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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第43楽章:2004年1月]
分離壁反対デモで警察がゴム弾、6人負傷 パレスチナ
エルサレム(CNN)イスラエル軍筋によると、イスラエル警察は31日、イスラエルがパレスチナ自治区との境界線沿いに建設する分離壁に反対するデモ隊にゴム弾や催涙ガスで鎮圧を図り、デモ参加者6人が負傷した。
同筋によると、イスラエル人技術者らが自治区ラマラ近くのブドロス村近郊で、分離壁建設の準備を行っていた。パレスチナ人、イスラエル人や外国からのデモ隊数百人が道路を封鎖して、工事の妨害を試みたという。
イスラエル警察がデモ参加者7人を逮捕すると、デモ隊は投石などで抵抗を開始。警官1人が軽傷を負った。その後、警察はゴム弾と催涙ガスを使用したという。
パレスチナ人目撃者の説明によると、イスラエル工事関係者のブルドーザーはこの2日間、分離壁建設のための整地作業としてオリーブの木を切り倒していたという。(CNN 2004/01/01)サマワで劣化ウラン弾 オランダ軍が発見、米軍が大量に使用か
【カイロ31日田中祥彦】陸上自衛隊が派遣される予定のイラク南部サマワで、米軍が使用したとみられる劣化ウラン弾が見つかっていたことが31日までにわかった。サマワに駐留するオランダ軍が発見し、同国国防省が確認した。これまで民間団体や研究者が、首都バグダッド周辺や南部地域で劣化ウラン弾を発見、サマワでも使用された疑いを指摘しており、今回、オランダ政府という公的機関によって、こうした専門家の見方が裏付けられた形となった。
劣化ウラン弾を調査するオランダの民間非営利団体(NPO)、国際社会問題レビュー(RISQ)は、サマワで大量に使用された可能性を指摘しており、劣化ウラン弾の放射能による自衛隊員の健康被害を懸念する声が高まるのは必至だ。
オランダ国防省によると、見つかったのは30ミリ劣化ウラン弾。12月10日にサマワ市内にある廃棄兵器爆破用の敷地で発見されたが、個数は明らかにされていない。同省は、砲弾が無傷の状態であったため、被ばくの原因となるウラン微粒子は放出されず、発見したオランダ兵に健康被害の恐れはないとしている。
RISQによると、問題の30ミリ劣化ウラン弾は、米軍のアパッチ攻撃ヘリコプターかA10攻撃機がイラク戦争中に使用した可能性が高い。米国はイラク戦争での劣化ウラン弾の使用を認めているが、その量、使用地域などの詳細な情報は公表していない。
サマワを含むムサンナ州に1100人の部隊を展開しているオランダでは、イラク派兵にあたり、劣化ウラン弾が兵士の健康に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、議会で問題化した経緯がある。「懸念されるほどの量は使っていない」という米国の言い分に対し、議会や世論には根強い不信感があり、サマワで劣化ウラン弾が確認されたことで、オランダ政府は苦しい立場に追い込まれそうだ。
政治学者でRISQを主宰するマーテン・バンデンバーグ氏は、「米英軍は劣化ウラン弾の使用地域の情報を提供していない。にもかかわらず、オランダ政府も日本政府も派兵を承諾した。これは自国の兵士の健康を危険にさらす行為だ」と批判している。(北海道新聞 2004/01/01)ビキニ被災50年 「死の灰」の危機再びか
米国が「ブラボー」と呼んだ水爆実験で、中部太平洋マーシャル諸島の住民や、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員たちが被曝(ひばく)した。この「ビキニ被災」から3月1日で、ちょうど半世紀を迎える。
広島原爆の1000倍という巨大な威力。その衝撃は、原水爆禁止運動がうねりのように全国に広がり、ヒロシマ・ナガサキの原爆被害をあらためて世界に広める契機ともなった。しかし、21世紀を迎えた今、核保有国は拡散を続ける。小型核兵器の開発の動きもある。人類と地球に再び、「死の灰」を降らせるのか―。(森田裕美)実験名は「ブラボー」。15メガトンの水爆が爆発し、放射性物質が降り注ぐ。漁船「第五福竜丸」の23人が操業中だった。
1954年3月1日、米国は当時、国連信託統治領だった中部太平洋マーシャル諸島のビキニ環礁で水爆実験「ブラボー」を実施した。威力は、当時としては史上最大の15メガトン、広島型原爆の1000倍に上った。爆発で巻き上げられた砂やサンゴは、放射性降下物(死の灰)となって降り注いだ。風下にいた島民、米軍の観測兵、そして近海で操業していたマグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員たちが被曝した。
第五福竜丸は、ビキニ環礁の東160キロ付近で操業中だった。乗組員23人が全員被曝した。2週間後の3月14日、母港の静岡・焼津に帰港。その年の9月、最年長だった無線長久保山愛吉さんが40歳で死亡。現在までに12人が亡くなっている。
日本政府は、日本の漁船の被災船数は856隻と発表している。これらの船の乗組員の汚染については不明のまま。水揚げされたマグロは放射能で汚染され、大量に廃棄された。
事件は、目に見えない放射線の恐怖を国民に突きつけた。広島、長崎の被害をあらためて感じさせた。こうして、東京・杉並の女性たちが署名運動に立ち上がるなど、原水爆禁止運動が盛り上がる。しかし、大衆運動として出発した運動はその後、政党色を強め、旧ソ連の核実験の評価をめぐり、分裂へと至る。
事件は翌年1月、米国が日本政府に200万ドルの慰謝料を支払うことで政治決着し、第五福竜丸の乗組員には1人平均200万円が支払われた。福竜丸はその後、数奇な運命をたどったが、現在は東京・夢の島で保存・展示されている。 「人類の平和のため」と住民は島を追われた。繰り返される移住。 放射能の除去作業は一部で今も続く。
マーシャル諸島は日本の東南約4000キロに位置し、29の環礁と5つの島からなる。
54年3月1日、水爆実験「ブラボー」は、風下のロンゲラップ環礁で86人、さらに東のウトリック環礁で166人(いずれも胎児を含む)の頭上に「死の灰」を降らせた。
被曝者は、この人数ではとどまらないとされる。米国は46―58年にかけ、マーシャル諸島北部のビキニ環礁とエニウェトク環礁で計67回の核実験を繰り返した。周辺の島民が、その放射性降下物を浴びたり、残留放射能で内部被曝したりした可能性は否定できない。
ビキニ環礁の住民は実験場となった当時、「人類の平和のため」との理由で島を強制退去させられた。ロンゲリック環礁、クワジェリン環礁、キリ島などを転々と移住。米国は68年にいったん安全宣言を出し、島民は帰ったが、ヤシの実から放射性物質が検出されるなどして、78年に環礁を閉鎖。島民は再び、キリ島に移住した。
現在は、短期間の滞在には問題のない汚染レベルとされ、ダイビングツアーもある。
ロンゲラップ環礁の住民たちは、「ブラボー」から丸2日以上が経過した後、米軍が避難させた。57年、米国の安全宣言によりいったん帰島したものの、放射線被曝の急性症状と似た症状が表れ、住民たちは85年、再び島から脱出した。
米国は98年から再定住計画を進め、今も放射性物質の除去作業が続く。住民たちは現在、無人島メジャトのほか、首都マジュロ、イバイなど人口密集地に暮らしている。
もう1つの実験場だったエニウェトク環礁は80年、米国の資金で環境整備され、移住させられていた住民たちは環礁の南部に帰島した。
米国はビキニなど4つの環礁での核被害を認め、1億5000万ドルを拠出。基金により住民への無料医療などが実施されてきたが、米側は追加補償には応じず、財源不足に。昨年末でとうとう事業打ち切りが決まった。
「ブラボー」実験では島によって避難措置などが異なることから、「人体実験」だったとの見方もある。(中国新聞 2004/01/01)油田奪取:第4次中東戦争時に米英が検討 英外交文書で判明
73年の第4次中東戦争でアラブ産油国は米国など親イスラエル諸国に石油禁輸措置をとったが、米英が対抗手段としてサウジアラビアなどペルシャ湾岸諸国油田の武力奪取を検討していたことが、1日公開された英政府の外交文書で明らかになった。世界経済を混乱に陥れた石油危機は世界戦争に発展する可能性があった。
英政府は30年を経た外交文書を公開している。公開文書によると、アラブ産油国の石油禁輸を憂慮した当時のシュレジンジャー米国防長官がワシントン駐在の英大使に「米国は武力行使を除外できない」と軍事行動の準備を連絡した。英政府は石油禁輸が長期化した場合に米国がペルシャ湾岸諸国の油田を武力で奪取すると判断した。
想定された軍事作戦は、トルコやキプロスなどの米軍基地から出撃した空挺部隊がサウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦の油田を奪取する。米国が英国に作戦への参加を要請した場合、英軍はアラブ首長国連邦の油田奪取を担当することが考慮された。
油田の奪取は10年以上続くとの見通しを立て、アラブ諸国の反発はもちろん、米ソ対立の激化を予想した。英政府は最大のリスクとしてソ連に支援されたイラクが油田奪還を目的にクウェートに軍事侵攻する可能性を指摘していた。
第4次中東戦争は10日間で終結し、石油禁輸も数カ月で終わったため、米英の油田奪取作戦は実行されなかった。しかし、公開文書は米英の対中東外交の最優先課題が石油の確保であることを改めて裏付けている。(毎日新聞 2004/01/02)“指紋には指紋を”ブラジルが米のテロ対策に報復
【リオデジャネイロ=本間圭一】ブラジルの連邦警察は1日から、同国に入国する米国市民に対し、指紋と顔写真の登録を始めた。
米政府が今月5日から、テロリストの不法入国を防ぐため、査証(ビザ)を取得して入国するすべての外国人に指紋と顔写真の登録を行うことへの報復措置。ブラジル政府は、米政府に、登録作業からブラジル国籍者を除外するよう働きかけたが、認められなかった。報復措置を命じたブラジル連邦地裁判事は、「米政府の決定は、外国人排斥を示すもので、(ドイツでユダヤ人を迫害した)ナチスの恐怖にも匹敵する」と反発している。ブラジルで、指紋などの登録作業は1日、同国最大の都市サンパウロの国際空港で始まった。
ただ、今回の判事の命令は、上級裁の決定で覆される可能性もある。(読売新聞 2004/01/02)礼拝日のスンニ派モスク急襲 米軍に信者1000人が抗議
【バグダッド3日共同】イラク駐留米軍はイスラム教の礼拝日である金曜日の2日、反米武装勢力の出撃拠点になっているとしてバグダッド西部のイスラム教スンニ派のモスク(礼拝所)を急襲した。モスクは立ち入り禁止とされ、1000人以上の信者が抗議、反米感情が一段と高まった。
米軍によると、急襲で32人を逮捕、ロケット弾発射装置や爆弾製造器具などを押収した。
モスクの指導者ジャナビ師はロイター通信に「押収されたのは自衛用のライフル銃だけ」とし、米軍によるスンニ派の迫害だと訴えた。
信者は礼拝前、手足を水で洗ってからモスクに入るのが一般的だが、同師は「米兵は銃を手に、靴のまま入ってきた。(イスラム教の聖典)コーランを踏み、礼拝している人を殴り、募金箱を盗んだ」と述べた。コーランのページが破られたとの主張もある。(共同通信 2004/01/03)昨年は世界で記者36人死亡=イラク戦争で急増
【ニューヨーク2日時事】ニューヨークに本部を置くジャーナリスト保護委員会(CPJ)は2日、2003年に取材活動中に死亡したジャーナリストが世界で36人に上り、02年の19人から急増したと発表した。
イラク戦争が主因で、犠牲者の約3分の1の13人が、イラクで交戦などに巻き込まれて死亡している。
これら13人のうち、「少なくとも4人の死は米軍の軍事行動の結果」とCPJは指摘。米国防総省に対し、原因を説明するよう求めた。イラクではこのほか、6人が戦争取材中に交通事故や病気で死亡している。
また中東では、イスラエル軍の発砲で2人が死亡。フィリピンでも汚職事件の取材に当たっていた5人が殺害されるなど、報道への報復や口封じ目的でジャーナリストが狙われる事件が後を絶たないという。(時事通信 2004/01/03)ウィリー・ネルソンの新曲、イラク戦争を批判
【ダラス31日ロイター】米カントリー歌手のウィリー・ネルソン(70)が、イラク戦争を批判するクリスマス・ソングを作詞した。
ネルソンは31日ロイター通信に対し、クリスマスの日にニュースを見た後で「Whatever Happened to Peace on Earth」の歌詞を書いたと語った。大統領戦出馬を表明している民主党のクシニッシ候補を応援するため、来年1月3日にテキサス州オースティンで開催されるコンサートで披露する予定。
ネルソンにとっては、ベトナム戦争時代に反戦をうたった歌詞を作って以来、今回が自身2作目の反戦歌になる。
新作は、イラク侵攻を決定したブッシュ政権と、反戦を口にするのは愛国心に欠けると思っている人々を批判した。ネルソンは、この曲が論争を呼んでほしいとし、「誰からも反応が無かったとしたら、痛いところを突かなかったということかもしれない」と述べている。(ロイター通信 2004/01/03)ブルガリア兵士がイラク行き拒否 テロ攻撃での犠牲受け
ブルガリアからの報道によると、同国軍のコレフ参謀総長は2日、今月上旬にイラクへ派遣される同国部隊のうち、兵士25〜30人が任務を拒否していることを明らかにした。
ブルガリア軍はイラク中部カルバラに約500人が駐留。12月27日に自爆テロに遭い、5人が死亡した。イラク行き拒否者が出たのは、駐留の交代要員として派遣される部隊で、参謀総長は「家族からの要望の結果だろう」とテロの影響を認めた。部隊への参加は志願制。(朝日新聞 2004/01/03)拘束イラク人に暴行死なす バスラ駐留の英軍兵士
【ロンドン3日共同】イラク南部バスラで昨年9月、武器所持の疑いで駐留英軍に拘束されたイラク人男性8人が兵士に暴行を受け、1人が死亡していたことが分かった。4日付の英紙インディペンデント日曜版が伝えた。
死亡したのはホテル従業員バハ・ムーサさんで、仲間の7人とともに英軍の施設に連行され、手を縛られ頭から袋をかぶせられた上で、殴るけるの暴行を受けた。
仲間によると、ムーサさんは息苦しいと訴えたが、兵士らは無視し、暴行を続けたという。ムーサさんの妻も昨年病死しており、2人の息子は両親とも亡くした。
英軍当局は、兵士の責任を問わないことを条件に親族に8000ドル(約86万円)の補償金を提示したが、親族は訴訟も検討しているという。(共同通信 2004/01/04)イスラエル軍、少年らパレスチナ人4人射殺
【ナブルス(ヨルダン川西岸)3日ロイター】イスラエル軍は3日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスで同軍戦車や兵士に投石していた10代のパレスチナ人少年3人を射殺した。目撃者が明らかにした。
3人の葬儀でひつぎを担いでいた17歳の少年も銃撃を受け負傷。病院関係者は後に死亡を確認した。目撃者によると、イスラエル兵が投石していた人に発砲したという。
パレスチナ和平交渉のエレカト地方行政相は、事件を「虐殺」と非難し、ロイター通信に対し、事件の責任は全てイスラエル側にあると主張した。
エレカト地方行政相は、停滞している中東和平案「ロードマップ」を支持する国連、欧州、米国、ロシアに対し、和平への取り組みに本腰を入れるよう要請した。(ロイター通信 2004/01/04)核開発暴露男の渡航禁止検討=出所前に気もむイスラエル
【エルサレム4日時事】1986年にイスラエルの核兵器開発・保有を英紙サンデー・タイムズに暴露し、国家反逆罪などで服役中のイスラエルの元核技師モルデハイ・バヌヌ氏(49)が禁固18年の刑期を終えて4月に出所するのを前に、さらなる秘密漏えいを恐れるイスラエル当局が、同氏に海外渡航禁止などの措置適用を検討していることが4日、明らかになった。
イスラエルは、核兵器保有を否定も肯定もしない「あいまいな政策」を続けているが、原子力研究所に勤務していたバヌヌ氏が証拠写真や情報を同紙に提供。イスラエルは100発以上の核弾頭を保有していると報じられ、世界に衝撃を与えた。(時事通信 2004/01/05)ref. The US Campaign to Free Mordechai Vanunu 参照:モルデハイ・バヌヌさんに自由を!〜バヌヌ氏釈放キャンペーン〜
(アムネスティ・インターナショナル日本 ひろしまグループ)日豪に続きカナダも参加へ 米推進のミサイル防衛
【ワシントン6日共同】カナダが近くブッシュ米政権が推進するミサイル防衛に参加する見通しが強まり、米軍筋は6日までに「交渉は順調に進んでおり、カナダ政府は近く正式参加を決めると思う」と述べた。
ミサイル防衛は日本が先月に導入を正式決定したほか、オーストラリアも参加方針を表明したばかり。同盟国の相次ぐ参画で、ミサイル防衛網拡大に一層の弾みがつきそうだ。
先月就任したマーティン首相は以前からミサイル防衛への参加に意欲を表明。プラット新国防相もカナダ軍の変革に取り組む中で、ミサイル防衛の検討を最優先の課題に位置付けている。
クレティエン前政権はミサイル防衛に関する検討を進めていたが、導入には慎重姿勢を示していた。カナダはイラクへの派兵拒否で冷却化した米国との関係を改善する狙いもあるとみられる。
ミサイル防衛では、米国とカナダの防空を担当する北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が衛星からの情報受信などの役割を担うため、カナダの参加が不可欠とされていた。(共同通信 2004/01/06)テロ対策:米入国者の顔写真と指紋を電子的チェック
【ワシントン和田浩明】米政府は5日、ビザ(査証)を取得して米国に入国する外国人訪問者の顔写真と指紋の電子的チェックを全米115の国際空港と14の主要港湾で開始した。同制度を運用する国土安全保障省のリッジ長官は同日会見し「旅行者を受け入れつつ、テロリストを排除するためのもの」と趣旨を説明した。
同制度では、ビザ取得者が米国の在外公館であらかじめ顔写真と指紋を電子的に登録。入国審査の際、再び顔写真を撮影し指紋をスキャンして照合し、本人確認を行う。出国時にも指紋を電子的に確認する。
短期滞在者の査証が免除されている日本などからの入国者も、長期滞在のため査証が必要な場合はチェックされる。旅行者の個人情報が収集されるため、米国の人権団体などからは犯罪捜査などでの乱用の可能性も指摘されている。
同制度の対象となるブラジルなどは、抗議の意味も込めて米国からの訪問者の指紋を入国時に登録させ始めた。(毎日新聞 2004/01/06)夫が「事故」計画…故ダイアナ元妃、不安を記す
【ロンドン=飯塚恵子】故ダイアナ元英皇太子妃(当時36歳)がパリで事故死する約10か月前の1996年10月、自筆の手紙の中で、「私の夫」が自分に対する事故を計画しているとの不安を記し、チャールズ皇太子に対する恐怖心をあらわにしていたことがわかった。6日付の英大衆紙デイリー・ミラーが報じた。
一方、英司法当局は6日、事故の真相を探るために、事故から約6年4か月ぶりに英国内で初の司法調査を始めた。
ミラー紙が報じた手紙は、元妃の元執事ポール・バレル氏にあてられたもので、昨年10月にバレル氏が同紙に提供。同紙は当時、王室との訴訟ざたを避けるため、「何者か」の部分を黒く塗りつぶして報道していた。
同紙が今回、明らかにしたところによると、手紙は、「私の人生の局面は今、最も危険な状態にある。私の夫は私の車に『事故』を計画している。ブレーキの故障と頭部への重傷で、彼の結婚の実現を図ろうとするものだ」と書かれていた。
同紙は「(元妃の死に関する)陰謀説を再燃させる」ものとして、大きく報じた。「私の夫」の部分を公開したことについては、「調査の開始により、いずれ公になると判断した」としている。
事故に関する英司法当局の調査は、元妃の死亡についてと、事故車に同乗していた恋人、ドディ・アル・ファイドさん(英当局資料によると当時42歳)の死亡について、別々に行う。当局は、すでにバレル氏に対しても、問題の手紙を含めた資料の提出を求める方針だ。(読売新聞 2004/01/06)「戦争で深刻な環境破壊」 イラクの現状、国連が報告
イラク戦争の軍事行動やそれに続く略奪などの結果、同国内で放射性物質や化学物質の汚染による、深刻な環境問題が数多く起きているとする国連環境計画(UNEP)の報告書が、7日までに明らかになった。
米英軍による劣化ウラン弾の使用を確認するとともに、汚染が起きたとみられる地区を数カ所特定。周辺住民や環境への影響調査など、対策が早急に必要と提言した。
しかし昨年8月の国連事務所爆弾テロ事件で、環境復興を支援できる国連職員はイラクから撤退。治安悪化で復帰の見通しも立っておらず、早期解決は困難な情勢だ。
UNEPはイラクの環境をめぐる過去の調査を土台に、昨年7、8月には2度の現地調査を実施。優先的な対応が求められる問題に焦点を当て、報告書をまとめた。
報告書は1991年の湾岸戦争で大量に使用された劣化ウラン弾について、今回の戦争でも「米英当局が使用を認めた」と記述。英当局から得た情報として、英軍戦車が南部のバスラ周辺で1.9トンの劣化ウラン弾を使用したことなどを明らかにしている。(共同通信 2004/01/07)兵士17人がまた派遣拒否 ブルガリア軍
【ベルリン7日共同】ブルガリアの首都ソフィアからの報道によると、同国のスビナロフ国防相は6日、今月中にイラクへ派遣予定の部隊のうち17人が新たにイラク行きを拒否していることを明らかにした。これで、ブルガリア軍でイラク行きを拒否しているのは計47人となった。
ブルガリアはイラク中部カルバラに約500人を派遣しているが、1月中に全員の交代を計画している。
昨年12月27日に自爆攻撃で兵士5人が死亡したことで、ブルガリア政府の安全対策の不備に対する批判が国内で強まっている。派遣拒否者は交代要員の一部。
国防相は「派兵計画全体への影響はない」と強調。兵士の装備面などを強化し、ブルガリア軍などからなる国際治安部隊を指揮するポーランド軍と連携し、安全対策の向上を図るとしている。(共同通信 2004/01/07)旅券燃やし占領批判 元米海兵隊員
【バグダッド7日共同】1991年の湾岸戦争に参加した元米海兵隊員ケン・オキーフさん(34)が7日、米国によるイラク戦争と占領に抗議するため、かつてフセイン大統領像が立っていたバグダッド中心部の広場で、自分の米国旅券を燃やすパフォーマンスを行った。
オキーフさんは「占領に反対するイラクの人々に連帯する。不当な戦争を行ったブッシュ(米大統領)はナンバーワンのテロリストであり、誇りを持てない米国の旅券はいらない」などと声明を読み上げ、紺色の表紙の旅券に火を付けた。
アイルランド系のオキーフさんは昨年アイルランドの旅券を取得、現在はロンドンに住んでおり、移動に支障はないという。(共同通信 2004/01/07)フセイン元大統領を拘束した米軍「デジタル師団」
イラク・ティクリート(CNN)12月にフセイン元大統領を捕捉した米軍の第4歩兵師団は「フォース21旅団以下指揮統制システム(FBCB2)」と呼ばれる高度なデジタル機器を駆使し、「デジタル師団」と呼ばれる。夜間に行われた元大統領捕捉作戦では、離れた場所から指揮官たちが画面上で捜索の一挙一動を見つめていた。
同師団に配属された民間人の専門家によると、他の部隊も同様のシステムを持っているが、完全にデジタル武装されたのは同師団が最初だという。FBCB2が実戦で使われたのはイラク戦争が初めてだという。
元大統領捕捉作戦では、デジタル無線システムにより、捜索車両の映像がティクリートにある第1旅団の本部が戦略作戦室のスクリーンに映し出された。作戦室に映される3つの画面の1つに戦車、ブラッドリー歩兵戦闘車、ヘリコプター、軍用車の位置が青色で示された。
デジタル通信を管理するスティーブ・ジョーンズ氏は「FBCB2システムで、指揮官がリアルタイムで米軍車両などの位置を確認することができた」と述べた。民間人のジョーンズ氏はバージニア州のIT企業、マンテックからの出向者。同氏は「地図は過去の遺物だ」と話す。
作戦室では、戦術担当者が光ファイバーケーブルでつながる陸軍戦闘指揮システム(ABCS)を使い、指揮官らはグラフィックスを多用した作戦統制システムを使う。作戦の指令はFBCB2を装備した前線の軍に送られる。ジョーンズ氏は「数時間毎に変更しなければならない地図を持つ代わりに、車両が動く度にリアルタイムにアップデートされる地図を持つことで、戦場の指揮官は軌道修正が可能になる」と話す。
戦場の車両で、兵士らは6から10ギガバイトのハードドライブと、333か512メガヘルツのデータプロセッサーを備えた耐久性の高いコンピューターを用いる。電子メールで指令を出すことをあるという。また、デジタル無線ネットワークを使って、音声無線システムなどを使って交信、全地球測位システム(GPS)などを搭載しているという。
第4歩兵師団の兵士らがティクリート南東約15キロの地下室のほら穴でフセイン元大統領を見つけたときも、第1旅団の作戦室では数人の指揮官がスクリーンで拘束の様子を見ていた。しかし、情報部門を統括するマーフィー少佐は「現場にいたかった」と述べ、テクノロジーが人間の目に代わるわけではないと主張した。第1旅団を率いるヒッキー大佐も「何をどのようになすべきかを考える兵士が中心だ。テクノロジーは手段に過ぎない」と強調した。(CNN 2004/01/07)イスラエル人建築家の作品選ぶ=テロ跡地のメモリアル−NY
【ニューヨーク6日時事】米同時テロで崩壊したニューヨーク世界貿易センタービルの跡地に建設される犠牲者メモリアルの国際コンペで、ロワーマンハッタン再開発公社は6日、イスラエル出身の建築家マイケル・アラド氏らの作品「欠落の反映」が設計案に選ばれたと発表した。
ニューヨーク在住の彫刻家、佐々木敏雄氏(57)=京都府出身=の作品など8つが最終選考の対象になっていたが、審査団はアラド氏の作品が「タワー崩壊の残した大きな空洞を喪失の象徴とした」点を評価した。(時事通信 2004/01/07)イスラエル軍、パレスチナ人3人射殺 ヨルダン川西岸
イスラエル軍放送によると、同軍は7日、ヨルダン川西岸パレスチナ地区の2カ所で計3人のパレスチナ人を射殺した。うち1人は非武装の一般市民だったという。
治安筋によると、西岸ナブルス近郊で、軍が行方を追っていたアラファト自治政府議長系組織ファタハの軍事部門活動家を見つけ、射殺した。その際、そばの茂みの陰にいたパレスチナ人も殺されたが、武器は持っていなかった。
また、西岸トルカレムでは武装パレスチナ人とイスラエル軍との間で銃撃戦が起き、イスラム過激派ハマス活動家1人が射殺された。(朝日新聞 2004/01/07)イラク:ベクテルがまた受注 戦後復興第2期事業
【ワシントン和田浩明】米国際開発局(USAID)は6日、契約総額が最大18億ドル(約1911億円)に上るイラク戦後復興第2期事業を、米エンジニアリング大手のベクテル・グループ(本社・サンフランシスコ)などに発注したと発表した。同社は昨年4月にも6億8000万ドル(約722億円)のイラク復興事業を同局から受注している。
ベクテルは、ブッシュ政権の対イラク開戦を強く支持していたシュルツ元国務長官が役員を務めるなど、米政権と関係が深いとされる。イラク復興契約をめぐっては、チェイニー副大統領が政権入り直前まで最高経営責任者を務めた米エネルギー大手、ハリバートン・グループなどにも陸軍工兵隊が巨額の契約を独占的に発注しており、「身内びいき」などの批判がさらに強まることも予想される。
今回の契約の期間は2年間で、発電関連設備や上下水道、空港や港湾施設の再建や維持などが対象事業。国際開発局は同日発表した声明で、発注手続きについて「公開された規則に基づいたもの」と強調した。(毎日新聞 2004/01/07)米、民間機用ミサイル防衛システム開発へ
【ワシントン支局】米政府は6日、米国本土でのテロ防止策の一環として、民間航空機用のミサイル防衛システムの開発に乗り出すと発表した。携帯型の地対空ミサイルによる攻撃を防ぐため、ミサイルが航空機のエンジンの熱を感知できないようにする。米ノースロップ・グラマンなど3社に研究開発を委託し、2年後の実用化を目指す。
新システムが完成すれば、軍用機や政府専用機に準じた防衛装備を民間機が備えることになる。米国土安全保障省のハッチンソン次官は記者会見で「特定のテロ情報があるわけではない」と強調したが、民間機を狙ったテロ攻撃に神経をとがらせているのは明らかだ。新システムは肩に担いで発射する対空ミサイル「SA―7」を用いたテロを防ぐのが目的。SA―7は2002年、イスラエルの民間機を狙ったケニアでのテロに使われ、民間機への攻撃に用いられる懸念が高まっている。(日本経済新聞 2004/01/07)イラク戦 環境も泣く 米英が劣化ウラン弾 国連環境計画が報告書
イラク戦争の軍事行動やそれに続く略奪などの結果、同国内で放射性物質や化学物質の汚染による、深刻な環境問題が数多く起きているとする国連環境計画(UNEP)の報告書が明らかになった。
米英軍による劣化ウラン弾の使用を確認するとともに、汚染が起きたとみられる地区を数カ所特定。周辺住民や環境への影響調査など、対策が早急に必要と提言した。
しかし昨年8月の国連事務所爆弾テロ事件で、環境復興を支援できる国連職員はイラクから撤退。治安悪化で復帰の見通しも立っておらず、早期解決は困難な情勢だ。
UNEPはイラクの環境をめぐる過去の調査を土台に、昨年7、8月には2度の現地調査を実施。優先的な対応が求められる問題に焦点を当て、報告書をまとめた。
報告書は1991年の湾岸戦争で大量に使用された劣化ウラン弾について、今回の戦争でも「米英当局が使用を認めた」と記述。英当局から得た情報として、英軍戦車が南部のバスラ周辺で1.9トンの劣化ウラン弾を使用したことなどを明らかにしている。米軍の使用量は不明のままだ。
汚染物質除去などの対応が緊急に必要な地区の代表例として、(1)ミシュラク硫黄鉱山、工場(イラク北部)(2)ツワイサ原子力センター(中部)(3)ドゥラ製油所貯蔵施設(同)などを列挙。
硫黄工場では昨年6月から約1カ月続いた原因不明の火災で、硫黄酸化物が大量に放出され、周辺住民が呼吸器や皮膚の異常を訴え、樹木が枯れるなどした。
原子力センターでは同4月、放射性物質入りの容器が多数持ち出される略奪が発生。周辺住民が中身を捨て、容器を食品や水の保存などに利用したとみられ、深刻な被ばくが懸念されている。<国連環境計画(UNEP)> 環境分野の国際協力推進などに携わる国連機関。1972年に開かれた国連人間環境会議が採択した環境国際行動計画を実施に移すための機関として設立された。オゾン層保護、気候変動、廃棄物、生物多様性保護など幅広い分野で活動している。本部はナイロビ(ケニア)。(中日新聞 2004/01/07)
米軍が民家を砲撃、イラク人夫婦死亡 住民らが米軍非難
イラク中部のファルージャで6日夜、パトロール中の米軍戦車が民家を砲撃し、家で就寝していたイラク人夫婦が死亡した。カタールの衛星テレビ局アルジャジーラなどによれば、子ども5人が隣室で寝ていたが、けがはなかったという。
ロイター通信が目撃者の話として伝えたところでは、パトロール中の米兵に向けて何者かが発砲したため、米軍戦車がその方向にあった民家に向けて、約200メートルの距離から砲撃した。民家は壁などが粉々になって崩れ落ちた。
住民らは「これが民主主義か?」「人道に対する犯罪だ」などと米軍を非難し、付近は一夜明けても騒然とした空気に包まれていたという。
ファルージャはバグダッドの西約50キロにあり、もともと反米勢力の活動が活発な地域。2日には米軍ヘリが撃墜され、5日にはフランスの民間人2人が銃撃されて死亡するなど事件が相次いでいる。(朝日新聞 2004/01/08)大量破壊兵器捜索チームの一部、ひそかに撤収 米紙報道
イラクの大量破壊兵器(WMD)を捜索していた米チームの一部400人がひそかに撤収していたことが分かった。8日、米ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。国防総省関係者は「調査に値するものは調査し終えた」と同紙に語り、WMDを発見する可能性が小さくなったことを示唆した。
米国はこれまで、中央情報局(CIA)のデビッド・ケイ特別顧問のもと、1400人態勢で旧フセイン政権の核兵器や生物・化学兵器などを捜索してきた。撤収した約400人はこのチームの中で、兵器貯蔵庫やミサイル発射装置の捜索を主に担当していたとみられる。
ホワイトハウスのマクレラン報道官は8日の会見で、撤収について否定も肯定もせず、「捜索チームは今後も活動を続ける」とだけ述べた。
一方、シンクタンクのカーネギー国際平和財団(ワシントン)は8日、「イラクのWMDは、米国や世界の安全保障に対する差し迫った脅威ではなかった」と分析する報告書をまとめた。「米国に気づかれることなく、数百トンの生物・化学兵器や何十発のスカッドミサイル、関連工場などを破壊したり隠したり、国外に持ち出したりできたとは考えにくい」と指摘している。
米政府の国家情報評価報告書(02年10月)がWMDの脅威を強調した背景について、「情報当局が政策立案者から影響を受けたからだ」と指摘。ブッシュ政権中枢の「圧力」を批判した。(朝日新聞 2004/01/08)ネオコンに米国務長官反撃 「軟弱」の指摘に不快感
【ワシントン8日共同】パウエル米国務長官は8日の記者会見で、外交による国際協調を重視した同長官らの穏健路線を、新著で「軟弱」と批判したネオコンサーバティブ(ネオコン、新保守主義)の中心人物、パール国防総省顧問に反論、「私は書評は行わない」と露骨な不快感を示した。
国益のためには先制攻撃も辞さないブッシュ政権に影響力を持つパール氏は、対テロ戦に関する新著で、北朝鮮への経済制裁を主張するなど強硬路線を展開。7日付の保守系ウォールストリート・ジャーナル紙では、イランとの対話再開の可能性を最近示唆したパウエル長官をやり玉に挙げ「柔軟路線こそ観念的」と切って捨てた。(共同通信 2004/01/09)イラク男児が名大に入院 劣化ウラン弾?で血液疾患
湾岸戦争やイラク戦争で使われた劣化ウラン弾の影響とみられるがんや白血病が多発するイラクで血液の病気を患うアッバース・アリ・アルマルキー君(5つ)が9日、支援団体の仲介で名古屋大病院に入院した。
アッバース君は昨年5月に発病、イラク南部バスラの病院で治療を受けていたが、名古屋市の市民団体「セイブ・イラクチルドレン・名古屋」(小野万里子代表)の招きで来日が実現した。
母親に抱かれ、病院での記者会見に臨んだアッバース君は不安げな表情だったが、担当医の小島勢二教授は「どこの国の子だろうが診るのが当然。気負いはない」と受け入れに自信を見せた。
会見には小島教授の下で2月から半年間研修を受ける2人のイラク人医師も同席、1980年代後半に比べイラクでがんや白血病の件数が約15倍増え、十分な医薬品がないため死亡率も高くなっていると訴えた。(共同通信 2004/01/09)イラク:劣化ウラン弾被害「5年後に出る」医師語る
【バスラ(イラク南部)小倉孝保】イラクで劣化ウラン弾によるとみられる被害の対応に当たっている2人の医師が8日、バスラでインタビューに応じ、イラク戦争における劣化ウラン弾被害について「5年後には出てくるのは間違いない」などと語った。
バスラ教育病院のジャワッド・アリ医師(60)とバスラ小児産婦人科医院のジャナン・ガリブ・ハッサン女医(47)の2人。ともに91年の湾岸戦争以来、劣化ウラン弾の被害調査に携わり、がん患者の治療のほか世界各地で講演をしたりシンポジウムに出席し、被害実態を訴えている。
アリ医師は「私の調査では、バスラのがんによる死者は88年には34人だったのが02年には644人と19倍になった」と指摘。イラン戦争について「湾岸戦争では郊外に集中していた劣化ウラン弾の使用地域が、今回はバスラやバグダッドの市街地にも拡大した。5年後には被害がはっきり出てくる」と語った。
また、ハッサン女医も「最近私の患者には骨のがん患者が増えている。劣化ウラン弾被害は収まる気配をみせていない」とし、「今回の戦争ではバスラ以上にバグダッドで劣化ウラン弾が使用された可能性がある。次に被害が続出するのはバグダッドかもしれない」との見方を示した。
フセイン政権下、2人が主張する劣化ウラン弾被害は同政権にとっても都合が良かったため、一部には「政権が2人を利用している」という見方があった。政権崩壊後、バスラ教育病院では一部の医師から「劣化ウラン弾被害はフセイン政権が作り上げたもの。2人の医師は政治利用された」と批判もあった。
これについて、2人は「科学的な根拠に基づいて発言しており、政権が変わっても、主張に変化はない。医師の中には米政府を怖がったり、米政府に接近するため、被害を否定するものがいる」と口をそろえた。
バスラ教育病院のネザル・マフフーズ外科部長は「政権崩壊後、劣化ウラン弾の被害についてさまざまな意見が出たが、アリ医師らの調査は信頼できるものだと考えている」としている。(毎日新聞 2004/01/09)300倍の放射線量を測定 イラク・サマワの一部で
【サマワ(イラク南部)10日共同】陸上自衛隊の派遣先となるイラク南部サマワで、地元の人権活動家と日本の市民団体「イラク国際戦犯民衆法廷」のメンバーが兵器の残がいの放射線量を調査した際、通常レベルの約300倍の線量が測定されたことが10日、分かった。
イラク戦争中、米軍が劣化ウラン弾を投下した可能性が高い。人権活動家のサーレさんは「同様に危険な場所は市内各地にある」としており、自衛隊にとって「見えない脅威」となりそうだ。
高レベル線量が測定されたのは、市中心部から約2キロの旧食肉解体場にある旧イラク軍の高射砲の残がい。サーレさんによると、昨年4月3日の米軍の空爆で、解体場は全壊した。
被弾したとみられる場所では、1時間当たり30マイクロシーベルトの線量が測定された。市内では同0.1マイクロシーベルト前後が通常値。
現場は、住民が農業用水などに利用するユーフラテス川の近く。付近は子供の遊び場になっており、サーレさんは「サマワ市当局に高射砲の撤去や現場の立ち入り禁止措置を取るよう何度も要求したが、イラクが占領下にあることを理由に何もしない」と憤っている。(共同通信 2004/01/10)運転手の飲酒説に新たな疑問 ダイアナ妃死亡事故で英紙
英紙タイムズは10日、97年にパリでダイアナ元皇太子妃が死亡した交通事故に関し、英警察の捜査で、当時、捜査を担当した仏当局が運転手の血液を他人のものと取り違えた可能性が浮上した、と報じた。運転手による飲酒と薬物使用を事故の主因とした仏側の結論に、疑問を突きつける新事実としている。
同紙によると、運転手のものとされた血液からアルコール、薬物成分と共に、多量の一酸化炭素が検出された。血中の一酸化炭素濃度は極めて高く、運転はおろか歩行も困難な状態だったとみられる。仏警察はこれまで、検体のDNA鑑定を実施しておらず、何らかの理由で他人の検体と取り違えた可能性も否定できないという。
同紙はまた、今月始まったダイアナさんの死因に関する審問で、チャールズ皇太子が当局の聴取を受ける公算が大きいとも報じている。
大衆紙デーリー・ミラーが先週、ダイアナさんが「夫が私を殺そうと謀っている」と書き残していた、と報道。警察がこの手紙に関心を寄せているためという。(朝日新聞 2004/01/10)大量破壊兵器脅威はわい曲 米シンクタンク報告
イラク、核兵器を放棄 化学兵器すでに破壊
【ワシントン=沢木範久】米シンクタンク、カーネギー平和研究所は8日、イラクの大量破壊兵器に関する報告書を発表し、ブッシュ政権が組織的に旧フセイン政権の脅威をわい曲した−と結論付けた。パウエル米国務長官はわい曲を否定したが、ブッシュ政権が派遣した大量破壊兵器捜索団は規模縮小が始まり、イラク戦争の大義は“幻”に終わる可能性が高くなっている。
同研究所は有力シンクタンクのひとつで、報告書はマシューズ所長ら3人の調査結果。イラクは核兵器開発を放棄していた」「化学兵器は、1991年の湾岸戦争と国連制裁や査察で、生産能力が破壊されていた」などとして、米国にとって、旧フセイン政権は差し迫った脅威ではなかったと結論付けた。
報告書はまた、米国の情報機関が正確な情報を収集できていなかったうえ、「可能性がある」として送った情報を、政権当局者が確かな事実へとわい曲したと指摘。旧フセイン政権と国際テロ組織アルカイダの関係も、誇張だったとしている。
これに対し、パウエル長官は8日の会見で「フセイン政権は1988年に化学兵器を使用した事実がある」「大量破壊兵器開発の意図は常に持っていた」などと反論。
「ブッシュ大統領は、保有された兵器の量にかかわらず、地域や米国が脅威にさらされていると信じ、行動した」と、イラク戦争を正当化した。
しかし、旧フセイン政権とアルカイダの関係については、「可能性は存在した」が、「銃口の煙(動かぬ証拠)はなかった」と認めた。
8日付ニューヨーク・タイムズ紙によると、ブッシュ米政権が派遣した大量破壊兵器の捜索団は、1400人のうち400人が引き揚げた。パウエル長官は「(捜索団の)仕事が終わるまで待とう」と、今後の発見に期待する姿勢を示したが、その可能性は低くなる一方だ。(中日新聞 2004/01/10)米兵が誤射、イラク警官2人射殺 ティクリート
イラク北部ティクリートで9日夜、イラク人警察官2人が米兵に撃たれ死亡した。駐留米軍などによると、けんかの通報を受けて現場に駆けつけた米兵が、銃で民家を撃つ男たちをみつけた。米兵が近づくと逃げたため銃撃したという。死亡が確認されたあとで、この2人がけんかに巻き込まれたイラク人警察官だったことが判明したという。
イラク人警察官が米兵に誤射される事件は、これまでもたびたび起きている。昨年12月には北部キルクークで、検問中の警察官3人が武装組織のメンバーと誤認され、射殺された。(朝日新聞 2004/01/11)ブッシュ大統領は同時テロ前からフセイン追放決意=米前財務長官
【ワシントン10日】ブッシュ米大統領は、イラクのフセイン大統領の追放を2001年9月11日の米同時テロよりはるかに前から決意していた―。ブッシュ大統領に解任されたポール・オニール前財務長官が、11日夜放送予定の米CBSテレビとの会見で、こんな裏話を暴露していることが分かった。
会見録によると、オニール氏は「当初からサダム・フセインは悪人だという断定があり、追放されることになっていた」と話し、「米国が決めれば何でも一方的に実行する権利があるという先入観は、大変な論理の飛躍だ」と批判している。
オニール氏は、近く出版されるブッシュ政権の内幕を描いた「忠誠の代償」(ロン・サスキンド著)の主要な情報源。同書にオニール氏らが提供した文書によれば、2001年1月のブッシュ大統領就任後3カ月のうちに、米当局者はフセイン追放への軍事的選択肢を探り始め、戦後の平和維持部隊、戦犯法廷、イラク産石油の処理といった問題まで検討していた。サスキンド氏はCBSに「これら文書は『機密』扱いだった」と語っている。
同書の中でオニール氏は、ブッシュ大統領が「これ(フセイン追放)を実行する方法を見つけてこい」と言っていたことを明かし、なぜイラクを侵略しなければならないかについてライス大統領補佐官、パウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官ら国家安全保障会議(NSC)のメンバーが誰も疑問を抱かないのに驚いたと述べている。
オニール氏は2002年12月、大統領の大幅減税方針に公然と疑問を呈し、解任された。〔AFP=時事〕(MSNニュース 2004/01/11)ref. Bush Planned Iraqi Invasion Before Sept. 11-Report
(Reuters 2004/01/10)イラクの大量破壊兵器の証拠は見たことがない=米前財務長官
【クロフォード(米テキサス州)11日ロイター】米国のオニール前財務長官は11日、イラクが大量破壊兵器を保有していた証拠を見たことがなかったと述べた。
この日、CBSテレビの「60ミニッツ」に出演したオニール氏は、2001年1月のブッシュ政権発足直後に行われた国家安全保障会議(NSC)の最初の議題は、フセイン元イラク大統領追放で、2日後に行われた会議では「サダム(・フセイン元大統領)後のイラクに関する計画」を記載した内部メモが配布されたことを明らかにした。
また、オニール氏はタイム誌のインタビューで「在職中の23カ月間、大量破壊兵器の証拠とみなせる物を何も見たことがなかった。人々が口にする疑惑や主張はあったが、私にとっては本物の証拠とそれ以外のものには違いがある」と語った。
オニール氏は、2002年12月に辞任するまでブッシュ政権下で財務長官を務めた。元ウォールストリート・ジャーナル紙記者のロン・サスキンド氏が、オニール氏の話をまとめた暴露本に、イラク戦争などをめぐるブッシュ政権の方針が記されている。(ロイター通信 2004/01/12)湾岸戦争症候群の原因はワクチン=元兵士が極秘報告書を暴露―英紙
【ロンドン12日】12日付の英紙タイムズは、1991年の湾岸戦争に派遣された兵士にみられた湾岸戦争症候群について、事前に兵士に接種されたワクチンが原因の可能性があると報じた。
同紙によると、湾岸戦争後に骨粗しょう症やうつ病を患った英軍のアレックス・イゼット元伍長を診断したグレアム・ハウ中佐の極秘報告書には、湾岸地域に派遣される前に打った秘密の注射が原因の可能性が高いと記述されているという。
2001年9月22日付のこの報告書は公開されず、イゼット氏自身がタイムズに内容を明かした。
イゼット氏が所属していたドイツ駐留の連隊は結局、湾岸に展開せず、同氏は湾岸に行かなかったにもかかわらず、そのような症状を起こしていた。イゼット氏は戦後、傷病年金を受けた。
湾岸戦争症候群は、記憶障害や慢性疲労、めまい、うつ病、集中力の欠如といった症状の総称。湾岸危機や湾岸戦争に従事した米英やフランス、カナダの各国兵士は、このうち少なくとも1つの症状を起こしている。
湾岸戦争に臨んだ英兵約4万5000人は、イラクによる化学・生物兵器の使用に備え、種々のワクチンを接種された。〔AFP=時事〕(時事通信 2004/01/12)イスラエル兵が18歳のパレスチナ人を射殺 自治区西岸
エルサレム(CNN)イスラエル軍とパレスチナ自治政府によると、自治区西岸ナブラス近郊のベイタで11日、捜索を行っていたイスラエル兵が18歳のパレスチナ人少年を射殺した。
イスラエル軍によると、同軍はベイタで定期的に行う捜索を行っていたが、集まった群衆が投石をはじめ、火炎瓶に火をつけようとしたパレスチナ人少年を射殺したという。ナブラス知事によると、少年は腹部を撃たれて死亡した模様。
また、パレスチナ治安当局筋によると、西岸北部のカルキルヤとイマニュエル入植地の間にあるジンサフト村で同日、パレスチナ人男性が体に巻きつけた爆弾が誤爆して死亡した。イスラエル当局筋によると、男性はイスラエル人を狙った自爆テロに向かう途中だったという。(CNN 2004/01/12)被ばく島民840人死ぬ 米実験で白血病など後遺症
日本に医療面で協力訴え ビキニ事件から半世紀
【マジュロ(マーシャル諸島)13日共同=和田茂樹】太平洋ビキニ環礁で米国が1946年から58年にかけ実施した原水爆実験で、白血病やがんなどの健康障害を負ったと認定された島民が1865人もおり、このうち約840人が死亡していたことが13日、マーシャル諸島共和国のまとめで明らかになった。
静岡県焼津市の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員23人が死の灰を浴びたビキニ事件から、3月1日で半世紀。放射能に汚染されたビキニの島民は強制移住後の避難生活が今も続き、地元関係者は「同じ被ばく国の日本に医療面での積極的な協力をお願いしたい」と訴えている。
米国は46年から13年間にマーシャル共和国のビキニ、エニウェトク環礁で67回にわたり計約11万キロトンの核実験を実施した。
その当時から広い範囲で島民とその子供に放射線障害が表れ、米国は86年発効の自由連合協定の中で「核実験による被害賠償について責任を負う」と明言。91年から症状が認められる島民に対し健康被害補償の支払いを始めた。
白血病やがん、腫瘍(しゅよう)など35種類が対象で、症状により1万2500−12万5000ドルが支給され、総額約8300万ドル(約88億4000万円)が計上された。
同協定に基づき島民は地元の医療機関で個別の治療を受けているが、無料診断については財政難などを理由に今月末で打ち切られる予定。
島民の被害を審査する「核実験被害補償法廷」のビル・グレアム氏によると、昨年末までに約7000人が申請。このうち1865人が認定されたが、約4200人が却下された。「広島・長崎の放射線影響研究所の資料などを参考に認定を進めているが、ビキニ被ばくは甲状腺がんが多いのが特徴」という。
米国の核実験のうち、広島原爆の約1000倍に相当する「ブラボー水爆」は54年3月に実験が行われ、近くを航行中の第五福竜丸が死の灰をかぶり、乗組員23人が被ばく、12人が肝臓がんなどで亡くなっている。(共同通信 2004/01/13)航空機利用客の個人情報データベース化へ 米政府
ワシントン(ロイター)12日付の米ワシントン・ポスト紙は、航空旅客機を利用する乗客に対して、米政府が個人情報をデータベース化するコンピュータ・システムの導入を進めていると報じた。航空会社や民間人権団体などは、プライバシーの保護が守られないなどとして反対している。
同紙によると、米政府は早ければ来月から、航空会社や旅行会社に対して乗客の個人情報を照会して、個々人に番号と色で与えて、脅威の度合いを識別するとしている。また、頻繁に航空機を利用する人は、個人情報を政府にあらかじめ提出しておくことで、空港での保安チェックが軽減されるとしている。
プライバシーの保護を訴える市民団体などは、乗客の一部が他の客より厳重なチェックを受けることは差別的な待遇に当たると主張している。
米政府は先週から、査証(ビザ)を持って入国する外国人旅行客に対して、指紋押捺と写真撮影を義務付けている。(CNN 2004/01/13)フセイン打倒は既定方針=政権発足直後から−米大統領
【ワシントン12日時事】メキシコを訪れているブッシュ米大統領は12日、フォックス大統領との会談後の記者会見で、2001年1月の政権発足直後から、イラクのフセイン大統領打倒を政権の既定方針に掲げていたことを認めた。
同大統領は「わたしの政権の既定政策は明白だ。(クリントン)前政権と同様に、(イラクの)政権交代を図ることであり、その線に沿って政策を策定していた」と言明した。(時事通信 2004/01/13)イラク戦争:米国にとって不必要だった 陸軍大教授が批判論文
【ワシントン中島哲夫】米国にとってイラク戦争は不必要だったし、ブッシュ政権が掲げる「テロとの戦争」は非現実的である──。こんな手厳しい批判論文を米陸軍大学の教授が発表し、波紋を広げている。12日、ロイター通信が伝えた。
論文の筆者は陸軍大学戦略研究所のジェフリー・レコード客員研究教授。教授は論文で、米国は対テロ戦の標的をウサマ・ビンラディン氏の組織「アルカイダ」に絞るべきだと指摘。ところがブッシュ政権はアルカイダとイラクの旧フセイン政権の間の「特性や脅威の水準」などの重大な違いを無視するという「戦略的誤り」を犯したと批判した。
この結果、ブッシュ政権は実際には脅威でなかったイラクに対する「不必要な予防的戦争」を選び、アルカイダによる次の攻撃を防ぐための「注意と資源」をそらせることになったと教授は主張。
さらに、あらゆる国際テロ組織の壊滅、イラクを手がかりとする中東全域の民主化、大量破壊兵器拡散の完全封鎖などを追求する「テロとの戦争」は、米国への脅威が乏しい相手との「終わりなき、無用の戦い」へと米国を追い込み、それは財政的にも政治的、軍事的にも継続不能な非現実的戦略だと非難した。
陸軍大学戦略研究所には既存の政策に対する批判を恐れない研究者も多いが、これほど痛烈な例は珍しいとみられる。(毎日新聞 2004/01/13)北、経済制裁なら2年で体制崩壊 米の研究所報告
ワシントンのシンクタンク「国際経済研究所」が12日、北朝鮮に経済制裁を行った場合、金正日総書記体制の崩壊の可能性が1年間で現在の10倍に高まり、1年間のうちに体制転換が実現するとの研究報告を発表した。
マーカス・ノランド上級研究員がまとめた報告書「金正日後の朝鮮」は、2002年8月に始まった北朝鮮での経済改革が、これまでになかったレベルで北朝鮮の国民全体に影響を与えていると分析。
急激なインフレで「社会的不平等の悪化」が深刻化している状況に加え、核問題を理由とした経済制裁発動で外貨が獲得できなくなることなどで軍部などエリート層にも動揺が拡大、最終的には体制崩壊につながるとしている。
上級研究員は報告書発表に当たり「明治維新がよい前例」と述べ「経済改革がトップダウンで進んでいる」と指摘。経済改革に伴い「先軍政治」の思想強化が行われ、軍部や起業家の地位が向上しているとしている。
体制崩壊後に韓国との統一に向かう場合、韓国側に6000億ドル(約64兆円)の経済負担が生じるとも分析。韓国政府に対し、関与政策を続けながらも、崩壊に備えてマクロ経済改革や財源の確保に取り組むよう勧告した。(共同)(産経新聞 2004/01/13)グアム島に爆撃機常駐 米、朝鮮半島有事で検討
【ワシントン13日共同】米国防総省は、朝鮮半島や台湾周辺での有事に備えるため、米領グアム島のアンダーセン空軍基地に爆撃機や戦闘機などを常駐させる方向で本格検討に入った。米太平洋空軍のベガート司令官が13日、明らかにした。
ラムズフェルド国防長官は昨年11月の日韓訪問の際、アンダーセン空軍基地を視察、太平洋上の戦略拠点として同基地の機能を強化する考えを示していた。爆撃機や戦闘機の常駐化は、長官が進める在外米軍再編の一環であり、日本や韓国にも影響を及ぼしそうだ。
同基地では冷戦終結後、戦闘機など主力機のほとんどが撤収。1991年の湾岸戦争の際には一時的な出撃基地となったが、通常は給油基地として使用されている。
ベガート司令官によると、米空軍は同基地にB2ステルス爆撃機のほか、来年から運用される超音速ステルス戦闘機FA22ラプター、無人偵察機グローバルホークや空中給油機などの配備を検討している。(共同通信 2004/01/14)大統領は政策に無関心 ブッシュ政権の内幕本発売
【ワシントン13日共同】オニール前米財務長官が全面的に取材協力したブッシュ政権の内幕本「忠誠の代償」が13日、全米で一斉に発売された。イラク問題への強引な対応など事前の報道で早くも話題になっているが、ブッシュ大統領の政策への無関心ぶりや周囲への接し方を徹底的にこき下ろす内容となっている。
今秋の大統領選を控え、民主党陣営には格好の攻撃材料となりそうだ。
筆者はピュリツァー賞受賞の元ウォールストリート・ジャーナル紙記者で、オニール氏へのインタビューと同氏が提供した1万9000点の資料を基に構成されている。
オニール氏によると、ブッシュ大統領は同氏との個別協議で、経済政策に関する質問を一言も発しなかった。会議にも興味を示さず、政策資料にもほとんど目を通したことはなかったという。
また、就任前に初めて大統領と会った際、大統領首席補佐官となるカード氏に「君は首席補佐官だ。われわれのチーズバーガーを届ける責任がある」と命じたところを目撃。側近をあごで使う大統領にオニール氏が驚いた様子が描かれている。政策は専らチェイニー副大統領やカール・ローブ大統領上級顧問ら「政権右派」が決めていたとしている。(共同通信 2004/01/14)イラクで銃撃戦、米兵が4人のイラク民間人射殺
【ファルージャ(イラク)13日ロイター】複数の目撃者の証言によると、イラクのバグダッド西方のファルージャ中心部で、米兵らが少なくとも4人のイラクの民間人を射殺した。
パトロール中だった米兵らに向けてロケット弾2発が発射された後に銃撃戦となったためで、近くの住宅にいた高齢女性1人と、自動車に乗っていた男性3人が死亡した。(ロイター通信 2004/01/14)イラク:米軍が発砲、少年ら2人死亡
【バグダッド斎藤義彦】AP通信によると、バグダッドで12日午後、米軍車両が市民の乗用車に発砲し、乗っていた10歳の少年と運転手が死亡、少年の母とおばが重傷を負った。少年の親族が同通信に語った。駐留米軍は発砲を「確認していない」としている。
同通信によると、乗用車が米軍車両2台の近くを走行中、道路わきで爆弾が爆発。その直後に米軍車両が無差別に発砲したという。(毎日新聞 2004/01/14)核の威力は「爆風被害」 放射能や火炎を過小評価
【ワシントン15日共同】米軍部が1980年代前半まで核戦略の策定に当たり、核兵器使用による都市基盤や軍事拠点への被害は「爆風による破壊が主体」と判断し、放射能や熱線による「大規模火炎」の被害について過小評価していたことが15日、機密指定を解除された米公文書などから明らかになった。
米軍が作成した旧ソ連や中国を標的とした核戦争のシナリオ「単一統合作戦計画(SIOP)」は、こうした評価を基に作成されており、放射能や大規模火炎の威力を軽視したため、必要以上の核兵器配備につながった恐れがある。
スタンフォード大学のリン・イーデン博士(核問題、冷戦史)の研究やシンクタンク「国家安全保障公文書館」が公表した米公文書で判明した。
1957年3月27日付のハーター国務次官あての文書は核爆発が起こす爆風が「(核兵器による)破壊の主要素」と説明。火炎や放射能の影響を軽視している。(共同通信 2004/01/15)基地拘束で米政府を提訴 1000億円の賠償求める
【ロサンゼルス14日共同】米国が国際テロ組織アルカイダのメンバーらをキューバのグアンタナモ米軍基地に拘束している問題で、収容者とその家族らが14日、基本的人権を侵害されたなどとして、米政府を相手に11億ドル(約1170億円)の損害賠償を求める訴えをロサンゼルス連邦地裁に起こした。
訴えによると、米政府は、法的根拠もないまま同基地に原告の収容者を含む多数を拘束。家族など外部との通信も認めず、拷問に近い状態で収容しているという。
基地には中枢同時テロが起き、米国がテロとの戦いに乗り出した2001年秋以降、アフガニスタンなどで拘束された約600人がいる。
米政府は拘束者の氏名の公開を拒否、正式な裁判手続きも適用しないまま事実上無期限の収容を続けており、内外の人権団体から強い批判を浴びている。(共同通信 2004/01/15)イラクでの記者殉職、米政府に一部責任=国境なき記者団
【ロンドン15日ロイター】ジャーナリストの人権保護を目指す組織「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)は15日、昨年イラクの首都バグダッドで報道関係者2人が米軍の砲撃で死亡したことは、「犯罪的過失」の結果であるとし、米政府に一部責任があるとの認識を表明した。
死亡したのはロイター通信カメラマンのタラス・プロツユク氏とスペイン人カメラマンのホセ・コーソ氏。イラク戦争が最終段階にあった昨年4月8日、バグダッド市内パレスチナ・ホテルで米軍戦車による砲撃を受け、殉職した。
RSFは特別報告書の中で、砲撃が報道関係者に対する意図的な攻撃ではなかったとする一方、米軍司令官らが米兵らに対し、同ホテルが大勢のジャーナリストの拠点となっていたことを伝えるべきであったと指摘した。
報告書は「(同ホテルの)建物への砲撃は、バグダッド市内のジャーナリストや報道関係者を意図的に狙ったものではないが、責任が解明されるべき犯罪的な過失だ」と述べている。
米軍は昨年8月、同ホテルへの砲撃にあたって「適切な方法」で行動したとの調査結果を発表したが、RSFは報告書を通じ、米軍に再調査を求めている。(ロイター通信 2004/01/15)米政権強硬派は戦争の枢軸、ケネディ上院議員が批判
民主党の重鎮、ケネディ上院議員は14日演説しイラク戦争について、ブッシュ政権がイデオロギーのために引き起こした「必要のない戦争だった」と強調した。チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官の3人を「戦争の枢軸」と名指し批判した。
また、今夏までにイラク人へ主権を移譲することや、同時期にアフガニスタンで選挙を実施することは「11月の米大統領選に弾みをつける狙いなのは疑う余地がない」と指摘。「米製民主主義を米側の事情や日程に基づき押しつけてはならない」と語った。
ケネディ氏は大統領選でケリー上院議員を支持しており、予備選開始を前に側面支援の狙いがあるとみられる。
演説に対し共和党のディレイ下院院内総務は「憎しみに満ちた攻撃で不快感極まる。民主党に安全保障は任せられない」とのコメントを発表した。(ワシントン=森安健)(日本経済新聞 2004/01/15)ゴア前米副大統領、ブッシュ大統領の新宇宙政策を批判
【ニューヨーク15日ロイター】ゴア前米副大統領は15日、ニューヨークで開かれた環境保護団体のイベントで演説し、ブッシュ大統領が発表した新宇宙政策を批判した。
ゴア前副大統領は、大統領が地球環境の危機を無視しているとし、環境問題でこれまで公共の利益より石炭や石油産業の要望を優先させてきたと指摘した。
ゴア前副大統領は「一握りの人たちが住む月の居住地を建設するため、想像力の乏しい、時代遅れの努力をすることに巨額の資金をつぎ込む代わりに、将来の世代が居住可能な地球を約束することに多大な努力を傾けるべきだ」と熱弁を振るった。
ゴア氏はこのところ、ブッシュ政権のイラク戦争に対する方針や経済問題などを批判している。2000年大統領選では総得票数で当時のブッシュ候補を上回っていたが、選挙人数で下回り敗退。ただ、今年の大統領選への出馬は否定している。(ロイター通信 2004/01/16)混成隊が南極未踏峰登頂 イスラエルとパレスチナ
【リオデジャネイロ15日共同】冒険を通じて中東に2つの民族が共存できることを訴えようと、南極大陸の未踏峰(997メートル)登頂を目指していたイスラエル人4人とパレスチナ人4人の混成チームが15日、目的地の山頂に到達した。
山頂から衛星電話による同チームの連絡を受けたAP通信が、チリのサンティアゴ発で伝えた。
同チームはこの山を「イスラエルとパレスチナの友好の山」と名付けた。リーダーのヘスケル・ナサニエルさんは山頂から「私たちはお互いを尊重し、信頼しながら協力しあえることを証明した」との声明を発表した。
チームのうち、パレスチナ人2人はテロに関与した罪などでイスラエルの刑務所に収監された経験がある。
女性2人を含むこの8人は、ノーベル平和賞受賞者のペレス・イスラエル元首相が創設した「ペレス平和センター」などから資金援助を受け、1月1日にチリ南部の港をヨットで出発。支援団体によると一行はドレーク海峡を横断し、南極半島で未踏峰に挑んでいた。(共同通信 2004/01/16)米大統領に「帰れ」の罵声 故キング牧師に献花の際
ブッシュ米大統領が15日、遊説先のジョージア州アトランタで、黒人公民権運動指導者の故マーチン・ルーサー・キング牧師の墓に献花した際、一般市民から「ブッシュ帰れ」との罵声(ばせい)を浴びる一幕があった。
同行記者団によると、献花にはキング夫人のコレッタ・キングさんら家族も大統領に付き添ったが、周辺に集まった数100人の市民は「戦争でなく平和を」などと叫び、保守色の強い政策を進める大統領を批判した。
一部の市民は「ブッシュはシオニスト(イスラエル)の操り人形」「戦争ではなく住宅と職場確保にお金を」などと書いたプラカードを掲げて抗議した。
大統領はこの日、選挙資金パーティーなどに出席するためアトランタを訪問。キング牧師を記念する祝日の19日を控え、牧師の墓に立ち寄り献花した。(共同)(U.S FrontLine 2004/01/16)イラクの石油施設修復、またハリバートングループが受注
米国防総省は16日、イラクの石油施設修復事業(事業費最大12億ドル)について、競争入札の結果、ハリバートングループのケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)と契約したと発表した。KBRは昨年3月に入札なしで受注したイラクの石油施設修復事業(同70億ドル)の中で、イラクに輸入したガソリン代を水増し請求した疑いがあるとして、同省が調べている。
今回の契約について、同省は「技術力などに基づいて決定した」としている。ハリバートンは「イラクで当社がやってきたことは正しかった、ということが認められた」とする声明を出した。(朝日新聞 2004/01/17)イラクの次は火星で特需? 新宇宙戦略にハリバートンの影
チェイニー米副大統領が最高経営責任者(CEO)を務めていたエネルギー大手ハリバートングループが、イラク復興事業に続き、新宇宙戦略との関係でも関心を集めている。同社の科学アドバイザーらが00年に、火星探査を促すリポートを発表していたためで、「新宇宙戦略もハリバートンのためでは」と疑う声も出ている。
リポートはエネルギー業界誌に掲載された。「火星探査で火星の構成物質を調べるには、掘削などの新技術開発が必要」「宇宙とエネルギー産業の研究者の間に幸せな相乗関係が生まれる可能性がある」と分析している。
ブッシュ大統領の新宇宙戦略は、月面基地建設や火星有人探査を視野に入れている。月や火星でエネルギー産業の技術を生かせる可能性もあり、リベラル系の研究機関「センター・フォー・アメリカン・プログレス」は15、16日、「新宇宙戦略は最終的に5500億〜1兆ドルかかるとみられ、ハリバートンは大きな恩恵を受ける」と指摘するリポートを出した。(朝日新聞 2004/01/17)武器輸出3原則:見直し論議に古賀元幹事長「戦前に似ている」
自民党の古賀誠元幹事長は17日、福岡県大牟田市の講演で、「小泉政権の国家主義はだんだん戦前に似てきた。武器輸出3原則を議論したらいいということもすでに飛び出して、怖いことだ」と述べ、武器輸出3原則の見直しに懸念を表明した。(毎日新聞 2004/01/17)欧米間航空便:私服警官の搭乗をEUが拒否 テロ対策で米提案
【ブリュッセル福原直樹】欧米間の航空便に、武装した私服警官を搭乗させる──。テロ対策のための米国のこんな提案が16日、欧州連合(EU)によって拒絶された。
年末年始にかけ、テロ情報から欧州発米国行きの便が相次いでキャンセルされたため、米がEUに「テロ情報のあった便に搭乗させるべきだ」と提案していた。同様の対策は米国内線やイスラエルなどで既に取られているという。
だが米EU間の会議では、北欧など多くのEU諸国が「万が一発砲すれば、航空機の精密機器が壊れるなどかえって危険だ」「問題のある便はキャンセルすればよい」と反発。米は「新たなテロの危険がある一方で、いつまでも便をキャンセルはできない」と説得したが、失敗した。ある米当局者は「(銃に関する)哲学が欧米では違っていた」と話している。(毎日新聞 2004/01/17)英国軍曹の遺言:イラクで戦死 テープに「装備ない」
【ロンドン山科武司】「(防弾ジャケットなど)まともな装備なしに戦争に行く」。イラク戦争中、味方の誤射で死亡した英軍下士官が、開戦1日前にこのような不満をテープに吹き込んでいた。事実を知った妻はテープを公開し、フーン国防相を「辞任が国のためだ」と激しく非難した。
英紙によると、英軍戦車連隊所属の軍曹(33)は開戦3日目の昨年3月24日、バスラ近郊で戦車搭乗中、胸に被弾し死亡した。開戦前、防弾ジャケットを歩兵に回すよう指示されていたという。
軍曹は生前、妻(32)宛てのメッセージを録音しており、英議会が14日に公開。開戦2日前の3月21日「装備はまだ来ない。まともな装備なしに戦争するなんてがっかり」「後悔している。この言葉が一番ぴったり」と語っていた。
議会でフーン国防相は一部の部隊に装備が足りなかった事実を認め、真相究明を約束。16日朝のラジオ番組でも遺族に謝罪したが、辞任は拒否。監査局の報告書装備不足は認めたものの「作戦遂行に影響なし」と結論付けている。(毎日新聞 2004/01/17)遺体は「動物のように扱われた」 米兵によるイラク民間人殺害の一部始終
自爆攻撃に脅える米兵士たちは、突発事態に際して、攻撃か否かを確かめる術も時間的余裕もなく発砲し、1人のイラク人男性を殺した。その男性の義兄は「疑惑の救出劇」のヒロインであるリンチ上等兵を救った医師だった。米兵は殺した男の遺体を「動物を扱うように」笑いながら路上に放置した。バグダッドの「キリスト者和解チーム」のメンバーの1人から届いた1通のメールが報告する無名のイラク民間人の偶発的な死は、対ゲリラ戦と化した占領下イラクの狂気をリアルに伝えている。...(TUP速報=ベリタ通信)(日刊ベリタ 2004/01/17)参照:路上にて(TUP速報243号 2004/01/16) 米大手航空会社、テロ対策で乗客情報を米政府に提供=米紙
【ワシントン17日ロイター】米紙ワシントン・ポスト電子版は17日、ノースウエスト航空が米同時多発テロ以降、米政府が極秘に進めていた航空保安プロジェクトのため、多数の乗客に関する情報を米政府に提供していたと報じた。
同紙によると、ノースウエスト航空は、2001年10―12月に同社便に搭乗した乗客1000万人余りに関するデータを米航空宇宙局(NASA)エームス研究所に提供していた。
同社は声明で「保安上の理由で米政府に協力する責務があった」として、米政府が行っていた航空保安技術強化のための研究に協力したことを認めた。
また、乗客の情報に関する秘密について、同社は「(守秘条項は)営業上の理由で第三者に乗客の情報を提供しないことを規定したものであり、今回の問題は事情がまったく異なる」との立場を示した。(ロイター通信 2004/01/18)月や火星に米国の覇権?──米国の新宇宙開発計画に懸念
(WIRED NEWS 2004/01/19)真の目的は「シャトルと宇宙ステーション計画廃止」か──米国の新宇宙開発計画(上)
真の目的は「シャトルと宇宙ステーション計画廃止」か──米国の新宇宙開発計画(下)
(WIRED NEWS 2004/01/19-20)マイケル・ムーア、クラーク元将軍支持を正式表明
(CNN)著書「アホでマヌケなアメリカ白人」などの痛烈なブッシュ政権批判で有名なマイケル・ムーア監督が14日、民主党の大統領候補指名を争っているクラーク元欧州連合軍最高司令官を支持すると、自分の公式サイトで正式表明した。ムーア監督はクラーク氏立候補の前から自著などで、ブッシュ大統領に勝つにはクラーク氏しかいないと主張していた。
公式サイトでムーア監督は、「平和活動家の自分が元将軍に投票するんだ。なんて国だ!」とコメント。理由としてクラーク氏が大統領になれば「この(イラク)戦争を終わらせてくれる。金持ちも相応の税金を払うようにさせる。女性やアフリカ系米国人、この国の労働者の権利のために立ち上がってくれる。そして、ジョージ・W・ブッシュをこてんぱんにたたきのめしてくれる」と説明。
ムーア監督は実際にクラーク氏と数回にわたり会談し、人間としても米国の指導者としても信頼できる人物だとの結論に達したと称賛している。
クラーク陣営の公式サイトも、ムーア監督の支持を得たことについて記事を掲載している。(CNN 2004/01/19)イスラエル大使、テロ犯描いた作品を破壊 首相も称賛
エルサレム(CNN)ストックホルムの歴史博物館で16日、パレスチナの自爆テロ犯を描いた作品をイスラエルの駐スウェーデン大使が怒って破壊する事件があり、シャロン首相はこれを称賛した。
問題の作品はイスラエル出身でスウェーデン在住の作家ドロール・ファイラーさんの「白雪姫と真実の狂気」。長方形の容器を真赤な液体で満たし、その上に白い小舟を浮かべたもので、舟の帆にはイスラエル・ハイファで昨年10月に20人以上を殺害した女性自爆テロ犯の写真が使われている。
美術展の開幕式に出席したイスラエルのツヴィ・マゼール大使は、これに怒り、作品を照らすスポットライトのコードを引きちぎった。このためライトが作品の中に転落する騒ぎになった。
マーゼル大使はイスラエルのチャンネル2テレビに対して、作品は「文化のふりをして、大量虐殺や罪のない人々の殺人を正当化するものだった」と断言した。
これについてシャロン首相も18日の閣議冒頭で大使の行動を称賛。「大使に電話をして、反ユダヤ主義の拡大に立ち向かったことに謝意を伝えた」と述べた。
スウェーデン外務省の報道官は、19日にもマーゼル大使を呼んで事情を聴く方針だと明らかにした。報道官は「大使の行動は受け入れがたいと伝える」と述べ、スウェーデンでは美術作品の破壊を正当な行為とは認められないと伝える方針を示した。
作家ファイラーさんもイスラエルのチャンネル2に対し、「作品を見て不快になり抗議したり議論したいというなら理解できるが、フーリガンみたいに振る舞うとはなんということだ。大使がこんな真似をするなら、普通の人たちや前線の兵士はいったいどうなんだと、ここの新聞は書き立てるに違いない」と非難している。(CNN 2004/01/19)米「イスラム系乗務員だけ特別検査」 露骨な差別と反発
米国に乗り入れている世界各国の航空会社の乗務員のうち、アラブ系、イスラム系のみを対象に米当局が特別検査をすると通告したと仏各紙が伝えた。航空機テロを恐れての措置とみられるが、乗務員らは「イスラム教徒はテロに関係があるとみなした差別だ」と反発している。
ユマニテ紙によると、米国の方針は12月、エールフランスなど各航空会社に伝えられた。アルジェリア、イラク、イラン、インドネシア、エジプト、シリア、チュニジア、リビア、レバノン、モロッコのイスラム教国10カ国を指定。「これらの国で生まれた乗務員は(たとえ仏国籍でも)個人面接を含む特別検査を課する」と告げたという。
ルモンド紙によると、エールフランスで対象となるのは324人。「到着空港に特別検査の設備がない」との理由で米国便勤務を外されたアラブ系客室乗務員もいる。
エールフランス労組は「乗務員らはすでに必要な検査を経て査証を受けているのに、さらなる検査がなぜ必要か。差別に満ちた対応だ」と批判している。(朝日新聞 2004/01/19)『30秒でわかるブッシュ』自作広告ビデオ・コンテスト
(WIRED NEWS 2004/01/20)イラク市民の死者1万人に 調査団体が独自集計
【ロンドン20日共同】昨年来のイラク戦争で直接、間接的に死亡したイラクの民間人が1万人近くに上っていることが20日までの英米系調査グループのまとめで明らかになった。同戦争で500人余りに達した米兵死者を圧倒的に上回り、戦争が市民に多大な犠牲を強いていることを浮き彫りにした。
調査したのは英米系の研究者や平和活動家らでつくる調査グループ「イラク・ボディ・カウント」で、欧米などの多数のメディアが伝えた犠牲者情報に独自のチェックを加えて集計した結果、1月18日現在でイラク民間人の死者は最大で9852人に達した。
同グループによると、米軍主導の連合軍による直接の軍事行動で死亡した人のほか、戦争の混乱やテロによる死者、医療・衛生面の悪化が原因の死者も対象にした。
18日にバグダッドの連合国暫定当局(CPA)本部近くでイラク人ら少なくとも20人が死亡した事件など、今月の犠牲者数はほとんど加算されていないとみられ、実際は1万人に達した可能性もある。(共同通信 2004/01/20)米空爆で市民11人死亡 アフガンで誤爆か
アフガニスタン南部ウルズガン州の知事は19日、AP通信に対し、同州内で18日に米軍のヘリコプターによる空爆があり、子供4人を含む市民11人が死亡したと語った。
別の州当局者も「死亡したのは一般の住民だ」と語っており、米軍による誤爆の可能性がある。アフガン駐留米軍の報道官は同通信に対し「空爆で武装勢力5人を殺害した」と述べ、市民の犠牲については聞いていないと語った。
米軍はアフガンで旧政権タリバンや国際テロ組織アルカーイダの掃討作戦を続けているが、昨年12月には作戦の巻き添えで子供計15人が死亡するなど市民の被害が後を絶たず、反米感情が広がる原因となっている。
知事によると、空爆されたのは同州サガソー村の民家。米当局は知事に対し、タリバン勢力の捜索中に村内で武器を発見したと告げたといい、民家にタリバン勢力が潜んでいると判断したとみられる。
だが州当局者は「死亡したのはタリバンではない。なぜ空爆されたのか分からない」と語った。知事によると、住民らは米軍による捜索に驚き、逃げ惑ったという。(共同)(産経新聞 2004/01/20)シャロン首相の収賄疑惑、法廷に イスラエル人実業家起訴
【エルサレム21日共同】イスラエルのシャロン首相が関与した疑いがあるとされるギリシャの観光事業をめぐる贈収賄疑惑で、イスラエルの検察当局は21日、首相に便宜を図ってもらうため、首相の息子に多額の現金を渡そうとしたとして、イスラエル人実業家を贈賄の罪で起訴した。
数年前に浮上したこの疑惑で起訴は初めて。公判は3月にも始まる見通し。シャロン首相が実際に便宜を図ろうとしていたとすれば、収賄の罪で起訴されることになり、辞任に追い込まれる。
首相は、パレスチナ自治政府との和平交渉が行き詰まれば、パレスチナ人居住区との間に境界を設けるなどとしており、これに反対する政治勢力が検察側を動かした可能性もある。
イスラエルではバラク前首相、ネタニヤフ元首相にも別の収賄疑惑が持ち上がったが、本人の起訴には至っていない。警察当局は今回の起訴に関し「首相の起訴は難しい」とコメントした。(共同通信 2004/01/21)兵役免除率は一般の9倍 韓国、国会議員の子弟
【ソウル21日共同】徴兵制がある韓国で、市民団体がこのほど国会議員の子弟の兵役服務率を調べたところ、一般市民の9倍以上の比率で兵役免除となっていることが分かった。日本と同様にイラク派兵で揺れる韓国だけに、市民団体側は「こんな議員に『国益のため派兵が必要』などと主張する資格はない」と批判している。
市民団体「参与連帯」によると、選挙管理委員会に子弟の兵役状況を申告した187議員のうち、23%以上の44議員の子弟が兵役を免除されていた。一般国民の兵役免除率約2.5%の9倍以上に達する。
政党別の内訳では保守系野党のハンナラ党が最も多かった。免除理由はほとんどが「疾病」や「身体欠格」で、参与連帯側は「議員の子供は一般より『病弱』だと分かった」と皮肉たっぷり。
過去には財閥幹部の子弟の免除率が一般より圧倒的に高いことも分かっているといい、参与連帯関係者は「どの国でも『国益』を声高に叫ぶ権力者の言い分は信用できない」と話している。(共同通信 2004/01/21)北朝鮮への先制攻撃は選択外=核保有前提に政策立案を−英戦略研究所
【ロンドン21日時事】英国際戦略研究所は21日、北朝鮮の軍事力に関する報告書を発表し、米軍による北朝鮮への先制攻撃は昨年のイラク戦争よりずっと多くの死傷者を米韓側に出すと述べ、北朝鮮の金正日政権を武力で打倒することは「魅力的な選択肢でない」との分析を示した。
「北朝鮮の兵器計画」と題する報告書は、北朝鮮が核兵器を保有していないと決めてかかることは賢明でないとして、北朝鮮の核兵器保有を想定して北朝鮮政策を立案する必要を指摘した。また、北朝鮮は化学兵器を恐らく保有しているし、生物兵器の研究も行っていると述べた。
しかし、北朝鮮の核施設を破壊するための限定的な攻撃であっても、全面的な戦争に発展する可能性があり採用しにくいと報告書は分析。核問題を解決するには、南北朝鮮と日米中ロによる6カ国協議および2国間接触を継続して、話し合いを少しずつ進展させることが重要だとしている。(時事通信 2004/01/21)選挙資金で不正? シャロン首相苦境に
【エルサレム=佐藤秀憲】イスラエルのシャロン首相が苦境に立たされている。実業家が首相の二男に資金を提供して贈賄で起訴された事件が拡大して、首相の関与が焦点となっているためだ。検察側は25日に予定される新検事総長の任命後、捜査を本格的に進める方針で、首相が起訴された場合、辞任の可能性も浮上している。捜査が身辺に及べば、指導力の低下は避けられず、パレスチナ和平にも影響が出そうだ。
シャロン首相は22日、自らが党首を務める右派リクードの集会で、「(任期の)2007年まで仕事を全うする」と言明し、職務遂行に自信を示した。
しかし、23日付マアリブ紙の世論調査によると、首相が事件に関与したとみなす国民は53%に達し、支持率も33%まで低下した。
実業家のアペル氏は21日、贈賄で起訴された。起訴状によると、アペル氏は、ギリシャで進めていた観光事業などに関連し、1990年代後半、当時、外相だったシャロン氏から便宜供与を受ける目的で、首相の二男ギラド氏にコンサルタント料の名目で約10万ドルを支払ったほか、シャロン一族が所有する農場に約60万ドルの資金を提供した。
アペル氏はリクードの熱心な支持者で、党首選でのシャロン氏支援を約束。アペル氏が提供した資金の一部が選挙資金として使われたとの見方もあり、検察側はシャロン氏について、選挙資金関連法違反容疑のほか収賄容疑でも捜査を進めている模様だ。
イスラエルで現職首相が起訴されれば1948年の建国後初めて。ハアレツ紙は「首相が起訴されれば、首相は辞任し、リクードが次の指導者を選ぶ」と指摘。次期首相候補にネタニヤフ財務相(元首相)の名前が挙がっている。
リクードが圧勝した前回の総選挙から28日で1年。シャロン政権は、パレスチナ自治政府のアッバス前首相との間で一時、和平交渉に応じたものの、その後は「テロの完全停止が和平交渉再開の条件」との強硬姿勢を貫き、ヨルダン川西岸やガザへの軍事侵攻、過激派への「暗殺作戦」などを続けてきた。しかし、過激派の自爆テロは続き、最大の公約だった治安の確保も実現していないのが現状だ。(読売新聞 2004/01/24)米ハリバートン社員、イラク復興事業で収賄
【ワシントン=吉田透】米油田サービス大手ハリバートンは23日、同社が米陸軍と契約したイラク復興事業に絡んで社員2人がクウェートの企業からわいろを受け取っていたことを明らかにした。米政府が関与するイラク復興事業で、不正が判明したのは初めて。
ハリバートンはイラクで活動する米陸軍のためにクウェートから石油を輸入していたが、石油調達先の選定に関与していた社員2人が見返りとして約630万ドル(約6億7000万円)を不正に受け取っていた。同社は米陸軍にわいろに相当する額を小切手で返済した。
ハリバートンはチェイニー副大統領が現職に就任する直前まで最高経営責任者(CEO)だった。米陸軍からイラク国内の油田復旧関連の事業を受注した時から、副大統領の関与が疑われている。昨秋からは同社が米陸軍のためにクウェートから輸入した石油について水増し請求した疑惑が浮上していた。(日本経済新聞 2004/01/24)大量破壊兵器「イラクに貯蔵ない」 調査団長、辞任に際し表明
【ワシントン=近藤豊和】米中央情報局(CIA)のテネット長官は23日、イラクで大量破壊兵器の捜索に当たる米軍とCIAの調査団を統括していたデービッド・ケイ氏(元国連査察団長)の辞任を発表した。ケイ氏は辞任に際してのロイター通信との電話インタビューで、「イラクに生物・化学兵器の大量貯蔵があったと思わない。核兵器再開発は初期の段階にすぎなかった」と表明、捜索活動の前途にも厳しい見通しを示した。
ケイ氏は昨年6月から調査団を率い、10月には「大量破壊兵器の保管を示す証拠は現時点で発見されていない」とする中間報告を米上下両院の情報委員会に提出した。
その中で、(1)国連査察団の検証作業でも見つからなかった大量破壊兵器開発計画の関連器材が発見された(2)フセイン旧政権による組織的な証拠隠滅が行われた──と一定の成果も強調していた。
ケイ氏は同通信に対し、「大量破壊兵器調査団要員らが削減され、任務遂行に特別な重点が置かれないような状況になっている」と辞任理由を説明。暫定統治評議会などが非協力で捜索活動が困難になっているとし、「まるで旧政権と同じようだ」と批判している。
また、想定していた捜索活動の85%は終了したとし、「生物・化学兵器の大量貯蔵がイラクに存在したとは思わない。湾岸戦争(1991)直後には存在したが、その後の国連査察やイラク自らの行動で状況は変わり、一部で言われた95年以降の大量貯蔵再開の証拠はない」と指摘した。核兵器開発計画の再開についても「極めて初期の段階。計画再開で何か重要なことがあったとは考えられない」と述べた。
「イラクの大量破壊兵器の大量貯蔵などは破壊されたのではなく、存在しなかったのだ」と付言し、6月末のイラク人による暫定政権への権限移譲の後は捜索はさらに困難になると予測した。
チェイニー副大統領はケイ氏辞任直前、「イラクの大量破壊兵器開発計画の証拠発見には時間を要する」と長期化やむなしとの見方を示していた。後任には、元国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)副委員長を務めたチャールズ・ドルファー氏が就く。(産経新聞 2004/01/25)日本防衛の米軍への攻撃は「有事」…政府見解
政府は25日、日本有事に関し、日本への直接攻撃がない段階でも、日本を守るために活動している米軍が攻撃されれば日本への攻撃の着手と判断し、反撃することは憲法上可能とする政府見解を固めた。
具体的には、日本防衛のため日本周辺の公海で活動している米軍艦船などが攻撃された場合に、武力攻撃事態法に基づく「武力攻撃事態」と認定できるようになる。
この見解は、今国会に提出予定の米軍活動支援法案(仮称)など有事関連法案の審議の中で、小泉首相や石破防衛長官らが明らかにする。それによると、米軍への攻撃が日本への攻撃に移ることが明白であるなどの前提があれば、日本の領域外にいる米軍への攻撃を日本に対する武力攻撃事態と認め、自衛権を行使することは個別的自衛権の範囲内とする。
政府が従来、自衛権の発動要件としている「わが国に対する急迫不正の侵害」という事態について、〈1〉必ずしも領土、領空、領海内への攻撃に限らない〈2〉日本の艦船などに限らず日本を守る米軍への攻撃も含む──と整理している点が特徴だ。
政府は、自衛権発動のための法的手続きである武力攻撃事態の認定について、「国際情勢、相手国の意図、軍事的行動等を総合的に勘案して判断される」として個別のケースは示していない。ただ、日本を守るために活動している米軍への攻撃の際の自衛隊による反撃は、日本の領域内はもちろん、日本周辺の公海など領域外でも「自衛の範囲内」というのが、従来の政府の見解だ。
この政府見解の代表的なものとして、1983年3月の谷川和穂防衛長官(当時)による国会答弁がある。しかし、谷川長官答弁は「日本が侵略された場合」としているだけで、昨年6月に成立した武力攻撃事態法で「武力攻撃事態」に即した場合に、具体的にどのようなケースが個別的自衛権の範囲内なのか、あいまいな部分が残っている。
今国会では、自衛隊とともに敵の排除にあたる米軍の行動を円滑化させることを目的とした米軍活動支援法案の審議があるため、「武力攻撃事態法や米軍活動支援法案を踏まえて、83年の谷川長官答弁を整理した方がよい」(政府筋)と判断し、内閣法制局を中心に検討を進めていた。(読売新聞 2004/01/26)自衛隊のイラク派兵に反対 都内で約6000人がデモ
戦闘がやまないイラクへの自衛隊派兵に反対する市民グループなどで構成する「WARLD PEACE NOW」は25日、東京の中心街で6000人を集めて集会とデモを行った。この参加人数は昨年3月21日に4万人が集まった反戦行動以来の盛り上がりといえる。
集会は若者たちの反戦歌コンサートで始まり、9.11米中枢同時テロの犠牲者の家族で組織する「ピースフル・トゥモローズ」のロバート・ダウ氏が「世界貿易センターにいた人たち、アフガンの子どもたち、イラクの父母たち。これら罪のない人びとを殺すのは常に間違っている。暴力のサイクルを止めようと望む人びとと共に活動したい」と述べ、大きな拍手を浴びた。
自衛隊の駐屯が予定されているイラク・サマワの現地報告では「オランダ兵の銃は市民に向けられている。それに加担するのは自衛隊がイラク市民の敵になることを意味する。米軍撤退がイラク復興の最善の道だ」と指摘があった。
デモは反戦パフォーマンスをする女性グループ「桃色ゲリラ」を先頭に、市民、労組員らが長蛇の列をつくり、沿道の市民に派兵反対を訴えた。
米英のイラク攻撃開始から1年の3月20日には、世界規模の反戦行動が計画されており、東京では官庁街近くの日比谷公園野外音楽堂で集会、周辺のデモなどが予定されている。(日刊ベリタ 2004/01/26)NASAの「テロ対策プロジェクト」に懸念の声
(WIRED NEWS 2004/01/27)Japan PM faces law suit over troop dispatch
(Aljazeera.Net 2004/01/27)「国連は日本を守らない」 首相、米支持の理由で表明
小泉純一郎首相は27日の衆院予算委員会で、米英軍によるイラク攻撃を支持した理由について「日本は1国では平和と安全を確保できないので、米国と同盟を結んでいる」と述べ、「日米同盟関係」重視の姿勢を示した。同時に「現実的に日本に危機が及んだ時、国連が国連軍を投じて日本とともに戦う、侵略を防いでくれることはない」と強調した。
朝鮮半島情勢などを念頭に、日本の安全保障上の観点からイラク攻撃を支持したことを認めた発言で、日本外交のもう1つの柱「国連中心主義」に疑問を呈した格好だ。
石破茂防衛庁長官は、イラクで給水活動などを行う陸上自衛隊の部隊の安全確保に関連し「ふらふら近づいてくる怪しい者は、一時的に留め置くことはあっても、現地の警察、治安を担当するオランダに引き渡す。自衛隊が警察的な活動をすることは、予定されていないし、法の定めるところでもない」と説明した。
民主党の生方幸夫、達増拓也両氏への答弁。(共同通信 2004/01/27)ロシア武器輸出が史上最高額、アジア新契約が効果
モスクワ(AP)ロシアの武器輸出担当局、「Rosoboronexport」は26日、昨年通年の業績を発表し、売上高は史上最高の51億ドル(5457億円)に達したとの報道文を発表した。海空防衛関連の武器が好調だったとしている。同局はロシアの軍事輸出の約94%を扱っている。
ロシアの2002年の武器輸出は総額48億ドル、うち同局が42億ドルを稼いだ。01年は32億ドル相当だった。
03年における主要輸出国は、例年同様、中国とインド。これに加え、ロシア製戦闘機などの購入を決めたマレーシア、インドネシアとの契約獲得が同年の数字を膨らませた。東南アジア諸国は、米国製と比べ、廉価なロシア製武器の購入を加速している。
旧ソ連時代、同国の武器輸出は1980年代、年間200億ドル前後で推移していた。ロシアの輸出高はこれに比べ、激減しているが、ストックホルム国際平和研究所によると、01年には米国を抜き、世界最大の武器輸出国家に浮上した。
旧ソ連が1991年に崩壊後、ロシアの軍需産業は国内需要の長期低迷に直面、輸出に活路を求めている。03年にロシア製武器を購入したのは世界52カ国に及ぶ。(CNN 2004/01/27)反テロ愛国法に初の一部違憲判決 ロサンゼルス連邦地裁
同時多発テロをきっかけに米国で制定された反テロ愛国法について、米ロサンゼルスの連邦地裁が初の一部違憲との判決を下したことが26日、明らかになった。
同法は、国際的なテロ組織に対する専門的な助言や支援を禁じている。これに対し、同地裁のオードリー・コリンズ裁判官は23日、「どこまでが禁じられた支援に当たるのか境界があいまいで、平和的で非暴力の活動への援助もできなくなる。米国憲法修正第1条(言論の自由など)を侵すものだ」と述べた。
この裁判は、トルコのクルド人難民とスリランカのタミル系住民を援助する米国の市民団体や個人が、同法は市民の人道的な援助を不当に抑圧するものだと主張して提訴していた。米政府は、クルド人組織の一部について、テロ行為に加担していると認定している。
判決に対し米司法省は26日、「反テロ愛国法はテロとの戦いの重要な道具だ。テロリストに爆弾の製造法などを教える人間によって、米国人は脅かされている」との声明を発表した。上訴など今後の対応を検討中という。(朝日新聞 2004/01/27)テロ後の移民拘束は人権侵害=米団体が国連部会に申請
【ニューヨーク27日時事】米国の人権擁護団体「全米自由人権協会」(ACLU)は27日、米政府が2001年9月の同時テロ後、事件捜査に絡んでイスラム系移民数百人の身柄を極秘に拘束したのは国際人権法に反するとして、国連人権委員会(ジュネーブ)の「恣意(しい)的拘束に関する作業部会」に審査を申し立てた。
米国では同時テロ後、南アジアや中東出身の移民が拘束され、大半は不法滞在を理由に国外退去処分になっている。拘束された延べ人数は2000人以上ともいわれるが、米政府が被拘束者の名前や人数を公開していないため、実態は分かっていない。(時事通信 2004/01/28)イスラエル軍がガザで掃討作戦、パレスチナ人9人殺害
【エルサレム=佐藤秀憲】イスラエル軍は28日、パレスチナ自治区ガザで、過激派掃討のための軍事作戦を行い、イスラム原理主義組織イスラム聖戦の活動家5人を含むパレスチナ人9人を殺害、約10人を負傷させた。
イスラエル放送などによると、同国軍は同日早朝、ガザ中部のユダヤ人入植地ネツァリム周辺で武装パレスチナ人2人を殺害。その後、ガザ市に戦車などで侵攻、ロケット砲などで抵抗する武装パレスチナ人と激しい戦闘となり、パレスチナ人7人を殺害した。犠牲者の中には11歳の少年も含まれる。(読売新聞 2004/01/28)「フセイン政権、90年代半ばに極秘廃棄」 前団長が証言
イラクの大量破壊兵器問題に関する米調査団の団長を辞任したデビッド・ケイ氏は、28日付の米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、フセイン政権が生物・化学兵器の備蓄を90年代半ばに極秘に廃棄したことを示す証拠を発見した、と語った。
同紙などによると、イラクが大量破壊兵器を「武装解除」したのは、国連査察チームを追放した98年よりも前とみられる。しかし、兵器の廃棄記録を査察官に渡さなかったという。
その理由についてケイ氏は、フセイン元大統領が権力を維持するため「こうした兵器を持つことで得られる利点を、兵器の維持コストなしに得ようとした」と指摘。米国などを欺く目的だったと見ている。
大量破壊兵器の捜索について「パズルの大きなピースは発見し終わった」と話し、今後続けても新しい発見は難しいとの見方を改めて示した。
ケイ氏は28日午前(日本時間29日未明)、米上院軍事委員会で証言する予定。(朝日新聞 2004/01/29)「兵器備蓄、証拠一切なし」 ケイ前団長、米議会で証言
イラクで大量破壊兵器の捜索に当たっている米調査団の団長を先週辞任したデビッド・ケイ氏は28日、米上院軍事委員会の公聴会で辞任後初めて証言し、昨年3月のイラク戦争開戦時点でイラクが生物・化学兵器を保有していたと判断した米中央情報局(CIA)など米情報機関の分析は誤りだったと断言した。ケイ氏は、アルカイダなどテロ組織と旧フセイン政権の協力についても「証拠は見あたらない」と発言。分析を誤った理由の根本的な検証が必要だと指摘し、外部による調査機関の設置を求めた。
「大量破壊兵器の武装解除」をイラク戦争開始の最大の理由に掲げた米政府の専門家自身が、イラクの兵器保有を公式の場でほぼ完全に否定したことで、イラク戦争の正当性をめぐるブッシュ政権の主張に改めて疑問が高まった形だ。今秋の大統領選の大きな争点になりつつあるだけでなく、情報分析能力への疑問が強まれば、北朝鮮などほかの地域での米機密情報に対する他国の信頼度にも影響が及ぶ可能性がある。
証言で、ケイ氏は「自分自身を含め、ほとんどだれもが間違っていた」と述べ、米情報機関だけでなく、武力行使に反対したフランスやドイツを含めて分析を誤ったと指摘。「我々が見つけだした世界は、存在すると考え、想定していた世界とは異なるものだった」と述べた。その上で、閉鎖的な社会である情報機関が将来同じ誤りを犯すことを防ぐため、個人的な見解として、問題点を検証する「外部機関」の設置が必要との考えを示した。
大量の備蓄があると判断していた生物・化学兵器については、小規模の備蓄も含め、「証拠は一切ない」と断言した。製造施設や製造能力を持つ科学者、製造に必要な資材の搬入などが認められないことを理由に、「軍事目的で配備された兵器の大規模な備蓄がある可能性は極めて低い」と結論づけた。シリアなど隣国に移動した可能性についても「備蓄がない以上、移動することはありえない」と否定的な見方を示した。
また、フセイン元大統領自身が00年と01年に「マスタードガスとVXガスの製造再開にどれくらいの時間がかかるのか」と部下に質問したことを示す文書と証言があると指摘し、「彼自身も兵器を保有していないことを認識していた」との見方を示した。
ケイ氏は、フセイン元大統領が兵器の廃棄を発表しなかった理由として、「米国や国連に屈したとほかのアラブ世界にみられたくない」という対外的な理由に加え、こうした兵器の使用をちらつかせることでフセイン政権に反発していた国内のクルド人勢力やシーア派を押さえ込む国内事情の2点を挙げた。
調査団の活動については、これまでの調査で約85%について解明済みだとしたうえで、「兵器開発を支援した外国や個人」に関する調査が残っていることを明らかにした。また、湾岸戦争後98年まで続いた国連による査察活動について、「湾岸戦争での爆撃以上に開発計画を破壊した」「自分たちが予想していた以上の成果を上げた」と述べ、その有効性を強調した。
ただ、フセイン政権については、こうした兵器を開発、使用する「意図」を持っていたことなどを理由に、「脅威」だったと認定。「世界はフセイン政権が打倒されてより安全になった」と述べ、武力行使で政権を打倒したブッシュ大統領の判断を支持する考えを示した。デビッド・ケイ前米調査団長による発言の骨子は次の通り。
一、大量破壊兵器の保有を確信した判断は誤り
一、失敗を分析する外部機関による調査が必要
一、大量破壊兵器の備蓄を証明する証拠なし
一、移動する備蓄がない以上、兵器はシリアに移動されていない
一、フセイン元大統領本人も備蓄がないことをおそらく承知
一、イラクは武装解除への即時、無条件、全面的な協力を求めた国連安保理決議1441に明白に違反
一、アルカイダや他のテロ組織と大量破壊兵器の共有を示す証拠なし (朝日新聞 2004/01/29)米州兵給与:9割以上、遅配や過小支払い 会計検査院調査
【ワシントン和田浩明】アフガニスタンでの対テロ作戦やイラク戦争に関連して動員された米州兵への給与支払い状況を米会計検査院が調査したところ、対象兵士の9割以上が遅配や過小支払いなどの問題を経験していたとの結果が28日、米下院政府改革委員会に報告された。同院は「生命の危険を犯して任務についている州兵らや家族に、深刻な影響を与えている」と指摘している。
州兵は平時は民間人として過ごし、有事には通常の兵士と同様に戦闘や警備など各種任務に配属される。
調査対象期間は02年10月〜03年3月。コロラド、バージニア、カリフォルニアなど6州の部隊481人について調べたところ、94%にあたる450人が給与関連で何らかの問題を経験していた。30日以上の遅配総額は約25万ドル(約2600万円)、過小支払額は約6万7000ドル(約710万円)に上った。
さらに、イラクに派遣中の1部隊152人についても調査したところ、約3分の1の54人に同様の問題が見つかったという。
コロラド州兵特殊部隊では、計算ミスで軍から平均約4万8000ドル(約500万円)の借金をしたことにされていた兵士が34人もいたという。同院は昨年6月の手紙で国防総省に問題を指摘したが、3カ月が経過しても対応がなかった。
ウズベキスタンに配備されたバージニア州兵特殊部隊の場合、給与問題の解決のため軍曹がクウェートの米軍基地まで派遣され、手続きを行ったという。
同院によると、給与遅配などの原因は複雑な支払い手続きや、国防総省など担当部署による手続きの理解不足など。国防総省も問題を認めており、対応を始めたという。(毎日新聞 2004/01/29)プライバシー懸念し中止 NASAの乗客データ研究
【ワシントン29日共同】米ノースウエスト航空が、米航空宇宙局(NASA)に乗客データを提供していた問題で、NASAはこれを基に、データベースからハイジャック犯などの危険人物を洗い出すソフトウエアの開発を目指したものの、その後プライバシー問題などへの懸念から、研究を中止したことが29日、分かった。
プライバシー問題に取り組む米国の市民団体「電子的プライバシー情報センター(EPIC)」は「NASAとノースウエストの行為が、乗客のプライバシーを侵害したことは明らかだ」として、NASAに内部文書の公開を求める訴訟を提起。ノースウエストに損害賠償請求訴訟を起こすことなども検討している。
EPICが入手したNASAの内部文書などによると、NASAのエームズ研究センターの研究者が2001年12月に、ノースウエストに同年7、8、9月分の乗客データの提供を要請。同社がこれに応じた。
だが、NASAは03年9月、米航空会社のジェットブルーが防衛関係の企業に乗客情報を提供したことが問題化した直後に、この研究に予算を付けないことを決定。研究者はすべてのデータを同社に返却したという。
ノースウエストは「航空安全の向上目的での政府の研究へのデータ提供は適切なことだった」と反論している。(共同通信 2004/01/30)「わたしも真実知りたい」=イラク大量破壊兵器問題で焦り?−米大統領
【ワシントン30日時事】ブッシュ米大統領は30日、記者団に対し、イラク攻撃前に大量破壊兵器が存在したかどうかについて、「わたしも真実を知りたいと思っていることを米国民に知ってもらいたい」と訴えた。
ブッシュ政権がイラク攻撃の「大義」に掲げた大量破壊兵器が、開戦前には存在しなかった可能性が高まったことを受け、議会で独立機関による調査を求める声が強まっていることに焦りを感じた発言との見方も出ている。(時事通信 2004/01/31)米英両首脳もノーベル平和賞候補に=「独裁者封じ込めに貢献」
【ロンドン30日時事】2003年3月にイラク戦争に踏み切ったブッシュ大統領、ブレア首相の米英両首脳が04年のノーベル平和賞の候補に含まれる見通しとなった。2月1日の推薦締め切りを前にロイター通信がオスロ発で伝えた。
それによると、ノルウェーの国会議員が対イラク開戦後に2人を推薦した。この議員は「たとえ大量破壊兵器が発見されなくても、ブッシュ大統領とブレア首相は独裁者を封じ込め、世界をより安全にした」と話している。
ただしロイター通信は、両首脳が受賞する可能性はゼロに近いとするノーベル賞観測筋の見方も紹介した。(時事通信 2004/01/31)カストロ議長、暗殺企てたとブッシュ大統領を非難
キューバのカストロ国家評議会議長は、首都ハバナで29日夜から30日未明にかけて5時間半に及ぶ演説をし、同議長を暗殺する陰謀を企てたとブッシュ米大統領を非難した。同議長は「ブッシュ氏はマイアミのマフィア(亡命キューバ人)と結託し、私を暗殺しようとしている」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。演説は、米国が主導する米州自由貿易地域(FTAA)の創設に反対する趣旨だった。(朝日新聞 2004/01/31)
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