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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」

[第36楽章:2003年6月]




先制攻撃戦略の維持強調=米副大統領、イラン念頭に警告か
【ワシントン31日時事】チェイニー米副大統領は31日、ニューヨーク州ウェストポイントの陸軍士官学校卒業式での訓示で、脅威に対する先制攻撃を容認したブッシュ政権の国家安全保障戦略に触れ、「この戦略の重大さに疑問を持つ人物がいるなら、アフガニスタンのタリバン政権やイラクのフセイン政権がどういう運命をたどったかを振り返るよう促したい」と述べた。
対テロ戦争で今後も同戦略に基づく強硬な対応を辞さない方針を示したもので、具体的な国名は名指ししなかったものの、核開発やテロ組織アルカイダへの支援が懸念されるイランを念頭に置いた警告とみられる。(時事通信 2003/06/01)

韓国政府、北朝鮮の核兵器保有を確認できない=韓国大統領
【ソウル2日ロイター】韓国の盧武鉉・大統領は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による核の保有は容認できないが、これまでのところ、韓国政府は、北朝鮮の核兵器保有を確認できない、との認識を示した。
会見で述べた。
同大統領は、「韓国の情報機関が、確たる、決定的な証拠をつかんでいないとの公式見解に、変更はない」とし、「核兵器を保有しているとの北朝鮮側の発表に基づいて決定を下すことには、非常に慎重にならなければならない」と述べた。(ロイター通信 2003/06/02)

サミット:約10万人が反対のデモ 警察官ら十数人が重軽傷
フランス・エビアンの主要国首脳会議に反発する大規模なデモが1日、エビアン周辺とジュネーブで行われ、約10万人がサミット反対や米英軍によるイラク占領反対などを訴えた。逮捕者も約100人に上った。エビアン対岸のローザンヌでは同日、別のデモが行われ約300人が投石したため、警官隊が催涙ガスを発射した。(毎日新聞 2003/06/02)

『戦争推進派が証拠拡大解釈』 米誌が報道
【ニューヨーク1日共同】米国のブッシュ政権がイラク戦争開戦の理由とした大量破壊兵器開発・保有について、2日発売の米有力週刊誌2誌は米政府当局者らの話として、政権内の戦争推進派が、自分たちの信念に基づいて大半の証拠を分析していたと報じた。
ニューズウィーク誌によると、国務省情報調査局を最近辞めたグレッグ・ティールマン氏は、イラク戦争前にパウエル国務長官に提出された報告書にはイラクの核開発再開を示す信頼できる証拠は何もなかったと述べた。
パウエル長官は2月の国連安全保障理事会演説の前に、国家安全保障会議スタッフが渡した草稿の内容を疑い、4日間にわたってテネット中央情報局(CIA)長官、ライス大統領補佐官(CIA)を交えて分析、多くの情報を削除したという。
タイム誌によると現役、退役の軍人らは国防総省がイラクの脅威について、CIAから入手した情報を一貫して拡大解釈していたと批判。イラク戦争の計画立案に深く関与し、最近退役した軍人は現政権当局者らが、自分たちの信念を裏付けるように証拠を解釈する傾向があったと語った。
同誌によると、CIA当局者は来週にも新たな証拠が議会に提出されると述べている。(中日新聞 2003/06/02)

イラク戦争、法にかなっていないと現在も認識=仏大統領
【エビアン(フランス)3日ロイター】フランスのシラク大統領は、米国主導で行われたイラク戦争について、現在も法にかなっていないと考えていることを明らかにした。
また、米政府は単独で宣戦布告に踏み切ることはできたものの、他国の支援がなくては平和を確固たるものにすることはできない、との認識を示した。
主要国首脳会議(エビアン・サミット)を総括する記者会見で述べたもの。
同大統領は、前日行われたイラク戦争後初となる米仏首脳会談で、ブッシュ大統領にこの考えを述べたことも明らかにした。
同大統領は、フランスの立場として、国連による支持のない軍事行動は違法であるとの考えを示し、「国連安全保障理事会の大半が、われわれに従った。私は今でも米国の行動を認めていない。これを昨日ブッシュ大統領に伝えた」と述べた。(ロイター通信 2003/06/03)

核起爆装置:年間最大450個製造 米が計画の施設
【ワシントン斗ケ沢秀俊】米エネルギー省が建設を計画している核兵器の起爆装置「プルトニウム・ピット(塊)」の製造施設で、年間最大450個ものピットが製造されることが2日、明らかになった。AP通信が報じた。
ピットはソフトボールほどの大きさで、プルトニウムを急速に圧縮して核分裂を起こさせ、そのエネルギーで水爆の核融合反応を引き起こす。ピット自体が長崎原爆と同様のプルトニウム爆弾となる。
同省の計画では、年内にも国内5カ所の候補地から建設場所を決め、20年までに製造を始める。年間製造能力は3通りの案があり、最低125個、最高450個。建設費は22億〜44億ドル(約2600億〜5200億円)になるという。
同省はコロラド州のロッキーフラッツ核兵器製造施設などでピットを製造していたが、89年に環境影響などを理由に製造を中止した。昨年5月、「核兵器の安全性や信頼性を保つために、ピット製造能力を持つことが必要だ」として、新たな製造施設建設の方針を打ち出していた。(毎日新聞 2003/06/03)

Wolfowitz: Iraq war was about oil(Guardian 2003/06/04)

「爆弾代」2億8000万円なり=イラク戦で米から請求書−豪
【シドニー4日時事】「爆弾126発分の代金として350万豪ドル(約2億8000万円)をお支払いください」−。イラク攻撃に参加したオーストラリア軍に米政府からこんな請求書が送られていたことが4日分かった。(時事通信 2003/06/04)

米シンクタンク調査:世界21カ国で反米感情高まる
【ワシントン斗ケ沢秀俊】イラク戦争を経て、世界各国で反米感情が高まり、特にイスラム圏で顕著に強いことが3日、米シンクタンク「ピュー・リサーチ・センター」が発表した世界21カ国の意識調査で明らかになった。調査は5月に面接、または電話で実施された。日本は含まれていない。
「米国が好き」と答えた人の割合は、昨夏の調査に比べてほとんどの国で減少した。特にインドネシアが61%から15%に激減し、イスラム圏での反米感情の高まりを示した。イラク戦争をめぐって米国と対立したフランスでは63%から43%、ドイツでは61%から45%へと急落した。
米国が嫌いと答えた人に「問題があると思うのは米国全体か、ブッシュ政権か」と尋ねたところ、「ブッシュ政権」との回答が多く、仏独ではそれぞれ74%に達した。
各国の指導者に対する評価は国ごとに違いが大きかったが、米英仏独ロの主要5カ国首脳の中では、平均してブレア英首相が最も信頼度が高く、ブッシュ米大統領は最低の信頼度を示した。
イラク戦争に対する評価では、フセイン政権崩壊により「イラク国民の生活が良くなる」と考えている割合は米国の87%や仏独の各76%など米欧で高い半面、イスラム圏では10ー20%台で、大きく違いが出た。
調査を監修しているオルブライト前米国務長官は「政策決定者は世界の声に耳を傾けなければならない。米国は帝国として君臨すべきではない。単独行動主義をやめ、各国と強調すべきだ」と話している。(毎日新聞 2003/06/04)

リンチさん救出は米軍演出?…下院議員が疑惑に質問状
【ワシントン支局】イラク戦争で捕虜になっていた米陸軍女性兵士ジェシカ・リンチ上等兵の救出作戦について、「米軍の演出ではないか」との疑惑が持ち上がり、米民主党のデニス・クシニッチ下院議員は3日、米国防総省に対し救出の模様を撮影したビデオ映像の無編集版の公開と、救出時の疑惑への回答を求める質問状を提出した。
リンチさんは4月1日、イラク南部ナシリアの病院から米軍によって救出された。米軍は、武装車両の援護を受けた特殊部隊が、銃を手にしたままドアをけ破って病院内に突入する救出劇であったと説明。当時の様子を撮影したビデオの一部を報道陣に公開した。
しかし、米英メディアの間で、当時、病院にイラク兵の姿はなく、病院関係者も米兵に抵抗しなかったなどとの報道が相次ぎ、特殊部隊の精鋭を投入した救出劇は「演出」「大げさ」などの批判が出ていた。
クシニッチ議員は、2004年米大統領選に出馬を表明している民主党の有力者。AP通信によると、同議員は「(米政府発表の救出劇の模様は)民間報道で証明されていない」と述べ、ビデオ公開とともに、<1>病院で米軍はイラク軍に遭遇したか<2>米軍はイラク軍が病院を放棄したことを示唆する情報を得ていたか──など6つの質問について回答を求めている。(読売新聞 2003/06/04)

副大統領の訪問が圧力に CIAのイラク情報分析
【ワシントン5日共同】5日付の米紙ワシントン・ポストは、チェイニー米副大統領とその首席補佐官が昨年以来、イラクの大量破壊兵器開発とテロ組織アルカイダとの関連について、中央情報局(CIA)を何回も訪問し、情報分析担当者の一部はこの訪問により政府の意向に沿った分析を行うよう圧力を感じる環境にあったと報じた。複数の情報当局高官の話として伝えた。
イラクの大量破壊兵器開発をめぐっては、イラク戦争の理由付けのため、ブッシュ政権が情報機関の情報を誇張したのではないかとの疑いが浮上している。特に副大統領は昨年夏以来、イラク攻撃を強硬に主張しており、CIA訪問が政治問題化する可能性がある。
情報当局者によると、副大統領がこれほど頻繁にCIAを訪問するのは異例。複数の情報当局者は、副大統領や首席補佐官、ウルフォウィッツ国防副長官らからイラク攻撃の主張を後押しするような情報を探し、報告書を書くよう圧力を感じたと話している。程度は小さいもののCIAのテネット長官からも同様の圧力を感じたという。
退職した情報当局者は、副長官らは省庁間の合同会議で、分析内容を異なった方向から見直すことを主張したという。(共同通信 2003/06/05)

英、イラク証拠文書を改ざん=「盗用」された研究者が批判
【ロンドン5日時事】ブレア英政権が今年2月に公表したイラクの大量破壊兵器に関する文書をめぐり、「盗作」被害に遭ったとされる研究者が5日付の英紙デーリー・テレグラフに寄稿し、自分の論文が無断で使われただけでなく、改ざんさえされたとして、ブレア政権の姿勢を改めて批判した。(時事通信 2003/06/05)

米政府、戦争目的の情報操作を否定=イラク大量破壊兵器の証拠なし
【ワシントン4日時事】米政府高官は4日、米国がイラク戦争に踏み切る大義名分を設けるため、イラクの大量破壊兵器保有についての情報を操作したり、情報機関に政治的な圧力を掛けたりしたことはないと強調、情報操作疑惑を全面的に否定した。
バグダッド陥落後2カ月近くたっても、イラクの大量破壊兵器製造・保有の決定的証拠は発見されていない。このため、野党・民主党の議員や米メディアは、中央情報局(CIA)など情報機関が戦争前、イラクの大量破壊兵器の脅威が米国に差し迫っているなどと、情報をわい曲したのではないかと指摘。戦争の正当性を疑問視する声も高まっている。(時事通信 2003/06/05)

米ミサイル:防衛システムで警告する報告書を公表 会計検査院
【ワシントン河野俊史】米会計検査院は4日、ブッシュ政権が04年から実戦配備を計画しているミサイル防衛システムについて「大統領の指示に従うために、国防総省のミサイル防衛局は未完成の技術と限られたテストでシステムを運用しようとしている」と警告する報告書を公表した。性急な計画推進を批判する内容で、国防総省にはシステム運用前に構想全体を見越したコストを見積もるよう勧告した。
同システムは弾道ミサイル攻撃から米本土などを守るもので、ブッシュ大統領は昨年12月、初期段階として04年にアラスカ州とカリフォルニア州の基地に計10基を配備する計画を公式に発表している。しかし、石破茂防衛庁長官が訪米中というタイミングに加え、太平洋上空でのミサイル迎撃実験が失敗して技術的問題が明らかになった直後だっただけに「政治的理由で急いだ」との見方も強まっていた。
検査院の報告書は、性急な計画推進は「道を踏み外す危険があり、長い目で見た場合にその努力を損なう」と懸念を示すとともに、「(大統領の指示する期限に間に合わせようとすれば)意図した通りにいかない部分が生じる可能性がある」と危惧を表明している。
国防総省は同システムの研究・開発のために今後6年間で計500億ドルが必要と試算。その後、さらに予算の追加が予想されている。(毎日新聞 2003/06/05)

自衛官、自治体『有事』に関与 17都県市出向、再就職
有事関連法案をめぐり国民保護の在り方が問われる中、防衛庁のあっせんで、岐阜県や石川県輪島市など少なくとも全国の17都県市に、現職やOBの自衛官計22人が出向・再就職し、一部では住民の避難要領の作成など、自治体の有事対応に関与していることが5日、共同通信の調べで分かった。
防衛庁内には「自衛官の軍事知識は自治体に役立つはず」(幹部)として、自衛官の派遣を増やし有事対応の要にしたいとの意向もある。しかし、自治体側では、自衛隊出身者の役割は防災以外は決めていないところが多いのが実情だ。
防衛庁や各自治体によると、22人の内訳は陸上自衛隊20人、海上自衛隊、航空自衛隊各1人。自治体側から派遣を要請したケースが多い。
現職自衛官が出向しているのは東京都と鳥取県。東京都は今年4月から総合防災部の課長クラスに2等陸佐を、鳥取県では2001年8月から防災危機管理課の課長補佐クラスに1等陸尉をそれぞれ迎えている。
OBは北海道から九州までの自治体に、嘱託を含め20人が再就職。岐阜県では危機管理室長、石川県輪島市では交通防災対策室長を務めている。(中日新聞 2003/06/05)

有事関連法が成立
日本が他国から武力攻撃を受けた際の対処方針などを定めた有事関連3法が6日昼の参院本会議で与党3党と民主党などの賛成多数で可決、成立した。福田内閣当時の1977年の研究開始から4半世紀を経て有事法制が実現し、日本の安全保障政策は新たな段階に入った。一部を除き月内に施行される見通しで、今後は施行後1年以内を目標とする国民保護法制などの整備が課題となる。採決の結果は賛成202票、反対32票で、8割を超える賛成で可決した。民主党では神本美恵子議員が「思想・信条上の理由」で棄権した。
今国会最大の懸案だった有事関連法の成立を受け、政府・与党はイラクへの自衛隊派遣を可能にする「イラク復興支援法案」(仮称)のとりまとめ作業を本格化させる。
小泉純一郎首相は9日に自民党の青木幹雄参院幹事長らと協議し、新法の取り扱いや国会の会期延長問題について最終決断する方針だ。有事関連法は国の意思決定の枠組みや首相の権限の強化、自衛隊活動の円滑化などを規定するもので、武力攻撃事態対処法、改正自衛隊法、改正安全保障会議設置法の3本で構成する。(日本経済新聞 2003/06/06)

生物兵器施設の結論に疑問=イラクで発見のトレーラー−米紙
【ニューヨーク7日時事】7日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、イラクで発見されたトレーラーが移動式の生物兵器製造施設だとするブッシュ政権の結論に、米英情報当局の専門家から疑問の声が上がっていると報じた。
同紙によると、このトレーラーを米英両国の専門家少なくとも3チームが検証。2チームはこれが生物兵器製造用の施設だとの認識を示したものの、1チームはトレーラーの機能をめぐり、意見が大きく分かれた。
発見された車両には、バイオ関連の製造施設には不可欠な滅菌装置がないなど、生物兵器の製造施設としては不明な点が幾つかあり、一部の専門家は、結論を急いだために評価がおろそかになった可能性があるとの見方を示しているという。(時事通信 2003/06/07)

ハマスは中東和平の敵=米政府
【ワシントン6日ロイター】米国は、イスラム原理主義組織ハマスが対イスラエル武力闘争停止に向けた協議を打ち切ったことを受け、同組織を「和平の敵」と厳しく非難した。
米ホワイトハウスのマクレラン報道官は、ブッシュ大統領が今後も中東和平の実現に努めると指摘、中東各国に“テロを生むインフラ”の撲滅を呼び掛けた。
そのうえで同報道官は「ハマスは和平の敵。われわれは和平達成のため、全ての当事者との連携継続していく」とコメントした。(ロイター通信 2003/06/07)

イラクに化学兵器の証拠なし 米国防情報局が昨秋報告書
米国防総省の国防情報局(DIA)が昨秋、「イラクに化学兵器が存在する有力証拠はない」という報告書をまとめていたことが分かった。6日、米主要メディアが相次いで報じた。大量破壊兵器の存在を強調していた中央情報局(CIA)報告書の信頼性も揺らいでおり、イラク攻撃の正当性に関する「疑惑」は募る一方だ。
報告書は、DIAが昨年9月にまとめた。極秘扱いになっている。CNNやロイター通信によると、「イラクが化学兵器などを保有している可能性はあるが、それを裏付ける有力証拠はない」と指摘しているという。
DIAのジャコビー局長は6日、報道を受けて「大量破壊兵器がらみの具体的な施設を特定できなかっただけだ」と説明。「有力証拠なし」の部分は長い報告書の一節にすぎず、「イラクの大量破壊兵器計画の存在を疑ったわけではない」と反論した。
一方、民間研究機関ナショナル・セキュリティー・アーカイブのジョン・プラドス主任分析官は、米科学誌ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツの最新版に論文を発表。過去10年ほどの間にCIAなどが公表した資料を細かく分析した結果として、「98年ごろまでCIAはイラク情勢に満足していたが、01年ごろから急速に、まるで旧ソ連のような脅威として扱うようになった」と指摘している。(朝日新聞 2003/06/07)

偵察衛星、能力に疑問符 試験運用で「分解能」半分以下
3月に打ち上げられた情報収集衛星の偵察能力が、計画上のレベルを下回っていることが、政府関係者の話でわかった。衛星に積まれた光学センサー(望遠鏡)は地上の1メートル大の物体を区別する能力(分解能)を備えるはずだったが、5月末に始まった試験では、2〜3メートル大のものがようやく区別できる程度にとどまっているという。
情報収集衛星は、現在、政府の委託を受けた宇宙開発事業団(NASDA)などが、光学衛星と、曇天や夜間でも観測できる合成開口レーダーを積むレーダー衛星の2機を試験運用している。
5月末からは画像撮影を開始。日本国内の様々な目標物を撮影して地上局で受信、運用元の内閣衛星情報センター(東京・新宿)で写り具合などを確認している。
計画上は、世界中の任意の場所を1日1回以上撮影でき、光学センサーは白黒なら一辺が1メートル四方の物体を区別できることになっている。
ところが、政府関係者によると、実際に受信した画像では「はっきり区別できるのは一辺が2〜3メートル四方の物体がやっと」という。たくさんの車両が等間隔で駐車している場所を撮影した際、何台あるかは確認できたが、同じような大きさの場合、バスかトラックかなどの車種や形状までは区別できなかったという。
センサーそのものの不具合なのか、衛星の運用方法の問題かなど、同センターで原因を調べている。
防衛庁などは現在、米国の商業衛星「イコノス」の画像を購入しており、その分解能は約1メートル。情報収集衛星の能力はそれを下回る可能性が出てきた。このため同センターでは、姿勢制御による補正などが可能かどうか検討を始めた。
例えば、北朝鮮の弾道ミサイルの発射状況を衛星で確認する場合、液体燃料を積んだタンクローリーや移動式発射装置などを同じような大きさの他の車両と区別する必要があるが、「今の能力では厳しいかもしれない」(政府関係者)と話している。(朝日新聞 2003/06/07)

過激米政権批判で異彩バード氏
【ワシントン共同】イラク戦争の圧倒的な勝利で、ブッシュ米大統領への支持が高まる中、85歳の上院最長老議員が過激な政権批判を繰り返している。民主党のロバート・バード氏だ。イラク戦争に突き進む大統領を「ごう慢で向こう見ず」とこき下ろし戦後も舌ぽうは鋭さを増している。白人優越主義者集団クー・クラックス・クランの元メンバーという異色の経歴を持つだけに話題を集めそうだ。(共同通信 2003/06/08)

韓国政界が有事法に反発
【ソウル共同】韓国の与野党議員でつくる団体などが8日、日本での有事関連法成立を声明などで相次ぎ批判し、盧武鉉大統領が訪日する中、韓国政界で日本の「右傾化」への警戒感が強まっている。
韓国メディアによると、与党、新千年民主党(民主党)と最大野党ハンナラ党議員ら37人でつくる「反戦平和議員の会」は会見で、有事関連法を「事実上の戦時動員法」と非難した。(共同通信 2003/06/08)

どこまでも追跡される!? 米国防総省、新たなビデオ監視システムの構築へ
(WIRED NEWS 2003/06/09)

米政権、大量破壊兵器の「情報操作」疑惑を全面否定
【ワシントン=森安健】米国のパウエル国務長官とライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は8日、米国がイラク戦争前に大量破壊兵器に関する情報を誇張、操作したとする見方をそろって全面否定した。パウエル長官は2月5日に国連安全保障理事会で「証拠」を発表するのに先立って「4昼夜をかけて中央情報局(CIA)で発表内容を精査した」と指摘。「化学兵器はあった」と改めて強調した。
イラクの化学兵器を巡っては、ラムズフェルド国防長官のおひざ元の国防情報局(DIA)が昨年9月にまとめた内部報告書で「所持している証拠はない」と記述していることが判明している。
8日、FOXテレビに出演したパウエル氏は「報告書の一部を取り出したものに過ぎない」としたうえで「次の一文では『化学兵器が軍部隊に分散されたとの情報をつかんでいる』と書いてある」と説明した。(日本経済新聞 2003/06/09)

イラク戦での米海兵隊、「寄せ集め」通信システムの実態が明らかに
(WIRED NEWS 2003/06/10)

米国防長官が情報操作否定
【ワシントン共同】ラムズフェルド米国防長官は9日、イラクの大量破壊兵器が見つかっていない問題で「イラクに関する情報が政治的に扱われたとの主張は虚偽だ」と述べ、イラク戦争正当化のため情報操作が行われたとの見方を強く否定した。長官は「情報は何年もかかって豊かになってきた。最終的に正しいと証明される」と強調した上で大量破壊兵器発見には時間がかかるとの見通しを示した。(共同通信 2003/06/10)

イラク権益、米が保証=国連決議の採択前−ロシア外相
【モスクワ9日時事】タス通信によると、ロシアのイワノフ外相は9日、対イラク制裁解除に関する国連安保理決議の採択前、イラクにおけるロシア企業の権益が損なわれることはないとの「固い保証」を米国側から得ていたことを明らかにした。ロシア財界関係者との会合で語った。(時事通信 2003/06/10)

米大統領:アラファト議長は「和平の障害」
フライシャー米大統領報道官は9日の記者会見で、ブッシュ大統領がパレスチナ自治政府のアラファト議長を見限っていることを改めて強調し、アッバス首相を「最善の希望」だと称賛した。報道官は、もしアラファト議長が望めば中東和平は何年も前に達成されていたと指摘。議長は和平の障害であると述べた。(毎日新聞 2003/06/10)

ハマス指導者ランティシ師「尊厳失うより命を捨てる」
【ガザ(パレスチナ自治区)9日嶋田昭浩】イスラエルとガザの境界で8日早朝、他のパレスチナ武装組織とともにイスラエル兵4人を殺害する攻撃を行ったイスラム原理主義組織「ハマス」の指導者ランティシ師が同日、ガザで本紙のインタビューに応じた。同師は、7日に「イスラム聖戦」など他の4組織の指導者と会談を持ち、対イスラエル武装闘争の継続などで一致したことを明らかにした。

──中東新和平の実施で合意したブッシュ米大統領とシャロン・イスラエル、アッバス・パレスチナ自治政府両首相との首脳会談をどうみるか。
「(会談後の)アッバス氏の声明は、パレスチナ難民の帰還権などに触れていないうえ、われわれの(イスラエルへの)抵抗を批判さえしている。全く受け入れられない」

──パレスチナ人の間にも、シャロン首相に対抗できるのはアッバス首相だけ、との指摘がある。
「シャロンに降伏していた。逆に、シャロンはここの土地を『ユダヤ人の土地』などと言って、アッバス氏やブッシュに挑戦していた」

──8日早朝の事件を口実にイスラエル軍が再び侵攻してくる可能性もある。
「その見方は正しい。しかし、白旗を掲げて降伏し、占領下で永遠の奴隷に甘んじるか、それとも解放と独立のため犠牲となって戦うか。私は、尊厳を失うことより命を捨てることの方がはるかに容易だと信じている」

──その立場で、どのような戦略を描けるのか。
「今の状況は力のアンバランスだ。相手は重装備の兵器を持っていながら、こちらは大衆の抵抗だけ。しかし、抵抗によって新たな公式を生み出した。苦しみのバランスという公式。われわれも傷つくが、同時に相手も傷つく。それによって、相手に占領や抑圧をやめさせられる」(中日新聞 2003/06/10)

民間人死者3240人以上 イラク戦、APが独自調査
【バグダッド11日共同】イラク戦争の民間人死者は少なくとも3240人−。米AP通信は10日、独自調査の結果として、イラク戦争中に戦闘の犠牲になって死亡した民間人の数を報じた。
開戦日の3月20日から戦闘がほぼ終結した4月20日までの1カ月間に、イラク国内の病院で死亡した民間人の数をAPが独自に調査した。
病院に搬送されずに埋葬された人や、がれきの下に埋まったままの死体も多いことから、実際の犠牲者数はこれを大幅に上回ると推定している。
AP通信の記者はイラクの124病院のうち、ほとんどの大病院を含む60病院を訪れ、死亡診断書や当局者の話を基に民間人犠牲者の数を集計した。
病院が民間人か軍人か区別できなかった遺体は集計に含めず、これを含めれば犠牲者の数はさらに数千人多くなった可能性があるとしている。
犠牲者のほとんどは米英軍の攻撃によって死亡したとみられる。
1991年の湾岸戦争の際は、イラク側の調査で2278人の民間人が死亡したという。(共同通信 2003/06/11)

マトリックス続編上映禁止 エジプトの検閲機関
【カイロ10日AP=共同】エジプトの映画検閲に関する委員会は10日までに、世界的にヒットしている米映画「マトリックス リローデッド」の上映禁止を決めた。過度に暴力的である点や、宗教上の問題が理由としている。
同委員会の委員長は「委員会は特定のシーンに反対しているのではなく、映画全体が問題なのだ」と述べた。
マトリックス第1作はエジプトで上映されたが、一部のイスラム系新聞が、この映画はシオニズム(ユダヤ人の民族運動)に傾倒しているとして批判、上映禁止を求めるキャンペーンを展開した。映画ではユダヤ教やキリスト教を連想する「ザイオン」「救世主」「復活」「トリニティ(三位一体)」などの言葉が使われている。(共同通信 2003/06/11)

米候補が人権委選で初めて落選=反発の強さ浮き彫りに−米州機構
【サンパウロ11日時事】チリで開かれていた米州機構(OAS)年次総会で10日、ワシントンに本部を置く下部組織の米州人権委員会の委員選挙が行われ、米国人の候補が初めて落選した。加盟国の大多数を占める中南米諸国の米国に対する反発の強さが浮き彫りになった格好だ。
選挙ではエルサルバドル、パラグアイ、ベネズエラ、ブラジルの各国候補が委員に当選した。(時事通信 2003/06/11)

アフガンもむしばむウラン兵器
湾岸戦争やボスニア、コソボ紛争で使われた「劣化ウラン弾」が一昨年のアフガン戦争でも使用され、深刻な健康被害を生んでいる−との疑惑が、NGO(非政府組織)による調査で濃厚になった。従来の対戦車砲だけでなく、「バンカーバスター」など巨大兵器にも用いられたとみられ、影響は計り知れない。(田原拓治)

カナダのNGO「ウラニウム医療研究センター(UMRC)」は昨年5月と9月にアフガン現地を調査、その結果を先月発表した。
それによると、昨年9月に採取したアルカイダ掃討作戦で激戦区だった東部ジャララバードの住民の尿からは、通常の40倍から200倍の高濃度ウラン汚染が確認された。爆撃跡やそれに近い田畑からも27倍の汚染が検出された。
首都カブールでは、アフガン戦争と同時に関節や背中または腎臓の痛み、筋肉の衰弱、記憶障害、感覚まひなど米英の従軍兵に発生した「湾岸戦争症候群」とほぼ同じ症状を訴える人々が相次いでいるという。
さらに新生児にも先天性障害が多発しており、街の長老たちは、新生児の25%以上が不可解な病気にかかっていると話した。爆撃にさらされた人々は直後に鼻血が止まらなくなったなどと語り、これも劣化ウラン弾の被害を訴える退役軍人の症状と酷似している。
これに対し、米、英両政府ともタリバン前政権、アルカイダの掃討を狙ったこの「不朽の自由」作戦では公式には劣化ウラン弾の使用を否定してきた。
ラムズフェルド米国防長官は2002年1月、劣化ウランによる高濃度の汚染報告を受けたと認めたが、アルカイダの隠していた兵器によるものと片付けた。
だが、アルカイダやタリバンに劣化ウラン弾を発射する装備がなかったうえ、米国防情報センター(CDI)のフィリップ・コイル上級顧問は「(開戦2カ月後の01年)12月に使用量を最小に抑えるよう訴えたが、劣化ウランが使われていた」と証言した。
さらにパキスタンのドーン紙は同年11月、軍事情報筋の話として「開戦後、米空軍は劣化ウラン弾の雨を特にタリバン前線の北部に降らせた」と報じた。

■劣化弾とは違う成分が人体から

気になるのはUMRCの調査で、人体から検出されたウラニウムの中に劣化ではない成分が混ざっているという指摘だ。ちなみに調査したジャララバード周辺にはウラン鉱山はない。
この点について、英国の劣化ウラン研究者ダイ・ウィリアムス氏は「(劣化ウラン弾使用の非難を避けるために)米軍は天然ウラン汚染に見せかけられる劣化ではないウランを使った可能性がある」と推測する。
現段階では、ウラン汚染の実態はつかみ切れていない。国際機関も政治的配慮か、調査に及び腰だ。アフガンで環境調査を実施している国連環境計画(UNEP)は昨年8月、ウラン汚染について特別な調査計画はないと発表。世界保健機関(WHO)に至っては、バルカン半島での調査で米国防総省のシンクタンク「ランド研究所」の放射能汚染を扱った報告書を引用してお茶を濁している。
劣化ウラン弾の特質は戦車の甲板すら撃ち抜く破壊力だ。アフガンで懸念されるのは、この劣化ウランが従来の対戦車砲のみならず、「バンカーバスター」弾など洞穴や地下要さいを破壊する貫通弾として使われた可能性が高いためだ。
アルカイダは洞穴を拠点にしていたため、東部トラボラではバンカーバスターが多用された。劣化ウランの使用量は、対戦車砲では1発に付き5キロ分だが、「GBU37B」といった2トン級のバンカーバスターには1.5トンが含まれるとされる。一説ではアフガン戦争で約6000発が使われ、湾岸戦争の2倍から3倍の劣化ウランが降り注いだとされる。
米国政府は公的には劣化ウラン弾による悪影響を否定している。にもかかわらず、国際非難の風が強まるにつれ、軍需産業も兵器の材質を隠すようになった。
バンカーバスターに劣化ウランが使われているか否かも公表されていない。
ただ、英ガーディアン紙などは貫通力が通常の爆弾の2倍という事実から「断面積を変えずに貫通力を倍にするには長さを倍にすればよいが、軍用機に積めない。となると、材質を鋼鉄の2倍の比重にするしかない。それはタングステンか劣化ウランになる。タングステンは高価で加工しにくい。劣化ウランは加工しやすく、本来は“ゴミ”なので安価」として劣化ウラン製は確実と結論付ける。
深さ約100メートルまで進むバンカーバスターの場合、汚染は表土にとどまらず、地下水まで進むことが新たな問題として浮上してくる。
アフガン現地で活躍する日本の医療NGO「ペシャワール会」の職員は「はっきりとした影響は分からない。しかし、現地ではアルカイダ掃討作戦後の01年の暮れごろから、通常の爆死とは異なる妙な死に方が増えたとの報告はあった」と不安を隠さない。

■タングステンは高価で使えず

東京国際大の前田哲男教授(軍縮安全保障論)は「アフガンで劣化ウラン弾が使われたことはほぼ間違いない。コソボ紛争でイタリア、ベルギー軍から劣化ウラン弾を使うなと通告されて以来、米国は使用を公表しなくなった。自衛隊は原子炉規制法で劣化ウランが使えず、タングステンを使用している。だが、演習用で量がいらない。しかし、米軍のようにあちこちの紛争に顔を突っ込んでいれば高価なタングステンでは賄えない」と指摘する。
そのうえで前田教授は「米国が認めない以上、疫学調査の徹底が急務だ。さらに国際条約で1日も早く禁ずべきだ」と提案する。
自衛隊は使っていなくても日本も劣化ウラン弾と無縁ではない。資源エネルギー庁核燃料サイクル産業課によると、日本の原発では国産の約150トンのほかに年間700トンの濃縮ウランを輸入している。最も多いのが米国濃縮会社(USEC)製で580トンだが、同社の濃縮工場では劣化ウラン弾を製造している。
市民団体「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」は一昨年、関西電力との交渉で、同社が買い付けた自然ウランの濃縮をUSECに委託し、そこで発生する劣化ウランをUSECに無償提供しているとの言質を得た。この問題は国会質問にも発展したが、同団体は劣化ウラン弾製造に事実上、加担するものと関西電力を強く批判している。

■「影響はない」と断言する米政府

先のイラク戦争では、米中央軍は「非常にわずかな量」と前置きしながら、劣化ウラン弾使用を認めた。
しかし、ことし4月、米政府は「90年に劣化ウラン弾が地域住民や環境に影響があるとした研究結果は時代遅れ」であり、「長期にわたる影響はない」と決めつけたうえで、「イラクにおいて劣化ウラン弾の破片などを除去する作業の必要はない」と発表している。

<劣化ウラン弾> 原子力発電などの燃料となる濃縮ウランの製造過程で生じる劣化ウラン(ウラン238=低レベル放射性廃棄物)を弾頭に使った砲弾。劣化ウランは鉄の2.5倍、鉛の1.7倍と比重が重く、貫通力が強い。発火と同時に放射能を含んだ酸化ウランの微粒子が飛散し、人体などに悪影響を及ぼす。湾岸戦争では米英両軍が95万発(320トン)使った。湾岸戦争に従軍した米兵のうち、約18万人が劣化ウランによるとみられる疾病、障害に対し、補償を請求した。イラク現地では、子どもたちの白血病の多発や湾岸戦争後の先天性障害児の多さが問題になっている。だが、米国防総省や英国防省は人体や環境への影響を認めていない。(東京新聞 2003/06/11)

米当局によるネット監視に市民的自由の擁護派が懸念(上)
米当局によるネット監視に市民的自由の擁護派が懸念(下)
(WIRED NEWS 2003/06/12-13)

国連監視団:米政権が圧力かけた ブリクス委員長語る
【ロンドン福本容子】国連監視検証査察委員会のブリクス委員長は11日付の英紙ガーディアンとのインタビューで、イラク査察の最終局面で査察委がブッシュ政権から、イラクの大量破壊兵器開発を示す踏み込んだ表現を国連報告に盛り込むよう圧力をかけられたと語った。また、政権内にブリクス氏を意図的に中傷する人々がいたと主張した。
同紙によると、ブリクス氏は「大量破壊兵器がまだイラク内に隠されているか」との問いに「確信が持てないままだ」と回答。「過去に存在したことは確かだし、将来、何かが見つかるかもしれない」と述べた上で、「彼ら(米英連合)は、兵器自体の発見から開発プログラムの存在に議論を移している」と語った。
ブッシュ政権の圧力については、誰が、どのように行使したかなど、具体的内容は明らかにしなかった。
ブリクス氏はまた、ブッシュ政権内に同氏を個人的に中傷する意図的な動きがあったことを認めた。「うわさを振りまき報道機関にたちの悪い情報を流す連中がいた」と強い口調で批判した。一方で、「夕方、蚊に刺され、翌朝までかゆみが残る程度で、(中傷は)大して気にしなかった」と切り捨てた。
また、米英の両政権が情報機関による情報を軽く扱ったとも非難。戦後イラクの大量破壊兵器査察は、米政権が任命したチームが行うより国際的な査察の方がはるかに信頼できるとも語っている。(毎日新聞 2003/06/12)

北朝鮮核施設、先制攻撃排除せず──前米国防政策委員長が言及
【ワシントン佐藤千矢子】米国防総省の諮問機関・国防政策委員会のリチャード・パール前委員長(現・委員)は11日、ワシントン市内で講演し、北朝鮮の核兵器開発計画への対応について、「サージカル・ストライク(特定目標だけに対する正確で迅速な空爆)を排除できない。必要なら米国単独で行う準備を常に整えておくべきだ」と述べ、米国が北朝鮮・寧辺(ニョンビョン)の核施設破壊だけを狙った先制的な局部攻撃を行う可能性を排除しないとの考えを表明した。
パール氏は「米国が中国、ロシア、韓国、日本を含む連合を効果的に結集し、北朝鮮を孤立させて核兵器開発計画を放棄させられるかを見なければならない。それが望ましい対処法だ」と述べ、国際的包囲網を構築して北朝鮮に外交的に核兵器開発計画の放棄を迫る現在のブッシュ政権の方針を支持した。
そのうえでイラン・イラク戦争中の81年6月、イスラエルがイラクのオシラク原子炉を完成直前に空爆で破壊したことを指摘して、米国が北朝鮮の核施設を同様に空爆で破壊する選択肢があり得るとの見解を示した。
パール氏は、新保守主義(ネオ・コンサーバティブ)の中心人物でイラク戦争の計画立案者と言われる。ブッシュ政権の外交・安全保障政策に大きな影響力を持っていると見られている。(毎日新聞 2003/06/12)

米国はイラクで何をしたのか 今も戦場
フォトジャーナリスト 広河隆一さんが見た

(東京新聞 2003/06/13)

米国防長官、ベルギー人道法を批判 NATO会合で
ブリュッセル(CNN) ブリュッセルで12日開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相理事会に出席したラムズフェルド米国防長官は、会合後の記者会見で、国籍に関係なく戦争犯罪などを裁くベルギーの人道法を強く批判し、同市内にNATO新本部ビルを建設する計画に反対する可能性を示唆した。
ラムズフェルド長官は、ベルギーの人道法について「ばかげている」と不満を表明。「ベルギーは、自らの行動に結果が伴うことを覚悟すべきだ」と述べた。その上で、NATO本部のあるブリュッセルは米高官らにとって居心地の悪い場所になっていると指摘、「ほかの場所で会合を持つことも可能」との見方を示した。新本部ビルについては、事態が改善されるまで「建設予算の支出に反対せざるを得ないだろう」と語った。
ベルギーの裁判所では最近、イラク戦争を指揮した米中央軍のフランクス司令官が人道法に違反したとして提訴された。さらに1991年の湾岸戦争をめぐり、ブッシュ元米大統領やチェイニー元国防長官(現副大統領)、パウエル元統合参謀本部議長(現国務長官)らも訴えられている。(CNN 2003/06/13)

新NATO本部、ベルギー以外に…米国防長官が圧力
【ブリュッセル=鶴原徹也】ラムズフェルド米国防長官は12日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で記者会見し、「ベルギー政府が独自の処罰法を改めない限り、(本部隣接地を建設地とする)新NATO本部建設事業への出費には反対する」と表明し、ベルギー政府に圧力をかけた。
処罰法は「戦争犯罪を含む国際人道法の重大違反については、発生地や当事者の国籍に関係なく、ベルギーの法廷で裁ける」とするもの。今年に入り、同法に基づいてイラク人らが1991年の湾岸戦争を巡り、当時のブッシュ大統領、チェイニー国防長官(現・副大統領)、パウエル統合参謀本部議長(現・国務長官)らを告訴したのに続き、今回のイラク戦争でもイラク人らがフランクス米中央軍司令官らを告訴している。
ラムズフェルド長官は「ベルギー政府は自らの法体系をNATO分断の政治的訴訟の土台にしてしまった。軍人、文民を問わず、米国公職者が会合のためにブリュッセル入りするのは、容易ではない」とした上で、「ほかの場所でも会議はできる」と述べ、新本部を別の加盟国に建設する可能性を示唆した。ベルギーがイラク戦に反対し、イラク戦に絡むNATOの対トルコ防衛支援を仏独と共に拒否し、盟主・米国に背いた経緯も、同長官の強い姿勢と関係ありそうだ。(読売新聞 2003/06/13)

「イラクのウラン購入」、ないと知りつつ隠蔽 米CIA
ブッシュ米大統領が1月の一般教書演説で引用した「イラクのウラン購入疑惑」について、米中央情報局(CIA)が昨年、事実無根であることを突き止めていながら、ほぼ1年間も隠していたことが分かった。12日付の米ワシントン・ポスト紙が、米政府高官らの話として報じた。
「疑惑」は、イラクがニジェールから相当量の天然ウランを購入しようとした、というもの。英政府が取引を裏付ける「文書」を入手したとして「イラクの核兵器開発を裏付ける証拠だ」と主張した。
同紙によると、チェイニー副大統領が興味を持ったため、CIAは昨年2月、裏付け調査のため大使経験者をニジェールに派遣した。同国の政府首脳らに事情を聴いた結果、イラクがウランを購入しようとした事実はないことが分かった。
だが、CIAは調査結果を政府、議会に知らせなかったという。このためブッシュ大統領は1月の一般教書演説で、イラクの大量破壊兵器の脅威を裏付ける根拠として「疑惑」を引用した。
同紙報道について、情報当局者の1人は「CIAは調査結果を政府部内に知らせた」とAP通信に語った。
国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は3月、英国の入手した文書が偽造だったと公表した。(朝日新聞 2003/06/13)

イスラエル軍がガザ攻撃、子供含む7人死亡
【アンマン=加藤賢治】イスラエル軍は12日午後、パレスチナ自治区ガザ市で、イスラム原理主義組織ハマスの活動家2人が乗った車を武装ヘリからミサイル攻撃した。
イスラエル放送によると、活動家2人が死亡したほか、子供を含む同乗の家族3人など少なくとも計7人が死亡、約30人が負傷した。また、同放送によると、ハマスは攻撃後に「シャロン(イスラエル首相)を標的にする」との声明を発表した。
ロイター通信は目撃者の話として、武装ヘリ3機がミサイル計6発を発射、うち1発は救助に駆けつけた通行人を直撃したと伝えている。一方、ハマスはガザからイスラエル領内にロケット4発を報復発射したが、イスラエル側に被害はなかった。(読売新聞 2003/06/13)

バイオ安全議定書発効へ 米国の参加拒否は変わらず
【ワシントン13日共同】遺伝子組み換え作物の輸出入時に、輸出国側が輸出先の国に情報を提供、事前同意を得ることなどを義務付けた国際協定「カルタヘナ議定書」の批准国が発効に必要な50カ国に達した。議定書の上部の条約、生物多様性条約の事務局(カナダ・モントリオール)が13日、発表した。議定書は90日後に発効する。
同議定書は、バイオ安全議定書とも呼ばれる。自然界には存在しない遺伝子組み換え作物の種子や花粉が広がって、生態系に悪影響を与えるのを防止することが目的。
組み換え作物の最大輸出国の米国は「知的所有権や企業活動の自由が侵害される」として条約や議定書を批准しない方針を変えておらず、温暖化防止のための京都議定書と同様、米国の不参加によって実効性は大きく損なわれる。(共同通信 2003/06/14)

湾岸戦のウラン弾なお危険 IAEAの調査結果
【ウィーン13日共同】国際原子力機関(IAEA)は13日、1991年の湾岸戦争時にクウェートで使用された劣化ウラン弾の残がいから現在も微量ながら放射線が検知されており、人体に危険な場合もあるとの調査結果を発表した。
放射線値は年々減少しており、ほとんどは健康上問題となるレベル以下。しかし残がいには劣化ウラン弾やその破片がそのまま残っているものもあり、これらに長時間、直接触れた場合は放射能障害を引き起こす可能性があるという。
IAEAによると、調査はクウェート政府の要請で昨年2月から開始。11カ所で残がいから出る放射線の測定や、付近の大気や土壌などのサンプリング調査などを続けてきた。
劣化ウラン弾は、弾芯(しん)に劣化ウランを使用、高速で装甲を破壊することが可能で、湾岸戦争で米軍が初めて本格的に使用。白血病やがんとの因果関係が疑われている。(共同通信 2003/06/14)

巨額の経費、どう捻出=迎撃100%保証できず−「最後は国民の選択」・MD防衛
2004年度予算の概算要求を前に、ミサイル防衛(MD)システム導入に向けた検討が政府内で大詰めを迎えている。防衛庁には6月上旬、米国防省高官が相次いで訪れ、地対空誘導弾パトリオット「PAC3」とイージス艦搭載型ミサイル「SM3」による2段階迎撃網の有益性を強調した。しかし、配備には最低でも数千億円が必要。防衛庁幹部は「弾道ミサイルを確実に撃ち落とせる保証はない。導入の是非は最終的には国民の選択」と話す。(時事通信 2003/06/14)

国際刑事裁判所: 米が訴追猶予を延長 空洞化の恐れ
【ニューヨーク高橋弘司】昨年発足したばかりの国際刑事裁判所(ICC)の機能が実質的に空洞化する恐れが強まってきた。国連安全保障理事会が12日、米国などの平和維持部隊要員に対する訴追猶予の1年更新を認めたためだ。戦争犯罪や人道に対する罪などに関与した個人を裁く「世界初の常設裁判所」として国際社会の期待を集めてきただけに、関係者の危機感は強い。
訴追猶予については昨年7月、1年ごとに更新できることで妥協が図られた。しかし、米国は今回、フランスなど欧州諸国を中心に反発の空気が強いことを察知。更新を批判すれば、イラク戦争以来の米欧対立が一層、深刻化すると警告を発し、欧州諸国に「圧力」をかけ続けたという。
この作戦もあってか、12日の安保理採決では、フランスは拒否権を行使せず、ドイツ、シリアも反対票ではなく、棄権にとどまった。圧倒的な力を持つ米国との決定的対立は回避したいとする現実的な判断があったとみられる。
しかし、2度の大戦の経験から裁判所創設に熱心だったドイツのプレウガー国連大使が「我々にとって、これは道義の問題なのだ」と語るなど米国への不満も根強い。国連のアナン事務総長も「訴追猶予が毎年の恒例となれば、安保理が、国連活動に携わる人々に絶対的で恒常的な免責を求めていると、世界が思ってしまうことを恐れる」と強い懸念を示した。
国際刑事裁判所は昨年7月1日、発足。今月中に主任検察官が就任する予定で、ようやく始動体制が整ってきた。しかし、アナン事務総長の言葉には、米国の「ごり押し」を再び容認せざるを得ない国連への焦燥感がにじみ出ている。(毎日新聞 2003/06/15)

水素燃料の普及はオゾン層破壊につながる?──『サイエンス』誌に研究報告
(WIRED NEWS 2003/06/16)

特殊部隊の国外駐留拡大 米国防長官が指示と米誌
【ニューヨーク15日共同】16日発売の米誌タイムは、ラムズフェルド米国防長官が特殊部隊の国外駐留を意味する「前進配備」の増強を命じたと報じた。同誌によると、米軍内でイラク戦争を機に特殊部隊の役割拡大が進んでいる。対テロ戦争などで早さと隠密性を重視する国防長官の意向による。
陸軍特殊部隊「デルタフォース」創設時の隊員だったピーター・シューメーカー元特殊作戦軍司令官(退役大将)が次期陸軍参謀総長に指名された異例の人事がそれを象徴している。退役軍人の起用も異例だが、元特殊部隊司令官の軍トップ任命は初めて。特殊部隊の国外駐留では、一部は情報要員と同様に文民を装うことになる。
国防長官は「戦争の世界的な性格、敵の性格、テロネットワークの追及と根絶に向けた素早い効果的な作戦の必要性は、特殊作戦部隊の役割の拡大を求めている」と述べている。(共同通信 2003/06/16)

パレスチナに米軍派遣も 共和党ルーガー外交委員長
【ワシントン15日共同】米共和党の実力者、ルーガー上院外交委員長は15日、米FOXテレビに出演し、再燃しているパレスチナ紛争を解決するため、米軍を含む国際部隊の派遣に前向きな意向を表明した。国連のアナン事務総長やフランスのドビルパン外相も最近、国際部隊の派遣に相次いで言及している。
ブッシュ米政権は国際部隊の派遣には賛成しない立場だが、外交に影響力を持つ与党実力者の発言で、北大西洋条約機構(NATO)や国連を主体とした国際的な治安維持部隊の派遣問題が紛争解決の焦点に浮上しそうだ。
ルーガー委員長は、米軍の現地派遣には慎重な判断が必要との見解を示した上で「テロを根絶するため、最終的に(国際)部隊が求められれば、米国が参加することも可能だ」と述べ、米軍を含む国際部隊がイスラム原理主義組織ハマスやイスラム聖戦の掃討に乗り出すことに肯定的な考えを示した。
アナン事務総長は13日付のイスラエル紙で、国際治安維持部隊の派遣を提案したが、イスラエルは拒否する方針を示した。パウエル国務長官やフライシャー大統領報道官は13日、米政権が仲介するパレスチナ新和平案(ロードマップ)の履行を優先させる考えを表明、米軍派遣に否定的だ。(共同通信 2003/06/16)

イスラエル軍によるハマス攻撃を容認 米大統領
ブッシュ米大統領は15日、休暇先のメーン州で記者団に対し、「(パレスチナのイスラム過激派)ハマスと殺人者たちに厳しく対処しなければならない」と述べ、イスラエル軍によるハマス幹部への攻撃を容認する姿勢を示した。また、一連の暴力の連鎖が収まりつつあるとの認識を示し、「和平への希望は失っていない」と語った。
大統領は、一連の暴力拡大のきっかけとなったイスラエル軍によるハマス幹部殺害未遂事件の際には、「パレスチナ側の(取り締まり)努力を踏みにじりかねない」と、イスラエル側を批判していた。(朝日新聞 2003/06/16)

バグダッドで放射線検出 被弾の戦車・建物などから
イラク戦争で、米軍が使ったとみられる劣化ウラン弾の破片や、破壊された戦車や建物から、通常値の数倍から最大で100倍程度の放射線(ガンマ線)が検出されたことが、藤田祐幸・慶応大助教授(物理学)の現地調査でわかった。広島市で15日開かれた「アフガニスタン国際戦犯民衆法廷」で報告された。藤田助教授は「人体にすぐに影響する値ではないが、長期的に健康被害が懸念される」と指摘する。
5月22日から今月1日にかけてバグダッドと南部のバスラで調査。バグダッド市中心部の政府機関の建物周辺から、30ミリ機関砲で使われる劣化ウラン弾の破片が多数見つかり、1発につき最大で1時間あたり約6マイクロシーベルトの放射線が測定された。市内で攻撃されなかった公園で測定した値の約100倍だという。
同市内で被弾した戦車からは最大約24倍、バンカーバスター(地中貫通爆弾)によってできた穴からは約1.5倍の量が検出された。バスラでは、砲撃で地中に劣化ウラン弾がめり込んだとみられる跡が多数見つかり、地下水などへの汚染が懸念されるという。
藤田助教授は「劣化ウラン弾の痕跡が現地で容易に見つかった。かなり使われた印象を受けた。同弾の破片などは早急に回収すべきだ」と話している。(朝日新聞 2003/06/16)

米国務省:イランの反体制デモを公式に支持 報道官明言
【ワシントン中島哲夫】米国務省のバウチャー報道官は16日、イランで広がった学生らによる反体制デモについて、「米政府はイランで人権の拡大や自由、現代世界に加わる機会を求めている学生、デモ隊に賛成する」と明言し、公式に支持した。また「我々はデモ隊に対する暴力の使用を懸念している」と語り、イランの治安部隊や保守派民兵組織による強引なデモ鎮圧を批判した。
報道官はしかし、米政府のデモ支持は今のところ「精神的支援、連帯の表明」だと説明し、米国が学生らを扇動し操っているといったイラン政府の主張は否定した。
一方、米国防総省の諮問機関・国防政策委員会のリチャード・パール委員は16日、ベルリンでの演説で、イランの核問題に対処する最善の方法は「イランの人々を解放することだ」と述べ、体制変革に言及した。ロイター通信が伝えた。パール氏はイラク戦争の計画立案者とされる人物。演説ではイランの反体制デモを支持し、「イランの若者たちは核兵器製造より有効な資源利用の道を見出すだろう。イラン国民が体制変革を目にしたがっている兆候が、既に見える」などと語った。(毎日新聞 2003/06/16)

イラン、米国に“内政干渉”と抗議
【テヘラン16日ロイター】イラン外務省は16日、内政干渉を行ったとして、米国に対し公式に抗議したことを明らかにした。
6夜目を迎えた民主化要求デモに、米国政府が支持の立場を表明したことを受けた措置。
イラン外務省の報道官は、スイス大使館を通じて公式文書を送付し、米国の反応に抗議したと発表。「米国の発言はイランへの露骨な内政交渉だ」と非難した。(ロイター通信 2003/06/16)

EU外相理事会:大量破壊兵器の拡散対抗に、武力行使容認
【ブリュッセル福原直樹】ルクセンブルグで開催中の欧州連合(EU)の外相理事会は16日、大量破壊兵器に関する国際紛争の解決のために、武力行使を容認する方針を打ち出した。EUが、このような立場をとるのは初めてで、イラク戦争を機に生じた米との溝を埋めるのが狙いとみられる。同理事会はまた、イランに対し、より厳格な核査察に応じるよう求める方針だ。
理事会は、核や生物・化学兵器などの大量破壊兵器の拡散に対抗するために、外交交渉や国際的な査察などで問題が解決しない場合は、「最後の手段」として武力行使を選択肢の1つに加えるとした。理事会によると、これはあくまで国連憲章に従うもので、武力行使を行う場合は、国連安保理などの承認が必要ともしている。
会議筋によると、この決定にはイラク戦争に反対した独が当初、反発したが、やはり同戦争に反発した仏が説得に回り採択された。同理事会は米が「核兵器を開発している」と批判するイランにも厳格な核査察に応じるよう求める方針で、テロリストなどの脅威に対し、EUが米国寄りの現実路線をとった形だ。(毎日新聞 2003/06/16)

NW紙「世界人口4%の米国人、残り96%を支配」
英BBCテレビのアンドルー・マー政治部長が米ニューズウィーク紙(NW紙)の最新号(23日付)で、米国が超強大国に浮上することによって、世界の人口の4%にすぎない米国人らが、残りの96%を支配しているという考えを示した。
同部長は「われわれはみな米国人」という寄稿文で、パキスタンからパリに至るまで、世界のすべての人々が現地の文化、言語、歴史、食べ物、宗教などを持っているが、大半の場合、米国的文化が元々の文化を押し出していると説明した。
同部長は、BBCテレビが世界の人々を対象に行ったアンケート調査から、多くの回答者らは米国人について友好的だと感じながらも、同時にごう慢だと感じていることを指摘した。
また、回答者の30%が「米国は米国の支配者らによって全世界に植え付られたトゲ(苦痛の要因)を収穫している」ことに同意しており、特にフランス人の56%、韓国人の48%、インドネシア人の46%が、このように考えていることが分かったと付け加えている。(中央日報 2003/06/16)

<歴代米大統領のうそ>「ジョンソン元大統領、族譜まで欺いた」
米国第36代ジョンソン元大統領在任時、ワシントンでは「ジョンソン大統領がいつ嘘をついているのか」という質問が流行した。答えは「口を開けばいつでも」だった。
ジョンソン元大統領は、自身の高祖父がインディアンとの大血闘で有名なアラモ戦闘で亡くなったと族譜まで欺いていた。
第43代ブッシュ大統領はイラク戦で叩かれた。イラクが大量破壊兵器を隠していたということがイラク攻撃の名分であったのに、何も確認されていない。
ワシントンポスト紙は15日「万一ブッシュ大統領がうそをついているなら、そのようなうそは大統領が初めてではない」とし、歴代米国大統領のうそを詳細に報道した。
大統領は政治的な危機状況になれば安保問題を不安げに振り返ろうとする。
ジョンソン元大統領の後任の第37代ニクソン大統領は「ペンタゴンペーパー」(ベトナム戦の真実に対する国防部記録)をマスコミに流出したホワイトハウス主治医事務室に「ホワイトハウス配管工」と呼ばれた秘密組織員をこっそりと侵入させた。
このような事実が問題になるとニクソンの補佐官のジョンディーン氏は「国家安保のためだったと言え」と助言する。するとニクソンは「国家安保って。われらは国家安保のために情報を得なければならなかったってことでしょう。すべて国家安保のため」と答弁する。この対話の内容はニクソン自身がホワイトハウスに設置しておいた盗聴装置により後日すべて公開されている。
ワシントンポスト紙は「政府がうそをつく理由はいろいろあるが、どんな場合でも公式機関がうそをつけばそれは政権に対する国民の信頼を失墜させ、陰謀理論を鼓吹させる」と指摘している。それによる最大の被害者は民主主義というのだ。
洪権三(ホン・クォンサム)記者(中央日報 2003/06/16)

日本人ジャーナリスト拘束 イラク中部で米軍
【バグダッド17日共同】イラクで取材中の日本人フリージャーナリスト志葉玲さん(27)が米軍に拘束されていることが17日、関係者の話で分かった。
関係者によると、志葉さんは8日ごろ、バグダッドで知人と会い、その後、バグダッドの西約100キロのラマディに出掛けた。案内役のイラク人2人と一緒にラマディの病院などを取材し、大学を訪れて学生らにインタビューしたが、大学構内に駐留していた米軍に拘束され、米軍の拠点に連行されたという。
同行していたイラク人2人は16日までに釈放されたが、志葉さんは現在も拘束されているもようだ。3人は拘束される際、頭に袋のようなものをかぶせられ、後ろ手に縛られ、拘束中には猿ぐつわをされたという。
志葉さんは東京都出身。イラク戦争に反対する「人間の盾」として、戦争中、イラクに約2週間滞在。最近、イラクを再び訪れて取材活動をしていた。(共同通信 2003/06/17)

核問題とデモ支持で圧力 米がイランに「両面作戦」
【ワシントン17日共同】ブッシュ米政権は国際原子力機関(IAEA)の審議を通じてイランの核開発計画阻止を迫る一方で、イラン国内の反体制デモを支援し「両面作戦」でハタミ政権を揺さぶっている。
バウチャー米国務省報道官は16日の記者会見で、IAEAのエルバラダイ事務局長が、米国の主張通りイランの核開発計画を確認したとの米政府の見方を指摘した。同報道官はイランに核開発計画の全容を開示するよう要求。核施設への事実上の査察強化となる追加議定書に至急署名し、履行するよう求めた。
米政権はイスラム過激派への「支援国家」としてイランを非難。ブッシュ大統領が「悪の枢軸」と呼ぶイランと北朝鮮の核開発を放棄させることは、米政権が最優先する安全保障問題でもある。(共同通信 2003/06/17)

イラン反体制派を大量逮捕 仏当局、テロ計画の疑い
【パリ17日共同】フランス公共ラジオによると、フランス治安当局は17日、パリ郊外のオーベールシュルオワーズなどでイラン反体制武装組織ムジャヒディン・ハルク(MKO)などの活動家165人をテロを計画した疑いで逮捕した。MKOのマリアム・ラジャビ共同議長も、逮捕者に含まれているという。
フランス治安当局は同日朝、パリ郊外の13カ所のイラン反体制派の拠点を一斉捜索した。
当局によると、イラク戦争の開戦前に、イラクに拠点を置いていたイラン反体制派の幹部や活動家がフランスなど欧州に逃亡、パリ郊外を拠点にして中東の活動家らと連絡を取っていたという。
治安当局は今回の一斉逮捕で、フランスでのイラン反体制派の組織網は壊滅状態となったとしている。(共同通信 2003/06/17)

「ブッシュは世界の嫌われ者」 BBCが11カ国で調査
世界の11カ国で世論調査したところ、回答者のほぼ6割が、「ブッシュ米大統領は好ましくない」と答えた──英BBCは16日(日本時間17日)、こんな結果を公表した。17日夜(日本時間18日早朝)に放映する番組のため実施したもの。日本は、調査対象国に含まれていないが、イラク戦争の「勝利」にもかかわらず、ブッシュ大統領の人気は芳しくないようだ。
BBCによると、調査対象国は、米、英、仏、韓国、オーストラリア、カナダ、ブラジル、インドネシア、イスラエル、ヨルダン、ロシアの11カ国で、5、6月に行われた。回答者は、計1万1000人。
ブッシュ大統領については「非常に好ましくない」「かなり好ましくない」と回答した人の割合は全体の57%、米国を除いた10カ国だと、60%にのぼった。
米のイラク侵攻については、誤りだったとする回答者が、ロシアで81%、フランスでは63%にのぼり、全体でも過半数を大きく上回った。これに対し、正しかったとする回答者は、米で74%、英で54%、イスラエルで79%だったが、全体では37%どまりだった。
また世界の平和と安定にとって、誰がより危険かとの質問に対し、「アルカイダよりも米国が危険」と回答した人が、ヨルダンで71%、インドネシアで66%にのぼった。
さらに米政府が「ならず者国家」などと糾弾する国々と比較しても、アメリカの方が危険、との見方が強いとの結果も出た。ヨルダン、インドネシア、ロシア、韓国、ブラジルの回答者は「イランよりも米国が危険」と見ており、米、イスラエル、オーストラリアを除く8カ国の回答者は「シリアよりも米国が危険」と見ている。
一方で、米国全体に対する意見では「非常に好ましい」「かなり好ましい」が50%に達し、好ましくないとする40%を上回った。これは、米国を除く10カ国が対象。ブッシュ大統領嫌いが必ずしも米国嫌いには直結していないようだ。(朝日新聞 2003/06/17)

イランに最後通告を=英がEUに外交工作−地元紙
【ロンドン18日時事】18日付の英紙デーリー・テレグラフは英政府筋の情報として、同国政府が欧州連合(EU)の加盟各国に対し、イランが2カ月以内に核兵器開発計画とテロ組織支援を中止しなければ、EU諸国との通商交渉停止などの制裁措置を科すとの最後通告を与えるべきだとして、外交工作を展開していると報じた。
対イラン政策をめぐり、欧米間にイラク問題の際のような亀裂を生じさせないのが狙いという。(時事通信 2003/06/18)

大量破壊兵器:米大統領が疑惑提起の人々を修正主義者批判
【ワシントン中島哲夫】ブッシュ米大統領は16日と17日の遊説で、ブッシュ政権がイラクの大量破壊兵器に関する情報を操作・誇張したなどと疑惑を提起する人々を「修正主義者」と表現して批判した。大量破壊兵器が見つからない苦しさの反映とみられる。
大統領は16日、ニュージャージー州での演説で、「米国はイラクの独裁者の脅威に対して行動した」と述べ、イラク戦争の正当性に疑義を唱える学識経験者を念頭に「修正主義者の歴史家たちがいる」と指摘した。17日のバージニア州での演説でも、ほぼ同趣旨の主張をした。
「修正主義者」という言葉について大統領は具体的な説明をしなかったが、フライシャー大統領報道官は「戦争前、サダム・フセイン(イラク大)が大量破壊兵器を保有していなかったという考え」の持ち主を指すと説明。野党・民主党の議員をはじめ、情報操作疑惑を提起している人々を非難したものであることを事実上認めた。
米国で使われる「修正主義者」の意味の1つは「ナチスによるユダヤ人大虐殺は作り話だと主張する人」であり、ブッシュ政権はこれを背景にして、イラクの大量破壊兵器保有に疑惑を抱くこと自体が「常識外れであり非人道的」だという印象を与えようとしているようだ。(毎日新聞 2003/06/18)

米軍事費、世界の43% ブッシュ政権の対テロ軍拡反映
全体で6%増 日本も上位に 国際平和研究所02年の統計発表

【ロンドン17日共同】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が17日発表した2003年版年鑑によると、02年の世界の軍事費は、対テロ戦争でブッシュ米政権が支出を大幅に増やしたため、前年比実質6%増の7940億ドル(約93兆円)に達した。
2−3%前後で推移していた過去数年の伸び率に比べて高く、米国の軍事費は10%増えて世界の43%に達した。増加分も世界全体の4分の3を米国が占め、軍事超大国ぶりを象徴している。
米国、日本、英国、フランス、中国の上位5カ国の軍事費は、世界の62%に達した。国内総生産(GDP)に占める軍事費の割合は、世界平均の2.3%に対し、中東が6.3%と突出している。
02年のの核軍縮に関する特記事項として、北朝鮮が核開発を認め、イランの新たな核施設建設が明るみに出たことを挙げ「核拡散防止体制に崩壊の兆しがみられる」と強い懸念を表明した。
年鑑は、自衛のため先制攻撃も辞さないとする米国の政策に、欧州などの同盟国は懸念を抱きながらも安全保障上の代案を持てずにいると指摘。さまざまな不確実性と危険が伴う武力行使が近年は多用されつつあるが、軍縮交渉などの手法を復活させ、釣り合いを取る必要があると提言した。
地域紛争では、スリランカやスーダン、ソマリアで政治交渉が進んだことに触れ、米国のテロ対策が各地のゲリラなどに外交、資金面から和平を促したとの見方を示した。(中日新聞 2003/06/18)

高度な安全保障を考える、サンディア国立研究所『先進的構想グループ』
(WIRED NEWS 2003/06/19)

温暖化影響の記述を削除 ホワイトハウスの指示で
【ワシントン19日共同】19日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、米環境保護局(EPA)が発行を予定している環境の現況に関する報告書の、地球温暖化に関する記述が、ホワイトハウスの指示によって大幅に書き換えられることになったと伝えた。
同紙によると、ホワイトハウスは、二酸化炭素などの排出増によって地球が温暖化し、その影響が既に一部で見られているとの研究結果への言及や、温暖化の健康影響に関する記述などを、EPAの原案から削るよう指示。「地球のシステムは複雑で、自然の変動か人間活動の影響なのかを区別することは困難だ」とする科学的な不確実性を強調する記述に置き換えるよう求めた。科学的不確実性は、ブッシュ大統領が京都議定書を拒否する理由の一つに挙げている。(共同通信 2003/06/19)

沖縄海兵隊2日で到着可能 米副長官、朝鮮半島有事で
【ワシントン19日共同】ウルフォウィッツ米国防副長官は18日、米下院軍事委員会で証言し、朝鮮半島有事の際に在沖縄の米海兵隊は2日で現地に到着することが可能だとして、戦争に備えた即応態勢が既に組まれていることを明らかにした。
副長官はさらに、北朝鮮が韓国か日本に軍事攻撃を仕掛けた場合を想定、米国と同盟国は「イラク、アフガニスタンで示したような飛躍的に進歩を遂げた攻撃能力」を含めた「あらゆる軍事力を保持している」と述べ、あらためて北朝鮮の「軍事冒険主義」をけん制した。
副長官によると、既に沖縄海兵隊は先月、オーストラリアから借り上げた高速輸送船など民間船舶を使って韓国への即応展開訓練を実施。
こうした展開には以前は10日かかっていたのが大幅に短縮され、副長官は「沖縄の海兵隊の存在は過去とまったく違うものになった」とし、有事即応兵力としての重要性が高まっていることを強調した。(共同通信 2003/06/19)

「欧米、新たな世界支配を開始」=マレーシア首相が痛烈批判
【クアラルンプール19日時事】マレーシア与党連合の中核・統一マレー国民組織(UMNO)の年次大会が19日、クアラルンプールで始まった。開幕あいさつでマハティール首相は冷戦終結により世界情勢が変化したと強調した上で「欧州民族が世界支配を再び始めたのが明らかに見て取れる。内政不干渉の概念が消え、必要なら武力を使ってでも政権交代が起こされる」と述べ、米英のイラク攻撃を念頭に強く批判した。(時事通信 2003/06/19)

ミサイル防衛実験に初の失敗 米国防総省
米国防総省は18日、米国が独自に開発したイージス艦搭載型の迎撃ミサイルを使ったミサイル防衛(MD)実験をハワイ上空で実施したが、迎撃に失敗したと発表した。海上発射ミサイルによる実験は今回を含め4回実施しているが、失敗したのは初めて。
弾道ミサイルを、飛来する中間(ミッドコース)段階(大気圏外)で迎撃する「SM(スタンダードミサイル)3」の迎撃実験だった。防衛庁は海上自衛隊のイージス艦で同様の迎撃システムの構築を目指し、04年度の概算要求に購入費か契約費を盛り込む方針だが、失敗したことで影響が及ぶとみられる。
国防総省当局者は、ロイター通信に対し、失敗の原因は不明としたうえで、「開発計画の初期段階にある」との見解を示した。ブッシュ米大統領は、北朝鮮などを想定した「テロ支援国家」などによる弾道ミサイル攻撃から米本土を守るMD網の初期段階の配備を04年から開始することを決定済みだ。失敗が続けば、計画の後退も予想される。(朝日新聞 2003/06/19)

Why No Objection to Israel's WMD?(Arab News 2003/06/20)

ベルギーでブッシュ大統領とブレア首相をイラクでの戦争犯罪で告発
【ブリュッセル19日】ベルギー政府が19日明らかにしたところによると、ブッシュ米大統領とブレア英首相がイラクでの戦争犯罪により、ベルギーの検察局に告発された。ベルギーでは10年前に、どこで起きたものであっても、戦争犯罪と人道に対する犯罪および民族虐殺についてはベルギーの裁判所で犯罪人を裁くことができるという法律が制定されており、同法に基づいて告発が行われたという。しかし誰が告発したかは公表されていない。
ベルギー司法省によると、この告発について同国内閣は米英両国政府に裁判権を付託することを決定したため、実際に裁判になる可能性はほとんどない。ベルギー政府は、フランクス米中央軍司令官らの米軍当局者たちが先月、イラクでの戦争犯罪によりベルギーで告発された際も、裁判権を直ちに米国に付託しており、今回もその前例に倣った。最近の法律改正により、被疑者がベルギー人でなく、被疑者の本国に適切な戦争犯罪法がある場合は、本国に裁判権を移転することが可能になっている。
今回の告発の対象にはブッシュ、ブレア両氏のほか、パウエル米国務長官、ラムズフェルド国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官、アシュクロフト司法長官、ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)らが含まれている。〔AFP=時事〕(時事通信 2003/06/20)

国内で米大統領の審理せず ベルギー、人道法の告訴で
【テッサロニキ(ギリシャ)20日共同】ベルギーのベルガ通信によると、ベルギー政府は20日までに、ベルギーの人道法に基づき、人道に対する罪などで米国のブッシュ大統領や英のブレア首相などに対して起こされた告訴をベルギー国内では審理せず、関係国に送付する事実上の門前払いの措置を決めた。
告訴は、両首脳やパウエル米国務長官、ラムズフェルド米国防長官などを相手にイラク戦争やアフガニスタン戦争の責任を問うもので、3回に分けて出された。
ベルギー政府は今年4月、告訴の乱発防止のため、政府の判断で告訴を関係国に送付できるう法改正した。しかし、ラムズフェルド国防長官が最近、人道法に不快感を表明、ブリュッセル市内に建設予定の北大西洋条約機構(NATO)の新本部ビルへの資金提供中止をほのめかしたため、注目されていた。(共同通信 2003/06/20)

北朝鮮の「封鎖」を計画=日米などの動きを警戒−中国党紙
【北京20日時事】米国が北朝鮮に核開発計画の完全放棄を求める議長声明案を国連安保理常任理事国に提示したことに関連して、中国共産党機関紙・人民日報(電子版)は20日、日米などが北朝鮮に対する「陸海空立体封鎖」を計画しているとし、警戒感を示した。(時事通信 2003/06/20)

イランへの武力行使、選択肢の1つ=米国務次官
【ロンドン20日ロイター】ボルトン米国務次官は、米国はイランに核兵器開発を断念させるために武力行使を行う権利を持っている、との見解を示した。
BBCラジオに述べたもの。
同次官は、「(武力行使は)選択肢となるべきだ」と述べた。
ただ同時に、武力行使は複数ある可能性の1つで、比較的重要性は低い、と付け加えた。
同次官は、「これまでもブッシュ大統領は、あらゆる選択肢が検討対象となることを繰り返し言明してきた。ただ、われわれは武力行使を望んでいるわけではない」と述べた。(ロイター通信 2003/06/20)

イスラム原理主義組織ハマスは「和平の敵」=米国務長官
【エルサレム20日ロイター】新中東和平案(ロードマップ)の進展を図るためイスラエルを訪問中のパウエル米国務長官は、イスラム原理主義組織ハマスを「和平の敵」と非難するとともに、国際社会にハマスなど過激派への圧力を強めるよう呼びかけた。
2年8カ月が経過したイスラエルとパレスチナの武力衝突で、自爆テロの背後にはハマスが存在するとされる。パレスチナ自治政府のアッバス首相は先日、ハマスに対イスラエル攻撃の停止を求めたが、ハマスはこれを拒否した。
パウエル同長官は「これまで和平の敵となってきたのはハマスだ。とりわけ、ここ2週間そうだ。ハマスがテロと暴力でイスラエル国家の破壊を強く望む限り、われわれ全体が対処しなければならない問題になると考える」と述べた。(ロイター通信 2003/06/20)

大量破壊兵器:研究者証言「盗用の論文、戦争の口実に」
【ワシントン河野俊史、斗ケ沢秀俊】イラクの大量破壊兵器開発を裏付けるために英政府が今年2月に公表した報告書で、自らの論文を「盗用・改ざん」された米国在住の研究者が毎日新聞の電話インタビューに応じ、「戦争の口実を作る目的で利用された」と語った。
この報告書はパウエル米国務長官が国連安全保障理事会で大量破壊兵器の存在を主張する際の根拠にもされており、米英両政府の事前情
報収集のずさんさを浮き彫りにする一方、開戦の正当化を狙った意図的な情報操作の疑いが一段と強まっている。
この研究者は民間シンクタンク「拡散防止研究センター」(カリフォルニア州モントレー)のイブラヒム・アルマラシ研究員。昨年9月の「中東国際問題レビュー」(イスラエル)に「イラクの治安・情報ネットワーク──案内と分析」と題する論文を掲載した。
ところが、英政府が2月に公表した報告書「イラク──その隠匿、虚偽、脅迫の構造」の第2章の相当部分がアルマラシ氏の論文を無断で引用していたことが直後に発覚。ブレア政権も引用を認めた。英下院が今月になって公聴会開催に乗り出すなど情報操作疑惑の解明が本格化したことから、アルマラシ氏も英デーリー・テレグラフ紙に自らの見解を寄稿するなど、改めて、この問題がクローズアップされている。
アルマラシ氏はインタビューで「英政府はイラクの情報機関が大量破壊兵器の隠匿に関与していると主張するために、私の論文を無断転用した」と語り、学術論文が戦争の口実作りに使われたことを批判した。
また、「原文を一部変えて、都合のいい表現にした個所もある」と指摘。一例として、「(イラク情報機関は)敵対国の反体制集団を支援している」という部分が「敵対国のテロリスト集団を支援している」と書き換えられている点を挙げた。
アルマラシ氏は「(戦争反対の世論が根強かった)英国民に対し、報告書という『証拠』に残る形での情報操作が明らかになったことで、英政府は米政府より困難な立場に追い込まれるだろう」と語った。(毎日新聞 2003/06/20)

米国務省:「ベルギー人道法」の廃止求める 副報道官
【ワシントン中島哲夫】米国務省のリーカー副報道官は20日、大量虐殺などの罪について国外事例まで告訴できるベルギーの国内法「人道法」を、米国やその他の国の指導者、公務員を危険にさらすものであり「役に立たない」として、廃止を求めた。定例記者会見で述べた。
副報道官の説明などによると、最近、ベルギーで同法に基づく3件の告訴があり、対象はブッシュ大統領、パウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官、ライス大統領補佐官ら米国要人とブレア英首相だった。米英が起こしたイラク戦争について国際法違反の罪を問うものだという。
同法は93年に成立し、ピノチェト元チリ大統領の告訴事例などで注目を集めた。しかし訴訟乱発の傾向が目立ったため、今春の改正で原告資格やその他の条件を限定し、関係国への送付という手続きも導入した。
このためブッシュ大統領らに対する告訴は米国に送付され、有罪判決が出ることはあり得ない。しかし、リーカー副報道官は米国要人がベルギー滞在中に突然告訴される危険に言及し、自由な訪問が出来ないと指摘。同法の廃止を要求した。
ベルギーには北大西洋条約機構(NATO)の本部もあり、米国がこの姿勢を貫くと、NATO関連の各種会議に米国要人が参加しない事態も起こり得る。
またロイター通信によると、ベルギーから米国に送付された告訴を無視すれば、米国から他国に送付する事例も軽視されることにつながりかねず、いちいち法的に処理する必要が生じる。この点も米政府の負担になり、法律廃止要求の背景になっているという。(毎日新聞 2003/06/21)

「北が核弾頭保有」情報 ミサイル防衛推進 米の思惑見え隠れ
政府は懐疑的「それほど技術ない」

北朝鮮が弾道ミサイルに搭載可能な核弾頭を数発保有しているとの情報を、米政府が日本政府に伝えていたことが20日分かった。だが、日本政府は、核兵器開発に関する北朝鮮の技術力も踏まえて懐疑的に受け止めている。北朝鮮の「核ミサイル保有」を既成事実化することで、ミサイル防衛(MD)構想の推進を図ろうとする、米国の思惑を感じ取る向きもある。

北朝鮮の核兵器については「プルトニウム型原爆を1、2個保有している」(パウエル米国務長官)との見方が一般的。ただ、日本や韓国を核ミサイルで攻撃するためには、弾頭を小型化する高度な技術が必要だ。
日本政府は米側の情報について「いろいろ情報はあるが、断定できる状況ではない」(小泉首相)と、表立った対応は取っていない。というのも「北朝鮮にはそれほどの技術はない」(政府筋)と見ているためだ。
また、米側の情報が事実となれば、国民の不安が高まり、弾道ミサイルから日本を守る「盾」の整備を求める世論が強まるのは必至。米側は日本政府に対し、自国で開発しているMDの売り込みを展開しており、これを機会に「圧力」を強めることも予想される。
日本政府内では、18日にハワイで行われたMD実験が失敗したことからも、開発に巨額費用が見込まれながら性能に疑問が残るMD導入については、慎重論が根強い。米側の売り込みをかわし、MDの将来性を見極める時間をかせぐためには、米側情報の独り歩きは避けたいところだ。「断定できない」と繰り返しているのにはこうした事情もある。
ただ、政府内には、情報が不確実だとしても「最悪の事態を想定して対応すべきだ」(政府筋)との意見もある。北朝鮮が瀬戸際外交をエスカレートさせれば、MD導入論が高まる可能性も出てくる。(中日新聞 2003/06/21)

「ノドン」の核搭載、技術的に困難=弾頭小型化はまだ−韓国専門家が指摘
【ソウル22日時事】韓国の政府系研究機関である統一研究院の全星勲・専任研究員(41)はこのほど、時事通信のインタビューに応じ、北朝鮮が弾道ミサイル「ノドン」の弾頭に核を装着する可能性について、「技術的にみて、広島や長崎に投下された原爆(と同程度の破壊力を持つ核)はノドンに搭載できない」と指摘。現時点で北朝鮮は弾頭の小型化に成功しておらず、ノドンへの核搭載は困難との認識を示した。(時事通信 2003/06/22)

ジョージ・オーウェル 英情報機関に協力
冷戦下「共産主義者」38人のリスト作成

【ロンドン21日共同】21日付の英紙ガーディアンは、監視社会を風刺した「1984年」などで知られる英小説家ジョージ・オーウェルが、共産主義者や同調者と思われる人物として映画俳優チャプリンら38人のリストを作成して英外務省情報調査局に提供していたと伝えた。

オーウェルがこの種のリストを提供していたことは数年前解禁された公文書で明らかになっていたが、オーウェルに協力を依頼した情報調査局の女性係官シリア・カーワンさんが昨年死去、遺族が自宅に残っていた写しを政治史学者を通じて公表し、内容が判明した。
オーウェルは、冷戦下で共産主義宣伝に対抗するためだとするカーワンさんの依頼を受け、自分のノートから共産主義寄りとみられる人物38人を名指しした。英作家プリーストリー、俳優レッドグレーブのほか学者、ジャーナリスト、国会議員らが含まれている。リストがどう利用されたのかは不明。
オーウェルがリストを提供したのは結核で死去する前年の1949年。オーウェルは美ぼうで知られたカーワンさんに求婚したことがあるとされ、リストを調査した学者は、カーワンさんの関心を引こうとして協力した可能性があるとみている。(中日新聞 2003/06/22)

人道法改正を決定 ベルギー、米の圧力か
【ブリュッセル23日共同】ベルギー政府は22日、人道犯罪に関して発生場所、被害者や加害者の国籍を問わずベルギーで裁けるとしたベルギー人道法を「被害者や加害者がベルギー人に限る」と改正する法案を近く国会に提出することを決めた。
改正によりイラク戦争でブッシュ米大統領やラムズフェルド国防長官が告訴されたようなケースはなくなる。ブリュッセルに建設予定の北大西洋条約機構(NATO)の新本部ビルへの資金提供中止を同長官が示唆するなど、米国から同法の改正要求が強まっていた。
ベルギーのフェルホフスタット首相は「米国からの圧力ではない。告訴の乱用を防ぐためだ」と語ったが、ミシェル外相が23日に駐ベルギー米大使に改正内容を説明することなどから、米国を意識した改正との見方が一般的だ。(共同通信 2003/06/23)

逮捕原因の「平和」Tシャツを州立博物館に寄付 NY
ニューヨーク州オルバニー(AP)米英が主導するイラク戦争直前の3月上旬、平和を訴えるTシャツを着ていて逮捕された弁護士が、問題となったTシャツをオルバニーにあるニューヨーク州立博物館に寄付することになった。同博物館が所蔵する1760年代の衣服や、アメリカ独立戦争時のライフル、1950年代の人気テレビ番組「ハウディ・ドゥーディ」の人形などとともに、米国の歴史を語る品として、永久保存される。
同博物館のクリフォード・シーグフリード館長は、「私たちの使命はニューヨーク州の歴史、自然、人々の様子を保存することであり、このTシャツはまさにその目的にかなったもの」と語っている。
問題となったTシャツは、州裁判官倫理審査会の責任者スティーブン・ダウンズ弁護士が、息子のロジャーさんとともにオルバニー郊外のショッピングセンター内の店で購入したもの。2人は「Give Peace A Chance(平和に機会を)」「Peace on Earth(地球に平和を)」の言葉を選んでプリントTシャツを注文した。
2人ができあがったTシャツを着ていたところ、ショッピングセンターの警備員に呼び止められ、Tシャツを脱ぐか、さもなければショッピングセンターから出て行くように言われた。ダウンズ弁護士がこれを拒否したところ、警察が呼ばれて不法侵入の疑いで逮捕され、連行された。
ショッピングセンターは後日、訴えを取り下げた。(CNN 2003/06/23)

イラクとアルカイダの関係も誇張?=大統領演説、情報当局は懐疑的−米紙
【ワシントン22日時事】22日付のワシントン・ポスト紙は、ブッシュ米大統領が昨年10月に行ったテレビ演説で、イラクのフセイン政権とテロ組織アルカイダとの協力関係を強調したが、その時点で、情報当局はこれに懐疑的な見方を示していたと報じた。
米政府がイラク戦争への支持を高めるため、イラクの大量破壊兵器の存在に関し情報操作を行ったとの疑惑が浮上し、議会が既に調査を開始している。今後、アルカイダとの関係についても、調査を求める声が高まりそうだ。(時事通信 2003/06/23)

米女性兵士救出も演出か 米英メディアが疑惑の目
「戦争のヒロイン」は国防総省がつくった偶像だったのでは──。イラク戦争で捕虜になった後に救出された米陸軍上等兵ジェシカ・リンチさん(20)の「物語」に、欧米メディアが疑惑の目を向けている。大量破壊兵器の情報操作疑惑とあいまって、ブッシュ政権の説明には疑いの声が強まる一方だ。
リンチさんは3月23日にイラク南部で捕虜になった。米政府筋は当時、「多くのイラク兵を倒した」「敵の銃弾を浴びて重体」「イラク側はまともな治療をしていない」など米側の武勇談とイラク側の非道さを強調。リンチさんは瞬く間にヒロインに祭り上げられた。
米特殊部隊が4月2日に収容先の病院から救出した際も、自動小銃で武装した部隊が突入し、リンチさんをヘリコプターで搬送する米軍映像が繰り返し放映され、緊迫感をかき立てた。
しかし英BBCテレビは、▽リンチさんの体には銃創がなかった▽イラク側は可能な限りの治療をした▽病院にイラク兵は1人もいなかったので救出劇に危険はなかったと報道。「国防総省がハリウッド映画みたいに演出した」と批判した。
ワシントン・ポスト紙も17日、リンチさん周辺や国防総省、イラクの病院関係者ら数十人に取材した特集を掲載。リンチさんの部隊は道に迷った末にイラク軍と遭遇し、慌てて交戦したため味方の車両同士が衝突▽この事故でリンチさんは重傷を負った▽銃の故障でリンチさんは1発も発砲していないと指摘。軍情報に基づく3月時点の同紙の報道を訂正した。
国防総省は「事実に基づいておらず、ばかげている」(ホイットマン報道官)と反論している。しかし、民主党の大統領候補の1人、クーセニッチ下院議員は同省に資料公開を要求。「リンチさんはブッシュ政権による物語のシンボルにされた」と批判する評論家も増えている。
リンチさんは、いまも陸軍の病院に入院中で、国防総省は「捕虜になってから救出されるまでの記憶は残っていない」としている。(朝日新聞 2003/06/23)

確証なしに「イラクに大量破壊兵器」 スペイン首相
スペインの有力紙、エルパイスは23日、イラク・フセイン政権の大量破壊兵器問題をめぐるアスナール首相の「所持は確実」という発言は、自国の情報機関から確証を得ないままのものだった、と報じた。
記事によると、スペインの国家情報局(CNI)は、イラク危機が浮上した当初から、同国が核兵器開発能力を備えている可能性を退け、テロ組織、アルカイダとフセイン政権との関係も否定していた。
さらに2月5日に、パウエル米国務長官が国連安保理で、イラクの大量破壊兵器疑惑について説明した後も、「イラクは大量破壊兵器、とくに化学・生物兵器とミサイルについて開発の意思を持っている」とはしつつも、自由に使える状態で所持していることについては確証がない、とする報告をしていたという。
しかし、首相は開戦前の2月からテレビなどで国民に対し、「私が言うことは真実だ。フセイン政権は大量破壊兵器を所持している」と繰り返し述べ、米国などによる武力介入支持の姿勢を説明していた。(朝日新聞 2003/06/23)

WP紙「米、対北朝鮮バンカー破壊核弾開発」
ワシントンポスト紙は23日、米国が韓国の非武装地帯(DMZ)北朝鮮側地下施設に隠されているとされる北朝鮮の野砲を破壊するため、核弾頭を装着した「核バンカー破壊爆弾(nuclear bunker buster)」開発を検討していると報道した。
同紙は、この武器が開発された場合、南北間軍事的均衡が破られることがあるとし「ブッシュ政権は5月、議会に北朝鮮の地下要塞を破壊するため、核バンカー破壊爆弾の開発を許可することを要請した」と伝えた。万一、議会がこれを許可する場合、問題の爆弾を開発、配置するのに約4年を要するということだ。
一方、韓半島エネルギー開発機構(KEDO)が主導する対北朝鮮軽水炉事業が、部品供給が行われないことから、8月から停止される公算が大きくなってきたと読売新聞が23日、報道している。 軽水炉事業に参加している米国企業が、北朝鮮と損害賠償議定書が締結されない状態である点を挙げ、配水タンクなど軽水炉本工事に必要な部品を供給することができない」と主張していることによるものである。
崔源起(チェ・ウォンギ)記者(中央日報 2003/06/23)

大統領批判、今度は「確信犯」? 米歌手グループ
イラク戦争の直前、ステージでブッシュ大統領を批判し一部から反発を受けた米国の女性3人組カントリーグループ「ディクシー・チックス」が、再び政権批判とも受け取れる言動をしている。前回は風当たりの強さに「つい、雰囲気で言ってしまった」「私は愛国者」と謝罪したが、今回は「確信犯」のようだ。
複数の米紙によると、20、21両日、ニューヨークで行われたコンサートで最新アルバムに入っている自作曲を演奏中、自分たちのCDが壊される映像をスクリーンに流した。これだけでも挑戦的なのに、イラク侵攻を批判する映画監督マイケル・ムーア氏にこの曲をささげるとステージで宣言する徹底ぶり。
同バンドは3月のロンドン公演で「ブッシュ大統領と同じテキサス出身なのが恥ずかしい」と発言したため、右派系のラジオ局が曲の放送をやめたり、CDをつぶしたりした。(朝日新聞 2003/06/24)

ブリクス委員長:大量破壊兵器の米英情報は「不確か」と批判
【ニューヨーク高橋弘司】イラクの大量破壊兵器開発疑惑を調査した国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は23日までに毎日新聞の取材に応じ、「米英の情報を基に査察を行ったが、何も発見できなかった」と、米英の情報機関から提供された大量破壊兵器に関する情報が不確かなものだったことを批判した。同氏は、イラクだけでなく、あらゆる地域での大量破壊兵器開発疑惑に対処するため、国連内部に恒久的な査察機関を設置する考えを提唱した。
ブリクス氏は昨年11月以来の査察を振り返り、米英から提供された情報の信ぴょう性について「大量破壊兵器の場所に行き着くような情報は我々にはもたらされなかった」と語った。また、米英が「イラクの核開発の証拠」として、イラクがニジェールからウランを輸入しようとしたことを示すニジェール政府の公式文書と称して国連に提出した文書が偽造だった例を挙げ、米英への不信感をあらわにした。
ブリクス氏は「イラクはまだ大量破壊兵器を保有していると思うか」との質問に「あったかもしれない。だが、不確かだった。多くの疑問があった。我々は査察で何も発見できなかったのだ」と述べた。
ブリクス氏は23日、ニューヨークで行った講演でも同様の発言をし、「フセイン元大統領は高慢で、自らをメソポタミアの皇帝と考えていた。だが、国連から査察受諾を強いられ、受け入れざるを得なかったのだ」と自説を披露。極めてプライドが高いフセイン元大統領が大量破壊兵器を保有しているようにみせかけ、脅威を演出した可能性を強く示唆した。
今月末に退任する同氏はUNMOVICの活動の教訓として「効果的で、独立を維持した国際的な査察態勢を構築すべきだ。専門知識を持ち、訓練を積んだ査察官を常駐させるシステムだ」と語った。(毎日新聞 2003/06/24)

米迎撃ミサイル、三菱重工にライセンス生産発注検討
防衛庁は24日、米国が独自に実戦配備の計画を進めている最新鋭の迎撃ミサイル地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の導入に際し、国内でのライセンス生産を前提に米側と調整する方針を固めた。ライセンス生産先は三菱重工業が有力。同庁は国内防衛産業の技術力の維持や、修理・整備の迅速性などを総合的に判断したとしている。
ライセンス生産は、日本企業が米国企業と契約し、技術や部品などの提供を受けて生産する仕組み。三菱重工は現在、自衛隊が実戦配備しているPAC2をライセンス生産している実績がある。防衛庁は北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」が日本全域をほぼ射程に収めていることを念頭に、この迎撃システムを早期に整備するのが不可欠と判断。イージス艦に搭載するスタンダードミサイル(SM)3と並び、PAC3を2004年度に新規契約する正面装備の目玉と位置付けている。SM3が弾道ミサイルが最高度に到達した時点で迎撃し、これで打ち損じたミサイルをPAC3が迎撃する二段構えになることから、両ミサイルの同時配備が必要だと説明している。(日本経済新聞 2003/06/24)

ブッシュ大統領、バイオ業界に対生物兵器プロジェクトへの協力を要請
(WIRED NEWS 2003/06/25)

作戦の3割で市民巻き添え イスラエル軍の過激派暗殺
【エルサレム25日共同】25日付のイスラエル各紙によると、イスラエル空軍によるパレスチナ過激派幹部の暗殺作戦のうち、30−35%のケースで無関係の市民が巻き込まれて死傷していたことが分かった。ハルツ空軍司令官が24日、記者会見で認めた。
暗殺作戦は主にヘリコプターからのミサイル攻撃。過激派殺害に成功したケースは約85%。市街地では市民を巻き込む割合が高くなっている。
市民を巻き添えにする作戦は内外から批判を浴びているが、司令官は「無関係の人を巻き込むと知りながら暗殺を決定したことはない」と強調。
唯一の例外は昨年7月、パレスチナ自治区ガザ市でのイスラム原理主義組織ハマス幹部シャハダ師の暗殺作戦で、司令官は同師の隣に妻がいると認識しつつ攻撃したと述べた。この作戦では計15人が死亡、150人以上が負傷した。(共同通信 2003/06/25)

英外相:イラク報告「問題が多い」 部分的“改ざん”認める
【ロンドン福本容子】英国のストロー外相は24日、研究者の論文などを無断盗用したことで信頼性が問われている英政府のイラク報告書(2月発表)について、問題が多いことを認め、報告書として出すべきではなかったとの見解を示した。英下院外交委員会で証言したもので、同報告書が情報機関のチェックを受けず公表されたことについても「不手際があった」と非を認めた。
問題の報告書「イラク──その隠匿、虚偽、脅迫の構造」は2月初めに公表されたが、論文や専門誌からの無断転載が発覚し、しかも転載文書の文言や数字が修正されていたことが判明した。
ストロー外相は「そうすべきでなかった」と部分的な“改ざん”を認めたうえで、同報告書がブレア首相の承認は得ていたものの、閣僚への事前提示がなかったことも明らかにした。
ブレア政権に対する「情報操作疑惑」では、昨年9月24日発表のイラクの大量破壊兵保有・開発に関する報告書も焦点になっている。「イラクは45分で化学・生物兵器を配備できる」との記述は、武力行使の緊急性を強調するため首相府が指示し、情報機関原文を書き直させたとの指摘があるが、外相は「全く事実に反する」と否定した。
しかし一方で、「イラクが大量破壊兵器を使用する危険について、政府は一度も『切迫した』とか『目前にある』などとの表現は使っていない」と発言。その理由は「ひとえにそんな証拠がないから」と答え、「45分配備説」そのものが揺らぎかねない答弁を行うなど、苦しい釈明ぶりが目立った。(毎日新聞 2003/06/25)

「古い欧州」が米に逆襲 欧州委員長、大統領に説教
【ワシントン25日共同】欧州連合(EU)のプローディ委員長は25日、ブッシュ米大統領との会談後の記者会見で、大統領に向かって「年寄りは世界の現実とわれわれの強さと弱さを理解する手助けとなってくれる」と述べ、「古い欧州」と非難するブッシュ政権の姿勢を暗に批判した。
イタリアの首相も務めた老齢の委員長は、記者会見を締めくくる際、「多くの人が欧州(の考え方)は古すぎると指摘するが…」と切り出し、EUへの理解を要望。「世界平和のため(米国と欧州は)一緒に歩む義務がある」とも述べ、価値観の違いを超えた協調の重要性を指摘した。
これに対してブッシュ大統領は「あなたは最近、若く見えますよ」と皮肉を込めて反撃。委員長は「若くない」とやり返し、記者団の笑いを誘った。(共同通信 2003/06/26)

イラク情報で圧力と証言 米国務省当局者
【ワシントン25日共同】イラクの大量破壊兵器に関する情報操作疑惑を調査する米議会の公聴会で、米国務省の専門家が、情報をブッシュ政権側に都合よく修正するよう圧力を受けたと証言したことが分かった。25日付のニューヨーク・タイムズ紙が複数の議会筋の話として伝えた。
証言したのは、同省情報調査局の分析担当官として大量破壊兵器問題を担当するクリスチャン・ウェスターマン氏。同氏は先週、下院情報特別委員会の非公開公聴会で同問題について証言。圧力の具体的な内容は明らかにしなかったが、現職の当局者による政権批判として波紋を広げそうだ。
ウェスターマン氏は、圧力によって分析を変えたことはなかった、としている。
同氏はまた、上院で先週開かれた別の非公開公聴会で、昨年明るみに出たキューバの化学兵器所有疑惑に関して、ボルトン国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)からの圧力を感じた、と述べた。(共同通信 2003/06/26)

占領軍のイラク統治は準備不足=戦後復興で元顧問が批判
【カイロ26日時事】戦後イラクの復興支援のため、最近まで同国工業鉱物資源省に派遣されていたティム・カーニー顧問(元駐スーダン米大使)は26日、英BBC放送とのインタビューで、米主導の占領軍当局が復興に向けた明確な方針を持ち合わせないなど「準備不足」が目立ち、多くの問題を引き起こしていると批判した。
イラク復興の遅れが目立つ中、軍政当局はかつての「身内」からも批判にさらされた形だ。(時事通信 2003/06/26)

米国務省、イラクで発見したトレーラーでCIA見解に疑問=米紙
【ニューヨーク26日ロイター】米ニューヨーク・タイムズ(NY)紙によると、国務省の情報部門は、先にイラクで発見されたトレーラーについて、生物兵器の移動式製造施設だったとする中央情報局(CIA)の見解に、疑問を表明していたことが明らかになった。
同紙は、政府当局者らの発言として、国務省は6月2日に提出した機密文書の中で、問題のトレーラーがイラクにおける生物兵器製造プログラムの存在を裏付ける証拠であると結論付けるのは時期尚早だと指摘していた、と報じた。
ブッシュ政権は、イラク攻撃に踏み切る最大の理由として、イラクが生物・化学・核兵器プログラムを実施しており、差し迫った脅威をもたらしているとの見方を挙げていた。しかし米国の調査団は、フセイン政権崩壊後もプログラムの存在を示す決定的な証拠を発見しておらず、米国と英国がこの問題に関する報告を誇張したのではないか、との批判が浮上している。
CIAは5月28日、イラクで見つかった2台のトレーラーは「簡易生物兵器工場」だとするリポートを発表。ブッシュ大統領はこれを受け、30日に「捜索していた大量破壊兵器を発見した」と発言していた。(ロイター通信 2003/06/26)

パレスチナ、米大統領のハマス解体要求を拒否
【ガザ26日ロイター】パレスチナ自治政府は26日、ハマスなど反イスラエル武装組織の解体を要求するブッシュ米大統領の発言について、パレスチナに内戦を招くものだとして拒絶した。
アラファト議長側近のアハメド・アブデル・ラーマン氏が明らかにした。
同氏は「組織解体論は内戦を招く言語道断な要求で、パレスチナ人はこれを拒否する」と述べた。
同氏の発言により、中東和平の指針を示すロードマップ(工程表)をめぐるパレスチナ自治政府とホワイトハウスの対立は、必至の情勢となりそうだ。
ブッシュ大統領は25日、欧州連合(EU)首脳との共同記者会見で「中東に平和をもたらすには、ハマスなどの組織の解体が必要」と強硬姿勢を示していた。(ロイター通信 2003/06/26)

地雷廃絶:NGOがクラスター爆弾など不発弾被害の報告書発表
【ジュネーブ大木俊治】地雷廃絶に取り組む国際非政府組織(NGO)「ランドマイン・アクション」は26日、地雷と同様に多くの民間人被害者を生んでいるクラスター(集束)爆弾など爆発性戦争残存物(ERW、いわゆる不発弾)の被害について、世界の現状をまとめた初めての報告書を発表した。
それによると、戦争後に処理されないまま残された不発弾で死傷者などの被害が出ている国は92カ国・地域。うち57カ国・地域で01年1月から02年6月の間に新たな被害者が報告されている。被害者総数は「データが不十分」だとして提示していないが、「不発弾は地雷に比べ致死性が高く、事故1件あたりの犠牲者数も多い」と指摘している。
国別に判明している01年の死傷者数は、アフガニスタン3600人▽カンボジア813人▽アンゴラ660人など。旧ユーゴスラビアのコソボ自治州やボスニア・ヘルツェゴビナ、ロシアのチェチェンなどでも犠牲者が報告されている。
報告書はイラク戦争には触れていないが、26日記者会見した「ランドマイン・アクション」のロイド会長は「戦後、子供を中心に数百人がクラスター爆弾など不発弾の犠牲になったとみられる」と述べた。
ジュネーブでは、不発弾処理の国際規範作りを目指す政府専門家会合が開かれており、報告書は同会合に提出された。(毎日新聞 2003/06/26)

大量破壊兵器・英の報告書、情報機関のチェック受けず
【ロンドン=飯塚恵子】イラクの大量破壊兵器に関する英政府の調査報告書がイラクの脅威を誇張していたとの「疑惑」について、首相官邸のアレスター・キャンベル報道戦略担当局長は25日、英下院で証言し、英政府が2月に発表した調査報告書は、政府の情報機関の代表で作る「合同情報委員会」のチェックを受けておらず、外務、国防両省などの官僚で構成する委員会(キャンベル氏が委員長)で作成されたものだったことを明らかにした。英政府の対応が、改めて批判を呼びそうだ。
2月の報告書については、米国の大学院生が書いた論文や軍事専門誌などの無断転用の寄せ集めだったことがすでに明らかになっており、キャンベル氏は証言の中で、「自分の委員会の中の1人の官僚が報告書に(他の論文の)一部を入れてしまった。自分はマスコミが明らかにするまで作成経緯を知らなかった」と釈明した。さらに同氏は、「当初は首相同行メディア向けに作った説明用文書だった」と述べ、政府も当初重要視していない文書だったことを明らかにした。
キャンベル氏は1997年のブレア政権発足以来、報道対策を中心に首相の懐刀として影響力を持っている。(読売新聞 2003/06/26)

プルトニウムが消えた、鍵も…米研究機関で相次ぐ
【ワシントン=笹沢教一】テロの不安が消えない米国で、核物質を扱う国立研究機関からプルトニウムや鍵、入室証などが紛失するケースが相次いでいる。
事態を重く見た米エネルギー省のスペンサー・エイブラハム長官は25日、国立研究機関の保安体制に不備があるとして、各施設に早急な改善措置を取るよう指示したことを明らかにした。
カリフォルニア州のローレンス・リバモア研究所では先月、鍵一式と立ち入り制限区域への入室証が紛失。ニューメキシコ州のロスアラモス研究所では今月、微量のプルトニウムが行方不明になった。
今月16日に会計検査院が発表した報告書によれば、米国では放射線照射などに使われるコバルト60やセシウム137などが行方不明になるケースが年間約250件もあるという。(読売新聞 2003/06/26)

マイクロソフト製品が米陸軍で全面採用に
米陸軍は今週、Microsoft製ソフトウェアに集約するという、6年間にわたる4.7億ドル規模の購入計画を発表した。
この契約は、米国防総省のソフトウェア購入の一括化という取り組みの一環で、Microsoft OfficeやさまざまWindows OSなどをはじめとする、デスクトップPCおよびサーバー用ソフトウェアをカバーする。また、契約期間中はアップグレードの提供が行われることも想定している。
「Microsoft製品は、すでに軍隊のあらゆる場所にインストールされている」と、Mark Barnette大佐はCNET News.comとのインタビューのなかで答えた。
Barnette氏は、軍内の90%のPCでMicrosoftのソフトウェアが動作していると見積もるが、各部門でアップグレードのための予算が確保できないこともあり、特定バージョンに統一するのは難しいと説明する。
軍では、今回のMicrosoftからのソフトウェア一括購入によって、6年間で5000万〜1億ドルの経費削減が可能になるとみている。
今回の取引は、Microsoftに政府調達競争での勝利をもたらすことにもつながる。現在同社は、次第に勢力を増しつつあるLinuxと、システム導入に関して競合している。この動きは特に米国外で強く、先月には、ドイツのミュンヘン政府が1万4000台のデスクトップPCを、WindowsからLinuxへと置き換えた。その反動からか、Microsoftはさらにビジネス拡大に熱を向けるようになり、いくつかの政府に対して同社Windowsのソースコードへのより広いアクセス権を与えている。
Microsoftの広報担当、Keith Hodsonは、「今回の長期契約が、Microsoftの進めるソフトウェア戦略、特にセキュリティ対策への軍の信頼を得たことを示している」と話す。
「何度も聞き取りを行い、軍の考えるセキュリティ方針を目指した。彼らは、特にActive Directoryのセキュリティ機能にほれ込んでいるようだ」(CNET Japan 2003/06/26)

米国防総省、「隣人を見張る」ためのデータベース作成へ
(WIRED NEWS 2003/06/27)

米国政府のTSWG、各種の「テロ対策技術研究」を支援
(WIRED NEWS 2003/06/27)

真珠湾に空母配備計画 米ハワイ州は受け入れ方針
【ロサンゼルス27日共同】米海軍当局がアジア・太平洋地域における戦力と機動性の強化を目的に、原子力空母をハワイ州オアフ島の真珠湾(パールハーバー)に配備する計画を具体的に検討していることが分かった。複数の米議会筋が26日、共同通信に明らかにした。
計画内容はハワイ州当局に既に伝えられ、同州のリングル知事は空母受け入れの方針を固め、関係機関との調整に入った。空母の真珠湾配備計画が具体化するのは第2次世界大戦後初めて。配備が実現すれば、今後の北朝鮮情勢や東南アジアで活発化するテロなどへの迅速な対応が可能になり、在日米軍を含むアジア太平洋地域の米軍再編計画を加速させることになりそうだ。(共同通信 2003/06/27)

在韓米軍の後方移転、戦争への準備行為=北朝鮮紙
【ソウル27日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の労働党機関誌「労働新聞」は、米韓両国による在韓米軍の後方移転計画について、戦争への準備行為である、と報じた。
米国と韓国は今月5日、韓国と北朝鮮との軍事境界線付近に駐屯する米陸軍部隊の後方移転計画を明らかにしている。
同紙は、両国の計画について、「看過でない危険な軍事行動」であると指摘。その上で、米国は地上戦ではなく空爆に重点を置いたハイテク技術による戦争を行おうとしている、と指摘した。(ロイター通信 2003/06/27)

「人道法」: ベルギー人対象に改正へ 米への政治的配慮が背景
【ブリュッセル福原直樹】加害者の国籍を問わずに大量虐殺などの当事者を裁判できるベルギーの「人道法」について、同国政府は27日、被告訴人(加害者)を主にベルギー人に限るなどの改正を行うことを決めた。イラク戦争などに絡んで最近、米大統領や英首相などに対する告訴が続いており、米側は「ベルギーを訪問した米国要人が訴追される可能性がある」と批判。同国に本部がある北大西洋条約機構(NATO)新館の建設費拠出を拒否するなど、批判を強めていた。
ベルギー議会筋によると、これまで国籍を問わなかった被告訴人や犠牲者について、ベルギー人かベルギー居住者に限るほか、告訴の受理権者を同国の首相から裁判所長官に改正。受理に政治的判断の介入を避ける。近く議会で可決する方針。
同法は93年、社会主義勢力などの提案で成立。ルワンダの大量虐殺(94年)の首謀者などが訴追され、「国際的規範となる人道法」と評価されていた。だが最近、イラク人らがイラク、アフガン戦争について、大統領のほか国務、国防長官など米政府首脳や米軍幹部などを告訴。米側が廃止を求めていた。
ベルギー側は既に、改正案の骨子を米に提示、米側の一応の了解を得た模様だ。だが、米の圧力に屈した形の法改正に、国内の人権保護団体からは「人道に反する罪を世界的に追求しようとする法律の目的を、根本的に損ねるものだ」との反発が出ている。(毎日新聞 2003/06/27)

米、テロ軍事法廷の全権を国防副長官に
【ワシントン=森安健】ラムズフェルド米国防長官は26日、米国が拘束しているアルカイダやタリバンのテロ容疑者を裁く軍事法廷の進行についてウルフォウィッツ国防副長官に全権を委任したことを発表した。ウルフォウィッツ氏はだれを軍事法廷にかけるかを決定するだけでなく、裁判官も選ぶ立場にあり、裁判の行方に大きな影響力を持つ。
米国が予定している軍事法廷は一般の刑事裁判より証拠の採用基準が緩く、容疑者に不利とされる。裁判官は3―7人で構成し、死刑の場合のみ全員一致の決定が必要。裁判官が合意に達しない場合はウルフォウィッツ氏が判断する。
キューバのグアンタナモ米軍基地には約680人が未訴追で拘束されている。AP通信によると基地幹部らは処刑室の設置に向け準備を始めた。(日本経済新聞 2003/06/27)

安保理協議は戦争前奏曲 北朝鮮の朝鮮中央通信
【北京28日共同】北朝鮮の朝鮮中央通信は28日、「国連安全保障理事会で朝鮮半島の核問題を取り上げようとすること自体、戦争の前奏曲と見なし、該当する対策を取ることになろう」と対抗措置があり得ることを示唆する論評を発表した。
また北朝鮮が核拡散防止条約(NPT)から脱退したのは、米国の核による脅威から自主権と生存権を守るための「合法的な権利の行使だった」とあらためて主張した。(共同通信 2003/06/28)

ブッシュ氏との会見“拒否”を示唆 マンデラ前大統領
ヨハネスブルク(ロイター)南アフリカ前大統領でノーベル平和賞受賞者のネルソン・マンデラ氏は27日、ブッシュ米大統領が7月に南アフリカを訪問する際、会見を“拒否”する可能性を示唆した。前大統領は、国連を無視した対イラク軍事攻撃を非難、「米国とブッシュ氏は世界に危険である」と糾弾している。
地元の記者団に、「彼(ブッシュ大統領)が私にあうだろうと思っているだろうが、思い込んでいけない」と述べた。南アを訪問する指導者はマンデラ氏と会見するのがこれまでの外交通例となっている。
マンデラ氏は、「国連を去り、独立国家を攻撃するような国は最も厳しい言葉で非難されなければならない」と持論を展開。一方で、対イラク戦争に強硬に反対したフランスのシラク大統領に触れ、「彼の態度を見て本当にうれしかった」と賞賛した。
ブッシュ大統領は、7月8日からアフリカ5カ国を歴訪する予定。(CNN 2003/06/28)

イラン油田開発:米政府、日本に撤退求める圧力 英紙報道
28日付の英経済紙フィナンシャル・タイムズは、イラン最大級のアザデガン油田の開発をめぐり、米政府が日本に対して計画から撤退するよう圧力をかけていると伝えた。イランの核開発疑惑が浮上しているためで、イラン問題で米政府が個別取引に直接介入した初めてのケースという。
油田開発は総額20億ドル(約2400億円)の大型プロジェクト。同紙が米当局筋などの話として伝えたところによると、今月中旬にカンボジアで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)の際、パウエル米国務長官が川口順子外相と会談し、見直しを持ち掛けたという。
アザデガン油田の確認埋蔵量は260億バレル。日本のアラビア石油がサウジアラビアで持っていたカフジ油田の採掘権益が00年に失効したため、安定供給源と中東における新たな「日の丸油田」の確保に向け、官民挙げて取り組んでいる。同紙によると、日本側企業は国際石油開発(旧インドネシア石油)や石油資源開発など。関係者は数日内に契約をイラン側と結ぶためテヘランで待機している。
米は、イランの核開発計画の全面開示など、国際原子力機関(IAEA)への協力姿勢が見られるまで、少なくとも今年9月までは契約を延期するよう求めている。(ロンドン共同)

×  ×  ×

日本の企業連合に参加しているトーメンは28日、「米政府からの圧力については何も聞いていない」とコメントしている。
外務省幹部は28日、イラン契約をめぐり米国が対日圧力を行使したとする英紙「フィナンシャル・タイムズ」の報道について「イランに投資しないよう事務レベルで、一般論として米国から要請はある。ただ、日米外相会談で具体的に言及されたとは聞いていない」と述べた。(毎日新聞 2003/06/28)

ref. US presses Japan over Iran oil deal(Financial Times 2003/06/27)



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