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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第38楽章:2003年8月]
イスラエル人と結婚のパレスチナ人に市民権与えぬ法改正
イスラエル国会(120議席)は7月31日、パレスチナ人がアラブ系イスラエル人と結婚してもイスラエルの市民権を与えないとする市民権法改正案を賛成53、反対25、棄権1の賛成多数で可決した。両者は結婚してもイスラエルでの同居が認められないことになる。アラブ系政党は人種差別法だと反発している。
イスラエルにはアラブ系国民が約110万人いる。48年のイスラエル建国時に、難民にならずに残ったパレスチナ人とその子孫だ。
法改正推進派のエズラ無任所相(国会担当、リクード)はイスラエル放送で「93年のオスロ合意以後、イスラエル国籍を取得したパレスチナ人は約10万人いるが、そうしたパレスチナ人によるテロ行為で過去に30人のイスラエル人が犠牲になっている」と指摘した。(朝日新聞 2003/08/01)イラクの米兵に謎の肺炎 100人発病し2人死亡
イラク国内や周辺に展開中の米軍兵士の間で「謎の肺炎」が発生していることが分かった。米メディアの報道では、これまでに陸軍を中心に100人ほどが発病、2人が死亡したという。米軍医総監は1日、調査チームをイラクなどに派遣した。現時点では生物化学兵器の影響とは考えにくく、重症急性呼吸器症候群(SARS)のような特定の病気との関係も分かっていない。
発病者が出始めたのは3月初めで、人工呼吸器が必要な重症者は15人を数えている。ロイター通信によると、死亡した2人以外では10人がすでに回復し、3人が現在もドイツの米軍病院などに入院しているという。
重症者は7月まで毎月2〜4人のペースで出ている。多くが陸軍で、所属部隊も展開地域も異なる。現時点では、発病者に共通する病原体は検出されていない。
軍医総監は、感染症専門医や疫学者、病原体検出の技術者ら6人のチームをイラクに派遣。ドイツの米軍病院にも感染症専門医ら2人を送った。発病者や医療関係者に聞き取り調査をするほか、何らかの細菌またはウイルスが関係していないか詳しく調べる予定だ。
AP通信によると、陸軍の肺炎の発生頻度は、通常兵士1万人あたり年間9人ほどだという。現在、イラクと周辺には14万人あまりが展開しており、100人という発病者数は必ずしも異常な水準ではない。(朝日新聞 2003/08/02)ベルギー上院、人道処罰法廃止を可決…対米関係に配慮
【ブリュッセル=鶴原徹也】ベルギー上院は1日、下院に続きジェノサイド(大量殺害)罪など国際人道法上の重罪は発生地や当事者の国籍にかかわらずベルギーの法廷で裁けるとした独自の処罰法をめぐり、政府が提出した廃止案を賛成39、反対4、棄権20で可決した。
この結果、第2次大戦後の国際法の流れの“先端”に立ち、人権は国家主権に優先されるとして1993年に制定した世界唯一の同法は、10年で廃止されることになった。
人道処罰法の廃止は、同法をめぐって悪化した対米関係に特に配慮した結果だ。フェルホフスタット首相は「これで問題は完全に解決した」と述べた。
同法をめぐる初の外交摩擦は対イスラエル関係。1982年に西ベイルート(当時)で起きたパレスチナ人難民キャンプ虐殺事件でイスラエルのシャロン首相(当時は国防相)が2001年にジェノサイド罪などで告訴されたことに、イスラエル政府が猛反発し、両国関係が冷えきった。
今年に入ると、湾岸戦争時のブッシュ米大統領(現大統領の父)、チェイニー国防長官(現副大統領)らに対する告訴に続き、今回のイラク戦争でもブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官らに対する告訴があった。これに怒ったラムズフェルド長官は対ベルギー関係の見直しやブリュッセルにある北大西洋条約機構(NATO)本部の移転さえ示唆して、同法廃止を強く求めていた。
廃止は、ベルギー政府が米国の圧力に屈したことを意味する。フェルホフスタット政権が同法を1つの根拠として掲げてきた「人道外交」は今後、その展開が困難になろう。(読売新聞 2003/08/02)米の核政策を強く批判 広島平和宣言骨子
「法の支配」と「和解」訴え
広島市の秋葉忠利市長は1日、6日の平和記念式典で読み上げる「平和宣言」の骨子を発表した。核拡散の危機が叫ばれ、イラク戦争をはじめ戦禍の絶えない世界情勢に、「力の支配」ではなく、国際社会のルールに則した「法の支配」と「和解」の重要性を訴える。被爆60周年の2005年に開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議を1つの節目ととらえ、核兵器廃絶のための緊急行動を世界に要請する。
宣言は、核兵器先制使用の可能性を明言し、小型核兵器の開発も目指す米の政策が、NPT体制を崩壊の危機にさらしているとの認識を表明。「核兵器は神」とする政策を強く批判し、ブッシュ大統領や核兵器保有を表明する北朝鮮の金正日総書記らに、核戦争の現実を直視するよう広島訪問を促す。
米国民への説得を意識し、「すべての人を永遠にだますことはできない」とのリンカーン元大統領の言葉を引用。劣化ウラン弾による放射能汚染をもたらしたイラク戦争を「平和をもたらす戦争」と正当化する主張を退ける。
さらに、米黒人運動の指導者、故マーチン・ルーサー・キング牧師が述べた「暗闇を消せるのは、暗闇ではなく光だ」との言葉を引用し、イラク戦争に象徴される「力の支配」は闇であり、「法の支配」と被爆者から生まれた「和解」の精神こそが光であるとのメッセージを盛りこむ。
「核兵器禁止条約」締結交渉を始めるよう各国政府へ働きかけるため、平和市長会議の加盟都市に05年のNPT再検討会議への出席など緊急行動を呼び掛ける。世界の各界のリーダーたちに戦争や核兵器を容認する発言を控えるよう求める。
日本政府には「作らせず、持たせず、使わせない」との新・非核3原則を国是とするよう求め、被爆直後の「黒い雨」を浴びた人たちへの援護充実にも初めて触れる。(中国新聞 2003/08/02)米で同性結婚が政治問題に 大統領選の争点にも
【ワシントン2日共同】米国で同性愛カップルの「結婚」を認めるかどうかが政治問題として急速に浮上している。ブッシュ大統領は最近「結婚は男女のため」と反対を表明、憲法修正を含め同性結婚の法的禁止の検討を明らかにした。2004年大統領選挙に向け、リベラル派と保守派の大きな争点となる可能性も指摘されている。
連邦最高裁は6月、同性愛者の性交渉を禁じたテキサス州法を違憲とする画期的判決を出した。マサチューセッツ州最高裁でも、近く同性愛者の結婚を認める判決が出るとの観測があり、同性結婚は現実のものになりつつある。
しかしギャラップ社の世論調査によると、6月の最高裁判決後、同性愛に対する一般世論は急速に硬化。同性愛を「容認できるライフスタイル」と答えた人は5月に54%だったのに6月末には46%に急落した。同性愛者の権利拡大への警戒感が背景にあるとみられている。
キリスト教保守派などは同性結婚への反対姿勢を強化。議会ではフリスト共和党上院院内総務を中心に同性結婚を禁じる憲法修正の動きが活発化した。ブッシュ大統領も7月30日の会見で「結婚の神聖さを信じる」と強調した。
ブッシュ政権の姿勢は、大統領選に向け、大きな票田であるキリスト教保守派の支援を固める狙いがあるとみられている。(共同通信 2003/08/03)英博士自殺事件で国防省が証拠隠滅? 英紙報道
2日付英紙デーリー・テレグラフは1面で、自殺した科学者デービッド・ケリー博士の死の3日後に、国防省が博士に関連する文書を焼却しようとした疑いを報じた。
同紙によると、国防省警備員が先月20日、焼却する機密文書を入れる袋の中に、ケリー博士に関連する「メディア計画」文書があるのを発見し、博士の死因を捜査していた地元警察に通報した。
同紙は、「文書には何の重要性もなく、警備員が過剰反応しただけ」との国防省筋の話を伝えたが、だれが博士の名を報道機関にリークしたかを調べる独立司法調査に際し、証拠隠滅の疑いを引き起こす行為だとしている。(朝日新聞 2003/08/03)ref. WMD Authority Turns Up Dead(American Free Press 2003/07/25) 「イラク戦争は泥沼化する」 カダフィ氏が米テレビ局
(CNN)リビアの最高指導者、カダフィ大佐は3日、米ABCテレビに録画出演し、米国の対イラク戦争は「ベトナム戦争のように泥沼化するだろう」と予測した。また、アルカイダの最高指導者、オサマ・ビン・ラディン氏が「イスラム世界の象徴になっている」と述べ、米国が彼を「聖人」にしてしまったと皮肉った。
カダフィ氏は米国の対イラク戦争について、「ゲリラ攻撃は続き、ベトナム戦争のようになるだろう」と述べた。フセイン元大統領が拘束・殺害されたとしても攻撃は弱まらないだろうと指摘し、「米国の占領が続く限り、独立を求めて攻撃は続く」との見方を示した。
また、同氏は「アフリカ南部で、イスラム教徒ではない子どもたちがビン・ラディンの写真をプリントしたTシャツを着ていた」というエピソードを披露。「我々はビン・ラディンが犯罪者であり、テロリストだと認めているが、普通の人たちはビン・ラディンの無事を神に祈っている」と述べ、米国の対アフガン戦争が彼を「聖人」に祭り上げたのだと皮肉った。
カダフィ氏は、米政府当局とアルカイダに関する情報を交換していると明らかにし、「アルカイダはがん細胞のような組織で、初期の段階では見つけにくい。末期になってから発見できる」と述べた。また、米国の親イスラエル政策が、アルカイダが組織として成長する環境を整えたと批判した。
カダフィ氏が米国テレビ局のインタビューを受けるのは、01年9月の同時多発テロ後は初めて。クリントン政権時代のホワイトハウス報道官で、ジャーナリストに転身したABCのジョージ・ステファノプロス氏のインタビューに答えた。インタビューは7月30日に収録されたという。(CNN 2003/08/04)米軍「無差別」発砲で市民5人死亡
「常軌逸したテロ」 怒る家族に謝罪なし
バグダッド西部のマンスール地区で7月27日、米軍がフセイン元大統領らの捜索を実施した際、米軍の発砲で14歳の少年を含む5人の市民が死亡した。遺族らは米軍の「蛮行」に怒りをあらわにしている。
「常軌を逸している。これはテロだ」。事件で死亡したザイド・イマド・ハザール君(14)の親せきの男性は30日、現場近くのイスラム教モスクで営まれた葬儀の席で、米軍を激しく非難した。
米軍は27日午後、旧フセイン政権の関係者がいるとの情報を基に同地区の民家を急襲。目撃者によると、周辺道路で警戒していた米兵が通り掛かりの車数台に無差別に発砲、少なくとも5人が死亡した。結局、民家からは何も発見されなかった。
ザイド君は兄のモハメドさん(17)の運転する車で、いとこ(16)と3人で買い物から家に帰る途中だった。前方に米軍車両が見えたので、モハメドさんがスピードを落としたところ、いきなり米兵が発砲。後部座席のザイド君は頭を撃ち砕かれ、即死状態だった。
モハメドさんによると、米兵らはモハメドさんらを車から引きずり降ろし、靴で頭を踏みつけながら「武器を出せ」と怒鳴った。武器がないことが分かると、3人をそのまま放置。医者を呼ぶことすらしなかったという。
米軍はフセイン元大統領の拘束に躍起になっており、なりふり構わぬ作戦が市民の犠牲者を生んだ可能性がある。事件を目撃した近くのレストラン関係者は「米軍は道路を封鎖したり、住民を非難させるべきだった。罪のない人たちが殺された」と批判した。
31日のイラク駐留米軍のサンチェス司令官の記者会見では「なぜ市民に発砲したのか」「遺族に謝罪の意思は」などの厳しい質問が相次いだ。司令官は犠牲者が出たことに遺憾の意を示しながらも「兵士は、車が通行止めを突破するつもりだと判断した。軍事作戦に謝罪はそぐわない」と述べた。(バグダッド、共同)(中日新聞 2003/08/04)英軍が毒ガス空爆計画 広島平和研教授が資料発見
「日本領土に報復的使用」
第2次世界大戦中、英軍が日本や台湾に対し、毒ガス爆弾による空爆を計画していたことを示す資料が、広島市立大広島平和研究所の田中利幸教授(戦争史・戦争犯罪)の調査で、英国王立公文書館の英空軍文書から見つかった。第2次大戦中米との連携探る
第1次世界大戦から実戦使用され、「貧者の核兵器」とも呼ばれる毒ガスが、第2次世界大戦でも空爆という大量殺りくの手段として想定されていたことを裏付ける貴重な資料といえそうだ。
複数ある資料のうち1点は、英軍による日本本土の空襲作戦計画の1つで、1945年7月12日付の「タイガーフォース作戦」の文書の一部。
「限定的な攻撃目標に対し、報復的に使う」との前提があり、何に対する報復かは具体的記述はないが、資料には「日本の領土を毒ガスで攻撃する」「(窒息剤の)ホスゲン500ポンド(約227キロ)が準備できる」などと書かれている。「英軍には極東戦線向けに十分な貯蔵がない」「可能であれば、米軍から毒ガス弾の供給を受ける」ともあり、米国との共同作戦を狙っていたとみられる。
44年7月の別の作戦資料は、日本の植民地だった台湾への毒ガス攻撃をシミュレーションしている。攻撃は「早ければ45年2月、遅ければ11月」に行い、「4日間にわたり、最初に1000ポンドのホスゲン爆弾を1マイル(約1.6キロ)四方に600発投下し、その後、(びらん剤の)マスタード爆弾50〜112発で攻撃する」と具体的に記述し、攻撃対象は南部の高雄と北部の基隆それぞれの周辺軍事施設を挙げている。
田中教授は「毒ガスは当時、すでに国際法で使用が禁止されていたにもかかわらず、英軍に使用の意図があったのは明らか」と分析。米軍との共同作戦については「一国だけでは国際法を破りにくいとの意識もあったのではないか」とみている。日本の動きに対抗
大久野島毒ガス資料館(竹原市)の村上初一元館長の話 第2次世界大戦中、日本軍が化学兵器の使用を準備していると英軍が察知していたことを示す資料はすでに存在が明らかになっている。これに対し、英軍が毒ガスを使う作戦を立案することは十分考えられる。(中国新聞 2003/08/04)湾岸戦争でがん発症10倍に イラク人医師が広島で講演
湾岸戦争やイラク戦争で使用された劣化ウラン弾の後遺症などを訴えるため来日中のイラク人医師、ジャワド・アル・アリさん(59)が5日、広島市中区で開かれた平和集会に出席し、講演した。
アリさんは「超大国は2つの罪を犯した。1つは原爆の投下、もう1つはイラクで使われた劣化ウラン弾だ」と、米国を批判。湾岸戦争で使用された劣化ウラン弾の影響で「がんの発症率が10倍になった」と指摘し、参加者に「劣化ウラン弾に反対の声を」と呼び掛けた。
アリさんは、6日に平和記念式典に参加。8日まで広島に滞在した後、長崎を訪れる予定。(共同通信 2003/08/05)核実験再開視野に秘密会合 米国が新政策を検討へ
【ワシントン5日共同】核戦争の司令部となる米戦略軍が今月7日、国防総省など政府・軍機関の幹部を集め、核実験の再開の是非や小型の新型核兵器の開発など新核兵器政策を検討する秘密会合を開くことが5日、分かった。同省の説明を受けた複数の議会筋が明らかにした。
ブッシュ政権は小型核の研究開始や核実験再開を視野に実験準備期間の大幅短縮など、核戦力を強化する政策をとっており、会合が核実験再開に道を開く方向を打ち出す可能性もあるとして、米国内外の軍縮団体が懸念を強めている。
会合はネブラスカ州の空軍基地内で開かれ、戦略軍、国防総省、核兵器の開発・管理を所管とするエネルギー省のほか核兵器の研究・実験を担当する核安全保障局(NNSA)、ロスアラモス研究所などの専門家ら計150人が出席する。国防総省など関係省庁は「核政策全体を話し合う」と説明している。(共同通信 2003/08/05)米政府の動きを予想する「先物市場」開設へ
(WIRED NEWS 2003/08/06)06年にも米核実験の恐れ 反核NGOが見解
【ワシントン5日共同】ワシントンに本部を置く反核非政府組織(NGO)の「社会責任のための医師団」が5日会見し、ブッシュ米大統領が再選された場合、2006年にも現在凍結中の核実験再開に踏み切る恐れが高いとの見解を表明。新たな核兵器政策を協議する秘密会合を7日に開く米軍部などをけん制した。
核政策専門家のマーティン・ブッチャー氏は、ブッシュ政権が高放射能で生物兵器を破壊する「新世代の核兵器」を研究しているとした上で「技術的に難しく核実験が必要」と指摘。「来年、再来年ということにはならない」としたが、06年にも核実験が行われる可能性が高いと強調した。(共同通信 2003/08/06)統治評議会は正統性なし アラブ連盟
【カイロ5日共同】アラブ諸国で構成するアラブ連盟は5日、カイロの本部で開催した外相級委員会で、米主導で設立されたイラクの暫定統治機関、統治評議会は正統性がないとして承認しない方針を決めた。中東通信などが伝えた。
これにより新政権が樹立されるまで、イラクのアラブ連盟代表は「空席」のままとなる。
また、米国が期待するイラク復興に向けた周辺アラブ諸国の経済協力などは、当面進展しそうにない状況だ。
同連盟のムーサ事務局長は「イラクの代表権は、正統性のある政府が引き継ぐことになろう」と述べ、イラク人の手による新政権の早期樹立を促した。
連盟議長国バーレーンのモハメド副首相兼外相は、イラクが主権と独立、領土の一体性を回復するためにアラブ諸国は協力すると述べた。(共同通信 2003/08/06)核武装の可能性を否定 福田氏、将来には含み
福田康夫官房長官は6日午前の記者会見で、日本が核武装する可能性について「今現在、核抑止力を持つ必要はないし持つべきではない。持てば他国の脅威になる」としながらも、将来に関しては「将来の方が考えるべきだ」と含みを残した。
これに関連して6日夕の記者会見では「わが国は非核3原則を堅持しており、考え方をしっかり持って、わが国もそれなりに努力することが必要ということだ」と釈明、非核3原則を堅持する考えを示した。福田氏は「わが国として方針を変えるのがいいと思ったことはない」と強調した。
午前の記者会見でも福田氏は「核の拡大は悲劇的なことだ」と表明、核拡散防止に向けた国際環境醸成の必要性を指摘した。(共同通信 2003/08/06)武器売買のイラク人に米軍発砲、6人死亡の情報
AFP通信によると、フセイン元大統領の故郷ティクリートの路上で8日、自動小銃を売買していたイラク人に米兵が発砲、子供1人を含む6人が死亡した。射殺されたイラク人たちは自動小銃の試射をしていたという。病院関係者の話として同通信が伝えた。米軍幹部は死亡したのは2人だとしている。ティクリートとその周辺では、米軍が厳戒態勢を敷き、元大統領の捜索を続けている。 (朝日新聞 2003/08/08)ゴア氏がブッシュ政権批判、大統領選は「不出馬」
【ニューヨーク=河野博子】2000年の米大統領選民主党候補だったアル・ゴア前副大統領は7日、ニューヨークの大学で講演し、ブッシュ政権によるイラク戦争などを厳しく批判した。だが、来年の大統領選については、昨年12月に表明した「不出馬」の考えを繰り返すにとどまった。
講演は、インターネット政治討論を行う民主党系団体「ムーブオン」の主催。
ゴア氏はイラク戦争について、多くの人が開戦前に「誤った印象」を抱いたため、十分な議論もなかったと指摘した。「誤った印象」とは、イラクのフセイン元大統領に関して、<1>米同時テロに関与<2>ウサマ・ビンラーディンやテロ組織「アル・カーイダ」に協力<3>テロリストに化学生物兵器を手渡す恐れ<4>核兵器製造に着手──などとするもので、「自分たちのイデオロギーに都合のいいように、組織的に事実(関係についての情報)を操作した」として、政権を批判した。
ただ、「サダムからの権力奪取は、タリバン崩壊とともに大統領の手柄」と述べ、イラク戦争自体については肯定した。
大統領選については、「私は出馬しない。どの候補を支持するかはそのうち表明する」と従来の考えを繰り返した。民主党陣営では9人の候補が名乗りを挙げ、「ドングリの背比べ」と不満を抱く党支持者から、前副大統領の出馬を期待する声が挙がっていた。(読売新聞 2003/08/08)米支持の正当性重ねて強調 イラク戦争で首相
小泉純一郎首相は9日昼、イラク戦争で米国支持を打ち出したことについて「イラクが国際社会の声を聞いて査察を受け入れれば戦争は起こらなかった。むしろイラクに責任はある」と述べ、米英軍などによるイラク攻撃の正当性を重ねて強調した。
米軍がイラク戦争で劣化ウラン弾を使用したことについては「戦争を始める方に対し、できるだけ一般市民を傷つけないような対策をそれぞれが訴える必要がある」と指摘。長崎市長が平和宣言で非核3原則の法制化を求めたことについては「非核3原則の方針に変わりはない」と述べるにとどめた。
長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に出席するため訪れた長崎市内で記者団の質問に答えた。(共同通信 2003/08/09)ヨルダン川西岸でイスラエル軍の急襲抗議デモ、パレスチナ人2人死亡
【ナブルス8日ロイター】8日にイスラエル軍が行ったヨルダン川西岸の難民キャンプ急襲に抗議して行われたデモで、パレスチナ人2人が死亡した。
亡くなったのは、イスラエル軍に投石して射殺された20歳の男性と、軍が暴徒解散のため発射した催涙ガスを吸い込んだ41歳の見物人。
イスラエル軍は8日、ヨルダン川西岸の難民キャンプを急襲し、イスラム原理主義組織ハマスの活動家2人とイスラエル軍兵士1人が死亡。もろい停戦合意を揺るがし、ハマス指導部は報復を誓っていた。
ハマスの政治指導者はロイター通信に対し、ナブルス急襲への対抗措置を取るとする一方、6月29日に宣言した停戦合意は守る方針を示した。(ロイター通信 2003/08/09)「責任はイラクにある」 首相、長崎で戦争に理解求める
小泉首相は9日、長崎市長の平和宣言が米英両国によるイラク攻撃を非難したことなどについて、「日本としては国連決議にのっとって(米英を)支持した。イラクが国際社会の声を聞いて査察を受け入れれば、戦争は起こんなかった。イラクに責任がある」と述べ、改めてイラク戦争について理解を求めた。同市での平和祈念式典に出席後、記者団の質問に答えた。
首相はその上で、「人々にはいろんな意見がある。それはそれでけっこうだと思います。日本政府としては日本の平和と独立、世界の平和の構築に向けて努力していきたい」と語った。また、平和宣言が専守防衛の順守や非核3原則の法制化を求めたことについては「日本は専守防衛、非核3原則。この方針に変わりありません」と述べるにとどめた。(朝日新聞 2003/08/09)ブッシュ政権、科学へ「不当介入」 下院民主党が報告書
米ブッシュ政権が科学に不当に介入してきた数々の「実例」について、下院の民主党チームが異例の報告書をまとめた。同政権が自らの政策に合わせて都合良く各種の情報を利用する姿勢は、イラクの大量破壊兵器をめぐる情報操作疑惑と通じるところがある。
下院・行政機構改革委員会のワックスマン議員(民主党)の依頼で、同委員会の民主党担当スタッフが調査した。
「ブッシュ政権は、性教育やがん、労働安全、国立公園など幅広い分野で科学に介入してきた」と指摘。同政権の支持基盤である宗教右派か産業界の主張や利害に関係していると分析した。
主な介入パターンは、(1)各種の科学諮問委員会を人事面で操る(2)科学的データを無視するか歪曲(わいきょく)する(3)予算面で研究を妨害する、の3つという。
例えば、ノートン内務長官は01年、アラスカの石油採掘に関連した「トナカイの繁殖に悪影響がある」とのデータを無視し、「害はない」と議会に報告した。
国立がん研究所は昨年11月、「妊娠中絶と乳がんに関連はない」というホームページの記述を、「両者の関連を肯定する研究と否定する研究がある」に修正させられた。
ほかに、▽環境保護局の文書から地球温暖化の項目を削除した▽ロケット燃料による環境汚染の実態調査を国防総省が中止した▽環境衛生の諮問委員会に産業界に近い人物を相次いで採用した、などの例があるという。(朝日新聞 2003/08/09)不当逮捕・盗み多発 イラク駐留米兵に苦情2517件
イラク駐留米軍による市民の不当逮捕や盗みが表面化している。拘束者の消息が家族に知らされない例も多く、人権団体は捕虜への拷問も指摘した。米兵のふるまいに、イラク“解放”直後は歓迎した市民さえ、対米感情をしだいに悪化させている。被害を受けた市民に対し、米軍は、一部事実を認めて賠償に応じ始めた。
高校3年ウマル・アブドラティフ君(17)がバグダッドの自宅から連行されたのは7月11日午前3時。前日、大学入試の統一試験が始まったばかりだった。工科大学を目指し、3、4時間睡眠で勉強を続けていた。
停電が合図だったようだ。ウマル君の家族によると、暑さをしのごうと姉(20)と2人屋上で横になったとたん、ヘリコプター2機が現れ、3人の暗視装置を付けた米兵が降りてきた。車数台も到着し、十数人が乱入。父(64)と長男(30)、次男(26)、ウマル君の4人を連行した。3日前に買った護身用のカラシニコフ銃1丁が没収され、150ドルがなくなっていた。
4人はその日、水も食料も与えられなかった。尋問中に心臓発作を起こした父と兄2人は釈放されたが、ウマル君は「武器密売と米兵殺害容疑だ」と言われ、そのまま拘束された。
7月24日に統一試験は終わった。母は、米軍施設や赤十字社を回ったが6日までに手がかりはないという。「どうして受験勉強で必死の息子が武器商人ですか。2500ドルの報賞金目当てに密告されたのよ」と泣き崩れた。
ウマル君宅から約500メートルのアリサラ市場は、米兵がよく買い物に立ち寄っていた。しかし、雑貨店主サミール・ラスールさん(33)が6月30日に拘束されて以来、米兵は来なくなった。
市場の人たちによると、サミールさんのおい(24)の車を、米兵が突然止め、車内に武器がないか捜索を始めた。その際、車内にあった売上金約20ドルを右太もものポケットに入れた。おいが抗議するとライフルで殴られ、車を拳銃で撃たれた。
「アリババ(泥棒)!」。100人あまりの客が逃げ出す中、そう叫んで米兵に抗議したサミールさんを、米兵は逮捕した。宗教指導者の要請で7月3日、米軍が調査に現れた。現場にいた通訳は「米兵が金を盗むのは今回だけじゃない」と証言したという。しかし、今も釈放されていない。
バグダッドが制圧された4月9日の翌日、サミールさんは米兵と写真を撮った。おいは言う。「最初はみんな米国を解放者と思ったが、今は憎しみしかない。武器があれば戦う」
地元では、6月ごろから米兵の人権侵害がたびたび報道されていた。7月23日には、国際的な人権団体アムネスティ・インターナショナルが、米兵が捜索中に2000ドルを盗んだ▽拘束者に十分な水や食料を与えない▽睡眠を与えず、大音響、強い光に長時間さらす▽尋問中の暴力、などを指摘する報告を公表した。
米中央軍は同27日、米兵4人を捕虜虐待容疑で拘束したと公表。8月3日には、不当な殺害、暴行、盗み、財産の破壊があったことを初めて認めた。市民から2517件の苦情を受け、うち1456件に対し計26万4000ドル(約3000万円)の損害賠償を払った。
ウマル君やサミールさんの事例について米軍の広報官は、「抗議だけで拘束されることはない。何かあったんだろう。一般犯罪者なら赤十字を通じて家族に情報を提供する」と答えた。 (朝日新聞 2003/08/09)開戦3カ月前から工作 米軍とCIA
【ニューヨーク9日共同】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は9日、米軍と中央情報局(CIA)、イラク亡命者らが、イラク戦争開始の少なくとも3カ月前からイラク軍幹部や兵士に対し、戦闘に加わらないよう説得する工作を始めていたと報じた。関係者の話として伝えた。
同紙によると、ブッシュ政権は開戦後も、戦争を早期に終結させ戦後平和を確実なものにするため、当時のジャブリ国防相らフセイン政権の最高官僚が協力する可能性があるとする報告を受けていた。
関係者は、こうした工作によって数百人規模のイラク軍将校が戦争を放棄し、米軍の進軍を間接的にたやすいものにしたと話している。(共同通信 2003/08/10)米国防総省、イラン武器商人と1年前、情報収集で接触
コントラ事件中心人物
【ワシントン=樫山幸夫】イランの核開発疑惑が指摘されているなか、米国防総省高官がイランの武器商人と“秘密会談”をもっていたことが8日、明らかになった。国防総省はイランに関する情報収集の一環に過ぎなかったことを強調しているが、武器商人はレーガン政権時代の一大スキャンダル、イラン・コントラ事件の中心人物だったとあって、さまざまな憶測を呼んでいる。
8日付の米紙ニューヨーク・ニューズデーによると、ファイス国防次官(政策担当)の側近2人が最近、パリでひそかにイランの武器商人と、核開発やイランによるテロ支援などについて話し合った。ホワイトハウスなど政権上層部の許可を得ない秘密会談で、この事実を知ったパウエル長官が数日前に、ラムズフェルド国防長官に抗議したという。
これについてラムズフェルド長官は8日、会談の事実を認めながらも、「イランに関する情報を米政府に提供したいという申し出があったため」と説明。「会談は1年以上も前であり、何らかの行動をとらなければならないような情報は得られなかった。会談結果についても政府各機関に説明した」と述べ、秘密会談などではなかったことを強調した。
ブッシュ政権はイランとの対話の糸口を探っており、双方の当局者同士がジュネーブで今年に入りすでに3回、会談していることが明らかになっている。◇ ≪イラン・コントラ事件≫ レーガン政権時代の1986年に明るみに出た。85年から86年にかけて米国は、イラン支援のテロリストによってレバノンに拘束されている米国人を解放する目的で国交を断絶しているイランに密かに武器を売却。その代金が、当時、中米ニカラグアの左翼政権と対峙(たいじ)していた反政府ゲリラ「コントラ」を支援のための資金に不正流用された。(朝日新聞 2003/08/10)
「日本が先制攻撃用の空母導入を準備中」
日本海上自衛隊が第2次世界大戦後初めて、北朝鮮など隣接国家のミサイル攻撃に先立って先制攻撃を行える空母の建造を準備していると、英日刊紙タイムズが8日報じた。
同紙は日本の軍事分析家の話として、日本海上自衛隊が「駆逐艦」という婉曲な表現のもと、海上自衛隊ヘリコプターを輸送できる超大型軍艦2隻を建造する準備をしている、と明らかにした。この軍艦は名目上は駆逐艦だが、英空母で使われる「短距離離着陸ジェット機」を搭載するよう改造できる軍艦だと、同紙は伝えた。
万一この軍艦が垂直離着陸機を搭載できるよう改造された場合、日本海上自衛隊は北朝鮮のミサイル攻撃など隣接国の脅威に対応して、先制攻撃を行える能力を備えることになると、同紙は報道した。
日本の海上自衛隊が2004年と2005年に発注すると予想される2隻の軍艦は、少なくとも12機の航空機を搭載できる。
東京=金玄基(キム・ヒョンギ)特派員(中央日報 2003/08/10)友人の兵器専門家らが証言=ケリー氏自殺問題の調査が本格化−英情報疑惑
【ロンドン11日時事】英国防省顧問デービッド・ケリー氏の自殺問題を調査する独立司法調査委員会(ハットン委員長)の第2回公聴会が11日、ロンドンの英王立裁判所で開かれ、ケリー氏の友人で国際戦略研究所(IISS)の兵器専門家であるテレンス・テーラー氏が証言した。ハットン委員長は、この日から本格的な調査に乗りだし、ケリー氏が自殺に追い込まれた経緯の究明に全力を挙げる。
テーラー氏は、ケリー氏は技術者として米英両国の専門家から尊敬されていた人物だったと紹介。事件の3、4週間前にオックスフォードシャーのケリー氏の自宅に滞在した際、精神状態は「平常」だったと指摘した。次いで国防省で上司だったリチャード・ハットフィールド氏が証言台に立ち、ケリー氏は「高度の機密を扱う人物だった」と述べた。(時事通信 2003/08/11)国防省内部で報告書に異論 イラク兵器で英調査委
【ロンドン11日共同】英国防省の兵器専門家ケリー博士が自殺した真相を究明する独立調査委員会で、国防省情報局のハワード次長が11日証言し、イラクの大量破壊兵器に関する政府報告書の記載情報の評価に、国防省内部から異論が出ていたことを明らかにした。
同次長によると、報告書は(1)イラク軍は生物・化学兵器を45分以内に配備できる(2)フセイン大統領は大量破壊兵器の保有を極めて重要視している−ことを「(われわれの)情報が示している」と記述。しかし2人の国防省係官が「情報が示唆している」と記述すべきだ、との懸念を上司に文書で伝えていた。
また、別の同省係官がイラクの生物兵器隠匿に関する報告書の記述について「誤りではないが多くの偏向があるとケリー博士が言っている」との内容の電子メールを書いていたことが調査委の入手資料で判明。博士が政府の情報操作に疑念を抱いていた可能性が強まった。(共同通信 2003/08/12)ref. Microbiologists With Link to Race-Based Weapon Turning Up Dead
(American Free Press 2003/08/09)「人間の盾」米女性、「1万ドルの罰金は払えない」
米国のイラク攻撃前に「人間の盾」としてイラクに滞在していた米国女性が、米政府が科した罰金1万ドル(約120万円)の支払いを拒否していると、AP通信が最近報じた。
米財務部はフェイス・フィッピンガーさん(62、女)に今年3月、「イラクとのあらゆる直接・間接的な商業、金融、貿易取引禁止規定」を違反したという理由で、罰金1万ドルを科した。
しかし元教師のフィッピンガーさんは財務省の罰金措置に対し「私は米国が武器を製造することに決してお金を出すことはできない」として罰金の納付を拒否している。 規定によると、罰金納付を拒否し続けた場合、最高12年刑を受けることもある。
財務省は最近、フィッピンガーさんにイラク旅行の日程と金融取引の内訳を提出するよう要求した。フィッピンガーさんはこれについて「イラクでは食ベ物などを購入するのにお金を使っただけ」と主張している。(中央日報 2003/08/13)首相府がイラクの脅威誇張 博士取材のテープで判明
【ロンドン14日共同】英国防省の大量破壊兵器専門家ケリー博士がBBCのワッツ科学担当記者の取材に対し、首相府がイラクの大量破壊兵器に関する報告書の作成に当たってイラクの脅威を誇張させたとの見方を語っていたことが13日、博士の自殺に関する独立調査委員会で公開された取材の録音テープで明らかになった。
BBCの情報操作疑惑の報道内容が博士の肉声でほぼ裏付けられた格好で、首相府に疑惑解明を求める圧力が一層強まりそうだ。
録音記録によると、報告書に記載された「イラク軍は生物・化学兵器を45分以内に配備できる」との情報について、博士は「(イラクの脅威の)情報が欲しくてたまらない人たちが飛び付いた。情報機関と首相府の間に論争があった。私は懸念を持っていた」と発言した。(共同通信 2003/08/14)わが子をイラクから戻せ 米兵家族が軍撤退要求
【ワシントン13日共同】イラク戦争の開戦以来、長期のイラク駐留を強いられている米兵の家族らが13日、米軍の即時撤退を求める運動を始めた。ワシントンで記者会見した家族代表らは「石油のために米兵が血を流す価値はない」などと述べ、ブッシュ大統領を口々に批判した。
主催者によると、運動には米兵、予備役、退役軍人などの計600家族が参加し、現在も増え続けているという。街頭や集会で米兵の帰還を訴えるほか、米議会にも働き掛けを強める方針。
バグダッドにいるマサチューセッツ州兵の母スーザン・シューマンさんは「イラクでは1日40件近くの事件が発生しているのに、ニュースは一部しか伝えない。息子は国を守るため軍に参加したはずだ」と訴えた。
3月に海兵隊員の息子が戦死したフェルナンド・スアレス氏は「自分の子は帰らないが、米兵は全員戻ってほしい」と涙ながらに語った。
息子2人が危険地帯のイラク北部ティクリットなどに派遣されているラリー・サイバーソン氏は「大規模な戦闘が終わり、兵士は間もなく帰還すると大統領が発言した後、駐留期間が延長された」と皮肉った。(共同通信 2003/08/14)米攻撃で死亡のカメラマン遺族「米報告はうその固まり」
【マドリード13日ロイター】イラク戦争中に、各国報道陣が滞在していたバグダッドのホテルへの攻撃は適切だったとする米国の報告に対して、死亡したスペイン人カメラマン、ホセ・コウソ氏の遺族が、「うその固まり」だとして非難した。
米軍は4月8日、首都中心部の進軍を取材するため外国人記者らが拠点としていたパレスチナ・ホテルに戦車から攻撃。米国はこれについて、戦車に乗っていた米兵は正当な防衛行動として攻撃した、との調査報告を発表した。
この攻撃により、コウソ氏とロイター通信のカメラマン1人が死亡、同じくロイター通信社員3人が負傷した。
コウソ氏の兄弟は、ロイター通信に、「報告はこれまでの発表と同じようなものだった。米兵の行動を正当化するために真実を隠した、うその固まりだ。この報告は何も明らかにしていない。これは我々のための調査ではない。(米国側は)もう終わりにしたがっているが、我々はそれを許さない」と語った。
遺族は、スペイン政府と米議員らに対し、第3者機関による調査を求めるほか、マドリードの米大使館前で毎月抗議行動を行うという。(ロイター通信 2003/08/14)民間死者6000人以上 NGO調査 イラク戦争、『戦後』も拡大
イラク戦争での民間人の犠牲者の実態は、まだ十分に解明されていない。民間グループの調べでは、民間人の死者は少なくとも6000人に上り、2001年9月の米中枢同時テロの犠牲者の2倍以上。米国主導の戦争では民間人約200万人が死亡したとされるベトナム戦争に次ぐ規模の被害となりそうだ。
戦争による民間の犠牲者数を把握することは一般的に困難とされる。米軍は、米兵の死亡は発表しているが、イラク側の犠牲者は数えていない。
一貫して調査を続けているのは、米英両国の学者ら約20人でつくる非政府組織(NGO)「イラク・ボディー・カウント」。複数のメディアが伝えた民間人の死亡例を基に、ち密な分析で犠牲者数を積み上げている。
8月12日現在の資料では、死者は6087−7798人、負傷者は2万人以上。報道されなかった死者は含んでいないが、最も信頼できる数字として主要メディアも引用している。
イラク保健省には、フセイン政権崩壊直前の4月6日時点の記録が残されていた。全国の病院に電話調査した結果として「市民の死者約3000人」と記されている。
保健省のナガム・ムフセン統計部長は「戦争中で、通信も困難な状況での調査だった。実際はずっと多いと思う」と述べ、不十分な調査だったことを強調した。
保健省は7月半ば、全国の143の病院に対し、3月20日の開戦から1カ月間の戦争に起因する民間人犠牲者の記録を提出するよう指示した。ムフセン部長は、民間人の被害の全容を把握する初めての資料になると期待している。
しかしイラク戦争はまだ「過去」のものではない。今も米兵への襲撃や戦闘に巻き込まれたり、クラスター(集束)爆弾が暴発したりするなどして、民間人の犠牲者は増え続けている。
「イラク・ボディー・カウント」のハミト・ダーダガン首席研究員は「ハイテク兵器を使っても民間人の一定の犠牲は避けられないと軍事評論家は言う。だが、戦争そのものが避けられなかったのかという疑問は依然残されている」と語る。(バグダッド、共同)(中日新聞 2003/08/14)『米朝不可侵なら日本は核武装も』 防衛大校長、米紙に寄稿
【ワシントン14日共同】防衛大学校の西原正校長は14日付の米紙ワシントン・ポストに寄稿し、米国と北朝鮮が不可侵条約を結ぶようなことになれば、日米安全保障条約と矛盾を来し「日本の核兵器開発を正当化することにさえなるかもしれない」と警告した。
北朝鮮は核開発問題に関して27日から北京で開く6カ国協議を前に米国との不可侵条約締結を強く要求。ブッシュ政権内外では、対応を誤れば日本の核武装を招きかねないとの意見がかなり出ている。西原氏の主張はそうした米国の懸念を背景にした意見だが、日本の防衛大学校長の踏み込んだ発言として波紋を広げそうだ。
「北朝鮮のトロイの木馬」と題した寄稿で、西原校長は、米朝不可侵条約の危険性として(1)条約の交換条件である北朝鮮の核兵器開発計画放棄の検証は難しい(2)条約は米軍の韓国撤退への圧力につながる(3)日本国内でも在沖縄米軍撤退の圧力が強まる−を挙げた。
さらに北朝鮮が核を放棄したとしても、生物・化学兵器で日本を攻撃するかもしれず、その際に米国は不可侵条約のため日本防衛ができなくなる可能性があり「日本は米国との同盟をあてにできないので(北朝鮮への)報復のための核兵器開発を決定するかもしれない」と論じた。(中日新聞 2003/08/15)クラスター爆弾:56カ国保有 9カ国が使用
不発弾による住民の被害が相次ぎ、「第2の対人地雷」とも呼ばれるクラスター爆弾の保有国は、日本を含む56カ国にのぼっている。国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」(本部・ニューヨーク)の調査によると、イラク戦争で米英が投下するなど、過去に計9カ国が実際に使った。赤十字国際委員会や各国の非政府組織(NGO)は非人道的な兵器だと指摘し、「特定通常兵器使用禁止制限条約」による規制を求めている。
同団体の報告書によると、米国や欧州各国、ロシア、中国のほか、アジア、アフリカ、南米の一部など世界の約3割の国が保有。実際に爆発する子爆弾の保有総数は米国だけで約10億個、米国以外の国全体でほぼ同じ規模の数を保有している。
保有国のうち戦闘に使った国は米英のほか、ロシア、イスラエル、エチオピア、エリトリア、スーダン、旧ユーゴスラビア、オランダ。91年の湾岸戦争以降だけでも、6万5000発以上のクラスター爆弾が使用されたという。
ヒューマン・ライツ・ウオッチはクラスター爆弾の拡散や住民被害の調査研究で最も先駆的な団体として知られ、イラク戦争の際にも実態調査に取り組んだ。【ワシントン斗ケ沢秀俊】(毎日新聞 2003/08/15)クラスター爆弾:イラク戦終盤で集中投下明らかに
バグダッド陥落とフセイン体制崩壊の直前、バグダッド北東部の住宅密集地がクラスター(集束)爆弾による集中的な爆撃を受けていたことが分かった。米軍による空爆とみられ、毎日新聞の調べでは住民ら少なくとも23人が死亡。地元消防局によると、被害は約1万3000世帯にのぼった。イラク戦争終盤で首都住宅地での同爆弾による被害実態が明らかになったのは異例。爆弾の破片が体内に残った被害者は幼児を含めて数百人にのぼり、障害が残っている例もある。
被害に遭ったのはシャーブ地区内の4区画で、4月7日とバグダッド陥落当日の9日の朝、クラスター爆弾が投下された。爆弾の処理にあたった同地区の「市民防衛センター」(消防局)によると、散乱した子爆弾は少なくとも1500発にのぼる。
住民の証言によると、子爆弾は街頭に出ていた市民や自宅の庭にいた市民らを直撃。また、爆発して破片が屋根や天井を貫通し、室内に雨のように降り注いだ。自室で寝ていて破片を避けられず男児(5)が死亡するなど、家屋内で被弾し死亡した例が6例あった。
その後、不発弾が爆発し死亡した例もあった。不発弾の処理は投下直後は主に消防局が担当し、米軍による処理は4月末からと遅れた。このため4月14日に子爆弾に誤って触れ、右手と両目を失った男性(26)もいる。
同爆弾は、細かい破片が体内に突き刺さるのが特徴。破片が100個以上刺さって右足がまひした男性(33)や、頭に刺さった破片の影響で左手が部分的にまひした少女(9)など障害が残るケースも出ている。多くの住民は治療の資金がないため、破片を体内に残したままにしている。
同地区付近に軍事施設はないが、ミサイルなどが住宅地に隠されていたとの情報があり、米軍がバグダッド陥落を前に、住宅地を無差別に爆撃した可能性もある。
被害者らは「子供を含む罪もない市民を殺し、傷つけ、後遺症をもたらすのはあまりにも非人道的」と同爆弾の投下を非難している。【バグダッドで斎藤義彦】(毎日新聞 2003/08/15)イラクのイスラム教各派が集団礼拝、駐留米軍を非難
【バグダッド15日ロイター】イラク国内のイスラム各派の聖職者らが15日、首都バグダッド市内で行われた集団礼拝で、国内に駐留する米軍を厳しく非難した。
礼拝に参加した5000人余りのイスラム教徒は、バグダッド北部サドルシティーの野外礼拝で反米スローガンを叫び、気勢を上げた。
サドルシティーでは今週、米軍が抗議行動中の住民らと衝突し、住民1人が死亡、4人が負傷している。
聖職者の1人は「サドルシティーの事件で、米国と国際的シオニズムがイスラムに宣戦布告したことは明確になった」などと述べたうえで、米国と国際社会に対し、イスラム教徒とその神聖な象徴を攻撃する者への報復を明言した。(ロイター通信 2003/08/16)ジェマアはCIAが設立? インドネシアで陰謀説広がる
【ジャカルタ=黒瀬悦成】インドネシアで、ジャカルタの米国系高級ホテル「J・W・マリオット」での爆弾テロが実は、「イスラム教の名前に泥を塗るための、米中央情報局(CIA)による陰謀だった」とする説が、イスラム勢力を中心に急速に流布している。
「陰謀説」によれば、東南アジアのテロ組織「ジェマア・イスラミア」(JI)は、CIAが設立。今月タイで逮捕されたJIナンバー2の作戦司令官、ハンバリ容疑者もCIAに雇われた秘密工作員で、米国の命令で今回のホテル爆破や昨年10月のバリ島爆弾テロを実行した、という。
同説の発信源の1人が、国内第2のイスラム団体「ムハマディア」(会員数2000万人)のディン・シャムスディン副議長だ。同氏は、「わが国にJIなど存在しない。すべては、わが国をおとしめ、支配しようとする米国の策謀だ」と強調した。
治安当局者は一様にこうした「陰謀説」を「荒唐無稽(むけい)」と切り捨てるが、有力イスラム指導者や政治家には同説を支持する者も少なくない。
背景には、来年実施の総選挙をにらみ、イスラム指導層が信徒らの票を取りまとめたい思惑がある。
メガワティ政権は、今回のテロで損なわれた威信と国際的信用の回復に向け、実行犯摘発を急いでいるさなかだけに、陰謀説への不快感は強い。テロ対策責任者のユドヨノ調整相(政治・治安担当)は記者団に対し、「今は、テロ撲滅に向け国民が一丸となるべきだ」と訴えた。(読売新聞 2003/08/17)「標識なし」通過すると… 検問所で銃撃される市民
バグダッド、米軍を批判
【バグダッド16日共同】バグダッドでイラク駐留米軍が設けた検問所に気づかず、そのまま通り過ぎようとして市民が撃たれ、殺傷される事件が相次いでいる。市民からは「もっと分かりやすく設置すべきだ」との批判が上がっている。
バグダッド北部のスレイハ地区の住宅街では8日夜、通りがかりの乗用車2台が米軍の銃撃を受け、目撃者によると少なくとも5人が死亡した。米軍は当時近くの民家を捜索中で、臨時の検問所が設けられていた。午後9時ごろから一帯は停電のため真っ暗で、銃撃された車は検問所を見過ごしたとみられている。
事件を目撃した近所のイブラヒム・アルスランさん(57)は「検問を示す標識などは何もなかった」と証言する。1台の車には家族6人が乗っていたが、母親と娘以外の4人が殺されたという。「助けて、という叫び声が聞こえたが、米兵に阻まれて手出しできなかった」と残念そうに語った。
ヒクマト・サルマンさん(63)の1人息子のアリさん(31)は同じころ、車で帰宅途中に検問に気づかずに通り過ぎようとして威嚇発砲を受けた。驚いたアリさんはハンドル操作を誤り、ブロック塀に衝突して死亡した。
市西部のマンスール地区でも7月27日、検問に気づかなかった市民の車に米軍が発砲し、少なくとも5人が殺される事件が起きている。(中日新聞 2003/08/17)ロイターのカメラマンが死亡 米兵銃撃、バグダッドで取材中
【バグダッド18日共同】ロイター通信によると、バグダッド郊外のアブグレイブ刑務所の近くで17日、同通信の映像カメラマンが米兵に銃撃され死亡した。
米統合参謀本部議長の報道官は同日、米軍部隊がカメラをロケット砲と思い込んだと述べ、米軍が銃撃したことを認めた。ロイター通信によると、イラク戦争が始まった3月20日以降、イラクで死亡した報道関係者は17人となった。
死亡したのは、パレスチナ人のマゼン・ダナ氏(43)。目撃者によると、16日夜にアブグレイブ刑務所に迫撃砲が撃ち込まれ、イラク人受刑者6人が死亡した事件の取材で撮影していた最中に、戦車に乗った米兵に銃撃されたという。
ダナ氏が撮影した最後の映像には、刑務所の外壁のそばにいた同氏の方に米軍の戦車が向かって来て何発か発砲、その後カメラが地面に落ちるまでの場面が記録されていた。(共同通信 2003/08/18)「イラク戦は破廉恥な侵略」 米大学教授が辛らつ批判
ブッシュ米政府を辛らつに批判してきたマサチューセッツ工科大(MIT)のノアム・チョムスキー教授が、今回は、米国のイラク戦争について、正当性が少ない「破廉恥な侵略」と定義付けた。
反戦活動家のチョムスキー教授は、仏ルモンド・ディプロカティーク紙の8月号に寄稿したコラムで、米国が01年9月11日の米同時多発テロ事件以降、国家の安保戦略に採択した「予防的戦争」という概念について、戦争犯罪との見方を強調した。米国は「予防的戦争」政策を新しい国際規範にするための手本としてイラク戦をぼっ発させたということ。同氏は、戦略的位置や石油資源など戦争を甘受するだけの投資価値も高かったと指摘している。
チョムスキー教授は、米国と英国がイラクで大量破壊兵器(WMD)の証拠を見いだすことに失敗し「イラクは明確にWMDを持っている」としていた以前の立場から「潜在的な兵器生産施設を持っている」との方向へと退いたと話した。
教授はまた、米国が、イラクと9.11同時多発事件の主犯とされるウサマ・ビンラディン氏との関連性について、実体のない証拠だけを提示した結果、むしろテロ組織「アルカイダ」への追従勢力を増やし、対テロ戦だけ難しくさせていると主張した。
チョムスキー教授の見解によると、米国は、戦争を起こす際、類例を見ない宣伝戦を繰り広げて、誤った方向へと世論を誘導したが、根本的な流れを変えることはできなかったという。また、多くの米国人らは、国際危機に対処するにあたって、米国よりは国連の指導力を好んでおり、イラク再建の過程にも国連が積極的に取り組むべきと信じているという見方を示している。
教授氏は、歴史学者のアーサー・シュレジンジャーの話として、9.11テロ事件によって生じた米国への同情心が、戦争によって憎悪心に変わり、ブッシュ大統領はイラクのフセイン前大統領よりもさらに大きな脅威として認識されつつあると、批判した。(東亜日報 2003/08/18)イラク、脅威の証拠ない 英首相府長官がメール
【ロンドン19日共同】ブレア英首相が昨年9月にイラクの大量破壊兵器の脅威を訴えるため発表した英政府報告書の作成過程で、パウエル英首相府長官が、同報告書にフセイン元イラク大統領の「差し迫った脅威」を裏付ける証拠が含まれていないと指摘する電子メールを、首相府のキャンベル報道局長らに送っていたことが18日、明らかになった。
このメールは、英国防省の兵器専門家ケリー博士の自殺原因を調べている独立調査委員会で公開された。報告書の信頼度について国防省や情報機関の一部からだけでなく、首相府内にも異論があったことが示された。
パウエル首相府長官は報告書発表の1週間前に書かれたこのメールで、発表の際には、英政府が脅威の証拠があると主張しているのではないと明確にする必要がある、とも指摘していた。(共同通信 2003/08/19)イラク駐留米軍、銃撃戦で救急車に発砲
【ティクリート(イラク)19日ロイター】イラク駐留米軍が18日夜、米軍基地への発砲で始まった銃撃戦の最中に、地元の救急車に発砲していたことが分かった。
米陸軍が明らかにした。
フセイン元大統領の出身地ティクリートを拠点とする第4歩兵師団によると、この事件でイラク人2人が負傷した。
第22歩兵連隊第1大隊のラッセル中佐は、武装した一団を乗せた車両が、夜間外出禁止令の時刻に救急車の陰に隠れて現れたと証言。
イラク人と米軍兵士の証言によると、この車両が救急車近くから米軍兵士に発砲したため米軍が応戦し、救急車に乗っていたイラク人男性1人が負傷、もう1人が軽傷を負った。
米軍兵士を攻撃した車両は逃走したという。(ロイター通信 2003/08/19)国連テロ5日前にイラク統治評議会に情報…INC代表
【バグダッド=秦野るり子】バグダッドで19日起きた国連現地本部に対する爆破テロ事件で、イラク統治評議会メンバーで、反フセイン派組織「イラク国民会議(INC)」代表のアハマド・チャラビ氏は20日、バグダッドで記者会見し、バグダッドで国連または政党本部などの「ソフトターゲット」を狙った爆破テロがあるとの情報を、同評議会が事件5日前の今月14日に入手していたことを明らかにした。
同氏によれば、この情報は米政府にも伝えられたが、「国連には届かなかったようだ」という。この情報によれば、テロを計画していたのは旧フセイン政権残党とイスラム勢力で、トラックを使い、自爆もしくは遠隔操作で爆破することまでわかっていたという。
一方、AP通信によると、今回の事件を捜査している米連邦捜査局(FBI)の捜査官は、犯行に使われた爆発物は迫撃砲弾、手りゅう弾のほか、225キロの爆弾1発を含む合計約450キロに達し、これが旧ソ連製軍用トラックに積み込まれていたことを明らかにした。(読売新聞 2003/08/21)「日本が朝鮮半島狙う」「軍事大国化」 韓国誌が警告
【ソウル20日藤井通彦】韓国の大手週刊誌「週刊朝鮮」今週号は「日本が韓(朝鮮)半島を狙っている」と題し、日本の軍事大国化に焦点を当てた9ページの特集記事を掲載した。
特集は、イラク特措法成立や憲法改正、自衛隊の新型装備導入などの動きから日本の「右傾化」や「軍事力強化」を指摘。安倍晋三官房副長官ら日本の「ネオコン(新保守)」の存在に、故岸信介元首相以来の「保守本流」の復活を見ている。また、靖国神社参拝を繰り返す小泉純一郎首相を右傾化の象徴に見立て、総裁選で再選された場合、「小学生の靖国神社参拝が義務化されてもおかしくない」と決めつけた。
肝心の「なぜ日本が朝鮮半島を狙うか」については(1)拉致や核問題で北朝鮮を敵視する雰囲気がある(2)韓国内の反米感情から米韓同盟が揺らぐ中、日米安保を基に日本が韓国を敵視する―との結論。ただ21世紀という時代に同じ自由主義の価値観を持つ経済発展国家間で、一方が一方を攻撃・支配対象にする必然性には触れていない。
末尾では「(そうならないための)対案」として北朝鮮の核問題解決と米韓同盟の強化が提唱されているが、結局これらの政策の必要性を言うために「日本の脅威」が利用された印象だ。
週刊朝鮮は韓国最大の日刊紙、朝鮮日報が発行。発行部数は約10万部。(西日本新聞 2003/08/21)毒ガス含む灰漏れ出す米軍施設
【ワシントン共同】米軍が1980年代、太平洋の孤島に建設した毒ガス焼却施設から、猛毒の毒ガスVXを含む廃棄物が、管理施設外に漏れ出していたことが米環境保護局(EPA)などの調査で分かた。関係者が21日、明らかにした。
この施設は世界初といわれる本格的な毒ガス焼却施設で、1971年から91年にかけ、沖縄やドイツの米軍基地から撤去された化学兵器が大量に保管されている。(共同通信 2003/08/22)豪国会:イラク大量破壊兵器で「情報を誇張」 元高官が証言
【シドニー堀内宏明】イラクの大量破壊兵器をめぐる情報操作疑惑で、オーストラリアの元政府高官が22日、豪国会の調査委員会で「情報機関から報告を受けた首相府が米英と歩調を合わせるため情報を誇張した」と証言した。英国に続いて豪州でも疑惑調査が本格化し、親米路線を貫いてきたハワード政権は守勢に回っている。
調査委員会の初日の公聴会で証言したのは、参戦に抗議して3月に首相直属機関の国家評価局(ONA)上級分析官を辞職したアンドリュー・ウィルキー氏。同氏はニジェールにおけるイラクのウラン調達疑惑など、米中央情報局(CIA)からの情報を扱っていたという。
ウィルキー氏は議員の質問に「(米英からの情報を基にした)当初の報告には複数の欠陥があり、ONAはその内容をそのまま首相府に伝えたが、首相府は最大級の形容詞で報告を飾り立て、イラク国内の多数の工場に大量破壊兵器があるかのような架空の状況を作り上げた」と断言した。
ハワード首相は「ウィルキー氏の証言には根拠がない」と反論しているが、調査委は今後も関係者の喚問を続け、年内に最終報告書を出す。(毎日新聞 2003/08/22)反イスラエル・デモ沸騰=ハマス指導者、報復を宣言−パレスチナ
【ガザ市(パレスチナ自治区)22日時事】「言葉ではなく行動で応じるだけだ」−。パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの精神的指導者ヤシン師は22日、時事通信に対し、ハマス最高幹部のアブシャナブ氏暗殺に呼応した自爆テロを宣言。約10万人が参加したガザ市のデモでは、民衆の反イスラエル感情が沸騰した。(時事通信 2003/08/23)米大統領、平和研理事に反イスラム学者を任命
【ワシントン支局】米ホワイトハウスは22日、ブッシュ大統領が政府系シンクタンク「米国平和研究所」(USIP)の理事にイスラム過激派への強硬姿勢で知られる学者のダニエル・パイプス氏を任命した、と発表した。
同研究所理事の任命には上院の承認が必要だが、民主党が反対を表明していたため、大統領は議会の承認手続きが不要となる閉会中を狙って「強行任命」に踏み切った。USIPの15人の理事には新保守主義(ネオコン)派のファイス国防次官(政策担当)らがいる。(日本経済新聞 2003/08/23)国際刑事裁の記述に米抵抗 採択難航で決議から削除
【ニューヨーク26日共同】国連安全保障理事会で26日採択された人道支援要員の安全確保のための決議は「誰もが賛成できるはず」(国連外交筋)の内容でありながら、当初の決議案に盛り込まれていた国際刑事裁判所(ICC)をめぐる記述に米国が抵抗、論議は一時暗礁に乗り上げていた。
採択された決議からは結局、ICCに関する記述は削除されたが、ICCに批判的立場を続ける米国が要員の安全確保を「人質」に押し切った形で、理事国の一部からは米国の姿勢に不満の声も出ている。
当初の決議案には、人道支援要員に対する意図的な攻撃はICC設立条約(昨年7月1日発効)に照らし「戦争犯罪」であり処罰の必要があるとの表現があった。
これに対し「自国民をICCに引き渡すことはできない」との立場を取る米国がICC容認につながるとして反発、当初予定された25日の採決は延期された。(共同通信 2003/08/27)イラク戦争の民間犠牲者数 米軍政当局が非公表指示
【バグダッド27日共同】イラク戦争中の民間人死者数を集計しているイラク保健省に対し、イラクを占領統治する米国主導の連合軍暫定当局(CPA)が最終集計結果を公表しないよう指示していたことが27日、明らかになった。米軍への批判が噴出することを懸念、圧力をかけているとみられる。
イラク戦争開戦後の1カ月間の民間人死者数は、保健省の最新の集計結果で、イラクの一部地域だけの合計で1500人を超えることが分かった。しかし、保健省当局者は「(最終的な)死者数はさらに増えると思うが、CPAの指示で公表できない」としている。
保健省は7月中旬、北部のクルド人自治区を除く14州とバグダッドにある計143の病院に、3月20日の開戦から1カ月間の死者の名前や死亡日時などの詳細な情報を8月16日までに提出するよう指示。そのうちの4州とバグダッド東部地区の死者数が共同通信の取材で判明した。
内訳はバグダッド東部地区444人、激戦のあったナシリアのある南部のディカル州694人、西部のアンバル州226人、南部のムサンナ州105人、中部のディヤラ州34人。(共同通信 2003/08/27)炭疽菌事件で容疑者扱いの研究者、司法長官を訴え
ワシントン(CNN)2001年秋に米国で起きた炭疽(たんそ)菌事件で「重要参考人」と名指しされた生物学者スティーブン・ハットフィル博士が26日、憲法上の権利を著しく侵害されたとしてアシュクロフト司法長官らに損害賠償を求める訴訟をワシントン連邦地裁に起こした。
米陸軍研究所で細菌研究に関わった経験のあるハットフィル博士は、全米各地で5人が死亡した一連の炭疽菌事件に関し、司法長官に「重要参考人」と呼ばれるなどした。博士の弁護人は「博士は炭疽菌事件とは全く無関係。証拠が何もないにもかかわらず、司法長官と部下たちは博士を事件のスケープゴートに仕立てようとした。そのため博士の憲法上の権利は侵害され、生活は破壊された」と非難した。
ハットフィル博士は訴えの中で、連邦捜査局(FBI)がマスコミに博士の住所をリークし、捜査の失敗から世間の目をそらそうとし、24時間体制の監視と盗聴で博士のプライバシーを侵害したと主張している。
また司法省が昨年8月、勤務先のルイジアナ州立大学に連絡し、司法省関係の生物兵器テロ対策プログラムから博士を外すよう通告したため、翌9月に大学から解雇されたと主張している。同大学で博士は、生物兵器テロ時の緊急救命対策の指導にあたっていた。
ハットフィル博士は昨年夏にFBIの家宅捜索を3度受けた後、記者会見して事件との関係を全面否定していた。
司法省は訴えについては直接コメントしていないが、司法長官の「重要参考人」発言に問題はなかったとする省内倫理委員会の内部報告書を発表した。
同時多発テロ直後の2001年10月に始まった炭疽菌事件では、フロリダ州の新聞社に送られた炭疽菌入りの郵便物で男性が死亡したほか、ワシントンの郵政公社職員2人、コネチカット州の94歳女性、ニューヨークの病院職員の女性の計5人が死亡。炭疽菌入りの郵便物は、ニューヨークのテレビ局やワシントンの民主党上院院内総務の事務所などにも送られた。(CNN 2003/08/27)ミサイル防衛は効果なし 対北朝鮮で米専門家指摘
【ワシントン28日共同】米国防予算の無駄遣いを長年訴えてきた元国防総省職員が5月末の退職後も、米政府が必要のない兵器開発を進め、軍予算を増大させていると批判。日本が2006年度にも導入を目指しているミサイル防衛についても「北朝鮮の脅威はミサイル防衛では防げない」と懐疑的な見解を示した。
この元職員はアナリストのチャック・スピニー氏。1977年から国防総省で政策評価を担当し、82年には「必要性の有無にかかわらず、複雑で高額な兵器購入が予算をむしばんでいる」とする報告書をまとめた。
83年には上院予算委員会で国防予算の膨張ぶりを証言し、注目を浴びた。その後もワシントン・ポストやテレビなど米メディアで「異端の国防総省職員」として取り上げられ、昨年の上院小委員会でも証言した。
スピニー氏は「対テロ戦争にB2ステルス爆撃機は必要ない。必要なのは接近戦の訓練を受けた兵士だ」とし「戦略の誤りが今もイラクで米兵を殺している」とブッシュ政権を批判した。
北朝鮮の核開発や弾道ミサイル配備に関して「日本が脅威に感じることは十分理解する」とした上で、ミサイル防衛は「パソコンと同じで日常的に作動しなくなる可能性があり、有効な対抗手段にならない」と語った。
さらに「日本は偵察衛星や偵察機などの導入で、独自の情報収集能力を上げるのが先決。ブッシュ政権の無駄遣いに付き合うことはない」と指摘した。(共同通信 2003/08/28)米軍の使用は「承知せず」 劣化ウラン弾で政府答弁
政府は29日の閣議で、米軍がイラク戦争で劣化ウラン弾を使用したかどうかについて「承知していない」とする答弁書を決定した。社民党の福島瑞穂幹事長の質問主意書に対する答弁。
それによると、米中央軍のブルックス准将が「非常にわずかな量」の使用を認めたとされることについて「米軍の保有する弾薬のうち、劣化ウランを使用した弾薬がわずかにあることを述べたもので、今回使用したことを述べたものではない」としている。
米国政府に問い合わせたところ「劣化ウラン弾を使用したかどうかについて、今後も明らかにすることはない」との回答を得たとしている。
化ウラン弾による健康被害については「確定的な結論が出されているとは承知しておらず、国際機関などによる調査の動向を注視していく」と述べるにとどめた。(共同通信 2003/08/29)北朝鮮、核兵器保有せず=中ロ両国政府が判断
【北京28日時事】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議でロシアの首席代表を務めるロシュコフ外務次官は28日、北京の大使館で時事通信など一部日本人記者団とのインタビューに応じ、北朝鮮は核兵器をまだ保有していないとの見方を示した。また、中国筋は、同国政府も同様の判断を下していると述べた。
北朝鮮が核兵器を保有しているかどうかについて、ロシュコフ次官は「明確な情報はない」としながらも、自国の専門家の分析として、「何らかの核装置は既にあるが、核兵器ではない」と語った。(時事通信 2003/08/29)米軍、アラバマで大量のサリン焼却処分
アラバマ州・バーミンガム(AP)米陸軍は28日、アラバマ州バーミンガムの東約80キロにあるアニストン陸軍倉庫で30日、約3000リットルのサリンガスを高熱炉で焼却処分することを明らかにした。倉庫の周辺約14キロには3万5000人の住民がいるが、米陸軍は、焼却処分は倉庫で保管するより安全としている。
米国は化学兵器禁止条約に従って、サリンガスの処分を進めている。この倉庫には冷戦時代、全米の化学兵器の7%にあたる2254トンが保管されていた。(CNN 2003/08/29)イラク:米新保守主義リーダーが占領統治の失敗認める
【パリ福島良典】「米国は植民地を持った経験がなく、(イラクで)間違いを犯したし、今後も犯すだろう」──。米国防総省の諮問機関・国防政策委員会の前委員長で、イラク戦争を推進したネオ・コンサーバティブ(新保守主義)の中心人物とされるリチャード・パール氏が、28日付の仏紙フィガロとのインタビューで、米国のイラク占領統治の失敗を認めた。
パール氏は「イラクの現状はサダム・フセイン時代よりもずっと良い」「現在の治安悪化による死者数は旧フセイン政権が続いていた場合に殺害されたであろう人数よりもずっと少ない」と戦争の正当性を主張した。イラクで未発見の大量破壊兵器についても「間もなく発見できると確信している」と述べた。
イラク戦争反対を唱えたフランスの対応に関しては、「シラク大統領もドビルパン外相も『イラクに介入すればアラブ世界が反乱を起こす』と言ったが、現実には反乱は起きず、両氏とも見通しを誤った」と指摘。「対イラク経済制裁解除を主張することで、シラク大統領もドビルパン外相もサダム・フセインの側を選んだ」と批判した。
しかし、一方でパール氏は「他国を統治のために侵略するという考えは米国文化にはない。米国には教訓を引き出せるような、植民地を持った経験がない」と述べ、「最大の間違いは戦前にイラク人と十分に協力できなかったことだ。反体制派が即座に事態を掌握できるようにしておくべきだった」とブッシュ政権の準備不足を認めた。
今後のイラク統治のあり方については「国連によるイラク統治は好ましくない構想だ。国連が過去に委任統治に成功した例があったろうか」と述べ、「解決策は、できるだけ早くイラク人に権限を移譲することだ」とイラク暫定政権の早期樹立を主張した。 (毎日新聞 2003/08/30)「逃げるな、茶会でない」 米副長官が自衛隊派遣を要求 イラク派遣
イラクへの自衛隊派遣問題で、アーミテージ米国務副長官が中東担当特使の有馬龍夫政府代表に対し、日本政府はイラク復興支援から「逃げないでくれ」(DON"T WALK AWAY)と早期の自衛隊派遣を極めて厳しい口調で要求していたことが分かった。
副長官は、復興支援は「お茶会への出席じゃない」とも指摘。日本の閣僚から自衛隊派遣で慎重論が相次いでいることに「頼むから何も言うな」と強い不快感を示した。
複数の日米関係筋が30日、明らかにした。日本の対応が、米国を中心としたイラク復興での連携に悪影響を与えかねないとの判断が働いている。
バグダッドの国連事務所爆弾テロ後、日本政府内では自衛隊派遣には慎重論が大勢だが、副長官の発言を踏まえ、政府は事前調査団の現地入りをあらためて検討するなど再び動きだした。ただ、米側要求と隊員の安全確保との接点は見いだせず、派遣のめどは立っていない。
同筋によると、アーミテージ副長官は今月22日ごろ国務省で有馬特使と会談し、5月に訪米した小泉首相がブッシュ大統領との会談で、イラクへの自衛隊派遣に前向きな姿勢を示したことに謝意を表明した。
その上で、日本側の慎重姿勢に触れ「テロと戦う国際社会の協調と結束を乱しかねない。イラク国民の復興努力も無にしてしまう」と強調、発言を控えるよう迫ったほか、イラク復興への参加は「お茶会」ではないとして、危険と隣り合わせである現実を直視して決断するよう促した。
副長官は今月25日には加藤良三駐米大使と会談。陸上自衛隊部隊を速やかに派遣できないならば「実用的な支援から始めてほしい」として、航空自衛隊の輸送業務に暗に期待を示した。(共同通信 2003/08/31)パレスチナ人少女が撃たれて死亡=ガザ
【エルサレム31日時事】パレスチナのガザ地区南部にあるハンユニス難民キャンプで30日夜、8歳のパレスチナ人少女がイスラエル軍兵士に撃たれ、死亡した。
イスラエル軍によると、現場付近で軍車両を狙った爆発があり、ユダヤ人入植地のそばにある監視ポストの兵士が付近に銃撃を加えた。少女はこの流れ弾に当たったとみられる。(時事通信 2003/08/31)「イマジン」はジョンとヨーコの合作 英紙報道
31日付の英日曜紙サンデー・タイムズは、故ジョン・レノンさんの名曲「イマジン」が、妻のオノ・ヨーコさんとの合作であり、第2次世界大戦中の日本で少女時代を過ごしたオノさんのより良い世界への願いを反映したものだと報じた。曲の由来を、英BBCが9月20日にドキュメンタリー番組で放映する。
同紙によると、フレーズの「イマジン」は、オノさんがレノンさんと出会う前につくった詩から取り入れられた。レノンさん自身も死の2日前のインタビューで、「イマジンは、レノンとヨーコの業績とされるべきだ」と認め、オノさんの貢献を公にするのは男の体面にかかわると考えていた、と話したという。
オノさんは、空襲に見舞われる日本で恐怖や飢えの苦しみを和らげようと、当時12歳の少女がどんなに想像力を働かせたかを説明。「ひもじい弟のため(食事の)メニューを想像してあげると、弟はほほえみ始めた。イマジネーションの力はとても強いのです」と話している。 (朝日新聞 2003/08/31)イマジン:レノンとヨーコの業績?
31日付の英日曜紙サンデー・タイムズは、故ジョン・レノンさんの名曲「イマジン」が妻のオノ・ヨーコさんとの共作で、レノンさん自身も死の2日前のインタビューで「イマジンはレノンとヨーコ・オノの業績とすべきだ」と語っていた、と伝えた。
タイトルの「イマジン」は、ヨーコさんの著書「グレープフルーツ」から採用。
同紙によると、ヨーコさんはこれまで「イマジンはレノンの夢や理想主義、本当に言いたかった話を具体化した作品」と説明してきた。
曲の大半は1971年にロンドン郊外で作られたが、ヨーコさんは知人に「残りは旅行中の飛行機の中で作った」と、曲作りに関与したことをほのめかしていたという。
イマジンの曲の由来は、9月20日に英BBCのドキュメンタリー番組で放映される。(共同)(毎日新聞 2003/08/31)
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