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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」

[第37楽章:2003年7月]




イスラエルが違反なら報復=ハマス軍事部門幹部と会見−パレスチナ
【ガザ市(パレスチナ自治区)1日時事】対イスラエル攻撃の3カ月停止を宣言したイスラム原理主義組織ハマスの軍事部門「カッサム部隊」幹部は1日までに、パレスチナ自治区ガザ市内で匿名を条件に時事通信との会見に応じた。同幹部は「イスラエルが(停戦の)約束に違反するのを確信している」と述べ、同国軍が活動家暗殺作戦などを実行した場合には報復テロの用意が整っていると警告した。(時事通信 2003/07/01)

米国が封鎖や制裁を実施すれば即座に報復=北朝鮮軍
【ソウル1日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮人民軍は米国に対し、米軍が海上封鎖や空域封鎖、もしくは制裁措置を実施すれば、「即座に強烈な報復」を受けることになる、と警告した。
朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。
朝鮮人民軍は、この警告を朝鮮半島を分断する非武装地帯(DMZ)の板門店を通じて発表した。
韓国の民営通信社、聯合ニュースによると、警告は、「我々を鎮圧しようとする米国の政策が、戦争がすぐにでもぼっ発するかもしれない緊張状態を朝鮮半島にもたらした」としている。(ロイター通信 2003/07/01)

米CIA、イラクのウラン濃縮装置写真をサイトから急きょ削除
【ワシントン30日ロイター】米中央情報局(CIA)は、イラクで隠ぺいされていたウラン濃縮の主要な装置の写真を、急きょウェブサイトから削除した。
アナリストらは、写真が核兵器開発を目指す国にとって、利益となる可能性があるため、とみている。
サイトには6月26日、イラクの科学者が自宅のバラ園の地中に12年間隠し持っていた遠心分離器の部品を撮影した写真6点が、声明とともに掲載されていた。
CIAはこれら部品の隠蔽について、大量破壊兵器開発プログラムの存在を示す証拠を見つけ出すことの難しさを、浮き彫りにするものだと説明している。
ただ、戦後になっても生物・化学兵器が発見されず、核開発が再開されたことを示す根拠も発見されていないことから、ブッシュ米大統領とブレア英首相が、フセイン大統領による脅威を誇張したのではないかと非難する声も上がっている。(ロイター通信 2003/07/01)

国際刑事裁判所:米が加盟国に圧力 軍事支援停止を示唆
【ワシントン中島哲夫】米国務省のバウチャー報道官は30日、国際刑事裁判所(ICC)への協力を禁じた米国内法の重要条項が7月1日に発効し、米国民をICCに引き渡さないよう規定した2国間協定の締結に応じない30数カ国が米国の軍事支援を受けられなくなる恐れがあると明らかにした。ICCへの非協力は米国のユニラテラリズム(単独行動主義、一方的外交)の典型の1つであり、特に軍事支援を材料にした圧力外交は国際的批判を浴びている。
報道官によると、この条項はICC加盟国を軍事支援停止の対象としているが、まず北大西洋条約機構(NATO)加盟国と、それ以外の日本や韓国、フィリピン、オーストラリア、イスラエルなど重要同盟国を除外。米国民をICCに引き渡さない2国間協定を締結した国や、特に米国の国益上重要と見なした国については、大統領の権限で対象から外せる。
報道官は、既に50カ国余りが米国との協定を締結し、ICCに加わったうえ協定締結に応じない30数カ国が支援停止の「危険」に直面していると述べた。しかし、今会計年度は9月までの3カ月だけで軍事支援の大半は既に実施済みであり、影響は「最小限」と説明。次年度が始まる10月までに協定締結に応じる国が出ることに期待を示した。
ロイター通信によると、2国間協定の締結に応じた諸国のうち約25カ国が最近4カ月、その約半数は最近3週間のうちに態度を決めており、支援停止を恐れた「駆け込み締結」であることが歴然としている。
また、バウチャー報道官によると「7カ国以上」が協定締結の事実を公表していない。公表している44カ国は主にアジア、アフリカ、東欧などの中小国で、未締結の諸国も同様の国々とされる。
パウエル米国務長官は昨年8月、軍事支援停止を背景にした2国間協定の締結交渉について「友人をいじめたり脅したりしているわけではない」と釈明したことがある。(毎日新聞 2003/07/01)

米と新たな火種? カナダが大麻“合法”化へ
カナダが少量の大麻所持については、罰金は取るが犯罪とはしない政策を打ち出したのに対し、隣国の米国が「米国への大麻流入を助長する」と抗議の声を強めている。米国は対抗措置を強化して「非犯罪化」を阻止する姿勢だが、カナダのメディアはそんな米国への反発を隠さない。イラク戦争などをめぐり両国関係がギクシャクしているだけに、大麻問題は新たな火種になる恐れもある。(カナダ・バンクーバーで、森田清司)

バンクーバー中心部に近いコーヒーショップ。歩道のテーブルで男性があたりはばかることなく大麻をふかしていた。近くには「(大麻の)種子あります」という看板を掲げる大麻ショップが。すべてが堂々としており、拍子抜けするほどだ。
店内の一角にガラスで仕切られた「大麻喫煙コーナー」を設けているカフェで、マネジャーのロン・マクニールさん(30)が「もちろん今は大麻は犯罪。でも警察もよほど多量に所持していない限り逮捕しないよ」と言う。バンクーバーではすでに大麻は野放しのように見える。だがクレティエン政権はさらに、15グラム以下の大麻所持については刑事訴追をせず、交通違反なみに違反切符を切るだけにするという法案を5月末に議会に提出した。
この趣旨について与党・自由党メンバーで元閣僚のヘディ・フライ氏は「大麻で中毒になる人はごく少数。政府は取り締まりよりも、健康情報を国民に提供し判断してもらうことに力を注ぐべきだ」と話す。
だが米国は即座に「『非犯罪化』したら、国境の関税検査を強化せざるを得ない」と表明。その理由について米麻薬取締局の広報担当者は「メキシコやコロンビア以外にカナダからも大量の大麻が米国に流入しているのは明らか。『非犯罪化』は組織犯罪の助長にもつながる」と説明する。
伝統的に対米関係を最重視してきたカナダだが、保守回帰が目立つ米国とは対照的に、同性愛者の結婚を法的に認める方向に動くなどリベラルな政策が目立つ。イラク戦争に際しては、国連の合意なき開戦を支持しない姿勢を見せ、米国をいらだたせた。
大麻問題についても、カナダのメディアはおおむね「非犯罪化政策」を支持し、米国の「横やり」に反発する論調が目立つ。(読売新聞 2003/07/01)

米が極秘に模擬実験施設 炭疽菌事件に接点と米紙
【ニューヨーク2日共同】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は2日、米国がイラクなどの移動式細菌兵器実験施設に対処するため、同様の模擬施設の製造に極秘に着手し、2001年秋の炭疽(たんそ)菌事件で一時“犯人扱い”された男性研究者がこの施設の製造に関与していたと報じた。米政府当局者らの話として伝えた。
模擬施設は米陸軍特殊部隊の訓練用で、イラクが生物兵器開発のために使ったと米国が主張してきたトレーラー式の施設と同種のもの。本物の施設を探知し、武装解除する目的で、3年前に製造作業が始まった。
同紙によると、炭疽菌事件に絡んで米連邦捜査局(FBI)に自宅を捜索されたスティーブン・ハットフィル博士が、国防総省などと関係の深い企業に勤務していた際に製造に従事したという。
博士は米陸軍研究所で細菌研究に携わった。炭疽菌事件で捜査対象になる理由はこれまで不明確だったが、当局者は、この施設への関与が炭疽菌事件で疑いを持たれた主な理由だとしている。
博士は昨年8月の記者会見で、疑惑を全面否定。アシュクロフト米司法長官は、その後も博士を「重要参考人」などと公言していた。(共同通信 2003/07/02)

米国防総省、2時間以内に全地球規模の爆撃できるミサイル開発へ
【ワシントン1日ロイター】米国防総省は今後20年間で、米国本土から2時間以内に、地球のあらゆる場所を爆撃できるミサイルを開発する意向。
このミサイルは、「ハイパーソニック・クルーズ・ビークル」(超音速巡航ミサイルの意味)と呼ばれ、1万4483キロ(9000マイル)前後離れた場所にある標的を、攻撃する能力をもつようになるという。
開発は、2025年ごろまでに完了の予定。
同ミサイルは、音速の5倍以上の速度で飛行できるという。
国防総省内で新技術の開発を行っている部門は、2週間前に目立たない形でこの計画を発表。
今回のプロジェクトは、海外の基地を使用することなく「全地球到達任務」を速やかに果たせるシステムを構築することが目的、と説明している。(ロイター通信 2003/07/02)

米、35カ国への軍事援助停止を発表 ICC問題で
ワシントン――国際刑事裁判所(ICC)での米軍兵士の訴追を回避するため、米政府が他国に2国間協定の締結を求めている問題で、米政府は1日、締結に応じていない35カ国への軍事援助を停止すると発表した。対象となった国の中にはブルガリア、バルト三国など北大西洋条約機構(NATO)加盟予定国や、今年度の軍事援助が約1億ドルに上ったコロンビアも含まれている。
米政府は昨年、ICCへの米兵引き渡し回避の協定を結ばない国に対し、軍事援助を制限するとの法律を制定。期限を1日までと定めていた。ただし、NATO加盟国や日本、韓国、イスラエルなどは対象から除外された。結果として援助停止の規定は約50カ国に適用されるが、うち十数カ国はもともと米国からの軍事援助を受けていないため、実質的には35カ国への援助が削られることになった。今年度分はすでにほとんど消化されていることから、実際に影響が出るのは10月以降の新会計年度になる。
フライシャー大統領報道官はこの措置について「兵士の保護を最優先する米国の立場を反映したもの」と説明している。一方、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのリチャード・ディッカー氏は「親米諸国からも反発を招くなど、多大な犠牲が避けられない」として、米政府の方針を批判している。(CNN 2003/07/02)

米国防総省:極超音速無人攻撃機の開発を検討
【ワシントン河野俊史】米国防総省が2025年の実用化を目指し、米本土から世界中どこへでも2時間以内で到達して標的を攻撃する「極超音速無人巡航機」(HCV)の開発を検討していることが1日、分かった。
同省の国防先端研究計画局がホームページで公表した草案によると、HCVは通常の軍用滑走路で離陸できる再利用可能な機体で、音速の5倍以上のスピードで飛行、米本土から1万6000キロ以上離れた標的も2時間以内で攻撃する能力を持つ。5400キロ相当の爆弾・ミサイルを搭載し、遠隔操作で敵対国家やテロリスト集団の標的を破壊するという。
同局は米空軍とともに開発計画を検討しているが、実用化すれば、米軍の海外基地がなくても米本土から直接、敵の脅威に対する速やかな攻撃が可能になるという。
草案は「将来の国際情勢を考えると、米本土以外からの速やかな攻撃が著しく制約される可能性がある」と指摘、これが開発計画の動機になっていると説明している。(毎日新聞 2003/07/02)

イラン油田:米、加藤駐米大使に開発中止を公式に要請
【ワシントン竹川正記】日本の企業連合によるイラン最大級のアザデガン油田の開発計画について、米政府が「安全保障上の重大な懸念」を理由に、在米日本大使館を通じた公式の外交ルートで中止を要請していたことが1日、分かった。米政府に近い筋が明らかにした。先月、ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)やアーミテージ国務副長官が加藤良三駐米大使を呼び、イランの核開発疑惑が米政府の安全保障政策の重大な懸念であることを強調した上で「同盟国の日本がイランに誤ったメッセージを伝えることを憂慮する」などと指摘し、事実上開発計画からの撤退を迫ったという。米政府の公式の中止要請で、日本の石油開発戦略は抜本的な見直しを迫られる可能性が出てきた。
同油田開発問題をめぐっては、バウチャー米国務省報道官が30日、「この時期にイランの石油・ガス開発を進めるのは不適切」との見解を示したが、「特定国との外交交渉についてはコメントできない」としていた。同筋によると、米政府の開発中止要請は、小泉純一郎首相周辺や日本の関係省庁にも伝達された。6月末か7月初めにも予定されていたイラン政府との契約調印が急きょ延期されたのは、小泉政権が日米関係への悪影響を懸念したためという。
日本政府は当面、米政府が求める核開発計画の開示や国際原子力機関(IAEA)による全面的な核査察にイランがどう対応するか見守る一方、同油田の開発計画は撤回せず、イラン側との交渉を続けたい意向だ。しかし、核開発問題は早期解決が見込めない上、国際石油業界筋によると、同油田開発には欧州石油資本も関心を寄せており、日本が日米同盟の足かせでもたつけば「イラン側が見切りをつける可能性もある」という。
同油田は確認埋蔵量260億バレルで中東地域でも有数の規模。日本とイランの協力による開発計画は、01年7月に平沼赳夫経済産業相が中東地域を歴訪した際、テヘランでのハタミ大統領とのトップ会談で決定した事実上の国家プロジェクトだ。日本のアラビア石油がサウジアラビアに持っていたカフジ油田の採掘権が00年に失効したのを受け、官民あげて新たな石油の長期的な安定供給源となる「日の丸油田」として開発を目指したのがアザデガン油田で、順調に行けば、今夏に契約、04年中には商業生産を開始する予定だった。(日本経済新聞 2003/07/02)

ブッシュ氏に「ノー」 会談敬遠のマンデラ氏
7日から始まるブッシュ米大統領のアフリカ歴訪で、米国の黒人組織にも影響力を持つ南アフリカのマンデラ前大統領がイラク戦争で「国連の枠組みを踏み外した」として、ブッシュ氏との会談を敬遠し米国との対決姿勢を貫いている。反戦陣営のリーダーだったフランスさえ、対米協調に向かう中、公職を退いた自由な身ながら、筋を通すマンデラ氏の姿勢は際立っている。
イラク戦争でブッシュ政権を非難し続けてきたマンデラ氏は6月下旬、「戦争について言いたいことは言った。(ブッシュ氏の前で同じことを)繰り返すつもりはない」と説明。アフリカを訪問する米国の大統領としては1998年のクリントン大統領以来となるブッシュ氏と会談しない方針を示した。(ヨハネスブルク共同)(共同通信 2003/07/03)

炭疽菌事件疑惑の研究者、特殊部隊訓練担当していた
【ニューヨーク=河野博子】同時テロに続いて米国社会を震かんさせた炭疽菌事件の捜査線上に浮かぶ米陸軍感染症医学研究所の元研究員が、生物兵器、特に炭疽菌の第一人者として特殊部隊の訓練にあたっていたことが2日、明らかになり、波紋を広げている。
この元研究員は、スティーブン・ハットフィル氏。連邦捜査局(FBI)が昨年8月、メリーランド州の同氏の自宅を家宅捜索し、メディアの注目を集めた。FBIは、同氏について「容疑者ではないが、関心を持っている」としている。
ハットフィル氏は、事件への関与を全面否定、これまで「炭疽菌の生産など何も知らない」と訴えてきた。しかし、2日付ニューヨーク・タイムズ紙や国防総省などに対する本紙の取材によると、同氏は、研究所退任後、軍の委託企業の一員として、2000年から昨年まで、特殊部隊訓練用の移動式生物兵器製造施設の製作や運用、訓練生の指導にかかわっていた。施設は、実際の炭疽菌生産能力は備えていなかったが、炭疽菌製造を想定したものだったという。
捜査当局はこの事実をつかんで同氏への捜査を始めたが、施設や訓練は軍の機密事項だったために公表していなかった。

◆炭疽菌事件=米同時テロ直後の2001年10月から11月にかけ、米議会やメディア関係者に炭疽菌が付着した手紙が次々と送りつけられ、19人が感染、郵便局員など5人が死亡した事件。FBIは、科学者や生物兵器専門家数十人を対象に大規模な捜査を展開したが、犯人はつかまっていない。(読売新聞 2003/07/03)

駐米大使「イラン油田開発、核抑止策と両立可能」
【ワシントン=秋田浩之】加藤良三駐米大使は3日の記者会見で、日本が進めているイランのアザデガン油田開発交渉に米政府が懸念を表明していることについて「イランの核開発疑惑などには日本の安保問題として厳しく対応している。一方で自主開発油田の比率を高めることは優先度が高い問題だ」と語った。油田開発とイラン核問題の解決は両立できるとの立場を示した発言だ。
ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)とアーミテージ国務副長官が加藤大使に強い懸念を伝えたことに関しては「中止要請を受けたことはない」と指摘。米側としては慎重な対応を求めてはいるものの、中止を強く要求しているわけではないとの認識を示した。(日本経済新聞 2003/07/04)

米テロ軍事法廷の公正さに懸念 英国籍被告の家族ら
【ロンドン5日共同】国際テロ組織アルカイダのメンバーとして、米軍の特別法廷で裁かれることになった6人のうち、2人が英国籍であることが分かり、家族らの間で裁判の公正さをめぐって懸念が深まっている。
英BBC放送などによると、2002年2月にパキスタンで拘束されたモアザム・ベッグ被告(35)と、01年末にアフガニスタンで拘束されたフェロズ・アッバシ被告(23)の2人で、いずれもキューバのグアンタナモ米軍基地に収監中。ベッグ被告の父親はBBCに、息子の無実を確信していると述べるとともに「(軍事法廷は)すべて軍が仕切るので公正な裁判にはならない」と語った。ベッグ家はインド系で代々英国軍人として勤務してきたという。(共同通信 2003/07/05)

対テロ戦争の貫徹表明 米大統領ラジオ演説
【ワシントン5日共同】ブッシュ米大統領は5日のラジオ演説で「米国の世界における積極的な関与がなければ、独裁者の野望は野放しとなり、数百万人がテロリストの言いなりになって暮らす羽目になる」と述べ、世界各地で「テロとの戦い」を貫徹する決意を表明した。
大統領は「独裁者の下で暮らしている人々、自由を切望する人々すべてが、米国に希望を託している」と強い自負をにじませた。(共同通信 2003/07/05)

米国防総省:炭疽菌事件参考人を生物兵器テロ対策に重用
【ワシントン斗ケ沢秀俊】米連邦捜査局(FBI)が米国の炭疽菌事件の「参考人」として監視中の研究者(49)を、米国防総省や米国務省が生物兵器テロ対策の訓練指導に重用していたことが明らかになった。生物兵器テロ対策分野では有数の専門家だったため、FBIは事件との関連を疑い、国防総省や国務省は「国家に有用」と判断した。政府の対応の不統一が、米メディアの関心を集めている。
この問題を最初に報じたのは2日付の米ニューヨーク・タイムズ紙。同紙などの報道によると、この男性研究者はかつて米メリーランド州フォート・デトリックにある陸軍感染症医学研究所に勤務していた。
死者5人を出した01年秋の炭疽菌事件発生後、FBIは事件前に炭疽菌テロへの対応の必要性を雑誌などで主張していたこの研究者の事件への関与を疑った。参考人として事情を聴き、02年夏には家宅捜索をした。
一方、国防総省防衛情報局(DIA)はFBIの事情聴取開始後の02年3月、この研究者が所属していた安全保障関連企業「SAIC」社と契約を結んだ。この研究者は他国の生物・化学兵器を探す要員の訓練などを担当した。また、02年4ー6月には、国務省とSAICとの契約に基づき、生物兵器テロ対策の訓練を指導したという。
ワシントン・ポスト紙によると、DIA幹部は同年5月、SAICへの書簡で「究極の生物兵器専門家」などとこの研究者を称賛していた。この研究者は同時期にイラクの大量破壊兵器を査察する国連監視検証査察委員会の訓練指導にも加わったという。
国務省のバウチャー報道官は会見で「この研究者が担当した仕事には機密情報が含まれていない」と語り、問題はないとの認識を示した。
この研究者は現在もFBIの24時間監視下に置かれているが、「炭疽菌事件とは一切のかかわりがない」と関与を全面否定している。(毎日新聞 2003/07/05)

独立記念日演説で米大統領「敵は陰謀企てている」 対テロ戦、手緩めず
【ワシントン=樫山幸夫】ブッシュ米大統領は米国独立記念日の4日、オハイオ州デイトンのライトパターソン空軍基地で国民に向けて演説し、テロリストとの戦いの手を緩めず、あらゆる手段で対決するという強い姿勢を改めて鮮明にした。
ブッシュ大統領は「米国はまだ戦争のさなかにある。敵は米国に対して陰謀を企てている」と述べ、米国がなお危険な状態に置かれていることを指摘。
「(一昨年)9月のあの日以来、われわれは悪人に対し、次の攻撃まで手をこまねいていることなどしないという意思をはっきり示してきた。大量破壊兵器をもってする威嚇を許さず、米国民の生命と自由を守るためには、どのような必要な手段もとる」と述べ、テロリストへの先制攻撃も辞さない強い決意を明らかにした。(産経新聞 2003/07/05)

イラクよりシリアやイランの方が脅威=MI6部長が示唆−英日曜紙
【ロンドン6日時事】6日付の英日曜紙オブザーバーは、イラクの大量破壊兵器に関する英政府の証拠文書が「首相官邸の圧力で粉飾された」とBBC放送が報じた問題で、英情報機関、対外情報部(MI6)のディアラブ部長が「世界の安全保障にとってイラクは主たる脅威ではなく、シリアやイランの脅威の方が大きい」との見解をBBC幹部に示唆していたと報じた。(時事通信 2003/07/06)

米国の世界各地への介入は自由拡大が目的=米大統領
【ワシントン5日ロイター】ブッシュ米大統領は毎週恒例のラジオ演説で、自身の軍事政策の正当性を主張する一方、米国の世界各地への関与が自由の拡大や苦難からの解放を目的としており、アフリカではエイズとの戦いも主導していると述べた。
大統領は演説の中で「わが世代の米軍は、新たな時代の脅威や、テロとの新たな戦いに直面している。世界で米国の積極的な介入がなければ、独裁者の野望は食い止められず、数百万人がテロリストの言いなりになって生活することになるだろう」と語った。
大統領はアフリカ歴訪を目前に控えており、セネガル、ボツワナ、ウガンダ、ナイジェリア、南アフリカを訪問する予定。また、14年間に及ぶリベリアの内戦終結に向けた平和維持活動のため、米軍派遣を検討している。(ロイター通信 2003/07/06)

「ウラン購入疑惑は米政権の情報操作」 元大使が寄稿
米国がイラク戦争を正当化する根拠の1つに挙げた「アフリカ・ニジェールからのウラン購入疑惑」について、米中央情報局(CIA)から真偽鑑定の依頼を受けて、現地で調査していた元大使が、6日付ニューヨーク・タイムズ紙に寄稿、ブッシュ政権が「イラクの脅威を誇張するため、核兵器開発計画をめぐる情報をねじ曲げたとしか考えられない」と告発した。
寄稿したのは、イラク駐在経験もあるジョセフ・ウィルソン元ガボン大使。02年2月、CIAから現地入りして調査してほしいと依頼を受けた。ニジェール政府の元・現高官ら数十人から聞き取りした結果、「監視体制が厳密で、そんな取引ができたという可能性は極めて疑わしい」との結論に達し、帰国後、CIAと国務省に口頭で報告した、という。
ウィルソン氏は「もし私の情報が、イラクに関する既定方針にそぐわないから無視されたというのなら、我々は偽物の口実で戦争を始めたという論も十分成り立つ」と疑問を投げかけている。(朝日新聞 2003/07/06)

「自衛隊いらない」=イラク派遣反対デモ−東京
イラク復興支援特別措置法案による自衛隊派遣に反対するデモ行進が7日、東京・渋谷で行われた。各地の非政府組織(NGO)や市民団体が集まりイラク戦争に反対してきた「ワールド・ピース・ナウ」の主催で、約700人が集まった。
七夕の夜にちなみ若い女性は浴衣姿で参加。平和へのメッセージを書いた短冊を結んだササを持ち、若者でにぎわうJR渋谷駅周辺で「イラクに自衛隊はいらない」などと訴えた。(時事通信 2003/07/07)

米兵、バグダッド空港で免税品など略奪 米誌報道
7日発売の米誌タイム最新号は、イラクのバグダッド国際空港を制圧した米陸軍第3歩兵師団の兵士が、同空港の免税品を略奪したり、使用可能な旅客機や施設を破壊したりして推計で数百万ドルから最高で1億ドルの被害を与えたと報じた。
米軍当局者やイラク航空職員、空港関係者が明らかにしたという。
同空港はバグダッド陥落前の4月3日に米軍に制圧された。同誌によれば、その後2週間にわたって空港ターミナルで寝起きしていた米兵が、酒やたばこ、香水、高級腕時計などの免税品を略奪した。空港施設のドアや窓、机やいすもほとんどが壊された。この略奪と破壊について、米軍当局者自身が「空港制圧前にイラク人によって行われた可能性はない」と語っているという。
また、駐機してあったイラク航空の10機の旅客機のうち、ボーイング727、737、747の計5機は使用可能だったが、米兵が座席をはがしたり、操縦室の風防ガラスや部品を記念品に持ち去ったりするなどして飛行不能の状態になってしまった。(朝日新聞 2003/07/07)

クラスター爆弾:NGOメンバーらが防衛庁に全面廃棄求める
小さな爆弾が広範囲に飛散し、戦後も不発弾による被害が後を絶たないクラスター爆弾について、NGO「ピースボート」のメンバーらが7日、防衛庁を訪れ、自衛隊が保有している同爆弾の全面廃棄を求めた。防衛庁は「専守防衛の趣旨にかない、わが国の防衛上必要」との見解を示した。(毎日新聞 2003/07/07)

米国 イランに“情報攻撃” ニュース番組VOAが放送 反体制機運を鼓舞
【ワシントン=樫山幸夫】核開発疑惑などをめぐり米国はイランへの締め付けを強めているが、米政府系のVOA(ボイス・オブ・アメリカ)は6日から、毎週日曜日、イラン向けニュース番組放送を開始する。米国など海外からの情報を発信することでイラン国民を刺激、反体制機運を鼓舞して体制の内部崩壊を誘おうという隠れた戦略がその背景にある。
ペルシャ語による30分のニュース番組はイラン時間の午後9時半から10時までのゴールデンアワーに放送される。イラン国内のニュースに加え、ニューヨーク、ロサンゼルスなどからの特集なども組まれる予定。
VOAスポークスマンは「自立に向けて戦っているイラン国民に正確な世界のニュースを伝えるのが目的。彼らには情報が必要だ」と、大規模デモなど反政府色を強める国民への支援が目的であることを認めている。
米国は以前からイランの核開発を懸念、国際テロ組織、アルカーイダのメンバーをもかくまっているとの疑いも強め、このところイランに対する非難を強めている。
先月、テヘランなどで反政府デモが続発した際にブッシュ米大統領は「自由イラン実現への始まり」などと、露骨なデモ支持の姿勢を示した。
デモはその後、沈静化したが、米国としては、「イランの内政に干渉するつもりはない」(パウエル国務長官)という言葉とは裏腹に、イラン国内の不安定化を誘い、国内の実権を握る保守派に対する国民の反発が広がるよう期待している。
米国は1979年に起きたテヘランの米大使館占拠事件でイランと国交を断絶。クリントン前政権時代の1997年から翌年にかけ、穏健派のハタミ大統領の登場を機に関係改善に乗り出し、ハタミ政権も応じる姿勢を見せたが、その後、イラン国内保守派の巻き返しで立ち消えになった。

<VOA> 米政府系の海外向け放送。50カ国語以上の言語で米国内や世界のニュースを伝えるかたわら、米国の政策を宣伝する役割も担う。第2次大戦中の1942年2月にドイツ語で欧州向けに放送したのが始まり。現在、ラジオやテレビ、インターネットを通じ世界で毎週約9400万人が聴取しているとされる。89年の中国・天安門事件や旧東欧の変革の際には学生ら民主派勢力に情報を提供。2001年の米中枢同時テロ以降はアフガニスタンや中東向けの放送を拡充している。(産経新聞 2003/07/07)

市民が政府を監視しかえすウェブサイトが登場
(WIRED NEWS 2003/07/08)

「大量破壊兵器は表示できません」の風刺サイトが評判に
(WIRED NEWS 2003/07/08)

個人情報集めテロ発見 米国防総省計画、批判も
【ワシントン7日共同】クレジットカード情報など米国民の電子情報を大量に集めて分析し、テロを起こす可能性がある人物を割り出すデータベースをつくる米国防総省の計画の内容が7日、明らかになった。
過去のテロリストの行動記録から特有の行動パターンを発見する一方、カード情報や医療、教育、図書館の利用記録など、できる限り多くの官民データベースから情報をリアルタイムで収集。テロ犯特有のパターンに合致した行動をする人を見つけ出すことで、テロリストを事前に発見し、結果を情報機関や捜査機関に提供するという。
だが、市民団体からは、政府によるプライバシーや人権の侵害への懸念や批判の声が出ている。
国防総省が米議会に提出した資料などによると、データベースは「テロリズム情報認知システム」と呼ばれ、同省の国防高等研究計画局が5年がかりで開発を進める。(共同通信 2003/07/08)

米大統領アフリカ歴訪、セネガルで抗議デモ
【ダカール(セネガル)7日ロイター】ブッシュ米大統領が訪問するアフリカ・セネガルで7日、首都ダカールでは歴訪に抗議するデモがあった。
約50人のデモ参加者は「ブッシュは殺人者、ブッシュは犯罪者」と連呼しながらラッシュアワーの市内を練り歩いた。
イラクやアフガニスタンの戦争のほか、中東和平に対する米国の介入、ブッシュ大統領到着に先立つ国内の治安対策など、デモ参加者の怒りは多岐にわたっている。(ロイター通信 2003/07/08)

9.11テロ調査委、「省庁が非協力的」と批判
ワシントン(CNN)2001年9月11日の同時多発テロを米政府が阻止できなかった原因などを調べる独立調査委員会(委員長・キーン元ニュージャージー州知事)は8日、国防総省を始めとする省庁の非協力姿勢のせいで調査が進展していないと批判する中間報告を発表した。
テロ調査委員会は中間報告で、国防総省や司法省、市民権・入国管理局(テロ当時は移民帰化局)、連邦捜査局(FBI)を名指しし、委員会が要請する文書などの提出が遅すぎると批判した。
中間報告は「これまでに国防総省関係で起きた問題は特に深刻」と指摘。なかでも北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)や統合参謀本部などに関する情報が提出されていないため、調査が進展しないとしている。
また司法省も文書提出が遅れており、職員の面接に司法省関係者の立ち会いが不可欠としている同省の姿勢を批判している。
中間報告は一方で、ホワイトハウス、中央情報局(CIA)、国務省は調査にきわめて協力的で、必要な情報が速やかに提示されていると評価した。(CNN 2003/07/09)

ref. 9/11 Commission Says U.S. Agencies Slow Its Inquiry
(New York Times 2003/07/08)

イラク攻撃による民間人犠牲者6000人以上に=民間団体
【ロンドン9日ロイター】米国主導のイラク攻撃による民間人犠牲者の数が、イラクの遠隔地からの新たな情報により、ここ1カ月間で500人も増加し、少なくとも6000人となった。
米英両国の研究者や平和活動家が結成した団体、イラク・ボディ・カウント(IBC)が明らかにした。
IBCは、メディア報道や独立系調査団体がイラク内外で実施した複数の集計プロジェクトに基いて、犠牲者数を集計。発表された最新の数字によると、死者は最少で6055人、最大で7706人となっている。
IBCの研究員ジョン・スロボダ氏は、ロイター通信に「米英両国は、民間人の犠牲者を最小限に抑えるため細心の注意を払っているとして、高性能の精密兵器の話を何度もしていた。でも、5000人から7000人という数字は少ないとは言えない」と指摘。
「連合軍の主張が、たわ言だったのは明白だ」と述べた。(ロイター通信 2003/07/09)

元日経記者が内調、公安庁告発 「北朝鮮側に情報漏えい」
スパイ容疑で北朝鮮に2年2カ月間拘束され、昨年帰国した元日本経済新聞記者の杉島岑さん(64)=千葉市=が9日、内閣情報調査室と公安調査庁の氏名不詳の職員について「提供した情報を北朝鮮側に漏えいした」として国家公務員法違反(秘密を守る義務)容疑で、告発状を東京地検に郵送した。
告発状によると、杉島さんは1999年12月、平壌で拘束された。北朝鮮の調査官は、杉島さんが公安調査庁の担当官から「よど号」事件に関する調査依頼を受けたことや、以前の訪朝時に撮影して担当官に渡したビデオテープの本数や内容を知っていたという。
また弾道ミサイル、テポドンなどに関する北朝鮮側要人の発言を内閣情報調査室に提供したことも、北朝鮮側は把握していたという。(共同通信 2003/07/09)

米軍も生体への影響を認識 劣化ウランで調査報告
【ワシントン8日共同】米軍が湾岸戦争やイラク戦争で使い、環境汚染や健康被害への懸念が高まっている劣化ウラン弾について、米軍内部での研究でも生体への影響が指摘されていたとする調査報告書を米国のシンクタンク、核政策研究所が8日発表した。
報告書をまとめた同研究所のヘレン・カルディコット博士は「劣化ウランは特に子供への影響が大きいとされており、予防的観点からも使用を中止すべきだ」と訴えた。
報告書によると、米軍の放射線生物学研究所のグループは、劣化ウランを体内に埋め込んだ雌のラットから生まれた子が小さくなるなどの影響を論文で報告したほか、人間の骨の細胞のがん化を招く可能性も指摘した。
また、米軍の環境政策研究所の研究者は、劣化ウランには放射線の影響以外に、重金属としての腎臓への悪影響や、化学的な毒性があることを指摘。環境中では一部が水に溶けて地下20センチ程度にまで広がり、地下水や土壌を汚染することを論文にまとめていた。(共同通信 2003/07/09)

劣化ウラン弾:米政府に使用停止要求 民間シンクタンク
【ワシントン河野俊史】米国の民間シンクタンク「核政策研究所」(ワシントン)は8日、劣化ウラン弾が人体に及ぼす影響を検証した報告書「劣化ウラン弾――危険評価の科学的論拠」を公表した。湾岸戦争(1991年)以降の政府機関による研究や動物実験のデータの分析をもとに、「イオン化したウラン酸化物による突然変異の誘発など、住民や兵士、とりわけ子供にとって有害なことが確認された」と結論づけ、米政府に対して速やかな使用停止を求めている。
報告書の作成には同研究所の理事長でもあるヘレン・カルディコット博士やトーマス・ファシー・マウントサイナイ医科大教授(病理学)ら専門家が加わった。
報告書は、湾岸戦争の際に劣化ウラン弾が大量に使用されたとされるイラク南部のバスラでの15歳以下の子供の悪性腫瘍発生率が1990年から2001年の間に3倍に増加した、などのデータを確認。これが劣化ウラン弾の影響を受けたものかどうかを科学的視点から追跡した。
その結果、吸引で体内に入り込んだ三酸化ウランの微小粒子はほぼ全量が肺などに蓄積するのをはじめ、経口の場合も10%程度が腎臓や骨格、その他の臓器に残留。アルファ線などの影響で遺伝子に不安定な状態をもたらすことが確認されたという。特に、イオン化したウラン酸化物(ウラニル・イオン)は突然変異の誘発性が強く、がんやDNAの損傷による先天異常を引き起こす要因になる、としている。
報告書は、米軍放射線生物学研究所と国立衛生研究所(NIH)のマウスを使った共同研究のデータなどを参考に、「ウラニル・イオンは母親の胎盤によっても阻止できない」と危険性を指摘するとともに、米政府は劣化ウラン弾の人体への影響を過小評価していると警告している。
この上で、報告書は米政府に対し、(1)速やかに劣化ウラン弾の生産・使用を停止し、タングステンの利用など代替策を検討する(2)今回のイラク戦争で劣化ウラン弾が使用された地域の住民や兵士の尿のサンプルを採取し、調査する(3)イラク国内での被害の拡大を防ぐため、占領当局は放置された戦車などへの住民の接触を避ける措置を即急に講じる──などを勧告している。(毎日新聞 2003/07/09)

「イラク・ウラン購入計画はうそ」 米政府公式に認める
【ワシントン=笹沢教一】米政府は8日、ブッシュ大統領が今年1月の一般教書演説でイラクの大量破壊兵器開発の根拠の1つとしていたアフリカ・ニジェールからのウラン購入計画について、「偽情報によるものだった」と公式に認めた。
米国家安全保障会議の報道官は声明の中で、米英両政府が大量破壊兵器開発の証拠としていたイラクとニジェールの間の契約文書は「でっちあげられたものだった」とした。偽文書の詳しい経緯などには触れていない。ただ、「(大統領の)演説の根拠はこの文書だけではない」とも述べた。
野党の民主党は、偽情報が伝わった経緯や背景などについて米政府を徹底追及する構えだ。
イラクのウラン購入計画をめぐっては、米中央情報局(CIA)が昨年2月の段階で偽情報を把握していながら米政府上層部に伝わっていなかったことが明らかになり、CIAの依頼でニジェールを訪問して調査にあたった米国の元駐ガボン大使が「情報がわい曲された」と告発している。(読売新聞 2003/07/09)

イラクのウラン購入計画、偽情報と承知 報道官発言 米紙が報道
【ワシントン8日沢木範久】米ブッシュ政権がイラクの旧フセイン政権のウラン購入計画をめぐって情報操作をしていたとの疑惑で、8日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、フライシャー米大統領報道官が「購入計画の情報が正しくないことを、われわれは以前から知っていた」と述べたと伝えた。AP通信も、同報道官が「購入計画は偽造書類に基づく情報だった」と述べたと報じた。
同報道官の発言は、米政府が情報操作を事実上認めたことになり、イラク戦争の正当性が揺らぐことは必至となった。
ブッシュ大統領は今年1月の一般教書演説で、英国からの情報として「フセイン政権が核兵器製造のため、アフリカからウランの購入を計画していた」と述べた。
しかし、昨年2月に米中央情報局(CIA)から依頼され、アフリカのニジェールでこの疑惑を調査したという元米外交官が「ウラン取引は極めて疑わしい」と米政府に報告していたことを、米メディアで暴露した。(中日新聞 2003/07/09)

元米国務省部長が政権批判
【ワシントン共同】米国務省情報調査局の戦略・拡散・軍事問題担当部長を務めていたグレッグ・シールマン氏は9日、「3月にイラク戦争が始まった段階で、イラクは近隣国や米国にとって差し迫った脅威ではなかった」と述べ、ブッシュ政権が戦争の根拠に挙げたイラクの脅威が誇張されていたと批判した。同氏は「大部分は与えられた情報を悪用した米政府高官のせいだ」と情報操作を批判した。(共同通信 2003/07/10)

映画「ヒバクシャ」完成 がんに苦しむイラクの子供
劣化ウラン弾の影響とみられる白血病やがんに苦しむイラクの子供や、広島、長崎の被爆者ら世界の放射能汚染を追った映画「ヒバクシャ−世界の終わりに」がこのほど完成した。
イラク戦争やイラク復興支援特別措置法案をめぐる議論が起きる中、試写会が満席になるなど関心が高まっている。
映画は、湾岸戦争が子供たちに残した「後遺症」に触れ「私を忘れないで」とメモを残して白血病で亡くなった少女(14)や、白血病治療のため100キロ先の病院へ通う9歳の少年らの暮らしを紹介。
監督した東京都在住の映像作家、鎌仲ひとみさん(45)は「普通の日常を送る人々が巻き込まれる核被害は、イラクだけでなく明日の私たちの問題だと分かってほしい」と話す。
青森、山梨、神奈川、徳島などで上映予定。問い合わせはグループ現代、電話03(3341)2863。(共同通信 2002/07/10)

イラク戦争で米兵1200人以上死傷 国防総省
ワシントン(CNN)米国防総省は9日、CNNの取材に対して、イラク戦争における米兵の死傷者数が1200人以上になったと明らかにした。なかでも、ブッシュ大統領が戦闘終了を宣言した5月1日以降に死亡した米兵は73人に上るという。
国防総省によると、3月20日から7月8日の間に米兵211人が死亡。そのうち143人が敵の攻撃によるもので、68人は事故などで死亡している。
なかでも、ブッシュ大統領が戦闘終了を宣言した5月1日以降の死者は73人。29人が敵の攻撃で死亡し、44人が事故などで死亡したという。
開戦からの負傷兵の数は1044人で、791人が戦闘中に負傷。自動車事故や銃の暴発など戦闘以外の理由で負傷した米兵は253人という。(CNN 2003/07/10)

大量破壊兵器「イラク戦争前に劇的証拠なし」 米長官
ラムズフェルド米国防長官は9日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、「開戦前にイラクの大量破壊兵器(WMD)について新たに劇的な証拠は持っていなかった」と述べた。開戦に踏み切った理由については、同時多発テロを経験したため、既存の情報であってもイラクに新たな脅威が見えたからだと説明した。ブッシュ政権は旧フセイン政権が過去に化学兵器を使用したことなどから「イラクにはWMDの脅威がある」と強調していた。
公聴会の冒頭、ラムズフェルド長官は自ら発言を求め、「米英軍が行動したのは、イラクがWMDを追求していることを示す劇的で新たな証拠を見つけていたからではない。我々は同時多発テロの経験というプリズムを通して、新たな観点からすでにある証拠を見たのだ」と開戦の理由を説明した。「決定的な証拠」を示せないまま開戦に踏み切ったことを改めて確認したものだ。
ただ、同長官は旧フセイン政権の度重なる安保理決議違反を指摘し、「戦争を選んだのは米国ではない。サダム・フセイン(イラク元大統領)だ」と強調した。
一方、「イラクによるアフリカからのウラン購入疑惑」が偽情報に基づくものだった問題について、長官は「不正確な情報が1つあったとしても、ほかの情報まで同じ色で塗られていたわけではない」と指摘。イラクに核兵器開発の脅威があった、という従来通りの認識を示した。
「ウラン購入疑惑に根拠のないことを早い時期に知っていたのでは」と追及されると、「最近になって知った」と証言。「大量の文書の中に(偽情報の報告が)含まれていた可能性はある。だが、口頭で説明を受けた記憶はない」と説明した。(朝日新聞 2003/07/10)

マリフアナの販売を開始 カナダ、末期患者向け
カナダ保健省は9日、がんやエイズなどの末期患者の苦痛緩和のため、医師を通じたマリフアナ(大麻)の販売を始めたことを明らかにした。
マリフアナ使用に関する国の規制措置の修正、もしくは末期患者向けにマリフアナを提供するよう求めたオンタリオ州の裁判所の決定に基づいた措置。
ただ、政府は裁判所の決定を不服として上訴しており、保健省はマリフアナ販売は「暫定的なもの」と説明。今後、中断の可能性もあるとしている。
マリフアナが販売されるのは医師の診断書で許可を受けた約580人の患者。1グラム当たり5カナダドル(約430円)で、闇取引で売られている価格の半分という。患者が栽培できるよう種子も販売する予定。(共同)(産経新聞 2003/07/10)

アフガン麻薬が再び脅威に テロ資金源の懸念も
世界最大のケシ生産地に逆戻りしたアフガニスタン産のアヘンやヘロインが、急速な勢いで世界に広がっている。旧タリバン政権が禁じていたケシ栽培が再開されたためで、密輸ルート上の各国に治安悪化やエイズの感染拡大など深刻な影響を及ぼしているほか、テロ組織の資金源になっているとの懸念も出ている。
「かつてのシルクロードが、今やアヘンロードになった」。6月17日にニューヨークで開かれた国連安全保障理事会で、国連薬物犯罪事務所(UNODC)は「アフガン産麻薬の脅威」をこう報告した。大消費地は欧州とロシア。ロンドンで出回るヘロインの95%はアフガン産とされる。
国連筋によると、ロシアが密輸中継地となり、日本や北米、オーストラリアへもアフガン産ヘロインが広がりつつある。さらに、アフガン北部と国境を接する中央アジアルート、湾岸諸国への流通路ともされるイランルートなど多様な密輸経路が存在する。(共同通信 2003/07/11)

北朝鮮核開発:実験に証拠なし 元米国務省担当官が否定見解
韓国の情報機関である国家情報院が、最近、北朝鮮が過去に約70回の起爆実験を行い、核兵器の小型化・軽量化の研究行っているなどと明らかにしたことについて、米国の戦略国際問題研究所のジョエル・ウィット氏は毎日新聞の取材に答え「北朝鮮が起爆実験などをしたという明確な証拠はない」と否定的な見方を示した。
国家情報院は今月9日、北朝鮮・寧辺の北西約40キロの「ヨンドクトン」で、北朝鮮が起爆実験を約70回繰り返したと明かした。また、寧辺の核再処理施設の使用済み核燃料棒約8000本のうち少量を再処理したと推定していることを明らかにした。さらに、米国の消息筋などが北朝鮮が核実験を実施した可能性を指摘するなど、北朝鮮の核兵器開発をめぐる緊張が高まっている。
こうした情報について、ウィット氏は「(国家情報院の発表には)いつ北朝鮮が起爆実験をしたのかという明確な証拠がない」と批判。また、核爆弾を使った一般的な核実験について「必要なのはトンネルを掘って空間を作って装置を入れる程度なので、技術的に難しいものではない」と説明した。
そのうえで「北朝鮮が実験の準備をする段階で、米国の偵察衛星がその動きを察知するので(北朝鮮が実験をしたなら)米国がその証拠を示すことは可能だと思う」と述べ、米国が最近、北朝鮮の核実験について新たな情報を確認した可能性は小さいとの見方も示した。
ウィット氏は米国務省で15年間、北東アジアや核軍備管理問題を担当。94年に結ばれた米朝枠組み合意の調整担当官を務めた。99年には国務省専門家チームを率いて、当時、核疑惑が指摘された北朝鮮の金倉里(クムチャンリ)の地下施設を訪れた。【西岡省二】(毎日新聞 2003/07/11)

米国、世界最大の武装国家に…1人当たり1丁の銃器を保有
米国は国民1人当たり1丁の拳銃または小銃などの銃器を所有している「世界最大の武装国家」であると調査で明らかになった。欧州、南米、アフリカなどでも民間人の銃器所有は急増していることもわかった。
ジュネーブ国際学研究所は「2003年世界小型銃器現況」を発表、「全世界的に一般人の銃器所有は計9億3000万丁と推定される」とし「毎年10%以上増加し続けている民間人の銃器所有と不法取引を防止するため、各国政府レベルの措置が急がれる」と明らかにした。米国の場合、2001年7月の調査時には、一般人の所有銃器は計2億5000万丁(人口100人当たり84丁)と推定されていたが、ブッシュ政権中は増え続け、今回の調査では、2億7600万〜2億8000万丁と確認された。これは人口100人当たり最高96丁だ。
米国の銃器規制団体は、これまで相次いだ学校や職場内大型銃器事件を防止するために拳銃と小銃に対しても機関短銃や自動小銃のように購入時に登録、許可制を実施しなければならないと要求してきたが、ブッシュ政権では、第2次修正憲法にある自衛権条項を挙げ立法活動を先送りし続けている状態だ。
一方、今回の報告書でカナダ、韓国、日本など比較的銃器保有が少ない国家は調査対象から除外され、ロシア、中国、ユーゴなどは統計不備で国別比較対象から外れている。
ワシントン=李孝浚(イ・ヒョジュン)記者(中央日報 2003/07/11)

劣化ウラン弾「危険」 動物実験などで確認 米国防総省傘下研究所
【ワシントン=村山知博】劣化ウラン弾が生体へ悪影響を及ぼす恐れのあることを、米国防総省傘下の研究機関が動物実験などで確かめていたことが分かった。米シンクタンク核政策研究所(NPRI)が研究論文や議会報告書を調査した。同省は劣化ウラン弾と兵士の健康状態の関連を否定、米軍はイラク戦争でも使ったばかりだ。
劣化ウランは天然ウランから濃縮ウランをつくる過程で出る。鉛の1.7倍の密度があり、これでつくった砲弾は通常弾より貫通力がある。ただ、弱いながらも放射線を出し、重金属としての毒性もある。
NPRIによると、軍放射線生物学研究所は、劣化ウラン片を埋め込まれたネズミから生まれた子は体が小さいことを確認。「胎盤は劣化ウランを遮らない」という論文を昨年末にまとめた。
同省の予算を受けた民間研究機関は00年、劣化ウラン片を理め込むとネズミの発がん率が上がることを確かめた。別のチームは、人間の細胞ががん化する危険性を試験管の実験で確かめた。
NPRIは、▽米軍兵士やイラク市民の尿検査▽汚染された戦車などへの接触防止対策▽環境中の残留量の長期的な監視、などを米政府に求めている。国防総省は「劣化ウラン弾が兵士らの体に深刻な悪影響を及ぼす証拠はない」との立場だ。(朝日新聞 2003/07/12)

大統領「イラク、ウラン輸入」「CIAが演説承認」
【ワシントン=石合力】アフリカ歴訪中のブッシュ米大統領は11日、イラクがニジェールからウランを輸入しようとしたという誤った情報を今年1月の一般教書演説で取り上げた問題について、「情報部門が承認したものだった」と述べ、情報機関の判断が誤っていたことを認めた。同行しているライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、米中央情報局(CIA)の判断だったことを明らかにした。ロイター通信などによると、ライス補佐官は「CIAは演説全体に目を通しており、もし(テネットCIA)長官が、この部分は演説から削除すべきだと言えば、そうしていた」と述べ、CIAの判断に基づいて演説に盛り込んだことを強調した。米CBSは10日、ホワイトハウスが該当部分の削除を求めるCIAの要請を無視したと報道していたが、ライス氏は「該当部分について(CIAと)協議した」と説明。CIAは演説内容を了承していたと主張し た。
ライス補佐官は「ホワイトハウスはテネット長官に完全な信頼を寄せている」と述べたが、民主党は、ブッシュ政権への批判を強めており、今後、テネット氏の責任問題が浮上する可能性もある。プッシュ大統領はこの日、「一般教書では、フセイン政権によって示された脅威について米国民に詳細に語った。政府はこうした脅威に適切に対処した」と述べ、イラク戦争の正当性は揺るがないとの考えを示した。(朝日新聞 2003/07/12)

ミサイル防衛:05年度導入へ 2年間で2000億円
防衛庁は11日、日本へ向けて発射された弾道ミサイルを迎撃するためのミサイル防衛(MD)システムを05年度から自衛隊に導入する方針を決めた。04年度予算の概算要求に導入経費を盛り込み、05年度までの2年間で約2000億円を投じて海上自衛隊のイージス艦4隻と航空自衛隊の1個高射群に迎撃ミサイルを配備する。将来的には国内6カ所に置かれている空自の高射群(対空ミサイル部隊)すべてに導入する構想で、総事業費は1兆円を超える見込み。8月に安全保障会議を開き、政府方針として決定する見通しだ。
防衛庁が導入を決めたのは、米国が04年から配備するイージス艦発射型の対空ミサイル「SM3」と地対空ミサイル「パトリオットPAC3」を組み合わせる2段階システム。日本に飛来する弾道ミサイルが大気圏外を飛行中(ミッドコース段階)にSM3で迎撃し、撃ち漏らした場合は大気圏に再突入後の着弾前(ターミナル段階)にPAC3で迎え撃つ。
MDは大量破壊兵器の世界的な拡散に対抗するため米国が開発、同盟国に導入を働きかけている。5月の日米首脳会談で小泉純一郎首相は「(導入の)検討を加速していく」と表明していた。
防衛庁は99年から約156億円をかけてSM3の将来システムとなる海上配備型ミサイルの日米共同技術研究を続けているが、核兵器・弾道ミサイル開発を進める朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の脅威を受け、現行システムの導入を急ぐ必要があると判断した。共同技術研究も継続する。
防衛庁は05年度までに、海自が保有するイージス艦4隻のレーダーやミサイル発射装置を改修し、SM3を発射できるようにする。またPAC3の導入には、弾道ミサイルより低速の戦闘機などを迎撃するパトリオットPAC2のシステムをPAC3用に改修する必要がある。2段階システムを連動させるため各自衛隊の指揮・通信システムの統合も進める。
戦車や戦闘機などの大型装備品を削減してMD導入費に充てる予定で、防衛力整備の根本的な改革につながるため、年末にも現在の防衛大綱を見直す方針だ。
ただ、MDシステムは「今の技術で100%の迎撃はありえない」(防衛庁幹部)と指摘されており、SM3は先月、米国が行った4回目の迎撃実験で初めて失敗している。このため、政府内には技術面や費用対効果の面で懸念も残っている。

ミサイル防衛
敵の弾道ミサイルをレーダーなどで探知し(1)発射直後の上昇時(ブースト段階)(2)大気圏外を飛行中(ミッドコース段階)(3)大気圏に再突入後(ターミナル段階)──の3段階で迎撃するシステム。米国はレーガン政権時代の戦略防衛構想(SDI)から曲折を経ながらも、総額10兆円といわれる巨費を投じて開発を進め、04年から本格的な実戦配備に入る。日本では98年8月、北朝鮮の弾道ミサイル「テポドン」が日本上空を越えたのを受けてMD導入論が噴出。99年から将来システムの日米共同技術研究を続けている。(毎日新聞 2003/07/12)

英報告書は基本的に誤り 前国連査察委員長
【ロンドン13日共同】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス前委員長は13日付の英紙インディペンデント・オン・サンデーとの会見で、英政府が昨年9月に「イラク軍は生物・化学兵器を45分以内に配備できる」とする報告書を発表したことについて「基本的な誤りだと思う」と批判した。
ブリクス氏は「兵器には運搬手段が必要で、イラクに生物・化学兵器を45分以内に運搬できる手段があったとは思えない」と述べ、英政府が報告書作成にあたり「手持ちの情報を拡大解釈した」との見方を示した。
英下院外交委員会は今月7日、同報告書に「不当な強調」があると批判していた。(共同通信 2003/07/13)

戦犯訴追法を廃止=米国の懸念に配慮−ベルギー
【ブリュッセル12日時事】ベルギーのフェルホフスタット首相は12日、記者会見し、同日発足した新内閣が、被害者、加害者の国籍に関係なく個人の戦争犯罪を訴追できると規定した法律を廃止することを決めたと発表した。訴える権利をベルギーの国籍保有者と居住者に限定した新法を制定するとしている。(時事通信 2003/07/13)

イラク情報操作疑惑、CIAが昨秋に誤り指摘 米紙報道
「イラクのウラン購入計画」という誤った情報が1月の一般教書演説に盛り込まれた問題で、ブッシュ政権の説明と矛盾する事実が相次いで明らかになっている。ホワイトハウスが昨年秋の時点で同計画の怪しさに気付いていたことを示す新事実も表面化。ブッシュ政権に対する風当たりは強まる一方で、米中央情報局(CIA)長官の進退問題だけでは情報操作疑惑が決着しない可能性も出てきた。
12日付のワシントン・ポスト紙とニューヨーク・タイムズ紙の報道は、昨年10月の時点でCIAから事前に指摘を受けて、「ウラン購入計画」への言及が見合わせられたことを報じたもので、「誤りを知ったのは1月の一般教書演説の後」というホワイトハウスの釈明に強い疑問を投げかけるものとなった。
「ウラン購入計画」に関する米主要メディアの報道では、CIAが英政府に「計画には疑いがある」と昨年9月の時点で指摘していたことや、国務省情報調査局が同計画の存在を疑問視していたことも次々に明らかになっている。
一般教書演説についても、CIA元高官は朝日新聞に対して、「演説の原稿を点検したCIA当局者が『同計画を示す文書の正しさは保証できない』とホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)担当者に口頭で伝えた」と述べており、事実上の「削除要求」をしたといえる。
ホワイトハウスは今月8日、「ウラン購入計画」を示す文書が偽造だったことを認め、これをきっかけに、「ブッシュ政権は同計画が怪しいことを知りつつ、イラクの脅威を国民に印象づけるために演説に盛り込んだのでは」という情報操作疑惑が浮上した。
ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は11日、「間違いだと分かっていることを一般教書演説に盛り込むことは断じてない」と釈明。ブッシュ大統領も「情報当局の許可を得たから演説した」とCIAに責任転嫁する姿勢を示した。
しかし、メディア報道や元高官の証言などを総合すると、各種情報を統括するホワイトハウスが、重要問題に関する情報当局の見方を知らなかったというのはきわめて不自然だ。
ブッシュ政権や与党共和党は、テネットCIA長官が11日、「すべては私の責任だ」という声明を出したことで今回の情報操作疑惑を決着させたい考えだ。しかし、民主党の大統領候補たちはこぞって「真相究明のため調査が必要だ」と訴え始めており、疑惑の火は収まりそうにない。(朝日新聞 2003/07/13)

大量破壊兵器、英報告書また疑問 米政府ネットから引用
【ロンドン12日沢田敬介】12日付の英紙インディペンデントは、ブレア政権が昨年9月に公表したイラクの大量破壊兵器開発に関する政府報告書に盛り込まれた情報が、1年9カ月も前に米政府がインターネットに載せた古い情報を引用していたと報じた。報告書の信用性を疑わせる材料がまた1つ加わった形だ。
同紙が指摘したのは、イラクの弾道ミサイル、無線で遠隔操縦する無人航空機、民生用と称して入手した大量破壊兵器原料などに関する少なくとも6項目。クリントン政権のコーエン前国防長官が2001年に記者発表した内容や、ロンドンの国際戦略問題研究所(IISS)が02年9月に発表した報告書の内容がインターネットから引用されているという。
ブレア政権は今年2月に公表した2番目の報告書について米国の大学院生の論文を無断で引用したことを認めているが、今回の指摘については「(これまでの疑惑論争で)言うべきことは既に言った」としてコメントを拒否している。(中日新聞 2003/07/13)

イラクのウラン輸入疑惑、英国が示した証拠は偽造文書に基づく=外交筋
【ウィーン14日ロイター】イラクが、アフリカからウランを輸入しようとした、と英国が指摘していた問題で、国際原子力機関(IAEA)は、英国が示した証拠が偽造文書に基づくものだった、とみていることが14日、IAEAに近い外交筋の話で明らかになった。
IAEA報道官は、英国がIAEAに示した証拠はすべて虚報に基づくものだった、と確認した。ただし、同報道官は、英国がなお、IAEAに明らかにしていない他の証拠を持っている可能性を排除しなかった。
ブレア英首相は昨年、情報機関の情報として、イラクが大量破壊兵器を保有し、核兵器計画を進めるためにニジェールからウランを輸入しようとしていた、と指摘した。(ロイター通信 2003/07/15)

米と北朝鮮、「戦争の危機」 元米国防長官、米紙に語る
ペリー元米国防長官は15日付の米紙ワシントン・ポストに掲載された記事の中で、米国と北朝鮮が戦争に突入する危険性が高まっていると語った。また、北朝鮮が核実験や核弾頭の輸出を強行することへの懸念も表明。「半年前、正しいことをすれば(北朝鮮の核問題は)処理できたが、私たちは正しいことをしなかった」と述べ、ブッシュ米政権の対応を厳しく批判した。
同紙の取材にペリー氏は、米政府高官や盧武鉉(ノ・ムヒョン)・韓国大統領、中国政府高官らと会談して、こうした結論に達したと説明。「時間切れは目前だ。危機は深刻化している」と語った。
また、ブッシュ政権が核やミサイル技術の拡散を防ぐために船舶の臨検などの強化を目指していることについては「挑発的なだけで効果的ではない」と批判。その理由として「バスケットボールより小さいプルトニウムを運ぶのに船舶は必要ない」と語った。(朝日新聞 2003/07/15)

核の引き金生産中止を 米反核団体が反対声明
【ワシントン16日共同】水爆の核融合反応の引き金となるプルトニウム・ピット(塊)を大量生産する工場を新設するとの米政府計画に対し、米国内約140の反核団体などが16日、建設中止を求める声明を発表、反対運動に取り組むことを明らかにした。
声明は、米エネルギー省の計画について最大で年間500個近くのピット生産能力を持つ施設の建設と指摘。「新たな核兵器の開発や地下核実験再開につながり、核の拡散防止にも大きな問題がある」と批判した。
ピットは、ソフトボール大の球状で、核爆発を起こすプルトニウム239が材料。核兵器の先端部分に取り付けられ、水爆の核融合反応のきっかけをつくる。
国際環境保護団体グリーンピースのトム・クレメンツ氏は「建設に最大40億ドル、年3億ドルの運営費がかかる施設の建設は税金の無駄。周囲の環境や労働者の健康にも多くの悪影響が出る」と話している。(共同通信 2003/07/16)

発射時の迎撃に実用性なし ミサイル防衛で米物理学会
【ワシントン15日共同】ブッシュ米政権が2004年から初期配備するミサイル防衛に関し、米物理学会は15日、ミサイル発射段階での迎撃は「ほとんど実用性がなく効果がない」とする研究結果を発表した。北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を想定したケースでも、対応できないと指摘している。
ミサイル防衛は敵のミサイルの発射直後、中間飛行、最終の3段階で撃ち落とす多層防衛が基本。1段階でも実用性が問われれば、計画全体に影響が出ることになりそうだ。
発射段階では航空機によるレーザー照射や地上、海上からの迎撃ミサイルで敵の弾道ミサイルを撃ち落とす。
同学会によると、燃焼時間が短い固形燃料型ICBMの場合で90−120秒、液体燃料型ICBMで140−170秒で迎撃ミサイルが目標ミサイルに到達しないと撃ち落とせない。(共同通信 2003/07/16)

イスラム系住民への暴力、米国で増加=調査
【ワシントン15日ロイター】米国でイスラム系住民に対する暴力や差別、嫌がらせが増加していることが、15日に発表された報告で明らかになった。
米同時多発テロを受けた反感が要因とみられる。
ワシントンを拠点とするイスラム系人権団体、イスラム連絡会議(CAIR)によると、2002年に同団体に報告されたイスラム系住民への差別件数は、前年比15%増の602件に上った。
これに加え、“イスラム恐怖症”といえる言論が、特に同時多発テロ後に増加したという。
CAIRの調査責任者は「偏見に絡んだ事件数の増加と並んで、宗教や民族、出身国に基づいて一般国民を標的にする政府政策の弊害も見られる」と述べた。(ロイター通信 2003/07/16)

米保健当局、西ナイル・ウイルスの急速な拡大を懸念
【アトランタ15日ロイター】米保健当局は、蚊が媒介する西ナイル・ウイルスが今年の夏にも確認をされて以来、拡大のペースを速めており、拡大の記録が更新される可能性があると懸念している。
2002年には、米国とカナダで報告された西ナイル・ウイルスによる死者は284人、感染者は4000人前後に達した。
米疾病対策センター(CDC)によると、03年に入り、米国の32州で蚊や鳥、馬や人から西ナイル・ウイルスが発見された。
CDCのガーバーディング所長は当地で記者会見し、「拡大パターンを予測するには時期尚早だが、様々な兆候は、問題の発生を想定するだけの理由があることを示唆している」と語った。
CDCによると、今夏に入り、テキサス州で3人、サウスカロライナ州で1人の感染が既に確認されている。(ロイター通信 2003/07/16)

大量破壊兵器問題を皮肉ったサイト大人気
ロンドン──イラクで大量破壊兵器をなかなか発見できない米国を痛烈に皮肉ったウエブサイトにアクセスが殺到している。英国人男性が「友人に向けた冗談」のつもりで作ったサイトがネット上で話題になり、一気に広まったようだ。
検索エンジン、グーグル(Google.com)にアクセスして英語で「大量破壊兵器(weapons of mass destruction)」と入力してみよう。検索結果の一番上に来るのがそのサイトだ。クリックすると、通常アクセスできないときに現れるエラーページそっくりの画面に切り替わる。しかし、よく読めばパロディーだとわかる仕組みだ。
表題は「これらの大量破壊兵器は表示できません」となっており、その下の説明は「あなたが探している兵器は現在利用できません。技術的な問題を抱えているか、査察官へ依頼することが必要でしょう」となっている。「もしあなたがジョージ・ブッシュで、あなたがアドレスバーに国名を打ち込んだなら、つづりが正しいか(IRAQ)確認してください」とも書いてあり、文法などを良く間違えるブッシュ米大統領を皮肉っている。ページの下方には爆弾マークがあり、「もしあなたがドナルド・ラムズフェルト(米国防長官)ならクリックしてください」と、これまた痛烈だ。
さらには、この爆弾マークをはじめとするページ内リンクをクリックすると、これまたニヤリとさせられるリンク先に飛ぶことになる。
5カ月前にサイトを立ち上げた英バーミンガムの薬剤師アンソニー・コックスさん(34)によると、グーグルがハッカーに乗っ取られたのかと誤解するユーザーも多いという。「友達に向けた個人的な冗談のつもりでスタートした」はずのサイトだが、あっという間に電子メールなどで噂が広まり、今では1週間で100万のアクセスがあるという。(CNN 2003/07/16)

ref. Cannot find Weapons of Mass DestructionCafePress.com)

米政権皮肉った反戦トランプが人気 大統領は「独裁者」
ブッシュ米大統領の写真の下に「世界の独裁者」と見出しをつけたスペードのエース──。米カリフォルニア州の予備校教師が反戦トランプを考案して市販し、人気を呼んでいる。
イラクのフセイン元大統領をスペードのエースにして米軍が作ったトランプに対抗した。トランプの名は「マル秘作戦」。裏は国防長官のラムズフェルド氏が過去にフセイン氏と握手した時の写真だ。クラブのジャックは同国防長官で、見出しは「自由のだらしなさ」。「イラク戦争の1日」と書いたダイヤの6には「1日で11億ドルが使われた」との説明も。
考案したのは同州サンノゼの社会科教師キャシー・イーダーさん(42)。イラク戦争関係者の発言を新聞から拾い、デザイナーを雇って制作した。
インターネットで発売すると、過去3週間に3千組が売れた。イーダーさんはあわてて5千組の印刷を発注した。地元の書店では、「ハリー・ポッターと肩を並べるくらい」の1100組が売れた。
価格は米国で1組9ドル95セント(約1200円)。
とはいえ店に置くのを断る書店もあり、イーダーさんは脅迫すら受けた。それでも「この戦争に私の税金が使われた。何かする義務が私にはある」と意気軒高だ。(朝日新聞 2003/07/16)

イラク戦争:戦費は5兆6640億円 米国防総省
【ワシントン中島哲夫】ロイター通信によると、米国防総省当局者は15日、イラク戦争の準備から戦闘段階を経て今までに要した軍事的費用の総額が480億ドル(約5兆6640億円)に上ると明らかにした。
同省の会計担当次官の概算に基づくものだといい、3月20日から5月1日までの大規模戦闘段階に投入した戦費は約50億ドル。イラク周辺への兵員、装備の移動や関係施設の設営、整備など開戦前の準備に約300億ドルかかった。
旧政権残存勢力のゲリラ攻撃に苦しみ15万人近い占領軍を減らせずにいる現状では、1カ月当たり39億〜40億ドルを消費しており、9月末までの今会計年度中のイラク戦争関連軍事費の総額は580億ドル(約6兆8440億円)に達する見通し。10月以降については不確定要素が多く、試算をしていないという。(毎日新聞 2003/07/16)

米下院:核兵器開発予算を大幅削減 ブッシュ政権核戦略に打撃
【ワシントン斗ケ沢秀俊】米下院歳出委員会は15日、米エネルギー省の予算案のうち、小型核兵器開発など核関連予算を約5100万ドル(約60億円)減額した予算案を採択した。「もはや冷戦時代ではない」との理由からで、共和党主導の下院による核予算の削減は、ブッシュ政権の核戦略に大きな打撃を与えることも予想される。
ブッシュ政権は、地下施設の破壊を目的とする地中貫通型などの小型核兵器の開発、プルトニウム・ピットと呼ばれる核起爆装置の製造再開を表明したほか、92年に凍結した地下核実験の再開も視野に入れた積極的な核開発方針を打ち出している。エネルギー省の04会計年度予算案にも、これらの研究開発予算が盛り込まれていた。
ところが、歳出委員会の小委員会は新しい概念の小型核の研究予算約600万ドルと、地下核実験再開決断から再開までに必要な期間を現在の3年から1年半に短縮する措置の予算約2500万ドルを認めなかった。さらに、地中貫通型核弾頭の研究開発予算を3分の1に、プルトニウム・ピット製造施設建設費も半分にそれぞれ削った。歳出委員会はこの小委案を承認した。
AP通信によると、小委員会のホブソン委員長(共和党)は議会終了後、「もう冷戦の相手はいないのに、エネルギー省は冷戦時代のような核予算案を出してきた」と同省を批判した。一方、同省国家核安全保障局のフランクリン報道担当官は大幅削減について「予想もしていなかった。残念だ」と語った。(毎日新聞 2003/07/16)

米大統領が「北朝鮮は非民主的で危険な体制」と発言
【ワシントン=永田和男】外交筋によると、ブッシュ米大統領は15日、シュピドラ・チェコ首相と会談した際、北朝鮮の金正日政権について、「北朝鮮では民衆が苦しんでいる。非民主的で危険な体制だ」と批判した。
大統領はさらに、「われわれは北朝鮮における民主主義と自由の拡大に関与している」と述べ、将来的に体制変更を目指す考えを強くにじませたが、「解決策を見つけるにはきわめて長期に渡る忍耐強い努力が必要」とも話し、ねばり強く北朝鮮にはたらきかけていく考えを示した。
また、当面の核開発問題については、「状況は危険である」とした上で、日韓も交えた多国間の枠組みでの解決策模索を続ける考えを改めて表明した。(読売新聞 2003/07/16)

「国防長官は辞任を」 イラク米兵、異例の批判
【ワシントン17日共同】連日の米英軍襲撃など治安状態が悪化、駐留の長期化が確実視される中、イラク「最前線」の米兵から16日、「国防長官に辞任を要求する」との極めて異例な公然批判が噴出した。
中央軍のアビザイド新司令官は「国防長官や大統領を非難する発言は許されない」と、処分もあり得ることを示唆して引き締めを図っているが、部隊の士気が著しく低下していることが浮き彫りとなった。
長官批判は16日夜(日本時間17日午前)放送の米ABCテレビのインタビューでイラクに駐留する米陸軍第3歩兵師団の米兵が相次ぎ訴えた。
同師団の技術下士官は「もしラムズフェルド国防長官がこの場にいたら、辞任を要求する」と明言。ある軍曹は「振り回されたり、平手打ちをされたりしているようだ」と述べ、命令が再三変わり、士気を保てないと指摘した。
同師団は開戦時にイラクに進攻、最初にバグダッド入りした。別の軍曹はABCに「なぜいまだにイラクにいるのか(国防長官に)聞いてみたい」と批判した。(共同通信 2003/07/17)

イラク戦後、子供1000人以上がクラスター爆弾などで死傷
国連児童基金(ユニセフ)は17日、イラク戦争で米英軍が投下したクラスター爆弾の不発弾や、イラク軍が公共施設や住宅地に隠した数千トンの備蓄弾薬などにより、戦後に1000人以上の子供が死傷したと発表した。
ユニセフのイラク事務所によると、クラスター爆弾が地上に残した光る金属やボール状の不発弾などを子供たちが拾って遊んでおり、「自然な好奇心が犠牲を増やしている」という。
また、子供たちは備蓄弾薬庫から貴金属類をあさって売ったりしているという。2週間前には、バグダッドの北東260キロの弾薬庫をあさっていた少なくとも30人が死亡したとの報道もある。
イラク北部の都市キルクークでは、4月後半だけで133人の子供が死傷した。モスルでも、1日当たり20件の事故が報告されている。ほかにイラク軍が遺棄した旧ソ連時代のミサイルの脅威も指摘されている。
ユニセフは米英の暫定占領当局(CPA)に対し、残った不発弾や弾薬を早急に処理するよう求めている。(朝日新聞 2003/07/18)

プルトニウム238生産へ 米政府、軍事用電源か
【ワシントン19日共同】米政府は主に原子力電池の原料として使われ、1980年代半ばに国内生産を中止した放射性物質プルトニウム238の生産を近く再開する方針を決めた。議会関係者が19日、明らかにした。
「国家安全保障上の理由から生産態勢を整える必要がある」との国防総省の要請に基づくもので、生産されるものの多くが軍事用とみられる。
プルトニウム238は、同239と違って核兵器の原料にはならないが、半減期が88年と長く放射能レベルも高いため、環境中での影響は大きい。今後、環境保護団体や反核団体から反発が予想される。
プルトニウム238は、自己崩壊する時に熱を出すため、これを利用して長寿命のプルトニウム電池などが作られており、米航空宇宙局(NASA)の探査機の電源用にも使われている。(共同通信 2003/07/19)

チェイニー部会、イラク利権に関心? 米政府資料で判明
01年5月にブッシュ政権のエネルギー政策をまとめた作業部会(部会長・チェイニー副大統領)が、イラク国内の石油利権に関心をもっていた?──米国の市民団体が、情報自由法を使い入手した米政府資料が、イラク戦争の動機ともからみ、関心を呼んでいる。
政府の腐敗を監視する団体「ジュディシャル・ウオッチ」が、作業部会の情報公開を求める訴訟に関連して、商務省資料を入手した。01年3月に作成された資料には、イラクの油田・石油施設の詳細な地図、イラクの油田の利権に関心をもつ米国以外の企業のリストなどが含まれている。日本の2社を含め30カ国の約60社が、イラク側と接触している姿が読みとれる。
米国のイラク戦争の動機に石油利権が含まれたという傍証なのか、単なる石油の需給のための調査なのか見方は分かれるが、同団体のフィトン会長は「資料は、作業部会の議論を公開する重要性を示している」と述べている。(朝日新聞 2003/07/19)

ref. CHENEY ENERGY TASK FORCE DOCUMENTS FEATURE MAP OF IRAQI OILFIELDS
(Judicial Watch 2003/07/17)

イラク疑惑:報告書全文読まず ブッシュ大統領
【ワシントン中島哲夫】米ホワイトハウスは18日、ブッシュ大統領の一般教書演説に盛り込まれた「イラクがアフリカからウランを入手しようとした」という情報や、これに対する国務省情報調査局の「極めて疑わしい」という批判を含む情報評価報告の抜粋を公表したが、ブッシュ大統領は同局の疑念表明部分を読んでいなかったことが分かった。記者団に背景説明をした米政府高官が明らかにした。
米政府の情報担当6機関が昨年10月にまとめたイラクの大量破壊兵器に関する90ページの評価報告について、ブッシュ大統領もライス大統領補佐官(国家安全保障担当)も全文を読んだわけではないと同高官は語った。特に、84ページ目の脚注部分にあった「イラクがアフリカで天然ウランを入手しようとしているとの主張は極めて疑わしい」との国務省情報調査局の指摘に関しては、「彼(ブッシュ大統領)は知らなかった」と明言した。
19日付の米紙ワシントン・ポストは1面の記事で、この「読んでもらえなかった警告」に焦点を当てて報道。1機関からとはいえ「極めて疑わしい」と指摘された情報が、その指摘の事実を大統領が知らないまま一般教書演説に盛り込まれたことに、疑問を提起している。(毎日新聞 2003/07/19)

イラク報告操作疑惑 BBC「情報源」が自殺?
【ロンドン18日沢田敬介】イラクの大量破壊兵器をめぐる英政府報告書の情報操作疑惑を報じた英BBC放送の情報源と指摘された英国防省顧問のデービッド・ケリー博士(59)が18日朝、自宅から約8キロ離れた林のそばで遺体で見つかった。
BBCを非難する政府の矢面に立たせられて心労が重なった末の自殺とみられ、疑惑に絡んで死者を出したことでブレア政権は一段と苦しい立場に追い込まれそうだ。
ケリー氏は大量破壊兵器の専門家で元国連査察官。17日午後、英オックスフォード州の自宅を「散歩に行く」と妻に言い残して出かけたまま消息を絶ち、地元警察が捜索していた。
BBCは今年5月、英政府の昨年9月の報告書に関し「首相側近が圧力をかけ『イラクは45分以内に大量破壊兵器を発射できる』という部分が加えられた」と情報操作疑惑報道の火ぶたを切った。ケリー氏は自発的に国防省に「許可を受けずにBBCの取材を受けたことがある」と申告したが、政府は逆にケリー氏を“BBCの情報源”と公表。
「ケリー氏を使って政府への批判をそらそうとした」との疑いも持たれている。
15日の外交委員会で質問攻めにされたケリー氏は、BBC記者とロンドン市内のホテルで接触した事実を認めたものの、「報道にあるような内容を話したことはなく、私が情報源とは思わない」と否定していた。(東京新聞 2003/07/19)

ref. IraqGate UK: Dead body matches Iraq Expert
(Global Free Press 2003/07/18)

米政権が意図的にウラン疑惑指摘=イラク脅威「誇張」の一例−民主議員
【ワシントン19日時事】米上院軍事委員会のレビン議員(民主)は19日のラジオ演説で、イラクの旧フセイン政権の脅威を強調するため、ブッシュ政権が一般教書演説に意図的にウラン購入疑惑に関する一文を挿入したと批判した。
同議員は、ブッシュ政権がイラクの脅威について「重大かつ切迫しているとの誤った印象」を国民が抱くようウラン購入疑惑の情報を演説に盛り込んだと指摘した。
さらに、政府高官はイラクが大量破壊兵器を保有しており、その保管場所も把握していると述べていたにもかかわらず、「そのような違法兵器は発見されていない」と語り、ウラン購入疑惑はブッシュ政権による「誇張」の一例にすぎないと言い切った。(時事通信 2003/07/20)

FBIを厳しく批判 米同時テロで議会報告書
【ニューヨーク20日共同】21日発売の米誌ニューズウィークは、今週発表される米中枢同時テロ(2001年9月)に関する米議会報告書の内容を特ダネとして報じ、米連邦捜査局(FBI)がテロ組織アルカイダの犯行計画を特定する機会がありながら、積極的な捜査をせずテロ計画を予見できなかったとして、報告書がFBIを厳しく批判していると伝えた。
900ページに及ぶ報告書は、ハイジャック犯と緊密な関係があったサウジアラビア人のオマル・バイヨウミ氏が、同国政府の情報機関員だった可能性があると指摘。同国政府関係者のテロ関与をめぐる論議が再燃する可能性もある。
報告書によると、同氏は2000年1月、ロサンゼルスのサウジ領事館での会議に出席後、ハリド・アルミダール容疑者ら後に乗っ取りの実行犯となり同時テロを起こした2人と接触。数カ月後、2人はFBIの情報提供者の大学教授宅に移り住んだ。
この教授は、別の乗っ取り犯、ハニ・ハンジュール容疑者とも面識があった。教授はFBI担当者と定期的に接触していたにもかかわらず、FBIは教授から得た情報などを生かし切れず、テロ計画の手掛かりをつかめなかったとしている。(共同通信 2003/07/21

大統領批判の新聞押収=アフガン
【イスラマバード21日時事】アフガニスタン移行政権は21日、カルザイ大統領を「外国人の操り人形」と呼び、パキスタン大使館襲撃事件で不名誉な対応を取ったなどとして辞任要求の記事を掲載した週刊紙パヤメムジャヒドの最新号を押収した。
同紙は、カルザイ大統領が事件直後、パキスタンのムシャラフ大統領に謝罪電話をかけたことに触れ「米大使にしかられて(パキスタン政府に)謝り、自国領土保全もまともにできないやつは、政権を国民に返還すべきだ」などと批判した。(時事通信 2003/07/21)

情報操作疑惑、米政権批判強めるメディア
イラクの大量破壊兵器(WMD)を巡る情報操作疑惑で、米メディアがブッシュ政権批判をさらに強めている。根拠のないことが露呈した「アフリカからのウラン輸入疑惑」のほかに、確かな情報源がないのに「ある」としたことなど、疑惑の指摘が広がりを見せている。
ブッシュ政権は戦争直前まで、「(イラクの)人々が命がけで情報提供している」(ウォルフォウィッツ国防副長官)、「信頼できる情報源がある」(テネットCIA=米中央情報局=長官)など、WMDの脅威を強調していた。
しかし、20日付のニューヨーク・タイムズ紙は「国連査察団がイラクを去った98年以降、WMD情報がなくなったことをブッシュ政権の高官や情報当局者は知っていた」と報じた。
国防総省関係者は同紙に対し「査察団の退去はGPS(全地球測位システム)を失うようなもので、我々は推測に頼らざるを得なくなった」と証言。別の関係者は「旧フセイン政権内に米国の情報源はなかった」と説明した。
また、18日に機密解除された国家情報評価報告書(昨年10月)が「イラクは07〜09年までに核兵器を持つ恐れがある」と指摘した点について、AP通信は20日、「核開発が進行していたとは考えにくい」と指摘した。
20日付のワシントン・ポスト紙によると、ブッシュ大統領が昨年9月、「イラクは生物・化学兵器を45分で発射できる」とラジオ演説などで指摘した際、CIAが演説内容を事前に点検していなかった。米政府高官は「ラジオ演説づくりはホワイトハウス内で完結している」と、外部からの点検がないまま行われたことを認めたという。(朝日新聞 2003/07/21)

EU:「国際刑事裁判所」問題で米国を批判
【ブリュッセル福原直樹】米国民を「国際刑事裁判所」(ICC)に引き渡さないため、米国が各国との2国間協定を進めていることについて、欧州連合(EU)の外相理事会は21日、事実上、米を批判する総括を採択した。同問題では今月、米政府がEUに幹部を派遣し、理解を求めてきたが、EU内では米の動きに反発する意見が強まっていた。
総括でEUは「米の動きはICCの精神に反している」とする立場を確認。ICC設立条約に参加した約70カ国をはじめ各国に対し、身柄引き渡し特例についての2国間協定を結ぶ際は、条約の精神を考慮し、慎重に行動するよう求めた。
米は昨年「紛争地帯で展開する米軍人などが訴追される可能性がある」との理由で、ICCへの参加を拒否し、約60カ国と2国間協定を締結した。一方、今月、「2国間協定を拒否した」として、04年にEU参加が決まったバルト3国やスロベニア、スロバキア、さらにEU加盟を準備中のブルガリアなど50カ国への軍事支援を中止する措置を取っていた。(毎日新聞 2003/07/22)

韓国国防相「北の技術でノドンに核搭載不能」
【ソウル=浅野好春】韓国のチョ・ヨンギル国防相は22日、国会の国防委員会で証言し、日本列島を射程内に収める北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」(射程1300キロ)について、「現在の北の技術では、核(弾頭)を搭載することは不可能」と述べた。
聯合ニュースによると、チョ国防相は北朝鮮の核弾頭小型化レベルを説明した中で、「(6月下旬の)訪米中、情報機関から説明を受けたが、米側は、小型化に相当の時間がかかると判断していると受け止めた」と述べた。開発中と言われる長距離ミサイル・テポドン2号に関しては、「エンジン実験の失敗で(開発に)成功していない」との見方を示した。
チョ国防相は、寧辺の核関連施設での使用済み燃料棒再処理については、「韓米の情報機関は、再処理は始めたものの、まだ完了していないと見ている」とし、「技術的に見れば、8000本を再処理するには最低でも7、8カ月かかると判断する」と指摘した。さらに、米紙が最近報じたプルトニウム抽出のための「第2の再処理施設」が存在する可能性は、「韓米情報機関が追跡しているが、関連情報は集まっていない」と述べつつ、「引き続き追跡すべき問題と考える」と今後も注視する考えを表明した。(読売新聞 2003/07/22)

Poll shows many Germans see U.S. behind Sept 11
(REUTERS 2003/07/23)

米国防副長官、大量破壊兵器発見は2次的問題
【ワシントン支局】AP通信によると、ウルフォウィッツ米国防副長官は21日夜、イラクの大量破壊兵器を発見することは2次的な問題との考えを示した。イラクからの帰国途中の機内で記者団に語った。副長官は「私は大量破壊兵器のことは気に掛けていない。イラクの自立の方を重視している」と説明。イラク国民も大量破壊兵器の問題には関心がないと強調した。
ブッシュ大統領はイラク戦争前、攻撃の主な根拠にイラクの大量破壊兵器保有を挙げていた。ウルフォウィッツ副長官は大量破壊兵器を発見できない理由について、イラクの捕虜がいまだに旧政権の復しゅうを恐れているからだと説明した。(日本経済新聞 2003/07/23)

『アフガン戦犯民衆法廷』の初公判(東京新聞 2003/07/24)

仏の武器輸出、米英に次ぎ世界3位
【パリ23日時事】フランス国防省は23日、2001年の武器輸出に関する報告書を議会に提出し、同国の輸出額が31億2000万ユーロと、米国、英国に次いで世界3位だったことを明らかにした。(時事通信 2003/07/24)

新非核3原則を世界に 広島市が政府に要望へ
被爆都市として核廃絶を訴えている広島市は24日までに、日本だけに限定していた従来の非核3原則を改め、世界共通ルールとする「新・非核3原則」を提唱する要望書を政府に提出する方針を固めた。28日に秋葉忠利市長が上京した際に伝える。
新たな3原則は「作らせず、持たせず、使わせない」とする内容。これまでの「持たず、作らず、持ち込ませず」は日本だけの原則だったが、各国に対しても自制を求めている。
広島市は北朝鮮の核保有問題や米国が小型核兵器開発を進める方針を打ち出していることから、新たな非核外交の展開が必要と判断。政府に働き掛けることにした。
8月6日の平和記念式典でも、世界に向けて呼び掛ける予定で、被爆地ヒロシマから、新たな非核外交の流れを作り出したい考えだ。(共同通信 2003/07/25)

米国で開発中の電子投票システムに欠陥=研究者グループ
【ワシントン24日ロイター】米ジョンズ・ホプキンス大学とライス大学でコンピューターのセキュリティに関する調査を行っている研究者グループが、現在開発されている電子投票システムについて、一部の州で選挙結果を変更させることも可能なバグを発見したことを明らかにした。
2000年米大統領選では、従来のパンチ式投票による結果をめぐりフロリダ州で混乱が起こり、最高裁を巻き込む騒動となった、この後、電子投票システムは急速に関心を集め始めた。
だが、同グループは、調査対象となったシステムでは、有権者や選挙管理担当者が複数の票を投じたり、他人の票を取り替えたり、投票時間を短縮できてしまうと指摘している。(ロイター通信 2003/07/25)

FBI予兆逃す、CIAと連携の悪さも指摘 米テロ報告
01年9月の同時多発テロ事件に関する事前情報を洗い直していた米上下両院の情報特別委員会は24日、米連邦捜査局(FBI)関係者がテロの予兆となる情報をつかんでいたにもかかわらず、テロを事前に防ぐことができなかったとする約800ページの報告書を発表した。テロ直前にビンラディン氏の組織が米国の関係施設を攻撃しようとしているという情報が、複数の政府高官に伝えられていたことも判明。国内担当のFBIと国外担当の米中央情報局(CIA)の連携の悪さなど構造的問題を指摘し、抜本的改善を勧告している。
イラクの大量破壊兵器をめぐる情報操作疑惑ではCIAの責任が問われており、ブッシュ大統領にとって2大情報機関の見直しが当面の重要課題になりそうだ。
報告書は新事実としてFBIの情報提供者がカリフォルニアで、ハイジャック容疑者2人と長い間、接触していたことなどを明らかにしている。CIAはテロリストの疑いがあった2人が入国したという情報をもっていたにもかかわらず、2人の名前を監視対象リストに載せなかった。このため、FBIには2人が米国にいるという情報が伝わらず、2人と事前に接触していながら情報収集する機会を逸してしまった。
そのほか、01年の春から夏の間、ビンラディン氏とアルカイダが近く米国を攻撃しようとしていることを示唆する情報が著しく増えていたことも指摘。国内でのテロの可能性を示していたのに、情報機関は米国の海外施設に対するテロと見なしてしまった。
さらに、少なくとも94年以来、テロリストが飛行機を武器として使うテロを計画しているという情報を入手していたが、情報機関がその情報を正当に評価したり、政府が対応策を練ったりすることはなかったという。
結論では、同時多発テロの具体的な時間や場所、内容を特定するような情報はなかったとしながらも、十分に検討すれば明らかに同時多発テロにつながる情報があったと判断。しかし、情報機関が情報を生かすことができず、テロリストの入国を拒んだり、ハイジャック容疑者を拘束したりしてテロを防ぐ機会を逃したと指摘している。(朝日新聞 2003/07/25)

イスラエル軍:パレスチナ自治区で誤射 5歳少年死亡
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニン近くで25日、イスラエル軍検問所を通過しようとした車に装甲車の兵士が発砲し、車に乗っていた5歳のパレスチナ人少年が死亡、6歳と7歳の姉2人も負傷した。軍当局は「(機関銃の)操作上のミスだ」と誤射だったことを認め、詳しい原因調査を始めた。【エルサレム支局】(毎日新聞 2003/07/25)

米次期海軍長官が自殺 自宅で、遺体のそばに拳銃
【ニューヨーク25日共同】ブッシュ米大統領から次期海軍長官に指名されていたニューメキシコ州の石油関連企業経営者コリン・マクミラン氏(67)が24日、同州の自宅で死亡した。
AP通信などによると、同州検視官事務所は、頭部を銃で撃った自殺との見解を明らかにした。現地の検察当局者は遺体のそばに拳銃があったと述べたが、遺書があったかどうかは不明。
同氏はがんの治療を受けていたとの関係者の話も伝えられている。
マクミラン氏は先代のブッシュ大統領の下で国防次官補を務め、2000年大統領選で同州のブッシュ陣営責任者だった。ブッシュ大統領は今年5月、空席となっていた海軍長官に同氏を指名、上院の承認を待っていた。(共同通信 2003/07/26)

ウォーターゲート事件は大統領が指示 元側近の新証言
ワシントン──米政治史上最大のスキャンダルといわれる「ウォーターゲート事件」をめぐり、ニクソン元大統領が事件の発端となった盗聴器取り付けを直接指示していたとの新証言が現れた。当時元大統領の再選委員会の副委員長だったジェブ・スチュアート・マグルーダー氏が、30日放送予定の米PBSテレビの番組で語っている。
ウォーターゲート事件では、72年6月にワシントンのウォーターゲートビルにある民主党本部に盗聴器を仕掛けようとしたグループが逮捕されたのをきっかけに、共和党のニクソン政権による一連のスキャンダルが発覚。ニクソン元大統領は74年、辞任に追い込まれたが、元大統領が事件にどこまで関与していたかについては明確な結論が出ていない。
マグルーダー氏は番組中のインタビューで、ニクソン元大統領が同年3月、再選委員会トップだったジョン・ミッチェル氏との電話で、民主党本部の盗聴を促しているのを聞いたと述べた。元大統領は「これが唯一の手段だ」「計画を実行しなければならない」などと話していたという。マグルーダー氏は事件後、もみ消し工作などに関わった罪を認めて7カ月の刑を受け、出所後牧師となって現在に至っている。
マグルーダー氏の発言を受け、当時大統領顧問を務めていたジョン・ディーン氏はCNNとのインタビューで「立証も反証もできない」と述べる一方、「(元大統領が指示したとの)可能性はあると思っていた」と語った。また、当時のホワイトハウス内部の会話を記録したテープを聞き直したところ、大統領首席補佐官のH・R・ハルデマン氏が弁護士から「盗聴計画は大統領に承認された」との報告を受けている場面も新たに見つかったという。
事件から30年近くが経過し、ニクソン元大統領やミッチェル氏、ハルデマン氏ら中心人物はすでに故人となっている。新証言を裏付けることは難しいとみられ、ディーン氏は「マグルーダー氏が当時これを話していてくれたら」とも語っている。(CNN 2003/07/28)

イラク・カルバラで連日の市民デモ 米兵発砲、2人死亡
ロイター通信によると、イラク中部にあるイスラム教シーア派の聖地カルバラで27日、反米デモの市民が米兵やイラク人警官と衝突。米兵の発砲で市民1人が死亡し、3人が負傷した。
26日に、「米兵がモスクに侵入した」と非難するデモがあり、この際、武装していた市民1人を米軍が射殺。
27日の発砲は、前日の事件に抗議するデモ隊が、米軍に対して投石を始めた直後に起きた。27日の事件について米軍は、市民側から2発の発砲があり、応戦したと説明している。(朝日新聞 2003/07/28)

米軍銃撃でイラク人5人死亡 日本人記者も暴行受ける
バグダッドの高級住宅地マンスール地区で27日夕、駐留米軍が乗用車に銃撃し、英国放送協会(BBC)電子版によると5人のイラク人が死亡した。この時、現場で取材していた日本人ジャーナリストでジャパンプレス代表の佐藤和孝さん(47)が米兵に暴行され、カメラを取り上げられて軍用車両の中で約1時間拘束された。
BBCによると、米部隊はサダム・フセイン元大統領の親類が潜伏しているという情報で、家宅捜索をしていた。逮捕者はなかったが、外に出た兵士が近づいてきた乗用車を止め、運転手らが出てきたのを銃撃したという。
死者の中に子どもが含まれているとの情報もある。佐藤さんによると、現場では乗用車2台が黒こげになり、別に2台が銃撃を受けて止まっていたという。
佐藤さんは米軍が張った非常線の外から、米軍が銃撃された車から遺体を収容しているところをテレビカメラで撮影していたところ、後ろから米兵にけ倒されたという。続けて5、6人の兵士に銃口を突きつけられてけられたり、銃口で顔を小突かれたりし、その後、後ろ手に縛られて軍用車両に連行された。佐藤さんは顔や頭、腕などに軽いけがをした。
米軍はCNNやBBCなどの外国メディアが現場に集まってきたところで、佐藤さんを解放、カメラを返したという。
佐藤さんは朝日新聞記者の取材に、「米軍は民間人の死者を出したことを隠そうとしたのだろう。ジャーナリストに暴力を加えるのは、取材妨害であり、言論の封殺だ」と米軍を非難した。(朝日新聞 2003/07/28)

テロ報告書機密扱い部分の公開拒否 米大統領
ワシントン(CNN)ブッシュ米大統領は29日、米上下両院の情報特別委員会が先週公表した01年9月の同時多発テロ以前の情報活動を見直した報告書のうち、機密扱いとして非公開になっている部分の公表を拒否した。
ホワイトハウスでイスラエルのシャロン首相と共同記者会見した同大統領は、機密扱い部分を公表することはテロ調査を妨げ、「敵を助けることになる」と述べた。両院合同情報特別委員会のボブ・グラハム委員長は28日、ブッシュ大統領に公開を求める書簡を送付していた。
外交筋によると、約800ページにわたる報告書のうち、28ページ分が非公開になっており、サウジアラビア政府の事件との関わりについての記述があると見られている。民主党議員などは「サウジ政府をかばうために伏せたのでは」と批判している。サウジ政府も反発を強め、バンダル駐米サウジ大使は先週、「サウジアラビアには隠すことなど何もない」とする声明を発表していた。
同大統領は同日、この問題の対応を巡ってサウジアラビアのサウド外相とホワイトハウスで会談する。(CNN 2003/07/29)

アテネ弁護士会:イラク戦争での行動で英政府・軍を告訴
【ローマ井上卓弥】ギリシャからの報道によると、アテネ弁護士会のメンバーらが28日、イラク戦争での英政府・軍の行動について、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)に「悪質な国際法違反」として告訴した。ICCの主任検察官は訴追が可能かどうか調査する意向という。
訴状では、英軍が関与した(1)民間人殺害(2)水道などの都市生活基盤の破壊(3)住宅地への空爆──など22の事件を「戦争犯罪」と主張。新聞報道やビデオなど約80点を「証拠」として添え、ブレア英首相ら主要閣僚や軍幹部の責任を追及している。これに対し、英外務省報道官は28日夜、「イラク戦争では国際法に従って行動した」と反論した。
ICCは既に、米英のイラク侵攻に関する約40件の告訴を却下している。だが、開戦理由とされたイラクの大量破壊兵器開発の「証拠」が偽造情報だったことが判明するなど、米英両政府への国際的批判も高まっており、告訴に対する検察官の判断が注目される。
ブレア英政権はICCの設立条約(昨年7月発効)を批准しているが、ブッシュ米政権は「米兵が訴追される恐れがある」として、クリントン前政権時代の条約署名を撤回している。(毎日新聞 2003/07/29)

「インターネット電話盗聴」に動き出したFBI
(ZDNet News 2003/07/30)

米国防総省:テロ、戦争の将来予測に「賭け」 反発受け中止
【ワシントン佐藤千矢子】米国防総省はオンライン上で将来の中東地域での戦争、テロ、暗殺などの可能性予測に対して投資家の賭けを募るウェブサイトの新設を計画したが、米議会の反発を受け29日、中止すると発表した。市場原理を利用して中東地域のテロ情報を入手しようとの試みだったが、民主党などから「死の取引」と猛反発を呼び、撤回に追い込まれた。
「政策分析市場」と名づけられたサイト新設を計画したのは、同省の研究開発部門「国防高等研究事業局」(DARPA)。エジプト、ヨルダン、イラン、イラク、イスラエル、サウジアラビア、シリア、トルコを対象に、軍事、経済、市民社会の将来や、米国の影響などを予測し、例えばヨルダンの君主制がいつ崩壊するかといった予測に対して、投資家に賭けさせる計画だった。
8月1日から投資家の登録を受け付け、10月1日から取引を開始する計画で、当初経費として800万ドル(約9億6000万円)を見込んでいた。
同サイトの効果については「市場には予測能力があり、政策立案に役立つ」「テロリストに悪用される危険がある」と賛否両論があった。だが、民主党のダシュル上院院内総務は29日「同時多発テロ犠牲者の家族たちに謝罪するべきだ」とテロを賭け事にしたことを痛烈に批判し、米政府に計画中止を要請。批判の高まりを受けてウルフォウィッツ米国防副長官は同日の上院外交委員会で、同サイトについて「あまりに想像力に富み過ぎたようだ」と述べ、中止を表明した。(毎日新聞 2003/07/30)

米ロ共同で北朝鮮に先制攻撃も=核使用を警戒−ロシア太平洋艦隊高官
【モスクワ31日時事】ロシア太平洋艦隊の高官は31日付のイズベスチヤ紙に対し、「北朝鮮が核ミサイルの発射準備を行った場合、先制攻撃を行うことが不可欠になる」と述べ、ロシア軍が米軍と共同で北朝鮮の核使用を阻止する用意のあることを明らかにした。
同高官は、朝鮮半島での核使用はロシア極東地域にも打撃を与えると指摘。太平洋艦隊のミサイル巡洋艦「ワリャーグ」の巡航ミサイルが、核使用の初期段階で北朝鮮の発射施設を容易に破壊できると語った。同高官は「個人的意見」としているが、ロシア軍幹部が米ロ共同で北朝鮮の核使用を実力阻止する可能性に言及したのは初めて。(時事通信 2003/07/31)

同性同士の結婚に反対表明 米大統領
ワシントン(CNN)ブッシュ米大統領は30日、ホワイトハウスで公式記者会見し、結婚は「男女間のものだと信じる」と述べ、同性間の結婚を法的に認めることに反対する姿勢を明らかにした。また、政府の弁護士らが結婚を異性間に限定する方向で検討していると述べた。
米最高裁が6月、同性間の性交渉を禁じた州法を違法とする判断を下し、隣国カナダでも6月、同性結婚を認める判決が出たことから、大統領が同性間の結婚を法的に認めるかどうかに注目が集まっていた。マサチューセッツ州高裁は近く、州内での同性結婚を認めるかどうかの判決を下す予定となっている。
共和党の地盤であるキリスト教右派などはこの流れに反発を強めている。CNNとUSAトゥデーが最近行った世論調査では、同性結婚を認めると答えた人は48%にとどまり、前回の60%を大きく下回った。(CNN 2003/07/31)

記者暴行事件:米大使館に抗議声明 露ジャーナリスト連盟
バグダッド市内でジャパンプレス記者の佐藤和孝さん(47)が取材活動中に米兵の暴行を受け、身柄を拘束された問題で、ロシア全土の報道関係者で作るロシア・ジャーナリスト連盟(ヤコベンコ事務局長)は31日、「正当な取材活動を妨害し、知る権利を侵害した」との抗議声明を発表し、在モスクワ米国大使館に提出した。(毎日新聞 2003/07/31)

対北反撃の余地堅持を 日本が米政府に要求 核開発抑止
【ワシントン30日豊田洋一】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核開発計画の放棄に当たって米国に要求している不可侵の保証に関し、日本政府が米政府に、北朝鮮に対する軍事力行使の選択肢を堅持するよう外交ルートを通じて求めていたことが30日明らかになった。外交筋が明らかにした。米国が北朝鮮に対する軍事力行使の可能性を完全に排除した場合、北朝鮮が日本への軍事行動に出ても日米安全保障条約に基づいて米軍が行動できなくなるとの判断からで、核兵器や弾道ミサイル開発を進める北朝鮮による軍事的挑発を抑止する狙いがある。
ただ、米国による軍事力行使の可能性をはっきりとした形で残した場合、北朝鮮側が「敵対的行動」と強く反発するのは必至で、近く開催される見通しが強まっている多国間協議の場で、米側が北朝鮮不可侵にどう言及するか、関係国との大詰めの調整が続いている。
米軍による軍事力行使を警戒する北朝鮮は、核開発放棄に当たって、米朝不可侵条約締結を通じた金正日体制の存続保証などを要求。
これに対し、米国は、米朝不可侵条約締結や体制保証は拒否するものの、ブッシュ大統領らは北朝鮮を侵略する意図はないことを繰り返し表明。北朝鮮が核開発放棄を受け入れれば、(1)北朝鮮を敵視しない(2)北朝鮮を侵略しない(3)金正日制の変更を目的としない──との3原則を、何らかの形で文書化することに応じる意向だ。
外交筋によると、米政府は日本政府の意向を了解しており、不可侵などを文書化するに当たっては、北朝鮮が日韓両国など同盟国を攻撃した場合に備え、米軍による反撃の選択肢を残す方針だという。(中日新聞 2003/07/31)



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