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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第33楽章:2003年3月]
U2のボノ「イラク問題でブレア首相は的外れ」
【パリ28日ロイター】今年のノーベル平和賞候補に名前が挙がっているアイルランドのロックバンド「U2」のボーカルのボノが、ブレア英首相のイラク攻撃支持は間違っているとの考えを示した。
フランスのシラク大統領との会談後に明らかにした。
ボノはブレア首相について「石油が目的で戦争をしようとしているわけではない。彼はイラク問題で自分の考えに誠実のようだが、彼は的外れというのが私の考えだ」と述べた。
また「サダム・フセインを殉教者に仕立て上げてはいけない。彼はカメラを利用することに長けているし、彼にとってやりやすくすべきではない」と述べた。
一方、今回のシラク大統領との会談の一番の目的について、エイズ問題を話し合うためと強調。いかなる戦争や紛争よりも多数の犠牲者が出る見通しの「忘れ去られた戦争」だとして、人々の注目を喚起したいと呼びかけた。(ロイター通信 2003/03/01)各乗客が危険人物かどうか判断 米政府がシステム試行
ワシントン(AP)米運輸安全局(TSA)は、クレジットカードの利用歴などから、民間航空機に搭乗しようとする各乗客が危険人物かどうかを判断するシステムを導入する。まずデルタ航空が米国内3空港で試行を始めるが、「プライバシーの侵害だ」とする市民団体の批判も出ている。
このシステムは「コンピューター支援乗客事前検査システム(CAPPS2)」と呼ばれ、01年9月の米同時多発テロのあと米議会で承認されたもの。各乗客のクレジットカード利用歴、銀行口座の利用歴などのデータベースを参照し、政府の監視対象リストに入っていないかどうかも調べる。
その結果、各乗客にはその「危険度」に応じて、「緑」「黄」「赤」の記号が割り振られる。空港で乗客が搭乗手続きをすると、暗号化された危険度が搭乗券に印字され、搭乗口に向かう前の保安検査の際、検査員が危険度に応じた検査を行う。
ほとんどの乗客は「安全」とされる「緑」と判断され、これまでと変わらない扱いを受けるが、「黄」と判断されると特別に厳格な検査を受け、「赤」の場合は搭乗を拒否される。
最初に3空港で試行を行うデルタ航空は、どこの空港で試行を行うのか明らかにしていない。
TSA幹部は「CAPPS2が参照するデータベースはプライバシー保護法の下ですでに運用されているもので、人種・宗教・民族性に基づかないものだ」と話している。
しかし、市民団体からは「CAPPS2は、プライバシーの侵害で違憲だ。もしデータベース運用で誤りがあれば、罪のない人が危険とみなされる可能性がある」と批判している。
「全米市民権連合」のカティー・コリガン弁護士は「CAPPS2は、恒久的なブラックリストを作り出す可能性があり、一部の米国人は自由に旅行ができなくなる」と話す。
実は似たシステムは航空会社がすでに開発している。ノースウェスト航空は90年代、乗客が航空券を購入するときに現金を使ったかクレジットカードを使ったかや、乗客の住所、予約をした日などから危険人物を見つけるシステムを稼動させている。
このシステムでは、「現金で片道航空券を買った」などという不自然な客は、特別な検査を受けることになっている。
CAPPS2は民間航空会社のシステムとは違い、連邦政府がデータを管理するところが大きく違うとされる。(CNN 2003/03/01)参照:乗客の身元調査システムを試験運用する航空会社にボイコット運動(上)
乗客の身元調査システムを試験運用する航空会社にボイコット運動(下)
(WIRED NEWS 2003/03/07-10)チェチェン3勢力、「テロ組織」に=イラク問題でロシアの支持狙う?−米
【ワシントン28日時事】米国務省のバウチャー報道官は28日、ロシアからの独立闘争を展開しているチェチェン武装勢力のうち3グループを「テロ組織」と認定し、各組織が米国内に保有する資産を凍結すると発表した。
ロシア政府はチェチェン武装勢力をテロ組織に認定するよう米政府に要請してきた。米国が要請を受け入れた背景には、対イラク武力行使容認決議案に対するロシアの支持を求める狙いがあるとの見方も出ている。(時事通信 2003/03/01)朗読劇で反戦運動=米女優呼び掛け、56カ国上演へ
【ニューヨーク28日時事】対イラク開戦の可能性が強まる中、米ニューヨークを拠点に活動する2人の舞台女優が草の根的に始めた朗読劇の反戦キャンペーンが、反響を呼んでいる。
古代ギリシャの劇作家アリストパネスの作品で戦争を風刺した「女の平和」を今月3日に世界中で一斉上演しようと呼び掛けたところ、2カ月で名古屋、東京を含む世界56カ国の約850の演劇グループと個人が参加を表明。その数は現在も増え続けているという。(時事通信 2003/03/01)井上ひさし氏ら「イラク攻撃反対」
米英によるイラク攻撃への緊張が高まる中、攻撃に反対する劇作家、演出家、俳優ら演劇人による「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」が28日、東京・新宿の紀伊国屋ホールで開催された。劇作家の井上ひさし氏(67)をはじめ約700人が参加。井上氏は「ブッシュ大統領の背後に石油利権があるのは確実だ」と米国の強硬姿勢を厳しく批判した。
「米政権はほとんどがエネルギー関係出身の閣僚で、ブッシュ大統領は(操り)人形にすぎない。石油をめぐる利権がある中東5カ国を、いいなりにするのがアメリカの世界戦略。大量破壊兵器に関していえば、アメリカの方を査察したい。これは何に使うんだって!」との井上氏の熱弁に会場は大きな拍手に包まれた。
「日本も世界のために割って入り、どうして米国に“お待ちなさい”と言えないのか」と米国に全面追従する日本政府の対応も批判した。
集会は井上氏をはじめ女優・渡辺えり子(48)、劇作家の永井愛さん(50)ら約200人が呼びかけ人となって開催。舞台では戦争やテロについて書かれた文章や、国際紛争に巻き込まれた子供たちの手紙で構成した朗読劇が行われた。会場は通路に座る人が出るほどの反響ぶりで、劇を見ながら大きくうなずく人や、ハンカチで目頭を押さえる人の姿も。
世界の演劇人に対し「イラク問題の武力によらぬ解決を求める声をあげよう」と呼びかけたほか、小泉純一郎首相に「アメリカのアジアへの攻撃を支持するアジア唯一の国になって、再びアジアの人々に憎まれる日本になってはならないと思います」という内容の手紙を送ることを決めた。
集会には参加しなかったが俳優・大滝秀治、大竹しのぶ、岸田今日子、中村勘九郎、野村萬斎、脚本家のジェームス三木氏ら約500人の著名人が賛同者に名を連ねた。(スポニチ 2003/03/01)参照:「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」 小泉首相:「オズの魔法使いの臆病ライオン」 英紙が酷評
【ロンドン福本容子】「ライオンはライオンでもオズの魔法使いの臆病ライオン」。英誌エコノミスト最新号は、日銀総裁人事で、小泉純一郎首相が勇気ある改革者だとするイメージは幻想だったことが決定的になったとし、自称ライオンハートの首相を酷評した。
ライオンハートは果敢な王として知られたイングランド王リチャード一世の別称。小泉首相がメールマガジンに「らいおんはーと」と命名し、自ら勇敢なリーダーの例えとして使っていることから、「小泉氏が今でも自分をライオンだと思っているのなら、そのライオンはオズの魔法使いで、主人公になくした勇気を探し出してほしいと頼むライオン」と皮肉った。
同誌は「日銀総裁に福井俊彦氏を選んだことは必ずしも悪いことではないが、本当に日本を変えたがっていることを示す機会を逸した」と指摘。「数多く改革の公約を破った結果、日本経済が悲惨な事態に陥りかねない危険を冒しており、ある意味では勇敢といえる」と最後も皮肉で締めくくった。(毎日新聞 2003/03/01)米大統領:偉大な国家は対テロ戦争に勝利 国土安保省で演説
【ワシントン佐藤千矢子】ブッシュ米大統領は28日、テロ対策を統括する新官庁「国土安全保障省」の始動を翌日に控え、職員を集めて演説し「米国はテロとの戦争に勝つ。なぜなら米国は最も偉大な国家だからだ」と述べ、対テロ戦争勝利への決意を強調した。
大統領はさらに「海はもはや米国を危険から守ってはくれない。国内では日々の警戒、国外では脅威に対する決然とした行動によって守られる」と述べ、対テロ戦争の一環と位置づけるイラク攻撃への決意をにじませた。
国土安保省は22の政府機関を統合し、職員17万人体制で今年1月に発足した。(毎日新聞 2003/03/01)英国 イランに核開発汎用品を輸出 米国政府はノーコメント
英国の軍事企業がイラク、北朝鮮に次ぐ「第3の悪の枢軸国」イランに核兵器開発にも転用できる汎用品を輸出していたことが判明、アメリカの専門家筋の間では「ブレアよ、おまえもか」といった声が出ている。
米国は昨年12月、イラン中部ナタンツの原子力施設を「核兵器開発用の秘密地下施設」と指摘。2月21日には、国際原子力機関(IAEA)が実施した査察で、同施設でウラン濃縮のための遠心分離機が複数見つかっている。今回発覚した対イラン汎用品輸出は、貿易管理法では抜け道になっていた在外英企業による電子メール取引。このため、ブレア首相はあわてて海外の英国企業による長距離ミサイルや大量殺戮兵器製造関連技術の輸出を一切禁止する法改正に踏み切った。
これに対するアメリカの反応だが、国務省もペンタゴンも「ノーコメント」。イラク攻撃に反対するフランスやドイツの悪口については連日報道している米メディアも一切報道せず、唯一、インテリジェンス関係者向けのインターネットの「ジオストラテジー・ダイレクト・コム」だけが、「恥をかいたイギリスが汎用品輸出規制を強化」と報じているだけ。アメリカのブレア首相への配慮がにじみ出ているといった感じだ。(PRI特約)(日刊ゲンダイ 2003/03/01)イラク攻撃反対の声明採択 アラブ首脳会議
【シャルムエルシェイク(エジプト)1日共同】エジプト東部シナイ半島の保養地シャルムエルシェイクで1日、アラブ連盟(加盟22カ国・機構)の定例首脳会議が開かれ、対イラク攻撃に全面的に反対し、攻撃に参加しないとの声明を採択した。これに先立ち、アラブ首長国連邦(UAE)のザイド大統領は首脳会議の中で、米英両国による対イラク武力行使を回避するため「イラク指導部の退陣と国外退去」を呼び掛ける書簡を提出した。アラブ諸国の指導者がイラクのフセイン大統領の亡命を正面から呼び掛けたのは初めて。これまで「フセイン大統領が亡命するなら戦争回避は可能」と明言してきた米国のブッシュ政権の意向に沿った動きともみられる。(共同通信 2003/03/02)原爆積載機の自爆を警戒 英情報機関、50年前に
【ロンドン2日共同】英国の情報機関が1950年代前半の朝鮮戦争当時、原子爆弾を積んだ民間航空機が英国を「自殺攻撃」する可能性があると指摘した機密文書が英公文書館から公開された。2日付の英紙サンデー・タイムズが報じた。
2001年の米中枢同時テロが起きる50年も前に、英国が航空機利用の自爆テロを警戒していたことを示す文書だと同紙は述べている。
同紙によると、文書は平時にも原爆攻撃を受ける恐れがあるとすれば(1)爆弾を分解して商船で英国内に持ち込む(2)船に隠して港で爆発させる(3)民間機に積んで目標地点に近づき爆発させる−の3つの可能性を挙げた。民間機の場合は、接近する不審な航空機すべてに攻撃を加えることはできないので、防ぐ方法はないとしている。(共同通信 2003/03/02)イラク攻撃反対の人文字 各地から広島へ6000人
米国のイラク攻撃に被爆地から反対の声を上げようと、広島を中心に東京、大阪などから集まった市民が2日、広島市内の公園で「NO WAR」「NO DU」の人文字をつくり反戦を訴えた。DUは米国が湾岸戦争で使った劣化ウラン弾の略称。実行委員会によると、参加者は約6000人。人文字の航空写真は、米紙ワシントン・ポストで反戦を訴える意見広告に添えて掲載する予定。この日は晴天で、歌手の喜納昌吉さんらミュージシャンの演奏が会場を盛り上げ、参加者はプラカードや旗を持ち、家族連れも目立った。広島市中区の被爆者の女性(82)は「米国の態度は話にならない。広島でできることをしたい」と語り、インターネットでイベントを知った東京都の主婦(29)は「来て良かった。この人文字に効果があると信じている」と話した。(共同通信 2003/03/02)ジョージ・マイケルが反戦歌をカバー、欧州で放送へ
【ロンドン1日ロイター】昨年ブッシュ米大統領を皮肉った楽曲で論議を呼んだ英歌手ジョージ・マイケルが、ドン・マクリーンの反戦ソング「The Grave」をカバーする。
カバー版は3日、音楽専門局MTVヨーロッパで欧州全域に放送される予定。
MTV側は「The Grave」が、戦争問題をめぐる個人の意見を痛烈かつ刺激的に表現した楽曲であるとしている。
「The Grave」の原曲はマクリーンが1971年に書いた作品で、アルバム「アメリカン・パイ」に収録されている。(ロイター通信 2003/03/02)対日諜報網計画:戦後、20人の工作員投入案 米戦略諜報隊
米中央情報局(CIA)の前身組織が、終戦直後に作成したと見られる対日諜報網の計画案が、米国で見つかった。軍国主義や反米の動きを監視するのが目的で、戦後の日本に対する諜報活動を明確に示す初めての資料という。
この資料は「日本における戦後の秘密諜報工作計画」など。早稲田大の山本武利教授(メディア史)が今年1月、米メリーランド州の国立公文書館で発見した。陸軍省の戦略諜報隊(SSU)が46年前半ごろに作成し、幹部に提出したらしい。
中国、韓国、ベトナムなど極東全域を記した総論と国別の各論からなる計約100ページの文書の中にあり、「最高機密」に指定されていた。
計画案では、戦後の混乱が続く当時を秘密工作員が日本への浸透を行う「絶好の機会」と強調。「表面からは隠されているものの、反民主主義的、反米的な動きが潜在していることも否定できない」とみなしている。そのうえで諜報活動の重点項目として、政治、経済、宗教、陸海軍、国際関係を挙げた。
具体的には、東京・横浜、神戸・大阪・京都、札幌、名古屋、長崎など日本全体で工作員は当面17〜20人とし、日本を南北2つに分け配置を検討した地図や、予算案を作っていた。
工作員には企業からの引き抜きが適当として、その候補として、戦前に拠点があった米国企業の所在地や代表者名を記したリストも付けていた。
計画案の邦訳は、今月中旬発売されるメディア研究誌「インテリジェンス」(紀伊国屋書店)第2号に掲載される。秦郁彦・日本大学教授(現代史)の話 米国の情報活動の一端を示す貴重な文書資料だ。ただ、マッカーサーは日本占領にSSUなどを関与させる気がなかった。占領政策はうまくいき、右翼勢力が復活する恐れも小さくなって、連合国軍総司令部(GHQ)は次第に対ソ政策へ重心を移した。この資料は、その過渡期に作られた実行困難な計画だったと思う。(毎日新聞 2003/03/02)
劣化ウラン弾 人体・環境に長期間影響 「大量破壊兵器」製造・使用禁止を
1991年の湾岸戦争で、米英両軍が初めて実戦で使った「劣化ウラン弾」の製造・使用禁止を求める機運が、高まりを見せている。米国のブッシュ政権は、イラクが大量破壊兵器を隠し持っているとして「第2の湾岸戦争」を仕掛けようとしている。だが、人体や環境に長期にわたって影響を及ぼす「放射能兵器」である劣化ウラン弾もまた、核兵器や化学・生物兵器と同じように「大量破壊兵器」として使用禁止されるべきである。(特別編集委員・田城明)劣化ウラン弾の影響については3年前、米英両国の湾岸戦争退役兵、米国の製造現場や試射場、戦場となったイラクでの取材に基づき、「知られざるヒバクシャ 劣化ウラン弾の実態」と題して本紙で連載した。
しかし、念のために劣化ウラン弾とはどういう兵器なのか、おさらいしておこう。
劣化ウラン(ウラン238)は、核兵器や原子力発電用の濃縮ウラン製造過程で大量に生まれる低レベル放射性廃棄物である。半減期は45億年。鉛より1.7倍も比重が重い。この物質を砲弾の弾芯(だんしん)に利用すると貫通力が増し、対戦車砲として絶大な威力を発揮する。
摩擦熱による発火力も高く、発火の際に酸化ウランの微粒子が大気中に飛散。この微粒子を体内に吸入すると、放射線による影響だけでなく、ウランの持つ化学的毒性と併せて腎(じん)臓障害やがんなどさまざまな健康障害を引き起こす。さらに生殖機能に作用し、先天性障害児の増加など次世代にも悪影響を及ぼすとされる。
湾岸戦争では、米英両軍の戦車や戦闘機から約95万個(劣化ウラン約320トン分)の砲弾がイラク南部などに投下された。 その後、米軍は95年のボスニア、99年のコソボ紛争でも使用。さらに2001年10月に始まったアフガン戦争では、洞穴やコンクリート製の防護施設を破壊するため、劣化ウランが硬化目標誘導兵器(巡航ミサイルなど)に加えられていることが、カナダの医学専門家や英国の劣化ウラン研究者らの調査で明らかになってきた。
イラクでは、湾岸戦争後、戦場となった南部を中心に子どもらの間に白血病が急増するなど、がん患者が3〜4倍に増加。その数はなお増え続けている。先天性障害児の誕生も、がん患者とほぼ同じような増加傾向を示している。
劣化ウラン弾を使用した米英軍をはじめ、多国籍軍として参戦したカナダなどの退役兵の間でも、白血病や肺がん、腎臓疾患、胃腸や気管支障害、関節痛などが多発している。米軍の戦闘による戦死者は148人。が、これまでに約1万人にも上る元気盛りの年代の退役兵が死亡した。
米国防総省や英国防省は、劣化ウランの微粒子を体内に取り込むことの危険は認めている。が、「健康に悪影響を及ぼすほど吸入はしていない」との立場を崩していない。
最近では湾岸退役軍人をはじめ、欧州議会や米地方議会、日本を含めた非政府組織などからの製造・使用禁止を求める訴えを無視できなくなったためか、ホワイトハウスのホームページに、フセイン大統領の「数々のうそ」の一例として、劣化ウラン弾の影響についても挙げている。ウランという名前は、普通の人々の心に恐怖心となって結びついている。イラクはそれを利用している、というわけである。
米英両政府は、劣化ウラン弾は「通常兵器」であり、その使用は「国際法や人道法に違反しない」と主張する。しかし飛散したウラン微粒子は「ダーティ・ボンブ(汚い爆弾)」そのものである。
イラクの生物・化学兵器などの大量破壊兵器は、査察によって廃棄されるべきである。だが、その目的のために武力行使に訴え、劣化ウランを含む放射能兵器を使用するなら、米英両政府はフセイン独裁政権の「犯罪性」を非難する以上に、自ら人類への犯罪行為を犯しているのである。
もし日本政府がその攻撃を支持するようなら、国際世論の非を免れ得ないだろう。(中国新聞 2003/03/02)米国は核戦争の準備を押し進めている=朝鮮中央通信
【ソウル2日ロイター】朝鮮中央通信(KCNA)は2日、米国が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して、核戦争の全面的な準備を押し進めていると非難し、戦争は破滅をもたらすと警告した。
KCNAは、朝鮮労働党機関紙である労働新聞の記事を引用し、米国防総省が最近、日韓両国と朝鮮半島周辺に、大規模な米空軍部隊を展開するよう命じたと伝えた。
そのうえで、在韓米空軍司令部が部隊に“準戦闘態勢の足場”を築いたとしている。
労働新聞は「米帝国主義者が朝鮮半島に戦争の火を付ければ、核戦争になる」と述べ、「その結果、南北朝鮮人民、アジア人民、世界の人民は、核戦争の惨禍に見舞われるだろう」と非難した。
同紙はまた、米国の核兵器製造工場が、北朝鮮の地下施設を破壊する兵器を開発・製造しているとの見方を示した。(ロイター通信 2003/03/03)イスラエル軍がガザ難民キャンプに侵攻、8人死亡
【ガザ3日ロイター】目撃者によると、イスラエル軍は3日、パレスチナ自治区ガザのブレイジ難民キャンプに侵攻。イスラム原理主義組織ハマスの幹部逮捕をめぐって衝突が発生し、少なくともパレスチナ人8人が死亡した。
パレスチナ人病院関係者は、イスラエル軍が過激派の自宅を爆破した際、がれきの下敷きになって33歳の妊娠中の女性が死亡したと述べた。13歳の少年も銃撃戦に巻き込まれて亡くなったという。
このほか、警官1人とハマスのメンバー1人が死亡。病院関係者によると、負傷者は少なくとも40人に上る。
パレスチナ人目撃者の証言によると、イスラエル軍は、部隊が先に難民キャンプに入り、その後、戦闘ヘリに援護された戦車約35両と装甲車が侵攻した。(ロイター通信 2003/03/03)パレスチナ少年、撃たれ死亡=ガザ
【エルサレム2日時事】パレスチナ自治区ガザ市からの情報によると、ガザ地区南部にある自治区ハンユニスで2日、9歳のパレスチナ人少年がイスラエル軍兵士に撃たれて死亡した。パレスチナ治安筋などが語った。(時事通信 2003/03/03)イスラエル軍:戦車40両でガザ侵攻 少年ら7人死亡
イスラエル軍は3日未明、パレスチナ自治区ガザ中心部の難民キャンプに約40両の戦車で侵攻した。この侵攻で女性や14歳の少年も含むパレスチナ人計7人が死亡、約25人が負傷し、家屋数棟も破壊された。シャロン新内閣を発足後、自治区に大規模な侵攻を行うのは初めてで、新内閣の強硬な姿勢を改めて印象付けた。(毎日新聞 2003/03/03)パキスタン:反米デモに10万人 対米協力の政府方針に不満
パキスタン南部のカラチで3日、米国などが提案したイラク攻撃を容認する国連安全保障理事会決議案に反対するデモが行われ、約10万人が参加した。
パキスタンは現在、安保理の非常任理事国。米国などは決議案可決に向け、賛成票の取りまとめに努めているが、パキスタン国内では対米協力を続ける政府の方針に不満が強いことをあらためて示した。
デモには政府連立与党の代表や数千人の女性も参加。反米とイラク国民への支持を表したプラカードなどを掲げた。
政党幹部の1人は「反イラク決議にパキスタン政府が賛成すれば、国民は決してそれを忘れない」と決議案に賛成票を投じないよう政府に求めた。(イスラマバード共同)(毎日新聞 2003/03/03)「ラムズフェルドを黙らせろ」 スペイン首相
「ラムズフェルド米国防長官を黙らせてほしい」。米国支持のスペインのアスナール首相がこう発言し、話題を呼んでいる。反米で盛り上がる欧州世論の矢面に立つ同首相も、その苦労を無視するかのように対イラク強硬論を言いたい放題の長官がよほど腹に据えかねたようだ。
同首相は「私たちにはパウエル(米国務長官)が大いに必要だ。ラムズフェルドはあまり必要ない」と、米紙に心情を吐露。「国防長官は口数を減らすべきではないか。パウエルがもっとしゃべってラムズフェルドがもっと静かにしてくれたら、それは決して悪いことではない」と語った。
ラムズフェルド国防長官は仏独を「古くさい欧州」と呼び、物議を醸した。報道に対し、同長官は「悪いアイデアじゃないね。でも大統領からは何の忠告も受けていないよ」と笑い飛ばした。(朝日新聞 2003/03/03)北朝鮮ミサイル発射、「自衛隊は災害派遣で出動」
石破茂防衛庁長官は3日午前、衆院予算委員会での外交問題に関する集中審議で、北朝鮮の弾道ミサイルが日本に向けて発射された場合の自衛隊の対応について「基本的には、いかにして被害を最小限にするかに限定せざるを得ず、たぶん災害派遣になる」と述べ、発射実験の場合には、自衛隊を防衛出動ではなく、災害派遣で出動させる考えを明らかにした。
小泉純一郎首相は北朝鮮情勢について「国際社会から孤立し、焦燥感があると思う。冷静、慎重に対応しながら関係国と緊密に連携し、北朝鮮に国際協調への転換を働き掛けていく」と強調。イラク問題への対応では「イラクが査察に全面的に協力すれば、戦争は起こらない。国際協調体制と日米同盟を両立させるように全力を尽くしていく」と表明した。川口順子外相はイラクへの首相特使派遣を決めた理由について「新しい決議案が出て、最後の外交努力を加える時だ。リスクはあるし、結果は必ずしも保証できないが、最後の翻意を促すことが大事だ」と指摘した。自民党の池田行彦、民主党の伊藤英成、首藤信彦各氏への答弁。(日本経済新聞 2003/03/03)米、イラク問題で安保理6国を盗聴・英紙報道
【ロンドン2日共同】2日付の英日曜紙オブザーバーは、国連安全保障理事会で対イラク武力行使を容認する決議案を成立させるため、米国が決議への態度を決めていない理事国6カ国の国連代表部オフィスや外交官宅の電話、電子メールを「全力を挙げ」盗聴・傍受していると報じた。
同紙は、世界規模で通信傍受している米国家安全保障局(NSA)の幹部が「友好国の外国情報機関」などに対し1月31日に発信したとする、盗聴作戦についての極秘の電子メールのコピーを一面トップで掲載。米国が多数派工作のために「汚い策略」を使っていると批判した。
極秘メールは、安保理理事国の(1)イラク関係の討議への反応(2)関連決議案への投票方針―などをNSAが「全力」で情報収集していると説明。重点対象としてアンゴラ、カメルーン、チリ、メキシコ、ギニア、パキスタンを明記している。(日本経済新聞 2003/03/03)ref. Revealed: dirty tricks to win Iraq vote (Observer 2003/03/02) 59カ国で一斉に反戦劇「女の平和」 有名俳優たち参加
(CNN)米国などによるイラク攻撃に反対して3日、59カ国1004カ所で古代ギリシャの反戦劇「女の平和」が一斉に朗読された。ニューヨーク在住の女優2人の呼びかけに賛同して、日本で3日夜、東京や名古屋で複数団体が朗読したのをはじめ、オセアニア、アジア、東欧、中東、欧州、北南米で次々と、反戦劇の朗読が続いた。主催者によると、反戦のために世界各地で一斉に反戦劇が朗読されるのは初めてという。
古代ギリシャの劇作家アリストパネスによる反戦喜劇「女の平和(リュシストラテ)」を題材に、ニューヨークの女優キャサリン・ブルームさんとシャロン・バワーさんは今年1月、平和団体「ライシストラタ・プロジェクト」を立ち上げ、ウエブサイトや電子メールで各国の演劇関係者に参加を呼びかけた。
「女の平和」は古代ギリシャでペロポネソス戦争に反対するアテナイとスパルタの女たちが結託して、戦争を止めるまではセックスはおあずけとセックス・ストライキを敢行し、武勇にはやる男たちをこらしめる舞台劇。
ロンドンでは3日午前、ジョセフ・ファインズ、アラン・リックマン、リンゼイ・ダンカン、バネッサ・レッドグレーブ、リチャード・ウィルソン、スザンナ・ヨーク、シーラ・ハンコックといった著名俳優が参加。ギリシャ劇用のマスクを使い、国会議事堂前の広場で朗読劇を上演した。広場にはほかに約300人が集まり、口にさるぐつわを巻き、3分間の沈黙でブレア政権の米国支持に抗議した。
ニューヨークでは、主催者2人のほか、メルセデス・ルール、F・マリー・エイブラハムやケビン・ベイコン、キラ・セジウィックといった著名俳優たちが参加し、ブルックリン音楽アカデミーで朗読劇を上演。ロサンゼルスでは、ジュリー・クリスティーやエリック・ストルツ、クリスティーン・ラーティといった面々が参加した。
ほかにも各地でプロやアマチュアの俳優たちが劇場や広場や喫茶店などで集まり、「女の平和」を次々に朗読した。(CNN 2003/03/04)ref. Sex boycott urged over war (BBC NEWS 2003/03/03) イラク:米英軍機がバスラ州を空爆 民間人6人が死亡と発表
【バグダッド春日孝之】イラク軍当局は3日、同国南部・バスラ州で2日夜、米英軍機が民間施設を空爆し、民間人6人が死亡、15人が負傷したと発表した。米軍側は地上からの対空砲火に応じ、5カ所の防空施設を攻撃したことは認めたが、「損害は調査中」としている。米英軍の空爆はフセイン政権転覆を目指す対イラク攻撃を前に頻度が増しており、2月以降、今回で14回目。
イラク軍報道官によると、同国南部の「飛行禁止空域」をパトロール中の米英軍機が2日午後10時前、バスラ州内の民間施設を攻撃した。国営イラク通信は、クウェートの基地へ帰還する米英軍機に対し、イラク軍防空部隊が応戦したと伝えた。
これに対し、米中央軍はイラク側から対空砲火を受けたため、首都バグダッドの南東約400キロの都市バスラ近郊と同150キロの都市クートなどで軍事施設を攻撃したとしている。(毎日新聞 2003/03/04)イスラエル軍、パレスチナ人3人を射殺
【ガザ地区4日ロイター】イスラエル軍は、ガザ地区のユダヤ人入植地付近で年輩のパレスチナ人羊飼い1人を射殺、ヨルダン川西岸でも武力衝突でパレスチナ人2人を射殺した。
これより先、米国はパレスチナ民間人の犠牲者が出ていることに懸念を表明していた。
イスラエル軍報道官は「パレスチナ人の移動が禁止されているネツァリム入植地南西の地点で発見したロバに乗ったパレスチナ人1人を射殺し、遺体をパレスチナに返還した。現在この件について調査を行っている」と述べた。
パレスチナ治安当局は、射殺されたのはネツァリムに隣接する村の85歳の羊飼いだったと発表した。
ネツァリムなどガザ地区のユダヤ人入植地は、パレスチナ国家樹立の動きが活発化して以来、2年5カ月にわたってパレスチナ人によるテロ攻撃の主要な標的となっている。(ロイター通信 2003/03/05)「爆弾ではなく本を」、豪全土で高校生が反戦訴え
【シドニー5日ロイター】シドニーやメルボルンなど、オーストラリアの主要13都市で「爆弾ではなく本を」のスローガンを掲げた反戦デモが一斉に行われ、大勢の高校生らが参加した。
シドニーでは、授業欠席を認める保護者の届け出を手にした高校生らが中心部のジョージストリートを行進、対イラク武力行使反対を訴えた。
参加者の1人は「イラクの学生が爆撃で学校を失う可能性に直面していることを考えれば、授業に出られないことなど問題ではない」と語った。
シドニーでは先月も対イラク戦争に反対するデモが行われ、ベトナム戦争時以来で最多となる2万人以上が参加した。(ロイター通信 2003/03/05)対イラク戦反対のデモ、「ヌード」で敢行 チリ
サンティアゴ――南米チリの首都サンティアゴでこのほど、米英などが構える対イラク武力行使に反対するデモ集会が開かれ、参加の男女約300人が公園内で一斉に衣服を脱いでヌードになり、反戦の大義などを訴えた。
デモ隊は1時間ほど気勢を上げた後、衣服を着用して大統領宮殿前へ行進。ここでも再び裸になり、集会を開こうとしたが警察隊が介入、放水銃などで規制に当たった。全裸の女性を含む十数人が拘束された。
警察は、公園内なら見逃せるデモ騒ぎだが、大統領宮殿前では無視出来ないと説明している。
デモを実施した組織名などは不明。(CNN 2003/03/05)反戦俳優の「ブラックリスト」化を警戒 米俳優組合
ロサンゼルス――米映画俳優組合(SAG)は3日、イラク攻撃に反対する映画関係者を排除するような発言が少しずつ表面化していることに懸念を示し、「ブラックリスト」づくりのようなことが二度とあってはならないと警告する声明を公式サイトに発表した。米政府のイラク攻撃に対して、米国では多くの俳優や映画関係者が表立って反対を表明している。
SAGは、イラク攻撃の是非をめぐる議論で「このところ対話の流れに憂慮すべき傾向がみられるようになった。『不適切な』見解を公言する著名人は、働く権利を奪って罰するべきだなどという意見が、見聞されるようになってきた。歴史の教訓をなにも学んでいない人々がいる。とんでもない事態だ」と、映画界の反戦論を封じようとする動きがあることを強く非難。「ブラックリスト復活は、そのわずかな兆しでさえ、二度と許してはならない」と強調した。
米映画界では1950年代に吹き荒れたマッカーシー上院議員の「赤狩り」旋風のあおりで、共産主義支持者とみられた 俳優や脚本家らの「ブラックリスト」が作られたことがある。ブラックリストにのった映画関係者は仕事を奪われ、オーソン・ウエルズ、チャーリー・チャップリン、アーサー・ミラー、ダシール・ハメットなど多くの才能が映画界から追放
された。
米NBCの番組「The West Wing」(邦題「ザ・ホワイトハウス」)で架空の大統領を演じている米俳優マーティン・シーン さんはこのほど、イラク攻撃に反対する自身のスタンスについて、「NBC幹部が不快だと公言している」と明らかにした。 NBC側は「幹部がそのような話をしているとは聞いていない」とこれを否定。さらに4日には、「マーティン・シーンは一市民として活動している。われわれは彼の意見と言論の自由を尊重する」と、シーンさんの個人的見解と番組とは無関係だとの声明を発表した。
また米俳優ショーン・ペンさんは先月、自分がイラク攻撃反 対を主張したため新作映画主演の約束を破られたと、製作者スティーブ・ビング氏を訴えた。ビング氏は、映画出演を自ら降りたのはペンさんの方だと主張し、逆にペンさんを訴えている。
またインターネット上では、反戦を表明する著名人の作品をボイコットするよう呼びかけるウエブサイトも増え始めており、 SAGはこうした一連の動きに強い懸念を示している。(CNN 2003/03/05)連合軍のイラク攻撃は国際法違反=国際法廷に持ち込まれる恐れ──豪州の法曹家43人が警告
【シドニー】連合軍のイラク攻撃は国際法違反であり、国際刑事裁判所(ICC)などの国際法廷に持ち込まれる可能性がある、とオーストラリアの43人の指導的な法律専門家が警告している。43人は元最高裁判事や長老弁護士、一流大学の国際法教授らのグループで、最近の新聞などに寄稿し、連合軍を構成する米英、豪州はイラク侵攻が国際法により正当化され得るという説得力のある論拠をまだ提示していないと指摘。また、現在、直接的な脅威に直面しているのはイラクであり、イラクが米国およびその連合国に先制攻撃を掛けることが正当化されるだろうと述べている。
グループは、国際法が2つの場合に武力行使を認めているとし、その1つは「攻撃が現実のものか、差し迫っている時にのみ自衛行動として認める」と規定した国連憲章第51条、もう1つは、国連安全保障理事会が武力の行使またはその脅しへの集団的対抗として武力の行使を認めた場合だが、安保理は国連憲章第7章により、交渉や追加的な兵器査察など他の手段によって回避できないような現実の脅威が存在する証拠があった場合に限って武力行使を認めることが可能であり、これはイラクには当てはまらないと論じている。グループは、イラクは攻撃を受ける懸念を有効に主張できる立場にあるので、この国連の原則は皮肉なことに、イラクが連合国側に先制攻撃を掛けるのを正当化すると述べている。〔AFP=時事〕(時事通信 2003/03/05)イラク問題:小泉首相「世論に従えば間違う場合もある」
参院予算委員会で5日午前、03年度予算案の審議が始まった。小泉純一郎首相は、国内世論の圧倒的多数がイラク攻撃に反対していることについて「戦争か平和かと問われれば、だれだって平和を望む。世論に従って政治をすると間違う場合もある。それは歴史の事実が証明している」と述べ、世論の動向に左右されずに対応を判断する考えを示した。直嶋正行氏(民主)の質問に答えた。
首相は、国連安保理の新決議採択なしに米英両国が攻撃に踏み切った場合の対応について「北朝鮮問題を考えても、日米安保条約が大きな抑止力になっている。今後も日米同盟と国際協調態勢の重要性をよく考えながら、対応していきたい」と述べた。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核兵器開発問題に対する日米協力も考慮して、米国支持を打ち出す姿勢をにじませたものだ。(毎日新聞 2003/03/05)豪各地で高校生がイラク攻撃反対デモ、制服姿2万人
【シドニー=平井道子】シドニーやメルボルンなどオーストラリアの主要都市で5日、高校生を中心にした対イラク武力行使に反対するデモが一斉に行われ、国営ABCテレビによると、ピーク時の参加者は豪州全土で2万人以上だった。
デモは学生団体などが各学校の生徒に呼びかけた。生徒らは制服姿で集まり、「爆弾ではなく本を」、「イラクの子どもたちのことを考えて」などと書いたプラカードを掲げて行進した。豪州政府はイラク武力行使に備え、すでに2000人の豪州軍部隊を湾岸地域に派兵しているが、最新世論調査では、国連決議のない対イラク武力行使に反対する意見は71%だった。 (読売新聞 2003/03/05)イラク戦後、米は石油と中東支配へ
バグダッド大学教授ハンマン・シャマー氏に聞く
イラクなど中東諸国の間では、米国がイラクを攻撃する真の目的は、大量破壊兵器の廃棄ではなく、サウジアラビアに次ぐ埋蔵量世界第2位のイラクの石油を確保することであり、平和的解決を訴える仏、独、ロシアも本音は別にある、との見方が強い。バグダッド大学のハンマン・シャマー教授(経済学)に国内の実情と今後の見通しを聞いた。(バグダッドで井上喜博)──湾岸戦争後と現在のイラクの経済状況は。
石油生産が半分を占めていた国内総生産(GDP)は湾岸戦争で10分の1に縮小したが、国連制裁の緩和により、2000年以降は増加に転じ、国民の生活水準も向上した。ただし、米国による攻撃の危機が高まってからは為替が下落し、イラク通貨ディナールの対ドル相場は以前の3分の2まで落ち込んでいる。──米国がイラクを攻撃した後はどうなるか。
米国の大手石油会社が利益を分配する形で、イラクの石油権益を手に入れるだろう。石油価格は1バレル=60ドルまで高騰するが、米国はその半額で輸入できる。フランスなどの欧州諸国、そして日本も経済的に深刻な打撃を受けるだろう。米国は石油を通じて世界経済を支配することになる。──戦争でイラク以外の中東地域への影響は。
イラクから石油の半分を無償供与され、残り半分も廉価で入手しているヨルダンの経済は壊滅するだろう。中東諸国のうち親米のサウジアラビアは体制維持の保証を与えられるが、反米のシリアやイランはイラク同様、体制転換を迫られる。アラブ諸国が力を失う中、イスラエルは領土的野心を達成するだろう。(中日新聞 2003/03/05)国連がフセイン打倒後のイラク再建案を極秘に作成=英紙報道
【ロンドン5日】英紙タイムズは、国連がイラクのフセイン政権が崩壊した後、同国に新たな政府を樹立する極秘の計画を立てていると報じた。同紙は、このことは国連の指導部がイラクとの戦争は不可避だとみていることを示していると指摘した。
同紙は60ページからなる同計画のコピーを入手したとして、この計画はルイズ・フレシェット国連副事務総長の命令によって6人のメンバーからなる立案グループがニューヨークで書き上げたものだと述べている。
同計画によると、国連はイラクが敗北した3カ月後に介入し、同国の自治政府の樹立を導く。しかし計画書は、国連はイラク油田の直接管理に当たったり、イラク当局者のフセイン大統領との関係の度合いを判断したり、米軍占領下での選挙の実施などにはかかわるべきでないとしている。その代わりに、国連がイラク新政府樹立を助けるために国連イラク援助部をつくることを提案している。
同紙は国連筋の話として、米国が国連安保理の第2決議を得ずにイラクとの戦争に突入した場合でも、この計画は実施されると報じている。〔AFP=時事〕(MSNニュース 2003/03/05)米大統領「北朝鮮も軍事手段で」
ブッシュ米大統領は3日、米紙ボルティモア・サンなど国内主要14紙と会見し、北朝鮮の核問題への対応について「外交努力がうまくいかなければ、軍事的にやらざるを得ないだろう」と述べ、軍事による事態解決に初めて明確に言及した。大統領はこれまで「外交的解決」を強調する一方、「あらゆる選択肢がある」という表現で軍事手段をとる可能性も示唆してきたが、「軍事的に」という言葉を使ったのは初めて。
共同電によると、北朝鮮による使用済み核燃料再処理施設の再稼働準備のほか、韓国の大統領就任式を前にしたミサイル発射、北朝鮮戦闘機による米偵察機への異常接近など相次ぐ「挑発的行為」に対してブッシュ政権がいら立っていることを示しており、強い警告を発した形だ。さらに米国民が北朝鮮の脅威に敏感になっている点について質問され「まず、ミサイル防衛システム開発を急ごう」と答えた。(スポニチ 2003/03/05)イラク化学工場、英企業が建設=政府も信用保証で後押し−有力紙
【ロンドン6日時事】6日付の英紙ガーディアンは、米政府がイラクの主要な生物・化学兵器の製造拠点と指摘するファルジャ(バグダッド郊外約80キロ)の化学工場は、米国の支持を背景に1985年に独企業の英子会社によって建設されたものだと報じた。
フセイン・イラク大統領は対イラン戦争で、イラン兵に毒ガスを使用していた事実が知られている。同紙によれば、当時のサッチャー英政権も、「ファルジャ2」と呼ばれる塩素工場がマスタードガスや神経ガスの生産拠点になる可能性を認識していたが、チャノン貿易相(当時)は外務省や国防省の反対を押し切って、建設を受注した企業に秘密裏に輸出信用保証を供与することを決定した。(時事通信 2003/03/06)ref. Britain's dirty secret (Guardian 2003/03/06) ガザ地区にイスラエル軍侵攻、パレスチナ人11人死亡
【ジャバリヤ(ガザ地区)6日ロイター】イスラエル軍はガザ地区で大規模な攻撃を行い、少なくともパレスチナ人11人が死亡した。
イスラエル国内で15人が死亡した自爆テロ事件への報復とみられており、死者の一部は戦車の砲撃を受けて死亡した。
目撃者や医療関係者らが語ったところによると、イスラエル軍はジャバリヤ難民キャンプに侵攻。攻撃で商業ビルが炎上し、消火活動が行われていたところに、イスラエル軍の戦車が突っ込んだという。
イスラエル軍側は、この攻撃に関する情報を把握していない、としている。(ロイター通信 2003/03/06)「平和」Tシャツ着用の弁護士逮捕 店側が訴訟撤回
ニューヨーク州ギルダーランド(AP)平和を訴えるTシャツを着ていた弁護士を不法侵入の疑いでショッピングセンターが訴えていた問題で5日、訴訟が取り下げられた。逮捕に抗議する約100人の反戦グループが同ショッピングセンターに押し掛ける騒ぎとなっており、経営者が事態を収めるため変心したとみられる。
州都オルバニー近郊のショッピングセンターで3日、不法侵入の疑いで逮捕されたのは、州裁判官倫理審査会の責任者スティーブン・ダウンズ弁護士(61)。同弁護士は息子のロジャーさん(31)とともに、ショッピングセンター内の店で「GivePeace A Chance(平和に機会を)」「Peace on Earth(地球に平和を)」の言葉を選び、プリントTシャツを注文していた。
2人ができあがったTシャツを着ていたところ、ショッピングセンターの警備員に呼び止められ、Tシャツを脱ぐか、さもなければショッピングセンターから出て行くように言われた。ロジャーさんはTシャツを脱いだが、ダウンズ弁護士がこれを拒否したところ、警察が呼ばれて不法侵入の疑いで逮捕され、連行されていた。スティーブン弁護士は無罪を主張したものの、夜間法廷に連行さて罪状認否にも立たされた。この保釈金を支払って釈放され、17日に次回の審理が予定されていた。
ロジャーさんは、訴えの取り下げは逮捕の事実を消すものではなく、「父は、この件に関して、なんらかの行動を取るだろう。ショッピングセンター側は、何が問題だったのかを、きちんと調査していない」と批判している。
デモ行進した人々はショッピングセンター側に対し、ダウンズ弁護士への訴えを撤回し、店側の考えを明らかにしない限り、デモを中止しないと通告していた。デモの企画者は「ここ数カ月間にこの店で、平和を主張するTシャツを着ていた人が出て行けと言われている。私たちは店側の方針となぜ逮捕されたのかを知りたいだけ」と説明している。
これに対し、ショッピングセンターの経営者は、ダウンズ弁護士の行動と服装が、他の買い物客にとって迷惑行為に当たるものだったとの声明を発表した。(CNN 2003/03/06)イラク反戦、全米で学生が平和求め行動 数万人参加
全米各地で5日、イラクへの武力行使に反対する大学生、高校生たちの抗議行動があった。学生平和団体が呼びかけたもので、主催者は360校以上で計数万人の参加者があったと見積もっている。
ニューヨークでは9.11テロ後の「反アフガニスタン武力行使デモ」でも中心となったユニオンスクエアに、高校生を中心に数百人が集まった。各大学や高校でも小規模な集まりがあった。
米メディアによると、各地のデモや集会はおおむね平和的だったが、ロサンゼルスではデモで交通を妨害したとして約20人が逮捕された模様だ。ニューヨークでも数人が逮捕された。
米国の反戦・平和団体は15日にワシントンなどで大規模な行動を予定している。(朝日新聞 2003/03/06)反戦デモ:イラク攻撃に反対し中学生ら授業放棄 英各都市で
【ロンドン岸本卓也】英国の各都市で5日、イラク攻撃に反対する中学生ら10代前半の若者たちが授業を放棄して街頭デモを行った。全国で数千人が参加したとみられている。ロンドンでは数百人がブレア首相の公邸に押しかけた。少年たちが公邸の門をよじ登ろうとしたため警官が出動する騒ぎとなった。
デモに参加したのは13歳から16歳の中学生がほとんどで、Eメールなどで連絡を取り合ったという。首相公邸前に集まった若者たちは「石油のための戦争はやめろ」「選挙権が持てる大人になったらブレアなんかに投票しないぞ」などと叫んで気勢を上げた。
英国では国連の承認なしのイラク攻撃に国民の7割以上が反対し、先月15日にはロンドンで100万人規模の反戦デモが行われるなど、ブレア首相は苦しい立場に追い込まれている。(毎日新聞 2003/03/06)北朝鮮ミサイル:「日本に着弾した場合は防衛出動」 防衛庁
防衛庁首脳は6日、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合の対応について「弾頭に実弾が搭載されていて、日本の領土に着弾した場合は(自衛隊の)防衛出動になる」との見解を明らかにした。
北朝鮮の弾道ミサイルをめぐっては、石破茂防衛庁長官が3日の衆院予算委員会で、着弾時の初動は自衛隊の災害派遣で対応する考えを明らかにしている。首脳の発言は、実弾が搭載されていれば、北朝鮮が日本を攻撃する意図は明白で、防衛出動の要件を満たすとの判断を示したもの。石破長官の答弁から一歩踏み込んだ。(毎日新聞 2003/03/06)イラク問題:詩人たちが反戦詩を朗読 米連邦議会
米国の対イラク攻撃に反対する詩人が5日、米連邦議会で反戦詩を朗読した。詩を朗読したのは「戦争に反対する詩人たち」の代表、ハミルさんら。
同グループが開いたウェブサイト(www.poetsagainstthewar.org)には1万3000通の反戦詩が届いている。約200編の詩をまとめ4月に出版計画。(毎日新聞 2003/03/06)ハリバートン子会社をイラク油田消火業者に選定=米国防総省
【ヒューストン6日ロイター】米国防総省筋は6日、イラクの油田の消火を監督する業者に、米油田サービス会社ハリバートン<HAL.N>傘下のケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)が選定されたことを明らかにした。
米国の対イラク開戦後を想定したもの、という。
ハリバートンは、米軍の兵たん業務を幅広くサポートしており、KBRは今回の選定業者の最有力候補との見方が大勢となっていた。チェイニー副大統領は、1995年から2000年にかけて、ハリバートンの最高経営責任者を務めていた。(ロイター通信 2003/03/07)米英軍機の飛行禁止区域での空爆、市民3人死亡=イラク軍
【バグダッド6日ロイター】イラク軍は、米英軍戦闘機がイラク南部の飛行禁止区域を爆撃し、イラク市民3人が死亡した、と発表した。
イラク軍の報道官は声明で、飛行禁止区域を監視飛行していた米英軍機が、アンバー郡の民間施設を攻撃し、3人が死亡した、とした。それによると、イラク軍は、米英軍機がクウェートの基地に戻る前に反撃した。
一方、米軍は、米英軍戦闘機がバグダッド西方の地対空ミサイル施設を攻撃した、とし、標的は軍事施設、としている。(ロイター通信 2003/03/07)劣化ウラン弾の使用も
【ロンドン=福田伸生】米英が対イラク軍事行動に踏み切る場合、劣化ウラン弾が再び使用される可能性が高そうだ。戦闘員、非戦闘員を問わず、がんなどの健康被害を起こす恐れが指摘されているものの、米英軍はイラクの戦車を無力化する性能を重視している。英陸軍は先月、スコットランド南部のダンジェナン演習場で、数百発の劣化ウラン弾を試射した。その後、湾岸へ移送されたチャレンジャー2型戦車が訓練に動員されており、イラクでの地上戦を想定した、とみられる。
陸軍は昨年、劣化ウランではなくタングステン を用いた対戦車弾を購入 する考えを明らかにした。海軍も、洋上艦に配備する対空砲に劣化ウラン弾を使わない方向を打ち出した。不使用こそ明言しなかったものの、ともに劣化ウラン弾を徐々に減らしていく考えだったとみられる。
欧州ではこの数年、コソボなどへ派遣された帰還兵が次々に白血病やがんを発病。旧ユーゴスラビアの紛争地帯で、北大西洋条約機構(NATO)部隊が大量に使った劣化ウラン弾との関係が疑われている事情がある。
しかし、国防担当のイングラム閣外相は最近、 湾岸へ派遣する部隊に劣化ウラン弾を調達する計画を公表。人体への悪影響が懸念されるにもかかわらず、前線に配備され、戦闘が始まれば使われるのは確実な情勢だ。
防衛関係者によると、米英やフランス、ロシアなどの戦車乗員はほぼ一様に、甲板を撃ち抜く能力で、タングステン弾などより劣化ウラン弾が優位、とみている。安価なこともあり、今回、数千両の戦車を保有するイラクとの戦闘に適した兵器、と判断した模様だ。(朝日新聞 2003/03/07)対イラク・安保理新決議案支持を強調──小泉首相
小泉純一郎首相は6日の参院予算委員会で、米国などが国連安保理に提出した新決議案について「イラクのフセイン大統領に、場合によっては戦争に入らざるを得ないという自覚を促すものだ」と述べ、武力行使を容認する意味も含めて決議案を支持する姿勢を強調した。
また、川口順子外相は「仏独露が武力行使をしてはいけないと言ったことがいかにイラクに間違ったメッセージを送っているか」と決議反対を宣言した3国を批判した。いずれも筆坂秀世氏(共産)の質問に答えた。(毎日新聞 2003/03/07)国連決議前提に新法策定/治安部隊に自衛隊派遣も
政府は8日、米国の対イラク攻撃の可能性が強まったことを受け、戦闘後の復興支援のため、治安維持部隊などの創設を盛り込んだ新たな国連決議を前提に、自衛隊の後方支援などを可能にする新法の具体的検討に着手した。米英両国も戦闘後、イラクに駐留して暫定政権樹立や復興支援にあたるには新たな決議が必要との認識で一致しており、政府はその採択に向け、国連安保理理事国に働き掛けていく方針だ。
自衛隊参加の形としては、輸送・通信・補給業務やイラクが保有していた化学兵器の廃棄処理を検討。ただ化学兵器については「処理能力の面からも困難」と、防衛庁内にも慎重論があるため、輸送などの後方支援にとどめることも想定している。
政府は湾岸戦争の教訓から、フセイン政権後の国造りで目に見える貢献策を模索。国連主導の復興支援の枠組みができれば自衛隊の派遣に対する世論の理解も得やすいと判断した。(四国新聞 2003/03/08)イラク攻撃反対に4万人 全国で統一行動
対イラク武力行使か否か、国際的な緊張が高まる中、非政府組織(NGO)や市民団体が8日、平和解決を求めて統一行動を全国で展開。東京では約4万人(主催者発表)が集会やパレードに参加し「NO WAR!」と訴えた。ピースボートなど47団体でつくる「WORLD PEACE NOW3・8」実行委員会の呼び掛け。東京の集会は千代田区の日比谷公園・野外音楽堂で午後2時にスタート。歌手の喜納昌吉さんが「この地球に戦争はいらない。戦争を追い出そう」と呼び掛け「花」を熱唱した。アムネスティ・インターナショナル日本の特別顧問、イーデス・ハンソンさんは「小泉(純一郎)首相は『世論に従えば間違う時もある』と言ったが、今回の世論は間違ってない」と強調。環境ライターの小林一朗さんは「米国について行くしかないとの意見もあるが、ついて行って捨てられたのがフセイン(大統領)だ。多国間の安全保障をつくる必要がある」と指摘した。小泉首相にふんした役者は「私が何をやったって言うんですか。何もやってないんです」「イラク攻撃を支持するなんてひと言も言ってない。態度で示しただけ」などと皮肉たっぷりに演説。会場は笑いに包まれた。集会後、参加者は「戦争はいらない」などと書かれた色とりどりのパネルを掲げ、銀座周辺をパレードした。(共同通信 2003/03/08)イラクの核物質入手を裏付ける「証拠」は偽物=IAEA事務局長
【国連7日ロイター】国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は、国連安保理事会で、イラクが核兵器開発を再開しようとしている、と米英が指摘している問題について、イラクが核爆弾を製造するためウランを購入しようとした、とする米国の主張は、虚偽の文書に裏付けられたものだ、と指摘した。
エルバラダイ事務局長は、イラクとニジェールとの間でウラン取引が行われたことの裏付けとされる文書について、「詳しく分析した結果、信頼のおけるものではない」とし、米国の主張には根拠がない、と結論付けたことを明らかにした。(ロイター通信 2003/03/08)ジョージ・マイケル、反戦Tシャツで放映カットも
ロンドン(CNN)英歌手ジョージ・マイケルさん(39)が対イラク武力行使の反対を訴える字句が描かれたTシャツ姿で番組収録に参加したとして、英BBCテレビは同シーンを放送しない方針を明らかにした。番組の放送予定日は7日夜だが、放映の有無の是非をめぐって内部協議が進められている模様だ。
マイケルさんは、BBCの音楽番組「Top of the Pops」に出演し、ドン・マクリーンの反戦曲「The Grave」を披露した。しかしその際に着用していた「No War, BlairOut(戦争反対、ブレア出て行け)」と書かれたTシャツが問題視された。
BBC側はTシャツについて、テレビ局の放送ガイドラインに反すると指摘。広報担当は、マイケルさんは歌手として登場しており、政治について論議する番組ではないなどと説明している。
マイケルさんは、撮影時にTシャツを脱ぐように言われたとも主張しているが、BBC側はこれを否定している。
マイケルさんはこれまでにも、イラクに対する英国と米国の政策を風刺した新曲「Shoot the Dog」をリリースするなど、一部で論議を呼んでいた。(CNN 2003/03/08)「イラク攻撃は国際法違反」 英仏学者がブレア首相に警告
英仏の著名な大学で国際法を教える学者16人がブレア英首相に公開書簡を送り、「国連安保理の明白な同意を得ずにイラク攻撃に踏み切る場合、国際法違反となる」と警告した。
書簡は7日付の英紙ガーディアンに掲載された。侵略に対する自衛であるか、集団で脅威に対処する行動を安保理が認めない限り、国連憲章は戦争を禁じていると指摘。イラクによる将来の攻撃といった仮説に基づく軍事力の先制使用には法的な根拠がない、と主張している。
英国が過去、安保理で32回も拒否権を行使した事実にもかかわらず、武力行使を容認する新決議案の採決をめぐり、フランスやロシアによる「非合理な拒否権の行使」を無視する、と公言する首相を批判。第2決議を経ずに米英が戦争を始めれば、国際社会における法の支配の原則を大きく傷つけるだろうと訴えた。
16人はオックスフォード、ケンブリッジやパリ大学の教授ら。ブレア首相のシェリー夫人と同じ事務所で、弁護士として活動する法学者も含まれている。(朝日新聞 2003/03/08)ref. War would be illegal (Guardian 2003/03/07) 米ホワイトハウス前で反戦集会、著名女性作家ら逮捕
【ワシントン8日ロイター】イラク攻撃阻止を求める反戦集会が8日米ホワイトハウス前で行われ、著名作家アリス・ウォーカーさんやマキシン・ホン・キングストンさんら女性23人が逮捕された。
集会を主催した反戦団体コードピンクの関係者が明らかにした。
警察当局は、非常線を越えた封鎖区域で集会を行ったとして、ホワイトハウス前の歩道で約25人を逮捕したとしている。
1983年に小説「カラーパープル」でピュリツァー賞を受賞したウォーカーさんは、逮捕前にCNNテレビに対し、「大統領はわたしたちの声が聞こえず、姿も見えないふりをしているが、いつかはわたしたちの声と姿を認識するだろう」と語っていた。(ロイター通信 2003/03/09)全米各地で反戦デモ「ブッシュの戦争にノー」
「国際女性デー」にあたる8日昼(日本時間9日早朝)、全米各地でイラクでの戦争に反対するデモ行進があった。ワシントンでは1万人近い人たちが、今回のシンボルカラーであるピンクの衣装やバッジを身にまとい「ブッシュの戦争にノー」「戦争こそテロだ」「石油のために血を流すな」などのプラカードを掲げ、ホワイトハウスに向けて歩いた。
デモ隊は太鼓あり、張りぼての人形あり、童謡の替え歌ありでにぎやか。対イラク攻撃に反対し国連の査察延長を主張したフランスやドイツにお礼を言う「フランスよ、ありがとう」「古い欧州に感謝」といった看板があり、「査察は有効、戦争は無効」「ブッシュから米国を守ろう」と大書した紙を持つ人もいた。
折り鶴十数羽をつなげ、棒の先にくくりつけて行進に参加したイリーナ・ホロウェルさん(22)と父トムさん(48)親子の場合、反戦デモの参加は今年1月から数えて4回目。折り鶴が日本で平和のシンボルだということは、小学生時代の日本人の友人から聞いたという。
「デモが戦争を止められるかどうかはわからないが、不可能ではないと思う。少なくとも開戦が遅れているのは事実でしょう」とイリーナさんはいう。
デモ隊はワシントン郊外の公園から、約1時間かけてホワイトハウス前に到着。ホワイトハウスを取り囲むように行進を続けた。周辺では、立ち入り禁止線を越えたとして、25人が逮捕された。(朝日新聞 2003/03/09)Were Neo-Conservatives' 1998 Memos a Blueprint for Iraq War?
(ABC NEWS 2003/03/10)ゲリラ側の核報復恐れ断念 越で戦術核使用検討の米軍
【ワシントン9日共同】ベトナム戦争が泥沼化していた1966年、米国防総省が当時の北ベトナムから南ベトナムの共産ゲリラ勢力への補給路遮断などを目的に戦術核兵器の使用を検討しながら、中ソなどの支援を受けたゲリラによる核報復攻撃の恐れなどから断念していたことが、このほど秘密指定を解かれた米公文書や関係者の証言で明らかになった。
公文書は、国防総省がベトナム戦争での戦術核使用の可否について核専門家4人に委託した研究の報告書「東南アジアにおける戦術核兵器」(55ページ)。安全保障・環境問題シンクタンク「ノーチラス研究所」が情報公開法に基づき入手した。
報告書は、ホーチミン・ルートと呼ばれた同補給路への攻撃などのシナリオを具体的に研究し、米軍の戦術核使用は「軍事上、決定的に有利とはいえない」と結論。核を使用すれば、当時のソ連や中国が北ベトナムや南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)に核兵器を提供し、限られた数の基地に集中する米軍が核攻撃で大きな被害を受ける可能性を警告している。
また長期的には世界各地で「核ゲリラ活動」の危険を高めるとしており、米政府が60年代から今日と同様に核テロを警戒していたこともうかがえる。当時、報告書作成に加わったノーベル物理学賞受賞学者スティーブン・ワインバーグ現テキサス大教授は「地下壕(ごう)をたたく小型核兵器の開発など、最近、核兵器を抑止以外の目的に使おうとする動きがあるが、当時と同じ(不使用の)結論に達するよう望む」と話している。(共同通信 2003/03/10)攻撃反対集会に数十万人 インドネシア、外相も出席
【ジャカルタ9日共同】世界最多のイスラム教徒人口を抱えるインドネシアの首都ジャカルタや第2の都市、東ジャワ州スラバヤで9日、米国などによる対イラク攻撃に反対するデモや集会が行われた。
ジャカルタでは1万人以上が中心部の独立記念広場に集まり、参加者が一斉に地面に横たわる「ダイ・イン」を行い、抗議の意思を表明。スラバヤでは同国最大のイスラム組織で東ジャワ州が本拠地のナフダトール・ウラマ主催の平和祈念集会が開かれ、数十万人が参加、ハッサン外相など一部閣僚も出席した。
いずれも主催者側が参加者に整然とした行動を求めたこともあり、混乱はなかった。(共同通信 2003/03/10)「米国人は独裁者のよう」 独国防次官が痛烈批判
【ベルリン10日共同】9日付のドイツ紙ウェルト日曜版によると、同国のコルボー国防次官は5日の政治集会で「米国人は一方的に物事を決定し、独裁者のようだ」と厳しく批判した。ドイツは米国などが計画するイラク攻撃に一貫して反対しており、今回の発言で両国の外交関係は一段と悪化しそうだ。
同紙によると、次官は、ドイツをリビアやキューバと同列視したり「古い欧州」などと批判したラムズフェルド米国防長官を「外交的な態度を知らない」と批判した。(共同通信 2003/03/10)シリアで大規模な反米デモ
【ダマスカス9日ロイター】イラクとイスラエルに対する米国の姿勢に反対する、シリアのアサド大統領を支持するレバノン人やパレスチナ人の集会が、シリアの首都ダマスカスで行われた。
シリアは、国連安全保障理事会の理事国。イラクの大量破壊兵器廃棄期限を17日とする米英両国の修正決議案には、査察継続を主張する立場から反対票を投じるとみられている。
米大使館前を機動隊が厳重に警備する中、付近に集結したデモ隊は、大統領官邸に姿を見せたアサド大統領をたたえる声を上げた。
デモは、レバノンの大統領官邸前から推定約2000人の規模で始まり、ダマスカスへの途中で勢いを増していった。
デモ主催者によると、レバノン各地から2万人を超える参加者があったという。また、ある交通警官によると、約500台の乗用車や100台を超えるバスが会場へ向かった。(ロイター通信 2003/03/10)パキスタンでイラク攻撃に反対する大規模デモ
パキスタンの首都イスラマバード近郊のラワルピンディで9日、イラク攻撃に反対する大規模なデモ行進があり、数十万人が参加した。ラワルピンディでは今月初めにアルカイダの最高幹部が逮捕されたばかりだが、デモ隊の中にはオサマ・ビンラディン氏のポスターを堂々と掲げる姿も見られた。
群衆は「ブッシュを倒せ」「石油のための戦争にノー」「アラーは偉大なり」などと書かれたプラカードを手に、片側3車線の道路を2キロ以上にわたって埋め尽くし、少なくとも30万人を超えた模様。今月2日の南部カラチでの数万人のデモをはるかに上回った。主催者のイスラム原理主義政党は「500万人が参加した」と主張し、警備にあたった警察当局は3万人としている。
演壇に立った政党幹部は「中ロ仏独が反対している米国のイラク攻撃決議案をイスラム教国のパキスタンが支持するなどということがあれば、この上ない恥だ」と、親米ムシャラフ政権を強くけん制した。パキスタンは国連安保理非常任理事国。(朝日新聞 2003/03/10)チベット亡命政府緊急発表
ダライ・ラマ法王 イラクでの戦争の脅威に対する祈祷を行う
「すべての戦争においてもっとも大きな被害を被るのは、貧困にあえぐ人、そして無力な人である」
(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 2003/03/11)Israel's Secret Weapon (BBC NEWS 2003/03/11) 米議員がユダヤ批判で謝罪
【ワシントン11日共同】11日の米紙ワシントン・ポストによると、米バージニア州選出のモラン下院議員(57)=民主党=が反戦集会で「対イラク戦(に向けた動き)はユダヤ系社会の強い支持が背景にある」と発言し、ユダヤ系団体から強い批判を受けて謝罪に追い込まれた。
モラン議員は今月3日、同州レストンで開かれた集会で「社会的な影響力が大きいユダヤ系指導者は(開戦に向けた)方向を変えることができるし、そうすべきだ」などと発言。ユダヤ系団体は、ユダヤ人が国際関係を操っているような印象を与える「許し難い発言」と反発していた。
同議員は「配慮のない発言だった。ユダヤ系が戦争の背後にいるような印象を与えてしまった」と謝罪した。同議員は7期目のベテラン。(共同通信 2003/03/11)国際刑事裁判所が発足 訴えは既に200件
【ハーグ11日共同】大量虐殺などを裁くための初の常設法廷である国際刑事裁判所(ICC)の発足式典が11日、アナン国連事務総長らが参加して所在地のオランダ・ハーグで開かれ、ハドソンフィリップス判事(トリニダードトバゴ)ら18人の裁判官が宣誓した。
ICCは昨年7月に発効したローマ条約(署名139カ国、批准89カ国)に基づき、大量虐殺、人道に対する罪、戦争犯罪、侵略の罪を犯した個人を裁く。既に200件を超える訴えが寄せられており、4月に検察官が選任され次第、訴えの内容の検討に入る。
国際社会が戦争犯罪を裁いた例としては、第2次世界大戦直後のニュルンベルク裁判、東京裁判や冷戦崩壊後の旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷などがあるものの、いずれも犯罪が行われた後の臨時の裁判。このため常設法廷であるICCには犯罪抑止の役割も期待されている。
しかし、中国、インドなどは署名せず、米国もブッシュ政権になって署名を撤回している。日本も国内法の整備の必要があるとして未署名だ。(共同通信 2003/03/11)イラク攻撃でかん口令=イスラエル
【エルサレム10日時事】イスラエル政府は10日、米軍が準備を進めるイラク攻撃について、攻撃の日時などに関する発言を慎むよう閣僚や在外公館に指示した。首相と外相、国防相の3者だけに発言が許される。(時事通信 2003/03/11)国連の承認を得ないイラク攻撃、国連憲章に違反=事務総長
【ハーグ10日ロイター】国連のアナン事務総長は、米政府に対し、国連の承認を得ないイラク攻撃は正当性に乏しく、国連憲章に違反する、との認識を示した。
イラクに対する武力行使を容認する国連決議案の採決を控え、安保理に団結を訴えたもの。アナン事務総長は、武力に訴える前に、あらゆる平和的な武装解除の方法を使い尽くすべきだ、との認識を示した。
アナン事務総長は、会見で、「国連安保理国は、重大な選択に直面している。共通の立場で一致できず、安保理の承認なしに行動がとられた場合、そのような行動の正当性と行動への支持は大きく損なわれる」と発言。
さらに、「米国などが、安保理の枠を超えて軍事行動に踏み切った場合、(国連)憲章に従っているとはいえなくなる」と述べた。(ロイター通信 2003/03/11)反戦署名100万人分が国連安保理に届く
ワシントン(CNN)俳優のジェシカ・ラングさん、イーサン・ホークさんも参加している反戦団体の代表らが10日、戦争反対のために世界から集められた署名を国連安全保障理事会に届けた。署名は100万人分以上あるという。
署名を集めた団体は「ウィン・ウィズアウト・ウォー」など。団体によると署名は5日間で集まったといい、バン5台で届けられた。
「ウィン・ウィズアウト・ウォー」幹部のトム・アンドリュース元下院議員は「今回の署名送り届けは、これから1週間続く世界的な行動の最初のものだ」と話している。
同元議員は「安保理メンバー国は、武力行使を承認するよう米国から圧力を受けている。『平和のために立ち上がろう。イラク・フセイン大統領から世界を守るのに、戦争はいらない』というメッセージを、世界の人からメンバー国政府に送るのだ」と話した。
国連本部の隣の建物で記者会見したラングさんも「今回の行動は、立ち上がり、発言するよう、人々に勇気やきっかけを与えるものだ」と話した。
反戦集会は15日、ワシントン、サンフランシスコ、ロサンゼルスで大規模なものが予定されている。(CNN 2003/03/11)米外交官、またイラク攻撃に抗議の辞職
ワシントン──米国務省当局者は10日、ブッシュ政権のイラク攻撃計画に抗議して、外交官ジョン・ブラウン氏が辞職したと明らかにした。イラク攻撃計画に抗議して米外交官が辞職するのはこれで2人目。
ブラウン氏はパウエル国務長官に送った手紙で、「私は、自分の良心において、ブッシュ大統領のイラク攻撃計画を支持できない。世界各地で米国は、不当な武力行使と関わりを深めている。大統領は他の国々の意見を軽視し、公の外交を無視しており、これは反米の新世紀を生み出している」とブッシュ大統領を強く批判した。
ブラウン氏は1981年に米外交官となり、ロンドン、プラハ、クラクフ、キエフ、ベオグラード、モスクワなどで勤務している。
先月にもアテネの米大使館に勤務する政治担当参事官が、同様の理由で辞職している。(CNN 2003/03/11)ミサイル防衛、「決定する時期」 参院決算委で石破長官
石破防衛庁長官は10日の参院決算委員会で、北朝鮮のミサイル発射実験に関連して、日米が共同で技術研究を進めているミサイル防衛(MD)について「安全保障会議の議を経て決定する時期だろうと思っている」と述べ、導入に向けた本格的な議論を進めるべきだ、との考えを示した。
ミサイル防衛については、開発・配備への移行は別途判断するというのが従来の政府方針。石破氏は昨年12月、米国のラムズフェルド国防長官と会談した際にも「将来の開発・配備」に言及したが、その後、「検討するとは言っていない。今までの政府のラインと変わらない」などと釈明していた。
決算委で、石破氏は「現実問題として米国で配備されるようになったこと、冷戦時代は米ソしか持っていなかった弾道ミサイルを45、46カ国も持っていることをどのように考えるか。政府として大きな責任を有している」と述べ、大量破壊兵器の拡散が進んでいることなどを踏まえた対応が必要と強調した。
また、小泉首相は日本全土を射程内とする北朝鮮の弾道ミサイルについて「日本への攻撃とみなした場合、米国は自国への攻撃とみなすとはっきり言っている。これが大きな抑止力になっている。それを間違えるような馬鹿なことは北朝鮮はしないと思う」と述べ、日本へ向けて発射される可能性は低いとの認識を示した。いずれも江本孟紀氏(民主)の質問に答えた。(朝日新聞 2003/03/11)「謀議罪」など新設、刑法改正案など閣議決定
政府は11日の閣議で、殺人など重大犯罪を組織的に計画しただけで処罰できる「謀議罪」の新設や、土地や建物に居座り、競売などの強制執行を妨害する「占有屋」への罰則強化を柱とする刑法や組織的犯罪処罰法などの改正案を決定した。今国会での成立を目指す。
改正案は、2000年12月に署名した国際組織犯罪防止条約の締結に伴う罰則の整備が中心。(読売新聞 2003/03/11)米国、対イラク戦に備えてさらに強力な劣化ウラン弾を準備?(上)
米国、対イラク戦に備えてさらに強力な劣化ウラン弾を準備?(下)
(WIRED NEWS 2003/03/12-13)Out of the straitjacket
The US wants to use potentially lethal chemicals against Iraq - despite the fact that this would contravene international law (Guardian 2003/03/12)米、ステルス戦闘機を韓国派遣へ=演習に参加、北朝鮮けん制も
【ワシントン11日時事】米国防総省当局者は11日、レーダーで発見されにくいステルス性能を備えたF117A戦闘機を、現在実施している米韓合同軍事演習「フォール・イーグル」に参加させるため、韓国の群山空軍基地に一時派遣することを明らかにした。同戦闘機の米韓演習参加は1993年以来。
米国は北朝鮮に対する抑止力強化を図るため、グアム島に長距離爆撃機B1など24機を増派。ステルス戦闘機の派遣には、原子炉再稼働や米偵察機への威嚇など、挑発行為を繰り返す北朝鮮をけん制する狙いもあるとみられる。(時事通信 2003/03/12)コンゴ共和国でエボラ熱、100人が死亡しゴリラが大量死
【ブラザビル11日ロイター】コンゴ共和国の辺境地にある森林帯でエボラ出血熱が流行し、これまでに100人が死亡、保護区に生息しているゴリラの約3分の2が死亡している。
同国のモカ保健相は、エボラ対策への寄付受領式で、「死者の数が100人に達した」と述べた。
前回の流行は1月で、首都ブラザビルから約700キロ北方のキュベット・ウエストにある密林地帯で起きた。
エボラ出血熱は、体液との接触を通じて感染し、致死率は50−90%。高熱と頭痛があり、重度の内出血がみられる場合もある。
モカ保健相は「エボラ対策として、政府はこれまでに、3億CFAフランを支出しているが、国家だけでは対応し切れない」と述べた。(ロイター通信 2003/03/12)米空軍、超大型爆弾の投下実験を実施
【エグリン空軍基地(米フロリダ州)11日ロイター】米空軍は、超大型爆弾「マザー・オブ・オール・ボムズ(MOAB、全ての爆弾の母)」の初の投下実験をフロリダ州北西部で実施したと発表した。
実験は、成功に終わったという。
米国防関係者は、今回の投下実験について、イラク攻撃を控え、米国の軍事力をイラクに見せつける狙いがある、との見方を示している。
空軍基地の報道官によると、投下実験は、米東部時間午後2時過ぎに行われた。爆発時には「雷のような」音が響き渡り、「ほとんど聞こえないほどの爆音だった」という。
MOABは、重量2万1000ポンド(9450キログラム)。破壊力は、現在、米国が保有している最大の通常爆弾で、2001年にアフガニスタンのトラボラで使用された「デージーカッター」(重量1万5000ポンド、6750キログラム)を40%上回る。(ロイター通信 2003/03/12)米、新型爆弾の実験成功 イラクで使用の可能性示唆
【ワシントン11日共同】米国防総省は11日、フロリダ州のエグリン空軍基地で同日、通常兵器としては世界で最も破壊力の強い新型爆弾「MOAB爆弾」の投下実験を実施、成功したと発表した。この日の実験は、イラクへの威嚇の意味合いが強いとみられる。マイヤーズ米統合参謀本部議長らは同日、イラク攻撃で米軍が初めて実戦使用する可能性を示唆した。同爆弾には核兵器に次ぐ殺傷能力があり、イラクで実際に使用すれば、国際的な批判を浴びることもありそうだ。同爆弾は重量約2万1000ポンド(約10トン)で、精密誘導システムによって航空機から目標地点に向け投下される。アフガニスタン・トラボラのテロ組織アルカイダ掃討作戦で米軍が使用した、半径500メートル以内の物を破壊し尽くす特殊大型爆弾「BLU−82」(通称デージーカッター)の約1.4倍の威力を持つ。(共同通信 2003/03/12)米、通常兵器では最大の新型爆弾を実験 対イラク戦想定
米空軍は11日、非核兵器では史上最大となる新型の空中爆発爆弾「MOAB(モアブ)」の爆発実験を米フロリダ州で初めて実施し、成功したと発表した。地上付近で爆発し、高さ約3000メートルのキノコ雲を生じる巨大爆弾で、地表面に強い圧力がかかる。
イラク戦の際、砂漠地帯に展開しているイラク軍の地上部隊や地下施設破壊などへの使用を想定している模様だ。戦意喪失などの心理的な効果も期待できるという。
ラムズフェルド米国防長官は同日の記者会見で「(この兵器の)目的は、フセイン(大統領)が協力するよう強い圧力をかけるためのものだ」と述べたうえ、戦争になった場合、「イラク軍は戦闘意欲を失い、フセインにとっては亡命を促す動機となる」と同爆弾の破壊力を誇示した。
国防総省によると、モアブは、アフガニスタン攻撃で使われた通称デイジー・カッター(約6800キロ)と呼ばれる爆弾の改良型で、昨年に開発が始まった。精密誘導型の巨大爆弾で重量は約9700キロ。戦闘機では運べず、C130型輸送機に搭載する。
モアブは「すべての爆弾の母」の頭文字にもなる。旧約聖書に出てくる古代イスラエル周辺の小民族モアブ人の意味にも当たるが、国防総省が意図しているかは明らかになっていない。(朝日新聞 2003/03/12)世界に一つだけの花 SMAP新曲、「反戦歌」と反響
「もし、世界中のすべての人が、ありのままの自分を好きになれたら、戦争なんてなくなると思う」
SMAPの稲垣吾郎さんや草なぎ剛さんが、新曲「世界に一つだけの花」のテレビCMで語る言葉が、従来のファン以外の人々の心も引きつけている。5日発売のCDはすでに出荷枚数が120万枚を突破した。インターネットのホームページには、イラク情勢や戦争を考えるきっかけになった、といった声が寄せられている。
作詞、作曲はシンガーソングライターの槙原敬之さん。昨年発売されたアルバムの中に収録されていたが、草なぎさん主演のテレビドラマ「僕の生きる道」の主題歌に選ばれ、シングルリリースされた。
曲は、違う種を育て、違う花を咲かせることに懸命になればいい。誰が一番、という争いは必要ない。ナンバー1ではなく、オンリー1を──と歌う。
今月7日夜のTBS系「NEWS23」にSMAPが出演した。米国や日本での反戦運動の模様が放映された後、この歌が紹介された。キャスターの筑紫哲也氏はメンバーに「これは反戦歌だと思う」と語った。
福岡市の新星堂博多店は「従来のファン以外に、中高年の男性客が買い求めていく。『どうして知りました』と聞くと、ニュース番組に彼らが出演し、戦争の話をしていたので関心を持った、と言っていた」と話し、これまでにない動きに驚いている。
歌詞は直接、戦争を取り上げたものではない。しかし、発売元のビクターエンタテインメントも「いつ戦争になってもおかしくないイラク情勢の中で、反戦歌のように受け取られたのかもしれない」という。
タワーレコード福岡店も「今回は子どもを持つ主婦層が目立っている。稲垣吾郎や草なぎ剛のメッセージに、聴いてみたいと思ったのでは」と見ている。
両店とも、5日の発売以来、トップの座を譲ってはいない。
SMAP関連のホームページでは、「最初はこじつけかなー、って思いました。でも状況を考えると、この言葉がメッセージに決まったのかと思う」といった意見交換が盛んに行われている。(朝日新聞 2003/03/12)イラク問題:戦後利権を協議か 石油メジャーと英政府
12日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、「フセイン後」のイラク原油の利権について、欧州系石油メジャーのBPとロイヤル・ダッチ・シェルがこのほど英政府高官らと協議したと報じた。
同紙によると、シェル関係者は、政府側に「イラク新政権が外国投資を求めた場合、(各国の)石油会社に均等な機会が与えられ、公正な競争が行われる」よう求めたことを明らかにした。
英政府筋によると、米英両国とも戦争経費を戦後の石油関連収入でまかないたいと考えているという。(ロンドン共同)(毎日新聞 2003/03/12)米国防長官がABBの北朝鮮取引に関与・スイス紙
【チューリヒ=磯山友幸】ラムズフェルド米国防長官が長官就任前に、スイスのエンジニアリング大手ABBによる北朝鮮取引に関与していたとスイスの主要各紙が報じた。同氏は1990年から2001年2月までABBの社外取締役を務めていた。
ABBは2000年初め、北朝鮮の原子力発電所向けに約2億ドルで部品やサービスの供給契約を結んだ。北朝鮮との取引は、核兵器開発の放棄と引きかえに2基の原子炉建設を認めた1994年の米朝合意を受けて始まったとしている。
ABBはラムズフェルド氏が在任時に、ほとんどの取締役会に出席していたという。ただ「取締役会の個別事案についてはコメントできない」としており、北朝鮮との取引にどの程度関与したかは不明だ。(日本経済新聞 2003/03/12)ref. Rumsfeld was on ABB board during deal with North Korea
(swissinfo 2003/02/24)米が北朝鮮核施設爆撃を打診=先月中旬、韓国に−ネット報道
【ソウル13日時事】韓国のインターネット上のメディア「オー・マイ・ニュース」は13日、米政府高官が2月中旬、韓国の盧武鉉政権で閣僚に就任したさる人物に対し、北朝鮮の寧辺にある核施設への奇襲爆撃を打診していたと報じた。韓国側の人物は、北朝鮮の反撃でソウルなどに甚大な被害が予想されることから、「問題外だ」と返答したという。(時事通信 2003/03/13)NY市も反戦決議 対イラク軍事行動
【ニューヨーク12日共同】米国の対イラク軍事行動についてニューヨーク市議会は12日、国連決議の履行を迫る他の手段が尽きていない限りは反対するとの決議を賛成31、反対17で採択した。ニューヨーク市は世界貿易センタービルへのテロで多数の死者を出した地元だけに、市議会は昨年10月から、対テロ戦争と関係付けたブッシュ政権のイラク攻撃にどういう姿勢を打ち出すか協議を続けていた。
決議案は当初、国連の承認がない戦争は「中国と台湾、インドとパキスタンなど他の諸国の同様の行動」に道を開くとして、より強い反対の内容になっていたが、結局、最後の手段としては戦争を容認するような表現に落ち着いた。戦争反対決議は既に、ロサンゼルス、シカゴなど米国内125以上の都市が採択している。(共同通信 2003/03/13)オノ・ヨーコさんが反戦広告「イマジン・ピース」
【サンフランシスコ12日共同】故ジョン・レノンさんの妻オノ・ヨーコさんが12日付の米紙サンフランシスコ・クロニクルに反戦を訴える全面広告を掲載した。広告には「イマジン・ピース(平和のことを考えて)」とだけ掲げ、緊迫するイラク情勢を前に平和への思いを新たにするよう呼び掛けている。「イマジン」はレノンさんが1971年に発表したヒット曲のタイトルで、曲は世界の人々が平和に暮らす日を想像してみようと訴えていた。同紙によると、オノさんは4万2000ドル(約500万円)を広告料として支払った。(共同通信 2003/03/13)オノさんが平和メッセージ ピースイベント呼び掛け
故ジョン・レノンの夫人オノ・ヨーコさんが14日、誰でもいつでも参加できる平和のための行動に取り組もうとの呼び掛けを「ジョン・レノン音楽祭」のホームページ(HP)でスタートさせる。文中に直接表現はないが、米国のイラク攻撃への反対の意思が込められている。世界に向けても同じようなメッセージを送るという。「ジョン・レノンに捧(ささ)げるピース・イベント」として、HPには日本語と英語で詩的な文章が書かれている。
旅先、家、心を踊らせること−の3つに分かれており「中東を訪れる」「世界中の人たちが平和に生きているのを想像する」「人々の声を聴く」といった、誰でも1人でできることを提案。「自分自身が平和でいることで、あなたはすでに平和な世界の一部」とつづっている。
それぞれの取り組みについて、メールでHPに送ってほしいとも呼び掛けている。
アドレスはhttp://www.dreampower-jp.com/peace
オノさんは2001年9月と今年2月にも、平和を訴える全面広告を米紙ニューヨーク・タイムズに載せている。(共同通信 2003/03/13)日本は新決議案支持 「国際社会は断固たる姿勢を」
【ニューヨーク12日=内畠嗣雅】日本の原口幸市・国連大使は12日、国連安全保障理事会のイラク問題に関する公開討論で発言し、国際社会はイラクに対して断固たる姿勢を明示すべきだとし、米英両国とスペインが提示している新決議案への支持を表明した。
原口大使は7日の国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長らによる安保理報告に言及し、イラクの査察への協力が限定的だというのは国際社会の共通した認識だと指摘。イラク問題の平和的解決はイラク政府が抜本的に姿勢を改めるかどうかにかかっており、安保理は国連の権威と実効性を守るためにも新決議を採択すべきだと訴えた。
安保理は11、12の両日、理事国以外の国・機構がイラク問題での見解を表明する公開討論を開催、計56カ国・機構の代表が発言した。(産経新聞 2003/03/13)「核施設の爆撃提案」は誤報=盧韓国大統領
【ソウル14日時事】韓国の盧武鉉大統領は14日の閣議で、北朝鮮の寧辺にある核施設への奇襲爆撃を米政府が韓国側に提案したとの報道について「あり得ない話。深刻な誤報だ」と強い不快感を示した。青瓦台(大統領官邸)スポークスマンが明らかにした。(時事通信 2003/03/14)マレーシアでイラク攻撃反対デモ
【クアラルンプール14日時事】マレーシア・クアラルンプール中心部にあるモスクの前で14日午後、米国のイラク攻撃に反対するデモが行われ た。最大野党・全マレーシア・イスラム党(PAS)が中心となって呼び掛けたもので、約2000人が集まり、反米スローガンを叫んだり、星条旗を燃やしたりした。(時事通信 2003/03/14)戦争差し止め訴訟を却下 ボストン連邦高裁
【ワシントン13日共同】米議員らがブッシュ政権による対イラク戦争は憲法に違反するとして、ブッシュ大統領とラムズフェルド国防長官に戦争の「差し止め」を求めていた訴訟でボストン連邦高裁は13日、司法機関が大統領府と立法府の権限の範囲について判断するのは不適当とする同連邦地裁の判断を支持、原告側の訴えを却下した。
原告側は合衆国憲法が「宣戦布告」の権限は連邦議会にあると定めており、ブッシュ政権が宣戦布告なしで対イラク戦の準備に入ったのは憲法違反と主張、同地裁の決定を不服として上訴していた。
米上下両院は昨年10月に対イラク武力行使容認決議を可決。同決議が宣戦布告に代わり得るというのが多くの米憲法学者の見解となっている。(共同通信 2003/03/14)イスラエル軍、誤ってイスラエル人2人を殺害
【ヘブロン(ヨルダン川西岸)13日ロイター】ヨルダン川西岸で13日、イスラエル軍兵士と武装ヘリが、イスラエル人警備員2人を武装パレスチナ人と誤認して射殺した。
イスラエル軍が明らかにした。
軍は、ヘブロン南東のユダヤ人入植地で、丘をう回して近づいてきた不審な車を発見したため発砲した、と説明。
この地域ではここ数日、ユダヤ人入植者2人とイスラエル兵1人が射殺されるなど、パレスチナ人による「テロ攻撃」が頻発しており、警戒を強めていたという。
パレスチナは、ヨルダン川西岸とガザ地区の検問所や道路の封鎖地点などに待機しているイスラエル兵は、発砲したがる傾向にあるとして、しばしば非難している。
29カ月にわたる衝突で、これまでに少なくとも1925人のパレスチナ人と726人のイスラエル人が死亡している。(ロイター通信 2003/03/14)中田英寿選手:HPでイラク戦争反対を訴え アクセスが急増
サッカー日本代表でイタリア1部リーグのセリエA・パルマに所属する中田英寿選手(26)が、自身の公式ホームページ(HP)にイラク戦争反対のメッセージを掲載、反響を呼んでいる。イタリア語で「愛」「平和」と書いただけのシンプルなものだが、HPには若者らから「平和の意味を改めて考える機会になった」などの声が寄せられている。中田選手は「より多くの人がイラク情勢に関心を持つきっかけになれば」と話しているという。
中田選手のマネジメントをしているPR会社、サニーサイドアップ(東京都)によると、イラク情勢が緊迫してきた先月末、本人から「HPに反戦のメッセージを載せたい」と申し出があった。同社の次原悦子社長(36)らと話し合い、「シンプルで伝わりやすい言葉」(中田選手)の掲載を決めた。
ベトナム戦争時に反戦の言葉として使われた「ラブ・アンド・ピース」をもとに、中田選手がイタリア語で「Amore」(愛)「Pace」(平和)と自筆で書き、「Hide」のサインも入れた。文字を天使が囲んでいる。
メッセージは今月6日から掲載され、直後から会員専用の掲示板に「イラク情勢に関心を持てるようになった」「私も戦争反対の声を上げたい」といった若いファンらからのメールが多数寄せられている。中田選手は多くの反響があったことについて「反戦メッセージの可能性を強く感じた。今後も折を見て行動したい」と話しているという。
中田選手の公式HPは98年5月に開設され、1日平均80万件のアクセスがある。日本語、英語など4つの言語に対応。本人のメッセージや写真などが多数あり、HPの人気投票でも常に上位にランクされている。アドレスはhttp://nakata.net 【佐藤岳幸】(毎日新聞 2003/03/14)イラクの市民と連帯へ 「祖国の過ち、正したい」──元CIA職員らの怒り
【アンマン山本紀子】近づく空爆を恐れ、多くの外国人がイラクから避難している中、バグダッドに向かう米国人たちがいる。「イラク・ピースチーム」という平和運動家のグループで、元米中央情報局(CIA)職員や医師ら10人が今週中にイラクに入り、市民と行動を共にするという。活動家たちは「『人間の盾』となって軍事施設にはりつくつもりはないが、私たちの存在で攻撃を止めることができれば」と願う。隣国ヨルダンで、ビザを取得中の彼らに話を聞いた。
ピースチームは主に、イラクへの経済制裁に反対する市民グループ「荒野の声」(本部・米国シカゴ)のメンバーで構成される。「声」は96年から50チームの訪問団をバグダッドに送り込み、薬やおもちゃを市民に届けている。現在バグダッドには約20人のメンバーがおり、米国人7人、カナダ人3人の計10人が今回、イラク入りする。
ニューメキシコ州から来たクリストソンさん夫妻は、ともにCIAに勤めた経験があり、中東情勢を分析するセクションにいたという。夫のビルさん(74)は「私が祖国の政策に反対するのは初めて。この半世紀で、今ほどアメリカが民主主義に反することをしようとしている時はない。イラクの大量破壊兵器が問題というなら、核で武装したイスラエルや英国はなぜ、問題にならないのか」と憤る。妻のキャシーさん(61)は「日本と違って残念ながら、戦争に反対を唱える人間は米国では少数派。イラクに入ったら、少しでも多くの米国メディアに私たちの声を届け、平和の世論を盛り上げたい」と話す。
都市開発の仕事に携わるシェーン・クレイボーンさん(27)は「私は一人っ子で、母親からイラク行きを強く止められた。でもイラクの子供を守るためだと説明したら『イラクの子供も、私の子供と同じように大切』とわかってくれた」という。クレイボーンさんは「世界の人口の5%に満たないアメリカ人が、世界の50%以上の資源を無駄遣いし、他国を侵略する。独り善がりだ」と言う。
1カ月の休みを取ったという女医のエープリル・ハーレイさん(47)は「私たちがなすべきことは、とにかくイラクに行き、市民と連帯すること。今からでも遅くない、戦争は避けられると信じている」と語った。(毎日新聞 2003/03/14)「ブッシュの戦争」 国連は無用?
神の意志だ 断酒で芽生えた信仰、政策に
対イラク武力行使をめぐる国連安全保障理事会の議論が大詰めを迎える中、「国連の支持がなくとも開戦する」と繰り返すブッシュ米大統領。その強烈な一国主義を理解する1つのかぎは、クリスチャンとしての信仰心だといわれる。フセイン政権打倒のイラク戦を、イラク国民に自由をもたらす「神の意志」と位置付ける。あまりに確信に満ちた発言を、危ぐする声も出ている。(ワシントン・沢木範久)●祈り
「毎日、神に祈っている。導きと知恵と強さを求めて。戦争になれば、将兵と、イラクの人々の安全を祈るだろう」
ブッシュ大統領は今月6日の記者会見で、「イラク問題とあなたの信仰がどう関係しているか」と聞かれ、待ってましたとばかりに答えた。
「会ったこともない、何千何万の国民が、私のために祈ってくれている。それがとてもうれしい」のだとも。
1月28日の一般教書演説では、大統領はイラク戦を「解放の戦い」とした上で、こう述べている。「自由とは、米国が世界に与える贈り物でない。神が人に与える贈り物なのだ」
一昨年9月の中枢同時テロ後、大統領は「テロとの戦い」を「善と悪との戦い」と位置付けた。昨年1月にはイラク、北朝鮮、イランが「悪の枢軸」と名付けられ、フセイン政権は最初に打倒されるべき「悪」となった。
こう振り返れば、大統領が「米国単独でも開戦」と強調することも理解できる。「悪」に対する神の戦いなら、国連の支持は2次的な意味しかもたないことになる。●改心
ブッシュ大統領はプロテスタント教会メソジスト派のクリスチャン。名門政治家の長男に生まれたが、若いころは、遊び人で、アルコール依存症に陥ったことも。40歳でローラ夫人から「酒を取るか、私を取るか」と迫られて断酒し、聖書の勉強会に参加して信仰心に目覚めた。
テキサス州知事だった1999年、大統領選へ出馬するにあたって牧師を集め「神から呼ばれてより高い地位を目指す」と宣言している。
今も毎朝5時半に起きて、1人で聖典を読む。就寝は夜10時半。ジョギングを欠かさず、白いワイシャツに青いネクタイという地味な服装を基本とする。
ブッシュ政権の一国主義的外交は、ウルフォウィッツ国防副長官やボルトン国務次官など、ネオコンサーバティブ(ネオコン)と呼ばれる「新保守主義派」グループが支えているといわれる。
ネオコンは、米国の強大な力を背景に民主主義や市場主義など、米国的価値観の拡大を目指す考えで、パウエル国務長官ら国際協調派と一線を画す。
だが、そうした外交は、妊娠中絶の禁止、婚前交渉の自粛呼びかけといった国内政策とともに、大統領自身の信心の体現とみることもできる。●確信
史上まれな激戦となった大統領選、果てしない「テロとの戦い」、スペースシャトル事故−。緊張の連続を、大統領は自分が神に導かれているという「確信」で乗り切ってきた。
ワシントン・ポスト紙、ウッドワード記者の著書「ブッシュの戦争」によると、イラク戦について大統領はこう語っている。「自信に満ちた行動が平和への良い結果をもたらし、消極的な国々の参加を引き出すのだ」
だが、こうした姿勢を、カーター政権時代の大統領補佐官(国家安全保障担当)、ブレジンスキー氏は「政治的現実を離れ、『善』対『悪』という神学に陥っている」と批判する。
歴史家のジャクソン・レアーズ氏も、ニューヨーク・タイムズ紙上でこう指摘している。
「ほとんど無制限の力を持った者が、神の意志を遂行していると思うほど危険なことはない」と。(東京新聞 2003/03/14)防衛庁長官「ノドン迎撃は改良型PAC2では困難」
石破茂防衛庁長官は14日の閣議後の記者会見で、7月から配備する地対空誘導弾・改良型PAC2が北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」を迎撃できる可能性について「極めて限定的だ」と述べ、事実上困難との見方を示した。政府はノドン迎撃のため、米国の海上配備型ミサイルや地対空誘導弾・PAC3を購入する方針を決めている。
防衛出動の手続きに時間が掛かることに関しては「時間を短縮したりする方法はある」と指摘した。緊急時に首相の権限である防衛出動命令を防衛庁長官が代行する案を念頭に置いた発言とみられる。(日本経済新聞 2003/03/14)米ミサイル導入に予算要求 防衛庁が04年度で検討
防衛庁は14日、米国が独自に開発し2004年から配備を目指している海上発射のミサイル防衛(MD)システムの導入に向け、海上自衛隊が保有するイージス艦4隻の改修経費などを04年度予算に要求する方向で検討に入った。
防衛庁は、米国が開発した地上配備型の新型パトリオットミサイル「PAC3」導入も検討している。
日米両国は共同技術研究を進めているが、実用化までには「さらに7、8年はかかる」(防衛庁幹部)。北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に、日米研究とは切り離しMD導入を急ぐべきだとの判断に傾いた。
ただ予算化は、政府決定が前提。米システム導入に対しては与党内に強い慎重論がある上、集団的自衛権行使を禁止した憲法との関係や経費面など検討すべき課題が山積しており、政府・与党内の調整は難航が必至だ。(共同通信 2003/03/15)日本海にイージス艦3隻を 北朝鮮への抑止力で政府検討
政府は14日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の弾道ミサイル発射などの脅威に備え、テロ対策特別措置法に基づきインド洋に派遣している海上自衛隊のイージス艦「きりしま」を今春にも撤収、同艦を含め稼働可能なイージス艦3隻をすべて日本海に展開させるための検討を始めた。政府関係者が明らかにした。
北朝鮮は、黒鉛減速実験炉の再稼働や、弾道ミサイル「テポドン」の燃焼実験を準備するなど「瀬戸際政策」をエスカレート。このため、最新鋭の防空システムを搭載したイージス艦を展開、北朝鮮の脅威に対する「抑止力」とすることが必要と判断した。
インド洋へのイージス艦派遣には、イラク攻撃に向け準備を進めている米軍への「間接支援」の意味合いがあったことから、今後、艦船の交代に関し米国側と調整する。(共同通信 2003/03/15)米軍の過酷な取り調べを証言
【カブール共同】米軍による反テロ戦の一環として、アフガニスタンのバグラム空軍基地に拘置されたアフガン人男性2人が、15日までにAP通信のインタビューに応じ「全裸にされて氷水を掛けられた」などと、米軍による過酷な取り調べの様子を証言した。基地にはテロ組織アルカイダや旧政権タリバンのメンバーが拘置されているもようだが、取り調べ状況が伝えられるのは異例。(共同通信 2003/03/15)反戦運動の市民80人を逮捕 サンフランシスコ
【サンフランシスコ14日共同】米サンフランシスコの金融街で14日午前、米国の対イラク攻撃に反対する市民らが抗議行動を繰り広げ、株式やオプションを扱うパシフィック取引所(PCX)のウォレン・ラングリー前会長ら約80人が道交法違反容疑で逮捕された。
サンフランシスコ市警によると、地元の反戦団体が主催。ラングリー前会長ら約200人がPCXを取り囲み「戦争が始まれば商売どころじゃなくなる」と叫びながら、4時間以上にわたって米国の対イラク政策を批判した。一部の参加者はラッシュ時の市道に寝転んだ。
ラングリー前会長は退役軍人で、1996年から99年までPCXの会長を務めた。(共同通信 2003/03/15)反戦の輪、列島に再び
イラク攻撃に反対する国際的な統一行動の一環として15日、各地で反戦を訴える集会やデモがあった。東京・日比谷の集会には約1万人(主催者調べ)が参加、家族連れや若者が「平和な世界に」などと書かれたプラカードを手に銀座周辺を行進。神戸港では「NO WAR ON IRAQ」の横断幕を掲げた市民団体の船が入港、沖縄などでも集会が開かれ、平和を求める輪が列島に広がった。(共同通信 2003/03/15)反戦訴え数万の人波 イラク全土で大規模デモ
【バグダッド15日共同】イラク全土で15日、フセイン大統領への忠誠と戦争反対を訴える大規模な官製デモが行われ、数万人が参加した。最近では最大級の規模で、フセイン政権が米国の軍事攻撃を間近に意識していることをうかがわせた。首都バグダッドでは、各職場や学校などから動員された数万人が参加、中心部の大通りを1キロ以上にわたって人波が埋め尽くした。参加者は「聞けブッシュ、われわれはフセイン大統領を愛している」などと書かれたプラカードや横断幕を持って行進。太鼓やラッパを吹き鳴らしながらにぎやかに戦争反対を訴えた。「イラク国民は一丸となって戦争に備えている。ブッシュの欲しいのは石油だけ」と流ちょうな英語で話す女性は会社員のブシャーさん(38)。中学校長のバクラムさん(50)は「ブッシュはイラクを破壊し続けてきた。ブッシュに反対。戦争にも反対」と叫んでいた。この日のデモは、クウェート国境に近い南部の主要都市バスラや、大統領の出身地である中部ティクリットなどでも行われた。(共同通信 2003/03/15)世界各地で反戦デモ ミラノでは50万人参加
【ローマ15日共同】イラク攻撃に反対する国際統一行動日となった15日、世界各地に反戦デモが広がった。
イタリアのミラノ市中心部では、イタリア労働総同盟(CGIL)の呼び掛けで労働組合、環境団体などがデモを実施。国営テレビによると、参加者は50万人に上った。
武力行使を容認する国連の新決議案に反対するフランス、ドイツ、ロシア。パリではドラノエ市長ら6万−8万人(主催者発表)が参加。「戦争反対」「フランスは戦争に参加するな」などと書かれたプラカードを掲げて行進した。22日にもデモを予定。戦争が始まれば、直ちにパリの米国大使館に向けて抗議デモを行う方針だ。
ベルリンでは市民約10万人がろうそくなどで約35キロにわたり「光の鎖」を作り、フランクフルトでは米空軍基地前に約1400人が座り込み「米軍にドイツ領空通過の権利はない」などと叫んだ。モスクワでも共産党などが主催する反戦集会が開かれ、タス通信によると計1000人以上の市民が参加した。(共同通信 2003/03/15)米紙、社説でフランス語追放を提唱 もちろん皮肉
米国では、イラク攻撃に立ちふさがっているフランスへの反感が高まり、議会食堂で「フレンチトースト」の「フリーダムトースト」への言い換えが始まったが、外交問題に定評のあるクリスチャン・サイエンス・モニター紙は14日付の社説で、英語からフランス語起源の単語を追放するよう呼びかけた。
というのは、まったくのパロディー。論旨こそ「フランスの文化帝国主義の追放」をうたっているが、社説ではフランス語起源の単語をわざわざ横線で消して、言い換えを書き出している。「レストラン」を「イーティングルーム」に変えるなど不自然極まりない。それが200語足らずの社説で32カ所に及ぶ。もともと英語はフランス語から膨大な語彙(ごい)を取り入れて形成された。その歴史を忘れた言い換えの愚かさを、痛烈に皮肉っている。(朝日新聞 2003/03/15)訴え/9.11の犠牲 道具にするな 遺族ら『憎しみ生むだけ』
【ニューヨーク14日寺本政司】米軍によるイラク攻撃の可能性が強まる中、一昨年9月の米中枢同時テロで亡くなった米国人犠牲者の遺族らが反戦を呼び掛けている。罪もないイラクの人たちが戦争によって肉親や友人を失い、同じ悲しみを背負ってほしくないから、という願いからだ。テロで弟を亡くしたリ夕・レイザーさん(71)=ニューヨーク在住=は「弟の死を戦争の道具にしないで」と訴えている。
レイザーさんの弟はテロ当時、崩壊した世界貿易センタービル北棟27階の保険会社で働いていた。車いすの同僚を見捨てることはできないと逃げ遅れ、ビルの下敷きになった。
「テロに対する憎しみよりも、絶望感の方が大きかった」とレイザーさん。数日後、ブッシュ米大統領が追悼式で弟の勇敢な行動をたたえると同時に、その報復としてアフガニスタン攻撃に言及、「弟の名の下に爆弾を落とそうとしている」と感じた。
実際、攻撃は行われた。レイザーさんは「罪滅ぼし」の意味も込めて昨年1月、テロの遺族ら3人とともにアフガンを訪問。そこで会った女性は米軍の空爆で夫と5人の子供を同時に失った。「弟を亡くした時と同じくらいつらかった」とレイザーさん。帰国後、他の遺族らにも呼び掛け「ピースフル・トゥモロー(平和な明日)」(約80人)を設立、反戦運動に取り組み始めた。
「リメンバー・9.11(9月11日を忘れるな)」−。レイザーさんはイラク攻撃に賛成する米国人が最近こう話すのを聞き、強い怒りを感じている。テロの犠牲者を再び利用しようとしているからだ。
「罪もないイラク人が犠牲になり、その復しゅうの矛先が再び米国に向かう。憎しみは憎しみを生み、私たちと同じ犠牲者が増えるだけ」と話し「米国はその力と富を世界平和のために使うべきだ」と訴える。(中日新聞 2003/03/15)米、対イラク戦で「劣化ウラン弾使う」
湾岸戦争でがん多発 国際世論の反発必至
【ワシントン14日豊田洋一】米陸軍補給司令部のノートン大佐らは14日、国防総省で記者会見し、「劣化ウラン弾は(戦車や装甲車などの)機甲部隊を攻撃する必要が生じた際、米軍が使用し続ける兵器だ」と、対イラク攻撃でも劣化ウラン弾を使用する方針を明らかにするとともに、「劣化ウラン弾自体は健康や環境に影響はない」と強調した。劣化ウラン弾使用を正当化すると同時に、イラクをけん制する狙いがあるとみられる。
しかし、1991年の湾岸戦争では、米軍の使用した劣化ウラン弾による発がんなどの健康被害が報告されており、戦争反対の国際世論とともに米軍の劣化ウラン弾使用に対する国際的な反発が広がる可能性もある。
大佐らは「劣化ウランは天然ウランよりも40%放射性物質が少なく、世界保健機関(WHO)や国連などの研究でも、劣化ウラン弾と健康、環境との関係は指摘されていない」と述べた。
劣化ウラン弾は、天然ウランから核分裂物質ウラン235を取り出した後のウラン(劣化ウラン)合金をしんにした銃砲弾。劣化ウランは重く硬いため貫通力が強く、戦車や装甲車などを標的にした貫通弾の弾頭として米軍が開発した。
米軍が湾岸戦争で初めて使用したのに続き、北大西洋条約機構(NATO)軍がバルカン半島のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(94−95年)、ユーゴ連邦コソボ空爆(99年)で使った。
湾岸戦争後、イラク南部で子どもたちを中心に白血病や甲状腺がんが多発し、異常出産も増えたと報告されたほか、バルカン半島で活動した軍関係者らに白血病などのがん患者が多いのではないかという「バルカン症候群」も指摘された。(中日新聞 2003/03/15)日本の姿勢を痛烈批判 対米追従とイラク紙
【バグダッド16日共同】16日付のイラク紙バベルは日本政府の対イラク政策について「なぜこれほどイラクに対し攻撃的なのか?」として、日本の対米追従ぶりを痛烈に批判した社説を掲載した。イラク紙が日本の批判記事を掲載するのは異例。同紙はフセイン大統領の長男ウダイ氏が発行しており、フセイン政権が日本の姿勢に強い不満を持っていることを示している。
同紙は、日本が米英の提出した国連安全保障理事会決議案を支持するだけでなく、拒否権行使を示唆するフランスなどに対して「イラクに対し混乱したメッセージを送ることになるなどと言っている」と批判。日本を「米国の覇権や世界で起きていることから目を背けている現実逃避者」と断じた。(共同通信 2003/03/16)中東和平案を「策略」と警戒=アラブ連盟
【カイロ15日時事】アラブ連盟のムーサ事務局長は15日声明を出し、ブッシュ米大統領が先に、パレスチナ新首相就任後に中東和平実現への道筋「ロードマップ」を提示すると表明したことについて、「(米国が準備するイラク攻撃への)アラブの怒りを抑えるための策略である可能性がある」と警戒感を示した。(時事通信 2003/03/16)ロンドンで反戦コンサート、P・ウェラーらがイラク攻撃反対訴える
【ロンドン15日ロイター】ロンドンで反戦コンサートが行われ、ポップ界の著名人が出演、音楽やパフォーマンスを通じてイラク攻撃反対を訴えた。
出演したアーティストは、ポール・ウェラー、エコー&ザ・バニーメンのイアン・マッカロク、べス・オートン、ローナン・キーティング、フェイスレスのマキシ・ジャズら。
一部の出演者は「イラク攻撃反対」「私は大量破壊兵器を隠している」と書かれたTシャツ姿で登場。会場となったシェパーズ・ブッシュ・エンパイアで、「大きな声でNO」と表示された巨大スクリーンを背景に熱唱した。
演奏の合間には、ジョージ・ギャロウェー下院議員やケン・ローチ映画監督が反戦スピーチを行い、ベンジャミン・ゼファ二アの詩が朗読されたほか、エルトン・ジョンやオノ・ヨーコからは、反戦運動に賛同するビデオメッセージが寄せられた。
2000枚のチケットは完売し、コンサートは4時間に及んだ。
アーティストは無償で出演し、収益金は反戦団体や非核団体に寄付されたという。(ロイター通信 2003/03/16)炭疽菌の消毒には「石けんと水」が有効 米で実験
生物兵器として使われる可能性が懸念されている炭疽(たんそ)菌に接触した場合、通常の石けんで手を洗えば菌をほぼ完全に取り除くことができるとの研究結果がこのほど報告された。逆に、病院などでよく使われるアルコール系消毒剤は効果がないことがわかったという。
米ノースカロライナ大のデビッド・ウェバー教授らが、炭疽菌と同系統の無害な菌を使って実験を行い、米医師会誌「JAMA」の最新号に成果を発表した。研究チームでは、24人の有志を対象に、類似の菌で手を汚染させた上でさまざまな洗浄法を試した。この菌は炭疽菌そのものより消毒が難しく、「こちらを退治できれば炭疽菌も退治できるはず」(ウェバー教授)という。
実験の結果、石けんと水で手を洗えば1分以内に菌の99%は除去できることが判明。塩素系の消毒剤でも同様の効果が出た。一方、手に直接つけるタイプのアルコール系消毒剤では菌を除去できなかった。
米国では2001年秋、郵便物に付着した炭疽菌に約20人が感染、5人が死亡した。菌の由来は特定されていない。ウェバー教授によれば、この事件が起きるまで炭疽菌の研究は停滞していたため、消毒方法に関するデータも不足していた。「今回の研究で、炭疽菌の噴射を受けたり付着した郵便物に触れたりしても、衣服を密閉した袋に入れ、体を石けんで洗うことによって被害を防げることがわかった」と、ウェバー教授は話している。
炭疽菌感染が判明した場合は、抗生物質を早期に投与すれば効果がある。炭疽菌を扱う軍関係者や研究者を対象としたワクチンもあるが、免疫ができるまで1年半にわたって投与を続ける必要がある。(CNN 2003/03/16)米民主党有力議員はブッシュ政権の「メシア的な狂信」を批判
【ワシントン14日】米上院のパトリック・リーヒー、エドワード・ケネディ両民主党議員は14日の上院本会議で、ブッシュ政権がイラクを力ずくで武装解除する救世主的な狂信的熱情に取りつかれていると批判した。ケネディ議員は、ブッシュ政権がイラクとの戦争を急ぐあまり米国の国論を一層分裂させ、国際社会からも孤立を深めたと攻撃し、政府は内外の反対者を説得するどころか、クサビをもっと深く打ち込んでおり、ベトナム戦争の時でさえ米国は、こんなわずかな国際的支援の下にこれほど大胆な軍事行動を取ったことはなかったと強調した。
リーヒー議員は、国連安全保障理事会の支持なしにイラクと戦争すれば同盟関係を損ねる上に、国際法に違反する恐れがあると述べた。また、戦争に賛成する一種の救世主的な狂信的熱情に取りつかれているブッシュ政権内の人たちの思考は理解できないと述べた。〔AFP=時事〕(MSNニュース 2003/03/16)反戦集会:ワシントンなど米国各地でデモ 市民団体呼びかけ
【ワシントン斗ケ沢秀俊】イラク攻撃に反対する集会とデモが15日、ワシントンなど米国各地で行われた。参加者は「まだ遅くはない。市民の手で戦争を止めよう」と訴えた。
昨年10月に結成された市民団体の連合体「インターナショナルANSWER」が呼びかけた。ワシントンではホワイトハウスに近いワシントン記念塔前に数万人が集まった。
集会ではクラーク元司法長官や歌手のパティ・スミスさんら約30人が演説し、「イラク攻撃には正当な理由がない。サダム・フセイン(イラク大統領)は脅威ではなく、世界平和への真の脅威はブッシュ大統領だ」などと訴えた。参加者は終了後、ホワイトハウス周辺をデモ行進した。
ジョージア州から家族4人で参加したトラック運転手のデール・ファラーさん(49)は「米国に他国を侵略する権利はない。ベトナム戦争を終わらせたように、市民の力で戦争をやめさせられる」と訴えた。サンフランシスコやロサンゼルスでも同規模の集会が開催された。
「ANSWER」の中心メンバー、ブライアン・ベッカーさんは「ホワイトハウスは反戦運動に影響されないと言っているが、世界の反戦気運の高まりが戦争への動きを遅らせてきた」と運動の意義を強調した。(毎日新聞 2003/03/16)欧州で大規模反戦デモ、独で「光の鎖」も
【ベルリン=宮明敬】イラク危機への最終的対応を決める米、英、スペイン3国首脳会談前日の15日、再び反戦デモの輪が欧州を中心に世界各地に広がった。
政府もイラク攻撃に反対しているドイツの首都ベルリンでは同日夜、ロウソクを手にした10万人以上の市民が、市の東西約35キロにわたって「光の鎖」を作り、平和的解決を訴えた。フランクフルトでは、約900人が米空軍基地の正門前に座り込み、「米軍に領空通過の権利はない」などと気勢を上げた。
パリでも6万人以上が反戦デモに参加した。
イラク攻撃に傾く米、英と共同歩調をとるイタリアやスペインでも、大規模デモが行われ、政府の方針と世論のかい離を改めて見せつけた。ミラノでは、イタリア労働総同盟(CGIL)の呼びかけで集まった70万人(主催者発表)が、虹色の「平和の旗」を掲げて行進。バルセロナでは約30万人が「人間の鎖」を作って戦争反対を唱えた。(読売新聞 2003/03/16)「NOと言えない日本」に失望 米に追随とエジプト紙
【カイロ15日嶋田昭浩】14日付のエジプトの有力日刊紙「アルアハラム」は、「日本はいつ米国にNOと言えるのか」と題する長文の分析記事を掲載。対イラク武力行使をめぐって、日本がフランスやドイツなどのように、米国と一線を画した独自の外交姿勢をとることは期待できない、と結論づけ、アラブ諸国の失望感を代弁している。
戦費の負担やイラク戦後の復興に日本が中心的な役割を果たすだろう、とした上で、8割以上の日本人がイラク攻撃に反対していると強調。最近の中東諸国への特使派遣については「国際社会の決定なしでも日本は米国を支援するようだ」と指摘する。
さらに、自民党内に、北朝鮮から攻撃を受けた場合、米国だけが日本を守ってくれるとの声があることから、「日本が対イラク武力行使にNOと言うのは難しい」と結んでいる。(中日新聞 2003/03/16)米英提示のイラク核計画証拠、偽造の可能性
米国と英国がイラクの大量破壊兵器計画を立証する資料として提出した文書が偽造されたものだという主張が提起され、米上院情報委員会のJ・ロックフェラー議員(民主)が14日、連邦捜査局(FBI)に捜査を求め、波紋を広げている。
波紋の原因は7日、エルバラデー国際原子力機関(IAEA)事務局長が国連安全保障理事会への報告で、米国と英国が昨年末、イラクの大量破壊兵器開発の証拠としてIAEAに提出した資料が操作されたか、正確ではないと暴露したことから始まった。
AP通信によると、偽造の疑惑を受けている資料は第3国で作られ、米国と英国の情報機関に提供されたという。この文書にはイラクが西アフリカのウラン生産国であるニジェールからウランを購入しようとしたという内容が盛り込まれている。
ロックフェラー議員はFBI長官に送った手紙で、「米国政府が文件を偽造することに加わった可能性があるという憂慮が払拭されることを期待する」としながら、米国と英国の情報機関が、文書に記載された名前や署名などが偽造されたという事実をどうして事前に察知できなかったかなどを明らかにするよう促した。
しかし、パウエル米国務長官は13日、下院歳出委員会での証言で「米政府はどんな偽造行為にも関わっていない」と強調した。
これと関連し、ニューズウィーク最新号は操作疑惑を受けている米国と英国が、お互いその責任を転嫁しているため、両国関係に異常気流が感知されていると伝えた。by 金正眼(東亜日報 2003/03/16)日本が核武装検討の恐れ 米副大統領、初めて言及
【ワシントン17日共同】チェイニー米副大統領は16日、北朝鮮の核開発について、米NBCテレビとの会見で「この地域の軍拡競争をあおると思う。例えば日本が核(武装)問題を再検討するかどうかの考慮を迫られるかもしれない」と述べた。米政府の首脳級の高官が日本の核武装に言及したのは初めて。
副大統領は、日本で核武装論議が起きることは「中国の利益にならない」と語った。副大統領は4月に中国、韓国などの歴訪を計画しており、それを前に日本の核武装論を持ち出すことで、北朝鮮への影響力を持つ中国に暗に核開発阻止に向けた協力を求めたものとみられる。米国では議会や専門家の一部に、北朝鮮の核開発が日本を核武装に走らせるとの懸念が出ている。保守派の一部からは核武装支持論もある。
米紙ワシントン・ポストのコラムニスト、チャールズ・クラウトハマー氏はことし1月、「ジャパンカード」と題したコラムで、北朝鮮の核開発阻止に消極的な中国の態度を変えるために、米政府は日本の核武装支持を表明すべきだと論評した。米国の防衛負担軽減のために核保有を日本の判断に任せるべきだとの議論もある。
しかし、米政府高官は日本の核武装について「日本は、国益に合致しないことを理解している」との見方を度々表明。アーミテージ国務副長官も「米国が核の傘を提供する限り、ない」との見解を示している。(共同通信 2003/03/17)イラクからの攻撃には報復=イスラエル国防相−米誌
【ニューヨーク16日時事】イスラエルのモファズ国防相は、17日発売の米誌タイム最新号(欧州版)とのインタビューで、イラクのスカッド・ミサイルによる攻撃を受けた場合、報復に踏み切る考えを示した。1991年の湾岸戦争時には報復攻撃を見送っている。
同国防相はこの中で、ミサイル攻撃を受ける可能性は「低い」としながらも、「イスラエルは自国と国民を守らねばならない」と指摘した。(時事通信 2003/03/17)米平和運動活動家がイスラエル軍ブルドーザーの下敷きになって死亡
【ガザ市16日】ガザ地区で16日、イスラエル軍の民家破壊を阻止しよ」うとした米国の平和運動活動家の女性がイスラエル軍ブルドーザーの下敷きになって死亡した。また別の場所ではイスラエル軍の銃撃でパレスチナ人2人が死亡した。
亡くなったのは米国の首都ワシントン出身の女性レイチェル・コリーさん (23)で、ガザ地区ラファハの町で民家を破壊するイスラエル軍のブルドーザーを阻止しようとして全面に立ちふさがり、その下敷きになって死亡した。
「国際連帯運動」の活動家はこの日、エジプト国境に近いラファハでイスラエル軍のブルドーザー2台による民家破壊を阻止しようとしたもので、コリーさんの死去の前に2軒の民家が破壊されていた。
イスラエル軍スポークスマンはコリーさんの死について直接コメントしていない。
ラファハでは同日43歳のパレスチナ人男性が死亡したほか、その北のカンユニスでも18歳のパレスチナ人若者がイスラエル軍の銃撃で死亡した。〔AFP=時事〕(MSNニュース 2003/03/17)ref. Rafah: Rachel Corrie Murdered by Israeli Army
(International Solidarity Movement)パレスチナ:ガザで銃撃戦、9人死亡 4歳少女も巻き添え
【エルサレム海保真人】イスラエル軍は17日未明、ガザ中部と北部のパレスチナ自治区に戦車などで侵攻、一部で武装勢力との銃撃戦が起き、パレスチナ人9人が死亡した。
このうち中部のヌセイラト難民キャンプでは、自宅内にいた4歳の少女が、イスラエル軍によるとみられる銃撃を胸に受けて死亡した。
イスラエル軍は過激派掃討を名目に連日のようにガザに侵攻、一般市民の巻き添え犠牲が続出している。(毎日新聞 2003/03/17)イラク問題:反戦の緊急声明 日本ペンクラブ
日本ペンクラブ(梅原猛会長)は17日、理事会を開き「アメリカ、イギリスのイラク攻撃に抗議する緊急声明」を出した。
声明では、両国に対して「平和を願う世界の声を踏みにじって、イラクに対して戦争を開始しようとしている。この戦争は国連安全保障理事会の決議もない国際法無視の暴挙」と非難した。大量破壊兵器の開発について「疑惑だけで、無辜(むこ)の民衆の上に爆弾の雨を降らすことは決して容認できない」と主張。そのうえで両国には攻撃中止を、小泉内閣には「2国への追従をやめ、イージス艦その他の後方支援艦船と人員を直ちに引き揚げること」を要求している。(毎日新聞 2003/03/17)外国特派員が署名開始 記者の「反戦」是か非か
日本駐在の特派員、ジャーナリストらが会員となっている「日本外国特派員協会」(東京都千代田区)で、1人の記者が始めた「イラク攻撃反対」署名が波紋を呼んでいる。「報道の中立性に反する」と、一時は署名簿が協会の掲示板から外されるなど混乱が続いた。「報道」と「反戦」をめぐって揺れる外国人記者たちの心情は−。(早川由紀美)攻撃反対署名は2月中旬、イタリアの日刊紙「イル・マニフェスト」極東特派員のピオ・デミリア記者が提案した。
「米国といくつかの同盟国が、全世界をばかげた違法な戦争に追い込もうとしてぃる。イラク攻撃は、放ってはおけない。第3次世界大戦を引き起こすかもしれない時に、誰も『中立』とは言っていられない」
「誰だって基本的に、自分が『これは間違っている』と思うことには反対する権利がある」
デミリア記者は当初、クラブの理事会で攻撃反対の決議を取ろうと試みた。だが「クラブとしての立場を出すのは問題がある」という異議が出たため、個々の責任での署名とした。「多くの報道機関では、会社の名においてでなければ、表現の自由は認められている」とのアドバイスも寄せられた。このため名前と国だけを書く形にした。
「DON'T ATTACK IRAQ(イラクを攻撃するな)」という大きな文字と「私たちは米軍のイラク攻撃に反対し『N.I.O.N』の声明を支持する」との英文を記し、「会員有志の責任による署名です」とのただし書きもつけた。
「N.I.O.N(NOT IN OUR NAMEの略)」は「ブッシュ大統領は『私たち』という言葉で、すべてのアメリカ人をひとくくりにしないで」という意味を込めた米国の反戦運動だ。オノ・ヨーコさん、映画監督のロバート・アルトマン氏やオリバー・ストーン氏、女優のスーザン・サランドンさんらが運動に共鳴し、署名している。
この署名簿を、クラブにある、私的な連絡事項用の掲示板に張り出したところ、混乱が起きたという。
署名した記者の1人は「何度か、署名簿が外されたりした」と明かす。掲示するかしないかの激しい議論の中で、「クラブの役職を辞任したい」とまで言い出す会員も現れた。
結局、ハンス・バンデルルフト同協会会長が「掲示する」という決断を下した。3月5日に開かれた理事会でも、最終的に掲示が確認された。
バンデルルフト会長は「私的な掲示板であり、内容が法律に触れなければいいと思う」と説明する。
署名活動に反対をしている1人で、同協会前会長の我孫子和夫氏(AP通信社東京支局)が話す。
「事実を報道している記者が社会的に議論が分かれる問題で、政治的な立場を取ることは好ましくない」
我孫子氏は同時に、英国のBBC放送の「報道従事者のためのガイドライン」の例を挙げた。
BBCのホームページで確認すると「第10章 公益と私利の衝突」では、司会者や記者が「社会的な論議を呼んでいる問題について、特定の立場を支持する」「政党の間で政治的な議論を呼んでいる政策について支持も不支持も表明する」ことなどを原則的に禁じている。
我孫子氏は続ける。
「一昨年9月11日の世界貿易センタービル(ニューヨーク)などでの悲劇の後、何人かのメンバーから、募金箱を設置したらどうかという提案があった。しかしそれをした場合、コソボやアフガニスタンの被害者はどうなるのか、パレスチナ、イスラエルはどうか。結局、個人的に義援金をしたければ『ほかでやってください』という結果になった」
1つのチャリティーを支持し、他のチャリティーを拒絶すると、「クラブとして政治的な立場を表明することになってしまう」という立場だ。
「1つの署名を認めれば、他の政治的キャンペーンも可能になる。クラブはいろんな国から違った文化の人が来ている。今回の結果がよい選択だったのか悪い選択だったのかは、後に評価される。行方を見守るだけだ」
前会長の見解に対し、デミリア記者は「APや他の大会社のジャーナリスト倫理のレッスンは受け入れられない。私は私の良心に従う」と厳しく反論する。
別の署名した会員からは「ジャーナリストが、自ら言論の自由を封じてしまったらどんなに恐ろしいことになるか。戦時中の日本やヒトラーの暴走を座視したヨーロッパの二の舞いになる」との意見も聞かれた。
12日、デミリア記者は会員に向けて、あらためて署名についての考えを文書にまとめ配った。文書にはデミリア記者の思いが記されている。
「私は最初に署名し、すべての責任を負う」
「米国の対イラク戦争に反対する宣言に何人かの会員が署名してくれた」
「まだ(戦争を)避けることができると思いたい」
一方、掲示板に戻った署名簿には、イラク攻撃の意思を明確に表明している米国を含め、60人以上のジャーナリストが署名している。ここにきてやや米国と距離を置き始めている英国、米国の立場に反対するフランス、ドイツ、ロシアの会員のほか、日本、フィリピンの記者の名前も並ぶ。
会員の1人は「表現の自由を守るため、署名簿の存在は認めるが、自分はサインしないという人もいる」と証言する。さらに署名簿の横には−。
「ウォンテッド」の文字とともにウサマ・ビンラディン氏のイラストが掲示されている。(中日新聞 2003/03/17)世界中に広まる「原因不明の肺炎」:ウイルスによる発症か?
(WIRED NEWS 2003/03/18)首相が武力行使支持表明 日米同盟を重視
小泉純一郎首相は18日午後、ブッシュ米大統領のイラクに対する最後通告演説を受け、米英両国が武力行使に踏み切った場合でも「決断を支持する」と明言した。
武力行使の根拠については「国連安保理決議1441、678、687の決議が根拠となり得る」と指摘した。
首相は、これまで日本独自に平和的解決に向け努力してきたことを強調するとともに、「日米関係の信頼性を損なうことは国家利益に反する」と日米同盟関係が重要との判断から米国支持の姿勢を鮮明に打ち出した。首相官邸で記者団に政府見解として発表、国民に理解を求めた。
政府は18日夜、安全保障会議と経済関係閣僚会議を開き、国民の安全確保や経済対策を協議する方向。
首相は記者団に、イラクの国連決議違反は国際社会も一致していると説明、「平和的解決の道は残されている。フセイン大統領の決断いかんにかかっている」と重ねてイラクが国際社会の要請に応えるよう促した。(共同通信 2003/03/18)永田町に「世界に一つの花」響く=川田龍平さんら即興コンサート
「争いはいらない。ナンバーワンよりオンリーワンを」−。
ブッシュ米大統領の対イラク戦争の最後通告が伝わった18日、東京・永田町の国会周辺に、SMAPの新曲「世界に一つだけの花」が響いた。戦争に反対し、デモや座り込みに参加する人たちの「愛唱歌」。薬害エイズ訴訟元原告の川田龍平さん(27)らが呼び掛け、平和を願う普通の人々が声をそろえた。(時事通信 2003/03/18)豪州、オペラハウスの外壁に「戦争反対」の文字
【シドニー18日ロイター】オーストラリアでは、ハワード首相が対イラク攻撃が行われた場合の参戦を表明したことに対し、戦争に反対する市民の間で怒りが広まっている。
シドニーでは、白い帆船をイメージしたオペラハウスの外壁に真っ赤な「戦争反対」の文字が浮かび上がった。
このスローガンをペイントしたオーストラリア人と英国人の活動家は逮捕、起訴されている。
イラク攻撃に対する豪州市民の意見は大きく分かれており、最近の世論調査では、3分の2が国連決議に基づかない攻撃に反対する意向を示している。(ロイター通信 2003/03/18)「反戦のため米大統領にプレッツェルを送ろう」 仏サイト
パリ──米国では、イラク攻撃に反対するフランスに抗議して、「フレンチフライ」が「フリーダム・フライ」に置き換えられるなど反仏運動が広がっているが、今度はプレッツェルでこれに対抗しようとするフランス人のサイトが登場した。ブッシュ大統領は昨年1月、プレッツェルをのどに詰まらせて気絶している。
「反戦のためにブッシュ大統領にプレッツェルを送ろう」と呼びかけているのは、「NO WAR - Protect Children(戦争反対─子供たちを守ろう)」(http://www.bretzelforbush.com)というサイト。現在は、英仏の2カ国語で書かれ\ている。
ブッシュ大統領は昨年1月、お菓子のプレッツェルをのどに詰まらせて気絶し、床に顔をぶつけて左ほおをけがした。
サイトはこの1件にちなみ、イラク攻撃を強行しようとするブッシュ大統領への抗議として、プレッツェルを送りつけようと呼びかけている。その上でサイト主催者は、「戦争に反対することは、アメリカの人々と対立することと同じではない」と主張している。
運動に賛成する人がサイト上で買ったプレッツェルは、「秘密の場所」に保管された後、一気にごそっとホワイトハウスへ送りつけられる算段。
サイト上で買うプレッツェルは1袋7ユーロ(約880円)で、そのうち1ユーロ(約126円)が、子供のための基金に寄付される。今月8日にサイトが開設されて以来17日までに、288ユーロ(約3万6000円)の寄付が集まっている。(CNN 2003/03/18)英石油取引所に反戦活動家侵入 一時、取引停止
ロンドン国際石油取引所(IPE)に17日午後(日本時間同日夜)、イラク攻撃に反対する活動家約15人が侵入し、取引が一時、停止した。活動家は「石油戦争」と書いた横断幕などを掲げて侵入し、「米国の狙いは、イラクの石油をコントロールすることだ」などと主張した。(朝日新聞 2003/03/18)決議欠く攻撃は「国際法違反」 研究者ら声明提出へ
日本の国際法研究者が「イラク問題に関する声明」をまとめ、近く外務省に提出する。国連安全保障理事会の新たな決議なしの武力攻撃は国際法上違法とし、「力による支配ではなく、法による支配を強化して国際平和を確保するには、国連を育んでいくほかに道はない」と訴える。
声明は、大沼保昭東大教授、古川照美法政大教授、松井芳郎名大教授が国内の研究者約40人に賛同を呼びかけた。「武力の行使と武力による威嚇」は国連憲章によって禁止されており、例外的に認められるのは自衛権の行使か、平和に対する脅威や破壊に対する集団的措置として安保理が決定する行動に限られる、と指摘。今回の武力行使はいずれにも当たらないとしている。
古川教授は「国際法研究者が共有している意見を表明し、社会に知ってもらうことが大事だと考えた。イラク問題を考える際の基準にしてほしい」と話している。◇ 日本の国際法学者らがまとめた「イラク問題に関する国際法研究者の声明」の要旨は次の通り。
国連憲章が認める武力行使禁止原則の例外は(1)武力攻撃が発生した場合、安保理が必要な措置をとるまでの間、国家に認められる個別的または集団的な自衛権の行使(2)平和に対する脅威、平和の破壊または侵略行為に対する集団的措置として安保理が決定する行動──の2つだけである。
(1)について現在、自衛権発動の要件である武力攻撃は発生していない。将来発生するかもしれない武力攻撃に備えて今先制的に自衛しておくという論理を認める法原則は存在しない。もし、まだ発生していない武力攻撃に対する先制的自衛を肯定する先例をつくってしまえば、例外としての自衛権行使を抑制する規則は際限なく歯止めを失っていくであろう。
(2)について、集団的措置を発動するための要件である平和に対する脅威等の事実の存在を認定し、武力行使を容認するか否かを決定するのは、安保理である。安保理によって容認されない、すなわち明確な各別の同意を得ない武力行使は違法であろう。安保理決議1441はそのような同意を与えたものではない。
国連における協力一致のためには、拒否権の行使は慎まなければならないという声がある。本来、拒否権は、国際の平和と安全の維持には常任理事国の協力一致が不可欠で、常任理事国が分裂している状況で行動することはかえって平和を害することになるという考えを反映している。現在、2常任理事国が実行しようとする武力行使に対し、他の3常任理事国が強い異議を呈している。拒否権は乱用されてはならないが、行使されなければならない状況下では適正に行使されるべきである。5常任理事国にはそれだけの権利とともに責任が付託されている。
国連は脆弱(ぜいじゃく)だと言われながら五十余年、多くの困難をしのいで生き続け、とりわけ冷戦後は国際紛争の平和的処理の主な舞台となっている。イラク問題についても安保理が適時に招集され、15理事国の意見が戦わされ、世界中にその模様がテレビで中継された。
国連と国際原子力機関による査察も十分とはいえないまでも着実に成果を上げつつある。国連という平和のためのツールが21世紀の国際社会で、その役割を果たすためようやく成長しようとしている。力による支配ではなく、法による支配を強化して国際の平和と安全を確保するためには、国連を育んでいくほかに道はない。(朝日新聞 2003/03/18)『ウィンドウズ2000』の脆弱性、米軍サーバーにも危険
(WIRED NEWS 2003/03/19)Secret 'E-Bomb' Appears Ready for Battlefield Test
(FOXNews 2003/03/19)米英がイラク攻撃開始 ブッシュ大統領が発表
【ワシントン19日共同=渡辺陽介】ブッシュ米大統領は19日午後10時15分(日本時間20日午後零時15分)、ホワイトハウスから国民向けのテレビ演説を行い、イラクに対する軍事作戦を開始したと発表した。米英軍はイラクに対しトマホーク巡航ミサイルなどで爆撃。湾岸戦争以来イラクと対立を続けていた米国は、国際社会の強い反発を押し切り、フセイン政権の打倒を目標に開戦に踏み切った。
ブッシュ大統領は開戦の演説で米軍の総力を挙げて戦うと述べ、「勝利以外の結果は考えていない」と宣言し短期決戦を誓った。またフセイン政権打倒と戦後のイラクの民主化が目標であると言明。一方で「攻撃は予想以上に長引き、困難なものになり得る」と国民に団結を呼び掛けた。
大統領は作戦について「限定的なものだ」と説明。米軍関係者によると、この日の攻撃は米情報当局がイラク指導部の所在を確認した地点を特定し、トマホークやステルス戦闘機で攻撃した。(共同通信 2003/03/19)ハイテク化進む米軍の兵器 GPSでミサイル精度向上
米軍が対イラク軍事作戦で使用する兵器は、1991年の湾岸戦争時に比べて先端技術面で格段に進んでいる。ミサイルの精度は大幅に向上、湾岸戦争で約40日かけて破壊した重要目標を、わずか一晩で壊滅させる能力があると分析する米国の軍事専門家もいる。
ミサイルの精度は、搭載される高性能のマイクロチップに負うところが大きい。湾岸戦争で初めて実戦使用された巡航ミサイルのトマホークは、マイクロチップと衛星利用測位システム(GPS)の情報のやりとりで目標を的確にとらえられるようになった。
同様にGPSを利用し、対空砲の射程外の約9km上空の航空機から約65km離れた目標に向かって発射可能なミサイルもある。2001年のアフガニスタン空爆の際にも使われた自律誘導爆弾は、曇りの日など、天候不順の場合に精度が落ちるレーザー誘導爆弾に代わる爆弾だ。
20億Wという強力な高出力マイクロ波(HPM)で半径300m以内にある電子部品をショートさせるマイクロ波照射弾を使う計画もある。
地中に建設された塹壕(ざんごう)などを破壊する特殊爆弾バンカーバスターは、湾岸戦争の際もバグダッド近郊の空爆で使われた。当時は爆発のタイミングを遅く設定しておくだけだったが、新型は爆発する前にどれだけ深く貫通したらいいかを自由に設定できる。
これらに加え、3月に投下実験をしたばかりの新型爆弾で、通常兵器としては世界でもっとも破壊力が強いMOABが初めて実戦使用されるかも注目される。アフガン空爆で使われた半径500m以内を破壊し尽くす特殊大型爆弾、BLU―82(通称デージーカッター)の約1.4倍の威力があるという。
GPSの信号を受信するマイクロチップは、前線の兵士の位置を把握するのにも有効。空爆に使う攻撃機の無人化も進んでおり、未来型の戦闘は低コストで兵員も少なくて済むとの指摘がある。
また、ミサイルの精度向上で誤爆が格段に減るとの声もあるが、アフガニスタン攻撃でも多数の民間人が犠牲となっており、兵器のハイテク化は犠牲者抑制に必ずしも寄与していない。(共同通信 2003/03/19)北朝鮮監視強化を伝達 駐米大使、国防長官と会談
【ワシントン18日共同】加藤良三駐米大使が17日夕(日本時間18日朝)、ラムズフェルド米国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官と国防総省で極秘に会談、対朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の監視強化などイラク開戦に備えた日本政府の対処案の概要を説明、対イラク攻撃を全面支持する日本の方針を伝えていたことが分かった。複数の日米関係筋が18日、明らかにした。
加藤大使は同盟重視の姿勢を強調する狙いから、小泉純一郎首相による18日午後の支持表明に先立ち国防総省高官に日本の方針を伝達したことになる。北朝鮮が対イラク攻撃に乗じて弾道ミサイル発射の準備などの動きを活発化させることを日米は警戒しており、日本の役割を説明することで、今後の対北朝鮮政策での日米連携を確認する狙いもあったとみられる。(共同通信 2003/03/19)戦時中の台湾で破壊工作 米機関が立案、実行せず
【台北19日共同】第2次世界大戦末期、米中央情報局(CIA)の前身、戦略事務局(OSS)が、日本の植民地統治下の台湾にスパイを送り込み、かく乱・破壊活動を行う計画を立案していたことを示す秘密文書が、19日までに米国立公文書館で見つかった。
OSSが戦時中、中国で対日破壊工作を行っていたことは分かっているが、対台湾作戦の計画が明らかになったのは初めて。日本の統治体制を動揺させ、米軍の台湾侵攻に道を開くことを狙ったこの計画は、実行されないまま終戦を迎えたが、戦争末期の米側の対日戦略を知る上で貴重な資料といえる。
この計画に関する秘密文書を発見した早大政経学部の山本武利教授は「マッカーサー元帥は(台湾素通りという)意表を突く作戦で、日本側を混乱させようとしたのではないか」と分析している。(共同通信 2003/03/19)世論反対でも「決然と進める」=小泉首相、イラク攻撃支持に理解求める
小泉純一郎首相は19日午前の参院本会議で、国内世論にイラク攻撃への反対意見が根強いことに関し、「大多数の国民の理解を得にくい問題でも、政治家として決然として進めなければならない時もある」と述べ、米国などの武力行使支持を決断したことに理解を求めた。大江康弘氏(自由)への答弁。(時事通信 2003/03/19)米サンノゼ市議会、イラク攻撃反対決議を採択
【サンフランシスコ18日ロイター】米カリフォルニア州サンノゼ市議会は18日、国内各地の市議会に続き、イラク攻撃反対決議を採択した。
表決を見守った反戦運動家ジュリー・キャラハンさんは「人々が政府に対して意思表示するひとつの方法だ」と述べた。
米国各地の市議会による決議は、政府に注目される可能性はあるが、外交政策を決定する上での拘束力はない。
ワシントンに拠点を置く平和団体によると、米国ではロサンゼルス、オークランド、デンバー、アトランタ、シカゴ、ボルティモア、デトロイト、フィラデルフィアなど、サンノゼ以前に159の地方自治体がイラク攻撃反対決議を採択していた。
世界貿易センターがテロ攻撃の標的となったニューヨーク市議会も先週、現実に差し迫った脅威がない限りは攻撃すべきではないとして、国連の承認を待つよう政府に訴えていた。(ロイター通信 2003/03/19)45カ国がイラクに対する武力行使を支持=米国務長官
【ワシントン18日ロイター】パウエル米国務長官は、イラクに対する武力行使を支持する国が45カ国に上っており、そのうち3分の1は国名を明らかにしないことを望んでいる、と語った。
同長官は記者団に対して、(支持国)リストに乗せてもよいと公式に意向を示した約30カ国の同盟諸国があるとし、これらの国々以外に何らかの理由で国名を明らかにすることを望まないが、この同盟を支持する国が15カ国ある、と語った。(ロイター通信 2003/03/19)イラク攻撃を支持する30カ国
アイスランド アゼルバイジャン アフガニスタン アルバニア イタリア ウズベキスタン 英国 エストニア エチオピア エリトリア エルサルバドル オーストラリア オランダ 韓国 グルジア コロンビア スペイン スロバキア チェコ デンマーク トルコ 日本 ニカラグア ハンガリー フィリピン ポーランド マケドニア ラトビア リトアニア ルーマニア米国は石油支配とイスラエルの体制強化を狙っている=イラク外相
【バグダッド18日ロイター】イラクのサブリ外相は、米国によるイラク攻撃の最後通告について、米国は世界への石油供給の支配とイスラエルの体制強化を狙っていると非難した。
外相は記者会見で、フセイン大統領が米国の最後通告を拒否したことをあらためて表明し、ブッシュ米大統領とブレア英首相が辞任すべきだとした上で、「米国はイラクの石油を接収し、世界の運命を支配し、イスラエルに奉仕しようとしている」と述べた。(ロイター通信 2003/03/19)イスラエル首相:米大統領にエール 対イラク戦争「成功願う」
シャロン・イスラエル首相は19日の政府閣議の冒頭、米国の対イラク戦争が「短期間で終わり、成功することを願う」と述べた。首相はブッシュ米大統領の「対テロ戦争」への支持を表明、ブッシュ大統領に直接、成功を願っていることを伝えたとも明らかにした。また、イラクからの攻撃に対する予防策があることも述べた。(毎日新聞 2003/03/19)日弁連会長:イラク攻撃は国連憲章に違反
日本弁護士連合会(本林徹会長)は19日、「国連憲章に違反する」として、米国のイラク攻撃に反対する会長声明を出した。日本政府に対しても「戦争に反対する圧倒的多数の国民の声を真摯(しんし)に受け止め、憲法の平和主義・国際協調主義の理念に立ち返り、攻撃に反対することを求める」としている。(毎日新聞 2003/03/19)参照:アメリカなどによるイラク侵攻に反対する会長声明
(日弁連 2003/03/19)明らかに国際法違反 広島市立大・太田助教授
新たな国連決議のないままイラクへの武力行使に踏み出そうとする米国の対応について、広島市立大国際学部の太田いく子助教授(41)=国際法=は「明らかに国際法違反」と指摘する。問題点を聞いた。(森田裕美)―米国が最後通告を突き付けました。
国連憲章下での武力行使禁止に、例外が2つある。加盟国に対する武力攻撃があった時、安全保障理事会が必要な措置を取るまでの間に個別的または集団的自衛権を行使する場合か、安保理が国際平和や安全の維持回復に必要だと認める場合だ。今回はどちらにもあてはまらず、国際法違反は明らか。しかも、安保理で決議案が否決されると分かってそれを避け、国連の枠外で実行しようとしている。―過去にも、安保理決議なしの武力行使がありました。
1999年のコソボ紛争もそう。国連の明確な決議なしの空爆は批判を受けた。しかし、北大西洋条約機構(NATO)が同意した点で、国際法違反とは言えない。―戦争を防ぐうえで、国連に「もろさ」があるのでしょうか。
安保理の常任理事国が武力行使に反対した。国連は全く無力ではない。曲がりなりだったかもしれないが、イラクに経済制裁や査察を続け、役割を果たしてきた。大国の利害で動いている面も否定できないが、その枠内で妥協点や一致点を探ってきた。希望は捨てなくていい。今回も、国連総会を緊急招集し(武力行使反対の)決議をまとめる、などの方法はある。―米国の「独走」を止められるでしょうか。
英国、スペインとの3カ国首脳会談以降、国連を全く無視した動きに驚いている。米国には攻撃後のビジョンもない。報復攻撃が起これば中東は不安定になる。テロも起きるかもしれない。米国がここまで攻撃にこだわるのは、軍部などからの圧力もあるのだろう。 本当は、そうした根源こそ変えなくてはいけない。―国際社会はどう対処すべきでしょう。
米国のレトリック(巧言)に、はまってはいけない。米国は、査察継続か武力か、フセイン大統領亡命か戦争かなどと、すぐに二者択一にしたがる。しかし、もっとさまざまな国際法を活用すれば、 武力行使ではない別の道もありうることを、米国に提示できる。国際社会は、仮に攻撃が始まったとしても、被害を最小限にとどめる方策を追求すべきだ。(中国新聞 2003/03/19)湾岸戦争のイラク人遺族、当時の米大統領ら告訴
【ブリュッセル=鶴原徹也】1991年の湾岸戦争時、米軍の空爆で家族を失ったイラク人7人が18日、ベルギー検察当局に、当時のブッシュ大統領(現ブッシュ大統領の父)、チェイニー国防長官(現・副大統領)、パウエル統合参謀本部議長(現・国務長官)らを戦争犯罪で告訴した。
告訴状によると、米軍は91年2月12日、バグダッド市内の民間人避難施設を爆撃し、婦女子を含む403人が死亡。民間人を標的にした攻撃は、国際戦争諸法規の重大な違反にあたるとしている。告訴したイラク人7人のうち2人はベルギーに在住。この時期の告訴は、秒読みの対イラク開戦に反対するという政治的意図もある。
告訴は、「人道に対する罪」など国際法上の重大な違反については発生地や被告の国籍を問わずベルギーの法廷で裁けるとする、ベルギー独自の処罰法に基づくもの。
米国からの報道によると、パウエル国務長官は12日、「ベルギー当局には、こうした法律には極めて慎重でなければならない、と伝えてある。こんな法律があれば、(北大西洋条約機構(NATO)本部など国際機関のあるベルギーに)米高官は行けなくなる」などと記者団に語り、不快感を示した。
この処罰法を巡っては、1982年に西ベイルート(当時)で起きたパレスチナ人難民キャンプ虐殺事件の遺族らがイスラエルのシャロン首相(当時は国防相)をジェノサイド罪などで告訴しており、イスラエル政府が猛反発し、対ベルギー外交関係が冷却している。(読売新聞 2003/03/19)米国で「恥を知れ」と抗議デモ
【ワシントン共同】「ブッシュは恥を知れ」。対イラク戦開始が秒読み段階に入った19日、米国では首都ワシントンやニューヨーク、デトロイトなど各都市で、もはや少数派に追いやられた観のある反戦グループが抵抗の声を上げ続けた。しかし、国民の大多数はブッシュ大統領の決断を支持し「開戦やむなし」の空気が支配的。街には星条旗を掲げた車が目立ち始めた。(共同通信 2003/03/20)アカデミー賞をボイコット フィンランドの監督
米アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされているフィンランドのアキ・カウリスマキ監督が、米国のイラク攻撃に抗議して、23日(日本時間24日)ロサンゼルスで予定されている授賞式をボイコットする意向であることが20日、日本の映画配給会社に入った連絡で明らかになった。
同監督は「米国が恥ずべき経済的な理由から人間に対する罪を犯そうとしている時期に、授賞式に参加することはできない」とコメントしているという。
外国語映画賞にノミネートされた同監督の新作「過去のない男」は、記憶をなくしたホームレスの男を主人公に、フィンランド社会の底辺に生きる人々の姿を描いた作品。昨年、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞している。(共同通信 2003/03/20)「今度はハーグを攻撃か」 国連会議で米批判が続出
【ジュネーブ20日共同】ジュネーブで開かれている国連人権委員会や軍縮会議の本会合で20日、米軍の対イラク攻撃を批判する演説が相次いだ。イラク代表団はいずれの会合も欠席した。
ペレス・キューバ外相は人権委員会の演説で攻撃開始を「不法、不当、そして不必要な侵略行為」と断言。「米国は自国の兵士が国際刑事裁判所に連行されたら、今度は(裁判所がある)オランダのハーグを攻撃するのか」と述べた。
ロシアのフェドトフ外務次官は「国連安全保障理事会の承認がないままの攻撃は、世界規模でテロの恐れが増すだけだ」と強調。「状況を再び、国際的な法秩序の枠組みに戻さなければならない」と呼び掛けた。
軍縮会議ではエジプト政府代表が「戦争はわれわれの将来を不確実なものにする」と警告、国連の場で再びイラク問題の解決を目指すよう求めた。(共同通信 2003/03/20)米、イスラエルへの10億ドルの軍事支援を承認
【エルサレム20日ロイター】イスラエル財務省は、米国がイスラエルに対する10億ドルの直接軍事援助と90億ドルの融資保証を承認したことを明らかにした。
戦争費用の一環として、ブッシュ米大統領が攻撃開始直後に議会に提出するという。
イスラエルは、世界的な景気低迷と2年半におよぶパレスチナとの武力衝突から、深刻な景気後退(リセッション)に見舞われており、当初は40億ドルの援助と80億ドルの融資保証を要請していた。
ライス米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、ネタニヤフ財務相に承認を伝えたという。(ロイター通信 2003/03/20)空自AWACS、日本海で活動へ 北朝鮮警戒で米軍を支援
政府は20日、イラク戦争に連動して北朝鮮が挑発行動に出ることを警戒し、航空自衛隊の早期警戒管制機E767(AWACS)を日本海上空での警戒活動にあてる方向で調整に入った。日本海では、米軍のAWACSが警戒・監視にあたっており、こうした活動に空自のAWACSを加えて警戒を強化したい、との要請が、米軍から日本側にあったという。
AWACSは、地上のレーダーでは確認できない低高度や遠方から侵入する航空機を素早く察知する能力にすぐれており、空自浜松基地に4機配備されている。米軍が空自のAWACSの派遣を要請したのは、北朝鮮の戦闘機が今月2日、米軍の偵察機に異常接近した事態を踏まえ、日本海の空域監視を強化する必要がある、との判断からだ。
仮にAWACSが得た情報をもとに、米軍機が北朝鮮機などを攻撃した場合には、集団的自衛権の行使にあたる可能性も指摘されている。
この点について、防衛庁は「米軍が攻撃をする場合、自前で情報を取り直さなくては攻撃ができないシステムになっている。空自のAWACSが米軍とできるのは、一般的な情報交換にとどまる」(幹部)としている。
北朝鮮情勢をめぐって、政府は今月上旬から、警戒・監視のためにイージス艦「みょうこう」を日本海に派遣、P3C哨戒機なども投入して警戒活動を続けている。政府は保有するイージス艦4隻のうち1隻はインド洋に派遣しており、残る3隻のうち最低1隻はいつでも日本海で任務につける状態にしておく方針だ。(朝日新聞 2003/03/20)NY紙に戦争反対の全面広告2つ掲載
対イラク攻撃が迫る米国で、19日付ニューヨーク・タイムズ紙に、戦争反対を訴える2つの全面広告が掲載された。
1つは「弾劾へ投票を」の表題で、同名の団体が署名とカンパを呼びかけている。ブッシュ政権が(1)侵略戦争の対イラク攻撃を推進(2)主権国家の転覆を命令(3)核の先制使用も辞さないと威嚇(4)不当逮捕で米国民を含む世界中の人々の人権をはく奪、などと米憲法違反を主張。大統領とチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、アシュクロフト司法長官の4人を議会で弾劾しようと署名参加を募っている。
同じ紙面には「反戦の作家たち」からブッシュ大統領への「公開書簡」が、やはり全面広告で。「あなた自身が言うように世界には悪者がいる。米国をその列に加えることはやめよ」と、戦争回避と外交的解決を促している。147人の連名でスティーブン・キングやエイミ・タンの名もある。
また国際法学者の間では、攻撃が現実化した場合、米英豪各国を非難して即時撤兵を求め、安保理主導の解決に引き戻す「国連新決議試案」がメールで回覧されている。
昨週も批評誌「ボストン・レビュー」編集長の反戦の呼びかけに、2日半で学者や作家、知識人1万4000人が賛同。5万ドルの資金が集まって意見広告がニューヨーク・タイムズ紙に載った。(朝日新聞 2003/03/20)ハリウッド、特大の反戦看板「米国は戦争中毒か」
米国がイラク戦争を開始した19日(米国時間)、ロサンゼルスの一角、映画の街ハリウッドの交差点に「米国は戦争中毒か」と大書した特大の看板が登場した。日本の市民団体グローバル・ピース・キャンペーン(GPC)が掲げた。
米国がなぜ戦争に走るのかを漫画で描いたベストセラー『戦争中毒』の写真も示し、反戦の意見広告とした。高さ4メートル、幅12メートルもある。ハリウッド大通りとサンセット大通りの交差点で、1日に約5万人が通る場所だけに話題になりそうだ。向こう1カ月間、掲示される。
掲載料は5300ドル(約64万円)。企画したGPC創設者のきくちゆみさん(41)は「米国を変えられるのは米国人自身だ。戦争とテロの連鎖を断ち切り平和を構築するためにも、彼ら自身に考えてほしい」と語る。(朝日新聞 2003/03/20)原爆資料館:対話ノートを掲示 イラク攻撃反対一色 広島
米英のイラク攻撃を受け、広島市の原爆資料館は20日、入館者が感想を記す「対話ノート」に書き込まれたイラク攻撃についてのメッセージの一部を掲示した。この書き込みは、昨年9月から今月19日まで英文も含め計116件。資料館西館3階に攻撃を伝える新聞各紙とともに掲示。対話ノートは攻撃反対で一色に。(毎日新聞 2003/03/20)米英イラク戦争:経済界から容認発言相次ぐ
イラク攻撃に関し、米国支持を表明した日本政府の対応について、経済界からは「米国支持を明確にした小泉首相の姿勢を支持する」(奥田碩・日本経団連会長)、「日本国民の生命・財産・安全の保護という責任に基づけばやむを得ない選択だった」(小林陽太郎・経済同友会代表幹事)などと、容認する発言が相次いだ。
ただ、国連安保理の武力行使容認決議なしで戦争が始まったことに対し、「各国は国際協調維持のために、さらに努力できなかったかと思う」(小林氏)などと不満の声も出た。また、「イラクの戦後復興に日本が相応の負担をすることは当然」(山口信夫・日本商工会議所会頭)との指摘もある。経済への影響については、「早期終結なら、影響は比較的少なくてすむが、テロの懸念は消えない」(奥田氏)などと、長期化回避を願う声が圧倒的だ。【今沢真】(毎日新聞 2003/03/20)米大使館前で400人が抗議行動、5人逮捕
米軍のイラク攻撃で警察の厳重警備が敷かれた東京・赤坂の米国大使館前は20日夕、反戦を訴える抗議行動の参加者が400人以上に膨らんだ。午後7時半過ぎには、大使館に向けてデモ行進しようとした総勢数百人のうちの一部が、行く手を阻む機動隊ともみ合いになり、5人が公務執行妨害などで警視庁に現行犯逮捕された。
一方、約2キロ離れた同じく赤坂のイラク大使館。午後5時過ぎ、報道陣の前に姿を見せたカシム・シャーキル臨時代理大使は「空爆は、国連決議なしに行われた明らかな侵略行為。フセイン大統領は我々を勝利へと導いている」と強気の姿勢を崩さなかった。(読売新聞 2003/03/20)米、かつてイラクに“武器援助”
「イラクやイラク国民に使う大量破壊兵器をイラクに持たせたのは、一体どこの国だったか」。イラクの大量破壊兵器開発疑惑に対する国連決議が全会一致で採択される少し前の昨年10月、イランのハタミ大統領はストロー英国外相との会談で、そう発言した。1980年代のイラン・イラク戦争中に、イラクの大量破壊兵器の開発や使用を黙認したとされる米政府を批判したものだが、発言は的を射ている。
米メリーランド州の研究機関「アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション」は、イラクの生物兵器開発が実用段階に進展していた85年ごろ、病原性の炭疽(たんそ)菌をイラク側に引き渡した、という事実を98年、仏フィガロ紙に認めている。
現在、イラク攻撃の急先ぽうとなっているラムズフェルド国防長官は、当時、中東特使として83年にバグダッドを訪問。にこやかにフセイン大統領と歓談している“記念写真”が最近、米メディアで再公開され苦虫をかみつぶしたが、一貫性のない外交を象徴するシーンだった。
英国外務省の報告書によると、国連査察団は98年までに、炭疽菌入りの液体8400リットル、ボツリヌス菌入りの液体1万9000リットルなどを、弾道ミサイル、爆弾に装着可能な状態で発見した(すべて破棄)。細菌培養の進展ぶりが暴れたが、その一部のルーツは“米国産”であるとみられている。
さらに80年代、米国の民間会社がバグダッドの研究機関へボツリヌス菌、炭疽菌を約10回にわたって送り、いずれも米商務省が輸出を承認していたという事実が、米疾病対策センターなどの資料から明らかになった。
イラクの危険度は、化学兵器をイラン戦で実戦使用したことから立証済み。国連査察官の一人で、95年に生物兵器工場の存在を突き止めたドイツ軍人の細菌学者ガブリエル・クラツワドサック氏は、「イラクは70年代から化学兵器を戦闘配備し、専門知識、物資、設備を持っていた」とさえ、ロイター通信に証言している。
当初から分かっていた“危険な国”を米国はなぜ黙認したのか。「敵の敵は味方」という単純な論理に導かれた米国の理念なき外交の結果だった。
米国は67年の第3次中東戦争以来、イラクとは断交状態にあった。しかし79年、米大使館人質事件からイランと敵対関係になった米国は、好く80年にイラン・イラク戦争がぼっ発すると、2年後の82年2月にはイラクをテロ支援国家から除外する。炭疽菌などが「非軍事品」として、正規ルートでイラクに流入し始めるのはそれ以後だ。
84年にはイラクとの復交を正式に発表し、大使館を再開。間もなく、イラクに衛星情報を提供するようになり、85年ごろには、両国間で武器交渉が始まっていたのだった。(カイロ・秦融)(中日新聞 2003/03/20)米英軍機が誤爆? 子供ら40人死亡情報
イラクの首都バグダッドの南西約270キロ付近で20日未明、レストランにミサイルが着弾、多数の死傷者が出たとの目撃証言が同日、ヨルダン側に逃れてきた人々から相次いだ。
事実とすれば、非軍事施設への攻撃であり、イラク攻撃を開始した米軍などによる誤爆の可能性もある。しかし、目撃証言の着弾時間は20日午前0時から1時間ほどの間で、米軍の攻撃開始時間よりかなり早い。このため、イラク南部の飛行禁止空域を警戒飛行していた米英軍機による誤爆の可能性もある。
イエメン人学生やエジプト人、ヨルダン人のビジネスマンらの目撃談によると、現場はヨルダン側の国境へ続くアルアンバルと呼ばれる地域。建物が倒壊、子供らが下敷きになった。30〜40人が死亡したとの情報もある。(日刊スポーツ 2003/03/20)ベルリンで5万人反戦デモ
【ベルリン共同】米軍による対イラク攻撃開始を受け20日、ドイツ各地で反戦デモが行われ、ベルリン中心部では5万人以上の学生らが参加して米国の行動に強く抗議した。この日は、中・高校生や大学生らが中心となり米国大使館、ブランデンブルク門など付近をデモ行進。「戦争は解決策ではない」「平和のチャンスを」などの横断幕などを掲げ反戦を訴えた。(共同通信 2003/03/21)英、仏などで反戦デモ 石油が目的の戦争と批判
【ロンドン21日共同】英国、フランス、スペインで20日、対イラク攻撃に抗議するデモが行われ、何万人もの市民らが反戦を訴えた。
英国ではロンドンの国会、首相官邸周辺をはじめ、全土で数万人が参加、道路や鉄道を止める行動もあり、10数人が逮捕された。
ロンドンでは、学生や高校生が授業を放棄し「石油のために血を流す戦争に反対」などと書いたプラカードを持ち、100人前後で各所を行進。2月15日の史上最大の反戦デモを主催したストップ・ザ・ウォー連合は「午後6時を期して、それぞれの町の中心部をデモの人波で埋めよう」と呼び掛けた。
パリ中心部では、フランス社会党などの政党や市民団体が呼び掛け、市民約4万人がデモに参加。米大使館に抗議の意思を示すため、近くにあるコンコルド広場に集まったが、警察当局が厳重な警備態勢を敷き、大使館には近づけなかった。(共同通信 2003/03/21)米外交官がまた辞任 イラク抗議で3人目
【ワシントン20日共同】米国務省当局者は20日、在モンゴル米国大使館のメアリー・ライト次席代表がブッシュ政権のイラク攻撃開始に抗議して辞任したことを明らかにした。
今年2月以降、ブッシュ政権のイラク政策に抗議して辞任した米外交官は計3人となった。
ロイター通信によると、ライト次席代表はブッシュ政権の北朝鮮政策やパレスチナ政策にも批判的だったという。(共同通信 2003/03/21)スペインでも抗議デモ 1万7000人が参加
【パリ20日共同】スペインからの報道によると、同国のマドリードやバルセロナで20日、イラク攻撃に抗議するデモが行われた。主催者側の発表などによると、バルセロナで約1万2000人の市民が、マドリードでは約5000人の学生が参加した。
スペインのアスナール首相は米国のイラク攻撃に支持を表明。バルセロナでは、同首相の与党国民党の建物や米領事館前でデモ行進が行われ、一部の参加者が領事館に卵やトマトを投げ付けた。
マドリードでは国会議事堂へ向かおうとしたデモ隊と警官隊が衝突して学生1人がけがをした。(共同通信 2003/03/21)パリで学生ら8000人が反戦デモ
【パリ20日時事】パリで20日、米英軍によるイラク攻撃に反対する学生ら7000―8000人がデモを繰り広げた。
デモ隊はパリ首都圏の大学生や高校生たちで、レピュブリック広場やサンジェルマン駅から米大使館前にあるコンコルド広場まで行進。「戦争反対」「人殺しブッシュ」などと叫んで気勢を上げた。イラク国旗を掲げるイスラム系学生の姿も目立った。(時事通信 2003/03/21)「米国はテロ国家」=イラクが声明
【ニューヨーク20日時事】イラクの国連代表部は20日、米軍の攻撃について声明を発表、「米国は国連加盟国の指導者の暗殺を図ることでテロ国家として行動した」と非難するとともに、「イラク国民は独立を守るため、犠牲をいとわず徹底的に戦う」と決意を表明した。(時事通信 2003/03/21)軍備管理の努力に悪影響 米市民団体など非難
米英軍のイラク攻撃が本格化する中、米国内外の市民団体や環境保護団体が20日、相次いでブッシュ政権の姿勢を非難する声明を発表した。
核不拡散問題に取り組む米国の「憂慮する科学者同盟」は「(国連の査察中の攻撃開始は)今後の大量破壊兵器の不拡散と国際的な軍備管理の努力に大きな悪影響を与える」と批判。「イラクの大量破壊兵器を問題視する米国自体が核兵器の能力拡大を進めていることも忘れてはいけない」とした。
自然保護団体シェラ・クラブのジェニファー・ファレンスタイン代表も「経済制裁などを伴う国連の査察によってイラクの武装解除は可能。イラク市民や米兵の命、周辺の自然環境を危険にさらし、世界の反米感情をあおるような手段は正しくない」と指摘。
国際環境保護団体グリーンピース・インターナショナルのガート・レイポルド事務局長は「この攻撃は安全保障の大きな後退。単独行動主義に根ざした危険な世界の新秩序の幕開けを告げるものだ」とし、国連総会の即時開催を求めた。(共同)(産経新聞 2003/03/21)世界はアメリカをどう伝えたか
ついに戦争が始まった。もはや話題は戦局の行方一色だが、ちょっと待とう。あまりに筋が通っていない。攻撃に加わっている英国の下院でさえ与党議員が「この戦争は違法で不道徳で非論理的」と激高した。あらためて米国の“大義”を海外報道で検証してみると−。(田原拓治)「(イラクが)大量破壊兵器を持っているのは明白だ」。ブッシュ米大統領は17日、こうしてイラクに最後通告を突きつけた。今回の攻撃の最大理由だが、米国は本当にこのことに確証があったのか。
「ゴミそしてゴミ、またゴミ」。2月20日、米CBSテレビは国連査察委員会の一員の言葉をこう伝えた。ゴミというのは米国が査察団に提供した「機密情報」のことだ。
「衛星写真からイラクの最新核施設を発見した」。査察団が現場に向かうとそこには何もなかった。
「フセイン大統領の宮殿に国連決議に抵触する重大な証拠が隠されている」。宮殿に立ち入ってみると、やはり何もなかった。「ウラン増殖のためのアルミのパイプがある」。実験用ロケットのパイプだった。
「アッサムード2」ミサイルについても、パウエル国務長官が「1280キロ以上の射程能力があり、隣国への脅威となる」と主張したが、実際には誘導装置もなく160キロ程度の能力しかなかったという。
ただ、確証がなくても不安が残るという米国民の心理の底にあるのが、2001年の同時多発テロだ。イラクもアルカイダとつながりのあるテロ支援国家の1つであり、フセイン政権が存在する限り潜在的脅威はぬぐい切れない。だが、「9.11」の真相をめぐっては米国内ですらいまだ論議がくすぶっている。同時多発テロは不可避だったか
「旅客機がハイジャックされたり、通信不能になれば、自動的にFAA(連邦航空局)は米軍とNORAD(北米航空宇宙防衛司令部)に緊急発進を要請することが法的に定められている。にもかかわらず、戦闘機が発進したのは午前9時40分。これはハイジャックを知ってから80分後で、世界貿易センタービルに1機目が衝突してから50分後だ」
米国の著名な作家ゴア・ヴィダル氏は昨年10月、著作「身内の敵」で大統領に事件の再調査を訴えた。
一昨年11月にも米国のフリージャーナリスト、イラリオン・ビコフ、ジャレット・イスラエル両氏が「9.11の犯罪」と題してインターネットを通じ、複数の疑問を呈している。
「標的の1つになった国防総省はワシントンDCにあり、防空任務はわずか15キロ離れたアンドリュー空軍基地のはずなのに、米軍機は200キロも離れたラングレー基地から発進した」
このほか、発進したF16戦闘機の最高速度が時速2400キロにもかかわらず、実際にはたった400キロしか出さなかったため、現場に遅れたなど謎を指摘する。
追い打ちをかけたのは米CNNテレビで、「ブッシュ大統領が下院の真相究明調査に有力議員を通じて圧力をかけた」と報じた。
結局、真相はいまも霧の中だが、ことし2月23日付の英紙ガーディアンは「9.11の見逃しもイラク攻撃の伏線ではなかったのか」という内容を示す衝撃的な報告を流した。
「ブッシュを戦争に追いやる2人の男」と題した記事で、2人のうちの1人はウルフォウィッツ国防副長官。対イラク戦争を強硬に説いた政権内「新保守主義(ネオコンサバティブ=ネオコン)派」の1人だ。
同国防副長官らは1997年に現在のチェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官も巻き込み、共和党内のシンクタンク「アメリカ新世紀プロジェクト(PNAC)」を立ち上げたが、記事は「PNACは2年前、米国が世界覇権を打ち立てるためには“新たな真珠湾攻撃とも言うべき、何らかの破局的で触媒となるべき事件が必要だ”という文書を出した」と暴露した。この事件が「9.11」では、と記事は示唆している。イスラエル困惑中東の塗り替え
ネオコン派は徹底した親イスラエル路線で、クリントン前政権のパレスチナ和平に反対した。日大の松永泰行専任講師(中東・国際政治)は「彼らは力の信奉者なので、イラクを見せしめにガツンとたたき、中東諸国を屈服させ親米、親イスラエル一色に染め抜くのが真の狙い」と話す。
大量破壊兵器より、まずイラク攻撃ありきで、目的は中東の勢力地図の塗り替えというのが欧州メディアでは一般的な理解だが、当のイスラエルでは当惑ぶりもうかがえる。19日付のイスラエル紙ハーレツにはこんな論説が載った。
「われわれのみに良く、その他の世界に悪いという事態は結局、われわれが傷ついたときに世界が沈黙することにつながる。ブッシュの戦争はわれわれにとっても良くないことなのだ」 (東京新聞 2003/03/21)世界で反戦デモ、サンフランシスコでは1300人逮捕
【サンフランシスコ=館林牧子】イラク戦争に反対するデモが20日、米国各地で繰り広げられ、最大規模となったカリフォルニア州サンフランシスコでは、1日の逮捕者としては過去20年で最多の約1300人(同市調べ)が逮捕された。
サンフランシスコの反戦デモは、19日夜のイラク攻撃開始直後から始まり、反戦を訴える男性が金門橋から飛び降り、死亡する事件も起きた。翌20日は朝から数千人が目抜き通りなどを行進し、一部の活動家が窓を割って破片を道路にばらまいたり、橋の占拠や電車への投石などの暴動に発展した。
デモ参加者の大部分は一般市民。会社員レチシカ・スミスさん(37)は「米国民全員が賛成しているわけではないことを知って欲しい」と訴えた。◇ 【パリ=池村俊郎】欧州各地でも20日、反戦デモが相次いだ。フランスの首都パリでは、駐仏アメリカ大使館に近い中心部コンコルド広場で社会党など左翼勢力を中心に6万人参加の反戦集会が開かれ、警察部隊と小競り合いを続けた。
テレビ報道によると、中部リヨンでは1700人の反戦デモがあり、参加者二十数人が市中心部のマクドナルド・チェーン店を占拠、1時間に及び客の入店を拒む事態となった。
ドイツ・ベルリンでは、約5万人の学生が「ジョージ・ヒトラー」などと書いた横断幕を掲げて市中心部を行進した。◇ 【ジャカルタ=黒瀬悦成】インドネシアの首都ジャカルタの米大使館とジャワ島東部スラバヤの米総領事館前で21日、イスラム組織や学生団体のメンバーら計数千人が反米デモを繰り広げ、「米国の行為はイスラム敵視の蛮行だ」などと叫んで気勢を上げた。同国中部スラウェシ島の中心都市マカッサルにある日本総領事館前でも同日、地元大学の学生ら約100人が、米国などによるイラク攻撃に支持を表明した日本政府に抗議するデモを展開した。(読売新聞 2003/03/21)
宇多田らは反戦メッセージ
19日付の一般紙に意見広告を掲載したGLAYのTAKURO(31)に続き、米軍などのイラク攻撃が始まった20日には、歌手の宇多田ヒカル(20)、俳優の窪塚洋介(23)、女優の藤原紀香(31)らも自身のホームページ(HP)に反戦メッセージを寄せた。宇多田は「正しい戦争なんて無い」と強く平和を訴えた。
米軍などによる空爆開始から約4時間後の午後3時13分。「21世紀が泣いている…」とコメントした01年の米中枢同時テロと米英によるアフガニスタン空爆のときと同様、宇多田はHP内の「Message from Hikki」に平和のメッセージをアップした。
タイトルは「ついに始まりました」。「正しい戦争なんて無い」と書き出し、「でも国を信じて戦場に出ている人達の存在を思うと、“この戦争に意味は無い”とか、ちょっと言えなくなっちゃう」と複雑な胸中も吐露。「ただ、戦争が本当にどんなものかを考えて、心の底から、戦争に賛成している人がいるということが信じられない」と続けた。さらに「(戦争に)賛成する人も、無関心な人も、好きじゃないな。賛成する人も、無関心な人も、同罪」と強調。「久し振りの書き込みがこんなのでごめん。残念です」と悲しみと悔しさをあらわにした。
窪塚は米中枢同時テロ事件後の米国などによるアフガニスタン攻撃のころから、徹底して「平和」を主張してきた。今回のイラク攻撃にも強い怒りを抱いており、米国支持の姿勢を鮮明にしている母校・横須賀高校の先輩である小泉首相を「先輩、その道行き止まりだよ」と痛烈に批判。「どんな理由も知ったこっちゃないんで。俺(おれ)はいつでも戦争反対!!」と強く訴えた。
紀香も「STOP THE WAR!!!」のタイトルで反戦を主張。アフガニスタン空爆後に同国を訪れた経験に触れ「多くの人が愛する人を失い、住居も失い、飢えに苦しみ、活(い)きる権利を奪われました。こんなことを繰り返してはいけない。本当に胸が痛くて息が苦しいです…」と深い悲しみを語っている。
世界的音楽家・坂本龍一(51)はHPにイラク市民の写真を並べ「DO YOU BOMB THEM?(あなたは彼らを爆撃できるか)」と反戦の訴え。ほかに三遊亭円楽(70)、アグネス・チャン(47)らも反戦コメントを発表した。(スポーツニッポン 2003/03/21)U.S. Military Employs Israeli Technology
(Newsday 2003/03/22)チャーチルのひ孫が反戦デモ=英紙
【ロンドン22日時事】22日付の英紙デーリー・テレグラフはチャーチル元英首相のひ孫に当たるジェシカ・チャーチル・マクロードさん(14)が対イラク武力行使に抗議するデモに参加したと報じた。元首相は第2次大戦中に英国民を統率し、対ドイツ戦で勝利した功績で有名だが、ジェシカさんは生徒ら600人の最前列に立ち、反戦を訴えた。(時事通信 2003/03/22)反米デモで4人死亡=アラブ各地で怒り沸騰−イエメン
【カイロ21日時事】米英軍のイラク進攻後、初のイスラム教金曜礼拝日となった21日、アラブ各地で大規模な反米デモが行われ、イエメンの首都サヌアではデモ隊3人と警官1人が死亡した。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによれば、サヌアでは礼拝後、怒った群衆が米大使館に向かい、治安部隊と衝突。治安部隊は群衆に向けて実弾を発射したという。
一方、エジプトのカイロでも、市中心部のモスクや広場に1万人を超える市民が集結し、「アメリカに死を。イラクに勝利を」などと連呼。米国大使の追放を政府に求めた。警察は制止するため、放水車を使った。(時事通信 2003/03/22)イラク兵の遺体散乱=米軍、ナパーム弾も使用−豪紙従軍ルポ
22日付のオーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)は、イラク南部に入った米海兵隊の歩兵部隊に従軍している同紙記者のルポを掲載し、「遺体が散乱している」など、戦場の生々しい様子を伝えた。
同紙によると、イラク時間20日未明のブッシュ米大統領の開戦宣言後、最初に発砲してきたのはイラク側。しかし、これが部隊の位置を教える結果になり、米軍は空が明るくなるほどの激しい反撃の砲撃を加えた。現場を訪れた米軍将校は「(イラク兵の)遺体がそこら中に散らばっている」と無線で報告した。
一方、クウェート・イラク国境から30キロの地点まで進んだ海兵隊の部隊は、ヘリコプターや海軍機の支援を受けながら、8時間にわたって砲撃を続けた。海軍機からは、大量の爆弾やナパーム弾が投下されたという。(時事通信 2003/03/22)情報絞る米軍=外国人記者いら立つ−クウェート
【クウェート市22日時事】米英軍がクウェート国境を越えてイラク国内を進攻する中、米軍から戦況についての情報が公開されず、クウェートでイラク入りを待機している外国人記者たちをいら立たせている。現地から伝わる報道の大半はハイテク装備を施した米英大手メディアに独占されている。(時事通信 2003/03/22)東京・渋谷で学生ら2000人が反戦集会
イラク戦争反対を訴える学生らが22日、東京都渋谷区の宮下公園で集会を開き、約2000人(主催者発表)が参加した。打楽器やハーモニカなどを鳴らし、「NO WAR」と訴えながら渋谷駅周辺を行進した。
夫が米国人の会社員クライツァー真理子さん(35)は小学2年生の娘(8)と一緒に、「平和」を意味するアラビア語や「イラクの子どもを殺さないで」と書いたプレートを持参。「真っ先に犠牲になるのは子どもたち。空爆に備えて机の下に逃げ込むことを教えられる姿を見てショックを受けた」と話した。
外国人の姿も目立ち、メキシコ人のアルフレッド・テイエスさん(45)は「世界で一番多くの核兵器を持っているのはアメリカ」と訴えた。
大学の卒業式後に来たという川崎依子さん(23)は、この日が集会デビュー。隅でアピールを聞き、「人間は殺し合う前に語り合って問題を解決できるはず」と話した。(朝日新聞 2003/03/22)ムーア監督、ブッシュ大統領を厳しく批判
日本でもヒットしているドキュメンタリー映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」のマイケル・ムーア監督が20日、カリフォルニア州の市民団体から表彰された式で、イラク戦争を「不必要な戦争」と述べ、ブッシュ大統領を強く批判した。
ムーア監督は「(ブッシュ大統領は)9月11日のテロがもたらした国民の恐怖感を利用し、テロとの関連の証拠も示さずにイラクを攻撃した。テロの犠牲者を冒涜(ぼうとく)する行為だ」と口をきわめて批判した。
この式は「民主行動のための南カリフォルニア米人会」が主催したもので、ムーア監督は「エレノア・ルーズベルト言論の自由賞」を獲得した。(朝日新聞 2003/03/22)バグダッドで次々と立ち上るきのこ雲
【バグダッド21日共同】闇夜を突然、深紅のせん光が切り裂き、次の瞬間、爆音が大地を揺るがせた。大規模空爆が始まった21日夜、首都バグダッドの夜空には赤黒いきのこ雲が立て続けに立ち上り、空を紫色に染めた。
「すさまじい地響きだ」。市民が声を震わせる。爆音はいっこうにやまない。ミサイルの飛行音か、「キュルキュル」という音が合間に入る。
イラク軍の対空砲のえい光弾がヒョロヒョロと上がるが、反撃というには余りにもか弱い。
「ミサイルが着弾した大統領宮殿が炎上中」と米CNNテレビなどが報じた。米当局が言う「(軍事目標に)選別的攻撃」にしては、激しい爆撃が続く。(日本経済新聞 2003/03/22)イスラエル、イラク戦争でWeb検閲強化
イスラエルの政府検閲当局が自国のWebサイトに向けて、イラク戦争に関する重要情報は掲載しないようにとの通達を出した。
Chief CensorのRachel Dolev氏は3月19日、「スクープ」ニュースの各サイトに送った書簡の中で、「イスラエル国家と国民の安全を脅かす可能性のある」情報を掲載する際は、事前に編集人が政府の許可を取り付けるよう指示している。
この書簡では、Rotter.netやFresh.co.ilなどのサイトに対し、ミサイル攻撃の場所やイスラエル内閣の審議内容、米国など他国との戦時協力についての情報などは掲載を控えるよう求めた。
イスラエルは、「国境なき記者団」が作成した報道の自由指標では低い評価を受けており、パレスチナやザンビア、カンボジアを下回る評価となっている。Committee to Protect Journalistsは昨年、「(イスラエル国軍が)報道機関を脅し、領土内での軍事侵攻拡大について報道させなかった」として糾弾している。(ZDNet News 2003/03/22)「ブッシュを糾弾せよ」 世界各地で反戦デモ
【ニューヨーク22日共同】イラク戦争が始まって初の週末となった22日、世界各地で多くの市民が米英両国に攻撃の中止を求め、デモに参加した。
米ニューヨークでは目抜き通りのブロードウェーに、反戦派の市民が集結。「ブッシュ(米大統領)を糾弾せよ」「金は戦争より雇用に使え」などと書かれたプラカードを手に、推定10万―20万人が約3キロ行進した。首都ワシントンでは約3000人がホワイトハウス周辺を行進、参加者の一部から「石油のために血を流させるな」と絶叫する声が上がった。
シカゴでは反戦派と戦争支持派のグループがにらみ合い、ののしり合いとなった両派の数人が警察官に引き離される場面も。デモはここ数日間で約2000人の逮捕者が出たサンフランシスコのほか、ロサンゼルス、アトランタでも行われた。
フランスでは、パリ東部のレピュブリック広場で高校生ら約9万人が「B52爆撃機のフランス領空通過を認めるな」などとするプラカードを掲げて行進。第2の都市マルセイユでも約1万人が集まり、ブッシュ大統領を「暗殺者」と批判した。
ドイツでは各地で計約15万人が参加。ベルリンの米国大使館やブランデンブルク門付近で約4万人が行進した。フランクフルトには欧州各地から約1万人のクルド人が集結し、クルド人の自由・独立もアピールした。
スペインでは首都マドリードのデモに約20万人が参加。攻撃支持を表明したアスナール首相に「辞職しろ」と要求した。ロイター通信によると、インドでも東部コルカタで1万5000人以上がデモ行進。参加者は「米国は国連を破壊している」と抗議した。(共同通信 2003/03/23)米英は「悪の枢軸」 パキスタンで大規模デモ
【イスラマバード23日共同】パキスタン東部のラホールで23日、米英などによるイラク攻撃に反対する数万人規模の抗議活動が行われ、参加者は「悪の枢軸−ブッシュ、ブレア」などと書かれたプラカードを掲げるなどして攻撃中止を訴えた。
デモはイスラム宗教政党の連合体で野党の「統一行動評議会(MMA)」が主催。参加者の中には国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン氏やイラクのフセイン大統領の肖像画を掲げる人もいた。ある男性はAP通信に対し、「米国人を殺すためにイラクに行く準備はできている」と話していた。(共同通信 2003/03/23)アフガンで初の反戦デモ 日の丸も焼かれる
【カブール23日共同】アフガニスタン北東部ラグマン州都メータルラムで23日、イラク戦争に反対する市民1000人以上によるデモがあり、星条旗のほか日の丸と英国旗が焼かれた。治安当局との衝突やけが人はなかった。現地の軍事責任者が語った。アフガンでの反戦デモが確認されたのは初めて。
国際社会の支援を受けて復興を進めるアフガンでは、イラク戦争に反対する市民感情が存在する一方、米国などとの友好関係を重視する人も多く、これまで目立った抗議行動は起きていなかった。
軍事責任者によると、デモには学生や商店主らが参加。州治安当局の庁舎前に集結して「米国に死を、英国に死を」と気勢を上げたほか、イラク戦を支持する諸国やアフガン政府に対する抗議を繰り返したという。(共同通信 2003/03/23)イラク攻撃開始前に「開戦」=特殊工作員が潜入−米紙
【ワシントン23日時事】米英軍によるイラク攻撃が実際に始まる前に「戦争」は始まっていた−。23日付の米紙ワシントン・ポストは、ブッシュ大統領が19日にイラク攻撃開始を決断する数時間前に、イラク軍の通信網や監視所を破壊するため、特殊工作員約300人がイラク国内に潜入していたと報じた。(時事通信 2003/03/23)バスラで市民77人死亡・366人負傷=イラク情報相
【バグダッド23日ロイター】イラクのサハフ情報相は、南部バスラ制圧を目指す米英軍による攻撃で市民77人が死亡、366人が負傷したと述べた。
死傷者の多くは、クラスター爆弾(集束爆弾)による攻撃の犠牲になったという。
同相は記者会見で、使用が禁じられた兵器でこれらの民間人を死傷させたと非難した。(ロイター通信 2003/03/23)ref. Fighting on the streets of Iraq's second city 'leaves 77 civilians dead'
(Independent 2003/03/24)ローマ法王「イラク戦争は人類の運命を脅かす」
ローマ法王ヨハネ・パウロ二世は22日、「イラク戦争は人類の運命を脅かすものだ」と、今回の戦争を厳しく非難した。
法王は「暴力と兵器で問題を解決することは決してできない。平和こそが、人々が団結した正しい社会を築くための唯一の道だ」と述べた。(朝日新聞 2003/03/23)CNNに数千人が抗議デモ 米ロス
米ロサンゼルスでは22日、数千人の市民が米ケーブルテレビCNNのイラク戦争の報道姿勢に抗議して、ハリウッドにある同社の前で集会を行った。
人々は「CNNよ、お前の利益のために子どもが死んでいる」「戦争はエンターテインメントではない」などと書いたプラカードを掲げ、同社ビル前のサンセット大通りを埋めた。
中国系の会社員フーさん(26)は「米国のメディアは真実を伝えよ」と書いた手製のプラカードで参加した。「CNNは爆撃の風景を画面に流すが、その下で人々が殺されていることや世界の大規模な反戦の動きこそ伝えるべきだ」と語る。(朝日新聞 2003/03/23)イラク戦争:ロンドンなど英主要都市で大規模な反戦行動
【ロンドン岸本卓也】英国で22日、ロンドンなど主要都市でイラク戦争に反対する抗議行動が行われた。ロンドンでは主催者推定で約50万人(警察推定で約10万人)が参加するデモ行進が行われた。大規模な抗議行動は世界同時の反戦行動が展開された先月15日にロンドンに約50万人(警察推定)が集まって以来。
ロンドンでは先月15日と同じコースでハイドパークまでの街路を1時間半にわたって行進した。「戦争を止めることはできなかったが、ブッシュ米大統領のような危険な政治家を拒否する姿勢を世界に示したかった」と病院職員のニック・カフカさん(29)は「戦争反対」のプラカードを空に突き上げた。
主催団体の「戦争を止める連合」の幹部、マタル・モハンさん(39)は「戦争を止められなったことで無力感が広がることを心配していた。先月15日よりも参加者は減ったが、これだけ大勢が集まれば心強い」とほっとした表情だった。
イラクへの空爆の任務に就いている米軍のB52編隊は英国西南部のフェアフォード基地を使用している。基地周辺に反戦活動家ら数千人が終結してデモ行進などを行い、「人殺しはやめろ」などと声を上げていた。軍事施設への破壊行為を警戒して多数の警官隊が警備に当たった。(毎日新聞 2003/03/23)忌野清志郎 反戦ライブ
ロック歌手の忌野清志郎(51)が22日夜、原生林「熊野の森」で知られる和歌山県那智勝浦町でコンサートを行い、反戦を訴えた。88年に発売中止になった問題作「カバーズ」の中から、世界的な反戦ソング「明日なき世界」「イマジン」などを熱唱。米国によるイラク空爆と日本政府の対応を歌で痛烈に非難した。
♪天国は無い、ただ空があるだけ 国境も無い、ただ地球があるだけ みんながそう思えば簡単なことさ──。世界遺産に登録される見込みの「熊野の森」に反戦の歌声が響いた。
ジョン・レノンの「イマジン」を清志郎が自己流に意訳したもの。同曲は戦争が起こると必ず世界中の放送局で流されるが、米国が戦争を起こした時には米国内での放送が禁止されるという、永遠の問題作。嵐のような悪天候にもかかわらず集まった約1000人の観客は静かに聴き入った。
RCサクセション時代の88年。清志郎は「イマジン」などを収録した反戦・反核アルバム「カバーズ」を製作。所属レコード会社が発売中止に踏み切ったが、別会社から発売してオリコンチャート1位になった反骨の名盤だ。イラク空爆が続くこの日、清志郎は「明日なき世界」「風に吹かれて」など同アルバムに収録した反戦メッセージソングとともに、ベトナム戦争時に世界中で歌われた「花はどこへ行った」も熱唱。
「花はどこへ行った?娘たちが摘んでいった。娘たちはどこへ?男たちに嫁いでいった。男たちはどこへ?兵士になって戦場に行った。兵士たちはどこへ?死んでお墓に行った。そしてお墓は花に覆われた」と歌う言葉に、目を潤ませる人もいた。
環境保護を訴えるため、最後に絵本「ブーアの森」のテーマ曲を観客と合唱。憲法9条の全文を読み上げ「この国の政治家はこの素晴らしい憲法をどう理解しているのか。日本は戦争が好きな国に追従ばかりしてないで、自分の意見を世界に対して言えるような国になってほしい」と訴えた。(スポニチ 2003/03/23)米軍、マイクロ波パルスでイラク軍を麻痺させる「電磁波爆弾」投入か
(WIRED NEWS 2003/03/24)殺傷能力の高いサーモバリック爆弾、「市街戦版」を米軍が開発中
(WIRED NEWS 2003/03/24)米軍のハイテクインフラは格好の攻撃目標
(WIRED NEWS 2003/03/24)イラク攻撃開始で全米に広がる抗議運動
(WIRED NEWS 2003/03/24)連帯の国際電話をイラクに パレスチナで市民運動
【エルサレム24日共同】「僕の名前はムハマド。パレスチナの子どもです。イラクの仲間に僕たちの連帯の気持ちを伝えたいと思って電話しました」。
イラクの首都バグダッドに国際電話を掛け、イラク市民への連帯の声をパレスチナから直接伝えようという市民運動が24日、ガザ地区南部で始まった。
運動を始めたのはガザ南部のパレスチナ自治区ラファのイスラム教団体。バグダッド市内の電話番号を無作為に選び電話する方法を書いたちらしを作成してラファの学校や街頭で配布した。
同町に住むムハマド君(15)はちらしに興味を持って電話をかけた1人。電話に出たのはイラク人の女性で、ガザからの電話と分かるととても感激した様子だったという。
主催団体は運動をガザ地区全体からヨルダン川西岸にも広げたい考え。団体の運動責任者アデル・ゾロブさんは「短時間だったら料金もかさまないし、イラクの人たちに戦争の中でも孤立していないと感じてもらう一番簡単な方法だと思う」と説明している。(共同通信 2003/03/24)米国製最新空対空ミサイル 台湾が200基搬入か
【台北24日共同】24日付の台湾紙、中央日報は台湾軍筋の話として、台湾が米国から購入した200基のレーダー誘導型最新鋭中距離空対空ミサイルAIM120がこのほど、台湾東部・花蓮の空軍基地に運ばれ、近く発射実験が行われると報じた。
同紙によると、米国は2000年にAIM120の台湾への売却を決めたが、「中国が同種のミサイルを保有していることが明確になるまでは引き渡さない」としてグアム島に保管。これに対し、台湾の国防部(国防省)の陳肇敏・副部長(次官)は先月、米テキサス州で開かれた米台国防工業会議で「中国はすでにロシア製最新鋭空対空ミサイルを保有している」と主張し、AIM120の早期引き渡しを強く要求。米側が応じたという。(共同通信 2003/03/24)治安維持に自衛隊派遣を 米がイラク復興で要請
日本政府が検討しているイラクの戦後復興支援に関連して米国が日本に対し、占領行政中の治安維持に自衛隊などを派遣するよう要請していることが23日、分かった。
政府は、国連安保理でイラク復興決議が採択されることを前提に、新法による自衛隊派遣の検討を既に始めている。米国の打診を受け、治安維持部隊の後方支援として輸送・補給業務、医療活動やインフラ整備などを軸に法案化作業を加速させる。併せて文民警察官派遣も検討する。
国連平和維持活動(PKO)協力法では停戦の合意や当事国の受け入れ同意などが派遣の条件であるため、自衛隊派遣は事実上不可能。政府は新法が必要と判断しているが、その場合でも国連決議の採択は不可欠として、米英両国などに働き掛けている。(共同通信 2003/03/24)「日本は再武装を」 石原都知事が米紙に
【ワシントン24日共同】石原慎太郎東京都知事は、24日付の米紙ワシントン・ポストとの単独会見で、北朝鮮の軍事的脅威に対抗するため、日本は軍備を強化すべきだとの見解を示した。
石原知事は北朝鮮問題について「日本は明日にでも(通常戦力の)強化を表明するべきだ。日本は自国の領空、領海を守らなければならない。そのために日本は再武装(英語ではリアームと表現)しなければならない」などと述べた。さらに北朝鮮への違法送金の即時停止も必要とした。
国政復帰の可能性について石原知事は、自分が首相になることは日本や東京のためになるとしながらも、現時点では首相になることは考えていないと言明。しかし日本の政治が混乱するなどした場合、「その可能性は排除できない」と述べ、将来首相就任を目指すことに含みを持たせた。(共同通信 2003/03/24)北朝鮮に「リベンジ(報復)」=石原知事が拉致事件で米紙に語る
【ワシントン24日時事】「なぜ日本政府は拉致事件をテロと見なさないのか」−。石原慎太郎東京都知事は24日付の米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、北朝鮮による日本人拉致事件について「わたしはそれをテロだと考える」との見解を明らかにした上で、北朝鮮に何をすべきかとの質問に対し、英語で「リベンジ(報復)だ」と答えた。(時事通信 2003/03/24)米、対「北」先制攻撃も=石破防衛庁長官が可能性指摘
石破茂防衛庁長官は24日午後の参院予算委員会で、北朝鮮の核問題に関し、「国際社会全体の問題として国連の場で議論されるべきものだが、米国が『もう待っていられない』と先制的に(武力行使を)やるかどうか分からない」と述べ、北朝鮮の対応次第で米国が将来、武力行使に踏み切る可能性も排除できないとの見方を示した。平野貞夫氏(自由)への答弁。(時事通信 2003/03/24)イラク攻撃は過酷な戦いの始まりに過ぎない=米大統領
【ワシントン23日ロイター】ブッシュ米大統領は、イラク攻撃は進行しているものの、それは過酷な戦いの始まりに過ぎない、との認識を示した。
キャンプ・デービッドからホワイトハウスに戻った際、記者団に述べたもの。(ロイター通信 2003/03/24)イラク戦費負担、復興資金含めて負担できる範囲で応じるべき=日本経団連会長
【東京24日 ロイター】日本経団連の奥田碩会長は、イラク攻撃をめぐる戦費負担について、「経済大国が資金を出さないのは、国際社会の一員として役割を果たさないことになる」と述べ、終結後の復興資金も含めて負担できる範囲で応じるべき、との考えを示した。
奥田会長は記者会見 で、小泉首相の米支持表明も「現実問題としてしょうがない」と指摘。今 の支援策として「経済状況を踏まえ、できる範囲で資金負担をすべき」と述べた。
同会長はまた、イラク攻撃後の株価水準についても言及。「短期で終わったとしてもテロなど尾を引く可能性もある。一方的な楽観をするのは良くない」とした。(ロイター通信 2003/03/24)米軍がシリアへ脱出するバスを誤爆、5人死亡
ダマスカス(CNN)イラク西部で24日、米軍のミサイル機がシリアのバスを誤爆、乗っていたシリア人37人のうち5人が死亡、少なくとも15人が負傷した。シリアの政府当局者が明らかにした。
イラクから脱出しようとした一般市民で満員だったバスは、シリア国境まで約140キロの地点で爆撃を受けたという。死傷者はいずれもシリアに搬送された。
シリア政府当局者は「戦争にまったく関係のない市民への攻撃で、いかなる正当化もできない」と激しく非難。バスの周辺地域には、攻撃目標になるようなものはなかったとも指摘した。
これに対し、米中央軍スポークスマンは「報告は受けている。合同軍は戦闘に関係のない犠牲を避けるため最善を尽くしている」との声明を発表した。(CNN 2003/03/24)イラク北部でヨルダン人学生4人が死亡 空爆の犠牲か
ヨルダン情報省は23日、イラク北部の主要都市モスルで22日、イラク国内の大学に留学中のヨルダン人大学生4人が死亡したと明らかにした。AFP通信は米英軍の空爆に巻き込まれた模様と報じた。ヨルダン通信によると、4人は空爆下のイラクを脱出するため車でシリア国境に向かっていた。(朝日新聞 2003/03/24)マレーシア首相が国連事務総長の辞任要求
マレーシアのマハティール首相は24日、「(米国の)圧力に負けて言いなりになっているアナン国連事務総長は辞任すべきだ」と、イラク戦争を止めることが出来なかった国連とアナン氏を厳しく批判した。国会演説の後の記者会見で語った。
首相はさらに「国連と国際法は今や意味を持たない。力が支配した石器時代に戻ってしまった」と語った。(朝日新聞 2003/03/24)「ブッシュよ恥を知れ」 ムーア監督、痛烈批判
アカデミー賞のドキュメンタリー部門賞は銃社会を激しく批判した映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」に決まった。マイケル・ムーア監督は受賞スピーチで「我々はノンフィクションが大好きだ。なのに今は、イカサマ選挙で決まったイカサマの大統領をいただいて、作りものの世界に生きている」と、投票総数の過半数が取れずに政権に就いたブッシュ氏と、その政策を強烈に批判。会場はブーイングと拍手が交錯した。
ムーア監督はさらに、「イカサマの理由によって戦争が始まった。イカサマの情報が流れている」と続け、最後に「我々はこの戦争に反対だ。ブッシュよ、恥を知れ。お前の持ち時間は終わった」と締めくくった。(朝日新聞 2003/03/24)ref. A Letter from Michael Moore to George W. Bush on the Eve of War
(Michael Moore.com)北朝鮮ミサイル:攻撃の「兆候」で防衛出動 法改正も検討
防衛庁は23日、日本の領土にミサイルが撃ち込まれた場合を想定し、相手の攻撃意図が明白な場合は、ミサイル発射の兆候がある段階でも防衛出動を発令する方向で検討に入った。北朝鮮による弾道ミサイル発射を念頭に置いた措置。自衛隊法を改正し防衛出動前でも迎撃ミサイル発射ができるようにすることも併せて検討する。
自衛隊法は76条で、外部から武力攻撃のおそれがある場合、首相が防衛出動を命じることができると規定している。政府はこれまで、ミサイル着弾に災害派遣で対処する方針を示してきたが、今後は、相手国の動向や燃料注入などの動きを見極め、日本を攻撃する意図が明らかだと判断すれば発射前から防衛出動を発令するよう、自衛隊法の運用を検討する。
また、日本を標的にした北朝鮮の弾道ミサイル・ノドンは発射から10分以内に日本に到達するため、防衛出動前でも(1)対領空侵犯措置の一環として迎撃できる規定を自衛隊法に追加する(2)迎撃ミサイル発射の権限をあらかじめ与えるよう自衛隊法を改正する──などの案が浮上している。
ただし、自衛隊が現在保有する地対空誘導弾パトリオット(PAC2)では「ノドンの迎撃は難しい」(防衛庁幹部)ため、同庁は将来のミサイル防衛システム導入に向けた検討も急ぐ。
この問題に関連して小泉純一郎首相は23日、神奈川県横須賀市の防衛大学校の卒業式で「現在の組織や装備をテロや弾道ミサイルなどの新たな脅威にも対応しうるよう見直し、効率化を図る必要がある」と述べた。【鬼木浩文】(毎日新聞 2003/03/24)イラク「歓迎」は幻か 米英軍のメディア操作批判 米テレビ
【ワシントン22日山岸勲】米ABCテレビは22日(日本時間23日)、クウェート国境から進軍した米軍を市民らが熱烈に歓迎する姿が報じられたイラク南部のサフワンで、翌日に取材に訪れた同社記者が市民に取り囲まれ米国に対する激しい憎悪をぶつけられた―とする逆の立場の現地リポートを放送した。
町に進攻した米兵と数人の市民が親しく握手し、街頭に飾られたフセイン大統領の写真をはがすそばで跳びはねて歓喜する映像は、AP通信などを通じ各国メディアに流され、「イラク解放」を掲げる軍事行動の正当性を世界に印象づけた。
ABCのリポートは記者が米英軍に伴われず単独で取材。記者は「私が見たのは、好意や感謝どころか、米英軍、米国、そしてブッシュ大統領に向けられた憎悪の固まりだった」と強調した。「悪魔」とののしる市民から「米国はイラクを支配しようとしている」「石油を盗みに来たのだろう」と質問攻めにされたという。
リポートは「米軍の攻撃で3-4人の一般市民が負傷し、人々は苦々しく思っている」と指摘。英軍に伴われた別のジャーナリストが安全とされた場所で地雷に遭遇するなど、現地掌握が進んでいるとする米英軍の発表に疑問も投げかけ、米英軍の巧妙なメディア操作を批判する形となった。(西日本新聞 2003/03/24)イラク開戦、“メディアが後押し”と批判
ブッシュの主張、信じ込まされたと指摘−米国
【ワシントン24日共同】ブッシュ米政権がイラク戦争の根拠にしたイラクとテロ組織アルカイーダとの関係などについて、米国のメディアがその信頼性を精査せず政権側の宣伝に乗り、結果的に戦争を後押ししたとの批判が米国内で出ている。
22日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、ブッシュ政権が主張してきた(1)アルカイーダとイラクの関係 (2)イラクによる大量破壊兵器の隠匿−について、米メディアによる一連の報道の結果、「決定的証拠」がないのに多くの米国人がこれを信じ込まされてきたと指摘する声を紹介した。
同紙の最近の世論調査では、米国人の半数近くが「イラクのフセイン大統領が米中枢同時テロに直接関与した」と回答。別の調査でも、同時テロの実行犯19人の中にイラク人はいなかったのに、半数が「数人はイラク人だった」と答えた。
ニューヨーク市立大学大学院のトーマス・ウェイス教授(国際関係)は、パウエル米国務長官が2月に国連安全保障理事会で公表した「機密情報」について「アルカイーダとイラクの関係を立証したとは、とても言えなかった」とした。
その上で、疑問点を提示しないまま流された多くの報道が、開戦を急ぐブッシュ政権に「大きく貢献した」と指摘した。
一方、空爆で負傷したイラクの少女の写真をテレビ各局が「不当に」繰り返し放映したとの批判も出ており、戦争の展開とともに、イラク報道をめぐる議論も活発化してきている。(ZAKZAK 2003/03/24)新型『パトリオット』ミサイル、迎撃精度は向上したか
(WIRED NEWS 2003/03/25)Iraq war could lead to new World order
Moscow: Russian Foreign Minister Igor Ivanov warned that the Iraq crisis could lead to the establishment of a new world order, in an article published today in the offical daily Rossiyskaya Gazeta.
"It is obvious that not only the fate of Iraq depends of how events unfold, but also the future of international relations for a long time," Ivanov wrote. "The foundation of the future world order is the main issue at stake in this crisis."
He said the unity of the US-led anti-terrorist coalition is also threatened by the military intervention in Iraq as most nations condemn the use of force to achieve the disarmament of the regime of Saddam Hussein.
"It is not by accident that we are now witnessing unprecedented anti-war demonstrations around the world," Ivanov wrote.
He said UN Resolution 1441, which called on Iraq to disarm or face "serious consequences," did not mandate the automatic use of force.
"The resolution of the Iraqi conflict lies with the Security Council, which is responsible for ensuring peace and security in the world.
Russia, along with fellow Security Council permanent members China and France, led efforts to avoid the war, arguing that Iraq could be disarmed of weapons of mass destruction through increased UN inspections and diplomacy.(AFP 2003/03/25)米英の即時撤兵を要求 アラブ連盟が非難声明
【カイロ24日共同】イラク戦争への対応を緊急に協議していたアラブ連盟(本部カイロ)の外相会議は24日、米英両国の攻撃は国際的に正当性を欠き許されないと非難、イラクからの外国軍の即時撤退を要求する声明を採択し閉幕した。
22カ国・機構から成るアラブ連盟が一致して攻撃を強く非難する姿勢を打ち出し、イラクのサブリ外相は「侵略に反対することで合意したことに満足している」と述べた。
声明は(1)攻撃は国連憲章に違反し正当性がない(2)無条件のイラク撤兵を求める(3)国連安全保障理事会で協議するか、できなければ総会を緊急開催し協議するよう求める(4)アラブ諸国の国内問題への干渉を拒否し政権転覆に反対する―としている。(共同通信 2003/03/25)ジュネーブ条約精神に違反 捕虜映像公開で国際赤十字
【ジュネーブ24日共同】赤十字国際委員会(ICRC)スポークスマンは24日、イラク国営テレビなどが捕虜となった米軍兵士の映像を放映したことについて「戦争捕虜への人道的な扱いを定めたジュネーブ条約の精神に反する恐れがある」と語った。
同時に、投降するイラク軍兵士の姿を米テレビなどが放映したことも条約の精神に反する恐れがあるとの見解を示した。
スポークスマンは「(イラク戦争の報道に当たっては)メディアの倫理確立を強く求めたい」と述べ、メディアの自制を要請した。(共同通信 2003/03/25)「それが戦争」 米英の誤射続きで米中央軍司令官
フランクス米中央軍司令官は24日の記者会見で、米英軍の攻撃に誤射が続いていることを認めたうえで「予想を超える事態ではない。それが戦争だ」と話した。23日には米英軍の巡航ミサイル・トマホーク2機がトルコ領内に着弾。シリアとの国境でも米軍機が民間人の乗ったバスにミサイルを発射し、死傷者が出たが、同司令官は具体的なケースには触れなかった。(朝日新聞 2003/03/25)米副大統領:チェイニー氏の娘「人間の盾」に ヨルダン紙報道
25日付のヨルダン紙アッドストールは、米国のチェイニー副大統領の娘がイラク戦争に反対してイラクで「人間の盾」になるため、ヨルダン入りしている、と報じた。
同紙によると、副大統領の娘はアンマン市内のホテルに少数の米国人とともに滞在しており、チェイニー副大統領が説得のため、ヨルダンを訪問する可能性があるとしている。
在アンマンの米大使館は「ばかげたうわさにすぎない」として、全面的に否定している。(アンマン共同)(毎日新聞 2003/03/25)「ブッシュ大統領よ、恥を知れ」 マイケル・ムーア監督が抗議
【ロサンゼルス佐藤由紀】対イラク開戦から4日目に開かれたアカデミー賞授賞式には戦争が色濃く影を落とした。
最も厳しくブッシュ大統領を非難したのは、米国の銃社会を皮肉った「ボウリング・フォー・コロンバイン」で長編ドキュメンタリー賞を受賞したマイケル・ムーア監督だ。同監督は受賞あいさつで「われわれは作り物の理由でわれわれを戦争に送るような男(ブッシュ大統領)がいる時代に生きている。戦争には反対だ。ブッシュ大統領よ、恥を知れ」と述べた。
その途端、会場から大きな拍手が起こり、続いて小規模なブーイングも。映画界では、イラク戦争反対の声がある一方で、式典を政治メッセージの場に使うことへの反発もあったようだ。受賞後の会見で、「作り物の理由」の意味を問われた同監督は「フセインが今晩、あなた方を殺すだろうというのが『作りごと』。原油があるからイラクを攻撃していることが『真実』なのだ」と答え、「大多数の米国人は、娘や息子が戦争で死なず、兵士が無事に帰ってくることを願っている。これらの大多数は、ブッシュ大統領には投票しなかった」と述べた。
「戦場のピアニスト」で主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディも「受賞はうれしいが、いま起こっていること(対イラク戦争)は悲しい。この映画に参加し、戦争でいかに非人間的なことが起こるかを知った。平和による早い解決を」とあいさつを結んだ。
一方、「めぐりあう時間たち」で主演女優賞を受賞したニコール・キッドマンは、「9.11事件や(イラクでの)戦争によって、苦痛を感じています。(愛する)人々を亡くした人々に神のめぐみを」と語った。
スーザン・サランドン、キャシー・ベイツ、ダニエル・デイ=ルイス、脚本賞を受賞したペドロ・アルモドバル監督などが、ピカソの「平和の鳩(はと)」をデザインした平和のバッジをつけて登場、反戦を訴えた。(毎日新聞 2003/03/25)イスラエル製兵器多用 米英軍 ハイテクで優位性
【エルサレム24日星浩】米英軍のイラク攻撃では、イスラエル製兵器が多用されており、24日付の有力紙「エルサレムポスト」は同国製兵器の使用状況を伝えるAP通信の記事を掲載し、その優位性を伝えた。
英国から連日のように出撃しているB52爆撃機には、イスラエルの国営軍需企業が開発した空対地ミサイル「ポパイ」が搭載可能。イラク南部から進撃する米海兵隊が使う無人偵察機「ハンター」「パイオニア」は、対戦車攻撃も可能なハイテク兵器で、これもイスラエル製だ。
ほかにも、戦闘機の照準機や燃料タンクまで、同国製兵器は、米英軍に深く浸透しており、AP通信は「イスラエルで開発された技術抜きに、現代の軍隊を運用するのは難しい」とまで指摘している。
イラクのサブリ外相は23日、「バグダッドでイスラエルのミサイルが発見された。同国が参戦している」と非難したが、イスラエル製ミサイルが見つかるのは不思議ではない。
イスラエルはロシアと並ぶほどの兵器輸出国で、ハイテク兵器市場での強さから世界3−5位の輸出額を誇るまでになっており、イラク戦争は同国の軍需産業に特需を呼び込みそうだ。(中日新聞 2003/03/25)誤爆で市民15人死亡 首都の住宅街にミサイル 米英軍に大きな痛手
【バグダッド26日共同】イラクの首都バグダッドで26日午後(日本時間同日夜)、米英軍の空爆により住宅地区が大きな被害を受け、イラク情報省によると、一般市民少なくとも15人が死亡、30人が負傷した。誤爆とみられるが、イラク戦争でこれだけの規模の民間人の犠牲者が一度に出たのは開戦後初めて。反戦の国際世論が一層盛り上がるのは必至で、民間人の被害を最小限に抑えられると主張してきた米英両政府にとって、大きな痛手になりそうだ。
情報省などによると、巡航ミサイル2発がバグダッド北部の市場の近くに撃ち込まれたとみられる。
一方、米地上軍部隊は25日(日本時間26日午前)、首都の南方約160キロのナジャフ近くでイラク軍と開戦以来、最大の戦闘を展開した。米CNNテレビによると、イラク軍の150−200人が死亡。南部の都市バスラでは住民蜂起があった。
米英軍はバスラなどでゲリラ戦による根強い抵抗を続けるイラク軍を排除する作戦を強化する方針を決めた。首都攻略を控えた最前線部隊の補給線確保などに不安があるため、南部制圧に重点を置く必要が生じた。砂嵐の影響もあり米英軍の進撃のペースは落ちており、当初想定された早期の首都攻略は困難な情勢となった。
ナジャフ付近で交戦したのは、砂嵐の中を進撃中の米陸軍第3歩兵師団の第7機甲連隊で、イラク側のロケット砲撃を受けた。米側に死者はなかった。
米英軍は26日も首都周辺を守る精鋭部隊、共和国防衛隊への空爆を続けたほか、バグダッドのイラク国営テレビ付近を爆撃。同テレビの放送が中断したため、米CBSテレビは米軍がマイクロ波照射弾(電磁波爆弾)を初めて投下したと伝えたが、確認はされていない。
バスラでは25日、フセイン政権に対する住民蜂起が発生。英軍部隊が、鎮圧を図るイラク治安部隊拠点を砲撃して支援したが、蜂起は沈静化に向かった。(共同通信 2003/03/26)不当逮捕訴え、補償請求も アフガン人18人が釈放
【カブール25日共同】テロ組織アルカイダなどとの関与を疑われ、キューバのグアンタナモ米軍基地で1年以上も拘束されたアフガニスタン人18人が25日、共同通信などと会見、不当逮捕を訴え、長期間の拘束で米側に補償金を求める意向を示した。
18人はアルカイダやアフガン旧政権タリバンとは無関係と判明したもようで、グアンタナモ基地からカブールに移送された後、釈放された。
南部カンダハル州出身のスレイマン・シャーさん(30)は北部マザリシャリフで2001年末、米軍の支援を受けていた反タリバン組織北部同盟を構成するウズベク人軍閥に逮捕された。
シャーさんは「私は(タリバンと同じ)パシュトゥン人で、多額の現金を持っていたというだけで逮捕された」と怒りをあらわにした。(共同通信 2003/03/26)少女ら4人を射殺 イスラエル軍
【エルサレム26日共同】イスラエル放送によると、パレスチナ過激派の拘束を目的とした作戦を展開中のイスラエル軍特殊部隊が25日夜、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムで、10歳の少女を含むパレスチナ人4人を射殺した。イスラム原理主義組織ハマスの活動家ら3人が乗った車を銃撃した後、近くの別の民間人の車にも誤って発砲。ハマスの活動家ら3人と少女が死亡、少女の両親と姉も負傷した。西岸ジェニンでも同日、イスラエル軍の戦車の発砲で14歳のパレスチナ人少年が死亡した。(共同通信 2003/03/26)大気や地下水に劣化ウラン ボスニア紛争で国連報告
【ジュネーブ25日共同】国連環境計画(UNEP)は25日、1995年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で米軍などが使用した劣化ウラン弾に関する報告を発表、大気中や地下水の一部から微量の劣化ウランが検出されたことを明らかにした。
報告は、劣化ウランによる汚染はごくわずかで「環境や人体に直ちに危険を及ぼすものではない」としている。しかし、米軍はイラク戦争でも劣化ウラン弾を使用している可能性があり、イラクや非政府組織(NGO)などの批判を招きそうだ。
UNEPは劣化ウラン弾の使用から約7年が経過した2002年10月に調査を実施。この結果(1)地中に埋まった劣化ウラン弾が腐敗し、地中を通じて地下水の一部を汚染した(2)一部の建物内部で大気中から微量の劣化ウランを検出した──ことなどを確認した。
また、7年間で劣化ウラン弾の約25%が腐食しており、完全に消滅するまで25―35年を要するとみられるなど、新たな事実も判明した。米軍は、A10対地攻撃機に搭載しているガトリング砲などの貫通力を高めるため、劣化ウランを使用している。(共同通信 2003/03/26)国連抜きでイラク復興も 独仏との対立で米政府
【ワシントン25日共同】ブッシュ米政権は25日、イラク戦争後の復興を国連抜きで同盟国と連携して実施することを検討し始めた。ブッシュ政権は米英主導の復興計画が国連で受け入れられない場合、米英両国を中心に、イラク戦争支持を表明している日本など各国の参加を求めて復興計画を進めるとみられる。国連安全保障理事会は対イラク武力行使を容認する修正決議案をめぐる協議で、米英がフランス、ドイツなどと激しく対立。開戦後もフランスは「軍事侵攻を追認する」決議を拒否する姿勢を表明し、米英主体の戦後復興を認める国連決議にも反対する方針を示唆している。(共同通信 2003/03/26)米軍がマイクロ波弾初使用 イラクのテレビがまひ
【ワシントン25日共同】米CBSテレビは25日、強力なマイクロ波で電子部品をショートさせ、コンピューターを破壊する「マイクロ波照射弾(E−BOMB=電磁波爆弾)」を米軍が初めて実戦で使用、イラク国営テレビ局の放送を数時間まひさせたと伝えた。
報道が事実なら、この兵器の使用は史上初。巡航ミサイルで撃ち込まれたとみられる。米国防総省は、マイクロ波照射弾の存在を認めていない。
この兵器は爆薬を搭載しておらず、市民の被害を最小限に抑え、フセイン政権を打倒する象徴的な新ハイテク兵器として開戦前から使用の可能性が指摘されていた。■マイクロ波照射弾 強力な高出力マイクロ波「HPM」で、300メートル以内にある電子部品をショートさせ、コンピューターを破壊、生物・化学兵器の製造や貯蔵、発射システムに障害を起こす。瞬時の電力は約20億ワット。巡航ミサイルに搭載される。弾薬を搭載しておらず爆弾ではないが、大きな効果を持つことから「電磁波爆弾」(E−BOMB)と呼ばれる。(共同通信 2003/03/26)
タカ派実力者パール氏の調査を=民主党、「大手企業とつながり」批判−米紙
【ニューヨーク25日時事】25日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、コンヤーズ下院議員(民主)が国防総省に対し、同省の諮問機関である国防政策委員会のリチャード・パール委員長(元国防次官補)をめぐる商業上の取引について調査するよう要請する書簡を送ったと報じた。(時事通信 2003/03/26)ベルギーが米大統領の戦争犯罪起訴を防ぐため人権保護法を改正へ
【ブリュッセル25日】ベルギー下院は25日、ブッシュ米大統領が現在の対イラク戦争に絡んで将来戦争犯罪で訴追されるのを防止するため、問題になっている人権保護法を改正した。同法は戦争犯罪、人道に反する犯罪および大量虐殺などに関してどこで行われようと、あるいは容疑者がどこの国の人間であろうと、ベルギーの裁判所が裁判を行うことを認めている。
改正法案は上院の承認を得たあとで施行されるが、同法案によれば、ベルギーの連邦検察官は訴追を受け入れるかどうかに当たり一定の状況に従って決定することになる。こうした項目は原告が気まぐれに訴訟を起こすのを防ぐために挿入された。
米国などの同法批判者はベルギーに対して、もしもブッシュ大統領に対する戦争犯罪の訴訟が起こされたりすれば、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)本部という同国の役割が脅かされることになろうと警告している。
1991年の湾岸戦争に関してイラク人家族から先週、バグダッド空襲で民間人403人を殺害したとして当時のブッシュ米大統領(ブッシュ現大統領の父親)、チェイニー国防長官(現在は副大統領)、パウエル統合参謀本部議長(同国務長官)への訴追が行われている。
このほか人権保護法違反ではシャロン・イスラエル首相、アラファト・パレスチナ自治政府議長、カストロ・キューバ国家評議会議長らも訴えられている。
改正法案によれば、検察官は問題の犯罪がベルギー以外で起きた場合、容疑者がベルギー人でないか、ベルギー領内にいない場合、犠牲者がベルギー人でないか、あるいは少なくとも3年間ベルギーに居住していなかった場合、訴えが有効かどうかを決定する。これらの条件のどれか1つが該当すれば、自動的に起訴されるという。〔AFP=時事〕(時事通信 2003/03/26)米軍のイラク報道規制を批判=国際ジャーナリスト団体
国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)のメナール事務局長は26日、都内の外国特派員協会で記者会見し、対イラク攻撃に記者が同行する条件として、米軍が報道に多くの制約を設けていることを批判した。(時事通信 2003/03/26)イラク戦争に抗議、独などで米国製品の不買運動広がる
【ベルリン25日ロイター】ドイツのレストランでは、米軍の対イラク戦争に抗議するため、コカ・コーラやバドワイザーなどの米国製品をメニューから外したり、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)使用を中止するなどの動きが急速に広がっている。
ハンブルク、ベルリン、ミュンヘン、ボンなどの都市では、数十軒のバーやレストランで、政治情勢のためコカ・コーラの販売を中止しているとウエーターが客に断っている。
こうした米国製品の不買運動は世界的なもので、www.consumers-against-war.deやwww.adbusters.orgといったサイトでも、米国製品のボイコットを呼びかけている。
消費者の怒りは激しさを増しているようで、パリでは先週、反戦デモに参加した人々が、ファストフード大手マクドナルドの店舗ガラスを割り、警察が出動するなどの騒ぎも起きている。(ロイター通信 2003/03/26)イラク戦争は石油が目的ではない=元大統領
【サンアントニオ25日ロイター】ブッシュ米大統領の父親であるジョージ H. W. ブッシュ元米大統領は、イラク攻撃の反対派について、石油のための戦争と考えるなら間違っている、と見方を示した。
同元米大統領は、米国石油化学会議の会合で、「反戦派は“石油のための戦争はやめろ”と主張しているようだ」とし、イラクのクウェート侵攻を受けた湾岸戦争時の反戦派のプラカードを思い出す、と述べた。
同元米大統領は、「今の反戦派の主張は1990-1991年当時の反戦派と同じだ。これは石油のためではない。もし戦争が石油のためならば、何故、クウェートは今も自国の石油を支配しているのか」とし、「我々は石油を支配しようと意図したことはない」との考えを示した。(ロイター通信 2003/03/26)米ハリバートン、戦後イラク油田再生など受注 副大統領が元CEO
ニューヨーク(CNNマネー)米陸軍工兵隊は24日夜、イラク戦争後のイラク復興策の1つである放置油田再生などの事業を、米エネルギー大手ハリバートンに発注することを決めた。同社は、チェイニー副大統領が1995―2000年、最高経営責任者(CEO)を務めていたことで知られる。
今回の受注の中で特に重要と考えられているのは「緊急修理」と呼ばれるプロジェクト。長期間放置されていたイラクの油田を再生させる事業で、同社はこれに関連する高い技術を持っているとされる。このほか同社は油田消火なども行う。
同社は、陸軍工兵隊との間の契約金額について明らかにしていない。しかし、ライス大学の研究機関による最近の研究によると、イラクの油田を湾岸戦争前のレベルまで復興させるには、50億ドル(6000億円)の初期経費のほか、年間の維持費として毎年30億ドル(3600億円)が必要だという。(CNN 2003/03/26)国営イラクTV空爆はジュネーブ条約違反 IFJ非難
ブリュッセルに本部を置く国際ジャーナリスト連盟は26日、米英軍がバグダッドの国営イラクテレビを空爆したことについて「放送局への攻撃はジュネーブ条約違反」と非難した。
アイデン・ホワイト書記長は、同テレビ局が標的にされたのは、イラク軍の捕虜となった米国人の姿を25日に放映したからだ、と指摘。「民主主義国の政治家らが、自分の意にそわないだけの理由で標的にした」と激しく非難した。(朝日新聞 2003/03/26)米シンクタンクで反戦グループが抗議活動
米国のイラク戦争を思想的に支える右派シンクタンクのアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所で25日、反戦グループがシンポジウム会場に入り、抗議のビラをまいて、退去させられる事件があった。彼らの標的は、シンクタンクの研究員で、批判派が「プリンス・オブ・ダークネス」(暗黒の王子)と呼ぶリチャード・パール国防政策諮問委員長。イラク戦争を正当化する新保守主義の論客だ。戦局の見通しが立たない中、戦争の是非をめぐる米社会の対立は先鋭化してきている。
この日は、戦争の現況を分析するシンポジウムが行われており、会場から「どの程度の死傷者数を想定するのか」という質問が出た直後だった。
「私がお答えしましょう」。1人の女性が聴衆席からすっくと立ち上がった。「パールさん、大事な問題をお忘れです。戦争の非合法性、不道徳性の問題です」と言ってビラを配り始めた。さらにもう1人加わった。2人はただちに会場の外に連れ出され、ビラも回収された。
ビラには、負傷したイラクの幼児の写真の上に真っ赤な手形が押してあり、「あなたの手は血塗られている」と書かれていた。パール氏は先制攻撃のイラク戦争を正当化する新保守主義の論客だが、言論の場に徹する米国のシンクタンクでは、きわめて異例の事件だ。
「どうやら、彼女は我々と意見が違うようですね」。パール氏はこう言って質疑応答に戻った。しかし、会場からの質問にはトゲがあり、厳しいやりとりもあった。
<聴衆>「イラクに民主主義をもたらすといいながら、米国がサウジアラビアなどの権威主義体制を支援するのは2重基準ではないか」
<パール氏>「民主主義にこだわるのは米国の安全保障のためだ。民主主義国家は戦争をしかけない。世界を民主化することが、米国の安全保障に役立つのだ。ただし、その途中で、より大きな悪を倒すための妥協は避けられない」
唯一の超大国となった米国の軍事力で、世界を作りかえるのだという自信にあふれていた。(朝日新聞 2003/03/26)米海軍、クラスター爆弾使用認める 空母艦載機から投下
米海軍は25日、イラク空爆のためペルシャ湾に展開中の空母キティホークの艦載機が同日、対戦車用の「クラスター爆弾」を使用したことを明らかにした。同爆弾は非人道的兵器として対人地雷同様、規制を求める動きがある。
米海軍広報によると、FA18戦闘攻撃機が同日正午から午後2時半の間、バグダッドの南、カルバラで、イラク軍のミサイル補給車両に同爆弾2個を投下した。開戦後、同空母艦載機からの投下は初めてという。イラク軍の損害などについては明らかにしていない。
このクラスター爆弾は重さ約550ポンド(250キロ)、長さ約2メートル。投下後、空中で上下にふたが開き、中から長さ20センチほどの小型爆弾約250個が広範囲に飛び出る仕組み。小型爆弾の先は弓矢のようにとがっており、戦車の装甲を貫通してから爆発する。不発弾が多く残り、長期にわたり危険を及ぼすとされる。米海軍も、歩兵のみの部隊を狙った投下はしない方針をとっている。(米空母キティホーク艦上=石原剛文)(朝日新聞 2003/03/26)IAEA:米の「イラクのウラン輸入文書」は偽造 高官が明示
【ウィーン福井聡】国際原子力機関(IAEA)高官は25日、米国が主張する「イラクがニジェールからウラン500トンを輸入しようとした」とする証拠文書について、「(同機関の)数時間の調査で偽造と判明した」と明らかにし、「イラクの核開発計画の再開は確認されていない」との立場を確認した。
ロイター通信によると、IAEAのイラク核査察チームのボット団長(フランス人)は仏語で書かれた同文書を入手後、(1)既に4年前から無効となっている旧憲法の権限下での大統領からの手紙の形となっていた(2)大統領の署名が明らかに偽物と分かる(3)「00年10月からのウラン輸入」とする文書にある署名の外相は89年に退任した外相のものだった(4)文書の用紙は現存しない99年以前の「最高軍事評議会」の題字を使っていた−−などの疑問点を数時間で発見した。
その後、米国人を含む専門家による裏付け調査の結果、偽造文書と断定したという。
IAEAは米英両国にイラクのニジェールからのウラン輸入での他の証拠を求めたが返答はなく、エルバラダイ事務局長は3月初め、国連安保理で「ニジェールからの輸入の証拠は偽物で、過去3カ月の査察の結果、イラクが核開発計画を再開した証拠は見当たらなかった」と報告した。
これに対し、チェイニー米副大統領は先週も、「我々はフセイン大統領が間違いなく核兵器を得ようとしたことを知っており、核兵器開発計画を再開したと信じている」と述べ、エルバラダイ報告を批判している。(毎日新聞 2003/03/26)露軍事専門家「兵器輸出は事実」
【モスクワ=内藤泰朗】ロシアの有力軍事専門家、フェルゲンガウエル氏は25日、産経新聞に対し、ロシア製兵器が国連の経済制裁下にあるイラクに大量に輸出されていた事実を明らかにし、この違法輸出がなければ、イラク側が米英軍相手にこれほどまでに抗戦することはできなかったとの見方を示した。
同氏が複数のロシア軍産複合体企業幹部や外交官らから聞いた話などを総合すると、ロシア製兵器がイラクに輸出され始めたのは、国連がイラクに科した禁輸措置(1990年9月)以降のことで、輸出は97−98年にピークを迎え、多くの兵器が売り渡された。
中には、フライシャー米大統領報道官が24日の記者会見で明らかにした対戦車ミサイルなどの兵器をはじめ、精密誘導弾の誤作動を誘発する装置や夜間戦闘に使われる暗視装置も含まれていた。取引はイエメンなど第3国で契約を結ぶ形で行われ、現物はイラクに持ち込まれたという。イラクへの兵器輸出には、ロシアのほか、ウクライナやブルガリア、ルーマニア、チェコなどの東欧諸国も絡んでおり、米露両国はこの問題で秘密協議を重ねてきた。
米政府が同日、ロシア企業によるイラクへの兵器輸出に懸念を表明したことに対し、ロシア側は否定した。
しかし、フェルゲンガウエル氏は「禁輸措置が機能して兵器が輸出されていなかったなら、イラクのフセイン政権はずいぶん前に崩壊していただろう。米国がロシア製兵器の対イラク輸出を公表したことは、米露関係に暗雲を投げかけるもので、両国関係の悪化が懸念される」と指摘した。(産経新聞 2003/03/26)接種後に心臓病死 米の天然痘ワクチン
米国でバイオテロ対策として再開された天然痘のワクチン接種を受けた50代の看護婦が、5日後に心臓発作で死亡していたことが判明、米疾病対策センター(CDC)などが調査を始めた。米主要メディアが26日、伝えた。
死亡と接種の関連は不明だが、接種後に心臓に異常をきたした人がほかにも6人おり、CDCは当面、心臓に持病のある人への接種を見合わせるよう勧告した。
看護婦はメリーランド州在住で、18日に接種を受けた後、具合が悪くなり、23日に死亡した。他の6人のうち1人も重体という。
CDCは「天然痘のワクチン接種の副作用として、心臓への悪影響が報告された例は、これまでにない」としている。
米国では、バイオテロ対策として昨年、軍人や医療関係者に対する天然痘のワクチン接種の再開を決定。100万人近くに接種する計画で、既に10万人以上の軍人が接種を受けているという。(共同)(産経新聞 2003/03/26)従軍取材制度は巧妙な広報作戦
シンプソン米大教授 イラク戦争報道を語る
情報戦とも評されるイラク戦争は、米国防総省が内外記者の従軍取材を組織したり、捕虜の映像が衝撃を与えたりと、メディアのあり方を問う事態が続いている。プロパガンダ(宣伝)に詳しいアメリカン大学のクリストファー・シンプソン教授(ジャーナリズム論)に、戦争報道の問題点を聞いた。(ワシントン・沢木範久)──従軍記者制度をどう評価するか。
国防総省のよく練られた広報戦略だ。同省は世界で最も巧妙な広報団体で、一線の記者、報道部長、経営者と、メディア企業のあらゆるレベルと接触を保っている。
これまでのところ、従軍取材の戦略は非常に成功している。報道は劇的、魅惑的、ほとんど例外なく肯定的で、同省が意図した線に沿ってなされている。
それはある意味で、第2次大戦中に戻った観がある。当時、敵を倒すという共通の目的のために、メディアはほとんど軍の付属物だった。ベトナム戦争では、政府が国民を組織的にだましていたことが分かって、一体感は失われてしまった。
今後も国防総省の戦略が成功するかどうかは分からない。例えば国民の人気が高いジャーナリストがテレビカメラの前で殺されたら、大変な負の影響をもたらすだろう。──従軍記者の映像を見る者は、無意識に自分を米軍と同一視し、イラクを敵とみる心理に陥らないか。
新たな偏向を生み出すとは思わないが、すでに心にある偏向を増幅することにはなるだろう。テレビはその国の文化に受け入れられ、人々の感情に触れるような映像を描こうとするからだ。──軍の現場で、メディア対策はどの程度意識されているのか。
「今日、メディア対策は司令官教育の重要な部分だ。何を語り、何を言うべきでないか、明確に指示されている。フランクス中央軍司令官の記者会見を見れば、カメラにどう顔を向けるか訓練を受けていることが分かる。──国防総省は23日、中東のテレビ局、アルジャジーラがイラク軍に捕らえられた米軍兵士の屈辱的な映像を流したとして非難した。
戦時、メディアと一般大衆がいかに二重基準に陥るかの証明だ。捕虜の映像を宣伝目的で流すことは、捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約違反だ。その意味でブッシュ政権は正しいが、では米国はどうか。同日朝のワシントン・ポスト紙は、投降したイラク兵が手錠姿で目隠しされる写真を大きく掲載したが、これにだれも疑問の声を上げなかった。──1993年、ソマリアで米兵の遺体が引き回される姿が米国民に衝撃を与え、米軍撤退の原因になった。当時の報道はジュネーブ条約違反ではなかったのか。
遺体は米兵なので、ソマリア側が映像を流せば条約違反だが、米側メディアは違反とはならない。あの事件で、ホワイトハウスは軍事において恐怖や弱さを連想させる映像がいかに危険かを思い知っただろう。(中日新聞 2003/03/26)ブレア英首相がプライバシー侵害の『終身脅威賞』を受賞
(WIRED NEWS 2003/03/27)劣化ウラン弾の使用認める 米中央軍
【カタール26日共同】米中央軍のブルックス准将は26日、米軍基地キャンプ・アッサイリヤで記者会見し、イラクでの作戦で米軍が劣化ウラン弾を「非常にわずかな量」ながら使用していることを認めた。使った日時、量については具体的に言及しなかった。しかし、准将は「われわれが使用しているものは戦闘への使用目的としては安全なもので、これまで考えられてきたような危険性はない」と述べるにとどまった。弾芯(しん)に劣化ウランを使用、高速で装甲を破壊することを可能にした劣化ウラン弾は、コストが安く、破壊力が優れており、湾岸戦争以降実用され始めた。湾岸戦争の参加者に放射性疾患に似た「湾岸戦争症候群」が現れたことが確認されている。(共同通信 2003/03/27)民間人350人が死亡、4000人以上が負傷 イラク主張
(CNN)イラクのムバラク保健相は27日、バグダッドで会見し、今月20日に始まった米英軍などによる対イラク攻撃後、これまで民間人350人が死亡、4000人以上が負傷したと述べた。26日にバクダッドの住宅商業地などを襲った空爆では、市民36人が死亡、215人がけがを負ったと主張、「無差別攻撃を行っている」と非難した。
26日の商業地への爆撃では10人以上の死亡が伝えられ、米英軍機の誤爆の可能性も指摘されている。米軍は民間施設を狙った攻撃を否定、イラク側が発射した地対空砲などが原因の可能性もあると反論している。
保健相はこの中で、米英軍機などが民間施設にクラスター(集束)爆弾を落としているとも指摘、被害が拡大する原因になっているとも糾弾した。クラスター爆弾は、親爆弾が開いた後、多数の子爆弾が標的付近に飛び散り、強力な貫通能力で戦車などを破壊する。
また、南部ナジャフの戦闘では医療施設や救急車が破壊されたとも述べた。(CNN 2003/03/27)ブッシュ米大統領、インターネットも機密扱いに
George W. Bush米大統領は米国時間3月25日、政府が機密扱いにできる情報に関する定義を変更した。政府はインターネットなどの基幹インフラや大量破壊兵器、国際テロリズムに対する防衛に関する情報を重要度に応じて機密扱いする権限を持つようになる。
これはBill Clinton前大統領が1995年に署名した命令書の改編となる。Clintonは「一度機密情報のリストから外れて一般公開された情報は、再び機密扱いにはできない」としていたが、Bushは再び機密扱いにできることに変更した。また、Clintonの命令書において、機密情報の7つのカテゴリーの1つに「システムの脆弱性や能力、軍事施設、国家防衛に関するプロジェクトや計画」があったが、Bushはこの定義を拡大した。新しい大統領命令では、「システムの脆弱性や能力、軍事施設、インフラ、国家防衛に関するプロジェクトや計画、国際テロに対する防衛を含む軍務」となっている。
電子プライバシー情報センター(EPIC)の相談役のDavid Sobelは、変更の理由が理解できないと述べている。国家安全保障に関する科学、テクノロジー、経済情報を対象とする既存カテゴリーでも、インターネットなどの基幹インフラの情報を含むことができるからだ。また、科学者連盟(FAS)のアナリストのSteven Aftergoodも、「以前の命令書でも同じことを許可できただろうに」と疑問をとなえる。
情報公開法のもとで政府に機密情報書類を公開することを求める訴訟が起きると、機密情報の定義が論点となることが多い。新たな大統領命令の狙いは、政府の機密情報の決定を法廷で弁護する立場の米司法省に、答弁の余地をより多く与えることにあるのだろう。(CNET Japan 2003/03/27)戦争熱烈支持の米上院議員の妻が反旗「平和こそ愛国」
イラク戦争を熱烈に支持している米民主党保守派のマックス・ボーカス上院議員(モンタナ州選出)のワシントン市内の自宅の窓に、「平和こそ愛国的」と書いた反戦ポスターが掲げられた。
ワシントン・ポスト紙によると、人類学者でもあるワンダ夫人の仕業。夫人は「イラクが大量破壊兵器を持っている証拠はなく、米国に他国を先制攻撃したり指導者を暗殺したりする権利はない」とブッシュ政権と夫の主張を一刀両断にした。一方、議員の方は「我々夫婦はお互いの意見を尊重する。だから夫婦の結びつきも強いのだ」という声明を発表した。(朝日新聞 2003/03/27)ブッシュ大統領の所属教会、戦争反対
ブッシュ米大統領の所属するプロテスタントの教派、メソジスト教会の指導部がイラクとの戦争に反対していることが分かった。他の教派の指導者と一緒に、反戦のメッセージを伝えるため面会を求めていたが、大統領は拒否したままイラク戦争に突入した。歴代の大統領の中でも、信仰にあついことが売り物で、ひんぱんに「神」を引用するブッシュ氏だが、戦争遂行に役立たない信仰には興味がないようだ。
「イラクへの先制攻撃を深く悲しみ憂う。この侵攻は米国の新しい軍事政策を意味する。世界の人々は、この戦争の正当性をめぐり意見が分裂したままだ」。ブッシュ大統領が19日夜に開戦を告げてから24時間以内に、メソジスト教会の指導部が発表した声明だ。
同教会のロバート・エドガー師は、36の主要なキリスト教派でつくる全米教会協議会の代表でもある。同協議会は、イラクとの戦争が不可避になりつつあった1月末、大統領に「直接お目にかかって、米国が直面する道徳的な選択肢についてメッセージをお伝えしたい」と書簡を送ったが、会談は実現していない。
一般世論と同様、信徒の間では戦争支持が不支持を上回るが、キリスト教指導者の間では、原理主義的な宗教右派を除くと、多くはこの戦争に反対だ。だが、ブッシュ大統領が会談に応じたのは、ローマ法王からの特使だけだ。91年の湾岸戦争直前、父親のブッシュ大統領は、自らが所属する監督教会派の指導者と会談。意見は対立し、激しい議論になったが、宗教界の声に耳を傾けたことで知られている。
それだけに会うことすら拒み続ける現大統領に対するキリスト教界のいら立ちは深い。全米教会協議会は24日、イスラム教2団体とともに、「イラクへの軍事行動が始まったことを深く悲しむ」との声明を発表。戦争の早期終結と犠牲者が少ないこと、そして平和を祈るよう信者に呼びかけた。
一方、ブッシュ大統領は26日、戦争を指導するフロリダ州タンパの中央軍司令部に姿を見せた。「イラクが報いを受ける日は近づいている」と軍関係者を激励し、「神よ、米国に祝福を」と演説を締めくくった。(朝日新聞 2003/03/27)イラク戦争:復興事業元請け先は米企業限定 米国際開発局
【ワシントン竹川正記】米国際開発局のナツィオス局長は26日会見し、イラク戦時補正予算に含まれる総額19億ドル(約2300億円)の戦後復興事業について、元請け先は米企業に限定する方針を明らかにした。日本や欧州などの企業の参入は、下請けに限って認めるとしている。
局長は「米国民の税金を原資にした事業は、連邦法で元請け先を米企業のみに限るように定められている」と指摘し、「米企業による復興ビジネス独占」との批判に反論した。局長によると、国際開発局は1月初めから、大手インフラ関連企業7社と水面下で復興事業の協議を始めたという。下請けは外資に開かれていることを強調したが、ブッシュ政権に近い一部企業が、巨額の収益が見込める復興を仕切ることへの批判は強まりそうだ。(毎日新聞 2003/03/27)イラク戦争:韓国政府機関が反戦の意見書を発表
【ソウル澤田克己】韓国の政府機関である国家人権委員会は26日、イラク戦争に関し、「国連の合法的な承認を経ないまま始まった戦争に反対する。政府と国会が、イラク戦争と関連したことを決めるにあたって、憲法に明示された反戦、平和、人権という原則を順守して、慎重に判断することを求める」という意見書を発表した。
韓国政府は、米韓同盟の重要性や北朝鮮問題での米韓連携を考慮して、米国支持を表明。工兵部隊など700人規模の派兵を閣議決定しているが、反戦世論の高まりを受けて、与野党の改革派議員が派兵反対を主張し、国会での同意案採択が遅れている。(毎日新聞 2003/03/27)イラク反戦:ノーベル平和賞受賞者ら逮捕 ホワイトハウス前で
【ワシントン斗ケ沢秀俊】ホワイトハウス前で開かれたイラク戦争反対抗議集会でノーベル平和賞受賞者2人を含む市民ら65人が26日逮捕された。
逮捕されたのは、北アイルランドの平和運動家で76年ノーベル平和賞受賞のメイリード・コリガンさん(59)、「地雷禁止国際キャンペーン」(ICBL)代表として97年に同賞を受けたジョディ・ウィリアムズさん(52)、71年にベトナム戦争に関する米国防総省秘密報告書を報道機関にリークしたダニエル・エルズバーグさん(71)ら。
ロイター通信によれば、コリガンさんは逮捕前に「北アイルランド問題は対話で解決を図った。イラク問題でもそれを望む」と語っていた。また、ウィリアムズさんは拘束される際、「これが私たちの民主主義の実態です」と報道陣に訴えたという。(毎日新聞 2003/03/27)イラク戦争:武力行使正当化する米国の姿勢批判 シリア大統領
【カイロ城島徹】シリアのアサド大統領は27日付のレバノン紙アッサフィルのインタビューで「米英軍はイラク全土の制圧に失敗し、アラブ世界全体で民衆の抵抗を引き起こす」と述べ、「中東の民主化」を掲げて武力行使を正当化する米国の姿勢を批判した。
また、米国はイラクの次の標的として、イスラエル攻撃を続けるイスラム教シーア派武装組織「ヒズボラ」への影響力を持つシリアを意識しているとの見方について「イスラエルの存在がある限り、その可能性は常にある」と答え、米国の動向に警戒感を示した。
シリアは戦争を「アラブ諸国への挑戦」と位置付けて強硬に反対し、米軍を支援する他のアラブ諸国も批判。シリアでの一般市民の抗議行動では、親米路線をとるエジプトのムバラク大統領に対する批判キャンペーンも起きた。このため、エジプト側が26日に抗議するなど、アラブ諸国間の不協和音が高まっている。(毎日新聞 2003/03/27)イラク戦争:「誤爆死傷者はフセインのせい?」 米が反論
【ワシントン佐藤千矢子】「死傷者が出るのはすべてサダム・フセインのせい」──。米国防総省のクラーク報道官は26日の会見で、イラクの首都バグダッドの住宅街の市場に、米英軍のものと見られるミサイル2基が着弾し、一般市民約45人が死傷したことについて、こんな「珍妙」な理屈で反論した。
硬派の女性報道官として知られるクラーク氏は、記者団から何度も「誤爆では」との質問を受けると、会見の最後に「この作戦の目的は、民間人の犠牲を最小限にとどめながらイラクの政権を終焉させることだ。我々は犠牲者を減らすため異例なまでの努力をしており、死傷者が出たとしてもすべてはサダム・フセインの政策の結果だ」と語気を強めて反論し、会見場を後にした。
イラク南部の激戦で米兵に死者・捕虜・行方不明者が相次いでいることから、米国ではこのところ作戦への批判が高まっている。加えて「誤爆問題」が起きたことで、報道官の胸中は穏やかではないようだ。(毎日新聞 2003/03/27)ストレス、悪夢…空爆でバグダッドの子供にトラウマ
【アンマン=吉形祐司】国連児童基金(ユニセフ)のジェフ・キール在ヨルダン広報官は26日、アンマンで記者会見し、米英軍による空爆で、バグダッドの子供たちにトラウマ(心的外傷)の兆候が出始めたことを明らかにした。
同広報官がバグダッドの現地スタッフからの情報として説明したところによると、トラウマに悩む子供たちには、訳もなく何時間も泣き続けたり、戸棚を閉める音にも敏感に反応して跳ね上がるなどの症状が出ている。また、ストレスや焦燥感が募り、悪夢にうなされる子供も相次いでいる。
イラク戦争開始以前には、こうした症状は見られなかったことから、同広報官は「空爆が原因であることは明らか」としている。(読売新聞 2003/03/27)日本がミサイル基地攻撃「検討に値する」 防衛長官
石破防衛長官は27日午前の衆院安全保障委員会で、弾道ミサイル発射基地への攻撃について、「今は相手への打撃力を全面的に米国にゆだねている。日本が全部(自国で)やることはできるはずもないが、検討に値することだと思っている」と述べた。
北朝鮮が「瀬戸際外交」の一環として弾道ミサイルを発射する可能性があるとされる中で、ミサイル基地を攻撃するために自衛隊の装備体系の見直しが可能かどうか、検討する考えを示したものと見られる。(読売新聞 2003/03/27)【検証】ブッシュ政権「石油のための戦争」
業界と関係40人余 OPEC支配力低下狙う 戦後 増産で復興費捻出
「ノー・ブラッド・フォー・オイル(石油のために血を流すな)」−反戦デモが叫ぶスローガンが現実味を帯び始めた。イラク戦後の復興事業でチェイニー副大統領が最高経営責任者(CEO)を務めたことがある米エネルギー大手、ハリバートン・グループが国防総省から早々と受注を決めたからだ。ブッシュ政権と石油業界の危うい関係を検証した。(ワシントン・寺本政司)■多額の資金
ブッシュ政権でエネルギー業界に関係がある中枢幹部は40人余りいるとされ、企業寄りとされる歴代共和党政権でも突出した数だ。
ブッシュ大統領自身もテキサス州知事に就任する前は地元の中堅石油会社、ハリケン・エナジーの取締役だった。側近ではチェイニー副大統領のほか、エバンス商務長官もコロラド州の石油、天然ガス会社、トム・ブラウンの元会長兼CEO。ライス大統領補佐官は大手石油シェブロンの社外取締役を10年間務めた。
2000年の大統領選で石油・ガス業界がブッシュ陣営に出した選挙資金は189万ドル(約2億2700万円)。対抗馬のゴア元副大統領(民主党)に送った14万ドルの10倍以上で、政権に対する業界の影響力を強めた。地球温暖化防止を定めた京都議定書からの離脱も、石油・電力業界の意向が働いたとされる。■埋蔵量2位
戦後のイラクで原油を増産し、巨額の復興費を賄うのが米政権の思惑。イラクは国連の経済制裁の影響で、原油生産量は約230万バレルにとどまっているが、確認埋蔵量は1122億バレルと、サウジアラビアに次ぎ世界2位。専門家は戦後、米欧の国際石油資本(メジャー)が開発を行えば600万バレルに増産することが可能という。
「戦後イラクは石油輸出国機構(OPEC)を離脱するはず」と米石油関係者。米保守派の間ではOPEC諸国が石油価格をコントロールしている現状に不満がある。
イラクの豊富な石油が放出されれば、需給関係が緩みOPECの価格支配力は一気に低下する。米英軍の快進撃が伝えられるたびに原油価格が値を下げるのも、こうした読みが背景にある。また石油マネーに打撃を与えることは、一部石油輸出国と背後でつながるテロ撲滅の見地からも重要との見方が強まっている。
復興事業は、石油業界以外にも共和党の大口スポンサーである建設会社が受注し米企業がほぼ独占することになりそう。湾岸戦争後のクウェート復興事業でも米企業は70%以上を受注し、国際社会の強い批判を浴びた。
米政府としては、米企業が復興の前面に出ることで「イラクの解放者」である米国をアピールしたい考えだ。(中日新聞 2003/03/27)米政府「報復テロ対策マニュアル」:パロディーサイトの格好の餌食に
(WIRED NEWS 2003/03/28)米兵卒は年収186万円 「貧困」すれすれで戦場へ
【ニューヨーク27日共同】イラク戦争に参加している米軍の最下級兵士の年収は1万5500ドル(約186万円)で、米政府が「貧困」の判断基準とする3人家族の年収をわずか220ドル上回るだけ−。国防総省の俸給表を調べた米人材サービス会社チャレンジャー・グレイ&クリスマスが27日、こんな調査結果をまとめた。
軍人が高額所得者の目安となる10万ドルに達するには20年以上の勤続が必要で、「民間なら最高経営責任者(CEO)に相当する」(同社)フランクス米中央軍司令官も、年収は約15万4000ドル(約1850万円)。米主要企業のCEO平均の1100万ドル(約13億2000万円)とは比べものにならない「薄給」だ。
兵士らは、戦地に派遣されても「戦闘手当」は階級に限らず一律で月額150ドルしか支払われず、調査を担当した同社のジム・パダーソン氏は「命の値段があまりに安い」と指摘している。(共同通信 2003/03/28)ニューヨークの反戦デモで200人近く逮捕
【ニューヨーク27日ロイター】ニューヨーク・マンハッタンの5番街で27日朝の通勤時間にイラク戦争抗議のデモがあり、警察は路上でダイインを繰り広げた200人近くの参加者を逮捕した。
約400人の抗議行動参加者はロックフェラーセンター付近に集合。多数が49番通りと5番街の交差点付近でダイインを実施した。
警察によると、交通妨害などで190人が逮捕された。
2時間行われた平和的な抗議行動は5番街の一部を封鎖する騒ぎとなり、交通が混乱した。
米国では先週以来、反戦と市民的不服従を呼びかける抗議行動がニューヨークなど各地で行われている。サンフランシスコでは、これまでに計2000人が逮捕された。(ロイター通信 2003/03/28)イランで数万人が反戦デモ、開戦後初めて
【テヘラン28日ロイター】イランの首都テヘランで大規模な反戦デモが行われ、数万人が「米国に死を」「サダムに死を」などと口々に叫びながら行進した。
イランでこうした大規模な反戦デモが行われるのは、米軍などによる対イラク攻撃開始後では初めて。
イランには米大使館がないため、市民の怒りの矛先は英大使館に向かい、約300人が同大使館前で「英国の偽善者はイラン国外に追放されるべきだ」などと叫びながら、対イラク戦争反対を訴えた。
デモ隊の一部は敷地内の建物に向かって投石し、窓十数枚が割られたが、敷地内に入ろうとした参加者らは警官隊に阻止された。(ロイター通信 2003/03/28)米国、イラク戦争の後は北朝鮮を攻撃へ=労働党機関紙
【ソウル28日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、今月の米韓軍事演習について、“核戦争を試す”もので、米国がイラク戦争を終えた後に、北朝鮮を攻撃する準備を行っている、と非難した。
労働党機関誌「労働新聞」は、「米帝国主義者がイラク侵攻に成功すれば、朝鮮半島に対しても侵略に乗り出すことが明白になってきている。または、イラク占領後に、朝鮮民主主義人民共和国の侵略を掲げて、“反テロリスト戦争”を場を朝鮮半島に移すであろう」と述べている。(ロイター通信 2003/03/28)バグダッドに地中貫通型の誘導爆弾 米軍
メリーランド州キャンプデービッド(CNN)米国防総省筋によると、米軍は27日夜のバグダッド空爆で、2トン級の地中貫通型爆弾(通称「バンカーバスター」)「GBU−7」2発を使用した。今回のイラク攻撃でこの爆弾が使われるのは初めてとされる。
情報筋によれば、2発は同日午後11時ごろ(日本時間28日午前5時ごろ)、米空軍のB2ステルス爆撃機によって投下された。
バンカーバスターは米軍が地下施設の破壊を目的に開発し、アフガニスタンの洞くつ攻撃でも盛んに使用した。GBUはGPS(全世界測位システム)によって誘導され、精度が高い。
米中央軍司令部は、B2爆撃機がバグダッド中心部のチグリス川東岸にある主要通信施設を標的に精密誘導爆弾2発を投下したと発表したが、爆弾の種類は公表していない。(CNN 2003/03/28)「偵察衛星」、北朝鮮念頭に 福田官房長官認める
福田官房長官は、情報収集衛星の打ち上げに先立つ28日午前の記者会見で「わが国独自の情報を自分の手で入手することができる。情報収集衛星は各国も実施していて、わが国は若干遅れている。早急に情報収集体制を整える」と述べた。
福田氏は、衛星が収集する安全保障情報の対象として北朝鮮が念頭にあることを認めたうえで「動きがあればどこの国も対象になる。安全保障上の問題と同時に災害の状況把握、気象、農作物の収穫情報、様々な情報が短期間で入手できる」などと語った。
日本の衛星打ち上げに対し北朝鮮が不快感を示していることについては「他国を攻撃しようとか侵略しようとかいう目的で情報収集しようということではない。自国の安全だけを考えているから、そうした懸念は全くない」と述べた。(朝日新聞 2003/03/28)平和運動「あきらめるのはまだ早い」 オノ・ヨーコさん
「開戦を止められなかったけれど、あきらめるのは早い。指導者を見張っていれば、戦争を終わらせることができる」。故ジョン・レノンさんの妻オノ・ヨーコさんが26日、イラク戦争終結へ向け、平和運動を更に盛り上げようと呼びかけた。朝日新聞とのインタビューで語った。
「大変なことを始めてしまった。でも、戦争をやめさせるという意思を持ち続けなければいけない。それでこそ、政治家も神経を払わざるをえなくなる」と語った。戦争支持が多い世論調査と裏腹に、「米国でも反戦派が増えている」と見る。
ジョンと2人でベトナム反戦を訴えた70年代と比べ、インターネットを通して運動が世界へ広がる早さに驚いているという。「中東を訪れる」といった行動を世界中に促す「ジョン・レノンにささげるピースイベント」を続けている。電子メールなどで、実践したと連絡してきた人はこれまで、約500人に達した。
ヨーコさんは昨年、ジョンが少年時代を過ごしたリバプール市内の家を買い取り、歴史建造物などの保存を目的とするナショナル・トラストへ寄贈した。この家の公開にあわせ、リバプールを訪れた。(朝日新聞 2003/03/28)米国防政策:イラク戦争の「計画立案者」辞任 パール委員長
【ワシントン佐藤千矢子】米ブッシュ政権の外交・安全保障政策に大きな影響力を持つ米国防政策委員会(国防総省の諮問機関)のリチャード・パール委員長(61)が27日、アラブの武器商人との関係を指摘された騒動の責任を取って委員長を辞任した。パール氏は、新保守主義(ネオ・コンサバティブ)勢力の中心人物で、イラク戦争の「計画立案者」と言われてきただけに、突然の辞任は、ブッシュ政権のイラク戦争の行方にも影響を及ぼしかねない。
辞任の発端となったのは、今月17日付けの米誌「ニューヨーカー」の記事。パール氏が今年1月3日、フランスのマルセイユでサウジアラビアの武器商人アドナン・カショギ氏らと昼食をともにし、パール氏が共同経営者を務めるベンチャー企業への投資をめぐる仲介話を相談されたことなどを、カショギ氏への取材を踏まえて伝えた。
パール氏は27日、「事実誤認に基く批判」と疑惑を否定したうえで、ラムズフェルド米国防長官にあてた辞表で「米国が戦争し、兵士の生命を危険にさらしているとき、政権の人々の貴重な時間が私の(騒動の)ために割かれていることにうろたえている」と、辞任する意向を伝えた。
ラムズフェルド長官は辞任を受け入れ「米国史の重要な時期における優れた委員長だった」との声明を発表した。ただ、長官の要請に応えてパール氏は同委員会の委員にはとどまる。
パール氏は、レーガン政権の国防次官補を経て、保守系シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ研究所」常駐研究員となり、01年から国防政策委員長を務めていた。批判勢力からは「プリンス・オブ・ダークネス」(暗黒の王子)と呼ばれ、イラク戦争反対派の最大の攻撃目標の1人でもあった。
先月17日の毎日新聞との単独会見では、国連決議なしのイラク攻撃や、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日体制の政権転換の必要性などを語っていた。(毎日新聞 2003/03/28)米秘密工作隊が暗殺作戦 イラク都市部でと米紙報道
【ワシントン29日共同】29日付の米紙ワシントン・ポストは、フセイン・イラク大統領やその側近、精鋭部隊、特別共和国防衛隊幹部を暗殺するため、米中央情報局(CIA)や米軍の特殊部隊の秘密工作隊がイラク国内の都市部で、既に1週間以上にわたり作戦展開中だと伝えた。
秘密工作隊には狙撃手や爆弾の専門家が含まれ、すでに何人かの暗殺を実行したとの情報もある。米英軍はイラク側から予想外の抵抗に遭っているため、工作隊にはフセイン大統領を「仕留める」よう圧力が高まっているという。
同紙によると、秘密工作隊は暗殺以外に(1)イラク北部での反政府組織づくり(2)大量破壊兵器の捜索(3)イラク政府幹部の動向を追跡し攻撃目標として連絡−などの役割を担っている。(共同通信 2003/03/29)「英兵処刑」は誤り 英高官が首相失言認める
【ロンドン29日共同】ブレア英首相が27日のブッシュ米大統領との会談後の共同記者会見で、イラクの捕虜となった英軍兵士が「処刑された」と“暴露”したが、実はこれが誤りだったことが分かり、首相周辺は失言に頭を抱えている。
首相は会見で「処刑された英兵の映像をイラクは公開した。フセイン政権の現実があらわになった」と強い調子で非難。しかし、映像に映し出された英兵2人のうち、オルソップ工兵隊員の姉が「上官の大佐からの連絡では、待ち伏せ攻撃を受けて即死したはずで、戦闘中の戦死だ」と反発。イングラム国防担当閣外相が28日の記者会見で誤りを認め謝罪した。首相自身のコメントは出ていない。イラク側が首相発言を全面否定した後の訂正で、戦況が思わしくない焦りからの首相の失態と受け止められている。(共同通信 2003/03/29)米英軍の食料援助はプロパガンダの道具=支援団体
【ロンドン28日ロイター米英軍によるイラク住民への食料援助がプロパガンダの道具になっているとの批判が、人道支援団体から上がっている。
テレビでは26日、対クウェート国境の町サフワンで、トラックから積み下ろされる食料にイラク住民が群がる映像が放送された。
非政府組織(NGO)「セーブ・ザ・チルドレン」の関係者はロイター通信に対し、こうした映像を例に挙げて、米国主導のイラク攻撃で食料援助がもう1つの戦術として使われていると指摘。
米英軍が行っているのは人道援助ではなく、イラク住民の心を支配しようとする作戦である、と述べた。
関係者はまた、人道支援は騒動を回避して実施するものであるとしたうえで、軍に人道支援活動の能力はなく、支援を最も必要としている人々に最大の利益を与えていない、と批判した。
このほか、支援物資を奪い合う若い男性の映像について、ケアインターナショナルの英国法人は懸念を表明。関係者は、こうした状況では女性や子どもが物資を受け取れないうえ、若い男性が奪い取った物資を転売する可能性が高い、と述べた。(ロイター通信 2003/03/29)中東各地で反戦デモ 反米のうねりが拡大
【カイロ28日共同】中東各地では金曜礼拝の28日、米英軍による対イラク開戦以来最大の反戦デモがイランで行われるなど、大規模なイラク攻撃反対の抗議行動があり、反米のうねりが拡大し始めた。
イランからの報道によると、テヘランでは数万人規模の反戦デモがあり、「米国に死を」などと叫んで行進。米英両軍の攻撃が始まって以来、イランで起きた初の大規模な反戦デモとなり、約200人が英大使館に投石、大使館施設の窓ガラスが割れた。
カイロでは、イスラム教スンニ派の権威であるアズハルモスクで、タンタウィ師が「正義のない攻撃に躊躇(ちゅうちょ)なく反撃せよ」と呼び掛け、礼拝を終えた1万人がモスク周辺を「ジハード(聖戦)へのドアを開け」などと叫び行進。
パレスチナ自治区ガザ市からの情報によると、同市やヨルダン川西岸のパレスチナ自治区各地で、イラクを支持する市民らがデモを行った。
イスラム原理主義組織ハマスが主催したガザ市でのデモには、金曜礼拝後に約3万人が参加した。(共同通信 2003/03/29)マニラで反戦デモ
【マニラ28日共同】マニラ首都圏マカティ市のビジネス街で28日、イラク戦争開始後、フィリピン国内では最大規模となる反戦集会が開かれ、労働者や学生、カトリック神父、イスラム教徒ら約3000人が「即時停戦を」などと書かれたプラカードを掲げて行進した。
女性団体代表のエミー・デヘススさんはフィリピンのアロヨ政権が米国のイラク戦争を支持していることを「フィリピン国民への裏切り」と強く批判。イスラム教徒のアミラ・リタサンさんは「米国はイラクの罪もない民衆の命を奪っている」と非難し、攻撃をすぐに中止するよう訴えた。(共同通信 2003/03/29)子供の遺体、泣き叫ぶ家族 怒るバグダッド市民
【バグダッド28日共同】顔に血のりの付いた子供の遺体、苦痛に顔をしかめる負傷者、泣き叫ぶ家族−。ミサイルが着弾したと伝えられたバグダッド北西部のシューラ地区では、子供を含む多数が死傷し、市民らは商店や住宅が密集する地区への攻撃に怒りといら立ちを新たにした。
爆発があったのは28日午後6時(日本時間29日午前零時)すぎ。ミサイルか爆弾1発が住宅などが入った建物を直撃、強い衝撃が周辺に広がった。
がれきの間から引き出される死傷者。近くの病院には破片で負傷した住民が次々に運び込まれ、安置所には犠牲者の遺体が並ぶ。
カタールの衛星テレビ、アルジャジーラは、2人の子供の遺体を映した。1人は女児で4−5歳だろうか。
病室には、上半身裸で治療を受ける少年や、背中に痛々しい傷を受けた男性、力無くベッドに横たわる老人ら。廊下では家族らが心配そうにたたずみ、中には泣き叫び廊下を駆け回る女性も。遺体を運ぶ住民は、悲しみとも怒りともつかない大声を上げた。
米英軍の誤爆かどうかはまだ確認されていないが、空爆と対空砲火にさらされるバグダッド市民のやるせなさは日に日に募っている。(共同通信 2003/03/29)イラク戦後復興事業、ハリバートンの受注内定取り消し
ニューヨーク(CNNマネー)放置油田再生など巨額のイラク戦後復興事業で、米エネルギー大手ハリバートンが受注候補の1つに内定していたが、その内定が取り消しになった。同社は、チェイニー副大統領が00年の大統領選の直前まで最高経営責任者(CEO)を務めていた。政策決定とビジネスと間の線引きを巡り、副大統領が批判を受ける可能性も出てきた。
今回の事業は6億ドル(720億円)規模のもの。米国際開発庁(USAID)の広報担当者は、ハリバートンの内定取り消しを認め、別の2社が現在、受注を争っていることを明らかにしている。ただしハリバートンも、受注社の下請け(孫請け)として受注する可能性は残っている。
内定取り消しは米誌ニューズウィークが報じた。同誌の報道は、ハリバートンが自発的に内定を辞退したのか、あるいは、ブッシュ政権側から何らかの圧力があったのか、あるいはハリバートンが提示した条件が他社に比べて劣っていたのかどうかはよくわからない、としている。
また報道によると、副大統領の候補担当は「副大統領は、受注内定については全く聞いていない。副大統領は受注内定とは関係ない」と話している。
副大統領は大統領選でブッシュ氏と組むことが決まった時点で、ハリバートン株を売却しているが、ストック・オプションの一部は保有している。ただし、ストック・オプションで利益が出た場合、副大統領はその利益を全て慈善事業に寄付するとしている。(CNN 2003/03/29)ref. Cheney is still paid by Pentagon contractor
(Guardian 2003/03/12)「空爆で52人死亡」 バグダッドの病院関係者
バグダッド(CNN)イラクの病院関係者によると28日午後6時ごろ、米英軍によるバグダッド周辺の空襲で52人が死亡、50人以上がけがをした。
病院関係者によると、空襲に遭ったのは病院から約200メートルの人口密集地区と市場で、軍事目標は含まれていない。被害者には老人や子供も含まれているといい、「そこにいたのは買い物客ばかりだった。罪もない人々に対する虐殺だ」と話している。
イラクのサハフ情報相は「米英軍によるひきょうな攻撃」と非難し、南部戦線におけるイラクの優勢に対する反応だとの見方を示した。
ドーハの米中央軍スポークスマンは「報告を確認できていない」としている。(CNN 2003/03/29)バグダッド住宅地にミサイル2発 8人死亡の報道
バグダッド市内で28日午後0時半(日本時間同6時半)ごろ、住宅地にミサイル2発が着弾し、8人が死亡、33人が負傷したと、現地からの報道が伝えた。
AFP通信によると、着弾したのは市内中心部に近いマンスール地区。目撃者の話として、米英軍のミサイルだったと伝えている。民家1軒が全壊、3軒が被害を受けた。犠牲者は金曜日のイスラム教の礼拝中だったという。ロイター通信は、被弾したのはバース党の事務所だったと報じた。被害者には民間人も含まれているという。
イラクのサハフ情報相は同日朝の記者会見で、前夜からの空爆でバグダッド市内で7人が死亡、92人がけがをしたと発表していた。バグダッドでは26日にも住宅地に爆撃があり、少なくとも15人が死亡。イラク側は「米英の爆撃だった」と非難していた。(朝日新聞 2003/03/29)イラク戦争、6割が「TVで見るのが怖い」 米調査
日夜中継が続くイラク戦争を、米国のテレビ視聴者の6割が「見るのが怖い」と思い、4割が「見ていてぐったりする」と答えた。米調査機関が28日発表した。
見るのが怖いと答えた人の割合は、戦争開始後3日間は45%だったが25〜27日の3日間で58%と半数を超えた。
また、「見ていて悲しくなる」人は67%で、開戦時の56%からやはり上昇している。
メディアの従軍報道は58%が「良いことだ」と回答。そう思わない人の理由の大半は「報道が過剰だ」。「報道で敵方に有利な情報が流れてはいないか」との懸念もある。
調査はワシントンのピュー調査センターが18歳以上の全米計約2000人に3度にわたって電話で聞いた。(朝日新聞 2003/03/29)イラク石油輸出収入、戦争終結後年150億―180億ドルに
【ワシントン=吉田透】アーミテージ米国務副長官は27日、米下院予算小委員会の公聴会で、イラク戦争終結後に同国の石油輸出が再開されれば年150億―180億ドル(1兆8000億―2兆2000億円)の収入が見込めるだろうと予測した。これらの収入は「イラク復興の復興財源になる」と強調した。
副長官はイラクについて「アフガニスタンのような破産国家と違い、石油という強力な財源がある」と指摘。石油の生産と輸出の速やかな再開が復興のカギを握るとの見方を示した。
イラクはサウジアラビアに次ぎ世界第2位の原油埋蔵量を持ち、イラク戦争が始まる前は日量180万バレル程度を輸出していた。
米政府は戦争終結後、イラクの原油輸出量が開戦前の水準に戻り、原油価格も1バレル20ドル台で落ち着いた動きとなると想定している。今後、イラクの輸出量が開戦前の水準に戻り、原油価格が1バレル25ドル程度で推移すると、年間の石油収入は160億ドル強となる。(日本経済新聞 2003/03/29)英国人男性、暴君「ブッシュ」は嫌と改名
南フランスに住む英国人のエリック・ブッシュさん(72)が、米国のイラク戦争に抗議して、フランス語で同じ「やぶ」を意味する「ビュイソン」に改名した。
米大統領と同じ名字が恥ずかしくなったと、元半導体研究者の「ビュイソン」さん。
「みんな『そのうち気にならなくなる』と言うけど、そんなことはない。『ブッシュ』は暴君の名前として歴史に残るよ」(モンペリエAP=共同)(ZAKZAK 2003/03/29)ドイツ各地で反戦デモ 10万人が参加
【ベルリン29日共同】米英軍などによる対イラク攻撃に反対する抗議行動が29日、ドイツ各地で行われ、約10万人が「戦争の即時中止」を訴えた。ベルリンでは約5万人が「ブッシュ大統領は人殺しを止めろ」などのプラカードを掲げて市中心部をデモ行進。西部のミュンスターからオスナブリュックまでの約50キロで3万人が両手を広げて「人間の鎖」をつくり、平和を訴えた。南部シュツットガルトや西部フランクフルトでは、米軍基地近辺で抗議行動が展開された。(共同通信 2003/03/30)イスラエルが復興協力へ
【エルサレム共同】30日付のイスラエル各紙によると、シャローム同国外相は28日、ニューヨークでアナン国連事務総長と会談しイラクの戦後復興にイスラエルも協力する用意があると表明した。イラク戦争の結果、同国の政権が交代し、親米・親イスラエル政権となることを前提とした発言。同外相はイスラエルにはイラクからのユダヤ人移民も多く、食料や医療などの面での援助が可能と述べた。(共同通信 2003/03/30)米国防長官、イラク攻撃前に当局者らの助言を拒否=米誌
【ワシントン29日ロイター】ラムズフェルド米国防長官は、イラク攻撃に投入する部隊や装備の規模に関する米国防当局者らの助言を、再三にわたって拒否したという。
31日発売予定の米誌ニューヨーカーに掲載されるジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏の記事が伝えたもの。
同氏が情報当局高官の発言として伝えたところによると、ラムズフェルド長官はイラク開戦前の準備段階で少なくとも6回にわたり、地上部隊の数を大幅に縮小するよう主張し、自分の意見を押し通した。
同長官は、米中央軍のフランクス司令官の助言も拒否したという。同司令官は、トルコからの進軍が不可能となった部隊を別ルートからイラク入りさせるまで、開戦を遅らせるべきだと進言していた。
また、イラク側の抗戦のレベルについても、同長官に誤算があったという。
記事によると、米国防総省のある高官は「ラムズフェルド長官は(イラク攻撃について)自分の理解度の方が上だと考え、あらゆる局面で意思決定者となった」と述べるとともに、同長官が大規模な地上部隊の派遣を望まなかったことは失敗だった、と指摘した。
米国防総省はこの記事について、今のところ何もコメントしていない。(ロイター通信 2003/03/30)戦争口実に各国で人権侵害 アムネスティ報告
(CNN)人権保護団体アムネスティ・インターナショナルは30日、イラク戦争が始まってから10日の間に14カ国で政府による人権侵害の事案が起きていると報告し、戦争を隠れみのに政府が自国民の人権を抑圧する傾向がみられると批判した。
アムネスティは、自国の人権状況を悪化させた国として、ベルギー、英国、デンマーク、エジプト、ドイツ、ギリシャ、ヨルダン、ノルウェー、スペイン、スーダン、スウェーデン、トルコ、米国、イエメンを列挙。
「世界が戦争に注目しているのを利用して、各国政府は国民の注視がないのをいいことに、自国で人権を侵害しているようだ」とアムネスティは批判している。
アムネスティによると、イラク戦争が始まった3月20日以来、反戦デモなどで警察が過剰暴力をふるったケースが7カ国で報告されている。警察よる殴打、拷問の報告もあり、デモ参加者が死亡したケースもある。
スーダンでは反戦デモに参加した学生3人が警察暴力によって死亡、ギリシャでは警官隊がイラク移民を殴打し、38人を拘束。トルコでは機動隊が警棒をふるって、反戦集会参加者を抑止したと報告書は指摘している。
さらに報告書によると、ベルギーでは3月初めから政府が「予防的措置」として、反戦活動家を最長12時間拘束するケースが続き、これまでに450人が逮捕された。英国では警察が反テロ法に基づき、「正当な疑いもなく」路上で市民を職務質問し、手荷物検査などをする事案が起きている。
アムネスティさらに、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、英国がイラク人からの難民申請について決定を凍結していると指摘。また、米国が国内テロ対策として導入した「自由の盾作戦」が、イラクなど33カ国以上からの難民希望者を拘置できるとしているのも、重大な人権侵害だと批判している。(CNN 2003/03/30)インドネシアで反戦デモ 10万人が参加
インドネシアのイスラム団体や政党など100団体以上が呼びかけたイラク反戦デモが30日、ジャカルタ市内で行われ、イラク開戦以来同国では最大の10万人以上が集まった。「ブッシュ米大統領とブレア英首相を戦犯として裁け」などと叫びながら、英大使館前から米大使館前まで約3キロを行進した。
イスラム教徒が人口の9割近くを占めるインドネシアでは開戦以来、各地で反戦デモが続いている。(朝日新聞 2003/03/30)イラク戦争:米ボストンで数万人が反戦デモ
イラク攻撃に反対する反戦デモが29日、米北東部の大学の街ボストンで行われ、学生や大学職員、家族連れの市民ら数万人が「不条理で間違った戦争」などと叫びながら行進した。
ロイター通信は、ボストンで行われた抗議デモとしては少なくとも過去30年間で最大級の規模だろうとする当局者の話を伝えた。
米ニューヨーク・マンハッタンの中心部にあるタイムズスクエアでも同日、反戦デモが行われ、数百人が「戦争中止」などを訴えた。
AP通信によると、抗議行動はイラク戦争中止だけでなく中東地域の平和などを求める計20団体が参加。イラク国旗や「戦争中止」「平和を」などと書かれたプラカードを掲げて平和を訴えた。(ニューヨーク共同)(毎日新聞 2003/03/30)イラク民間人の犠牲者数を集計するウェブサイト
(WIRED NEWS 2003/03/31)保守派に強まる批判 「朝飯前」の予測外れ
【ワシントン30日共同】イラク戦争が長期化の気配を見せ米軍の死傷者も増える中、開戦前に戦争は「朝飯前(ケークウォーク)」とし、イラク人が米軍を「解放軍」として大歓迎するはずと言い続けていたブッシュ米政権内外の新保守派(ネオコンサーバティブ、通称ネオコン)への批判が強まっている。
ネオコンの指導者格とされ、対イラク開戦を強力に主張してきた国防総省諮問機関、国防政策委員会のパール委員長が「利権」絡みの暴露報道を受けて委員長を降りたことも新保守派への不信感につながっている。
イラク戦争の現地指揮を執る米中央軍の本拠地フロリダ州タンパ近郊の地元紙セントピーターズバーグ・タイムズは26日付社説で「ブッシュ政権の文民の夢想家らが、軍幹部の意見を無視し、イラク戦で甘い予想を立て兵士を危機に陥れた」と、開戦に導いたネオコンを強く批判した。
さらにパール氏が、戦争は「イラク人が自国を解放するのを支援するだけで、米軍は4万人もいれば十分」と発言していたことや、チェイニー副大統領もイラク国民は「米軍を解放軍として歓迎する」と繰り返していたことを厳しく突いた。
現地で兵を指揮するウォレス中将が「戦争ゲームじゃない」と怒りの発言をして問題化したのも、こうした背景がある。ネオコンとは一線を画す保守派政治評論家ロバート・ノバック氏も新聞コラムで「朝飯前どころでない」とラムズフェルド国防長官や側近のネオコン官僚の甘い見通しを批判した。
パール氏は27日に通信会社の顧問を務めていることが倫理規定に反するとされ、国防政策委員長職から降りたが、辞任はアラブの武器商人との不透明な付き合いを米誌に暴かれたのがきっかけで、同氏に市民の強い不信の目が向けられ始めた。
ニューヨーク・タイムズ紙はパール氏の「利権」の調査報道を始め、米議会にも追及の動きが出ている。イラク戦後の復興事業で、チェイニー副大統領と強いつながりを持つ石油関連企業大手ハリバートンが入札辞退を検討し始めたのも、こうした批判と無縁ではなさそうだ。(共同通信 2003/03/31)核開発中止を条件にガスライン建設を北朝鮮に提案=韓国高官
【ソウル31日ロイター】31日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は、韓国がエネルギー不足に見舞われている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対し、証明可能な核開発中止を交換条件にロシアからガスラインを引くことを提案した、と報じた。
韓国の羅・大統領国家安保補佐官は同紙とのインタビューで、提案は初期段階にあり、同盟国および北朝鮮と協議する必要がある、と述べた。「ガスは、(シベリアの)イルクーツクか(ロシア東部の)サハリンから引いてくる可能性がある」としている。
中国とロシアを今週訪問予定の同補佐官は、ガスは火力発電所での利用が可能であり、北朝鮮政府の核開発計画に平和的な代案を提供することができる、という。
青瓦台(韓国大統領府)のコメントは得られていない。(ロイター通信 2003/03/31)住宅着弾のミサイル、「破片に米企業の番号」 英紙報道
バグダッドの住宅地アッシュウラで50人以上の死者が出たミサイルの着弾事件は、現場から発見されたとされるミサイルの破片にある番号が、米巡航ミサイルの製造企業の番号と一致することが国防総省の調達関連の資料から分かった。同省は公式には誤爆を否定したままだが、破片が着弾したミサイルのものだとすると、米軍による誤爆の可能性が強まる。
30日付の英インディペンデント紙によると、破片は28日の着弾の数分後に、現場から100メートル離れた所に住む老人が拾った。破片が存在することはイラク当局も知らないという。破片には「MFR 96214 09」と書かれていた。
インターネットで検索できる米国防総省の調達関連の資料と照合すると、「MFR 96214」は、米大手兵器メーカーのレイセオン社に割り当てられているコードと一致した。(朝日新聞 2003/03/31)イラク戦争:劣化ウラン弾 湾岸戦争の後遺症に悩む市民に衝撃
【アンマン小倉孝保】米軍当局はイラクの首都バグダッドの爆撃で、劣化ウラン弾を使用したことを認めた。どの程度の劣化ウラン弾が今回のイラク戦争で使用されているのか、実態は不明だ。しかし、湾岸戦争後のがん多発などの後遺症に悩むイラク市民や医師たちは、大きな衝撃を受けている。
イラク南部のバスラ・サダム教育病院に入院していた女子中学生、デラルさん(16)は昨年7月、脚の痛みに気づいた。次第に脚を引きずるようになり、骨がんと診断された。医師団は湾岸戦争の際に使用された劣化ウラン弾の後遺症とみている。
大きく腫れ上がった左足のひざを医師に見せながらデラルさんは「将来は学校の先生になりたいけど、これでは無理かな……」と不安な表情。付き添っていた母(46)は「娘をこんな病気にしておいて。また、過ちを繰り返そうとしている」と憤った。
昨年12月取材に応じたイラク南部バスラの小児婦人科病院でジャセム医師(32)は「戦争の被害は一時のことではない。その後、将来にわたって罪のない人たちを苦しめる」と語り、同僚の医師たちも口々に「米軍には劣化ウラン弾は使ってほしくない」と話す。
バスラでの病院で取り扱った患者数は10万人当たり88年は11人だったが、98年75人、01年116人と急増。また、死者数は88年の34人から98年428人、01年603人と17倍となった。同じ家族内でがん患者が複数以上同時に発生したケースが約50件あり、医師の経験則からすれば「極めて異常な状況」という。
一方、米軍当局は26日の記者会見で、英米軍が劣化ウラン弾を使用していることを認めながらも「劣化ウランの使用は極めて少数」と説明した。さらに、「人体への影響は攻撃対象の極めて近くにいる場合だけ」と、一般住民への影響の可能性を否定し「科学的に(劣化ウラン弾とがんの発生などとの)因果関係が証明されていない」との立場を説明した。
世界保健機関(WHO)は01年1月から、イラク保健省と協力して劣化ウラン弾の影響についての本格的な調査に入った。しかし、調査は進まず、イラク側は「米国の圧力でWHOが調査に消極的になった」(ムバラク・イラク保健相)と批判していた。◇「民間人の被害拡大」と批判の声
劣化ウラン弾の使用は「第2の対人地雷」と言われるクラスター弾の使用とともに、「民間人の被害が拡大する」と国内からも非難の声が強まっている。
劣化ウランは、ウラン235を原子炉や核兵器に使うために濃縮する過程で生じる「核のごみ」で、他の金属に比べて比重が高い。貫通力に優れ着弾時に発火するなど破壊効果が高い。91年の湾岸戦争で米軍が使用した。99年のコソボ紛争でもNATO(北大西洋条約機構)軍が使用したが、使用後数年たって兵士や付近住民にがんや白血病などのさまざまな健康被害が報告され、劣化ウラン弾との因果関係が指摘される。
今回のイラク戦争では今後想定される戦車同士の戦闘などに多用される可能性がある。
コソボ紛争などでの被害を現地調査したNGO(非政府組織)「ピースボート」の中原大弐共同代表は「米軍は民間人は攻撃しないと言っているが、戦争が終わって数年後に民間人に影響が出てくる。使用に強い怒りを覚える」と話している。
広島県原水協と同県被団協は27日、ブッシュ米大統領あての抗議文を米国大使館に送付。この中で「劣化ウラン弾は人体に与える影響が極めて大きい。このまま進めば、イラクの化学兵器使用、米国の小型核兵器使用という最悪の事態を招きかねない」と訴えている。【宮澤勲】(毎日新聞 2003/03/31)イラク戦争:「湾岸戦争より短期」 パール前国防政策委員長
【ワシントン佐藤千矢子】リチャード・パール前米国防政策委員長は30日、カナダCBCテレビの番組で、イラク戦争の見通しについて「おそらく湾岸戦争よりも短期で終わる」と述べ、約6週間続いた湾岸戦争に比べて短期決戦に終わるとの見方を改めて示した。
パール氏は「歴史的に見れば、素早い戦争になるだろう」と強調し、米兵の死傷者数について「数千人とか、数百人台後半にはならないと思う」と述べた。
イラク戦争の「影の計画立案者」と言われるパール氏は、戦争長期化が必至の情勢となるなか、ラムズフェルド米国防長官とともに「イラク側の抵抗を過小評価していたのでは」などの批判にさらされており、これに反論した形だ。
パール氏は、アラブの武器商人や国際通信会社との不透明な関係をめぐる騒動の責任を取って27日に委員長を辞任したが、国防政策委員にはとどまっている。(毎日新聞 2003/03/31)民間人死者最多で526人 英団体が独自集計 ネットで公開
イラク戦争で民間人への被害拡大が懸念されているが、英国の市民グループ「イラク・ボディ・カウント」は、報道記事などに基づき独自に集計した民間人の死者数をインターネットで公開、戦況進展に合わせ更新を続け注目を集めている。
グループの集計による開戦から31日までの民間人死者数は最多で526人、最少でも418人に上った。
米英軍は開戦時に「民間人の犠牲を避けるため、あらゆる努力を払う」(ブッシュ大統領演説)と表明。イラクのムバラク保健相は27日、空爆などで「350人の民間人が死亡した」と発表したが、詳しい内容は不明だ。
ホームページなどによると、このグループは、米ニューハンプシャー大のマーク・ヘロルド凖教授が、米軍のアフガニスタン空爆で死亡した住民数を集計した手法を参考に、調査を計画。
凖教授を顧問に加え、英キール大のジョン・スロボダ教授ら十数人のメンバーが、欧米や中東の主要メディアに報じられた民間人の死者数を集計。結果は複数のメンバーが別々にチェックしているという。
民間人が死亡した攻撃について日時、場所、攻撃の標的や使用兵器、ニュースソースを一覧化。バグダッド北西部の市場に28日、ミサイルが直撃したとされるケースでは、通信社電などを基に「最多で62人、最少で34人が死亡した」と記録した。
死者数を集計する狙いについてグループは「民間人の死を記録、公表し、死を重く受け止めることは、われわれの道徳的、人道的義務だと信じている」としている。(中日新聞 2003/03/31)米軍基地に大量破壊兵器説 「沖縄も核査察を」
「沖純の米軍基地も核兵器査察をしてください」。国連安全保障理事会に、査察団派遣を求める署名運動が、沖縄で始まっている。寄せられた署名はこれまでに約2000人。基地の島で広がっているのは、声高な反戦ではなく「静かな怒り」だ。(早川由紀美)「本気の冗談です。沖縄の人は、常識のように大量破壊兵器は基地の中にあると思っている。子どものころには『嘉手納基地の弾薬庫前にヤギを飼っているところがあって、放射能が漏れたらヤギが死んで分かるようになっている』という話を当たり前のように聞いていた」
呼び掛け人の1人、ライターの知念ウシさん(36)=那覇市=は、3月上旬から始めた署名活動を「風刺漫画みたいな感じ」と表現する。反戦運動に積極的に取り組むのは初めてという。「2000年12月末に子どもを産んだんですけど、過去が清算されないゆがんだ形で21世紀になることに不安を覚えた。国内の有事法制の動きもあって、徴兵制の復活が非現実とは言えない情勢になってきている。どうやったらこの子を守れるかと考えたときに、自分が強くなるしかないと思った」
国連安全保障理事会のママディ・トラオーレ議長にあてた要請文は「イラクが、このような査察を行うべき唯一の国ではないと私たちは信じています」「私たちの島々、沖縄にある米軍基地の中の大量破壊兵器、特に核兵器の有無を査察するために、もう1つの査察団を送ってください」とし、次に理由が続く。
「日本に返還される前、沖縄にある米軍基地の中には核兵器が配置されていたことは、周知の事実です」
「沖縄返還の際、『非核3原則』が沖縄に適用され『核抜き・本土並み』がその条件でした。従って、沖縄への核兵器持ち込み禁止は単なる政策だけではなく、日米政府間の約束であり、沖縄の人々に対する公約でもあります」 「にもかかわらず、アメリカ政府は一貫して、核兵器を沖縄から撤去したかどうか明言を避けています。従って、核兵器がなくなっていると信じる沖縄の人はほとんどいません」
「人類史上最悪の大量破壊兵器を実際に使用したのは、アメリカ合衆国だけです」
19日にいったん集計したところ、1500人以上の署名が電子メールやファクスで集まった。
著書の中で「アメリカこそテロ国家の親玉」とする言語学者のノーム・チョムスキー氏からも、賛同のメールが寄せられた。同じく基地のある山口県岩国市の市民からも「私たちも」との声が届いた。しかし、その翌日、米英軍によるイラク攻撃は始まった。
「これだけ反戦運動が高まっているのにそれを無視されるのかとも思ったし、亡命しないフセインにも、簡単に攻撃を始めたブッシュにも怒った。でも沖縄人だから、意思を踏みにじられるのに慣れてるんですよね」。知念さんは苦笑する。
「子どもは、親や祖父母の立ち居振る舞いから、無念さを吸収するんですよ。古くは400年前の琉球王国への薩摩藩の侵略もある。沖縄戦もあり、さらには1995年以降、基地反対運動が盛り上がったのに、基地は押し付けられ続けている」
浦添市の米総領事館の前で、攻撃開始以来、ハンストで座り込みを続けている牧師、平良夏芽さん(40)=沖縄県大里村=も、署名者の1人だ。今年1月、平和市民連絡会の一員としてイラクに行った。「イラクが大量破壊兵器を使うから攻撃するというが、持っているのはアメリカ」
署名の受け付けを担当している山口洋子さん(62)は3年半ほど前、沖縄に移住した。「仕事に追われて運動はやったことがなかった。老後は何か憲法を守る活動をしたかった」。3年間、那覇市内に住み、半年前から「騒音がどんなものか聞くのもいい」と、普天間飛行場に近い宜野湾市に引っ越した。
「沖縄に来たことで日本の政府のやってることの矛盾や横暴さに気がついた」
イラク攻撃開始以降も、署名は1日10−30件ずつ届いている。知念さんは言う。
「国内で基地を抱えるほかの地域や、韓国、フィリピンなど国外にも呼び掛けていきたい。国連には、無視されるかもしれませんけど。無視されればされるほど、アメリカの欺まんを明らかにできる。沖縄の無力さを力に変えることができるかもしれない」
問い合わせは、ファクス=098(893)0175=か、電子メールya-00-ya@rj8.so-net.ne.jpへ。<沖縄と核兵器> 米公文書などによると、沖縄の施政権返還前には、嘉手納、那覇、辺野古などの米軍基地に核兵器を貯蔵。「核抜き・本土並み」の条件で返還に合意した1969年の日米首脳会談で、当時の佐藤栄作首相とニクソン米大統領は、緊急時の核兵器再持ち込みの「密約」を父わしたとされる。日本政府は否定している。(中日新聞 2003/03/31)
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