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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第41楽章:2003年11月]
イラク市民と米軍が銃撃戦、市民ら4人死亡
【バグダッド=林英彰】バグダッド西方約30キロにあるアブグレイブの市場で31日、イラク市民と米軍の間で銃撃戦が起き、警察官1人を含むイラク人4人が死亡、少なくとも10人が負傷した。(読売新聞 2003/11/01)イラク戦争、近隣国に破滅的影響=「同胞団」指導者が米批判
【カイロ2日時事】エジプトのカイロに本拠を置く穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」の最高指導者マアムーン・フダイビー師(82)は2日までに同市内でインタビューに応じ、「イラク戦争は近隣諸国に破滅的影響を与えた」と述べ、戦争を主導した米国などを批判した。
同師は「(中東で)戦争の唯一の受益者はイスラエルだ」と指摘。開戦の真の動機は、イスラエルがイラク、シリアなど地域の有力国を滅ぼすことを可能にする計画の実践だったと主張した。(時事通信 2003/11/02)ワクチン効かない猛毒ウイルス、米で開発
【ワシントン=笹沢教一】米セントルイス大の研究チームが、米政府の生物テロ対策研究の一環として、ワクチンが効かない猛毒の「スーパーウイルス」を遺伝子操作で作り出したことが明らかになった。
英科学誌「ニュー・サイエンティスト」最新号など英米メディアが相次いで報じた。
スーパーウイルスは、人の天然痘ウイルスに似たマウス痘ウイルスに、免疫の働きを抑える遺伝子を組み込んだもの。2年前、オーストラリアの研究者が致死性の強いマウス痘ウイルスを偶然作り出した技術を応用した。ワクチンを接種したり抗ウイルス剤を投与したりしたマウスも、感染すると100%が死んだという。
研究チームは、ウイルスの作成過程を含む研究成果を先月下旬、スイス・ジュネーブで開いた国際学会で公表した。
「人には感染しない」としているが、今回の手法を天然痘ウイルスに応用すれば、ワクチンが効かない生物兵器を作り出せる可能性があり、研究の是非や公表の仕方などをめぐって論議を呼んでいる。
研究は、ブッシュ政権が年間約18億ドル(約1900億円)を投じて進める「生物テロ防衛計画」の予算を使い、この種の猛毒ウイルスへの対抗手段を開発する目的で行われた。通常のワクチンでは撃退できないため、効力の高い“スーパーワクチン”が必要になるとみられる。ニューヨーク・タイムズ紙は、米陸軍生物防衛研究所が、この計画に関連し、人間への感染力を持つ牛痘ウイルスで同様の遺伝子操作実験を実施すると報じている。◆天然痘ウイルス=高熱や発疹(はっしん)などの症状を伴い、時には命を奪う天然痘の病原体。世界保健機関(WHO)は1980年、天然痘根絶を宣言したが、米国、ロシアは研究用にウイルスを保有し続けている。生物テロに悪用されるとの懸念があり、日本政府も今年、各都道府県にワクチンを配布した。(読売新聞 2003/11/03)
エノラ・ゲイ展示を批判 原爆被害触れずと米学者ら
【ワシントン4日共同】広島に原爆を投下したB29爆撃機エノラ・ゲイが来月、米ワシントン近郊のスミソニアン航空宇宙博物館で一般公開されるのを前に、米学者らのグループ約150人が4日までに、展示は原爆被害などに言及しておらず不適切と批判する声明文に署名した。5日、博物館に送付する。
声明をまとめたアメリカン大のピーター・クズニック教授(米近代史)が明らかにした。同教授によると、声明は展示が「死傷者数や歴史的経緯に触れていない」と批判、博物館に展示方法の変更などを求めている。
声明には1995年のノーベル平和賞受賞者ジョゼフ・ロートブラット氏や小説家カート・ボネガット氏らも署名した。▽エノラ・ゲイ展示説明要旨
【ワシントン4日共同】米スミソニアン航空宇宙博物館によると、B29爆撃機エノラ・ゲイの展示で予定される説明文の要旨は次の通り。
ボーイング社の「空の要さいB29」は第2次大戦当時、最も高度なプロペラ式爆撃機であり、初めて与圧された乗組員室を持っていた。当初は欧州戦線に投入予定だったが、太平洋戦線で活躍することになり、通常爆弾、焼夷(しょうい)弾、地雷に加えて、2つの原子爆弾を投下した。
1945年8月6日、このB29爆撃機(エノラ・ゲイ)は日本の広島に、戦闘としては初の原爆を投下。3日後、(別のB29爆撃機の)ボックスカーが2発目の原爆を長崎に投下した。(共同通信 2003/11/04)イスラエルにも兵器輸出へ=ロシア
【モスクワ4日時事】ロシアのプーチン大統領は4日、政府の軍事技術協力委員会で、ロシアがイスラエルに兵器輸出を計画していることを明らかにした。3日のシャロン・イスラエル首相との会談で協議したという。
イスラエルは兵器購入源を多角化することで、米国による制裁の可能性をけん制する狙いがあるとみられる。(時事通信 2003/11/04)イスラエルが世界平和への脅威・EU世論調査
欧州ではイスラエルを世界平和への脅威とみる市民が最も多い──。欧州連合(EU)が3日、こんな世論調査を発表し、波紋が広がっている。イスラエル政府は猛反発し、調査を実施した欧州委員会を非難する声明を発表した。
調査の対象はEU加盟15カ国の市民約7500人。十数カ国を挙げ、「世界平和への脅威だと思うか」と尋ねたところ、イスラエルは「思う」が59%と最も多く、北朝鮮やイラン(ともに53%)を上回った。米国も同率2位の53%で、イラク(52%)より上だった。
このほかはアフガニスタンが50%、シリアが37%、中国が30%、ロシアが21%など。イスラエルの紛争相手であるパレスチナ自治政府は質問対象にしていない。
在ブリュッセルのイスラエル代表部は声明で強い遺憾の意を示すとともに「偏った質問は偏った回答をもたらす」と欧州委を批判した。欧州委の報道官は記者会見で、パレスチナを質問対象にしなかったのは「国家でないためだ」と弁明。対象国の選定は「技術的なもの」と強調し、火消しに懸命だった。(ブリュッセル=刀祢館久雄) (日本経済新聞 2003/11/04)ダライ・ラマが大仏殿参拝 「慈悲心で平和を」と講演
奈良市に滞在中のチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が5日午後、同市の東大寺大仏殿を参拝し、奈良県文化会館で講演した。
大仏殿では一段高い台座に登り、盧舎那仏(るしゃなぶつ)に礼拝した後、時折手を合わせたり笑顔を見せながら一周。参拝者らに「私たちは釈迦(しゃか)の弟子として同じ道を歩んでいる仲間。皆さんと参拝できてうれしい」と述べた。
講演会では約1300人を前に「米国での同時多発テロは間違った勇気。破壊的な感情がいかに恐ろしいかを知り、慈悲の心をはぐくんで幸せな人生や世界平和に役立ててほしい」などと話した。
ダライ・ラマは6日、京都市経由で金沢市に移動して静養。11日まで日本に滞在する予定。(共同通信 2003/11/05)米CIA、移動する人物の虹彩の識別技術を開発
【ワシントン4日ロイター】米中央情報局(CIA)は現在、精度が著しく不安定な顔面識別技術の向上を図る一方、離れた場所を移動する人物の虹彩を識別する技術を開発している。
現在の技術では、光の程度や表情が異なるだけで人物の識別能力が格段に低下する。これに対し、CIAが現在開発しているのは、この精度が10倍に向上した技術という。
また、精度が高いとされている虹彩の識別も、現在は読み取りの際に機械の前で静止していなければならない。CIAは、移動中の人物の虹彩をカメラでとらえ、識別する技術は利用価値が高いとしている。
米国では現在、キューバのグアンタナモ海軍基地の拘留者識別に、バイオメトリクスと呼ばれるこれらの技術を利用している。拘留者が釈放後、再び米当局の捜査対象となった際にこれらの記録を照合することができるなど、テロ・騒乱対策で有用という。(ロイター通信 2003/11/05)同時テロに狂喜していた謎のイスラエル人たち
「彼らは発生現場付近で撮影中だった」 英紙が陰謀説の「根拠」報じる
一昨年9月11日の米同時テロについて、ブッシュ政権がさまざまな資料を公開していないことから、米議会や犠牲者の家族から批判が相次いでいる。ネットメディアでは早くから報じられてきた「同時テロとイスラエルとの関係」について、このほど英紙サンデー・ヘラルドがあらためて報じた。同時テロ発生当日、米貿易センタービル付近でイスラエル人グループが「ドキュメンタリー」を撮影しており、テロのもように大喜びをしていたことから、警察に逮捕されていたという内容だ。...(TUP速報=ベリタ通信)(日刊ベリタ 2003/11/05)参照:9.11を撮影したイスラエル人(TUP速報 2003/11/04) ref. Five Israelis were seen filming as jet liners ploughed into the Twin Towers on September 11, 2001...
(Sunday Herald 2003/11/02)イラクが戦争回避模索か 開戦直前に秘密メッセージ
【ニューヨーク6日共同】米紙ニューヨーク・タイムズは6日、米国防総省顧問でイラク戦争の主唱者の1人とされるリチャード・パール氏が、開戦直前の3月初めにイラク側から交渉を求める秘密メッセージを受け取っていたと報じた。
メッセージの仲介者はレバノン系米国人実業家のイマド・ハジ氏。同紙は、ハジ氏らとのインタビューや文書を基に、イラクのフセイン政権がぎりぎりの段階で戦争回避の糸口を模索していたと伝えた。米ABCテレビは5日夜、ハジ氏とのインタビューを放映した。
同紙によると、ハジ氏はイラクの情報機関幹部らから(1)イラクは既に大量破壊兵器を持っていない(2)米国の軍と専門家による捜索を受け入れる(3)イラク当局が拘束していた1993年の世界貿易センタービル爆弾テロの容疑者を引き渡す−とのメッセージを託され、2月にファイス米国防次官の部下に伝えた。(共同通信 2003/11/06)民家空爆受け8人死亡 米軍誤爆の疑い アフガニスタン
アフガニスタン北東部ヌーリスタン州で10月31日、民家が空爆されて8人が死亡する事件があり、米軍による誤爆だった疑いが強まっている。アフガン駐留の米軍報道官は5日、調査を始めたことを認めた。
空爆については、国営カブール・テレビが、民家3軒が破壊され、住民8人が死亡したとの地元住民の証言を伝えていた。大統領報道官も4日の記者会見で「米軍が爆撃を行っていたとの情報がある」と語った。
AP通信によると、米軍報道官は5日になって、米軍機が同地域で作戦を行っていたかどうか確認を避けたうえで、「もし事実なら、遺憾だ」と述べた。
米軍は今年9月にも南部ザブール州でタリバーンを追跡中の米軍ヘリコプターが遊牧民のテントを爆撃し10人を巻き添えにするなど、アフガン戦争開始以来、数多くの誤爆事件を起こしている。だが、米軍自身が確認し、謝罪した例はごく少数だ。(朝日新聞 2003/11/06)小型核の研究にゴーサイン 米上下院が法案をとりまとめ
ブッシュ政権が、新たな核兵器開発競争につながると批判のある「小型核」の研究を始める。上下両院の協議が5日、大筋でまとまり、小型核の研究費を含む04会計年度エネルギー・水関連予算案が近く成立する見通しになった。
ブッシュ政権は、敵対国に本当の脅威を与える「使える核兵器」として小型核の必要性を訴えてきた。予算案は総額273億ドル(約3兆円)で、TNT火薬換算で5キロトン未満の小型核兵器の研究費600万ドル(約6億6000万円)が含まれる。
予算案にはこのほか、地下の目標を爆破する地中貫通型弾頭の開発費750万ドルや、核実験の準備期間を現在の36カ月から24カ月に縮める費用2500万ドルも含まれる。(朝日新聞 2003/11/06)対テロ戦「10年から15年」 米統合参謀本部副議長
ペース米統合参謀本部副議長は5日、米下院軍事委員会で米軍の将来的な戦力構成について説明し、「テロとの戦いは10年から15年続くと予測している」と語った。対テロ戦争の長期化を前提に戦力構築を進める考えを明らかにした。
ペース副議長の発言は、ラムズフェルド米国防長官が掲げる米軍の変革路線に従って、臨機応変の戦力構成をめざす姿勢を強調するなかで出た。「こうした考えに基づく図上演習を今後10年から15年先を見越して実施してきた」と述べ、あくまでも「想定」であることを強調。長期化の理由や15年とした根拠などは示さなかった。
また、副議長は、イラクにおける戦力構成について、最大7師団16万人だった駐留米軍が現在は4師団13万人で、来年5月をめどに3師団10万人に減らす見通しを示した。弾力的な運用の例として、州兵などを軍の現役として活用する必要性も強調した。
新イラク軍については、現在の約11万5000人から、来年中に17万1000人に増加すると述べた。(朝日新聞 2003/11/06)温暖化報告書を事実上撤回 科学的でなかったと米政府
【ワシントン7日共同】人間の活動によって地球温暖化が起こっていることを認めた米政府の国連向けの報告書について、米政府が科学的に十分な評価を経たものではなかったとの理由で、事実上、これを撤回する見解を表明していたことが7日、分かった。
報告書を公表している政府のホームページに「政府が発表する情報の科学的な正しさを保証するガイドラインに沿ったものではなかった」と記載。きちんとしたプロセスを経ずにまとめられたとの立場を、自ら示した。
政府が自国の報告書の内容を否定するのは極めて異例で、今後、環境保護団体などから厳しい批判が出るのは確実だ。
この報告書は、国連の温暖化防止のための気候変動枠組み条約の規定によって、先進国が数年間隔で提出を義務付けられている公式文書。「国別報告書」と呼ばれ、環境保護局(EPA)が中心になってまとめ、昨年6月、米政府として条約事務局に提出した。(共同通信 2003/11/07)
英MI5、パキスタン大使館を盗聴か 改装業者が告白
英国内で治安情報の収集にあたるスパイ機関MI5がロンドンのパキスタン大使館に盗聴器や隠しカメラを取り付けていた疑いが持ち上がった。沈黙を守る英政府に対し、パキスタン側は明快な説明を求めている。
2日付の日曜紙サンデー・タイムズが、「対テロ戦争」で重要なパートナーとなった同盟国の外交官を、英国のスパイが監視していた、とすっぱ抜いた。
同紙によると、MI5は01年から02年にかけ、大使館の改装を請け負った業者に多額の報酬を持ちかけ、機密電を本国に送る通信機を持ち出したり、内線電話に盗聴器を仕掛けたりするよう指示した。また、一部外交官の部屋には、隠しカメラを設置するよう命じた。しかし、危うい仕事に耐えられなくなった業者がMI5と袂(たもと)を分かち、一部始終を告白した、という。
機密保護法に触れる恐れがあるとして、同紙は国名を明かさなかったが、憶測が広がっていた週半ばの5日、パキスタン紙デーリー・タイムズが「英スパイが盗聴しようとしたのは我が大使館」と報じた。BBCによると、パキスタン外務省は直ちに英国のグラント大使を呼び、事実の究明と再発防止を求めた。
スパイ機関の活動について、英政府は発言しないのが建前だ。ブレア首相の報道官もだんまりを決め込んでおり、真相は闇の中。来月に予定されるジャマリ・パキスタン首相の訪英に悪影響を及ぼさないか、心配する声も聞かれ始めた。(朝日新聞 2003/11/07)米国防総省:出張費などで無駄使い 米会計検査院が指摘
米国防総省が、職員らの出張や異動のため支払ったビジネスクラス以上の航空運賃(01〜02会計年度)のうち、7割以上が連邦政府規則に違反して支出されたとの調査結果を、米会計検査院が6日発表した。イラク戦争関連経費が1655億ドルに達している最中の無駄使いの指摘に、国防総省側は改善策の導入を始めた。(毎日新聞 2003/11/07)国際司法裁:米のイラン攻撃「正当化できず」 海上油田事件
【ハーグ(オランダ)福原直樹】イラン・イラク戦争中の87、88年、米軍艦が「自国の船舶がイランに攻撃された」として、イランの海上油田基地(オイル・プラットホーム)を攻撃した事件で、国連の国際司法裁判所は6日、米の攻撃を「国際法上、正当化できない」とする判決を出した。裁判で米は当時の衛星写真などを証拠として提出、自衛のための攻撃と訴えた。判決は「十分な証拠にならない」として退け、米の軍事行使のあり方が結果的に批判された形になっている。同裁判所が米の軍事行使を不当とした例には、79年のニカラグア内戦での判例に次いで2度目。
裁判はイランが92年、提訴。イランと米は55年、友好通商条約を結んでおり、攻撃は同条約と国際法の違反で、損害賠償を行うべきだと訴えた。一方米は当時、イラン側が紅海を通行する船舶への無差別攻撃を続けていたと主張。米のタンカーや駆逐艦が攻撃を受けたのは、石油基地が攻撃拠点になっていたためで、自衛と安全のための攻撃、と主張していた。
判決で同裁判所は国際法を引用し、自衛のための武力行使には「他に手段がなく、必要限度を超えない」の2点を満たすべきだと指摘。この上で▽米の一部攻撃は被害に比べて大規模で、必要限度を超えている▽当時イラン、イラク双方が第3国の船舶を攻撃しており、米の提出した軍事写真などは、イランの攻撃を示す十分な証拠にならない……として、判事16人のうち14人が、攻撃の正当性を否定した。
一方、イランが求めた損害賠償について判決は、当時、両国に事実上「通商」関係は存在せず、友好通商条約の定めた損害賠償の必要はないと判断した。裁判は同裁判所の係争事件としては最も古いもので、今年判事となった小和田恒氏(前国連大使)が参加した初の判決
となった。◇自衛権、判断厳しく
【解説】国際司法裁判所は6日、80年代後半、米がイラン石油基地を攻撃した「正当性」について「証拠不十分」として圧倒的多数で否定した。これは、自衛権を行使できる基が、国際司法の場では非常に厳格であることを示している。
米は事件当時、紅海で米軍艦が機雷で損壊したことについて、国連で「イランの攻撃」と断定。武力行使を「国際法に基づく、固有の自衛権の行使」と主張した。しかし、判決は「自衛権を行使した際は、国際法上、その正当性を証明する責任がある。実際に事件がイランの攻撃かどうかなどを、米は立証していない」と指摘した。
イラク戦争で米は「大量破壊兵器」の存在を理由の1つに開戦したが、国際司法の場では、これなどにも「十分な立証」が求められることを、判決は示したといえよう。【福原直樹】(毎日新聞 2003/11/07)イスラエル軍:ガザ地区で過激派と少年計4人を射殺
【エルサレム樋口直樹】イスラエル軍は7日、ガザ地区南部ハンユニス近郊でパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ系武装集団「アルアクサ殉教者団」のメンバー2人を、中部マガジ難民キャンプ近くでイスラム原理主義組織「ハマス」のメンバー1人をそれぞれ射殺した。パレスチナ筋によると、3人は道路脇などにイスラエル軍を攻撃するための爆弾を仕掛けようとして銃撃戦になったという。
さらに、目撃者によると、ガザ市近郊でも同日、10歳のパレスチナ人少年がイスラエル軍に射殺された。少年はイスラエル所有の農地近くで網などを使って鳥を捕獲していたところ、戦車砲で撃たれたという。(毎日新聞 2003/11/07)エノラ・ゲイで変更拒否 米博物館が声明
【ワシントン7日共同】米スミソニアン航空宇宙博物館は7日、広島に原爆を投下したB29爆撃機エノラ・ゲイの展示方法について、原爆被害の実情に触れていないなどとして米学者らが求めていた変更を事実上拒否する声明を発表した。
声明は、航空技術の発展を記念するのが同博物館の使命と指摘。原爆投下による死傷者数などを示さない展示説明文は適切との姿勢を強調した。
米アメリカン大のピーター・クズニック教授らが5日、博物館に展示方法の変更を求める声明を送っていた。エノラ・ゲイは、ワシントン郊外に建設中の同博物館新館で12月15日から一般公開される。(共同通信 2003/11/08)イスラエル軍:パレスチナ人4人射殺 投石した少年も
【エルサレム樋口直樹】イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ北部でパレスチナ人2人を射殺した。イスラエル放送によると2人は武器を携帯しておらず、パレスチナ筋は2人が過激派のメンバーではないとしている。
また同軍は、ヨルダン川西岸自治区ジェニンでもパレスチナ人2人を射殺した。軍当局によると、うち1人はイスラム原理主義組織「ハマス」のメンバーで、兵員輸送装甲車によじ登ろうとしたたため発砲したという。もう1人は少年で、兵士に投石していたとみられる。(毎日新聞 2003/11/08)イラク捕虜:女性兵士のリンチさん、米軍の情報操作認める
イラク戦争での救出劇が大々的に報じられ一躍国民的ヒロインとなった米陸軍女性上等兵、ジェシカ・リンチさん(20)が8日までに、米ABCテレビのインタビューに応じ「軍は私を(イラク戦争の)シンボルに使った。それは間違いだった」などと述べ、軍による情報操作があったことを認めた。
リンチさんは3月下旬にイラク南部で捕虜となり、米軍特殊部隊に救出された。当初リンチさんは、弾薬がなくなるまで応戦するなどイラク軍に激しく抵抗したと伝えられたが、リンチさんは「武器が動かなくなり、1発も撃っていない。ひざまずきお祈りをした」と打ち明けた。
捕虜として収容されていた病院では「誰もたたいたりはしなかった。女性看護師の一人は私のために歌を歌ってくれた」と述べた。
リンチさんは「私はヒロインではない」と強調。「事実を知らない人たちが勝手に話を作り上げている」と批判した。(ワシントン共同)(毎日新聞 2003/11/09)アルカイダ、サウジ王家の転覆を望んでいる=米国務副長官
【ドバイ10日ロイター】アーミテージ米国務副長官は、衛星テレビ局アルアラビーヤに対し、ウサマ・ビンラディン氏が率いるアルカイダは、サウジアラビア王家の転覆を望んでいる、との見方を示した。
アーミテージ副長官は、同局とのインタビューで「アルカイダが王家とサウジアラビア政府を倒すことを望んでいることは、私にとっては、かなりはっきりしている」と語った。
同インタビューの一部がこの日放映された。(ロイター通信 2003/11/10)ゴア氏、テロ取締口実に自由抑圧と政府批判
ワシントン(CNN)アル・ゴア前副大統領は9日、ブッシュ政権が対テロ戦争を口実に国民の様々な自由を抑圧し、強権的な監視国家を作っていると強く批判した。
当地で開かれた法律関係者や市民団体の集会で、2500人を前に講演したゴア氏は、テロ攻撃や大量破壊兵器の危機に際して行政府が速やかに対応できるようにするのは必要だが、「ブッシュ大統領はこの必要性を、この国の民主主義にとって不健康なまでに拡大解釈している」と批判した。
ゴア氏は、ブッシュ政権が「情報の非公開と絶対的な権威による支配」を目指し、「オーウェルが小説『1984年』で警告したような監視・干渉型のビッグブラザー式政府への道を突き進んでいる」と指摘。「政府は国家安全保障を名目に、市民を秘密裏に監視し個人情報を盗む権利を手にしたが、対テロ戦争についての重要情報を国民に公開することは拒んでいる」と批判した。
さらにブッシュ大統領が、米軍全軍の最高司令官としての立場を強調することによって自らの権威と権力を最大限に拡大し、「政府の長としての立場、国家元首としての立場、そして共和党党首としての政治的立場をすべて一つに融合させようとしている」と指摘した。
その上でゴア氏は、連邦議会が01年9月11日の同時多発テロ後に可決した愛国者法は、市民の自由を侵害しすぎているとして、撤廃を求めた。同法はテロ取り締まりを名目に、政府が市民を監視・拘束・捜索する権利を拡大したもの。
また多くの米国民が具体的な罪状で起訴されないまま、グアンタナモ米軍基地で拘束されていることに強い懸念を示し、適正な裁判手続きが必要だと強調。「米国にそれができないのに、米兵が海外できちんと扱ってもらえるはずがない」と述べた。
ゴア氏は、「テロリスト逮捕のために市民の自由を攻撃することは無意味だ。オサマ・ビンラディンを逮捕するためにイラクを侵略することが無意味なのと同じだ」と述べ、「政府はどちらの場合も、攻撃目標を誤った」と非難した。
00年大統領選でブッシュ大統領に僅差で敗れたゴア氏は、04年大統領選への不出馬を表明している。この日、参加者は「ラン、アル、ラン!」と唱えて立候補を求めたが、ゴア氏は首を振って講演を続けた。(CNN 2003/11/10)分離壁反対、各地でデモ 「ベルリンの壁」崩壊記念日
11月9日は、東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」が崩壊して満14年の記念日。これにちなんで、イスラエルとパレスチナの人権団体が9日、イスラエルが過激派阻止を目的に建設中の「分離壁」に反対するデモを各地で展開した。
ヨルダン川西岸自治区ジェニン近くの村では、約600人のパレスチナ人や平和活動家らが、分離フェンスに穴を開けるなどの抗議行動に出た。AFP通信によると、イスラエル軍は催涙弾などを使って実力行使を阻止したという。
すでに壁とフェンスに取り囲まれた自治区カルキリヤでも約300人が抗議デモを行った。こうした動きに合わせ、イスラエルの人権団体も8日、エルサレム周辺のパレスチナの村で分離壁に反対してデモ行進した。(朝日新聞 2003/11/11)イラク旧サダムシティーで米兵が自治責任者を射殺
【バグダッド=林英彰】AP通信によると、バグダッド北東部のサドルシティー(旧サダムシティー)で9日、同地区自治の行政責任者モハナド・カアビ氏が米兵によって射殺された。同通信によると、米兵は口論の末に同氏に向けて発砲したという。サドルシティーは、イスラム教シーア派の信者が多く、最近、米軍に対する住民感情が悪化していた。カアビ氏は、米側によって地区の行政責任者に任命されていた。(読売新聞 2003/11/11)10年以内に全国民に身分証明書=人権団体などが反発−英
【ロンドン11日時事】英政府は11日、詳細な個人情報を記載する身分証明書の所持を向こう10年以内に全国民に義務付ける方針を明らかにした。指紋や眼球の虹彩などを刷り込むことが検討されており、人権団体などから批判が強まっている。(時事通信 2003/11/12)アフガンで潅漑工事中の日本NGOに米軍ヘリが機銃掃射
アフガニスタンで活動するNGO(非政府組織)ペシャワール会(福岡市)が今月2日、アフガニスタン東部で潅漑(かんがい)用水路の工事中、米軍とみられる攻撃ヘリコプターから機銃掃射を受けていたことが、わかった。現地代表の医師中村哲さん(57)によると、現地スタッフらとダイナマイトで岩盤を崩している最中だった。けが人はなかった。中村さんは「発破がゲリラの攻撃と誤認されたのかもしれないが、作業は毎日続けており、米軍も分かっていたはずだ」と話す。
ペシャワール会事務局などによると、銃撃を受けたのはパキスタン国境に近いクナールとナンガルハル両州境、ジャリババ。現地時間で2日午前10時30分ごろ、クナール川から水を引く取水口を造るため、岩盤を爆破する作業をしていた。ヘリ5機が上空に飛来し、うち2機が編隊を離れて作業地点の真上を旋回。中村さんによると「数分間にわたって機銃を発射された」という。
現場には当時、中村さんら日本人スタッフ2人と現地スタッフ、作業員ら約600人がいた。爆破作業に備え、100メートル以上離れた所で待避していた。着弾地点は作業現場から半径10メートルの範囲。作業員が白い布を振ると、ヘリは現場を離れたという。
同会は今年3月中旬から用水路の工事を続けており、毎日午前10時過ぎ、ダイナマイトを使っていた。爆音が戦闘と誤解されないようアフガニスタン政府側からも許可を得ていたという。
中村さんは「米軍のヘリは毎日、チャガサライの基地に向け、工事現場上空を飛行している。ダイナマイトの爆破も毎日しており、我々がなにをしていたかは明白だった」と話している。(朝日新聞 2003/11/12)指紋登録で拘束1万2000人 米人権団体、撤廃を要求
【ロサンゼルス12日共同】人権擁護団体「全米市民自由連合」(ACLU)ロサンゼルス支部は12日、米政府が中東出身者らに指紋登録などを義務付けた制度が開始されてから1年間で、約8万3000人が登録、うち少なくとも1万2000人が一時拘束されたことを明らかにした。
拘束者の多くは、滞在ビザが切れていたり書類不備などの形式犯で、大半は短期間で釈放された。同支部のランジャナ・ナタラジャン弁護士は、登録するのはそもそも犯罪やテロとは関係のない人々だと指摘、「テロリストは1人も見つかっておらず、不当なシステムだ」と制度撤廃の必要性を強調した。
政府が実態を明らかにしないため「これ以外に数千人が拘束されている可能性もある」(同弁護士)という。(共同通信 2003/11/13)ビンラディン氏との密約説は幻想=CIA
【パリ13日ロイター】米中央情報局(CIA)は、2001年9月11日の米同時多発テロの2カ月前に、CIAがウサマ・ビンラディン氏と不可侵協定を結ぼうとしていたとする13日出版の新刊書「The Corridors of Terror」の指摘について、幻想と一蹴した。
筆者のリシャール・ラベビエール氏は同書で、CIAドバイ支局長が2001年7月12日、アラブ首長国連邦(UAE)で重い腎臓疾患の治療を受けていたビンラディン氏に接触した、と指摘した。
これに対し、CIAのマンスフィールド報道官は「こうした指摘はまったくの幻想であり、そのような事実はない」と述べた。
2001年10月には、フランスのメディアがドバイでの会談について報じている。(ロイター通信 2003/11/14)米国、アジア軍備強化でグアムに最新鋭戦闘機を暫定配備へ
【ワシントン13日ロイター】ジャンパー米空軍参謀総長は13日、太平洋地域の軍備強化の一環として、2005年から配備予定の最新型多目的戦闘機F/A-22ラプターをグアムに暫定配備する計画であることを明らかにした。
同参謀総長はインタビューで「グアムは今後確実に、プレゼンスと作戦の両面において、空軍に限らず米軍全体にとってこれまでよりはるかに大きな役割を果たすだろう。グアムはそうした戦略的位置にある」と述べた。
米国領であるグアムのアンダーセン空軍基地からは、米本土に比べて約14時間早く、アジア各地で作戦が展開できる。
F/A-22は、ロッキード・マーチン社が製造するステルス戦闘機。配備時期は明らかでない。(ロイター通信 2003/11/14)新生物兵器の危険警告 CIAに民間研究者
【ワシントン14日共同】遺伝子技術など生命科学の進歩によって、過去に存在しなかった危険性を持つ生物兵器が誕生する可能性がある、と民間研究者グループが米中央情報局(CIA)に警告した報告が14日までに明らかになった。
生物化学の研究者らがことし1月、CIAの求めに応じて開いた作業部会での検討結果を、シンクタンク、米国科学者連盟が入手し、公表した。
報告は、攻撃された人の遺伝子構造を永久に変えてしまう生物兵器や、一定期間たってから効果を現す「ステルス型生物兵器」が誕生する可能性を指摘。
ある学者は、潜伏期間を経て、40歳代になった途端に関節炎を発症させるウイルスを使った攻撃によって、国家経済と医療システムに大打撃を与えることができると指摘した。(共同通信 2003/11/15)「悪質な生物兵器生まれる危険性」 米の専門家らが警告
「バイオ技術の進歩の結果、悪質な生物兵器が生まれる危険性が高まっている」。近未来の生物兵器について、全米科学アカデミー(NAS)の生命科学者らの委員会が、米中央情報局(CIA)にそんな警告を発していたことが、CIAの文書から分かった。
NASの委員会は、ワクチン無効のマウス痘ウイルス▽人間の免疫機能を妨害する天然痘たんぱく▽人工ポリオウイルスなどが実際に作成された例を挙げ、「加工された細菌やウイルスが、過去に例のない悪質な病気を広げる恐れがある」と説明している。
解毒剤を投与したとたん致死性を高める「2段階生物兵器」。感染者の遺伝子を組み換えてしまう「遺伝子改変兵器」。一定の期間がたつまで感染者の体内で眠る「見えないウイルス兵器」。さまざまな新兵器が、今後10〜20年以内に登場すると予測した。
こうした兵器開発の動きを早い段階で察知するには、政府と科学界が緊密に協力する必要があると指摘。「合法的な研究と非合法の研究を見分ける基準をつくる必要がある」と強調した。(朝日新聞 2003/11/15)ref. The Darker Bioweapons Future(Federation of American Scientists 2003/11/03) 米国土安保省:生物兵器テロ監視センサーを導入
【ワシントン河野俊史】米国土安保省は14日、生物兵器テロを監視するためのセンサー(感知装置)を国内の31都市に導入したことを明らかにした。大気中の病原菌の有無を継続的にモニターするシステムで、全米人口の約半分の居住地域がカバーされるという。
同省によると、このシステムは「バイオウォッチ」と呼ばれる。各都市ごとに平均十数カ所、全米で約500カ所に設置したセンサーで大気のサンプルを集め、炭そ菌、天然痘、ペストなどの病原菌が放出されていないかを常時、分析、監視するという。
導入された都市名は明らかにされていないが、AP通信によると、ワシントン、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ボストンなどが含まれている。
年間の経費は約6000万ドル(約65億円)に上る。この監視網でも生物兵器テロそのものを防ぐことはできないが、同省は「病原菌を早期に検出し、感染者が発症する前に対策を取れる」と説明している。ただし、このシステムは病原菌が少量だったり、建物内で放出された場合には機能しないとの指摘もあり、専門家の間にはコストに見合う有用性を疑問視する声もあるという。(毎日新聞 2003/11/15)国連委:アルカイダが生物・化学兵器テロを計画と秘密報告書
【ニューヨーク高橋弘司】米同時多発テロ(01年9月)の首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏の支援組織「アルカイダ」の活動実態を調べていた国連専門委員会が15日までに、アルカイダが生物・化学兵器を使ったテロを計画していると指摘する秘密報告書をまとめたことが明らかになった。同報告は、専門知識の不足から兵器の使用には至っていないとしているものの、アルカイダに対する規制の甘さを警告する内容となっている。
AP通信などが伝えた秘密報告は、具体的根拠を示してしていないものの、「アルカイダが大量破壊兵器を獲得し、使用する危険はまだ続いている」と指摘。その上で、「アルカイダが依然、生物・化学兵器を使ったテロを起こそうと考えていることは疑いない」と断言している。
実際に兵器を使用していないのは「効果的に使うには、複雑な技術的問題があるために他ならない」と分析、このためアルカイダは当面、「検査機器で発見されないような新型爆弾を開発しようとしている」と記している。
報告書はさらに、アルカイダに資金を提供していると米政府が名指した中東などの実業家2人について追跡調査した結果を詳述、スイスやイタリアの海外資産は凍結されないままだとしている。「アルカイダは寄付や商業活動、犯罪行為などを通じ、資金を獲得し続けている」と国際社会による規制の問題点を指摘している。
国連はアルカイダとイスラム原理主義組織「タリバン」のメンバーや関連組織をリストアップし、資産凍結や武器禁輸などの制裁を科しており、国連安保理は今年1月、制裁履行状況の監視を目的に、5人の専門家からなる委員会を創設、調査を依頼していた。(毎日新聞 2003/11/16)イラン核開発は最大の脅威=イスラエル高官
【エルサレム17日時事】イスラエル対外情報機関モサドのダガン長官は17日、国会の外務防衛委員会で証言し、核兵器開発疑惑の持たれるイランはイスラエルにとって1948年の建国以来最大の脅威になっていると語った。
同長官は「イランは核兵器開発で後ろに引き返せない局面に近づきつつある」と述べた。一方、トルコのイスタンブールにあるユダヤ教礼拝所で起きた同時テロについて、テロが計画されていたとの情報は得ていなかったことを明らかにした。(時事通信 2003/11/17)長期的な世界平和実現なら、再度の戦争辞さない=米大統領
【ロンドン17日ロイター】英国訪問を18日に控えたブッシュ米大統領が、英大手タブロイド紙サンとのインタビューに応じ、米国は長期的な世界平和を実現するためなら、必要なら単独でも、再度戦争を行うことも辞さない、との考えを示した。
同大統領は米同時多発テロを踏まえて、「テロの後で、私は跡地となったグラウンド・ゼロに立った。あの白煙と臭気、死と破壊を思い出す。これからも、いつも思い出すことだろう」と語った。
そのうえで、「あの時に決心した。我々は戦争の中にあり、それに勝利すると。そして現在も、その決意を感じている」としている。
サン紙は同大統領の発言として、米軍と同盟国は、イラクでフセイン政権の残虐行為を終結させ、アフガニスタンでアルカイダの一部を掃討し、国連にはテロに対して背を向けることを止めさせたと語った、と伝えている。(ロイター通信 2003/11/17)ネオコン:米国防長官、パール氏の「疑惑は解消」
【ワシントン佐藤千矢子】ラムズフェルド米国防長官は16日、リチャード・パール前国防政策委員長が国防総省が許認可権を持つ国際通信会社との不透明な関係を指摘され、同省の調査を受けていたことについて、「6カ月間の調査の結果、パール氏の活動は法令基準に合致しており、国防総省の倫理規定に違反していなかった」として、疑惑は解消されたとの声明を発表した。
パール氏は、イラク戦争を積極推進した新保守主義(ネオコンサーバティブ、通称ネオコン)派の理論的支柱。今年3月、国際通信会社やアラブの武器商人との不透明な関係を指摘され、ブッシュ政権と企業との癒着ぶりを示すものだとの批判を浴びて、国防総省の諮問機関である国防政策委員会の委員長を辞任した。しかし、親交の深いラムズフェルド長官の要請で委員にはとどまり、同省監察官による調査を受けていた。(毎日新聞 2003/11/17)アフガン東部で米軍誤爆、民間人6人死亡
【カブール17日共同】アフガニスタン東部パクティカ州のジャラリ知事は17日、旧政権タリバンや国際テロ組織アルカイダの掃討作戦を続ける米軍の誤爆によって、15日に同州内で民間人6人が死亡したと語った。ロイター通信が伝えた。
アフガンでは今年4月にもパクティカ州シキンで民間人11人が死亡。9月には南部ザブール州で遊牧民少なくとも8人が死亡するなど米軍の空爆に伴う民間人の被害が相次いでいる。
パキスタン国境に近い東部と南部でタリバンなどによるテロが多発し、治安改善のため掃討作戦が強化されたことが背景にあるが、相次ぐ誤爆は市民の反米感情を高めている。
知事によると、誤爆があったのはパキスタン国境付近のバルマル地区で、米軍基地のあるシキンに近い。米軍は掃討作戦中だったという。アフガン・イスラム通信はパクティカ州治安当局者の話として、米軍のヘリコプターが民間人の乗った車両を爆撃したと伝えた。(日本経済新聞 2003/11/17)パトロール中の米兵、少年らイラク人3人射殺
【バグダッド=久保健一】バグダッド北東部の「サドルシティー」で17日、パトロール中の米兵の発砲により、11歳の少年を含む3人が死亡、4人が負傷した。
地元警察によると、米兵は、数人で装甲車に分乗して警備中に、イラク人が市場で銃を試射しているのを攻撃と勘違いして発砲した。(読売新聞 2003/11/18)北朝鮮はクーデターで崩壊 米国防長官が示唆
【ワシントン18日共同】ロイター通信によると、ラムズフェルド米国防長官は18日、北朝鮮の金正日体制がゆくゆくはクーデターによって崩壊するとの見方を示唆した。日韓訪問を終え、ワシントンに向かう専用機内で記者団に語った。
長官は同日、在韓米軍基地でも「子どもたちはやせ衰えているのに邪悪な体制が兵器に金をつぎ込んでいる」と金正日体制を批判しており、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の開催準備が本格化する中、北朝鮮を刺激しそうだ。
長官は、金正日体制がクーデターに対して脆弱(ぜいじゃく)かと問われ、「あまりに楽観的かもしれないが、持論がある」と切り出し、「抑圧は機能する。人々に多大な恐怖を植え付け、体制を数10年にわたって維持できる。われわれはそれを見てきた」と北朝鮮の独裁体制に言及。さらに「人生においては何事も永遠ではない。ある時点で事件が起きる可能性がある」と政変を示唆した。(共同通信 2003/11/19)「米、北の韓国侵略時に必要なら核兵器使用」
米国は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の韓国侵略に対し、韓国を防衛するはずで、必要な場合、核兵器(nuclear arms)を使うと、ラムズフェルド米国防長官が言明したと、ワシントン・タイムズ紙が18日報じた。
保守性向の同紙は、ラムズフェルド長官が韓国との安保会談後に発表した声明で、韓国に対する米国の防衛公約は韓国のための「『核の傘』の継続的供給」を含むと述べたと伝えた。
同長官はまた、韓国のイラク派兵と関連、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と面談した場で、米国は米戦闘兵の保護や兵站支援の要らない「『独自に活動可能な(self-sufficient)』兵力なイラクに派遣するよう要請したと、陪席していた米国防部の高位関係者が伝えた。(朝鮮日報 2003/11/19)イラク:武装勢力一掃 ナチス失敗作戦と同名で米軍困惑?
イラク駐留米軍が武装勢力一掃を目的に今月12日に開始した大規模な「アイアン・ハンマー(鉄つい作戦)」が第2次大戦中にナチス・ドイツが用いた作戦名と同じであることが18日分かった。ロイター通信が報じた。
ナチス・ドイツは1943年に、ソ連の電力施設破壊を目指し、ドイツ語で同じ「鉄つい作戦」を意味する攻撃を計画したが、作戦は頓挫した。
米国防総省当局者は「鉄つい作戦に参加している第1装甲師団のニックネームの一部を拝借した。ナチスの作戦名とは知らなかった」と当惑している。
米軍は01年のアフガニスタン攻撃でも当初、「究極の裁き作戦」と命名。しかし、イスラム教関係者らから「究極の裁きは唯一の神、アラーだけが行うもので、ふそんだ」との批判を浴び、「不朽の自由作戦」に変更した経緯もある。(ワシントン共同)(毎日新聞 2003/11/19)ロンドン市長『米大統領は地球最大の脅威』
【ロンドン=沢田敬介】ロンドンのリビングストン市長はブッシュ米大統領の訪英を目前にした17日夜、大統領を「地球上の生命に対する最大の脅威」と厳しく批判した。市長はイラク戦争前から米英のイラク政策に反対してきたが、首都の市長が国賓をここまでけなすのは極めて異例。
18日付の英各紙によると、市長は「大統領の政策は人類を絶滅に追いやるもの」と強調。さらに「私はブッシュ氏を正式な米大統領とは認めない。公式に選出されたわけでないからだ」と、2000年の大統領選で民主党ゴア氏と大接戦となり、連邦最高裁の裁定で辛くも当選を果たしたことにまで触れた。
市長は2000年の市長選に際して、労働党を除名されるなどブレア首相の“天敵”ともいえる存在。ブッシュ大統領に対しては、「この80年間で最も腐敗し、人種差別的な政権」と過激発言をしたこともある。これまでもたびたび反戦デモの先頭に立ち、19日には市庁舎で反戦グループと「ブッシュ氏を除くすべての人々を歓迎する平和パーティー」を開くという。(中日新聞 2003/11/19)イラク戦争は自由回復の戦い=英女王
【ロンドン19日時事】国賓として訪英中のブッシュ米大統領を招いた公式晩さん会が19日夜、バッキンガム宮殿で開かれた。エリザベス女王は歓迎のあいさつで、「米英両軍はアフガニスタンとイラクで自由と民主主義を回復する戦いの先頭に立ってきた」と述べ、イラク戦争を肯定的に評価する姿勢を示した。(時事通信 2003/11/20)「ユダヤ人裁判官は嫌」 仏のアラブ人被告、忌避申し立て
フランスで裁判の被告となったアラブ人男性が、裁判官に対して「ユダヤ人だから」と忌避を申し立て、裁判所が却下していたと、20日付ルモンド紙が伝えた。被告の主張は「パレスチナ紛争の激化で、公平な判断が望めない」。仏社会ではユダヤ人の同化が進み、イスラエルのシャロン政権に批判的な人も少なくないほどだが、仏アラブ人社会の側にはイスラエル現政権とユダヤ人を同一視する偏見や差別が根強く残っている。
同紙によると、被告は自分が経営していた会社に対する背任などの罪に問われたチュニジア国籍の男性(32)。パリ大審裁判所(地裁)で10月1日、禁固15カ月の判決を受けた。その際、被告は収監を拒否し「現在の地政学的状況にかんがみて、ユダヤ教を信じる裁判官が裁くのは不適当」との申し立てを提出した。
控訴院(高裁)は11月3日、「不公平と信じる根拠に欠ける」と申し立てを却下。当の裁判官は「個人の信教がどうして忌避の理由になるのか」と反論しているという。(朝日新聞 2003/11/20)ビキニ水爆実験:大学院生が被ばく者に聴き取り調査
1954年3月1日、現マーシャル諸島共和国のビキニ環礁で行われた米国の水爆実験をめぐり、日本の大学院生が同環礁の南東約525キロにあるアイルック環礁の被ばく者48人に聴き取り調査を行った。被害実態が未解明で被ばく後の補償もないアイルック環礁での本格的な調査は初めて。日本の漁船「第五福竜丸」も被ばくしたこの実験から来年で50年。同国はアイルック環礁も含んだ補償を米議会に求めており、今後の動向が注目される。
調査したのは、早稲田大大学院アジア太平洋研究科の竹峰誠一郎さん(26)=千葉県松戸市。01年1〜7月の間、2回にわたりアイルック環礁に滞在し、48〜90歳の被ばく者48人から聴き取りをした。追加調査などを行い、今月8日、日本平和学会秋季全国研究集会で一部を発表した。
48人のうち、放射線被ばくの影響と見られる甲状腺腫瘍(しゅよう)があると答えたのは4人。「粉(死の灰)を浴びたところがかゆくなった」「夫と娘ががんで死んだ」など、自分や親しい人に被ばくによるとみられる健康被害を訴えたのも8人。流産や死産、障害を持った子どもが生まれたことを挙げた人は4人いた。竹峰さんは「答えなかった人の中にも、被害者はいるはず」と指摘する。
水爆実験の様子について、住民らは「空が黄色く光った」「“ボーム”という爆発音を聞いた」と表現。爆発の正体は分からず、危険な放射性降下物(死の灰)を触ってしまった人もいた。
実験の5日後、米特別調査隊が残留放射能調査のため到着し、この時初めて核実験だったことが分かった。しかし、住民たちは放射能汚染の重大さを知らず、避難しなかった。
マーシャル諸島共和国は86年に米国と自由連合協定を結び独立。協定の中で、ビキニ、エニウェトクなどの4環礁に対する核被害を認め、1億5000万ドルを拠出。しかし、アイルック環礁などの住民たちは追跡調査の対象にならず、補償もされていない。マーシャル政府は00年、4環礁以外の被ばく者への補償を米国に求めたが、回答はない。
竹峰さんは「ヒバクシャ自身が核実験をどう考えているかを明らかにしたかった。ヒバクシャの存在を忘れず、平和をどう取り戻していくかに目を向けてほしい」と話している。【中野彩子】(毎日新聞 2003/11/20)イラク復興の米発注事業、政権の関与疑惑強まる
【ワシントン=吉田透】米政府が発注したイラク復興事業をめぐり、ブッシュ政権と受注企業との癒着疑惑が強まってきた。受注した米企業の多くが政権太いパイプを持つと指摘されているうえ、発注手続きが不透明だったためだ。政府側は批判回避に躍起だが、今後の展開次第では来年の大統領選挙に影響が及ぶ可能性もある。
官民癒着はイラク戦争前から取りざたされていたが、米民間調査機関センター・フォー・パブリック・インテグリティー(CFPI)が発表した分析報告書で一段と疑惑が深まった。
報告書によると米政府がイラクとアフガニスタンの復興のため発注した事業は総額約80億ドル(約8600億円)。受注した70余りの企業は前回の大統領選挙で、ブッシュ陣営に他の候補者よりはるかに多く政治献金していた。受注企業の6割近くは現政権や議会有力者、米軍幹部と太いつながりを持つという。(日本経済新聞 2003/11/20)米国防総省、ミサイルの超音速化に着手(WIRED NEWS 2003/11/21) アフガン:米軍が非政府組織への機銃掃射認める
アフガニスタンで医療支援や生活用水確保事業などをしている非政府組織「ペシャワール会」が今月2日、米軍とみられるヘリに機銃掃射を受けた事件で、米軍は銃撃を認めた。現地の日本大使館から20日、同会に連絡があった。
同会によると、米軍は銃撃を認めたうえで謝罪し「意図的に狙った行為ではなかった」と釈明した。米軍は同会の活動地域を「戦闘地域」としており、同会の作業地区付近の水面で見られた異常を「攻撃の前兆」と判断し、機銃掃射を浴びせたという。
同会は用水工事のためダイナマイトで岩盤を砕いていたが、テロや米軍への攻撃と間違われないよう、治安当局などから許可を得ていた。米軍側は「アフガン政府との連絡が不十分だった。連絡を十分にすることで再発防止に務める」と説明しているという。【安達一成】(毎日新聞 2003/11/21)ロンドンで20万人反戦デモ ブッシュ像引き倒し
【ロンドン=沢田敬介】地面に倒れたブッシュ米大統領の“銅像”に沸き上がる拍手と歓声−。ロンドン中心部のトラファルガー広場で20日夕(日本時間21日未明)、反戦を唱える人たちが大統領に似せた張り子の人形(高さ6メートル)を引き倒し、イラク戦争を主導した大統領に痛烈な皮肉を浴びせた。
反核・反戦、在英イスラム教関係者らを束ねた「ストップ・ザ・ウォー連合」主催のデモ行進の最後に繰り広げられた。
ミサイルを持ち、ポケットにはブレア英首相の顔がのぞく金色のブッシュ像をロープで引いて倒し、イラクの元フセイン大統領像を引き倒したバグダッド陥落時の光景を“再現”した。
デモには主催者発表で20万人、ロンドン警視庁の推計でも7万人が参加。子どもや年金生活者のほか、フランスやドイツから駆け付けた反戦活動家も加わり、主催者は「英国での平日のデモとして過去最大の規模だった」と話していた。(中日新聞 2003/11/21)自衛隊派遣候補地のイラク・サマワ 劣化ウラン弾で汚染か
核医学の第一人者ドゥラコビッチ博士 放射能を確認
自衛隊のイラク派遣の時期が注目される中、核医学の第一人者の米国人で、元米軍医(大佐)のアサフ・ドゥラコビッチ博士(63)が初来日し、本紙の取材に対し「自衛隊の派遣候補地のイラク南部のサマワ周辺も、米英軍がイラク戦争で使用した劣化ウラン弾による高濃度の放射能汚染が予測される」と語った。また「自衛隊派遣は、日本のどのような利益につながるのか。日本が得られるものは何もない。イラクの復興は、破壊した米英国の責任でなされるべきだ」と指摘した。(東京社会部・佐藤直子)「戦車の装甲を焼き切るため、砲弾のコーティングに使われた劣化ウランは、爆発の際に粉じんとなって大気中に飛散する。これを吸入することで体内被ばくが起きる。サマワでもウラン汚染が予測され、被ばくの危険性は否めない」と博士は警告する。
博士が所長を務める独立系の民間団体「ウラニウム医療研究センター(UMRC)」では最近、イラク戦争で激しい爆撃を受けた南部のバスラ近郊の村の9歳の少年の手術を行ったところ、全身に高濃度の放射能汚染が確認された。
また、約3週間前にはセンターの研究チームがバグダッド、バスラ、カルバラ、サマワなどイラク国内15カ所で、住民の尿や遺体の組織、土、水、大気など100以上のサンプルを採取。これまでに分析した放射能は、比較対象としたカナダ・トロントの水や空気の数千倍に達するものもあった。サマワの汚染も確認されたが「十分に分析されたものではないので、数値はまだ公表したくない」と語った。
劣化ウラン弾は貫通力が高く、安価。イラク戦争では英国国防省が使用を認め、米中央軍も31万1000発余を使用したと発表している。
米政府は、劣化ウランの人体への影響を否定しているが、博士は「米軍も英国軍も、環境や人体に壊滅的な影響を与えた罪を負いたくはないし、補償問題を恐れているからだ」と批判した。
博士はかつて、大佐の地位にある医師として米軍に所属していた。湾岸戦争(1991年)後、多くの帰還兵や退役軍人に発症した原因不明のさまざまな疾患が「湾岸戦争症候群」として社会問題化した際に治療、研究に当たり、元兵士らの体内に高いレベルでの被ばくが起きていることを確認。「対戦車砲に使用された劣化ウランの微粒子を吸ったことが原因で、重い肝臓疾患や機能不全が生じている」と結論づけた。
こうした研究によって政府から「政治的な圧力がかけられるようになり、軍医を解職された」という。博士は「イラク戦争時の『衝撃と恐怖』作戦に参加した兵士の中にも、『湾岸戦争症候群』のような症状が起きている、という情報を得た」とも語った。<劣化ウラン弾> 天然ウランの濃縮する過程でできる放射性廃棄物「ウラン238」の合金を弾頭に付けた砲弾。優れた貫通力だけでなく、激しい燃焼力を持つ。貫通時にウランの微粒子が飛び散るため、戦闘地域周辺の住民は呼吸で劣化ウランを吸入し、体内被ばくを起こす。生殖器やリンパ節、脳髄などに蓄積されたウラニウムは、免疫低下や精神障害、胎児の奇形などを引き起こすとされる。(中日新聞 2003/11/21)
新型ウラン兵器使用か 米の研究者広島で報告
カナダに本拠を置くウラニウム医療研究センター(UMRC)の責任者で元米陸軍軍医のアサフ・ドラコビッチ氏=米ワシントン在住=の調査報告集会が21日夜、広島市中区の原爆資料館東館であった。ドラコビッチ氏は、米軍が2001年から始めたアフガニスタン空爆で「新たなウラン兵器を使った可能性がある」と指摘した。
新兵器使用の裏付けとしてドラコビッチ氏は、UMRCがアフガニスタン住民の尿を分析した結果を紹介。核分裂性の強いウラン235などの割合が、天然ウランとも劣化ウランとも異なった。天然ウランに極めて微量が含まれるウラン234も検出されたという。
さらに、民間人8人の尿から検出されたウラン全体量は、平均で国際水準の約23倍、最大で200倍にも上った点を挙げて、劣化ウラン弾とは違うタイプのウラン兵器使用の見方を強調した。どんな兵器なのか断定はしなかった。
このほか、イラクの住民の尿を調べた結果、イラク戦争で使用された劣化ウラン弾が原因とみられる高濃度のウラン汚染があることも伝えた。
湾岸戦争の帰還兵の健康調査をした後、ドラコビッチ氏は米国防総省から解雇された。23、24の両日、大阪と東京でも報告する。(四国新聞 2003/11/22)超大型爆弾、2度目の実験成功=米
【ワシントン21日時事】米国防総省が21日、フロリダ州エグリン空軍基地の実験場で新型の超大型通常爆弾「MOAB」の投下実験を行い、成功したことが明らかになった。実験は3月11日以来で2度目の成功。(時事通信 2003/11/22)イラク武器禁輸規定を撤廃=米
【ワシントン21日時事】米政府は21日、イラクへの武器禁輸規定の撤廃を正式に決めた。米国は1990年、イラクによるクウェート侵攻を受けて武器禁輸を決定。フセイン政権崩壊後、イラクへの一部の武器輸出が認められたが、今回の措置により、新生イラク軍や治安組織への武器供与が可能になる。(時事通信 2003/11/22)「今も国の誇り」と米大統領=ケネディ暗殺40年で声明
【ワシントン21日時事】ブッシュ米大統領は21日、1963年のケネディ大統領暗殺から40年となる22日を前に声明を発表し、「偉大な責任を喜んで引き受け、理想と義務感を人々に喚起する才能を持つ人物だった。彼の思い出は今も国家の誇りだ」と生前の業績をたたえた。(時事通信 2003/11/22)対テロ戦、迅速性を重視=大量破壊兵器の脅威に先制攻撃も−米国防報告
【ワシントン22日時事】米国防総省は21日、2003年の国防報告を公表した。アフガニスタンでの対テロ戦争やイラク戦争を教訓に、軍事作戦で迅速性や機動力を重視すべきだとの考えを表明。テロリストによる米国への攻撃や大量破壊兵器の脅威に対しては「先制的な行動を取る能力を持たなければならない」とし、改めて先制攻撃の必要性を明記した。
報告は、「世界規模の対テロ戦に勝つためには、米軍は柔軟かつ軽量で迅速性が必要であり、突然の変化に即応する能力を持たなければならない」と指摘した。(時事通信 2003/11/22)米軍基地収容者の処遇で抗議デモ=英
【ロンドン21日時事】ブッシュ米大統領の訪英最終日の21日、キューバのグアンタナモ米軍基地に収容されているテロ組織アルカイダのメンバーらに対する処遇に抗議するデモが、ロンドンの米大使館近くで行われた。参加者たちは「ブッシュは人権を侵害している」などと叫びながら気勢を上げた。(時事通信 2003/11/22)トルコ各地で反テロデモ 米国が原因との声も
【イスタンブール22日共同】大規模テロが連続して起きたイスタンブールなどトルコ各地で22日、テロ反対を訴えるデモが行われた。「ブッシュ(米大統領)とシャロン(イスラエル首相)を足せば(国際テロ組織アルカイダ指導者)ビンラディン」と書かれた横断幕が掲げられるなど、テロの真の原因は米国の政策だと訴える参加者が目立った。
AP通信などによると、トルコのエルドアン首相は同日、イスタンブールでの20日の同時テロの犠牲者は計30人になったと述べるとともに、自爆犯はトルコ人だったことを確認した。テロで死亡した警察官の葬儀の際に語った。
デモは労働組合や非政府組織(NGO)などの呼び掛けで実施。テロ現場に近いイスタンブール新市街のタクシム広場などでは、2000人近い人々が犠牲者へ黙とうをささげて暴力とテロへの反対を訴えた。(共同通信 2003/11/22)日本政府、米の小型核研究に懸念表明 批判姿勢に転じる
ブッシュ米政権が国際社会の新たな脅威に対抗するため「使える核兵器」として小型核の研究を進めようとしていることについて、日本政府が米国に懸念を表明していたことが22日、わかった。政府は従来、「米国は研究はするが開発、生産、配備等ではないと表明している」(小泉首相)との答弁にとどめてきたが、軍縮の流れに逆行するとの憂慮から、批判的な姿勢に転じた。
米政府は小型核兵器の研究費600万ドル(約6億6000万円)を04会計年度エネルギー・水関連予算案に盛り込んだ。日本政府関係者によると、研究費が予算案に盛り込まれる可能性が高まった今夏以降、外務省が米政府に「研究が即開発につながるものではないことは認識している」としつつも、「研究自体が国際社会に『米国が核軍縮に熱心ではない』との疑念を抱かせ、核軍縮に向けた国際的な努力に水を差すのではないか」と懸念を表明したという。(共同通信 2003/11/23)米国防権限法案が成立、過去最大4010億ドル
【ワシントン24日ロイター】ブッシュ米大統領は24日、過去最大規模の総額4013億ドル(約44兆円)に上る2004会計年度国防権限法案に署名した。
イラク駐留が米兵や米兵の家族にさらなる緊張を強いるなか、兵士の平均給与が平均4.15%引き上げられた。
ブッシュ大統領は国防総省での法案署名式で、「この戦時下に我が軍はより大きな犠牲に直面している」と述べた。
さらに「軍務に就いている男女が長い駐留を余儀なくされている。家族は誇りに思っているし、ときには心配もしている」と述べた。
ブッシュ大統領が5月1日にイラク戦争終結を宣言して以来、武装勢力の絶え間ない攻撃により米兵185人が死亡している。米政府は米兵のイラク駐留を最長1年間に延長し、来年からは正規兵、予備役数万人が交代で任務に就く予定。
法案ではまた、弾道ミサイル防衛費91億ドル、海軍、海兵隊、空軍の戦闘機購入費120億ドルなどが盛り込まれた。(ロイター通信 2003/11/24)「劣化ウラン弾使った」 自衛隊派遣候補地イラク・サマワ
米兵が家族に手紙 駐留のオランダ議論再び
自衛隊のイラク派遣候補地サマワに従軍した米軍兵士がことし4月、家族あての手紙の中で劣化ウラン弾を撃ったと記していた。政府はこの兵器をイラク戦争中、米軍が使用したか否かについてさえ、「承知していない」と事実上、否定している。(田原拓治)年明けに先送りされる公算が大きくなった自衛隊のイラク派遣だが、候補地のイラク南部サマワにはことし8月からオランダ軍約700人が駐留している。そのオランダでは派遣決定後に1通の手紙をめぐり、国会で派遣論議が再燃した。
手紙はイラク戦争中、米軍第1歩兵師団第41歩兵連隊の一員としてサマワに従軍したエドワード・ペンネル氏がほぼ毎日、家族にあてたものの1通だ。家族が地元教会のホームページに載せたため、メディアが気づくことになった。
手紙によると、ペンネル氏の部隊は3月29日にサマワに到着。彼は22ミリ機関砲を搭載したブラッドレー歩兵戦闘車の乗員だった。翌日の戦闘の模様はこう描かれていた。
「私たちは5回の一斉射撃をした。1回目は劣化ウラン弾で、標準の作戦手順に従った使用だった。劣化ウラン弾は敵の装甲車両を貫通する。約300メートル離れた2人の敵兵の間に撃ち込まれた。後の4回の掃射は高い爆発力を持った弾丸を使い、うち1回は確実に敵に的中した。(戦闘の)結果は目を見張るものだった」
地元紙などによると、オランダ国会での派遣論議では、サマワ現地における劣化ウラン汚染が焦点となった。しかし、オランダ政府は「米国からの情報では1991年の湾岸戦争当時の残りかすはあるかもしれないが、今回の戦争中、サマワで使用されたことはない」と主張し、野党労働党も最終的に賛成した。
しかし、この手紙が報じられるや、軍の労働組合に当たる統一軍人連盟(AFMP)などが反発。政府に派遣隊員には血液や尿検査を義務づけるよう要求するなど、論議が続いている。
しかし、この手紙のみならず、サマワ近郊で戦争中に劣化ウラン弾を使ったという情報は少なくない。
第3歩兵師団第7機甲部隊の報告では、部隊がナジャフに向けてサマワを通過中、「作戦は上々だった。特に25ミリと7.62ミリの劣化ウラン弾の威力はすばらしい」とされている。
この報告を裏付けるように開戦前の3月12日付けの仏紙ルモンドでは、第3歩兵師団のバフォード・ブラウント司令官が「われわれはすでに対戦車用に劣化ウラン弾を装てんしている」と取材に答えている。『ちりが広がって湾岸諸国を汚染』
サマワでは劣化ウラン弾を使うような大きな戦闘はなかったという反論もあるが、民間人を含め112人が死亡する激しい抵抗があったという報道がある。
今回の戦争でイラク全土で英軍発表で1.9トン、米軍については米紙クリスチャン・サイエンス・モニターが「30ミリ機関砲だけで30万発」分の劣化ウラン弾が使われたと報じた。英国の研究者ダイ・ウイリアムス氏は計1700トンが使われたと試算している。
劣化ウラン弾と白血病やリンパ種など湾岸戦争の米帰還兵らが侵された「湾岸戦争症候群」との因果関係については米、英政府や世界保健機構(WHO)が否定する一方、日本の政府系原子力研究機関筋でさえ「弾丸自体は安全。だが、飛散した飛沫(ひまつ)を吸い込めば、肺が被爆し極めて危険」と話す。
来日中の元米軍医で民間団体「ウラニウム医療研究センター(UMRC)」のアサフ・ドゥラコビッチ所長は20日の記者会見の席上でも「劣化ウラン弾のちりは砂あらしにより、湾岸諸国を広く汚染するだろう」と述べており、サマワ現地での使用の有無を超えた危険性を示唆している。(東京新聞 2003/11/24)米連邦議会、FBIのテロ捜査権限を拡大する法案を可決(上)
米連邦議会、FBIのテロ捜査権限を拡大する法案を可決(下)
(WIRED NEWS 2003/11/26-27)「事実と異なる国内向け」 米司令官発言に批判続出
【バグダッド26日共同】米中央軍のアビザイド司令官が25日「イラク駐留軍に対する攻撃よりも民間人を狙った攻撃が増加している」と発言したことについて、イラク知識人や外交団から「事実とかけ離れた米国内向けの発言」などと批判が相次いでいる。
バグダッド大学ジャーナリズム学部のナース副学部長は、10月下旬のラマダン(断食月)入り後「連合軍暫定当局(CPA)管理区域への迫撃砲攻撃やヘリコプター撃墜が続いており、アビザイド司令官の発言は不正確な米国内向けのメッセージだ」と批判。
バグダッドの外交筋も「イラク人を含む民間人への攻撃は8月以来、国連事務所やヨルダン大使館への爆弾テロなどが続いており、今になって武装勢力側の戦術が転換したわけではない」と話している。(共同通信 2003/11/26)世界は飢餓との戦いに敗北しつつある=国連食糧農業機関
【ローマ25日ロイター】国連食糧農業機関(FAO)は、エイズや貧困、人口増加などで飢餓に直面する人が増えており、世界は飢餓との戦いに敗北しつつある、との見解を示した。
FAOによると、現在世界人口の7人に1人が栄養失調の状態にあり、2015年までに世界の飢餓人口を半減させる目標が達成できない確率が高まっている。
FAOの年次報告の作成にあたった担当者は、「必要な措置は分かっているが、それが講じられずにいる」と述べた。
必要な措置として、同担当者は、各国政府が農業・畜産への投資や、経済成長の促進、食糧危機への取り組みを高めることに言及した。
FAOは、極度の貧困やエイズ、武力衝突や干ばつによる食糧危機、飢餓人口の増加などが食糧状態悪化の原因、としている。
食糧事情は、貧困国で最も急速に悪化しているという。(ロイター通信 2003/11/26)米大統領の弟、性格不明の巨額報酬や女性関係明らかに
テキサス州ヒューストン(ロイター)ブッシュ米大統領の弟で実業家のニール・ブッシュ氏(48)が、数社の企業から性格が曖昧(あいまい)な巨額の報酬を受けたり、アジアで複数の女性と「関係」を持っていたなどの事実が25日明らかになった。元妻シャロンさんとの離婚に伴う法的手続きの宣誓証言書の中で判明した。
シャロンさんとの23年間の結婚生活に終止符を打つ、離婚自体は今年4月に成立したが、ブッシュ氏の不倫が原因の1つとも指摘されている。
証言書の中でシャロンさんの弁護士はブッシュ氏に、商取引について質問。2002年8月に顧問として契約を交わした中国の江沢民前国家主席の息子の半導体製造会社「グレース」から、5年間で200万ドル(約2億2000万円)の報酬を受け取ったことを疑問視し、半導体の知識もないブッシュ氏を、このような高額な金銭を支払ってまで必要とするのか、またその金額を受けるほどのビジネス上の実績は、過去20年でないなどと指摘している。
ブッシュ氏は、これまで金銭はもらっていないと反論している。同弁護士は、グレース社以外にも、顧問担当役などで幾つもの企業から雇われ、仕事内容に見合わない多額の金額を得ているとも述べた。
ブッシュ氏はまた、5年以上前、タイや香港を旅行中に、複数の女性と性関係を持ったことも認めた。滞在していたホテルの部屋を訪れた女性とセックスしたが、金銭は支払わなかったし、支払うよう要求もされなかったので、売春婦かどうかは分からなかったなどと説明している。
シャロンさんの弁護士が「非常に異常な出来事」だと指摘すると、ブッシュ氏は「非常に変わっている」などと答えていた。
ブッシュ氏は、1988年に倒産したコロラド州デンバーの貯蓄貸付組合(S&L)で、役員を務めていた際、不正貸し付けに関与したとして連邦政府から処罰を受けている。(CNN 2003/11/26)米小型核兵器:研究の道開く法案に署名 ブッシュ大統領
ブッシュ米大統領は24日、爆発力5キロトン(広島型原爆の3分の1)未満の小型核兵器の研究・開発を禁じた「スプラット・ファース条項」を廃止し、小型核兵器の研究に道を開く04会計年度国防権限法案(国防予算案)に署名した。これにより同法は成立した。ブッシュ政権は来年から新たな研究に着手する。(毎日新聞 2003/11/26)米議会調査局報告:小型核兵器、民間に多くの死者出す可能性
【ワシントン和田浩明】ブッシュ米政権が10年ぶりに研究再開を解禁した小型核兵器は、軍事的効果が不確かなうえ、地中貫通型でも、大量の死の灰をばらまき民間人に多くの死者を出す可能性があるとの米議会調査局(CRS)の報告書を、毎日新聞は25日入手した。調査局はブッシュ政権が核兵器を先制使用する可能性があると受け取られているとも指摘、「不使用宣言で核戦争の恐怖を減らせる」との見方も示している。
同報告書は、調査局が10月末にまとめた。24日成立した04会計年度国防権限法(国防予算)に盛り込まれた小型核(爆発力5キロトン未満)の研究解禁や、地中貫通型核の研究など4分野について、賛成、反対の両論を提示、技術的背景を説明している。調査局は政策上の主要問題について、議員らの理解を助けるため随時報告をまとめており、議会にも報告した。
小型核は、敵の大量破壊兵器施設や幹部の退避ごうなどが標的として想定されているが、破壊効果については、「爆発力が小さいほど、着弾精度や爆発高度、標的の構造など、さまざまな要素に影響されるため、見積もりが困難」としている。
推進派が、空中・地表爆発型より放射性降下物が少ないと主張する地中貫通型小型核については、「深度が浅く土壌が湿っている場合など特定の条件下では、地表爆発型より降下物が多くなり、人的被害も増える」と指摘している。
具体的には、シリアの首都ダマスカス近郊の地中約10メートルで爆発力5キロトンの地中貫通型核が爆発した場合、23万人が死亡、2年間でさらに28万人の死者が発生するとの、国防総省のコンピューターモデルによる米民間研究機関の推定を紹介。「人口500万都市のバグダッドでフセイン元大統領の退避ごうの破壊を狙って使用されていたら、同程度の被害が出た可能性もある」と述べている。
ブッシュ政権の核兵器使用方針については「定まっていないか、抑止効果を期待して、先制使用の有無に関する明言を避けている」と推定。その上で「費用対効果の判断だが、核の先制不使用を宣言すれば、世界各地にある核戦争の恐怖を低減できる」としている。(毎日新聞 2003/11/26)分離壁がパレスチナの生活を直撃、オリーブが危機に
【ジャユース(ヨルダン川西岸)27日ロイター】イスラエルがヨルダン川西岸で進めている分離フェンス建設で、パレスチナ人の貴重な資金源となっているオリーブの収穫に影響が出ている。
分離フェンスの最初の180キロの区間だけで、7万人が農場、市場、学校、役所に行けない状態となっている。また、オリーブの木6万5000本余りが除去されたほか、農場の多くが整地され、元来少ない水源も枯渇の危機に瀕している。
イスラエルは、オリーブ収穫を考慮して29カ所のゲートを設置、農民の往来ができるようにしたとしている。しかし、パレスチナ人によると、ゲートが開く時間は不定期で時間も短く、何日間も開かない日がある。
農民らによると、収穫量は昨年の半分以下に減っている。イスラエル国防省は、農民から約50件の苦情が来ており、損害を補償したとしている。
また、ゲート通過には許可証が必要だが、地元当局によると、発行されているのはオリーブ栽培の主力となっている20―40代の男性ではなく、幼年者や高齢者、または何年も前に海外に移住した人々だけという。
ゲートで任務に就くイスラエル兵の温情に期待し、許可証がないままゲート前で待つ人々もいる。ある男性は「9割方は無駄に終わるが、オリーブが全滅する前に少しでも収穫したいと思って必死なのだ」と述べた。(ロイター通信 2003/11/27)イスラエル軍、パレスチナ人ら4人射殺 9歳男児も犠牲
パレスチナ自治区ガザ南部で26日夜、パレスチナ人3人がイスラエル兵に撃たれ死亡した。3人はガザ自治区内のユダヤ人入植地とイスラエルを結ぶ道路近くにいたところを兵士に見つかり、車で逃走したが射殺されたという。軍当局者はロイター通信に「うち2人は武装していた」と語った。
このほか、同通信によると、同日夕方、9歳のパレスチナ人男児がガザ南端のラファ難民キャンプ近くでイスラエル兵の銃撃を受けて死亡した。同筋は「軍が別の攻撃目標に向けて射撃した際、流れ弾が当たった模様」としているが、軍は発砲を否定している。(朝日新聞 2003/11/27)米軍と群衆が銃撃戦、少年が死亡 イラク北部モスル
イラク北部モスルの中心部で26日、駐留米軍と群衆が衝突し、銃撃戦に巻き込まれた12歳の少年が死亡し、市民4人が重傷を負った。米兵にも2人の負傷者が出た。
AFP通信によると、群衆が米軍の車両に手投げ弾を投げ、発砲を始めたのに対し、米兵が銃撃で応戦した。別の地区でも米軍車両に手投げ弾が投げられ、銃撃戦が起きた。
モスル市内では23日、米兵2人が殺害されたうえ、群衆が遺体にコンクリートブロックをたたきつけ、足を切断して損壊する事件が起きるなど、米軍と市民との間の緊張が高まっていた。(朝日新聞 2003/11/27)イラン、日本の原子力政策に疑義はさむ
国際原子力機関(IAEA)の26日の理事会で、イランのサレヒ大使が、平和目的に限定している日本の原子力政策に疑問をはさむ一幕があった。今回のIAEAの対イラン非難決議採択に際し、日本は英独仏の提出したイラン寄りの当初決議案を甘すぎると批判した経緯があり、大使の発言は、イラン側の意趣返しとみられる。
サレヒ大使は「IAEAが(過去の日本の原子力施設への査察の結果)日本の核計画を完全に平和目的と結論づけられたかどうか。私の知る限りでは答えはノーだ」と発言。原子力政策を平和目的に限定しているとしている日本政府の説明は信用できないとの認識を示した。
日本の高須幸雄大使は同日の演説で、IAEAのエルバラダイ事務局長が今月10日に理事国に提出した報告書で「イランの核計画を平和目的とはまだ断定できない」としたことを引用していた。(ウィーン=高坂哲郎)(日本経済新聞 2003/11/27)「親米」確保へ巧妙
石油戦略要衝…ブッシュ大統領「最大限の支援」
【ワシントン=近藤豊和】米国は、グルジアの暫定新政権に対し、医療物資を緊急支援することなどの協力方針を早くも打ち出した。シェワルナゼ前大統領の腐敗ぶりに見切りをつけ退陣を後押しした米国は、エネルギー戦略上の必要性などから、引き続きグルジアの「親米外交」姿勢を確保する構えで、ブッシュ大統領は26日、ブルジャナゼ暫定大統領と電話で協議し、グルジアの安定へ「最大限の支援」を約束した。
国務省のバウチャー報道官は25日の会見で、グルジアへ300万ドル相当の医療物資を支援し、公正な選挙実施などについて暫定政権と協議するため、代表団を来週にも派遣すると表明。「グルジアの石油パイプラインをめぐっては、暫定政権も方針を変えないとみている」と強調した。
報道官が言及したパイプラインとは、カスピ海の石油をトルコ経由で欧州方面に輸出する「BTCライン」と呼ばれるもので、グルジアを通過する。米国が1999年にグルジア、トルコ、アゼルバイジャンとの間で建設に合意し、来年の完成を目指している。
カスピ海の石油は、中東の石油に対する依存率を下げたい米国にとってエネルギー戦略上極めて重要だ。
このため米国は、グルジアには91年の旧ソ連からの独立時から積極的な支援を展開。歴代米政権の援助総額は10億ドル以上にのぼる。
また、米中央情報局(CIA)はシェワルナゼ前大統領の周辺警護を指導し、チェチェンのイスラム過激派の出撃拠点となっているパンキシ渓谷の過激派を掃討するため、米特殊部隊の軍事顧問団も派遣。前大統領の安全保障担当顧問の補佐官6人の給与は米国務省が支払っていたとされる。
そこまで緊密な関係を維持していた米国だが、前大統領の利益誘導や蔓延(まんえん)した汚職、非民主的な政治運営、インフラ整備の遅れ、国民のモラル低下は著しく、米国企業が進出してもビジネスが成立せず相次ぎ撤退を余儀なくされていた。前政権の腐敗は末期症状で、イラク、アフガニスタンでの民主化を進める米国はグルジアの状況を懸念し、見切りをつけることになったものとみられる。
ブッシュ米大統領は7月、シェワルナゼ前大統領とも親交が深いベーカー元国務長官をグルジアに派遣。公正な選挙の実施などを要請した。これが、ブッシュ政権の“最後通告”となった。
米メディアは、シェワルナゼ前大統領の退陣をめぐり、パウエル国務長官ら国務省メンバーが「舞台裏で巧妙な役割を展開した」と論評。米国からの全面支援が支えとなっていた前大統領に引導を渡す結果となったと指摘している。(産経新聞 2003/11/27)英詩人が勲功章拒否 イラク参戦に抗議
【ロンドン27日共同】英国の詩人ベンジャミン・ゼファニアさん(45)は27日付の英ガーディアン紙に寄稿し、エリザベス女王から同日与えられるはずだった大英帝国勲功章の受章拒否を表明した。英国の対イラク戦争参戦に抗議するとともに、「帝国」という言葉を聞くと「奴隷制度や何千年もの残虐行為が連想されて腹が立つ」というのが理由。
同氏はブレア首相に呼び掛ける形で「私はだまされない」「あなたはうそをつきっぱなし」などと批判した。
これまでにも受章を拒否した俳優や映画監督はいるが、何年かは沈黙を保っているのが通例だったという。
同氏は黒人で1958年4月に英中部バーミンガムで生まれ、人種や社会問題を扱った詩も多く「黒人のスポークスマン」としても知られる。日本でも2001年、事故で顔に傷を負った少年を主人公にした小説「フェイス」が翻訳、出版された。
ビートルズの故ジョン・レノンは1965年に女王から勲章を授与されたが、ベトナム戦争やビアフラ紛争への英政府の対応に反対し、4年後に返上している。(共同通信 2003/11/28)政権打倒に「米団体関与」 シェワルナゼ前大統領
【トビリシ29日共同】辞任したグルジアのシェワルナゼ前大統領は28日、トビリシの大統領官邸で共同通信など一部外国報道機関と会見し、米国など外国の団体が先の議会選結果の「改ざん」などに関与、政権追い落としを図っていた情報があると語った。
前大統領は、政権追い落とし工作は「カマラ(グルジア語で『もう十分だ』の意)」との名称で組織的に行われ、改ざんなどに400万ドル(約4億4000万円)の資金が使われたと強調。団体の詳細について説明を避けたが「米国の政府は関与していない」としている。
前大統領によると、有権者名簿をコンピューターに入力する段階で、こうした団体による大規模な改ざんが行われ「私の妻の名前さえ名簿からなくなっていた」という。選挙では野党勢力が選挙結果の不正を理由に反政府運動を展開、大統領を辞任に追い込んだ。(共同通信 2003/11/29)健康被害:核実験に携わった、仏退役軍人ら提訴へ
【パリ福島良典】フランスによる核実験に携わり、健康被害を被った退役軍人らが28日、仏当局を相手取り、危険を承知しながら十分な防護措置を取らずに実験を強行したとして、損害賠償請求訴訟をパリの裁判所に起こすと発表した。
フランスは1960〜96年の36年間にアルジェリアのサハラ砂漠と、南太平洋に浮かぶ仏領ポリネシアで210回の核実験を実施した。実験に携わった関係者は推定15万人にのぼる。
原告団は白血病やがんなどに苦しむ退役軍人ら11人と退役軍人団体、ポリネシアにあった実験場の元労働者の団体。
原告団は「仏軍事・政治当局は実験に取り組んだ要員や近隣住民が晒される危険を知らないはずはなかった」「汚染や放射能への防護措置が手薄だった」と主張、当局の責任を追及している。
仏政府はこれまで核実験による近隣住民らへの健康被害はないとの立場を取っている。だが、退役軍人団体の調査によると、退役軍人720人のうち31.6%ががんに罹患、同年代のフランス人平均の17%を大幅に上回っている。(毎日新聞 2003/11/29)アフガン:ケシの栽培面積、昨年の2倍 テロリストの資金源に
【ワシントン中島哲夫】今年のアフガニスタンでのケシ栽培面積は昨年の2倍に増え、旧タリバン政権末期の36倍に達したという見積もりを、米ホワイトハウスの国家麻薬管理政策局がまとめた。ロイター通信が28日、伝えた。
同局のデータによると、タリバン政権崩壊前に作付けされた01年のケシ栽培面積は1703ヘクタール(大半は同政権支配地域の外)だったが、02年の栽培面積は18倍以上の3万1119ヘクタールに急増、03年はさらに倍増して6万1511ヘクタールとなった。今年のアヘン生産量は2865トンと推定している。
タリバン政権下でほぼ根絶されていたケシ栽培の復活は、同政権を打倒しカルザイ暫定政権を支援する米国にとって不都合な汚点となる。
同局は「アフガンでのケシ栽培増加は深刻化している。ケシ栽培と麻薬取引は法秩序を崩すと同時にテロリストに資金を与えている」と警鐘を鳴らす一方、治安悪化により麻薬対策事業に大きな支障が出る状況が早急には変わらないだろうと予測している。
同局の見積もりは、10月末に国連が発表した「03年のケシ栽培面積は前年から8%増の8万936ヘクタール、アヘン生産量見込みは3600トン」という数字とかなり開きがある。国連が現地調査と商業衛星の情報を根拠にしているのに対し、同局は米政府の衛星情報分析システムを用いた抽出調査に依拠しているという。(毎日新聞 2003/11/29)パレスチナ自治政府職員死亡、イスラエルが誤射認める
イスラエル放送などによると、パレスチナ自治区ガザ北部のユダヤ人入植地ニサニト付近で28日、パレスチナ自治政府の治安職員1人が、防御フェンス周辺に集まったパレスチナ人民衆に対するイスラエル兵の威嚇射撃に巻き込まれて死亡した。イスラエル軍は誤射を認め、遺憾の意を表明した。
職員はパレスチナ人にフェンスから離れるよう説得していたという。イスラエル軍が誤射を認めるのは異例。(エルサレム支局) (読売新聞 2003/11/29)
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