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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第27楽章:2002年9月]
危険きわまりない米国の新戦略概念(ル・モンド・ディプロマティーク9月号)When US turned a blind eye to poison gas(Guardian 2002/09/01) イスラエル:軍がパレスチナ人10人殺害 2人の子供も
【エルサレム海保真人】イスラエル軍は31日から1日にかけて、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区の3カ所で子供2人を含む計10人のパレスチナ人を殺害した。イスラエル軍が活動家暗殺作戦で新たに子供の巻き添えを含む犠牲者を出したことになり、パレスチナ側は反発を強めるとみられる。
イスラエル軍は31日、西岸自治区ジェニン近郊の村トゥバスで、パレスチナの武装集団「アルアクサ殉教者団」の活動家が乗っていたとみられる車を武装ヘリ2機でミサイル攻撃し、パレスチナ人計5人が死亡した。ロイター通信によると、死者には10代の若者2人と子供2人が含まれていた。パレスチナ側の情報によると、子供2人は、偶然、近くに居合わせた10歳前後の男女。このほか7人が負傷した。パレスチナは31日が学校の始業日で、イスラエル軍は西岸の多くの地区で外出禁止令を解いていた。
さらに同軍は1日早朝にも、西岸自治区ヘブロン近郊のユダヤ人入植地近くでパレスチナ人4人を射殺した。軍によると、入植地への侵入計画を察知して待ち伏せていた。4人はワイヤーカッターなどを所持していたという。また、パレスチナ筋によると、同日、イスラエル軍がジェニン難民キャンプに侵攻した際の銃撃戦でも、16歳の少年が射殺された。(毎日新聞 2002/09/01)ロボット戦闘部隊がやってくる(WIRED NEWS 2002/09/02) FBI、テロ事件被告の電子メールを見落し?(WIRED NEWS 2002/09/02) Father insists alleged leader is still alive(Guardian 2002/09/02) 米大統領は「平和への脅威」第3位 英世論調査
【ロンドン2日ロイター】ブッシュ米大統領はオサマ・ビンラディン氏、フセイン・イラク大統領に続く「世界平和への脅威」――2日発表された英国の世論調査で、こんな厳しい評価が下された。この調査ではさらに、米国が検討している対イラク攻撃について、「国連の承認が得られない限り英国は参加すべきでない」と答えた人が全体の7割を超えた。
英調査会社ICMが先週、成人1001人に電話調査を実施し、結果を2日付のデーリー・ミラー紙などが伝えた。それによると、米国が国連の承認なしでイラクを攻撃した場合、英国の参加に反対すると答えた人は71%。また「イラク攻撃はどんな場合でも正当化できない」とした人が35%に上った。一方「国連の承認が得られる場合、イラク攻撃は正当」とした人は41%だった。
昨年の同時多発テロ事件以来米国が主導してきた対テロ闘争についても、「成功している」との評価が17%にとどまるなど、米国への厳しい視線が目立った。
英国では、与党・労働党の支持者を対象とした最近の調査でも、イラク攻撃への参加に反対する意見が72%を占めた。ブレア首相は米政権と共同歩調を取り、攻撃への参加を示唆しているが、今後反対意見への対応を迫られそうだ。(ロイター 2002/09/02)米国の狙いは「石油支配」 フセイン大統領
【バグダッド2日共同】フセイン大統領は2日、イラクを訪問中のベラルーシのコジク副首相に対し、イラク攻撃を検討している米国の真の狙いは、中東の石油を支配し、世界経済を支配することだ、との考えを示した。国営イラク通信が伝えた。
大統領の発言は、中東産油国や石油輸入国に対し、イラク攻撃を支持しないよう警告する狙いがある。
大統領は同副首相に対し、米国は世界を支配する上で、軍事力だけでは不十分だと考えていると主張。「中東は世界の石油埋蔵量の65%を占める。米国はイラクを壊滅させれば、中東の石油を支配できると確信している」と述べた。
大統領はさらに「石油を押さえれば、米国は価格や輸出量を自在に設定でき、各国の経済成長の水準まで決められる。米国は継続的な経済成長が保障され、各国が経済危機に陥っても安泰というわけだ」などと持論を展開、「イラクの戦いは全人類的な戦いなのだ」と強調した。
イラクの石油埋蔵量はサウジアラビアに次ぎ世界第2位。(共同通信 2002/09/02)ブレア首相は米国の飼い犬?−英で物議 ジョージ・マイケルの政治風刺ソング
日本でも先ごろ発売された英歌手、ジョージ・マイケル(39)の政治風刺ソング「シュート・ザ・ドッグ」(ユニバーサル・ミュージック)が物議をかもしている。
ブレア英首相がブッシュ米大統領の外交政策のいいなりになっている「飼い犬」だという内容。「底をついた民主主義、自動小銃を買っとかないと危ないぞ」などとメッセージを送る。
付録のアニメビデオでは、英米合同のイラク攻撃で、ブレア首相がミサイルにまたがったり、サダム・フセイン、エリザベス女王、チャールズ皇太子からベッカムらも登場、サッカーの名審判、コリーナがブレアにレッド・カードを出すシーンもある。
7月に英で発売されるとすぐに注目され、英デイリー・ミラー紙が初めてアーティストに対する政治的インタビューを行うなど話題に。CDが発売されていない米でも、CNNテレビでビデオが取り上げられ、大きな論争を巻き起こした。
本人は、反米ソングではなく英国民に問題提起するための曲と説明。さらに、「僕は決して米国嫌いではないが、ブッシュに対する思いはいささか異なる。ブレアさん、イラク爆撃の可能性という大問題を僕らの考えも聞かずに、どうして指示できるのでしょうか。お願いです、サダムについて僕らと少し話し合いませんか」などとする声明文も発表。もちろん賛否両論だが、支持する声も高まり、英ヒットチャートで12位と健闘している。
一方、先月21日に発売された日本では、今のところ反響はなし。政治的関心の低さゆえか。進まぬ構造改革をはじめ、北朝鮮や鈴木宗男議員、田中真紀子氏など問題山積でも、政治風刺ソングは出てきそうもない。(ZAKZAK 2002/09/02)Playing skittles with Saddam(Guardian 2002/09/03) 米国の対イラク攻撃は“テロ”=ヒズボラ
【ベイルート3日ロイター】レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラは、米国による対イラク攻撃は、石油資源を狙った“テロ行為”となると主張した。
ヒズボラのカセム副党首は、イラクが大量破壊兵器を獲得しようとしているとの米国の主張は、攻撃を仕掛けるための口実にすぎないと指摘した。
副党首は「攻撃の狙いは、イラクの人びとの利益につながるものではなく、イスラエルと米国の利益と石油利権のためだ」と述べた。
イラクを“悪の枢軸”とするブッシュ米政権は、イラクのフセイン政権の打倒を呼びかけている。(ロイター 2002/09/03)イラク副首相:米の攻撃「新たな環境破壊に」 サミットで演説
【ヨハネスブルク森忠彦】イラクのアジズ副首相は2日、当地で開かれている「環境・開発サミット」で演説し、米国が進めているイラク攻撃準備について「新たな環境破壊につながる愚行」と批判、国際社会への理解を呼びかけた。
演説の中でアジズ副首相は91年の湾岸戦争で米軍が使った劣化ウラン弾被害に言及、「放射能汚染は今も続いている」と指摘。その上で「(国連経済制裁解除に反対する)米国のせいで、イラク国民は貧しいままだ。加えて米国は新たな攻撃で、イラクに甚大な環境被害を与えようとしている」と述べ、米国のイラク攻撃が今回のサミットの狙いとされる貧困撲滅や環境保護に反すると訴えた。だが、米国が指摘する大量破壊兵器開発疑惑については触れなかった。(毎日新聞 2002/09/03)Rimington: US can't win terror battle(Guardian 2002/09/04) 米同時多発テロ、欧州では米国にも原因との見方=調査
【ロンドン4日ロイター】昨年9月11日の米同時多発テロについて、米国にも原因の一端があるとの見方を持っている欧州人が多いことが明らかになった。9000人以上の欧州人と米国人を対象にした調査で分かった。
同調査によると、欧州人の55%が、米国の対外政策が同時多発テロにつながっていると回答。また、事件以降における米国の対外行動について、欧州人の59%は、米国が自国の主張を通したというよりも、米国の防衛を目的としたものとの見方をとっている。
イラク政権交代を目的とする米国の攻撃については、米国は単独で行動すべきとする米国人はわずか20%の一方、米国人の65%、欧州人の60%が、国連の承認と同盟国の支持がある場合に容認する立場を示している。
調査は、米国のジャーマン・マーシャル・ファンドとシカゴ外交評議会が共同で行った。(ロイター 2002/09/04)民間人犠牲は「運が悪かった」 イスラエル国防相
自爆テロなどに対する報復攻撃でパレスチナの民間人が相次いで死亡した事態を受けて内部調査を進めていたイスラエル軍は3日、ベンエリエゼル国防相に予備調査の結果を報告した。内容は明らかになっていないが、国防相は報告を受けて「一連の出来事は、運が悪かったということだ」と述べ、軍の作戦には問題がなかったとの判断を示した。(朝日新聞 2002/09/04)イスラエル首相:米のイラク攻撃への準備を指示
4日付のイスラエル紙ハーレツによると、シャロン・イスラエル首相は治安当局に対し、米国の対イラク攻撃に伴う準備を11月1日までに完了させるよう指示した。同紙は、イスラエルが、早ければこの時期に攻撃開始があり得ると考えているあかしとしている。(共同)(毎日新聞 2002/09/04)米国防総省、台湾向け武器売却の可能性を議会に通知
【ワシントン5日ロイター】米国防総省は、水陸両用の兵員輸送車、ミサイル、その他の装備を台湾に売却する可能性があることを議会に通知した、と発表した。売却額は最大で5億2000万ドル相当にのぼる。
同省は4日にも、水陸両用の戦闘車両54台を、関連機器や技術サポートを含めて台湾に売却する可能性があることを議会に通知した。売却額は最大で2億5000万ドル。契約の受注者は、米ユナイテッド・ディフェンス・インダストリーズ(UDI)。
今回発表した売却計画について、米国防総省は声明で、「(台湾)周辺地域の軍事バランスに影響を与えることはない」としている。(ロイター通信 2002/09/05)FBI、ホットメール・アカウント使用の痕跡は発見困難と主張
(WIRED NEWS 2002/09/06)テロとの戦いを口実に、強化されていくインターネットの取締り
(WIRED NEWS 2002/09/06)米国のために「血の代償」を払う用意=英首相
【ロンドン6日ロイター】ブレア英首相は、イラク問題についてのブッシュ米大統領との協議を控えて、英国は米国との特別な関係を維持するため「血の代償」を支払う用意がある、との見解を示した。
同首相は、米国民が、危機時において同情と支持表明以上のことについて英国を頼りにできることを知っていることが重要だ、と語った。
同首相は、9月8日に放映予定のBBCテレビ・ドキュメンタリーで、「コミットする用意があるか、撃ち合いが始まった時に現地に行く用意があるか、ということを米国は知る必要がある」と述べた。
同首相は、対イラク攻撃について決定は下されていない、としながらも、時には軍事行動は避けられない、との見方を示した。 (ロイター通信 2002/09/06)9.11同時テロ 変わる風景 広がる「米国陰謀説」
エジプト民衆、不満のはけ口
カイロの観光名所、ハーン・ハリーリ市場に近い本屋街「トルコ横丁」には、「世界の終末」に関する本がずらりと並ぶ。白骨、崩壊した建物などが描かれたおどろおどろしい表紙には「(イスラム教の)預言者ムハンマドは9月11日を予言」など、センセーショナルな題名が躍る。こうした終末論は、米国を中心とした多国籍軍がイラクを攻撃した湾岸戦争(1991年)前後にも流行した。
終末論の重要な構成要素は「米国・イスラエル陰謀説」だ。イスラム教の聖典コーランなどによると、終末の前に出現するのが「偽救世主」で、それが米国やイスラエルに重ね合わせられる。昨年10月に出版され、エジプトでは異例の10万部近い売り上げを記録した「ハルマゲドン」の著者でイスラム研究家のアミン・アルイッディン氏は「同時テロは、第3次世界大戦を起こすために米国とユダヤ人が計画した」と主張する。
荒唐無稽(むけい)なこうした言説が、アラブ社会では街で日常的に語られる。「英ダイアナ元妃の事故死はエジプト人イスラム教徒の恋人との結婚を阻止するために、英情報機関が仕組んだ」などとも信じられている。
「同時テロ犯のアラブ人は、米中央情報局(CIA)に雇われていたのさ」。そう真顔で語る会計士ウサマ・アムルーシさん(50)のような、高学歴の知識人層が陰謀説支持の中心にいるのが現実だ。
概して独裁的色彩の濃いアラブの政権は、陰謀説を自ら宣伝、あるいは黙認してきた過去を持ち、いまだにそうした傾向を引きずる。失政や無策から民衆の目をそらさせるために格好だからだ。
一方の民衆にとっても、「進まぬ民主化、経済の低迷など、内政への不満をやりすごす手段」(政府系週刊誌アルアハラム・アルアラビのマグディ記者)になってきた。
同時テロ直後、アラブ民衆からは、反米感情を背景に、テロは「天罰」と祝福する声もあがった。だが、その後、首謀者にウサマ・ビンラーディンが名指しされ、実行犯に19人のアラブ人が浮かび上がったことでアラブ社会は強い逆風に立たされた。
今のエジプト社会には、権力による陰謀説流布が息を吹き返した気配すら漂う。親米のムバラク政権は、反米的言動を取るイスラム宗教指導者を事実上の国外追放にするなど神経をとがらせているが、雑誌や新聞をにぎわす陰謀説には、沈黙している。
大統領警護隊司令官などを務めた国軍退役少将のムハンマド・ハラフ博士は、同時テロについて、CIA黒幕説を自著で主張。イスラム教スンニ派最高権威アズハル(カイロにあるイスラム最古の最高研究機関)のアリ・アルハサン師も「米国陰謀説は、アズハル共通の考えだ」と言い切る。
「物事のまともな分析能力を失わせている」。作家アブデルワハブ・マシール氏は、陰謀説の広がりにアラブの知的衰退を見てとるが、こうした冷静な声は、今のところ極めて小さい。
陰謀説には、19世紀以降、西洋列強にじゅうりんされてきた歴史、教育制度の不十分さなども影を落としており、根の深い問題だ。
同時テロ後、イスラム過激派の温床であるエジプトやサウジアラビアに対し、米メディアなどからの民主化の必要性が叫ばれた。権力者はこれを「理不尽な指摘」(エルバズ・エジプト大統領顧問)とはねつける。民衆は、民主化が進まないことへの不満のはけ口という面からも、ますます陰謀説や終末論に引き寄せられている。(カイロ・久保健一)(読売新聞 2002/09/06)イスラエル軍がパレスチナ人少年らを銃撃、4人負傷
【ジェニン(ヨルダン川西岸)7日ロイター】ヨルダン川西岸北部ジェニンで、イスラエル軍の装甲車が、投石していたパレスチナ人少年の一団を銃撃し、4人が負傷した。うち1人は重傷という。パレスチナ人の目撃者や医師らが語った。
イスラエル軍はジェニン市内を巡回中、少年らに向けて機関砲を発射し、11―15歳の少年4人が負傷した。
4人は病院に収容されたが、うち1人は胸部と肝臓に受けた傷の手術後、容体が悪化しているという。
イスラエル軍筋は、パレスチナ武装勢力の攻撃を受けて、同軍部隊が銃撃を行った、としている。(ロイター通信 2002/09/07)民間人への誤爆 正当化の報告書 アフガン巡り米軍
【ワシントン7日=石合力】米軍は6日、今年7月にアフガニスタン南部の山岳地帯で民間人に多数の死傷者が出た米軍機による誤爆事件の報告書をまとめた。AP通信によると報告書は、「米軍機に向けて敵対的な射撃をした側に責任がある」と述べ、米軍による空爆を正当化した。
アフガン当局者らは「射撃」は結婚式の祝砲だったと発表、米軍の行動に懸念を表明していた。死者数についても米側は、アフガン側発表の48人より少ない34人だったとしている。(朝日新聞 2002/09/08)同時テロ、タリバーン外相が事前に警告 英紙報道
7日付英インディペンデント紙は、米国で同時多発テロ事件が起きる1カ月以上前の昨年7月下旬、アフガニスタン・タリバーン政権のムタワキル外相(当時)が米国と国連に対し、オサマ・ビンラディン氏による米本土攻撃計画を警告していた、と報じた。
ムタワキル氏は7月、北部同盟との内戦でタリバーン軍を支援していたウズベキスタンのイスラム過激派指導者から、ビンラディン氏の構想を知らされた。アフガンにおけるアルカイダの活動を憂慮していたムタワキル氏は、パキスタンのペシャワルに側近を派遣。当時、米領事だったデビッド・カッツ氏に、大規模テロの可能性を伝えさせた。
側近はその後、カブールで国連関係者を訪ね、同様の警告をした。しかし、カッツ氏、国連関係者双方とも、上部機関に情報を伝達しなかった。
事情を知る外交筋は同紙の取材に対し、側近が外相の特使である事実を明らかにしなかったうえ、「警告疲れ」のせいで、真剣に受け止めなかったことを認めたという。
ムタワキル氏は今年2月に投降。現在、アフガン南部のカンダハルで、米軍に拘束されているとみられる。(朝日新聞 2002/09/09)WTC設計者、M・ヤマサキの関係者が重い口を開いた
2001年9月11日の航空機テロから1年。崩壊した世界貿易センター(WTC)の建築設計者であるミノル・ヤマサキ事務所の関係者が、ついに重い口を開いた。
故ミノル・ヤマサキの次男は、WTCの構造設計を担当したレスリー・ロバートソン氏がある講演会で号泣したエピソードを紹介したうえで、「父を思うとき、どうしてもこのことが重なってしまう」と心情を吐露。
ヤマサキ事務所の上席副社長も、WTCが崩壊したとき「それまでは何とか持ちこたえてほしいと祈るような気持ちでテレビ画面に見入っていたが、崩壊の瞬間、心の画面に何も映らなくなった」と語った。(抜粋)(日経BP 2002/09/09)国家主権を侵す新秩序模索 イラク攻撃検討で米政権
【ニューヨーク10日共同】中枢同時テロは米国の内政、外交の在り方を一変させた。「テロ対策がすべての課題に最優先する」(ブッシュ大統領)方針の下、米政権は内政ではテロ防止を目指して職員17万人を抱える巨大官庁「国土安全保障省」の創設を決め、外交では対テロ戦を軸に新たな世界秩序の形成を進めている。
テロ後一年を経てブッシュ政権は、国家主権尊重の原則を打ち立てたウェストファリア条約(1648年)以降の国際秩序を根底から崩す「革命的政策」(キッシンジャー元国務長官)と呼ばれる「イラクへの先制攻撃」への道を踏み出している。
対イラク攻撃を懸念する国際世論など内外の不安を引きずったまま、ブッシュ政権の「テロとの戦い」は先の見えない新たな領域へ進もうとしている。
ブッシュ政権はこの一年間で、アフガニスタンのタリバン政権を崩壊させ、中央アジアに米軍基地を設置。さらにロシアを西側陣営に取り込んだ。対テロ戦の「御旗」の下、「一方的外交」と批判された米国の単独行動は一時影を潜め、国際協調の枠組みが構築された。これが結果的に米国の「一極支配体制」を強化した。
しかし、米政権の行動は「『国際協調重視』から『一方的外交』への回帰傾向が顕著になり始めている」(ジョージタウン大のベネット助教授)。
ブッシュ政権は脅威を与える国などへの「先制攻撃」や「政権転覆」を辞さない新たな方針を打ち出し、大量破壊兵器の脅威を理由にイラク攻撃の可能性を公言している。
一方、国内では多くの米国民は個人的自由を規制する捜査手続きなど、政府による強力なテロ対策を支持している。しかし全米を不安に陥れた炭疽(たんそ)菌事件の解決のめどがたたないなどテロ対策は十分な成果を挙げておらず、新たなテロの懸念は消えていないのが実情だ。(共同通信 2002/09/10)米国の攻撃、中東産原油の支配も目的=イラク石油相
【バグダッド10日ロイター】イラクのラシド石油相は、米国がイラク攻撃をもくろむ理由の一つには、中東産原油に対する支配を確保することがある、との見解を示した。
同相は記者会見で、イラクは米国主導の軍事攻撃が発生する場合に、石油施設を保護するために予防措置を講じている、と述べた。
そのうえで、世界第2位の石油埋蔵量を保有する同国は、米国による軍事攻撃の場合にも、国連との合意に基づく限定的原油輸出・人道物資輸入計画下での原油輸出を継続する、と語った。(ロイター通信 2002/09/10)ブッシュ米大統領のめい、コカイン所持容疑で捜査
【オーランド(米フロリダ州)10日ロイター】米フロリダ州オーランド警察は、ブッシュ大統領のめいにあたるノエル・ブッシュさん(25)が、収容先の薬物中毒治療施設でコカインを所持していた疑いで捜査を受けていることを明らかにした。
ノエルさんは、今年に入ってから、薬物関連の容疑で数度にわたり逮捕されており、オーランドの薬物中毒治療施設で治療を受けていた。(ロイター通信 2002/09/10)「ブッシュの戦争」にNO 反対派がNYをデモ行進
同時多発テロから1年を前に、ブッシュ大統領の「終わりなき戦争」に反対する市民団体「スタンドアップ・ニューヨーク」が、テロ犠牲者を追悼し反戦を訴えるデモを計画。市民ら数百人が8日、ブロードウェーをデモ行進した。
主催者側は「ブッシュ政権は9.11の悲劇を戦争遂行のために利用している」と指摘。現実味を増しつつあるイラク攻撃に対してはとりわけ批判的で、参加者の多くが「ブッシュの石油利権のために血を流すな」といったプラカードを掲げて攻撃に反対した。(朝日新聞 2002/09/10)大量の武器弾薬の貯蔵、イスラエル軍が米軍に許可
【エルサレム9日=当間敏雄】イスラエル紙マアリブは9日、独自に入手した文書による情報として、イスラエル軍が米軍に対して、イスラエル軍の基地に大量の武器や弾薬を貯蔵する許可を与えたと報じた。米国の対イラク攻撃に向けた措置だという。
同紙によると、米高官筋も情報を確認、両国の戦略的協力の枠組みの中で、イスラエルは兵たん補給、情報提供などで協力していると語った。米政府当局者や米軍将校ら数十人が武器貯蔵のため、イスラエル国内の基地に滞在中で、すでに武器の一部が運び込まれており、さらに大量の武器、弾薬類が近く到着する予定になっているとしている。(読売新聞 2002/09/10)The bin Ladens' Great Escape(National Review Online 2002/09/11) 米大統領、対テロ戦争の継続を明言
【ワシントン11日ロイター】ブッシュ米大統領は、同時多発テロ攻撃1周年の追悼式典で犠牲者に哀悼の意をあらわすとともに、今後も対テロ戦争を継続する意向を示した。
国防総省での式典で大統領は、犠牲者の死を無駄にはしないとし、「すべての犠牲者を忘れない。ここから始まった戦いに勝利を収めることをあらためて決意している」と述べた。
また大統領は11日付のニューヨーク・タイムズ紙に寄稿し、同盟国とともにテロ組織の壊滅にむけて今後も努力するとし、さらに、テロを支援し、生物・化学・核兵器や大陸間弾道弾を製造するような体制からの脅威が拡大しているなか、これに対抗すべく努める、と述べた。(ロイター通信 2002/09/11)米国は9月11日の対米テロ攻撃を利用、敵対勢力の排除を模索=ヒズボラ
【ベイルート11日ロイター】イスラム教シーア派民兵組織「ヒズボラ」の幹部は国際社会に対して、米国が昨年9月11日の対米テロ攻撃を敵対勢力の掃討目的で言い訳に利用している状況を、阻止するよう呼びかけた。
ヒズボラの副代表を務めるナイーム・カッセム師は、ロイター通信とのインタビューで、「米国は9月11日の事件を、世界を統制するために利用しており、友好国および敵対勢力を軽視している。これはまさに危険なことだ」と述べた。
そのうえで、「世界はこの事実を認識し、9月11日の事件が、米国の拡大主義的政策と野望を実行するための口実とするのを許してはならない」としたうえで、「(米国が)9月11日を言い訳に、世界を恐怖に陥れることを許してはならない」と述べた。(ロイター通信 2002/09/11)Yoko Ono pleads "Give Peace A Chance" on 9/11
Yoko Ono on Tuesday pleaded with the world to "Give Peace A Chance" with the release on the MTV music channel of a short film to mark the first anniversary of the September 11 attacks.
John Lennon's widow said in a statement: "Let's create peace, unity and light. I think John's words are needed just as much now as when they were written -- 'Imagine all the people living in peace' and 'Give Peace A Chance.'"
The film starts with the viewer trailing down a dark corridor to reach a door with light pouring through it. Yoko Ono greets the viewers and takes them up a ladder to read the words "Give Peace A Chance" written on the ceiling.
"Like all of us, I'd like to see the human race survive, living in health and in love with each other," said the Japanese artist whose Beatle husband was gunned down in front of their New York apartment in 1980.(Reuters 2002/09/11)オノ・ヨーコ、米同時多発テロ1周年に平和呼びかけ
【ロンドン10日ロイター】元ビートルズの故ジョン・レノン夫人、オノ・ヨーコが、米同時多発テロ1周年を前に、音楽専門局MTVで短編映画を発表し、世界に平和を呼びかけた。
この作品は、暗い廊下を光が差し込む扉に向かって進み、あいさつするオノに導かれてはしごへを上ると、天井に“Give Peace A Chance”の言葉が記されているという内容。
オノは、声明の中で「平和、団結、光をつくり出そう。“Imagine all the people living in peace”“Give Peace A Chance”というジョンの歌詞が今、書き下ろされた当時と同じくらい必要な時期だと思う」とコメント。
また、「私もみなさんと同じように、人類が存続し、健康で互いに愛し合う生活を望んでいる」と述べた。(ロイター通信 2002/09/11)「今こそ平和を」オノ・ヨーコさんが反テロ声明
【ロンドン11日=渡辺覚】「想像してごらん みんなが平和に暮らしているところを」――。英国の人気ロックバンド、元ビートルズ・メンバーだった故ジョン・レノン氏の妻オノ・ヨーコさんは、米同時テロの発生1年に合わせ、世界に向けたメッセージを発表した。
同時テロと同じニューヨークで1980年、凶弾で夫を失ったオノ・ヨーコさんは、声明の中で、「今こそ平和と協調、光を産み出しましょう。人々が健康に暮らし、互いの愛に満ちて生きていくことを、すべての人々とともに、心から望みます」と述べ、テロ攻撃と報復の軍事作戦をともに批判する考えを強調した。
オノ・ヨーコさんは、同時テロ以降、ニューヨーク、東京、ロンドンの世界3大都市で、世界平和を象徴するレノンの名曲「イマジン」の歌詞を街頭に掲げるなど、反テロ・反軍事行動のメッセージを発信する活動を続けている。(読売新聞 2002/09/11)根強い「ユダヤ人犯行説」 アラブ世界に対米憎悪
【カイロ11日共同】中東有数の大都市であるエジプトの首都カイロでは、米中枢同時テロの実行犯について「(テロ組織の)アルカイダではなく、実はユダヤ人だ」という説が依然として根強い。
そこに見え隠れするのは、イスラム教徒の若者が空前のテロを犯したという事実を直視したくない「アラブ特有の意識」(カイロの外交筋)だ。アラブが束になってもかなわない宿敵イスラエルと、その庇護(ひご)者米国への恐れと憎悪があるのも見逃せない。
カイロ中心部ダウンタウン地区。電気技師だというモハマド・サラーさん(23)は、ユダヤ人陰謀説を今も信じるかとの質問に、言下に「当然でしょう」と答えた。
「米国を牛耳っているのはユダヤ人。たとえアルカイダが犯行を認めたとしても、技術的にあんなことができる民族はユダヤ人しかいない。あれは一種のハイテク犯罪だから」
カイロで今月9日、「9.11テロ後のイスラム主義運動の未来」と題したシンポジウムが開かれ、弁護士や元外交官、大学教授らが参加した。
主催者の1人でイスラム原理主義組織「イスラム団」のアザヤット顧問弁護士が「アルカイダ犯行説」を前提に基調演説したところ、参加者から「アルカイダの犯行かどうかまだ確定していない」とクレームがついた。結局、事実上の「犯人不明説」の採用を余儀なくされた。
「米中枢同時テロの実行犯はまだはっきりしない」。アラブではまだ多くの人がそう信じているようだ。(共同通信 2002/09/11)イスラエル・モサド 新長官にテロ専門家
イスラエルのシャロン首相は10日、対外情報機関モサドの新長官にメイル・ダガン予備役軍少将(55)を指名した。かつて首相のテロ対策顧問を務め、01年の首相公選でシャロン陣営を指揮した、首相の右腕でもある。前任の長官エフライム・ハレビ氏は国家安全保障会議議長に就任した。(エルサレム)(朝日新聞 2002/09/11)米政府のテロ支出、1020億ドルに
【ワシントン=時事】昨年9月11日の同時テロ事件に直接関連する米政府の支出が、発生から1年間で1200億ドル(約12兆2400億円)に達したことが10日、行政管理予算局(OMB)のまとめで明らかになった。
内訳をみると、アフガニスタンなどでの対テロ戦争に300億ドル、空港・港湾の保安強化など国土安全保障対策に350億ドルを注ぎ込んだのをはじめ、ニューヨークの復興に210億ドルを支出。また、事件後に経営が悪化した航空会社支援に80億ドルが充てられた。(日本経済新聞 2002/09/11)「9・11以降の人権状況深刻」
「昨年9月11日以降の人権状況を非常に心配している。まず米国を非難しなければならない」。11日付で退任するロビンソン国連人権高等弁務官は10日、国連欧州本部で記者会見し、同時テロ以降「テロ対策」を理由に人権をかえりみない政策が米国を筆頭に世界的に広がりつつあると苦言を呈した。
ブッシュ米政権はタリバン兵捕虜の扱いで非政府組織(NGO)などから強い批判を受けた。イスラエルがパレスチナ、ロシアがチェチェン紛争、中国が新疆ウイグル自治区のイスラム勢力への対応などで「テロ対策」を全面に打ち出したことなどが弁務官の懸念の背景にある。(ジュネーブ=清水真人)(日本経済新聞 2002/09/11)テロ1周年の米国、「コードオレンジ」発令
米同時多発テロ1周年の前日10日、米国政府は、国内テロ対応警戒態勢を1段階格上げした「コード・オレンジ(code orange)」を発動させた。これは同時多発テロ追慕期間を契機に、アルカイダが米国本土に対するテロを計画中だという情報による措置だ。
これを受け、ワシントンとニューヨーク市の上空で24時間哨戒飛行が開始され、前日までワシントン郊外に配置されていた地対空ミサイル「スティンガー」が、ニューヨークなど、他の主要都市にも配置された。
チェイニー副大統領も、昨年の同時多発テロ以後、大統領不在の際、非常内閣を正常運営できるように、3月に導入した対応方針によって、同日秘密場所に避難した。また世界各国の米国外交公館の中で、一部公館がテロの可能性があったため、同日対民業務が一時中断され、海外軍事施設にも最高警戒態勢が発動された。
コード・オレンジは、5段階の非常警戒態勢の中で、上から2番目の厳戒態勢で、米国は昨年の同時多発テロから今まで、3番目の段階である「コード・イエロー(code yellow)」を維持してきた。ワシントン=金ジン(キム・ジン)特派員(中央日報 2002/09/11)同時多発テロから1年――米国では市民的自由も犠牲に
(WIRED NEWS 2002/09/12)イラク外相、大量破壊兵器開発疑惑は「でっち上げ」
ロイター通信によると、イラクのサブリ外相は12日、バグダッドでインタビューに応じ、米国などが指摘するイラクの大量破壊兵器開発疑惑について、「イラクを攻撃するためにでっち上げた口実にすぎない」と改めて主張した。
外相は、対イラク制裁の解除に道を開くのであれば、国連による査察受け入れの用意があることを強調。米国がイラク攻撃に踏み切れば、「包丁や石を使ってでも反撃する」と語り、ブッシュ米政権への対決姿勢も示した。(朝日新聞 2002/09/12)テロに勝つには武力より通信の遮断を:安全保障専門家が提言
(WIRED NEWS 2002/09/13)Bush's 9/11 Reichstag Fire(Common Dreams NewsCenter 2002/09/13) Iraq No Imminent Threat, Bush Wants Hussein's Oil(CNSNews 2002/09/13) ブッシュ政権は米史上最も恐ろしい政府=ノーベル平和賞受賞の米国人が批判
【オスロ13日AFP=時事】地雷廃止運動で1997年度ノーベル平和賞を受賞したジョディー・ウィリアムズさんは13日、地雷に関する報告書の発表に当たり記者会見し、ブッシュ政権は米国の歴史の中で最も恐ろしい政府だと断言した。ウィリアムズさんは「ブッシュ大統領はレーガンよりも、ニクソンよりも悪い。彼は世界を白か黒かで見る」と述べるとともに、米国のイラク攻撃は国際法違反であり、反対だと強調した。ウィリアムズさんは「ある国が、『これは先制攻撃だ』と言えば軍事侵略を正当化できるだろうか。それは違法だ」と指摘した。
ウィリアムズさんは、この問題で関心があることは、他の諸国がどんな反応を示すかであり、他の諸国は力を合わせて何かをすべきではないか、と訴えた。また、米政府のユニラテラリズム(単独行動主義、一方的行動主義、一国主義)を批判し、「米国はマルティラテラリズム(多国間主義)の定義を『世界のみんなが米国の見解を受け入れる』ことに変えた」と批判した。(時事通信 2002/09/14)アルカイダ関与の“証拠”不自然
(アハラム戦略研究所 ディーア・ラシュワン氏)
米同時多発テロ事件から1年たっても米国当局からはテロ事件とアルカイダとのつながりを法的に立証する材料は何ら出ていない。メディアが伝える疑惑ばかりだ。
事件直後に、「犯人たちが使ったとされる車から、アラビア語の飛行機操縦マニュアル、コーラン、ビンラディンの写真が見つかった」と米国で報じられた。しかし、大型旅客機の操縦マニュアルはエジプト国内でも英語版ならあるだろうが、アラビア語版はない。欧米に住んでいた彼らがアラビア語マニュアルを必要としただろうか。
イスラムでは偶像崇拝を禁止している。殉教しようとする者たちがビンラディンの写真を持つだろうか。コーランは車に残すのではなく、最後まで持っていくはずだ。誰がこのような不自然な“証拠”を残したのか。
主犯格とされるエジプト人モハメド・アタが書いた「遺書」をドイツ誌が報じた。中に「遺体を清める」ことの細かな指示があるのには、驚いた。「殉教者の遺体は清めない」というイスラムの常識に反する。
イスラム運動を研究している立場から言えば、19人の犯人が「イスラム主義者」だと判断できる材料は出ていない。組織がいきなりメンバーをリクルートすることはない。最初は全く政治色のないイスラムの一般的な集まりに勧誘する。集まりは公開されている。集団でコーランを読むことから始まり、段階を経て、選ばれたものが、最後にアルカイダなど秘密組織に引き入れられる。ところが、犯人の一人として公開の集まりに参加していたという記録がない。
事件はイスラムの側から見れば何も解明されていない。なのに米国はアルカイダの犯行と決めつけて戦争を始め、さらにイラク攻撃を公言する。イスラム世界が「米国の敵意」に警戒を強めるのは自然なことだ。(朝日新聞 2002/09/14)「アルカイダの名前も知らなかった」カルザイ大統領
昨年10月まで、アルカイダなんていう名前は知りませんでした」。アフガニスタンのカルザイ大統領が13日、ニューヨーク市内での講演でこう明かし聴衆を驚かせた。タリバーンが実権を握って以来パキスタンに亡命していたが、「オサマ・ビンラディンの名前は知っていたが、彼がそんな組織を持っているとは知らなかった」。米軍の対アフガン武力行使を受けて国内に戻り、名前を聞いたという。
アフガンの専門家によると、現地の人々はアラブ人など外国人の存在には気づいていたが、特定の組織とは考えていなかったようだ。(朝日新聞 2002/09/14)米石油企業がイラクの権益獲得も イラク親米政権発足で
15日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)はイラク反体制派幹部らの話を基に、米国主導のイラク攻撃でフセイン政権が崩壊し、新たに親米政権が発足すれば、イラクから排除されてきた米系石油企業が大きな権益を手にする可能性があると報じた。
これに伴い、ロシアやフランスなどがイラクと結んだ油田開発契約が白紙に戻される恐れもあると指摘。イラク新政権発足で、国際石油市場が再編されるとの見方を示した。
同紙によると、ブッシュ政権高官は、イラク攻撃が石油市場に与える影響について本格検討していないとしている。しかし米国など各国の石油企業は、サウジアラビアに次いで世界第二の確認埋蔵量を誇るイラク原油の利権獲得を目指し、反体制派への働き掛けを強めているという。
反体制派のイラク国民会議(INC)のチャラビ代表は、10年以上にわたる制裁で痛手を受けたイラク油田の開発に向け「米国主導の国際企業体」を設立することが望ましいとの見解を示した。
同紙は、新たな対イラク国連決議を取りまとめる上で、「石油カード」が米国の大きな武器になるとも指摘。決議承認に協力した国に対しては「イラク新政権と米国企業が(戦後)緊密に協力すると約束する」とのウルジー元米中央情報局(CIA)長官のコメントを紹介した。(共同通信 2002/09/15)イスラエル外相「イラク攻撃ためらうな」
【ワシントン14日=永田和男】イスラエルのペレス外相は13日、ワシントンで講演し、米国によるイラク攻撃について、イスラエルが報復攻撃される可能性を認めたうえで、「ためらうべき問題ではない」と述べ、武力によるフセイン政権の打倒を呼びかけた。
イスラエルは1991年の湾岸戦争でイラクから39発のミサイルを撃ち込まれている。
外相はフセイン大統領を「残酷で冷血な殺人者」としたうえで、「(イラク攻撃を)先延ばしすれば、欧州が1939年にヒトラーの台頭を許したのと同じ過ちを犯す」と断じた。 (読売新聞 2002/09/15)U.S. Funds British Energy Weapon Tests(Aviation Week 2002/09/16) フセイン政権生んだのは米国 米誌報道
16日発売の米誌ニューズウィークは、米国が1980年代のイラン・イラク戦争の際、イラクに生物兵器の原料まで供給、大量破壊兵器開発で危険視される現在の「サダム・フセイン政権」出現に、米国自らが手を貸したと報じた。
当時のレーガン米政権がイラクを支援したことは知られているが、同誌が入手した商務省の輸出管理関係秘密文書には、イラク原子力委員会(IAEC)向けの「細菌、菌類、原生動物」が掲載されている。元政府当局者によると、この細菌培養物は炭疽菌を含む生物兵器製造に利用された可能性がある。
IAECには化学分析装置も輸出された。国務省は化学兵器の毒性中和に使うアトロピン注射器の輸出も承認したが、国防総省が介入して阻止したという。
文書にはこのほか(1)反政府勢力監視用とみられる内務省向けのコンピューター・データベース(2)輸送用ヘリコプター(3)ビデオ監視用テレビカメラ−−も含まれている。(共同通信 2002/09/16)米、対イラン戦争時イラクに生物兵器の原料提供
【ニューヨーク16日=河野博子】米誌ニューズウィークの最新号(16日発売)は、米国がイラン・イラク戦争当時の1980年代、イラクに対し、生物兵器の原料を提供していた、と報じた。同誌が入手した商務省の輸出管理関連文書(極秘扱い)によると、「細菌・菌類・原生動物」が何回にもわたって、イラク原子力エネルギー委員会あてに輸出された。複数の元政府高官によると、輸出された細菌は、炭疽(たんそ)菌を含む生物兵器製造に使われた可能性がある。
こうした輸出は、83年12月20日、現国防長官のラムズフェルド氏が、レーガン大統領(当時)の特使としてイラクを訪れ、フセイン大統領と会談した後に行われた。
イラン・イラク戦争の際、米国がイラクを支援し、「結果的にサダム・フセインというモンスターを作り上げた」と指摘されてきたが、生物兵器の材料が米国から輸出されていたことが明らかになったのは、初めて。(読売新聞 2002/09/16)対イラク戦争のコストは最大で2000億ドル=米紙
【ニューヨーク16日ロイター】リンゼー米大統領補佐官(経済担当)は、対イラク戦争のコストが1000億ドルから2000億ドルに達する可能性があると推定しているが、戦争によって米国が景気後退に陥ることや恒常的なインフレになることは疑問視している。
16日付の米ウォールストリート・ジャーナル紙とのインタビューで述べたもの。
同紙によると、同補佐官は、対イラク戦争のコストについて、最大で米国内総生産(GDP)の1─2%と推測しており、米国の年間GDPが約10兆ドルのため、戦費は1000億ドルから2000億ドルとなるが、国防総省が試算している約500億ドルを上回ることになる。
ただ、同補佐官は、この戦費による経済的結果について、金利や、すでに約3兆6000億ドルにのぼる連邦債務などには顕著な影響出ない、述べた。同時に、この戦費の追加支出で国内景気が押し上げれれることもない、との見方を示した。(CNN 2002/09/16)米国が対イラク攻撃に踏み切るとの見方に変化ない=イスラエル軍幹部
【エルサレム17日ロイター】イスラエル陸軍のヤーロン司令官(中将)は、イラクが大量破壊兵器開発疑惑に対する国連査察団の受け入れを表明したにもかかわらず、米国がイラクに対する軍事行動に踏み切る可能性があるとの見方に変化はないと述べた。同司令官は国内テレビで、「依然として、なんらかの事態が発生するとの見方を前提として作業しており、準備を進める必要がある」と述べた。
さらに、「個人的には、米国はあくまで政策目標の達成をめざす構えを崩していないとみている」と指摘し、米政府がフセイン大統領の退陣と大量破壊兵器開発計画の終了をめざす方針を堅持するとの見方を示唆した。(ロイター通信 2002/09/17)秘密作戦準備と報道 CIAがイエメンで
【ワシントン17日共同】ABCテレビは17日、米中央情報局(CIA)と米軍の特殊部隊「デルタフォース」がイエメンでテロ組織アルカイダの活動拠点壊滅とメンバー拘束のため、大規模秘密作戦を準備、近く急襲すると報じた。
情報筋の話を基にした報道によると、既にアデン湾のジブチ沖合に派遣した米海軍の強襲揚陸艦ベルーウッド(3万9300トン)を海上のヘリコプター発進基地にする。800人以上の特殊部隊と十数機の特殊ヘリがひそかにジブチ駐留のフランス軍基地に送り込まれているという。
イエメンはウサマ・ビンラディン氏の先祖の地で、アフガニスタンを逃れたアルカイダの残党が多く潜んでいるとされている。(共同通信 2002/09/17)米国はイラク大統領の発言にもかかわらず武力行使を計画=当局者
【ワシントン17日ロイター】米国防総省は、イラク政府が大量破壊兵器開発疑惑に対する国連査察団の無条件受け入れを表明したにもかかわらず、対イラク攻撃の可能性に備えた緊急事態策を進めている。
ある当局者は匿名を条件にロイター通信に対し、「これは以前にもあったことだ。イラクが(大量破壊兵器)計画に取り掛かり始める度にわれわれが手をこまねいていては、計画を止めさせることはできない」と述べた。
この当局者によると、米国はインド洋にある英領ディエゴガルシア島の米軍基地にB2「ステルス」爆撃機を最高6機配備することを英国と検討している。さらに米軍が11月の軍事演習に向け、中央軍の主要スタッフの大半をカタールに派遣する計画を推進していることを明らかにした。
別の当局者は、「何も中止されていない」と述べた。(ロイター通信 2002/09/17)天然ガス パイプライン構想が再浮上
アジア開発銀意欲/インド説得中
中央アジアのトルクメニスタンからアフガニスタン、パキスタン3国をつなぐ天然ガスのパイプライン構想が再浮上している。アフガンの旧タリバン政権下で持ち上がり、中断していたが、今度はアジア開発銀行(本部・マニラ)などが積極的に関与する見通し。治安情勢が安定すれば、実現に動き出す可能性が出てきた。(ニューデリー=竹内幸史)構想は、トルクメン南部のダウラタバードのガス田からアフガン西部のグワダル港に抜ける全長1600キロのパイプライン建設。総工費20億ドルを超える大事業だ。トルクメンはガスをアラビア海に輸送でき、他の2国はそれぞれ年5億ドルの使用料収入が見込める。3国首脳は5月末、敷設協力の覚書に調印した。
もともとは95年、米石油会社ユノカルを軸に、伊藤忠商事など6カ国の企業がタリバーンに働きかけた「因縁」の事業。米政府もアフガン安定化を期待して一時支援したが、タリバーンがアルカイダと結びつき、米国は98年に空爆を断行。計画は棚上げされた。
今回は、以前は消極的だった国際機関が「アフガン復興の目玉」として後押しする姿勢だ。アジア開銀は16日にカブールで開かれた3カ国のエネルギー担当相会議で方針を説明した。約200万ドルかけて調査に着手する予定で、最終報告書は来年半ば、3国に提出。計画を具体化させるという。
アジア開銀は事業基盤の強化のため、インドの参加も要請中。エネルギーの大消費国インドにパイプラインを延長し、「4カ国体制」で進めたい考えだ。パキスタンとの緊張緩和が不可欠だが、7月下旬に政府に提案したところ、長期のエネルギー確保の観点から強い関心を示したという。
難題はアフガンの治安だ。調査の前提になるユノカル案では、パイプラインはアフガン西部のヘラートから南部のカンダハルを通り、パキスタン中西部に抜ける。だが、軍閥間の抗争が続き、南部にはアルカイダの潜伏が伝えられる。
大国、周辺国の利害も複雑に交錯する。米軍のアルカイダ掃討作戦にはブッシュ政権のエネルギー利権への思惑があるとされる。ロシアやサウジアラビアなどの企業が関心を高める一方、産油国イランは隣国の構想に反対だといわれる。千野忠男アジア開銀総裁の話 治安問題は大きな課題だが、中長期に見れば、雇用も含む大きな経済効果が政治の安定要因にもなる。古来、ユーラシアの回廊だったこの地域が再び発展する道を探りたい。(朝日新聞 2002/09/17)
ネットセキュリティ強化に乗り出す米政府(ZDNet NEWS 2002/09/18) 米国でイラク攻撃反対本がスピード出版、発行元が討論サイトも開設
(WIRED NEWS 2002/09/19)航空機乗客の危険度をランク付け、対テロ用強力個人データベース・システム登場
(WIRED NEWS 2002/09/19)モサド、イラク大統領暗殺を米に提案か
【カイロ19日共同】19日付アラブ紙アッシャルク・アルアウサトによると、イスラエルの消息筋は、同国特務機関モサドのメイル・ダガン長官がイラク攻撃問題をめぐって極秘に訪米し、米側に対しフセイン大統領暗殺を提案をしたことを明らかにした。
イラク国内で戦争を起こさず、綿密な計画で暗殺する作戦とされる。米側の反応は報じていない。
長官は元イスラエル軍幹部。同軍は1990年代初め、フセイン大統領の居場所にパラシュート部隊を投入して暗殺する軍事作戦を準備していたとされる。(共同通信 2002/09/19)「戦争でなく査察を」 米公聴会で女性が抗議
【ワシントン佐藤千矢子】「戦争でなく査察を」――。18日の下院軍事委員会のイラク問題公聴会で、ラムズフェルド米国防長官の証言中に、長官のすぐ後ろに座っていた傍聴人の女性2人が突然、立ち上がって大声で抗議し、証言が中断する一幕があった。
女性らはプラカードを掲げながら「なぜ査察を妨害するのか。本当は石油絡みか。どれだけの市民が死ぬだろうか」と叫び、対イラク強硬派で先制攻撃も辞さない姿勢を見せるラムズフェルド長官の後方から質問を浴びせかけた。「戦争でなく査察を」と連呼し、最後は係員に連れ出された。
長官は無言のまま「不敵な笑み」を浮かべて騒ぎが静まるのを待っていたが、証言再開後、「(彼女らの)コメントを聞いて、自由な言論とは何と素晴らしいものかと強く感じた。もちろんイラクには自由な言論はないから、このようなデモはできないのだ」とアドリブで切り返し、「査察を投げ出しているのは、米国でも国連でもなくイラクだ」と反論した。(毎日新聞 2002/09/19)米同時テロ:98年に貿易センタービル攻撃の情報 CIA
【ワシントン佐藤千矢子】米当局が昨年9月の米同時多発テロの事前情報を得ていた問題を調査してきた米上下両院の情報特別委員会は18日、合同公聴会を開き、調査担当者から報告書の提出を受けた。報告書では、中央情報局(CIA)や連邦航空局が、98年にアラブ人テロリストが爆弾を搭載した航空機でニューヨークの世界貿易センタービルに突入を計画しているとの情報を得ていたことなどが明らかにされている。当局が情報を深刻に受け止めず、情報が活かされなかったことが改めてはっきりした。
報告書では、このほかに(1)ウサマ・ビンラディン氏の支援組織が米国の国防総省、国務省、中央情報局、連邦捜査局(FBI)の4長官の暗殺を計画し、ビンラディン氏が1長官あたり900万ドル(約11億円)の報奨金を提示していたとの情報を98〜00年に入手(2)ビンラディン氏の支援組織がニューヨークの「自由の女神」や原子力発電所に対するテロ攻撃を計画していたとの情報を00年に入手(3)ビンラディン氏が米国かイスラエルの施設に劇的なテロ攻撃を仕掛けるとの情報を同時多発テロの約2カ月前に入手―していたことなども列挙されている。
ただ、いずれの情報もテロ攻撃の具体的日時は特定できていなかったため、調査担当者は「同時多発テロが防げたかどうかは誰にもわからない」と語った。(毎日新聞 2002/09/19)ref. U.S. received warnings of 'airplanes as weapons'(Herald Tribune 2002/09/18) ref. Administration won't release 9-11 data(UPI 2002/09/18) 同時テロ情報、情報機関は1か月前に察知…米公聴会
【ワシントン18日=永田和男】昨年の同時テロ以前に中央情報局(CIA)、国家安全保障局(NSA)など米政府の各情報機関がどこまでテロ組織の動きを察知していたかを検証するが18日開かれ、テロの約1か月前までに航空機突入によるテロが企てられていることを示す数々の情報がありながら十分な対策が取られていなかった実態が明らかになった。
公聴会では調査取りまとめに当たった委員会スタッフ代表のエレノア・ヒル氏が証言。それによると同時テロ2か月前の2001年7月には「ウサマ・ビンラーディンが米国ないしイスラエルの権益に大規模攻撃を仕掛ける。攻撃準備は整っている」との報告が一部政府高官に対し行われていた。
また同年8月には「ビンラーディンがケニアの米大使館に航空機突入を企てている」との情報があったほか、1994年から昨年までの間に、航空機を使ったテロの兆候を示す情報は少なくとも12件あった。
ヒル氏は、「情報機関の間では攻撃はむしろ海外で起きる可能性が高いとの判断から、本土防衛の強化や国民への警戒呼びかけは行われなかった」と述べたが、「いずれの情報も同時テロ決行の具体的な日時や場所に直結するものでなかった」とも指摘。各情報機関にテロを回避出来なかった責任を問うことは避けた。(読売新聞 2002/09/19)イラク攻撃「決定的証拠は不要」 米国防長官 下院軍事委で証言
【ワシントン=秋田浩之】ラムズフェルド米国防長官は18日、下院軍事委員会の公聴会で証言し、対イラク軍事行動に関連して「議会や世界がいわゆる『決定的な証拠』を待つとしたら、長く待ちすぎだ」と発言した。大量破壊兵器を使用した対米テロなどの決定的な証拠がなくても、先制攻撃を含め武力行使に踏み切る可能性を示した。
その理由として「銃口からの煙は発射した後になって出る。フセイン(イラク政権)が大量破壊兵器を発射する前に止めることが、我々の目標であるべきだ」と指摘。イラクはすでに生物・化学兵器を保有、核兵器の開発を進めており、これらが使用される脅威が差し迫っているとの懸念を示した。
イラクが査察受け入れを決定したことを巡っては「米国は査察を閉ざすことはしないが、ゴールは査察ではない。武装解除だ」と述べ、査察が実現しても不十分との見解を強調した。(日本経済新聞 2002/09/19)チャーチル元英首相とブッシュ米大統領 ずっとたどると親類でした
【ロンドン18日時事】チャーチル元英首相を尊敬するブッシュ米大統領の家系をたどってみると、チャーチル氏の先祖と同じ人物に行きつき、両氏は遠い親類であることが分かった。18日付の英紙デーリー・テレグラフが、米民間家系調査機関の調査結果として報じた。
15世紀に英ノーサンプトンシャーで大地主だったヘンリー・スペンサー氏がその人物。その息子のジョン・スペンサー卿の18代目の子孫がブッシュ大統領、別の息子、ウィリアム・スペンサー氏の16代目の子孫がチャーチル元首相になる。
ジョン・スペンサー卿の娘が結婚後、米大陸へ移民として渡ったことから、ブッシュ大統領の先祖が米国に居住することになった。(中日新聞 2002/09/19)A U.S. Gift to Iraq: Deadly Viruses(BusinessWeek 2002/09/20) 10歳の子ども、イスラエル兵に撃たれ死亡
【エルサレム19日=堀内隆】ヨルダン川西岸自治区ラマラで19日、10歳の子どもがイスラエル兵に撃たれ死亡した。パレスチナ自治政府筋によると、ほかの子どもと通りで遊んでいる際に、イスラエル軍の戦車から銃撃を受けたという。ラマラには17日から外出禁止令が出ていた。イスラエル軍広報官は、銃撃の事実を認めた。(朝日新聞 2002/09/20)米CIA、対米テロ以前に実行犯3人の存在を関知していた=調査
【ワシントン20日ロイター】昨年9月の対米同時多発テロ攻撃を調査中の米議会合同委員会は、この日の公聴会で、中央情報局(CIA)が、テロ実行犯のうち3人について、テロ攻撃の少なくとも20カ月前に関知していたにもかかわらず、他の情報関係機関への連絡を怠っていたとする調査結果を明らかにした。
調査を取りまとめたエレノア・ヒル氏は、同委員会で証言し、CIA、および連邦捜査局(FBI)が、19人の実行犯のうち16人について、テロ組織との関与を示唆する情報を得ていなかったことを明らかにした。また、16人の容疑者は、このことが理由で実行犯として選ばれた可能性がある、と指摘した。
同氏は、情報機関が、国防総省に突入した飛行機に乗っていた実行犯のうち3人に関心を寄せていた、と述べた。(ロイター通信 2002/09/20)「ブッシュはヒトラーと同じ」、独法相発言で波紋
【ベルリン=小松潔】「ブッシュ米大統領のとっている手段はヒトラーと同じ」。22日の総選挙を目前にしたドイツで、シュレーダー政権の閣僚が過激発言をしたと地元紙が報道、波紋を広げている。イラク攻撃不参加を早々と表明、野党に米独関係をそこねたと非難されている首相は新たな難題を抱えた格好だ。
独南西部バーデン・ビュルテンベルク州の地方紙によると、ドイブラーグメリン法相は労働組合の内輪の会合で「ブッシュ大統領はイラク攻撃で国民の目を内政問題からそらそうとしている。これはヒトラーもやったことだ」と指摘。法相は報道を全面否定したが、DPA通信によると、地方紙記者は発言を電話で確認。法相は「人物ではなく手段を比較した」と釈明したという。
野党は首相に対し、ブッシュ大統領への謝罪と選挙前の法相解任を要求。首相は法相の否定コメントを信じるとしながら「米大統領を犯罪者と比べる者が政府のポストにいることはできない」と強調した。(日本経済新聞 2002/09/20)ref. German leader links Bush's 'style' to Hitler's(Washington Times 2002/09/20) ref. Hail Bush: A new Roman empire(Sydney Morning Herald 2002/09/20) ref. THE BUSH NAZI CONNECTION 独閣僚、ブッシュ大統領を“ヒトラー”と 米反発
ワシントン――フライシャー米大統領報道官は19日、ドイツの閣僚がブッシュ大統領をナチスの独裁者、ヒトラーに例える発言をしたとの報道について触れ、「言語道断で、理解しがたい」と強い怒りを表明した。ドイツ社会民主党政権のシュレーダー首相は、米国の対イラク攻撃を批判してブッシュ政権の反発を買っており、今回の発言が両国関係を一層きしませる可能性もある。
ドイツ紙によると、ドイブラーグメリン法相(社民党)は18日、労組関係との懇談で、ブッシュ大統領の政策に言及。経済など国内問題から国民の目をそらすため、イラク政策を利用していると指摘した上で、ヒットラーのやり方と同じと結論付けたという。
発言への反発は米議員らからもあり、同法相は19日、報道は中傷だと弁解に努めている。ドイツでは今月22日、連邦議会総選挙の投票があり、ここに来て劣勢気味の野党陣営が今回の発言を争点に据える動きも強まっている。(CNN/REUTERS/AP 2002/09/20)独法相、米大統領の政策をヒトラーに例えたとの報道を否定
9月20日、ドイブラーグメリン独法相は、米政策をヒトラーの戦略に例えたとする報道を否定した。(ロイター通信 2002/09/20)ブッシュ政権は「億万長者」政権
高所得者に有利な減税策などから「金持ち優遇」と批判されるブッシュ米政権だが、チェイニー副大統領と閣僚14人の計15人のうち、資産が100万ドル(1億2000万円)を超える人が10人、そのうち1000万ドル(12億円)を超える人が5人もいることが、分かった。18日付ワシントン・ポスト紙が報じた。
米国の閣僚の資産公開は、資産の種類別に、いくらからいくらまでの間という大まかな分類を記す形だ。個人ごとの合計額を出してみると、一番の金持ちはアルミ大手・アルコアの会長だったオニール財務長官で、310億円から82億円の間だった。次が製薬会社の社長だったラムズフェルド国防長官で、142〜76億円。3位が石油関連会社社長だったチェイニー副大統領の128〜27億円で、それぞれビジネス界とのつながりが強い。
一方、統合参謀本部議長退任後、回想録や講演などで稼いでいたパウエル国務長官の資産は80〜18億円だった。(朝日新聞 2002/09/20)ブッシュ大統領、チェイニー副大統領… 先制攻撃論者は兵役回避者
戦争の現実知らずにあおる 米で議論に
【ワシントンで坂口明】対イラク先制攻撃を主張するブッシュ米政権内の超タカ派はベトナム侵略戦争などで兵役を逃れたか兵役経験のない者ばかり―対イラク戦争熱があおられる米国で今、この事実が議論になっています。
この部類に入るのはブッシュ大統領、チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官、パール国防政策局長、戦争戦略担当のファイス国防次官ら、対イラク主戦論の中心人物です。
ブッシュ氏はベトナム侵略戦争当時、テキサス州の州兵となることによりベトナム行きを逃れました。チェイニー氏はさまざまな口実で徴兵猶予を繰り返しました。後に「60年代には軍務以外に優先課題があった」と弁明しています。ラムズフェルド氏は朝鮮戦争休戦後の1954年に海軍入りしたものの、同世代が同戦争に駆り出された時期には兵役を逃れました。
共和党の議会指導者でも、ロット上院院内総務、ハスタート下院議長、ディレイ下院副院内総務らのイラク主戦論者のいずれもが、軍隊未経験者です。
一方で、パウエル国務長官、スコウクロフト元大統領補佐官、シュワルツコフ将軍ら軍隊経験者が共通して対イラク戦争に慎重論をとっています。これらの人々からは、戦争未経験者のタカ派が、戦争の現実を知らずに戦争をあおっていると批判する声も出ています。
パウエル氏は95年刊の自伝『マイ・アメリカン・ジャーニー』で、レーガン、ブッシュ(父)政権時代に外国への強硬路線を辞さなかった「鼻っ柱の強い人々」のほとんどが、徴兵義務を果たす年齢にありながらベトナム戦争中に兵役を免れていたことに言及。「それは階級意識と結び付いており、非民主的で公正を欠く」と批判しています。
米国の秘密情報機関、国家安全保障局(NSA)の活動を暴いた『秘密の組織──超秘密のNSA』の著者、ジェームズ・バムフォード氏は、USAトゥデー紙17日付論評で、この問題に言及。「政府高官職は軍経験者で埋めるべきだとは言わない。しかし現政権で驚くべきことは、いま戦争遂行を最も声高に叫んでいる人々が、自分たちの世代の戦争を回避し、軍服を着ることさえ回避した人々だという点だ」と述べています。(しんぶん赤旗 2002/09/20)ref. Untested administration hawks clamor for war(USA TODAY 2002/09/16) ガザ南部で装甲車爆破、パレスチナ人少年が銃撃戦で死亡
パレスチナ自治政府筋によると、ガザ自治区南部のラファ近郊で20日、イスラエル軍の装甲車が爆破された。車両を回収しに来たイスラエル兵とパレスチナ人の間で銃撃戦になり、イスラエル兵に投石した14歳の少年が銃撃されて死亡した。イスラエル兵2人も負傷した模様だ。
爆破は自治区でのイスラエル軍による過激派掃討作戦への報復と見られる。(朝日新聞 2002/09/21)テロ国家に先制攻撃、米大統領が新安保戦略
【ワシントン20日=永田和男】ブッシュ米大統領は20日、同政権では初めての「米国家安全保障戦略」を発表した。同文書では、米国と世界が直面する最大の脅威は、大量破壊兵器の保有を企てる国際テロ組織や「ならず者国家」であると規定。
冷戦時代に策定された相互確証破壊戦略などの「抑止戦略」では、現在の脅威に対処できないとして、「先制攻撃」を含む対テロ戦略を米安保戦略の中核に据えた。
さらに、「米国の力を凌駕(りょうが)しようとする敵国を思いとどまらせるため」、圧倒的な軍事力の優位を維持する決意も示している。文書はブッシュ戦略を初めて体系化したもので、半世紀にわたる戦略概念を抜本的に転換するブッシュ・ドクトリンと言える。
同文書では、対テロ戦で先制攻撃が必要となる理由について、〈1〉「ならず者国家」は、自国民を危機にさらすことをいとわない〈2〉「ならず者国家」は大量破壊兵器を「最後の手段」でなく、兵器の選択肢の一つとしか考えない〈3〉テロリストは破壊が目的で国家を持たない―として、報復の脅しによって敵国の攻撃を思いとどまらせる「抑止」は機能しないと分析、「我々は、敵が最初に攻撃してくるのを待つことはできない」としている。
米国は国際社会との協調行動を目指すが、「必要であれば、単独で行動することもちゅうちょしない」としている。
一方、テロの温床となる貧困の問題に関しても、国内改革を行った国に重点援助をする新援助戦略を展開。「10年間で、世界の最貧国経済の規模を2倍にさせる」目標を設定した。
中国に関しては「建設的な関係を求める」としたが、まだ国の根本的性格が定まっていないとして、今後の展開次第では米国の脅威となる危険性も示唆している。日本に関しては「共通の利益と価値、防衛・外交協力を通じ、地域と地球規模の問題で指導的役割を高めていく存在」とした。
ブッシュ大統領は、対イラク攻撃で「先制攻撃」も辞さないと述べて反発を受けており、文書は世界に向けてその正当性を説明する目的もある。
国家安全保障戦略は、大統領が毎年議会に提出を義務づけられている。(読売新聞 2002/09/21)イスラエルがイラクの攻撃受ければ報復・米紙報道
【ニューヨーク21日共同】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は21日、イラクから攻撃を受けた場合には報復攻撃をするとの方針を、イスラエルのシャロン首相が米ブッシュ政権に伝達したと報じた。
米国がイラクに対する軍事行動に踏み切った場合、イスラエルがイラクの攻撃目標になる可能性は高い。イスラエルは1991年の湾岸戦争当時にイラクから断続的なミサイル攻撃を受けながら反撃に出なかった経緯があり、首相は当時の方針を転換したことになる。
ラムズフェルド米国防長官は今回も、米国がイラクを攻撃した場合に「関与しないことがイスラエルにとっての最大の利益」と自制を促している。
同紙はイスラエルが反撃方針を示したことで、米国はイラクと対峙(たいじ)する上でアラブ周辺諸国の協力を維持するのが難しくなると指摘した。 (日本経済新聞 2002/09/21)天然痘テロに備え、ワクチン配布の新指針発表
ジョージア州アトランタ(CNN)米疾病対策センター(CDC)は23日、天然痘を使用した生物化学兵器テロを想定したワクチン利用の新たなガイドラインを発表した。米国内で天然痘ウイルスが確認された場合、全国民が5日以内にワクチン接種を行うための手順などが記載されている。
ただし、ワクチン接種はあくまで任意であり、個人の判断に委ねるとしている。接種を受けない場合は、医師の管理下で健康状態の確認を受けるよう指導している。
天然痘ウイルスは、1980年に世界保健機関(WHO)が撲滅を宣言して以来、米国とロシアが研究用として期限付きで保管していた。しかし、昨年の米同時多発テロ以降、生物化学兵器テロの危険性が指摘され、今年のWHO総会で、天然痘ウイルスの撤廃期限について、期限を延長する決議案が提出されている。
新ガイドラインでは、天然痘ウイルスに感染した患者が確認された場合の処置などについても詳しく説明し、隔離病棟の設置や治療者のワクチン接種などについて言及している。
米保健当局では、米国民の半数以上にあたる1億5500万人分のワクチンを準備している。また、年内中に全国民にあたる2億8800万人分のワクチンを準備する見込み。年内に天然痘ウイルスを利用したテロ攻撃が発生したとしても、全国民分のワクチンは準備出来るとも宣言している。(CNN 2002/09/23)“ヒトラー発言”の独法相、選挙区で落選
ドイツ総選挙の選挙戦終盤で、ブッシュ米大統領をヒトラーになぞらえたと報じられた社会民主党(SPD)のドイブラーグメリン法相は、南西ドイツのチュービンゲン選挙区でキリスト教民主同盟(CDU)の候補に敗れた。比例区の名簿で、議員にはとどまるが、次期政権での法相留任を辞退した。(朝日新聞 2002/09/23)アラファト議長支持のデモ、広がる
イスラエル軍、4人射殺−−パレスチナ自治区
【エルサレム海保真人】イスラエル軍によるアラファト・パレスチナ自治政府議長の隔離・監禁が続く中、21日から22日にかけて議長を支援するパレスチナ人のデモがヨルダン川西岸とガザで広がり、一部でイスラエル軍と衝突、4人が射殺された。デモは自治区全土で拡大する気配だ。一方、アラファト議長はアラブ諸国の首脳らに相次いで電話をかけ、国際社会の介入を訴えた。
数千人規模のデモは、議長府のあるラマラをはじめトゥルカルム、ナブルスなどで、外出禁止令を無視して起こり、一部若者はイスラエル軍の戦車に投石、兵士は発砲で応酬した。この結果、18歳の男性などパレスチナ人4人が死亡、約30人が負傷した。
アラファト議長の支持基盤でパレスチナ解放機構(PLO)最大組織のファタハは21日、イスラエル政府と軍を非難し、市民に議長への支援を呼び掛ける声明を発表した。(毎日新聞 2002/09/23)議長府包囲中止を決議 国連安保理、米は棄権
【ニューヨーク24日共同】国連安全保障理事会は24日未明(日本時間同日午後)、イスラエル軍に対しパレスチナ自治区からの撤退と自治政府議長府包囲の中止などを求める決議案を賛成多数で採択した。14カ国が賛成、米国だけが棄権した。
決議案は英、フランスなど欧州諸国が提案。イスラエル軍のヨルダン川西岸ラマラ侵攻に強い懸念を表明した上で(1)イスラエル軍は武力衝突が激化した2000年秋の位置まで撤退(2)パレスチナ自治政府は自爆テロ関与者を処罰―などを求めた。
米国は棄権の理由について「自爆テロに関与した過激派ハマスやイスラム聖戦を名指しで非難していない」と説明した。その一方で米国は、これまで「イスラエルの行動はパレスチナ自治政府の改革の助けとならない」とイスラエル側にも自制を求めており、拒否権は行使しなかった。(共同通信 2002/09/24)イラクは世界の脅威 英首相が告発文書を発表
【ロンドン24日共同】ブレア英首相は24日、イラクが引き続き大量破壊兵器を開発していることが「世界の安定を脅かしている」とするイラク告発文書をインターネットを通じて発表した。
イラクが生物兵器と化学兵器の貯蔵を増やし「いつでも使用できるようにしている」と述べ、「一部の大量破壊兵器は命令が出れば45分以内に使用できる体制をとっている」と指摘した。
核兵器は、まだ使用できるほど開発が進んでいないことを認めつつ、アフリカからウランの入手を図っており、1−2年の間に製造能力を獲得する可能性があると述べた。
文書は、イラクに対する武力行使に踏み切る場合、それを正当化し内外世論の理解を得ることを目的にしており、今月初めに発表が予告されていた。ブッシュ米政権の立場を代弁する狙いもあるとみられる。(共同通信 2002/09/24)フセイン打倒後、米がイラク長期占領…ライス補佐官
【ワシントン23日=永田和男】ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は英フィナンシャル・タイムズ紙(電子版)のインタビューで、米国が目指すイラクのフセイン政権打倒が達成された場合について、「米国と同盟国はイラク復興に全面的に関与することになるだろう」と述べ、米国が武力行使後も相当期間にわたりイラクを実質的に占領し、民主的体制の発足を支援して行く考えを示した。
ライス補佐官は米国が現時点で描くフセイン後のイラク像について、「民主化の途上にあり、領土的一体性を保ち、幅広い基盤を持つ政府の中で複数の民族が平等に代表される体制を期待する」と語った。米政府は8月にイラクの反体制派組織代表をワシントンに招き、複数民族により構成されるポスト・フセイン体制の模索を始めている。(読売新聞 2002/09/24)イラク大統領、米国はイスラエルの安保理決議無視を黙認と非難
【バグダッド25日ロイター】イラクのフセイン大統領は、米国が、イラクに軍事攻撃を仕掛ける構えを見せる一方で、イスラエルが国連安全保障理事会決議を侮辱するのを許しているとして、これを非難した。
イラクの国営テレビが閣議での大統領の発言として報じた。
同大統領は、閣僚会議で、「米国は、最近、安全保障理事会決議や国際法についての熱意を説いており、この熱意を、シオニストの体制(イスラエル)にも適用する義務がある」と述べた。
さらに、「国際法や安保理決議が、踏みにじられているのに、特に米国をはじめ、誰も反対しない」と述べた。(ロイター通信 2002/09/25)エジプト 言論界が猛反発 テロ陰謀説批判
米大使の寄稿文 罷免要求騒動に
【カイロ24日=小森保良】「同時多発テロは米国とイスラエルの陰謀」。アラブ世界に根強いこの「陰謀説」に基づく報道を続けているメディアをエジプト駐在の米国大使が「無責任だ」と批判した。エジプト人ジャーナリストらは「大国による言論の自田への介入だ」と猛反発、大使の罷免を要求する騒ぎにまで発展している。
発端はエジプトのアルアハラム紙が20日に掲載したデービッド・ウェルチ米国大使の寄稿文。「事実を見つめよ」と題した原稿の中で、大使は「事実に基づかない陰謀説が依然はびこっている」と批判した。
さらにカタールの衛星テレビ、アルジャジーラがテロ組織アルカイダのメンバーによる同時多発テロ間与の証言を放映したことなども挙げ、「事実に目をつぶり、無責任な報道を続ければ自身の名誉を汚すことになる」と指摘、メディアの責任者に対し、適切な価値判断や編集を行うよう求めた。この記事が掲載された直後、ジャーナリストや大学教授ら有志約40人は「メディアへの露骨な介入であり、外交官としての一線を越えた行為だ」とする声明を発表、「ペルソナ・ノン・グラータ」(駐在国にとって好ましくない人物)として追放を呼びかけた。(朝日新聞 2002/09/25)フセイン大統領助けていたラムズフェルド米国防長官 米誌が指摘
【ワシントン23日坂口明】ブッシュ米大統領は23日、ニュージャージー州での選挙資金集め集会で「世界最悪の指導者が世界最悪の兵器で米国を脅かすことを許さない」と述べ、対イラク先制攻撃の意図を重ねて表明しました。しかし、ブッシュ政権でフセイン打倒の急先ぽうのラムズフェルド国防長官が「世界最悪の指導者」が「世界最悪の兵器」を開発するのを手助けしていたことが明らかになりました。
米誌『ニューズウィーク』が国務省の解禁文書に基づいて暴露しているもの。それによれば、1983年12月20日、当時は民間人であったラムズフェルド氏はレーガン大統領特使としてバグダッドを訪問し、フセイン大統領と親しく会談。「大統領のあいさつを伝え」、両国関係の改善について話し合いました。
当時イラクは戦争で劣勢でした。しかしラムズフェルド氏訪問後米国は、当時イラクが戦争していたイランの軍備展開に関する衛星情報をフセイン政権に提供し始めました。同誌はまた、「80年代を通じ米国は、イラク原子力委員会が生物兵器製造に使用可能な細菌培養菌を輸入するのを許した」としています。
フセイン政権が国内のクルド人に対し毒ガスをまいた際も、その作戦に使われたのは米国提供のヘリコプターであり、米政権は当初、これをイランの仕業だとしてイラクを弁護した、と同誌は指摘しています。
米国は当時、中東支配の拠点としていたイラン王制をイラン革命で喪失。80年からイランと戦争していたイラクへの支援を開始しました。82年には、それまでのイラクへの「テロ支援国家」指定を解除。ラムズフェルド氏訪問後の84年に外交関係を復活しました。
米政権は、米国産穀物輸入の借款供与のほか、ソ連製兵器が中心のイラク軍が同兵器を新規購入できる援助、米軍事要員による前線での戦術指導などを行いました。このイラク支援作戦の中心人物が当時のブッシュ副大統領でした。
この“甘やかし政策”のもとでフセイン大統領は、米国が許してくれると判断して90年8月にクウェートを侵攻。するとブッシュ(父)米政権は手のひらを返したようにフセインを「ヒトラー」呼ばわりし、対イラク戦争に進みました。
今回の暴露は、米国のフセイン支援が生物・化学兵器などの大量破壊兵器製造にまで及び、しかも現国防長官が関与していたことを示唆するもの。大量破壊兵器取得を目指すフセイン政権の脅威をあおるブッシュ政権の宣伝の無責任ぶりを浮き彫りにしています。(しんぶん赤旗 2002/09/25)アフガンのアヘン生産が急増、大半は欧州へ
【ロンドン26日ロイター】タリバン政権崩壊後のアフガニスタンで、アヘンの生産が2000トン以上も増加している。麻薬問題に取り組んでいる英国の組織「Roger Howard of DrugScope」が、報告書で明らかにした。
同報告書は、アフガニスタンの社会基盤の再構築と農家に対する転作促進が急務と指摘している。かつて世界最大のアヘン生産国であった同国では、タリバン政権時代は、アヘン生産は禁止されていた。これらのアヘンは主に欧州で密売されるヘロインの製造に使われ、英国へ密輸されているという。
同報告書はさらに、アヘン生産の全面停止のためには、国際社会がアフガンの国家再建に寄与しなければならないと指摘した。
同報告書は、今年の同国のアヘン生産を1900―2700トンと推定しているが、前年は185トンにすぎなかったという。
今年の生産規模は、1999年よりは少ないが、放置すればケシの栽培が急増する可能性が大きいとしている。(ロイター通信 2002/09/26)原発で水爆の原料を生産へ 米、民生施設を軍事利用
米エネルギー省・核安全保障局(NNSA)は25日、水爆用トリチウムの国内生産体制が13年ぶりに整ったと発表した。テネシー州の商業原発が、国の原子力規制委員会から製造免許を得た。他国に対しては民生用の原子力施設の軍事利用を認めていない米国が、自国内では核不拡散に背を向ける形となる。
免許を得たのは、テネシー渓谷開発公社が持つワッツバー原発。商業運転中の軽水炉内に原料を入れ、中性子を照射してトリチウムをつくる。開始の時期は明らかにされていないが、同原発でできたトリチウムの精製工場は06年から稼働する。
トリチウムは、水爆のエネルギー源となる核融合反応に欠かせない。弾頭の保管中に変質して12年ほどで半減するため、爆弾の設計性能を保つには定期的な補充が必要になる。
米国はかつて、軍事用のトリチウム生産施設を持っていたが、冷戦後の核軍縮の流れを受けて89年に生産施設を閉鎖。現在は備蓄していたトリチウムを取り崩している。
NNSAのブルックス臨時局長は「このままでは備蓄が底をつく。米国の安全保障は有効な核抑止力の保持にかかっており、今回の製造再開はそれを担保するものになろう」と述べた。(朝日新聞 2002/09/26)死者100人を突破 米国の西ナイル熱
米疾病対策センター(CDC)は25日、西ナイル熱による死者が18州で104人に達したと発表した。患者は33州で2121人にのぼっているという。
死者はこの一週間で24人、患者は500人近く増えており、秋口になっても流行が収まる気配はない。このため、蚊だけが感染ルートではなく、輸血も流行を広げているとの疑いが現実味を帯びてきている。
米食品医薬品局(FDA)の幹部は議会上院の委員会で「来年夏までには、輸血血液の大規模な検査体制を整えたい」と証言した。(朝日新聞 2002/09/26)乳児含むパレスチナ人7人死亡 イスラエル軍との衝突で
26日未明から朝にかけてパレスチナ自治区の各地で起きたイスラエル軍とパレスチナ人との衝突で、生後14カ月の乳児を含むパレスチナ人7人とイスラエル兵1人が死亡した。ガザ北部で死亡したパレスチナ人に過激派ハマスの軍事部門指導者モハメド・デイフ氏が含まれていたとの情報もある。
自治政府筋によると、イスラエル軍は26日午後、ガザ自治区北部で乗用車を武装ヘリで攻撃、3人が死亡した。またパレスチナ通信によると、西岸自治区ヘブロンで、乳児がイスラエル軍が撃った催涙弾で死亡したという。(朝日新聞 2002/09/26)「石油は兵士の血より価値あり」 米誌ネーションの分析
「対イラク戦争は兵士と国民の血を担保にした石油戦争だ」進歩的な米週刊誌「ネーション」の最新号(10月7日号)は差し迫った米国の対イラク攻撃の裏面には、中東の石油確保をめぐる米国の損益計算があるとの見方を示したうえで「第2の湾岸戦争」の正当性に疑問を提起した。
米国が対イラク攻撃に踏み切ろうとするのは、日々対外依存度が高まりつつある石油の安定的な供給先を確保し、ひいては21世紀の国際エネルギー市場に君臨したいとの意図が隠れているとしている。
昨年6月、チェイニー副大統領の主導で作成された「国家エネルギー政策報告書」は、2000年現在、米国で消費された石油の半分が輸入石油であり、2020年になると、輸入石油の比率が3分の2へと増えるはずだとの認識を示している。米国の石油需要を充足させるために、石油供給先の多角化が先決条件というのが同報告書の結論だった。これまで主な石油供給先だったサウジアラビアさえ信頼できないほど、米国の石油供給先をめぐる環境が急変している。
昨年9月11日の米同時多発テロ事件以降、ワシントンのランド研究所がサウジを「悪の枢軸」と定義付けて以来、米国とサウジの関係は急冷した。サウジ内では米国との関係を断絶しようとの声が高まっているなか、サウジ政府がついに米国が主導する西側石油会社の油田開発への参加を禁止させることを決めるなど、両国関係に異常な気流が現れつつある。
サウジに代わる石油の供給先として、米国が選んでいる国がイラク。こうしたなかイラクのフセイン大統領は、米国を疎外させたうえで同盟勢力を作るために、欧州、ロシア、中国などの石油企業に、440億バレルに達するイラク油田の開発権を分配し始めた。これは、米国とカナダ、そして欧州最大の産油国であるノルウェーの石油埋蔵量を合わせた規模。
同誌は、ブッシュ米政権が対イラク攻撃に執着する根本的な理由が、まさにここにあるとの認識を示している。フセイン政権の転覆に協力しない国は、新政権が樹立されればフセイン政権と締結した石油供給契約が無効になり得ることに気付くべきだと、イラクの反体制勢力らが警告したのも、同じ脈絡からだ。
結局、対イラク攻撃は、新政権のもとで、油田開発計画を米国の石油大手が掌握するための地ならし作業だということになる。(東亜日報 2002/09/26)米カリフォルニア州の市議会がイラク攻撃反対決議
米カリフォルニア州サンタクルズ市議会は24日、米国のイラクへの軍事攻撃に反対する決議を全会一致で採択した。決議は、ブッシュ政権が国際的な支持を得ないまま一方的に攻撃に踏み切ろうとしていると批判し、中東地域の不安定化や世界経済への打撃にもなりかねないと警告した。
7人の市議のうち1人は、決議に反対を唱えたのち議場を出て、6人が採決した。クリストファー・クローン市長は書簡で、ブッシュ大統領に市議会の見解を伝える。同市は米西海岸にありリベラルな気風で知られる。(朝日新聞 2002/09/27)米芸能界のスター「対イラク攻撃」に賛否両論
ブッシュ米大統領の対イラク戦争計画をめぐって、国際社会をはじめ米国内でも賛否両論が分かれるなか、ハリウッドスター級の芸能界の人物らが、イラク戦についての声を出し始めている。
最も先に意向を表明した人々は、韓国内でもよく知らされたバーバラ・ストライザンドとジェシカ・ラング、スチーブン・スピルバーグ、トム・クルーズ。いずれもハリウッドで強大な影響力を行使する人物らだ。ストライザンド、反戦の先頭に
DPA通信が27日報じたところによると、歌手であり俳優、映画監督である制作者のストライザンドは22日、民主党重鎮のゲッバート上院議員宛てにメモを送り「フセイン大統領は世界貿易センターを爆破しなかった。民主党は守勢から抜け出し、攻撃的に進むように」と促した。
民主党の選挙資金を募金する行事の途中、ゲッバート上院議員に渡されたストライザンドのメモには「石油業界と化学会社、木材業界など特殊な利益集団がブッシュ政権に強大な影響力を行使しているのは公然たる事実だ」と指摘してあった。メモは「これらの集団は確かにイラク戦争で得るものが多いはずだ」とし、ブッシュ政権のイラク戦争計画には「不純な」動機があることを強調した。
映画『郵便配達はベルを二度鳴らす』『キングコング』『トゥッシー』などでよく知られた女優ジェシカ・ラングは26日、スペインのサン・セバスティアン映画祭に出席して記者会見し「イラクへの攻撃は、米国の憲法精神にも外れ、非道徳的だ」として強く非難した。
ラングは「なぜ誰もブッシュ大統領をとめようとしないのか理解できない。わたしはブッシュ大統領とブッシュ政権を憎悪し軽蔑する。私が米国出身というのが恥ずかしい」と話した。スピルバーグとクルーズはブッシュを支持
映画『マイノリティリポート』の広報のためイタリアの首都ローマを訪問中のスピルバーグ監督とクルーズは、26日記者会見し、ブッシュ政権のイラク攻撃計画への支持の意向を表明した。
スピルバーグ監督は「ブッシュ大統領がフセイン大統領の大量破壊兵器製造について信頼できる情報を持っているならば、米政府の政策を支持せざるを得ない」との見方を示した。スピルバーグ監督は「ブッシュ政権の政策は、確実な根拠を持っている」と付け加えた。
クルーズも「わたしは、ブッシュ大統領ほどの多くの情報を持っていないが、フセイン大統領が数多くの反人道的な犯罪を行ったと信じている」と話した。
一方、英国の劇作家ヘラルド・ピンターと映画監督のケンローチ、女優のキャサリン・マコーマックなど英国文化界の人物100人余は、最近「イラク戦争は途方もない後遺症を産むはずであり、二度と閉じられないパンドラの箱を開けることになるだろう」として警告の意を示す公開書簡を首相室に渡した。(東亜日報 2002/09/27)ブッシュ氏「フセインは父さんを殺そうとしたやつ」
ブッシュ米大統領は26日、地元テキサス州ヒューストンで開かれた共和党の資金集め行事で、「イラクのフセイン(大統領)の敵意は米国に向けられている。こいつは父さん(マイ ダッド)を殺そうとしたやつだ」と述べた。
大統領の父であるブッシュ元米大統領が93年4月にクウェートを訪問した際、自動車爆弾による暗殺未遂事件があった。米政府はイラク政府が関与したと断定。当時のクリントン大統領は、報復としてバグダッドへのミサイル攻撃を行った。
事件はフセイン政権の危険性を示す証拠としてよく引用されるが、イラクへの武力行使を単なるあだ討ちと受けとめられることを恐れて、ブッシュ大統領は事件に直接触れるのを避けてきた。先の国連演説でも「ある元大統領」の話として事件をとりあげ、父の名前を出さなかった。今回は、仲間内の集会だけに、思っていたことが言葉に出てしまったようだ。(朝日新聞 2002/09/28)中東各地で反イスラエル、反米デモ相次ぐ
【カイロ=松尾博文】イスラエルとパレスチナの衝突開始から2年を翌日に控えた27日、エジプトやレバノンなどアラブ各地で、イスラエルや米国に抗議するデモが相次いだ。パレスチナ自治区では外出禁止令を無視して行進したパレスチナ人とイスラエル軍が衝突した。
エジプトのカイロではイスラム教の金曜礼拝後に数千人規模のデモが発生、軍事侵攻を続けるイスラエルや同国寄りの立場をとる米国を非難した。レバノンのベイルートでもイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラが組織したデモがあり、参加者は「イスラエル、米国に死を」などと叫んだ。
ヨルダン川西岸のラマラでは、アラファト自治政府議長が監禁されている議長府に向かって600人が行進、イスラエル軍が催涙弾やゴム弾を発射して散開させた。
ガザ地区では26日のイスラエル軍の攻撃で死亡したイスラム過激派組織のメンバーの葬列に1万2000人が参加、報復テロを誓った。(日本経済新聞 2002/09/28)反戦デモ:英で最大規模の15万人が参加 イラク攻撃に反対し
米国などのイラク攻撃に反対するデモが28日、ロンドン中心部で行われ、警察によると約15万人、主催者側推定で約40万人が参加した。英国では1980年代に20数万人の反核集会が開かれた例があるが、反戦デモとしては過去最大規模となった。
反戦団体「核軍縮運動」やイスラム団体が呼び掛け、参加者は「イラクを攻撃するな」「パレスチナに自由を」などのプラカードや横断幕を持って官庁街や繁華街を練り歩いた。左派系のリビングストン・ロンドン市長は「ブッシュ大統領の取り巻きがイラクの石油を得るために、人々が死んではならない」と演説、拍手を浴びた。
英国のブレア政権は米国の対イラク強硬姿勢を支持しているが、世論調査では国連の承認なしの攻撃参加に国民の7割が反対している。(ロンドン共同)(毎日新聞 2002/09/29)対イラク戦に反対しデモ 米国で反戦ムード高まる
【ワシントン29日共同】イラク攻撃実施に向けた機運が盛り上がる米国で29日、首都ワシントンで反戦デモが行われた。
野党民主党議員の一部からは、ブッシュ大統領に対イラク攻撃の権限を与える議会決議にあらためて反対の声が挙がるなど、「反戦」のムードが高まった。
約2500人のデモ隊は、イラク攻撃積極派とされるチェイニー副大統領の公邸に向け行進、「イラクとの戦争は絶対反対」、「石油のために血を流すことは許されない」、「ベトナムの失敗を繰り返すな」などと書かれた横断幕やプラカードを掲げ、警官隊が厳重に警備する公邸を取り囲んだ。デモ参加者の1人は「石油業界との結びつきが強い(チェイニー)副大統領が米国を無用な戦争に駆り立てようとしているが、それは許されない」と語った。(共同通信 2002/09/30)「イラク攻撃反対」足元で大合唱
ロンドン15万人デモ
【ロンドン29日=福田伸生】ロンドン中心部で28日、イラクへの軍事行動に反対する市民多数がデモ行進、ハイドパークで大規模な抗議集会を開いた。主催者側によると、参加者は35万人(警察発表は15万人)。集会ではリビングストン・ロンドン市長らが演壇に立ち、「世界を新たな戦火に巻き込んではならない」などと訴えた。
反核・環境団体、キリスト教会、労組とイスラム教徒の団体が協力し、行動を組織。与党・労働党の現職議員も加わった。米・西海岸でも7000人
【ロサンゼルス29日=伊藤千尋】米国のイラク攻撃を懸念して28日、米サンフランシスコ市で約7000人がデモをした。平和団体んど30以上の市民団体が共催し、西海岸一帯から市民が集まったという。
参加者は「爆弾を落とすのではなく、ブッシュを大統領から引きずりおろせ」などと書いたプラカードを持って市内の目抜き通りを歩いた。口かせをした「自由の女神」の紛争をした人は、今の米国で自由が束縛されていることを示したかったという。
主催者の1人は「戦争になれば、全アラブ世界が反米になるだろう」と語った。(朝日新聞 2002/09/30)インティファーダ2年 軍・デモ隊衝突 17歳少年死亡
【エルサレム28日=堀内隆】パレスチナ自治区ガザ北部のネツァリム入植地近くで28日、第2次インティファーダ(民衆蜂起)2周年を記念するデモ隊とイスラエル軍が衝突し、自治政府筋によると17歳の少年1人が死亡、6人が負傷した。
衝突を取材していたパレスチナのテレビ局のカメラマンが軍に拘束されたとの情報もある。またガザ南端ラファでは同日朝、過激派「アルアクサー殉教者軍団」の活動家とみられる男性がイスラエル軍の戦車の砲撃を受けて死亡した。(朝日新聞 2002/09/29)生物兵器に使われる細菌のDNA情報をネットで公開(WIRED NEWS 2002/09/30) 米国防省 北朝鮮への先制攻撃立案か
【ワシントン30日共同】30日付の米誌USニューズ・アンド・ワールド・リポート(電子版)は、ラムズフェルド国防長官の側近がこの夏、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の大量破壊兵器開発を阻止するため、同国の施設などを先制攻撃するとのシナリオを立案、同長官に説明していたと報じた。
米国に敵対する国家やテロ組織に対する単独の先制攻撃を認めるとの新政策「ブッシュ・ドクトリン」を先取りしたもの。だが同誌によると、このシナリオの存在を知ったパウエル国務長官やファーゴ米太平洋軍司令官らの反対で、日の目を見ずに葬り去られたという。
同誌は、ブッシュ・ドクトリンが実際に実行に移されるかは不透明だとしながらも、同ドクトリンの適用が、イラク一国にとどまらないことを示すものだとしている。(共同通信 2002/09/30)対イラク攻撃は個人的恨みか〜ブッシュ、集会で思わず本音?
ブッシュ大統領が1993年に起きた父親のブッシュ元大統領の暗殺未遂事件に関して「(イラクのフセイン大統領が)おやじを殺そうとした」と発言し、政治問題化する気配が出てきた。29日付のワシントン・ポストは、野党民主党が「イラク問題の裏に私怨(しえん)がある」ととらえ、大統領攻撃の材料に同発言を使う可能性があるとの見方を伝えた。
大統領は26日、地元テキサス州ヒューストンで開かれた共和党の資金集め集会で「フセインの憎悪は米国に向けられている。やつはおやじ(マイ・ダッド)を殺そうとした」と述べた。
ブッシュ元大統領は93年4月にクウェートを訪問した際、自動車爆弾を使った暗殺未遂事件に遭った。当時のクリントン大統領は同年6月、イラクの情報機関が暗殺を企てたという理由で、イラクをミサイルで攻撃した。
ワシントン・ポスト紙は、ブッシュ大統領の発言について「心の底にある本当の気持ちを表した」と指摘する政治学者の声を掲載した。
その上で同紙は、民主党が対イラク武力行使やフセイン政権打倒の動きを個人的な「あだ討ち」と批判しかねないと伝えた。(共同通信 2002/09/30)
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