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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」

[第23楽章:2002年5月]




FBI fails to find terror trail(BBC NEWS 2002/05/01)

ビル崩壊 火災が最大の要因 同時テロで米政府報告書
【ニューヨーク1日共同】昨年9月の米中枢同時テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービルについて、米連邦緊急事態管理局(FEMA)は、ビルには構造上の欠陥はなく、激突した乗っ取り機にほぼ満載されていた航空燃料が引き起こした火災が最大の崩壊要因になったとの報告書を発表した。同ビル崩壊の原因を分析した米政府の公式報告書は初めて。
報告書は、崩壊が(1)乗っ取り機激突による衝撃(2)燃料炎上による熱(3)建物内部の炎上による熱−の3つの主な要因によって起きたと分析。
特に大量の航空燃料が拡散したことが複数階にわたる同時火災を招き、こうした大火災が発生しなければビルは崩壊を免れた可能性があると指摘した。
ビルの構造については強固な骨組みが施されるなど大きな問題はなく、激突復しばらく崩壊しなかったと評価。さらに階段などのスペースが広く、多くの人が避難できたのは驚くべきことだとした。
報告書はその上で、高速で飛行してきた航空機の衝撃と火災に耐えられるようなビルの建設は技術的に不可能と結論付け、こうしたビル建設を目指すよりも運航の安全確保のために人材や資金を投入するべきだと勧告した。(共同通信 2002/05/01)

渦巻く憎悪 ジェニン難民キャンプ・ルポ
(東京新聞 2002/05/02)

テロ実行犯とイラク当局者接触の『証拠なし』
【ワシントン1日金井辰樹】 ロイター通信は1日、昨年9月の米中枢同時テロの実行犯が、テロの前にイラク政府当局者と接触していたとする情報の信ぴょう性がなくなったと報じた。
実行犯とイラク当局者の接触は、中枢同時テロにイラクが関与していたことを示す最も重要な「証拠」とみられていた。接触が未確認となったことにより、中枢同時テロの「イラク黒幕説」が大きく揺らぎ「テロとの戦い」の一環としてイラクへの攻撃を念頭に置く米政府の勢いをそぐ可能性もある。
米政府はこれまで、テロ実行犯の主犯格の男が昨年4月、プラハでイラク外交担当者と極秘に面会していたとの情報をつかみ、裏付け調査を進めていた。(東京新聞 2002/05/02)

調査断念、国連の無力さ露呈 イスラエル、したたかに米と連携
【ニューヨーク30日斎田太郎】アナン国連事務総長のジェニン調査団派遣断念の提案は、中東問題について国連の無力さを示した。と同時に、敵視するアラファト・パレスチナ自治政府議長の解放をのむ代わりに、国連事務総長を利用しても自国の利益を守るイスラエルの豪腕外交と同盟国・米国のしたたかさを国連に見せつけた。
アラブ諸国が調査決議案を提出していたもののアナン事務総長は「調査より停戦」と乗り気でなかった。
一転したのは消極発言の翌日、4月19日。イスラエル・ペレス外相が受諾を事務総長に電話、これを受けて事務総長は調査団派遣を表明した。同外相がワシントン訪問中というタイミングだった。
決議案を提出したのは決議に反対していた米国自身だった。疑惑解明を求める国際社会の声に押された形だが、用意は周到だった。調査団派遣者はあくまで事務総長で安保理ではない。難題を事務総長に押しつける形で自らは輪の外に出た。
イスラエル紙によると、米国とイスラエルは一方で、アラファト議長の解放と引き替えに「調査団拒否」との見返りで合意。「拒否は米国の了承事項」と報じた。
その秘密交渉の間、事務総長はイスラエルの要求に次々と譲歩していたのだ。事務総長もこうした事情を察知したとみられ、「イスラエルの決定にかかわらず調査団を送る」と強気の姿勢を見せていた28日朝までとはうって変わり、それ以降はトーンダウン。派遣断念という苦渋の提案を迫られた。(東京新聞 2002/05/02)

「大半は普通の人…軍は撃ち続けた」 パレスチナ解放少年証言
(東京新聞 2002/05/04)

イスラエルの軍事行動支持 圧倒的多数 米議会決議
【ワシントン3日=三浦俊章】米上下院は2日、イスラエルのパレスチナ自治区での軍事行動を支持する決議をそれぞれ圧倒的多数で可決した。決議に法的拘束力はないが、米議会が親イスラエル姿勢を打ち出したことで、和平調停を試みるブッシュ大統領の手を国内政治的に縛り、強硬派のイスラエルのシャロン首相に譲歩を求めることを難しくしそうだ。賛否は上院が94対2、下院は352対21だった。
上下院の決議は、ともに「米国とイスラエルはテロと共同で戦っている」として、イスラエルの軍事行動を是認した。米メディアの報道によると、ホワイトハウスはイスラエルの軍事行動を肯定する表現を取り除くよう議会指導部に働きかけたが失敗したという。
ユダヤ系ロビーの影響が強い民主党リベラル派から、黒白をはっきりさせる明快な外交原則を求める共和党のタカ派まで、米議会の多数はイスラエル支持で固まっている。この日の議会審議では、パレスチナ自治政府のアラファトを「テロリスト」「独裁者」と呼ぶ場面が繰り返された。(朝日新聞 2002/05/04)

ジェニン侵攻 戦争犯罪の疑い 国際人権団体が報告
【ブリュッセル3日=久田貴志子】国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は3日、イスラエル軍による虐殺疑惑が出ているヨルダン川西岸ジェニン難民キャンプの最終的な調査報告を発表した。同軍の侵攻でパレスチナ人52人が死亡、うち22人は市民だったとし、「虐殺の証拠は見つからなかったが、同軍が人道に反する戦争犯罪を行った疑いがある」としている。3人の調査員が7日間、現地入りしてまとめた。
報告では同軍が、14歳の少年を含む8人のパレスチナ市民を3時間ベランダに立たせ、彼らの肩に銃を置いて銃撃するなど「人間の盾」としたケースもあったとしている。「同軍は過剰な武力を行使し、市民の犠牲を避ける努力を怠ったケースもあった」などと指摘した。(朝日新聞 2002/05/04)

イージス艦派遣、海幕が米軍に裏工作 対日要請を促す
防衛庁海上幕僚監部(海幕)の幹部が4月10日、在日米海軍のチャプリン司令官を横須賀基地に訪ね、海上自衛隊のイージス艦やP3C哨戒機のインド洋派遣を米側から要請するよう働きかけていたことがわかった。米政府がその後日本側に持ちかけた派遣要請の裏側に、海幕幹部の工作が存在した形になる。米軍支援をめぐる制服組の独走ともいえる事態で、文民統制(シビリアンコントロール)の危うい現状が浮き彫りになった。連休明けの有事法制関連法案の国会審議にも影響を与えそうだ。
日米双方の安保関係筋によると、海幕幹部は4月10日の在日米海軍司令官との面談で、テロ対策特措法に基づく協力支援活動を5月19日の期限切れ後も延長する方針を前提に、米側から次の3項目を日本側に要請するよう、準備したメモ書きにそって促した。
「海自イージス駆逐艦は警戒監視能力に優れ、米海軍との情報交換分野で相互運用性(インターオペラビリティー)が強化できるので派遣を期待する」
「捜索救難の分野で高度の水上監視能力を持つ海自P3C哨戒機による支援を期待する。もしディエゴガルシア島近辺に来てもらえれば大いに評価する」
「海自補給艦2隻のインド洋展開をできる限り長く維持してもらえれば非常に喜ばしい」
米軍事筋はまた、この海幕幹部が働きかけの理由として「仮に米軍が対イラク開戦に踏み切ってしまってからでは、イージス艦やP3Cの派遣は難しくなる。何もないうちに出しておけば、開戦になっても問題にならないだろう」と説明したことも明らかにした。
これに対しチャプリン司令官は「(権限を越えるので上級の)太平洋艦隊司令官に伝える」とだけ答えたという。
イージス艦とP3Cをめぐっては、4月16日にワシントンで開かれた審議官級の日米安保事務レベル協議(ミニSSC)開始に先立つ折衝で米側から非公式な派遣打診があった。同29日にはワシントンを訪ねた与党3党の幹事長に対し、ウォルフォビッツ国防副長官が派遣要請した。いずれの場合も日本側は否定的に反応している。
在日米海軍司令部報道部は、司令官と海幕幹部との面談内容に関する朝日新聞の取材に対し、直接には答えず、「反テロ戦争に向け日本政府が提供してきた死活的な支援について米海軍は心から評価している。日本が行う貢献は日本政府が決めることだ」との最近の司令官発言を紹介した。(朝日新聞 2002/05/06)

イスラエル軍、爆発物犯人と間違え母子3人射殺
【エルサレム5日=平野真一】イスラエル軍は5日午後、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ジェニン南東のベゼク村で、パレスチナ人の母親と3歳、4歳の幼児を射殺した。
走行中の同軍戦車が路上に仕掛けられていた爆発物を踏んだため、中にいた兵士が、爆発物を仕掛けた犯人の潜んでいそうなヤブを一斉掃射。近くにいて爆発音に驚き逃げようとした母子が、犯人と取り違えられたらしい。
また、軍は同日未明、西岸自治区トゥルカレム一帯に再侵攻、隣接する難民キャンプでは戦車からの機銃掃射で8歳のパレスチナ人少年1人を殺害した。同市再侵攻は2日連続。(読売新聞 2002/05/06)

放射線の影響、孫の代まで マウスの生殖細胞に異常
【ワシントン6日共同】放射線によって起こる生殖細胞異常の発生率は、放射線を浴びなかった子や孫でも、被ばくした親と同様に高くなることを、英国レスター大のグループがマウスを使った動物実験で突き止め、7日付の米科学アカデミー紀要に発表した。
放射線被ばくによる先天異常発生の可能性が、後の世代にまで引き継がれることを示す結果で、グループは「人間への被ばくの影響を考える上で、重要な結果だ」と指摘した。
グループは、生物に与える影響の大きい中性子線と、比較的影響の少ないエックス線をマウスに照射。生まれた子を、放射線を浴びていないマウスに交配、生まれた子(孫)を、被ばくしていないマウスと再び掛け合わせた。そこで、子や孫の精子などの生殖細胞の特定の遺伝子領域に発生する異常の率を調べた。
異常の発生率は、放射線の種類とほとんど関係なく上昇。孫マウスでも、放射線を浴びていないマウスのほぼ3倍になっていることが判明。放射線の影響が、被ばくをした親やその子供だけでなく、少なくとも次の世代の生殖細胞にまで伝わることが分かった。
グループは「生殖細胞の異常が何世代にも及ぶことは、被ばくによる先天異常発生のリスクが、これまで考えられていた以上に大きいことを示唆している」としている。(共同通信 2002/05/07)

国際刑事裁判所設立条約、米政権が署名撤回
ブッシュ米政権は6日、アナン国連事務総長に書簡を送り、戦争犯罪や大量虐殺を裁く国際刑事裁判所(ICC)設立に向けたローマ条約の署名を一方的に撤回する意向を明らかにした。同政権は以前から、米軍兵士が戦犯として起訴される恐れがあるとして条約を批准しない姿勢を明確にしてきた。しかし、京都議定書からの離脱と同様の一方的な離脱は、国際社会から批判を浴びそうだ。
書簡はボルトン国務次官名で、(1)米国が同条約の加盟国になる意思はない(2)クリントン政権が00年12月に行った署名に法的義務を負わない、などを求めている。
この通告に先立ち、パウエル国務長官は5日に出演した全米向けテレビ番組で「海外で米国の兵士や外交官、政治家が不適当な立場に置かれることがわかった」と離脱を示唆していた。
同条約は米国をはじめ139カ国が署名し、発効に必要だった60カ国の批准が4月に実現。7月に発効し、来年にもオランダのハーグに設立される。(朝日新聞 2002/05/07)

Jewish Rabbi: Israel a state against God!(Arabic News 2002/05/09)

イスラエルへの非難決議を可決 国連総会
【ニューヨーク8日=五十嵐浩司】国連総会は7日、中東問題で緊急協議を行い、イスラエルを非難する決議を賛成74、反対4で可決した。しかし、協議の最中にテルアビブ近郊で新たな自爆テロが起きたことを反映し、棄権が54カ国にのぼった。
決議案はアラブ諸国を代表しスーダンが提出した。(1)ジェニンなどパレスチナの都市におけるイスラエルの行為を非難(2)イスラエルの現地調査団受け入れ拒否を非難(3)アナン事務総長に入手可能な情報に基づきジェニンなどについての報告を2週間以内にまとめるよう要請−ーなどの内容。
採決では米国、イスラエルなどが反対に回り、欧州連合(EU)の全加盟国、日本などが棄権した。総会の決議は加盟国に対し強制力がない。(朝日新聞 2002/05/09)

CIA、アフガン元首相の暗殺図る 無人機からミサイル…未遂
【ワシントン8日=ニューヨーク・タイムズ特約】米中央情報局(CIA)が6日、無人偵察機からのミサイル攻撃でアフガニスタンのへクマティアル元首相の暗殺を図っていたことがわかった。国防総省の当局者が8日、明らかにした。元首相は暗殺を逃れたが、負傷したかどうかは不明。
当局者は元首相が米軍や国際部隊、アフガン暫定行政機構のカルザイ議長に対する攻撃を計画している証拠が得られたため、だとしている。
作戦はカブール近郊で決行。元首相は車列で移動中だったとの情報と、屋外で立っていたとの情報がある。(朝日新聞 2002/05/10)

米が留学生監視システム/テロ対策で日本人も対象
【ワシントン10日共同】アシュクロフト米司法長官は10日、テロの未然防止を目的に、米国内に滞在する日本人を含む約100万人の留学生の行動を監視するシステムを7月から導入すると発表した。
昨年の米中枢同時テロの実行犯が、いずれも学生ビザなどを取得して合法的に入国していたことが判明、米政府の入国管理業務がずさんとの批判に対する措置。
長官は記者会見で「これで留学生が入国後、本当に学校に通っているかどうかなど、政府が当然把握しておくべき情報を入手することができるようになった」と述べた。(共同通信 2002/05/11)

少年3人 ガザで死傷 イスラエル兵発砲
【エルサレム11日共同】イスラエルとガザ地区の境界にあるカルニ検問所付近で10日、イスラエル兵の発砲でパレスチナ人少年(14)1人が死亡、2人が重軽傷を負った。
AP通信が伝えた病院当局者の話によると、負傷者の2人は直後に救急車で運ばれたが、残る1人は救急車が近づくことができず、11日朝になって遺体で発見された。
負傷した少年の1人は、現場近くで遊んでいたところ兵士が突然発砲したと説明。イスラエル軍は不審者が威嚇射撃を無視して近づいてきたとしている。(中日新聞 2002/05/12)

テルアビブで10万人規模の平和集会
イスラエルの商業の中心都市テルアビブのラビン広場で11日夜、平和団体ピース・ナウなどが主催する平和集会があり、00年秋にパレスチナ人の「インティファーダ(民衆蜂起)」が始まって以来、最大の10万人近くが参加した。
集会では「パレスチナの占領をやめろ」「占領は我々を殺す」というスローガンが掲げられた。左派メレツのヨシ・サリド党首は「我々はシャロン(首相)の手から国を守らねばならない」と、軍事強硬策をとるシャロン政権を批判した。
さらに労働党党首のベンエリエゼル国防相に向けて「何人の子供たちを殺したのか」という看板も出て、シャロン政権を支える労働党閣僚への批判が強く出た。(朝日新聞 2002/05/13)

天然痘:米のワクチン保有20倍に 生物兵器に備え
【ジュネーブ大木俊治】米国のトンプソン厚生長官は14日、ジュネーブで記者会見し、米政府が生物兵器テロに備えて年内に3億5000万回接種分の天然痘ワクチンを製造する計画であることを明らかにした。またテロ対策で天然痘を含めた新ワクチンの研究開発が最重要課題だとして、既存の天然痘ウイルスを廃棄すべきではないとの考えを改めて強調した。
同長官によると、現在米国が保有する天然痘ワクチンは約1550万回接種分。これを20倍以上に増やし「2億8000万人の全国民をテロから守るのに十分な数」を確保する計画という。
同長官は、ジュネーブで開かれている世界保健機関(WHO)総会に出席中。WHOは99年、研究開発用として米露に保管されていた天然痘ウイルスを02年までに廃棄する方針をいったん決めたが、昨年の理事会でテロ対策などを理由にこの決定を撤回した。今総会で理事会の決定を承認する見通し。
WHOによると、現在世界で保存されている天然痘ワクチンは約9000万回分と推定されている。(毎日新聞 2002/05/15)

「FBI情報でテロを防げたのでは?」 米議会から声
昨年9月の同時多発テロの発生より前の昨夏、米連邦捜査局(FBI)の係官が「ビンラディン氏の関係者とみられるアラブ人が飛行訓練を受けている」などとする警告メモを出していた問題で、米上院情報委員会のグレアム委員長は「なぜ、このメモでFBIが捜査に入らなかったかよくわからない」などと、FBIの姿勢を批判した。
このメモは、アリゾナ州フェニックスのFBI捜査官が昨夏作成したもの「フェニックス・ドキュメント」と呼ばれている。数カ月前からその存在は知られていたが、連邦議会議員に対しては先週、内容の説明が行われた。
メモによると、アリゾナ州で「不自然に多数のアラブ人学生」が飛行訓練を受けており、「彼らは、ビンラディン氏の指揮で米国の民間航空を学ぶために送り込まれた疑いがある」などとしている。
同委員長は、「このメモで同時多発テロは防げたのではないか」と問われると、「民間航空機を大量破壊兵器として使う可能性を示す手がかりと一緒にすれば、そうだったかもしれない」と話した。
また同委員長は「これは、テロを未然に防ぐ活動のきっかけになったかもしれない。しかし残念なことに、この情報はしかるべき人物に報告されなかったのか、あるいは多くのところに配布されすぎたため、だれも情報を総合できなかったのではないか。我々は、テロの前にパズルを解きそこなったのだ」と述べた。(CNN 2002/05/16)

パレスチナ少年 戦車砲撃で死亡
【エルサレム16日=福田伸生】パレスチナ通信によると、15日夜、パレスチナ自治区ガザ中部の町デールバラフがイスラエル軍の戦車による砲撃を受け、17歳の男子が死亡した。(朝日新聞 2002/05/17)

実は高度警戒態勢だった テロ発生の2カ月前から
【ワシントン17日共同】昨年9月の米中枢同時テロは、発生当時、ブッシュ大統領が「夢想もしなかった」と語るなど米国が完全に虚を突かれたとされたが、実際にはテロ情報に基づき、7月から8月にかけ最高度の警戒態勢が米国で取られていたことが分かった。
17日付の米紙ワシントン・ポストによると、ウサマ・ビンラディン氏と同氏のテロ組織アルカイダによるテロ攻撃に対し警戒感が高まったのは6月末。同月28日には米中央情報局(CIA)がライス大統領補佐官あてに「重大な攻撃が数週間以内に起きそうだ」という報告を上げた。
7月5日には政府の対テロ最高責任者のクラーク氏が連邦捜査局(FBI)、連邦航空局(FAA)など関係当局の代表者会議で「何かものすごいことが近く起きる」と警告。すべての対テロ当局に対し、職員の夏休みのキャンセルや不必要な旅行の延期、テロ警戒チーム配置などを指示した。
ブッシュ大統領がアルカイダがハイジャックを計画しているというブリーフィングを受けたのは、8月6日。しかし、この時期までに警戒態勢は徐々に縮小。対テロ対策は閣僚ではなく、次官級ないし実務者レベルでの扱いのままだった。
同紙は、米政府がテロ情報を事前につかんでいたことが明らかになったことで、事件発生以来のブッシュ大統領の「無敵イメージ」が揺さぶられたと述べた。(共同通信 2002/05/17)

米政府のアルカイダ掃討作戦、テロ事件以前にすでに策定
【ワシントン16日ロイター】昨年9月11日の米同時多発テロの2日前に、ウサマ・ビン・ラディン氏の軍事組織アルカイダを掃討する「詳細な戦争計画」がブッシュ大統領にすでに手渡されていたことが判明した。
米NBCニュースが「米国と海外の消息筋」の情報として伝えたところによると、ブッシュ大統領は、アルカイダに対抗する外交上、軍事上のあらゆる手段を使うことを目的とした計画書である国家安全大統領指令に署名するよう求められていた。
テロ事件後のブッシュ大統領の行動は、ほぼその計画書の筋書きどおりで、計画書には、諸外国への情報収集面での協力要請やアルカイダの銀行口座の凍結、資金洗浄活動の阻止なども含まれていた、という。
NBCは、計画書は、9月9日の段階でブッシュ大統領の机の上に載っていたが、ブッシュ大統領はテロ事件後まで署名するチャンスがなかった、と伝えてい る。
一方、米有力議員らは、米国政府がテロ事件の発生前に、テロ事件を未然に防げるだけの十分な情報をつかんでいた疑いがあるとして、政府に説明を求めた。チェイニー副大統領はこれに対し、より悲惨なテロ事件に発展したかもしれない時期の政府の行動に対する批判は無責任だ、と反論した。
米政府は、情報機関は昨年8月にブッシュ大統領にアルカイダが米国航空機をハイジャックする可能性があると伝えていたが、そのハイジャック計画は一般的すぎて、これを阻止する行動は不可能だった、と主張している。(ロイター通信 2002/05/17)

同時多発テロ:事前に情報を得ていたと発表 米ブッシュ政権
【ワシントン中島哲夫】米ブッシュ政権は16日、昨年9月の同時多発テロ以前に、ウサマ・ビンラディン氏の組織「アルカイダ」が米航空機の乗っ取りを狙っているとの情報を得ていたと発表した。記者会見したライス大統領補佐官(国家安全保障担当)によれば、この情報は極めてあいまいなもので、有効な対策をとることは不可能だった。しかしメディアの集中報道に加え、野党・民主党も厳しく追及する構えだ。仮にブッシュ政権が不利な事実を隠していれば、後に暴露されて深刻な事態に陥ることもありうる。
「ブッシュ大統領がハイジャック情報を知っていた」という事実は、15日から報道で流れ始め、フライシャー大統領報道官が同日夜、一部メディアに対し大筋を認めた。16日には民主党議員らが記者会見して詳細な説明を政権に求めるなど、大騒ぎに発展した。
ライス補佐官によると、ブッシュ大統領は昨年8月6日、米中央情報局(CIA)の報告で、アルカイダが米国機の乗っ取りを狙い、訓練もしているといった説明を受けた。日時や場所、手口など具体性は全くない「分析的な」報告で、1ページ半の文書も受け取ったという。また、アルカイダが米国に何らかの被害を与えようとしているとの情報は既に昨年4、5月からあったが、事件発生が想定される場所は中東や欧州など米国外だった。
この間、ブッシュ政権幹部は連日のように対策会議を開くなど臨戦態勢に入り、米連邦航空局(FAA)は6月22日から8月16日の間に少なくとも5回にわたり、航空会社に対し注意喚起の警告を発した。しかし、あいまいな発表をすれば「米国の民間航空システムがまひする危険」(ライス補佐官)があると判断して、情報の一般公開は考慮しなかったという。
こうした説明に対し、民主党議員らは「なぜ8カ月も明らかにしなかったのか」「CIAが大統領に渡した報告書を見せよ」などと攻撃。ブッシュ大統領は、報道の始まり方など一連の流れに「政治のにおいがする」と述べ、民主党による政権攻撃の一環との見方を示した。(毎日新聞 2002/05/17)

米政府、テロ前にアルカイダ解体を計画=大統領報道官
【ワシントン17日ロイター】米ホワイトハウスのフライシャー報道官は記者団に対し、2001年9月11日の対米同時多発テロ事件が発生する直前に、米治安当局者はアルカイダの解体を命じる大統領令発動の準備を進めていたことを明らかにした。
しかし、この案が、アルカイダ構成員によるハイジャックが発生するまでに、大統領の手元に届くことはなかった、という。
このなかで、「(大統領令発動案の)焦点は、いかにアルカイダの解体を進めるかという点にあった。大統領に伝わることはなかった」と述べた。(ロイター通信 2002/05/18)

旅客機によるテロ、CIAが2年前に指摘 米報道
CNNテレビなどは17日、米中央情報局(CIA)が同時多発テロの2年前、ウサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダが旅客機でホワイトハウスや国防総省などに突入する危険性を指摘した報告書を作っていたと報じた。ブッシュ政権は同日、テロ直前の昨年9月に同組織の壊滅計画を立案していたことも認めた。
報道によると、報告書はクリントン政権下の99年9月に作成された。米軍が98年8月にアフガニスタンにある同氏の関連施設をミサイル攻撃した報復として、米国の中枢に旅客機で突入しかねないと警告している。
この報告書についてフライシャー大統領報道官は「旅客機をテロに使う可能性を指摘しただけで、具体的計画の情報ではなかった」と語った。また、同時多発テロ直前のアルカイダ壊滅計画については、大統領のゴーサインを得る直前にテロが起きたと説明した。
テロ絡みの情報や警告が次々と明らかになり、民主党などから批判を浴びているブッシュ大統領は同日、「(批判は)結果論だ」と反論した。(朝日新聞 2002/05/18)

米ヘリが結婚式誤爆 アフガン10人死亡
【イスラマバード17日時事】アフガニスタン東部のホスト州で16日夜から続いた米軍ヘリコプターなどによる作戦で、結婚式が誤爆を受け、少なくとも10人以上が死亡、多数のけが人が出た。
アフガン・イスラム通信によると、誤爆があったのは同州の州都ホストから約30キロ離れたサバリ地区の村落。米軍ヘリは、結婚式でお祝いのために行われた発砲を敵からの攻撃と誤認、爆撃したという。
米軍はアフガン東部でテロ組織アルカイダの掃討作戦を進めている。(中日新聞 2002/05/18)

米がイラク「3分割」計画 アラブ紙報道
【カイロ19日共同】19日付のアラブ紙アルハヤトは、信頼できる外交筋の話として、米政権はイラクのフセイン政権を打倒した後、3つの地方政府で構成する民主的な連邦共和国を計画していると伝えた。
3地方とは(1)クルド人やトルクメン人らが多い北緯36度以北(2)シーア派イスラム教徒が多い南部(3)バグダッドなど中央部―で、中央政府はバグダッドに置く計画。同筋は、米政権が既にイラク周辺諸国に対し、イラク「新政権」は各国の国益を脅かさないなどとの説明を始めたとしている。
同筋はまた、計画を進める上で、イラク北隣のトルコが「最も重要な同盟国になる」としている。
しかしトルコ政府はトルコからの分離、独立を目指すクルド労働者党(PKK)などを「テロ組織」として掃討作戦を続けており、イラクでクルド人に大きな自治権を与える計画には難色を示す可能性もある。(共同通信 2002/05/20)

イラク副大統領「米は攻撃強行する」
イラクのラマダン副大統領は18日、カタールの衛星テレビ、アルジャジーラのインタビューに応じ、国連の大量破壊兵器査察を再び受け入れても、米国はイラク攻撃を強行するとの認識をあらためて示した。
副大統領は「米国の狙いはわが国の政権転覆にあり、査察問題は口実にすぎない」と批判。「時期と状況が整えば、米国は攻撃を仕掛けてくるだろう」と語った。(カイロ)(朝日新聞 2002/05/20)

テロ情報:米副大統領、アルカイダの攻撃「ほぼ確実」
【ワシントン中島哲夫】チェイニー米副大統領は19日、米国に対する新たなテロ攻撃が起きることは「ほぼ確実」だと明言した。複数の米テレビに出演して語った。
副大統領はFOXテレビの番組で、ウサマ・ビンラディン氏の組織「アルカイダ」が米国への攻撃を計画しているかとの質問に「間違いないと思う」と応答。アルカイダの組織網の中でテロ計画の存在を示すとみられる連絡が飛び交っている事実を確認し、「ほぼ確実」に起きるテロに備えねばならないと述べた。しかし副大統領は、テロ発生の時期は全く予測がつかないことを認め、攻撃対象についても具体的な情報はないと語った。
一方、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は18日、「アルカイダ」が、昨年9月11日の米同時多発テロと同規模かそれ以上の事件を起こそうとしている兆候を米情報機関がキャッチしたと報じた。
ニューヨーク・タイムズは情報・司法当局者らの証言を引用。拘束したアルカイダ要員の供述や通信傍受などから、米国、欧州、アラビア半島などでの大規模なテロの可能性に関する情報が最近、増加していると伝えた。傍受したアルカイダ関係者の発言の中には、多くの米国人が死傷するといった内容も含まれているという。(毎日新聞 2002/05/20)

米司法省、炭疽菌捜査でポリグラフ検査を計画
米国で昨秋5人が死んだ炭疽(たんそ)菌事件で、米司法省が大規模なポリグラフ(うそ発見器)検査を計画していることが21日わかった。AP通信などが伝えた。検査対象は、菌を保有している陸軍施設の職員ら数百人という。一方、ワシントンの世界銀行と国際通貨基金(IMF)で、同日までに郵便物から菌の陽性反応が出た。
米陸軍は、兵器級に粉末化した炭疽菌をユタ州の施設でつくり、メリーランド州の感染症医学研究所で研究してきた。ポリグラフは両施設で現在働いている技術者、研究者を中心に、一部退職者にも実施するという。
世銀の郵便物から陽性反応が出たのは20日。4つあるビルの1つに届いた郵便物が初期検査で陽性になった。このため、このビルで働く約1200人は21日、自宅待機になった。IMFでも21日、一部郵便物が陽性を示した。いずれも検査結果は確定していない。(朝日新聞 2002/05/22)

「テロ事前警告」で揺らぐ米の危機管理
大統領は何を知っていたか
ブッシュ政権が昨年9月の同時多発テロの前にハイジャック攻撃の警告情報を得ていたことが判明し、ワシントンが揺れている。「大統領は何を、いつ知ったのか」。ウォーターゲート事件でベーカー上院議員(現駐日大使)が使った言葉が飛び交っている。大統領側は「一般的な警告情報で、攻撃は予測できなかった」と釈明するが、テロ以来タブーだった「大統領の危機管理」への批判が広がり、11月の中間選挙をにらんで、政権の威信にかかわる争点になっている。(ワシントン=三浦俊章)

◆点と線

これまでに報道などで様々な警告情報が明らかになった=表参照。「こうした情報に基づいて十分な対応をすれば、テロは防げたかもしれない」という声は、一部の遺族からも上がった。メディアも連日この間題を報じている。
テロ以来、「戦時の指導力」をアピールして支持を高めたブッシュ氏に対して、なすすべを知らなかった民主党は格好の機会と攻勢に出ている。
「選挙民からの質問への答えを求めたい。地元紙の見出しに『ブッシュは知っていた』とある。大統領は何を知っていたのか」。世界貿易センタービルのあったニューヨーク州選出のヒラリー・クリントン上院議員は、上院本会議で演説した。
数々の情報を総合すれば、テロのシナリオが読みとれるが、テロ前の時点で個々の点をつなぐ線がどこまで描けていたのかは、はっきりしない。政権側が弁明するように「情報分析能力が欠けていた」のかもしれない。
民主党が大統領を追い込む決定的な材料は、まだない。

◆危機感

記者団「週末に大規模テロの恐れがあると公表したのは、昨年の対応を批判されたからか」
ライス大統領補佐官「大統領はずっと前から、情報は国民と共有すると言っている」
20日の会見で、ライス補佐官は質問に正面からは答えなかった。ホワイトハウスの危機感は強い。
先週末、ライス補佐官とチェイニー副大統領はテレビの政治番組に次々出演し、「新たなテロ情報がある」と国民に警告を発してみせた。だが、「昨年と同様、一般的な警告なので、どこが襲われるかは特定できない」と続けた。
「こうした警告情報はテロ直前に限らず日常的にある」という印象を世論に与えて、政権の対応ミスという批判をかわすダメージコントロールだ。大統領本人も17日の演説で「あの朝、敵が飛行機を使うと分かっていたら、全力で米国民を守った」と真剣な表情で反論した。
直近の世論調査では、国民に知らせるべきだったという声が過半数を超えたものの、大統領支持率にはまだ影響はない。だが、問題が長引くと、「死活的に重要な大統領の『信頼』を傷つけると恐れている」(USAトゥデー紙)ようだ。

◆真珠湾の再現?

勢いづく民主党は「真相解明」を目指す。リーバーマン上院議員は「なぜ誰も、こうした情報を集めて大統領に進言しなかったのか」と問い、独立調査機関の設置を提案した。ダシュル上院院内総務は、連邦捜査局(FBI)捜査官のメモと昨年8月の大統領への説明の内容を議会側に渡すよう求めた。
チェイニー副大統領は「それでは国家機密が守れない。国益か新聞の見出しづくりのどちらを取るのかという選択だ」と拒否した。
「真相解明」も、また政治である。大統領が今回のテロ攻撃とよく比較する真珠湾の場合は、第2次大戦直後に上下両院が超党派で、奇襲を許した原因を調べた。
しかし、開戦時の民主党のルーズベルト政権の対応を批判する共和党と、現場の指揮官の判断ミスを責める民主党との間で意見が割れ、最終的責任は確定できなかった。
今回のテロ事件の「責任」についても、政争の焦点になるのは間違いない。

■同時多発テロ前の主な警告情報■

国家情報会議報告 99年9月の報告で「国際テロ組織アルカイダが爆弾を満載した飛行機で国防総省やホワイトハウスを攻撃するかもしれない」と警告したが生かされず。

アリゾナ州FBl捜査官メモ 01年7月10日、「大勢の中東出身者が米国の航空学校で訓練を受けている。捜査の必要がある」とFBI捜査官が機密メモを本部に送った。だが上層部に報告されず、マラーFBI長官とアシュクロフト司法長官がメモの存在を知ったのはテロの数日後。ブッシュ大統領は最近まで知らなかった。

CIA情勢報告 8月6日、CIAが大統領への情勢報告で「アルカイダがハイジャックにより93年の貿易センター爆破犯の釈放を要求しようとしている」。大統領は対応せず。

FBlから米連邦航空局(FAA)への連絡 ミネソタ州の航空学校に通っていた「20番目の男」とされるザカリア・ムサウイ被告をFBIが移民法違反で逮捕。9月4日、FAAに対し「ボーイング747型機を操縦したがっている。テロリストとみて捜査中」と通告したが、FAAは特に警告せず。(朝日新聞 2002/05/22)

米軍艦船でサリン散布実験 60年代に太平洋で実施
【ワシントン24日共同】米国防総省当局者は23日、米軍が1964年から68年にかけて、太平洋の米海軍艦船内でサリンなど生物化学兵器の実験を4回実施していたことを明らかにした。AP通信が24日伝えた。
同通信によると、米軍は64年にハワイ沖の米艦内の換気装置にサリンなどをまいた実験を実施。サリンを散布した兵士は毒ガスから身を守る特殊な服を着用。毒ガスの効果を調べるためサルも使用された。
また64年と65年の実験には致死性の強い神経ガス「VX」が使われ、68年の実験では、感染した場合、発熱など風邪に似た症状を引き起こす細菌が使用された。
国務総省は実験に加わった米兵の健康への影響はなかったとしているが、米兵の間に健康不安が広がったことから復員軍人省が国防総省に照会していた。
プリンシピ復員軍人長官は23日、実験に参加していた退役軍人約600人に対し、健康調査などを促す文書を郵送したことを明らかにした。(共同通信 2002/05/24)

正副大統領から米テロ事件の調査しないように求められた=上院院内総務
【ワシントン26日ロイター】4カ月前、米国のブッシュ大統領とチェイニー副大統領はともにダシュル上院院内総務に対して、昨年9月11日の米テロ事件の調査を進めないように求めていた。
同院内総務がNBCのテレビ番組「ミィート・ザ・プレス」で語った。
副大統領は先週、同院内総務に対して調査しないように警告した事実はない、と発言しており、両氏の発言は真っ向から食い違う形となった。
同院内総務は、副大統領が1月24日に電話してきて9月11日のテロ事件の調査をしないように促し、大統領が1月28日、米ホワイトハウスの朝食会で同様の要請を行った、と述べた。
同院内総務と民主党議員らは、9月11日以前にあったテロ警告の当局取り扱いを調査する特別委員会の設置を求めているが、過去数日、正副大統領は、こうした求めに対する反対を表明し、諜報(ちょうほう)関連の複数の議会委員会による進行中の調査をそのまま続けるのが良い、としている。(ロイター通信 2002/05/26)

テロ犯捜索、FBI本部が「待った」
【ニューヨーク26日=河野博子】昨年9月11日以前の米政府によるテロ情報への対処が問題化する中、米連邦捜査局(FBI)のミネアポリス支局の特別捜査官兼法務部長がムラー長官にあて、「同時テロそのものは阻止できなくとも、米国内の飛行学校で学ぶハイジャック犯をあと1人か2人特定し、被害を小さくすることができたはず」とする“内部告発”文書を提出したことがわかった。
米誌タイム最新号(27日発売)が文書を入手・全文掲載したほか、ニューズウイーク最新号(同)も内容を伝えた。
FBIミネアポリス支局は昨年8月、司法省が「20番目のハイジャック犯になるはずだった」として昨年12月に米同時テロの共謀罪などで起訴したザカリアス・ムサウイ被告を移民法違反で身柄拘束した。ボーイング747型機のシミュレーション訓練を受けたがり、「離陸と着陸は教わらなくていい」と述べるなど同被告の言動を不審に思ったミネソタ州の飛行学校の通報により、捜査はテロリストの可能性を念頭に進められていた。
“内部告発文書”は、21日付で同支局のコリーン・ローリー法務部長が提出したもの。計13ページにわたり、FBI本部がミネアポリス支局によるムサウイ被告のコンピューターなどに関する捜索令状請求に対し、許可を出すのを遅らせた経過を明らかにしている。
本部は支局側が独自に中央情報局(CIA)に連絡したことについてしっ責したうえ、意味のない質問や難癖を繰り返して捜索に待ったをかけ、結局、家宅捜索が実現したのは、9月11日だった。
ローリー法務部長は「長官の発言を聞いていると、組織防衛が先立っているようにも思える」と述べ、組織の改革を急ぐよう求めている。(読売新聞 2002/05/27)

発生前に容疑者はみつけられた? 米中枢同時テロ
米誌タイム最新号(27日発売)は、米中枢同時テロ発生直前の米連邦捜査局(FBI)本部の不手際を批判して、FBIミネアポリス支局のコリーン・ローリー捜査官がモラー長官と連邦議会に送った「内部告発」の内容を紹介する記事を掲載した。
捜査官は告発の手紙の中で、FBI本部がザカリアス・ムサウイ被告(入管法違反容疑で昨年8月15日に逮捕)が使っていたコンピューターなど所持品の捜査、分析を承認しなかったと指摘。「(承認があれば)テロ発生前に容疑者1−2人の正体を明らかにすることができたかもしれなかった」と批判した。
モラー長官はローリー捜査官からの指摘を受けて先週、司法省監察官に対しFBI本部の判断が適切だったかどうかを内部調査するよう指示した。
同誌によると、FBIはテロ発生後になって同被告の所持品を捜査。マレーシアで活動するテロ組織アルカーイダ要員からムサウイ被告に送られた手紙などが発見された。(共同)(産経新聞 2002/05/27)

仏で反米デモ
【パリ=柴山重久】ブッシュ米大統領がフランス訪問した26日、パリ市内では約5000人が米国の環境政策などに反対するデモを実施した。デモは、環境団体や極左団体が呼びかけたもので、米のイラクに対する強硬姿勢にも反対、「戦争反対」を訴えた。
デモはパリ市内のレピュブリック広場などで実施。若者が中心となり「ブッシュ(大統領)こそテロリスト」などといったプラカードを持ち行進した。また、ブッシュ大統領が27日に訪問する仏北部ノルマンディー地方でも、カンで約1000人がデモを実施。同地方では27日も同様のデモが予定されている。(日本経済新聞 2002/05/27)

FBIの大失態――テロ関連電子メールを誤って破棄(WIRED NEWS 2002/05/29)

ビンラディン氏の盗聴情報 2年前にFBI、誤って消去
【ワシントン佐藤千矢子】米連邦捜査局(FBI)が2年前、電子メール盗聴システムを使って得たウサマ・ビンラディン氏の国際テロ組織アルカイダに関する情報を誤って消去していたことが、28日明らかになった。AP通信などが伝えた。米国では、現場捜査官が入手したテロ関連情報をFBI本部が握りつぶしていた事実が発覚し大問題となっている。一方で電子メール盗聴システムにはプライバシー侵害の疑いもあり、今回の盗聴メール消去問題でFBIは二重の批判にさらされそうだ。
米プライバシー擁護団体「電子プライバシー情報センター」(EPIC)が入手したFBIの内部メモから明らかになった。
FBIの盗聴システムは「カーニボー」(肉食獣の意味)と呼ばれ、インターネット接続プロバイダーの機器で電子メールを監視する。犯罪に関連する特定情報を記録するように設定されているが、全ユーザーの電子メールの盗聴が可能だとして批判が出ていた。
内部メモによると消去されたメールは、FBIのビンラディン氏担当部署が2000年3月にデンバーのシステムを使って入手したもの。この際、犯罪捜査対象メールと関係ない普通のユーザーのメールも入手したため、対象メールだけをファイルしようとしたところ、機器の不調により「FBI技術者が捜査対象を含めた全メールを消してしまった」という。
FBIはプライバシー侵害との批判に対し「無関係のメールは読まない」と説明していた。内部メモを入手したEPICは、「このシステムによって不法に情報が収集されている事実が確認された」と非難している。(毎日新聞 2002/05/29)

欧州の新通信保護法で懸念されるプライバシー侵害(WIRED NEWS 2002/05/31)

パイプライン建設で合意 トルクメニスタン、アフガニスタン、パキスタン
【イスラマバード30日共同】パキスタンのムシャラフ大統領、アフガニスタン暫定政権のカルザイ議長(議長)、トルクメニスタンのニヤゾフ大統領は30日、イスラマバードで、天然ガスパイプライン建設の合意文書に調印した。
調印後、会見したムシャラフ大統領は「調印にこぎ着けたのはアフガニスタンに平和がもたらされたからだ」と述べた。
計画によると、パイプラインは埋蔵量世界四位のトルクメニスタンからアフガン南部を経由しパキスタンに抜ける全長1460キロ。年間で最大200億立方メートルのガス輸送が可能で、総工費2億ドル(約2500億円)の予定。日程など詳細は今後、協議する。同パイプライン建設は、米国の石油資本などが推進していたが、タリバンと米国との関係悪化で1998年に中止されていた。(共同通信 2002/05/31)



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