン五輪の選手村でイスラエルの選手11人を人質にとり、結局、全員を殺害したパレスチナのテロリストを、世界最強といわれるイスラエルの情報機関「モサド」の敏腕エージェントが追い詰めるという、実話をもとにしたストーリー。詳細は明らかになっていないが、敏腕エージェントは、今春公開の大作「トロイ」や昨年の「ハルク」でおなじみの人気男優、エリック・バナが演じるという。
最近は娯楽作品を多く手掛けてきたスピルバーグ監督だが、久々の社会派大作になるという。(産経新聞 2004/07/29)仏週刊誌:シラク仏大統領が「シャロン首相の本音は“大イスラエル”創設にあり」と発言
【東京29日=齊藤力二朗】イスラエルのシャロン首相がフランス在住のユダヤ人にイスラエルへの移住を促したことで両国の関係が悪化している中、フランスの高級週刊誌のカナール・アンシェネが、「シャロン首相の本音はパレスチナ人を追放して“大イスラエル”創設することだ」とシラク大統領が発言したとする記事を掲載した。29日付のネット紙イスラム・メモが同誌から引いて報じた。...(日刊ベリタ 2004/07/29)ブッシュ対ケリーの喧嘩を描く大人気パロディー作品に、思わぬ落とし穴
(WIRED NEWS 2004/07/30)核兵器保有認める? イスラエル首相が発言
【エルサレム30日共同】AP通信などによると、イスラエルのシャロン首相は29日、自らが党首を務める右派リクードの会合で「米国はイスラエルが抑止力による自衛能力を持つべきだと認めている」と述べた。
イスラエルは戦術核を保有しているとされるが、政府は肯定も否定もしない方針をとっている。しかし、今回の首相の発言は、核兵器保有に言及したとも受け取れる。
一方、イスラエル放送は同日、1986年に英紙に核開発を暴露して国家反逆罪などで収監され、今年4月に18年ぶりに出所したイスラエル人技師モルデハイ・バヌヌ氏が、当局の課した制約を破ってアラビア語紙のインタビューに応じたとして、治安当局が近く事情聴取すると報じた。
政府は、外国報道機関との接触を禁じるなどバヌヌ氏の出所後の行動に大きな制約を課し、さらなる核情報の流出に神経をとがらせているが、同氏は最近、ロンドン発行のアラビア語紙アッシャルク・アルアウサトに対し、イスラエルが100−200発の核を保有していると述べた。(共同通信 2004/07/30)「フロリダ開票を監視」 マイケル・ムーア監督
【ロサンゼルス29日共同】ブッシュ米大統領を徹底的に批判した映画「華氏911」が大ヒットしているマイケル・ムーア監督は29日、11月の大統領選挙の際フロリダ州に出向き、投票や開票を監視する意向を明らかにした。
米メディアによると、監督はボストンの民主党大会に参加しているフロリダ州代議員らの朝食会に出席、「今回は(ブッシュ大統領が勝った4年前の選挙と違い)必ずすべての投票が集計されるようにする」と述べた。
監督は4年前にブッシュ(共和党)、ゴア(民主党)両候補の得票集計をめぐり大混乱となったフロリダ州の選挙で共和党陣営による不正があったと主張しており、今回はその再現を防ぐのが目的だとしている。(共同通信 2004/07/30)迎撃実験に初成功―イスラエル=イランの弾道ミサイル想定か
【エルサレム29日時事】イスラエルが米国の資金援助を得て独自開発した弾道ミサイル迎撃システム「アロー」の実験が29日、米カリフォルニア州沖の太平洋上で行われ、実際に発射された長距離弾道ミサイルのスカッドの撃墜に成功した。(時事通信 2004/07/30)米軍のイラク抵抗勢力への勝利は問題外 元国連査察官S・リッター氏の分析
(日刊ベリタ 2004/07/31)Iraqi group claims over 37,000 civilian toll
(Aljazeera 2004/07/31)キューバでも「華氏911」ブーム=120館に長蛇の列、TVで放映
【サンパウロ30日時事】ブッシュ政権を批判的に描き、世界中で話題となっているマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「華氏911」が、米国の「宿敵」キューバでも大ヒットしている。
キューバは著作権条約に加盟しておらず、ロイター通信によると、同作品はDVDからコピーされ、1週間ほど前に全国120館で「封切り」。日ごろ、何かにつけキューバを目の敵にするブッシュ大統領を痛烈にこき下ろす内容だけに、どこの券売所にも長蛇の列ができている。
見終えた初老の男性は「この映画で、米国民が自分たちの政権の真実に気付くことを望む」と一言。ハバナ大学の教授の1人は「ブッシュが世界の真の脅威であることを確認させてくれた」と留飲を下げた。
29日には国営テレビがゴールデンタイムに同作品を放送するなど、映画に乗じたブッシュ批判は過熱気味だが、米国のキューバ系市民からは「華氏911」の存在こそ、米国がキューバと違って自由が保障されていることの何よりの証拠と皮肉る声も聞こえる。(時事通信 2004/07/31)
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